JP2010112804A - 熱式フローセンサの製造方法及び熱式フローセンサ - Google Patents

熱式フローセンサの製造方法及び熱式フローセンサ Download PDF

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Abstract

【課題】製造工程を簡素化しつつ、センサチップと整流部との隙間を確保して、センサ特性の変動を抑制することができる熱式フローセンサの製造方法及び熱式フローセンサを提供する。
【解決手段】一面側に形成されたヒータを含むセンシング部と、センシング部と電気的に接続されたパッド部を有するセンサチップと、センサチップに対して、流体の通常時の流れ方向における上流側及び下流側に隣接配置され、センサチップ側の端部からセンサチップに対して離反する方向に、センサチップのヒータ形成側の表面と面一とされた面一部位を有する整流部と、絶縁材料からなり、センシング部を外部雰囲気に露出させつつパッド部を封止する封止部と、を備えた熱式フローセンサであって、整流部及び封止部は、未硬化樹脂からなる樹脂シートを、加熱硬化せしめて一体的に構成され、整流部とセンサチップとは互いに離間され、お互いの対向部位間全域に隙間が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、抵抗体としてのヒータを含むセンシング部とパッド部を有するセンサチップと、該センサチップに隣接して配置された整流部、及びパッド部を封止する封止部を備えた熱式フローセンサの製造方法、及び、該方法により形成される熱式フローセンサに関するものである。
従来、抵抗体としてのヒータを含むセンシング部とパッド部を有するセンサチップと、該センサチップに隣接して配置された整流部、及びパッド部を封止する封止部を備えた熱式フローセンサとして、本出願人は先に特許文献1を開示している。
特許文献1に示される熱式フローセンサでは、上記した整流部(側面被覆部)及び封止部(封止樹脂)が、溶融樹脂を金型内に注入するモールド成形によって一体的に形成されている。また、整流部は、センサチップの側面に接しており、センサチップと整流部との間に隙間が無い構成となっている。
特開2008−175780号公報
ところで、上記構成の熱式フローセンサについて本発明者がさらに検討を進めたところ、上記したようにセンサチップと整流部との間に隙間が無い構成(互いに接触した構成)では、外部雰囲気の温度変化などにより、センサ特性が変動することが明らかとなった。これは、整流部を構成する樹脂とセンサチップとの線膨張係数差に起因して応力が生じ、ピエゾ抵抗効果によって、センシング部を構成するヒータなどの抵抗体の抵抗値が変動することによるものと考えられる。また、クリープ(応力の経時的な緩和)によって抵抗値が変動することも考えられる。
これに対し、流体の流れ方向において、センサチップと整流部との間に隙間を設けることも考えられる。しかしながら、整流部による乱流抑制機能(整流機能)を活かすためには、流体の流れ方向における隙間の幅は狭いほうが好ましく(例えば100μm以下)、幅が長くなると、整流部を有しながらも、センサチップの端面に流体が衝突して乱流が発生することとなってしまう。したがって、モールド成形時に、センサチップ端面(側面)に金型を接触させることで、上記したような幅の狭い隙間を設けることは困難である。
一方、センサチップが搭載される支持基材(例えばリードフレームのアイランド)上に、隙間を有しつつセンサチップの側面を取り囲むように、金型とは別のリジッドな枠体を固定することで、金型を枠体に接触させて枠体内の隙間を確保しつつ封止部をモールド成形により形成することも考えられる。この場合、枠体が少なくとも整流部の一部を構成することとなる。しかしながら、封止部を形成すべく、センサチップのパッド部上に溶融樹脂が供給されるため、センサチップの側面と枠体との間の隙間に溶融樹脂が流入するのを防ぐために、隙間における封止部側の端部を閉塞するダムが、枠体とは別部材として必要となる。また、封止部とは別部材によって整流部を構成し、整流部における封止部側の端部付近を被覆するようにモールド成形によって封止部を形成することも考えられるが、この場合も、センサチップの側面と整流部との間の隙間に溶融樹脂が流入するのを防ぐために、別途ダムが必要となる。さらには、樹脂などの液状の絶縁材料をポッティングし、固化(硬化やゲル化)することで、封止部を形成することも考えられるが、この場合も、センサチップの側面と整流部との間の隙間に液状の絶縁材料が流入するのを防ぐために、別途ダムが必要となる。
このように、モールド成形及びポッティングのいずれにおいても、液状の絶縁材料を固化して封止部を形成するため、液状の絶縁材料がセンサチップの側面と整流部との間に隙間に流れ込むのを抑制するためのダムが、整流部とは別に必要となる。したがって、製造工程が複雑となり、熱式フローセンサの部品点数も増加することとなる。
本発明は上記問題点に鑑み、製造工程を簡素化しつつ、センサチップと整流部との隙間を確保して、センサ特性の変動を抑制することができる熱式フローセンサの製造方法及び熱式フローセンサを提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に請求項1に記載の発明は、一面から所定深さの一部領域が他の領域よりも低熱伝導の領域とされた基板と、低熱伝導領域を架橋するように基板の一面上に形成された絶縁膜と、絶縁膜上に配置された抵抗体として、低熱伝導領域上の部位に配置されたヒータを含むセンシング部と、基板に形成され、センシング部と電気的に接続された外部接続端子としてのパッド部と、を有するセンサチップと、センサチップに対して、流体の通常時の流れ方向における上流側及び下流側に隙間を有して隣接配置され、センサチップ側の端部からセンサチップに対して離反する方向に、センサチップのヒータ形成側の表面と面一とされた面一部位を有する整流部と、絶縁材料からなり、センシング部を外部雰囲気に露出させつつパッド部を封止する封止部と、を備える熱式フローセンサの製造方法であって、未硬化樹脂からなる樹脂シートを加熱硬化することで、整流部及び封止部を同一のタイミングで一体的に形成する加熱工程を含むことを特徴とする。
ここで、未硬化とは、完全に硬化していない状態(換言すれば半硬化状態、硬化中間状態)であり、樹脂シートは加熱工程の初期段階で軟化する(流動性を示す)。また、このような樹脂シートは、加熱工程の初期段階に軟化するものの全体が液状化するわけではなく、モールド成形やポッティングに用いる液状の絶縁材料のように、固化(本発明では硬化)するまでの間に大きく流動しない。換言すれば、軟化状態の粘度が液状の絶縁材料よりも高粘度である。例えば平坦面上に配置した状態で圧力を印加しない場合、その形状が硬化前後でほとんど変化しない。
本発明では、このような樹脂シートを用いるので、特に隙間を確保する別部材を用いなくともセンサチップとの間に隙間を有し、且つ、整流機能を発揮するための面一部位を有する整流部を形成することができる。また、液状の絶縁材料を固化するのではなく、未硬化樹脂からなる樹脂シートを加熱硬化して封止部を形成するので、整流部とセンサチップとの間の隙間に封止部側から軟化した樹脂シートが流れ込んで、隙間を埋めるのを抑制することができる。すなわち、ダムを不要とすることができる。なお、樹脂シートは、加熱工程の初期段階で軟化した際にパッド部を封止し、その後大きく流動せずに硬化するので、樹脂シートにより封止部を形成することができる。さらに、樹脂シートを用いて整流部及び封止部を形成するので、同一のタイミングで一体的に形成することができる。以上から、本発明によれば、製造工程を簡素化しつつ、センサチップと整流部との隙間を確保して、センサ特性の変動を抑制することができる。
次に、請求項2に記載の発明は、一面から所定深さの一部領域が他の領域よりも低熱伝導の領域とされた基板と、低熱伝導領域を架橋するように基板の一面上に形成された絶縁膜と、絶縁膜上に配置された抵抗体として、低熱伝導領域上の部位に配置されたヒータを含むセンシング部と、基板に形成され、センシング部と電気的に接続された外部接続端子としてのパッド部と、を有するセンサチップと、センサチップに対して、流体の通常時の流れ方向における上流側及び下流側に隙間を有して隣接配置され、センサチップ側の端部からセンサチップに対して離反する方向に、センサチップのヒータ形成側の表面と面一とされた面一部位を有する整流部と、液状の絶縁材料を固化してなり、センシング部を外部雰囲気に露出させつつパッド部を被覆する封止部と、封止部と接触され、整流部とセンサチップの隙間のうち、封止部側の端部から一部領域のみを閉塞し、液状の絶縁材料を堰き止めるダム部と、を備えた熱式フローセンサの製造方法であって、未硬化樹脂からなる樹脂シートを加熱硬化することで、整流部及びダム部を同一のタイミングで一体的に形成する加熱工程と、センサチップのパッド部上に液状の絶縁材料を供給し、該絶縁材料を固化させて封止部を形成する封止部形成工程と、を含むことを特徴とする。
本発明でも、このような樹脂シートを用いるので、特に隙間を確保する別部材を用いなくともセンサチップとの間に隙間を有し、且つ、整流機能を発揮するための面一部位を有する整流部を形成することができる。また、樹脂シートは、加熱工程の初期段階で軟化することで隙間の一部領域を完全に閉塞するとともに、大きく流動せずに硬化して閉塞部位に留まるので、ダム部の形成に好適である。さらに、樹脂シートを用いて整流部及びダム部を形成するので、同一のタイミングで一体的に形成することができる。以上から、本発明によれば、液状の絶縁材料を固化させて封止部を形成する構成、すなわちダム部を要する構成でありながら、製造工程を簡素化することができる。また、ダム部を介して、整流部とセンサチップが間接的に接するので、樹脂シートを用いて封止部を形成する構成よりはセンサ特性の変動を抑制する効果が若干劣るものの、樹脂シートの特性を活かしてダム部は隙間のうちの一部領域のみを閉塞するだけであるので、ダム部を有する構成において、センサチップと整流部との隙間を確保して、センサ特性の変動を抑制することができる。
さらには、液状の絶縁材料を固化して封止部を形成するため、封止部を形成する際に、センサチップと、回路チップやリードとを電気的に接続するワイヤなどの接続部材にかかる応力を低減することもできる。
請求項3に記載のように、封止部形成工程として、ポッティングにより液状の絶縁材料をパッド部上に供給する場合、加熱工程を実施した後に封止部形成工程を実施すればよい。
このようにポッティングによって封止部を形成する場合、液状の絶縁材料をパッド部上に配置し、硬化やゲル化などの固化処理を行う前の状態で、絶縁材料は隙間に流れ込む恐れがある。これに対し、パッド部上に液状の絶縁材料を配置する前にダム部を形成しておくと、絶縁材料が隙間に流入するのを抑制することができる。また、流入した絶縁材料が隙間内をパッド部側からセンシング部側に流動して、流体の流れなどに影響を及ぼすのを抑制することもできる。
請求項4に記載のように、封止部形成工程として、金型内にセンサチップ及び樹脂シートを配置した状態で、金型のキャビティに液状の絶縁材料を注入することで、絶縁材料をパッド上に供給する場合、加熱工程では、封止部形成時の熱により、樹脂シートを加熱硬化して整流部及び前記ダム部を形成すると良い。
このようにトランスファーモールド法を用いて封止部を形成する場合、ポッティング同様、絶縁材料を注入する前にダム部を形成しても良い。しかしながら、上記したようにトランスファーモールド時の熱を利用して樹脂シートを硬化させることで、整流部及びダム部を形成するようにすれば、加熱工程と封止部形成工程とを同一のタイミングで行うこととなり、製造工程を簡素化することができる。なお、溶融樹脂をキャビティ内に注入する前に、樹脂シートを金型内に配置するので、金型からの熱により注入時点で硬化させておく(ダム部を形成しておく)ことができる。
なお、請求項5に記載のように、センサチップのヒータ形成側表面上におけるセンシング部形成領域とパッド部形成領域の間を、上流側から下流側にかけて跨ぐように、ダム部を形成することが好ましい。これによれば、樹脂シートが軟化してセンサチップのヒータ形成側表面に密着するので、液状の絶縁材料がセンシング部側へ流動するのを抑制することができる。
請求項6に記載のように、加熱工程では、センサチップのヒータ形成側表面におけるセンシング部形成領域を含む封止部からの露出部位及びセンサチップと整流部との隙間、に対応する部位が一体的に貫通除去された空隙部を有する1枚の樹脂シートを加熱硬化することで、整流部と封止部、又は、整流部とダム部を形成すると良い。これによれば製造工程を簡素化することができる。
その際、請求項7に記載のように、少なくとも整流部に対応する部位の厚さが、センサチップの厚さと等しい樹脂シートを用いると、センサチップのヒータ形成側表面又は裏面を基準面として、センサチップのヒータ形成側表面に対し、整流部の面一部位を面一とすることができる。なお、後述するように熱式フローセンサが、センサチップを搭載する支持部を含み、支持部にセンサチップがダイボンド剤を介して接着固定される場合には、ダイボンド剤もセンサチップとして含めるものとする。すなわち、ダイボンド剤を含むセンサチップの厚さと等しい樹脂シートを用いるものとする。この場合、センサチップの裏面とは、ダイボンド剤におけるセンサチップ接着面の裏面となり、支持部の搭載面となる。
また、請求項8に記載のように、シートの厚さが、該シート内において不均一である樹脂シートを用いても良い。1枚の樹脂シートのみを用いながらも、部位(例えば整流部と封止部)によって厚さを異なるものとすることがで、例えば封止部において、部位によっては整流部の厚さよりも厚い厚さが必要な場合などに対応することができる。
一方、請求項9に記載のように、加熱工程では、積層された複数枚の樹脂シートを加熱硬化することで、整流部と封止部、又は、整流部とダム部を形成しても良い。この場合、積層枚数や複数枚の樹脂シートの配置によって、得られる部位(例えば整流部と封止部)の厚さや配置を容易に調整することができる。また、積層枚数を調整することで、部位(例えば整流部と封止部)によって厚さを異なるものとすることもできる。その際、シート内の厚さが均一な樹脂シートを複数枚積層すると、上記したように1枚の樹脂シートにおいて厚さを不均一とする構成に比べて、製造工程を簡素化することができる。
請求項10に記載のように、加熱工程の前に、ヒータ形成側表面の裏面を搭載面としてセンサチップを支持部上に固定する固定工程を含む場合、加熱工程では、樹脂シートを加熱硬化することで、整流部を支持部におけるセンサチップ搭載面に固定すると良い。このように、熱式フローセンサが支持部を含む構成とすると、支持部に対して、センサチップや整流部などを位置決め固定することができる。したがって、整流部を支持部に固定しない構成に比べて、センサチップとの間に隙間を有し、且つ、整流機能を発揮するための面一部位を有する整流部を位置精度良く形成することができる。また、支持部によって整流部を所定位置に保持することもできる。さらには、加熱工程の加熱によって整流部を支持部に固定することができるので、製造工程を簡素化することもできる。なお、このような支持部としては、例えばリードフレームのアイランドや配線基板(プリント基板)などを採用することができる。
なお、請求項11に記載のように、固定工程では、未硬化樹脂からなる樹脂シート上にセンサチップを配置し、樹脂シートを加熱硬化することで支持部を形成するとともに、センサチップを支持部に直接固定するようにしても良い。このように樹脂シートを用いて支持部を形成すれば、支持部を構成する樹脂シートを加熱硬化する、すなわち支持部を形成する際に、センサチップを支持部に直接固定することができる。したがって、支持部上にセンサチップを固定する構成でありながら、接着剤などのダイボンド剤を不要とすることができる。また、ダイボンド剤であれば、塗布と硬化が必要であるが、本発明では塗布が不要であるので、製造工程を簡素化することもできる。
なお、加熱のみで、換言すれば樹脂シートの軟化及び自重を利用して、上記した整流部、封止部、ダム部などを形成することもできる。しかしながら、請求項12に記載のように、加熱工程において、樹脂シートを加圧しつつ加熱硬化しても良い。これによれば、自重のみでは配置が困難な場合や、意図的に整形したい場合などに好適である。
例えば、例えば均一厚さの1枚の樹脂シートのみによって整流部と封止部を形成する際に、加熱のみでは、整流部の構成部位の一部(例えば封止部側の端部領域)が、整流部としてあるべき位置(センサチップのヒータ形成側表面に面一な位置)に位置しない場合に、軟化状態で当該部位を加圧することで、所定位置に配置することができる。また、請求項13に記載のように、加圧により、軟化した樹脂シートの一部を整形して、整流部にテーパ部位を持たせることもできる。これによれば、整流部の端部にて生じる乱流が抑制されるので、整流機能を向上させることができる。ただし、軟化した樹脂シートを加圧すると、液状の絶縁材料のように大きく流動しないものの変形はする。したがって、変形分を見越して、センサチップとの間に隙間を有し、整流機能を発揮するための面一部位を有するように整流部を形成すればよい。
なお、トランスファーモールドの場合、キャビティを構成する金型の一部位や可動ピンなどによって加圧すれば良い。例えばダム部を有する構成では、ダム部を構成する樹脂シートが、軟化状態でセンサチップと整流部との間の隙間の一部領域を完全に閉塞するのを補助することもできる。また、センサチップのヒータ形成側表面にもダム部が配置される構成では、ダム部を構成する樹脂シートを金型で押さえるようにすれば、センサチップのヒータ形成側表面や金型表面の凹凸による微小な隙間を埋め、これにより、溶融樹脂がセンシング部側へ流動するのを抑制することもできる。
また、加圧以外にも、請求項14に記載のように、センサチップ及び樹脂シートの配置空間内を減圧しつつ樹脂シートを加熱硬化することで、整流部と封止部、又は、整流部とダム部を形成しても良い。熱式フローセンサが支持部を含み、支持部上に整流部も配置される場合、例えば上記した金型キャビティなどの配置空間内を減圧すると、樹脂シートと支持部との間や、樹脂シートとセンサチップのヒータ形成側表面などの間に存在する気体(空気)が排気され、排気された部位に加熱により軟化した樹脂シートが配置することができる。したがって、封止部によってパッド部を封止したり、ダム部によってセンサチップと整流部との隙間の一部領域を閉塞する構成を、より確実に実現することができる。
なお、抵抗体としてのヒータが、基板表面に配置された絶縁膜のうち、基板の空隙領域上の部位に位置する構成、すなわち、ヒータが、空隙領域によってセンサチップの他の部位と熱的に分離された構成では、空隙領域上の絶縁膜からなる薄肉部位(メンブレン)にヒータが位置する。したがって、整流部とセンサチップとの線膨張係数差に起因する応力の影響を、ヒータが受けやすい。しかしながら、上記した発明は、センサチップと整流部との隙間を確保して、センサ特性の変動を抑制することができる。したがって、特に請求項15に記載のように、基板に低熱伝導領域としての空隙領域が形成された熱式フローセンサの形成に好適である。
次に、以下に示す発明は、上記した製造方法によって形成される熱式フローセンサに関するものである。請求項16に記載の発明は、一面から所定深さの一部領域が他の領域よりも低熱伝導の領域とされた基板と、低熱伝導領域を架橋するように基板の一面上に形成された絶縁膜と、絶縁膜上に配置された抵抗体として、低熱伝導領域上の部位に配置されたヒータを含むセンシング部と、基板に形成され、センシング部と電気的に接続された外部接続端子としてのパッド部と、を有するセンサチップと、センサチップに対して、流体の通常時の流れ方向における上流側及び下流側に隣接配置され、センサチップ側の端部からセンサチップに対して離反する方向に、センサチップのヒータ形成側の表面と面一とされた面一部位を有する整流部と、絶縁材料からなり、センシング部を外部雰囲気に露出させつつパッド部を封止する封止部と、を備えた熱式フローセンサであって、整流部及び封止部は、未硬化樹脂からなる樹脂シートを、加熱硬化せしめて一体的に構成され、整流部とセンサチップとは互いに離間され、お互いの対向部位間全域に隙間が設けられていることを特徴とする。
本発明の作用効果は、請求項1に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
なお、整流部及び封止部は、請求項17に記載のように、1枚の樹脂シートからなっても良いし、請求項18に記載のように、積層された複数枚の樹脂シートからなっても良い。これら発明の作用効果は、それぞれ請求項6,9に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
また、請求項19に記載の発明は、一面から所定深さの一部領域が他の領域よりも低熱伝導の領域とされた基板と、低熱伝導領域を架橋するように基板の一面上に形成された絶縁膜と、絶縁膜上に配置された抵抗体として、低熱伝導領域上の部位に配置されたヒータを含むセンシング部と、基板の一面上に形成され、センシング部と電気的に接続された外部接続端子としてのパッド部と、を有するセンサチップと、センサチップに対して、流体の通常時の流れ方向における上流側及び下流側に隙間を有して隣接配置され、センサチップ側の端部からセンサチップに対して離反する方向に、センサチップのヒータ形成側の表面と面一とされた平面部位を有する整流部と、液状の絶縁材料を固化してなり、センシング部を外部雰囲気に露出させつつパッド部を被覆する封止部と、封止部と接触され、液状の絶縁材料を堰き止めるダム部と、を備えた熱式フローセンサであって、整流部及びダム部は、未硬化樹脂からなる樹脂シートを、加熱硬化せしめて一体的に構成され、整流部とセンサチップの隙間のうち、封止部側の端部から一部領域のみが、ダム部によって閉塞されていることを特徴とする。
本発明の作用効果は、請求項2に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
請求項20に記載のように、ダム部が、センサチップのヒータ形成側表面上におけるセンシング部形成領域とパッド部形成領域の間を、上流側から下流側にかけて跨いで配置された構成とすると良い。本発明の作用効果は、請求項5に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
なお、整流部及びダム部は、請求項21に記載のように、1枚の樹脂シートからなっても良いし、請求項22に記載のように、積層された複数枚の樹脂シートからなっても良い。これら発明の作用効果は、請求項6,9に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
請求項23に記載のように、ヒータ形成側表面の裏面を搭載面としてセンサチップが固定された支持部をさらに備え、整流部は、支持部上に、センサチップと並んで固定された構成とすることが好ましい。また、請求項24に記載のように、支持部は、未硬化樹脂からなる樹脂シートを加熱硬化せしめてなり、センサチップは、支持部に直接的に固定された構成としても良い。これら本発明の作用効果は、請求項10,11に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
なお、上記した発明は、請求項25に記載のように、基板に低熱伝導領域として空隙領域が形成された構成に好適である。その作用効果は、請求項15に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施形態に係る熱式フローセンサの概略構成を示す上面視平面図である。図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。図3は、図1のIII−III線に沿う断面図である。図4は、センサチップの概略構成を示す平面図である。図5は、図4のV−V線に沿う断面図である。図1,図3,図4に示す白抜き矢印は、通常時の流体の流れ方向を示している。また、図4においては、便宜上、ヒータ、感温体、繋ぎ配線上の絶縁膜及び封止部を省略して図示している。なお、以下においては、流体の流れ方向(通常時及び逆流時いずれも)を単に流れ方向と示し、センサチップの厚さ方向を単に厚さ方向と示す。
図1〜図3に示すように、熱式フローセンサ1は、要部として、後述するヒータ14を含むセンシング部が形成されたセンサチップ10と、センサチップ10に対して通常時の流れ方向における上流側及び下流側に隣接配置された整流部31,32、及び、センサチップ10の後述するパッド部17を封止する封止部34を含む樹脂部30を有している。本実施形態では、さらに、樹脂部30として整流部31,32を連結する連結部33と、センサチップ10や整流部31,32などを支持するアイランド50と、外部機器との電気的な中継機能を果たすリード51と、センサチップ10の処理回路が構成された回路チップ70を有している。このような熱式フローセンサ1は、例えば車両内燃機関の吸気管内に配置される。
センサチップ10は、図4及び図5に示すように、単結晶シリコンなどの半導体基板11を有しており、この半導体基板11の一面上にはシリコン酸化膜などの絶縁膜12が成膜されている。また、半導体基板11には、絶縁膜12をエッチングストッパとして、裏面側からのエッチングにより空隙領域13が形成されている。この空隙領域13が、本実施形態において特許請求の範囲に記載の低熱伝導領域に相当する。空隙領域13は、厚さ方向において半導体基板11を貫通しており、半導体基板11の一面(絶縁膜12との接触面)側ほど開口面積が小さく、一面の裏面側ほど開口面積が大きくなっている。なお、図4に矩形の破線で示す符号13aは、空隙領域13の裏面側開口端を、符号13bは空隙領域13の一面側開口端を示している。また、図示しないが、半導体基板11の裏面上にもエッチングマスクとしての絶縁膜が配置されている。
そして、絶縁膜12における空隙領域13を架橋する部位に、センシング部を構成する抵抗体としてのヒータ14が形成されている。絶縁膜12における空隙領域13を架橋する部位は、センサチップ10の他の部位よりも薄肉の部位(所謂メンブレン)となっており、これにより熱容量が低く抑えられ、ヒータ14とセンサチップ10の他の部位との熱的な絶縁が確保されている。具体的には、ヒータ14として、通常時の流れ方向に対して上流側に配置された上流側ヒータ14aと、下流側に配置された下流側ヒータ14bが形成されている。
なお、本実施形態では、絶縁膜12上であって、上記した空隙領域13上の部位よりも厚い周辺領域に、一対のヒータ14a,14bを挟むようにして、抵抗体としての一対の感温体15a,15bが上流側と下流側にそれぞれ形成されている。そして、これらヒータ14a,14bと感温体15a,15bとによってセンシング部が構成されている。また、これらヒータ14a,14bや感温体15a,15bは、例えばヒータ14などと同じ材料を用いて一体形成された繋ぎ配線16を介して、外部接続端子(電極)としてのパッド部17と電気的に接続されている。そして、これらヒータ14a,14b、感温体15a,15b、及び繋ぎ配線16を覆うようにして、例えばシリコン窒化膜などの保護膜18が積層配置されている。
センサチップ10においては、ヒータ14a,14bが、電流の供給量によって発熱する機能に加えて、それ自身の抵抗値の変化に基づいて、自身の温度を感知する機能も有している。そして、上流側と下流側の各ヒータ14a,14bで生じる熱のうち、流体によって奪われる熱に基づき、流体の流量が検出されるようになっている。また、上流側ヒータ14aと下流側ヒータ14bとのそれぞれに生じる熱のうち、流体によって奪われる熱量の差に基づき、流体の流通方向が検出されるようにもなっている。さらには、上流側ヒータ14aと上流側の感温体15aとの温度差、及び、下流側ヒータ14bと下流側の感温体15bとの温度差に基づき、ヒータ14a,14bに供給される電流量が制御されるようにもなっている。このようなセンサチップ10の構成は、本出願人による例えば特開2008−180739号公報などに説明されているものと基本的に同じであり、詳細については参照されたい。
そして、センサチップ10は、図3に示すように、ヒータ14が形成された側のヒータ形成側表面10a(以下、単に表面10aと示す)の裏面10bを搭載面とし、接着剤などのダイボンド剤52を介して、アイランド50の一面上に固定されている。このようにダイボンド剤52による接着の場合、センサチップ10の裏面10b全面接着とするのではなく、一部位のみの接着すると、アイランド50と半導体基板11との線膨張係数差による応力が、ヒータ14などの抵抗体に与える影響を低減することができる。
なお、図1及び図4に二点鎖線で示す符号19は、センサチップ10において、被測定流体に晒される部位と晒されない部位との境界線を示しており、測定環境において、該境界線19よりもヒータ14側の部位が、被測定流体に晒されるようになっている。また、該境界線19よりもパッド部17側の部位は、封止部34によって封止されている。
樹脂部30は、未硬化樹脂からなる樹脂シートを加熱硬化することで、一体的に構成された部位である。ここで、未硬化とは、完全に硬化していない状態(換言すれば半硬化状態、硬化中間状態)であり、樹脂シートは加熱工程の初期段階で軟化する(流動性を示す)。また、このような樹脂シートは、加熱工程の初期段階に軟化するものの全体が液状化するわけではなく、モールド成形やポッティングに用いる液状の絶縁材料のように、固化(本発明では硬化)するまでの間に大きく流動しない。換言すれば、軟化状態の粘度が液状の絶縁材料よりも高粘度である。例えば平坦面上に配置した状態で圧力を印加しない場合、その形状が硬化前後でほとんど変化しない。
本実施形態では、樹脂シートとしてエポキシ樹脂系のシートであって、軟化した状態で自重により後述するワイヤ71を埋設(封止)でき、且つ、センサチップ10と整流部31,32との間の隙間35を確保できる程度の流動性(粘度)を有するものを採用している。そして、この樹脂シートにより、樹脂部30として、整流部31,32、整流部31,32を連結する連結部33、及びセンサチップ10、回路チップ70、及びリード51の電気的な接続部位を封止する封止部34が一体的に構成されている。また、1枚の樹脂シートのみから、整流部31,32、連結部33、及び封止部34が一体的に構成されている。
整流部31,32は、流れ方向において、センサチップ10の側面(表面10a及び裏面10bに略垂直な面)に流体が直接当たることで生じる乱流を抑制(すなわち整流する)ための部位であり、センサチップ10の上流側側面と下流側側面の全体に対向してそれぞれ隣接配置されている。また、この配置状態で、流れ方向において、センサチップ10側の端部からセンサチップ10に対して離反する方向に、センサチップ10の表面10aと面一とされた面一部位を有している。この面一部位により、整流部31,32におけるセンサチップ10とは反対側の端部に流体が衝突して乱流が生じても、センサチップ10のセンシング部上において整流された状態となるように距離を稼いでいる。なお、本実施形態では、整流部31が、通常時の流れ方向において、センサチップ10の上流側に配置されており、整流部32がセンサチップ10の下流側に配置されている。また、これら整流部31,32の全体が、センサチップ10とダイボンド剤52の厚さの和とほぼ同じ厚さを有しており、アイランド50の一面に、センサチップ10と並んで直接固定されている。すなわち、流れ方向において、整流部31,32の全幅に面一部位が構成されている。
なお、本実施形態に示すように、センサチップ10が、ダイボンド剤52を介してアイランド50などの支持部に固定された構成においては、ダイボンド剤52の厚さを含めてセンサチップ10の厚さとする。また、センサチップ10がアイランド50などの支持部に直接固定されるか、若しくは熱式フローセンサ1として支持部を有さない構成においては、センサチップ10自身のみの厚さをセンサチップ10の厚さとする。したがって、本実施形態においては、整流部31,32の厚さがダイボンド剤52を含むセンサチップ10の厚さと等しくなっている。
また、整流部31,32は、乱流抑制機能(整流機能)を活かし、且つ、整流部31,32を構成する樹脂とセンサチップ10を構成する半導体基板11との線膨張係数差による応力が生じるのを抑制すべく、センサチップ10の側面との間に所定の隙間35を有して配置されている。この隙間35は、整流機能の観点から流れ方向の幅が狭いほうが好ましく(例えば100μm以下)、幅が長くなると、整流部を有しながらも、センサチップの端面に流体が衝突して乱流が発生することとなってしまう。本実施形態では、隙間35が、50〜100μm程度となっている。
連結部33は、上流側の整流部31と下流側の整流部32とを連結する部位であり、センサチップ10の側面のうち、上流側の側面と下流側の側面を除く側面であって、センシング部形成領域に近い側の側面全面、すなわち、被検出流体に晒される側の側面全面に対向して隣接配置されている。本実施形態では、整流部31,32同様、連結部33もアイランド50の一面にセンサチップ10と並んで固定されており、その厚さが整流部31,32の厚さと等しくなっている。すなわち、平面略コの字状に連結された整流部31,32及び連結部33によって、センサチップ10が取り囲まれている。また、連結部33とセンサチップ10の側面との間にも、線膨張数差による応力を抑制するために、上記した隙間35が構成されている。
封止部34は、絶縁材料からなり、センサチップ10の表面10aのうち、センシング部の形成領域を外部雰囲気に露出させつつパッド部17の形成領域を封止するものである。本実施形態では、熱式フローセンサ1として、センサチップ10とともに、回路チップ70とリード51も有しており、センサチップ10のパッド部17と回路チップ70のパッド部(図示略)とを接続するワイヤ71、回路チップ70のパッド部とリード51とを接続するワイヤ71、及び回路チップ70におけるパッド部を含む回路形成面全体、リード51におけるワイヤ接続部位も一体的に封止するように、封止部34が形成されている。
アイランド50は、特許請求の範囲に記載の支持部に相当するものであり、少なくともセンサチップ10を支持する(固定する)ものである。本実施形態では、アイランド50の一面上に、センサチップ10、整流部31,32を含む樹脂部30、及び回路チップ70が固定されている。リード51は、センサチップ10のセンシング部と外部機器との電気的な中継機能を果たすものであり、本実施形態では、リード51とセンシング部とが、ワイヤ71と回路チップ70に構成された回路を介して電気的に接続されている。なお、本実施形態では、これらアイランド50及びリード51が、後述する金属製のリードフレーム53の一部位として構成されている。また、アイランド50における一面(センサチップ搭載面)の裏面が、樹脂部30から露出されている。このようなアイランド50としては、表面が絶縁コーティングされたものを採用することで、耐食性を付与することもできる。
回路チップ70は、半導体基板にMOSトランジスタやダイオードなどの素子や配線を形成することで、センシング部の入出力を制御する回路(図示略)が設けられたものであり、センサチップ10のセンシング部とリード51とを電気的に中継している。本実施形態では、図2に示すように、センサチップ10と隣り合うように、アイランド50の一面上に、センサチップ10におけるパッド部形成側の側面側に配置され、図示しないダイボンド剤を介して接着固定されている。そして、この固定状態で、アイランド50の搭載面の裏面、すなわちパッド部などの回路形成面の全面が、封止部34によって被覆されている。
次に、このように構成される熱式フローセンサ1の製造方法について、図6(a),(b)、図7(a),(b)を用いて説明する。図6は、熱式フローセンサの製造方法を示す工程別断面図のうち、リードフレーム(アイランド)へのセンサチップの固定工程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のVIB−VIB線に沿う断面図である。図7は、熱式フローセンサの製造方法を示す工程別断面図のうち、樹脂シートをリードフレーム(アイランド)上へ配置するシート配置工程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のVIIB−VIIB線に沿う断面図である。
先ず上記した構成のセンサチップ10、アイランド50及びリード51を含む金属製のリードフレーム53、回路チップ70をそれぞれ準備する。そして、センサチップ10及び回路チップ70を、図6(a),(b)に示すように、リードフレーム53の一部である支持部としてのアイランド50の一面上に接着固定する。また、固定工程後、センサチップ10と回路チップ70、回路チップ70とリード51とを、ワイヤ71によって電気的に接続する。
次に、上記した樹脂部30を形成すべく、図7(a),(b)に示すように、未硬化樹脂からなる樹脂シート36を準備し、アイランド50上に位置決め載置する。本実施形態では、樹脂シート36として、ダイボンド剤52の厚さを含むセンサチップ10の厚さと、略等しい厚さのエポキシ樹脂系のシートであって、軟化した状態で自重によりワイヤ71など封止部34によって封止すべく部位を封止でき、且つ、センサチップ10と整流部31,32との間の隙間35を確保できる程度(溶融樹脂など液状の絶縁材料よりも高粘度)の流動性を有するものを採用する。このような樹脂シート36は、加熱前の状態で、フレキシブルであり、粘着性を有しているため、樹脂シート36の保護フィルムを剥離した後、アイランド50、センサチップ10の表面10a、回路チップ70に貼り付けて仮固定することができる。
そして、上記した構成の1枚の樹脂シート36を準備し、センサチップ10の表面10aにおけるパッド部形成領域、センサチップ10のパッド部17と回路チップ70のパッド部(図示略)とを接続するワイヤ71、回路チップ70のパッド部とリード51とを接続するワイヤ71、及び回路チップ70におけるパッド部を含む回路形成面全体、リード51におけるワイヤ71の接続部位を一体的に覆うように、平面略L字状に裁断する。
また、上記裁断時に、センサチップ10の表面10aのうちの封止部34によって被覆される部位を除く部位が露出され、且つ、硬化後の状態で、整流部31,32及び連結部33とセンサチップ10の側面との間に隙間35が確保されるように、樹脂シート36をくりぬいて、平面略矩形状の空隙部37を形成する。以上が、樹脂シート36の準備である。なお、図7に示す符号36aは、樹脂シート36において整流部31,32及び連結部33を構成する平面略コの字状の部位(以下、単に整流部構成部位36aと示す)を示しており、符号36bは、樹脂シート36において封止部34を構成する部位(以下、単に封止部構成部位36bと示す)を示している。
そして、空隙部37内に、センサチップ10の表面10aのうちの封止部34によって被覆される部位を除く部位が配置され、且つ、樹脂シート36における空隙部37を構成する内壁のうち、センサチップ10の上流側側面、下流側側面、センシング側側面に対応する部位37aが、厚さ方向に略垂直な方向(センサチップ10の表面10aに沿う方向)において、センサチップ10と重ならない位置となるように、樹脂シート36を仮固定する。
なお、この位置決め載置の時点で、樹脂シート36は加熱硬化前であり、樹脂シート36の封止部構成部位36bは、パッド部17などの封止部34によって封止すべき部位を完全には封止していない。例えばワイヤ71は樹脂シート36(36b)に完全に埋設されておらず、ワイヤ71に樹脂シート36(36b)が載った状態となる。
一方、樹脂シート36の整流部構成部位36aについては、仮固定時に加圧することで加熱硬化後の状態に近い配置、すなわち整流部構成部位36aにおけるアイランド対向面全面がほぼアイランド50に接するようにすることもできる。しかしながら、上記加圧によりワイヤ71に過度の応力がかかり、ワイヤ71の曲がりが生じたり、ワイヤ71とパッド部17などとの接続信頼性が低下する場合には、整流部構成部位36aのうち、少なくとも封止部側の一部領域(整流部31,32を構成する部位のうち封止部34側の端部から一部領域)がアイランド50に対して浮いた状態としても良い。本実施形態では、ワイヤ71に過度の応力をかけないように、連結部33を構成する部位全体をアイランド50に接触させつつ、整流部31,32を構成する部位のうち封止部34側の端部から一部領域をアイランド50から浮いた状態とする。
次に、この位置決め載置状態で、樹脂シート36を加熱して硬化させ、上記した構成の整流部31,32、連結部33、及び封止部34を同一のタイミングで一体的に形成する。この加熱工程では、樹脂シート36を構成する未硬化状態の樹脂成分が硬化するように所定温度(例えば100〜150℃程度)を所定時間(数分〜1時間程度)印加する。この加熱の初期段階で、樹脂シート36は軟化し、流動性を示す。
本実施形態では、樹脂シート36における整流部構成部位36aは、軟化すると、自重によってアイランド50から浮いた部分が、軟化前よりもアイランド50側に近づき(垂れ下がり)、アイランド対向面全面がアイランド50に接触する。また、軟化した樹脂シート36(36a)は、上記したように液状の絶縁材料のごとく大きく流動しないので、アイランド50に支持された状態でその形状がほぼ保持される。そして、硬化した状態で、センサチップ10の側面との間に隙間35を有し、且つ、整流機能を発揮するための面一部位を有する整流部31,32及び連結部33が形成される。なお、樹脂シート36は軟化後に硬化するので、硬化の過程で、整流部31,32及び連結部33が、アイランド50に直接固定される。
一方、樹脂シート36における封止部構成部位36bも、軟化すると、自重によって軟化前よりもアイランド50側に近づこうとする。これにより、軟化した樹脂シート36(36b)が、センサチップ10の表面10aにおけるパッド部形成領域全体、回路チップ70の表面全面、及びリード51のワイヤ接続部位に密着し、これら10,70,51に支持された状態でその形状がほぼ保持される。また、樹脂シート36(36b)とワイヤ71との接触面積は、センサチップ10のパッド形成領域などに比べて小さいため、樹脂シート36(36b)が受ける圧力が高い。したがって、軟化した樹脂シート36(36b)は、自重によってワイヤ71を内包しつつアイランド50に近づき、上記したようにセンサチップ10、回路チップ70、及びリード51に接触支持された状態で、樹脂シート36(36b)におけるワイヤ71を封止する部位は、センサチップ10と回路チップ70、回路チップ70とリード51を架橋する状態となる。そして、ワイヤ71が、樹脂シート36(36b)内に埋設された状態で保持される。さらには、アイランド50の直上に位置する封止部構成部位36bの少なくとも一部が、アイランド50に接触する。したがって、硬化した状態で、センサチップ10の表面10aにおけるパッド部形成領域、各ワイヤ71、回路チップ70におけるパッド部を含む回路形成面全体、リード51におけるワイヤ71の接続部位を封止する封止部34が形成される。
この加熱工程において、樹脂シート36は、液状の絶縁材料のように大きく流動しないので、樹脂シート36における封止部構成部位36bが隙間35に殆ど流れ込むことはない。そして、リードフレーム53の不要部分を除去することにより、図1〜3に示した構成の熱式フローセンサ1を得ることができる。
次に、上記した熱式フローセンサ1及びその製造方法の特徴部分の効果について説明する。本実施形態では、整流部31,32を、未硬化樹脂からなる樹脂シート36(36a)を加熱硬化することで形成する。このように、未硬化樹脂からなる樹脂シート36(36a)を用いると、軟化時に大きく流動しないので、センサチップ10の側面との間に隙間35を有し、且つ、整流機能を発揮するための面一部位を備えた整流部31,32を形成することができる。また、未硬化樹脂からなる樹脂シート36(36a)は、加熱工程の初期段階で軟化し、その後硬化するので、整流部31,32を形成する際の加熱にて、アイランド50に整流部31,32を直接固定することができる。
一方、封止部34も、未硬化樹脂からなる樹脂シート36(36b)を加熱硬化することで形成する。このように、未硬化樹脂からなる樹脂シート36(36b)を用いると、加熱工程の初期段階での軟化するため、パッド部17やワイヤ71などを封止する封止部34を形成することができる。また、上記したように未硬化樹脂からなる樹脂シート36(36b)は、軟化時に大きく流動せず、また加圧もしないので、整流部31,32及びセンサチップ10の表面10aにおける露出部位側へ殆ど流動しない。したがって、軟化した樹脂シート36(36b)が、隙間35に流れ込むことを抑制し、これにより流動樹脂を堰き止めるダムを不要とすることができる。
また、整流部31,32及び封止部34を、未硬化樹脂からなる樹脂シート36を用いて形成するので、同一のタイミングで一体的に形成することができる。以上から、本実施形態によれば、製造工程を簡素化しつつ、センサチップ10の側面と整流部31,32との隙間35を確保して、センサ特性の変動を抑制することができる。また、得られた熱式フローセンサ1において、部品点数を削減することができる。
また、未硬化樹脂からなる樹脂シート36、すなわち熱硬化性樹脂を用いて封止部34を形成するので、熱可塑性樹脂に比べて、ワイヤ71などの腐食を効果的に防ぐことができる。また、一般的に熱硬化性樹脂のほうが熱可塑性樹脂よりも線膨張係数が小さく、半導体基板11との線膨張係数差が小さいので、線膨張係数差による応力の観点からも、パッド部17を封止するのに好適である。
特に本実施形態では、絶縁膜12における、半導体基板11の空隙領域13を架橋する部位にヒータ14が配置されており、整流部31,32(樹脂部30)とセンサチップ10との線膨張係数差に起因する応力の影響を、ヒータ14が受けやすい構成となっている。しかしながら、上記した樹脂シート36を用いることで、センサチップ10と整流部31,32との隙間35を確保して、センサ特性の変動を抑制することができる。
また、1枚の樹脂シート36を用いて、整流部31,32、連結部33、及び封止部34を一体的に形成するので、製造工程を簡素化することができる。
また、センサチップ10がアイランド50にダイボンド剤52を介して固定される構成において、樹脂シート36の厚さを、ダイボンド剤52を含むセンサチップ10の厚さと等しくしている。したがって、アイランド50上に樹脂シート36を配置するだけで、整流部31,32に面一部位を構成することができる。
なお、本実施形態では、加熱のみによって、樹脂部30を構成する整流部31,32、連結部33、及び封止部34を同一タイミングで一体的に形成する例を示した。しかしながら、上記したように、シート内の厚さが均一な1枚の樹脂シート36のみによって樹脂部30を形成する場合、センサチップ10や回路チップ70を被覆する部分とアイランド50に直接接する部分とで、厚さ方向において位置が異なるため、センサチップ10や回路チップ70の厚さによっては、加熱しても整流部構成部位36aの少なくとも一部がアイランド50に対して接触せず、所望の位置に整流部31,32が配置されない恐れもある。このような場合、加熱工程において、樹脂シート36を加圧しつつ加熱硬化しても良い。具体的には、樹脂シート36が軟化した時点で、例えばセンサチップ10の表面10aを加圧のストッパとして、整流部構成部位36aをアイランド50方向に加圧することで、所望の位置に整流部構成部位36aを配置し、ひいては整流部31,32を形成することができる。ただし、軟化した樹脂シート36を加圧すると、液状の絶縁材料のように大きく流動しないものの変形はする。したがって、変形分を見越した樹脂シート36の形状及び寸法(厚さ含む)とし、センサチップ10との間に隙間35を有し、整流機能を発揮するための面一部位を有するように整流部31,32を形成すればよい。
また、加熱工程において加圧すると、整流部31,32などの形状を整形することもできる。例えば軟化した樹脂シート36における整流部構成部位36aの一部を整形して、図8に示すように、整流部31,32にテーパ部位31a,32aを持たせることもできる。これによれば、整流部31,32におけるセンサチップ10とは反対側の端部にて生じる乱流が抑制されるので、整流機能を向上させることができる。図8は、変形例を示す断面図であり、図3に対応している。
さらには、熱式フローセンサ1がアイランド50などの支持部を有し、アイランド50上に整流部31,32が固定される構成の場合には、センサチップ10や樹脂シート36などの配置空間内を減圧しつつ樹脂シート36を加熱硬化することで、整流部31,32や封止部34などを一体的に形成しても良い。例えば内部の圧力が調整可能な圧力調整装置内に熱式フローセンサ1を形成するセンサチップ10や樹脂シート36などを配置し、該装置内を減圧すると、樹脂シート36(例えば整流部構成部位36a)とアイランド50支持部との間や、樹脂シート36とセンサチップ10の表面10aとの間などに存在する気体(空気)を排気することができる。したがって、減圧状態で加熱工程を行えば、気体が排気された部位に軟化した樹脂シート36を配置することができる。したがって、封止部34によってパッド部17を気密に封止したり、整流部31,32を所望の位置に形成するなどを、確実に行うことができる。
本実施形態では、該シート内において厚さが均一な樹脂シート36を用いる例を示した。しかしながら、例えば、厚さが均一な樹脂シートを予め部分的にエッチングするなどしておくことで、該シート内において厚さが不均一な樹脂シート36を用いても良い。換言すれば、加熱する前の状態で、樹脂シート36が硬化後に配置されるべき位置に合わせた形状の樹脂シート36を用いても良い。このような厚さが不均一な樹脂シート36を用いると、例えば図9に示すように、整流部31,32や封止部34を形成する際の、軟化した樹脂シート36の移動量をより少なくすることができる。図9では、封止部34を構成する封止部構成部位36aのうち、ワイヤ71の直下領域を除くリードフレーム53(アイランド50及びリード51)の被覆部位を、整流部構成部位36aよりも厚くしている。図9は、変形例を示す断面図であり、図2に対応している。
また、厚さが不均一な樹脂シート36を用いるのではなく、積層した複数枚の樹脂シートを加熱硬化することで、整流部31,32や封止部34を同一タイミングで一体的に形成しても良い。例えば図10に示す例では、厚さが均一な2枚の樹脂シート38,39を積層し、加熱硬化することで、樹脂部30を形成している。なお、図10に示す例では、アイランド50側の下層の樹脂シート38のみにより整流部31,32及び連結部33が形成され、樹脂シート38,39により封止部34が形成されている。このように複数枚の樹脂シート38,39を用いると、厚さが不均一な樹脂シート36を用いる構成に比べて、樹脂シートの加工が不要となる分、製造工程を簡素化することができる。なお、図10に示す例では、ワイヤ71を接続する前に樹脂シート38をアイランド50上に配置し、ワイヤ71の接続後に、樹脂シート39を配置して加熱工程を行うことにより得られたものである。しかしながら、ワイヤ71の直下に樹脂シート38を配置しないのであれば、樹脂シート38も、ワイヤ71の接続後に配置するアイランド50上に配置することもできる。図10は、変形例を示す断面図であり、図2に対応している。
このように複数枚の樹脂シートを用いる例としては種々考えられる。例えば図11に示す例では、3枚の樹脂シート38,39,40を積層し、これらを加熱工程で一括して硬化することで、樹脂部30が形成されている。具体的には、図10に示した例に対し、1層目の樹脂シート38における連結部33の構成部位上にも2層目の樹脂シートが配置され、センサチップ10における露出部位及び樹脂シート38における整流部31,32の構成部位を覆うように、3層目の樹脂シート40が配置されている。このように3枚の樹脂シート38,39,40により、センサチップ10の表面10a上に所定の流路41構成されている。これによれば、流速を高めて、センシング部の感度を向上することができる。図11は変形例を示す断面図であり、図2に対応している。
さらには、図12に示すように、複数枚の樹脂シートを、支持部としてのアイランド50を挟むように配置することで樹脂部30を一体的に形成することもできる。なお、図12に示す例では、2枚の樹脂シート36,42にてアイランド50を厚さ方向における上下から挟みつつ、アイランド50のほぼ全体を樹脂部30内に内包させている。また、流れ方向において、両樹脂シート36,42におけるセンサチップ10とは反対側の端部にテーパ部位31a,31b,42aがそれぞれ設けられている。したがって、アイランド50におけるセンサチップ搭載面側において、整流部31,32により流体が整流されるだけでなく、センサチップ搭載面の裏面側において、樹脂シート42の部位が整流部として機能し、裏面側に流れる流体を整流することができる。これにより、裏面側で生じた乱流がセンサチップ搭載面側に及ぼす影響が低減され、樹脂部30による整流効果をより高めることができる。図12は、変形例を示す断面図であり、図3に対応している。
また、本実施形態では、整流部31,32が配置される支持部として、リードフレーム53のアイランド50の例を示した。しかしながら、このような支持部はアイランド50に限定されるものではない。例えば、アイランド50以外にも、配線基板などを採用することができる。例えば図13に示す例では、樹脂部30同様、未硬化樹脂からなる樹脂シートを加熱硬化することで支持部54が形成されている。この場合、センサチップ10を支持部54に固定する固定工程において、樹脂シート上にセンサチップ10を配置し、樹脂シートを加熱硬化することで支持部54を形成するとともに、センサチップ10を支持部54に直接固定することができる。したがって、支持部54上にセンサチップ10を固定する構成でありながら、接着剤などのダイボンド剤を不要とすることができる。また、ダイボンド剤であれば、塗布と硬化が必要であるが、本発明では塗布が不要であるので、製造工程を簡素化することもできる。図13は、変形例を示す断面図であり、図3に対応している。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図14及び図15に基づいて説明する。図14は、第2実施形態に係る熱式フローセンサの概略構成を示す断面図であり、第1実施形態に示した図3に対応している。図15は、図14に示す熱式フローセンサの製造方法を説明するための図のうち、加熱工程を示す断面図である。
第2実施形態に係る熱式フローセンサ及びその製造方法は、第1実施形態に示した熱式フローセンサ及びその製造方法と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
第1実施形態においては、整流部31,32(及び連結部33)が、支持部としてのアイランド50に固定される例を示した。しかしながら、図14に示すように、整流部31,32がアイランド50(支持部)に固定(支持)されない構成とすることもできる。すなわち、整流部31,32が封止部34のみによって支持された構成とすることもできる。
このような熱式フローセンサ1は、図15に示すよう、平坦な基台90上に、ダイボンド剤52を介してアイランド50に固定されたセンサチップ10などを配置し、その後、樹脂シート36を位置決め配置する。このとき、樹脂シート36のうち、硬化状態で、センサチップ10の表面10aや回路チップ70の回路形成面よりもアイランド50側に位置する部位、例えば整流部構成部位36aなどについては、離型部材としての離型フィルム91を介して基台90上に配置する。この時点で、整流部構成部位36aなどの全体が離型フィルム91と接している必要はない。そして、この状態で、加熱工程を実施する。加熱により軟化した樹脂シート36がアイランド50側に近づいても、上記した離型フィルム91により、樹脂シート36の基台90への接着固定を防ぐことができる。また、基台90は平坦であるので、基台90を基準として、厚さ方向における樹脂シート36の位置を決定することができる。そして、加熱硬化後、離型フィルム91を剥がすことで、アイランド50に支持されることなく、センサチップ10の表面10aと面一な面一部位を有する整流部31,32を備えた図14に示す熱式フローセンサ1を得ることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を、図16及び図17に基づいて説明する。図16は、第3実施形態に係る熱式フローセンサの概略構成を示す上面視平面図であり、第1実施形態に示した図1に対応している。図17は、図16のXVII−XVII線に沿う断面図である。
第3実施形態に係る熱式フローセンサ及びその製造方法は、上記各実施形態に示した熱式フローセンサ及びその製造方法と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、上記各実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
上記各実施形態では、センサチップ10と回路チップ70、回路チップ70とリード51との電気的な接続が、ワイヤ71によってなされる例を示した。しかしながら、未硬化樹脂からなる樹脂シートによって、整流部31,32と封止部34を同一タイミングで一体的に形成する上で、上記接続は特にワイヤ71に限定されるものではない。例えば、図16及び図17に示す例では、センサチップ10と回路チップ70、リード51と回路チップ70が、それぞれバンプ72によって電気的に接続されている。
詳しくは、図16及び図17に示す例でも、第1実施形態(図10)同様、支持部としてのアイランド50のセンサチップ搭載面上に配置された2枚の樹脂シート38,39を加熱工程で一括硬化することで、樹脂部30が構成されている。アイランド50(支持部)側の1層目の樹脂シート38は、センサチップ10と同じ厚さとされ、センサチップ10全体を所定の隙間を有して取り囲むべく空隙部が構成され、これにより、硬化後の状態で、整流部31,32(及び連結部33)とセンサチップ10の側面との間に隙間35が構成されている。なお、本実施形態では、センサチップ10の側面全周で所定の隙間35が確保されるようになっている。また、上記した空隙部との対向領域(センサチップ10のパッド形成領域と相対する領域)を除いて、回路チップ70の回路形成面と対向するように、樹脂シート38が設けられている。これにより、2層目の樹脂シート39及び回路チップ70を安定して支持することができる。なお、図16に示す符号38aは、樹脂シート38における回路チップ70を支持するための部位である。
また、樹脂シート38上に、封止部34の形成領域に対応して2層目の樹脂シート39が積層配置され、この樹脂シート39上に回路チップ70が、回路形成面を接触面として配置されている。厚さ方向において、センサチップ10のパッド部形成領域と回路チップの回路形成面との間には樹脂シート39のみが配置されており、回路チップ70のパッド上に形成されたバンプ72(スタッドバンプ)が、樹脂シート39を貫通して、センサチップ10のパッド部17(図示略)と電気的且つ機械的に接続されている。なお、図示しないが、リード51は折曲されて、電気的な接続部位がセンサチップ10の表面10aと略面一となっている。そして、上記したバンプ72は、リード51とも電気的且つ機械的に接続されている。そして、バンプ72、センサチップ10のパッド形成領域、回路チップ70の回路形成面、リード51における接続部位が、樹脂シート39によって封止されている。
このような熱式フローセンサ1は、例えば以下に示す製造方法によって形成することができる。先ず、リード51が折曲された(アイランド50よりも上方とされた)リードフレーム53を準備し、アイランド50にセンサチップ10を接着固定した後、空隙部を有する未硬化樹脂からなる樹脂シート38を、センサチップ10を取り囲むように、アイランド50上に載置する。換言すれば、アイランド50上において、樹脂シート38をセンサチップ10に並設する。次いで、センサチップ10のパッド部形成領域を覆うように、樹脂シート38上に、未硬化樹脂からなる樹脂シート39を積層配置する。また、パッド上にバンプ72(スタッドバンプ)が形成された回路チップ70を準備しておく。そして、加熱工程において、樹脂シート38,39を加熱しつつ、回路形成面を対向させて回路チップ70を樹脂シート39に近づける。このとき、加熱により軟化した樹脂シート39をバンプ72が突き抜け、センサチップ10のパッド部17(図示略)及びリード51に接触する。そして、さらに加熱を続けることで、バンプ72が溶融し、冷却固化を経ることで、センサチップ10と回路チップ70、及び、回路チップ70とリード51が、バンプ72を介して、電気的且つ機械的に接続される。また、樹脂シート38,39も硬化し、互いに一体化して、樹脂部30(整流部31,32、連結部33、及び封止部34)が形成される。そして、リードフレーム53の不要部分を除去することで、上記した熱式フローセンサ1を得ることができる。
なお、本実施形態では、軟化した樹脂シート39を突き抜けさせて、バンプ72をセンサチップ10のパッド部17及びリード51に接触させる例を示した。しかしながら、樹脂シート39に、バンプ72に対応する予め貫通孔を形成しておき、該貫通孔内にバンプ72を挿入することで、センサチップ10のパッド部17及びリード51に接触させるようにしても良い。この場合、電気的な接続状態をより確実に確保することができる。この場合も、バンプ72による接続部位は、軟化した樹脂シート39によって封止される。
なお、バンプ接続される熱式フローセンサ1の形態は上記例に限定されるものではない。例えば、センサチップ10のパッド部17上にバンプを形成しても良い。図18に示す例では、アイランド50の一面上に3枚の樹脂シート38,39,40が積層され、加熱工程で一括硬化されて樹脂部30が形成されている。図17に示した例と異なる点は、アイランド50には回路チップ70が固定されており、バンプ72を有するセンサチップ10が2層目の樹脂シート39上に配置されている点である。具体的には、アイランド50の一面に回路チップ70が接着固定され、該回路チップ70を取り囲むように、アイランド50に樹脂シート38が配置されている。樹脂シート38上には、2層目に樹脂シート39が積層配置されている。樹脂シート39は、回路チップ70の回路形成面全体を覆うとともに、3層目の樹脂シート40で構成される整流部31,32及び連結部33を支持すべき部位に配置されている。この樹脂シート39上には、センサチップ10と3層目の樹脂シート40が並んで配置されている。センサチップ10には表面10a側に形成されたセンシング部と接続された貫通電極43が形成されており、センサチップ10の裏面10b側にパッド部17(図示略)が構成されている。そして、該パッド部17上に形成されたバンプ72(スタッドバンプ)が、樹脂シート39を貫通し、回路チップ70のパッド部と電気的且つ機械的に接続されている。また、センサチップ10の裏面10bにおけるパッド部形成領域が、樹脂シート39によって封止されている。3層目の樹脂シート40は、センサチップ10の側面と所定の隙間35を有しつつ樹脂シート39積層されており、この樹脂シート40によって整流部31,32及び連結部33が構成されている。なお、このような熱式フローセンサ1は、上記したバンプ接続と同様の製造方法にて形成することができる。図18は、変形例を示す断面図であり、図17に対応している。
また、第2実施形態に示した製造方法と組み合わせることで、アイランド50(支持部)によって支持されない整流部31,32を備え、バンプ接続された熱式フローセンサ1とすることもできる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態を、図19〜22に基づいて説明する。図19は、第4実施形態に係る熱式フローセンサの概略構成を示す上面視平面図である。図20は、図19のXX−XX線に沿う断面図である。図21は、図19のXXI−XXI線に沿う断面図である。図22は、図19のXXII−XXII線に沿う断面図である。
第4実施形態に係る熱式フローセンサ及びその製造方法は、上記各実施形態に示した熱式フローセンサ及びその製造方法と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、上記各実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
上記各実施形態では、整流部31,32と封止部34が、ともに未硬化樹脂からなる樹脂シートを加熱硬化せしめて同一タイミングで一体的に形成される例を示した。これに対し、本実施形態では、図19〜22に示すように、整流部31,32が未硬化樹脂からなる樹脂シートを加熱硬化せしめて形成され、封止部34が液状の絶縁材料を固化して形成されている。すなわち、第1実施形態で示した樹脂部30のうち、整流部構成部位36aのみが樹脂シートを用いて形成され、封止部構成部位36bが液状の絶縁材料を用いて形成されている。そして、ダム部44をさらに備え、このダム部44が、未硬化樹脂からなる樹脂シートを加熱硬化せしめて、上記整流部31,32同一タイミングで一体的に形成されている点を第1の主たる特徴とする。また、整流部31,32の形成(加熱工程)と、封止部34の形成(封止部形成工程)とを同一の工程にて実施する点を第2の主たる特徴とする。それ以外の構成は、第1実施形態に示した熱式フローセンサ1(図1〜5参照)とほぼ同じである。
図19〜22に示す例では、封止部34が、トランスファーモールド法、すなわち、液状の絶縁材料としての溶融樹脂を、金型のキャビティに注入し、冷却固化することで形成されている。
ダム部44は、封止部34と接触され、整流部31,32とセンサチップ10の隙間35のうち、封止部34側の端部から一部領域のみを閉塞し、封止部34の形成時において、液状の絶縁材料を堰き止めて隙間35への流入を抑制するものである。本実施形態では、1枚の樹脂シートを用いて、ダム部44が、整流部31,32(及び連結部33)とともに形成されている。また、ダム部44は、封止部34に接しつつ、センサチップ10の表面10a上におけるセンシング部形成領域とパッド部形成領域の間を、流れ方向に沿って上流側から下流側に跨いでいる。また、図19及び図22に示すように、隙間35のうち、封止部34側の端部から一部領域のみが、ダム部44によって完全に閉塞されている。そして、ダム部44は、流れ方向における両端が、それぞれ整流部31,32における封止部側の端部と連結されている。
このような熱式フローセンサ1は、例えば以下に示す製造方法によって形成することができる。図23は、樹脂シートをリードフレーム上へ配置するシート配置工程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のXXIIIB−XXIIIB線に沿う断面図、(c)は(a)のXXIIIC−XXIIIC線に沿う断面図である。図24は、加熱工程兼封止部形成工程を説明するための、金型のキャビティに溶融樹脂を注入した状態を示す断面図である。
リードフレーム53にセンサチップ10や回路チップ70を接着固定し、ワイヤ71にて電気的に接続するまでは、第1実施形態に示した製造方法と同じである。次に、図23(a)〜(c)に示すように、リードフレーム53のアイランド50上に、整流部31,32、連結部33、及びダム部44を構成するための樹脂シート45を配置する。
本実施形態では、樹脂シート45が、整流部31,32及び連結部33を構成する平面略コの字状の整流部構成部位45aと、センサチップ10の表面10a上におけるパッド部形成領域に隣接しつつ、センシング部形成領域とパッド部形成領域の間を流れ方向に沿って上流側から下流側に跨いて、該コの字状の整流部構成部位45aの両端を連結するダム部構成部位45bを有している。このような樹脂シート45は、平面略矩形状のシートに、センサチップ10におけるセンシング部を含む露出部位や硬化状態での隙間35を確保すべく、平面略矩形状の空隙部46を形成することで得ることができる。
そして、空隙部46を有する樹脂シート45を、空隙部46内にセンサチップ10の露出部位が配置され、ダム部構成部位45bが、パッド部形成領域に隣接しつつセンサチップ10の表面10aを跨ぎ、整流部構成部位45aが、ダム部構成部位45bとの連結部位を除いて、センサチップ10の側面に接触しないように、アイランド50及びセンサチップ10の表面10aに仮固定(貼着)する。上記したように、樹脂シート45はフレキシブルであるので、整流部構成部位45aのほぼ全体をアイランド50に接触させることができる。一方、ダム部構成部位45bは、センサチップ10の表面10a上に配置される部位が、整流部構成部位45aと厚さ方向における位置が異なる。したがって、図23(c)に示すように、ダム部構成部位45bのうち、センサチップ10の表面10a上に配置される部位と整流部構成部位45aとを繋ぐ部位の少なくとも一部が、アイランド50の一面に対して浮いた状態となり、アイランド50との間に隙間47が構成される。この隙間47は空隙部46と連なっている。
次に、図24に示すように、センサチップ10などが搭載され、樹脂シート45が配置されたリードフレーム53(アイランド50)を、トランスファーモールド装置の金型92,93に配置し、型締めした状態で、溶融樹脂48をキャビティ94内に射出する。そして、冷却固化を経ることで封止部34を形成する。本実施形態では、このモールド成形時の熱を利用して、樹脂シート45を硬化させ、整流部31,32、連結部33、及びダム部44を形成する。すなわち、加熱工程と封止部形成工程を1つの工程として実施する。
具体的には、溶融樹脂48がキャビティ94に注入されるまでの、予熱された金型92,93からの熱を利用する。なお、樹脂シート45の軟化は、型締め前でも型締め後でも良い。しかしながら、硬化は、型締め前ではなく、型締め状態(金型92に接した状態)で起こるようにする。すなわち、型締め時において、ダム部44(ダム部構成部位45b)が軟化状態にあることで、金型92とセンサチップ10の表面10aとの隙間や、金型92とアイランド50との隙間などを閉塞することができる。
例えば、型締め前であれば、下型93に配置された状態で、金属製のリードフレーム53(アイランド50)に接する金型93から熱が伝達されて、樹脂シート45を軟化させることができる。また、型締め状態であれば、上記熱とともに、樹脂シート45の少なくとも一部やリードフレーム53に接する金型92からの熱によっても、樹脂シート45が軟化されることとなる。そして、型締め状態で、溶湯樹脂48の注入までに、樹脂シート45を硬化させて、整流部31,32、連結部33、及びダム部44を形成することができる。
具体的には、第1実施形態などで示したように、樹脂シート45は加熱の初期段階で軟化する。この軟化により、整流部構成部位45aは、その全体がアイランド50に完全に密着する。また、ダム部構成部位45bのうち、センサチップ10の表面10a上の部位も、その全体が軟化によって表面10aに密着する。これにより、センサチップ10の表面10aに凹凸があっても、凹部が埋められて略平坦な状態となる。一方、ダム部構成部位45bのうち、センサチップ10の表面10a上の部位と整流部構成部位45aとを連結する部位は、軟化するとともに、自重によってアイランド50側に近づき、上記した隙間47を閉塞する。また、溶融樹脂48を注入前の型締め時において、樹脂シート45は軟化状態の期間を有するので、金型92からの圧力を受けて金型92にも密着する。
そして、継続した加熱により樹脂シート45が硬化され、硬化後にキャビティ94内に溶融樹脂48が注入される。このとき、ダム部44はすでに形成されており、ダム部44により、キャビティ94側からセンサチップ10の表面10aにおけるセンシング部形成領域側への溶融樹脂48の流入が抑制される。また、ダム部44により、隙間35における封止部34側の端部から一部領域が完全に閉塞されており、キャビティ94側から隙間35を通じてセンシング部側への溶融樹脂48の流入も抑制される。
以上のようにして封止部34が形成される。そして、リードフレーム53の不要部分を除去することで、上記した熱式フローセンサ1を得ることができる。なお、必要に応じて、金型における樹脂シート45との接触面には、離型フィルムなどの離型部材を予め配置しておくと良い。
このように本実施形態においても、上記各実施形態同様、未硬化樹脂からなる樹脂シート45を用いる。したがって、特に隙間35を確保する別部材を用いなくともセンサチップ10との間に隙間35を有し、且つ、整流機能を発揮するための面一部位を有する整流部31,32を形成することができる。
また、樹脂シート45は、加熱工程の初期段階で軟化することで隙間35の一部領域を完全に閉塞するとともに、大きく流動せずに硬化して閉塞部位に留まる。したがって、樹脂シート45によりダム部44を形成することができる。すなわち、樹脂シート45を用いて整流部31,32(及び連結部33)とダム部44を、同一のタイミングで一体的に形成することができる。したがって、液状の絶縁材料(溶融樹脂48)を固化させて封止部34を形成する構成、すなわちダム部44を要する構成でありながら、製造工程を簡素化することができる。
特に本実施形態では、トランスファーモールド時の熱を利用して樹脂シート45を硬化させることで、整流部31,32及びダム部44を形成する。すなわち、加熱工程と封止部形成工程とを同一のタイミングで実施する。したがって、製造工程をより簡素化することができる。
また、樹脂シート45の特性を活かして、ダム部44は隙間35のうちの一部領域のみを閉塞するだけである。したがって、上記した各実施形態に示す構成よりはセンサ特性の変動を抑制する効果が若干劣るものの、ダム部44を有する構成において、センサチップ10と整流部31,32との隙間35を確保して、センサ特性の変動を抑制することができる。
さらには、本実施形態では、未硬化樹脂からなる樹脂シートではなく、溶融樹脂48を固化して封止部34を形成する。したがって、封止部34を形成する際に、センサチップ10と、回路チップ70やリード51とを電気的に接続するワイヤ71などの接続部材(特にワイヤ71)にかかる応力を低減することもできる。
なお、本実施形態では、加熱工程と封止部形成工程を、一工程として実施する例を示した。しかしながら、先に加熱工程を実施し、その後封止部形成工程を実施しても良い。
また、本実施形態では、上記隙間47が、軟化状態における自重によって閉塞される例を示した。しかしながら、型締め時に、金型92によって樹脂シート45を押すことで、隙間47を閉塞するようにしても良い。例えば図25(a),(b)に示す例では、ダム部構成部位45bに対応して金型92にテーパ面92aを設けている。このテーパ面92aは、型締め状態で、流れ方向におけるアイランド50の端部に接するようになっている。したがって、図25(b)に示すように、型締め状態では、樹脂シート45における整流部構成部位45aのうちのダム部構成部位45bに連結する端部が、テーパ面92aによって加圧され、これにより軟化した樹脂がセンサチップ10側に流動されて隙間47が閉塞される。図25は、加熱工程兼封止部形成工程の変形例を示す断面図であり、(a)は型締め前、(b)は型締め後を示している。
また、金型92に限らず、金型92に設けた可動ピンによって加圧することもできる。さらには、金型92,93や可動ピンなどにより、軟化状態の樹脂シート45を整形することもできる。例えば型締めにより、図8に示したようなテーパ部位31a,31bを形成することもできる。
また、本実施形態では、ダム部44として、センサチップ10の表面10aを跨いで配置される例を示した。しかしながら、図26に示すように、センサチップ10の表面10aには配置されず、隙間35における封止部34側の端部から一部領域が完全に閉塞するように配置されたダム部44を採用することもできる。この場合、熱を受けた樹脂シート45のダム部構成部位45bは、軟化してセンサチップ10の側面及びアイランド50、ひいては金型92に密着する。したがって、溶融樹脂48の隙間35への流入を抑制することができる。
また、本実施形態では、封止部34を形成する液状の絶縁材料として溶融樹脂48の例を示した。すなわち、トランスファーモールド法により封止部34を形成する例を示した。しかしながら、ポッティング法により封止部34を形成する場合にも、適用することができる。ただし、ポッティングによって封止部34を形成する場合、硬化やゲル化などの固化処理を行う前の状態で、液状の絶縁材料が隙間35(に相当する部分)に流れ込む恐れがある。したがって、液状の絶縁材料を配置する前に加熱工程を実施し、その後封止部形成工程を実施すると良い。これにより、絶縁材料が隙間35に流入するのを抑制することができる。また、流入した絶縁材料が隙間35内をセンシング部側に流動して、流体の流れなどに影響を及ぼすのを抑制することもできる。
また、本実施形態では、ワイヤ71による電気的な接続の例を示したが、バンプ接続にも適用することができる。また、樹脂シートの枚数や配置は、上記例に限定されるものではない。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態では、センサチップ10の構成として、半導体基板11の裏面側からのエッチングにより、低熱伝導領域としての空隙領域13が形成された所謂裏面加工型の例を示した。しかしながら、半導体基板11の表面側からのエッチングにより、低熱伝導領域としての空隙領域13が形成された所謂表面加工型を採用することもできる。また、低熱伝導領域は、空隙領域13に限定されるものではなく、ポーラスシリコン領域やポーラス酸化シリコン領域などを採用することもできる。
本実施形態では、熱式フローセンサ1として、回路チップ70を含む例を示した。しかしながら、回路チップ70を含まない構成としても良い。また。リード51の代わりに、配線基板を採用することもできる。
第1実施形態に係る熱式フローセンサの概略構成を示す上面視平面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1のIII−III線に沿う断面図である。 流量検出チップの概略構成を示す平面図である。 図4のV−V線に沿う断面図である。 熱式フローセンサの製造方法を示す工程別断面図のうち、リードフレームへのセンサチップの固定工程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のVIB−VIB線に沿う断面図である。 熱式フローセンサの製造方法を示す工程別断面図のうち、樹脂シートをリードフレーム上へ配置するシート配置工程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のVIIB−VIIB線に沿う断面図である。 変形例を示す断面図である。 変形例を示す断面図である。 変形例を示す断面図である。 変形例を示す断面図である。 変形例を示す断面図である。 変形例を示す断面図である。 第2実施形態に係る熱式フローセンサの概略構成を示す断面図である。 図14に示す熱式フローセンサの製造方法を説明するための図のうち、加熱工程を示す断面図である。 第3実施形態に係る熱式フローセンサの概略構成を示す上面視平面図である。 図16のXVII−XVII線に沿う断面図である。 変形例を示す断面図である。 第4実施形態に係る熱式フローセンサの概略構成を示す上面視平面図である。 図19のXX−XX線に沿う断面図である。 図19のXXI−XXI線に沿う断面図である。 図19のXXII−XXII線に沿う断面図である。 樹脂シートをリードフレーム上へ配置するシート配置工程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のXXIB−XXIB線に沿う断面図、(c)は(a)のXXIC−XXIC線に沿う断面図である。 加熱工程兼封止部形成工程を説明するための、金型のキャビティに溶融樹脂を注入した状態を示す断面図である。 加熱工程兼封止部形成工程の変形例を示す断面図であり、(a)は型締め前、(b)は型締め後を示している。 変形例を示す断面図である。
符号の説明
1・・・熱式フローセンサ
10・・・センサチップ
30・・・樹脂部
31,32・・・整流部
34・・・封止部
35・・・隙間
36,38〜40,・・・樹脂シート
50・・・アイランド(支持部)
51・・・リード
53・・・リードフレーム
70・・・回路チップ

Claims (25)

  1. 一面から所定深さの一部領域が他の領域よりも低熱伝導の領域とされた基板と、前記低熱伝導領域を架橋するように前記基板の一面上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に配置された抵抗体として、前記低熱伝導領域上の部位に配置されたヒータを含むセンシング部と、前記基板に形成され、前記センシング部と電気的に接続された外部接続端子としてのパッド部と、を有するセンサチップと、
    前記センサチップに対して、流体の通常時の流れ方向における上流側及び下流側に隙間を有して隣接配置され、前記センサチップ側の端部から前記センサチップに対して離反する方向に、前記センサチップのヒータ形成側の表面と面一とされた面一部位を有する整流部と、
    絶縁材料からなり、前記センシング部を外部雰囲気に露出させつつ前記パッド部を封止する封止部と、を備える熱式フローセンサの製造方法であって、
    未硬化樹脂からなる樹脂シートを加熱硬化することで、前記整流部及び前記封止部を同一のタイミングで一体的に形成する加熱工程を含むことを特徴とする熱式フローセンサの製造方法。
  2. 一面から所定深さの一部領域が他の領域よりも低熱伝導の領域とされた基板と、前記低熱伝導領域を架橋するように前記基板の一面上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に配置された抵抗体として、前記低熱伝導領域上の部位に配置されたヒータを含むセンシング部と、前記基板に形成され、前記センシング部と電気的に接続された外部接続端子としてのパッド部と、を有するセンサチップと、
    前記センサチップに対して、流体の通常時の流れ方向における上流側及び下流側に隙間を有して隣接配置され、前記センサチップ側の端部から前記センサチップに対して離反する方向に、前記センサチップのヒータ形成側の表面と面一とされた面一部位を有する整流部と、
    液状の絶縁材料を固化してなり、前記センシング部を外部雰囲気に露出させつつ前記パッド部を被覆する封止部と、
    前記封止部と接触され、前記整流部と前記センサチップの隙間のうち、前記封止部側の端部から一部領域のみを閉塞し、前記液状の絶縁材料を堰き止めるダム部と、を備えた熱式フローセンサの製造方法であって、
    未硬化樹脂からなる樹脂シートを加熱硬化することで、前記整流部及び前記ダム部を同一のタイミングで一体的に形成する加熱工程と、
    前記センサチップのパッド部上に液状の前記絶縁材料を供給し、該絶縁材料を固化させて前記封止部を形成する封止部形成工程と、を含むことを特徴とする熱式フローセンサの製造方法。
  3. 前記封止部形成工程では、ポッティングにより液状の前記絶縁材料を前記パッド部上に供給し、
    前記加熱工程を実施した後に前記封止部形成工程を実施することを特徴とする請求項2に記載の熱式フローセンサの製造方法。
  4. 前記封止部形成工程では、金型内に前記センサチップ及び前記樹脂シートを配置した状態で、前記金型のキャビティに液状の前記絶縁材料を注入することで、前記絶縁材料を前記パッド部上に供給し、
    前記加熱工程では、前記封止部形成時の熱により、前記樹脂シートを加熱硬化して前記整流部及び前記ダム部を形成することを特徴とする請求項2に記載の熱式フローセンサの製造方法。
  5. 前記センサチップのヒータ形成側表面上におけるセンシング部形成領域とパッド部形成領域の間を、上流側から下流側にかけて跨ぐように、前記ダム部を形成することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の熱式フローセンサの製造方法。
  6. 前記加熱工程では、前記センサチップのヒータ形成側表面におけるセンシング部形成領域を含む前記封止部からの露出部位及び前記センサチップと前記整流部との隙間、に対応する部位が一体的に貫通除去された空隙部を有する1枚の前記樹脂シートを加熱硬化することで、前記センシング部に対応する部位が貫通除去された空隙部を有する1枚の前記樹脂シートを加熱硬化することを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の熱式フローセンサの製造方法。
  7. 前記樹脂シートにおける少なくとも前記整流部に対応する部位の厚さが、前記センサチップの厚さと等しいことを特徴とする請求項6に記載の熱式フローセンサの製造方法。
  8. 前記樹脂シートの厚さが、該シート内において不均一であることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の熱式フローセンサの製造方法。
  9. 前記加熱工程では、積層された複数枚の前記樹脂シートを加熱硬化することを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の熱式フローセンサの製造方法。
  10. 前記加熱工程の前に、前記センサチップのヒータ形成側表面の裏面を搭載面として前記センサチップを支持部上に固定する固定工程を含み、
    前記加熱工程では、前記樹脂シートを加熱硬化することで、前記整流部を前記支持部におけるセンサチップ搭載面に固定することを特徴とする請求項1〜9いずれか1項に記載の熱式フローセンサの製造方法。
  11. 前記固定工程では、未硬化樹脂からなる樹脂シート上に前記センサチップを配置し、前記樹脂シートを加熱硬化することで前記支持部を形成するとともに、前記センサチップを前記支持部に直接固定することを特徴とする請求項10に記載の熱式フローセンサの製造方法。
  12. 前記加熱工程では、前記樹脂シートを加圧しつつ加熱硬化することを特徴とする請求項1〜11いずれか1項に記載の熱式フローセンサの製造方法。
  13. 前記樹脂シートを加圧しつつ加熱硬化することにより、前記センサチップに対して前記面一部位よりも遠い側で前記面一部位に連結されたテーパ部位を有する前記整流部を形成することを特徴とする請求項12に記載の熱式フローセンサの製造方法。
  14. 前記加熱工程では、前記センサチップ及び前記樹脂シートの配置空間内を減圧しつつ前記樹脂シートを加熱硬化することで、前記整流部及び前記封止部を一体的に形成することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の熱式フローセンサの製造方法。
  15. 前記低熱伝導領域とは、前記基板に形成された空隙領域であることを特徴とする請求項1〜14いずれか1項に記載の熱式フローセンサの製造方法。
  16. 一面から所定深さの一部領域が他の領域よりも低熱伝導の領域とされた基板と、前記低熱伝導領域を架橋するように前記基板の一面上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に配置された抵抗体として、前記低熱伝導領域上の部位に配置されたヒータを含むセンシング部と、前記基板に形成され、前記センシング部と電気的に接続された外部接続端子としてのパッド部と、を有するセンサチップと、
    前記センサチップに対して、流体の通常時の流れ方向における上流側及び下流側に隣接配置され、前記センサチップ側の端部から前記センサチップに対して離反する方向に、前記センサチップのヒータ形成側の表面と面一とされた面一部位を有する整流部と、
    絶縁材料からなり、前記センシング部を外部雰囲気に露出させつつ前記パッド部を封止する封止部と、を備えた熱式フローセンサであって、
    前記整流部及び前記封止部は、未硬化樹脂からなる樹脂シートを、加熱硬化せしめて一体的に構成され、
    前記整流部と前記センサチップとは互いに離間され、お互いの対向部位間全域に隙間が設けられていることを特徴とする熱式フローセンサ。
  17. 前記整流部及び前記封止部は、1枚の前記樹脂シートからなることを特徴とする請求項16に記載の熱式フローセンサ。
  18. 前記整流部及び前記封止部は、積層された複数枚の前記樹脂シートからなることを特徴とする請求項16に記載の熱式フローセンサ。
  19. 一面から所定深さの一部領域が他の領域よりも低熱伝導の領域とされた基板と、前記低熱伝導領域を架橋するように前記基板の一面上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に配置された抵抗体として、前記低熱伝導領域上の部位に配置されたヒータを含むセンシング部と、前記基板の一面上に形成され、前記センシング部と電気的に接続された外部接続端子としてのパッド部と、を有するセンサチップと、
    前記センサチップに対して、流体の通常時の流れ方向における上流側及び下流側に隙間を有して隣接配置され、前記センサチップ側の端部から前記センサチップに対して離反する方向に、前記センサチップのヒータ形成側の表面と面一とされた平面部位を有する整流部と、
    液状の絶縁材料を固化してなり、前記センシング部を外部雰囲気に露出させつつ前記パッド部を被覆する封止部と、
    前記封止部と接触され、前記液状の絶縁材料を堰き止めるダム部と、を備えた熱式フローセンサであって、
    前記整流部及びダム部は、未硬化樹脂からなる樹脂シートを、加熱硬化せしめて一体的に構成され、
    前記整流部と前記センサチップの隙間のうち、前記封止部側の端部から一部領域のみが、前記ダム部によって閉塞されていることを特徴とする熱式フローセンサ。
  20. 前記ダム部は、記センサチップのヒータ形成側表面上におけるセンシング部形成領域とパッド部形成領域の間を、上流側から下流側にかけて跨いで配置されていることを特徴とする請求項19に記載の熱式フローセンサ。
  21. 前記整流部及び前記ダム部は、1枚の前記樹脂シートからなることを特徴とする請求項19又は請求項20に記載の熱式フローセンサ。
  22. 前記整流部及び前記ダム部は、積層された複数枚の前記樹脂シートからなることを特徴とする請求項19又は請求項20に記載の熱式フローセンサ。
  23. 前記ヒータ形成側の表面の裏面を搭載面として前記センサチップが固定された支持部をさらに備え、
    前記整流部は、前記支持部上に、前記センサチップと並んで固定されていることを特徴とする請求項16〜22いずれか1項に記載の熱式フローセンサ。
  24. 前記支持部は、未硬化樹脂からなる樹脂シートを加熱硬化せしめてなり、
    前記センサチップは、前記支持部に直接的に固定されていることを特徴とする請求項23に記載の熱式フローセンサ。
  25. 前記低熱伝導領域とは、前記基板に形成された空隙領域であることを特徴とする請求項16〜24いずれか1項に記載の熱式フローセンサ。
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