JP2010109306A - 電子装置、及び接続不良検査システム - Google Patents
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Abstract
【課題】接続不良を精度良く検出することができる電子装置、及び接続不良検査システムを提供する。
【解決手段】一面に、複数の半田ボールが形成された回路素子と、該回路素子の一面との対向面における、半田ボールと対応する位置に形成された複数のランド、及び該ランドに配置された半田ペーストを有するプリント基板と、を備え、半田ボールと半田ペーストとが接続されて、半田接続部が構成された電子装置であって、ランドにおける半田ペーストが配置されるペースト配置面に、凹部が形成されている。
【選択図】図2
【解決手段】一面に、複数の半田ボールが形成された回路素子と、該回路素子の一面との対向面における、半田ボールと対応する位置に形成された複数のランド、及び該ランドに配置された半田ペーストを有するプリント基板と、を備え、半田ボールと半田ペーストとが接続されて、半田接続部が構成された電子装置であって、ランドにおける半田ペーストが配置されるペースト配置面に、凹部が形成されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、回路素子に形成された半田ボールと、プリント基板に形成された半田ペーストとが接続されてなる半田接続部が構成された電子装置、及び該電子装置における半田接続部の半田付け状態を検査する接続不良検査システムに関するものである。
従来、例えば特許文献1に示されるように、半田接続部の半田付け状態を、X線によって検査するX線検査装置が提案されている。特許文献1に示されるX線検査装置は、試料(電子装置)の断面を撮影するものであり、電子装置を載置する載置台と、電子装置を介して互いに対向するように配置されたX線源及びX線検出部と、X線源及びX線検出部を回転する回転手段と、を有する。上記したX線検査装置を用いることで、電子装置における主面に対して垂直方向となる縦断層画像を多方向から撮像し、得られた多数の縦断層画像を積分処理し、これにより得られた静止画像をモニターに表示する。そして、モニターに表示された静止画像を目視検査することで、接続不良の有無を判別する。
特開2000−275191号公報
ところで、上記した半田接続部は、電子装置を構成する回路素子に形成された半田ボールと、電子装置を構成するプリント基板のランドに形成された半田ペーストとを接触させた状態で加熱し、半田ボールと半田ペーストとを溶融して互いに濡らすことで構成される。したがって、回路素子の製造工程における半田ボールの高さばらつき、若しくはプリント基板の製造工程における半田ペーストの印刷高さばらつきによって、半田ボールと半田ペーストとが接触しない場合、半田ボールと半田ペーストとが互いに濡れず、これにより接続不良が生じる(以下、このような接続不良を非接続と示す)。このような非接続状態は、半田ボールと半田ペーストとの間に空隙が生じるので、正常な接続状態と顕著な差が縦断層画像に現われる。そのため、上記した特許文献1に示されるX線検査装置を用いることで、非接続状態を検出することができる。
しかしながら、半田ボール及び半田ペーストの少なくとも一方が十分に溶融していないために、半田ボールと半田ペーストとが十分に濡れず、半田ボールと半田ペーストとが部分的に接続された接続不良(以下、このような接続不良を部分接続と示す)が生じている場合、半田ボールと半田ペーストとの間に空隙が生じないため、正常な接続状態と顕著な差が縦断層画像に現われない。そのため、上記した特許文献1に示されるX線検査装置では、部分接続を検出することが困難であった。
部分接続は、機械的な接続が不十分なために、電子装置を構成する部材の線膨張係数差による熱応力や、電子装置に作用する振動などの外部応力によって接続不良を引き起こす虞がある。また、電気的な接続も不十分なために、接続部位の抵抗が高く、抵抗による発熱によって接続不良を引き起こす虞もある。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、接続不良を精度良く検出することができる電子装置、及び接続不良検査システムを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、一面に、複数の半田ボールが形成された回路素子と、該回路素子の一面との対向面における、半田ボールと対応する位置に形成された複数のランド、及び該ランドに配置された半田ペーストを有するプリント基板と、を備え、半田ボールと半田ペーストとが接続されてなる半田接続部が構成された電子装置であって、ランドにおける半田ペーストが配置されるペースト配置面に、凹部が形成されていることを特徴する。
このように本発明によれば、ランドのペースト配置面に凹部が形成されている。したがって、ランドのペースト配置面に半田ペーストを塗布する際に、凹部が半田ペーストによって閉塞され、凹部に気体が貯留される。したがって、半田ボールと半田ペーストとを接触させた状態で加熱するリフロー工程において、凹部に貯留された気体が加熱によって膨張する。
半田ボールと半田ペーストとが正常に接触され、十分に濡れている場合、半田ボールと半田ペーストとが互いに混ざり合い、半田接続部が形成される。混ざり合った直後の半田接続部(溶融状態の半田接続部)は軟らかいため、上記した気体の一部は、半田接続部における半田ペースト相当領域、及び半田ボール相当領域に流入し、これにより半田接続部内に空隙(ボイド)が形成される。したがって、正常に接続されている場合、半田接続部における半田ペースト相当領域の透過画像(以下、単に半田ペーストの透過画像と示す)、及び、半田接続部における半田ボール相当領域の透過画像(以下、単に半田ボールの透過画像と示す)にボイドが現われる。
これに対し、半田ボールと半田ペーストとが接触され、半田ボールと半田ペーストとが十分に濡れていない場合(半田ボールと半田ペーストとが部分接続されている場合)、半田接続部における、ボイドが半田ボール相当領域へ流動する流路としての機能を果たす、半田ボールと半田ペーストとの接続部位が狭いために、ボイドが半田ボール相当領域に流入され難い。したがって、部分接続されている場合、半田ボールの透過画像にボイドが現われ難く、現われたとしても、ボイドの大きさは微小である。したがって半田ボールの透過画像にボイドが現われず、半田ペーストの透過画像のみにボイドが現われる、とみなすことができる。なお、半田ボールと半田ペーストとが互いに接触していない非接続状態の場合、半田ボールと半田ペーストとが接続されていないので、ボイドの一部が半田ボール相当領域に流入されず、したがって半田ペーストの透過画像にのみボイドが現われるのは、言うまでもない。
以上により、半田ボールの透過画像にボイドが現われているか否かを判別することで、半田ボールと半田ペーストとが正常に接続されているか否か(部分接続や非接続などの接続不良が生じているか否か)を判別することができる。以上のようにして、上記した電子装置は、接続不良を精度良く検出することができる電子装置となっている。
なお、接続不良が生じている場合、ボイドの一部が外部に排気されるので、半田ペースト相当領域内のボイドは縮小する。したがって、半田ボールの透過画像にボイドが現われるか否かではなく、半田接続部の透過画像に現われるボイドの大きさに基づいて、半田ボールと半田ペーストとが正常に接続されているか否か(半田接続部が正常に構成されているか否か)を判別することもできる。
請求項2に記載のように、凹部のペースト配置面側における端部の開口径が、半田ペーストを構成する半田粒子の平均径よりも短い構成が好ましい。これによれば、ランドのペースト配置面に半田ペーストを塗布する際に、凹部内に半田ペーストが充填されることを抑止することができる。すなわち、凹部の気体が半田ペーストによって排気されることを抑止することができる。
請求項3に記載のように、凹部のプリント基板側における端部の径が、ペースト配置面側における端部の開口径よりも長い構成が良い。これによれば、プリント基板側における端部の径と、ペースト配置面側における端部の開口径とが同じ凹部よりも、凹部に貯留される気体の体積を増大することができる。これにより、より大きなボイドを形成することができるので、接続不良の検出をより明瞭にすることができる。
請求項4に記載のように、凹部として、プリント基板側の端部が開口された貫通孔を採用することもできる。これによれば、プリント基板側の端部が未貫通の凹部よりも、貫通孔内に貯留される気体の体積を増大することができる。これにより、より大きなボイドを形成することができるので、接続不良の検出をより明瞭にすることができる。
請求項5に記載のように、凹部は、ランドにおけるペースト配置面の中心部に形成された構成が好ましい。これによれば、ボイドの中心部が配置面の中心部の直上に位置するように、ボイドが形成される。したがって、凹部がランドの中心部から離れた位置に形成され、これによってボイドの中心部が配置面の中心部の直上から離れた位置とされた構成と比べて、半田接続部における、ボイドと半田接続部の外表面との最短距離が長い構成となっている。したがって、電子装置を構成する部材の線膨張係数差による熱応力や、電子装置に作用する振動などの外部応力によって、半田接続部に生じた亀裂と、ボイドとが連結されることが抑制された構成となっている。これにより、亀裂に起因する接続不良の発生を抑制することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5いずれか1項に記載の電子装置と、半田ボールと半田ペーストとの接続部位の透過画像を、X線にて撮像する撮像手段と、を備えることを特徴とする。したがって、請求項1〜5いずれか1項に記載の発明の作用効果と同様の作用効果を得ることができるので、その記載を省略する。
請求項7に記載のように、撮像手段の具体的は構成として、撮像手段が、電子装置を載置する載置台と、電子装置にX線を照射するX線照射部と、載置台を介してX線照射部と対向する位置に設けられ、電子装置を透過したX線を検知するX線検知部と、を有する構成を採用することができる。
上記したように、本発明によれば、半田接続部の透過画像に基づいて、接続不良の有無を判別することができる。したがって、従来のX線検査装置とは異なり、多数の縦断層画像を検出し、該縦断層画像を積分処理することで、立体的な縦断層画像を得る必要がなく、接続部位の透過画像を本発明に係る撮像手段によって得て、目視検査するだけで、接続状態の良否を判別することができる。これにより、多数の透過画像を撮像する時間や、積分処理の時間などを省略することができるので、検査時間を短縮することができる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る接続不良検査システムの概略構成を示すブロック図である。図2は、電子装置の概略構成を示す断面図である。図3は、回路素子の概略構成を示す断面図である。図4は、プリント基板の概略構成を示す断面図である。図5は、貫通孔を説明するための拡大断面図である。図6は、電子装置の製造工程を説明するための断面図であり、(a)は配置工程、(b)は接触工程、(c)はリフロー工程を示す。なお、図2及び図6(c)においては、紙面に対して左側の半田接続部が正常に構成されている状態を示し、紙面に対して右側の半田接続部が接続不良状態を示している。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る接続不良検査システムの概略構成を示すブロック図である。図2は、電子装置の概略構成を示す断面図である。図3は、回路素子の概略構成を示す断面図である。図4は、プリント基板の概略構成を示す断面図である。図5は、貫通孔を説明するための拡大断面図である。図6は、電子装置の製造工程を説明するための断面図であり、(a)は配置工程、(b)は接触工程、(c)はリフロー工程を示す。なお、図2及び図6(c)においては、紙面に対して左側の半田接続部が正常に構成されている状態を示し、紙面に対して右側の半田接続部が接続不良状態を示している。
図1に示すように、接続不良検査システム100は、要部として、被検査対象である電子装置10と、電子装置10の透過画像を撮影する撮像手段40とを有している。図2に示すように、電子装置10は、回路素子20とプリント基板30とが、半田接続部11を介して、機械的及び電気的に接続されてなるものである。
図3に示すように、回路素子20は、集積回路が形成されたベアチップ(図示略)を搭載し、且つ電気的に接続されるインターポーザ21と、インターポーザ21の一面21aに複数形成された第1ランド22と、該第1ランド22の配置面22aに配置された半田ボール23と、一面21aに形成された配線パターン(図示略)と溶融した半田ボール23(半田接続部11)とが電気的に接続されることを被覆・保護する第1レジスト24と、を有するものである。インターポーザ21における一面21aの裏面21bには、ベアチップの電極と電気的に接続される配線パターン(図示略)が形成されており、該配線パターンは、インターポーザ21に形成された再配線(図示略)を介して、第1ランド22と電気的に接続されている。なお、ベアチップとインターポーザ21との電気的な接続部位は、封止樹脂(図示略)によって被覆・保護されている。
図4に示すように、プリント基板30の一面30aには、配線パターン(図示略)と、該配線パターンと電気的に接続され、上記した半田ボール23と対応した位置に配置された複数の第2ランド31と、第2ランド31の配置面31aに配置された半田ペースト32と、一面30aに形成された配線パターンと溶融した半田ペースト32(半田接続部11)とが電気的に接続されることを被覆・保護する第2レジスト33と、が形成されている。プリント基板30は、セラミックや熱可塑性樹脂などからなる絶縁性の基板である。第2ランド31は、公知のフォトレジスト工程を経ることで、プリント基板30の一面30aに形成される。半田ペースト32は、第2ランド31の配置面31a以外の部位(第2レジスト33)をステンレスなどのメタルマスクよって覆った状態で、外部に露出した配置面31aに半田ペースト32を印刷することで形成される。半田ペースト32は、半田粒子と、該半田粒子を結びつける揮発性の溶剤と、を含む。なお、半田ボール23は、上記した半田粒子からなる。
図5に示すように、第2ランド31の配置面31aの中央部には、プリント基板30の厚さ方向に沿って貫通する、径が一定の貫通孔34が形成されている。これにより、第2ランド31における貫通孔34を構成する内壁面35と、半田ペースト32と、プリント基板30の一面30aによって、気体を貯留する内部空間36が構成されている。貫通孔34における半田ペースト32側の縁部34aの径は、半田ペースト32を構成する半田粒子の平均径Lよりも短く形成されており、これにより、半田ペースト32を配置面30aに印刷する際、内部空間36内に半田ペースト32が流入しない構成となっている。本実施形態では、半田粒子の平均径Lがおよそ30μmのものを使用しており、本実施形態に係る縁部34aの径は、30μmよりも短く設計されている。なお、半田ペースト32を構成する揮発性の溶剤は、半田粒子と結びつき合っているために、内部空間36内に流入されない。また、図5においては、便宜上、半田粒子の数を少なく描いている。
撮像手段40は、図1に示すように、電子装置10を載置する載置台41と、電子装置10にX線(図1に示す破線矢印)を照射するX線照射部42と、電子装置10及び載置台41を透過したX線を検出するX線検出部43と、を有している。撮像手段40には、X線検出部43によって検出された電子装置10の透過画像を画像処理するパソコン44が接続されており、パソコン44のモニターに、電子装置10における半田接続部11が強調された透過画像が表示される。なお、X線照射部42は、パソコン44によって制御される。
次に、電子装置10の製造工程を説明する。図6(a)に示すように、先ず、回路素子20とプリント基板30とを、半田ボール23と半田ペースト32とが対向するように、配置する。以上が、配置工程である。
配置工程終了後、図6(b)に示すように、半田ボール23と半田ペースト32とを互いに接触させる。以上が、接触工程である。なお、図6(b)においては、2つの半田ボール23と、2つの半田ペースト32とを示しているが、説明の都合上、紙面に対して左側の半田ボール23と半田ペースト32とは、正常に接触された状態を示し、紙面に対して右側の半田ボール23と半田ペースト32とは、回路素子20の製造工程における半田ボール23の高さばらつきや、プリント基板30の製造工程における半田ペースト32の高さばらつきなどによって、接触が不十分な状態を示している。
接触工程終了後、図6(c)に示すように、半田ボール23と半田ペースト32とに熱を印加することで、半田ボール23と半田ペースト32とを溶融し、冷却固化して、回路素子20とプリント基板30とを機械的及び電気的に接続する半田接続部11を構成する。以上が、リフロー工程である。以上の工程を経ることで、電子装置10が形成される。
次に、電子装置10及び接続不良検査システム100の特徴点を説明する。上記したように、図2においては、紙面に対して左側の半田接続部11が正常に構成されている状態(以下、このような状態を、正常な接続状態と示す)を示し、紙面に対して右側の半田接続部11が接続不良状態を示している。図2に示すように、半田接続部11は、半田ボール23の配置位置に位置する半田ボール相当領域11aと、半田ペースト32の配置位置に位置する半田ペースト相当領域11bと、を有している。正常な接続状態の半田接続部11には、半田ボール相当領域11a及び半田ペースト相当領域11bにボイド50が形成され、接続不良状態の半田接続部11には、半田ペースト相当領域11bのみにボイド50が形成されている。このボイド50は、上記したリフロー工程において、内部空間36に貯留された気体が膨張することで形成される。
リフロー工程において、半田ボール23と半田ペースト32とを互いに接触させて加熱すると、内部空間36に貯留された気体が加熱によって膨張し、膨張した気体が、加熱によって軟らかくなった半田ペースト相当領域11b内に浮上し、これにより半田ペースト相当領域11b内に空隙(ボイド50)が形成される。また、半田ペースト32を構成する揮発性の溶剤が加熱によって気化し、これにより半田ペースト相当領域11b内に気泡51が発生する。この気泡51は、軟らかくなった半田ペースト相当領域11b内を遊動し、上記したボイド50若しくは外部に流動する。
図6(b)に示すように、半田ボール23と半田ペースト32とが正常に接触された場合、上記したリフロー工程において、半田ボール23と半田ペースト32とが互いに混ざり合い、半田接続部11を構成する。混ざり合った直後の半田接続部11(溶融状態の半田接続部11)は軟らかいため、上記したボイド50及び気泡51の一部は、半田接続部11における半田ペースト相当領域11b及び半田ボール相当領域11aに流入する。そして、気泡51の一部がボイド50に流入し、ボイド50が肥大する。したがって、正常に接続されている場合、図2に示すように、半田ボール相当領域11a及び半田ペースト相当領域11bにボイド50が形成される。
これに対し、図6(b)に示すように、半田ボール23と半田ペースト32との接触が不十分な場合、上記したリフロー工程において、半田ボール23と半田ペースト32とが部分的に接続され(以下、このような接続不良を部分接続と示す)、接続が不十分な半田接続部11が形成される。このような半田接続部11の場合、ボイド50及び気泡51が半田ボール23へ流動する流路としての機能を果たす半田ボール23と半田ペースト32との接続部位が狭いために、ボイド50及び気泡51は半田ボール相当領域11aに流入され難い。半田ボール相当領域11aに流入したとしても、ボイド50の大きさは微小であるために、後述する透過画像には現われ難い。したがって、部分接続されている場合、半田ペースト相当領域11bにしかボイド50は形成されない、とみなしてよい。また、半田ボール23と半田ペースト32とが全く接続されていない場合においては、半田ペースト相当領域11bにしかボイド50が形成されないのは、言うまでもない。
次に、本発明者によって撮像された半田接続部11の透過画像を図7に基づいて説明する。図7は、半田接続部11における半田ボール相当領域11aを強調した透過画像であり、(a)は正常な接続状態、(b)は接続不良状態を示している。図7に示すように、(a)では明瞭にボイド50が現われているのに対して、(b)ではボイド50が現われていないことが確認できる。このように、半田接続部11における半田ボール相当領域11aの透過画像にボイド50が現われているか否かを目視検査によって判別することで、半田ボール23と半田ペースト32とが正常に接続されているか否かを判別することができる。以上により、上記した電子装置10及び接続不良検査システム100は、接続不良を精度良く検出することができる電子装置、及び接続不良検査システムとなっている。なお、上記した半田ボール相当領域11aを強調した透過画像は、撮像手段40に接続されたパソコン44によって、撮像された透過画像を、X線の透過量が少ない領域を例えば白く表示し、X線の透過量が多い領域を例えば黒く表示するように、画像処理(コントラスト調整)を行うことで、得ることができる。半田ボール相当領域11aはボイド50に比べて物が密に詰まっているのでX線の透過量が少なく、ボイド50は半田ボール相当領域11aに比べて物が密に詰まっていないのでX線の透過量が多い。したがって、X線の透過量が少ない領域を白く表示し、X線の透過量が多い領域を黒く表示するように設定することで、半田ボール相当領域11aを白く表示し、ボイド50を黒く表示することができる。
なお、図2に示すように、接続不良状態の半田接続部11のボイド50は、正常の半田接続部11のボイド50と比べて小さい。これは、半田ペースト相当領域11b内に形成されたボイド50及び気泡51が、半田ボール相当領域11a内に流入されず、外部に排気されるためである。したがって、半田ボール相当領域11aの透過画像にボイド50が現われるか否かではなく、半田接続部11の透過画像に現われるボイド50の大きさに基づいて、半田ボール23と半田ペースト32とが正常に接続されているか否か(半田接続部11が正常に構成されているか否か)を判別することもできる。
また、上記したように、本実施形態に係る電子装置10及び接続不良検査システム100によれば、半田接続部11の透過画像に基づいて、接続不良の有無を判別することができる。したがって、従来のX線検査装置とは異なり、多数の縦断層画像を検出し、該縦断層画像を積分処理することで、立体的な縦断層画像を得る必要がなく、半田接続部11の透過画像を撮像手段40によって得て、パソコン44によってコントラスト調整された半田接続部11の透過画像をパソコン44のモニターに表示し、表示された半田接続部11の透過画像を目視検査するだけで、接続状態の良否を判別することができる。これにより、多数の透過画像を撮像する時間や、積分処理の時間などを省略することができるので、検査時間を短縮することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態では、図5に示すように、第2ランド31に、径が一定の貫通孔34が形成される例を示した。しかしながら、図8に示すように、半田ペースト32側の縁部34aの径よりも、プリント基板30の一面30a側の縁部34bの径のほうが長い貫通孔34を形成しても良い。これによれば、内部空間36の体積を増大することができるので、より大きなボイド50を形成することができる。したがって、接続不良の判別をより明瞭とすることができる。なお、このような末広がりの貫通孔34は、第2ランド31の形成時において、第2ランド31における貫通孔34に相当する部位以外をマスクよって覆った状態で、貫通孔34をパターニングする露光を、プリント基板30の厚さ方向に対して斜めの方向から照射することで、形成することができる。図8は、貫通孔の変形例を説明するための拡大断面図であり、便宜上、半田粒子の数を少なく描いている。
本実施形態では、貫通孔34における半田ペースト32側の縁部34aの径が、半田ペースト32を構成する半田粒子の平均径Lよりも短く形成されている例を示した。しかしながら、縁部34aの径を、半田粒子の平均径Lよりも長く形成しても良い。半田粒子は、半田ペースト32を構成する揮発性の溶剤や有機バインダーによって連結されているので、縁部34aの径が半田粒子の平均径Lよりも長くとも、半田ペースト32の印刷時において、内部空間36は半田ペースト32によって充填されない。したがって、縁部34aの径を、半田粒子の平均径Lよりも長く形成しても良い。
なお、縁部34aの径を、半田粒子の平均径Lよりも長く形成した場合、リフロー工程において、内部空間36が、熱によって連結力が弱まった半田粒子によって充填される場合がある。しかしながら、上記したように、本発明は、半田ペースト相当領域11bにおけるボイド50ではなく、半田ボール相当領域11aにおけるボイド50の有無、若しくはボイド50の大きさによって、接続不良の有無を判別する。したがって、リフロー工程において、内部空間36が、溶融した半田ペースト32によって充填されても良く、接続不良の有無を判別するのに支障はない。
本実施形態では、正常な接続状態において、半田ペースト相当領域11b及び半田ボール相当領域11aにボイド50が形成される例を示した。しかしながら、ボイド50は、半田接続部11の粘性によって、半田ボール相当領域11aのみに形成される場合がある。しかしながら、上記したように、本発明は、半田ペースト相当領域11bにおけるボイド50ではなく、半田ボール相当領域11aにおけるボイド50の有無、若しくはボイド50の大きさによって、接続不良の有無を判別する。したがって、ボイド50が半田ペースト相当領域11bに形成されていなくとも、接続不良の有無を判別するのに支障はない。
本実施形態では、貫通孔34が第2ランド31の中央部に形成される例を示した。しかしながら、貫通孔34の形成位置は、上記例に限定されず、内部空間36を構成することができる位置であれば、上記例に限定されない。しかしながら、貫通孔34を、第2ランド31の中央部から離れた位置に形成した場合、ボイド50は貫通孔34の直上に形成されるので、本実施形態で示した構成と比べて、半田接続部11における、ボイド50と半田接続部11の外表面との最短距離が短い構成となる。したがって、貫通孔34が第2ランド31の中央部から離れた位置に形成された場合、電子装置10を構成する部材の線膨張係数差による熱応力や、電子装置10に作用する振動などの外部応力によって、半田接続部11に生じる亀裂とボイド50とが連結され易く、亀裂に起因する接続不良が生じ易くなる。したがって、貫通孔34は、本実施形態で示したように、第2ランド31の中央部に形成される構成が好ましい。
本実施形態では、貫通孔34が第2ランド31に形成される例を示した。しかしながら、貫通孔34ではなく、第2ランド31の配置面31aのみに開口する溝部を形成しても良い。これによっても、溝部と、半田ペースト32によって、気体を貯留する内部空間36を構成することができる。しかしながら、貫通孔34のほうが、内部空間36の体積を大きくすることができるので、貯留する気体の体積を大きくすることができる。これにより、より大きなボイド50を形成することができるので、接続不良の検出をより明瞭とすることができる。
10・・・電子装置
20・・・回路素子
30・・・プリント基板
34・・・貫通孔
36・・・内部空間
40・・・撮像手段
50・・・ボイド
51・・・気泡
100・・・接続不良検査システム
20・・・回路素子
30・・・プリント基板
34・・・貫通孔
36・・・内部空間
40・・・撮像手段
50・・・ボイド
51・・・気泡
100・・・接続不良検査システム
Claims (7)
- 一面に、複数の半田ボールが形成された回路素子と、
該回路素子の一面との対向面における、前記半田ボールと対応する位置に形成された複数のランド、及び該ランド上に配置された半田ペーストを有するプリント基板と、を備え、
前記半田ボールと前記半田ペーストとが接続されてなる半田接続部が構成された電子装置であって、
前記ランドにおける前記半田ペーストが配置されるペースト配置面に、凹部が形成されていることを特徴とする電子装置。 - 前記凹部のペースト配置面側における端部の開口径が、前記半田ペーストを構成する半田粒子の平均径よりも短いことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
- 前記凹部のプリント基板側における端部の径が、前記ペースト配置面側における端部の開口径よりも長いことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子装置。
- 前記凹部は、前記プリント基板側の端部が開口された貫通孔であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の電子装置。
- 前記凹部は、前記ランドにおけるペースト配置面の中心部に形成されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の電子装置。
- 請求項1〜5いずれか1項に記載の電子装置と、
前記半田ボールと前記半田ペーストとの接続部位の透過画像を、X線にて撮像する撮像手段と、を備えることを特徴とする接続不良検査システム。 - 前記撮像手段は、前記電子装置を載置する載置台と、前記電子装置にX線を照射するX線照射部と、前記載置台を介して前記X線照射部と対向する位置に設けられ、前記電子装置を透過したX線を検知するX線検知部と、を有することを特徴とする請求項6に記載の接続不良検査システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008282652A JP2010109306A (ja) | 2008-11-03 | 2008-11-03 | 電子装置、及び接続不良検査システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008282652A JP2010109306A (ja) | 2008-11-03 | 2008-11-03 | 電子装置、及び接続不良検査システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010109306A true JP2010109306A (ja) | 2010-05-13 |
Family
ID=42298419
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008282652A Pending JP2010109306A (ja) | 2008-11-03 | 2008-11-03 | 電子装置、及び接続不良検査システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010109306A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013131528A (ja) * | 2011-12-20 | 2013-07-04 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 表面実装型電子デバイスの実装方法とその実装基板 |
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2008
- 2008-11-03 JP JP2008282652A patent/JP2010109306A/ja active Pending
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JP2013131528A (ja) * | 2011-12-20 | 2013-07-04 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 表面実装型電子デバイスの実装方法とその実装基板 |
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