JP2010112915A - 傾斜センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】多方向に傾斜の検出が可能な傾斜センサを提供すること。
【解決手段】検出対象面を含み、この検出対象面の面内における傾斜方向を検出するための傾斜センサA1であって、検出対象面上の定点から検出対象面の面内方向に放射状に光を発する発光素子3と、発光素子3を取り囲むように検出対象面上に環状に配置された複数の受光素子4と、発光素子3と複数の受光素子4との間に設定された環状の通路7を重力により自由移動可能であるとともに、発光素子3から発せられる光が複数の受光素子4のうちの一部の受光素子4に到達するのを阻止するボール体5とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、たとえばデジタルスチルカメラなどの傾斜方向を検出するための傾斜センサに関する。
図13および図14は、従来の傾斜センサの一例を示している。同図に示された傾斜センサXは、基板91、ケース92、カバー93、1対の受光素子94A,94B、発光素子95および転動体96を備えている。なお、図13では、カバー93および反射膜93aが省略されている。ケース92には、上方に開口する凹部が形成されている。この凹部をカバー93が覆うことにより、空隙部92aが形成されている。空隙部92aには、転動体96が収容されている。
1対の受光素子94A,94Bおよび発光素子95は、基板91に搭載されている。発光素子95からの光は、空隙部92aに向けて発せられる。この光は、カバー93に設けられた反射膜93aによって反射される。転動体96は、重力方向の変化に応じて空隙部92a内を転動することにより、発光素子95に重なる位置P1と、受光素子94Aに重なる位置P2Aと、受光素子94Bに重なる位置P2Bと、1対の受光素子94A,94Bおよび発光素子95のいずれにも重ならない位置P3とをとる。
これにより、転動体96の位置によって、発光素子95からの光が、1対の受光素子94A,94Bのいずれによっても受光されない場合、受光素子94Bのみによって受光される場合、受光素子94Aのみによって受光される場合、および1対の受光素子94A,94Bのいずれでも受光される場合が存在する。したがって、1対の受光素子94A,94Bの受光状態を監視することにより、基板91の面内方向における傾斜を検出することができる。
上記の傾斜センサXによれば、基板91の面内方向において4方向における傾斜を検出することができる。ここで、4方向より多くの傾斜を検出することができると、傾斜角度の検出精度が高まる。そのため、傾斜センサの実用範囲も広がることになり、そのような多方向に傾斜の検出が可能な傾斜センサが望まれていた。
特開2007−139643号公報
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、多方向に傾斜の検出が可能な傾斜センサを提供することをその課題とする。
本発明によって提供される傾斜センサは、検出対象面を含み、この検出対象面の面内における傾斜方向を検出するための傾斜センサであって、上記検出対象面上の定点から上記検出対象面の面内方向に放射状に光を発する発光素子と、上記発光素子を取り囲むように上記検出対象面上に環状に配置された複数の受光素子と、上記発光素子と上記複数の受光素子との間に設定された環状の移動経路を重力により自由移動可能であるとともに、上記発光素子から発せられる光が上記複数の受光素子のうちの一部の受光素子に到達するのを阻止する遮光体と、を備えることを特徴としている。
このような構成によれば、遮光体は、重力により環状の移動経路を移動可能であるので、傾斜センサの傾斜方向に応じて移動経路に沿って移動し、発光素子から発せられる光が複数の受光素子のうちの一部の受光素子に到達するのを阻止する。そのため、たとえば光の到達が阻止される受光素子が一つの場合、複数の受光素子の数だけ傾斜方向を検出することができるので、多方向における傾斜を検出することができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記遮光体は、上記移動経路を移動する1または複数のボール体によって構成される。このような構成によれば、遮光体はボール体で構成されるので、遮光体は移動経路をスムーズに移動することができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記移動経路は、上記発光素子を取り囲むように配置された環状の第1の規制部材における外表面と、上記第1の規制部材の外周側に配置された環状の第2の規制部材における内表面とによって規定される。このような構成によれば、移動経路は、第1の規制部材の外表面および第2の規制部材の内表面によって規定されるので、移動経路を容易に形成することができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の規制部材および上記第2の規制部材には、上記発光素子から発せられる光を上記各受光素子に到達させるための複数の透光窓が形成されている。このような構成によれば、発光素子からの光が透光窓を介して各受光素子に進行するので、各受光素子において発光素子からの光を適切に検出することができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記複数の受光素子は、所定の円周上に等間隔で配置されている。このような構成によれば、各受光素子は、発光素子から発せられる光をほぼ同一の条件で受光することができるので、遮光体の有無を確実に検出することができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記発光素子および上記複数の受光素子を実装する基板と、上記基板の上記各素子実装面を覆い、かつ上記第1の規制部材および上記第2の規制部材が設けられたカバーと、を備える。このような構成によれば、傾斜センサは、基板およびカバーといった少ない部品点数で構成されるので、傾斜センサを容易に製造することができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記カバーの内表面は、上記発光素子から発せられる光を反射する反射面とされる。このような構成によれば、発光素子から発せられる光を好適に各受光素子に向けて進行させることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記各受光素子は、上記カバーに形成された複数の凹部にそれぞれ収容されている。このような構成によれば、各受光素子はそれぞれ凹部に収容されているので、発光素子からの直接的な光以外の余計な光を遮ることができ、発光素子から発せられる光をより正確に検出することができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図3は、本発明に係る傾斜センサの第1実施形態を示している。図1は傾斜センサの斜視図であり、図2は、図1のII−II線に沿う要部断面図であり、図3は、図2のIII−III線に沿う要部断面図である。
本実施形態の傾斜センサA1は、基板1、カバー2、発光素子3、第1ないし第16受光素子4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g.4h,4i,4j,4k,4l,4m,4n,4o,4p(以下、総称するときは「受光素子4」という。)、および遮光体としてのボール体5を備えている。
傾斜センサA1は、たとえば回路基板Sに面実装された状態で、回路基板Sの面内方向における傾斜方向を検出するために用いられるものである。ここで、傾斜センサA1の検出対象面は、回路基板Sの面内方向に広がる面に平行な仮想上の面である。本実施形態では、傾斜センサA1は、そのサイズが7mm×7mm程度、厚さが1mm程度とされている。
基板1は、矩形状の絶縁基板であり、たとえばガラスエポキシ樹脂からなる。基板1は、平面視におけるサイズが傾斜センサA1とほぼ同一とされている。基板1には、図3に示すように、配線パターン6が形成されている。配線パターン6は、たとえば銅からなり、銅製の薄膜に対してエッチングを施すことなどにより形成される。配線パターン6は、基板1の表裏面に形成された部分と、これらの部分を導通させるスルーホール部分(図示略)とを有している。配線パターン6のうち基板1の表面(部品実装面)に形成された部分には、発光素子3および複数の受光素子4がダイボンディングされている。図3に示すように、配線パターン6のうち基板1の裏面に形成された部分は、面実装用の端子6a,6b,6cとされている。
発光素子3は、赤外線を発することができる赤外線発光ダイオードなどからなる。発光素子3は、基板1のほぼ中央に実装されている。発光素子3は、上方や斜め方向に光を発するとともに、基板1の面内方向に放射状に光を発する。発光素子3は、詳細には図示していないが、これがボンディングされた配線パターン6に隣り合う配線パターン6に対して、ワイヤ3aによって接続されている。
受光素子4は、たとえばフォトトランジスタなどからなる。受光素子4は、赤外線を受光すると、それに応じた光起電力を生じさせ、その光起電力に基づく増幅した電流を流すように構成されている。受光素子4は、詳細には図示していないが、これがボンディングされた配線パターン6に隣り合う配線パターン6に対して、ワイヤによって接続されている。受光素子4は、発光素子3を取り囲むように、発光素子3を中心とした所定の円の円周上に等間隔で配置されている。
より詳細には、図2に示すように、第1受光素子4aは、発光素子3から図2において下方に延びた直線L(以下、基準線Lという)上に配置されている。第1受光素子4aに時計回りに隣り合う第2受光素子4bは、基準線Lとのなす角がα(=22.5°(360°/16))である直線L1上に配置されている。また、第2受光素子4bに時計回りに隣り合う第3受光素子4cは、基準線Lとのなす角βが45°である直線L2上に配置されている。第4受光素子4dないし第16受光素子4pは、基準線Lに対して所定のなす角度で表される各直線上にそれぞれ配置されている。
たとえば、基準線Lに対してなす角が90°の直線上には、第5受光素子4eが配置されている。基準線Lに対してなす角が180°の直線上には、第9受光素子4iが配置されている。基準線Lに対して反時計周りのなす角が90°の直線上には、第13受光素子4mが配置されている。
各受光素子4は、上記のように、基準線Lに対して所定のなす角で表される直線上に配置されているが、この傾斜センサA1では、発光素子3からいずれかの受光素子4に向かう方向が傾斜センサA1の傾斜方向を表すときの基準方向として設定される。たとえば、図2に示すように、発光素子3から第1受光素子4aに向かう方向が基準方向Aとして設定される。そして、後述するように、傾斜センサA1では、この基準方向Aを基準にして基準方向Aからどれだけ傾斜したかが検出される。
発光素子3と複数の受光素子4との間には、ボール体5を収容する環状の通路7が形成されている。通路7は、ボール体5を重力にしたがって自由移動させるための部分であり、ボール体5の移動経路を規定するものである。通路7は、基板1の表面と、ケース2の裏面と、ケース2に設けられた第1規制部材8および第2規制部材9とによって規定される。これらの部材によって規定された通路7の幅および高さは、ボール体5が通路7内をスムーズに移動するように、ボール体5の直径よりやや大とされている。
第1規制部材8は、ケース2の裏面に設けられている。第1規制部材8は、たとえば透光性樹脂などからなりケース2の裏面と直交する方向に延びるように形成されている。第1規制部材8は、発光素子3を取り囲むように環状に形成されている。上記移動経路は、この第1規制部材8の外表面によって規定される。第1規制部材8には、各受光素子4に対応して16個の透光窓10がそれぞれ形成されている。透光窓10は、発光素子3から発せられる光を各受光素子4に向けて通過させるためのものである。第1規制部材8において透光窓10となる領域以外の部分に、たとえば遮光性樹脂が塗布されて遮光膜10aが形成される。これにより、透光窓10が形成される。
透光窓10は、図4に示すように、正面視で円形状とされ、透光窓10の直径は、ボール体5の直径より小とされている。すなわち、透光窓10は、発光素子3から発せられる光を各受光素子4に向けて通過させるとともに、後述するように、ボール体5が透光窓10の形成位置に移動されたとき、発光素子3からの光の大部分がボール体5によって遮蔽される大きさであることが望ましい。なお、透光窓10の形状は円形状に限るものではなく、図5に示す透光窓10Aのように、矩形状であってもよい。
第2規制部材9は、ケース2の裏面に設けられている。第2規制部材9も、透光性樹脂などからなりケース2の裏面と直交する方向に延びるように形成されている。第2規制部材9は、第1規制部材8の外周面側に、第1規制部材8を取り囲むように環状に形成されている。上記移動経路は、この第2規制部材9の内表面によって規定される。第2規制部材9にも、各受光素子4に対応して16個の透光窓11がそれぞれ形成されている。透光窓11は、発光素子3から発せられ透光窓10を通過した光を各受光素子4に到達させるためのものである。第2規制部材9において透光窓11となる領域以外の部分に、遮光性樹脂からなる遮光膜11aが形成される。これにより、透光窓11が形成される。透光窓11も、透光窓10と同様に、正面視で円形状とされ、透光窓11の直径は、ボール体5の直径より小とされている。
ボール体5は、傾斜センサA1の姿勢に応じて通路7内を重力によって自由移動することにより、発光素子3から発せられる光が複数の受光素子4のうちいずれかの受光素子に到達することを適宜阻止するためのものである。ボール体5は、球体形状とされており、たとえばステンレスからなる。
なお、遮光体としては、ボール体5に代えて、図6に示すように、円柱形状の円柱体12が用いられてもよい。円柱体12は、その両端面12aが基板1およびケース2の裏面に対向するようにして通路7内を移動する。
カバー2は、板状の天板2aとその周縁から下方に延びた枠部2bとを備えて構成され、たとえば導電性樹脂などの導電性材料によって形成されている。カバー2は、基板1に形成された配線パターン6のうちグランド端子(図示略)に導通する部分に接している。これにより、カバー2は、上記グランド端子に導通し、たとえば静電気の発生を抑制するようにしている。
カバー2の裏面には、各受光素子4に対応して複数の凹部13がそれぞれ形成されている。これら複数の凹部13は、各受光素子4を個別に収容する受光素子収容部とされている。カバー2の裏表面には、たとえばAuからなるメッキ層14が形成されている。メッキ層14は、発光素子3から発せられる光を反射する反射面として機能するものである。
次に、傾斜センサA1による傾斜方向の検出について、図7〜図9を参照して説明する。これらの図においては、下方が重力方向となるように、傾斜センサA1が回路基板S(図1参照)に面実装されているとする。傾斜センサA1では、たとえば発光素子3から第1受光素子4aに向かう方向が基準方向Aとして設定されている。この場合、図7における下方は重力方向であるので、重力方向と基準方向Aとは一致している。
まず、図7に示す状態においては、ボール体5は、重力にしたがって通路7の最下部の位置P1に留まっている。ボール体5がこの位置P1にあると、ボール体5は、第1受光素子4aに対応する透光窓11を塞ぐ。第1受光素子4aは、ボール体5によって発光素子3からの光が遮られる。そのため、第1受光素子4aは、光を検出せず、受光信号を発しない。
なお、厳密には、ボール体5と透光窓11とは点接触しているため、透光窓11において上記点接触された以外の部分では光が通過する。受光素子4は、点接触された以外の部分から通過する光を検出し受光信号として微小な出力値を出力する。このような場合、微小な出力値は、たとえば回路基板Sに備えられた制御回路(図示せず)において所定の閾値と比較される。そして、回路基板Sの制御回路では、出力値が閾値より低いとき出力値を強制的にゼロにして、受光素子4から発せられる受光信号は無いものとして認識される。
一方、第1受光素子4a以外の第2ないし第16受光素子4b〜4pは、発光素子3からの光を遮るものがないので、発光素子3からの光を検出し、受光信号を発する。そのため、受光素子4のうち第1受光素子4aだけが受光信号を発しないことになる。これにより、回路基板Sの制御回路は、発光素子3から第1受光素子4aに向かう方向を認識する。この場合、発光素子3から第1受光素子4aに向かう方向は、基準方向Aと一致するので、傾斜センサA1は傾斜していないことを検出することができる。また、発光素子3から第1受光素子4aに向かう方向は、重力方向とも一致するので、傾斜センサA1が水平状態であることを検出することができる。
次に、図8に示すように、図7に示す水平状態から傾斜センサA1が反時計周りに22.5°(360°/16)だけ傾斜されると、ボール体5は、重力にしたがって通路7内を自由移動し、位置P2に留まる。この場合、ボール体5は、第2受光素子4bに対応する透光窓11を塞ぐ。そのため、第2受光素子4bは、ボール体5によって発光素子3からの光が遮られ、第2受光素子4bは、光を検出せず、受光信号を発しない。
一方、第2受光素子4b以外の第1、第3ないし第16受光素子4a,4c〜4pは、発光素子3からの光を遮るものがないので、発光素子3からの光を検出し、受光信号を発する。そのため、受光素子4のうち第2受光素子4bだけが受光信号を発しないので、回路基板Sの制御回路は、発光素子3から第2受光素子4bに向かう方向を認識する。回路基板Sの制御回路では、認識された方向と基準方向Aとに基づいて、基準方向Aに対して反時計周りに角度α(たとえば22.5°)だけ傾斜したことを認識することができる。よって、傾斜センサA1が基準方向Aに対して反時計周りに角度αだけ傾斜した状態を検出することができる。
このように、傾斜センサA1が傾斜されると、ボール体5は重力によって自由移動し、重力方向に応じた位置に留まり、いずれかの遮光窓11を塞ぐ。その遮光窓11に対応する受光素子4は、発光素子3からの光がボール体5によって遮られる。そのため、当該受光素子4は受光信号を発しないので、回路基板Sの制御回路は、発光素子3から、受光信号を発しない受光素子4に向かう方向を認識する。そして、認識された方向と基準方向Aとに基づいて、傾斜センサA1が基準方向Aに対してどれだけの角度で傾斜したかを検出することができる。したがって、傾斜センサA1によれば、受光素子4からの受光信号の有無を監視することにより、傾斜センサA1の傾斜を検出することができる。
本実施形態では、複数の受光素子4が配置されているので、いずれかの受光素子4がボール体5によって発光素子5からの光が遮られることにより、発光素子3からいずれかの受光素子4に向かう方向がそれぞれ認識される。したがって、基準方向Aに対して傾斜された状態を受光素子4の数に応じて複数検出することができるので、本実施形態によれば、多方向における傾斜を検出することができる。
本実施形態のようにたとえば16個の受光素子4が配置されていると、360°を16等分した角度(22.5°)毎の基準方向Aに対する傾斜を検出することができる。そのため、受光素子4を多く配置すればするほど、基準方向Aに対して傾斜された状態を数多く検出することができる。また、基準方向Aに対して傾斜された状態を数多く検出できると、傾斜角度を細かく検出することができる。
図9は、ボール体5の通路7内における他の状態を示す例である。この例では、ボール体5が、通路7内であって第1受光素子4aと第2受光素子4bとに対応する2つの透光窓11の間の中立位置P′にある状態を示している。この場合、ボール体5は、第1および第2受光素子4a,4bに対応する透光窓11をそれぞれ若干塞ぐことになり(この状態を「半遮光状態」という。)、第1および第2受光素子4a,4bは、半遮光状態に相応して光が遮られる。そのため、第1および第2受光素子4a,4bは、半遮光状態に相応した光を検出し、それに相当する大きさの受光信号を発する。
一方、第1および第2受光素子4a,4b以外の第3ないし第16受光素子4c〜4pは、発光素子3からの光を遮るものがないので、発光素子3からの光を検出し、受光信号を発する。そのため、回路基板Sの制御回路は、受光素子4のうち第1および第2受光素子4a,4bのみから半遮光状態に相応した受光信号を取得するので、ボール体5が中立位置P′に位置することを認識することができる。
このように、本実施形態では、ボール体5が遮光窓11の中央に位置して遮光窓11をほぼ完全に塞ぐ位置にある状態を検出できるほかに、ボール体5が2つの受光素子4に対応する遮光窓11の間の中立位置にある状態を検出することができる。したがって、ボール体5が中立位置にある状態での、基準方向Aに対する傾斜角度を正確に検出することができれば、16方向×2である32方向の検出を行うことができる。このように、受光素子4同士の受光信号の微妙な出力差によっても、傾斜センサA1の傾斜を検出することができる。
図10は、本発明に係る傾斜センサの第2実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
この第2実施形態の傾斜センサA2は、ボール体5が複数設けられた点で、ボール体5の数が1個であった第1実施形態と異なる。図10に示す例においては、ボール体5が15個設けられている。なお、この傾斜センサA2においては、基準方向Aが重力方向とは反対の鉛直方向に設定されている。
図10に示す例において、15個のボール体5が通路7内に収容されると、重力によって各ボール体5が通路7内を自由移動し、通路7内において発光素子3の図10における上方に空間が生じる。そのため、第9受光素子4iのみが発光素子3からの光を検出し、それ以外の第1ないし第8受光素子4a〜4hおよび第10ないし第16受光素子4j〜4pは、発光素子3からの光を検出しない。したがって、受光素子4のうち第9受光素子4iのみが受信信号を出力する。回路基板Sの制御回路は、発光素子3から第9受光素子4iに向かう方向を認識する。この場合、発光素子3から第9受光素子4iに向かう方向は、基準方向Aと一致するので、傾斜センサA1は傾斜していないことが検出される。
第2実施形態の傾斜センサA2において、図11に示すように、傾斜センサA2が反時計周りにたとえば22.5°傾斜されると、重力によっていずれかのボール体5が通路7内を自由移動する。これにより、発光素子3の図10における上方に位置する第10受光素子4jのみが発光素子3からの光を検出し、第10受光素子4jのみが受信信号を出力する。回路基板Sの制御回路は、発光素子3から第10受光素子4jに向かう方向を認識する。そのため、回路基板Sの制御回路では、認識された方向に基づいて、基準方向Aに対して反時計周りに角度α(22.5°)だけ傾斜したことを認識することができる。
傾斜センサA2のように、ボール体5が複数設けられた場合であっても、各受光素子4からの受光信号の有無を監視することにより、基準方向Aに対する傾斜を検出することができる。また、受光素子4が複数設けられているので、多方向における傾斜を検出することができる。したがって、第2実施形態においても、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、図10および図11に示した例では、ボール体5が留まる位置は、各ボール体5がそれぞれ各透光窓11に対向する位置とされている。しかし、ボール体5の大きさが異なると(たとえばホール体5が小さくなると)、透光窓11との対向関係がずれて、透光窓11を適切に塞げない場合が生じる。また、ボール体5は球体であるために、隣り合うボール体5との間で隙間が生じる場合もある。そのため、発光素子3からの光を受光する第10受光素子4j(図11の場合)以外の受光素子4でも、上記隙間などから漏れた光を検出してしまうことがある。
このような場合には、たとえば回路基板Sにおいて、各受光素子4から出力される受光信号の出力差を取得し、最も出力値の高い受光素子4を、適正に光を検出している受光素子4として特定し、基準方向Aに対する傾斜を検出するようにすればよい。
第2実施形態の傾斜センサA2では、図6に示した円柱体12が用いられてもよい。円柱体12を用いれば、隣り合う円柱体12との間で隙間が生じることが、ボール体5を用いる場合に比べてより抑制されるので、漏れた光を検出する受光素子4をなくし正確な検出を行うことができる。
また、図12に示すように、ボール体5の数は減じられもよい。すなわち、第2実施形態では、発光素子3からの光を検出する受光素子4は一つとされたが、複数の受光素子4が発光素子3からの光を検出する構成であってもよい。たとえば、図12に示す例では、発光素子3からの光を検出する受光素子4は5個あるが、これら5個の受光素子4のうち、中央に位置する受光素子4(図12では第9受光素子4i)を特定し、発光素子3から、特定した受光素子4に向かう方向を認識し、基準方向Aに対する傾斜を検出するようにすればよい。
本発明に係る傾斜センサは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る傾斜センサの具体的な構成は、種々に設計変更自在である。たとえば、配置される受光素子4の数は16個に限定されない。また、遮光体としては、上記したボール体5や円柱体12に限らず、通路7内の密閉性、表面張力や撥水性などの点を考慮し可能であれば、遮光性の液体であってもよい。また、ボール体7が移動される通路7としては、これに限らず、たとえば溝をボール体5が移動されるようなものでもよい。また、上記実施形態では、透光窓10,11は、透光性樹脂の表面に遮光膜を設けることにより形成したが、不透明な樹脂の壁に穴を開けるようにして透光窓10,11を形成してもよい。
本発明の第1実施形態に基づく傾斜センサを示す斜視図である。 図1のII−II線に沿う要部断面図である。 図2のIII−III線に沿う要部断面図である。 第1規制部材の透光窓を正面から見た図である。 図4に示す透光窓の変形例を示す図である。 遮光体の変形例を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に基づく傾斜センサにおいて傾斜方向の検出を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に基づく傾斜センサにおいて傾斜方向の検出を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に基づく傾斜センサにおいて傾斜方向の検出を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に基づく傾斜センサを示す断面図である。 本発明の第2実施形態に基づく傾斜センサにおいて傾斜方向の検出を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に基づく傾斜センサの変形例を示す断面図である。 従来の傾斜センサの一例を示す要部平面図である。 図13のXIV−XIV線に沿う要部断面図である。
符号の説明
A1,A2 傾斜センサ
S 回路基板
1 基板
2 ケース
3 発光素子
4(4a〜4p) 受光素子
5 ボール体
6 配線パターン
7 通路
8 第1規制部材
9 第2規制部材
10,11 透光窓
12 円柱体
13 凹部
14 メッキ層

Claims (8)

  1. 検出対象面を含み、この検出対象面の面内における傾斜方向を検出するための傾斜センサであって、
    上記検出対象面上の定点から上記検出対象面の面内方向に放射状に光を発する発光素子と、
    上記発光素子を取り囲むように上記検出対象面上に環状に配置された複数の受光素子と、
    上記発光素子と上記複数の受光素子との間に設定された環状の移動経路を重力により自由移動可能であるとともに、上記発光素子から発せられる光が上記複数の受光素子のうちの一部の受光素子に到達するのを阻止する遮光体と、
    を備えることを特徴とする、傾斜センサ。
  2. 上記遮光体は、上記移動経路を移動する1または複数のボール体によって構成される、請求項1に記載の傾斜センサ。
  3. 上記移動経路は、上記発光素子を取り囲むように配置された環状の第1の規制部材における外表面と、上記第1の規制部材の外周側に配置された環状の第2の規制部材における内表面とによって規定される、請求項2に記載の傾斜センサ。
  4. 上記第1の規制部材および上記第2の規制部材には、上記発光素子から発せられる光を上記各受光素子に到達させるための複数の透光窓が形成されている、請求項3に記載の傾斜センサ。
  5. 上記複数の受光素子は、所定の円周上に等間隔で配置されている、請求項1ないし4のいずれかに記載の傾斜センサ。
  6. 上記発光素子および上記複数の受光素子を実装する基板と、
    上記基板の上記各素子実装面を覆い、かつ上記第1の規制部材および上記第2の規制部材が設けられたカバーと、を備える、請求項3ないし5のいずれかに記載の傾斜センサ。
  7. 上記カバーの内表面は、上記発光素子から発せられる光を反射する反射面とされる、請求項6に記載の傾斜センサ。
  8. 上記各受光素子は、上記カバーに形成された複数の凹部にそれぞれ収容されている、請求項6または7に記載の傾斜センサ。
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