JP4372581B2 - 光学式傾斜センサ - Google Patents

光学式傾斜センサ Download PDF

Info

Publication number
JP4372581B2
JP4372581B2 JP2004066486A JP2004066486A JP4372581B2 JP 4372581 B2 JP4372581 B2 JP 4372581B2 JP 2004066486 A JP2004066486 A JP 2004066486A JP 2004066486 A JP2004066486 A JP 2004066486A JP 4372581 B2 JP4372581 B2 JP 4372581B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
case
tilt sensor
light receiving
optical tilt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004066486A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005300161A (ja
Inventor
寺嶋  一彦
康夫 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Finetech Miyota Co Ltd
Original Assignee
Citizen Finetech Miyota Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Finetech Miyota Co Ltd filed Critical Citizen Finetech Miyota Co Ltd
Priority to JP2004066486A priority Critical patent/JP4372581B2/ja
Publication of JP2005300161A publication Critical patent/JP2005300161A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4372581B2 publication Critical patent/JP4372581B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

本発明は、発光素子と受光素子を用いて傾斜角を検出する光学式傾斜センサに関し、特に、受光素子に到達する光量を傾斜角に応じて変化させ、受光素子の出力から傾斜角を検出することができる光学式傾斜センサに関する。
傾斜センサは、自動車、船舶、建設機械等の各種装置や機器の姿勢を検知するうえで有効な機能部品である。近年、小型で安価な発光素子と受光素子の入手が可能になったことから、これら発光素子と受光素子を用いて傾斜角を検出することができる光学式傾斜センサが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
その機能と構成について図面に基づいて説明する。図5(a)は従来の技術における光学式傾斜センサ100の構造を示す断面図であり、図5(b)はこの光学式傾斜センサ100を所定の角度θだけ傾けて配置した場合の作用を説明するための図面である。
この従来の光学式傾斜センサ100は、発光ダイオード101と、ピンホール部材102と、常に鉛直に位置する反射鏡103と、反射鏡の反射面を支持する回転軸104と、光点位置検出素子105とを備えている。
次に、図5(b)を参酌して従来の光学式傾斜センサの傾斜角検出における作用について説明する。
従来の光学式傾斜センサ100を構成する発光ダイオード101より発した光は、ピンホール部材102により細いビーム光に絞られ、反射鏡103で反射して光点位置検出素子105の受光面に当たる。また、反射鏡103は反射面を回転軸104により回転支持されており、その自重によって光学式傾斜センサ100の傾斜角θに関わらず常に鉛直となる。
そのため、ビーム光が反射鏡103で反射する際、光学式傾斜センサ100のケースと水平面に生じた傾斜角θに応じて、ビーム光の入射角及び反射角が変化する。したがって、光点位置検出素子105の受光面に当たるビーム光の位置が変化することとなる。この際、傾斜角をθ、反射鏡103と光点位置検出素子105の受光面との距離をL、光点位置検出素子105における受光面上のビーム光の当たる位置の変化量をXとすると、下記に示す(数1)の関係式から目的の傾斜角θを求めることができる。
Figure 0004372581
この光学式傾斜センサ100は、大型の高分解能なロータリーエンコーダを用いる測定方法と比較して、装置の小型化や低価格化には有利な構造である。
特開平7−318344号公報(第2頁、第1−2図)
しかし、従来の技術の光学式傾斜センサ100は、前述の構造及び検出作用から明らかな様に、大きな傾斜角の変化を検出しようとすれば、必然的に大型の光点位置検出素子1
05を必要とし、センサの小型化や低価格化の利点は損なわれてしまう。つまり、傾斜角θが±90度近傍に達した場合は、ほぼ無限大の有効長を有する光点位置検出素子105が必要となり、微小な角度検出しかできない構成であった。したがって、この光学式傾斜センサ100を用いて大きな傾斜角θ(±90度に近い傾斜角θ)を検出しようとすると、センサ自体のサイズが大きくなってしまい、例えば携帯用電子機器等にこの様な方式の光学式傾斜センサを搭載することは現実的には不可能とされていた。
本発明の目的は、上記の課題を解決して、広範囲な角度検出が可能な小型の光学式傾斜センサを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の光学式傾斜センサは、基本的に下記記載の構成を採用するものである。
本発明の光学式傾斜センサは、光学式傾斜センサにおいて、外部からの光を遮蔽するケースと、ケース内側に向けて光を出射する発光素子と、ケース内側で前記発光素子から出射される光の光量を検知する受光素子と、発光素子の中心軸とほぼ直交する方向に設けられた回転軸と、回転軸に回転支持され、常に鉛直方向の姿勢を取り、ケースの傾斜の度合いに応じて、発光素子から出射されて受光素子へ到達する光量を分離するための板状の光量分離手段と、ケース内壁に設けられ、回転軸方向に延在する板状の光量分離手段の回転軸方向の端面である側面部と、これの近傍に位置するケース内壁との隙間から受光素子に達する漏洩光を遮蔽するための光遮蔽部材とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の光学式傾斜センサは、前記光遮蔽部材が、前記ケース内の前記回転軸と前記受光素子の間で、前記ケースの内壁を取り囲むようにして設けられ、前記光量分離手段の前記回転軸方向の端面である側面部と、これの近傍に位置する前記ケース内壁との隙間より僅かに内側に開口部を有するリング形状を成すことを特徴とする。
また、本発明の光学式傾斜センサは、上述した開口部の数が、配置された受光素子の数と同数であり、この開口部の中心に受光素子が配置されてなることを特徴とする。
また、本発明の光学式傾斜センサは、上記の構成に加えて、光遮蔽部材を、中心軸に対して、回転軸の位置で直交する水平軸近傍に配置することで、光量分離手段の可動範囲を規定するストッパーの役割と、光量分離手段とケースとの隙間の漏洩光を遮光する機能を兼ね備えた構成としたことを特徴とする。
また、本発明の光学式傾斜センサは、上述した発光素子の数が2つであることを特徴とする。
また、本発明の光学式傾斜センサは、上述した受光素子の数が2つであることを特徴とする。
また、本発明の光学式傾斜センサは、上述した2つの受光素子の間に隔壁を設け、この隔壁により各受光素子に入射する漏洩光を遮光することを特徴とする。
請求項1または請求項2に係る本発明の光学式傾斜センサによれば、従来の光学式傾斜センサでは達成できなかった±90度の広い範囲でありながら、漏洩光による検出感度の低下を極力抑えながら精度の高い傾斜角度の検出を可能とし、さらに小型化の光学式傾斜センサとすることができる。
また、請求項3に係る構成によれば、より前述した漏洩光を遮光する効果を向上させることができる。
さらに、請求項4に係る構成によれば、光量分離手段の最大角度を規定するストッパー部材と光遮蔽部材の共通化ができ、光学式傾斜センサを構成する部品点数を少なくすることができる。
さらに、請求項5または請求項6に係る構成によれば、発光素子の光量を増加、または受光素子の受光感度を向上させることができるようになる。
さらに、請求項7に係る構成によれば、さらなる漏洩光の遮光効果を向上させることができる。
本発明の光学式傾斜センサは、外部からの光を遮蔽するケースと、ケース内側に向けて光を出射する発光素子と、ケース内側で発光素子から出射される光の光量を検知する受光素子と、発光素子と受光素子との中心軸とほぼ直行する方向に設けられた回転軸と、回転軸に回転支持され、常に鉛直方向の姿勢を取り、ケースの傾斜の度合いに応じて、発光素子から出射されて受光素子へ到達する光量を分離するための光量分離手段と、ケース内壁に設けられ、光量分離手段とケース内壁の隙間から受光素子に達する漏洩光を遮蔽するための光遮蔽部材とを備える構成を採用してなる。
以下図面を参照しながら、本発明の最適な実施の形態における傾斜角センサの構造と傾斜角検出作用および傾斜角検出方法について詳細に説明する。
[光学式傾斜センサの構成]
まず、本発明における光学式傾斜センサの構成について説明する。
図1(a)は本発明の光学式傾斜センサ8を正面から見た構造断面図であり、図1(b)は本発明の光学式傾斜センサ8を側面から見た構造断面図である。図1(c)はこの光学式傾斜センサ8に配する光遮蔽部材4の形状を示す平面図であり、図1(d)は光遮蔽部材4の他の形状を示す平面図である。
図1(a)に示す様に、本発明の光学式傾斜センサ8は、ケース1内部の底面に発光素子6を備え、上面に2つの受光素子5aと5bを備えている。なお、この発光素子6には、管球式光源、発光ダイオード(LED)、有機発光体(有機EL)等を用いることができ、受光素子5a,5bには、CdSセル、フォトダイオードを用いることができる。この発光素子6中心は、ケース1の中心軸10に合致するように設置され、受光素子5a,5bの設置位置はケース1の中心軸10に対して対称になっている。そして、発光素子6の電源端子と受光素子5a,5bの出力端子はケース1外部に引き出されている。
なお、本図面においては、発光素子6を1つ、受光素子5a,5bを2つ設けた構成例を示したが、必ずしもこの形態に限定されるものではなく、受光素子の受光量を増やしたい場合は、2つの発光素子を受光素子5a,5bに対向させる形態として配置しても構わない。この様に、発光素子と、受光素子の数を同数設ける場合は、それぞれの素子の光軸を合わせて配置することが好ましく、仕様用途に応じて発光素子と受光素子の数とその配置形態を決めればよい。
また、本発明の光学式傾斜センサ8は、ケース1の前面と背面に穴明け加工を施して回転軸2を設けるとともに、当該回転軸2には、所定の幅と厚みを有する光量分離手段3が回転支持されている。この光量分離手段3は、正確な傾斜角を得るために適度な厚みを有することで重量を持たせ、ケース1が傾いた場合でも光量分離手段3が重力により常に鉛直方向に位置するようにしてある。ここでは、この光量分離手段3を板形状のものを示しているが、これに限定されるものではなく他の形状のものであっても構わない。
この様に図1(a)では、光量分離手段3が回転軸2を中心としてケース1内で左右に可動することとなるので、その可動範囲において光量分離手段3は、ケース1内壁に接触しない程度の長さと幅に設定することが肝要である。この様な構造とすることで、この光量分離手段3により発光素子6から受光素子5a,5bに到達する光の光量が左右に分離されるようになる。
更に、この光量分離手段3は、その可動範囲において図1(b)に示す様にケース1に接触しない程度になるべく大きくすることが好ましい。これにより、この光量分離手段3が発光素子6から発光された光を図1(a)における左右の領域に光を分離する際の、漏洩光による受光素子5への検出感度の低下の影響をできるだけ抑えることができるようになる。
そして、本発明の光学式傾斜センサは、図1(b)に示すように光量分離手段3とケース1内壁の僅かな隙間からの漏れ光を防止するために、回転軸2と受光素子5の間でケース1の内壁を取り囲むように、開口部を1つ有するリング形状の光遮蔽部材4を有している。尚、この光遮蔽部材4は、特に回転軸2側、つまり板形状の光量分離手段3が可動する領域のみの漏洩光を遮蔽すれば良い場合は、その箇所のみに配する構成としても構わない。
図1(a)、図1(b)では、この光遮蔽部材4として、図1(c)に示す開口部を1つ有するリング状の光遮蔽部材4aを配設した例を示しているが、光遮蔽部材の形状はこれに限定されるものではなく、特に発光素子6と受光素子5の数を同数設けた場合は、この光遮蔽部材に開口部を複数個設けても構わない。
以下にこの光遮蔽部材に開口部を2つ設けた例を示す。その場合は、図1(d)に示す2つの開口部を有する光遮蔽部材4bを用い、発光素子6を2つ設けるとともに、その発光素子6の光軸と合わせてそれぞれの開口中心に受光素子5a,5bを配置する。これにより、受光素子5a,5bに入射する漏洩光をこの光遮蔽部材4bによりほぼ遮蔽することができるようになる。
なお、この光遮蔽部材4bの開口部の面積が小さい程、光量分離手段3とケース1との隙間からの漏洩光に対する遮蔽効果は大きくなるが、発光素子6から受光素子5a,5bに達する光量が減少してしまうこととなる。
したがって、本実施例においては図1(b)に示す様に、光遮蔽部材4aが光量分離手段3とケース1内壁の隙間より僅かに内側に開口部を有する形態とし、この光遮蔽部材4aをケース内壁で回転軸2に隣接する箇所に設けて、できるだけ漏洩光を遮光できるようにした。
そして、前述した漏洩光を完全に遮光するために、本発明の光学式傾斜センサには、図1(a)、図1(b)に示す様に、ケース1右辺を経路として受光素子5bに入射する光と、ケース1左辺を経路として受光素子5aに入射する光との分離を良好にして検出感度を高めるために、受光素子5a,5bの間に隔壁9を設けている。この隔壁9は、ケース1内壁から中心軸10に沿って回転軸2にできるだけ近くまで設けられ、この隔壁9と回転軸2との隙間をできるだけ小さくするように構成するのが望ましく、これにより、右辺または左辺から入射した光を確実に分離でき、かつ漏洩光を遮光できるようになる。
この様に、光遮蔽部材4を図1(a)、図1(b)に示す構成とすれば、光量分離手段3とケース1の傾斜により生じる最大傾斜角度は、ケース1の内壁に設けた光遮蔽部材4によって傾き角度を規制することができる。つまり、本図面の構成では、中心軸10に対して回転軸2の位置で直行する水平軸11が、ケース1と交わる箇所に光遮蔽部材4を配
してあるので、この光遮蔽部材4は、光学式傾斜センサ8の左右の最大傾斜角度を90度とする機能と、漏洩光における光遮蔽の機能を兼ね備えることができる。なお、測定傾斜角を90度以内で規制する必要がある場合は、ケース1内壁に別途ストッパーを設けることで、この最大傾斜角度を任意に設定する様にしても良いことは言うまでもない。
以上の構成を採用することで、本発明の光学式傾斜センサ8は、ケース1に傾きが生じていない状態では、光量分離手段3はケース1の中心軸10上に位置しており、発光素子6から発光した光は、当該光量分離手段3の左右で均等に分離されて、受光素子5a,5bに同一光量の光が入射することとなる。したがって、受光素子5a,5bにフォトダイオード等を用いれば入射光量に応じた各々の受光素子5a,5bについて等しい出力電圧を得ることができる。また、ケース1が傾いた状態では、発光素子6から出射された光は、常に鉛直方向の姿勢を取る光量分離手段3により、傾きに応じた光量に分離され、受光素子5a,5bからその光量に応じた出力電圧を得て、正確にケース1の傾斜角θを検出できるようになる。
そして、傾斜センサとして本発明の光学式傾斜センサ8を用いれば、大きな角度(例えば90度)傾いたとしても、正確に目的の傾斜角θを検出することができるようになる。その作用については、後段で詳細に説明する。
なお、ケース1には、金属やプラスチック等の材料を用いることができるが、外部の光が受光素子6に入射しないように、不透明な材料を用いることが望ましい。そして、このケース1内面に例えば無反射加工を施して光反射率を低くすれば、ケース1内側からの反射による漏洩光を抑え、光量分離手段3により分離される光量のみを確実に受光素子5a,5bで検知できるようになる。また、受光素子5a,5bでの検出感度が低い場合には、ケース1内側に例えばニッケルメッキ等の反射加工を施して光反射率を高くするようにしても構わない。その際は、この反射加工されたケース1内面からの反射光による漏洩光が受光素子5a,5bに入射する可能性がある点に留意する必要がある。
[傾斜角検出作用]
以下図面を参照しながら本発明の実施の形態における傾斜角検出作用について説明する。図2(a)は本発明の光学式傾斜センサ8が左に傾斜角θだけ傾いた状態を示す構造断面図であり、図2(b)は右に傾斜角θだけ傾いた状態を示す構造断面図である。図3(a)は本発明の光学式傾斜センサ8が傾斜角θ傾いた場合の、傾斜角θと一方の受光素子5aの出力電圧値の関係を示す特性図であり、図3(b)は傾斜角θと他方の受光素子5bの出力電圧値の関係を示す特性図である。
なお、以下の説明は、前述した隔壁9を設けるとともに、ケース1内面に反射加工を施した光学式傾斜センサを用いた例を示している。
図1(a)に示す様にケース1に傾きが生じていない状態では、前述した通り、光量分離手段3はケース1の中心軸10上に位置しており、発光素子6から発せられた光は当該光量分離手段3の左右で均等に分離されて受光素子5a,bに入射する。したがって、受光素子5a,5bからは等しい出力電圧が発生することとなる。
一方、図2(a)に示すようにケース1に右肩上がりの傾斜、すなわち水平面に対してケース1に傾斜角θを与えた場合は、光量分離手段3が常に鉛直に位置するので当該光量分離手段3とケース1の中心軸10に対し傾斜角θを生ずる。この際、発光素子6から受光素子5aに到達する光量は、図2(a)に示す光量分離手段3下端からケース1左側壁までの距離Laと、ケース1前面内壁から背面内壁までの距離との積から得られる断面積によって規制される。ここで、回転軸2からケース1左側壁までの距離をRaとすれば、距離Laは下記に示す(数2)で表すことができる。
Figure 0004372581
上記数2から、ケース1前面内壁から背面内壁までの距離は常に一定であることから、受光素子5aに入射する光量は、傾斜角θの関数として表される距離Laに比例して変化することが判る。この様に作用することで、受光素子5aからはこの傾斜角θの関数として変化する入射光量に相応の出力電圧が発生することとなる。
また、この際、発光素子6から受光素子5bに到達する光量は、図2(a)に示す回転軸2からケース1右側壁までの距離Rbと、ケース1前面内壁から背面内壁までの距離との積から得られる断面積によって規制されている。なお、図2(a)に示す様に、水平面に対してケース1に傾斜角θなる傾斜を与えた場合において、距離Rbは常に一定であり、傾斜を与えない図1(a)の場合と等しい出力電圧を受光素子5bから得ることができる。
一方、図2(b)に示す様にケース1に右肩下がりの傾斜、すなわち水平面に対してケース1を傾斜角−θなる傾斜を与えた場合は、光量分離手段3もケース1の中心軸に対して傾斜角−θを生ずる。そして、図2(a)を用いて説明した場合と同様に、光量分離手段3下端からケース1右側壁までの距離Lbは、下記に示す(数3)で表すことができる。
Figure 0004372581
上記(数3)から受光素子5bに入射する光量は、距離Lbの変化に比例して変化することが判る。そして、受光素子5bからはこの傾斜角θの関数として変化する入射光量に相応の出力電圧が発生することとなる。
またこの際、発光素子6から受光素子5aに到達する光量は、図2(b)に示す回転軸2からケース1左側壁までの距離Raと、ケース1前面内壁から背面内壁までの距離との積から得られる断面積によって規制されている。なお、図2(b)に示す様に、水平面に対してケース1に傾斜角−θなる傾斜を与えた場合において、距離Raは常に一定であり、傾斜を与えない図1(a)の場合と等しい出力電圧を受光素子5aから得ることができる。
以上説明した如く、本発明の光学式傾斜センサ8の構成によれば、±90度の傾斜角θの範囲において、受光素子5aからは図3(a)に示す様に、0度から−90度までは一定の出力電圧値が出力され、0度から90度まではその傾斜角度に応じた出力電圧値が出力される。また、受光素子5bからは図3(b)に示す様に、90度から0度までは一定の出力電圧値が出力され、0度から−90度まではその傾斜角度に応じた出力電圧値が出力される。この様に、本発明の構成を用いれば、従来の光学式傾斜センサでは測定のできなかった±90度範囲の傾斜角検出が可能となる。
次に、上記作用に基づく具体的な傾斜角算出手段について説明する。
図4は同じ傾斜角θにおける受光素子5a,5bのそれぞれの出力電圧値の差分と、傾斜角θの関係を示す特性図である。
まず、図3(a)と図3(b)に示す受光素子5a,5bから出力される各々の出力電圧値を減算して、図4に示す傾斜角θと出力電圧の連続関数を得る。この減算から得られた出力電圧値と傾斜角θの関数は、図4に示す様に傾斜角θが±45度以内の範囲ではほぼ直線で近似できていることが判る。また、傾斜角θが45度から90度、−45度から−90度の範囲では、出力電圧値の差分はほぼ正弦関数として変化していることが判る。ここで受光素子5aと5bの出力電圧値の差をXとすると、以下の関係式(数4)から傾斜角θを算出することができる。
Figure 0004372581
また、上記(数4)を用いた傾斜角算出手段に基づく実際の電気回路的な傾斜角θの具体的な検出手段は、例えば、減算、加算、積算等の論理回路を組み合わせた電気回路により各受光素子5a,5bから出力される出力電圧に基づく傾斜角θを検出する。または、受光素子5a,5bから出力される出力電圧をデジタル信号に変換した後、演算器等を備えた電気回路を用いて傾斜角θを算出する手段により行うことができる。これにより、図3(a)、図3(b)に基づいて図4の特性図を導き、この特性図から容易にケース1が傾く傾斜角θを得ることができる。
上述の説明の如く、本発明の光学式傾斜センサを小型化とすることができたので、従来の構成では不可能とされていた、携帯用電子機器、例えば特に携帯電話、PDAといった携帯情報端末や腕時計などに本発明の光学式傾斜センサの搭載が可能となる。
また、上記構成を応用して、光量分離手段3の振れ具合を検出できる形態に改良すれば、本発明の光学式傾斜センサを加速度検出装置に適用することができる。
本発明の光学式傾斜センサの構造を示すセンサ断面図である。 本発明の光学式傾斜センサの構造を示すセンサ側面図である。 本発明の光学式傾斜センサに用いる光量分離手段の構成例を示す平面図である。 本発明の光学式傾斜センサに用いる光量分離手段の他の構成例を示す平面図である。 本発明の光学式傾斜センサがθ傾いた場合の角度検出作用を説明するためのセンサ断面図である。 本発明の光学式傾斜センサが−θ傾いた場合の角度検出作用を説明するためのセンサ断面図である。 本発明の光学式傾斜センサの一方の受光素子から得られる出力電圧と傾斜角の関係を示す特性図である。 本発明の光学式傾斜センサの他方の受光素子から得られる出力電圧と傾斜角の関係を示す特性図である。 本発明の光学式傾斜センサの2個の受光素子から得られる出力電圧値の差分と傾斜角の関係を示す特性図である。 従来技術の光学式傾斜センサの構造を示すセンサ断面図である。 従来技術の光学式センサの傾斜角検出作用を説明するためのセンサ断面図である。
符号の説明
1 ケース
2 回転軸
3 光量分離手段
4 光遮蔽部材
5 受光素子
6 発光素子
8 光学式傾斜センサ
9 隔壁
10 中心軸
11 水平軸

Claims (7)

  1. 光学式傾斜センサにおいて、
    外部からの光を遮蔽するケースと、
    前記ケース内側に向けて光を出射する発光素子と、
    前記ケース内側で前記発光素子から出射される光の光量を検知する受光素子と、
    前記発光素子の中心軸とほぼ直交する方向に設けられた回転軸と、
    前記回転軸に回転支持され、常に鉛直方向の姿勢を取り、前記ケースの傾斜の度合いに応じて、前記発光素子から出射されて前記受光素子へ到達する光量を分離するための板状の光量分離手段と、
    前記ケース内壁に設けられ、前記回転軸方向に延在する板状の前記光量分離手段の前記回転軸方向の端面である側面部と、これの近傍に位置する前記ケース内壁との隙間から前記受光素子に達する漏洩光を遮蔽するための光遮蔽部材と、
    を備えることを特徴とする光学式傾斜センサ。
  2. 前記光遮蔽部材は、前記ケース内の前記回転軸と前記受光素子の間で、前記ケースの内壁を取り囲むようにして設けられ、前記光量分離手段の前記回転軸方向の端面である側面部と、これの近傍に位置する前記ケース内壁との隙間より僅かに内側に開口部を有するリング形状を成すことを特徴とする請求項1に記載の光学式傾斜センサ。
  3. 前記開口部の数は、配置された前記受光素子の数と同数であり、
    さらに、前記開口部の中心に、前記受光素子が配置されていることを特徴とする請求項2に記載の光学式傾斜センサ。
  4. 前記光遮蔽部材を、前記中心軸に対して、前記回転軸の位置で直交する水平軸近傍に配置することで、前記光量分離手段の可動範囲を規定するストッパーの役割と、前記漏洩光を遮光する機能を兼ね備える構成としたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光学式傾斜センサ。
  5. 前記受光素子の数は、2つであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の光学式傾斜センサ。
  6. 前記発光素子の数は、2つであることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の光学式傾斜センサ。
  7. 前記2つの受光素子の間に隔壁を設け、この隔壁により前記各受光素子に入射する漏洩光を遮光することを特徴とする請求項に記載の光学式傾斜センサ。
JP2004066486A 2004-03-10 2004-03-10 光学式傾斜センサ Expired - Fee Related JP4372581B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004066486A JP4372581B2 (ja) 2004-03-10 2004-03-10 光学式傾斜センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004066486A JP4372581B2 (ja) 2004-03-10 2004-03-10 光学式傾斜センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005300161A JP2005300161A (ja) 2005-10-27
JP4372581B2 true JP4372581B2 (ja) 2009-11-25

Family

ID=35331887

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004066486A Expired - Fee Related JP4372581B2 (ja) 2004-03-10 2004-03-10 光学式傾斜センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4372581B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106017419B (zh) * 2016-06-30 2019-06-21 中车青岛四方机车车辆股份有限公司 水平万向角度测量装置及测量方法
CN113984011A (zh) * 2021-10-27 2022-01-28 深圳市辰久科技有限公司 传感器装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005300161A (ja) 2005-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5178393B2 (ja) 光学式測距センサおよび電子機器
US10274905B2 (en) Electronic device
WO2007058344A1 (ja) 傾斜センサ
JP5167056B2 (ja) 傾斜センサ
US11036309B2 (en) Micro-optical orientation sensor and related methods
US11073636B2 (en) Optical detection assembly
JP2007057345A (ja) 傾斜センサ
JP2010177021A (ja) 傾斜センサ
US8056247B2 (en) Tilt sensor
US20130015356A1 (en) Reflection Sensing System
JP2023126981A (ja) 光学式変位計
JP4372581B2 (ja) 光学式傾斜センサ
US20220244380A1 (en) Optical isolation apparatus
US20080204761A1 (en) Pointing device
JP5165459B2 (ja) 傾斜センサ
JP6444644B2 (ja) 光路変換部材、筐体および携帯端末
JP4999595B2 (ja) 反射型フォトセンサ
CN215064885U (zh) 传感器模组及显示装置
JP2004309470A (ja) 光学式傾斜センサ
JP2012150022A (ja) 近接センサ
US8256124B2 (en) Tilt sensor
JP4999596B2 (ja) 反射型フォトセンサ
JP2010112915A (ja) 傾斜センサ
US10107750B2 (en) Detecting device, detecting apparatus, and method for detecting presence of substance in container
KR100904667B1 (ko) 네비게이션 스위치 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040311

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061130

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20061130

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20061130

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090310

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090527

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090901

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090902

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120911

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees