JP2006343482A - 光スキャナ - Google Patents

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Abstract

【課題】 反射板を広い角度範囲に回動でき、また、薄く形成できるようにする。
【解決手段】 固定部21の枠内の一端側に第1駆動板25を駆動軸26、27を介して回動自在に支持し、固定部21の枠内の他端側に第2駆動板30を駆動軸31、32を介して回動自在に支持し、第1駆動板25の腕部25b、25cの先端と反射板35との間、第2駆動板30の腕部30b、30cの先端と反射板35の間を、反射板軸36、37の各連結部36b、36c、37b、37cを介してそれぞれ連結し、第1駆動板25と第2駆動板30を回動駆動して、反射板35の角度を変化させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、反射板に歪みを発生することなく、その回動範囲を大きするための技術に関する。
例えば可変波長光源や光フィルタ等の光学装置では、光の出射方向を連続的に可変するための光スキャナが用いられている。
光スキャナは、ミラーの角度を可変して入射光に対して出射光の角度を連続的に可変するものであり、小型で精密性が要求される場合、半導体製造に用いる基板に対するエッチング処理により精密に且つ小型に形成した、所謂MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)構造のものが用いられている。
図16は、MEMS技術で構成された光スキャナ1の基本的な構造を示すものである。
この光スキャナ1は、矩形枠状の固定部2の内側に、捩れ変形自在な軸部3、4を介して反射板5を回動自在に支持しており、電界や磁界による力F、F′を反射板5の両端に交互に付与し、反射板5を往復回動させる。
このような基本構造の光スキャナ1では、半導体基板に対するエッチング処理により薄型で小型に形成されているため、高速動作が可能となる。
ところが、上記のように薄型に形成された光スキャナ1の反射板5に対して直接力を加えると、反射板5自体に歪みが発生し、所望の反射特性が得られない場合がある。
これを解決する技術として、反射板5に直接力を加えずに、軸部3、4に対して捩れ方向に力を与えることで、反射板5を間接的に回動駆動する方法が知られている。
図17に示す光スキャナ10は、上記間接駆動型の一例であり、矩形平板状の支持板11の一面側両端にピエゾ素子12、13をそれぞれ設け、各ピエゾ素子12、13上に、可動板14、15をそれぞれ支持している。
各可動板14、15は、外形コの字状で左右対称に形成され、基部14a、15aと、基部の両端から平行に延びた腕部14b、14c、15b、15cとを有し、互いの腕部の先端同士を近接させた状態で各ピエゾ素子12、13にそれぞれ支持されており、駆動信号に対するピエゾ素子12、13の厚さ方向の変形により、前後方向(支持板11の厚さ方向)に往復移動する。
可動板14、15の内側中央には矩形状の反射板16が第1軸17および第2軸18を介して支持されている。
第1軸17は、反射板16の上縁中央から上方に直線状に延びて左右に分岐し、その一方が可動板14の腕部14bの先端に連結され、他方が可動板15の腕部15bの先端に連結されている。また、第2軸18は、反射板16の下縁中央から下方に直線状に延びて左右に分岐し、その一方が可動板14の腕部14cの先端に連結され、他方が可動板15の腕部15cの先端に連結されている。
この構造の光スキャナ10では、例えば可動板14が支持板11側に移動すると、第1軸17および第2軸18が上方からみて時計回りに捩れ、反射板16が時計回りに回動し、逆に、可動板15が支持板11側に移動すると、第1軸17および第2軸18が上方からみて反時計回りに捩れ、反射板16が反時計回りに回動することになる。
したがって、可動板14、15が交互に同一方向に移動するようにピエゾ素子12、13を駆動することで、反射板16を往復回動させることができる。
なお、上記構造の光スキャナは例えば次の特許文献1に開示されている。
特開2001−2674676号公報
しかしながら、上記構造の光スキャナ10のように、ピエゾ素子12、13により、可動板14、15を支持板11に対して接近、離間するように移動させ、反射板16を回動させる構造では、反射板16に大きな振幅を与えることが困難であり、反射板16を広い角度範囲に回動させることができないという問題があった。また、2つの可動板14、15をそれぞれピエゾ素子12、13で支持する構造であるため、光スキャナ全体を薄く形成できないという別の問題もあった。
本発明は、この問題を解決し、反射板を広い角度範囲に回動でき、また、薄く形成できる光スキャナを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1の光スキャナは、
枠板状に形成された固定部(21)と、
基部(25a)および該基部の両端から該基部と直交する方向に延びた一対の腕部(25b、25c)とにより略コの字状に形成され、該一対の腕部を前記固定部の枠内の中央側に向けた状態で前記枠内の一端側に配置された第1駆動板(25)と、
前記第1駆動板の一方の腕部の外縁から前記固定部の内縁との間を連結し、その長さ方向に捩れ変形可能な第1駆動軸(26)と、
前記第1駆動板の他方の腕部の外縁から前記第1駆動軸と一直線上に並ぶように延びて前記固定部の内縁との間を連結し、その長さ方向に捩れ変形可能に形成され、前記第1駆動軸とともに前記固定部の枠内で前記第1駆動板を回動自在に支持する第2駆動軸(27)と、
基部(30a)および該基部の両端から該基部と直交する方向に延びた一対の腕部(30b、30c)とにより略コの字状に形成され、該一対の腕部を前記固定部の枠内の中央部に向けた状態で前記枠内の他端側に配置された第2駆動板(30)と、
前記第2駆動板の一方の腕部の外縁から前記固定部の内縁との間を連結し、その長さ方向に捩れ変形可能な第3駆動軸(31)と、
前記第2駆動板の他方の腕部の外縁から前記第3駆動軸と一直線上に並ぶように延びて前記固定部の内縁との間を連結し、その長さ方向に捩れ変形可能に形成され、前記第3駆動軸とともに前記固定部の枠内で前記第2駆動板を回動自在に支持する第4駆動軸(32)と、
前記固定部の枠内で且つ前記第1駆動板および第2駆動板とで囲まれた領域のほぼ中央に配置され、光を反射するための反射面が少なくとも一面側に形成された反射板(35)と、
前記反射板の外縁から前記第1駆動板の一方の腕部の先端と前記第2駆動板の一方の腕部の先端との間に向かって直線状に延びその長さ方向に捩れ変形可能な第1直線部(36a)、該第1直線部から分岐して前記第1駆動板の一方の腕部の先端との間を連結する第1連結部(36b)および前記第1直線部から分岐して前記第2駆動板の一方の腕部の先端との間を連結する第2連結部(36c)とを有する第1反射板軸(36)と、
前記反射板の前記第1反射板軸の直線部が設けられている位置と反対側の外縁から前記第1反射板軸の直線部と一直線上に並び且つ前記第1駆動板の他方の腕部の先端と前記第2駆動板の他方の腕部の先端との間に向かって直線状に延び、その長さ方向に捩れ変形可能な第2直線部(37a)、該第2直線部から分岐して前記第1駆動板の他方の腕部の先端との間を連結する第3連結部(37b)および前記第2直線部から分岐して前記第2駆動板の他方の腕部の先端との間を連結する第4連結部(37c)とを有する第2反射板軸(37)と、
前記第1駆動板の基部および第2駆動板の基部に力を周期的に付与して前記第1駆動板および第2駆動板を往復回動させ、前記第1反射板軸および第2反射板軸を変形させて、前記反射板を往復回動させる駆動手段(22、23、40)とを備えている。
また、本発明の請求項2の光スキャナは、請求項1記載の光スキャナにおいて、
前記駆動手段は、
前記固定部に設けられ、前記第1駆動板の基部との間に静電的な引力を生じさせるための電圧を印加するための第1電極(22)と、
前記固定部に設けられ、前記第2駆動板の基部との間に静電的な引力を生じさせるための電圧を印加するための第2電極(23)と、
前記第1電極および第2電極に電圧を周期的に与えて前記第1駆動板および第2駆動板を往復回動させる駆動信号発生器(40)とを含んでいることを特徴としている。
また、本発明の請求項3の光スキャナは、請求項2記載の光スキャナにおいて、
絶縁層(101)を第1導電層(102)と第2導電層(103)とで挟む3層構造の一枚のSOI基板(100)に対するエッチング処理により一体的に形成された光スキャナであって、
前記固定部は、前記絶縁層を第1導電層と第2導電層とで挟む3層構造を有し、
前記第1電極および第2電極は、前記SOI基板の一方の導電層に対するエッチング処理で形成されたギャップ(24)により前記固定部から絶縁されて形成されていることを特徴としている。
また、本発明の請求項4の光スキャナは、請求項3記載の光スキャナにおいて、
前記第1電極と第2電極は前記SOI基板の一方の導電層に形成され、前記第1駆動板と第2駆動板は前記SOI基板の他方の導電層に形成されていることを特徴としている。
上記のように、本発明の光スキャナは、固定部の枠内の両端に設けた第1駆動板と第2駆動板とを回動駆動して、その端部と反射板との間を連結している第1反射板軸、第2反射板軸に捩れ方向の力を与えることで反射板を間接的に回動させている。
このため、第1反射板軸、第2反射板軸に大きな捩れを与えることができ、反射板を歪ませることなく、その回動角を格段に大きくすることができる。
また、絶縁層を第1導電層と第2導電層とで挟む3層構造のSOI基板により形成された固定部の一方の導電層に対するエッチング処理で形成されたギャップにより、駆動手段を構成する第1電極と第2電極とを固定部から絶縁して形成したものでは、一枚の既成のSOI基板に対する簡単なエッチング処理により光スキャナ全体を構成することができ、少ない工程および材料で低コストに且つ薄型に製造できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1、図2は、本発明を適用した光スキャナ20の構成を示している。
これらの図に示しているように、光スキャナ20は、例えばSiOの絶縁層101を厚さが等しく高い導電性を有するシリコン(Si)の第1導電層102と第2導電層103とで挟む3層構造のSOI基板100に対するエッチング処理により一体的に形成されたものである。
固定部21は、上記した絶縁層101、第1導電層102および第2導電層103からなる3層構造を有し、上板21a、下板21b、側板21c、21dにより矩形枠状に形成されている。
固定部21の側板21c、21dの一面側の第1導電層102部分には、櫛型の第1電極22、第2電極23が左右対称に設けられている。
第1電極22および第2電極23は、エッチング処理により形成されたギャップ24、24により固定部21の第1導電層部分と絶縁されている。
第1電極22には、固定部21の枠の内側へ向かって延びた複数の突起22aが所定間隔で設けられ、第2電極23にも、固定部21の枠の内側へ向かって延びた複数の突起23aが所定間隔で設けられている。
固定部21の枠内には、略コの字状に形成され左右対称の第1駆動板25と第2駆動板30とが配置され、第1駆動板25と第2駆動板30の間に反射板35が配置されている。
第1駆動板25は、固定部21の側板21cに沿って延びた帯状の基部25a、基部25aの両端から基部25aと直交する方向(固定部21の上板21a、下板21bにそれぞれ沿った方向)に延びた一対の腕部25b、25cとにより略コの字状に形成されており、一対の腕部25b、25cを固定部21の枠内の中央に向けた状態で固定部21の枠内の左側に配置されている。
また、基部25aの外縁には、第1電極22の複数の突起22aの隙間にそれぞれの先端部が進入するように延びた複数本の突起25dが平行に設けられている。
第1駆動板25の腕部25bの上縁と固定部21の上板21aの内縁と間は、長さ方向に捩れ変形可能に細く形成された第1駆動軸26によって連結されている。また、第1駆動板25の腕部25cの下縁と固定部21の下板21bとの間は、長さ方向に捩れ変形可能に細く形成された第2駆動軸27によって連結されている。
第1駆動軸26と第2駆動軸27は、固定部21の側板21c、21dと平行で且つ互いに一直線上に並ぶ位置に設けられており、固定部21の内側で第1駆動板25を回動自在に支持している。
第2駆動板30は、第1駆動板25と左右対称に形成され、固定部21の側板21dに沿って延びた帯状の基部30a、基部30aの両端から基部30aと直交する方向(固定部21の上板21a、下板21bにそれぞれ沿った方向)に延びた一対の腕部30b、30cとにより略コの字状に形成されており、一対の腕部30b、30cを固定部21の枠内の中央に向けた状態で固定部21の枠内の右側に配置されている。
また、基部30aの外縁には、第2電極23の複数の突起23aの隙間にそれぞれの先端部が進入するように延びた複数本の突起30dが平行に設けられている。
第2駆動板30の腕部30bの上縁と固定部21の上板21aの内縁と間は、長さ方向に捩れ変形可能に細く形成された第3駆動軸31によって連結されている。また、第2駆動板30の腕部30cの下縁と固定部21の下板21bとの間は、長さ方向に捩れ変形可能に細く形成された第4駆動軸32によって連結されている。
第3駆動軸31と第4駆動軸32は、固定部21の側板21c、21dと平行で且つ互いに一直線上に並ぶ位置に設けられており、固定部21の枠内で第2駆動板30を回動自在に支持している。
反射板35は、外形が横長矩形で、第1駆動板25と第2駆動板30とで囲まれた矩形の領域の中央に配置されている。反射板35の両面または一方の面には光を反射するための反射面が形成されている。
反射板35の上縁中央と、第1駆動板25の上側の腕部25bの先端および第2駆動板30の上側の腕部30bの先端との間は、第1反射板軸36を介して連結されている。
第1反射板軸36は、略Y字状に形成され、反射板35の上縁中央から固定部21の上板21aに直交する方向に直線状に延びその長さ方向に捩れ変形可能に細く形成された直線部36aと、直線部36aの先端と第1駆動板25の腕部25bの先端との間を連結する左連結部36bと、直線部36aの先端と第2駆動板30の腕部30bの先端との間を連結する右連結部36cとを有している。これら左右の連結部36b、36cは、直線部36aの軸回りに弾性変形できるように形成されている。
また、反射板35の下縁中央と、第1駆動板25の下側の腕部25cの先端および第2駆動板30の下側の腕部30cの先端との間は、第1反射板軸36と上下対称な第2反射板軸37を介して連結されている。
第2反射板軸37は、第1反射板軸36と上下対称に形成され、反射板35の下縁中央から固定部21の下板21bに直交する方向に直線状に延びその長さ方向に捩れ変形可能に細く形成された直線部37aと、直線部37aの先端と第1駆動板25の腕部25cの先端との間を連結する左連結部37bと、直線部37aの先端と第2駆動板30の腕部30cの先端との間を連結する右連結部37cとを有している。これら左右の連結部37b、37cは、直線部37aの軸回りに弾性変形できるように形成されている。
なお、図2に示しているように、上記した各駆動板25、30、各駆動軸26、27、31、32、反射板35および各反射板軸36、37は、前記SOI基板100の第1導電層102により形成されている。また、第1電極22の突起22a(第1電極22全体でもよい)と第2電極23の突起23a(第2電極23全体でもよい)のそれぞれの厚さは、第1駆動板25の突起25dと第2駆動板30の突起30dのそれぞれの厚さより小(または後述のように大)となるように設定されている。
このように突起の厚さが異なるようにすることで非駆動状態(静止状態)において、電極側の突起22a、23aと駆動板側の突起25d、30dの厚さ中心の位置がずれる。そして、後述するように電圧印加で生じる吸引力がこのずれ分をなくす方向、即ち互いの厚さ中心が一致する方向に働くことになる。
固定部21の表面(第1導電層部分)の任意の点、第1電極22および第2電極23は駆動信号発生器40に接続されている。
駆動信号発生器40は、第1電極22および第2電極23とともにこの実施形態の駆動手段を構成するものであり、固定部21の第1導電層部分を基準電位として、第1電極22に対しては、図3の(a)のように所定周期で所定電圧Vの駆動信号S1を印加し、第2電極23に対しては、図3の(b)のように、信号S1を反転した駆動信号S2を印加する。
この駆動信号S1、S2を与えることにより反射板35は往復回動する。
即ち、図2に示した状態から、第1電極22と第1駆動板25との間に電圧Vが印加されると、図4の(a)のように、第1電極22の突起22aと第1駆動板25の突起25dの間に互いの突起の厚さ中心が一致する方向に静電的な吸引力が生じ、第1駆動板25が第1駆動軸26、第2駆動軸27を中心に時計回りに回動する。
このため、第1駆動板25の腕部25b、25cの先端と反射板35との間を連結している第1反射板軸36、第2反射板軸37の左連結部36b、37bが前方(図4では下方)に引っ張られ、直線部36a、37aが反時計回りに捩れ変形し、反射板35が反時計回りに回動する。なお、この第1反射板軸36、第2反射板軸37の直線部36a、37aが反時計回りに捩れ変形することにより、第2駆動板30は時計回りに回動する。
逆に、第2電極23と第2駆動板30との間に電圧Vが印加されると、図4の(b)のように、第2電極23の突起23aと第2駆動板30の突起30dの間に互いの突起の厚さ中心が一致する方向に静電的な吸引力が生じ、第2駆動板30が第3駆動軸31、第4駆動軸32を中心に反時計回りに回動する。
このため、第2駆動板30の腕部30b、30cの先端と反射板35との間を連結している第1反射板軸36、第2反射板軸37の右連結部36c、37cが前方(図4では下方)に引っ張られ、直線部36a、37aが時計回りに捩れ変形し、反射板35が時計回りに回動する。なお、この第1反射板軸36、第2反射板軸37の直線部36a、37aが時計回りに捩れ変形することにより、第1駆動板25は反時計回りに回動する。
したがって、上記したように互いに反転した信号S1、S2を一定周期で印加させると、反射板35は所定の角度範囲内で往復回動することになり、例えばその一面側に入射した光に対する反射光の出射角を所定範囲内で連続的に往復掃引することができる。
上記構成の光スキャナ20は、第1駆動板25と第2駆動板30とを回動駆動して、第1駆動板25の各腕部25b、25cの先端と反射板35との間および第2駆動板30の各腕部30b、30cの先端と反射板35との間をそれぞれ連結している第1反射板軸36、第2反射板軸37に捩れ方向の力を与えることで反射板35を間接的に回動させている。
このため、第1反射板軸36、第2反射板軸37に大きな捩れを与えることができ、反射板35を歪ませることなく、その回動角を格段に大きくすることができる。
次に、上記光スキャナ20の製造方法の一例について説明する。
始めに、図5の(a)のように、SOI基板100の第1導電層102の表面のうち、第1電極22、第2電極23およびギャップ24の形成部分を除いた部分に、マスク201をフォトリソグラフィ技術により形成してから、図5の(b)のように、ICP−RIE装置でマスク201に覆われていない第1導電層部分を所定時間エッチングして、第1電極22、第2電極23およびギャップ24の形成部分の厚さを他の部分より薄く形成する。なお、ここでは第1電極22、第2電極23の全体を他の部分より薄くしているが、その突起22a、23aの厚さだけを他の部分より薄くしてもよい。
次に、図5の(c)のように、固定部21、第1電極22、第2電極23、第1駆動板25、第1駆動軸26、第2駆動軸27、第2駆動板30、第3駆動軸31、第4駆動軸32、反射板35、第1反射板軸36、第2反射板軸37の各形成部分にマスク202を形成してから、図5の(d)のように、マスク202に覆われていない第1導電層部分をエッチング除去する。
そして、第1導電層102側のマスク202を除去して、図5の(e)のように、SOI基板100の裏面側、即ち、第2導電層103の表面の固定部21の形成部分にマスク203を形成してから、図5の(f)のように、マスク203に覆われていない第2導電層部分をエッチング除去する。
最後に、フッ酸(FH)を用いて図5の(g)のように、絶縁層101のうち、ギャップ24の部分を除いて表面に露出している不要部分を除去することで、前記構成の光スキャナ20が完成する。
このように、上記実施形態の光スキャナ20は、一枚の既成のSOI基板100に対する簡単なエッチング処理により構成することができ、少ない工程および材料で低コストに且つ薄型に製造できる。
また、前記実施形態では、第1電極22および第2電極23の突起の厚さを、第1駆動板25および第2駆動板30の突起の厚さより小としていたが、図6に示すように、第1電極22の突起22aおよび第2電極23の突起23aの厚さを、第1駆動板25の突起25dおよび第2駆動板30の突起30dの厚さより大にしてもよい。この場合、前記図5の(a)、(b)の製造過程で、第1電極22、第2電極23の形成部分の厚さを他の部分より薄くする代わりに、第1電極22、第2電極23の形成部分以外の厚さをエッチングにより薄くすればよい。
また、上記した光スキャナ20では、第1駆動板25、第2駆動板30、反射板35およびそれらを支持する各軸を、第1電極22および第2電極23と同一の導電層(第1導電層102)に形成していたが、図7、図8に示す光スキャナ50のように、第1駆動板25、第2駆動板30、反射板35およびそれらを支持する各軸を、第1電極22および第2電極23が形成されている導電層(第1導電層102)と反対側の導電層(第2導電層103)に形成してもよい。
この場合には、各電極22、23の突起22a、23aと、各駆動板25、30の突起25d、30dとの間に層厚以上のずれが必然的に生じるので、より大きな振幅で各駆動板25、30を回動でき、反射板35の回動振幅もさらに大きくすることができる。また、前記した厚さ調整のためのエッチング加工を省略でき、製造も容易となる。ただし、この場合、駆動信号S1、S2の電圧は、固定部21の背面側(第2導電層103)を基準にして印加する。
また、上記光スキャナ20、50では、櫛型の電極22、23を用いていたが、これは本発明を限定するものではない。
例えば、前記した図7、図8に示した光スキャナ50の各電極22、23の突起22a、23aおよび各駆動板25、30の突起25d、30dを省略し、図9、図10に示すように、電極22、23の内側端面と各駆動板25、30の基部25a、30aの外側端面との間に静電的に生じるに吸引力を利用して各駆動板25、30を回動させる光スキャナ60も実現できる。
また、例えば、図11、図12に示す光スキャナ70のように、駆動板25、30の各基部25a、30aにそれぞれ対向する第1電極22と第2電極23を、固定部21の第2導電層側に絶縁板71を挟んで固定してもよい。このように電極構造を対向型にした場合、各電極22、23と各駆動板25、30との間隔を大きくできるので、さらに大きな回動振幅を得ることができる。
また、上記のような対向型にする場合、静電駆動だけでなく電磁駆動も可能となる。
例えば図13のように、各駆動板25、30の基部25a、30aに磁気吸着性を有する金属膜73を蒸着し、前記電極22、23の代わりに電磁石(コイルのみでもよい)74を設け、前記した駆動信号発生器40によりこれらの電磁石74に対して交互に通電することで、前記実施形態と同様に駆動板25、30を回動させることができる。なお、図13において符号72は、電磁石74を支持する支持板である。
このような電磁駆動式の場合、静電駆動型に比べて格段に低い電圧で大きな力を得ることができ、駆動信号発生器40の構成が簡単化できる。
また、前記実施形態の光スキャナ20、50、60、70では、反射板35を支持する各反射板軸36、37の形状がY字状であったが、図14のように、直線部36a、37aに対して各連結部36b、36c、37b、37cが直交するT字状に形成してもよい。
また、図15の(a)、(b)のように、各反射板軸36、37の直線部36a、37aを固定部21の上板21aおよび下板21bまで延長してもよい。このように反射板軸36、37の直線部36a、37aの先端を固定部21に連結した構造の場合、反射板35の前後方向の移動を規制することができ、その回動中心のずれが少なくて済む。
本発明の実施形態の全体構成図 図1のA−A線拡大断面図 実施形態の要部の出力信号図 実施形態の動作説明図 実施形態の製造方法の一例を示す図 他の実施形態の構造を示す拡大断面図 他の実施形態の全体構成図 図7のB−B線拡大断面図 他の実施形態の全体構成図 図9の実施形態のC−C線拡大断面図 他の実施形態の全体構成図 図11の実施形態のD−D線拡大断面図 電磁駆動型の構成例を示す拡大断面図 反射板軸の変形例を示す図 反射板軸の変形例を示す図 従来装置の概略構成図 従来装置の概略構成図
符号の説明
20、50、60、70……光スキャナ、21……固定部、22……第1電極、23……第2電極、24……ギャップ、25……第1駆動板、26……第1駆動軸、27……第2駆動軸、30……第2駆動板、31……第3駆動軸、32……第4駆動軸、35……反射板、36……第1反射板軸、37……第2反射板軸、40……駆動信号発生器

Claims (4)

  1. 枠板状に形成された固定部(21)と、
    基部(25a)および該基部の両端から該基部と直交する方向に延びた一対の腕部(25b、25c)とにより略コの字状に形成され、該一対の腕部を前記固定部の枠内の中央側に向けた状態で前記枠内の一端側に配置された第1駆動板(25)と、
    前記第1駆動板の一方の腕部の外縁から前記固定部の内縁との間を連結し、その長さ方向に捩れ変形可能な第1駆動軸(26)と、
    前記第1駆動板の他方の腕部の外縁から前記第1駆動軸と一直線上に並ぶように延びて前記固定部の内縁との間を連結し、その長さ方向に捩れ変形可能に形成され、前記第1駆動軸とともに前記固定部の枠内で前記第1駆動板を回動自在に支持する第2駆動軸(27)と、
    基部(30a)および該基部の両端から該基部と直交する方向に延びた一対の腕部(30b、30c)とにより略コの字状に形成され、該一対の腕部を前記固定部の枠内の中央部に向けた状態で前記枠内の他端側に配置された第2駆動板(30)と、
    前記第2駆動板の一方の腕部の外縁から前記固定部の内縁との間を連結し、その長さ方向に捩れ変形可能な第3駆動軸(31)と、
    前記第2駆動板の他方の腕部の外縁から前記第3駆動軸と一直線上に並ぶように延びて前記固定部の内縁との間を連結し、その長さ方向に捩れ変形可能に形成され、前記第3駆動軸とともに前記固定部の枠内で前記第2駆動板を回動自在に支持する第4駆動軸(32)と、
    前記固定部の枠内で且つ前記第1駆動板および第2駆動板とで囲まれた領域のほぼ中央に配置され、光を反射するための反射面が少なくとも一面側に形成された反射板(35)と、
    前記反射板の外縁から前記第1駆動板の一方の腕部の先端と前記第2駆動板の一方の腕部の先端との間に向かって直線状に延びその長さ方向に捩れ変形可能な第1直線部(36a)、該第1直線部から分岐して前記第1駆動板の一方の腕部の先端との間を連結する第1連結部(36b)および前記第1直線部から分岐して前記第2駆動板の一方の腕部の先端との間を連結する第2連結部(36c)とを有する第1反射板軸(36)と、
    前記反射板の前記第1反射板軸の直線部が設けられている位置と反対側の外縁から前記第1反射板軸の直線部と一直線上に並び且つ前記第1駆動板の他方の腕部の先端と前記第2駆動板の他方の腕部の先端との間に向かって直線状に延び、その長さ方向に捩れ変形可能な第2直線部(37a)、該第2直線部から分岐して前記第1駆動板の他方の腕部の先端との間を連結する第3連結部(37b)および前記第2直線部から分岐して前記第2駆動板の他方の腕部の先端との間を連結する第4連結部(37c)とを有する第2反射板軸(37)と、
    前記第1駆動板の基部および第2駆動板の基部に力を周期的に付与して前記第1駆動板および第2駆動板を往復回動させ、前記第1反射板軸および第2反射板軸を変形させて、前記反射板を往復回動させる駆動手段(22、23、40)とを備えた光スキャナ。
  2. 前記駆動手段は、
    前記固定部に設けられ、前記第1駆動板の基部との間に静電的な引力を生じさせるための電圧を印加するための第1電極(22)と、
    前記固定部に設けられ、前記第2駆動板の基部との間に静電的な引力を生じさせるための電圧を印加するための第2電極(23)と、
    前記第1電極および第2電極に電圧を周期的に与えて前記第1駆動板および第2駆動板を往復回動させる駆動信号発生器(40)とを含んでいることを特徴とする請求項1記載の光スキャナ。
  3. 絶縁層(101)を第1導電層(102)と第2導電層(103)とで挟む3層構造の一枚のSOI基板(100)に対するエッチング処理により一体的に形成された光スキャナであって、
    前記固定部は、前記絶縁層を第1導電層と第2導電層とで挟む3層構造を有し、
    前記第1電極および第2電極は、前記SOI基板の一方の導電層に対するエッチング処理で形成されたギャップ(24)により前記固定部から絶縁されて形成されていることを特徴とする請求項2記載の光スキャナ。
  4. 前記第1電極と第2電極は前記SOI基板の一方の導電層に形成され、前記第1駆動板と第2駆動板は前記SOI基板の他方の導電層に形成されていることを特徴とする請求項3記載の光スキャナ。
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