JP2010107921A - フォトマスクブランク、フォトマスク及びその製造方法 - Google Patents

フォトマスクブランク、フォトマスク及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】所定組成の遷移金属シリサイドを主成分とする材料からなる遮光層を用いたフォトマスクブランク及びフォトマスクにおいても、表面反射率を20%以下にできるフォトマスクブランク及びフォトマスクを提供する。
【解決手段】波長200nm以下の露光光が適用されるフォトマスクを作製するために用いられる透光性基板上に遮光膜を備えたフォトマスクブランクであって、前記遮光膜10は、遷移金属の含有量が20原子%以上、40原子%以下である遷移金属シリサイドを主成分とする材料からなり、層の厚さが40nm未満である遮光層12と該遮光層12の上に接して形成される表面反射防止層13からなり、前記表面反射防止層13は膜厚が20nm以下であり、かつ表面反射率が20%以下となるような屈折率n及び消衰係数kを有する材料からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体デバイス等の製造において使用されるフォトマスクブランク、フォトマスク及びその製造方法等に関する。
半導体デバイス等の微細化は、性能、機能の向上(高速動作や低消費電力化等)や低コスト化をもたらす利点があり、微細化はますます加速されている。この微細化を支えているのがリソグラフィ技術であり、転写用マスクは、露光装置、レジスト材料とともにキー技術となっている。
近年、半導体デバイスの設計仕様でいうハーフピッチ(hp)45nm〜32nm世代の開発が進められている。これはArFエキシマレーザー露光光の波長193nmの1/4〜1/6に相当している。特にhp45nm以降の世代では従来の位相シフト法、斜入射照明法や瞳フィルター法などの超解像技術(Resolution Enhancement Technology:RET)と光近接効果補正(Optical Proximity Correction : OPC)技術の適用だけでは不十分となってきており、超高NA技術(液浸リソグラフィ)や二重露光法(ダブルパターニング)が必要となってきている。
通常、透明基板上に、遮光膜のパターンを有するフォトマスクを作成する場合、マスクパターンが形成されたレジスト膜をマスクとして遮光膜をドライエッチングすることでマスクパターンを転写する。この際、レジスト膜もエッチングされて消費される。マスクパターンを遮光膜に転写したときの解像性を向上させるには、ドライエッチングを行った後のレジスト膜が所定膜厚以上、残存する必要がある。しかし、レジスト膜の膜厚を厚くすると、レジストパターンの倒れの問題が発生するため、膜厚を厚くすることは望ましくない。遮光膜に転写したときの解像性を向上させるには、遮光膜の薄膜化が有効である。しかし、遮光膜を薄膜化すると、OD値(光学濃度)が減少してしまう。特許文献1では、遮光膜の薄膜化を図るため、クロム系材料よりも吸収係数が大きい遷移金属シリサイド材料を適用しており、特にドライエッチング加工性の点からモリブデンシリサイドが好ましいとしている。これにより、遮光膜の膜厚を従来よりも薄くすることはできている。
ところで、半導体デザインルールにおけるDRAMハーフピッチ(hp)45nm以降の微細パターンの形成には、開口数がNA>1の超高NA露光方法、例えば液浸露光を利用する必要がある。
液浸露光は、ウェハと露光装置の最下レンズとの間を液体で満たすことで、屈折率が1の空気の場合に比べて、液体の屈折率倍にNAを高められるため、解像度を向上できる露光方法である。開口数(NA:Numerical Aperture)は、NA=n×sinθで表される。θは露光装置の最下レンズの最も外側に入る光線と光軸とがなす角度、nはウェハと露光装置の最下レンズとの間における媒質の屈折率である。
しかし、開口数がNA>1の液浸露光方法を適用し、半導体デザインルールにおけるDRAMハーフピッチ(hp)45nm以降の微細なパターンの形成を行おうとした場合、期待した解像度やCD精度(リニアリティ含む)が得られない、という課題があることが判明した。
その原因としては、マスクパターンのパターン幅を露光波長より小さくしていくと、フォトマスクへの入射角度(基板の法線と入射光のなす角)が小さい場合(垂直入射に近い場合)フォトマスクから射出する±1次回折光の射出角度が大きくなり±1次回折光が有限の径のレンズに入射しなくなり解像しなくなる。これを避けるために、フォトマスクへの入射角度を大きくする(斜め入射にする)と、フォトマスクから射出する±1次回折光の射出角度が小さくなり、±1次回折光が有限の径のレンズに入射し、解像するようになる。
しかし、このようにフォトマスクへの入射角度を大きくしていくと、遮蔽効果(シャドーイング)という問題が発生し、解像度に悪影響を及ぼすものとなる。具体的には図13に示すように遮光パターンの側壁に対して露光光が斜め入射されると、遮光パターンの3次元的構造(特に高さ)から影ができる。この影によって、フォトマスク上のサイズが正確に転写されなくなり、また、光量が小さくなる(暗くなる)。
以上のように、ブランクから作製したフォトマスクを用いてウェハ等の転写対象物に対して転写する際においてもパターンの細線化の結果、パターンの側壁高さに起因する解像度の低下の課題が生じ、その解決手段として、転写パターンを薄膜化する必要性があり、このため遮光膜のさらなる薄膜化が必要性となる。
特願2007−78807号公報
本発明者らは、以下の目的の下、鋭意研究開発を進めた。
(1)レジスト膜厚200nm以下(概ねhp45nm以降)、更にはレジスト膜厚150nm以下(概ねhp32nm以降)をねらった世代の材料開発を目的とする。
(2)半導体デザインルールにおけるDRAMハーフピッチ(hp)45nm以降の世代、特にhp32−22nm世代に必要な超高NA技術やダブルパターニングに対応できる遮光膜の薄膜化(ひいては転写パターンの薄膜化)を目的とする。
(3)マスク上のパターンの解像性50nm以下を達成可能なフォトマスクブランクの提供を目的とする。
その結果、本発明者らは、遷移金属の含有量が20原子%以上、40原子%以下である金属シリサイドを主成分とする遮光層は、この範囲外の組成(遷移金属の含有量が20原子%未満、40原子%超)に対し、ArFエキシマレーザ露光光における遮光性が相対的に大きい遮光層が得られること、遮光層の厚さが40nm未満という従来よりも大幅に薄い層の厚さでも所定の遮光性(光学濃度)が得られることを見い出した。特に、モリブデンの含有量が20原子%以上、40原子%以下であるモリブデンシリサイド金属からなる遮光層は、図14に示すとおり、この範囲外の組成(モリブデンの含有量が20原子%未満、40原子%超)に対し、ArFエキシマレーザ露光光における遮光性が相対的に大きい遮光層が得られ、遮光層の薄膜化に対して顕著に効果があることを見出した。
上記所定組成の遮光層を用いると、以下の作用効果が得られる。
(1)遮光膜の薄膜化(転写パターンの薄膜化)によって次の作用効果が得られる。
1)マスク洗浄時のマスクパターン倒れ防止が図られる。
2)遮光膜の薄膜化によって、マスクパターンの側壁高さも低くなることから、特に側壁高さ方向のパターン精度が向上し、CD精度(特にリニアリティ)を高めることができる。
3)特に高NA(液浸)世代で使用されるフォトマスクに関しては、シャドーイング対策として、マスクパターンを薄くする(マスクパターンの側壁高さを低くする)必要があるが、その要求に応えられる。
ところで、上記のように、遮光性能を向上させるために遮光層の材料に上記所定組成の遷移金属シリサイドを主成分とした材料(特にモリブデンシリサイド金属)を適用した場合、上記所定組成の遷移金属シリサイドは、ArFエキシマレーザ露光光(波長193nm)に対する表面反射率が特に高い特性を有していることが判明した。
そこで、本発明者らは、上記所定組成の遷移金属シリサイドを主成分とした材料(特にモリブデンシリサイド金属)の遮光層を用いたフォトマスクにおいても、表面反射率を大幅に低減できる(例えば20%以下にできる)表面反射防止層について鋭意検討した。
その結果、表面反射防止層として適切な20nm以下の膜厚(表面反射防止層の膜厚をただ単に従来よりも厚くして表面反射率を下げるのでは、遮光層を薄膜化した意味がなくなる。)を前提に考えたときに、表面反射率が20%以下となるような表面反射防止層の屈折率n及び消衰係数kの組み合わせは容易に見い出すことができないことが判った。
特に、例えばMo10原子%以下のMoSiONを表面反射防止層とした場合にあっては、表面反射防止層として適切な20nm以下の膜厚を前提に考えたときに、表面反射率が20%以下となるような表面反射防止層の屈折率n及び消衰係数kの組み合わせは容易に見い出すことができないことが判った。
更に、表面反射防止層として適切な20nm以下の膜厚で、かつ表面反射率が20%以下となるような「表面反射防止層の膜厚とnとkの組み合わせ」の複数候補のうち最適な1つを選択する手法があれば便利である。
本発明は、上記所定組成の遷移金属シリサイドを主成分とする材料からなる遮光層を用いたフォトマスクブランク及びフォトマスクにおいても、表面反射率を20%以下にできるフォトマスクブランク及びフォトマスクの提供を目的とする。
本発明者らは、上記所定組成の遷移金属シリサイドを主成分とした材料からなる遮光層を用いたフォトマスクブランク及びフォトマスクにおいて、この材料を選定したことに起因して遮光層の表面反射率が従来よりも高くなった場合においても、遮光膜の表面反射率を少なくとも20%以下に確保できるような表面反射防止層を検討した。同時に、遮光膜全体の薄膜化を実現するため、表面反射防止層の膜厚を少なくとも20nm以下とすることを検討した。その結果、表面反射防止層の表面で反射する反射光と、露光光が外から表面反射防止層内に透過して遮光層の表面で反射し、表面反射防止層内を透過して再度外に出ていく反射光との間で、高い干渉効果が得られるような特性を有する表面反射防止層の屈折率n、消衰係数k、膜厚の組み合わせを求めること、そして、その組み合わせの中から1つを選定すること、そして、その選定した屈折率n、消衰係数kを有する材料で、選定した膜厚で、遮光層の上面に表面反射防止層を形成することによって、表面反射防止層の膜厚を20nm以下であり、かつ遮光膜としての表面反射率を20%以下に抑制できることを見い出し、本願発明に至った。
本発明は、以下の構成を有する。
(構成1)
波長200nm以下の露光光が適用されるフォトマスクを作製するために用いられる透光性基板上に遮光膜を備えたフォトマスクブランクであって、
前記遮光膜は、
遷移金属の含有量が20原子%以上、40原子%以下である遷移金属シリサイドを主成分とする材料からなり、層の厚さが40nm未満である遮光層と、
該遮光層の上に接して形成される表面反射防止層からなり、
前記表面反射防止層は、膜厚が20nm以下であり、かつ表面反射率が20%以下となるような屈折率n及び消衰係数kを有する材料からなる
ことを特徴とするフォトマスクブランク。
(構成2)
前記表面反射防止層は、屈折率nが1.4以上3.0以下、消衰係数kが0より大きく1.3以下である
ことを特徴とする構成1記載のフォトマスクブランク。
(構成3)
前記表面反射防止層は、酸素、窒素のうち少なくとも一方を含むシリサイド化合物からなる
ことを特徴とする構成1または2のいずれかに記載のフォトマスクブランク。
(構成4)
前記表面反射防止層は、さらにモリブデンを含有することを特徴とする構成3記載のフォトマスクブランク。
(構成5)
前記表面反射防止層は、モリブデンが0原子%超、10原子%以下含有している
ことを特徴とする構成4記載のフォトマスクブランク。
(構成6)
前記遷移金属シリサイドの遷移金属は、モリブデンである
ことを特徴とする構成1から5のいずれかに記載のフォトマスクブランク。
(構成7)
前記遮光膜は、前記遮光層の下に接して形成される裏面反射防止層を備える
ことを特徴とする構成1から6のいずれかに記載のフォトマスクブランク。
(構成8)
前記裏面反射防止層は、
酸素、窒素のうちの少なくとも一方を含むモリブデンシリサイド化合物からなる
ことを特徴とする構成7記載のフォトマスクブランク。
(構成9)
前記遮光膜の上に接して形成される膜であり、クロムを主成分とする材料からなるエッチングマスク膜を備える
ことを特徴とする構成1または8のいずれかに記載のフォトマスクブランク。
(構成10)
前記エッチングマスク膜は、
窒化クロム、酸化クロム、窒化酸化クロム、酸化炭化窒化クロムのいずれかを主成分とする材料で形成されている
ことを特徴とする構成9記載のフォトマスクブランク。
(構成11)
構成1から10のいずれかに記載のフォトマスクブランクの製造方法であって、
遮光膜の表面反射率が20%以下であり、かつ表面反射防止層の膜厚が20nm以下である条件を満たす表面反射防止層の屈折率nおよび消衰係数kと膜厚との組み合わせを求め、求めた組み合わせの中から1つを選定し、遮光層の上面に表面反射防止層を、選定した組み合わせの屈折率nおよび消衰係数kを有する材料で、かつ選定した組み合わせの膜厚で形成する工程を有する
ことを特徴とするフォトマスクブランクの製造方法。
(構成12)
構成1から10のいずれかに記載のフォトマスクブランクを用いて作製されるフォトマスク。
(構成13)
構成1から構成10のいずれかに記載のフォトマスクブランクを用いるフオトマスクの製造方法。
本発明によれば、上記所定組成の遷移金属シリサイドを主成分とする材料からなる遮光層を用いて遮光性を向上させた遮光膜を有するフォトマスクブランク及びフォトマスクであり、遮光層の遮光性を向上させたことに起因して、露光光に対する表面反射率が従来よりも高くなった場合において、高い干渉効果が得られる特性を有する表面反射防止層の屈折率n、消衰係数k、膜厚の組み合わせを求めることを行い、その組み合わせの中から1つを選定し、その選定した屈折率n、消衰係数kを有する材料で、選定した膜厚で表面反射防止層を形成することにより、薄い膜厚の遮光膜でも所定のODを確保でき、表面反射率を所望の値以下、例えば20%以下にできる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフォトマスクブランクは、
波長200nm以下の露光光が適用されるフォトマスクを作製するために用いられる透光性基板上に遮光膜を備えたフォトマスクブランクであって、
前記遮光膜は、
遷移金属の含有量が20原子%以上、40原子%以下である遷移金属シリサイドを主成分とする材料からなり、層の厚さが40nm未満である遮光層と、
該遮光層の上に接して形成される表面反射防止層からなり、
前記表面反射防止層は、膜厚が20nm以下であり、かつ表面反射率が20%以下となるような屈折率n及び消衰係数kを有する材料からなる
ことを特徴とする(構成1)。
上記構成によれば、前記表面反射防止層は、膜厚が20nm以下であり、かつ表面反射率が20%以下となるような屈折率n及び消衰係数kを有する材料からなることとすることによって、上記所定組成の遷移金属シリサイドを主成分とする材料からなる遮光層を用いたフォトマスクブランク及びフォトマスクにおいても、表面反射率を20%以下にできるフォトマスクブランク及びフォトマスクを提供できる。
本発明は、例えば、下面の遷移金属シリサイドを主成分とする材料からなる遮光層の材料の複素屈折率(n,k)との関係において、表面反射率を所望の値以下にできる(例えば20%以下にできる)表面反射防止層の材料の複素屈折率(n,k)および膜厚を選定するものである。
本発明は、例えば、下面の遷移金属シリサイドを主成分とする材料からなる遮光層の材料の複素屈折率(n,k)との関係において、上記のように複素屈折率(n,k)および膜厚を選定しない場合の表面反射率(例えば25%〜40%程度)に対し、表面反射率を大幅に低減できる(例えば5%〜20%程度に低減できる)表面反射防止層の材料の複素屈折率(n,k)および膜厚を選定するものである。
また、本発明は、例えば、目標とする表面反射率を20%、15%、10%として表面反射防止層の材料の複素屈折率および膜厚を選定するものである。
また、本発明は、例えば、所定の範囲の表面反射率(例えば表面反射率が10%〜20%の範囲)となるような表面反射防止層の膜厚とnとkの組み合わせを求める(選定する)ものである。
また、本発明は、例えば、表面反射防止層として適切な20nm以下の膜厚で、かつ表面反射率が20%以下となるような「表面反射防止層の膜厚とnとkの組み合わせ」の複数候補のうち最適な1つを選択する手法を提供できる。例えば、表面反射防止層の膜厚をより薄くするためには、目標とする表面反射率が得られる条件(表面反射防止層)であれば、より消衰係数kが大きい方のものを選択した方が有利である。表面反射防止層である程度のODが得られるのであれば、遮光層の膜厚を少しでも薄くすることができるからである。
本発明においては、所定の遮光層に対し、所定の膜厚以下(例えば、20nm以下)で、所望の表面反射率以下(例えば、20%以下等)とすることができる表面反射防止層の屈折率n、消衰係数kおよび膜厚の組み合わせを求め、その範囲をグラフ等で規定し、その範囲内の組み合わせの中から1つを選定し、使用する。
例えば、遮光膜の表面反射率が20%以下であり、かつ表面反射防止層の膜厚が20nm以下である条件を満たす表面反射防止層の屈折率n、消衰係数kおよび膜厚の組み合わせを求め、求めた組み合わせの中から1つを選定し、使用する。(構成11)
より具体的には、例えば、遮光層の材料を固定(このとき、遮光層のn,kが決定する)し次に、表面反射防止層の膜厚(例えば、図3の20nm)を固定し、表面反射防止層のn,kをそれぞれ段階的に変動(例えば、n=1.4,1.7,2.0,2.32,2.6,2,9の6段階、k=0,0.1,0.31,0.6,0.9,1.2,1.5の7段階。)させたときの表面反射率を光学シミュレーションで求める。求めたシミュレーションデータをもとに、屈折率nと消衰係数kをそれぞれ縦軸、横軸としたプロットエリア上に、その膜厚(20nm)において、所定の表面反射率以下(例えば、図3、図4では20%以下)となる屈折率nと消衰係数kの組み合わせをプロットし、屈折率nと消衰係数kの組み合わせの範囲を決定する。同様に、他の膜厚(例えば、図3の19nm,18nm,17nm,16nm,15nm、図4の14nm,13nm,12nm,11nm,10nm,9nm,8nm,7nm)について、それぞれ、所定の表面反射率(20%以下)の条件を満たす屈折率nと消衰係数kの組み合わせの範囲を決定する。
また、フォトマスクブランクとして、求められる表面反射率の上限(例えば、15%,10%等)に応じて、同様の方法で、表面反射防止層の膜厚毎の屈折率nと消衰係数kの組み合わせの範囲を決定する。
本発明では、上記のように、膜厚について14種(14段階)、屈折率nについて6種(6段階)、消衰係数kについて7種(7段階)によって、所定の条件を満たすものを特定し、さらに、遮光膜全体で所定値以上のODを確保すること等、遮光膜として必要な条件を満たすものでさらに特定し、実際の材料群の中から、前記の特定した条件に当てはまる光学特性(n,k等)を有する好ましい1種を選択し、使用する。このように、遮光膜全体の薄膜化、所定値以上のOD確保、露光光に対する低い表面反射率の実現等、本発明の技術的思想を用いずに、多くの条件に適する表面反射防止層を選定することは容易ではない。
なお、本発明では、光学シミュレーションを、膜厚について14段階、屈折率nについて6段階、消衰係数kについて7段階にそれぞれ変化させて行っているが、各段階数を増やしてやることで、材料の選定精度がより向上する。
本発明において、表面反射防止層は、屈折率nが1.4以上3.0以下、消衰係数kが0より大きく1.4以下であることが好ましい。(構成2)
波長200nm以下の露光光(ArFエキシマレーザ露光光等)に対する表面反射率は20%以下とすることが望まれる。また、遮光膜の薄膜化の観点から、表面反射防止層の膜厚は20nm以下であることが望ましい。よって、表面反射防止層は、膜厚が20nm以下とした場合で、表面反射率が20%以下となるように制御できる特性を有する表面反射防止層の材料(表面反射防止層のnとkの組み合わせ)を選定することが好ましい。図3から図11の各グラフをもとに、上記の条件を満たす表面反射防止層の材料を検討すると、屈折率nが1.4以上3.0以下の範囲にある材料群では、条件を満たすものがあることがわかる。一方、消衰係数kは、0より大きく1.4以下の範囲にある材料群では、条件を満たすものがある。光学シミュレーション上では、消衰係数kが0であっても満たすが、実際の材料で波長200nm以下の露光光において、消衰係数kが0の材料はない。以上の検討によって、上記の表面反射防止層に適用する材料として好ましい屈折率nおよび消衰係数kの範囲が選定されている。
本発明において、フォトマスクブランク、そしてそのフォトマスクブランクから作製されるフォトマスクとしてより望まれる条件である波長200nm以下の露光光(ArFエキシマレーザ露光光等)に対する表面反射率は15%以下であり、膜厚が20nm以下であるという条件を満たす表面反射防止層を考慮した場合、図3から図11の各グラフから、このような条件を満たす材料の屈折率nと消衰係数kの組み合わせとしては、屈折率nが1.7以上3.0以下の範囲であり、消衰係数kが0より大きく1.2以下の範囲であるとよいことがわかる。
さらに、表面反射率は10%以下であり、膜厚が20nm以下であるいうより厳しい条件を満たす表面反射防止層を考慮した場合、図3から図11の各グラフから、このような条件を満たす材料の屈折率nと消衰係数kの組み合わせとしては、屈折率nが1.7以上3.0以下の範囲であり、消衰係数kが0より大きく1.0以下の範囲であるとよいことがわかる。
本発明において、表面反射防止層の膜厚を20nm以下としているが、所定の表面反射率(20%以下)を満たし、遮光膜全体で所定値以上のODが確保可能であれば、好ましくは15nm以下であるとよい。より遮光膜の薄膜化が図れ、この条件を満たす遮光膜を有するフォトマスクブランクからフォトマスクを作製したときに、より高い転写精度を実現できるからである。図3から図11の各グラフから、このような条件を満たす材料の屈折率nと消衰係数kの組み合わせとしては、屈折率nが1.7以上3.0以下の範囲であり、消衰係数kが0より大きく1.4以下の範囲であるとよいことがわかる。
また、所定の表面反射率(20%以下)を満たし、遮光層でより高いODが確保可能であれば、表面反射防止層の膜厚を10nm以下とするとさらに望ましい。図3から図11の各グラフから、このような条件を満たす材料の屈折率nと消衰係数kの組み合わせとしては、屈折率nが1.8以上3.0以下の範囲であり、消衰係数kが0より大きく1.4以下の範囲であるとよいことがわかる。
表面反射防止層は、光学シミュレーションから、膜厚が6nm以下であると、表面反射率が20%以下という条件を満たすことが困難であることが判明している。表面反射防止層の膜厚は、6nmより大きいことが望ましい。
遮光層に遷移金属シリサイドを含む材料を用いているが、適用可能な遷移金属としては、モリブデン、タンタル、タングステン、チタン、クロム、ハフニウム、ニッケル、バナジウム、ジルコニウム、ルテニウム、ロジウム等が挙げられ、シリコンにこれらの中から1種あるいは2種以上を添加するとよい。
本発明において、モリブデンシリサイド金属からなる遮光層とは、モリブデンとシリコンとで実質的に構成される遮光層(酸素や窒素などを実質的に含まない金属性の膜)のことをいう。この実質的に酸素や窒素を含まないとは、本発明の作用効果が得られる範囲(酸素、窒素ともに遮光層中の成分の各5at%未満)でこれらの元素を含む態様が含まれる。遮光性能の観点からは、本来、遮光層中に含まないことが好ましい。しかし、成膜プロセスの段階やフォトマスク製造プロセス等で不純物として混入することが多大にあるので、遮光性能の低下に実質的な影響を与えない範囲で許容している。
また、本発明において、モリブデンシリサイド金属からなる遮光層には、上記の特性、作用効果を損なわない範囲で、他の元素(炭素、ホウ素、ヘリウム、水素、アルゴン、キセノン等)を含んでも良い。
本発明において、遮光層は、層の厚さが30nmから40nm未満であることが望ましく、30nmから35nmであるとより望ましい。
本発明において、表面反射防止層の膜厚は、20nm以下である(構成1)。
遮光膜の薄膜化の観点から、遮光膜の一部を構成する表面反射防止層の膜厚は、20nm以下であることが必要だからである。
本発明において、前記モリブデンシリサイドを含む遮光層は、モリブデンの含有量が20原子%以上、40原子%以下であるモリブデンシリサイド金属からなる(構成1)。
遮光膜の薄膜化(層の厚さが40nm未満)の観点から、遮光層には、所定以上のODを持たせる必要があることから、MoSi金属膜とし、Mo含有比率を20at%以上40at%以下とすることが必要だからである。
具体的には、図14に示すように、モリブデンの含有量が20原子%以上であると、ΔOD=0.082nm−1@193.4nm以上にできるので好ましい。
本発明のフォトマスクブランクにおいて、前記反射防止層の材料としては、例えば、モリブデン、クロム、タンタル、タングステン、チタン、ハフニウム、ニッケル、バナジウム、ジルコニウム、ルテニウム、ロジウム等の中から選ばれる1種あるいは2種以上の遷移金属を主成分とする酸化物、窒化物や、酸窒化物、炭化物や、これらの遷移金属とシリコン(Si)を含む遷移金属シリサイド材料や、これらの遷移金属シリサイド材料の酸化物、窒化物や、酸窒化物、炭化物や、前記遷移金属などが挙げられる。
本発明のフォトマスクブランクは、前記反射防止層が、酸素、窒素のうち少なくとも一方を含むシリサイド化合物からなる場合に好適に適用される(構成3)。さらに、モリブデンを含有することが好ましい(構成4)。
遷移金属シリサイドの遮光層に対して、特に同じシリコンを含有する表面反射防止層とすることで、マスクパターン加工時の特性に優れた遮光膜とすることができ、さらにモリブデンを含有するモリブデンシリサイドとすることでさらに優れた加工特性とすることができる。
本発明のフォトマスクブランクは、
表面反射防止層にモリブデンが0原子%超、10原子%以下含有している場合に好適に適用される(構成5)。
上述したように、このような場合に、膜厚が20nm以下であり、かつ表面反射率が20%以下となるような表面反射防止層の屈折率n及び消衰係数kの組み合わせは容易に見い出すことができないからである。
また、本発明者は、Mo含有率が相対的に高い遮光層と、Mo含有率が相対的に低い反射防止層とを組み合わせることによって、光学特性においても耐薬品性においても要求を満たす遮光膜の層構成が作れることを見い出した。
上記構成3に係る発明によれば、以下の作用効果が得られる。
(1)反射防止層のMo含有率が上記所定の範囲内であると、次の作用効果が得られる。
1)上記所定の範囲外の組成に対して、相対的に、反射防止層の耐薬品性(洗浄耐性)に優れる。
2)上記所定の範囲外の組成に対して、相対的に、反射防止層の熱処理耐性に優れる。具体的には、Mo含有率が上記所定の範囲内である反射防止層は、加熱処理による白濁も生じず、表面反射率分布の悪化も起こらない。
本発明のフォトマスクブランクは、
前記遮光膜は、前記遮光層の下に接して形成される裏面反射防止層を備える態様が含まれる(構成7)。
このような構成によって、遮光性膜の裏面側(透光性基板側)の反射防止が図られる。
本発明のフォトマスクブランクは、
前記裏面反射防止層は、
酸素、窒素のうちの少なくとも一方を含むモリブデンシリサイド化合物からなる態様が含まれる(構成8)。
このような構成によって、遮光性膜の裏面側(透光性基板側)の十分な反射防止が図られる。また、遮光性の高いモリブデンシリサイドを含有する裏面反射防止膜とすることで、遮光膜全体のOD確保により寄与することができる。
本発明において、酸素、窒素のうちの少なくとも一方を含むモリブデンシリサイド化合物からなる表面反射防止層又は裏面反射防止層としては、MoSiON、MoSiO、MoSiN、MoSiOC、MoSiOCN等が挙げられる。これらのうちでも、耐薬品性、耐熱性の観点からはMoSiO、MoSiONが好ましく、ブランクス欠陥品質の観点からMoSiONが好ましい。
本発明において、表面反射防止層であるMoSiON、MoSiO、MoSiN、MoSiOC、MoSiOCN等では、Mo多くすると耐洗浄性、特にアルカリ(アンモニア水等)や温水に対する耐性が小さくなる。この観点からは、表面反射防止層であるMoSiON、MoSiO、MoSiN、MoSiOC、MoSiOCN等では、Mo極力減らすことが好ましい。
また、応力制御を目的として高温で加熱処理(アニール)する際、Moの含有率が高いと膜の表面が白く曇る(白濁する)現象が生じることがわかった。これは、MoOが表面に析出するためであると考えられる。このような現象を避ける観点からは、表面反射防止層であるMoSiON、MoSiO、MoSiN、MoSiOC、MoSiOCN等では、反射防止層中のMoの含有率は10at%未満であることが好ましい。しかし、Mo含有率が少なすぎる場合、DCスパッタリングの際の異常放電が顕著になり、欠陥発生頻度が高まる。よって、Moは正常にスパッタできる範囲で含有していることが望ましい。他の成膜技術によってはMoを含有せずに成膜可能な場合がある。
本発明において、反射防止層は、層の厚さが5nmから15nmであることが望ましい。
本発明において、MoSi遮光層は、Arガス圧とHeガス圧、加熱処理によって引張応力と圧縮応力を自在に制御可能である。例えば、MoSi遮光層の膜応力を引張応力となるよう制御することによって、反射防止層(例えばMoSiON)の圧縮応力と調和が取れる。つまり、遮光膜を構成する各層の応力を相殺でき、遮光膜の膜応力を極力低減できる(実質的にゼロにできる)。
これに対し、遮光層がMoSiNであると、MoSiNの膜応力が圧縮側であり、遮光層の応力調整が困難である。このため、反射防止層(例えばMoSiON)の圧縮応力と調和も取ることが困難である。
本発明において、前記遮光膜の上に接して形成される膜であり、クロムを主成分とする材料からなるエッチングマスク層を備えることが好ましい(構成9)。
レジストの薄膜化を図るためである。
本発明において、前記エッチングマスク膜は、窒化クロム、酸化クロム、窒化酸化クロム、酸化炭化窒化クロムのいずれかを主成分とする材料で形成されていることが好ましい(構成10)。
エッチングマスク膜の下に接して形成されるモリブデンシリサイド化合物からなる反射防止層や遮光層等に対するエッチング選択性が高く、不要となったエッチングマスク膜を他の層にダメージを与えず除去可能だからである。
本発明において、前記エッチングマスク膜は、例えば、クロム単体や、クロムに酸素、窒素、炭素、水素からなる元素を少なくとも1種を含むもの(Crを含む材料)、などの材料を用いることができる。エッチングマスク膜の膜構造としては、上記膜材料からなる単層とすることが多いが、複数層構造とすることもできる。また、複数層構造では、異なる組成で段階的に形成した複数層構造や、連続的に組成が変化した膜構造とすることができる。
エッチングマスク層の材料としては、上記のうちでも、酸化炭化窒化クロム(CrOCN)が、応力の制御性(低応力膜を形成可能)の観点から、好ましい。
本発明において、前記エッチングマスク膜は、膜厚が、5nmから30nmであることが好ましい。
本発明のフォトマスクは、上記本発明に係るフォトマスクブランクを用いて作製される(構成12)。
これにより、上記構成1〜10に記載したのと同様の効果が得られる。
本発明のフォトマスクの製造方法は、上記本発明に係るフォトマスクブランクを用いる(構成13)。
これにより、上記構成1〜10に記載したのと同様の効果が得られる。
本発明において、モリブデン系薄膜や金属シリサイド系薄膜(表面反射防止膜)や、モリブデンシリサイド系薄膜(遮光膜)のドライエッチングには、例えば、SF、CF、C、CHF等のフッ素系ガス、これらとHe、H、N、Ar、C、O等の混合ガス、或いはCl、CHCl等の塩素系のガス又は、これらとHe、H、N、Ar、C等の混合ガスを用いることができる。
本発明において、クロム系薄膜(エッチングマスク膜など)のドライエッチングには、塩素系ガス、又は、塩素系ガスと酸素ガスとを含む混合ガスからなるドライエッチングガスを用いることが好ましい。この理由は、クロムと酸素、窒素等の元素とを含む材料からなるクロム系薄膜に対しては、上記のドライエッチングガスを用いてドライエッチングを行うことにより、ドライエッチング速度を高めることができ、ドライエッチング時間の短縮化を図ることができ、断面形状の良好な遮光膜パターンを形成することができるからである。ドライエッチングガスに用いる塩素系ガスとしては、例えば、Cl2、SiCl4、HCl、CCl、CHCl等が挙げられる。
本発明において、基板としては、合成石英基板、CaF基板、ソーダライムガラス基板、無アルカリガラス基板、低熱膨張ガラス基板、アルミノシリケートガラス基板などが挙げられる。
本発明において、フォトマスクブランクには、位相シフト効果を使用しないバイナリ型フォトマスクブランク、レジスト膜付きマスクブランク、が含まれる。
本発明において、フォトマスクには、位相シフト効果を使用しないバイナリ型フォトマスク、位相シフト効果を使用する位相シフトマスクの中ではレベンソン型位相シフトマスク、エンハンサーマスクが含まれる。フォトマスクにはレチクルが含まれる。
本発明において、波長200nm以下の露光光が適用されるフォトマスクには、ArFエキシマレーザー露光用のフォトマスクが含まれる。
以下、本発明の実験例、実施例及び比較例を示す。なお、各実験例、実施例、比較例中の遮光膜やエッチング膜等の各膜は、成膜法としてスパッタリング法で行われ、スパッタ装置としてDCマグネトロンスパッタ装置を用いて成膜された。ただし、本発明を実施するにあたっては、特にこの成膜法や成膜装置に限定されるわけではなく、RFマグネトロンスパッタ装置等、他の方式のスパッタ装置を使用してもよい。
(実施例1)
(光学シミュレーションおよび表面反射防止層の選定)
透光性基板1としてサイズ6インチ角、厚さ0.25インチの合成石英基板を用い、透光性基板1上に、遮光膜の遮光層として適用するものと同一条件のMoSi膜(遮光層)を形成した。
詳しくは、Mo:Si=21:79(原子%比)のターゲットを用い、Arをスパッタリングガス圧0.1Paとし、DC電源の電力を2.0kWで、モリブデン及びシリコンからなる遮光層(Mo:21.0原子%、Si:79原子%)を35nmの膜厚で形成した。
次いで、光学式薄膜特性測定装置n&k1280(n&kテクノロジー社製)により、形成した遮光層の屈折率nおよび消衰係数kを測定した。この遮光層は、屈折率n:1.40、消衰係数k:3.12であり、高い遮光性能を有することが確認できた。
次に、この測定した遮光層の屈折率nと消衰係数kを基に、遮光層の上面に形成する表面反射防止層を選定するための光学シミュレーションを行った。光学シミュレーションは、表面反射防止層の膜厚を20nm〜7nmまで1nmピッチで14段階に変化させることとし、各膜厚毎に屈折率n(n=1.4,1.7,2.0,2.32,2.6,2.9の6段階)、消衰係数k(k=0,0.1,0.31,0.6,0.9,1.2,1.5の7段階)を変動させ、それぞれのパラメータでの表面反射率を算出した。
そして、この光学シミュレーションの結果をもとに、表面反射率が20%以下の条件を満たす屈折率nと消衰係数kの組み合わせについて、屈折率nと消衰係数kをそれぞれ縦軸、横軸としたプロットエリア上に、プロットし、膜厚毎に諸条件を満たす屈折率nと消衰係数kの組み合わせの範囲を決定した(図3、図4)。
同様に、表面反射率が15%以下の条件を満たす屈折率nと消衰係数kの組み合わせについて、屈折率nと消衰係数kをそれぞれ縦軸、横軸としたプロットエリア上に、プロットし、膜厚毎に諸条件を満たす屈折率nと消衰係数kの組み合わせの範囲を決定した(図5、図6)。
同様に、表面反射率が10%以下の条件を満たす屈折率nと消衰係数kの組み合わせについて、屈折率nと消衰係数kをそれぞれ縦軸、横軸としたプロットエリア上に、プロットし、膜厚毎に諸条件を満たす屈折率nと消衰係数kの組み合わせの範囲を決定した(図7、図8)。
図3〜図8から、表面反射防止層として適切な20nm以下の膜厚を前提に考えたときに、表面反射率が20%以下となるような表面反射防止層の屈折率n及び消衰係数kの組み合わせは容易に見い出すことができないことがわかる。
図3から図8の各図面ではわかりやすいように、同じ膜厚および同じ屈折率nで組み合わせ可能な消衰係数kには上限と下限について、プロットし、消衰係数kの上限側と下限側で近似曲線を描いてある。これらの傾向から、各膜厚で組み合わせ可能な屈折率nと消衰係数kは、ある所定の環状エリアの中にあることがわかる。つまり、所望する表面反射率と表面反射防止膜の膜厚の条件が定まれば、その条件に当てはまる環状エリアの中にある屈折率nと消衰係数kの組み合わせの材料を選定すればよいことになる。
本発明では、前記表面反射防止層は、膜厚が20nm以下であり、かつ表面反射率が20%以下となるような屈折率n及び消衰係数kを有する材料からなる、ようにする。
より具体的には、この実施例1では、遮光膜のより薄膜化を図るため、表面反射防止層の膜厚を10nmとし、目標とする表面反射率も高い条件である15%以下となるような屈折率nと消衰係数kの組み合わせ(図6の膜厚10nmの環状エリアの領域から、n=2.32、k=0.31)を選択する。
(フォトマスクブランクの作製)
(遮光性膜の形成)
上記検討の結果、選定された遮光膜の構成で実際にフォトマスクブランクを作成した。透光性基板1としてサイズ6インチ角、厚さ0.25インチの合成石英基板を用い、透光性基板1上に、遮光性膜10として、MoSiON膜11(裏面反射防止層)、MoSi(遮光層)12、MoSiON膜(表面反射防止層)13、をそれぞれ形成した(図1)。
詳しくは、Mo:Si=21:79(原子%比)のターゲットを用い、ArとOとNとHeをスパッタリングガス圧0.2Pa(ガス流量比 Ar:O:N:He=5:4:49:42)とし、DC電源の電力を3.0kWで、モリブデン、シリコン、酸素、窒素からなる膜(Mo:0.3原子%、Si:24.6原子%、O:22.5原子%、N:52.6原子%)(n:2.39、k:0.78)を7nmの膜厚で形成し、
次いで、Mo:Si=21:79(原子%比)のターゲットを用い、Arをスパッタリングガス圧0.1Paとし、DC電源の電力を2.0kWで、モリブデン及びシリコンからなる膜(Mo:21.0原子%、Si:79原子%)(n:1.40、k:3.19)を35nmの膜厚で形成し、
次いで、Mo:Si=4:96(原子%比)のターゲットを用い、ArとOとNとHeをスパッタリングガス圧0.2Pa(ガス流量比 Ar:O:N:He=5:4:49:42)とし、DC電源の電力を3.0kWで、モリブデン、シリコン、酸素、窒素からなる膜(n:2.32、k:0.31)を10nmの膜厚で形成した。
遮光性膜10の合計膜厚は52nmとした。遮光性膜10の光学濃度(OD)はArFエキシマレーザー露光光の波長193nmにおいて3であった。
次に、上記基板を450℃で30分間加熱処理(アニール処理)し、膜応力低減させた。
実施例1で得られた遮光膜は、膜厚が20nm以下(具体的には10nm)であり、かつ表面反射率が20%以下(具体的には12.6%)となるような屈折率n及び消衰係数kを有する材料からなる、ようにすることができる。
より具体的には、シミュレーション結果である図6に示すグラフに示すように、n、k、膜厚の組み合わせ(例えば10nm、n=2.32、k=0.31)を選択すると、膜厚が10nmで表面反射率が20%以下の遮光膜が得られる。
(エッチングマスク膜の形成)
次に、遮光膜10上に、エッチングマスク膜20を形成した(図1)。具体的には、クロムターゲットを使用し、ArとCOとNとHeをスパッタリングガス圧0.2Pa(ガス流量比 Ar:CO:N:He=21:37:11:31)とし、DC電源の電力を1.8kW、電圧を334Vで、CrOCN膜(膜中のCr含有率:33原子%)を15nmの膜厚で形成した。このときCrOCN膜を前記MoSi遮光膜のアニール処理温度よりも低い温度でアニールすることにより、MoSi遮光膜の膜応力に影響を与えずCrOCN膜の応力を極力低く(好ましくは膜応力が実質ゼロ)なるよう調整した。
上記により、ArFエキシマレーザー露光用の遮光膜を形成したフォトマスクブランクを得た。
なお、薄膜の元素分析は、ラザフォード後方散乱分析法を用いた。
(フォトマスクの作製)
フォトマスクブランクのエッチングマスク膜20の上に、電子線描画(露光)用化学増幅型ポジレジスト50(PRL009:富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)をスピンコート法により膜厚が100nmとなるように塗布した(図1、図2(1))。
次に、レジスト膜50に対し、電子線描画装置を用いて所望のパターン(40nm、45nm、50nm、55nm、60nmのラインアンドスペース)の描画を行った後、所定の現像液で現像してレジストパターン50aを形成した(図2(2))。
次に、レジストパターン50aをマスクとして、エッチングマスク膜20のドライエッチングを行った(図2(3))。ドライエッチングガスとして、ClとOの混合ガス(Cl:O=4:1)を用いた。
次いで、残留したレジストパターン50aを薬液により剥離除去した。
次いで、エッチングマスク膜パターン20aをマスクにして、遮光膜10を、SFとHeの混合ガスを用い、ドライエッチングを行い、遮光膜パターン10aを形成した(図2(4))。
次いで、エッチングマスク膜パターン20aを、ClとOの混合ガスでドライエッチングによって剥離し(図2(5))、所定の洗浄を施してフォトマスク100を得た。
(評価)
上記で得られたフォトマスクに対し、波長193nm〜800nmの光を照射したときの表面反射率(%R)、裏面反射率(%Rb)、OD(%T)について、分光光度計 U−4100(日立ハイテクノロジーズ社製)で測定したところ、図12のような結果が得られた。フォトマスクで使用するArF露光光(波長193nm)に対する特性(表面反射率 %R:12.8%、裏面反射率 %Rb:28.1%)であり、表面反射防止層の膜厚が10nmと非常に薄いにも関わらず、表面反射率を大幅に低減できていることがわかった。
(実施例2)
(光学シミュレーションおよび表面反射防止層の選定)
透光性基板1としてサイズ6インチ角、厚さ0.25インチの合成石英基板を用い、透光性基板1上に、遮光膜の遮光層として適用するものと同一条件のMoSi膜(遮光層)を形成した。
詳しくは、Mo:Si=21:79(原子%比)のターゲットを用い、ArとHeをスパッタリングガス圧0.3Pa(ガス流量比 Ar:He=20:120)とし、DC電源の電力を2.0kWで、モリブデン及びシリコンからなる遮光層(Mo:21.0原子%、Si:79原子%)を36nmの膜厚で形成した。
次いで、光学式薄膜特性測定装置n&k1280(n&kテクノロジー社製)により、形成した遮光層の屈折率nおよび消衰係数kを測定した。この遮光層は、屈折率n:2.42、消衰係数k:2.89であり、高い遮光性能を有することが確認できた。
次に、この測定した遮光層の屈折率nと消衰係数kを基に、遮光層の上面に形成する表面反射防止層を選定するための光学シミュレーションを行った。光学シミュレーションは、表面反射防止層の膜厚を20nm〜10nmまで7段階に変化させることとし、各膜厚毎に屈折率n(n=1.5,1.6,1.7,1.8,2.1,2.36,2.7,3.0の8段階)、消衰係数k(k=0,0.3,0.6,0.9,1.2,1.5,1.8の7段階)を変動させ、それぞれのパラメータでの表面反射率を算出した。
そして、この光学シミュレーションの結果をもとに、表面反射率が20%以下の条件を満たす屈折率nと消衰係数kの組み合わせについて、屈折率nと消衰係数kをそれぞれ縦軸、横軸としたプロットエリア上に、プロットし、膜厚毎に諸条件を満たす屈折率nと消衰係数kの組み合わせの範囲を決定した(図9)。
同様に、表面反射率が15%以下の条件を満たす屈折率nと消衰係数kの組み合わせについて、屈折率nと消衰係数kをそれぞれ縦軸、横軸としたプロットエリア上に、プロットし、膜厚毎に諸条件を満たす屈折率nと消衰係数kの組み合わせの範囲を決定した(図10)。
同様に、表面反射率が10%以下の条件を満たす屈折率nと消衰係数kの組み合わせについて、屈折率nと消衰係数kをそれぞれ縦軸、横軸としたプロットエリア上に、プロットし、膜厚毎に諸条件を満たす屈折率nと消衰係数kの組み合わせの範囲を決定した(図11)。
図9〜図11から、表面反射防止層として適切な20nm以下の膜厚を前提に考えたときに、表面反射率が20%以下となるような表面反射防止層の屈折率n及び消衰係数kの組み合わせは容易に見い出すことができないことがわかる。
この実施例2の遮光層に対する光学シミュレーションの結果、実施例1の遮光層と異なり、消衰係数kの下限値はないことが判明した。このため、図9から図11には、消衰係数kの下限値のプロットや近似曲線は記載していない。つまり、消衰係数kの上限値以下であればよいことになる。ただし、図9から図11の各図面からわかるように、実施例1の場合と比べて、適用可能な消衰係数kの上限が低く、同じ表面反射防止層の膜厚でも屈折率nによって、消衰係数kの組み合わせ可能な範囲にかなり差があることがわかる。
本発明では、前記表面反射防止層は、膜厚が20nm以下であり、かつ表面反射率が20%以下となるような屈折率n及び消衰係数kを有する材料からなる、ようにする。
より具体的には、この実施例2においては、遮光膜のより薄膜化を図るため、表面反射防止層の膜厚を10nmとし、目標とする表面反射率を15%以下となるような屈折率nと消衰係数kの組み合わせ(図9の膜厚10nmの環状エリアの領域から、n=2.32、k=0.31)を選択する。
(フォトマスクブランクの作製)
(遮光性膜の形成)
上記検討の結果、選定された遮光膜の構成で実際にフォトマスクブランクを作成した。透光性基板1としてサイズ6インチ角、厚さ0.25インチの合成石英基板を用い、透光性基板1上に、遮光性膜10として、MoSiON膜11(裏面反射防止層)、MoSi(遮光層)12、MoSiON膜(表面反射防止層)13、をそれぞれ形成した(図1)。
詳しくは、Mo:Si=21:79(原子%比)のターゲットを用い、ArとOとNとHeをスパッタリングガス圧0.2Pa(ガス流量比 Ar:O:N:He=5:4:49:42)とし、DC電源の電力を3.0kWで、モリブデン、シリコン、酸素、窒素からなる膜(Mo:0.3原子%、Si:24.6原子%、O:22.5原子%、N:52.6原子%)(n:2.39、k:0.78)を7nmの膜厚で形成し、
次いで、Mo:Si=21:79(原子%比)のターゲットを用い、ArとHeをスパッタリングガス圧0.3Pa(ガス流量比 Ar:He=20:120)とし、DC電源の電力を2.0kWで、モリブデン及びシリコンからなる遮光層(Mo:21.0原子%、Si:79原子%)(n:2.42、k:2.89)を36nmの膜厚で形成した。
次いで、Mo:Si=4:96(原子%比)のターゲットを用い、ArとOとNとHeをスパッタリングガス圧0.2Pa(ガス流量比 Ar:O:N:He=5:4:49:42)とし、DC電源の電力を3.0kWで、モリブデン、シリコン、酸素、窒素からなる膜(n:2.32、k:0.31)を10nmの膜厚で形成した。
遮光性膜10の合計膜厚は53nmとした。遮光性膜10の光学濃度(OD)はArFエキシマレーザー露光光の波長193nmにおいて3であった。
次に、上記基板を450℃で30分間加熱処理(アニール処理)し、膜応力低減させた。
実施例1で得られた遮光膜は、膜厚が20nm以下(具体的には10nm)であり、かつ表面反射率が15%以下(具体的には13.4%)となるような屈折率n及び消衰係数kを有する材料からなる、ようにすることができる。
より具体的には、シミュレーション結果である図9に示すグラフに示すように、n、k、膜厚の組み合わせ(例えば10nm、n=2.32、k=0.31)を選択すると、膜厚が10nmで表面反射率が15%以下の遮光膜が得られる。
(エッチングマスク膜の形成)
次に、実施例1と同じ条件で、遮光膜10上に、エッチングマスク膜20を形成した。
上記により、ArFエキシマレーザー露光用の遮光膜を形成したフォトマスクブランクを得た。
なお、薄膜の元素分析は、ラザフォード後方散乱分析法を用いた。
(フォトマスクの作製)
この実施例2のフォトマスクブランクを用い、実施例1と同様の手順でフォトマスクを作製した。
(評価)
上記で得られたフォトマスクに対し、波長193nm〜800nmの光を照射したときの表面反射率(%R)、裏面反射率(%Rb)、OD(%T)について、分光光度計 U−4100(日立ハイテクノロジーズ社製)で測定したところ、図13のような結果が得られた。フォトマスクで使用するArF露光光(波長193nm)に対する特性(表面反射率 %R:13.6%、裏面反射率 %Rb:27.7%)であり、表面反射防止層の膜厚が10nmと非常に薄いにも関わらず、表面反射率を十分に低減できていることがわかった。
以上、本発明を実施例を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施例に記載の範囲には限定されない。上記実施例に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることは、当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明の実施例1に係るフォトマスクブランクの一例を示す模式的断面である。 本発明の実施例1に係るフォトマスクの製造工程を説明するための模式的断面である。 本発明の実施例1で求めた図であって、表面反射率を20%以下としたときの、膜厚毎(20nm〜15nm)で表面反射防止層として適用可能な屈折率nと消衰係数kの組み合わせの領域を示す図である。 本発明の実施例1で求めた図であって、表面反射率を20%以下としたときの、膜厚毎(14nm〜7nm)で表面反射防止層として適用可能な屈折率nと消衰係数kの組み合わせの領域を示す図である。 本発明の実施例1で求めた図であって、表面反射率を15%以下としたときの、膜厚毎(20nm〜15nm)で表面反射防止層として適用可能な屈折率nと消衰係数kの組み合わせの領域を示す図である。 本発明の実施例1で求めた図であって、表面反射率を15%以下としたときの、膜厚毎(14nm〜7nm)で表面反射防止層として適用可能な屈折率nと消衰係数kの組み合わせの領域を示す図である。 本発明の実施例1で求めた図であって、表面反射率を10%以下としたときの、膜厚毎(20nm〜15nm)で表面反射防止層として適用可能な屈折率nと消衰係数kの組み合わせの領域を示す図である。 本発明の実施例1で求めた図であって、表面反射率を10%以下としたときの、膜厚毎(14nm〜7nm)で表面反射防止層として適用可能な屈折率nと消衰係数kの組み合わせの領域を示す図である。 本発明の実施例2で求めた図であって、表面反射率を20%以下としたときの、膜厚毎で表面反射防止層として適用可能な屈折率nと消衰係数kの組み合わせの領域を示す図である。 本発明の実施例2で求めた図であって、表面反射率を15%以下としたときの、膜厚毎で表面反射防止層として適用可能な屈折率nと消衰係数kの組み合わせの領域を示す図である。 本発明の実施例2で求めた図であって、表面反射率を10%以下としたときの、膜厚毎で表面反射防止層として適用可能な屈折率nと消衰係数kの組み合わせの領域を示す図である。 本発明の実施例1で得られた遮光膜の反射及び透過スペクトルを示す図である。 本発明の実施例2で得られた遮光膜の反射及び透過スペクトルを示す図である。 モリブデンシリサイド金属からなる薄膜におけるモリブデン含有比率と単位膜厚当たりの光学濃度との関係を示す図である。
符号の説明
1 透光性基板
10 遮光膜
11 裏面反射防止層
12 遮光層
13 表面反射防止層
20 エッチングマスク膜
50 レジスト膜
100 フォトマスク

Claims (13)

  1. 波長200nm以下の露光光が適用されるフォトマスクを作製するために用いられる透光性基板上に遮光膜を備えたフォトマスクブランクであって、
    前記遮光膜は、
    遷移金属の含有量が20原子%以上、40原子%以下である遷移金属シリサイドを主成分とする材料からなり、層の厚さが40nm未満である遮光層と、
    該遮光層の上に接して形成される表面反射防止層からなり、
    前記表面反射防止層は、膜厚が20nm以下であり、かつ表面反射率が20%以下となるような屈折率n及び消衰係数kを有する材料からなる
    ことを特徴とするフォトマスクブランク。
  2. 前記表面反射防止層は、屈折率nが1.4以上3.0以下、消衰係数kが0より大きく1.4以下である
    ことを特徴とする請求項1記載のフォトマスクブランク。
  3. 前記表面反射防止層は、酸素、窒素のうち少なくとも一方を含むシリサイド化合物からなる
    ことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のフォトマスクブランク。
  4. 前記表面反射防止層は、さらにモリブデンを含有することを特徴とする請求項3記載のフォトマスクブランク。
  5. 前記表面反射防止層は、モリブデンが0原子%超、10原子%以下含有している
    ことを特徴とする請求項4記載のフォトマスクブランク。
  6. 前記遷移金属シリサイドの遷移金属は、モリブデンである
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のフォトマスクブランク。
  7. 前記遮光膜は、前記遮光層の下に接して形成される裏面反射防止層を備える
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のフォトマスクブランク。
  8. 前記裏面反射防止層は、
    酸素、窒素のうちの少なくとも一方を含むモリブデンシリサイド化合物からなる
    ことを特徴とする請求項7記載のフォトマスクブランク。
  9. 前記遮光膜の上に接して形成される膜であり、クロムを主成分とする材料からなるエッチングマスク膜を備える
    ことを特徴とする請求項1または8のいずれかに記載のフォトマスクブランク。
  10. 前記エッチングマスク膜は、
    窒化クロム、酸化クロム、窒化酸化クロム、酸化炭化窒化クロムのいずれかを主成分とする材料で形成されている
    ことを特徴とする請求項9記載のフォトマスクブランク。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載のフォトマスクブランクの製造方法であって、
    遮光膜の表面反射率が20%以下であり、かつ表面反射防止層の膜厚が20nm以下である条件を満たす表面反射防止層の屈折率n、消衰係数kおよび膜厚の組み合わせを求め、求めた組み合わせの中から1つを選定し、遮光層の上面に表面反射防止層を、選定した組み合わせの屈折率nおよび消衰係数kを有する材料で、かつその選定した組み合わせの膜厚で形成する工程を有する
    ことを特徴とするフォトマスクブランクの製造方法。
  12. 請求項1から10のいずれかに記載のフォトマスクブランクを用いて作製されるフォトマスク。
  13. 請求項1から請求項10のいずれかに記載のフォトマスクブランクを用いるフオトマスクの製造方法。
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