JP2010107758A - 液晶セルのチルト角測定方法及び装置 - Google Patents

液晶セルのチルト角測定方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】顕微光学系の必要がなく、液晶セルの透過光強度を1回測定するだけでできる液晶セルのチルト角測定方法を提供する。
【解決手段】光源21の光から直線偏光成分の光を取り出し、この偏光成分の光を液晶セル23に、当該光の光軸Bが液晶セル23の法線と斜めの角度θになるようにして当て、液晶セル23を透過した光の、偏光成分と直角な方向の偏光成分における光強度に基づいて光強度透過率Tcを求め、この光強度透過率Tcと、液晶の常光屈折率no及び異常光屈折率neと、角度θと、液晶の厚さdとを用いて、液晶のチルト角βを求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、垂直配向(VA; Vertical Alignment )モードの液晶(以下「VA液晶」という)あるいは水平配向(IPS; In Plain Switching)モードの液晶(以下「IPS液晶」という)をパネルに封入した状態における当該液晶セルのチルト角を測定する方法及び装置に関するものである。
本発明は、特にマルチドメイン構造を有するVA液晶セルにおいて、当該液晶セルのチルト角を測定する方法及び装置に関するものである。
VA液晶セルのマルチドメイン構造は、図9に示すように、対向するガラス基板11,12の間に液晶を注入した液晶セルの画素領域ごとに、一方のガラス基板12上の配向膜の表面又は下地に突起状の構造物31を設けることによって、画素内の各領域(ドメインという)にある液晶分子aの配向を、ドメインごとに別々の方向に傾斜させた構造をいう。
電圧オフ時には、各液晶分子aは構造物31のために基板面に対して、ドメインごとに別々の方向にわずかに傾斜している(この角度を「チルト角」という、特に電圧を印加しない時のチルト角という意味で、「プレチルト角」ともいう)。電圧を印加すると、液晶分子は予め傾斜している方向に大きく倒れる。この倒れる方向が、画素の中のドメインごとに別々の方向に設定されるため、視野角の広い優れた液晶ディスプレイが得られる。
従来のVA液晶セルのプレチルト角測定方法として、液晶セルの両面に偏光子及び検光子を配置した状態で、単一波長を有する光束を、偏光子が配置された側から液晶セルに照射する。このとき、偏光子及び検光子の夫々の透過軸を互いに所定の角度(直交又は平行)に維持しながら液晶セルの明視方向において当該液晶セルを傾斜させることによって、各傾斜角において検光子側で検出される液晶セルの透過光強度の視角依存性を測定し、その対称点の角度から液晶分子のプレチルト角を決定している(いわゆるクリスタルローテーション法)。
特開2008-58865号公報 国際公開第01/22029号パンフレット
ところが、前述の従来法では、液晶セルの角度を変えながら液晶セルの透過光強度を複数回測定するため、測定に時間がかかる。
また、マルチドメイン構造を有する液晶セルの場合、前述の従来法の光学系では、各ドメイン別のチルトを打ち消してしまい、平均のチルト角の測定しかできない。そこでドメイン別にチルト角を測定しようとすれば、顕微光学系を用いて測定スポットをドメインの大きさに合わせる必要があった。このため、精密な顕微光学系が必要であった。
本発明は、液晶セルの透過光強度を1回測定するだけで済み、顕微光学系の必要のない液晶セルのチルト角測定方法及び装置を提供することを目的とする。
本項において、括弧内の参照符号は、後述する発明の実施の形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の液晶セルのチルト角測定方法は、光源(21)の光から直線偏光成分の光を取り出し、この偏光成分の光を液晶セル(23)に、当該光の光軸(B)が液晶セル(23)の法線と斜めの角度(θ)になるようにして当て、液晶セル(23)を透過した光の、偏光成分と直角な方向の偏光成分における光強度に基づいて光強度透過率(Tc)を求め、この光強度透過率(Tc)と、液晶の常光屈折率(no)及び異常光屈折率(ne)と、角度(θ)と、液晶の厚さ(d)とを用いて、液晶のチルト角(β)を求める方法である。
この方法によれば、角度(θ)を所定値に設定して、一回測定するだけで、液晶のチルト角(β)を求めることができる。
液晶セル(23)が、一画素内で複数のドメイン(D)を含み、液晶は、各ドメイン(D)ごとに別の方向にチルトしている液晶セル(23)であれば、光強度透過率(Tc)は、液晶セル(23)の全ドメインの面積のうち、チルト角(β)が光軸(B)に平行でない方向に向いているドメインの面積の割合を係数(A)として含むことが好ましい。この係数(A)を考慮することにより、光が液晶セル(23)に当たった範囲で、別々の方向を向いたチルト角(β)を、打ち消しあうことなく求めることができる。
光強度透過率(Tc)は、液晶セル(23)を透過した光の、偏光成分と直行する偏光成分における光強度を、液晶セル(23)を透過したそのままの光の光強度で割ることにより計算できる。
また光強度透過率Tcは、液晶セル(23)を透過した光の、偏光成分と直行する偏光成分における光強度を、液晶セル(23)を透過した光の、偏光成分と直角な方向の偏光成分における光強度と液晶セル(23)を透過した光の、偏光成分と平行な方向の偏光成分における光強度との合計値で割ることにより計算してもよい。
本発明の液晶セルのチルト角測定方法は、液晶の常光屈折率(no)及び異常光屈折率(ne)を波長(λ)の関数とし、角度(θ)と、液晶の厚さ(d)とを用いて、液晶分子のチルト角(β)をパラメータとして、光強度透過率(Tc)と波長(λ)との関係(Tc(λ,β))を求め、複数の波長(λ)について光強度透過率(Tc)を測定し、その測定点(λ,Tc)を、この関係(Tc(λ,β))に当てはめることにより、チルト角(β)を求めてもよい。この方法は、複数の波長において光強度透過率(Tc)を測定し、光強度透過率(Tc)と波長(λ)との関係(Tc(λ,β))に当てはめることにより、より正確にチルト角(β)を求めることができる。
本発明のチルト角測定装置は、光源(21)の光から直線偏光成分を取り出す偏光子(22)と、この偏光子(22)の光を液晶セル(23)に当該光の光軸(B)が液晶セル(23)の法線と斜めの角度(θ)になるようにして当てることのできる光軸設定手段と、液晶セル(23)を透過した光の、偏光成分と直角な方向の偏光成分を取り出す検光子(24)と、検光子(24)を透過した光の光強度透過率(Tc)を測定する検出器(26)と、この光強度透過率(Tc)と、液晶の常光屈折率(no)及び異常光屈折率(ne)と、角度(θ)と、液晶の厚さ(d)とを用いて、液晶のチルト角(β)を求めるデータ処理装置(27)とを備えるものである。
また本発明のチルト角測定装置は、検光子(24)を透過した光を分光する分光器(25)をさらに含み、データ処理装置(27)は、液晶の常光屈折率(no)及び異常光屈折率(ne)とを波長(λ)の関数として記憶し、角度(θ)と、液晶の厚さ(d)とを用いて、液晶分子のチルト角(β)をパラメータとして、光強度透過率(Tc)と波長(λ)との関係(Tc(λ,β))を求め、複数の波長(λ)について測定された光強度透過率(Tc)の測定点を、この関係に当てはめることにより、チルト角を求めるものであってもよい。
以上のように本発明によれば、顕微光学系を必要とすることなく、液晶のチルト角測定をマクロスポットの光学系でも可能にしたという優れた効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
<装置構成>
図1は、本発明のプレチルト測定方法を実施する測定装置の構成図である。
この測定装置は、ハロゲンランプなどの光源21、光源21の出射光から直線偏光を取り出す偏光子22、サンプル設置台に設置されたVA液晶セル23、VA液晶セル23を通った光から直線偏光を取り出す検光子24、検光子24を通過した光から単色光を得るためのモノクロメータ25、モノクロメータ25から出射された光の強度を検出する検出器26及びデータ処理装置27を有する。なお、モノクロメータ25に代えて、ポリクロメータを配置しても良い。またモノクロメータ25を使用する場合、モノクロメータ25の位置は偏光子22の前でもよい。
光源21の出射光をVA液晶セル23に照射する場合、照射スポットの大きさは、限定されない。1つのドメインしか含まないような狭いスポットに絞る必要はない。
偏光子22は、光の電界が入射面(光の進行方向と液晶セルの法線yを含む面)に対して平行に振動する偏光(p偏光)を作るように、その偏光方向がセットされている。検光子24は、偏光子22に対して垂直な方向に、その偏光方向がセットされているので、いわゆる「クロスニコル」の状態で検光子24を通過した光を検出することができる。
偏光子22及び検光子24は、1つのフレームに固定されており、このフレームをモータで回転させることにより、VA液晶セル23への入射角θを変えることができる。モータの回転角のデータは、検出器26の出力信号とともに、データ処理装置27に入力されるようになっている。
なお、VA液晶セル23への入射角θを変えるのに、フレームを固定し、VA液晶セル23を載せるサンプル設置台を傾斜させる機構を採用してもよい。
図2は測定装置の変形例を示す図である。この測定装置は、図1の装置と異なるところは、偏光子22は、光の電界が入射面に対して垂直に振動する偏光(s偏光)を作るように、その偏光方向がセットされていることである。検光子24は、偏光子22に対して垂直な方向に、その偏光方向がセットされているので、いわゆる「クロスニコル」の状態で検光子24を通過した光を検出することができる。
<測定原理>
図3は、マルチドメイン垂直配向(MVA)モードの液晶セルにおける、電圧オフ時の、画素内のチルト方向を示す平面図である。
四角の枠が一画素Pを示し、その中が4つのドメインD1〜D4に分かれている。ここで角度の定義をすると、上方向を0度とし、時計周りに90度、180度、270度と数えることにする。4つのドメインD1〜D4のうち、右上のドメインD1は0〜90度の領域、右下のドメインD2は90〜180度の領域、左下のドメインD3は180〜270度の領域、左上のドメインD4は270〜360度(0度)の領域にあるものとする。
右上のドメインD1には右上45度の方向にプレチルトした液晶分子a1が配向し、右下のドメインには右下135度の方向にプレチルトした液晶分子a2が配向し、左下のドメインには左下225度の方向にプレチルトした液晶分子a3が配向し、左上のドメインには、左上315度の方向にプレチルトした液晶分子a4が配向している。このように、液晶分子の配向を、ドメインごとに4つの方向に傾斜させている。
図3の例では、90度間隔で4方向に液晶がチルトしているが、これらのうち1つの方位に光学系の光軸を傾斜させる。この傾斜した光軸を「光軸B」という。具体的には、光を、左上315度の方向から右下135度の方向に向けて光を当てる。すると、光軸Bから見た、見かけの液晶分子a1〜a4の向きは図4のようになる。
図4において、液晶セルは、上下のガラス基板11,12の間に液晶分子が充填されている。ガラス基板11,12の面に垂直な法線方向をy、光軸Bに垂直かつガラス基板11,12の面に平行な方向をxとする。液晶分子は、4つのプレチルト方向に対応した方向に配向されている。液晶分子a1は光軸Bからみればx−y面内で左に傾斜しているように見える。液晶分子a3は光軸Bからみればx−y面内で右に傾斜しているように見える。液晶分子a2,a4は光軸Bからみれば傾斜していないように見える。
図5は、ガラス基板11,12の間に充填された液晶の中を光が進む様子を示す光路図である。ガラス基板11,12に垂直な方向をy、光軸Bを含みかつガラス基板11の面に平行な方向をzとし、光が、y−z平面内で、y軸から角度θ傾いて入射している。液晶の屈折率をnとすると、液晶内部の光軸傾斜角θ′は、
Figure 2010107758
で表わされる。また。液晶内部での光路長d′は、ガラス基板11,12の間の距離(セルギャップ)を“d”とすると、
Figure 2010107758
で表わされる。
図6は、液晶内部における、光が伝搬する光軸Bと、各座標軸x,y,zとを描いた座標図である。液晶分子a3は、ガラス基板11,12の法線方向yに対して、x−y面内で角度β傾斜し、液晶分子a1は方向yに対して、x−y面内で角度−β傾斜しているものとする。角度βは、
Figure 2010107758
で表わされる。光軸Bは方向yに対して、y−z面内で角度θ′傾斜している。
ここで、光軸Bに垂直な平面x−y′を定義する。そして、平面x−yにある液晶分子a3を、平面x−y′に投影する。この投影した液晶分子をa3′と書く。液晶分子a3′はy′軸に対して平面x−y′上で角度β′傾いているとする。角度β′は、光軸Bの方向から見た液晶分子の軸ズレを表わし、式
Figure 2010107758
で表わされる。
また、液晶分子a3′の平面x−y′上での座標y′と、平面x−y上での座標yとの関係は、平面x−y′と平面x−yとのなす角度が90度−θ′であることを考慮すると、
Figure 2010107758
である。
そこで、角度β′と角度βとの関係は、前出の式[数1][数4][数5]を使えば、
Figure 2010107758
となる。
一方、液晶の屈折率nは、入射する偏光がs偏光(図2)の場合、
Figure 2010107758
で表わされ、入射する偏光がp偏光(図1)の場合、
Figure 2010107758
で表わされる。ここで、「s偏光」とは光の電界が入射面(光の進行方向と液晶セルの法線yを含む面;y−z面)に対して垂直に振動する偏光をいい、「p偏光」とは光の電界が前述の入射面に対して平行に振動する偏光を言う。図1の設置はp偏光に該当し、図2の設置はs偏光に該当する。また、noは液晶の常光屈折率、neは液晶の異常光屈折率であり、ともに液晶の定数である。入射角θは測定系に固有の定数である。
光の偏光がs偏光の場合、これらの[数6]と[数7]を用いてβとβ′の関係が分かる。また、光の偏光がp偏光の場合、これらの[数6]と[数8]を用いてβとβ′の関係が分かる。
本発明の測定方法の目的はβを決定することであるから、βとβ′のもう1つの関係式が分かれば、方程式を使ってβを決定することができる。
そこで以下、β′,βと光強度透過率Tcとの関係を求める。
ジョーンズ行列を計算してクロスニコル状態の光強度透過率Tcの式を導出すれば、
Figure 2010107758
のようになる。ここで、屈折率差Δnは斜め入射時の異常光線(extra ordinary wave)の屈折率neと、常光線(ordinary wave)の屈折率noとの差である。d′は前述したように光の液晶内部での光路長である。λは液晶内部での光の波長である。ただし係数Aについては、後述する。
光軸Bと液晶分子a3とのなす角度をθa(図6参照)とすると、角度θaと光の入射角θ′と液晶分子のチルト角βとの間には、
Figure 2010107758
の関係がある。この角度θaを使えば、屈折率差Δnは、液晶の常光屈折率no、液晶の異常光屈折率neを使って、式
Figure 2010107758
で与えられる。この式は、p偏光(図1)、s偏光(図2)の両方に適用できる。このように屈折率差Δnはβの関数となる。
[数9]において、Tcは検出器26によって測定できる量であるので、[数9]はβとβ′との関係を表わす式となる。そこで[数6]及び[数7](又は[数6]及び[数8])と合わせて2つの関係式を連立させて解けば、βを求めることができる。
ここで前出の係数Aについて説明すると、Aは、マルチドメイン垂直配向(MVA)モードの液晶セルにおける、チルト角βが光軸Bに平行でない液晶分子の存在割合である。
すなわち、各画素内には、図4に示すように、チルト角βが光軸Bに平行な液晶分子a2,a4と、チルト角βが光軸Bに平行でない液晶分子a1,a3とが存在する。チルト角βが光軸Bに平行な液晶分子a2,a4は、[数9]において、β′=0となり、光を透過させない。
これは直感的には、図4に示すような光軸Bの方向に入射した光は、液晶分子a2,a4によって偏光状態が変えられることなく、液晶セルをそのまま通過する。本発明の測定装置はクロスニコルの状態に設定されているから、液晶セルをそのまま通過した光は、検光子24で完全にさえぎられてしまう。したがって、チルト角βが光軸Bに平行な液晶分子a2,a4は光の透過に寄与しないのである。
係数Aは、「液晶内部のすべての液晶分子のうち、チルト角βが光軸Bに平行でない液晶分子の割合」と言うことができる。この「割合」は、液晶分子が液晶セル内に均等に分布しているとすれば、「液晶セルのすべてのドメインの面積のうち、チルト角βが光軸Bに平行でない液晶分子が存在しているドメインの面積の割合」と言い換えることが出来る。
図4のように、一画素Pが4つのドメインD1〜D4に分かれ、各ドメインD1〜D4で液晶分子が同数存在し、90度ずつ違う方向を向いているとすると、
Figure 2010107758
となる。
<測定手順>
(1)測定手順1
本発明による測定手順を、フローチャート(図7)に基づいて説明する。
まず、図1又は図2の測定装置において、サンプルとする液晶セル23をセットし、光源21から白色洸を、所定範囲スポット照射し、入射角θをある値に設定する。入射角θは25度〜80度の範囲内から選ぶことが好ましい。例えば45度に設定する。
「25度〜80度の範囲」が好ましい理由は、一般的に偏光素子は性能の良いものでも消光比は10-5程度である。そのため、光強度透過率Tc<10-4になると、背景ノイズのために測定は困難になると考えている。そこで、下記の表1の条件で、プレチルト角=1度のときに、光強度透過率Tc<10-4以上になる入射角θとして25度を下限値に設定した。
また、セル表面(ガラス)での反射率は、θ=80度の時に、s偏光では約54%、p偏光では約23%(ガラスの屈折率を1.5と仮定)であるが、80°を越えると急激に反射率が上がるため入射角θとして80度を上限値に設定した。入射角θがこの範囲より大きすぎると、液晶セル23の表面での反射が大きくなり、透過光強度が小さくなってしまい、測定のS/Nが悪くなる。
なお、モノクロメータ25で設定する波長は、好ましくは可視の波長領域の中から選定する。
まず、液晶セルについてリファレンス測定を行う。液晶セルに光を照射した場合、液晶セル23の表面での反射もあり、表面での反射以外にカラーフィルター基板の吸収等もあるので、絶対的な光透過率を求めようとすると、計算処理が複雑になる。そこで(a)図1,2の装置構成から検光子24のみを取り外して光強度を求めるか、または(b)図1,2の装置構成で検光子24を平行ニコル状態とクロスニコル状態としてそれぞれ光強度を測定し、2種類の光強度の合計値をリファレンスとする(ステップS0)。このリファレンス光強度をRと書く。
次に、クロスニコルの状態での光の強度を測定する(ステップS1)。この測定値をリファレンスの光強度Rで割り、その商をTcとし、以下の計算の基礎とする。
液晶セルの、セルギャップdと、異常光線(extra ordinary wave)の屈折率neと、常光線(ordinary wave)の屈折率noとは液晶セルの定数である。入射角θは上述のように設定した値であり、係数Aも定数である。これらの値を[数9]〜[数11]に代入してβ′を求め、[数6]〜[数8]を用いてチルト角βを求めることができる(ステップS2,S3)。詳しく言えば、光源21の出射光をVA液晶セル23に照射したスポットの範囲に存在する液晶分子について、チルト角βの平均値を求めることができる。
(2)測定手順2−分光測定−
液晶の異常光線(extra ordinary wave)の屈折率neと、常光線(ordinary wave)の屈折率noとは波長λの関数である。入射角θと、セルギャップdと、係数Aとは波長と無関係であり、既知の数値である。そこで、これらの値を[数9]〜[数11]に代入して、液晶分子のチルト角βをパラメータとして、光強度透過率Tcと波長λとの関係Tc(λ,β)を求める。
例えば、液晶の異常光屈折率ne、常光屈折率noとして
Figure 2010107758
[表1]のデータを使用し、入射角θ=45度、セルギャップd=3.2μm,係数A=0.5として、チルト角βを1度、2度及び3度に想定して、波長λと光強度透過率Tcとの関係Tc(λ,β)を計算したところ、図8に示すグラフのようになった。
このグラフを用いれば、複数の波長について光強度透過率Tcを測定し、その測定点を、このグラフにプロットし、フィットさせれば、チルト角βを正確に求めることができる。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は上の形態に限定されるものではない。例えば、今までの説明では、液晶セルは、一画素内で複数のドメインに分かれ、ドメインごとに別々の方向にチルトしていたが、ドメインを持たず、単一方向にチルトしている液晶セルの場合であっても、チルト方向とは違う方向に光軸を傾斜させることで同等の測定が可能となる。この場合前記係数Aの値は“1”とする。その他、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
プレチルト測定方法を実施する測定装置の構成図である。 プレチルト測定方法を実施する他の実施形態に係る測定装置の構成図である。 マルチドメイン垂直配向(MVA)モードの液晶セルにおける、電圧オフ時の、画素内のチルト方向を示す平面図である。 光軸Bから見た、液晶分子a1〜a4の向きを描いた模式図である。 ガラス基板11,12の間に充填された液晶の中を光が進む様子を示す光路図である。 液晶内部における、光が伝搬する光軸Bと、各座標軸x,y,zとを描いた座標図である。 本発明の測定手順を説明するためのフローチャートである。 液晶のチルト角βをパラメータとして、波長λと光強度透過率Tcとの関係Tc(λ,β)を計算したグラフである。 対向するガラス基板11,12の間に突起状の構造物を設けた液晶セルのマルチドメイン構造を示す断面図である。
符号の説明
11,12 ガラス基板
21 光源
22 偏光子
23 VA液晶セル
24 検光子
25 モノクロメータ
26 検出器
27 データ処理装置

Claims (8)

  1. 光源から直線偏光成分の光を取り出し、
    この偏光成分の光を液晶セルに、当該光の光軸が前記液晶セルの法線と斜めの角度になるようにして当て、
    前記液晶セルを透過した光の、前記偏光成分と直角な方向の偏光成分における光強度を測定して光強度透過率を求め、
    この光強度透過率と、前記液晶の常光屈折率及び異常光屈折率と、前記角度と、前記液晶の厚さとを用いて、前記液晶のチルト角を求めることを特徴とする液晶セルのチルト角測定方法。
  2. 前記液晶セルは一画素内で複数のドメインを含み、
    前記液晶は、前記ドメインごとに異なる方向にチルトしており、
    前記光強度透過率は、前記液晶セルの全ドメインの面積のうち、チルト角が前記光軸に平行でない方向に向いているドメインの面積の割合を係数として含む請求項1記載の液晶セルのチルト角測定方法。
  3. 前記光軸が前記液晶セルの法線となす斜めの角度は、25度〜80度の範囲にある請求項1記載の液晶セルのチルト角測定方法。
  4. 前記光強度透過率は、前記液晶セルを透過した光の、前記偏光成分と直角な方向の偏光成分における光強度を、前記液晶セルを透過した光の光強度で割ったものである請求項1記載の液晶セルのチルト角測定方法。
  5. 前記光強度透過率は、前記液晶セルを透過した光の、前記偏光成分と直角な方向の偏光成分における光強度を、前記液晶セルを透過した光の前記偏光成分と直角な方向の偏光成分における光強度と前記液晶セルを透過した光の前記偏光成分と平行な方向の偏光成分における光強度との合計値で割ったものである請求項1記載の液晶セルのチルト角測定方法。
  6. 波長の関数としての前記液晶の常光屈折率及び異常光屈折率のデータと、前記角度と前記液晶の厚さとを用いて、液晶分子のチルト角をパラメータとする光強度透過率と波長との関係を求め、
    複数の波長について前記光強度透過率を測定し、その測定点を前記関係に当てはめることにより、チルト角を求める請求項1記載の液晶セルのチルト角測定方法。
  7. 光源から直線偏光成分を取り出す偏光子と、
    この偏光子の光を液晶セルに、当該光の光軸が液晶セルの法線と斜めの角度になるようにして当てることのできる光軸設定手段と、
    前記液晶セルを透過した光の、前記偏光成分と直角な方向の偏光成分を取り出す検光子と、
    前記検光子を透過した光の光強度を測定する検出器と、
    前記検出器で検出した光強度に基づいて光強度透過率を算出し、前記液晶の常光屈折率及び異常光屈折率と、前記角度と、前記液晶の厚さとを用いて、前記液晶のチルト角を求めるデータ処理装置とを備えることを特徴とする液晶セルのチルト角測定装置。
  8. 前記検光子を透過した光を分光する分光器をさらに含み、
    前記データ処理装置は、波長λの関数としての前記液晶の常光屈折率及び異常光屈折率と、前記角度と、前記液晶の厚さとを用いて、液晶分子のチルト角をパラメータとして、光強度透過率と波長との関係を求め、複数の波長について測定された光強度透過率の測定点を、この関係に当てはめることにより、チルト角を決定するものである請求項7記載の液晶セルのチルト角測定装置。
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