JP2010110730A - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒金属は全体に均一に担持しながら、外周部に担持された触媒金属の利用効率を高めるとともに、中心部における局部的な触媒金属の劣化を抑制する。
【解決手段】排ガス流入側端面11から全長の10%〜50%の範囲の触媒コート層2に、表面の輻射率が0.50を超える高輻射部20を形成した。
中心部から外周部に輻射による熱伝達がなされるので、中心部の温度が低下し外周部の温度が上昇する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関から排出される排ガスを浄化する排ガス浄化用触媒に関する。
自動車エンジンからの排ガスを浄化する排ガス浄化用触媒として、酸化触媒、三元触媒、NOx 選択還元触媒、NOx 吸蔵還元触媒などが広く用いられている。これらの排ガス浄化用触媒は、一般に、多数のセルをもつハニカム構造の担体基材と、担体基材のセル壁表面に形成された触媒コート層とからなる。触媒コート層は、アルミナ、セリアなどの多孔質酸化物よりなる担体粉末と、Pt、Rh、Pdなどの貴金属やFe、Coなどの遷移金属などからなり担体粉末に担持された触媒金属と、からなるものが多い。
ところで、例えば酸化触媒はエンジン直下に配置される場合が多い。そうすると酸化触媒の排ガス流入側端面が最もエンジンに近いため、排ガス流入側部分では排ガスの熱を直接受けることとなり、排ガス流入側部分に担持されている触媒金属が劣化し易いという問題がある。
また排ガス浄化用触媒は、一般に触媒コンバータに収納された状態で用いられている。触媒コンバータは円筒部の両側にコーン部を備えた形状であり、コーン部に連結される排気管の径は円筒部の径より小さい。そのため排ガス浄化用触媒に流入する排ガスは、中心部ほど流速が大きくなり外周部ほど流速が小さいという流速分布が生じる。そのため中心部ほど温度が高く外周部ほど温度が低いという温度分布が生じ、中心部の貴金属は劣化し易く、外周部の貴金属は利用効率が悪い、という問題があった。
そこで特開平10−280950号公報には、貴金属担持濃度を外周部で高く内周部で低くした排ガス浄化用触媒が提案されている。このようにすることで、触媒全体で活性が平均化されるとともに、内周部における貴金属の劣化を抑制することができる。しかしながらこの排ガス浄化用触媒には、所望の性能を求めようとするとコストの高い貴金属の使用量を多くせざるを得ないという問題があった。また貴金属の担持濃度を径方向で分布させるための工数も多大となり、この面からもコストが増大してしまう。
特開平10−280950号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、触媒金属は全体に均一に担持しながら、外周部に担持された触媒金属の利用効率を高めるとともに、中心部における局部的な触媒金属の劣化を抑制することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明の排ガス浄化用触媒の特徴は、担体基材と、担体基材の表面に被覆形成された触媒コート層と、触媒コート層に含まれた触媒金属と、からなる排ガス浄化用触媒であって、触媒コート層の少なくとも一部に表面の輻射率が0.50を超える高輻射部を有することにある。
高輻射部は、内周部から外周部まで形成されていることが好ましく、担体基材の排ガス流入側端面から全長の10%〜50%の範囲に形成されていることが望ましい。
従来広く用いられている排ガス浄化用触媒の触媒コート層は、その表面の輻射率ε=0.20程度であった。しかし本発明の排ガス浄化用触媒は、触媒コート層の少なくとも一部に表面の輻射率が0.50を超える高輻射部を有している。したがって使用時に排ガスによって特に中心部の触媒コート層が加熱されると、高輻射部からの輻射によって熱が外周部側へ伝達されるため、従来の排ガス浄化用触媒に比べて中心部の温度が低下し外周部の温度が上昇する。したがって触媒反応が内周部から外周部まで均一化される結果、外周部の触媒金属の利用効率が高まり浄化性能が向上する。また中心部における触媒金属の劣化が抑制される。さらに、触媒コンバータの外部に排熱回収器が備えられている場合には、回収される熱量が増大するためエンジンの暖機が促進される。
ところが高輻射部の面積が所定範囲より大きくなると、触媒金属の活性に対する悪影響が表出して浄化性能が低下する場合がある。しかし高輻射部が排ガス流入側端面から全長の10%〜50%の範囲に形成され、かつ内周部から外周部まで形成されていれば、径方向の熱分布の均一化という効果に関しては高輻射部を全長に形成した場合と同等となる。したがって高輻射部を排ガス流入側端面から全長の10%〜50%の範囲に形成すれば、触媒活性への悪影響が回避され、費用を低減することも可能となる。また特に触媒金属が劣化し易い排ガス上流側に高輻射部を形成することで、触媒金属の劣化抑制に効果的である。
担体基材としては、ハニカム形状あるいはフォーム形状のものなどを用いることができ、その材質はコージェライトなどの耐熱性セラミックスあるいはメタルを用いることができる。以下、代表的なハニカム基材を例にとって、本発明の排ガス浄化用触媒の構成を説明する。
ハニカム基材は多数のセル通路をもち、触媒コート層はセル通路を区画するセル壁の表面に形成されている。この触媒コート層は、多孔質酸化物と、多孔質酸化物に担持された触媒金属と、からなる。多孔質酸化物としてはアルミナ、セリア、ジルコニア、チタニア、シリカなどの単品、これらから選ばれる複数種からなる混合物、これらから選ばれる複数種の複合酸化物、などが例示される。
触媒金属としては、Pt、Rh、Pd、Ir、Ag、Ruなどから選ばれる貴金属、Fe、Cu、Co、W、Ni、Vなどから選ばれる卑金属が例示される。これらの単品でもよいし、複数種を併用担持することもできる。その担持量は目的に応じて異なるが、従来と同等とすることができる。またアルカリ金属、アルカリ土類金属などの助触媒金属を併せて担持することもできる。
高輻射部は、触媒コート層の少なくとも一部に設けられるが、内周部から外周部まで形成されていることが望ましい。このようにすることで、径方向の熱伝達が最大に進行し中心部と外周部との温度差をより小さくすることができる。また高輻射部は、触媒コート層の全体に形成することもできるが、高輻射部の面積が所定範囲より大きくなると触媒金属の活性に対する悪影響が表出して浄化性能が低下する場合がある。したがって高輻射部は、排ガス流入側端面から全長の10%〜50%の範囲に形成することが好ましく、20〜40%の範囲に形成するのが特に望ましい。
高輻射部は、表面の輻射率が0.50を超えるものであるが、0.60以上であることが好ましく、0.80以上であることが特に好ましい。このような高輻射部を形成するには、触媒コート層中に高輻射物質を混合したり、触媒コート層の表面を高輻射物質で覆ったりすることで行うことができる。輻射率と反射率とは相反する物理量であるので、高輻射物質とは低反射物質であり、黒色物質ということができる。したがって触媒コート層に広く用いられているアルミナより黒色の物質を高輻射物質とすることができる。また高輻射物質は、少なくとも排ガス温度で安定である必要がある。
このような高輻射物質として、例えばSiC を用いることができる。SiC 粉末を触媒コート層に混合してもよいし、触媒コート層の表面にSiC 粉末を含むスラリーをコートした後に乾燥、焼成して高輻射部を形成することもできる。またNiも高輻射物質に該当するので、例えば硝酸ニッケル水溶液を触媒コート層に含浸させ、それを乾燥、焼成して高輻射部を形成することができる。
以下、試験例、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(試験例)
活性アルミナ粉末と、CeO2−ZrO2複合酸化物粉末と、工業用純水とからなるスラリーAと、SiC 粉末と工業用純水とからなるスラリーBをそれぞれ調製した。次に、フェライト系ステンレス箔の平板と波板とを重ねて巻回することで形成されたハニカム基材(直径90mm、全長 105mm)を用意し、長さ方向にスラリーAとスラリーBを塗り分けてコート層を形成して試料1〜4を調製した。
<試料1>
排ガス流入側端面から35mmの範囲をスラリーBに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、 350℃で1時間乾燥後 600℃で1時間焼成して上流側コート層を形成した。次いで排ガス流出側端面から70mmの範囲をスラリーAに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、同様に乾燥、焼成して下流側コート層を形成した。スラリーAからなる下流側コート層の輻射率ε=0.20であり、スラリーBからなる下流側コート層の輻射率ε=0.80である。なお輻射率εは遠赤外線輻射率測定装置を用いて測定した。
すなわちこの試料では、排ガス流入側端面から35mmの範囲にのみ高輻射部が形成されている。
<試料2>
排ガス流入側端面から35mmの範囲をスラリーAに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、同様に乾燥、焼成して上流側コート層を形成した。次いで排ガス流出側端面から70mmの範囲をスラリーBに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、同様に乾燥、焼成して中央部コート層を形成した。さらに排ガス流出側端面から35mmの範囲をスラリーAに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、同様に乾燥、焼成して下流側コート層を形成した。
すなわちこの試料では、長さ方向で中央部の35mmの範囲にのみ高輻射部が形成されている。
<試料3>
排ガス流出側端面から35mmの範囲をスラリーBに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、同様に乾燥、焼成して下流側コート層を形成した。次いで排ガス流入側端面から70mmの範囲をスラリーAに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、同様に乾燥、焼成して上流側コート層を形成した。
すなわちこの試料では、排ガス流出側端面から35mmの範囲にのみ高輻射部が形成されている。
<試料4>
スラリーAのみを全長にコートした。すなわちこの試料には、高輻射部が形成されていない。
<試験・評価>
上記した試料1〜4をそれぞれ評価装置に配置し、排ガス流入側端面から20mmの位置と、60mmの位置と、 100mmの位置において中心から径方向の各部位にそれぞれ熱電対を配置して、排ガス流入側端面から 960℃に加熱された空気を60秒間流入させた後の各部位の温度をそれぞれ測定した。結果を図1〜3に示す。
図1より、排ガス流入側端面から20mmの位置においては、試料1が他の試料2〜4に比べて中心温度が低く、外周部温度が高くなっていることがわかる。すなわち排ガス流入側に高輻射部を形成することで、中心部の熱が外周部へ輻射によって伝達されたことが明らかである。
図2から、排ガス流入側端面から60mmの位置においては、試料1と試料2が試料3と試料4に比べて中心温度が低く外周部温度が高くなっていることがわかる。したがってハニカム基材の長さ方向で中央部に高輻射部を形成しても、中心部の熱が外周部へ輻射される作用は奏される。しかし試料1と試料2は、ほぼ同等の特性を示している。また試料2のように、中央部にのみ高輻射部を形成することは工数が多大となる。
また図3から、排ガス流出側位置では、試料4に比べれば効果があるものの試料1〜3間の有意差は小さい。
以上のことから、高輻射部を少なくとも排ガス流入側端面から35mmの範囲に形成することで、ハニカム基材の径方向の温度差が小さくなるという効果が奏されることが明らかであり、このようにすれば工数の増大もない。
(実施例1)
本実施例の排ガス浄化用触媒を図4に模式的に示す。この排ガス浄化用触媒は、メタル箔製のハニカム基材1と、ハニカム基材1のセル壁10の表面に形成された触媒コート層2とからなり、排ガス流入側端面11から排ガス流出側端面12に向かう所定長さの範囲には、触媒コート層2の表面にSiC からなる高輻射部20が形成されている。以下、この排ガス浄化用触媒の製造方法を説明し、構成の詳細な説明に代える。
活性アルミナ粉末70質量部と、CeO2−ZrO2(モル比Ce/Zr=6/4)複合酸化物粉末 180質量部と、硫酸バリウム粉末10重量部と、工業用純水50質量部と、バインダー(アルミナゾル)5質量部を混合して第1スラリーを調製した。一方、フェライト系ステンレス箔の平板と波板とを重ねて巻回することで形成されたハニカム基材1(体積 0.9L、 400セル、断面積85cm2 、全長 105mm)を用意し、この第1スラリーに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、 350℃で1時間乾燥後 600℃で1時間焼成してコート層を形成した。次いで所定濃度のジニトロジアンミン白金と塩化ロジウムの混合溶液の1時間浸漬し、引き上げて余分な溶液を吹き払った後、 250℃で1時間乾燥して触媒コート層2を形成した。触媒コート層は、ハニカム基材1Lあたり 200g形成され、Pt及びRhの担持量はハニカム基材1Lあたりそれぞれ1gと0.21gである。
次に、二次粒子径が10μm〜20μmの分布をもつSiC 粉末40質量部と、工業用純水60質量部と、バインダー(アルミナゾル)5質量部とを混合して第2スラリーを調製し、触媒コート層2が形成されたハニカム基材1の排ガス流入側端面10から排ガス流出側端面11に向かって長さ40mmの範囲をこの第2スラリーに浸漬した。第2スラリーから引き上げて、排ガス流出側端面12から加圧空気を吹き込んで余分なスラリーを排ガス流入側端面11から吹き払い、 250℃で1時間乾燥後 600℃で1時間焼成して高輻射部20を形成した。高輻射部20はハニカム基材1の1リットルあたり80g形成され、厚さは約10μmである。
得られた触媒を切断し、高輻射部20と高輻射部20以外の触媒コート層2の輻射率εをそれぞれ遠赤外線輻射率測定装置にて測定したところ、高輻射部20の輻射率ε=0.60であり、触媒コート層の輻射率ε=0.15であった。
(実施例2)
触媒コート層2が形成されたハニカム基材1の排ガス流入側端面11から排ガス流出側端面12に向かって長さ30mmの範囲を第2スラリーに浸漬したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の触媒を調製した。高輻射部20はハニカム基材1の1リットルあたり60g形成され、厚さは約10μmである。高輻射部20の輻射率εは、実施例1と同様の輻射率ε=0.60である。
(実施例3)
触媒コート層2が形成されたハニカム基材1の排ガス流入側端面11から排ガス流出側端面12に向かって長さ20mmの範囲を第2スラリーに浸漬したこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の触媒を調製した。高輻射部20はハニカム基材1の1リットルあたり40g形成され、厚さは約10μmである。高輻射部20の輻射率εは、実施例1と同様の輻射率ε=0.60である。
(実施例4)
触媒コート層2が形成されたハニカム基材1の排ガス流入側端面11から排ガス流出側端面12に向かって長さ10mmの範囲を第2スラリーに浸漬したこと以外は実施例1と同様にして、実施例4の触媒を調製した。高輻射部20はハニカム基材1の1リットルあたり20g形成され、厚さは約10μmである。高輻射部20の輻射率εは、実施例1と同様の輻射率ε=0.60である。
(実施例5)
触媒コート層2が形成されたハニカム基材1の排ガス流入側端面11から排ガス流出側端面12に向かって長さ5mmの範囲を第2スラリーに浸漬したこと以外は実施例1と同様にして、実施例5の触媒を調製した。高輻射部20はハニカム基材1の1リットルあたり10g形成され、厚さは約10μmである。高輻射部20の輻射率εは、実施例1と同様の輻射率ε=0.60である。
(実施例6)
触媒コート層2が形成されたハニカム基材1の排ガス流入側端面11から排ガス流出側端面12に向かって長さ60mmの範囲を第2スラリーに浸漬したこと以外は実施例1と同様にして、実施例6の触媒を調製した。高輻射部20はハニカム基材1の1リットルあたり 120g形成され、厚さは約10μmである。高輻射部20の輻射率εは、実施例1と同様の輻射率ε=0.60である。
(実施例7)
第2スラリー中のSiC 粉末の濃度を変えたこと以外は実施例1と同様にして、実施例7の触媒を調製した。高輻射部20はハニカム基材1の1リットルあたり80g形成され、厚さは約10μmである。
得られた触媒を切断し、高輻射部20の輻射率εを実施例1と同様に測定したところ、輻射率ε=0.65であった。
(実施例8)
第2スラリー中のSiC 粉末の濃度を変えたこと以外は実施例1と同様にして、実施例8の触媒を調製した。高輻射部20はハニカム基材1の1リットルあたり80g形成され、厚さは約10μmである。
得られた触媒を切断し、高輻射部20の輻射率εを実施例1と同様に測定したところ、輻射率ε=0.80であった。
(比較例1)
高輻射部を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にして、比較例1の触媒を調製した。
(比較例2)
第2スラリー中のSiC 粉末の濃度を変えたこと以外は実施例1と同様にして、比較例2の触媒を調製した。高輻射部20はハニカム基材1の1リットルあたり80g形成され、厚さは約10μmである。
得られた触媒を切断し、高輻射部20の輻射率εを実施例1と同様に測定したところ、輻射率ε=0.30であった。
(比較例3)
第2スラリー中のSiC 粉末の濃度を変えたこと以外は実施例1と同様にして、比較例3の触媒を調製した。高輻射部20はハニカム基材1の1リットルあたり80g形成され、厚さは約10μmである。
得られた触媒を切断し、高輻射部20の輻射率εを実施例1と同様に測定したところ、輻射率ε=0.50であった。
<試験・評価>
各実施例及び各比較例の触媒の構成をまとめて表1に示す。
Figure 2010110730
各実施例及び各比較例の触媒をそれぞれ排気管コンバータに加工し、排気量2Lのエンジン直下に配置して、エンジンからの排ガスが触媒の排ガス流入側端面11から流入し排ガス流出側端面12から流出するようにした。エンジンからの出ガス組成はA/F=14.7の一定とし、触媒温度が 950℃になるようにして50時間保持する耐久試験を行った。
耐久試験後、#LA4走行モードで走行した際の実車エミッションを測定し、比較例1の触媒を用いた場合のエミッションを 100とした相対値で結果を図5及び図6に示す。
図5から、高輻射部の輻射率ε=0.60の場合には、排ガス流入側端面11からの長さは10mm以上が好ましく、20mm以上であることがさらに好ましいことがわかる。しかし高輻射部の長さが長くなるとエミッションが増加する傾向が認められるので、長さは50mm以下とするのが望ましい。
また図6から、高輻射部の排ガス流入側端面11からの長さが40mmの場合には、輻射率ε>0.50が好ましく、輻射率ε≧0.60がより望ましいことが明らかである。
本発明の排ガス浄化用触媒は、自動車の酸化触媒、三元触媒などに用いられる他、ディーゼルエンジン用のフィルタ触媒にも用いることができる。
排ガス流入側端面から20mmの位置におけるハニカム基材の中心から外周方向への距離と温度との関係を示すグラフである。 排ガス流入側端面から60mmの位置におけるハニカム基材の中心から外周方向への距離と温度との関係を示すグラフである。 排ガス流入側端面から 100mmの位置におけるハニカム基材の中心から外周方向への距離と温度との関係を示すグラフである。 本発明の一実施例に係る排ガス浄化用触媒の構造を示す模式的な説明図である。 高輻射部の排ガス流入側端面からの長さと耐久後のエミッションとの関係を示すグラフである。 高輻射部の輻射率εと耐久後のエミッションとの関係を示すグラフである。
符号の説明
1:ハニカム基材 2:触媒コート層
10:セル壁 20:高輻射部

Claims (6)

  1. 担体基材と、該担体基材の表面に被覆形成された触媒コート層と、該触媒コート層に含まれた触媒金属と、からなる排ガス浄化用触媒であって、
    該触媒コート層の少なくとも一部に表面の輻射率が0.50を超える高輻射部を有することを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  2. 前記高輻射部の輻射率は0.60以上である請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  3. 前記高輻射部の輻射率は0.80以上である請求項2に記載の排ガス浄化用触媒。
  4. 前記高輻射部は内周部から外周部まで形成されている請求項1〜3のいずれかに記載の排ガス浄化用触媒。
  5. 前記高輻射部は前記担体基材の排ガス流入側端面から全長の10%〜50%の範囲に形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の排ガス浄化用触媒。
  6. 前記高輻射部は前記触媒コート層の表面に層状に形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の排ガス浄化用触媒。
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