JP2010111636A - ビス−2−ヒドロキシエチルテレフタレートペレット及びポリエステルの製造方法 - Google Patents

ビス−2−ヒドロキシエチルテレフタレートペレット及びポリエステルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ビス−2−ヒドロキシエチルテレフタレート(BHET)を使用する上での問題点を引き起こす原因を解消し、搬送性など取扱い性が良好であり、且つ安定したポリエチレンテレフタレートの品質が得られるBHETのペレットを提供する。
【解決手段】ポリエチレンテレフタレート廃棄物から再生され、ペレットの長径、短径、および高さそれぞれの長さの合計が5mm以上50mm以下であり、ペレット化し取り出した際のペレット温度が35℃以下であるビス−2−ヒドロキシエチルテレフタレートのペレット。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエチレンテレフタレート(以下PET)廃棄物からケミカルリサイクルにより再生したビス−2−ヒドロキシエチルテレフタレート(以下BHET)ペレット及びそのBHETペレットを原料とするPETの製造方法に関するものである。
ポリエステルは優れた機能を有することから今日までにあらゆる分野への広がりを見せており、例えば衣料用途や産業資材用途向け繊維、フィルム、ボトル、その他種々の成型体用樹脂等に利用されている。その中でも汎用性、実用性に優れるとしてPETの利用程度が特に高いが、一方でその消費量も年々増加の一途を辿っており、今後更に消費量は増加していくものと予測されている。近年環境問題が叫ばれる中、PET廃棄物のリサイクルの割合を上げることは急務である。
リサイクル技術の中で、PET廃棄物を再生する方法は大きく2つに分類できる。1つ目は廃棄物中から金属等のPET以外の異物を取り除いた後、一旦溶融状態にし、再成形するマテリアルリサイクル法。2つ目はPETからテレフタル酸(以下TPA)やジメチレンテレフタレート(以下DMT)などの原料まで解重合する方法や、BHETに代表される低重合体まで解重合する方法などで知られるケミカルリサイクル法である。
PET樹脂の消費量の中でその大部分を占めるものがボトル用途である。そのためリサイクル技術としてはPET廃棄物をボトルとして再製品化することが最も重要かつ注目されるところであるが、ここでボトルなどの食品用途としてPET廃棄物を再生する場合には、不純物が少ない高純度の樹脂を得ることが必須の課題となる。これらを考慮すると、先に述べたマテリアルリサイクル法は、新規の原料を使用しないため比較的少ないエネルギーで実施可能だが、反面不純物を完全に除去することが難しく、高純度の樹脂を得るには適さない。対してケミカルリサイクル法はPETを解重合するために水やメタノール、エチレングリコール(以下EG)など新規に原料を供給する必要はあるものの、一旦原料や低重合体段階まで分解するため蒸留や精製を行うことが容易であり、高純度の樹脂を得ることに好適である。
PETのケミカルリサイクル技術に関しては過去から種々の検討がなされているが、例えば解重合を経てTPAやDMTなどの原料を得た場合、汎用性には優れるものの、再びPETを製造する際に、新規にEGを供給し一旦BHETを得る必要があるなど時間が掛かる上、エネルギー面でも不利である。これに対し解重合を経てPETの低重合体であるBHETを得た場合は、BHETを直接重縮合反応させPETを製造することができるため、合理的且つエネルギー面でも有利である。
PETを解重合してBHETを得る技術は、例えば特許文献1や特許文献2、特許文献3で開示されている。当該公知技術はBHETの製造方法に関するものであり、具体的にはBHETの精製技術、品質向上、生産効率向上、収率向上などである。しかしこれら公知技術は高純度のBHETを得ることには注視しているものの、BHETの取扱い性に関しては考慮されていない。
取扱い性を向上させることは生産効率向上を狙う上でも重要な課題の一つであるが、特許文献1や特許文献2で開示されている技術で製造されたBHETについて検証した結果、保管容器内で容易に固着が発生することが判明している。すなわち、BHET製造後直ぐに使用する場合は問題にならないが、長期間保管することは実質的に不可能であり、取扱い性については満足できるものではなく、生産効率向上は実質的に困難である。仮に固着したBHETを使用してPETを製造する場合、重合反応系内への仕込み作業など作業効率が低下するばかりでなく、搬送性が悪化して輸送用配管の詰まりなど設備トラブルの誘発、計量性や溶解性の低下や溶解が長時間化してPET品質が低下するなど、多くの問題を引き起こす。
またBHETを一旦固体として取り出す際の粒子形状についても開示されており、例えば特許文献3では針状結晶のまま粉体で取り出すとの記載がある。しかしながら粉体のものは吸湿し易くBHETの固着発生を助長する可能性がある他、搬送性の悪化により輸送配管内に付着し、詰まりなど設備トラブルを誘発する可能性もある。
特開2003−55300号公報(発明が解決しようとする課題) 特開2000−169623号公報(発明が解決しようとする課題) 特開2008−88096号公報(課題を解決するための手段)
本発明は、BHETを使用する上での問題点を引き起こす原因を解消し、搬送性や計量性など取扱い性が良好であり、且つ安定したPETの品質が得られるBHETを提供することを課題としている。
本発明は上記従来技術では解決できなかった課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、ポリエチレンテレフタレート廃棄物から再生されたビス−2−ヒドロキシエチルテレフタレートのペレットであって、ペレットの長径、短径、および高さそれぞれの長さの合計が5mm以上50mm以下であって、ビス−2−ヒドロキシエチルテレフタレートをペレット化し取り出した際のペレット温度を35℃以下とすることにより達成できる。
なお、本発明において「ペレット」とはBHET結晶物(粉末)の集合体であり、長径、短径、高さのうち2つ以上が概ね1mm以上の大きさを持つ粒子状物を示している。
本発明により、従来のBHETペレットで問題視されていた搬送性や計量性など取扱い性が飛躍的に改善し作業効率が極めて良くなる他、ペレットの固着を抑制することにより、安定した溶解性が得られ、すなわちPET製造工程での熱履歴にばらつきが生じることなく、安定した品質のPETを得ることができる。
本発明のBHETペレットは、PET廃棄物をEGで解重合し、次いで精製することで得られるものである。以下、具体的に説明する。
使用するPET廃棄物は、如何なる原料から如何なる方法によって製造されたものでも良く、例えばTPAもしくはDMTとEG、或いはTPAとエチレンオキサイドを原料とし、公知の方法にてエステル化反応もしくはエステル交換反応を行い、次いでBHET及びそのオリゴマーを経て、公知の方法にて重縮合反応して得られたもので良い。また、各用途に合わせ第三成分もしくは添加剤を少量加えたPETであっても同様に使用できる。PETの重縮合反応方法も特に限られるものでは無く、溶融重合、及び固相重合を行った高重合度PETであっても良い。更にはPET廃棄物の形状についても特に限られるものでは無く、ペレットやフレークなどの粒状物はもとより、繊維、フィルム、ボトル、射出成形品など如何なるものでも良く、またそれらが着色されていても良い。
PET廃棄物を再生するに当っては、必要に応じて破砕、切断を行い工程に適した大きさとするのが良い。また当然のことながら廃棄物である以上、多くはPET以外の樹脂や金属などが混入している場合があるが、これらも必要に応じて比重選別、洗浄を行い可能な限り不純物を除いた後に解重合工程に供される。その後EG及び触媒存在下で解重合し、続いて粗大異物、着色物及び溶存イオンなどを除去後、蒸留、冷却晶析、固液分離、真空蒸発などの各精製工程を経てBHETを得ることができる。なお、BHET精製に関連する工程は上記に限られるものではなく、BHETの品質を損なわない範囲で変更することは可能である。
本発明のBHETペレットは長径、短径、及び高さそれぞれの長さの合計が5mm以上50mm以下である必要がある。長径、短径、及び高さそれぞれの長さの合計が5mm以上であるとペレットとペレットの間に空間ができ接触面積が小さくなるため、ペレットの固着が発生し難くなり、搬送性、計量性、溶解性への影響が無くなるため必要である。また、長径、短径、及び高さのそれぞれの長さの合計が50mm以下であると搬送性、計量性が良好となる他、十分な溶解性が得られるため溶解時間長化などの発生が無くなるため必要である。より好ましくは8mm以上40mm以下であり、更に好ましくは10mm以上30mm以下である。また、長径及び短径は4mm以上30mm以下が好ましく、高さは1mm以上20mm以下が好ましい。更には精製されたBHETを冷却固化させ取り出す際に、ペレット温度が35℃以下となるよう冷却することが必要である。BHETペレット温度が35℃以下であるとペレットの固着が発生し難くなり、搬送性、計量性、溶解性が良好となるため必要である。より好ましくは30℃以下であり、更に好ましくは25℃以下である。なお、ペレットの冷却方法については公知の方法の何れも採用可能であり、特に限られるものではない。また、ペレットの形状についても特に限られるものはないが、ペレットの冷却効率や溶解性を考慮すると円柱状、もしくは円盤状であることが好ましい。
なお、本発明におけるペレット温度とは、BHETペレットを、ペレット化設備から排出されたところで直ぐに容器(円筒型、底部直径=100mm,高さ=150mm)にすりきり一杯取り、デジタル温度計をペレットの入った容器内に挿入し、30秒間経過した後に測定した値を示す。
本発明のBHETペレットは、ペレット集合体に所定条件で荷重を掛けた際に発生する固着ペレットの重量がペレット全重量の30重量%以下である必要がある。固着ペレットの重量が全重量の30重量%以下であると、BHET溶解槽への仕込み作業などの効率が良く、搬送性も良好なため輸送用配管内での詰まりが無いため、設備面のトラブルを回避できる他、計量性、溶解性も良好となる。より好ましくは20重量%以下であり、更に好ましくは10重量%以下である。
なお、本発明において「固着」とは2粒以上のペレット同士が固着して1つの固まりを成している状態を示している。
更に、上記BHETペレットを重縮合反応してポリエステルを製造するに際し、該ペレットを溶解槽に供給し、BHETの融点以上、分解開始温度未満の温度で溶融した後、重縮合反応槽に移送して触媒の存在下で重縮合反応させることが好ましい。分解開始温度未満の温度で溶解すると熱による影響が小さく色調が良好なポリマーが得られるため好ましい。更に溶解時間短縮を考慮した場合はBHETの融点から20℃以上高い温度で溶解することがより好ましく、また、更に色調良好なポリマーを得るためにはBHETの分解開始温度から10℃以上低い温度で溶解することがより好ましい。例えば単量体のBHETであると110℃以上180℃未満での溶解が好ましく、より好ましくは130℃以上170℃以下である。
なお、本発明のBHETペレットを重縮合反応してPETを製造するに際し、搬送性向上や、加水分解による重縮合反応性低下及びPET品質低下などを抑制する観点から、BHETペレットは含水量が1000ppm以下のものを使用したほうが良い。1000ppm以上の含水量の場合は、使用する前に乾燥して水分を除去することが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。なお、実施例の主な数値は以下の方法で算出した。
(1)ペレット温度の測定法
BHETペレットを、ペレット化設備から排出されたところで直ぐに容器(円筒型、底部直径=100mm,高さ=150mm)にすりきり一杯取り、デジタル温度計をペレットの入った容器内に挿入する。30秒間経過した後、その時のペレット温度を測定する。
(2)固着ペレットの重量割合(固着率)
円筒状の容器に、底面直径の2倍の長さと同じ高さまでBHETペレットを充填し、その上に200g/cmの荷重をステンレス製円板を用いて掛け、温度40℃、湿度30%の雰囲気下で24時間放置後、容器を反転しBHETペレットを一旦取り出す。固着したペレットを分別してその重量を測定して、全BHETペレットの重量で除したその値を固着率とした。
(3)配管内BHET堆積率(搬送性判断の指標)
BHETペレットを、図1に示すSUS製配管で風送処理した際の堆積率を測定した。具体的には、図1−2の手動コックを閉めた状態で、1kgのBHETペレットを図1−1のペレット投入口から仕込み、図1−3の窒素ガス流入口から風速20m/sの窒素ガスを流入し、図1−2の手動コックを開ける。その後30分間連続的に風送処理を行った後、図1−2の手動コックを閉じ、窒素ガスの流入を止める。装置を反転し、図1−1のペレット投入口からBHETペレットを取出し、重量を測定する。風送処理後の重量を最終取出量とし、初期投入量(1kg)と最終取出量からBHETの配管内への堆積率を算出した(小数点以下四捨五入)。なおこのとき堆積率が3%以下のものを合格とした。
(4)ペレット計量誤差の測定法
100kgのBHETペレットを貯槽に投入し24時間放置、その後ロータリーバルブにて10kg/分の能力にて排出を行う際の、1分間当りで排出されたBHET量を測定。これを5回繰返し、基準値10kgに対する誤差の最大値を計量誤差とした。なお、このとき計量誤差が1.0kg以下のものを合格とした。
(5)ペレット溶融時間
BHETペレット((株)ペットリバース製,95%以上単量体)2650kgを、溶解槽(容積=5m,内径=2000mm,直胴部=2000mm)に一度に供給し、所定の温度まで昇温しながら溶解し、またBHETペレットの溶解は撹拌機を手動で回転させ、溶解状態を確認しながら実施した。これに際し、BHETペレット供給完了時点から撹拌機が引っ掛かることなく連続して360°回転した時点までを溶解時間とした。なお、このとき溶解時間が240分以内のものを合格とした。
(6)ポリエステルチップ色調測定方法
スガ試験機(株)製SM−Tを用い、ポリエステルチップの色調(L値,a値,b値)を測定し、このうちb値を指標とした。なお、このときb値が7.0以下のものを合格とした。
実施例1
回収したPETボトルを湿式粉砕機に投入し、粉砕しフレーク化しつつ、同時に洗浄を行った。その後比重分離機にて金属、砂、ガラスなどの比重の大きいものを沈殿させ、上層部からPETフレークを取り出した。フレークを純粋で濯ぎ、遠心脱水し回収フレークを得た。この回収フレークを、EGと酢酸亜鉛二水和物の混合液中に投入し、解重合反応させた。解重合反応終了後濾過し、浮遊物及び沈殿物を除去し、続いて活性炭、イオン交換樹脂を通過させ不純物を除去した。その後加熱しEGを留出し、濃縮BHETを得、これを真空蒸発機に供給し、急速蒸留、冷却凝集させ、精製されたBHETペレットを得た。ペレットの長径は5mm、短径は4mm、高さは1mm、それぞれの長さの合計が10mmである。また、このBHETペレットの温度は25℃であり、固着率は9重量%であった。得られたBHETペレットは、BHET堆積率が0%、ペレット計量誤差が0.5kgと極めて良好であり、優れた結果となった。
上記製法で得られたBHETペレット2650kgを、窒素で置換した溶解槽に一度に供給し、再度窒素置換した後、溶解槽温度を150℃として溶解を行った。なお、使用したBHETの含水量は500ppmであった。BHETペレットの溶解は撹拌機を手動で回転させ、溶解状態を確認しながら実施。撹拌機が引っ掛かることなく連続して360°回った時点で溶解完了とした。溶解時間は170分と良好であった。
溶解完了後撹拌機を100rpmの回転数で自動回転させ、同時に溶解槽温度を30分間掛けて230℃まで昇温した。得られたBHET溶液2650kgを重縮合反応槽(容積=4m,内径=2000mm,直胴部=1000mm)に移送し、そのBHET溶液に、得られるPET量(BHET2650kgからは2000kgのPETが得られる)に対し、三酸化アンチモン300ppm、酢酸コバルト170ppm、リン酸55ppm、二酸化チタン0.3重量%を添加し、10〜40rpmで攪拌しながら重縮合反応槽温度を230℃から290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。その後所定の撹拌トルクに到達したら重縮合反応槽を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、ストランド状に吐出して冷却後、直ちにカッティングしてチップ状のポリエステルを得た。得られたポリエステルの色調は、ハンターLab表色系におけるb値にて4.0であり、色調の良好なポリエステルを得た。
実施例2
実施例1と同様のリサイクル方法を用い、固着率が18重量%のBHETペレットを得た。なお、このBHETペレットの温度は35℃であった。得られたBHETペレットは、ペレット堆積率が0%と良好であり、またペレット計量誤差は0.9kgと実施例1のものに対してはやや劣るが、満足できる結果であった。
更に実施例1と同様の方法にてポリエステルを得たところ、BHETの溶解時間が190分、ポリエステルのb値が4.5と良好な結果となった。
実施例3
BHETペレットの温度を10℃まで冷却した以外は、リサイクル及びポリエステル製造共に実施例1と同様の方法を用いて、BHETペレット及びポリエステルを得た。得られたBHETペレットの固着率、ペレット堆積率、ペレット計量誤差、及びBHETの溶解時間、ポリエステルのb値、何れも良好な結果ではあったが、実施例1と同等の値であり、BHETペレット温度25℃以下では各特性に差は発生しない結果となった。
実施例4
実施例1と同様のリサイクル方法を用い、BHETペレットの長径は20mm、短径は15mm、高さは15mm、それぞれの長さの合計が50mmのBHETペレットを得た。なお、このBHETペレットの温度は25℃であった。ペレットサイズが大きいため固着は発生しなかった。得られたBHETペレットは、ペレット堆積率が0%、ペレット計量誤差が0.1kgと良好であり、満足できる結果であった。
更に実施例1と同様の方法にてポリエステルを得たところ、BHETの溶解時間が210分、ポリエステルのb値が6.0と良好な結果となった。
実施例5
実施例1と同様のリサイクル方法を用い、BHETペレットの長径は2mm、短径は2mm、高さは1mmそれぞれの長さの合計が5mmのBHETペレットを得た。なお、このBHETペレットの温度は25℃であった。ペレットサイズが小さいため吸湿し、固着率は30重量%となった。得られたBHETペレットは、ペレット堆積率が3%、ペレット計量誤差が0.7kgと実施例1のものに対してはやや劣るが、何れも満足できる結果であった。
更に実施例1と同様の方法にてポリエステルを得たところ、BHETの溶解時間が200分、ポリエステルのb値が5.0と良好な結果となった。
実施例6
BHETの溶解温度を180℃とした以外は、リサイクル及びポリエステル製造共に実施例1と同様の方法を用いて、BHETペレット及びポリエステルを得た。BHETの溶解時間は155分と短縮できた。また得られたポリエステルのb値は7.0と、実施例1のものに対してはやや劣るが、満足のできる結果であった。
比較例1
実施例1と同様のリサイクル方法を用いBHETペレットを得る際、ペレット温度が50℃となるよう冷却条件を変更した。BHETペレットの固着率は71重量%と大幅に悪化し、またこれに伴い配管内での詰まりが発生した他、ペレット計量誤差は3.0kgと満足できる結果ではなかった。
更に実施例1と同様の方法にてポリエステルを得たところ、BHETの溶解時間が270分、ポリエステルのb値が10.0と、こちらも満足できる結果は得られなかった。
比較例2
実施例1と同様のリサイクル方法を用い、粉体のBHETを得た。BHETペレット温度は25℃であったが、粉体のため吸湿が進み、固着率が40重量%となった。ペレットの計量誤差は1.0kgと良好であったが、配管内に堆積し易く堆積率は12%と満足できる結果ではなかった。
更に実施例1と同様の方法にてポリエステルを得たところ、BHETの溶解時間が210分、ポリエステルのb値が6.0と、こちらは満足できる結果であった。
比較例3
実施例1と同様のリサイクル方法を用い、ペレットの長径は25mm、短径は25mm、高さは20mm、それぞれの長さの合計が70mmのBHETペレットを得た。ペレットサイズが大きいためBHETの固着は発生しなかった他、ペレット堆積率は0%と良好であったが、計量が困難な状況であった。
更に実施例1と同様の方法にてポリエステルを得たところ、BHETの溶解時間が260分、ポリエステルのb値が8.5と、こちらも満足できる結果は得られなかった。
比較例4
BHETの溶解温度を230℃とした以外は、リサイクル及びポリエステル製造共に実施例1と同様の方法を用いて、BHETペレット及びポリエステルを得た。BHETの溶解時間は130分まで短縮できたが、BHETの分解温度以上で溶解したため得られたポリエステルの色調が悪化。b値が12.0となり、満足のできる結果は得られなかった。
Figure 2010111636
BHET堆積率測定用装置を示す図である。
符号の説明
1:ペレット投入口
2:手動コック
3:窒素ガス流入口

Claims (3)

  1. ポリエチレンテレフタレート廃棄物から再生されたビス−2−ヒドロキシエチルテレフタレートのペレットであって、ペレットの長径、短径、および高さそれぞれの長さの合計が5mm以上50mm以下であって、ビス−2−ヒドロキシエチルテレフタレートをペレット化し取り出した際のペレット温度が35℃以下であることを特徴とするビス−2−ヒドロキシエチルテレフタレートペレット。
  2. ポリエチレンテレフタレート廃棄物から再生されたビス−2−ヒドロキシエチルテレフタレートのペレットであって、該ペレット集合体に荷重を掛けた際に発生する固着ペレットの重量が全重量の30重量%以下であることを特徴とする請求項1記載のビス−2−ヒドロキシエチルテレフタレートペレット。
  3. 請求項1または2記載のビス−2−ヒドロキシエチルテレフタレートペレットを重縮合反応してポリエステルを製造するに際し、該ペレットを溶解槽に供給し、ビス−2−ヒドロキシエチルテレフタレートの融点以上、分解開始温度未満の温度で溶融した後、重縮合反応槽に移送して触媒の存在下で重縮合反応させることを特徴とするポリエチレンテレフタレートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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