JP7014700B2 - コイル成形方法及びコイル成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ステータコアのスロットに挿入される複数のスロット挿入線部と前記複数のスロット挿入線部の端部同士を繋ぐ複数のターン部とを有するコイルを成形するコイル成形方法及びコイル成形装置に関する。
例えば、特許文献1には、巻回工程と成形工程とを行うコイル成形方法及びコイル成形装置が開示されている。巻回工程では、一方向に延びた巻芯に線材を螺旋状に巻くことにより、巻芯の延在方向に対して傾斜する傾斜直線部と、傾斜直線部同士を繋ぐ折り返し部とを成形する。成形工程では、巻芯に巻かれた線材の傾斜直線部をブレード(保持爪)によって折り曲げることによりスロット挿入線部とターン部とを成形する。
特許第4336700号公報
しかしながら、上述した特許文献1の従来技術では、巻回工程において、巻芯の延在方向に互いに隣接する線材の間にブレードが挿入可能な隙間が形成されるように巻芯に線材を巻回している。そのため、巻芯が長尺化し、巻芯の剛性が不足することがある。特に、ステータコアの全周分のコイルに対応する長さの線材を巻芯に巻回する場合には、巻芯が長くなり易く、巻芯の剛性を確保することが容易ではない。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、巻芯の全長の短縮化を図ることができ、巻芯の剛性を確保することができるコイル成形方法及びコイル成形装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、ステータコアの複数のスロットに挿入されるコイルを成形するコイル成形方法であって、一方向に延在した巻芯に対して線材を螺旋状に密に巻く巻回工程と、前記巻回工程の後で、前記巻芯の延在方向に互いに隣接する前記線材の間隔を広げる解し工程と、前記解し工程によって間隔が広げられた前記線材を折り曲げることにより前記コイルを成形する成形工程と、を行い、前記解し工程では、送りローラの外周部を前記巻芯に螺旋状に密に巻かれた前記線材に接触させた状態で前記送りローラを回転させるとともに、前記送りローラの送り方向に配置された解しローラの外周部を前記送りローラから送られた前記線材に接触させた状態で、前記送りローラの周速度よりも大きな周速度で前記解しローラを回転させることにより、前記巻芯の延在方向に互いに隣接する前記線材の間隔を広げる、コイル成形方法である。
本発明の他の態様は、ステータコアの複数のスロットに挿入されるコイルを成形するコイル成形装置であって、一方向に延在し、線材を螺旋状に密に巻くための巻芯を有する巻回装置と、前記巻芯に螺旋状に密に巻かれた前記線材の前記巻芯の延在方向に沿った間隔を広げるための解し装置と、前記解し装置によって間隔が広げられた前記線材を折り曲げる成形装置と、を備え、前記解し装置は、送りローラと解しローラとを有し、前記送りローラは、前記送りローラの外周部を前記巻芯に螺旋状に密に巻かれた前記線材に接触させながら回転し、前記解しローラは、前記解しローラの外周部を前記送りローラから送られた前記線材に接触させながら前記送りローラの周速度よりも大きな周速度で回転する、コイル成形装置である。
本発明によれば、巻芯に線材を螺旋状に密に巻いた後で巻芯の延在方向に互いに隣接する線材の間隔を広げるため、巻芯の全長の短縮化を図ることができる。これにより、巻芯の剛性を確保することができる。
本発明の一実施形態に係るコイル成形方法及びコイル成形装置で成形されたコイルを備えた回転電機の一部省略断面図である。 図1のコイルの一部省略斜視図である。 コイル成形方法を説明するフローチャートである。 図4Aは、準備工程の第1の説明図であり、図4Bは、準備工程の第2の説明図であり、図4Cは、準備工程の第3の説明図である。 巻回装置を用いた巻回工程の説明図である。 図6Aは、図5のVIA-VIA線に沿った断面図であり、図6Bは、巻線部材の引出端部の説明図である。 図7Aは、端部隙間形成工程の第1の説明図であり、図7Bは、端部隙間形成工程の第2の説明図であり、図7Cは、端部隙間形成工程の第3の説明図である。 解し装置を用いた解し工程の説明図である。 図9Aは、図8のIXA-IXA線に沿った断面図であり、図9Bは、図8のIXB-IXB線に沿った断面図であり、図9Cは、図8のIXC-IXC線に沿った断面図であり、図9Dは、図8のIXD-IXD線に沿った断面図である。 成形装置を用いた成形工程の第1の説明図である。 図10のXI-XI線に沿った断面図である。 端部保持部と第1中間保持部の一部を示す斜視図である。 図10のXIII-XIII線に沿った断面図である。 第1保持爪、第2保持爪及び第3保持爪の動作説明図である。 成形工程の第2の説明図である。 成形工程の第3の説明図である。 成形工程の第4の説明図である。 図18Aは、変形例に係る端部隙間形成工程の第1の説明図であり、図18Bは、当該端部隙間形成工程の第2の説明図であり、図18Cは、当該端部隙間形成工程の第3の説明図である。
以下、本発明に係るコイル成形方法及びコイル成形装置について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態に係るコイル成形方法及びコイル成形装置10(図5、図8及び図10等参照)は、図1に示す回転電機12(モータ又は発電機)の一部を構成するコイル14を成形する。
図1に示すように、回転電機12は、ステータ16とロータ18とを備える。ステータ16は、円環状に形成されたステータコア20と、ステータコア20に形成された複数のスロット22に装着されたコイル14とを有する。各スロット22は、ステータコア20の両端面まで延在するとともに内周面に開口している。複数のスロット22は、ステータコア20の周方向に等間隔に設けられている。
図2に示すように、コイル14は、線材24を加工することにより成形される。線材24としては、横断面が矩形状の平角線が用いられる。ただし、線材24としては、横断面が円形状の丸線を用いてもよい。線材24は、導線部26と、導線部26の外面に設けられた絶縁部28とを有する。
コイル14は、スロット22(図1参照)に挿入される複数のスロット挿入線部30と、複数のスロット挿入線部30の端部同士(一端部同士、他端部同士)を繋ぐ複数のターン部32とを含む。換言すれば、コイル14は、所定形状の単コイル14aが複数連なることによって形成されている。
各単コイル14aは、2つのスロット挿入線部30と2つのターン部32とを有する。以下では、2つのスロット挿入線部30を互いに区別する場合、一方のスロット挿入線部30を「第1スロット挿入線部30a」と呼び、他方のスロット挿入線部30を「第2スロット挿入線部30b」と呼ぶ。また、2つのターン部32を互いに区別する場合、一方のターン部32を「第1ターン部32a」と呼び、他方のターン部32を「第2ターン部32b」と呼ぶ。
第1スロット挿入線部30a及び第2スロット挿入線部30bは、互いに平行に直線状に延在している。第1スロット挿入線部30aの一端部(矢印A1方向の端部)は、第1ターン部32aを介して第2スロット挿入線部30bの一端部(矢印A1方向の端部)に連結している。第2スロット挿入線部30bの他端部(矢印A2方向の端部)は、第2ターン部32bを介して隣接する単コイル14aの第1スロット挿入線部30aの他端部(矢印A2方向の端部)に連結する。
複数の単コイル14aのうち最も端に位置する単コイル14aの第1スロット挿入線部30aの他端部には、図示しない端子等が接続される接続部34が連結している。接続部34は、傾斜延出部34aと接続部本体34bとを有する。傾斜延出部34aは、最も端に位置する単コイル14aの第1スロット挿入線部30aの他端部から矢印A2方向に向かって斜めに直線状に延出している。接続部本体34bは、傾斜延出部34aの延出端から矢印A2方向に沿って直線状に延出している。
第1ターン部32aは、第1直線延出部36a、第2直線延出部38a及び湾曲部40aを有する。第1直線延出部36aは、第1スロット挿入線部30aの一端部から矢印A1方向に向かって第2スロット挿入線部30b側に傾斜するように延出している。第2直線延出部38aは、第2スロット挿入線部30bの一端部から矢印A1方向に向かって第1スロット挿入線部30a側に傾斜するように延出している。湾曲部40aは、第1直線延出部36aの延出端部と第2直線延出部38aの延出端部とを互いに連結する。
第2ターン部32bは、第1ターン部32aを上下反転させた形状を有する。すなわち、第2ターン部32bは、第1直線延出部36b、第2直線延出部38b及び湾曲部40bを有する。第1直線延出部36bは、第2スロット挿入線部30bの他端部から矢印A2方向に向かって隣接する単コイル14aの第1スロット挿入線部30a側に向かって傾斜するように延出している。第2直線延出部38bは、隣接する単コイル14aの第1スロット挿入線部30aの他端部から矢印A2方向に向かって第2スロット挿入線部30b側に傾斜するように延出している。湾曲部40bは、第1直線延出部36aの延出端部と第2直線延出部38aの延出端部とを互いに連結する。
次に、このようなコイル14を成形するためのコイル成形装置10を用いたコイル成形方法について説明する。
コイル成形方法では、まず、図3のステップS1において、準備工程を行う。準備工程では、図4Aにおいて、まず、6本の長尺な線材24(平角線)を準備し、各線材24の幅方向が同じ方向に向くように6本の線材24を互いに接触させた状態で一列に並べる。このとき、各線材24は、厚さ方向を指向する側面が互いに接触する。
そして、図4Bに示すように、これら6本の線材24の長手方向の中間部を折り返すことにより、6本の線材24を逆V字状に形成する。その後、図4Cにおいて、6本の線材24の一端側の部分42aと6本の線材24の他端側の部分42bとが線材24の幅方向に隣接するように、折り返し端部44の近傍の部位を線材24の並び方向(線材24の幅方向)に屈曲する。これにより、6本の線材24の一端側の部分42aと6本の線材24の他端側の部分42bとを合わせた12本の線材24が折り返し端部44から延在することとなる。12本の線材24は、その幅方向に隙間なく一列に並んでいる。なお、準備工程では、6本の線材24を折り曲げて12本にするのではなく、独立した12本の線材24を用意してもよい。
続いて、図3のステップS2において、巻回工程を行う。巻回工程では、図5に示すように、コイル成形装置10の一部を構成する巻回装置50が用いられる。
巻回装置50は、巻芯52、第1軸部材54、第2軸部材56、第1支持部材58、第2支持部材60及び駆動モータ62を備える。巻芯52は、線材24を螺旋状に密に巻くためのものであって、一方向(矢印B方向)に延在している。図6Aに示すように、巻芯52は、横断面が矩形状に形成されている。具体的には、巻芯52の外面には、第1平面52a、第1湾曲面52b、第2平面52c及び第2湾曲面52dが設けられている。第1平面52aと第2平面52cとは、互いに平行に延在している。第1平面52a及び第2平面52cのそれぞれは、巻芯52の長手方向(矢印B方向)及び幅方向(矢印C方向)に延在している。
第1湾曲面52bは、第1平面52aの一方の側部(矢印C1方向の側部)と第2平面52cの一方の側部(矢印C1方向の側部)とを互いに連結する。第2湾曲面52dは、第1平面52aの他方の側部(矢印C2方向の側部)と第2平面52cの他方の側部(矢印C1方向の側部)とを互いに連結する。第1湾曲面52b及び第2湾曲面52dのそれぞれは、横断面が半円状(円弧状)に形成されている。第1湾曲面52b及び第2湾曲面52dのそれぞれは、巻芯52の長手方向(矢印B方向)及び厚さ方向(矢印D方向)に延在している。
図5において、第1軸部材54及び第2軸部材56のそれぞれは、円柱状に形成されている。第1軸部材54は、締結部材64によって巻芯52の一端部(矢印B1方向の端部)に取り外し可能に連結されている。第2軸部材56は、締結部材66によって巻芯52の他端部(矢印B2方向の端部)に取り外し可能に連結されている。第1支持部材58は、第1軸部材54を回転自在に支持する。第2支持部材60は、第2軸部材56を回転自在に支持する。駆動モータ62は、固定部材68によって第2支持部材60に連結されて巻芯52をその中心軸線Ax回りに回転させる(図6A参照)。ただし、駆動モータ62は、第2支持部材60ではなく、第1支持部材58や他の構造部材に固定されていてもよい。
巻回工程では、図5に示すように、準備工程で準備された12本の線材24を、巻芯52の一端側(矢印B1方向)から他端側(矢印B2方向)に向けて螺旋状に密に(隙間なく)巻回することにより巻線部材70を成形する。この際、これら線材24の折り返し端部44は、巻芯52の一端部に位置する。具体的には、図6Aに示すように、駆動モータ62によって巻芯52をその中心軸線Ax回りに回転させることにより、12本の線材24を巻芯52に巻回する。
そうすると、各線材24が巻芯52の形状に沿って折り曲げられる。なお、各線材24は、線材24の厚さ方向に折り曲げられる。すなわち、各線材24が巻芯52を一周する間に、各線材24には、第1平面52aに沿って延在した第1傾斜直線部72aと、第1湾曲面52bに沿って延在した第1折り返し部72bと、第2平面52cに沿って延在した第2傾斜直線部72cと、第2湾曲面52dに沿って延在した第2折り返し部72dとが成形される。
第1傾斜直線部72a及び第2傾斜直線部72cは、巻芯52の幅方向に対して傾斜するように延在している。第1折り返し部72bは、第1傾斜直線部72aの一方の端部と第2傾斜直線部72cの一方の端部とを互いに連結する。第2折り返し部72dは、第1傾斜直線部72aの他方の端部と第2傾斜直線部72cの他方の端部とを互いに連結する。
以下の説明では、第1傾斜直線部72a及び第2傾斜直線部72cを特に区別しない場合、単に「傾斜直線部71」と呼び、第1折り返し部72b及び第2折り返し部72dを区別しない場合、単に「折り返し部73」と呼ぶことがある。
巻回工程では、図6Bに示すように、各線材24の端部に引出端部74が形成される。各引出端部74は、第1傾斜直線部72aから矢印C2方向に延出している。各引出端部74は、矢印C方向に沿って直線状に延びている。各引出端部74の先端部は、先端に向かって幅狭になるように平面視で三角形状に形成されている。すなわち、互いに隣り合う引出端部74の先端部の間には、逆三角形状の隙間76(谷部)が形成されている。
このような巻回工程で成形された巻線部材70は、矢印B方向に延在し、巻線部材70の一端部(矢印B1方向の端部)に折り返し端部44(図5参照)が位置し、巻線部材70の他端部(矢印B2方向の端部)に引出端部74(図6B参照)が位置する。
また、図6Aに示すように、巻線部材70(巻芯52)の幅方向(矢印C方向)の一方側(矢印C1方向)に第1折り返し部72bが位置し、巻線部材70(巻芯52)の幅方向(矢印C方向)の他方側(矢印C2方向)に第2折り返し部72dが位置する。さらに、巻線部材70(巻芯52)の厚さ方向(矢印D方向)の一方側(矢印D1方向)に第1傾斜直線部72aが位置し、巻線部材70(巻芯52)の厚さ方向(矢印D方向)の他方側(矢印D2方向)に第2傾斜直線部72cが位置する。
巻回工程が終了すると、巻芯52を第1軸部材54及び第2軸部材56から取り外し、図3のステップS3において、端部隙間形成工程を行う。端部隙間形成工程では、図7A及び図7Bに示すように、互いに隣接する引出端部74の先端部の間に形成された隙間76に、矢印C2方向から第1ピン部材78及び第2ピン部材80を挿入する。
そして、図7Cに示すように、各第1ピン部材78を第1傾斜直線部72aの矢印C1方向の端部(第1折り返し部72b)の近くに位置させるとともに各第2ピン部材80を第1傾斜直線部72aの矢印C2方向の端部(引出端部74)の近くに位置させる。続いて、これら第1ピン部材78及び第2ピン部材80を矢印B2方向に引っ張る。これにより、巻線部材70の矢印B2方向の端部の互いに隣接する線材24の間隔を容易に広げることができる。
端部隙間形成工程が終了すると、図3のステップS4において、解し工程を行う。解し工程では、図8に示すように、コイル成形装置10の一部を構成する解し装置82が用いられる。
図8に示すように、解し装置82は、巻回装置50によって巻芯52に線材24を螺旋状に密に巻くことにより形成された巻線部材70を解すためのものである。換言すれば、解し装置82は、矢印B方向に隣接する線材24の間隔を広げながら矢印B2方向に巻線部材70を移送するためのものである。解し装置82は、案内ローラ84、送りローラ86、解しローラ88、受けローラ90及びローラ制御部91を備える。案内ローラ84、送りローラ86、解しローラ88及び受けローラ90は、2つずつ設けられている。
図8及び図9Aに示すように、2つの案内ローラ84は、巻線部材70を形成する線材24を矢印B2方向に案内するためのものである。2つの案内ローラ84は、巻線部材70を幅方向(矢印C方向)から挟むように配置される。各案内ローラ84は、案内ローラ本体92と、案内ローラ本体92に設けられた弾性部材94とを有する。
案内ローラ本体92は、回転軸線と直交する横断面が円形状に形成されている。案内ローラ本体92の外周面には、円環状の環状溝96が形成されている。弾性部材94は、環状溝96内に固着された円環状のゴム部材である。弾性部材94の外周面には、横断面が円弧状の凹面98が形成されている(図9A参照)。
図8及び図9Bに示すように、2つの送りローラ86は、2つの案内ローラ84よりも線材24の送り方向(矢印B2方向)に位置している。2つの送りローラ86は、巻線部材70を幅方向から挟むように配置される。各送りローラ86は、送りローラ本体100と、送りローラ本体100に設けられた弾性部材102とを有する。
送りローラ本体100は、回転軸線と直交する横断面が円形状に形成されている。送りローラ本体100の外周面には、円環状の環状溝104が形成されている。弾性部材102は、環状溝104内に固着された円環状のゴム部材である。弾性部材102の外周面には、横断面が円弧状の凹面106が形成されている(図9B参照)。
図8及び図9Cに示すように、2つの解しローラ88は、2つの送りローラ86よりも線材24の送り方向(矢印B2方向)に位置している。2つの解しローラ88は、巻線部材70を幅方向から挟むように配置される。各解しローラ88は、解しローラ本体108と、解しローラ本体108に設けられた弾性部材110と、解しローラ本体108に設けられた複数の係合部112とを有する。
解しローラ本体108は、回転軸線と直交する横断面が円形状に形成されている。解しローラ本体108の外周面には、円環状の環状溝114が形成されている。弾性部材110は、環状溝114内に固着された円環状のゴム部材である。弾性部材110の直径は、送りローラ86の弾性部材102の直径と略同じである。ただし、弾性部材110の直径は、弾性部材102の直径と異なっていてもよい。
複数の係合部112は、環状溝114内の弾性部材110よりも径方向外側に設けられている。複数の係合部112は、解しローラ本体108の周方向に等間隔に設けられている。各係合部112は、解しローラ本体108の回転軸線に対して平行に延在したピン部材である。各係合部112は、その両端部が環状溝114の側面に形成された穴115に嵌合されることにより解しローラ本体108に固定されている。ただし、各係合部112の形状、位置、大きさは、任意に設定することができる。
図8及び図9Dに示すように、2つの受けローラ90は、2つの解しローラ88から線材24に作用した押圧力を受けるためのものである。2つの受けローラ90は、2つの解しローラ88よりも線材24の送り方向(矢印B2方向)に位置している。2つの受けローラ90は、巻線部材70を幅方向から挟むように配置される。
受けローラ90は、受けローラ本体116と、受けローラ本体116に設けられた弾性部材118とを有する。受けローラ本体116は、回転軸線と直交する横断面が円形状に形成されている。受けローラ本体116の外周面には、円環状の環状溝120が形成されている。弾性部材118は、環状溝120内に固着された円環状のゴム部材である。弾性部材118の外周面には、横断面が円弧状の凹面122が形成されている(図9D参照)。
ローラ制御部91は、2つの送りローラ86及び2つの解しローラ88のそれぞれを回転させる図示しないモータ等の駆動源の動作を制御する。すなわち、2つの送りローラ86及び2つの解しローラ88のそれぞれは駆動ローラであり、2つの案内ローラ84と2つの受けローラ90とは、線材24の移送に伴って回転する従動ローラである。
図8に示すように、解し工程では、案内ローラ84、送りローラ86及び受けローラ90の各凹面98、106、122に線材24の折り返し部73の外面を接触させるとともに各解しローラ88の弾性部材110の外面に線材24の折り返し部73を接触させる。この際、解しローラ88の係合部112は、矢印B方向に互いに隣り合う折り返し部73の間に挿入される。
そして、ローラ制御部91は、各解しローラ88の周速度が各送りローラ86の周速度よりも大きくなるように送りローラ86及び解しローラ88を回転させる。具体的には、ローラ制御部91は、2つの送りローラ86を第1回転速度で回転させるとともに2つの解しローラ88を第1回転速度よりも速い第2回転速度で回転させる。
そうすると、送りローラ86の凹面106と折り返し部73の外面との間に摩擦力が作用しているため、送りローラ86の回転によって折り返し部73が矢印B2方向に移動する。また、解しローラ88の弾性部材110の外面と折り返し部73の外面との間に摩擦力が作用するとともに係合部112が折り返し部73の側面(矢印B1方向を指向する面)を矢印B2方向に押すため、解しローラ88の回転によって折り返し部73が矢印B2方向に移動する。
この際、線材24が送りローラ86によって矢印B方向に送られる速度よりも解しローラ88によって矢印B方向に送られる速度の方が速いため、送りローラ86と解しローラ88との間で、矢印B方向の線材24の間隔が広げられる。
また、送りローラ86及び解しローラ88が回転すると、線材24の矢印B2方向への移動に伴って案内ローラ84及び受けローラ90が回転する。案内ローラ84が回転すると、線材24のうち案内ローラ84よりも矢印B1方向に位置する部分が送りローラ86に案内される。受けローラ90は、解しローラ88から線材24に作用した押圧力を受ける。
第1解し工程が終了すると、図3のステップS5において、第1接続部成形工程(ステップS5)を行う。第1接続部成形工程、後述する第2接続部成形工程及び単コイル成形工程では、図10に示すように、コイル成形装置10の一部を構成する成形装置130が用いられる。
図10に示すように、成形装置130は、解し装置82によって矢印B方向の間隔が広げられた線材24を所定形状に折り曲げるためのものである。成形装置130は、線材24をその幅方向に折り曲げる。成形装置130は、解し装置82よりも矢印B2方向に位置している(図15参照)。成形装置130は、端部保持部132、第1中間保持部134、第2中間保持部136及び第3中間保持部138を備える。
図10~図12において、端部保持部132は、矢印C方向及び矢印D方向に沿って移動可能である。端部保持部132は、引出端部74を保持するためのものである。端部保持部132は、矢印B方向に沿って複数(例えば、本実施形態では6つ)配設された端部保持爪140と、これら端部保持爪140を支持するための端部支持部材142とを有する。
端部保持爪140は、一方向(矢印C方向)に沿って延在している。端部保持爪140は、横断面がU字状に形成されている。すなわち、端部保持爪140には、線材24が挿入される端部挿入溝144が形成されている。端部挿入溝144は、端部保持爪140の全長に亘って延在している。端部挿入溝144は、矢印D2方向に開口している。端部挿入溝144の幅寸法は、線材24の幅寸法と略同一である。端部挿入溝144の深さ寸法は、線材24の厚さ寸法と略同一である。端部挿入溝144の長さ寸法は、引出端部74の長さ寸法よりも長い。ただし、端部挿入溝144の幅寸法、深さ寸法及び長さ寸法は、任意に設定可能である。
図10、図12及び図13において、第1中間保持部134は、矢印D方向に沿って移動可能である。第1中間保持部134は、巻線部材70の各線材24の第1傾斜直線部72aを保持するためのものである。第1中間保持部134は、矢印B方向に沿って複数(例えば、本実施形態では6つ)配設された第1保持爪146と、これら第1保持爪146を支持する第1支持部材148とを有する。
第1保持爪146は、一方向に延在している。第1保持爪146は、横断面がU字状に形成されている。すなわち、第1保持爪146には、線材24が挿入される第1挿入溝152が形成されている。第1挿入溝152は、第1保持爪146の全長に亘って延在している。第1挿入溝152の幅寸法は、線材24の幅寸法と略同一である。第1挿入溝152の深さ寸法は、線材24の厚さ寸法と略同一である。第1挿入溝152の長さ寸法は、第1スロット挿入線部30aの長さ寸法(図2参照)と同一である。ただし、第1挿入溝152の幅寸法及び深さ寸法は、任意に設定可能である。
図14に示すように、第1保持爪146は、第1保持爪146の長軸a1が矢印C方向に対して所定角度θ1だけ傾斜した状態で第1支持部材148に固定されている。すなわち、第1保持爪146の長軸a1は、矢印C1方向から矢印C2方向に向かって矢印B2方向に傾斜している。
図10及び図13において、第2中間保持部136は、矢印D方向に沿って移動可能である。第2中間保持部136は、巻線部材70の各線材24の第2傾斜直線部72c(図10参照)を保持するためのものである。第2中間保持部136は、第1中間保持部134を矢印D方向に反転したような形状を有する。
第2中間保持部136は、矢印B方向に沿って複数(例えば、本実施形態では6つ)配設された第2保持爪154と、これら第2保持爪154を支持する第2支持部材156と、第2保持爪154を回動させるための複数(例えば、本実施形態では6つ)の第2回動軸158とを有する。第2保持爪154は、上述した第1保持爪146と同様に構成されている。そのため、第2保持爪154の詳細な構成の説明については省略する。なお、第2保持爪154の第2挿入溝160は、矢印D1方向に開口している。
図14に示すように、第2保持爪154は、第2保持爪154の長軸a2が矢印C方向に対して所定角度θ2だけ傾斜した第1位置と、第2保持爪154の長軸a2が矢印C方向に沿って延在した第2位置とに回動する。すなわち、第2保持爪154の長軸a2は、第2保持爪154の第1位置で、矢印C1方向から矢印C2方向に向かって矢印B1方向に傾斜している。
図10及び図13において、第3中間保持部138は、矢印D方向に沿って移動可能である。第3中間保持部138は、第1中間保持部134の矢印B2方向(線材24の送り方向)に位置している。第3中間保持部138は、巻線部材70の各線材24の第1傾斜直線部72aを保持するためのものである。
第3中間保持部138は、矢印B方向に沿って複数(例えば、本実施形態では6つ)配設された第3保持爪162と、これら第3保持爪162を支持する第3支持部材164と、第3保持爪162を回動させるための複数(例えば、本実施形態では6つ)の第3回動軸166とを有する。第3保持爪162は、上述した第1保持爪146と同様に構成されている。そのため、第3保持爪162の詳細な構成の説明については省略する。なお、第3保持爪162の第3挿入溝168は、矢印D2方向に開口している。
図14に示すように、第3保持爪162は、第3保持爪162の長軸a3が矢印C方向に対して所定角度θ3だけ傾斜した第1位置と、第3保持爪162の長軸a3が矢印C方向に沿って延在した第2位置とに回動する。すなわち、第3保持爪162の長軸a3は、第3保持爪162の第1位置で、矢印C1方向から矢印C2方向に向かって矢印B2方向に傾斜している。所定角度θ1、所定角度θ2及び所定角度θ3は、互いに同じ角度である。
第1接続部成形工程では、図10及び図15に示すように、巻線部材70を形成する12本の線材24のうち矢印B2方向に位置する6本の線材24(以下、「第1線材24a」と呼ぶ。)を折り曲げて6本分の接続部34を成形する。
具体的には、図10に示すように、各端部保持爪140の端部挿入溝144に各第1線材24aの引出端部74を挿入するとともに各第1保持爪146の第1挿入溝152に各第1傾斜直線部72aを挿入する。
そして、図15において、第1中間保持部134の位置を固定した状態で端部保持部132を矢印C1方向に移動させる。これにより、最も矢印B2方向に位置する1番目の第1傾斜直線部72aが折れ曲がり、接続部34(傾斜延出部34a及び接続部本体34b)が成形される。
その後、端部挿入溝144から引出端部74が抜け出るとともに第1傾斜直線部72aが第1挿入溝152から抜け出るように端部保持部132及び第1中間保持部134を移動させる。
続いて、図3のステップS6において、第2解し工程を行う。第2解し工程では、ローラ制御部91が送りローラ86及び解しローラ88を回転させることにより(図8参照)、巻線部材70の線材24を解しながら巻線部材70を形成する12本の線材24のうち残りの6本の線材24(以下、「第2線材24b」と呼ぶ。)を成形装置130に導く。なお、第2解し工程では、基本的に上述した第1解し工程と同じ動作を行う。そのため、第2解し工程の詳細な説明及び動作図については省略する。
その後、図3のステップS7において、第2接続部成形工程を行う。第2接続部成形工程では、端部保持部132と第1中間保持部134を用いて第2線材24bの第1傾斜直線部72aを折り曲げて、接続部34(傾斜延出部34a及び接続部本体34b)を成形する。なお、第2接続部成形工程では、基本的に上述した第1接続部成形工程と同じ動作を行う。そのため、第2接続部成形工程の詳細な説明及び動作図については省略する。
そして、図3のステップS8において、第3解し工程を行う。第3解し工程では、図16に示すように、ローラ制御部91が送りローラ86及び解しローラ88を回転させることにより、巻線部材70の線材24を解しながら第1線材24aを成形装置130の所定位置に導く。
続いて、図3のステップS9において、第1単コイル成形工程を行う。第1単コイル成形工程では、図16に示すように、端部挿入溝144に第1線材24aの接続部本体34bを挿入し、第3挿入溝168に第1線材24aの第1傾斜直線部72a(傾斜延出部34aが形成された第1傾斜直線部72a)を挿入する。また、第2挿入溝160に第1線材24aの第2傾斜直線部72cを挿入し、第1挿入溝152に第1線材24aの第1傾斜直線部72a(第3挿入溝168に挿入されている第1傾斜直線部72aよりも矢印B1方向に一周ずれて位置する第1傾斜直線部72a)を挿入する。
そして、図17において、端部保持部132及び第1中間保持部134の位置を固定した状態で第3保持爪162を第1位置から第2位置に回転させる(第3保持爪162を矢印C方向に沿うように立てる)とともに第2保持爪154を第1位置から第2位置に回転させる(第2保持爪154を矢印C方向に沿うように立てる)。これにより、第1線材24aに単コイル14a(第1スロット挿入線部30a、第1ターン部32a、第2スロット挿入線部30b及び第2ターン部32b)が成形される。
その後、図3のステップS10において、第4解し工程を行う。第4解し工程では、ローラ制御部91が送りローラ86及び解しローラ88を回転させることにより(図8参照)、巻線部材70の線材24を解しながら第2線材24bを成形装置130の所定位置に導く。なお、第4解し工程では、基本的に上述した第3解し工程と同じ動作を行う。そのため、第4解し工程の詳細な説明及び動作図については省略する。
そして、図3のステップS11において、第2単コイル成形工程を行う。第2単コイル成形工程では、端部保持部132、第1中間保持部134、第2中間保持部136及び第3中間保持部138を用いて第2線材24bを折り曲げて、単コイル14aを成形する。なお、第2単コイル成形工程では、基本的に上述した第1単コイル成形工程と同じ動作を行う。そのため、第2単コイル成形工程の詳細な説明及び動作図については省略する。
続いて、コイル14の成形が完了していない場合(ステップS12:NO)には、上述したステップS8~ステップS11の処理を実施し、さらに巻線部材70の線材24に単コイル14aを成形する。一方、コイル14の成形が完了した場合(ステップS12:YES)には、コイル14の成形方法のフローが終了する。
この場合、本実施形態に係るコイル成形方法及びコイル成形装置10は、以下の効果を奏する。
コイル成形方法では、一方向に延在した巻芯52に対して線材24を螺旋状に密に巻く巻回工程と、巻回工程の後で、巻芯52の延在方向に互いに隣接する線材24の間隔を広げる解し工程(第3解し工程及び第4解し工程)と、解し工程(第3解し工程及び第4解し工程)によって間隔が広げられた線材24を折り曲げることによりコイル14を成形する成形工程(第1単コイル成形工程及び第2単コイル成形工程)と、を行う。
また、コイル成形装置10は、一方向に延在し、線材24を螺旋状に密に巻くための巻芯52を有する巻回装置50と、巻芯52に螺旋状に密に巻かれた線材24の巻芯52の延在方向に沿った間隔を広げるための解し装置82と、解し装置82によって間隔が広げられた線材24を折り曲げる成形装置130と、を備える。
本実施形態によれば、巻芯52に線材24を螺旋状に密に巻いた後で巻芯52の延在方向に互いに隣接する線材24の間隔を広げているため、巻芯52の全長の短縮化を図ることができる。これにより、巻芯52の剛性を確保することができる。
コイル14は、複数のスロット22に挿入されて直線状に延在する複数のスロット挿入線部30と、複数のスロット挿入線部30の端部同士を繋ぐ複数のターン部32と、を有する。巻回工程では、巻芯52に対して線材24を螺旋状に密に巻くことにより、巻芯52の延在方向に対して傾斜する複数の傾斜直線部71と複数の傾斜直線部71の端部同士を繋ぐ複数の折り返し部73とを成形し、成形工程(第1単コイル成形工程及び第2単コイル成形工程)では、線材24のうち複数の傾斜直線部71を折り曲げることにより、複数のスロット挿入線部30と、複数のターン部32とを成形する。複数のターン部32のそれぞれは、複数の折り返し部73のそれぞれを含んでいる。
また、巻回装置50は、巻芯52に対して線材24を螺旋状に密に巻くことにより、巻芯52の延在方向に対して傾斜する複数の傾斜直線部71と複数の傾斜直線部71の端部同士を繋ぐ複数の折り返し部73とを成形し、成形装置130は、線材24のうち複数の傾斜直線部71を折り曲げることにより、複数のスロット挿入線部30と複数のターン部32とを成形する。複数のターン部32のそれぞれは、複数の折り返し部73のそれぞれを含んでいる。これにより、複数の直線状のスロット挿入線部30と複数のターン部32とを有するコイル14を効率的に成形することができる。
コイル成形方法において、解し工程(第3解し工程及び第4解し工程)では、送りローラ86の外周部を巻芯52に螺旋状に密に巻かれた線材24に接触させた状態で送りローラ86を回転させるとともに、送りローラ86の送り方向に配置された解しローラ88の外周部を送りローラ86から送られた線材24に接触させた状態で、送りローラ86の周速度よりも大きな周速度で解しローラ88を回転させることにより、巻芯52の延在方向に互いに隣接する線材24の間隔を広げる。
また、コイル成形装置10において、解し装置82は、送りローラ86と解しローラ88とを有し、送りローラ86は、送りローラ86の外周部を巻芯52に螺旋状に密に巻かれた線材24に接触させながら回転し、解しローラ88は、解しローラ88の外周部を送りローラ86から送られた線材24に接触させながら送りローラ86の周速度よりも大きな周速度で回転する。
これにより、解しローラ88の周速度を送りローラ86の周速度よりも大きくするため、巻芯52の延在方向に互いに隣接する線材24の間隔を簡単に広げる(巻線部材70を解す)ことができる。
コイル成形方法において、解し工程(第3解し工程及び第4解し工程)では、解しローラ88の外周部に設けられた係合部112を巻芯52の延在方向に互いに隣接する線材24の間に挿入した状態で解しローラ88を回転させる。また、コイル成形装置10において、解しローラ88の外周部には、巻芯52の延在方向に互いに隣接する線材24の間に挿入される係合部112が設けられている。
これにより、巻芯52の延在方向に互いに隣接する線材24のピッチを容易に調整することができる。
コイル成形方法において、解し工程(第3解し工程及び第4解し工程)では、受けローラ90の外周部を解しローラ88から送られた線材24に接触させた状態で受けローラ90を回転させることにより、解しローラ88から線材24に作用した押圧力を受けローラ90で受ける。
また、コイル成形装置10において、解し装置82は、解しローラ88よりも線材24の送り方向に配置された受けローラ90を有し、受けローラ90は、受けローラ90の外周部を線材24に接触させた状態で回転することにより、解しローラ88から線材24に作用した押圧力を受ける。
これにより、解しローラ88により巻線部材70を解す際に巻線部材70の幅方向の側部(折り返し部73)に作用する力を受けローラ90で吸収することができる。
コイル成形方法において、送りローラ86の外周部及び解しローラ88の外周部のそれぞれは、弾性変形可能に形成され、解し工程(第3解し工程及び第4解し工程)では、送りローラ86の外周部及び解しローラ88の外周部のそれぞれを弾性変形させた状態で線材24に接触させる。
また、コイル成形装置10において、送りローラ86の外周部及び解しローラ88の外周部のそれぞれは、線材24が接触することによって弾性変形するように形成されている。
これにより、送りローラ86及び解しローラ88から巻線部材70に作用する圧力を抑えることができる。
コイル成形方法において、受けローラ90の外周部は、弾性変形可能に形成され、解し工程(第3解し工程及び第4解し工程)では、受けローラ90の外周部を弾性変形させた状態で線材24に接触させる。また、コイル成形装置10において、受けローラ90の外周部は、線材24が接触することによって弾性変形するように形成されている。
これにより、受けローラ90から巻線部材70に作用する圧力を抑えることができる。
コイル成形方法において、端部隙間形成工程は、上述した方法に限定されず、図18A~図18Cに示す方法で行ってもよい。なお、図18Aに示すように、この変形例に係る端部隙間形成工程を行う場合、前工程である巻回工程において、複数(例えば、12本)の引出端部74の先端面74aが矢印B1方向に向かって巻芯52が位置する側に傾斜するように形成しておく。そして、図18Bに示すように、板状又は棒状の押さえ部材170の平面170aを複数の引出端部74の先端面74aに接触させた状態で、平面170aが巻芯52の延在方向(矢印B方向)に略平行になるように押さえ部材170によって各引出端部74の先端面74aを押さえる。そうすると、矢印B方向に互いに隣接する引出端部74の間に隙間が形成される。
そして、図18Cにおいて、互いに隣接する引出端部74の間の隙間に第1ピン部材78及び第2ピン部材80を挿入し、各第1ピン部材78を第1傾斜直線部72aの矢印C2方向の端部(第1折り返し部72b)の近くに位置させるとともに各第2ピン部材80を第1傾斜直線部72aの矢印C2方向の端部(引出端部74)の近くに位置させる。続いて、これら第1ピン部材78及び第2ピン部材80を矢印B2方向に引っ張る。これにより、巻線部材70の矢印B2方向の端部の互いに隣接する線材24の間隔を容易に広げることができる。
本発明は、上述した構成及び方法に限定されない。解し装置82において、解しローラ88の周速度が送りローラ86の周速度よりも大きければ、解しローラ88及び送りローラ86の直径、回転数等を任意に設定することができる。成形装置130において、端部保持爪140、第1保持爪146、第2保持爪154及び第3保持爪162の数は、任意に設定可能である。例えば、本実施形態のように、12本の線材24を折り曲げ成形する場合には、端部保持爪140、第1保持爪146、第2保持爪154及び第3保持爪162のそれぞれの数を12個に設定してもよい。この場合、コイル成形方法において、第2解し工程、第2接続部成形工程、第4解し工程及び第2単コイル成形工程を省略することができる。
成形装置130は、解し工程(第3解し工程及び第4解し工程)によって矢印B方向の間隔が広げられた線材24をコイル14の形状に成形することができるものであれば、どのような構成であってもよい。コイル14を構成する線材24の本数は、任意に設定可能である。
本発明に係るコイル成形方法及びコイル成形装置は、上述の実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…コイル成形装置 14…コイル
20…ステータコア 22…スロット
24…線材 30…スロット挿入線部
32…ターン部 50…巻回装置
52…巻芯 70…巻線部材
72a…第1傾斜直線部 72b…第1折り返し部
72c…第2傾斜直線部 72d…第2折り返し部
82…解し装置 86…送りローラ
88…解しローラ 90…受けローラ
112…係合部 130…成形装置

Claims (12)

  1. ステータコアの複数のスロットに挿入されるコイルを成形するコイル成形方法であって、
    一方向に延在した巻芯に対して線材を螺旋状に密に巻く巻回工程と、
    前記巻回工程の後で、前記巻芯の延在方向に互いに隣接する前記線材の間隔を広げる解し工程と、
    前記解し工程によって間隔が広げられた前記線材を折り曲げることにより前記コイルを成形する成形工程と、を行い、
    前記解し工程では、送りローラの外周部を前記巻芯に螺旋状に密に巻かれた前記線材に接触させた状態で前記送りローラを回転させるとともに、前記送りローラの送り方向に配置された解しローラの外周部を前記送りローラから送られた前記線材に接触させた状態で、前記送りローラの周速度よりも大きな周速度で前記解しローラを回転させることにより、前記巻芯の延在方向に互いに隣接する前記線材の間隔を広げる、コイル成形方法。
  2. 請求項1記載のコイル成形方法であって、
    前記コイルは、
    前記複数のスロットに挿入されて直線状に延在する複数のスロット挿入線部と、
    前記複数のスロット挿入線部の端部同士を繋ぐ複数のターン部と、を有し、
    前記巻回工程では、前記巻芯に対して線材を螺旋状に密に巻くことにより、前記巻芯の延在方向に対して傾斜する複数の傾斜直線部と前記複数の傾斜直線部の端部同士を繋ぐ複数の折り返し部とを成形し、
    前記成形工程では、前記線材のうち前記複数の傾斜直線部を折り曲げることにより、前記複数のスロット挿入線部と、前記複数のターン部とを成形し、
    前記複数のターン部のそれぞれは、前記複数の折り返し部のそれぞれを含んでいる、コイル成形方法。
  3. 請求項1又は2に記載のコイル成形方法であって、
    前記解し工程では、前記解しローラの外周部に設けられた係合部を前記巻芯の延在方向に互いに隣接する前記線材の間に挿入した状態で前記解しローラを回転させる、コイル成形方法。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のコイル成形方法であって、
    前記解し工程では、受けローラの外周部を前記解しローラから送られた前記線材に接触させた状態で前記受けローラを回転させることにより、前記解しローラから前記線材に作用した押圧力を前記受けローラで受ける、コイル成形方法。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のコイル成形方法であって、
    前記送りローラの外周部及び前記解しローラの外周部のそれぞれは、弾性変形可能に形成され、
    前記解し工程では、前記送りローラの外周部及び前記解しローラの外周部のそれぞれを弾性変形させた状態で前記線材に接触させる、コイル成形方法。
  6. 請求項記載のコイル成形方法であって、
    前記受けローラの外周部は、弾性変形可能に形成され、
    前記解し工程では、前記受けローラの外周部を弾性変形させた状態で前記線材に接触させる、コイル成形方法。
  7. ステータコアの複数のスロットに挿入されるコイルを成形するコイル成形装置であって、
    一方向に延在し、線材を螺旋状に密に巻くための巻芯を有する巻回装置と、
    前記巻芯に螺旋状に密に巻かれた前記線材の前記巻芯の延在方向に沿った間隔を広げるための解し装置と、
    前記解し装置によって間隔が広げられた前記線材を折り曲げる成形装置と、を備え
    前記解し装置は、送りローラと解しローラとを有し、
    前記送りローラは、前記送りローラの外周部を前記巻芯に螺旋状に密に巻かれた前記線材に接触させながら回転し、
    前記解しローラは、前記解しローラの外周部を前記送りローラから送られた前記線材に接触させながら前記送りローラの周速度よりも大きな周速度で回転する、コイル成形装置。
  8. 請求項記載のコイル成形装置であって、
    前記コイルは、
    前記複数のスロットに挿入されて直線状に延在する複数のスロット挿入線部と、
    前記複数のスロット挿入部の端部同士を繋ぐ複数のターン部と、を有し、
    前記巻回装置は、前記巻芯に対して線材を螺旋状に密に巻くことにより、前記巻芯の延在方向に対して傾斜する複数の傾斜直線部と前記複数の傾斜直線部の端部同士を繋ぐ複数の折り返し部とを成形し、
    前記成形装置は、前記線材のうち前記複数の傾斜直線部を折り曲げることにより、前記複数のスロット挿入線部と前記複数のターン部とを成形し、
    前記複数のターン部のそれぞれは、前記複数の折り返し部のそれぞれを含んでいる、コイル成形装置。
  9. 請求項7又は8に記載のコイル成形装置であって、
    前記解しローラの外周部には、前記巻芯の延在方向に互いに隣接する前記線材の間に挿入される係合部が設けられている、コイル成形装置。
  10. 請求項7~9のいずれか1項に記載のコイル成形装置であって、
    前記解し装置は、前記解しローラよりも前記線材の送り方向に配置された受けローラを有し、
    前記受けローラは、前記受けローラの外周部を前記線材に接触させた状態で回転することにより、前記解しローラから前記線材に作用した押圧力を受ける、コイル成形装置。
  11. 請求項7~10のいずれか1項に記載のコイル成形装置であって、
    前記送りローラの外周部及び前記解しローラの外周部のそれぞれは、前記線材が接触することによって弾性変形するように形成されている、コイル成形装置。
  12. 請求項10記載のコイル成形装置であって、
    前記受けローラの外周部は、前記線材が接触することによって弾性変形するように形成されている、コイル成形装置。
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