JP2004309470A - 光学式傾斜センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】精度良く広範囲な角度検出が可能とした小型の光学式傾斜センサを提供すること。
【解決手段】外部からの光を遮蔽するケースと、ケース内側に向けて光を出射する発光素子と、ケース内側で発光素子から出射される光の光量を検知する受光素子と、発光素子と受光素子との中心軸とほぼ直交する方向に設けられた回転軸と、回転軸に回転支持され、常に鉛直方向の姿勢を取り、ケースの傾斜の度合いに応じて、発光素子から出射されて受光素子へ到達する光量を分離するための光量分離手段と、発光素子から出射され、受光素子に到達する直接光を遮るための直接光遮蔽手段とを備える構成を採用した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発光素子と受光素子を用いて傾斜角を検出する光学式傾斜センサに関し、特に、受光素子に到達する光量を傾斜角に応じて変化させ、受光素子の出力から傾斜角を検出することができる光学式傾斜センサに関する。
傾斜センサは、自動車、船舶、建設機械等の各種装置や機器の姿勢を検知するうえで有効な機能部品である。近年、小型で安価な発光素子と受光素子の入手が可能になったことから、これら発光素子と受光素子を用いて傾斜角を検出することができる光学式傾斜センサが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
その機能と構成について図面に基づいて説明する。図7(a)は従来の技術における光学式傾斜センサ100の構造を示す断面図であり、図7(b)はこの光学式傾斜センサ100を所定の角度θだけ傾けて配置した場合の作用を説明するための図面である。
この従来の光学式傾斜センサ100は、発光ダイオード101と、ピンホール部材102と、常に鉛直に位置する反射鏡103と、反射鏡の反射面を支持する回転軸104と、光点位置検出素子105とを備えている。
次に、図7(b)を参酌して従来の光学式傾斜センサの傾斜角検出における作用について説明する。
従来の光学式傾斜センサ100を構成する発光ダイオード101より発した光は、ピンホール部材102により細いビーム光に絞られ、反射鏡103で反射して光点位置検出素子105の受光面に当たる。また、反射鏡103は反射面を回転軸104により回転支持されており、その自重によって光学式傾斜センサ100の傾斜角θに関わらず常に鉛直となる。
そのため、ビーム光が反射鏡103で反射する際、光学式傾斜センサ100のケースと水平面に生じた傾斜角θに応じて、ビーム光の入射角及び反射角が変化する。したがって、光点位置検出素子105の受光面に当たるビーム光の位置が変化することとなる。この際、傾斜角をθ、反射鏡103と光点位置検出素子105の受光面との距離をL、光点位置検出素子105における受光面上のビーム光の当たる位置の変化量をXとすると、下記に示す(数1)の関係式から目的の傾斜角θを求めることができる。
Figure 2004309470
この光学式傾斜センサ100は、大型の高分解能なロータリーエンコーダを用いる測定方法と比較して、装置の小型化や低価格化には有利な構造である。
特開平7−318344号公報(第2頁、第1−2図)
しかしながら、従来の光学式傾斜センサ100は、前述の構造及び検出作用から明らかな様に、大きな傾斜角の変化を検出しようとすれば、必然的に大型の光点位置検出素子1
05を必要とし、センサの小型化や低価格化の利点は損なわれてしまう。つまり、傾斜角θが±90度近傍に達した場合は、ほぼ無限大の有効長を有する光点位置検出素子105が必要となり、微小な角度検出しかできない構成であった。したがって、この光学式傾斜センサ100を用いて大きな傾斜角θ(±90度に近い傾斜角θ)を検出しようとすると、センサ自体のサイズが大きくなってしまい、例えば携帯用電子機器等にこの様な方式の光学式傾斜センサを搭載することは現実的には不可能とされていた。
本発明の目的は、上記の課題を解決して、精度良く広範囲な角度検出が可能とした小型の光学式傾斜センサを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の光学式傾斜センサは、基本的に下記記載の構成を採用するものである。
請求項1に係る光学式傾斜センサは、光学式傾斜センサにおいて、外部からの光を遮蔽するケースと、ケース内側に向けて光を出射する発光素子と、ケース内側で発光素子から出射される光の光量を検知する受光素子と、発光素子と受光素子との中心軸とほぼ直交する方向に設けられた回転軸と、回転軸に回転支持され、常に鉛直方向の姿勢を取り、ケースの傾斜の度合いに応じて、発光素子から出射されて受光素子へ到達する光量を分離するための光量分離部材と、発光素子から出射され、受光素子に到達する直接光を遮るための直接光遮蔽部材とを備えることを特徴とするものであるものである。
請求項2に係る光学式傾斜センサは、上述した光量分離部材が、回転軸から重心をずらして回転軸に取り付けた錘部材と、この錘部材の重心位置と回転軸との延長線上であり、錘部材から突出するように所定の長さと幅を有する遮蔽板により構成されていることを特徴とするものである。
請求項3に係る光学式傾斜センサは、上述した直接光遮蔽部材が錘部材であることを特徴とするものである。
請求項4に係る光学式傾斜センサは、上述した直接光遮蔽部材が、発光素子から出射した光が受光素子に到達する光経路の間に配した直接光遮蔽板と、前述した錘部材により構成されていることを特徴とするものである。
請求項5に係る光学式傾斜センサは、上述した直接光遮蔽部材が発光素子から出射した光が受光素子に到達する光経路の間に配した直接光遮蔽板であることを特徴とするものである。
請求項6に係る光学式傾斜センサは、上述した直接光遮蔽板が光散乱板であることを特徴とするものである。
請求項7に係る光学式傾斜センサは、上述した光散乱板が発光素子の光出射側近傍に設けられていることを特徴とするものである。
請求項8に係る光学式傾斜センサは、上述した光散乱板が受光素子の光受光側近傍に設けられていることを特徴とするものである。
請求項9に係る光学式傾斜センサは、上述した光散乱板が発光素子の光出射側近傍と、受光素子の光受光側近傍にそれぞれ設けられていることを特徴とするものである。
請求項10に係る光学式傾斜センサは、上述した中心軸を挟んで対象な位置に2つの受
光素子を配置し、2つの受光素子の間であり中心軸に則して隔壁を設けたことを特徴とするものである。
請求項11に係る光学式傾斜センサは、上述した光量分離部材の表面に、無反射加工が施されていることを特徴とするものである。
請求項12に係る光学式傾斜センサは、上述した回転軸の表面に、無反射加工が施されていることを特徴とするものである。
本発明の光学式傾斜センサによれば、従来の光学式傾斜センサでは達成できなかった±90度の広い範囲でありながら、漏洩光による検出感度の低下を極力抑えながら精度の高い傾斜角度の検出を可能とし、さらに小型化の光学式傾斜センサとすることができるようになる。
また、本発明の光学式傾斜センサの構成を採用すれば、高精度の小型のセンサとすることができるので、今まで搭載不可とされていた携帯用電子機器等への搭載が可能となる。
本発明の光学式傾斜センサは、外部からの光を遮蔽するケースと、ケース内側に向けて光を出射する発光素子と、ケース内側で発光素子から出射される光の光量を検知する受光素子と、発光素子と受光素子との中心軸とほぼ直交する方向に設けられた回転軸と、回転軸に回転支持され、常に鉛直方向の姿勢を取り、ケースの傾斜の度合いに応じて、発光素子から出射されて受光素子へ到達する光量を分離するための光量分離部材と、発光素子から出射され、受光素子に到達する直接光を遮るための直接光遮蔽部材とを備える構成を採用してなる。
以下図面を参照しながら、本発明の最適な実施の形態における傾斜角センサの構造と傾斜角検出作用、および傾斜角検出方法について詳細に説明をする。
[光学式傾斜センサの構成]
まず、本発明の光学式傾斜センサの構成について説明する。
図1(a)は本発明の光学式傾斜センサを正面から見た構造断面図であり、図1(b)は本発明の光学式傾斜センサを側面から見た構造断面図である。図2は本発明の光学式傾斜得センサの他の構成例を示す構造断面図である。
図1(a)に示す様に、本発明の光学式傾斜センサ12aは、ケース1内部上面に発光素子7を備え、底面に2つの受光素子8aと8bを備えている。なお、この発光素子7には、管球式光源、発光ダイオード(LED)、有機発光体(有機EL)等を用いることができ、受光素子8a,8bには、CdSセル、フォトダイオードを用いることができる。そして、この発光素子7の光源中心は、ケース1の中心軸11aに合致するように設置され、受光素子8a,8bの設置位置はケース1の中心軸11aに対して対称になっている。さらに、発光素子7の電源端子と受光素子8の出力端子はケース1外部に引き出されている。
なお本図面においては、発光素子7を1つ、受光素子8a,8bを2つ設けた構成例を示したが、必ずしもこの形態に限定されるものではなく、受光素子8の受光光量を増やしたい場合は、2つの発光素子7を受光素子8a,8bに対向させるように配置しても構わない。この様に、発光素子7と受光素子8の数、および配置形態は、光学式傾斜センサ12aの仕様用途に応じて任意である。
また、この光学式傾斜センサ12aは、本図面におけるケース1の前面と背面に穴明け加工を施して回転軸4を設けるとともに、当該回転軸4には、重心位置をずらして配置された錘部材3が掛けられている。この錘部材3には、適度な重量を持たせ、ケース1が傾いた場合でも錘部材3が重力により常に鉛直方向に位置するようにしてある。
さらに、この錘部材3と同期して可動できるように、錘部材4から発光素子7側に向けたケース1の中心軸11aに則して遮蔽板2を設け、この遮蔽板2が回転軸4を中心としてケース1内で左右に可動することができるようになっている。この錘部材3と遮蔽板2が、本実施例においては、発光素子7から出射された光量を、ケース1の傾斜角に応じて分離する光量分離部材となる。なおこの遮蔽板2は、図1(b)に示す様に、その可動範囲においてケース1内壁に接触しない程度の長さと幅に設定することが肝要である。これにより、この遮蔽板2が発光素子7から発光された光を図1(a)における左右の領域に光を分離する際の、遮蔽板2とケースとの隙間からの漏洩光を少なくすることができ、受光素子8への検出感度の低下を極力抑えることができるようになる。
またさらに、この光学式傾斜センサ12aには、ケース1の内面であり、遮蔽板2の回転角度を規定する位置にストッパー5が設けられている。これにより、遮蔽板2とケース1の傾斜により生じる最大傾斜角度における傾き角度を規制することができるようになる。なお、本図面の構成では、中心軸11aに対して回転軸2の位置で直交する水平軸11bが、ケース1と交わる箇所にストッパー5を設け、センサとして検出できる左右の最大傾斜角度を±90度とした例を示している。また、測定傾斜角を±90度以内で規制する必要がある場合は、ストッパー5を他の所望の位置に設けることで、この最大傾斜角度を任意に設定することもできる。
次に、本発明の光学式傾斜センサ12aに係る、発光素子7からの直接光が受光素子8に当たらない様にする(発光素子7から出射された光の間接光のみを受光素子8で感知できるようにした)部材構成と作用について説明をする。
この光学式傾斜センサ12aのケース1に金属やプラスチック等の材料を用い、外部の光が受光素子7に入射しないように、不透明な材料を用いている。そして、このケース1内面には、例えばニッケルメッキ等の反射加工を施され、ケース1内面に当たる光の光反射率を高くして、発光素子7から出射された光の殆どが遮蔽板2により分離され、受光素子8a,8bで検知できるようにしてある。
また、この光学式傾斜センサには、図1(a)に示す、ケース1右辺を経路として受光素子5bに入射する光と、ケース1左辺を経路として受光素子5aに入射する光との分離を良好にして検出感度を高めるために、受光素子5a,5bの間に隔壁6を設けている。これにより、右辺または左辺から光量センサ8に到達する光を分離することができるとともに、発光素子7から出射された直接光を遮光して間接光のみで光量を感知する形態とすることができるようになる。
また、LED等の発光素子7からは、その光源中心において光強度が最大となる強度分布を有する光が発光される。もし、この光強度分布を持った発光素子7からの直接光が受光素子8に入射した場合、角度検出精度が悪化させてしまうことになる。つまり、この直接光が受光素子8に当たると、先に説明をしたケース1の右辺、左辺を経由して受光素子8に届く傾斜角に応じた光量差の微妙な変化を感知できなくなってしまうのである。そこで、回転軸4に掛けた錘部材3は、中心軸11aに対して対象な形状であり、かつ発光素子7から出射された直接光が受光素子8に到達しないだけの大きさを有する形態とし、直接光遮蔽部材として作用させる。この様に錘部材3の形状を工夫することで、上述した直接光が受光素子8に当たらないようにすることができ、かつ傾斜角に応じた微妙な角度変
化に対しても正確な傾斜角を検出できるようになる。
また、ケース1内面には反射加工が施されているが、光学式傾斜センサ12aを構成する他の部材により、発光素子7から出射される光が反射されてしまうと、せっかく遮蔽板2により分離された光が逆側の辺に進入してしまう虞がある。つまり、右辺の経路で光量センサ8bに到達すべき光、または左辺の経路で光量センサ8aに到達すべき光が、例えば錘部材3、回転軸4、ストッパー5等で反射して逆側の辺に進入して、検出感度を低下させてしまう。そこで、前述した錘部材3と遮蔽板2からなる光量分離部材、回転軸4の少なくとも一方の表面に蛇腹状の凹凸や、黒色の無反射塗装を施す無反射加工をしている。これにより、ケース1内で反射する光だけを受光素子8に導くことができ、LEDの光源中心部において光強度が最大となる強度分布を有する光の殆どは、無反射加工を施した部材に当たって吸収させることができるようになる。これにより、上述した受光素子8による検出感度の低下の問題が解消するようにすることができるようになる。
以上の構成を採用することで、本発明の光学式傾斜センサ12aは、ケース1に傾きが生じていない状態では、遮蔽板2はケース1の中心軸11a上に位置しており、発光素子7から発光した光は、センサを構成する各部材によって反射、遮蔽板2の左右で均等に分離されて、受光素子8a,8bに同一光量の光が入射することとなる。したがって、受光素子8a,8bにフォトダイオード等を用いれば入射光量に応じた各々の受光素子8a,8bで等しい出力電圧を得ることができる。
また、ケース1が傾いた状態では、発光素子7から出射された光は、常に鉛直方向の姿勢を取る遮蔽板2により傾きに応じた光量に分離され、受光素子8a,8bからその光量に応じた出力電圧を得て、正確にケース1の傾斜角θを検出できるようになる。
そして、傾斜センサとして上記構成を用いれば、大きな角度(例えば90度)傾いたとしても、正確に目的の傾斜角θを検出することができるようになる。その作用については、後段で詳細に説明する。
なお、前述した光学式傾斜センサ12aでは、発光素子7から出射され、かつ受光素子8に到達する直接光を錘部材3だけで遮蔽する形態を示したが、図2に示す様に、錘部材3に加えて、隔壁6の上端部に設けた直接光遮蔽板9により、発光素子7から受光素子8に到達する直接光をさらに遮光できるようにしても構わない。
[傾斜角検出作用]
以下図面を参照しながら本発明の実施の形態における傾斜角検出作用について説明する。図3(a)は本発明の光学式傾斜センサ8が左に傾斜角θだけ傾いた状態を示す構造断面図であり、図3(b)は右に傾斜角θだけ傾いた状態を示す構造断面図である。図4(a)は本発明の光学式傾斜センサ8が傾斜角θ傾いた場合の、傾斜角θと一方の受光素子5aの出力電圧値との関係を示す特性図であり、図4(b)は傾斜角θと他方の受光素子5bとの出力電圧値の関係を示す特性図である。
なお、以下の説明は、前述したケース1内面に反射加工を施した光学式傾斜センサ12a(図1(a)参照)を用いた例を示している。
図1(a)に示す様にケース1に傾きが生じていない状態では、前述した通り、遮蔽板2はケース1の中心軸11a上に位置しており、発光素子7から発せられた光は当該遮蔽板2の左右で均等に分離されて受光素子8a,8bに入射する。したがって、受光素子8a,8bからは等しい出力電圧が発生することとなる。
一方、図3(a)に示すようにケース1に右肩上がりの傾斜、すなわち水平面に対して
ケース1に傾斜角θを与えた場合は、遮蔽板2が常に鉛直に位置するので当該遮蔽板2とケース1の中心軸11aに対し傾斜角θを生ずる。この際、発光素子7から受光素子8aに到達する光量は、図3(a)に示す遮蔽板2下端からケース1左側壁までの距離Laと、ケース1前面内壁から背面内壁までの距離との積から得られる断面積によって規制される。ここで、回転軸4からケース1左側壁までの距離をRaとすれば、距離Laは下記に示す(数2)で表すことができる。
Figure 2004309470
上記(数2)から、ケース1前面内壁から背面内壁までの距離は常に一定であることから、受光素子8aに入射する光量は、傾斜角θの関数として表される距離Laに比例して変化することが判る。この様に作用することで、受光素子8aからはこの傾斜角θの関数として変化する入射光量に相応の出力電圧が発生することとなる。
またこの際、発光素子7から受光素子8bに到達する光量は、図3(a)に示す回転軸4からケース1右側壁までの距離Rbと、ケース1前面内壁から背面内壁までの距離との積から得られる断面積によって規制されている。なお、図3(a)に示す様に、水平面に対してケース1に傾斜角θなる傾斜を与えた場合において、距離Rbは常に一定であり、傾斜を与えない図1(a)の場合と等しい出力電圧を受光素子8bから得ることができる。
一方、図3(b)に示す様にケース1に右肩下がりの傾斜、すなわち水平面に対してケース1を傾斜角−θなる傾斜を与えた場合は、遮蔽板2もケース1の中心軸に対して傾斜角−θを生ずる。そして、図3(a)を用いて説明した場合と同様に、遮蔽板2下端からケース1右側壁までの距離Lbは、下記に示す(数3)で表すことができる。
Figure 2004309470
上記(数3)から受光素子8bに入射する光量は、距離Lbの変化に比例して変化することが判る。そして、受光素子8bからはこの傾斜角θの関数として変化する入射光量に相応の出力電圧が発生することとなる。
またこの際、発光素子7から受光素子8aに到達する光量は、図3(b)に示す回転軸4からケース1左側壁までの距離Raと、ケース1前面内壁から背面内壁までの距離との積から得られる断面積によって規制されている。なお、図3(b)に示す様に、水平面に対してケース1に傾斜角−θなる傾斜を与えた場合において、距離Raは常に一定であり、傾斜を与えない図1(a)の場合と等しい出力電圧を受光素子8aから得ることができる。
以上説明した如く、本発明の光学式傾斜センサ12aの構成によれば、±90度の傾斜角θの範囲において、受光素子8aからは図4(a)に示す様に、0度から−90度までは一定の出力電圧値が出力され、0度から90度まではその傾斜角度に応じた出力電圧値が出力される。また、受光素子8bからは図4(b)に示す様に、90度から0度までは一定の出力電圧値が出力され、0度から−90度まではその傾斜角度に応じた出力電圧値が出力される。この様に、本発明の構成を用いれば、従来の光学式傾斜センサでは測定のできなかった±90度範囲の傾斜角検出が可能となる。
次に、上記作用に基づく具体的な傾斜角算出手段について説明する。
図5は同じ傾斜角θにおける受光素子8a,8bのそれぞれの出力電圧値の差分と、傾斜角θの関係を示す特性図である。
まず、図4(a)と図4(b)に示す受光素子8a,8bから出力される各々の出力電圧値を減算して、図5に示す傾斜角θと出力電圧の連続関数を得る。この減算から得られた出力電圧値と傾斜角θの関数は、図5に示す様に傾斜角θが±45度以内の範囲ではほぼ直線で近似できていることが判る。また、傾斜角θが45度から90度、−45度から−90度の範囲では、出力電圧値の差分はほぼ正弦関数として変化していることが判る。ここで受光素子8aと8bの出力電圧値の差をXとすると、以下の関係式(数4)から傾斜角θを算出することができる。
Figure 2004309470
また、上記(数4)を用いた傾斜角算出手段に基づく実際の電気回路的な傾斜角θの具体的な検出手段は、例えば、減算、加算、積算等の論理回路を組み合わせた電気回路により各受光素子8a,8bから出力される出力電圧に基づく傾斜角θを検出する。または、受光素子8a,8bから出力される出力電圧をデジタル信号に変換した後、演算器等を備えた電気回路を用いて傾斜角θを算出する手段により行うことができる。これにより、図4(a)、図4(b)に基づいて図5の特性図を導き、この特性図から容易にケース1が傾く傾斜角θを得ることができる。
以下図面を参照しながら実施例2の傾斜角センサの構造について詳細に説明をする。
[光学式傾斜センサの構成]
図6(a)は光学式傾斜センサ12cを正面から見た構造断面図であり、図6(b)は本発明の光学式傾斜センサ12cを側面から見た構造断面図である。
先に示した実施例1の光学式傾斜センサ12a、12b(図1(a)、図2参照)では、錘部材3に適度な重量を持たせ、ケース1が傾いた場合でも遮蔽板2が重力により常に上部鉛直方向に向くようにした構成例を示したが、本実施例の光学式傾斜センサ12cは、図6(a)、図6(b)に示す様に、遮蔽板2自体に適度な重量を持たせて、ケース1が傾いた場合でも遮蔽板2が重力により常に下部鉛直方向に向くようにしている。そして、ケース1に対して発光素子7はそのケース1の底面に配置され、受光素子8はケース1の上面に配置されている。つまり、本構成は、光量分離部材が遮蔽板2のみで構成されており、実施例1に示した発光素子7と受光素子8との上下配置が逆とした構成例を示している。
しかしながら、上述した構成だけでは、発光素子7から出射された直接光が光量センサ8に到達してしまう。つまり、実施例1で示した光学式傾斜センサ12aでは錘部材3に
より(図1参照)、光学式傾斜センサ12bでは錘部材3と直接光遮蔽板9により(図2参照)、発光素子7から出射された直接光が受光素子8に届かない様にしていたが、上述した構成では、これら部材を配していないので、直接光が受光素子8に到達してしまう。
そこで、光散乱板10a,10bを、発光素子7の出射側と受光素子8の受光側との両方に配置して、直接光が受光素子8に当たらないようにしている。この光散乱板10には、表面に微細な凹凸を設たり、内部に屈折率の異なる微粒子を分散して透過光を散乱するようにした、ガラスやプラスチック等の板材を用いることができる。なお、本図面においては、光散乱板10a,10bをそれぞれ発光素子7の出射側、受光素子8の受光側にそれぞれは位置した構成例を示したが、この配置形態に限定されるものではなく、光散乱板10a、10bのいずれか一方を発光素子7、受光素子8の手前に配置しても良い。
この様に、光散乱板10a,10bのいずれかまたは両方を、発光素子7の出射側、または受光素子8の受光側の近傍に配置することで、直接光を光散乱板10a,10bによりその内部で散乱させた後に、受光素子8側に光を導くことができるようになる。なお、この光散乱板10a,10bに入射する光は、この光散乱板10a,10b表面で反射されてしまう虞があるので、使用する光源の波長に対応して、光散乱板10a,10b表面での反射を防止するための、無反射加工膜(ARコート膜)をこの光散乱板10a,10b表面に施すことが望ましい。
以上説明の如く、本実施例における光学式傾斜センサ12cの形態を採用すれば、光源中心において、実施例1と同様に、光強度が最大となる強度分布を有する光が散乱し、ほぼ均一な光量分布を持った光が受光素子8に到達して、ケース1の右辺、左辺を経由して受光素子8に届く角光強度の微妙な変化を感知できるようになる。
また、上述した様に、本実施例の光学式傾斜センサ12cは、錘部材3を有していないので、実施例1に示した効果に加えて、ケース1の上下方向の幅を極力小さくすることができる。
なお、本実施例で示した光学式傾斜センサ12cのケース1の傾きに応じで傾斜角θを検出する手段は、実施例1に示したと同じであるので、ここでの説明は割愛する。
上述の説明の如く、本発明の光学式傾斜センサを小型化とすることができたので、従来の構成では不可能とされていた、携帯用電子機器として、例えば特に携帯電話、PDAといった携帯情報端末や腕時計などに本発明の光学式傾斜センサの搭載が可能となる。
また、上記構成を応用して、光量分離部材の振れ具合を検出できる形態に改良すれば、本発明の光学式傾斜センサを加速度検出装置に適用することができる。
本発明の光学式傾斜センサの構成例を示すセンサ断面図である。(実施例1) 本発明の光学式傾斜センサの変形例を示すセンサ断面図である。(実施例1) 本発明の光学式傾斜センサがθ、−θ傾いた場合の角度検出作用を説明するためのセンサ断面図である。(実施例1) 本発明の光学式傾斜センサの一方、および他方の受光素子から得られる出力電圧と傾斜角の関係を示す特性図である。(実施例1) 本発明の光学式傾斜センサの2個の受光素子から得られる出力電圧値の差分と傾斜角の関係を示す特性図である。(実施例1) 本発明の光学式傾斜センサの他の構成例を示すセンサ断面図である。(実施例2) 従来の光学式傾斜センサの構造とその傾斜角検出作用を説明するためのセンサ断面図である。
符号の説明
1 ケース
2 遮蔽板
3 錘部材
4 回転軸
5 ストッパー
6 隔壁
7 発光素子
8 受光素子
9 直接光遮蔽板
10 光散乱板
11a 中心軸
11b 水平軸
12 光学式傾斜センサ

Claims (12)

  1. 光学式傾斜センサにおいて、
    外部からの光を遮蔽するケースと、
    前記ケース内側に向けて光を出射する発光素子と、
    前記ケース内側で前記発光素子から出射される光の光量を検知する受光素子と、
    前記発光素子と前記受光素子との中心軸とほぼ直交する方向に設けられた回転軸と、
    前記回転軸に回転支持され、常に鉛直方向の姿勢を取り、前記ケースの傾斜の度合いに応じて、前記発光素子から出射されて前記受光素子へ到達する光量を分離するための光量分離部材と、
    前記発光素子から出射され、前記受光素子に到達する直接光を遮るための直接光遮蔽部材と、
    を備えることを特徴とする光学式傾斜センサ。
  2. 前記光量分離部材は、前記回転軸から重心をずらして前記回転軸に取り付けた錘部材と、この錘部材の重心位置と前記回転軸との延長線上であり、前記錘部材から突出するように所定の長さと幅を有する遮蔽板により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式傾斜センサ。
  3. 前記直接光遮蔽部材は、前記錘部材であることを特徴とする請求項2に記載の光学式傾斜センサ。
  4. 前記直接光遮蔽部材は、前記発光素子から出射した光が前記受光素子に到達する光経路の間に配した直接光遮蔽板と、前記錘部材であることを特徴とする請求項2に記載の光学式傾斜センサ。
  5. 前記直接光遮蔽部材は、前記発光素子から出射した光が前記受光素子に到達する光経路の間に配した直接光遮蔽板であることを特徴とする請求項1または2に記載の光学式傾斜センサ。
  6. 前記直接光遮蔽板は、光散乱板であることを特徴とする請求項4または5に記載の光学式傾斜センサ。
  7. 前記光散乱板は、前記発光素子の光出射側近傍に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の光学式傾斜センサ。
  8. 前記光散乱板は、前記受光素子の光受光側近傍に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の光学式傾斜センサ。
  9. 前記光散乱板は、前記発光素子の光出射側近傍と、前記受光素子の光受光側近傍にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項6に記載の光学式傾斜センサ。
  10. 前記中心軸を挟んで対象な位置に2つの前記受光素子を配置し、前記2つの受光素子の間であり前記中心軸に則して隔壁を設けたことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の光学式傾斜センサ。
  11. 前記光量分離部材の表面に、無反射加工が施されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の光学式傾斜センサ。
  12. 前記回転軸の表面に、無反射加工が施されていることを特徴とする請求項1から11の
    いずれか一項に記載の光学式傾斜センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102148491A (zh) * 2010-02-10 2011-08-10 上海钊辉科技有限公司 摩托车倾倒断电装置
CN102252660A (zh) * 2008-12-24 2011-11-23 亿广科技(上海)有限公司 倾斜感测装置
JP2016057127A (ja) * 2014-09-08 2016-04-21 日本精工株式会社 センサ及びセンサの製造方法

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