JP3787344B2 - 液晶素子のパラメータ検出方法及び検出装置 - Google Patents

液晶素子のパラメータ検出方法及び検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、液晶素子のパラメータ、特に、液晶分子が基板面に略平行に配向されている液晶素子のパラメータ検出方法及び検出装置に関する。
液晶素子は、印加電圧によって液晶分子の配向方向が変化し、液晶分子の配向方向の変化によって液晶素子に入射された光(入射光)の偏光状態を変調する素子である。液晶素子は、偏光子や位相差板等の偏光素子と組み合わせることによって、光量を調節するライトバルブとして機能する。
液晶素子は、軽量で、薄く、消費電力が少ない等の特徴を有するため、モニタ装置やディスプレイ装置等の表示装置として広く応用されている。
液晶素子としては、種々のタイプの液晶素子が用いられている。その中でも、基板間に配置されている液晶層の液晶分子が、両基板面では略平行に配向されており、両基板間では一方の基板から他方の基板に向けて配向方向が捩れているタイプのものが多く用いられている。さらに、両基板間で液晶分子の配向方向が捩れているタイプの液晶素子の中でも、ツイステッドネマテイック(twisted nematic)液晶素子(「TN液晶素子」と呼ばれている)やスーパーツイステッドネマティック(super twisted nematic)液晶素子(「STN液晶素子」と呼ばれている)が広く用いられている。TN液晶素子は、基板間に配置されている液晶層の液晶分子の配向方向が、一方の基板から他方の基板に向けて略90°捩れているものをいう。また、STN液晶素子は、液晶分子の配向方向が2枚の基板間で90°以上(例えば、180°から270°程度)捩れているものをいう。なお、ここで言う「液晶分子の配向方向」は、必ずしも個々の液晶分子が向いている方向を示すものではなく、屈折率が最大である主軸方向(「ダイレクタの方向」と呼ばれる)の基板面への射影の方位角を示す。
このようなTN液晶素子やSTN液晶素子の表示性能は、両基板間での液晶分子の配向方向の差(「捩れ角」と呼ばれる)と、液晶層の厚さ(「ギャップ」と呼ばれる)に依存する。このため、液晶素子の生産管理や不良解析等を行う場合には、これらのパラメータを評価することが重要である。
液晶素子のパラメータである液晶素子の液晶層の捩れ角や厚さを検出する方法として、多くの方法が提案されている。これらの検出方法の中では、評価する箇所の特定が簡便な光学的検出方法が有利である。また、特に、不良解析を行う場合には、捩れ角が不良であるのか、厚さが不良であるのかを特定する必要があるため、捩れ角と厚さを同時に検出することが要求される。
捩れ角と厚さを同時に検出することができる光学的検出方法は、液晶素子の光学特性の波長依存性を利用する方法(「波長分散法」と呼ぶ)と、単一波長の透過光の偏光状態を解析する方法(「偏光解析法」と呼ぶ)に大別することができる。
波長分散法は、特定の光学特性(例えば、光透過率の測定波長依存性)を測定し、特定の条件(例えば、光透過率が極小または極大)を満たす波長の値を利用する方法である。(非特許文献1参照)
偏光解析法は、液晶素子を透過した透過光の偏光状態を理論的な計算結果と比較することによって、液晶素子の液晶層の捩れ角と厚さを検出する方法である。
ところで、液晶素子にはカラーフィルタが設置されていることが多い。この場合には、液晶素子を透過する透過光の波長がカラーフィルタにより制限されるため、液晶素子の液晶層の捩れ角や厚さを検出するのに十分な波長域で特定の光学特性を測定することができないことがある。
したがって、液晶素子の液晶層の捩れ角と厚さを同時に検出する方法としては、単一波長の透過光を用いる偏光解析法が有用である。
ここで、液晶素子を透過した透過光の偏光状態は、液晶素子の液晶層の捩れ角Φ、厚さ(ギャップ)dの他に、一方の基板界面での液晶分子の配向方向(ダイレクタの方位角)、液晶材料の常光に対する常光屈折率nと異常光に対する異常光屈折率n、液晶素子に入射する光の波長λに依存する。このうち、常光屈折率n、異常光屈折率n、波長λは、事前に決定しておくことができる。
また、基板界面での液晶分子の配向方向(ダイレクタの方位角)は、ラビング方向と平行であると言われている。そこで、ラビング方向が判明している場合には、一方の基のラビング方向をその基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角であると近似し、残りの未知パラメータである、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを検出する方法が提案されている。(非特許文献2、特許文献1参照)
ところで、ラビングが強い箇所と弱い箇所が存在すると、ムラ等の表示不良の原因となる。このため、不良解析では、このようなラビングが強い箇所と弱い箇所の存在を検出することが望まれる。しかしながら、ラビングが弱い箇所では、ラビング方向と基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角が一致しないことがある。したがって、このような不良解析には、一方の基板のラビング方向をその基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角であると近似する方法を用いることが困難である。
そこで、このような問題を回避して、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを検出する方法がいくつか提案されている。(非特許文献3、4、特許文献2参照)
これらの方法は、液晶素子の光透過率が極小(あるいは極大)となる、偏光子や検光子の透過軸方向の角度あるいは液晶素子の角度(設置角度)を求め、求めた角度に基づいて、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを検出する方法である。
「J.Appl.Phys.」(第89巻,第80頁,2001年,Tang and H.S.Kwork」 「Jpn.J.Appl.Phys.」(第36巻,第2760頁,1997年,Y.Zhou,Z.He and S.Sato) 「Jpn.J.Appl.Phys.」(第35巻,第4434頁,1996年,T.Akahane, H.Kaneko and M.Kimura) 「SID’00 DIGEST」(第75頁,H.Zhang and J.Kelly) 特許第3023443号 特許第3142805号
従来の方法では、液晶素子の光透過率が極小(あるいは極大)となる偏光子や検光子の透過軸方向あるいは液晶素子の角度を求める必要がある。
ここで、横軸に角度、縦軸に光透過率を設定したグラフを考えると、極小点(極大点)では、接線の傾きが「0」であり、光透過率(縦軸)の変化に対する角度(横軸)の変化割合が最も大きい。このため、光透過率の測定値に含まれる雑音等の誤差によって、液晶素子の光透過率が極小(あるいは極大)となる角度が大きく変化する。したがって、液晶素子の光透過率が極小(あるいは極大)となる偏光子や検光子あるいは液晶素子の角度に基づいて液晶素子の液晶層の捩れ角と厚さを検出する方法では、液晶素子の液晶層の捩れ角と厚さを正確に検出することが困難である。
本発明が解決しようとする課題は、基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角が未知の液晶素子であっても、液晶素子の液晶層の捩れ角や厚さ(ギャップ)を正確に検出することができる液晶素子のパラメータ検出方法及び検出装置を提供することである。
前記課題を解決するための本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの液晶素子のパラメータ検出方法である。
請求項1に記載の液晶素子のパラメータ検出方法では、液晶素子の角度を任意の角度αに設定し、偏光した光を液晶素子の基板面の法線方向に平行に入射した状態における、液晶素子を透過し、それぞれ任意の角度ω、(ω+90°)、(ω+45°)の方向に透過軸方向を有する検光子を介した光の強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)、I(ω+45°,α)の組を、少なくとも3つの角度αに対して検出し、各角度αに対する光の強度の組から、以下の式により、各角度αに対するパラメータS(α)とS(α)の組を算出し、算出した各角度αに対するパラメータS(α)とS(α)の組に基づいて、液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さを検出している。
Figure 0003787344
Figure 0003787344
なお、偏光した光を、液晶素子の基板面の法線方向に厳密に平行に入射する必要はなく、検出誤差等の範囲内であれば略平行に入射してもよい。これは、以下の各発明においても同様である。
また、光強度の検出順序や検出方法は、各角度αに対する光強度の組を検出することができれば適宜の方法を用いることができる。
また、「液晶素子の角度を角度αに設定し」という記載は、「液晶素子への入射光の偏光方向に対する液晶素子の角度を角度αに設定した状態」を意味し、入射光の偏光方向を固定として液晶素子の角度を変える方法を用いることもできるし、液晶素子の角度を固定として入射光の偏光方向を変える方法を用いることもできる。入射光の偏光方向を変える方法を用いる場合には、入射光の偏光方向を変えた角度だけ検光子の透過軸方向も変える必要がある。これは、以下の発明においても同様である。
また、本発明に第2発明は、請求項2に記載されたとおりの液晶素子のパラメータ検出方法である。
請求項2に記載の液晶素子のパラメータ検出方法では、液晶素子の角度を任意の角度α及び(α+45°)に設定し、偏光した光を液晶素子の基板面の法線方向に平行に入射した状態における、液晶素子を透過し、それぞれ任意の角度ω、(ω+90°)、(ω+45°)の方向に透過軸方向を有する検光子を介した光の強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)、I(ω+45°,α)の組及びI(ω,α+45°)、I(ω+90°,α+45°)、I(ω+45°,α+45°)の組を検出し、検出した光の強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)、I(ω+45°,α)の組とI(ω,α+45°)、I(ω+90°,α+45°)、I(ω+45°,α+45°)の組から、以下の式によりパラメータS(α)、S(α)の組及びS(α+45°)、S(α+45°)の組を算出し、算出したパラメータS(α)とS(α+45°)の平均値及びパラメータS(α)とS(α+45°)の平均値に基づいて、液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さを検出する。
Figure 0003787344
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Figure 0003787344
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また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの液晶素子のパラメータ検出方法である。
請求項3に記載の液晶素子のパラメータ検出方法では、液晶素子の角度を任意の角度αに設定し、偏光した光を液晶素子の基板面の法線方向に平行に入射した状態における、液晶素子を透過し、それぞれ任意の角度ω、(ω+90°)の方向に透過軸方向を有する検光子を介した光の強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)の組を、最大角度と最小角度が90°以上離れている複数の角度αに対して検出し、検出した各角度αに対する光の強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)の組から、以下の式により一連のパラメータS(α)を算出し、算出した一連のパラメータS(α)の最大値及び最小値に基づいて液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さを検出する。
Figure 0003787344
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりの液晶素子のパラメータ検出方法である。
請求項4に記載の液晶素子のパラメータ検出方法では、検出した液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さと、透過光強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)、I(ω+45°,α)、パラメータS(α)、S(α)の少なくとも1つを用いて、液晶素子の基板界面での液晶分子の配向方向を検出する。
また、本発明に第5発明は、請求項5に記載されたとおりの液晶素子のパラメータ検出装置である。
請求項5に記載の液晶素子のパラメータ検出装置は、偏光した光を液晶素子の基板の法線方向に平行に入射する光源と、液晶素子を透過した透過光を受光可能な検出器と、液晶素子と検出器の間に設置される検光子と、処理装置とを備え、前記処理装置は、液晶素子の角度を少なくとも3つの角度αに設定した状態における、検光子の透過軸方向をそれぞれ任意の角度ω、(ω+90°)、(ω+45°)に設定した時の検出器の出力信号I(α)、I(α)、Ixy(α)の組から、以下の式により各角度αに対するパラメータS(α)とS(α)の組を算出し、算出した各角度αに対するパラメータS(α)とS(α)の組に基づいて、液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さを検出する。
Figure 0003787344
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また、本発明の第6発明は、請求項6に記載されたとおりの液晶素子のパラメータ検出装置である。
請求項6に記載の液晶素子のパラメータ検出装置は、液晶素子の基板の法線方向に平行に入射する光源と、液晶素子を透過した透過光を受光可能な検出器と、液晶素子と検出器の間に設置される検光子と、処理装置とを備え、前記処理装置は、液晶素子の角度を任意の角度α及び(α+45°)に設定した状態における、検光子の透過軸方向をそれぞれ任意の角度ω、(ω+90°)、(ω+45°)の方向に設定した時の検出器の出力信号I(α)、I(α)、Ixy(α)の組及びI(α+45°)、I(α+90°)、Ixy(α+45°)の組から、以下の式によりパラメータS(α)とS(α)及びS(α+45°)とS(α+45°)を算出し、算出したパラメータS(α)とS(α+45°)の平均値及びS(α)とS(α+45°)の平均値に基づいて液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さを検出する。
Figure 0003787344
Figure 0003787344
Figure 0003787344
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また、本発明の第7発明は、請求項7に記載されたとおりの液晶素子のパラメータ検出装置である。
請求項7に記載の液晶素子のパラメータ検出装置は、偏光した光を液晶素子の基板の法線方向に平行に入射する光源と、液晶素子を透過した透過光を受光可能な検出器と、液晶素子と検出器の間に設置される検光子と、処理装置とを備え、前記処理装置は、液晶素子の角度を、最大角度と最小角度が90°以上離れている複数の角度αに設定した状態における、検光子の透過軸方向をそれぞれ任意の角度ω、(ω+90°)の方向に設定した時の検出器の出力信号I(α)、I(α)の組から、以下の式により一連のパラメータS(α)を算出し、算出した一連のパラメータS(α)の最大値及び最小値に基づいて液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さを検出する。
Figure 0003787344
また、本発明の第8発明は、請求項8に記載されたとおりの液晶素子のパラメータ検出装置である。
請求項8に記載の液晶素子のパラメータ検出装置では、特定方向に振動する成分を透過し、特定方向と直交する方向に振動する成分を反射させる偏光ビームスプリッターと、偏光ビームスプリッターからの透過光を受光可能な第1の検出器及び偏光ビームスプリッターからの反射光を受光可能な第2の検出器を備え、処理装置は、第1の検出器の出力信号を出力信号I(α)として用い、第2の検出器の出力信号を第2の出力信号I(α)として用いる。
また、本発明の第9発明は、請求項9に記載されたとおりの液晶素子のパラメータ検出装置である。
請求項9に記載の液晶素子のパラメータ検出装置では、処理装置は、検出した液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さと透過光強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)、I(ω+45°,α)、算出したパラメータS1(α)、S2(α)の少なくとも1つを用いて、液晶素子の基板界面での液晶分子の配向方向を検出する。
請求項1に記載の液晶素子のパラメータ検出方法及び請求項5に記載の液晶素子のパラメータ検出装置を用いれば、液晶素子の基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角を求めあるいは仮定する必要がないため、液晶素子の液晶層の捩れ角と厚さを高精度に検出することができる。また、簡単な装置構成で検出することができる。
請求項2に記載の液晶素子のパラメータ検出方法及び請求項6に記載の液晶素子のパラメータ検出装置を用いれば、液晶素子の基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角を求めあるいは仮定する必要がないため、液晶素子の液晶層の捩れ角と厚さを高精度に検出することができる。また、簡単な装置構成で検出することができる。さらに、液晶素子をαと(α+45°)の2つの角度に設定するだけでよいため、液晶素子の液晶層の捩れ角と厚さを短時間で検出することができる。
請求項3に記載の液晶素子のパラメータ検出方法及び請求項7に記載の液晶素子のパラメータ検出装置を用いれば、液晶素子の基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角を求めあるいは仮定する必要がないため、液晶素子の液晶層の捩れ角と厚さを高精度に検出することができる。また、簡単な装置構成で検出することができる。
請求項4に記載の液晶素子のパラメータ方法及び請求項9に記載の液晶素子のパラメータ検出装置を用いれば、液晶素子の基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角(配向方向)も検出することができる。これにより、液晶素子の基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角を評価することができ、液晶素子の生産管理や不良解析等を行うことができる。
請求項8に記載の液晶素子のパラメータ検出装置を用いれば、検出器の出力信号I(α)とI(α)を同時に得ることができるため、液晶素子の液晶層の捩れ角と厚さをより短時間で検出することができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
まず、以下の説明で用いる、xyz座標系と液晶素子の配置関係を図1及び図2により説明する。なお、図1は、xyz座標系と液晶素子の配置関係の概要を示したものである。また、図2は、xyz座標系と液晶素子の配置関係の詳細を示したものである。
液晶素子は、入射側基板及び出射側基板の基板面の法線がz軸に平行、基板面がxy面に平行になるように設置される。液晶素子に入射する光(入射光)は、z軸に平行に、z軸の正方向に向かって進行する。また、入射光は、y軸方向の直線偏光にされている。
なお、基板面の設置方向や入射光の入射方向は、検出誤差や設置誤差等の範囲内であれば、厳密に設定する必要はない。
αinは、液晶素子の入射側基板界面での液晶分子の配向方向(「液晶分子のダイレクタの方位角」とも言う)とx軸との間の角度(入射側方位角)である。Φは、入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角と出射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角との間の角度、すなわち、液晶層の捩れ角である。ωは、検光子の透過軸方向である。
次に、本発明の概要を説明する。
光の偏光状態は、光の電場ベクトル〈E〉を用いて表すことができる。液晶素子を通過(透過)することによる光の偏光状態の変化は、Jones行列と呼ばれる[2×2]の複素行列で表すことができる。
y軸方向の直線偏光が液晶素子に入射した場合、液晶素子から出射する光(透過光)の偏光状態を示すJonesベクトル〈E〉は、[式1]で表される。(非特許文献2及び特許文献1参照)
Figure 0003787344
[式1]
ここで、iは、虚数単位である。また、a、a、b、bは、[式2]に示すように、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さ(ギャップ)dに依存するパラメータである。
Figure 0003787344
[式2]
ここで、λは、入射光の波長である。複屈折率Δnと液晶素子の厚さ(ギャップ)dの積Δn・dは、リタデーションと呼ばれる。複屈折率Δnは、屈折率異方性を表し、液晶材料の常光に対する常光屈折率n及び異常光に対する異常光屈折率n、液晶素子内のダイレクタのチルト角(基板面に対する起き上がり角)の平均θにより、[式3]で与えられる。
Figure 0003787344
[式3]
液晶素子を透過した透過光を、透過軸方向が任意の角度ωに設定されている検光子を介して検出器(受光器)で受光(検出)する。この場合、検出器の出力信号、すなわち、透過光の強度(透過光強度)I(ω)は、[式4]で表される。
Figure 0003787344
[式4]
ここで、Gは、液晶素子を透過し、検光子を透過する前の透過光の強度、すなわち、全透過光強度である。
次に、検光子の透過軸方向を、ωから90°回転した方向(ω+90°)に設定する。この状態で、液晶素子を透過した透過光を、検光子を介して検出器で受光する。この場合、検出器の出力信号、すなわち、透過光強度I(ω+90°)は、[式5]で表される。
Figure 0003787344
[式5]
次に、検光子の透過軸方向を、ωから45°回転した方向(ω+45°)に設定する。この状態で、液晶素子を透過した透過光を、検光子を介して検出器で受光する。この場合、検出器の出力信号、すなわち、透過光強度I(ω+45°)は、[式6]で表される。
Figure 0003787344
[式6]
[式7]と[式8]により、前記した透過光強度I(ω)、I(ω+90°)、I(ω+45°)を用いてパラメータS、Sを算出することができる。
Figure 0003787344
[式7]
Figure 0003787344
[式8]
このパラメータS、Sは、ストークスパラメータ(s、s、s、s)のs、sをsで正規化した値(s/s)、(s/s)に対応する。ストークスパラメータとは、光の偏光状態を記述する一般的な方法の一種である。(特許文献1参照)
[式1]〜[式6]を[式7]、[式8]に代入すると、[式9]、[式10]が得られる。
Figure 0003787344
[式9]
Figure 0003787344
[式10]
[式9]、[式10]から、入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinを消去すると、[式11]が得られる。
Figure 0003787344
[式11]
[式11]は、数学的に見ると、直交するS−S座標系において、パラメータSとSが、[式12]で示す中心座標を有し、[式13]で示す半径を有する円を描くことを示している。
Figure 0003787344
[式12]
Figure 0003787344
[式13]
[式9]、[式10]に、Φ=90°、d=4μm、Δn=0.0872、λ=546nm、ω=0°を代入した場合のパラメータSとSの算出結果を[図3]に示す。[図3]は、液晶素子を10°間隔の角度に設定した状態で算出したものである。
[図3]から、直交するS−S座標系で[式11]を作図すると、円を描くことがわかる。
以上のことから、液晶素子の基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinを求めることなく、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さ(ギャップ)dを同時に検出することができることがわかる。
すなわち、液晶素子を透過し、それぞれ任意の角度ω、(ω+90°)、(ω+45°)に透過軸方向を有する検光子を介した光(透過光)の強度(透過光強度)I(ω)、I(ω+90°)、I(ω+45°)の組を検出する。
そして、検出した透過光強度I(ω)、I(ω+90°)、I(ω+45°)の組を用いて、[式7]、[式8]からパラメータSとSの組を算出する。この算出したパラメータSとSの組は、S−S直交座標上で、[式12]で示される中心座標を有し、[式13]で示される半径を有する円を描く。
[式12]で示される円の中心座標、[式13]で示される円の半径は、[式2]、[式3]から、液晶素子の液晶層の捩れ角Φ及び厚さd、入射光の波長λ、複屈折率Δn、検光子の透過軸方向ωによって決定される。
ここで、入射光の波長λは、使用する単色化光源の種類、具体的にはカラーフィルタや分光器等の単色化手段の透過波長、レーザ等の単色化光源の発光波長によって知ることができる。また、分光器やスペクトルアナライザ等の測定手段を用いて、事前に測定することもできる。このため、入射光の波長λは、既知とすることができる。
また、液晶材料の複屈折率Δnは、[式3]に示すように、液晶材料の常光屈折率nと異常光屈折率n、液晶層内のダイレクタのチルト角の平均θによって決定される。n、nは、アッベ屈折計等の屈折計で測定することができる。さらに、通常は、液晶材料メーカが測定を行ってデータを提供している。θは、既存の方法(例えば、特開2002−340536号公報)により事前に測定しておくこともできるし、θが小さければ近似的に[Δn=n−n]と表されるので、Δnは既知とすることができる。
また、検光子の透過軸方向ωも既知である。
したがって、未知のパラメータは、液晶層の捩れ角Φと厚さdの2つである。これらの未知のパラメータは、[式12]で示される円の中心座標、[式13]で示される円の半径から求めることができる。
[第1の実施の形態]
以下に、本発明の液晶素子のパラメータ検出方法の第1の実施の形態を説明する。
本実施の形態の液晶素子のパラメータ検出方法を実施するための液晶素子のパラメータ検出装置の第1の実施の形態の概略構成図を図4に示す。
図4に示す液晶素子のパラメータ検出装置は、光源21、偏光子22、検光子23、検出器(受光器)24、処理装置25により構成されている。
光源21としては、ハロゲンランプ等の広い波長域で発光する発光手段と、分光器やバンドパスのカラーフィルタ等の単色化手段により構成される光源を用いることができる。勿論、狭い波長域で発光するレーザを用いることもできる。光源21から出力する光の波長λは、任意に設定することができる。ただし、液晶素子20がカラーフィルタを有している場合には、液晶素子20の測定箇所に設けられているカラーフィルタを透過する波長を選択する必要がある。
偏光子22は、光源21と液晶素子20の間に配置され、光源21から出力される光を直線偏光にする。例えば、図1に示すxyz座標系において、y軸方向の直線偏光にする。
検光子23は、液晶素子20と検出器24の間に配置され、液晶素子20を透過した光(透過光)を直線偏光にする。
偏光子22及び検光子23としては、グランテーラープリズム等の偏光プリズム、あるいは偏光ビームスプリッター、あるいは沃素錯体を吸着したポリビニルアルコールを延伸して得られる偏光板を使用する偏光フィルタ等を用いることができる。偏光フィルタは、一般的に、偏光プリズムに比べて消光比が低い。しかしながら、一般的な偏光フィルタでも、消光比が[5000:1]以上あるため、本実施の形態に用いることができる。
検出器24としては、フォトダイオードや光電子倍増管等のように、入力される光の強度に対して比例する出力信号を出力するものを用いるのが好ましい。この場合には、検出器24の出力信号を、液晶素子20を透過し、検光子23を介した光の強度(透過光強度)として用いることができる。
一方、検出器24の出力信号が、入力される光の強度に比例以外の関係を有する場合には、検出器24に入力される光の強度と検出器24の出力信号との関係を予め求めておき、検出器23の出力信号を、検出器23に入力される光の強度に比例した信号に変換する必要がある。
また、検出器24として、CCD等のように、入力される光の強度の2次元分布を検出可能な検出器を用いることにより、液晶素子20の液晶層の捩れ角Φと厚さdの2次元分布を検出することができる。
処理装置25は、液晶素子20の角度(あるいは偏光子22の透過軸方向の角度)や検光子23の透過軸方向を所定の角度に設定した状態における検出器24の出力信号、すなわち、液晶素子20を透過し、検光子23を介した光の強度(透過光強度)を用いてパラメータSとSの組を算出する。そして、算出したパラメータSとSの組を用いて、液晶素子20の液晶層の捩れ角Φと厚さdを検出する。
次に、図4に示した液晶素子のパラメータ検出装置を用いて、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを検出する液晶素子のパラメータ検出方法の第1の実施の形態を説明する。なお、本実施の形態では、検出器24として、検出器24に入力される光の強度と検出器24の出力信号が比例する検出器を用いている。このため、検出器24の出力信号を光強度信号として用いている。
(第1ステップ)
液晶素子20を、偏光子22と検光子23の間に、基板面がxy面に平行(略平行を含む)となるように配置する。なお、光源21から出力される波長λの光を直線偏光にする偏光子22の透過軸方向は、y軸方向(略y軸方向を含む)に設定されている。また、偏光子22からの直線偏光は、液晶素子20の入射側基板の基板面に垂直(基板面の法線方向に平行)(略垂直を含む)に入射されるように設定されている。
(第2ステップ)
液晶素子20の角度を、任意の角度αに設定する。この時の液晶素子20の入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角をαinとする。そして、検光子23の透過軸方向を任意の角度ωの方向に設定した状態で、液晶素子20を透過し、検光子23を介した光を検出器24で受光する。この時の検出器24の出力信号(測定信号)I)を透過光強度I(ω,α)とする。
(第3ステップ)
検光子23の透過軸方向を45°回転させた状態、すなわち、検光子23の透過軸方向を角度(ω+45°)の方向に設定した状態で、液晶素子20を透過し、検光子23を介した光を検出器24で受光する。この時の検出器24の出力信号Ixy)を透過光強度I(ω+45°,α)とする。
(第4ステップ)
検光子23の透過軸方向をさらに45°回転させた状態、すなわち、検光子23の透過軸方向を角度(ω+90°)の方向に設定した状態で、液晶素子20を透過し、検光子23を介した光を検出器24で受光する。この時の検出器24の出力信号I)を透過光強度I(ω+90°、α)とする。
(第5ステップ)
液晶素子20を回転し、液晶素子20の角度を、αとは異なる他の任意の角度αに設定する。この時、液晶素子20の入力側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角は、[αin+(α−α)]となる。
(第6ステップ)
(第2ステップ)〜(第4ステップ)と同様の処理を実行する。そして、(第2ステップ)〜(第4ステップ)に対応するステップにおいて、検出器24の出力信号I)、Ixy)、I)を透過光強度I(ω,α)、I(ω+45°,α)、I(ω+90°,α)とする。
以上のようにして、液晶素子20の角度を少なくとも3つの任意の角度αに設定した状態における透過光強度、すなわち、少なくとも3つの角度αに対する透過光強度I(ω,α)、I(ω+45°,α)、I(ω+90°,α)の組を得る。
(第7ステップ)
各角度αに対する透過光強度I(ω,α)、I(ω+45°,α)、I(ω+90°,α)の組から、[式14]により、一連のパラメータS (α)とS (α)の組を算出する。
Figure 0003787344
[式14]
(第8ステップ)
算出した一連のパラメータS (α)とS (α)の組を用い、[式11]から円の中心座標(A,B)と半径Rを算出する。
(第9ステップ)
一方、液晶素子20の液晶層の捩れ角Φと厚さdを適当に仮定することにより、[式12]から導いた[式15]から円の中心座標(A,B)と半径Rを算出することができる。
Figure 0003787344
[式15]
(第10ステップ)
(第9ステップ)で[式15]から算出した円の中心座標(A,B)及び半径Rと、(第8ステップ)で[式11]から算出した円の中心座標(A,B)及び半径Rが略一致する、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを検出する。
本実施の形態では、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを検出するために用いる[式15]には、液晶素子の入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinが含まれていない。
これにより、本実施の形態を用いれば、入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinが未知である液晶素子であっても、入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinを求める必要も、仮定する必要もないため、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを正確に検出することができる。
また、簡単な装置構成で液晶素子の液晶層の液晶層の捩れ角Φと厚さdを同時に検出することができる。
なお、(第5ステップ)では、液晶素子20を回転させている。
ここで、(第5ステップ)で液晶素子20を回転させる目的は、液晶素子20への入射光の偏光方向に対する液晶素子20の角度を変更することである。
このため、液晶素子20を回転させる方法に代えて、入射光の偏光方向を変える方法を用いることもできる。すなわち、偏光子22を回転させて、偏光子22の透過軸方向を変える方法を用いることもできる。この場合、図1、図2に示したxyz座標系のy軸が回転することになるため、検光子23の透過軸方向ωも、偏光子22を回転させた角度だけ回転させる必要がある。
また、液晶素子の角度を任意の角度αに設定した状態で、検光子の透過軸方向を角度ω、(ω+45°)、(ω+90°)に設定して透過光強度I(ω,α)、I(ω+45°,α)、I(ω+90°,α)の組を得ている。
しかしながら、最終的に、複数の角度αにおける透過光強度I(ω,α)、I(ω+45°,α)、I(ω+90°,α)の組を得ることができれば、透過光強度の検出順序は適宜変更可能である。
例えば、まず、検光子23の透過軸方向を角度ωに設定した状態で、液晶素子20の角度を複数の角度αに設定することにより、検光子23の透過軸方向を角度ωに設定した状態で、液晶素子の角度を複数の角度αに設定した時の透過光強度I(ω,α)の組を得る。
次に、検光子23の透過軸方向を角度(ω+45°)に設定した状態で、液晶素子20の角度を複数の角度αに設定することにより、検光子23の透過軸方向を角度(ω+45°)に設定した状態で、液晶素子の角度を複数の角度αに設定した時の透過光強度I(ω+45°,α)の組を得る。
次に、検光子23の透過軸方向を角度(ω+90°)に設定した状態で、液晶素子20の角度を複数の角度αに設定することにより、検光子23の透過軸方向を角度(ω+90°)に設定した状態で、液晶素子の角度を複数の角度αに設定した時の透過光強度I(ω+90°,α)の組を得る。
また、前記したように、円の中心座標と半径を算出するためには、平面座標上で少なくとも3点の座標が判明していればよい。すなわち、少なくとも3つのパラメータS (α)とS (α)の組、したがって、少なくとも3つの角度αに対する透過光強度I(ω,α)、I(ω+45°,α)、I(ω+90°,α)の組を検出すればよい。
しかしながら、実際の測定には雑音等の誤差が含まれる。このため、検出器の出力信号から算出したパラメータS (α)とS (α)の組は、常に完全な円を描くとは限らない。
一般的に、多数の測定を行うことにより、雑音成分を軽減することができる。このため、雑音等による測定誤差を軽減するためには、より多くの角度αに対する透過光強度の組を検出(測定)するのが好ましい。
液晶素子の各角度αに対する透過光強度I(ω,α)、I(ω+45°,α)、I(ω+90°,α)の組、したがって、各角度αに対するパラメータS (α)とS (α)の組に雑音等の誤差が含まれている場合には、円の中心座標と半径を求める方法として、例えば、最小二乗法や準ニュートン法等の数値的解法を用いることができる。
例えば、適当に、中心座標(A,B)と半径Rを仮定し、[式16]によりパラメータΔを計算する。
Figure 0003787344
[式16]
[式16]では、液晶素子の角度を、N個(Nは3以上)の角度αに設定していることを表している。また、αは、j番目の角度αを表している。
次に、Δを最小にするA、B、Rの組を準ニュートン法で求め、A、B、Rとする。
、B、Rから液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを求める場合も、同様の方法を用いることができる。
例えば、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを適当な値に仮定し、[式17]、[式15]、[式2]によりパラメータΔを計算する。
Figure 0003787344
[式17]
次に、Δを最小にする、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdの組を準ニュートン法で求める。
[式3]に示している複屈折率Δn中のチルト角の平均θは、未知であることが多い。しかしながら、チルト角の平均θは、通常は数度(10°以下)と小さい。このため、チルト角の平均θは、0°と近似することが多い。また、チルト角の平均θを測定する方法も知られている(例えば、特開2002−340536号公報)。したがって、チルト角の平均θは、既知とすることができる。
このため、[式17]を計算する際には、未知のパラメータは、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdの2つだけである。また、透過光強度を用いて中心座標(A,B)、Rの3つの値が算出されている。さらに、[式15]から、計算で与えられる円の中心座標(A,B)と半径Rには、[式18]の関係があることがわかる。
Figure 0003787344
[式18]
したがって、A、B、Rも独立な値は2つである。一般的に、未知のパラメータの数以上の独立な測定量が得られていれば、測定量から未知のパラメータを決定することができるので、A、B、Rから液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを決定することができる。
また、第1の実施の形態では、一旦、A、B、Rを算出しているが、これは、以下に示す方法を用いることにより省略することができる。
液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを適当に仮定し、[式19]、[式2]によりパラメータΔを計算する。
Figure 0003787344
[式19]
次に、このΔを最小にする液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdの組を、準ニュートン法で求める。
また、複屈折率Δn(あるいは、n、n、θのいずれかまたは複数)が未知の場合でも、複屈折率Δnと厚さdの積であるリタデーションΔn・dは求めることができる。この場合には、液晶素子の液晶層の厚さdを未知パラメータとする代わりに、リタデーションΔn・dを未知パラメータとすればよい。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdの2つの未知パラメータを、円の中心座標(A,B)と半径Rの3つの算出値から求めている。ここで、算出値の数が、未知パラメータの数、すなわち、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdの2つの未知パラメータより1つ多いため、A、B、Rのうちどれか1つは算出しなくても、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを求めることができる。
ここで、[式9]、[式10]から、液晶素子の入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinが45°異なる時のパラメータS、Sの各平均値は、円の中心座標と一致することがわかる。
以下に、円の中心座標AとBを算出することによって、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを検出する液晶素子のパラメータ検出方法の第2の実施の形態を説明する。
本実施の形態の液晶素子のパラメータ検出方法を実施する液晶素子のパラメータ検出装置としては、図4に示すパラメータ検出装置を用いることができる。
(第1ステップ)
液晶素子20を、偏光子22と検光子23の間に、基板面がxy面に平行(略平行を含む)となるように配置する。なお、偏光子22の透過軸方向は、y軸方向(略y軸方向を含む)に設定されている。また、入射光は、液晶素子20の入射側基板の基板面に垂直(基板面の法線方向に平行)(略垂直を含む)に入射するように設定されている。
(第2ステップ)
液晶素子20の角度を、任意の角度αに設定する。この時の液晶素子20の入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角をαinとする。そして、検光子23の透過軸方向を任意の角度ωの方向に設定した状態で、液晶素子20を透過し、検光子23を介した光を検出器24で受光する。この時の検出器24の出力信号Iin)を透過光強度I(ω,αin)とする。
(第3ステップ)
検光子23の透過軸方向を45°回転させた状態、すなわち、検光子23の透過軸方向を角度(ω+45°)の方向に設定した状態で、液晶素子20を透過し、検光子23を介した光を検出器24で受光する。この時の検出器24の出力信号Ixyin)を透過光強度I(ω+45°,αin)とする。
(第4ステップ)
検光子23の透過軸方向をさらに45°回転させた状態、すなわち、検光子23の透過軸方向を角度(ω+90°)の方向に設定した状態で、液晶素子20を透過し、検光子23を介した光を検出器24で受光する。この時の検出器24の出力信号Iin)を透過光強度I(ω+90°,αin)とする。
(第5ステップ)
液晶素子20を、45°回転させる。すなわち、液晶素子20の入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角を(αin+45°)に設定する。
(第6ステップ)
液晶素子20の角度を角度(α+45°)に設定した状態で、(第2ステップ)〜(第4ステップ)と同様の処理を実行する。そして、(第2ステップ)〜(第4ステップ)に対応するステップでの検出器24の出力信号Iin+45°)、Ixyin+45°)、Iin+45°)を透過光強度I(ω,αin+45°)、I(ω+45°,αin+45°)、I(ω+90°,αin+45°)とする。
(第7ステップ)
透過光強度I(ω,αin)、I(ω+45°,αin)、I(ω+90°,αin)、I(ω,αin+45°)、I(ω+45°,αin+45°)、I(ω+90°,αin+45°)を用い、[式20]からパラメータS in)、S in)の組とS in+45°)、S in+45°)の組みを算出する。
Figure 0003787344
[式20]
(第8ステップ)
次に、算出したパラメータS in)、S in)の組とS in+45°)、S in+45°)の組を用い、[式21]から、パラメータS、Sそれぞれの平均値A、Bを算出する。
Figure 0003787344
[式21]
(第9ステップ)
[式9]、[式10]から、パラメータS、Sそれぞれの平均値A、Bは、第1の実施の形態の円の中心座標(A、B)に一致する。また、円の中心座標(A、B)は、[式15]により算出することができる。
そこで、[式15]から算出した中心座標A、Bと、[第8ステップ]で算出したA、Bが略一致する、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを求める。
本実施の形態では、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを検出するために用いる[式15]には、液晶素子の入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinが含まれていない。
これにより、本実施の形態を用いれば、入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinが未知である液晶素子であっても、入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinを求める必要も、仮定する必要もないため、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを正確に検出することができる。
また、第1の実施の形態では、液晶素子の角度を、3つ以上の角度αに設定した状態での透過光強度を検出したが、本実施の形態では、45°異なる2つの角度αに設定した状態での透過光強度を検出すればよい。
このため、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdの検出時間が第1の実施の形態より短い。
一方、検出器の出力信号(測定値)、すなわち、透過光強度の数が減少するため、検出器の出力信号に含まれる雑音成分等の影響は第1の実施の形態より大きくなる。このため、本実施の形態は、雑音成分等が小さい、S/N比の高い出力信号を出力可能な検出器を用いる場合(S/N比の高い測定が可能な場合)に有効である。
また、簡単な装置構成で液晶素子の液晶層の液晶層の捩れ角Φと厚さdを検出することができる。
なお、透過光強度の測定順序は、最終的に、I(ω,αin)、I(ω+45°,αin)、I(ω+90°,αin)、I(ω,αin+45°)、I(ω+45°,αin+45°)、I(ω+90°,αin+45°)が得られれば適宜変更可能である。
また、(第9ステップ)で液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを求める場合には、例えば、[式17]の代わりに[式22]を用いる。そして、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを適当に仮定してΔを計算する。
Figure 0003787344
[式22]
次に、Δを最小にする、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdの組を、例えば、準ニュートン法を用いて求める。
また、本実施の形態では、一旦、AとBを求めている。これは、例えば、以下に示す方法を用いることにより省略することができる。
すなわち、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを適当に仮定し、[式23]、[式2]によりΔを計算する。
Figure 0003787344
[式23]
次に、このΔを最小にする、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdの組を準ニュートン法を用いて求める。
なお、複屈折率Δn(あるいは、n、n、θのいずれかまたは複数)が未知の場合でも、複屈折率Δnと厚さdの積であるリタデーションΔn・dは求めることができる。この場合には、液晶素子の液晶層の厚さdを未知パラメータとする代わりに、リタデーションΔn・dを未知パラメータとする。
[第3の実施の形態]
第2の実施の形態では、円の中心座標(A,B)と半径Rの3つのうち、円の中心座標(A,B)から液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを検出した。これ以外にも、AとRを用いる方法と、BとRを用いる方法が考えられる。
ここで、S−S座標上に描かれている、S(α)とS(α)の組により構成される円をS軸に射影した線分の最大値と最小値をmaxS(α)とminS(α)とすると、円の中心のS座標Aと半径Rは、[式24]で表される。すなわち、円をS軸に射影すると線分になり、その線分の中点が円の中心座標Aに、線分の長さの半分が円の半径Rに対応する。
Figure 0003787344
[式24]
これにより、液晶素子の角度を連続的に変えた時の一連のパラメータS(α)の組の最大値maxS(α)とminS(α)から、円の中心のS座標と半径Rを検出できることがわかる。
一連のパラメータS(α)の組の最大値maxS(α)と最小値minS(α)から、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを求める、本発明の液晶素子のパラメータ検出方法の第3の実施の形態を説明する。
本実施の形態の液晶素子のパラメータ検出方法を実施する液晶素子のパラメータ検出装置としては、図4に示した液晶素子のパラメータ検出装置を用いることができる。
(第1ステップ)
液晶素子20を、偏光子22と検光子23の間に、基板面がxy面に平行(略平行を含む)となるように配置する。なお、偏光子22の透過軸方向は、y軸方向(略y軸方向を含む)に設定されている。また、入射光は、液晶素子20の入射側基板の基板面に略垂直(基板面の法線方向に平行)(略垂直を含む)に入射するように設定されている。
(第2ステップ)
液晶素子20の角度を、任意の角度αに設定する。この時の液晶素子20の入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角をαinとする。そして、検光子23の透過軸方向を任意の角度ωの方向に設定した状態で、液晶素子20を透過し、検光子23を介した光を検出器24で受光する。この時の検出器24の出力信号(測定信号)I)を透過光強度I(ω,α)とする。
(第3ステップ)
検光子23の透過軸方向を90°回転させた状態、すなわち、検光子23の透過軸方向を角度(ω+90°)の方向に設定した状態で、液晶素子20を透過し、検光子23を介した光を検出器24で受光する。この時の検出器24の出力信号I)を透過光強度I(ω+90°,α)とする。
(第4ステップ)
液晶素子20を回転し、αとは異なる他の任意の角度αに設定する。この時、液晶素子20の入力側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角は、[αin+(α−α)]となる。
(第5ステップ)
(第2ステップ)及び(第3ステップ)と同様の処理を実行する。そして、(第2ステップ)及び(第3ステップ)に対応するステップにおいて、検出器24の出力信号I)、I)を透過光強度I(ω、α)、I(ω+90°,α)とする。
(第6ステップ)
以上のようにして、液晶素子20の角度を複数の任意の角度αに設定した状態における、すなわち、複数の角度αに対する透過光強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)の組を得る。
そして、各角度αに対する透過光強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)の組を用いて、[式25]により一連のパラメータS (α)を算出する。
Figure 0003787344
[式25]
(第7ステップ)
算出した一連のパラメータS (α)の最大値maxS (α)と最小値minS (α)から、[式26]によりパラメータA、Bを算出する。
Figure 0003787344
[式26]
(第8ステップ)
[式15]により算出したA、Rと、(第7ステップ)で[式26]により算出したA、Rが略一致する、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを検出する。
本実施の形態では、液晶素子の角度を複数の角度αに設定した状態における透過光強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)の組を検出し、検出した透過光強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)の組から一連のパラメータS (α)を算出している。そして、一連のパラメータS (α)の組の最大値maxS(α)と最小値minS (α)から、円の中心のS座標Aと半径Rを算出している。このため、円をS軸に射影した線分の両端のS座標が、一連のパラメータS (α)に含まれている必要がある。
ここで、[式9]、[式10]から、円周上の点(S(α)とS(α)の組により定まる点)は、角度αの4倍の角度だけ移動する。すなわち、角度αを90°以上変化させることにより、S(α)とS(α)の組により定まる点は円周上を一周する。この場合には、測定範囲の両端がどこであっても、円をS軸に射影した線分の両端が、一連のパラメータS (α)に含まれる。
したがって、透過光強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)の組は、液晶素子を、最大角度と最小角度が90°以上離れている複数の角度αに設定されている状態で検出するのが好ましい。
また、円をS軸に射影した線分の両端のS座標、すなわちmaxS (α)とminS (α)を正確に検出するためには、角度αを連続的に変化させるのが好ましい。なお、1%の精度でmaxS (α)とminS (α)を検出するためには、[(cos−10.99)/4=2.03°)]以下の間隔で透過光強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)の組を検出すればよい。
本実施の形態では、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを検出するために用いる[式15]には、液晶素子の入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinが含まれていない。
これにより、本実施の形態を用いれば、入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinが未知である液晶素子であっても、入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinを求める必要も、仮定する必要もないため、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを正確に検出することができる。
また、第1の実施の形態では、検光子の透過軸方向を、角度ω、(ω+45°)、(ω+90°)の3つの異なる角度の方向に設定した状態で透過光強度を検出する必要があったが、本実施の形態では、90°異なる2つの角度の方向に設定した状態で透過光強度を検出すればよい。
本実施の形態では、液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さの検出に必要なパラメータは、一連のパラメータS (α)の最大値maxS (α)と最小値minS (α)の2つだけであり、これらのパラメータを得るために必要な透過光強度の数も少ない。そのため、検出器の出力信号に含まれる雑音成分等の影響が第1の実施の形態より大きくなる点は第2の実施の形態と同様である。
なお、本実施の形態では、I(ω)とI(ω+90°)の組のみを検出すればよいため、図5に示す液晶素子のパラメータ検出装置を用いることもできる。
図5に示す液晶素子のパラメータ測定装置の第2の実施の形態は、光源31、偏光子32、偏光ビームスプリッター36、第1及び第2の検出器(受光器)34a及び34b、処理装置35により構成されている。図5では、図4の検光子23に代えて偏光ビームスプリッター36を設けている。
光源31、偏光子32、検出器34a及び34bとしては、図4に示した液晶素子のパラメータ検出装置と同様のものを用いることができる。
偏光ビームスプリッター36は、入射光に含まれる成分のうち、特定方向に振動する成分を透過し、特定方向に直交する方向に振動する成分を反射することによって、入射光を分離する光学素子である。したがって、偏光ビームスプリッター36の特定方向(「透過軸方向」と呼ぶ)を検光子の透過軸方向ω、特定方向と直交する方向を透過軸方向ωから90°回転させた方向(ω+90°)と見なすことができる。
検出器34a(第1の検出器)は、偏光ビームスプリッター36の透過光を受光する。また、検出器34b(第2の検出器)は、偏光ビームスプリッター36の反射光を受光する。
図5に示したパラメータ検出装置を用いる場合には、(第1ステップ)と(第2ステップ)は以下のように変更され、(第3ステップ)は省略される。
(第1ステップ)
液晶素子30を、偏光子32と偏光ビームスプリッター36の間に、基板面がxy面に平行(略平行を含む)となるように配置する。偏光子32の透過軸方向は、y軸方向(略y軸方向を含む)に設定されている。また、入射光は、液晶素子30の入射側基板の基板面に垂直(基板面の法線方向に平行)(略垂直を含む)に入射するように設定されている。
(第2ステップ)
液晶素子30の角度を、任意の角度αに設定する。そして、変更ビームスプリッター36の透過軸方向を任意の角度ωの方向に設定した状態で、液晶素子30を透過し、偏光ビームスプリッター36を透過した光を第1の検出器4aで受光する。この時の第1の検出器34aの出力信号I(α)を透過光強度I(ω,α)とする。同時に、液晶素子30を透過し、偏光ビームスプリッター36で反射した光を第2の検出器34bで受光する。この時の第2の検出器34bの出力信号I(α)を透過光強度I(ω+90°,α)とする。
図5に示す液晶素子のパラメータ検出装置では、第1及び第2の検出器34a及び34bによって、液晶素子30を透過した透過光の互いに直交する方向に振動する成分を同時に検出することができる。
このため、図5に示した液晶素子のパラメータ検出装置を用いることにより、検光子(あるいは、液晶素子)を90°回転させる操作が不要となり、液晶素子の液晶層の捩れ角と厚さを検出するための操作が簡単になるとともに、検出時間が短縮される。
(第8ステップ)で液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを検出する方法としては、例えば、[式17]の代わりに[式27]を用いる。
Figure 0003787344
[式27]
そして、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを適当に仮定して、パラメータΔを算出する。
次に、Δを最小にする、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdの組を、例えば、準ニュートン法で検出する。
以上では、一旦、A、Bを計算している。しかしながら、これは、以下に示す方法を用いることにより省略することができる。
すなわち、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを適当に仮定し、[式28]、[式2]により、パラメータΔを計算する。
Figure 0003787344
[式28]
次に、パラメータΔを最小にする、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdの組を、例えば、準ニュートン法により求める。
なお、複屈折率Δn(あるいは、n、n、θのいずれかまたは複数)が未知の場合でも、複屈折率Δnと厚さdの積であるリタデーションΔn・dは求めることができる。この場合には、液晶素子の液晶層の厚さdを未知パラメータとする代わりに、リタデーションΔn・dを1つの未知パラメータとすればよい。
本実施の形態では、円をS軸に射影する方法を用いたが、円をS軸に射影する方法を用いることもできる。すなわち、円をS軸に射影すると、射影した線分の中点が円の中心座標Bに、長さの半分が円の半径Rに対応する。しかしながら、パラメータSは、透過光強度I(ω)とI(ω+90°)から算出できるのに対し、パラメータSは、透過光強度I(ω)、I(ω+90°)とI(ω+45°)が必要である。このため、この方法を用いる場合には、検出時間が長くなる。
また、各透過光強度の測定の順番は、最終的にI(ω,α)、I(ω+90°,α)が得られれば、適宜変更可能である。ただし、図5に示すパラメータ検出装置を用いる場合には、同時に検出することができる。
[実施の形態4]
以上の実施の形態1〜3の方法により、液晶素子の液晶層の捩れ角Φ及び厚さdを検出することができる。
ところで、液晶素子の入射側基板界面での液晶素子のダイレクタの方位角αinも、液晶素子の生産管理や不良解析等に用いることができる。
ここで、液晶素子の液晶層の捩れ角Φ及び厚さdと、透過光強度I(ω、α)、I(ω+45°,α)、I(ω+90°,α)、パラメータS (α)、S (α)のいずれかあるいは組み合わせを用いて、液晶素子の入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinを検出することができる。
以下に、前記した実施の形態1〜3の方法で検出した液晶素子の液晶層の捩れ角Φ及び厚さdを用いて液晶素子の入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinを検出する、本発明の液晶素子のパラメータ検出方法の第4の実施の形態を説明する。
液晶素子の角度を1番目の角度αに設定した時の液晶素子の入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角をαinとした場合、液晶素子の角度をj番目の角度αに設定した時の液晶素子の入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αin は、[αin =αin+(α−α)]となる。
ここで、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdは前記した方法で既に検出されているので、未知のパラメータはαinのみである。したがって、αinを適当に仮定することにより、例えば、液晶素子の角度を角度αに設定した時の透過光強度I(ω,α)は、[式4]のαinをαin に置き換えることで求めることができる。求めたI(ω,α)と、測定したI(ω,α)が略一致するαinを、準ニュートン法等の数値的解法により検出することができる。
なお、I(ω,α)の代わりにI(ω+90°,α)([式5])、I(ω+45°,α)([式6])、S)([式9])、S)([式10])を用いることもできる。また、これらを組み合わせて用いることもできる。
本実施の形態を用いることにより、液晶素子の入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinが未知である液晶素子の液晶層の捩れ角Φ及び厚さdだけでなく、入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinも検出することができる。
次に、前記した本実施の形態を用いて液晶素子の液晶層の捩れ角と厚さを検出した実験例を説明する。
[実験例1]
液晶素子(試料)を以下の手順で作成した。
厚さ1.1mm、幅2cm、長さ3cmの長方形のガラス基板の形面に、厚さ約50nmのポリイミド膜を形成し、膜表面をナイロン製の布で1回擦った。このガラス基板2枚を、ポリイミド膜が対向し、かつ、擦った方向が直交するように向き合わせ、その間に直径約4μmの樹脂製ビーズを混練したUV硬化性接着剤を四隅に塗布した。その後、両基板を貼り合わせ、接着剤塗布部分にUV光を照射し、接着剤を硬化させた。
樹脂製ビーズによって、2枚の基板間には間隙が形成されている。この間隙の幅を干渉式膜厚計で測定したところ、3.8μmであった。
そして、2枚の基板間の間隙に、[Δn=n−n=0.087]の液晶材料を、毛細管現象で注入した。
前記した方法で作成した液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdを検出するための液晶素子のパラメータ検出装置として、[図6]に示す構成のものを用いた。
図6に示す液晶素子のパラメータ検出装置は、発光手段41a、カラーフィルタ41b、偏光子42、検光子43、フォトダイオード47、オシロスコープ48、処理装置45を備えている。
発光手段41aとカラーフィルタ41bによって光源41が構成されている。ここで、発光手段41aとしてハロゲンランプを用いるとともに、波長546.5nmのカラーフィルタ41bを用いることにより、単色化された光が光源から出力される。
偏光子42と検光子43として、偏光フィルタが用いられている。
液晶素子40を透過した光の強度(透過光強度)を測定するフォトダイオード47(検出器)の出力信号は、オシロスコープ46を介して処理装置47に入力される。
液晶素子40(試料)、偏光子42及び検光子43は、それぞれ、試料台40a、回転部43a及び44aに設置されている。
処理装置48は、試料台40a、回転部43a及び44aを制御することによって、液晶素子40の角度、偏光子43および検光子44の透過軸方向の角度を調整する。また、処理装置48は、オシロスコープ46からの出力信号に基づいて、液晶素子40の液晶層の捩れ角Φと厚さdを計算する。
このパラメータ検出装置の試料台40aに液晶素子40を設置し、第1の実施の形態の方法を用いてパラメータS (α)とS (α)の組を算出した。
液晶素子40(試料)の角度αは、液晶素子40を最初に設置した角度を0°とした場合、0°、30°、60°の3つの角度に設定した。検光子43の透過軸方向は、[図1]、[図2]で示したxyz座標系で0°の方向とした。
以上のようにして算出したパラメータS (α)とS (α)の組を、[図7]に示した。
この場合、パラメータS (α)とS (α)の組により形成される円の中心座標(A,B)は、(0.505,0.574)であり、半径Rは、0.0552であった。
このパラメータS (α)とS (α)の組から、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さ(ギャップ)dを算出した結果、Φ=88.2°、d=3.86μmであった。
[実験例2]
実験例1と同じ液晶素子、同じ液晶素子のパラメータ検出装置(図6)により、第2の実施の形態の方法を用いて、パラメータS (α)とS (α)の組を算出した。
液晶素子40(試料)の角度αは、液晶素子40を最初に設置した角度を0°とした場合、0°、45°の2つの角度に設定した。検光子43の透過軸方向は、[図1]、[図2]で示したxyz座標系で0°の方向とした。
以上のようにして算出したパラメータS (α)とS (α)の組を、[図8]に示した。
この場合、パラメータS (α)、S (α)の平均値は、それぞれ、[0.510]、[0.574]であった。
このパラメータS (α)、S (α)の平均値から液晶素子40の液晶層の捩れ角Φと厚さ(ギャップ)dを算出した結果、Φ=88.3°、d=3.87μmであった。
[実験例3]
実験例1と同じ液晶素子、同じ液晶素子のパラメータ検出装置(図6)により、第3の実施の形態の方法を用いて、パラメータS (α)とS (α)の組を算出した。
液晶素子40の角度αは、液晶素子40を最初に設置した角度を0°とした場合、0°〜90°の範囲を2°間隔で設定した。検光子43の透過軸方向ωは、[図1]、[図2]に示したxyz座標系において、0°の方向とした。
以上のようにして算出したパラメータS (α)とS (α)の組を、[図9]に示した。
この場合、パラメータS (α)の最大値、最小値は、それぞれ、[0.741]、[0.270]であった。
このパラメータS (α)の最大値、最小値から液晶素子50の液晶層の捩れ角Φと厚さ(ギャップ)dを算出した結果、Φ=88.1°、d=3.86μmであった。
[実験例4]
液晶素子のパラメータ検出装置を、[図10]に示すように構成した。
図10に示した液晶素子のパラメータ検出装置は、検光子として、偏光ビームスプリッター56を設け、検出器として、偏光ビームスプリッター54を透過する光の強度を測定する第1のフォトダイオード57aと偏光ビームスプリッター54で反射した光の強度を測定する第2のフォトダイオード57bを設けている点を除いて、図6に示した液晶素子のパラメータ検出装置と同じである。
実験例1と同じ液晶素子を用い、第3の実施の形態の方法により、パラメータS (α)とS (α)の組を算出した。
液晶素子50の角度αは、液晶素子50を初めに設置した方向を0°とした場合、0°〜90°の範囲を2°間隔で設定した。偏光ビームスプリッター56の透過軸方向ωは、[図1]、[図2]に示したxyz座標系で0°の方向とした。
この場合S (α)の最大値、最小値は、それぞれ、[0.741]、[0.270]であった。
これらから、液晶素子の液晶層の捩れ角Φと厚さdは、[Φ=88.1°]、[d=3.86μm]が算出された。
[実験例5]
実験例4で検出した液晶素子の液晶層の捩れ角Φ[Φ=88.1°]及び厚さd[d3.86μm]と、パラメータS (α)、S (α)を用いて、実施の形態4の方法により、液晶素子の入射側基板界面での液晶分子のダイレクタの方位角αinを求めたところ、[αin=0.4°]であった。
本発明は、実施の形態で説明した構成に限定されず、種々の偏光、追加、削除が可能である。
例えば、パラメータS、Sを算出する方法は、実施の形態で説明した方法に限定されず、種々の方法を用いることができる。例えば、パラメータS、Sを算出するための透過光強度としては、実施の形態で説明した透過光強度以外の透過光強度を用いることができる。また、パラメータS、Sを算出する方法は、実施の形態で説明した方法以外の方法を用いることができる。
また、液晶素子を透過した光の強度を検出(測定)する装置としては、実施の形態で説明した装置に限定されない。
座標系と液晶素子の配置関係の概要を示す図である。 座標系と液晶素子の配置関係の詳細を示す図である。 パラメータSとSの関係を直交座標軸上に示した図である。 液晶素子のパラメータ検出装置の第1の実施の形態の概略構成図である。 液晶素子のパラメータ検出装置の第2の実施の形態の概略構成図である。 液晶素子のパラメータ検出装置の第1の実施の形態の具体例である。 実験例1の液晶素子のパラメータSとSの算出結果を直交座標軸上に示した図である。 実験例2の液晶素子のパラメータSとSの算出結果を直交座標軸上に示した図である。 実験例3の液晶素子のパラメータSとSの算出結果を直交座標軸上に示した図である。 液晶素子のパラメータ検出装置の第2の実施の形態の具体例である。
符号の説明
20、30、40、50 液晶素子
21、31 光源
22、32、42、52 偏光子
23、43 検光子
24、34a、34b 検出器
25、35、45、55 処理装置
36、56 偏光ビームスプリッター
40a、50a 試料台
41a、51a 発光手段
41b、51b カラーフィルタ
42a、43a、52a、 回転部
47、57a、57b フォトダイオード
48、58 オシロスコープ

Claims (9)

  1. 基板間に液晶が捩れ配向された液晶素子のパラメータを検出する液晶素子のパラメータ検出方法であって、
    液晶素子の角度を任意の角度αに設定し、偏光した光を液晶素子の基板面の法線方向に平行に入射した状態における、(1)液晶素子を透過し、任意の角度ωの方向に透過軸方向を有する検光子を介した光の強度I(ω,α)、(2)液晶素子を透過し、(ω+90°)の方向に透過軸方向を有する検光子を介した光の強度I(ω+90°,α)、(3)液晶素子を透過し、(ω+45°)の方向に透過軸方向を有する検光子を介した光の強度I(ω+45°,α)の組を、少なくとも3つの角度αに対して検出し、
    前記検出した少なくとも3つの角度αに対する光の強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)、I(ω+45°,α)の組から、以下の式により、各角度αに対するパラメータS(α)とS(α)の組を算出し、
    Figure 0003787344
    Figure 0003787344
    前記算出した各角度αに対するパラメータS(α)とS(α)の組に基づいて、液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さを検出する、
    ことを特徴とする液晶素子のパラメータ検出方法。
  2. 基板間に液晶が捩れ配向された液晶素子のパラメータを検出する液晶素子のパラメータ検出方法であって、
    液晶素子の角度を任意の角度αに設定し、偏光した光を液晶素子の基板面の法線方向に平行に入射した状態における、(1)液晶素子を透過し、任意の角度ωの方向に透過軸方向を有する検光子を介した光の強度I(ω,α)、(2)液晶素子を透過し、(ω+90°)の方向に透過軸方向を有する検光子を介した光の強度I(ω+90°,α)、(3)液晶素子を透過し、(ω+45°)の方向に透過軸方向を有する検光子を介した光の強度I(ω+45°,α)の組を検出し、
    液晶素子の角度を角度(α+45°)に設定し、偏光した光を液晶素子の基板面の法線方向に略平行に入射した状態における、(1)液晶素子を透過し、任意の角度ωの方向に透過軸方向を有する検光子を介した光の強度I(ω,α+45°)、(2)液晶素子を透過し、(ω+90°)の方向に透過軸方向を有する検光子を介した光の強度I(ω+90°,α+45°)、(3)液晶素子を透過し、(ω+45°)の方向に透過軸方向を有する検光子を介した光の強度I(ω+45°,α+45°)の組を検出し、
    前記検出した光の強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)、I(ω+45°,α)の組から、以下の式により、パラメータS(α)とS(α)の組を算出し、
    Figure 0003787344
    Figure 0003787344
    前記検出した光の強度I(ω,α+45°)、I(ω+90°,α+45°)、I(ω+45°,α+45°)の組から、以下の式により、パラメータS(α+45°)とS(α+45°)の組を算出し、
    Figure 0003787344
    Figure 0003787344
    前記算出したパラメータS(α)とS(α+45°)の平均値及び前記算出したパラメータS(α)とS(α+45°)の平均値に基づいて、液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さを検出する、
    ことを特徴とする液晶素子のパラメータ検出方法。
  3. 基板間に液晶が捩れ配向された液晶素子のパラメータを検出する液晶素子のパラメータ検出方法であって、
    液晶素子の角度を任意の角度αに設定し、偏光した光を液晶素子の基板面の法線方向に平行に入射した状態における、(1)液晶素子を透過し、任意の角度ωの方向に透過軸方向を有する検光子を介した光の強度I(ω,α)、(2)液晶素子を透過し、(ω+90°)の方向に透過軸方向を有する検光子を介した光の強度I(ω+90°,α)の組を、最大角度と最小角度が90°以上離れている複数の角度αに対して検出し、
    前記検出した各角度αに対する光の強度I(ω,α)とI(ω+90°,α)の組から、以下の式により、一連のパラメータS(α)を算出し、
    Figure 0003787344
    前記算出した一連のパラメータS(α)の最大値及び最小値に基づいて、液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さを検出する、
    ことを特徴とする液晶素子のパラメータ検出方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の液晶素子のパラメータ検出方法であって、
    検出した液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さと透過光強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)、I(ω+45°,α)、算出したパラメータS(α)、S(α)の少なくとも1つを用いて、液晶素子の基板界面での液晶分子の配向方向を検出する、
    ことを特徴とする液晶素子のパラメータ検出方法。
  5. 偏光した光を液晶素子の基板の法線方向に平行に入射する光源と、
    液晶素子を透過した透過光を受光可能な検出器と、
    液晶素子と検出器の間に設置される検光子と、
    処理装置とを備え、
    前記処理装置は、液晶素子の角度を少なくとも3つの角度αに設定した状態における、前記検光子の透過軸方向を任意の角度ωの方向に設定した時の前記検出器からの出力信号I(α)、前記検光子の透過軸方向を角度(ω+90°)の方向に設定した時の前記検出器からの出力信号I(α)、前記検光子の透過軸方向を角度(ω+45°)の方向に設定した時の前記検出器からの出力信号Ixy(α)の組から、以下の式により、各角度αに対するパラメータS(α)とS(α)の組を算出し、
    Figure 0003787344
    Figure 0003787344
    前記算出した各角度αに対するパラメータS(α)とS(α)の組に基づいて、液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さを検出する、
    ことを特徴とする液晶素子のパラメータ検出装置。
  6. 偏光した光を液晶素子の基板の法線方向に平行に入射する光源と、
    液晶素子を透過した透過光を受光可能な検出器と、
    液晶素子と検出器の間に設置される検光子と、
    処理装置とを備え、
    前記処理装置は、液晶素子の角度を任意の角度αに設定した状態における、前記検光子の透過軸方向を任意の角度ωの方向に設定した時の前記検出器からの出力信号I(α)、前記検光子の透過軸方向を角度(ω+90°)の方向に設定した時の前記検出器からの出力信号I(α)、前記検光子の透過軸方向を角度(ω+45°)の方向に設定した時の前記検出器からの出力信号Ixy(α)の組から、以下の式により、パラメータS(α)とS(α)の組を算出するとともに、
    Figure 0003787344
    Figure 0003787344
    液晶素子の角度を角度(α+45°)に設定した状態における、前記検光子の透過軸方向を任意の角度ωの方向に設定した時の前記検出器からの出力信号I(α+45°)、前記検光子の透過軸方向を角度(ω+90°)の方向に設定した時の前記検出器からの出力信号I(α+90°)、前記検光子の透過軸方向を角度(ω+45°)の方向に設定した時の前記検出器からの出力信号Ixy(α+45°)の組から、以下の式により、パラメータS(α+45°)とS(α+45°)の組を算出し、
    Figure 0003787344
    Figure 0003787344
    前記算出したパラメータS(α)とS(α+45°)の平均値及び前記算出したパラメータS(α)とS(α+45°)の平均値に基づいて、液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さを検出する、
    ことを特徴とする液晶素子のパラメータ検出装置。
  7. 偏光した光を液晶素子の基板の法線方向に平行に入射する光源と、
    液晶素子を透過した透過光を受光可能な検出器と、
    液晶素子と検出器の間に設置される検光子と、
    処理装置とを備え、
    前記処理装置は、液晶素子の角度を、最大角度と最小角度が90°以上離れている複数の角度αに設定した状態における、前記検光子の透過軸方向を任意の角度ωの方向に設定した時の前記検出器からの出力信号I(α)、前記検光子の透過軸方向を角度(ω+90°)の方向に設定した時の前記検出器からの出力信号I(α)の組から、以下の式により、一連のパラメータS(α)を算出し、
    Figure 0003787344
    前記算出した一連のパラメータS(α)の最大値及び最小値に基づいて、液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さを検出する、
    ことを特徴とする液晶素子のパラメータ検出装置。
  8. 請求項7に記載の液晶素子のパラメータ検出装置であって、
    前記検光子として、入射光に含まれている成分の中から、特定方向に振動する成分を透過し、特定方向と直交する方向に振動する成分を反射させる偏光ビームスプリッターを設け、
    前記検出器として、前記偏光ビームスプリッターを透過した透過光を受光可能な第1の検出器と、前記偏光ビームスプリッターで反射した反射光を受光可能な第2の検出器を設け、
    前記処理装置は、前記偏光ビームスプリッターの透過軸方向を任意の角度ωの方向に設定した時の前記第1の検出器の出力信号を前記出力信号I(α)として、前記第2の検出器の出力信号を前記出力信号I(α)として用いる、
    ことを特徴とする液晶素子のパラメータ検出装置。
  9. 請求項5〜8のいずれかに記載の液晶素子のパラメータ検出装置であって、
    前記処理装置は、検出した液晶素子の液晶層の捩れ角及び厚さと透過光強度I(ω,α)、I(ω+90°,α)、I(ω+45°,α)、算出したパラメータS(α)、S(α)の少なくとも1つを用いて、液晶素子の基板界面での液晶分子の配向方向を検出する、
    ことを特徴とする液晶素子のパラメータ検出装置。
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