JP5317310B2 - マスクブランク及び転写用マスクの製造方法 - Google Patents

マスクブランク及び転写用マスクの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、遮光膜を薄膜化させたマスクブランク及び転写用マスクの製造方法に関する。特に、ArF露光光(波長193nm)を露光光源とする露光装置に好適に用いられる転写用マスクを製造するためのマスクブランク及び転写用マスクの製造方法に関する。
一般に、半導体装置の製造工程では、フォトリソグラフィー法を用いて微細パターンの形成が行われている。また、この微細パターンの形成には通常何枚もの転写用マスク(フォトマスク)と呼ばれている基板が使用される。この転写用マスクは、一般に透光性のガラス基板上に、金属薄膜等からなる微細パターンを設けたものであり、この転写用マスクの製造においてもフォトリソグラフィー法が用いられている。
フォトリソグラフィー法による転写用マスクの製造には、ガラス基板等の透光性基板上に転写パターン(マスクパターン)を形成するための薄膜(例えば遮光膜など)を有するマスクブランクが用いられる。このマスクブランクを用いたフォトマスクの製造は、マスクブランク上に形成されたレジスト膜に対し、所望のパターン描画を施す露光工程と、所望のパターン描画に従って前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成する現像工程と、レジストパターンに従って前記薄膜をエッチングするエッチング工程と、残存したレジストパターンを剥離除去する工程とを有して行われている。上記現像工程では、マスクブランク上に形成されたレジスト膜に対し所望のパターン描画を施した後に現像液を供給して、現像液に可溶なレジスト膜の部位を溶解し、レジストパターンを形成する。また、上記エッチング工程では、このレジストパターンをマスクとして、ドライエッチング又はウェットエッチングによって、レジストパターンの形成されていない薄膜が露出した部位を溶解し、これにより所望のマスクパターンを透光性基板上に形成する。こうして、転写用マスクが出来上がる。
半導体装置のパターンを微細化するに当たっては、転写用マスクに形成されるマスクパターンの微細化に加え、フォトリソグラフィーで使用される露光光源波長の短波長化が必要となる。半導体装置製造の際の露光光源としては、近年ではKrFエキシマレーザー(波長248nm)から、ArFエキシマレーザー(波長193nm)へと短波長化が進んでいる。
また、転写用マスクの種類としては、従来の透光性基板上にクロム系材料からなる遮光膜パターンを有するバイナリマスクのほかに、ハーフトーン型位相シフトマスクが知られており、モリブデンシリサイド化合物を含む材料等が用いられる。さらに、近年では、特許文献1に記載されているようなモリブデンシリサイド化合物を含む材料を遮光膜として用いたバイナリマスクなども出現している。
転写用マスクやマスクブランクにおいては、転写用マスクに形成されるマスクパターンを微細化するに当たっては、マスクブランクにおけるレジスト膜の薄膜化と、転写用マスク製造の際のパターニング手法として、ドライエッチング加工が必要である。
しかし、レジスト膜の薄膜化とドライエッチング加工は、以下に示す技術的な問題が生じている。
一つは、マスクブランクのレジスト膜の薄膜化を進める際、例えば遮光膜の加工時間が1つの大きな制限事項となっていることである。例えばクロム遮光膜のドライエッチング加工では、エッチングガスに塩素ガスと酸素ガスの混合ガスが用いられている。レジストパターンをマスクにして遮光膜をドライエッチングでパターニングする際、レジストは有機膜でありその主成分は炭素であるので、ドライエッチング環境である酸素プラズマに対しては非常に弱い。遮光膜をドライエッチングでパターニングする間、その遮光膜上に形成されているレジストパターンは十分な膜厚で残っていなければならない。一つの指標として、マスクパターンの断面形状を良好にするために、ジャストエッチングタイムの2倍(100%オーバーエッチング)程度を行っても残存するようなレジスト膜厚にしなければならない。例えば、一般には、遮光膜の材料であるクロムと、レジスト膜とのエッチング選択比は1以下となっているので、レジスト膜の膜厚は、遮光膜の膜厚の2倍以上の膜厚が必要となることになる。従って、レジスト膜を薄膜化するためには、遮光膜の加工時間を短くする必要があるが、そのためには遮光膜の薄膜化が重要な課題である。
他方、近年、半導体デバイスの設計仕様でいうDRAMハーフピッチ(hp)45nm〜32nm世代の開発が進められている。これはArFエキシマレーザー露光光(以下、ArF露光光)の波長193nmの1/4〜1/6に相当している。特にhp45nm以降の世代では従来の位相シフト法、斜入射照明法や瞳フィルター法などの超解像技術(Resolution Enhancement Technology:RET)と光近接効果補正(Optical Proximity Correction : OPC)技術の適用だけでは不十分となってきており、開口数がNA>1の超高NA技術(液浸露光)が必要となってきている。
液浸露光は、ウェハと露光装置の最下レンズとの間を液体で満たすことで、屈折率が1の空気の場合に比べて、液体の屈折率倍にNAを高められるため、解像度を向上できる露光方法である。開口数(NA:Numerical Aperture)は、NA=n×sinθで表される。θは露光装置の最下レンズの最も外側に入る光線と光軸とがなす角度、nはウェハと露光装置の最下レンズとの間における媒質の屈折率である。
特開2006−78825号公報
解像性を向上させるためには、超高NA化、変形照明(斜入射照明)などの技術が積極的に導入される。その際、ArF露光光の転写用マスクへの入射角度(基板の法線と入射光のなす角)が大きくなる(斜め入射にする)。しかし、この転写用マスクへの入射角度(基板の法線と入射光のなす角)を大きくしていくと、遮蔽効果(シャドーイング)という問題が発生し、解像度に悪影響を及ぼすものとなる。具体的には転写用マスクのパターン側壁に対して露光光が斜め入射されると、パターンの3次元的構造(特に高さ)から影ができる。この影によって、転写用マスク上のサイズが正確に転写されなくなり、また、光量が小さくなる(暗くなる)。
このため、パターン側壁の高さを低くする必要がある、すなわち、遮光膜の薄膜化が必要となる。
また、半導体デバイスの設計仕様でいうDRAMハーフピッチ(hp)32nm以降の世代のバイナリマスクにおいては、ArF露光光の波長193nmよりも転写用マスク上の転写パターンの線幅よりも小さく、またこれに対応するための超解像技術を採用していったことにより、転写パターン領域 (メインパターン領域)の遮光膜パターンの膜厚が厚いと、電磁界(EMF:Electro Magnetics Field)効果に起因するバイアスが大きくなるという問題が生じてきている。電磁界効果(EMF)バイアスは、ウェハ上のレジストへの転写パターン線幅のCD精度に大きな影響を与える。このため、電磁界効果のシミュレーションを行い、EMFバイアスによる影響を抑制するための転写用マスクに作製する転写パターンの補正を行う必要がある。この転写パターンの補正計算は、EMFバイアスが大きいほど複雑化する。また、補正後の転写パターンもEMFバイアスが大きいほど複雑化していき、転写マスク作製に大きな負荷がかかる。EMFに起因するバイアスが大きくなることで、これらの新たな課題が発生していた。
そこで本発明は、従来の課題を解決するべくなされたものであり、その目的とするところは、シャドーイングの問題やEMF効果に係る問題を解決する遮光膜の薄膜化を可能とするマスクブランク及び転写用マスクの製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記電磁界(EMF)効果の課題に関し、鋭意検討を行った。その結果、バイナリマスクにおける遮光膜の膜厚が50nm未満であると、EMFバイアス低減に改善効果が認められることがシミュレーションで解った。すなわち、遮光膜の膜厚が50nm未満であると、EMFバイアスの影響を補正するための転写パターンの補正計算負荷が小さくなり、転写マスク作製の負荷も小さくなる。さらに、遮光膜の膜厚が45nm以下であると、EMFバイアスがかなり低減できることもシミュレーションによって判明した。また、遮蔽効果に係る問題についても、遮光膜の膜厚が50nm未満であれば、その影響を大幅に低減することができる。しかしながら、バイナリマスクブランクとして求められる光学濃度(例えば、2.8)を有する遮光膜を、膜厚が50nm未満で実現することは容易ではないことがわかった。通常、光学濃度が高い材料は、露光光に対する反射率が高い。遮光膜は、転写用マスク作製後において、転写パターンとして遮光膜が露出する表面の露光光に対する反射率が所定値以下(少なくとも40%未満)の低反射となるようにする必要がある。薄膜化を実現するには、遮光膜は遮光層と表面反射防止層の少なくとも2層構造にする必要がある。表面反射防止層は、表面反射を低減させるためにある程度の透過率を確保する必要があるため、光学濃度の面ではあまり寄与することはできない。このため、バイナリマスクブランクとして求められる光学濃度(例えば、2.8)を有する遮光膜を50nm未満の膜厚で実現することは容易ではない。
一方、ウェハ上のレジストに転写パターンを転写する際、露光装置では、転写用マスクへのArF露光光の照射を透光性基板の転写パターンを形成していない面側(裏面側)から行う。すなわち、ArF露光光は、遮光膜の透光性基板に接している側から入射する。このため、遮光膜の透光性基板側における露光光の反射率(裏面反射率)が高いと、フレア、ゴースト等の現象が発生する恐れがあり、ウェハ上での転写パターンの結像に悪影響を与えることがあった。露光装置の内部機構によってこの悪影響を低減できるものもあるが、広く使用されている露光装置では対応できていないものもある。このため、裏面反射率は少なくとも50%以下となるように遮光膜を設計することが望ましい。裏面反射率を50%以下に低減させるために従来用いられている方法としては2つある。1つは、透光性基板と遮光層との間に、高酸化、高窒化、あるいは高酸窒化させた材料で裏面反射防止層を形成する方法であり、もう1つは、透光性基板に接して、ある程度以上酸化、窒化、あるいは酸窒化させた材料(少なくとも材料中の10原子%以上を酸素、窒素で占める。)で遮光層を形成する方法である。しかし、裏面反射防止層を形成する方法では、その膜厚が5nm以上は必要であり、遮光層は40nm未満でなければならない。裏面反射防止層も表面反射防止層と同じく光学濃度への寄与が小さいため、遮光膜全体での光学濃度の確保がより難しくなる。また、遮光層を酸化等させる方法では、酸化等することにより遮光層自体の光学濃度が低下するため、膜厚を厚くする必要が生じ、遮光膜全体での光学濃度の確保は難しくなる。
また、バイナリマスクブランクを用いて上記のような非常に微細な転写パターンを有する転写用マスクを製造する場合においては、転写パターンが形成されたレジスト膜をマスクとした遮光膜のドライエッチングを行って、遮光膜に転写パターンを形成することが通常である。また、透光性基板へのダメージの抑制や、遮光膜に形成される転写パターン形状の精度向上には、エッチングの終点を精度よく検出することは重要である。エッチングの終点を検出する手法としては、近年では、エッチング進行に伴う遮光膜の反射率変化を確認することによってエッチング終点を検出する光学式エッチング終点検出法が使用されることが多い。このため、光学式エッチング終点検出法で、高いエッチング終点の検出精度が得られる遮光膜が望まれている。
特に、前記の特許文献で開示されているモリブデンシリサイド化合物を含む材料等の遷移金属シリサイド系材料を遮光膜として用いたバイナリマスクの場合、フッ素系ガスで遮光膜をドライエッチングすることが通常である。ケイ素の酸化物が主成分の透光性基板は、フッ素系ガスによるドライエッチングに対してエッチングされやすく、転写用マスクの透光部の基板掘り込みを低減するには、遮光膜のエッチング終点検出の精度向上が重要である。
本発明者は、種々の材料について検討した結果、遷移金属とケイ素とからなる材料であれば、透光性基板の表面に接して遮光層を形成しても、裏面反射率が50%以下とすることが可能であること、また10原子%未満であれば、遷移金属とケイ素とからなる材料に他の元素を含有しても、遮光層の光学濃度に影響を与えるほどの遮光性能の低下がみられないことを突き止めた。さらに、本発明者は、透光性基板の表面に接して形成される遮光層に遷移金属とケイ素とからなる材料であって、それら以外の元素の含有量が10原子%未満の材料を用いると、光学式エッチング終点検出法での遮光層のエッチング終点検出精度が大きく向上することを突き止めた。
本発明者は、以上の解明事実、考察に基づき、さらに鋭意研究を続けた結果、本発明を完成したものである。
すなわち、上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(構成1)
ArFエキシマレーザー露光光が適用される転写用マスクを作成するために用いられ、透光性基板上に、転写パターンを形成するための遮光膜を有するマスクブランクであって、前記遮光膜は、膜厚が50nm未満であり、前記透光性基板の表面に接して形成され、遷移金属及びケイ素の合計含有量が90原子%以上の材料からなる遮光層と、該遮光層の上面に形成される表面反射防止層とを有する積層構造からなり、前記遮光層は、10nmの膜厚で形成したときにおける波長600〜700nmの光に対する表面反射率が、前記透光性基板の波長600〜700nmの光に対する表面反射率よりも10%以上高い材料で形成されていることを特徴とするマスクブランクである。
(構成2)
前記遮光膜は、光学濃度が2.3以上であることを特徴とする構成1記載のマスクブランクである。
(構成3)
前記遮光層中の遷移金属の含有量が9原子%以上、40原子%以下であることを特徴とする構成1または2に記載のマスクブランクである。
(構成4)
前記遮光層中の遷移金属は、モリブデン(Mo)であることを特徴とする構成1乃至3のいずれか一項に記載のマスクブランクである。
(構成5)
前記遮光層の膜厚当たりの光学濃度は、ΔOD=0.075/nm−1以上であることを特徴とする構成1乃至4のいずれか一項に記載のマスクブランクである。
(構成6)
前記遮光層は、膜厚が40nm未満であることを特徴とする構成1乃至5のいずれか一項に記載のマスクブランクである。
(構成7)
前記表面反射防止層は、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素、窒素、炭素および水素のうち少なくとも1つの元素を含む材料からなることを特徴とする構成1乃至6のいずれか一項に記載のマスクブランクである。
(構成8)
前記表面反射防止層中の遷移金属は、モリブデン(Mo)であることを特徴とする構成7に記載のマスクブランクである。
(構成9)
前記表面反射防止層は、膜厚が4nm以上であることを特徴とする構成1乃至8のいずれか一項に記載のマスクブランクである。
(構成10)
構成1乃至9のいずれか一項に記載のマスクブランクにおける前記遮光膜を、エッチングによりパターニングするエッチング工程を有することを特徴とする転写用マスクの製造方法である。
(構成11)
前記エッチング工程において、光学式エッチング終点検出で用いられる波長600〜700nmの光を遮光膜の表面に照射したときにおける遮光膜が10nmの厚さで残存しているときの表面反射率と、エッチングにより透光性基板が露出したときの表面反射率との差が10%以上であることを特徴とする構成10に記載の転写用マスクの製造方法である。
本発明によれば、遷移金属及びケイ素の合計含有量が90原子%以上の遮光層を透光性基板の表面に接して形成し、前記遮光層は、10nmの膜厚で形成したときにおける波長600〜700nmの光に対する表面反射率が、前記透光性基板の波長600〜700nmの光に対する表面反射率よりも10%以上高い材料で形成することにより、バイナリマスクとして求められている遮光膜の光学濃度を50nm未満の膜厚で実現することができ、EMFバイアスに係る課題や、遮蔽効果に係る課題の解決を図ることができ、さらには光学式エッチング終点検出法での高精度のエッチング終点検出が可能となるマスクブランク及び転写用マスクを提供することができる。
本発明にかかるマスクブランクの断面図である。 本発明にかかるマスクブランクを用いて転写用マスクを製造する工程を示す断面図である。 実施例1にかかるマスクブランクの構造で、遮光層の膜厚を変化させたときの光学濃度と裏面反射率についての光学シミュレーション結果の図である。 実施例2にかかるマスクブランクの構造で、遮光層の膜厚を変化させたときの光学濃度と裏面反射率についての光学シミュレーション結果の図である。 比較例1にかかるマスクブランクの構造で、遮光層の膜厚を変化させたときの光学濃度と裏面反射率についての光学シミュレーション結果の図である。 比較例2にかかるマスクブランクの構造で、遮光層の膜厚を変化させたときの光学濃度と裏面反射率についての光学シミュレーション結果の図である。 実施例1−1、参考例1および参考例2にかかる遮光膜のエッチング進行に伴う反射率変化を示す図である。 実施例3および実施例4にかかる遮光膜のエッチング進行に伴う反射率変化を示す図である。 光学式エッチング終点検出が可能な遮光膜材料のn,kの範囲を示す図であり、実施例1−1、参考例1および参考例2の遮光膜材料をプロットした図である。 光学式エッチング終点検出が可能な遮光膜材料のn,kの範囲を示す図であり、実施例3および実施例4の遮光膜材料をプロットした図である。 モリブデンとシリコンとからなる薄膜におけるモリブデン含有量と単位膜厚当たりの光学濃度との関係を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述する。
本発明は、ArF露光光が適用される転写用マスクを作成するために用いられ、透光性基板上に、転写パターンを形成するための遮光膜を有するマスクブランクであって、前記遮光膜は、膜厚が50nm未満であり、前記透光性基板の表面に接して形成され、遷移金属及びケイ素の合計含有量が90原子%以上の材料からなる遮光層と、該遮光層の上面に形成される表面反射防止層とを有する積層構造からなり、前記遮光層は、10nmの膜厚で形成したときにおける波長600〜700nmの光に対する表面反射率が、前記透光性基板の波長600〜700nmの光に対する表面反射率よりも10%以上高い材料で形成されていることを特徴とするマスクブランクである。
図1は、本発明にかかるマスクブランクの断面図である。図1によれば、本発明に係るマスクブランク10は、透光性基板1の上に、遮光膜2を備えている。
上記透光性基板1は、ArFエキシマレーザーに対して透明性を有するものであれば特に制限されない。本発明では、石英基板、その他各種のガラス基板を用いることができるが、この中でも石英基板は、ArFエキシマレーザーに対する透明性が高いので、本発明には特に好適である。
遮蔽効果の改善や、特にEMFバイアス改善には、遮光膜の膜厚を50nm未満とする必要がある。また転写用マスクとして十分機能するには、裏面反射率を少なくとも50%以下とすることが望ましい。これらを考慮すると、裏面反射防止層を設けることも、遮光層を高酸化等することも困難である。遷移金属とケイ素の混合材料は、これを用いて透光性基板に接して遮光膜を形成しても、裏面反射率を50%未満とすることができる特性を有している。
表面反射防止層は、光学濃度が低く、遮光膜全体の光学濃度にはほとんど寄与できない。これらのことを考慮すると、遮光膜2として必要な光学濃度を遮光層だけで確保する必要がある。このため、遮光層を光学濃度の高い材料である遷移金属及びケイ素からなる材料を基本的に用い(合計含有量90原子%以上)、それ以外の元素は、光学濃度を下げない程度である10原子%未満で許容するようにした。特に、酸素、窒素については含有量が増えると、その材料の光学濃度を大きく下げる方向に作用する元素であるため、これらの元素における遮光層中の合計含有量が10原子%未満である必要があり、さらに好ましくは5原子%未満であるとよい。
バイナリマスクブランクに用いる遮光膜の光学濃度としては、少なくとも2.3以上、好ましくは2.5以上が必要である。ただし、ダブル露光技術等で用いるバイナリ転写マスクを作製するためのバイナリマスクブランクの場合には、光学濃度が2.3や2.5では、ウェハ上のレジストの重ね露光部分に問題が生じる場合がある。その点を考慮すると、遮光膜の光学濃度は少なくとも2.8以上が必要であり、より好ましくは3.0以上である。
本発明者は、図11に示す通り、モリブデンとケイ素との間の比率において、モリブデンが9原子%以上、40原子%以下含有する場合、特に膜厚当たりの光学濃度が大きく、ArF露光光に対する遮光性が相対的に大きい遮光層が得られることを見出した。
モリブデンが9原子%以上であると、ΔOD=0.075nm−1(波長193.4nmにおける)以上にできる。モリブデンが15原子%以上であると、ΔOD=0.08nm−1(波長193.4nmにおける)以上にできるのでより好ましい。モリブデンが20原子%以上であると、ΔOD=0.082nm−1(波長193.4nmにおける)以上にできるのでさらに好ましい。
モリブデンシリサイドを含む遮光層中のモリブデンの含有量は、15原子%以上、40原子%以下が好ましく、19原子%以上、40原子%以下がさらに好ましい。
モリブデンとケイ素を含有する材料は、モリブデンの含有量が高いと、耐薬性や耐洗浄性(特に、アルカリ洗浄や温水洗浄)が低下するという問題がある。フォトマスクとして使用する際の必要最低限の耐薬性、耐洗浄性を確保できるモリブデンの含有量である40原子%以下とすることが好ましい。また、図11でも明らかなように遮光性能は、モリブデン含有比率を増やしていくと所定値で頭打ちとなる。モリブデンは、モリブデンシリサイドの化学量論的に安定な比率にある程度の幅を持たせた程度である40原子%までが上限として好ましく、それ以上の比率でモリブデンを含有させると耐薬性や耐洗浄性が低下する。
また、遮光層のモリブデン含有量が9原子%以上、40原子%以下の範囲であると、この範囲外の組成に対して、相対的に、フッ素系ガスによるドライエッチングにおけるエッチング速度が大きいので好ましい。
上記遮光層の材料に含まれる遷移金属には、モリブデン以外にも、タンタル、タングステン、チタン、クロム、ハフニウム、ニッケル、バナジウム、ジルコニウム、ルテニウム、ロジウム等が適用可能である。なお、モリブデンとケイ素との間の比率において、前記の例では、モリブデンについて述べたが、他の列記した遷移金属についてもほぼ同様の傾向を示す。また、10原子%未満の範囲で遮光層中に遷移金属とケイ素以外の元素が含まれても、図11等、前記の特性と概ね同じ傾向になる。
一方、本発明のArF露光光が適用されるリソグラフィであって、DRAM hp32nm以降の世代で問題となるEMFバイアスの負荷を軽減するためには、少なくとも50nm未満の膜厚とする必要がある。この観点から考慮すると、遮光膜2は、合計膜厚50nm未満で、所定の光学濃度を確保することが望ましく、その条件を満たすように遮光層と表面反射防止層を構成するとよい。なお、遮蔽効果の問題を解決するために必要となる膜厚の上限は、EMFバイアスの負荷を軽減するために必要な膜厚よりも条件は緩いので、遮光膜2の合計膜厚が50nm未満とすれば、両方の問題を同時に解決できる。
表面反射防止層は、遮光層との積層構造で所定値以上の表面反射率が得られるのであれば、基本的にいずれの材料でも適用可能ではあるが、遮光層と同じターゲットで成膜できる材料を用いることが好ましい。遮光層に遷移金属とケイ素を主成分とする材料を適用した場合には、表面反射防止層にも、遷移金属(M)とケイ素(Si)を主成分とする材料(MSiO,MSiN,MSiON,MSiOC,MSiCN,MSiOCN等)が好ましい。さらに遷移金属にモリブデン(Mo)を選択した場合においては、MoSiO,MoSiN,MoSiON,MoSiOC,MoSiCN,MoSiOCN等が好ましい。
表面反射防止層は、遮光層に露光光に対する反射率の高い材料を用いていることから、表面反射率を40%未満にするには層の厚さが4nm以上は最低限必要であり、35%以下にするには層の厚さが5nm以上は最低限必要である。EMFバイアスの負荷軽減を考慮すると、遮光膜2全体の膜厚が50nm未満である必要があり、遮光層で光学濃度を確保する必要があることから、表面反射防止層の上限は20nm以下である必要がある。さらに望ましくは、表面反射防止層の厚さは、7nm以上、17nm以下であるとより望ましい。また、生産安定上や洗浄による膜減りと遮光膜2全体の薄膜化の両方のバランスを考慮すると10nm以上15nm以下が最適である。また、遮光層の厚さが40nm未満であると、EMFバイアスの負荷軽減を考慮しても、確実に表面反射防止層の厚さを10nm以上とすることができるので望ましい。
また、遮光層は、炭素及び水素のうち少なくとも1つの元素をさらに含むことが好ましい。遷移金属(M)、ケイ素(Si)に加え、炭素(C)、水素(H)の少なくとも一方を含む遮光膜2は、スパッタ成膜時に膜中に、酸化しづらい状態になっている、ケイ素炭化物(Si−C結合)、遷移金属炭化物(M−C結合、例えばMo−C結合)、水素化ケイ素(Si−H結合)、が形成されることにより、ArF露光光の照射によるケイ素やモリブデンの酸化を抑制でき、転写用マスクの長寿命化が期待できる。
また、C及び/又はH(ケイ素炭化物、遷移金属炭化物、水素化ケイ素)の存在によりエッチングレートは速くなるため、レジスト膜を厚膜化することなく、解像性や、パターン精度が悪化することはない。また、エッチング時間を短縮することができるので、遮光膜上にエッチングマスク膜を有する構成の場合、エッチングマスク膜のダメージを少なくすることができ、高精細のパターニングが可能となる。
本発明は、上述の本発明により得られるマスクブランクにおける前記遮光膜を、エッチングによりパターニングするエッチング工程を有する転写用マスクの製造方法についても提供する。
この場合のエッチングは、微細パターンの形成に有効なドライエッチングが好適に用いられる。
本発明のマスクブランクを用いて転写用マスクを製造する場合、光学式エッチング終点検出法(エッチング進行に伴う遮光膜の反射率変化を確認することによりエッチング終点を検出する方法)を用いて遮光膜のエッチング終点を検出する際の検出感度が向上するという効果を奏する。
従来、光学的エッチング終点検出法で用いる照射光は、波長600nm〜700nmの赤色レーザー光である。赤色レーザー光による光学式エッチング終点検出でエッチング終点検出が十分に可能とされているクロム系遮光膜では、膜厚10nmから透光性基板が露出するまでの間の表面反射率の変化量が10%である。本発明の遮光膜は、膜厚10nmから透光性基板が露出するまでの間の表面反射率の変化量が10%以上であり、光学式エッチング終点検出が十分に可能な膜である。
特に、本発明のマスクブランクの遮光膜の透光性基板に接して形成される遮光層は、遷移金属とケイ素の合計含有量が90原子%以上の材料で形成されている。このような材料はフッ素系ガスでドライエッチングされるのが通常である。合成石英等のケイ素の酸化物が主成分の透光性基板もフッ素系ガスによるドライエッチングに対してエッチングされやすい。このため、遮光層をフッ素系ガスによるドライエッチングを行って転写パターンを形成する際には、遮光層がエッチングされて透光性基板の表面が露出し始めたときを検出する精度を高くすることができる、すなわち高精度のエッチング終点検出が容易な遮光層を備えていることが特に重要となる。本発明のマスクブランクの遮光層は、光学式エッチング終点検出で主に用いられている波長600nm〜700nmの光に対する反射率を透光性基板に比べて大幅に高くすることで、高精度のエッチング終点検出が実現可能となっている。
以下、実施例により、本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。併せて、実施例に対する比較例についても説明する。
(実施例1−1)
石英ガラスからなる透光性基板1上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにモリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(原子%比 Mo:Si=21:79)を用い、アルゴンとヘリウムとの混合ガス雰囲気(ガス圧0.3Pa,ガス流量比 Ar:He=20:120)で、DC電源の電力を2.0kWとし、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、MoSi膜(遮光層)を膜厚33nmで成膜し、引き続いて、Mo/Siターゲット(原子%比 Mo:Si=4:96)を用い、アルゴン(Ar)と酸素と窒素とヘリウムとの混合ガス雰囲気(ガス圧0.1Pa,ガス流量比 Ar:O:N:He=6:5:11:16)で、DC電源の電力を3.0kWとし、MoSiON膜(表面反射防止層)を膜厚10nmで成膜することにより、MoSi膜(膜組成比 Mo:21原子%,Si:79原子%,屈折率n:2.42,消衰係数k:2.89)とMoSiON膜(膜組成比 Mo:1.6原子%,Si:38.8原子%,O:18.8原子%,N:41.1原子%,屈折率n:2.36,消衰係数k:1.20)との積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用遮光膜2(総膜厚43nm)を形成した。なお、遮光膜2の各層の元素分析は、ラザフォード後方散乱分析法を用いた(以下、各実施例、比較例とも同じ)。
次に、上記のようにして作製したマスクブランク10を用いてバイナリ転写用マスクを作製した。図2に製造工程を示す。
まず、上記フォトマスクブランク10上に、電子線描画用化学増幅型ポジレジスト膜3(富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ社製 PRL009)を形成した(図2(a)参照)。
次に上記レジスト膜3に対し、電子線描画装置を用いて所望のパターン描画を行った後(同図(b)参照)、所定の現像液で現像してレジストパターン3aを形成した(同図(c)参照)。
次に、上記レジストパターン3aをマスクとして、MoSi膜とMoSiON膜との積層からなる遮光膜2のドライエッチングを行って遮光膜パターン2aを形成した(同図(d)参照)。ドライエッチングガスとして、SFとHeの混合ガスを用いた。残存するレジストパターンを剥離して、バイナリ転写用マスク20を得た(同図(e)参照)。
得られたバイナリ転写用マスク20に対して、分光光度計U−4100(日立ハイテクノロジーズ社製)で光学特性の測定を行った。その結果、遮光膜2のArF露光光に対する光学濃度は3.1であり、バイナリ転写用マスクとしては十分な遮光性能であった。また、ArF露光光に対する遮光膜2の表面反射率が25.1%、裏面反射率が38.9%であり、表裏ともパターン転写に影響のない反射率であった。
(実施例1−2)
実施例(1−2)は、遮光層の膜厚を30nmとしたことを除き、実施例(1−1)と同様にマスクブランク10を製造し、バイナリ転写用マスク20を作製した。
得られたバイナリ転写用マスク20に対して、実施例(1−1)と同様に光学特性の測定を行った。その結果、遮光膜2のArF露光光に対する光学濃度は2.81であり、バイナリ転写用マスクとしては使用可能な遮光性能であった。また、ArF露光光に対する遮光膜2の表面反射率が25.2%、裏面反射率が39.0%であり、表裏ともパターン転写に影響のない反射率であった。
(実施例1−3)
実施例(1−3)は、遮光層の膜厚を26nmとしたことを除き、実施例(1−1)と同様にマスクブランク10を製造し、バイナリ転写用マスク20を作製した。
得られたバイナリ転写用マスク20に対して、実施例(1−1)と同様に光学特性の測定を行った。その結果、遮光膜2のArF露光光に対する光学濃度は2.5であり、バイナリ転写用マスクとしては使用可能な遮光性能であった。また、ArF露光光に対する遮光膜2の表面反射率が25.2%、裏面反射率が39.2%であり、表裏ともパターン転写に影響のない反射率であった。
また、実施例(1−1)〜(1−3)で得られた屈折率n,消衰係数kを基に、光学シミュレーションにより、遮光層の膜厚を変化させて、ArF露光光に対する光学濃度(OD)および裏面反射率を求めたところ、図3に示す結果となった。図3のグラフ中の一点鎖線は、遮光層の膜厚にともなう光学濃度の変化を示し、実線は、遮光層の膜厚にともなう裏面反射率の変化を示すものである(以下、図4から図6の各グラフにおいて同じ。)。光学濃度を2.0になるまで遮光層の膜厚を薄く(20nm)しても、裏面反射率は40%までしか上がらず、この遮光層は、バイナリ転写用マスクとして十分な裏面反射率を維持できる構造であることが分かった。
(実施例2−1)
石英ガラスからなる透光性基板1上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにモリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(原子%比 Mo:Si=21:79)を用い、アルゴンとメタンとヘリウムとの混合ガス雰囲気(ガス圧0.3Pa,ガス流量比 Ar:CH:He=10:1:50)で、DC電源の電力を2.0kWとし、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、MoSiCH膜(遮光層)を膜厚35nmで成膜し、引き続いて、Mo/Siターゲット(原子%比 Mo:Si=4:96)を用い、アルゴン(Ar)と酸素と窒素とヘリウムとの混合ガス雰囲気(ガス圧0.1Pa,ガス流量比 Ar:O:N:He=6:5:11:16)で、DC電源の電力を3.0kWとし、MoSiON膜(表面反射防止層)を膜厚10nmで成膜することにより、MoSiCH膜(膜組成比 Mo:19.8原子%,Si:78.8原子%,C:2.0原子%,H:1.5原子%,屈折率n:1.99,消衰係数k:2.79)とMoSiON膜(膜組成比 Mo:1.6原子%,Si:38.8原子%,O:18.8原子%,N:41.1原子%,屈折率n:2.36,消衰係数k:1.20)との積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用遮光膜2(総膜厚45nm)を形成した。
次に、実施例(1−1)と同様の製造工程で、上記のようにして作製したマスクブランク10を用いてバイナリ転写用マスク20を作製した。
得られたバイナリ転写用マスク20に対して、実施例(1−1)と同様に光学特性の測定を行った。その結果、遮光膜2のArF露光光に対する光学濃度は3.1であり、バイナリ転写用マスクとしては十分な遮光性能であった。また、ArF露光光に対する遮光膜2の表面反射率が22.7%、裏面反射率が40.3%であり、表裏ともパターン転写に影響のない反射率であった。
(実施例2−2)
実施例(2−2)は、遮光層の膜厚を31nmとしたことを除き、実施例(2−1)と同様にマスクブランク10を製造し、バイナリ転写用マスク20を作製した。
得られたバイナリ転写用マスク20に対して、実施例(1−1)と同様に光学特性の測定を行った。その結果、遮光膜2のArF露光光に対する光学濃度は2.8であり、バイナリ転写用マスクとしては使用可能な遮光性能であった。また、ArF露光光に対する遮光膜2の表面反射率が22.8%、裏面反射率が40.4%であり、表裏ともパターン転写に影響のない反射率であった。
(実施例2−3)
実施例(2−3)は、遮光層の膜厚を28nmとしたことを除き、実施例(2−1)と同様にマスクブランクを製造し、バイナリ転写用マスクを作製した。
得られたバイナリ転写用マスク20に対して、実施例(1−1)と同様に光学特性の測定を行った。その結果、遮光膜2のArF露光光に対する光学濃度は2.5であり、バイナリ転写用マスクとしては使用可能な遮光性能であった。また、ArF露光光に対する遮光膜2の表面反射率が22.8%、裏面反射率が40.7%であり、表裏ともパターン転写に影響のない反射率であった。
また、実施例(2−1)〜(2−3)で得られた屈折率n,消衰係数kを基に、光学シミュレーションにより、遮光層の膜厚を変化させて、ArF露光光に対する光学濃度(OD)および裏面反射率を求めたところ、図4に示す結果となった。光学濃度を2.0になるまで遮光層の膜厚を薄く(21nm)しても、裏面反射率は41.8%までしか上がらず、この遮光層は、バイナリ転写用マスクとして十分な裏面反射率を維持できる構造であることが分かった。
(比較例1)
石英ガラスからなる透光性基板1上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにシリコン(Si)ターゲットを用い、アルゴンガス雰囲気で、Si膜(遮光層)を膜厚39nmで成膜し、引き続いて、Mo/Siターゲット(原子%比 Mo:Si=4:96)を用い、アルゴン(Ar)と酸素と窒素とヘリウムとの混合ガス雰囲気(ガス圧0.1Pa,ガス流量比 Ar:O:N:He=6:5:11:16)で、DC電源の電力を3.0kWとし、MoSiON膜(表面反射防止層)を膜厚10nmで成膜することにより、Si膜(屈折率n:0.98,消衰係数k:2.83)とMoSiON膜(膜組成比 Mo:1.6原子%,Si:38.8原子%,O:18.8原子%,N:41.1原子%,屈折率n:2.36,消衰係数k:1.20)との積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用遮光膜2(総膜厚49nm)を形成した。
次に、上記のようにして作製したマスクブランク10を用いてバイナリ転写用マスク20を作製した。
得られたバイナリ転写用マスク20に対して、分光光度計U−4100(日立ハイテクノロジーズ社製)で光学特性の測定を行った。その結果、遮光膜2のArF露光光に対する光学濃度は2.88であり、バイナリ転写用マスクとしては使用可能な遮光性能であった。しかし、ArF露光光に対する遮光膜2の裏面反射率が58.9%であり、フレアやゴースト等への対策の取られていない露光装置では、ウェハへのパターン転写時に大きな問題となる裏面反射率であった。
また、得られた屈折率n,消衰係数kを基に、光学シミュレーションにより、遮光層の膜厚を変化させて、ArF露光光に対する光学濃度(OD)および裏面反射率を求めたところ、図5に示す結果となった。光学濃度を2.0〜3.1の範囲で遮光層の膜厚を変化させても、裏面反射率は58%台と非常に高い反射率であり、この遮光層は、フレアやゴースト等への対策の取られていない露光装置では、バイナリ転写用マスクとして適用困難な構造であることが分かった。
(比較例2)
石英ガラスからなる透光性基板1上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにモリブデン(Mo)ターゲットを用い、アルゴンガス雰囲気で、Mo膜(遮光層)を膜厚39nmで成膜し、引き続いて、Mo/Siターゲット(原子%比 Mo:Si=4:96)を用い、アルゴン(Ar)と酸素と窒素とヘリウムとの混合ガス雰囲気(ガス圧0.1Pa,ガス流量比 Ar:O:N:He=6:5:11:16)で、DC電源の電力を3.0kWとし、MoSiON膜(表面反射防止層)を膜厚10nmで成膜することにより、Mo膜(屈折率n:0.79,消衰係数k:2.35)とMoSiON膜(膜組成比 Mo:1.6原子%,Si:38.8原子%,O:18.8原子%,N:41.1原子%,屈折率n:2.36,消衰係数k:1.20)との積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用遮光膜2(総膜厚49nm)を形成した。
次に、上記のようにして作製したマスクブランク10を用いてバイナリ転写用マスク20を作製した。
得られたバイナリ転写用マスク20に対して、分光光度計U−4100(日立ハイテクノロジーズ社製)で光学特性の測定を行った。その結果、遮光膜2のArF露光光に対する光学濃度は2.7であり、バイナリ転写用マスクとしては使用可能な遮光性能であった。しかし、ArF露光光に対する遮光膜2の裏面反射率が56.1%であり、フレアやゴースト等への対策の取られていない露光装置では、ウェハへのパターン転写時に大きな問題となる裏面反射率であった。
また、得られた屈折率n,消衰係数kを基に、光学シミュレーションにより、遮光層の膜厚を変化させて、ArF露光光に対する光学濃度(OD)および裏面反射率を求めたところ、図6に示す結果となった。光学濃度を2.0〜3.1の範囲で遮光層の膜厚を変化させても、裏面反射率は55%前後と非常に高い反射率であり、この遮光層は、フレアやゴースト等への対策の取られていない露光装置では、バイナリ転写用マスクとして適用困難な構造であることが分かった。
(参考例1)
石英ガラスからなる透光性基板上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにモリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(原子%比 Mo:Si=10:90)を用い、アルゴンと窒素とヘリウムとの混合ガス雰囲気(ガス圧0.3Pa,ガス流量比 Ar:N:He=5:49:46)で、DC電源の電力を2.0kWとし、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、位相シフト膜としてMoSiN膜を膜厚69nmで成膜し、ハーフトーン型位相シフトマスクブランクを作成した。なお、この遮光膜は、ArFエキシマレーザー(波長193nm)において、光学濃度は1.2程度であり、バイナリ転写用マスクには適用できないものである。
(参考例2)
石英ガラスからなる透光性基板1上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにクロム(Cr)ターゲットを用い、アルゴンと一酸化窒素とヘリウムとの混合ガス雰囲気(ガス圧0.1Pa,ガス流量比 Ar:NO:He=27:18:55)で、DC電源の電力を1.7kWとし、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、CrON膜(遮光層)を膜厚47nmで成膜し、引き続いて、クロム(Cr)ターゲットを用い、アルゴン(Ar)と二酸化炭素と窒素とヘリウムとの混合ガス雰囲気(ガス圧0.2Pa,ガス流量比 Ar:CO:N:He=21:37:11:31)で、DC電源の電力を1.8kWとし、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、CrOCN膜(表面反射防止層)を膜厚10nmで成膜することにより、CrON膜(膜組成比 Cr:21原子%,O:79原子%,N:79原子%,屈折率n:1.45,消衰係数k:1.92)とCrOCN膜(膜組成比 Cr:1.6原子%,O:38.8原子%,C:18.8原子%,N:41.1原子%,屈折率n:2.03,消衰係数k:1.21)との積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用遮光膜2(総膜厚57nm)を形成した。なお、この遮光膜は、ArFエキシマレーザー(波長193nm)において、光学濃度は2.82程度であるが、膜厚が50nm以上あるため、特にEMFバイアスに係る課題を解決することは困難である。
(実施例3)
石英ガラスからなる透光性基板1上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにモリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(原子%比 Mo:Si=21:79)を用い、アルゴン(Ar)と窒素(N)との混合ガス雰囲気で反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、MoSiN膜(遮光層)を膜厚35nmで成膜し、引き続いて、Mo/Siターゲット(原子%比 Mo:Si=4:96)を用い、アルゴン(Ar)と酸素(O)と窒素(N)とヘリウム(He)との混合ガス雰囲気で反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、MoSiON膜(表面反射防止層)を膜厚4nmで成膜することにより、MoSiN膜(膜組成比 Mo:20原子%,Si:76原子%,N:4原子%,屈折率n:1.50,消衰係数k:3.06)とMoSiON膜(膜組成比 Mo:3原子%,Si:57原子%,O:16原子%,N:24原子%,屈折率n:2.28,消衰係数k:0.92)との積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用遮光膜2(総膜厚39nm)を形成した。なお、遮光膜2の各層の元素分析は、ラザフォード後方散乱分析法を用いた。
次に、実施例(1−1)と同様の製造工程で、上記のようにして作製したマスクブランク10を用いてバイナリ転写用マスク20を作製した。
得られたバイナリ転写用マスク20に対して、実施例(1−1)と同様に光学特性の測定を行った。その結果、遮光膜2のArF露光光に対する光学濃度は3.1であり、バイナリ転写用マスクとしては十分な遮光性能であった。また、ArF露光光に対する遮光膜2の表面反射率が39.4%であり、パターン転写に影響のない反射率であった。
(実施例4)
石英ガラスからなる透光性基板1上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにモリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(原子%比 Mo:Si=9.5:90.5)を用い、アルゴン(Ar)ガス雰囲気で反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、MoSi膜(遮光層)を膜厚38nmで成膜し、引き続いて、Mo/Siターゲット(原子%比 Mo:Si=4:96)を用い、アルゴン(Ar)と酸素(O)と窒素(N)とヘリウム(He)との混合ガス雰囲気で反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、MoSiON膜(表面反射防止層)を膜厚4nmで成膜することにより、MoSi膜(膜組成比 Mo:9.3原子%,Si:90.7原子%,屈折率n:1.24,消衰係数k:2.77)とMoSiON膜(膜組成比 Mo:3原子%,Si:57原子%,O:16原子%,N:24原子%,屈折率n:2.28,消衰係数k:0.92)との積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用遮光膜2(総膜厚42nm)を形成した。なお、遮光膜2の各層の元素分析は、ラザフォード後方散乱分析法を用いた。
次に、実施例(1−1)と同様の製造工程で、上記のようにして作製したマスクブランク10を用いてバイナリ転写用マスク20を作製した。
得られたバイナリ転写用マスク20に対して、実施例(1−1)と同様に光学特性の測定を行った。その結果、遮光膜2のArF露光光に対する光学濃度は3.1であり、バイナリ転写用マスクとしては十分な遮光性能であった。また、ArF露光光に対する遮光膜2の表面反射率が39.3%であり、パターン転写に影響のない反射率であった。
実施例(1−1)、実施例3および実施例4のバイナリ型マスクブランク、参考例1のハーフトーン型位相シフトマスクブランク、ならびに参考例2のバイナリ型マスクブランクのそれぞれに対して、遮光膜のドライエッチングをそれぞれに適したエッチングガスを用いて行った。また、それぞれの遮光膜について、ドライエッチングが終わるまでの間(透光性基板の表面が露出してドライエッチングが完了するまでの間)、遮光膜の表面(遮光膜の透光性基板に接する側とは反対側の表面)に、光学式エッチング終点検出で用いられる赤色レーザー光を照射し、その表面を反射する反射光を測定し、表面反射率を算出した。その結果を、図7および図8に示す。なお、ここでは赤色レーザー光に波長670nmのものを用いたが、赤色レーザー光の波長帯である波長600〜700nmの間においては、照射対象の遮光膜の反射特性にはほとんど差が生じず、同様の傾向を示す。
図7および図8は、遮光膜の膜厚が10nmから0nm(透光性基板が露出)までドライエッチングの間の赤色レーザー光に対する表面反射率の変化を示している。反射率の変化が大きいほど、エッチング終点の検出が容易であることを示すものである。参考例1の位相シフト膜(MoSiN膜)は、光学式エッチング終点検出でのエッチング終点検出が難しいとされている膜である。測定結果を見ても、表面反射率がほとんど変化しておらず、この光学式でのエッチング終点の検出は難しい。
参考例2のクロム系遮光膜は、光学式エッチング終点検出でエッチング終点検出が十分に可能とされている膜である。測定結果を見ても、表面反射率が17%(膜厚10nm)から7%(透光性基板が露出)と10%変化しており、これ以上の反射率変化が得られれば、光学式エッチング終点検出でエッチング終点の検出が十分に可能であるといえる。実施例1−1の遮光膜では、測定結果をみると、表面反射率が35%(膜厚10nm)から7%(透光性基板が露出)と28%も変化しており、光学式エッチング終点検出でエッチング終点の検出が十分に可能であるといえる。また、同様に、実施例3の遮光膜では、表面反射率が37%(膜厚10nm)から7%(透光性基板が露出)と30%も変化しており、実施例4の遮光膜では、表面反射率が34%(膜厚10nm)から7%(透光性基板が露出)と27%も変化しており、いずれも光学式エッチング終点検出でエッチング終点の検出が十分に可能であるといえる。
図9および図10に、光学式エッチング終点検出が可能な遮光膜材料の屈折率n,消衰係数kの範囲を光学シミュレーションで算出した結果を示す。図9および図10において、1%反射/nm(遮光膜の10nmのエッチングで10%の赤色レーザー光に対する表面反射率増加)の境界線(n=−0.12k+0.14k−0.35k+3.44)から屈折率n,消衰係数kが高い領域(境界線上も含む)が、光学式エッチング終点検出が可能な領域である。また、2%反射/nm(遮光膜の10nmのエッチングで20%の赤色レーザー光に対する表面反射率増加)の境界線(n=−0.04k+0.05k−0.04k+4.02)から屈折率n,消衰係数kが高い領域(境界線上も含む)は、光学式エッチング終点検出により適した領域である。さらに、3%反射/nm(遮光膜の10nmのエッチングで30%の赤色レーザー光に対する表面反射率増加)の境界線(n=−0.03k+0.005k−0.08k+4.51)から屈折率n,消衰係数kが高い領域(境界線上も含む)は、光学式エッチング終点検出に最適な領域である。なお、この図9および図10での屈折率n,消衰係数kは、ArF露光光に対する数値ではなく、赤色レーザー光の波長帯に対する数値である。図9に、先の実施例1−1、参考例1、参考例2の各遮光膜をプロットし、図10に、実施例3、実施例4の各遮光膜をプロットしてみると、参考例1以外は、光学式エッチング終点検出可能な領域に入っており、この光学シミュレーションの結果が妥当であることを証明している。また、実施例1−1、実施例3および実施例4は、いずれも3%反射/nmの境界線よりも上の膜厚変化に対する反射率変化が非常に高い領域にあることから、これらの遮光膜は非常に高精度の光学式エッチング終点検出が可能であることもわかる。
1 透光性基板
2 遮光膜
3 レジスト膜
10 マスクブランク
20 転写用マスク

Claims (13)

  1. ArFエキシマレーザー露光光が適用される転写用マスクを作成するために用いられ、透光性基板上に、転写パターンを形成するための遮光膜を有するマスクブランクであって、
    前記遮光膜は、膜厚が50nm未満であり、前記透光性基板の表面に接して形成され、遷移金属及びケイ素を含む材料からなる遮光層と、該遮光層の上面に形成される表面反射防止層とを有する積層構造からなり、
    前記遮光層の波長600〜700nmの光に対する屈折率nと消衰係数kは、下記の式(1)の条件を満たす範囲であることを特徴とするマスクブランク。
    式(1) n≧−0.12k +0.14k −0.35k+3.44
  2. 前記遮光層は、10nmの膜厚で形成したときにおける波長600〜700nmの光に対する表面反射率が、前記透光性基板の波長600〜700nmの光に対する表面反射率よりも10%以上高い材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のマスクブランク。
  3. 前記遮光層は、遷移金属及びケイ素の合計含有量が90原子%以上の材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載のマスクブランク。
  4. 前記遮光膜は、光学濃度が2.3以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマスクブランク。
  5. 前記遮光層中の遷移金属の含有量が9原子%以上、40原子%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のマスクブランク。
  6. 前記遮光層中の遷移金属は、モリブデン(Mo)であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のマスクブランク。
  7. 前記遮光層の膜厚当たりの光学濃度は、ΔOD=0.075/nm−1以上であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のマスクブランク。
  8. 前記遮光層は、膜厚が40nm未満であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のマスクブランク。
  9. 前記表面反射防止層は、遷移金属およびケイ素に、さらに酸素、窒素、炭素および水素のうち少なくとも1つの元素を含む材料からなることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のマスクブランク。
  10. 前記表面反射防止層中の遷移金属は、モリブデン(Mo)であることを特徴とする請求項に記載のマスクブランク。
  11. 前記表面反射防止層は、膜厚が4nm以上であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のマスクブランク。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のマスクブランクにおける前記遮光膜を、エッチングによりパターニングするエッチング工程を有することを特徴とする転写用マスクの製造方法。
  13. 前記エッチング工程において、
    光学式エッチング終点検出で用いられる波長600〜700nmの光を遮光膜の表面に照射したときにおける遮光膜が10nmの厚さで残存しているときの表面反射率と、エッチングにより透光性基板が露出したときの表面反射率との差が10%以上であることを特徴とする請求項12に記載の転写用マスクの製造方法。
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