JP2010110199A - 回転電機の固定子巻線の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

回転電機の固定子巻線の製造方法およびその製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コイルエンド部の小型化とスロット内占積率の向上を図る回転電機の固定子巻線4の製造方法およびその製造装置を提供する。
【解決手段】固定子巻線4は、成形工程と、巻回工程と、展開工程とによって製造される。成形工程では、コイルエンド部に相当する導体部分に、S字状のオフセット形状が成形される。これにより、コイルエンド部において安定的に所期の形状を得ることができる。巻回工程では、導体が、ボビンに巻き付けられる。巻回工程において、コイルエンドの斜行部となる導体部分と、スロット2内に収容される導体部分には、ねじり形状が付与され、高密度な巻線が可能となる。展開工程では、ボビンから取り出された中間加工品が、固定子巻線4としての所期の形状にねじり復元力の助けによって変形することなく簡単に展開できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用交流発電機等の回転電機の固定子巻線の製造方法およびその製造装置に関するものである。
〔従来技術〕
車両用交流発電機等の回転電機の小型高出力化のためには、固定子巻線の鉄心のスロット内における占積率の向上、およびこの固定子巻線のスロット外における渡り部、つまりコイルエンド部の整列、小型化および高密度化が必要である。
このような固定子巻線の製造方法および製造装置の一つとして、U字状に形成された複数の平角線の分割導体を固定子鉄心のスロットに挿入し、固定子鉄心の一方側に延出する端部同士を溶接等により接合して巻線となす分割導体接合型巻線方式が知られている。
固定子巻線の製造方法および製造装置の他の一つとして、円形もしくは平角導体を螺旋状に連続して巻回し、これを押圧して扁平コイルとなし、さらに各ループを整形して固定子鉄心のスロット内に挿入する連続導体巻線方式が知られている。例えば、特許文献1は、連続導体巻線方式の一つを開示している。
特許文献1では、巻回工程では、1対の板状巻芯を用いて、複数の線材を同時に螺旋状に巻回する。変位工程は、この巻回工程の後で実行される。この変位工程では、巻線部材の直線部の端部が、ピンにより、互いに離れる方向に、しかも互いに逆方向に変位される。
〔従来技術の不具合〕
しかし、特許文献1の変位工程では、上端部と下端部の間の中間部分は規制されない。このため、ターン部間の曲げ形状は各ターン部の張力による導体の自由変形によって定められる。この結果、ターン部に依存して材料耐力、外部からの張力、向き、変位量にばらつきが生じ、曲げ形状が一定しない恐れがある。直線部に不要な変形が生じることがあり、直線性、および平行性が確保できない可能性もある。さらに、変位工程を含むそれ以降の工程に支障が生じる懸念がある。
また、ターン部がV字状の折り曲げもしくはループ状の捩り構造を採用するために突出長さは大きく、コイルエンドの小型化が得られ難いとする問題点がある。
特開2002−176752号公報
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、コイルエンド部の小型化とスロット内占積率の向上を図る回転電機の固定子巻線の製造方法およびその製造装置を提供することを目的とする。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の手段によれば、固定子鉄心の複数のスロットに収容された複数のスロット導体部とスロット導体部の間を接続する複数のコイルエンド部とを有する連続した導体により構成され、複数のスロット導体部の径方向位置が、周方向に沿って順に内外に変位を繰り返す回転電機の固定子巻線の製造方法であって、導体を巻取り型に巻回し、螺旋状の巻線組立体を形成する巻回工程と、巻線組立体を螺旋の径方向に変形させて固定子巻線の形状に成形する展開工程とを有し、導体にコイルエンド部の形状を成形する成形工程を、巻回工程より前に実施することを特徴としている。
これにより、成形工程によって予め導体のオフセット形状を成形し、その後に巻回工程を実行することで正確な渡り部形状を確保することができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載の手段によれば、固定子鉄心の複数のスロットに収容された複数のスロット導体部とスロット導体部の間を接続する複数のコイルエンド部とを有する連続した導体により構成され、複数のスロット導体部の径方向位置が、周方向に沿って順に内外に変位を繰り返す回転電機の固定子巻線の製造方法であって、導体を巻取り型に巻回し、螺旋状の巻線組立体を形成する巻回工程と、巻線組立体を螺旋の径方向に変形させて固定子巻線の形状に成形する展開工程とを有し、固定子巻線は、波状巻線であり、コイルエンド部は、斜行部と、頂部とを有し、展開工程は、頂部を通り螺旋の軸と垂直な直線と平行であり、かつスロット導体部を通る軸を回転中心として、両側にある斜行部を回転させ、一方側の斜行部と、他方側の斜行部とは互いに逆の回転方向に展開される斜行部回転工程であることを特徴としている。
これにより、畳み重ねた巻線のターン部を回転させスロット導体部ピッチを広げる要領の展開が可能となる。従って、ピンによる互いに逆方向の変位を付与することを回避でき、スロット導体部およびターン部には不要な変形が生じることを回避できる。この結果、ターン部の形状精度およびスロット導体部の直線性並びに平行性が確保できる。従って、巻線の占積率の向上が可能となり、コイルエンドの整列、小型化が可能となる。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載の手段によれば、固定子鉄心の複数のスロットに収容された複数のスロット導体部とスロット導体部の間を接続する複数のコイルエンド部とを有する連続した導体により構成され、複数のスロット導体部の径方向位置が、周方向に沿って順に内外に変位を繰り返す回転電機の固定子巻線の製造方法であって、導体を巻取り型に巻回し、螺旋状ループの巻線組立体を形成する巻回工程と、巻線組立体を螺旋の径方向に変形させて固定子巻線の形状に成形する展開工程とを有し、固定子巻線は、波状巻線であり、コイルエンド部は、斜行部と、頂部とを有し、導体の断面は矩形形状であり、巻回工程は、導体をループに向かって供給する回転電機の固定子巻線の製造方法において、導体を巻取り型上の所定の位置および角度に案内し、少なくとも一部、巻線形成段階において波状巻線形状を形成するループにおける導体自体を軸中心にねじり回転させ、その回転方向は、ループの送り方向とループの内側におけるねじり回転の接線方向が一致した方向となる導体捩れ加工工程を実施し、展開工程は、頂部を通り螺旋の軸と垂直な直線と平行であり、かつスロット導体部を通る軸を回転中心として、両側にある斜行部を回転させ、一方側の斜行部と、他方側の斜行部とは互いに逆の回転方向に展開される斜行部回転工程において、ねじれを各ねじれ回転とは逆方向に回転させ解きほぐすことを特徴としている。
これにより、巻回工程において巻線の畳み重ねが容易となる。この結果、高密度の巻線が可能となる。さらに、展開工程においても畳み重ねた巻線のターン部の回転が、捩り復元力の助けもあって容易となる。この結果、巻線形成段階ではねじれが解かれてねじれが少ない状態となる。例えば、矩形形状断面をもつ導体をスロットへ高占積率を求めて少ない隙間で収容する場合も、組付性を損なうことが回避される。このように、製造上の難度を上げることなくターン部の小型化が可能となる。また、展開工程に掛かる設備が簡素化でき、加工工数も低下して、低コストの製造が可能となる。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載の手段によれば、巻回工程では、巻線組立体を螺旋の軸を中心に回転させることにより、巻線組立体の径方向外側の一方向より導体の供給を行うことを特徴としている。
これにより、巻型に供給する際、導体を巻型に対し回転しながら供給することがなく、導体供給装置をコンパクトにすることが容易となる。
〔請求項5の手段〕
請求項5に記載の手段によれば、巻回工程では、コイルエンド部の頂部が巻取り型に固定されることを特徴としている。
これにより、引出線を外部に延長させ易い。
〔請求項6の手段〕
請求項6に記載の手段によれば、巻回工程では、導体は、スロット導体部とコイルエンド部の斜行部との境界で曲げられ、斜行部が固定子鉄心の軸方向端面に略平行に周方向に延在するように成形され、複数の段部をもつステップ状に成形されることを特徴としている。
これにより、周方向に隣接するコイルエンドの斜行部同士の干渉を減らし、コイルエンドの整列、小型化が可能となる。
〔請求項7の手段〕
請求項7に記載の手段によれば、成形工程では、導体は、コイルエンド部の頂部の両側に2つの斜行部がオフセットして位置するS字状に成形されることを特徴としている。
これにより、渡り部を巻線の径方向に配置し易くなり、かつ、スロット導体部が互いにオフセットしているのでスロット導体部並びに渡り部の半径方向間の配列ピッチを小さくでき、スロット内高密度収容の巻線が可能となる。
〔請求項8の手段〕
請求項8に記載の手段によれば、巻回工程では、並列して配置された複数の導体の重なり合う順序を、斜行部の重なり合う順序に一致させるように置換する置換工程を有することを特徴としている。
これにより、オフセット形状をもつ導体で波巻状ループを形成する場合に、連続的に螺旋状巻線を形成できる自由度が高くなる。また、波巻状ループの1波長分に複数の導体を配列し、オフセット形状により隣接導体と干渉することで適切なループ形状を形成できない場合にも、この操作で解消が容易となる。
〔請求項9の手段〕
請求項9に記載の手段によれば、段部は、巻回工程にて、境界で曲げられる曲げ形状を、曲げ角度が曲げ完了時点の曲げ角度より小さくなるように曲げておくか、全く曲げないでおいて、スロット導体部を螺旋の軸に対し傾斜させておき、展開工程にて、固定子鉄心のスロット深さ方向に一致させるように各スロット導体部を回転させることで曲げ形状を完全に形成させることを特徴としている。
これにより、巻回工程において、導体案内の変位量が少なくなるので、巻回の回転速度を上げることが容易となり、製造速度高速化、コスト低減の可能性が高くなる。
〔請求項10の手段〕
請求項10に記載の手段によれば、導体のねじれは、斜行部およびスロット導体部に生じることを特徴としている。
これにより、導体ねじれを全域で行うことでひずみを低減できる。
〔請求項11の手段〕
請求項11に記載の手段によれば、前記斜行部のねじれを含む形状は、前記巻回工程において前記導体をプレス成形することで形成していることを特徴としている。
これにより、導体捩れのあるコイルエンドの斜行部のズレを防ぎ、安定した巻線形成が可能となる。
〔請求項12の手段〕
請求項12に記載の手段によれば、巻取り型にスロット導体部を巻回した後に、後続側の斜行部と接続するスロット導体部の端部において、導体にねじり回転力を与え、ねじれを付与することを特徴としている。
これにより、確実にスロット導体部のねじれを保持させることが可能となる。
〔請求項13の手段〕
請求項13に記載の手段によれば、導体は、円筒状の導体ボビンに巻き取られていることを特徴としている。
これにより、導体ボビンより導体を引き出す際に生じるねじれを巻付けに必要なねじれに利用することができ、簡便にねじれを発生させることができる。
〔請求項14の手段〕
請求項14に記載の手段によれば、導体は、導体ボビンの円筒軸方向、径方向または周方向に引き出され、導体ボビンの軸直交方向を軸中心として回転することを特徴としている。
これにより、ボビン体格により、導体捩れを十分に付与できない場合でも、容易にそのねじれを生じさせることができる。また、導体ボビンを公転させることなく自転で済ませることができるので、装置が小型化できる。
〔請求項15の手段〕
請求項15に記載の手段によれば、巻回工程は、巻取り型を収縮させて巻線組立体を抜き取る工程を含み、展開工程は、巻線組立体を径方向の内側向きに押圧する押圧工程を備えることを特徴としている。
これにより、斜行部回転工程と、コイルエンド斜行部形成工程を同時に行うことで製造工数を低減でき、低コストの製造が可能となる。
〔請求項16の手段〕
請求項16に記載の手段によれば、コイルエンド部は、斜行部と、頂部とを有し、巻回工程にて、スロット導体部と斜行部との境界における曲がり部は、曲げ角度が曲げ完了時点の曲げ角度より小さくなるように曲げておくか、全く曲げないでおいて、スロット導体部を螺旋の軸に対し傾斜させておき、展開工程は、頂部を通り螺旋の軸と垂直な直線と平行であり、かつスロット導体部を通る軸を回転中心として、両側にある斜行部を、一方側の斜行部と、他方側の斜行部とが互いに逆の回転方向に回転するように回転させる斜行部回転工程と、固定子鉄心のスロット深さ方向に一致させるようにスロット導体部を回転させることで曲がり部を完全に形成させる曲げ工程とを備えることを特徴としている。
これにより、容易に巻線の斜行部およびスロット導体部にねじれ形状を付与して巻取りすることができ、巻線の畳み重ねが簡便、かつ安定して実施でき、高密度の巻線が可能となるとともに、展開工程に掛かる設備が簡素化でき、加工工数も低下して、低コストの製造が可能となる。
〔請求項17の手段〕
請求項17に記載の手段によれば、固定子鉄心の複数のスロットに収容された複数のスロット導体部とスロット導体部の間を接続する複数のコイルエンド部とを有する連続した導体により構成され、複数の前記スロット導体部の径方向位置が、周方向に沿って順に内外に変位を繰り返す回転電機の固定子巻線の製造装置であって、導体を巻取り型に巻回し、螺旋状の巻線組立体を形成する巻回工程において使用される、巻回装置と、導体供給装置と、導体捩り装置とを備え、巻回装置は、軸中心に回転可能な柱状の前記巻取り型を備え、巻取り型の対向側面には螺旋状の螺旋ねじれ溝を有しており、導体供給装置は、巻取り型の径方向外側の一方向より導体を供給するガイド、導体自体のねじれ角を制御できる供給角調節手段、および軸中心に回転可能な円筒状の導体ボビンを備え、さらに、導体ボビンはその軸直交方向を軸中心として回転可能に支持される構成であり、導体捩り装置は、ピンにより軸支された複数の櫛歯と、ピンを摺動可能に係止するカム機構とを備えるねじり器を有し、複数の櫛歯は軸方向に加圧されることで櫛歯の先端部が搖動するように構成され、螺旋ねじれ溝は、コイルエンド部の斜行部を外開きねじれ加工するように構成され、さらに、ねじり器は、スロット導体部を外開きねじれ加工するように構成され、さらに、導体ボビンにより、導体のねじり制御を可能にしており、巻取り型上に導体を畳み重ね状に巻回し、巻型組立体を製造することを特徴としている。
これにより、容易に巻線の斜行部およびスロット導体部にねじれ形状を付与して外開きねじれ加工の巻取りをすることができる。巻線の畳み重ねが簡便、かつ安定して実施でき、高密度の巻線が可能となる。さらに、展開工程に掛かる設備が簡素化でき、加工工数も減少して、低コストの製造が可能となる。
〔請求項18の手段〕
請求項18に記載の手段によれば、巻回装置は、巻取り型と対をなして、導体を螺旋ねじれ溝内に押し込むとともに斜行部と前記スロット導体部との境界を曲げ押圧成形する成形器を備え、成形器は、導体の先行側に位置して、先に、導体を曲げ押圧成形する先行側成形器と、導体の後続側に位置して、先行側成形器の後に、導体を曲げ押圧成形する後続側成形器とを有することを特徴としている。
これにより、プレス成形に伴う材料のすべりを防止して、より正確な形状確保が可能となる。
車両用交流発電機の固定子を示す斜視図である(実施例1)。 固定子巻線を示す斜視図である(実施例1)。 固定子巻線の一つの巻線部材(導体)を示す斜視図である(実施例1)。 固定子巻線の製造方法を示すフローチャートである(実施例1)。 (a)は巻線の製造装置の平面図であり、(b)は巻線の製造装置の側面図である(実施例1)。 (a)は巻取り型としてのボビンの平面図であり、(b)は(a)のVI−B矢視を示す側面図であり、(c)は(b)のVI−C矢視を示す側面図である(実施例1)。 巻回装置の拡大図である(実施例1)。 (a)は斜行部成形用の上成形器の平面図であり、(b)は(a)のVIII−B矢視を示す側面図であり、(c)は(b)のVIII−C矢視を示す側面図である(実施例1)。 (a)は斜行部成形用の下成形器の平面図であり、(b)は(a)のIX−B矢視を示す側面図であり、(c)は(b)のIX−C矢視を示す側面図である(実施例1)。 導体供給装置の拡大図である(実施例1)。 ねじり器の作動順序を示すフローチャートであって、(a)は櫛歯挿入完了時、(b)は導体ねじり完了時、(c)は櫛歯解除完了時、(d)は櫛歯原位置復帰時を示す(実施例1)。 導体原形を示す平面図である(実施例1)。 (a)は巻回工程1における巻回装置の一部を示す平面図であり、(b)は(a)のXIII−B矢視を示す側面図であり、(c)は(b)のXIII−C矢視を示す側面図である(実施例1)。 (a)は巻回工程2における巻回装置の一部を示す平面図であり、(b)は(a)のXIV−B矢視を示す側面図であり、(c)は(b)のXIV−C矢視を示す側面図である(実施例1)。 (a)は巻回工程3の開始ステップにおける巻回装置の一部を示す平面図であり、(b)は(a)のXV−B矢視を示す側面図であり、(c)は(b)のXV−C矢視を示す側面図である(実施例1)。 (a)は巻回工程3の終了ステップにおける巻回装置の一部を示す平面図であり、(b)は(a)のXVI−B矢視を示す側面図であり、(c)は(b)のXVI−C矢視を示す側面図である(実施例1)。 (a)は巻回工程4の第1ステップにおける巻回装置の一部を示す平面図であり、(b)は(a)のXVII−B矢視を示す側面図であり、(c)は(b)のXVII−C矢視を示す側面図である(実施例1)。 (a)は巻回工程4の第2ステップにおける巻回装置の一部を示す平面図であり、(b)は(a)のXVIII−B矢視を示す側面図であり、(c)は(b)のXVIII−C矢視を示す側面図である(実施例1)。 (a)は重なり置換工程の前の形状を示す平面図であり、(b)は重なり置換工程後の形状を示す平面図であり、(c)は重なり置換工程の流れを示すフローチャートである(実施例1)。 (a)は巻回工程5における巻回装置の一部を示す平面図であり、(b)は(a)のXX−B矢視を示す側面図である(実施例1)。 (a)は巻回工程6における巻回装置の一部を示す平面図であり、(b)は(a)のXXI−B矢視を示す側面図である(実施例1)。 (a)は巻回工程7における巻回装置の一部を示す平面図であり、(b)は(a)のXXII−B矢視を示す側面図であり、(c)はボビンの先端部を示す斜視図であり、(d)はボビンと巻取り芯金との非接触状態を示す断面図であり、(e)はボビンと巻取り芯金との圧縮状態を示す断面図である(実施例1)。 (a)は巻回工程8における巻回装置の一部を示す平面図であり、(b)は(a)のXXIII−B矢視を示す側面図である(実施例1)。 (a)は巻線の取出し後、展開工程前の形状を示す平面図であり、(b)は(a)のXXIV−B矢視を示す側面図である(実施例1)。 (a)は展開工程1における巻線を示す平面図であり、(b)は(a)の XXV−B矢視を示す側面図である(実施例1)。 展開工程2における巻線を示す側面図である(実施例1)。
以下では、車両用交流発電機の固定子巻線と、その製造方法、および製造装置に本発明を適用した実施例1を説明する。
〔実施例1の構成〕
図1ないし図3を参照して、車両用交流発電機を説明する。固定子1は、図示しない車両用交流発電機のフレーム間に挟持されている。固定子1は、その内部に回転可能に軸支される界磁としての回転子を収容している。回転子は、車両に搭載された内燃機関(エンジン)によって回転駆動される。固定子1は、発電出力を発生するための電機子として作用する。
図1において、固定子1は、軸方向に延びるスロット2が周方向に所定のスロットピッチPで複数形成された円筒状の固定子鉄心3と、この固定子鉄心3のスロット2内に巻装された固定子巻線4とから構成される。
この固定子巻線4は、図2に示すように、複数の巻線部材6を螺旋状に一括巻回してなる巻線組立体5よりなる。巻線組立体5は、6つの巻線部材6a〜6fより構成される。この巻線組立体5は、連続導体巻線方式の製造方法により製造される。まず、導体が、始端から終端まで螺旋状に連続して所定の長さに巻回される。導体は、巻回された後、長手方向に展開して所定の配列ピッチに整列させられる。これにより、巻線組立体5の基本的な形状が得られる。その後、巻線組立体5は、固定子鉄心3のスロット2内に装着されて円筒状の固定子巻線4が構成される。
それぞれの巻線部材6は、図3に示される形状をもつ。予め、S字状のオフセット形状に成形された導体原形が用いられる。導体原形は、S字状の中央部が巻線のターン部9となるように螺旋状に連続巻回される。その後、巻線部材6の螺旋状に傾斜した傾斜部分(以下、傾斜部と呼ぶ)を、軸方向に延在する直線状の直線部8に展開される。この結果、第1平面上に位置する第1直線部8aと、第2平面上に位置する第2直線部8bとが形成される。さらに、隣り合う直線部8a、8bの間を接続するように、第1ターン部9aと、第2ターン部9bとが形成される。複数の第1直線部8aの位置する第1平面と、複数の第2直線部8bの位置する第2平面とは、互いに所定の間隔を介して平行に相対向している。
ここで、1本の巻線部材6の形状は、ピッチNPで繰り返す繰返形状をもつ。同じ平面上において隣接する2本の直線部8a、8aの間のピッチNPは、所定のスロット数N(Nは自然数)である。所属する平面に関係なくNP/2だけ離れた2本の直線部8a、8bは、径方向に幅寸法Wだけずれている。これら直線部8a、8bは、スロット2内の内層側(固定子鉄心3の内周側)および外層側(固定子鉄心3の外周側)に交互に配置される。また、6つの巻線部材6a〜6fそれぞれは互いにスロットピッチPを介して並行に配列される。従って、スロット2内においては、径方向の内層側および外層側に各巻線部材6の各直線部8a、8bが積層して装着される。例えば、一つのスロット2内には、一つの相を構成する複数の巻線部材6の直線部8a、8bが、少なくとも径方向に関して積層状態で収容される。
そして、巻線はスロット2内に装着されるスロット導体部10と、スロット2外の両端部のコイルエンド部7とを有する。コイルエンド部7は2つの隣接するスロット導体部10間を接続する渡り部である。コイルエンド部7は、渡り部、渡り線、あるいはターン部とも呼ばれる。渡り部は、周方向の一方向に関して、スロット導体部10の内層側から外層側へ接続する渡り部と、外層側から内層側へ接続する渡り部とを含む。鉄心から突出するコイルエンドにおいては、複数の渡り部が重なっている。また、コイルエンド部7は、コイルエンドの2つの斜行部11とコイルエンドの頂部12とから構成される。
この巻線部材6に使用される導体は、絶縁被覆された銅線など導電材料の長尺部材である。例えば断面が円形、もしくは矩形状の導体であり、好ましくは幅寸法Wおよび厚み寸法Tを有する矩形状の平角導体が適用される。一つの態様では、W>>Tである。矩形状の平角導体が適用される場合、上記第1平面および第2平面の間隔は、略導体の幅寸法Wに一致させることが好適となる。
以上に述べたように、固定子巻線4は、複数の連続した導体より構成されている。一つの導体は、固定子鉄心3の複数のスロット2に収容された複数のスロット導体部10と、スロット導体部10の間を接続する複数のコイルエンド部7とを有する。複数のスロット導体部10は、スロット2内において、径方向の内側位置または外側位置に配置される。複数のスロット導体部10のスロット2内における径方向位置は、周方向に沿って順に内側位置と外側位置とに変位している。よって、複数のスロット導体部10は、それらの径方向位置が周方向に沿って内外に交互に変位を繰り返すように配置されている。固定子巻線4は波状巻線である。
固定子巻線4は多相巻線である。固定子巻線4は、3相結線してなる2組の3相巻線を有する。各相巻線の端部としての引出線は、コイルエンドの中央部となる頂部12で軸方向に延びるように曲げられている。引出線には、U、V、W相などの端子としての引出線が含まれている。また、引出線には、所定の他の巻線部材6との結線のために形成された端末線成形部が含まれる。例えば、三相星型結線における中性点接続のための線が、引出線には含まれる。これら引出線については、多数のコイルエンド部7の説明と理解を容易にするために、図示および説明は省略する。
次に、以上のように構成される固定子1の製造方法およびその製造装置を、図4〜図11に基づいて以下に説明する。図4において、固定子巻線の製造方法M1は、少なくとも導体原形成形工程S1、巻回工程S2、展開工程S3、巻線組立工程S4を含む。固定子巻線の製造方法M1は、固定子鉄心3と整列させられた成形巻線である固定子巻線4とを組立てる工程を含む。固定子の製造方法M2とは、導体原形成形工程S1、巻回工程S2、展開工程S3、巻線組立工程S4、および樹脂含浸工程S5を含むことができる。この製造方法M2により固定子1が完成する。
まず、製造装置について以下に説明する。
〔製造装置〕
製造装置Xは、主に、巻回工程S2において使用される。製造装置Xは、図5(a)、(b)に示すように、巻回装置A、導体供給装置B、導体捩り装置C、および基台装置Dから構成される。
巻回装置Aは、収縮機構を具備した巻取り型65を備える。巻取り型65は、巻型65またはボビン65とも呼ばれる。ボビン65は、複数本の導体を一括して同時に螺旋状に巻き取るための装置である。巻回装置Aは、複数本の導体をボビン65上の所定の位置および角度に把持する巻線把持部66を備える。巻線把持部66が、ボビン65を取り囲むように2個設けられている。巻線把持部66は、ボビン65の上下に設けられている。ボビン65は伝達シャフト64によって、例えば、電動式のボビン回転駆動手段62と連結されている。巻線把持部66はボビン65の径方向並びに軸方向に移動可能となるように、例えば、電動式の把持部駆動手段63と連結している。また、ボビン回転駆動手段62および把持部駆動手段63はそれぞれ軸方向に往復移動可能なように基台装置Dに固定される。
ボビン65は、図6(a)〜(c)に示すように、巻取り上型65a、巻取り中型65b、および巻取り下型65cから構成されている。巻取り上型65aは、上ボビン65aとも呼ばれる。巻取り中型65bは、中ボビン65bとも呼ばれる。巻取り下型65cは下ボビン65cとも呼ばれる。上ボビン65aおよび下ボビン65cは同形状で対向配置されている。なお、上下の名称は説明の便宜上のものであって、上下ボビン65a、65cは、左右ボビン、あるいは第1、第2ボビンとも呼ばれ得る。上下ボビン65a、65cの間に中ボビン65bが径方向に摺動自在に装着されている。摺動部内の中ボビン65bと上下ボビン65a、65cとの間、もしくは摺動部外の上下ボビン65a、65cとの間の間隙に、図5(a)、(b)に示すように、楔機構67の楔部67aが装着されている。楔機構67は、楔部67aの軸方向の移動によって上下ボビン65a、65cが互いに接近するように収縮し、巻線のボビン65からの解除を可能とする。楔機構67は、例えば、空圧(エアシリンダ)式の楔軸方向移動手段71によって駆動される。
図6(a)〜(c)に示すように、上ボビン65aおよび下ボビン65cは、断面台形状である。上底部P1は緩やかな傾きの両側斜面をもつ凸形状となっている。上底部P1は階段状斜面により凸形状となっていてもよい。斜辺表面には、案内溝41が形成されている。案内溝41は、螺旋ねじれ溝41とも呼ばれる。案内溝41は、ボビン65の軸方向に対して螺旋角ALPHAだけ傾斜している。しかも、案内溝41は、螺旋の延在方向に対して僅かにねじるように形成されている。さらに、案内溝41は、所定のピッチで形成されている。案内溝41は、両斜辺表面に形成されている。案内溝41は、上下ボビン65a、65cともに形成されている。
案内溝41の形状は、図6(c)に示すように、上底部P1では、ボビン65の軸方向と平行である。よって案内溝41の底面の形状は、上底部P1ではフラットであるということができる。案内溝41の底面の形状は、下底部P2では最大傾斜を与えられている。この結果、案内溝41に置かれる導体は、図6(c)に図示されるようにねじられる。案内溝41の底面の傾斜は、断面台形状の斜辺表面に沿って連続的に変化している。案内溝41の底面の形状は、外開きねじれ形状と呼ぶことができる。ここで、外開きのねじれ形状とは、この形状にねじられた導体が拘束を解除されたとき、そのねじり復元力で導体が外側に拡がって開く形状をいう。案内溝41の溝底形状は、緩やかな傾斜面もしくは階段状に構成されている。
また、案内溝41は両側斜辺表面において対称配置されるものではない。図6(a)に図示するように、オフセット形状に成形された導体原形と略一致した形状と配置を持っている。上底部P1には、軸方向に連続する略平坦面が形成されている。この略平坦面の両側の斜辺表面において互いにオフセット量DELTAを形成して配列される一対の案内溝41が一組の案内溝要素を構成している。つまり、複数の案内溝41は、S字状もしくはオフセット形状に成形された導体原形が安定して嵌め込まれるように構成されている。
ここで、螺旋角ALPHAの傾斜角度およびオフセット量DELTAは、導体の干渉を回避するように設定することが望ましい。例えば、複数の導体が、巻取りの際に互いに干渉して衝突しないように設定することが望ましい。また、スロット導体自身がねじれを生じながら巻回される。このため、スロット2に組付ける際に、スロット2との干渉を回避するように設定することが望ましい。例えば、傷をつけないためにねじれの永久歪が最小限となるように、ボビン65の軸方向への1周回分のリード量と、斜行部渡り形状(オフセット量DELTA、スロット導体部ピッチNP)によって決めることができる。本実施例では、投入する導体はS字状の導体原形であるので、このS字状の部分で重なりやすい。この場合、ボビン65の軸方向巻取り開始側の導体が下側(奥側)となるように重ねる。これにより、各導体を並列に配列する配列ピッチを小さくすることができる。この結果、より高密度な巻線組立体5を得やすくなる。
巻回装置Aは、巻取り芯金装置68を備える。巻取り芯金装置68は、ホルダ68とも呼ばれる。ホルダ68は、連続する螺旋状巻線を製造するために、巻線組立体5を蓄積する。ホルダ68は、ボビン65にて巻き取った所定の周回分の巻線を順次集積する。ホルダ68が、ボビン65の軸中心と一致して、所定の間隔を隔てて水平に配設されている。このホルダ68を取り囲むように、順次集積した巻線の変形や分解を防止する巻線把持部66が上下に2個設けられている。ホルダ68は伝達シャフト64によって、例えば、電動式の芯金駆動手段69と連結されている。巻線把持部66はホルダ68の径方向並びに軸方向に移動可能とする、例えば、電動式の把持部駆動手段63と連結している。なお、芯金駆動手段69および把持部駆動手段63は、それぞれ軸方向に往復移動可能なように基台装置Dに固定される。
ホルダ68は、芯金駆動手段69の駆動によって軸方向に移動する。ホルダ68は、所定の間隔を前進することによりボビン65の先端部と当接する。ボビン65の先端部が、図22(c)に示されている。ホルダ68の先端部は、図22(d)、(e)に示すように、円錐状の当接凹部が形成されている。一方、ボビン65の端部には円錐台状の当接凸部が形成されている。当接凸部と当接凹部との間には、図22(d)、(e)に示されるように、例えば、弾性体が嵌着されている。当接凸部と当接凹部とが当接した後、図22(e)に示されるように、さらに押し込むことによって、ボビン65は当接凹部により圧縮される。圧縮により、楔部67aの変位により生じたボビン65の空間が狭くなる。この結果、ボビン65が径方向に小さくなるように収縮する。これにより、巻線はボビン65から解除されやすくなる。これにより、巻線をボビン65からホルダ68へ移行しやすくなる。
また、巻回装置Aには、図7に示すように、コイルエンド部7となる斜行部11と頂部12とを所望の形状に成形するためのプレス式の成形装置が設けられている。成形装置は、斜行部11を成形するための上型76と斜行部11を成形するための下型79との少なくとも一方を備える。さらに、上下型76、79のプレス作動の際に、プレス荷重を支える下面支持型85、上面支持型86、および側面支持型78が、ボビン65を取り囲むようにそれぞれ上下および水平方向の側方に配設されている。下面支持型85は下支持器85とも呼ばれる。上面支持型86は上支持器86とも呼ばれる。側面支持型78は横支持器78とも呼ばれる。上型76は、上成形器76とも呼ばれる。下型79は、下成形器79とも呼ばれる。なお、上下の名称は説明の便宜上のものであって、上下成形器76、79は、左右成形器、あるいは第1、第2成形器とも呼ばれ得る。
上成形器76は、図5(b)に示すように、門形構造をなす支持板43に固定されている。下成形器79は、基台装置Dの支持板44に固定されている。上下成形器76、79は、例えば、サーボ式の上成形器駆動手段80および下成形器駆動手段81と連結されており、それぞれ独立に上下方向に上昇もしくは下降してプレス成形を可能としている。
また、下支持器85と上支持器86が、上下成形器76、79と並行に、ボビン65の上下に設けられている。さらに、横支持器78がボビン65の水平方向の側方に設けられている。これら支持器78、85、86は上下成形器76、79の作動と連動して制御される。
ここで、上成形器76は、ボビン65に対してパンチ側とダイ側を構成する関係にある。図8に示すように、上成形器76の上ボビン65aとの対向面には、上ボビン65aの形状を転写した所定の深さの案内溝41が形成されている。上ボビン65aと上成形器76とによって両者間に介在する導体にねじれ(傾き)形状を付与することができる。
また、下成形器79は、同様に、パンチ側とダイ側を構成する関係にある。図9に示すように、下成形器79は、2分割型となっている。このような分割構造を上成形器76に適用してもよい。分割構造の分割数は、変更することができる。この下成形器79は、下ボビン65cに対向して配置されている。下成形器79は、上昇することによってプレス加工を実行するものである。下成形器79は、プレス成形面を上下に非対称に分割した部分成形器79a、79bより構成される。部分成形器79a、79bは、成形するべき導体の範囲を、頂部12とスロット導体部10との間のいずれかの位置において分割している。下成形器79の下ボビン65cとの対向面には、下ボビン65cの形状を転写した所定の深さの案内溝41が形成されている。
下ボビン65cと下成形器79とによって両者間に介在する導体にねじれ形状を付与することができる。さらに、部分成形器79aの移動と、部分成形器79bの移動とを別々に行うことにより、プレス成形に伴う材料のすべりを防止して、より正確な形状確保が可能となるものである。駆動手段80、81、82、83は、油圧シリンダあるいは空気圧シリンダなどによって提供することができる。これら駆動手段80、81、82、83は、流体圧駆動システムおよび制御装置80aによって制御することができる。
次に、導体供給装置Bは、図10に示すように構成されている。導体供給装置Bは、予め導体原形成形工程S1にて所定のオフセット形状を付与された導体(導体原形)をコイル状に巻き取った円筒状の導体ボビン72を有する。導体ボビン72は、導体ボビン支持台73の上に自転可能に支持されている。導体が導体ボビン72の周方向から連続的に供給可能となっている。また、導体ボビン支持台73も、基台装置Dに対し、回転可能に配設されている。
ここで、導体ボビン支持台73は円盤状の架台である。その導体ボビン支持台73の中心が軸受等で支持されている。その導体ボビン支持台73の外周を導体ボビン回転駆動手段87によって正逆に回転駆動できるように構成されている。従って、導体ボビン72の軸と直交し、かつ導体ボビン72の軸方向の中央を通る軸を回転中心として導体ボビン72を回転させることが可能である。この結果、導体ボビン72からの導体の引出しに際し、導体に積極的にねじれが付与することができる。また、導体に、望ましくないねじれが生じたときに、その望ましくないねじれを解除することができる。
そして、導体ボビン72から引出された導体は、導体ガイド74を経由して、供給方向が調整される。さらに、供給角調節手段である導体回転手段75によって導体にボビン65に巻回するために必要となる所定のねじりを付与することができる。例えば、図2に示す矩形導体が畳み重ね状に巻線となる場合の、巻線組立体5を巻回する場合に、導体自体がねじれてしまうため、これを防ぐために、導体を旋回しながら供給する必要が生じる。導体回転手段75は、図示するように、円盤状のディスクの回転中心に中空角柱体を備えている。その中空角柱体の内部は導体の断面形状と略同形の矩形状である。中空角柱体は、長手方向に導体を挿通するために貫通されている。導体回転手段75は、導体回転駆動手段88によって正逆に回転するようになっている。また、ボビン65に対し、3次元方向にガイドを移動することができるように構成されている。
導体ボビン支持台73と、導体ボビン72と、導体ガイド74と、導体回転手段75と、それらの駆動手段87、88が、一つの導体供給ユニットを構成している。導体のねじれを制御する供給角調節手段は、導体回転手段75に限らず、種々の構成によって提供することができる。導体供給装置Bは、図10に示すように、複数の導体供給ユニットを備える。この実施形態では、6本の導体を供給するために6セットの導体供給ユニットを備える。導体は、導体ボビン72から引き出され、導体ガイド74を通過する。導体は、導体回転手段75によってねじり回転を付与されて、ボビン65上に供給される。導体回転手段75と導体ボビン支持台73とは、導体の望ましくないねじれを回避するように、同期して回転することができる。
導体ボビン72は、導体が導体ボビン72の円筒軸方向、径方向または周方向に引き出されるように構成することができる。円筒軸方向に引き出す構成では、導体ボビン72より導体を引き出す際に生じるねじれを利用することができる。導体ボビン72を軸直交方向を中心として回転するよう構成することで、容易にねじれを生じさせることができる。また、導体ボビン72を公転させることなく自転で済ませることができるので、装置が小型化できる。
次に、導体捩り装置Cは、図5に示すように、ロボットアーム45とそのアーム部に取付けられた導体ねじり型46とを備える。ロボットアーム45は周知の電動式のサーボアクチュエータで、3次元方向への自在な移動が可能なものである。導体ねじり型46を図11に基づいて説明する。
導体ねじり型46は、ねじり器46とも呼ばれる。ねじり器46は、一度の作動サイクルで、複数の導体に対して、回転ねじり変形を付与するものである。回転ねじり変形は、導体の断面中心を回転軸として導体を回転させることにより与えられる。回転ねじり変形はねじられた形状に変形した導体を形成する。回転ねじり変形は、固定子巻線4のスロット2内へ挿着されるスロット導体部10に付与される。つまりねじり器46は、巻回工程時における螺旋状巻線の傾斜部の導体に、回転ねじり変形を付与する。傾斜部の導体は、展開工程後に形成され、直線部8となる部位である。
ねじり器46は、図11に示すように、複数の櫛歯51を備える。櫛歯51は、先端部に導体の外形形状に沿う切欠き部を有した角柱状である。櫛歯51の長手方向の所定の2箇所にピン52が取付けられている。このピン52は1対のピンガイド53に案内されて移動できる。ピン52が移動することによって、櫛歯51は搖動する。複数の櫛歯51が並列に配置されている。複数の櫛歯51に属する複数のピン52が、複数の櫛歯51の並び方向に沿って一列に配列されている。これら複数のピン52を溝内に収容する溝付スライダ54が組付けられている。さらに、作動方向を変える事例として、溝付スライダ54の反ピン側の側面に所定のカムパターンを有するカム55が取付けてある。
また、同様な構成になるもう1箇所のピン52にも溝付スライダ54が組み付けられている。この溝付スライダ54には、上記カム55のカムパターンとは異なる所定のカムパターンを有するカム56が取り付けられている。櫛歯51、ピン52、スライダ54、カム55およびカム56は、内ホルダ57に組み付けられている。内ホルダ57は外ホルダ59内に格納されている。内ホルダ57と外ホルダ59との間には、少なくとも2個の戻りばね58が介装されて内ホルダ57を外ホルダ59から離れるように押している。内ホルダ57と外ホルダ59との間には、内ホルダ57と外ホルダ59との相対運動を1方向に制限するためのピストン状のスライド60が2個設けられている。それぞれのスライド60には、先端にカムホロアピン49を備えるピンロッド50が連結されている。それぞれのカムホロアピン49はカム55およびカム56と摺動可能に組付けられている。
ここで、この2カム機構のねじり器46の作動を簡単に説明する。図11(b)に示すように、ねじり器46を、図示上方に押し付けると、櫛歯51が導体に接触するから、内ホルダ57は外ホルダ59との間隔を狭めるように変位する。この変位によって、カムホロアピン49がカム55およびカム56内を摺動する。カムホロアピン49は、図11の横方向に関しては移動することができない。よって、各カム55、56の摺動面の傾斜方向に関して静止するカムホロアピン49に代わって、各カム55、56自身が移動する。このとき、各カム55、56のカムパターンの傾斜勾配はそれぞれ連動するように設定してある。この結果、櫛歯51がピン52の移動に伴って搖動運動する。櫛歯51の搖動運動は、2つのピン52を回転軸とする回転運動とも呼ぶことができる。ねじり器46は、図11(b)に示されるように、導体ねじり完了時の状態、言い換えるとねじり状態に移動する。
次に、ねじり器46を、図11(c)に示すように、図示下方に移動させる。櫛歯51による導体への押し付けを解除すると、内ホルダ57は戻りばね58によって戻され、外ホルダ59との間隔が広がる。すると、外ホルダ59と一体構造化されているカムホロアピン49は各カム55、56の異なる傾斜面上を摺動する。この結果、カム55、56自身が図11(b)とは異なる方向に移動する。これにより、櫛歯51が図11(b)とは逆方向に搖動する。櫛歯51は、鉛直方向に向くように搖動する。ねじり器46は、図11(c)に示されるように、櫛歯解除時の状態、言い換えると解除状態に移動する。
ねじり器46を、図11(d)に示すように、図示下方に、さらに、移動させる。櫛歯51は、導体から離れ、櫛歯51の導体への押し付けは完全に解除される。これにより、内ホルダ57と外ホルダ59は原位置まで復帰する。カムホロアピン49は各カム55、56の基準面まで移動して、各櫛歯51は鉛直方向に向かう。ねじり器46は、図11(d)に示されるように、櫛歯原位置復帰時の状態、言い換えると原状態に移動する。この原状態では、カムホロアピン49は傾斜をもたない基準面上を摺動可能となるため、溝付スライダ54に軸方向作用力を付加することで、各櫛歯51を搖動させることができる。つまり、この原状態で各櫛歯51に導体が当接した場合に、内ホルダ57を軸方向に動かすことで各櫛歯51を搖動させることができる。
従って、櫛歯51の導体列への挿入開始時において、櫛歯51と導体との良好な係合を得るために、ねじり器46を前後もしくは上下に動かして、導体との当接の向きを微調整しながら係合させる。その後、櫛歯51を導体へ押し付ければ、櫛歯51の導体列への挿入が容易に実現できる。ねじり器46は、図11(a)に示されるように、櫛歯挿入完了時の状態、言い換えると係合状態に移動する。この後、櫛歯51を導体に沿って滑らせながら回転させ、導体延在方向に沿って理想的な導体のねじれ量を形成することもできる。
なお、導体捩り装置Cは、下ボビン65cの溝の矩形断面に当接する導体側面を平行にするための一種の矯正加工と考えられる。このような矯正加工は、ねじり器46に限ることなく、以下の手段によって提供できる。例えば、型を導体の外側から押圧し、導体をその型形状に倣わせる加工方法と装置とを採用できる。型としては、ローラーや、楔部67aに近接する巻取り中の導体側面のねじり形状に沿った型形状を形成した櫛歯状型を用いることができる。下ボビン65cと導体の当接位置を凡そ合わせ、上成形器76とボビン65との間に挟んだ時、上成形器76に付設された溝において、うまく倣って、上成形器76内に収容することも可能である。導体の材料特性(硬度、剛性)、材料形状(厚さ、太さ)、絶縁被膜の伸び許容度等の条件に応じて、種々の矯正加工方法、矯正加工装置を採用することができる。
次に、基台装置Dは、平板状ベッドである。このベッド上に1対のガイド溝を設けてある。巻回装置A、導体供給装置B等はガイド溝に係合している。巻回装置A、導体供給装置B等はガイド溝に沿って軸方向に往復移動可能に案内される。
〔製造方法〕
次に、上記製造装置Xを使用して固定子巻線を製造する製造方法について図3、4、12から図26に基づいて説明する。
(導体原形成形工程)
導体原形成形工程S1は、巻回工程S2の前に実施される。導体原形成形工程S1では、平角断面の導体が成形される。成形のためには、プレス加工等を用いることができる。導体原形成形工程S1では、コイルエンド部7、即ちターン部9の正確な形状が与えられる。導体原形成形工程S1は、渡り部成形工程S1とも呼ばれる。導体は、複数のS字状部を有するように成形される。S字状部は、交互に反転した形状をもつ。S字状部は、頂部12の両側に2つの斜行部11がオフセットして位置する。
導体原形は、図12に示すように、螺旋状巻線の1周回分において、2個の渡り部予定部7aと2個のスロット導体部予定部10aを有してS字状に成形される。曲げ部で隣接する渡り部予定部7aとスロット導体部予定部10aとは螺旋状巻線の螺旋角ALPHAを構成して互いに傾斜している。螺旋角ALPHAは、導体原形の長手方向に対して、螺旋角+ALPHAが2回繰り返し、螺旋角―ALPHAが2回繰り返すように配置されている。このような、螺旋角ALPHAだけ曲がった形状は、傾斜形状または波形形状と呼ぶことができる。また、一つの渡り部予定部7aの両側に位置する2個のスロット導体部予定部10aは、その長手方向に関して、互いにオフセット量DELTAを有するオフセット形状となっている。オフセット量DELTAは、導体原形の長手方向に対して、オフセット量+DELTA、オフセット量―DELTAを交互に繰り返す。このような、所定のオフセット量DELTAだけずれた形状は、オフセット形状と呼ぶことができる。螺旋角ALPHAとオフセット量DELTAで規定される導体原形は、台形波状とも呼ぶことができる形状を有している。
ここで、予定部は、巻回加工されたときに、巻線のスロット導体部または渡り部となる導体部位を指している。導体原形は、上記のように加工された後、導体ボビン72に巻き取られる。図10に示すように、導体供給装置Bには、6本の導体ボビン即ち導体原形が並列に配置される。導体供給装置Bからは、6本の導体原形が並列的に供給され、巻回される。以下の説明では、導体原形を単に導体と呼称することがある。
(巻回工程)
巻回工程S2では、コイルエンドの頂部12となる導体の部位が巻型としてのボビン65に固定される。巻回工程S2では、導体は、スロット導体部10と斜行部11との境界で曲げられる。導体は、斜行部11が固定子鉄心3の軸方向端面に略平行に周方向に延在するように成形される。この結果、導体は、複数の段をもつステップ状に成形される。導体は波状に成形されるともいうことができる。この巻回工程S2は、巻線部材を加工準備状態に置く工程1から巻線を完了し、製造装置Xから取出しする工程10までの10工程より成り立っている。以下に工程順に説明する。
〔工程1〕
工程1は、巻線部材セット工程または準備工程とも呼ばれる。導体原形を準備して、図13(a)〜(c)に示すように、巻回装置Aのボビン65の上ボビン65aに水平にセットする。このとき、断面台形状の上ボビン65aの上底部P1が巻回装置Aの上下方向の上側となるようにボビン65の姿勢を定める。さらに、導体原形のS字状中央部、つまり渡り部予定部7aがこの上底部P1に一致して重なるように、導体原形を水平に載せる。
そして、巻線把持部66を軸方向に駆動させて後、軸中心方向(径方向)へ作動させて各導体のS字状中央部をボビン65との間に挟み導体を固定する。このとき、長尺部材の各導体が長手方向の他のS字状のオフセット形状により重なる場合、ボビン65の軸方向巻取り開始側の導体を、図示する紙面の奥側になるよう置換えをする。
〔工程2〕
工程2は、導体第1曲げ押圧工程または第1曲げ工程と呼ばれる。図14(a)〜(c)に示すように、上成形器76を駆動し、ボビン65の径方向に下降させ、ボビン65にセットされた導体を上成形器76とボビン65との間に押し挟み、曲げ成形する。このとき、同時に、下支持器85を駆動して、ボビン65に当接させ、曲げ成形のプレス荷重を支持する。上成形器76と上ボビン65aは、案内溝41が、互いに対をなして形成されているので、各導体はこの間に押し挟まれて所定の螺旋に巻かれて直線部8が1工程で曲げ成形できる。
また、斜行部11終端とスロット導体部10との境界の形状に関して、本工程では、最終的な巻線形状において斜行部11とスロット導体部10がなす曲げ角度を完全に1工程にて成形する。しかし、これに限らず、境界の曲げ成形を途中段階まで曲げて、その後、展開工程で完全に曲げ成形してもよい。
そして、曲げ成形終了後は上成形器76はそのままで、下支持器85を下降して支持を解除する。
〔工程3〕
工程3は、スロット導体部のねじり加工工程(導体捩れ加工工程)とも呼ばれる。工程3では、上下ボビン65a、65c間に位置する導体の配置姿勢を調整する。導体は、上下ボビン65a、65c間において、断面の向きを回転させられる。言い換えると、導体は、上下ボビン65a、65c間において、表裏を反転するように回転させられる。この回転は、ねじりとも呼ばれる。工程3は、前工程である上ボビン65aを使った導体の第1曲げ成形加工後、次工程である下ボビン65cを使った導体の第2曲げ成形加工の前に、実施される。工程3は、導体の位置が、下ボビン65cに設けられた案内溝41の形状と一致するように導体の断面向きを回転させる。工程3は、螺旋状の巻取り加工を確実に行うことを可能とする。
導体の回転捩りは、図15(a)〜(c)に示すように実施される。横支持器78を駆動し前進させ、ボビン65を支持する。導体捩り装置Cを駆動してねじり器46を前進させ、櫛歯51を導体間に滑り込ませるように挿入する。このとき、櫛歯51の挿入位置は、下ボビン65cの上端部と同じ高さか、その近傍位置である。櫛歯51の挿入位置は、できる限り下ボビン65cの近くが好ましい。ボビン65にスロット導体部10を巻回した後に、そのスロット導体部10の後続側の端部、即ちスロット導体部10と斜行部11とを接続する端部において、導体にねじり回転力が与えられる。この結果、スロット導体部10の全体にねじれが付与される。
櫛歯51を導体に係合させるために、ねじり器46は、櫛歯51を僅かに移動させながら、前進する。櫛歯51を導体に係合させるとき、導体は、ボビン65の回転軸に対し螺旋状に傾斜して位置している。さらに、このとき、導体は、その角部が外側に突き出すように僅かにねじれている。導体側面に、櫛歯51を当接させるため、櫛歯51を回転軸方向に動かしながら、ねじり器46は前進させられる。また、櫛歯51の当接面に導体の広い側面を一致させるように、櫛歯51を傾けながらねじり器46は前進させられる。これは、櫛歯51の軸方向移動および搖動を可能とする2カム機構のねじり器46を使用することで実現できる。また、櫛歯51の先端に形成されたL字型の切欠きは、導体の広い側面に当接する主面と、導体の狭い側面に当接する副面とを提供する。これにより、櫛歯51は、矩形断面の導体を安定的に保持する。
そして、櫛歯51と導体が係合した後、櫛歯51を動かすと、複数の導体が一括してねじられる。これにより、図16(a)〜(c)に示すように、上ボビン65aと下ボビン65cとの間の導体がねじれ角180度だけねじられる。上ボビン65aの案内溝41に収容され、案内溝41の底面と対向していた導体の一方側面が、裏返しされる。よって、導体の他方側面が下ボビン65cの案内溝41の底面と対向するように位置づけられる。この結果、導体は、巻取り下ボビン65cの案内溝41の形状に沿って収容可能な状態となる。
〔工程4〕
工程4は、導体の第2曲げ押圧工程または第2曲げ工程とも呼ばれる。図17(a)〜(c)に示すように、ねじり器46と横支持器78とを前工程の位置に保持したまま、下成形器79を前進(上昇)させ、導体を下成形器79の案内溝41と下ボビン65cの案内溝41との間で押し挟み成形する。下成形器79には巻取り形状を転写した案内溝41があり、押し挟むことで導体が両者の各案内溝41に押し込まれ曲げ成形されてコイルエンドの斜行部11が形成される。工程4では、上記工程2と同様の加工が得られる。
下成形器79は、2分割の型である。まず、部分成形器79aにより成形加工を実行し、その後、部分成形器79bにより成形加工を実行する。即ち、ねじり器46により下ボビン65cに押し付け固定された導体に近く、曲げ変形量の比較的少ない部位からプレス曲げ加工が実行される。つまり先行側の部分成形器79aよりプレス曲げ成形が行われる。ここで、先行側と後続側とは、導体において、曲げ加工が既になされた部位との遠近を指している。よって、先行側は、既曲げ加工部に近く、後続側は未曲げ加工部に近い。
この実施形態では、コイルエンドの斜行部11とスロット導体部10の境界を本工程において、最終巻線形状のコイルエンドの斜行部11とスロット導体部10とがなす曲げ角度を完全に成形する。しかし、1工程で、境界を最終的な曲げ角度に成形することなく、工程4では、その途中段階までの曲げ成形でもよい。最終的な曲げ角度への成形は、複数の工程に分散することができる。それぞれの工程における境界の曲げ角度は、巻取りの加工容易性と展開工程時の加工容易性との兼ね合いによってきめることができる。境界の成形を適切に分散させることにより、加工自由度を高めることができる。
次に、図18(a)〜(c)に示すように、ねじり器46と先行側の部分成形器79aの位置を固定したまま、後続側の部分成形器79bを前進させてプレス曲げ加工を行う。これにより、ねじり器46と先行側の部分成形器79aとの導体拘束を確実にすることができ、後続側の部分成形器79bによるプレス曲げ加工において、導体のズレが生じ難くなる。
下成形器79は、導体の先行側に位置して、先に、導体を曲げ押圧成形する先行側の部分成形器79aと、導体の後続側に位置して、先行側の部分成形器79aの後に、導体を曲げ押圧成形する後続側の部分成形器79bとを有する。なお、後続側の部分成形器79bによるプレス曲げ加工の位置は、図中右側である。しかし、2つの部分成形器79a、79bによる加工位置は変換できる。
以上、説明した本工程までの一連の工程により、半周回(180度)分の巻線が製造できる。この半巻線には、第1曲げ成形部、ねじり部、第2曲げ成形部が含まれている。次に、図19(a)に示すように、ボビン65を半周だけ回転させる。これにより、導体の供給方向を、ボビン65の横側から継続できる。この後、導体の重なり方向の前後を逆にする重なり置換工程が実行される。この実施形態では、第1曲げ押圧工程または第2曲げ押圧工程にて斜行部11を成形した後に、巻取り成形前の各導体のS字状部が互いに重なる。重なり置換工程は、導体の重なり方向の前後を逆にする。これにより、次の曲げ押圧工程での隣接した導体同士の干渉を防ぐことができる。重なり置換工程では、並列して配置された複数の導体の重なり合う順序を、固定子巻線4として固定子鉄心3に装着されたときに斜行部11が重なり合う順序に一致させるように変換する。
重なり置換工程では、図19(a)〜(c)に示すように、加工手段として案内ガイド(図示せず)が用いられる。この機構によって、図19(c)に示すように、第1〜第3ステップが実行される。第1ステップは、展開ステップであって、導体群を分散させる。第2ステップは、導体ねじりステップであって、導体が、その傾斜方向を上下に入れ替えるようにねじられる。第3ステップは、圧縮ステップであって、導体群が集められる。この結果、図19(b)に示すように、軸方向に関して巻取りの開始側に位置する導体が、図19(b)紙面の奥側となる。重なり置換工程により、曲げ押圧工程の都度、巻取り成形前の各導体の配列が反転される。
次に、図19(a)に示す状態で、巻取り工程が継続される。より具体的には、第3曲げ成形および第4曲げ成形により、次の半周回分の巻線が実施される。この結果、第1〜第4曲げ成形により1周回分の巻線が製造される。所定の周回分の巻線が巻き取られると、巻線を取り出すための工程に進む。
〔工程5〕
工程5は、導体を押圧して成形した型を解除する型解除工程とも呼ばれる。まず、図20(a)、(b)に示すように、下成形器79と、ねじり器46と、横支持器78と、および上成形器76を初期位置に戻す。巻線把持部66はボビン65との間に各導体を挟んだままの位置に保持される。次に、ボビン65、および巻線把持部66を180度だけ所定の方向に旋回する旋回工程に移る。
〔工程6〕
工程6は、ボビンを旋回させる旋回工程とも呼ばれる。本工程では、図21(a)、(b)に示すように、ボビン65、および巻線把持部66を半回転(180度)だけ所定の方向に旋回させる。このとき、導体は、旋回により塑性変形が生じない程度に、導体供給装置Bから大きくループ状に湾曲させて長く延び出してある。さらに、供給元の導体は、巻取られた導体のねじれを開放する向きに回転させられる。
導体供給装置Bは、その導体ボビン72を回転するだけで上記の処置が可能である。よって、移動型で超重量級の導体ボビンに比して、コンパクトで省エネである。また、巻線の製造高速度化にも容易に対応可能である。
〔工程7〕
工程7は、ボビンを収縮させる収縮工程とも呼ばれる。図22(a)〜(e)に示すように、ホルダ68を前進させ、ホルダ68の軸中心に形成される当接凹部をボビン65の軸端の当接凸部に当接させる。ボビン65に嵌着される楔機構67を反ホルダ方向に移動させ、楔機構67の楔部67aをボビン65から解除させる。
その上で、図22(e)に示すように、ボビン65を内側に収縮させる。これにより、巻線をボビン65から抜き取ることが可能となる。
〔工程8〕
工程8は、巻線をボビンからホルダへ移動させる移行工程とも呼ばれる。図23(a)、(b)に示すように、巻線把持部66をホルダ68方向へ前進させ、1周回分巻取った巻線をホルダ68に向かって移動する。巻線の1周回ピッチ距離の移動の後、装置は初期位置に戻される。より具体的には、楔機構67を駆動して、楔部67aを前進させる。また、ホルダ68をボビン65が復元し初期形状に膨張するまで元の位置に後退させる。本実施例では、巻線1周回分巻回の後、ホルダ68への移行を行うが、複数周回分の巻線を巻き取った後に、ホルダ68への移行を実行してもよい。例えば、一つの製品に必要な巻数分一括で巻回の後、ホルダ68へ移行してもよい。
巻線が移行すると、巻線把持部66をボビン65の径方向外側へ移動し、巻線の保持を解除する。その後、巻線把持部66をボビン65の軸方向へ後退させる。さらに、巻線把持部66を径方向内側に移動し、導体を巻線把持部66の先端部で把持する。この状態は上述の工程2の状態である。
〔工程9〕
工程9は、導体を巻取る第5および第6曲げ押圧工程とも呼ばれる。以後の工程では、上記工程が繰り返される。第5曲げ押圧工程は、第1曲げ押圧工程と同じである。第6曲げ押圧工程は、第2曲げ押圧工程と同じである。上述の工程を繰り返すことにより、固定子巻線4として必要な巻き数分巻線の巻取りが完了すると、引出線等必要な長さを残して、カッター等で導体を切断する。
〔工程10〕
工程10は、巻線を取り出す取出し工程とも呼ばれる。ホルダ68を後退させ、巻線を抜き取る。このとき、巻線はスロット導体部10を所定の治具等で一括把持して抜き取る。ホルダ68から取り出された巻線は、巻線組立体5もしくは中間加工品とも呼ばれる。中間加工品では、複数の導体が扁平な筒状をなしている。中間加工品は、所定の長さをもつ。中間加工品では、複数の導体が、高い密度で螺旋状に巻かれている。中間加工品では、図24(a)、(b)に示すように、巻線のコイルエンド部7となる部位が、巻線の径方向、つまり、巻線の幅方向に直角に延びている。また、中間加工品では、スロット導体部10となる部位は、傾斜して延びている。コイルエンド部7となる部位は、短辺上に、S字状をなしている。スロット導体部10となる部位は、長辺上に、斜行部11として伸びている。
(展開工程)
この展開工程S3は、後述する2つの工程より成り立っている。展開工程S3は、巻線組立体5を螺旋の径方向に変形させて固定子巻線4の形状に成形する。展開工程S3は、巻線組立体5をその螺旋の送り方向、即ち螺旋の軸と直交する方向に押圧して固定子巻線4の形状に成形するプレス工程とも呼ばれる。言い換えると、扁平な筒状の巻線組立体5は、その径方向または厚さ方向の内側へ向けて押圧されて、固定子巻線4の形状に成形される。展開工程S3は、コイルエンドの頂部12を通り螺旋の軸と垂直な直線と平行であり、かつスロット導体部10を通る軸を回転中心として実行される。展開工程S3においては、上記軸を回転中心として、スロット導体部10の両側にあるコイルエンドの斜行部11を回転させる。展開工程S3においては、スロット導体部10の一方側の斜行部11と、他方側の斜行部11とは互いに逆の回転方向に展開される。展開工程S3は、斜行部回転工程とも呼ぶことができる。上記回転中心軸は、螺旋の各ループにおける頂部12とループ中心点とを結ぶ直線と平行であり、かつ各ループにおけるスロット導体部10を通る軸として把握することもできる。
〔工程1〕
工程1は、斜行部を回転させる回転工程とも呼ばれる。回転工程では、中間加工品が、巻回の軸方向に延ばすようにして変形させられる。中間加工品は、更に薄い筒状となるように変形させられる。中間加工品は、中間加工品の幅を狭くする方向、つまり、巻線の巻方向が伸びる(拡がる)方向に変形させられる。この変形は、各コイルエンドの頂部12を中心に各両側コイルエンドの斜行部11を回転させることで与えられる。図24(a)には、コイルエンドの斜行部11の回転方向が矢印によって示されている。言い換えると、対をなす2つのコイルエンドの斜行部11、11が、中間加工品の軸方向に沿って離れるように移動させられる。この結果、中間加工品は、図25(a)、(b)に示されるように、扁平な筒状に変形する。中間加工品の両面に位置している2列のスロット導体部10間が幅方向にて密接するように圧縮してもよい。中間加工品において、スロット導体部10は導体自体にねじれを付与して畳み重ねるように高密度に巻き取られている。よって、中間加工品は、所定の治具から解除すると、このねじれの弾性復元力の助けを得て、巻方向に畳み重ねを開くように拡がる。同時に、中間加工品は、幅方向が縮まる。さらに、プレス等によって中間加工品を厚み方向に圧縮する外力が加えられる。この結果、中間加工品には、外力に加えて、弾性復元力も作用して、スロット導体部10同士が密着するように展開できる。
〔工程2〕
工程2は、スロット導体部を所期の形状に成形する成形工程または曲げ工程とも呼ばれる。成形工程では、図25(b)に矢印で示される曲げ加工が実施される。曲げ加工は、図26に示される形状が得られるように実施される。この加工により、スロット導体部10を固定子鉄心3のスロット2の向きに一致させる。この結果、所定の形状をもつ固定子巻線4が得られる。固定子巻線4に含まれる複数のスロット導体部10は、それぞれが所定の形状をもち、互いに所定のピッチだけ離れて配列されている。スロット導体部10は、固定子鉄心3のスロット深さ方向に一致させるように回転させられる。なお、巻取り加工時にスロット導体部10の曲げ加工が完全に行われる場合は、本工程は不要となる。
(巻線組立工程)
この巻線組立工程S4は、上記展開工程S3で所定の形状に展開された巻線と固定子鉄心3とを組合わせる固定子巻線の組立工程である。この工程では、展開された巻線を固定子鉄心3に組み込む。さらに、引出線を成形する。加えて、渡り線結線を溶接等の手段で実施して、固定子巻線4を完成する。
以上、説明した一連の工程S1〜S4を順次実行することによって、良好な固定子巻線4が簡便、かつ安定して製造できる。
〔実施例1の効果〕
このように、本実施例では、巻回工程S2より前に、導体にS字状のオフセット形状を成形する導体原形成形工程S1を実施する。この結果、巻線の半径方向への渡り部を正確な形状に確保しやすい。
巻回工程S2では、オフセット形状の導体原形を巻型に巻き付けることによって螺旋状のループからなる連続した巻線組立体5を形成する。このとき、巻線組立体5のコイルエンドの斜行部11およびスロット導体部10に、捩り形状を付与する。巻線組立体5は、複数の導体を、畳み重ねて高密度に巻き取ることによって形成される。
そして、ボビン65より解除した巻線組立体5のコイルエンドの頂部12を中心として、両側のコイルエンドの斜行部11を回転し、畳み重ねた巻線を拡げるように展開させ、スロット導体部ピッチを整列する要領の展開工程S3を実施して後、固定子鉄心3のスロット2内に装着することで巻線組立し固定子巻線4を製造する。
これにより、予め、導体にオフセット形状を成形し、巻取りすることで正確な渡り部形状を確保することができる。また、巻線のコイルエンドの斜行部11およびスロット導体部10にねじれ形状を付与して巻取りすることで、巻線の畳み重ねが容易となり、高密度の巻線が可能となる。また、別の観点では、捩り復元力の助けによって、畳み重ねた巻線の展開が容易となる。この結果、展開工程S3に掛かる設備が簡素化できる。または、加工工数も低下して、低コストの製造が可能となる。
また、畳み重ねた巻線のターン部9を回転させスロット導体部10間のピッチを広げる要領の展開が容易となる。よって、ピン52による互いに逆方向の変位を付与することを回避するか、抑えることができる。この結果、スロット導体部10およびターン部9には不要な変形が生じることが回避できる。また、スロット導体部10の直線性並びに平行性が確保できる。従って、巻線の占積率の向上が可能となり、コイルエンド部7の整列、小型化が可能となる。
従って、コイルエンド部7の小型化とスロット内占積率の向上を図ることが簡便、かつ安定して実施できる。
〔他の実施形態〕
上記実施形態に代えて、以下に説明する工程順に製造する製造方法も可能である。
変形例では、導体にねじれ形状を付与することで、導体の巻形状が元に戻り(復元し)易い特性を利用する。スロット導体部10とコイルエンドの斜行部11との境界における第1段部の曲がり部は、曲げ完了状態では、所定角度に曲げられる必要がある。巻線の巻回工程S2にて、曲がり部を、その曲げ角度が上記所定角度より小さくなるように曲げておくか、全く曲げないでおく。その後、巻線の押圧工程にて、巻線の各ループのコイルエンド頂部予定部を中心に、ループ内外径方向を軸として、両側にあるコイルエンドの斜行部11を回転させる斜行部回転工程と、第1段部を完全に形成する曲げ押圧加工の第1段部形成工程とをともに実施する製造方法を採用することができる。具体的には、巻回工程にて、スロット導体部10と斜行部11との境界における曲がり部は、曲げ角度が曲げ完了時点の曲げ角度より小さくなるように曲げておくか、全く曲げないでおく。これにより、スロット導体部10を螺旋の軸に対し傾斜させておく。
展開工程は、斜行部回転工程と、曲げ工程とを備えることができる。斜行部回転工程では、頂部12を通り螺旋の軸と垂直な直線と平行であり、かつスロット導体部10を通る軸を回転中心として、両側にある斜行部11を、一方側の斜行部11と他方側の斜行部11とが互いに逆の回転方向に回転するように回転させる。曲げ工程では、固定子鉄心3のスロット深さ方向に一致させるようにスロット導体部10を回転させることで、曲がり部を完全に形成させる。
これにより、斜行部回転工程と第1段部形成工程を同時に行うことで製造工数を低減でき、低コストの製造が可能となる。
2 スロット
3 固定子鉄心
4 固定子巻線
5 巻線組立体
6 巻線部材
7 コイルエンド部
10 スロット導体部
11 コイルエンドの斜行部(斜行部)
12 コイルエンドの頂部(頂部)
41 螺旋ねじれ溝(案内溝)
46 導体ねじり型(ねじり器)
51 櫛歯
65 巻取り型(巻型、ボビン)
72 導体ボビン
74 導体ガイド(ガイド)
75 導体回転手段(供給角調節手段)
76 上成形器
79 下成形器
79a 部分成形器(先行側成形器)
79b 部分成形器(後続側成形器)
A 巻回装置
B 導体供給装置
C 導体捩り装置
S1 導体原形成形工程(渡り部成形工程、成形工程)
S2 巻回工程
S3 展開工程(押圧工程、斜行部回転工程)
S4 組立工程(巻線組立工程)

Claims (18)

  1. 固定子鉄心の複数のスロットに収容された複数のスロット導体部と前記スロット導体部の間を接続する複数のコイルエンド部とを有する連続した導体により構成され、
    複数の前記スロット導体部の径方向位置が、周方向に沿って順に内外に変位を繰り返す回転電機の固定子巻線の製造方法であって、
    前記導体を巻取り型に巻回し、螺旋状の巻線組立体を形成する巻回工程と、
    前記巻線組立体を螺旋の径方向に変形させて前記固定子巻線の形状に成形する展開工程とを有し、
    前記導体に前記コイルエンド部の形状を成形する成形工程を、前記巻回工程より前に実施することを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造方法。
  2. 固定子鉄心の複数のスロットに収容された複数のスロット導体部と前記スロット導体部の間を接続する複数のコイルエンド部とを有する連続した導体により構成され、
    複数の前記スロット導体部の径方向位置が、周方向に沿って順に内外に変位を繰り返す回転電機の固定子巻線の製造方法であって、
    前記導体を巻取り型に巻回し、螺旋状の巻線組立体を形成する巻回工程と、
    前記巻線組立体を螺旋の径方向に変形させて前記固定子巻線の形状に成形する展開工程とを有し、
    前記固定子巻線は、波状巻線であり、
    前記コイルエンド部は、斜行部と、頂部とを有し、
    前記展開工程は、前記頂部を通り前記螺旋の軸と垂直な直線と平行であり、かつ前記スロット導体部を通る軸を回転中心として、両側にある前記斜行部を回転させ、一方側の前記斜行部と、他方側の前記斜行部とは互いに逆の回転方向に展開される斜行部回転工程であることを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造方法。
  3. 固定子鉄心の複数のスロットに収容された複数のスロット導体部と前記スロット導体部の間を接続する複数のコイルエンド部とを有する連続した導体により構成され、
    複数の前記スロット導体部の径方向位置が、周方向に沿って順に内外に変位を繰り返す回転電機の固定子巻線の製造方法であって、
    前記導体を巻取り型に巻回し、螺旋状ループの巻線組立体を形成する巻回工程と、
    前記巻線組立体を螺旋の径方向に変形させて前記固定子巻線の形状に成形する展開工程とを有し、
    前記固定子巻線は、波状巻線であり、
    前記コイルエンド部は、斜行部と、頂部とを有し、
    前記導体の断面は矩形形状であり、
    前記巻回工程は、前記導体を前記ループに向かって供給する回転電機の固定子巻線の製造方法において、
    前記導体を前記巻取り型上の所定の位置および角度に案内し、
    少なくとも一部、巻線形成段階において波状巻線形状を形成する前記ループにおける前記導体自体を軸中心にねじり回転させ、
    その回転方向は、前記ループの送り方向と前記ループの内側におけるねじり回転の接線方向が一致した方向となる導体捩れ加工工程を実施し、
    前記展開工程は、前記頂部を通り前記螺旋の軸と垂直な直線と平行であり、かつ前記スロット導体部を通る軸を回転中心として、両側にある前記斜行部を回転させ、一方側の前記斜行部と、他方側の前記斜行部とは互いに逆の回転方向に展開される斜行部回転工程において、ねじれを各ねじれ回転とは逆方向に回転させ解きほぐすことを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の回転電機の固定子巻線の製造方法において、
    前記巻回工程では、
    前記巻線組立体を前記螺旋の軸を中心に回転させることにより、前記巻線組立体の径方向外側の一方向より前記導体の供給を行うことを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造方法。
  5. 請求項4に記載の回転電機の固定子巻線の製造方法において、
    前記巻回工程では、
    前記コイルエンド部の頂部が前記巻取り型に固定されることを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造方法。
  6. 請求項4または5に記載の回転電機の固定子巻線の製造方法において、
    前記巻回工程では、
    前記導体は、前記スロット導体部と前記コイルエンド部の斜行部との境界で曲げられ、
    前記斜行部が前記固定子鉄心の軸方向端面に略平行に周方向に延在するように成形され、複数の段部をもつステップ状に成形されることを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造方法。
  7. 請求項1に記載の回転電機の固定子巻線の製造方法において、
    前記成形工程では、
    前記導体は、前記コイルエンド部の頂部の両側に2つの斜行部がオフセットして位置するS字状に成形されることを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造方法。
  8. 請求項7に記載の回転電機の固定子巻線の製造方法において、
    前記巻回工程では、
    並列して配置された複数の前記導体の重なり合う順序を、前記斜行部の重なり合う順序に一致させるように置換する置換工程を有することを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造方法。
  9. 請求項6に記載の回転電機の固定子巻線の製造方法において、
    前記段部は、前記巻回工程にて、前記境界で曲げられる曲げ形状を、曲げ角度が曲げ完了時点の曲げ角度より小さくなるように曲げておくか、全く曲げないでおいて、前記スロット導体部を前記螺旋の軸に対し傾斜させておき、
    前記展開工程にて、前記固定子鉄心のスロット深さ方向に一致させるように前記各スロット導体部を回転させることで前記曲げ形状を完全に形成させることを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造方法。
  10. 請求項3に記載の回転電機の固定子巻線の製造方法において、
    前記導体のねじれは、前記斜行部および前記スロット導体部に生じることを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造方法。
  11. 請求項10に記載の回転電機の固定子巻線の製造方法において、
    前記斜行部のねじれを含む形状は、前記巻回工程において前記導体をプレス成形することで形成していることを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造方法。
  12. 請求項10に記載の回転電機の固定子巻線の製造方法において、
    前記巻取り型に前記スロット導体部を巻回した後に、
    後続側の前記斜行部と接続する前記スロット導体部の端部において、前記導体にねじり回転力を与え、前記ねじれを付与することを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造方法。
  13. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の回転電機の固定子巻線の製造方法において、
    前記導体は、円筒状の導体ボビンに巻き取られていることを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造方法。
  14. 請求項13に記載の回転電機の固定子巻線の製造方法において、
    前記導体は、前記導体ボビンの円筒軸方向、径方向または周方向に引き出され、前記導体ボビンの軸直交方向を軸中心として回転することを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造方法。
  15. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の回転電機の固定子巻線の製造方法において、
    前記巻回工程は、
    前記巻取り型を収縮させて前記巻線組立体を抜き取る工程を含み、
    前記展開工程は、前記巻線組立体を径方向の内側向きに押圧する押圧工程を備えることを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造方法。
  16. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の回転電機の固定子巻線の製造方法において、
    前記コイルエンド部は、斜行部と、頂部とを有し、
    前記巻回工程にて、前記スロット導体部と前記斜行部との境界における曲がり部は、
    曲げ角度が曲げ完了時点の曲げ角度より小さくなるように曲げておくか、
    全く曲げないでおいて、前記スロット導体部を前記螺旋の軸に対し傾斜させておき、
    前記展開工程は、
    前記頂部を通り前記螺旋の軸と垂直な直線と平行であり、かつ前記スロット導体部を通る軸を回転中心として、両側にある前記斜行部を、一方側の前記斜行部と、他方側の前記斜行部とが互いに逆の回転方向に回転するように回転させる斜行部回転工程と、
    前記固定子鉄心のスロット深さ方向に一致させるように前記スロット導体部を回転させることで前記曲がり部を完全に形成させる曲げ工程と、
    を備えることを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造方法。
  17. 固定子鉄心の複数のスロットに収容された複数のスロット導体部と前記スロット導体部の間を接続する複数のコイルエンド部とを有する連続した導体により構成され、
    複数の前記スロット導体部の径方向位置が、周方向に沿って順に内外に変位を繰り返す回転電機の固定子巻線の製造装置であって、
    前記導体を巻取り型に巻回し、螺旋状の巻線組立体を形成する巻回工程において使用される、巻回装置と、導体供給装置と、導体捩り装置とを備え、
    前記巻回装置は、軸中心に回転可能な柱状の前記巻取り型を備え、前記巻取り型の対向側面には螺旋状の螺旋ねじれ溝を有しており、
    前記導体供給装置は、前記巻取り型の径方向外側の一方向より前記導体を供給するガイド、前記導体自体のねじれ角を制御できる供給角調節手段、および軸中心に回転可能な円筒状の導体ボビンを備え、さらに、前記導体ボビンはその軸直交方向を軸中心として回転可能に支持される構成であり、
    前記導体捩り装置は、ピンにより軸支された複数の櫛歯と、前記ピンを摺動可能に係止するカム機構とを備えるねじり器を有し、前記複数の櫛歯は軸方向に加圧されることで前記櫛歯の先端部が搖動するように構成され、
    前記螺旋ねじれ溝は、前記コイルエンド部の斜行部を外開きねじれ加工するように構成され、さらに、
    前記ねじり器は、前記スロット導体部を外開きねじれ加工するように構成され、
    さらに、前記導体ボビンにより、前記導体のねじり制御を可能にしており、
    前記巻取り型上に前記導体を畳み重ね状に巻回し、前記巻線組立体を製造することを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造装置。
  18. 請求項17に記載の回転電機の固定子巻線の製造装置において、
    前記巻回装置は、前記巻取り型と対をなして、前記導体を前記螺旋ねじれ溝内に押し込むとともに前記斜行部と前記スロット導体部との境界を曲げ押圧成形する成形器を備え、
    前記成形器は、前記導体の先行側に位置して、先に、前記導体を曲げ押圧成形する先行側成形器と、前記導体の後続側に位置して、前記先行側成形器の後に、前記導体を曲げ押圧成形する後続側成形器とを有することを特徴とする回転電機の固定子巻線の製造装置。
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