JP2020112433A - 物理量検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高さの異なる接続端子を持つ電子部品やセンシング部品を実装し、部品の封止機能と、センシング部を露出する機能を両立可能な空気流量測定装置を提供する。【解決手段】第一支持体208及び第一接続配線272を含む第一領域R2と第二支持体206及び第二接続配線276を含む第二領域R3とを仕切る仕切り壁238、または第一領域R2と第三接続配線277を含む第三領域R1とを仕切る仕切り壁237の少なくともいずれか一方を備え、仕切り壁237,238により回路基板207をハウジングに対して固定し、第一領域R2、第二領域及R3び第三領域R1を封止材料281で封止すると共に、第一領域R2と第二領域R3との間、または第一領域R2と第三領域R1との間の少なくともいずれか一方で封止材料の高さを異ならせる。【選択図】図5A

Description

本発明は、例えば内燃機関の吸入空気の物理量を検出する物理量検出装置に関する。
例えば特許文献1には、前側半体と後側半体とを一体に接合して測定流路を形成し、この測定流路の内部にセンサ開口を通してセンサ素子を露出させた流速測定装置が記載されている。測定流路はセンサ開口でセンサ素子が設けられた基板の収納部と連通する溝として設けられており、基板が補助壁によってセンサ開口に強く押し当てられることで、センサ開口が基板によって封止され、測定流路から収納部に空気が漏れ出すことを防いでいる。
特開2006−153734号公報(段落0032−0043)
物理量検出装置では、物理量を検出するセンシング部は被計測気体に露出させる必要のある場合があり、また電気的な接続を行う接続端子部は封止材料で封止する必要のある場合がある。物理量検出装置の基板には複数のセンサが搭載されたり、接続端子部の高さがさまざまであり、封止が必要な接続端子部を一様な高さの封止材料で被覆することは、作業が困難になったり、作業効率の低下を招いていた。
特許文献1の流速測定装置では、基板におけるセンサ素子の周囲部分をセンサ開口の周囲に強く密着させることでセンサ開口の周囲を封止しているものの、接続端子部を封止材料で被覆することについては十分な配慮がなされていなかった。このため、基板上に高さの異なる接続端子を持つ電子部品やセンシング部品を一様な高さの封止材料で封止する場合に、センシング部の高さが接続端子部より低い場合にセンシング部を露出することと接続端子部を封止することとを両立できないおそれがあり、また高さの異なる接続端子を持つ電子部品について、十分な封止機能を実現できない可能性がある。
本発明の目的は、封止材料による封止機能と、被計測気体に露出させる必要のあるセンシング部を露出させる機能とを両立可能な物理量検出装置を提供することにある。
上記課題を解決する本発明の物理量検出装置は、
回路基板と、
前記回路基板に固定され流量検出部を保持する第一支持体と、
前記回路基板に固定され前記流量検出部以外の物理量検出部を保持する第二支持体と、
前記第一支持体を前記回路基板の接続端子に接続する第一接続配線と、
前記第二支持体を前記回路基板の接続端子に接続する第二接続配線と、
前記第一接続配線及び前記第二接続配線と高さの異なる第三接続配線と、を備え、
前記第一支持体、前記第二支持体、前記第一接続配線、前記第二接続配線及び前記第三接続配線を前記回路基板の一方の基板面に配置し、
前記第一支持体及び前記第一接続配線を含む第一領域と前記第二支持体及び前記第二接続配線を含む第二領域とを仕切る仕切り壁、または前記第一領域と前記第三接続配線を含む第三領域とを仕切る仕切り壁の少なくともいずれか一方を備え、
前記仕切り壁により前記回路基板をハウジングに対して固定し、
前記第一領域、前記第二領域及び前記第三領域を封止材料で封止すると共に、前記第一領域と前記第二領域との間、または前記第一領域と前記第三領域との間の少なくともいずれか一方で封止材料の高さを異ならせる。
本発明によれば、高さの異なる接続端子を持つ電子部品やセンシング部品を個別に仕切ることができ、後に部分的に部品を封止することができる。したがって、部品保護の封止機能と、センシング部を露出する機能を両立可能な物理量検出装置を提供することができる。
本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
内燃機関制御システムに本発明に係る物理量検出装置を使用した一実施例を示すシステム図。 物理量検出装置の正面図。 物理量検出装置の右側面図。 物理量検出装置の背面図。 物理量検出装置の左側面図。 物理量検出装置の平面図。 物理量検出装置の下面図。 図2DのIIIA−IIIA線断面図。 図2AのIIIB−IIIB線断面図。 図2AのIIIC−IIIC線断面図。 カバーのみが取り外されたハウジングの正面図。 ハウジングブクミAが取り外されたハウジングの正面図。 ハウジングブクミAを説明する図。 ハウジングブクミAを説明する側面図。 チップパッケージと回路部品が実装された回路基板の正面図。 回路基板の圧入構造を説明する図。 固定部が別筐体と接続するための構造を説明する図。 仕切り壁内に接続部を封止する材料が配置されていることを説明する図。
以下に説明する、本発明に係る実施例は、実際の製品として要望されている種々の課題を解決しており、特に車両の吸入空気の物理量を検出する検出装置として使用するために望ましい色々な課題を解決し、種々の効果を奏している。下記実施例が解決している色々な課題の内の一つが、上述した発明が解決しようとする課題の欄に記載した内容であり、また下記実施例が奏する種々の効果のうちの1つが、発明の効果の欄に記載した効果である。発明の効果の欄に記載した効果以外の効果については、下記実施例の説明の中で述べる。また、各図において同一の構成には同じ参照符号を付し、説明を省略する。
図1は、電子燃料噴射方式の内燃機関制御システム1に、本発明に係る物理量検出装置を使用した一実施例を示す、システム図である。
エンジンシリンダ10とエンジンピストン12を備える内燃機関1の動作に基づき、吸入空気が被計測気体2としてエアクリーナ21から吸入され、主通路22である例えば吸気ボディと、スロットルボディ23と、吸気マニホールド24を介してエンジンシリンダ10の燃焼室11に導かれる。燃焼室11に導かれる被計測気体2の物理量は、本実施例に係る物理量検出装置20で検出され、その検出された物理量に基づいて燃料噴射弁14より燃料が供給され、被計測気体2と共に混合気の状態で燃焼室11に導かれる。なお、本実施例では、燃料噴射弁14は内燃機関の吸気ポートに設けられ、吸気ポートに噴射された燃料が被計測気体2と共に混合気を成形し、吸気弁15を介して燃焼室11に導かれ、燃焼して機械エネルギを発生する。
燃焼室に導かれた燃料および空気は、燃料と空気の混合状態を成しており、点火プラグ13の火花着火により、爆発的に燃焼し、機械エネルギを発生する。燃焼後の気体は排気弁16から排気管に導かれ、排気ガス3として排気管から車外に排出される。燃焼室11に導かれる被計測気体2の流量は、アクセルペダルの操作に基づいてその開度が変化するスロットルバルブ25により制御される。燃焼室11に導かれる被計測気体2の流量に基づいて燃料供給量が制御され、運転者はスロットルバルブ25の開度を制御して燃焼室11に導かれる被計測気体2の流量を制御することにより、内燃機関1が発生する機械エネルギを制御することができる。
<内燃機関制御システムの制御の概要>
エアクリーナ21から取り込まれ主通路22を流れる吸入空気である被計測気体2の流量、温度、湿度、圧力などの物理量が物理量検出装置20により検出され、物理量検出装置20から被計測気体2の物理量を表す電気信号が制御装置4に入力される。また、スロットルバルブ25の開度を計測するスロットル角度センサ26の出力が制御装置4に入力され、さらに内燃機関1のエンジンピストン12や吸気弁15や排気弁16の位置や状態、さらに内燃機関1の回転速度を計測するために、回転角度センサ17の出力が、制御装置4に入力される。排気ガス3の状態から燃料量と空気量との混合比の状態を計測するために、酸素センサ28の出力が制御装置4に入力される。
制御装置4は、物理量検出装置20の出力である吸入空気の物理量と、回転角度センサ17の出力に基づき計測された内燃機関1の回転速度とに基づいて、燃料噴射量や点火時期を演算する。これら演算結果に基づいて、燃料噴射弁14から供給される燃料量、また点火プラグ13により点火される点火時期が制御される。燃料供給量や点火時期は、実際には、さらに物理量検出装置20で検出される温度やスロットル角度の変化状態、エンジン回転速度の変化状態、および酸素センサ28で計測された空燃比の状態に基づいて、きめ細かく制御されている。制御装置4は、さらに内燃機関1のアイドル運転状態において、スロットルバルブ25をバイパスする空気量をアイドルエアコントロールバルブ27により制御し、アイドル運転状態での内燃機関1の回転速度を制御する。
内燃機関1の主要な制御量である燃料供給量や点火時期はいずれも物理量検出装置20の出力を主パラメータとして演算される。従って、物理量検出装置20の検出精度の向上や、経時変化の抑制、信頼性の向上が、車両の制御精度の向上や信頼性の確保に関して重要である。
特に近年、車両の省燃費に関する要望が非常に高く、また排気ガス浄化に関する要望が非常に高い。これらの要望に応えるには、物理量検出装置20により検出される被計測気体2の物理量の検出精度の向上が極めて重要である。また、物理量検出装置20が高い信頼性を維持していることも大切である。
物理量検出装置20が搭載される車両は、温度や湿度の変化が大きい環境で使用される。物理量検出装置20は、その使用環境における温度や湿度の変化への対応や、塵埃や汚染物質などへの対応も、考慮されていることが望ましい。
また、物理量検出装置20は、内燃機関1からの発熱の影響を受ける吸気管に装着される。このため、内燃機関1の発熱が主通路22である吸気管を介して物理量検出装置20に伝わる。物理量検出装置20は、被計測気体2と熱伝達を行うことにより被計測気体2の物理量を検出するので、外部からの熱の影響をできるだけ抑制することが重要である。なお本実施例では、検出対象である物理量の具体例として、被計測気体2の流量を検出する場合について説明する。
<物理量検出装置の外観構造>
図2Aから図2Fは、物理量検出装置の外観を示す図である。なお、以下の説明では、主通路22の中心軸に沿って被計測気体2が流れるものとする。
物理量検出装置20は、主通路22の通路壁に設けられた取り付け孔から主通路22の内部に挿入されて利用される。物理量検出装置20は、ハウジング201と、ハウジング201に取り付けられるカバー202と樹脂カバー209を備えている。ハウジング201は、合成樹脂製材料を射出成形することによって構成されており、カバー202は、例えばアルミニウム合金などの導電性材料からなる板状部材によって構成さており、樹脂カバー209は例えば合成樹脂材料を射出成型することによって構成されている。カバー202及び樹脂カバー209は、薄い板状に形成されており、カバー202は広い平坦な冷却面を有している。
ハウジング201は、物理量検出装置20を主通路22である吸気ボディに固定するためのフランジ211と、フランジ211から突出して外部機器との電気的な接続を行うために吸気ボディから外部に露出するコネクタ212と、フランジ211から主通路22の中心に向かって突出するように延びる計測部213を有している。
計測部213は、フランジ211から主通路22の中心方向に向かって延びる薄くて長い形状を成し、幅広な正面221と背面222、及び幅狭な一対の側面223、224を有している。計測部213は、物理量検出装置20を主通路22に取り付けた状態で、主通路22の内壁から主通路22の通路中心に向かって突出する。そして、正面221と背面222が主通路22の中心軸に沿って平行に配置され、計測部213の幅狭な側面223、224のうち計測部213の短手方向一方側の側面223が主通路22の上流側に対向配置され、計測部213の短手方向他方側の側面224が主通路22の下流側に対向配置される。物理量検出装置20を主通路22に取り付けた状態で、計測部213の先端部を下面226とする。
物理量検出装置20は、副通路の入口231が、フランジ211から主通路22の中心方向に向かって延びる計測部213の先端部に設けられているので、主通路22の内壁面近傍ではなく、内壁面から離れた中央部に近い部分の気体を副通路に取り込むことができる。このため、物理量検出装置20は、主通路22の内壁面から離れた部分の気体の流量を測定することができ、熱などの影響による計測精度の低下を抑制できる。
主通路22の内壁面近傍では、主通路22の温度の影響を受け易く、気体の本来の温度に対して被計測気体2の温度が異なる状態となり、主通路22内の主気体の平均的な状態と異なることになる。特に主通路22がエンジンの吸気ボディである場合は、エンジンからの熱の影響を受け、高温に維持されていることが多い。このため主通路22の内壁面近傍の気体は、主通路22の本来の気温に対して高いことが多く、計測精度を低下させる要因となる。また、主通路22の内壁面近傍では流体抵抗が大きく、主通路22の平均的な流速に比べ、流速が低くなる。このため、主通路22の内壁面近傍の気体を被計測気体2として副通路に取り込むと、主通路22の平均的な流速に対する流速の低下が計測誤差につながる恐れがある。
物理量検出装置20は、フランジ211から主通路22の中央に向かって延びる薄くて長い計測部213の先端部に入口231が設けられているので、内壁面近傍の流速低下に関係する計測誤差を低減できる。また、物理量検出装置20は、フランジ211から主通路22の中央に向かって伸びる計測部213の先端部に入口231が設けられているだけでなく、副通路の第1出口232及び第2出口233も計測部213の先端部に設けられているので、さらに計測誤差を低減することができる。
物理量検出装置20は、計測部213が主通路22の外壁から中央に向かう軸に沿って長く伸びる形状を成しているが、側面223、224の幅は、図2Bおよび図2Dに示すように、狭い形状を成している。これにより、物理量検出装置20は、被計測気体2に対しては流体抵抗を小さい値に抑えることができる。
<温度検出部の構造>
物理量検出装置20は、図2Bに示すように、計測部213内に、温度検出部である吸気温度センサ203が設けられている。吸気温度センサ203は、副通路の入口231近傍に一端240が開口し他端239が計測部213の背面222に開口する温度計測通路の通路途中に配置されている。温度計測通路は、ハウジング201とカバー202によって構成される。
吸気温度センサ203は、円柱状のセンサ本体203a(図6A参照)と、センサ本体203aの軸方向両端部から互いに離間する方向に向かって突出する一対のリード203b(図6A参照)とを有するアキシャルリード部品によって構成されている。吸気温度センサ203は、計測部213内の回路基板207にリード203bを介して実装されており(図6A参照)、温度計測通路内においてセンサ本体203aが被計測気体2の流れ方向に直交する向きとなるように配置されている。
吸気温度センサ203は、ハウジング201とカバー202で構成された温度計測通路に配置されるので、物理量検出装置20の搬送時や取り付け作業時等において他の物体に直接接触して破損するのを防ぐことができる。
本実施形態の物理量検出装置20によれば、吸気温度センサ203は、計測部213の上流側に配置されるので、吸気温度センサ203に対して、上流から真っ直ぐ流れてくる被計測気体2を直接当てることができる。したがって、吸気温度センサ203の放熱性を向上させることができる。
<フランジの構造>
物理量検出装置20の計測部213は、主通路22に設けられた取り付け孔から内部に挿入され、物理量検出装置20のフランジ211が主通路22に当接され、ねじで主通路22に固定される。フランジ211は、所定の板厚からなる平面視略矩形状を有しており、図2E及び図2Fに示すように、対角線上の角部には固定穴部241が対をなして設けられている。固定穴部241は、フランジ211を貫通する貫通孔242を有している。フランジ211は、固定穴部241の貫通孔242に、不図示の固定ネジが挿通されて主通路22のネジ穴に螺入されることにより主通路22に固定される。
図2Eに示すように、フランジ211の上面には複数のリブが設けられている。リブは、固定穴部241とコネクタ212との間を直線的に接続する第1リブ243と、固定穴部241の貫通孔242の周囲を囲む断面テーパ状の第2リブ244と、フランジ211の外周部に沿って設けられている第3リブ245と、フランジ211の対角線上でかつ第1リブ243に交差する方向に延在する第4リブ246とを有している。
第1リブ243は、主通路22へのねじ固定力が作用する固定穴部241と、立体形状により剛性が比較的高いコネクタ212との間に亘って直線的に設けられているので、フランジ補強効果が高い。したがって、第1リブ243を有していないものと比較して、フランジ211の厚さを薄くすることができ、ハウジング全体の軽量化を図ることができ、また、ハウジング201の成形時にフランジ211を構成する樹脂の収縮の影響を低減することができる。
コネクタ212は、図2Eに示すように、その内部に4本の外部端子247と補正用端子248が設けられている。外部端子247は、物理量検出装置20の計測結果である流量や温度などの物理量を出力するための端子および物理量検出装置20が動作するための直流電力を供給するための電源端子である。
補正用端子248は、生産された物理量検出装置20の計測を行い、それぞれの物理量検出装置20に関する補正値を求めて、物理量検出装置20内部のメモリに補正値を記憶するのに使用する端子であり、その後の物理量検出装置20の計測動作では上述のメモリに記憶された補正値を表す補正データが使用され、この補正用端子248は使用されない。
従って、外部端子247が他の外部機器との接続において、補正用端子248が邪魔にならないように、補正用端子248は、外部端子247とは異なる形状をしている。この実施例では外部端子247より補正用端子248が短い形状をしており、外部端子247に接続される外部機器への接続端子がコネクタ212に挿入されても、接続の障害にならないようになっている。
<ハウジングの全体構造>
図3Aは、図2DのIIIA−IIIA線断面図、図3Bは、図2AのIIIB−IIIB線断面図、図3Cは、図2AのIIIC−IIIC線断面図、図3Dは、カバー202のみが取り外されたハウジングの正面図である。
図3Dに示すように、ハウジング201は201aと201bを固定することにより構成されており、副通路234を形成するための副通路溝250と、回路基板207を収容するための回路室235が設けられている。回路室235と副通路溝250は、計測部213の正面に凹設されている。回路室235は、主通路22において被計測気体2の流れ方向上流側の位置となる短手方向一方側(側面223側)の領域に設けられている。そして、副通路溝250は、回路室235よりも計測部213の長手方向先端側(下面226側)の領域と、回路室235よりも主通路22における被計測気体2の流れ方向下流側の位置となる短手方向他方側(側面224側)の領域に亘って設けられている。
副通路溝250は、カバー202との協働により副通路234を形成する。副通路234は、計測部の突出方向(長手方向)に沿って延在して設けられている。副通路234を形成する副通路溝250は、第1副通路溝251と、第1副通路溝251の途中で分岐する第2副通路溝252とを有している。第1副通路溝251は、計測部213の一方側の側面223に開口する入口231と、計測部213の他方側の側面224に開口する第1出口232との間に亘って、計測部213の短手方向に沿って延在するように形成されている。第1副通路溝251は、主通路22内を流れる被計測気体2を入口231から取り込み、その取り込んだ被計測気体2を第1出口232から主通路22に戻す第1副通路を構成する。第1副通路は、入口231から主通路22内における被計測気体2の流れ方向に沿って延在し、第1出口232までつながる。
第2副通路溝252は、第1副通路溝251の途中位置で分岐して計測部213の基端部側(フランジ側)に向かって折曲され、計測部213の長手方向に沿って延在する。そして、計測部213の基端部で計測部213の短手方向他方側(側面224側)に向かって折れ曲がり、計測部213の先端部に向かってUターンし、再び計測部213の長手方向に沿って延在する。そして、第1出口232の手前で計測部213の短手方向他方側に向かって折曲され、計測部213の他方側の側面224に開口する第2出口233に連続するように設けられている。第2出口233は、主通路22における被計測気体2の流れ方向下流側に向かって対向配置される。第2出口233は、第1出口232とほぼ同等若しくは若干大きい開口面積を有しており、第1出口232よりも計測部213の長手方向基端部側に隣接した位置に形成されている。
第2副通路溝252は、第1副通路から分岐されて流れ込んだ被計測気体2を通過させて第2出口233から主通路22に戻す第2副通路を構成する。第2副通路は、計測部213の長手方向に沿って往復する経路を有する。つまり、第2副通路は、第1副通路の途中で分岐して、計測部213の基端部側に向かって延在し、計測部213の基端部側で折り返されて計測部213の先端部側に向かって延在し、入口231よりも主通路22内における被計測気体2の流れ方向下流側で被計測気体2の流れ方向下流側に向かって対向配置される第2出口233につながる経路を有する。第2副通路溝252は、その途中位置に流量センサ205が配置されている。第2副通路溝252は、第2副通路の通路長さをより長く確保することができ、主通路内に脈動が生じた場合に、流量センサ205への影響を小さくすることができる。
上記構成によれば、計測部213の延びる方向に沿って副通路234を形成することができ、副通路234の長さを十分に長く確保できる。これにより、物理量検出装置20は、十分な長さの副通路234を備えることができる。したがって、物理量検出装置20は、流体抵抗を小さい値に抑えられると共に高い精度で被計測気体2の物理量を計測することが可能である。
第1副通路溝251は、入口231から第1出口232まで計測部213の短手方向に沿って延在して設けられているので、入口231から第1副通路内に侵入した塵埃などの異物をそのまま第1出口232から排出させることができる。したがって、異物が第2副通路に侵入するのを防ぎ、第2副通路内の流量センサ205に影響を与えるのを防ぐことができる。
第1副通路溝251の入口231と第1出口232は、入口231の方が第1出口232よりも大きな開口面積を有している。入口231の開口面積を第1出口232よりも大きくすることによって、第1副通路に流入した被計測気体2を、第1副通路の途中で分岐している第2副通路にも確実に導くことができる。
第1副通路溝251の入口231には、長手方向中央位置に突起部253が設けられている。突起部253は、入口231の大きさを長手方向に2等分して、それぞれの開口面積を第1出口232及び第2出口233よりも小さくしている。突起部253は、入口231から第1副通路に侵入可能な異物の大きさを第1出口232及び第2出口233よりも小さいものだけに規制し、異物によって第1出口232や第2出口233が塞がれるのを防ぐことができる。
<ハウジング単体の構造>
図4は、ハウジングブクミAが取り外されたハウジング201aの正面図である。
ハウジング201aは、図4に示すように、ハウジングブクミAが取り外された状態を示している。例えばハウジングブクミAを取り付ける固定部257を備え、固定部257は正面側221と背面側222の両側に複数か所設けられている。この固定部257にスナップフィット256(図8参照)が固定され、ハウジングブクミAが固定される。
上記では、ハウジング201aに固定部257を設け、スナップフィット256を固定するような構成を説明したが、ハウジング201aにハウジング201bを固定できる構成であればよく、接着や圧入といった構成を用いても良い。
ハウジング201bを、ハウジング201aに固定することで、チップパッケージ208の位置精度を向上させることができ、流量検出精度を上げることができる。回路基板207に実装されたチップパッケージ208の組付け精度が上昇することで、製品における流量特性ばらつきが低減でき、安定した製品の提供が可能になる。
<ハウジングブクミA>
図5Aは、ハウジングブクミAを説明する図、図5Bは、図5Aの側面図である。
ハウジングブクミAは、ハウジング201bと、チップパッケージ208を実装する回路基板207によって構成されている。ハウジング201bは、合成樹脂材材料を射出成型することにより成型されており、回路基板207を固定している。回路基板207を固定している固定部は回路基板207に実装された部品を仕切る仕切り壁の役割もはたしている。この仕切り壁は、チップパッケージ208と温湿度センサ206とを仕切る仕切り壁238と、温湿度センサ206とは反対側でチップパッケージ208とパッド265とを仕切る仕切り壁237とを備えている。
本明細書では、各仕切り壁237,238を区別するため、「第一」及び「第二」等のナンバリングを行って説明する場合がある。このナンバリングは、各仕切り壁237,238を区別するためのものであり、「第一」及び「第二」が各仕切り壁237,238の名称の一部として固有に用いられるものではない。例えば、本明細書と特許請求の範囲とにおいて、混同を生じない範囲において、異なるナンバリングを行う場合がる。
本実施例の物理量検出装置20は、流量検出部205で検出した電気信号や、その他のセンサで検出した電気信号を外部機器に伝達するために、外部機器に電気的に接続するコネクタターミナル214を備えている。パッド265は、回路基板207に設けられ、ワイヤーボンディング277により、コネクタターミナル214に電気的に接続される接続部(接続端子)である。流量検出部205やその他のセンサで検出した電気信号は、パッド265、ワイヤーボンディング277及びコネクタターミナル214を介して、外部機器に伝達される。
ハウジング201bには、チップパッケージ208を実装する回路基板207が固定されている。回路基板207は、例えばプリント基板からなり、計測部213の長手方向に沿って延在する長方形状を有している。チップパッケージ208は、回路基板207の長手方向中央位置で回路基板207の短手方向に沿って端部から側方に突出した状態で、回路基板207に固定されている。チップパッケージ208のパッケージ本体271は、回路基板207に形成された収容部207aに厚さ方向の少なくとも一部が収容される基端部271aと、回路基板207の短手方向に沿って回路基板207の端部から側方に突出する先端部271bを有している。
ハウジングブクミAは、ハウジング201bに回路基板207を取り付けハウジング201aにスライドして挿入することによって、チップパッケージ208を副通路234と回路室235との間に亘って延在させてパッケージ本体271の先端部271bを副通路234内に配置することができる。パッケージ本体271の先端部271bには、流量センサ205が設けられており、第2副通路溝252内に配置されるようになっている。
<回路室内のシール構造>
回路室235は、仕切り壁237及び238によって仕切られており、ハウジング201aとハウジング201bとを固定することにより形成される。回路室235は、図3Aに示すように、回路基板207の正面側が3つの部屋R1、R2、R3に気密的に仕切られるようになっている。具体的には、ハウジング201に一体成形されたコネクタターミナル214と回路基板207の接続端子部265とが接続される室R1と、圧力センサ204とチップパッケージ208の一部が収容される室R2と、温湿度センサ206が収容されかつ吸気温度センサ203のリード203bが挿通される室R3が形成される。仕切り壁237及び238は計測部213の長手方向に沿って回路室235を3つの室(部屋又は領域)R1,R2,R3に区画している。本明細書では、各室R1,R2,R3を区別するため、「第一」、「第二」及び「第三」等のナンバリングを行って説明する場合がある。このナンバリングは、各室R1,R2,R3を区別するためのものであり、「第一」、「第二」及び「第三」が各室R1,R2,R3の名称の一部として固有に用いられるものではない。例えば、本明細書と特許請求の範囲とにおいて、混同を生じない範囲において、異なるナンバリングを行う場合がる。
本実施例では、室R3に温湿度センサ206を収容しているが、温度、圧力又は湿度のいずれかを検出する物理量検出部を収容するようにしてもよい。
室R1は、正面側がカバー202によって封止されており、背面側は図2Cに示すようにハウジング201の開口部227によって開放されている。しかしながら、開口部227は、コネクタターミナル214と回路基板207のパッド265との間がワイヤボンディング277により電気的に接続された後で、樹脂材料によって埋められる。つまり、室R1は、正面側と背面側が封止されて、計測部213の外側から隔離された密閉空間となっている。したがって、コネクタターミナル214とパッド265との接続部分が、被計測気体2に含まれているガスと接触して腐食するのを防ぐことができる。
室R2は、カバー202との間の隙間を介して副通路234と連通している。回路基板207は、室R2に配置される位置に圧力センサ204が実装されている。したがって、室R2において、圧力センサ204による圧力の計測が可能になっている。
室R3は、R3入口255で計測部213の外側と連通している。回路基板207は、室R3に配置される位置に温湿度センサ206が実装されている。したがって、室R3において、温湿度センサ206による温湿度の計測が可能になっている。
<回路基板の構造>
図6は、チップパッケージと回路部品が実装された回路基板の正面図は、回路基板の構成例を説明する図である。
回路基板207は、計測部213の長手方向に沿う長方形状を有している。回路基板207は、チップパッケージ208の一部を収容するための収容部207aを有している。収容部207aは、図6に示すように、回路基板207の長手方向中央でかつ短手方向一方側に偏倚した箇所を部分的に切り欠くことによって構成されており(切り欠き部)、回路基板207は平面視略U字形状を有している。
<各センサの配置位置>
図6に示すように、回路基板207には、流量検出部(センシング部)を保持するチップパッケージ208と、圧力を検出する圧力検出部(センシング部)を保持する圧力センサ204と、温湿度を検出する温湿度検出部(センシング部)を保持する温湿度センサ206と、温度を検出する温度検出部(センシング部)を保持する吸気温度センサ203とが実装されている。圧力センサ204、温湿度センサ206及び吸気温度センサ203は必ずしもすべてが回路基板207に実装される必要はなく、いずれか一つ又は二つのセンサが回路基板207に実装されてもよい。あるいは、圧力センサ204、温湿度センサ206及び吸気温度センサ203の代わりに、圧力センサ204、温湿度センサ206及び吸気温度センサ203とは異なる、他の物理量を検出する物理量検出部(センシング部)を保持する物理量センサが回路基板207に実装されてもよい。
チップパッケージ208、圧力センサ204、温湿度センサ206及び吸気温度センサ203、或いはその他の物理量センサは、それぞれが検出する物理量の物理量検出部(センシング部)を保持する支持体である。本明細書では、各物理量、各物理量検出部(センシング部)及び各支持体を区別するため、「第一」及び「第二」等のナンバリングを行って説明する場合がある。このナンバリングは、各物理量、各物理量検出部(センシング部)及び各支持体を区別するためのものであり、「第一」及び「第二」等の番号が各物理量、各物理量検出部(センシング部)及び各支持体の名称の一部として固有に用いられるものではない。例えば、本明細書と特許請求の範囲とにおいて、混同を生じない範囲において、異なるナンバリングを行う場合がる。
チップパッケージ208は、パッケージ本体271の基端部271aに複数本の接続端子272が突出して設けられており、これらの接続端子272を回路基板207のパッド(接続端子)264にはんだで接続することにより回路基板207に固定されている。チップパッケージ208には、流量センサ205と、流量センサ205を駆動する電子部品であるLSIとが実装されている。流量センサ205は、パッケージ本体271の先端部271bに設けられている。チップパッケージ208は、流量検出部である流量センサ205並びに処理部であるLSIを搭載する支持体を構成している。
なお、回路基板に設けられる端子と区別するため、接続端子272は接続配線と呼んで説明する場合がある。本明細書では、接続端子及び接続配線が複数設けられており、各接続端子及び各接続配線を区別するため、「第一」及び「第二」等のナンバリングを行って説明する場合がある。このナンバリングは、各接続端子及び各接続配線を区別するためのものであり、「第一」及び「第二」等の番号が各接続端子及び各接続配線の名称の一部として固有に用いられるものではない。例えば、本明細書と特許請求の範囲とにおいて、混同を生じない範囲において、異なるナンバリングを行う場合がる。
圧力センサ204は、チップパッケージ208よりも回路基板207の長手方向一方側(基端部側)に実装されており、温湿度センサ206は、チップパッケージ208よりも回路基板207の長手方向他方側(先端部側)に実装されている。そして、回路基板207の上には、吸気温度センサ203のリード203bが接続されている。吸気温度センサ203は、温湿度センサ206よりも回路基板207の長手方向他方側の位置にリード203bが接続され、センサ本体203aが回路基板207から長手方向にはみ出して計測部213の外部に露出した位置に配置されるように実装されている。
計測部213には、その長手方向に沿って基端部側から先端部側に向かって(計測部213の突出方向に向かって)、(1)圧力センサ204、(2)流量センサ205、(3)温湿度センサ206、(4)吸気温度センサ203が順番に配置されている。(1)圧力センサ204は、被計測気体2の圧力を検出し、流量センサ205は、被計測気体2の流量を検出する。温湿度センサ206は、被計測気体2の湿度を検出し、吸気温度センサ203は、被計測気体の温度を検出する。
物理量検出装置20は、例えば自動車のエンジンルーム内に配置される。エンジンルーム内の温度は、60℃から100℃であり、主通路22を通過する被計測気体2の温度は平均25℃である。したがって、物理量検出装置20には、フランジ211側からエンジンルーム内の熱が伝達され、その温度分布は、フランジ211側から計測部213の先端部側に向かって移行するにしたがって漸次温度が低くなる。
したがって、本実施形態の計測部213では、最も熱影響が小さい(1)圧力センサ204を基端側に配置し、次に高温側で熱影響が小さい(2)流量センサ205を(1)圧力センサ204よりも計測部213の先端部側に配置する。そして、次に低温側で熱影響が小さい(3)温湿度センサ206を(2)流量センサ205よりも計測部213の先端部側に配置に配置し、最も熱影響を受けやすい(4)吸気温度センサ203を計測部213の先端部に配置する構成とした。
本実施例によれば、回路基板207を計測部213の長手方向に沿って延在するように配置しているので、フランジ211からの熱伝導距離を主通路22の中心軸近傍まで確保できる。そして、(1)〜(4)の各センサを、計測部213の基端部から先端部に向かって熱影響の小さい順に並べて配置しているので、各センサのセンサ性能を確保することができる。また、回路基板207を、計測部213の短手方向一方側に配置することで空気への熱伝導率を促進させることができる。
また、回路基板207には、吸気温度センサ203が接続されている。吸気温度センサ203は、図6に示すように、回路基板207の先端部から長手方向に沿って突出して配置されている。吸気温度センサ203の一対のリード203bは、回路基板207の表面に沿うように折曲されて、回路基板207の先端部から突出している。一対のリード203bに対向する回路基板207の基板面には、ハンダ用のパッド263が設けられており、リード203bがハンダ付けされている。センサ本体203aは、一対のリード203bによって回路基板207から所定距離だけ離れた位置に支持されている。
本実施例によれば、回路基板207の長手方向中央が切り欠かれて収容部207aが形成されており、チップパッケージ208のパッケージ本体271の基端部271aが収容されている。そして、パッケージ本体271のの基端部271aには、パッケージ本体271の短手方向(計測部213の長手方向)に沿って互いに離間する方向に突出する複数の接続端子272が設けられている。チップパッケージ208は、流量センサ205を含む先端部271bが副通路の通路方向に直交する方向に向かって突出し、複数の接続端子272が副通路の通路方向一方側と他方側に分かれて配置される。
回路基板207には、複数のパッド264が収容部207aを間に介して対向する箇所である回路基板207の長手方向一方側と他方側に分かれて設けられており、各パッド264にそれぞれはんだ付けされて固定されている。チップパッケージ208は、パッケージ本体271の基端部271aの短手方向(計測部213の長手方向)両端が回路基板207に支持されており、安定して支持される構造となっている。
また、本実施例では、第2副通路溝252の延在方向に対してパッケージ本体271の長手方向が直交するようにチップパッケージ208が配置され、第2副通路溝252の延在方向に所定間隔をおいて二手に分かれた複数の接続端子272が、回路基板207のパッド264に接合される構成を有している。したがって、チップパッケージ208を回路基板207に取り付ける際に、回路基板207に対して正確な位置に取り付けることができ、第2副通路溝252とパッケージ本体271の通路溝273との平行度が取りやすい構造となっている。
本実施例によれば、チップパッケージ208は、圧力センサ204と温湿度センサ206との中間位置に配置されており、これら各センサとの間で信号のやり取りを行う。したがって、チップパッケージ208と各センサとの間の信号の伝達経路を短くすることができ、信号の伝達速度を向上させ、また、ノイズの発生を抑制することができる。
<回路基板を軽圧入する構成>
図7は、回路基板207をハウジング201bに圧入部280のようにスライドして軽圧入し固定する構成例を説明する図である。なお、図7は仕切り壁237を図示しているが、仕切り壁238も仕切り壁237と同様に構成される。
例えば、ハウジング201bの仕切り壁237及び238に挟持部237aを設け、挟持部237aで回路基板207を支持する。挟持部237aは、チップパッケージ208等を配置した回路基板面とその裏面とを挟み込んで支持する、一定幅のスリットにより構成される。このスリット237aに回路基板207をスライドしながら軽圧入することで、ハウジング201bの仕切り壁237及び238に回路基板207を固定する。このため、挟持部(スリット)237aは圧入部280を構成する。
本実施例での軽圧入部280の形状は、回路基板207を挟持する面が平坦なスリット形状による圧入構造を例に説明したが、回路基板207を圧入し固定することができる構成であればよく、平坦なスリット以外に半円形状や三角形状のスリットにより構成してもよい。
<ハウジング201bを固定する構造>
図8は、ハウジング201bをハウジング201aに固定する構成例を説明する図であり、図5BのVIII−VIII断面図である。なお、図8は仕切り壁237を図示しているが、仕切り壁238も仕切り壁237と同様に構成される。
本実施例では、回路基板207は、回路基板207の一方の基板面及び一方の基板面の裏面がスリット237aの切込み面237aaに接触するようにして、スリット237aに圧入されている。また仕切り壁237,238を構成する仕切り壁構成部材は、回路基板207を横断して回路基板207の側縁207sからはみ出した先端部237c,238cを有しており、仕切り壁構成部材は、先端部237c,238cがハウジング201aの嵌合部257(図4参照)に嵌め合わされて、ハウジング201aに固定されている。
ハウジング201bに備えられた仕切り壁237及び238に、例えばスナップフィット256のような構造を構成し、ハウジング201aに備えられた固定用の穴257にスナップフィット256を固定する。ハウジング201bとハウジング201aを固定することで、それぞれの位置を精度よく配置することが出来る。本実施例ではスナップフィット256で固定する構成を説明したが、ハウジング201bとハウジング201aを固定する方法は、ハウジング201bとハウジング201aとが固定される構成であればよく、例えば接着剤による接着やねじ部品を用いた締結で構成してもよい。
また、本実施例では、ハウジング201bに備えられた仕切り壁237及び238に固定部が備えられた場合について説明したが、ハウジング201bを固定する構造は他の場所に設けてもよい。
<接続部を封止する構成>
図9は、チップパッケージ208や圧力センサ204や温湿度センサ206等の接続部を封止する構成を説明する図である。
回路室235は仕切り壁237及び238によって、それぞれR1、R2、R3と分けられており、例えばR1では、外部との接続をする部分265等を、R2ではチップパッケージ208や圧力センサ204の接続端子等を、R3は湿度センサ206の接続端子等を封止材料281で封止する構成となっている。圧力センサ204や湿度センサ206などは物理量検出の為、センシング部が露出している必要がある。その為異なる高さの接続端子を封止しかつ、露出の必要なセンサのセンシング部を露出させる必要がある。
回路室235がそれぞれ仕切り壁237や238によって仕切られていることで、例えばR2のチップパッケージ208の接続端子272とR3の湿度センサ206の接続端子275の接続端子とを封止材料281の高さを異ならせて埋設し、それぞれの接続端子を封止することができる。また他方でR1のパッド265に接続されるワイヤーボンディング277の高さに合わせてワイヤーボンディング277を封止することが可能になる。封止高さを個別に設定することで、例えば湿度センサ206の全高より接続端子272が高い場合でも、湿度センサ206のセンシング部を露出させたまま、接続端子272を封止することができる。これにより、高さの異なる接続端子を持つ物理量検出装置又は電子部品又はその両方を回路基板207の片面に実装することが可能となり様々な特徴を持つセンサを提供可能となる。
なお本実施例では、背の高い接続端子272が配置されるR2では、センシング部を露出させる必要がある湿度センサ206が配置されるR3よりも、封止材料281の高さを高くしている。見方を変えれば、センシング部を露出させる必要がある湿度センサ206が配置されるR3では、背の高い接続端子272が配置されるR2よりも、封止材料281の高さを低くしている。言い換えれば、背の高い接続端子272が配置されるR2では、センシング部を露出させる必要がある湿度センサ206が配置されるR3よりも、封止材料281による浸漬深さを深くしている。見方を変えれば、センシング部を露出させる必要がある湿度センサ206が配置されるR3では、背の高い接続端子272が配置されるR2よりも、封止材料281による浸漬深さを浅くしている。
回路室235のそれぞれを封止する封止材料281は、例えばエポキシ樹脂系の封止材料やシリコーン系の封止材料等のいずれか、または複数の材料を用いて構成されており、その用途は接続端子等を腐食等から守ることを目的としている。
接続端子を封止した封止材料281を覆う樹脂カバー209を最後に組付けることにより、封止材料281が完全に接続端子を覆い隠していることを検査工程で確認することが可能である。
本実施例で説明した物理量検出装置は、以下のように構成される。
(1)(図5A参照)
回路基板207と、
回路基板207に固定され流量検出部205(図3D参照)を保持する第一支持体208と、
回路基板207に固定され流量検出部205以外の物理量検出部を保持する第二支持体(温湿度センサ)206と、
第一支持体208を回路基板207の接続端子264に接続する第一接続配線272と、
第二支持体206を回路基板207の接続端子274に接続する第二接続配線276と、
第一接続配線272及び第二接続配線276と高さの異なる第三接続配線277と、を備え、
第一支持体208、第二支持体206、第一接続配線272、第二接続配線276及び第三接続配線277を回路基板207の一方の基板面に配置し、
第一支持体208及び第一接続配線272を含む第一領域R2と第二支持体206及び第二接続配線276を含む第二領域R3とを仕切る仕切り壁238、または第一領域R2と第三接続配線277を含む第三領域R1とを仕切る仕切り壁237の少なくともいずれか一方を備え、
仕切り壁237,238により回路基板207をハウジング201aに対して固定し(図3A及び図7参照)、
第一領域R2、第二領域及R3び第三領域R1を封止材料281で封止すると共に、第一領域R2と第二領域R3との間、または第一領域R2と第三領域R1との間の少なくともいずれか一方で封止材料281の高さを異ならせる(図9参照)。
検出部の露出と接続配線及び接続端子の封止を確実に行うことができる。
(2)(図3A及び図7参照)
第一領域R2と第二領域R3とを仕切る仕切り壁238、及び第一領域R2と第三領域R1とを仕切る仕切り壁237の両方を備え、
両方の仕切り壁237,238がハウジング201aに対して固定される。
仕切り壁を複数設けることで、仕切り壁によって区画された複数の領域ごとに、封止材料281の高さ調整を細かく行うことができる。
(3)(図3A参照)
流量検出部205で検出した電気信号を外部機器に接続するコネクタターミナル214を備え、
第三接続配線277は回路基板207に設けられた接続端子265をコネクタターミナル214に電気的に接続する電気配線である。
(4)(図7及び図8参照)
仕切り壁237,238を構成する仕切り壁構成部材はスリット237aを有し、
回路基板207は、回路基板207の一方の基板面207s1及び一方の基板面の裏面207s2がスリット237aの切込み面237aaに接触するようにして、スリット237aに圧入される。
圧入により、仕切り壁237,238と回路基板207とを固定することができ、その結果、副通路234に対して流量検出部205を正確に位置決めできる。
(5)(図5A参照)
仕切り壁237,238を構成する仕切り壁構成部材は、回路基板207を横断して回路基板207の側縁207sからはみ出した先端部237c,238cを有し、
仕切り壁構成部材は、先端部237c,238cがハウジング201aの嵌合部257(図4参照)に嵌め合わされて、ハウジング201aに固定される。
(6)(図5A参照)
第二支持体203,206によって保持される流量検出部205以外の物理量検出部は、温度、圧力又は湿度のいずれかを検出する。
(その他)
本実施例では、流量検出部205以外の物理量検出部を備える支持体(センサ)203,204,206が複数備えられており、一つ物理量検出部に対して一つの支持体が備わるように構成されている。第二領域R3では二つの支持体(吸気温度センサ203と温湿度センサ206)が対を成し、第一領域R2では二つの圧力センサ206が対を成して配置されている。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
201a…ハウジング、203…第二支持体(吸気温度センサ)、205…流量検出部、206…第二支持体(温湿度センサ)、207…回路基板、207s…回路基板207の側縁、207s1…回路基板207の基板面(センサ搭載面)、207s2…回路基板207の基板面(センサ搭載面の裏面)、208…第一支持体(チップパッケージ)、214…コネクタターミナル、237,238…仕切り壁、264…接続端子、237a…仕切り壁237,238を構成する仕切り壁構成部材に設けられたスリット、237aa…スリット237aの切込み面、237c,238c…仕切り壁237,238を構成する仕切り壁構成部材の先端部、257…嵌合部、265…回路基板207に設けられた接続端子、272…第一支持体208を回路基板207の接続端子264に接続する第一接続配線、276…第二支持体206を回路基板207の接続端子274に接続する第二接続配線、277…第三接続配線、281…封止材料、R1,R2,R3…室(領域)。

Claims (6)

  1. 回路基板と、
    前記回路基板に固定され流量検出部を保持する第一支持体と、
    前記回路基板に固定され前記流量検出部以外の物理量検出部を保持する第二支持体と、
    前記第一支持体を前記回路基板の接続端子に接続する第一接続配線と、
    前記第二支持体を前記回路基板の接続端子に接続する第二接続配線と、
    前記第一接続配線及び前記第二接続配線と高さの異なる第三接続配線と、を備え、
    前記第一支持体、前記第二支持体、前記第一接続配線、前記第二接続配線及び前記第三接続配線を前記回路基板の一方の基板面に配置し、
    前記第一支持体及び前記第一接続配線を含む第一領域と前記第二支持体及び前記第二接続配線を含む第二領域とを仕切る仕切り壁、または前記第一領域と前記第三接続配線を含む第三領域とを仕切る仕切り壁の少なくともいずれか一方を備え、
    前記仕切り壁により前記回路基板をハウジングに対して固定し、
    前記第一領域、前記第二領域及び前記第三領域を封止材料で封止すると共に、前記第一領域と前記第二領域との間、または前記第一領域と前記第三領域との間の少なくともいずれか一方で封止材料の高さを異ならせた物理量検出装置。
  2. 請求項1に記載の物理量検出装置において、
    前記第一領域と前記第二領域とを仕切る前記仕切り壁、及び前記第一領域と前記第三領域とを仕切る前記仕切り壁の両方を備え、
    両方の前記仕切り壁が前記ハウジングに対して固定される物理量検出装置。
  3. 請求項2に記載の物理量検出装置において、
    前記流量検出部で検出した電気信号を外部機器に接続するコネクタターミナルを備え、
    前記第三接続配線は前記回路基板に設けられた接続端子を前記コネクタターミナルに電気的に接続する電気配線である物理量検出装置。
  4. 請求項2に記載の物理量検出装置において、
    前記仕切り壁を構成する仕切り壁構成部材はスリットを有し、
    前記回路基板は、前記回路基板の前記一方の基板面及び前記一方の基板面の裏面が前記スリットの切込み面に接触するようにして、前記スリットに圧入される物理量検出装置。
  5. 請求項2に記載の物理量検出装置において、
    前記仕切り壁を構成する仕切り壁構成部材は、前記回路基板を横断して前記回路基板の側縁からはみ出した先端部を有し、
    前記仕切り壁構成部材は、前記先端部が前記ハウジングの嵌合部に嵌め合わされて、前記ハウジングに固定される物理量検出装置。
  6. 請求項1に記載の物理量検出装置において、
    前記第二支持体によって保持される前記流量検出部以外の物理量検出部は、温度、圧力又は湿度のいずれかを検出する物理量検出装置。
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