JP3859565B2 - 液晶パネルのギャップ検出方法及び検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶パネル、特に、液晶分子が一軸配向した液晶層を有する液晶パネルのギャップを検出する液晶パネルのギャップ検出方法及び検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶パネルは、軽量で、薄く、消費電力が少ない等の特徴を有している。このため、液晶パネルは、モニタ装置やディスプレイ装置等に広く応用されている。液晶パネルとして、一つの画素内に反射型表示領域と透過型表示領域を有する半透過型液晶パネルが知られている。半透過型液晶パネルの反射型表示領域では、一方の基板に反射鏡等の反射部材が設けられ、周囲光を光源として用いている。また、半透過型液晶パネルの透過型表示領域では、パネル背面に設けられたバックライトを光源として用いている。この半透過型液晶パネルは、バックライトが点灯している時には、高画質の透過型の表示モードで表示することができる。一方、バックライトが消灯している時には、低消費電力の反射型の表示モードで表示することができる。このため、半透過型液晶パネルは、携帯情報端末や携帯電話機等のディスプレイ装置として広く使用されている。
従来、半透過型液晶パネルとして、液晶分子が両基板に略平行に配向されているが、その配向方向が両基板間で捩れている液晶層(捩れ配向された液晶層)を備えたものが用いられている。しかしながら、この種の半透過型液晶パネルは、両基板間での液晶分子の配向方向の捩れ角が大きいと、透過型表示領域での透過率が小さくなる。このため、液晶分子の配向方向を一方向に揃えた(液晶分子が一軸配向した)液晶層を有する半透過型液晶パネルが開発されている。
【0003】
半透過型液晶パネルの表示性能は、反射型表示領域(以下、「反射部」という)と透過型表示領域(以下、「透過部」という)それぞれでの液晶層の厚さ(ギャップ)、液晶の屈折率、プレチルト角(液晶分子が基板界面に対して起き上がっている角度)等に依存する。特に、液晶パネルの生産を管理する場合には、液晶パネルのギャップの管理が重要である。
この場合、液晶分子が一軸配向した液晶層を有する半透過型液晶パネルの透過部及び反射部のギャップを検出する必要がある。
透過型液晶パネルのギャップを検出する方法がいくつか知られている。液晶分子が一軸配向した液晶層を有する半透過型液晶パネルの透過部のギャップを検出する場合には、これらの従来の透過型液晶パネルのギャップ検出方法を用いることができる。
反射型液晶パネルのギャップを検出する方法もいくつか知られている。
例えば、反射スペクトルの形状から反射型液晶パネルのギャップを検出する方法が知られている(「2000年日本液晶学会討論会後援予稿集PCb03」,341頁)(「月刊 FPD Intelligence」,1999年10号,76頁〜82頁)(「SID02DIGEST」,15.3,677〜679頁)。
また、反射光側に設置される検光子の透過軸方向が入射光の偏光方向と垂直となるように設定(クロスニコルの状態)した状態で、反射光強度が最小となる設置角度を検出し、検出した設置角度に基づいて反射型液晶パネルのギャップを検出する方法が知られている(「IDW‘00予稿集」,LCTp2−4,109〜111頁)(「SID02DIGEST」,P−85,530〜533頁)。また、反射光強度に基づいて液晶層のリタデーションを算出し、算出したリタデーションに基づいて反射型液晶パネルのギャップを検出する方法が知られている(「SID02DIGEST」,15.4,680〜683頁)。
【0004】
【非特許文献1】
「2000年日本液晶学会討論会後援予稿集PCb03」(341頁)
【非特許文献2】
「月刊 FPD Intelligence」(1999年10号,76頁〜82頁)
【非特許文献3】
「SID02DIGEST」(15.3,677〜679頁)
【非特許文献4】
「IDW‘00予稿集」(LCTp2−4,109〜111頁)
【非特許文献5】
「SID02DIGEST」(P−85,530〜533頁)
【非特許文献6】
「SID02DIGEST」(15.4,680〜683頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、反射スペクトルの形状からギャップを検出する方法は、液晶の異方性、使用する波長域での液晶の屈折率分散が必要なこと、透明電極等の干渉に寄与する界面が多数存在すること、カラーフィルタにより干渉の観測できる波長域が限られていること等を考慮していないため、検量線(測定で得られた数値をギャップ値に補正する関係を示した曲線)の作成が必要である。
また、液晶分子が一軸配向している液晶層を有する液晶パネルでは、反射光強度が最小となる液晶パネルの設置角度がギャップに依存せず、常に光軸方向(遅相軸方向)及びそれと直行する方向になる。このため、クロスニコルの状態で反射光強度が最小となる設置角度に基づいてギャップを検出する方法は、液晶分子が一軸配向している液晶層を有する液晶パネルには適用することができない。
また、リタデーションに基づいて反射型液晶パネルのギャップを検出する方法は、反射型液晶パネルのギャップを精度よく検出することができない。
以上のように、従来の反射型液晶パネルのギャップ検出方法では、液晶分子が一軸方向に配向されている液晶層を有する反射型液晶パネルのギャップを精度よく検出することができない。
そこで、本発明は、液晶分子が一軸方向に配向されている液晶層を有する液晶パネルのギャップを簡単な構成で、精度よく検出することができる液晶パネルのギャップ検出方法及び検出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの液晶パネルのギャップ検出方法である。
請求項1に記載の液晶パネルのギャップ検出方法では、位相差板を設置していない状態での検出器からの第1の出力信号と、位相差板を設置した状態での検出器からの第2の出力信号に基づき、液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光を考慮して液晶パネルのギャップを検出する。これにより、位相差板を設置している状態及び設置していない状態での反射光強度を測定するだけで、液晶パネルのギャップと、液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光等による表面反射光強度(ノイズ光強度)を同時に検出することができる。したがって、簡単な構成で、液晶分子が一軸配向した液晶層を有する液晶パネルのギャップを精度よく検出することができる。
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの液晶パネルのギャップ検出方法である。
請求項2に記載の液晶パネルのギャップ検出方法では、第1及び第2の出力信号と、検光子の透過軸方向の角度または液晶パネルの設置角度を変えた状態での検出器からの第3の出力信号に基づいて液晶パネルのギャップを検出する。これにより、例えば、入射光強度を、液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光等による表面反射光強度やギャップと同時に検出することができるため、入射光強度を別途に測定(評価)する必要がない。
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの液晶パネルのギャップ検出方法である。
請求項3に記載の液晶パネルのギャップ検出方法では、第1及び第2の出力信号と、検光子の透過軸方向の角度または液晶パネルの設置角度を変えた状態での検出器からの第4及び第5の出力信号に基づいて液晶パネルのギャップを検出する。これにより、例えば、位相差板での表面反射による影響(損失分)を補正することができるため、液晶パネルのギャップをより精度よく検出することができる。
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりの液晶パネルのギャップ検出方法である。
請求項4に記載の液晶パネルのギャップ検出方法では、遅相軸方向を検光子の透過軸方向に略平行または略垂直に設定した位相差板を設置した状態での検出器からの第6の出力信号と、遅相軸方向を検光子の透過軸方向に略平行または略垂直以外の方向に設定した位相差板を設置した状態での検出器からの第7の出力信号に基づき、液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光を考慮して液晶パネルのギャップを検出する。これにより、位相差板の遅相軸方向を変えた状態での反射光強度を測定するだけで、液晶パネルのギャップと液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光等による表面反射光強度を同時に検出することができる。したがって、簡単な構成で、表面反射光強度を正確に検出することができ、液晶分子が一軸配向した液晶層を有する液晶パネルのギャップを精度よく検出することができる。また、位相差板を設置した状態で必要な出力信号を得ることができるため、測定操作が簡単であり、測定時間も短縮することができる。
また、本発明の第5発明は、請求項5に記載されたとおりの液晶パネルのギャップ検出方法である。
請求項5に記載の液晶パネルのギャップ検出方法では、位相差板が設置されていない状態及び位相差板が設置されている状態で、検光子の透過軸方向の角度または液晶パネルの設置角度を異なる角度に設定した時の出力信号に基づいて液晶パネルの第1及び第2の反射率を検出し、検出した液晶パネルの第1及び第2の反射率に基づき、液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光を考慮して液晶パネルのギャップを検出する。これにより、例えば、未知のパラメータを液晶パネル表面での表面反射率とギャップの2つにすることができるため、ギャップを検出するために必要な出力信号の測定時間 を短縮することができる。また、液晶パネル表面での表面反射率とギャップを同時に検出することができるため、液晶パネル表面での表面反射率を正確に検出することができ、液晶分子が一軸配向した液晶層を有する液晶パネルのギャップを精度よく検出することができる。また、液晶パネルの第1及び第2の反射率を精度よく検出することができる。
また、本発明の第6発明は、請求項6に記載されたとおりの液晶パネルのギャップ検出方法である。
請求項6に記載の液晶パネルのギャップ検出方法では、液晶パネルの反射部材の反射面での散乱も考慮して液晶パネルのギャップを検出する。これにより、例えば、液晶分子が一軸配向した液晶層を有する液晶パネルの2次元ギャップ分布を精度よく検出することができる。
また、本発明の第7発明は、請求項7に記載されたとおりの液晶パネルのギャップ検出方法である。
請求項7に記載の液晶パネルのギャップ検出方法では、検出器として面型撮像素子を用いているため、液晶分子が一軸配向した液晶層を有する液晶パネルの2次元ギャップ分布を短時間に、精度よく検出することができる。
また、本発明の第8発明は、請求項8に記載されたとおりの液晶パネルのギャップ検出装置である。
請求項8に記載の液晶パネルのギャップ検出装置では、位相差板を設置していない状態及び位相差板を設置している状態での検出器からの出力信号に基づき、液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光を考慮して液晶パネルのギャップを検出する処理装置を備えている。これにより、第1発明と同様に、簡単な構成で、液晶分子が一軸配向した液晶層を有する液晶パネルのギャップを精度よく検出することができる。
また、本発明の第9発明は、請求項9に記載されたとおりの液晶パネルのギャップ検出装置である。
請求項9に記載の液晶パネルのギャップ検出装置では、位相差板の遅相軸方向を検光子の透過軸方向に略平行または略垂直に設定した状態及び略平行または略垂直以外の方向に設定した状態での検出器からの出力信号に基づき、液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光を考慮して液晶パネルのギャップを検出する処理装置を備えている。これにより、第4発明と同様に、簡単な構成で、液晶分子が一軸配向した液晶層を有する液晶パネルのギャップを精度よく検出することができる。
また、本発明の第10発明は、請求項10に記載されたとおりの液晶パネルのギャップ検出装置である。
請求項10に記載の液晶パネルのギャップ検出装置では、位相差板が設置されていない状態及び設置されている状態での液晶パネルの反射率に基づき、液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光を考慮して液晶パネルのギャップを検出する処理装置を備えている。これにより、第5発明と同様に、簡単に、短時間で、液晶分子が一軸配向した液晶層を有する液晶パネルのギャップを精度よく検出することができる。
また、本発明の第11発明は、請求項11に記載されたとおりの液晶パネルのギャップ検出装置である。
請求項11に記載の液晶パネルのギャップ検出装置では、検出器として面型撮像素子を用いている。これにより、第7発明と同様に、液晶分子が一軸配向した液晶層を有する液晶パネルの2次元ギャップ分布を短時間で、精度よく検出することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
なお、以下では、液晶分子の配向方向を両基板間で一方向に揃えた(液晶分子が一軸配向している)液晶層を有する半透過型液晶パネルの反射型表示領域(反射部)のギャップ(液晶層の厚さ)を検出する場合について説明する。
しかしながら、本発明は、液晶分子の配向方向が両基板間で捩れており、一方の基板に光の反射機能を有する反射部材(例えば、反射鏡)が設けられている反射型液晶パネルのギャップを検出する場合にも適用することができる。
また、本発明は、反射部材が設けられていない透過型液晶パネルのギャップを検出する場合にも適用することもできる。本発明を用いて透過型液晶パネルのギャップを検出する場合には、透過型液晶パネルの一方の基板側に、基板平面に略平行に反射鏡等の反射部材を別途設置すればよい。本明細書で説明する反射型液晶パネルには、反射部材を別途設置した透過型液晶パネルも含まれる。
【0008】
光の偏光状態は、光の電場ベクトルEを用いて表すことができる。液晶層を光が通過する時の光の偏光状態の変化は、2×2の行列(Jones行列)で表すことができる。
以下では、反射型液晶パネルが、x−y−z座標系に対して図1に示すように設置されているものとする。図1では、入射光及び反射光の進行方向をz軸、入射光の電場の進行方向をx軸に設定している。また、液晶分子は一軸配向している。入射光は反射型液晶パネルに垂直(反射型液晶パネルの法線に平行)に入射し、反射光は反射型液晶パネルに垂直に反射するものとする。ただし、実際の測定では、入射光の入射方向は、反射型液晶パネルの法線に対して20°以内、好ましくは10°以内であれば十分である。すなわち、光を、反射型液晶パネルに略垂直に入射すればよい。
【0009】
この場合、反射光の電場ベクトルErefは、[式1]で表される。ここで、λは入射光の波長、dは液晶パネルのギャップ(液晶層の厚さ)、noは液晶材料の常光(液晶分子の長軸に垂直な偏波面をもつ光)に対する屈折率、neは異常光(液晶分子の長軸に平行な偏波面をもつ光)に対する屈折率、θsはプレチルト角、αinは液晶分子の配向方向と入射光の偏光方向との間の角度(液晶パネルの設置角度)である。また、iは虚数単位である。
【数1】
[式1]
【0010】
したがって、反射光側に設置される検光子をパラレルニコルの状態(液晶パネルへの入射光の偏光方向(例えば、入射光側に設置される偏光子の透過軸方向)と検光子の透過軸方向が略平行)に設定した時の反射光強度Ixは、[式2]で表される。ここで、Ioは、入射光の光強度(入射光強度)である。また、Isは、本来の液晶層を通過した反射光(信号光)に入射偏光状態を保ったまま重畳される、液晶パネルの表面で反射する表面反射光等のノイズ光の強度である。
【数2】
[式2]
同様に、反射光側に設置される検光子をクロスニコルの状態(液晶パネルへの入射光の偏光方向と検光子の透過軸方向が略垂直)に設定した時の反射光強度Iyは、[式3]で表される。
【数3】
[式3]
【0011】
実際に測定した反射光強度の測定値Ix m、Iy mと、[式2]及び[式3]により算出した反射光強度の計算値Ix、Iyを比較することによってギャップdを検出する方法を考える。
測定値Ix m、Iy mには、液晶パネルから反射光強度Ix、Iyの他に、検出器に直接入射する外光等のノイズ光や検出器の0点のずれ等によるノイズ強度Icが加わっている[式4]。
【数4】
[式4]
複屈折性を有していない試料は、[β=0]であるため、[式4]より[Iy m=Ic]となる。従って、アルミや銀等を用いた金属反射鏡を試料とし、Iy mを測定することにより、Icを事前に別途評価することができる。この別途評価したIcを、反射光強度の測定値から減算することにより、常に[Ic=0]として取り扱うことができる。したがって、以下では、[Ic=0]として説明する。
【0012】
入射光強度Ioは、別途測定(評価)してもよい。あるいは、[Ix+Iy=Io]から求めることもできる。したがって、決定すべきパラメータはIsとβ(すなわちギャップd)の2つである。
ここで、[(Io−Is)sin2β]が同じ値である場合には、[式2]と[式3]の値は変わらない。このため、[(Io−Is)sin2β]が同じ値である場合には、[式2]と[式3]を満足するIsとβ(すなわちd)の組み合わせは無数に存在する。したがって、Ix及びIyの測定だけでは、Isとdを同時に決定することができない。
このことは、検光子の透過軸方向をどの方向に向けても成立する。例えば、検光子の透過軸方向を角度ωに設定した時の反射光強度I(ω)は、[式5]で表される。ここでβ(つまりd)が変化しても[(Io−Is)sin2β]が同じ値であれば、[式5]の値は変化しない。したがって、検光子の透過軸方向が異なる状態で反射光強度を測定しても、Isとdを同時に決定することができない。
【数5】
[式5]
したがって、液晶分子が一軸配向している液晶層を有する半透過型液晶パネルの反射部(あるいは反射型液晶パネル)のギャップdを検出するためには、Isを事前に評価しておく必要がある。
【0013】
ノイズ光の強度Isは、主に、空気−ガラス界面で発生する表面反射光に依存する。しかしながら、実際には、液晶パネルの基板には、ガラスの他に、カラーフィルタ、オーバーコート(カラーフィルタ表面を平坦化するための有機膜)、ITO(Indium-Tin Oxide)(代表的な透明電極材料)等が設けられており、Isはそれぞれの界面での反射光にも依存している。このため、ガラス界面での反射の評価だけでは、表面反射光強度Isを正確に評価することができない。
一方、反射鏡を除くことによって、液晶パネルでの表面反射光強度を測定する方法が考えられる。しかしながら、この方法で測定した光強度には液晶パネルの裏側の基板での反射光による成分が含まれるため、やはり表面反射光強度Isを正確に評価することができない。
【0014】
本発明は、反射型液晶パネルの表面での反射を考慮することによって、簡単な構成で、反射型液晶パネルのギャップを精度良く検出することを目的とする。
本発明の一実施の形態では、位相差板を設置していない状態及び位相差板を設置している状態での検出器からの出力信号に基づいて液晶パネルのギャップと表面反射光強度を検出する。
本発明の他の実施の形態では、位相差板の遅相軸方向(屈折率が最も大きくなる入射光の偏光方向)を検光子の透過軸方向に略平行または略垂直に設定した状態での検出器からの出力信号と、位相差板の遅相軸方向を検光子の透過軸方向に略平行または略垂直以外の方向に設定したときの検出器からの検出信号に基づいて、液晶パネルのギャップを検出する。
本発明の他の実施の形態では、位相差板を設置していない状態での液晶パネルの反射率と、位相差板を設定している状態での液晶パネルの反射率に基づいて、液晶パネルのギャップを検出する。
液晶パネルの表面での反射を考慮して液晶パネルのギャップを検出する方法としては、例えば、液晶パネルのギャップ、液晶パネルの表面での反射光を主成分とするノイズ強度を未知のパラメータとして扱う方法を用いることができる。
さらに、本発明の他の実施の形態では、位相差板の表面での反射や、液晶パネルの反射部材の表面での散乱等も考慮することにより、液晶パネルのギャップの検出精度を高めている。
液晶パネルの表面での反射と位相差板の表面での反射や液晶パネルの反射部材の表面での散乱等を考慮して液晶パネルのギャップを検出する方法としては、例えば、液晶パネルのギャップ、液晶パネルの表面での反射光を主成分とするノイズ強度、位相板の表面での反射による損失分、反射部材の反射面での損失分を未知のパラメータとして扱う方法を用いることができる。
さらに、本発明の他の実施の形態では、測定装置に設けられているハーフミラーの透過率の異方性及び位相差も考慮することにより、液晶パネルのギャップの検出精度を高めている。
本発明のさらに他の実施の形態は、以下に記載されている。
【0015】
以下に、本発明の液晶パネルのギャップ検出方法の一実施の形態を説明する。液晶パネルと反射光側に配置される検出子との間に、液晶パネルからの反射光のみが通過するように位相差板を配置した場合、位相差板を通過後の反射光の偏光状態Ew refは[式6]で表される。ここで、位相差板の遅相軸方向の角度をθとする。また、位相差板のリタデーションをR(位相差δ=2πR/λ)とする。
【数6】
[式6]
【0016】
したがって、例えば、検光子の透過軸方向を入射光の偏光方向に略平行(x軸方向)に設定した時(パラレルニコル状態)の反射光強度Iwxは[式7]で表される。
【数7】
[式7]
同様に、検光子の透過軸方向を入射光の偏光方向に略垂直に(y軸方向)に設定した時(クロスニコル状態)の反射光強度Iwyは[式8]で表される。
【数8】
[式8]
【0017】
さらに、一般的には、検光子の透過軸方向を角度ωに設定した時の反射光強度Iw(ω)は、[式9]で表される。
【数9】
[式9]
【0018】
Rwx、Rwy、Rw(ω)の最後の項は、β(つまりd)に関して、[sin2β]ではなく、[sin2β]に依存している。
したがって、β(つまりd)に対する依存性が異なるIw(ω)とI(ω)を測定することによってIsとβ(つまりd)を検出することができる。
具体的には、例えば、最小二乗法等の解析方法を用いて、Iw(ω)とI(ω)の測定値と、[式5]と[式9]による計算値がほぼ一致するIsとdの組み合わせを決定することによりIsとdを検出する。このように最小二乗法を用いて測定値と計算値がほぼ一致するギャップを検出する方法を用いることにより、液晶パネルのギャップを、処理装置を用いて短時間で、精度よく検出することができる。
【0019】
以上では、入射光強度Ioが既知であるとして説明したが、Ioが未知の場合でもギャップdを検出することができる。
この場合には、未知のパラメータがIo、Is、β(つまりd)の3つになるため、Iw(ω)とI(ω)の他に、さらに1種類の反射光強度を測定する必要がある。例えば、検光子の透過軸方向の角度ωを変えて、または液晶分子の配向方向と入射光の偏光方向との間の角度(液晶パネルの設置角度)αinを変えて反射光強度を測定する。
そして、例えば、最小二乗法等の解析方法を用いて、各測定値と、[式5]と[式9]による計算値がほぼ一致するIo、Is、dの組み合わせを求めることにより、Io、Is、dを検出する。
【0020】
本実施の形態は、基本的には、液晶分子が一軸配向した液晶層を有する半透過型液晶パネルの反射部のギャップを検出することを目的としている。
しかしながら、本実施の形態は、液晶分子が捩れ配向された液晶層を有する半透過型液晶パネルの反射部のギャップを検出するために用いることもできる。この場合には、液晶分子の配向方向と入射光の偏光方向との間の角度(液晶パネルの設置角度)αinを入射側(反射鏡と対向する側)の基板面での液晶分子の配向方向とする。さらに、各式で用いられている設置角度αinを[αin+φapp]に置き換える。φappは、[式10]で表される。なお、Φは、両基板間での液晶分子の配向方向の捩れ角である。
【数10】
[式10]
また、本実施の形態は、半透過型液晶パネルの反射部のギャップだけでなく、反射型液晶パネルのギャップを検出するために用いることもできる。
さらに、本実施の形態は、透過型液晶パネルのギャップを検出するために用いることもできる。この場合には、例えば、透過型液晶パネルの一方の基板側に、基板平面に略平行に反射鏡等の反射部材を設置する。
【0021】
反射光強度を測定する測定装置としては、例えば、図2や図3に示す測定装置を用いることができる。
図2に示す測定装置は、光源21、偏光子22、検光子24、検出器(受光量検出器)25を有している。また、液晶パネル10と検光子24との間に設置可能(挿入可能)な位相差板23を有している。この図2に示す測定装置は、光源21と液晶パネル10との間の距離を十分にとることにより、入射光と反射光を液晶パネル10の法線に略平行に進行させるものである。なお、実際には、入射光や反射光の進行方向は、液晶パネルの法線に対して20°以内、好ましくは10°以内であれば十分である。
図3に示す測定装置は、光源31、偏光子32、ハーフミラー33、検光子35、検出器(受光量検出器)36を有している。また、ハーフミラー33と検光子35との間に設置可能な位相差板34を有している。この図3に示す測定装置は、ハーフミラー33を用いることにより、入射光と反射光を液晶パネル10の法線に略平行に進行させるものである。
なお、光源21(31)または検出器25(36)側に干渉フィルタ等の波長選択機能を有する素子が設けられており、測定波長λを選択することができる。検光子24(35)の透過軸方向は任意の方向に設定可能である。例えば、偏光子22(32)の透過軸方向(入射光の偏光方向)に略平行または略垂直に設定することができる。
光源21(31)としては、発光器からの光を単色化する分光器やカラーフィルタ等の単色化手段を有するものを用いてもよいし、発光ダイオード(LED)や半導体レーザー等の単色光を発光する発光器を用いてもよい。
図2(図3)では光源21(31)と偏光子22(32)により発光装置(発光手段)を構成しているが、偏光レーザー等の偏光光源により発光装置を構成することもできる。この場合には、偏光子22を省略することができる。
図2、図3には示していないが、検出器からの出力信号から液晶パネルのギャップを検出し、検出結果を表示装置、プリンタ、記憶媒体等に出力する処理装置が設けられている。
【0022】
例えば、[式9]のRw(ω)のsin2βの項の絶対値が大きいほど、sin2βの項とsin2βの項の違いが顕著になる。
検光子24の透過軸方向の角度ω、位相差板23の位相差をδ、遅相軸方向の角度をθとすると、反射光強度のsin2βの項は[式11]で表される。
【数11】
[式11]
このsin2βの係数の絶対値が最大になればよいので、液晶パネル10と検光子24の間に配置する位相差板23としては1/4波長板を用いるのが好ましい。位相差板23の遅相軸方向の角度θは、45°(または−45°)が好ましい。液晶層の設置角度αinは、45°(または−45°)が好ましい。検光子24の透過軸方向の角度ωは、0°(または90°)が好ましい。
【0023】
例えば、図2に示す測定装置を用いて反射光強度I(ω)を測定する場合には、液晶パネル10と検出子24との間に位相差板23が設置されていない状態で、検光子24の透過軸方向を角度ωに設定した時の検出器25の検出信号を読み取る。
また、Iw(ω)を測定する場合には、液晶パネル10と検光子24との間に位相差板23を設置(挿入)した状態で、検光子24の透過軸方向を角度ωに設定した時の検出器25の検出信号を読み取る。
実際には、位相差板23を液晶パネル10と検光子24との間に設置すると、液晶パネル10からの反射光が位相差板23の表面で反射する。これにより、検出器25で検出される反射光強度が減少する。この位相差板23の表面での反射による反射光強度の減少分(損失分)は、通常、約4%程度と小さい。このため、位相差板23の表面での反射による反射光強度の減少は無視することもできる。
一方、液晶パネルのギャップを正確に検出するためには、位相差板23での表面反射による反射光強度の減少を補正する必要がある。
以下に、位相差板23での表面反射による影響を補正して液晶パネルのギャップを精度よく検出する方法を説明する。
【0024】
第1の方法は、検光子24の透過軸方向の角度ωを変えて反射光強度I(ω)とIw(ω)を測定する方法である。
ここで、位相差板23の表面での反射率をRsとすると、液晶パネル10と検光子24との間に位相差板23を設置した時の反射光強度Iw(ω)は、[式9]の代わりに[式12]で表される。
【数12】
[式12]
【0025】
この場合、未知のパラメータがRs、Io、Is、dの4つであるから、最低2つの異なる角度ωでI(ω)とIw(ω)を測定すれば4つの未知のパラメータを検出することができる。例えば、検光子24の透過軸方向を角度ω1、ω2の2方向に設定し、4種類の反射光強度I(ω1)、I(ω2)、Iw(ω2)、Iw(ω2)を測定する。そして、この4つの反射光強度の測定値I(ω1)、I(ω2)、Iw(ω1)、I(ω2)によって、4つの未知パラメータRs、Io、Is、dを検出する。
例えば、最小二乗法等の解析方法を用いて、反射光強度の測定値I(ω1)、I(ω2)、Iw(ω1)、I(ω2)と、[式5]と[式12]から算出した値がほぼ一致するRs、Io、Is、dの組み合わせを求めることにより、ギャップdを検出する。
【0026】
この場合、原理上は、角度ω1とω2が異なっていれば、Rs、Io、Is、dの組み合わせを求め、ギャップdを検出することができる。しかしながら、角度ω1とω2が近い値の場合には、I(ω1)とI(ω2)あるいはIw(ω1)とIw(ω2)を区別するのが困難となる。このため、角度ω1とω2を5°以上離すのが好ましい。
また、検光子24の透過軸方向を2つの異なる角度に設定したが、3以上の異なる角度に設定してもよい。この場合には、反射光強度の測定時間が長くなるが、液晶パネルのギャップの検出精度は高くなる。
【0027】
第2の方法は、液晶パネル10の設置角度αin(液晶分子の配向方向と入射光の偏光方向との間の角度)を変えて反射光強度I(ω)とIw(ω)を測定する方法である。
この場合、未知のパラメータがRs、Io、Is、dの4つであるから、最低2つの異なる設置角度αinでI(ω)とIw(ω)を測定することにより、未知のパラメータを検出することができる。
例えば、最小二乗法等の解析方法を用いて、反射光強度の4つの測定値と、[式5]と[式12]によって算出した値がほぼ一致するRs、Io、Is、dの組み合わせを求めることにより、ギャップdを検出することができる。
ここで、原理上は、2つ(あるいは3以上)の設置角度αinが異なっていればギャップdを検出することができる。しかしながら、2つ(あるいは3以上)の設置角度αinが近い値の場合には、反射光強度同士を区別するのが困難となる。このため、2つ(あるいは3以上)の設置角度αinを5°以上離すのが好ましい。
【0028】
第3の方法は、反射光強度I(ω)を、液晶パネル10と検光子24との間に位相差板23を設置した状態で測定する方法である。この時、位相差板23の遅相軸を検光子24の透過軸方向に略平行または略垂直に設定する。
位相差板23の遅相軸を検光子24の透過軸方向に平行または垂直に設定した場合、検光子24と位相差板23の組み合わせのJones行列は[式13]で表される。なお、WAは検光子24のJones行列、Wpは位相差板23のJones行列を示す。
【数13】
[式13]
ここで、複合は、上が位相差板23の遅相軸が検光子24の透過軸方向に略平行に設定されている場合を示し、下が検光子24の透過軸方向に略垂直に設定されている場合を示している。
【0029】
[式13]から、液晶パネル10と検光子24との間に、遅相軸を検光子24の透過軸方向に略平行または略垂直に設定した位相差板23を設置した場合には、全体として位相が[δ/2]変化するだけで、偏光状態は変化しないことがわかる。
すなわち、液晶パネル10と検光子24との間に、遅相軸を検光子24の透過軸方向に略平行または略垂直に設定した位相差板23を設置した時の反射光強度は、位相差板23を設置していない時の偏光状態に対応する反射光強度I(ω)から位相差板23での表面反射による減少分(損失分)Rsを減じた値にほぼ等しい。
【0030】
位相差板23での表面反射による減少分Rsは、位相差板23の遅相軸方向の角度に無関係である。このため、液晶パネル10と検光子24との間に、遅相軸を検光子24の透過軸方向に略平行または略垂直に設定した位相差板23を設置した時には、反射光強度I(ω)は、[式5]に代わって[式14]で表される。
【数14】
[式14]
この場合には、未知のパラメータが[Io(1−Rs)]、[Is/Io]、dの3つであるため、I(ω)、Iw(ω)の他に1種類の反射光強度を測定する必要がある。例えば、位相差板23の遅相軸方向の角度θを変えて、または液晶パネル10の設置角度αinを変えて反射光強度を測定する。
そして、例えば、最小二乗法等の解析方法を用いて、反射光強度の各測定値と、[式12]と[式14]により算出した値がほぼ一致する[Io(1−Rs)]、[Is/Io]、dの組み合わせを求めることによって、ギャップdを検出する。
【0031】
なお、[Io(1−Rs)]を事前に測定(評価)しておけば、未知のパラメータは[Is/Io]、dの2つに減少する。この場合には、反射光強度Iw(ω)とI(ω)を測定する。
そして、例えば、最小二乗法を用いて、反射光強度の測定値と、[式12]と[式14]により算出した値がほぼ一致する[Is/Io]、dの組み合わせを求めることによって、ギャップdを検出する。
ここで、[Ix+Iy=Io(1−Rs)]の関係が成立する。このため、例えば、反射光強度Ix、Iyを事前に測定しておき、その和を[Io(1−Rs)]の測定値とすることができる。
【0032】
以上の3つの方法は、それぞれ単独で用いてもよいし、併用してもよい。例えば、第2の方法でI(ω)を測定する時に、液晶パネル10と検出子24との間に、遅相軸を検光子24の透過軸方向に略平行または略垂直に設定した位相差板23を設置することもできる。
【0033】
以上の説明では、反射光強度を解析することによってギャップdを検出する方法を説明したが、反射率を解析することによってギャップdを検出することもできる。例えば、測定した反射光強度をIoあるいは[Io(1−Rs)](位相差板での表面反射を考慮する場合)により規格化して反射率ρに変換し、反射率ρを解析することによってギャップdを検出する。
位相差板23が設置されていない状態での反射光強度Ioは、例えば、[I(ω)+I(ω+90°)=Io]から求めることができる。また、位相差板23が設置されている状態での反射光強度[Io(1−Rs)]は、例えば、[Iw(ω)+Iw(ω+90°)=Io(1−Rs)]から求めることができる。
【0034】
位相差板23が設置されていない状態での反射光強度反射率ρ(ω)は、例えば以下のようにして算出する。
まず、位相差板23が設置されていない状態で、検出子24の透過軸方向の角度をωaに設定した時の反射光強度I(ωa)を測定する。次に、検光子24の透過軸方向を90°回転させた時の反射光強度I(ωa+90°)を測定する。
位相差板23が設置されていない状態で、検光子24の透過軸方向の角度がωである場合の反射光強度I(ω)は、反射光強度I(ωa)とI(ωa+90°)を用いて[式15]により反射率ρ(ω)に変換される。
【数15】
[式15]
ω=ωaとすることにより、反射光強度の測定を3回から2回に減少させることができる。
【0035】
位相差板23を設置した状態での反射率ρs(ω)は、例えば、以下のようにして算出する。
位相差板23を配置した状態で、検光子24の透過軸方向の角度をωaに設定した時の反射光強度Iw(ωa)を測定する。次に、検光子24の透過軸方向を90°回転させた時の反射光強度Iw(ωa+90°)を測定する。
位相差板23を設置した状態で、検光子24の透過軸方向の角度がωである場合の反射光強度Iw(ω)は、反射光強度Iw(ωa)とIw(ωa+90°)を用いて[式16]により反射率ρw(ω)に変換される。
【数16】
[式16]
ω=ωaとすることにより、反射光強度の測定を3回から2回に減少させることができる。
【0036】
反射光強度を算出する[式5]と[式9]及び位相差板23での表面反射を考慮して反射光強度を算出する[式14]と[式12]を反射率ρを用いて書き換えると、位相差板23での表面反射に関係なく、[式17]と[式18]となる。なお、[式17]及び[式18]において、[ρs=Is/Io]である。
[式17]は、位相差板23が設置されていない状態での反射率ρ(ω)、あるいは、遅相軸が検光子24の透過軸方向に略平行または略垂直に設定された位相差板23が設置されている状態での反射率ρ(ω)を示す。
[式18]は、遅相軸が検光子24の透過軸方向に略平行及び略垂直以外の方向に設定されている位相差板23が設置されている状態での反射率ρw(ω)を示す。
【数17】
[式17]
【数18】
[式18]
【0037】
反射光強度を反射率に変換した場合には、未知のパラメータはρsとdの2つである。このため、例えば、最小二乗法等の解析方法を用いて、反射光強度の測定値から[式15]と[式16]により算出した反射率ρ(ω)及びρw(ω)と、[式17]と[式18]により算出した値がほぼ一致するρsとdの組み合わせを求めることによって、ギャップdを検出することができる。
【0038】
測定装置として図3に示す測定装置を用いる場合には、液晶パネル10からの反射光はハーフミラー33を透過する。ハーフミラー33は、s偏光(図3では、紙面の前後方向であるy軸方向に振動する偏光)とp偏光(図3では、紙面の左右方向であるx軸方向に振動する偏光)で透過率が異なる。すなわち、ハーフミラー33は、透過率の異方性を有する。通常、ハーフミラー33の透過率の異方性は、1割程度と小さい(無偏光ビームスプリッタを用いればさらに小さくなる)。したがって、近似的に、ハーフミラー33の透過率の異方性を無視することもできる。
また、ハーフミラーを通過することによって、s偏光とp偏光の間に位相差が発生する場合がある。この位相差は、通常、数度と小さいため、近似的には無視しても構わない。
しかしながら、このハーフミラー33の透過率の異方性や位相差を補正することによって、検出精度をさらに向上させることができる。
以下に、ハーフミラー33の透過率の異方性及び位相差を補正して液晶パネルのギャップの検出精度を向上させる方法を説明する。
【0039】
ハーフミラー33のs偏光の振動方向をy軸方向、p偏光の振動方向をx軸方向、入射光の偏光方向をx軸方向に設定すると、ハーフミラー33のJones行列WHは、[式19]で表される。
なお、tyはハーフミラー33のs偏光に対する透過率、txはハーフミラー33のp偏光に対する透過率、γはs偏光とp偏光の間に発生する位相差である。また、[A(透過率の異方性)=ty/tx]である。
【数19】
[式19]
【0040】
したがって、ハーフミラー33の透過率の異方性及び位相差を補正すると、[式5]と[式12]は、それぞれ[式20]と[式21]のように書き換えられる。なお、位相差板34での表面反射を考慮する場合には、さらに(1−Rs)を乗算する。
【数20】
[式20]
【数21】
[式21]
【0041】
この場合には、未知のパラメータは[txIo]、A、γ、[Is/Io]、dの5種類である。txは全ての反射光強度に同じように乗算されているので、[tx=1]と設定して差し支えない(反射光強度の単位を決定するための乗数と同じように扱うことができる)。
したがって、例えば、検光子35の透過軸方向の角度を変えることによって5種類以上の反射光強度を測定する。または、液晶パネル10の設置角度αinを変えることによって5種類以上の反射光強度を測定する。または、これらの2つの方法を組み合わせることによって5種類以上の反射光強度を測定する。
そして、例えば、最小二乗法等の解析方法を用いて、反射光強度の測定値と、[式20]と[式21]により算出した値がほぼ一致する[txIo]、A、γ、[Is/Io]、dの組み合わせを求めることによって、ギャップdを検出する。
【0042】
なお、位相差板34での表面反射を前記した第3の方法で補正する場合には、未知のパラメータは[(1−Rs)txIo]、A、γ、[Is/Io]、dの5種類である。したがって、この場合には、上記の方法を用いてギャップdを検出することができる。
また、位相差板34での表面反射を前記した第1または第2の方法で補正する場合には、未知のパラメータはRs、[txIo]、A、γ、[Is/Io]、dの6種類に増える。したがって、この場合には、異なる6種類以上の反射光強度を測定する。そして、例えば、最小二乗法等の解析方法を用いて、反射光強度の測定値と、[式20]と[式21]により算出した値がほぼ一致するRs、[txIo]、A、γ、[Is/Io]、dの組み合わせを求めることによって、ギャップdを検出する。
【0043】
以上の説明では、ハーフミラー33の透過率の異方性A(=ty/tx)及び位相差γを未知のパラメータとしたが、A及びγを事前に評価することによって未知のパラメータの数を減少させることができる。未知のパラメータの数が減少すると、未知のパラメータを求めるために必要な測定値の最小数も減少するため、測定時間を短縮することができる。
A及びγを事前に評価するには、位相差板等の一軸性の試料を用いて、液晶パネルのギャップdを検出する時と同じ反射光強度を測定する。そして、測定した反射光強度に対して、[式20]と[式21]を用いてフィッテイングすることにより、A及びγを求めることができる。
【0044】
ところで、ハーフミラー33の透過率の異方性を考慮すると、[I(ω)+I(ω+90°)=Io]あるいは[Iw(ω)+Iw(ω+90°)=Io(1−Rs)]等の関係が厳密に成立しなくなる。
したがって、ハーフミラー33の透過率の異方性を考慮する場合には、反射光強度を反射率に変換する[式15]と[式16]も、ハーフミラー33の透過率の異方性を考慮して補正する必要がある。
Iwx、Iwyを反射率ρwx、ρwyに変換するには、Iwx、Iwyを[(1−Rs)txIo]で除算すればよい、しかしながら、Iwx、Iwyには[(1−Rs)txIo]を導き出す簡単な関係式が存在しない。
一方、[式20]から、IxとIyには、[式22]の関係があることがわかる。そこで、遅相軸を検光子35の透過軸方向に平行または垂直に設定した位相差板34を設置した状態で、Ix及びIyを測定すれば、[式13]と[式20]から、[式23]の関係が成立する。
【数22】
[式22]
【数23】
[式23]
【0045】
したがって、ハーフミラー33の透過率の異方性A及び位相差γを考慮する場合には、測定した反射光強度I(ω)あるいはIw(ω)を反射率ρ(ω)あるいはρw(ω)に変換する式として、[式15]と[式16]の代わりに[式24]と[式25]を用いる。
【数24】
[式24]
【数25】
[式25]
ただし、[式25]のIx、Iyは、遅相軸方向を検光子35の透過軸方向に平行または垂直に設定した位相差板34を設置した状態で測定した反射光強度である。
【0046】
また、ハーフミラー33の透過率の異方性A及び位相差γを考慮する場合、反射光強度I(ω)とIw(ω)を表す[式20]と[式21]を反射率ρに変換すると、[式26]と[式27]となる。
【数26】
[式26]
【数27】
[式27]
反射光強度を反射率に変換した場合には、未知のパラメータはρsとdの2つである。このため、例えば、最小二乗法等の解析方法を用いて、反射光強度の測定値から[式24]と[式25]により算出した反射率ρsとρw(ω)と、[式26]と[式27]により算出した値がほぼ一致するρsとdの組み合わせを求めることによって、ギャップdを検出することができる。
【0047】
ところで、反射型液晶パネルの用途等によっては、反射型液晶パネルのギャップの2次元分布を必要とする場合がある。このような場合には、例えば、検出器としてCCD等の面型撮像素子を用いることによって、反射型液晶パネルのギャップの2次元分布を検出する。
反射型液晶パネルの反射鏡(あるいは反射電極)等の反射部材の反射面に、起伏の大きい凹凸構造が形成されていることがある。反射面に凹凸構造が形成されていると、反射型液晶パネルに入射した入射光はこの凹凸構造の傾斜部で散乱される。このため、凹凸構造の傾斜部での反射光強度は、凹凸構造の頂上部あるいは底部等の平坦部での反射光強度に比べて小さくなる。したがって、凹凸構造の傾斜部におけるギャップの検出精度が低下する。
反射型液晶パネルのギャップの2次元分布を精度よく検出するためには、反射部材の反射面での散乱光量(特に、凹凸構造の傾斜部での散乱光量)を考慮する必要がある。
以下に、反射部材の反射面での散乱を考慮することにより、反射型液晶パネルのギャップの検出精度を向上させる方法を説明する。
【0048】
反射部材の反射面での散乱により光強度の減少分(損失分)をIdとすると、位相差板23(34、55)が設置されていない時の反射光強度I(ω)及び設置されている時の反射光強度Iw(ω)は、それぞれ[式28]及び[式29]で表される。
【数28】
[式28]
【数29】
[式29]
【0049】
txは全ての反射光強度に同じように乗算されているので、[tx=1]と設定して差し支えない(反射光強度の単位を決定するための乗数と同じように扱うことができる)。また、透過率の異方性A及び位相差γは、前記した方法によって事前に求めることができる。
したがって、2次元分布を構成する各測定点では、未知のパラメータは[Io−Id]、Is、dの3種類である。
これは、[0018]で説明した未知のパラメータIo、Is、dを、[Io−Id]、Is、dに置き換えた状態に等しい。したがって、I(ω)とIw(ω)の他に、さらに1種類の反射光強度を測定する。例えば、検光子の透過軸方向の角度ωを変えて、または液晶パネルの設置角度αinを変えて反射光強度を測定する。ωやαinの角度を変えて反射光強度を測定する場合には、互いに5°以上離すのが好ましい。
そして、例えば最小二乗法を用いて、各測定値と、[式28]と[式29]による計算値がほぼ一致する[Io−Id]、Is、dの組み合わせを求めることにより、ギャップdの2次元分布を得ることができる。
【0050】
本実施の形態では、反射部材の反射面での散乱による反射光強度の減少分Idが各測定点で異なっていることを前提に、CCD等の面型撮像素子により測定した反射光強度の2次元分布に基づいて、各測定点での[Io−Id]、Is、dを同時に検出している。このため、短時間で、精度よく2次元ギャップ分布を得ることができる。
Id及びdの値は、測定点によって異なる。しかしながら、測定範囲が狭い場合には、Isの値は測定点に関係なくほぼ同じである。したがって、反射光強度が大きい測定点(例えば、[Ix+Iy/A]が最大となる位置)でIsを検出し、検出したIsを他の測定点での解析に用いることができる。これにより、他の測定点での解析では、未知のパラメータが[Io−Id]とdの2種類となるため、解析時間が短縮される。
【0051】
以上説明した2次元ギャップ分布を検出する方法は、検出器の出力信号に含まれている液晶パネルの表面反射等によるノイズ光や、液晶パネルの反射部材の反射面での散乱光等による影響を考慮しているため、2次元ギャップ分布を精度よく検出することができる。
また、前記2次元ギャップ分布を検出する方法は、液晶分子が一軸配向した液晶層を有する半透過型液晶パネルの反射部の2次元ギャップ分布だけでなく、液晶分子が一軸配向した液晶層を有する反射型液晶パネル、液晶分子が捩れ配向された液晶層を有する反射型液晶パネル、透過型液晶パネル等の2次元ギャップ分布を検出するために用いることもできる。
以上の説明では、検出器に直接入射する外光等によるノイズ強度Icを事前に検出し、測定した反射光強度からIcを減算する処理を行うことにより、[Ic=0]として扱った。しかしながら、測定する反射光強度の種類数を1つ増やすことによって、Icを未知のパラメータとして扱うこともできる。Icを未知のパラメータとして扱うことにより、Icの時間的な変動が大きい測定環境でも精度よくギャップdを検出することができる。
【0052】
次に、本発明の液晶パネルのギャップ検出方法及び検出装置を用いて試料(反射型液晶パネル)のギャップを検出した例を示す。
測定装置として、図4に示す測定装置を用いた。図4に示す測定装置では、落射照明光源51及び透過照明光源41として、光強度に偏光依存性のないハロゲンランプを使用している。また、図示はしていないが、レンズ等によって、試料(反射型液晶パネル)の法線にほぼ平行に入射光が入射するように調整されている。バンドパスフィルタ42、52としてレーザ用の干渉フィルタを用い、中心波長546nm、半値半幅5nmの単色光を得ている。位相差板55として、546nm用の1/4波長板を用いている。偏光子44、53、検光子56、1/4波長板55、試料10は、法線方向に平行な軸を中心としてそれぞれ独立に回転可能である。1/4波長板55は、ハーフミラー54と検光子56との間に設置可能である。
【0053】
試料は、以下の手順で作成した。
片側にITO製の透明電極を有するガラス基板2枚の透明電極に、厚さが約50nmのポリイミド膜をスピンコートにより形成した。このポリイミド膜をナイロン製の布で擦り、ポリイミド膜が内側になり、且つ、擦った方向が反平行になるようガラス基板を対向させ、直径約3.5μmの樹脂製ビーズを含む接着剤によりガラス基板同士を接着した。ビーズによって支持される基板間隙に液晶材料を毛細管現象により注入し、液晶分子が一軸配向した液晶層を有する試料とした。この試料のギャップを市販の透過型液晶パネル評価装置により測定したところ、3.31μmという値が得られた。
なお、アルミ反射鏡を試料とし、落射照明光源51を点灯、透過照明光源41を消灯し、落射照明光源51側の偏光子53の透過軸方向をz軸方向に設定した。これにより、試料にはX軸方向の直線偏光が入射されるようになる。次に、1/4波長板55を設置していない状態で、検光子56の透過軸方向をy軸方向に設定した時の反射光強度Iyを測定した。この測定値Iyを外光等によるノイズ強度Icyとし、以下で説明する実験例における反射光強度の測定では、検出器出力からこのIcyを減算した。
【0054】
「実験例1」
まず、試料の一方の側にアルミ反射鏡を設置し、反射鏡側が透過照明光源41を向き、且つ、設置角度αinが45°となるように設置した。そして、落射照明光源51を点灯、透過照明光源41を消灯し、落射照明光源51側の偏光子53の透過軸方向をz軸方向に設定した。これにより、試料10には、x軸方向に直線偏光された入射光が入射されるようになる。
次に、1/4波長板55を設置していない状態で、検光子56の透過軸方向をx軸方向に設定した時(パラレルニコルの状態)の反射光強度Ixを測定した。次に、検光子56の透過軸方向をy軸方向に設定した時(クロスニコルの状態)の反射光強度Iyを測定した。
次に、ハーフミラー54と検光子56との間に、遅相軸方向を45°に設定した1/4波長板55を設置した。そして、検光子56の透過軸方向をx軸方向に設定した時の反射光強度Iwxを測定した。
次に、検光子56の透過軸方向をy軸方向に設定した時の反射光強度Iwyを測定した。
次に、入射光強度Io、試料10での表面反射光強度Is及びギャップdをパラメータとし、[式5]により算出したIx、Iy及び[式9]により算出したIwx、Iwyと、測定した反射光強度Ix、Iy、Iwx、Iwyがほぼ一致するIo、Is、dの組み合わせを最小二乗法を用いて求めた。
その結果、d=3.29μmが得られた。
【0055】
「実験例2」
実験例1と同じ試料、同じ測定装置を用いた。
入射光強度Io、試料での表面反射光強度Is、1/4波長板55での表面反射率Rs及びギャップdをパラメータとし、[式5]により算出したIx、Iy及び[式12]により算出したIwx、Iwyと、実験例1で測定した反射光強度Ix、Iy、Iwx、Iwyがほぼ一致するIo、Is、Rs、dの組み合わせを最小二乗法を用いて求めた。
その結果、d=3.28μmが得られた。
【0056】
「実験例3」
実験例1と同じ試料、同じ測定装置を用いた。
まず、試料の一方の側にアルミ反射鏡を設置し、反射鏡側が透過照明光源41側を向くように設置した。そして、落射照明光源51を点灯、透過照明光源41を消灯し、落射照明光源51側の偏光子53の透過軸方向をz軸方向に設定した。これにより、試料には、x軸方向に直線偏光された入射光が入射されるようになる。
次に、試料10の設置角度αinが30°となるように試料を回転させた。そして、1/4波長板55を設置していない状態で、検光子56の透過軸方向をx軸方向に設定した時の反射光強度Ix 30°を測定した。
次に、遅相軸方向の角度が45°となるように設定した1/4波長板55を設置した。そして、検光子56の透過軸方向をx軸方向に設定した時の反射光強度Iwx 30°を測定した。
次に、試料10の設置角度αinが45°となるように試料を回転させた。そして、1/4波長板55を設置していない状態で、検光子56の透過軸方向をx軸方向に設定した時の反射光強度Ix 45°を測定した。
次に、遅相軸方向の角度が45°となるように設定した1/4波長板55を設置した。そして、検光子56の透過軸方向をx軸方向に設定した時の反射光強度Iwx 45°を測定した。
次に、入射光強度Io、試料での表面反射光強度Is、1/4波長板55での表面反射率Rs及びギャップdをパラメータとし、[式5]により算出したIx 30°、Ix 45°及び[式12]により算出したIwx 45°、Iwy 45°と、測定した反射光強度Ix 30°、Ix 45°、Iwx 30°、Iwx 45°がほぼ一致するIo、Is、Rs、dの組み合わせを最小二乗法を用いて求めた。
その結果、d=3.32μmが得られた。
【0057】
「実験例4」
実験例1と同じ試料、同じ測定装置を用いた。
まず、試料の一方の側にアルミ反射鏡を設置し、反射鏡側が透過照明光源41側を向き、設置角度αinが45°となるように試料を設置した。そして、落射照明光源51を点灯、透過照明光源41を消灯し、落射照明光源51側の偏光子53の透過軸をz軸方向に設定した。これにより、試料には、x軸方向に直線偏光された入射光が入射されるようになる。
次に、遅相軸方向をx軸方向に設定した1/4波長板55を設置した。そして、検光子56の透過軸方向をx軸方向に設定した時の反射光強度Ixを測定した。
次に、検光子56の透過軸方向をy軸方向に設定した時の反射光強度Iyを測定した。
次に、遅相軸方向の角度が45°となるように設定した1/4波長板55を設置した。そして、検光子56の透過軸方向をx軸方向に設定した時の反射光強度Iwxを測定した。
次に、検光子56の透過軸方向をy軸方向に設定した時の反射光強度Iwyを測定した。
次に、Io(1−Rs)、Is/Io、dをパラメータとし、[式14]により算出したIx、Iy及び[式12]により算出したIwx、Iwyと、測定した反射光強度Ix、Iy、Iwx、Iwyがほぼ一致する[Io(1−Rs)]、Is/Io、dの組み合わせを最小二乗法を用いて求めた。
その結果、d=3.28μmが得られた。
【0058】
「実験例5」
実験例1と同じ試料、同じ測定装置を用いた。
実験例1で測定した反射光強度Ix、Iy、Iwx、Iwyを用い、[式30]により反射率ρx、ρwxを算出した。
そして、試料での表面反射率ρsとギャップdをパラメータとし、[式30]により算出したρx、ρwxと、[式17]により算出したρx及び[式18]により算出したρwxがほぼ一致するρs、dの組み合わせを最小二乗法を用いて求めた。
その結果、d=3.29μmが得られた。
【数30】
[式30]
【0059】
「実験例6」
実験例1と同じ試料、同じ測定装置を用いた。
まず、試料の一方の側にアルミ反射鏡を設け、反射鏡側が透過照明光源41側を向き、設置角度αinが0°となるように試料を設置した。そして、落射照明光源51を点灯、透過照明光源41を消灯し、落射照明光源51側の偏光子53の透過軸方向をz軸方向に設定した。これにより、試料にはx軸方向に直線偏光された入射光が入射されるようになる。
次に、1/4波長板55の遅相軸方向及び検光子56の透過軸方向をx軸方向に設定した時の反射光強度Ixを測定した。また、検光子56の透過軸方向をy軸方向に設定した時の反射光強度Iyを測定した。
次に、1/4波長板55の遅相軸方向を45°に設定し、検光子56の透過軸方向をx軸方向に設定した時の反射光強度Iwxを測定した。また、検光子56の透過軸方向をy軸方向に設定した時の反射光強度Iwyを測定した。
次に、試料の設置角度αinを5°づつ回転させながら、前記反射光強度Ix、Iy、Iwx、Iwyを測定した。このIx、Iy、Iwx、Iwyの測定を、設置角度αinが90°を越えるまで行った。
次に、[txIo]、A、γ、[Is/Io]、dをパラメータとし、[式20]により算出したIx、Iy及び[式21]により算出したIwx、Iwyと、測定した反射光強度Ix、Iy、Iwx,Iwyがほぼ一致する、[txIo]、A、γ、[Is/Io]、dの組み合わせを最小二乗法を用いて求めた。
その結果、d=3.32μmが得られた。
【0060】
「実験例7」
実験例1と同測定装置を用いた。また、実験例6と同じ方法で、633nm用の1/4波長板にアルミ反射鏡を設けたものを試料とし、反射光強度Ix、Iy、Iwx、Iwyを測定した。
次に、複屈折率△n=0.01とし、[txIo]、A、γ、[Is/Io]、dをパラメータとし、[式20]により算出したIx、Iy及び[式21]により算出したIwx、Iwyと、測定した反射光強度Ix、Iy、Iwx,Iwyがほぼ一致する、[txIo]、A、γ、[Is/Io]、dの組み合わせを最小二乗法を用いて求めた。
その結果、A=1.10、γ=−4.5°が得られた。
次に、得たAと実験例6で測定した反射光強度Ix、Iy、Iwx,Iwyを用い、[式24]により反射率ρx及びρyを、[式25]により反射率ρwx及びρwyを算出した。
次に、試料の表面反射率ρsとギャップdをパラメータとし、算出したρx、ρy、ρwx、ρwyと、[式26]により算出したρx、ρy及び[式27]により算出したρwx、ρwyがほぼ一致するρs、dの組み合わせを最小二乗法を用いて求めた。
その結果、d=3.31μmが得られた。
【0061】
「実験例8」
次の方法で試料を作成した。
まず、1枚のガラス基板上にJSR製のポジ型レジスト「オプトマ−PC302」をスピンコート法により塗布した。塗布した後、80℃のホットプレート上で1分プレベークを行った。
円形パターンのマスクを用いて露光した後、JSR製現像液「CD702AD」を用いて現像した。更に、純水洗浄を行った後、オーブンを用いて200℃で60分ポストベークを行った。
以上のようにして、ガラス基板上にポジ製レジストからなる凹凸構造を形成した後、スパッタ法によってアルミ膜(反射電極)を作成した。凹凸構造の段差は、操作型顕微鏡(SEM)による断面観察の結果、0.6μmであった。
もう1枚のガラス基板上に、スパッタ法によってITO製の膜(透明電極)を作製した。
上記の2枚のガラス基板上のそれぞれの電極側の表面にJSR製の液晶ディスプレイ用配向膜ワニス「AL3000」をスピンコート法により塗布した。塗布した後、焼成して、厚さ70nmのポリイミド膜を形成した。
次に、レーヨン製のベルベット布でポリイミド膜表面をラビングし、片方のガラス基板のポリイミド膜側に、直径3.0μmの樹脂製ビーズを混入した接着剤を塗布する。
次に、ポリイミド膜が内側になるように上位下2枚のガラス基板を対向させ、ラビング方向が反平行になるように貼合せた。
次に、ビーズによって支持される基板間隙に液晶材料を毛細管現象により注入し、液晶憤死が一軸配向した液晶層を有する試料とした。
【0062】
前記した試料を用い、以下の方法でギャップ2次元分布を検出した。測定装置は、図4に示す測定装置を用いた。また、検出器として、CCD(面型撮像素子)を用いた。
まず、反射鏡側が透過照明光源41側を向き、設置角度αinが45°となるように試料を設置した。
次に、1/4波長板55の遅相軸方向と検光子56の透過軸方向をx軸方向に設定した時の反射光強度Ixの2次元分布を測定した。また、検光子56の透過軸方向をy軸方向に設定した時の反射光強度Iyの2次元分布を測定した。
次に、1/4波長板55の遅相軸方向を45°に設定し、検光子56の透過軸方向をx軸方向に設定した時の反射光強度Iwxの2次元分布を測定した。また、検光子56の透過軸方向をy軸方向に設定した時の反射光強度Iwyの2次元分布を測定した。
【0063】
常に1/4波長板55が設置されているので、I(ω)及びIw(ω)は、表面反射による減少比を示す係数(1−Rs)が[式28]及び[式29]に乗算され、[式31]及び[式32]で表される。
【数31】
[式31]
【数32】
[式32]
係数[tx(1−Rs)]は、[式31]及び[式32]の両方に存在するので、[tx(1−Rs)=1]とする(形式的には、強度の単位を[tx(1−Rs)]としたことに等しい)。また、A、γとしては、実験例7で得たA=1.10、γ=−4.5°を用いた。
【0064】
[Ix+Iy]が最も大きい測定点での反射光強度Ix、Iy、Iwx、Iwyと、[式31]により算出したIx、Iy及び[式32]により算出したIwx、Iwyがほぼ一致する[Io−Id]、Is、dの組み合わせを最小二乗法を用いて求めた。
次に、上記で得たIsを用い、他の測定点での反射光強度Ix、Iy、Iwx、Iwyと、[式31]により算出したIx、Iy及び[式32]により算出したIwx、Iwyがほぼ一致する[Io−Id]、dの組み合わせを最小二乗法を用いて求めた。
その結果、凹凸構造の頂上部でd=2.42μm、傾斜部でd=2.78が得られた。
【0065】
「実験例9」
実験例8で説明した上下のガラス基板を、ポリイミド側が内側になるように対向させ、液晶層の捩れ角が70°になるように貼合せた。
ビーズによって支持される基板間隙に液晶材料を毛細管現象により注入し、液晶分子が70°の捩れ角で配向している液晶層を有する試料とした。
次に、入射側基板(反射鏡と対向する基板)での液晶の配向方向(ラビング方向)αinが5.9°となるように試料を設置し、実験例8と同じ方法で、反射光強度Ix、Iy、Iwx、Iwyの2次元分布を測定した。
次に、実験例8と同じ手順で、ギャップdの2次元分布を検出した。
その結果、凹凸構造の頂上部でd=2.36μm、傾斜部でd=2.55μmが得られた。
【0066】
本発明は、実施の形態で説明した構成に限定されることなく種々の変更、追加、削除が可能である。
例えば、実施の形態では主に液晶パネルのギャップを検出する方法について説明したが、本発明は実施の形態で説明したギャップ検出方法を実行する処理装置を備える液晶パネルのギャップ検出装置として構成することもできる。
また、反射光強度信号や反射率等を算出する方法は、実施の形態で説明した方法に限定されない。
また、最小二乗法を用いて測定値と算出値が一致するギャップを検出したが、ギャップを検出する方法はこれに限定されない。
また、測定装置は図2〜図4に示した測定装置に限定されず、種々の構成の測定装置を用いることができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1〜請求項7に記載の液晶パネルのギャップ検出方法及び請求項8〜請求項11に記載の液晶パネルのギャップ検出装置を用いれば、液晶分子が一軸配向している液晶層を有する液晶パネルのギャップを簡単な構成で、精度よく検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】座標系と液晶分子の配向方向の模式図である。
【図2】本発明の液晶パネルのギャップ検出方法で用いる測定装置の1例を示す図である。
【図3】本発明の液晶パネルのギャップ検出方法で用いる測定装置の他の例を示す図である。
【図4】本発明の液晶パネルのギャップ検出方法で用いる測定装置の他の例を示す図である。
【符号の説明】
10 液晶パネル
21、31、41、51、 光源
22、32、44、53 偏光子
23、34 位相差板
24、35、56 検光子
25、36、57 検出器
33、54 ハーフミラー
42、52 バンドパスフィルタ
43 ミラー
55 1/4波長板
Claims (11)
- 液晶パネルのギャップ検出方法であって、
偏光した入射光を液晶パネルの法線に略平行に入射し、位相差板を介することなく、液晶パネルからの反射光を検光子を介して検出器で受光し、第1の出力信号を得るステップと、
偏光した入射光を液晶パネルの法線に略平行に入射し、液晶パネルからの反射光を位相差板及び検光子を介して検出器で受光し、第2の出力信号を得るステップと、
位相差板を介することなく、液晶パネルからの反射光を検光子を介して検出器で受光した時の検出器の出力信号及び液晶パネルからの反射光を位相差板と検光子を介して検出器で受光した時の検出器の出力信号を、液晶パネルの液晶層のギャップ及び液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光の強度を用いて表した論理式と、第1の出力信号と、第2の出力信号とに基づいて、液晶パネルの液晶層のギャップを検出するステップ、
を備える液晶パネルのギャップ検出方法。 - 請求項1に記載の液晶パネルのギャップ検出方法であって、
検光子の透過軸方向の角度または液晶パネルの設置角度を、第1の出力信号を得た時の角度と変えた状態で第1の出力信号を得るステップと同じ処理、あるいは、検光子の透過軸方向の角度または液晶パネルの設置角度を、第2の出力信号を得た時の角度と変えた状態で第2の出力信号を得るステップと同じ処理の一方の処理を実行し、第3の出力信号を得るステップを備え、
液晶パネルの液晶層のギャップを検出するステップでは、位相差板を介することなく、液晶パネルからの反射光を検光子を介して検出器で受光した時の検出器の出力信号及び液晶パネルからの反射光を位相差板と検光子を介して検出器で受光した時の検出器の出力信号を、液晶パネルの液晶層のギャップ、液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光の強度及び入射光の強度を用いて表した論理式と、第1、第2及び第3の出力信号とに基づいて、液晶パネルの液晶層のギャップを検出する、
液晶パネルのギャップ検出方法。 - 請求項1に記載の液晶パネルのギャップ検出方法であって、
検光子の透過軸方向の角度または液晶パネルの設置角度を、第1の出力信号を得た時の角度と変えた状態で第1の出力信号を得るステップと同じ処理を実行し、あるいは、検光子の透過軸方向の角度または液晶パネルの設置角度を、第2の出力信号を得た時の角度と変えた状態で第2の出力信号を得るステップと同じ処理を実行し、第4の出力信号と第5の出力信号を得るステップを備え、
液晶パネルの液晶層のギャップを検出するステップでは、位相差板を介することなく、液晶パネルからの反射光を検光子を介して検出器で受光した時の検出器の出力信号及び液晶パネルからの反射光を位相差板と検光子を介して検出器で受光した時の検出器の出力信号を、液晶パネルの液晶層のギャップ、液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光の強度、入射光の強度及び位相差板の反射率を用いて表した論理式と、第1、第2、第4及び第5の出力信号とに基づいて、液晶パネルの液晶層のギャップを検出する、
液晶パネルのギャップ検出方法。 - 液晶パネルのギャップ検出方法であって、
液晶パネルと検光子との間に、遅相軸方向を検光子の透過軸方向に略平行または略垂直に設定した位相差板を設置した状態で、偏光した入射光を液晶パネルの法線に略平行に入射し、液晶パネルからの反射光を位相差板及び検光子を介して検出器で受光し、第6の出力信号を得るステップと、
液晶パネルと検光子との間に、遅相軸方向を検光子の透過軸方向に略平行または略垂直以外の方向に設定した位相差板を設置した状態で、偏光した入射光を液晶パネルの法線に略平行に入射し、液晶パネルからの反射光を位相差板及び検光子を介して検出器で受光し、第7の出力信号を得るステップと、
遅相軸方向が検光子の透過軸方向に略平行または略垂直に設定されている位相差板と検光子を介して、液晶パネルからの反射光を検出器で受光した時の検出器の出力信号及び遅相軸方向が検光子の透過軸方向に略平行または略垂直以外の方向に設定されている位相差板と検光子を介して、液晶パネルからの反射光を検出器で受光した時の検出器の出力信号を、液晶パネルの液晶層のギャップ及び液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光の強度を用いて表した論理式と、第6及び第7の出力信号とに基づいて、液晶パネルの液晶層のギャップを検出するステップ、
を備える液晶パネルのギャップ検出方法。 - 液晶パネルのギャップ検出方法であって、
位相差板を介することなく、液晶パネルからの反射光を検光子を介して検出器で受光可能な状態で、検光子の透過軸方向の角度または液晶パネルの設置角度を異なる角度に設定した時の検出器の出力信号に基づいて、液晶パネルの第1の反射率を検出するステップと、
液晶パネルからの反射光を位相差板及び検光子を介して検出器で受光可能な状態で、検光子の透過軸方向または液晶パネルの設置角度を異なる角度に設定した時の検出器の出力信号に基づいて、液晶パネルの第2の反射率を検出するステップと、
位相差板を介することなく、液晶パネルからの反射光を検光子を介して検出器で受光可能な状態での検出器の出力信号に基づいて検出される液晶パネルの反射率及び液晶パネルからの反射光を位相差板と検光子を介して検出器で受光可能な状態での検出器の出力信号に基づいて検出される液晶パネルの反射率を、液晶パネルの液晶層のギャップ及び液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光の強度を用いて表した論理式と、液晶パネルの第1及び第2の反射率とに基づいて、液晶パネルの液晶層のギャップを検出するステップ、
を備える液晶パネルのギャップ検出方法。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の液晶パネルのギャップ検出方法であって、
液晶パネルの液晶層のギャップを検出するステップでは、位相差板を介することなく、液晶パネルからの反射光を検光子を介して検出器で受光した時の検出器の出力信号及び液晶パネルからの反射光を位相差板と検光子を介して検出器で受光した時の検出器の出力信号を、液晶パネルの反射部材での散乱による液晶パネルからの反射光強度の減少分を用いて表した論理式に基づいて、液晶パネルの液晶層のギャップを検出する、
液晶パネルのギャップ検出方法。 - 請求項6に記載の液晶パネルのギャップ検出方法であって、
検出器として面型撮像素子を用い、面型撮像素子からの各出力信号に対して液晶パネルの液晶層のギャップを検出するステップでの処理を実行することにより2次元ギャップ分布を検出するステップを備える液晶パネルのギャップ検出方法。 - 液晶パネルのギャップ検出装置であって、
偏光した入射光を液晶パネルの法線に略平行に入射させる発光装置と、
液晶パネルからの反射光を受光可能な検出器と、
液晶パネルと検出器との間に設置される検光子と、
液晶パネルと検光子との間に設置可能な位相差板と、
処理装置とを備え、
処理装置は、位相差板を介することなく、液晶パネルからの反射光を検光子を介して検 出器で受光した時の検出器の出力信号及び液晶パネルからの反射光を位相差板と検光子を介して検出器で受光した時の検出器の出力信号を、液晶パネルの液晶層のギャップ及び液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光の強度を用いて表した論理式と、位相差板が設置されていない状態での検出器からの出力信号と、位相差板が設置されている状態での検出器からの出力信号とに基づいて、液晶パネルの液晶層のギャップを検出する、
液晶パネルのギャップ検出装置。 - 液晶パネルのギャップ検出装置であって、
偏光した入射光を液晶パネルの法線に略平行に入射させる発光装置と、
液晶パネルからの反射光を受光可能な検出器と、
液晶パネルと検出器との間に設置される検光子と、
液晶パネルと検光子との間に設置される位相差板と、
処理装置とを備え、
処理装置は、遅相軸方向が検光子の透過軸方向に略平行または略垂直に設定されている位相差板と検光子を介して、液晶パネルからの反射光を検出器で受光した時の検出器の出力信号及び遅相軸方向が検光子の透過軸方向に略平行または略垂直以外の方向に設定されている位相差板と検光子を介して、液晶パネルからの反射光を検出器で受光した時の検出器の出力信号を、液晶パネルの液晶層のギャップ及び液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光の強度を用いて表した論理式と、位相差板の遅相軸方向が検光子の透過軸方向に略平行または略垂直に設定されている状態での検出器からの出力信号と、位相差板の遅相軸方向が検光子の透過軸方向に略平行または略垂直以外の方向に設定されている状態での検出器からの出力信号とに基づいて、液晶パネルの液晶層のギャップを検出する、
液晶パネルのギャップ検出装置。 - 液晶パネルのギャップ検出装置であって、
偏光した入射光を液晶パネルの法線に略平行に入射させる発光装置と、
液晶パネルからの反射光を受光可能な検出器と、
液晶パネルと検出器との間に設置される検光子と、
液晶パネルと検光子との間に設置可能な位相差板と、
処理装置とを備え、
処理装置は、位相差板を介することなく、液晶パネルからの反射光を検光子を介して検出器で受光可能な状態での検出器の出力信号に基づいて検出される液晶パネルの反射率及び液晶パネルからの反射光を位相差板と検光子を介して検出器で受光可能な状態での検出器の出力信号に基づいて検出される液晶パネルの反射率を、液晶パネルの液晶層のギャップ及び液晶パネルの液晶層を通過せずに液晶パネル表面で反射する反射光の強度を用いて表した論理式と、位相差板が設置されていない状態で、検光子の透過軸方向の角度または液晶パネルの設置角度を異なる角度に設定した時の検出器の出力信号に基づいて検出した液晶パネルの反射率と、位相差板が設置されている状態で、検光子の透過軸方向または液晶パネルの設置角度を異なる角度に設定した時の検出器の出力信号に基づいて検出した液晶パネルの反射率とに基づいて、液晶パネルの液晶層のギャップを検出する、
液晶パネルのギャップ検出装置。 - 請求項8〜10のいずれかに記載の液晶パネルのギャップ検出装置であって、検出器として面型撮像素子を用いた液晶パネルのギャップ検出装置。
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