JP2010106899A - ソレノイドバルブ - Google Patents

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Shigetoshi Kondo
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Abstract

【課題】結合されたコアとバルブボディとの間に形成される油室に大きな油圧が作用しても両者の結合部に悪影響を及ぼし得ないソレノイドバルブを提供する。
【解決手段】ハウジング12と該ハウジング12に穿設したバルブボディ収容穴12a内に収容されるバルブボディ18との間に形成した第1油室24に臨むバルブボディ18の一端側に構成した第1受圧面F1を、該バルブボディ18とこれに結合されたコア16との間に形成した第2油室25に臨むバルブボディ18の他端側に構成した第2受圧面F2よりも大きな面積に設定することで、第2油室25内の油圧に基づいてバルブボディ18の他端側に作用する力を第1油室24内の油圧に基づいてバルブボディ18の一端側に作用する力によって相殺すると共に、その差分の力であるバルブボディ18の一端側に作用する力によって当該バルブボディ18を常にコア16側へ押圧させるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、車両用のパワーステアリング装置に適用され、流体の圧力や流量を制御するために用いられるソレノイドバルブの改良に関する。
この種のソレノイドバルブとしては、例えば、以下の特許文献1に記載されているような車両用のいわゆる車速感応型のパワーステアリング装置に用いられるものが知られている。
概略を説明すれば、このソレノイドバルブは、前記パワーステアリング装置において、運転者の操舵トルクに応じてパワーシリンダに供給するための作動油量を制御するいわゆるロータリバルブに設けられ、車両の速度に応じてパワーシリンダに供給するための作動油量を制御する、つまりパワーシリンダには供給せずにリザーバタンクに還流するための作動油量の調整に供されている。
具体的な構成は周知のソレノイドバルブと同様であって、前記ロータリバルブに接続される第1油路と前記リザーバタンクに接続する第2油路との間に介装され、通電により電磁コイルに発生した磁力に基づいてアーマチュアが軸方向へ変位し、これに伴ってバルブボディと該バルブボディの内周側に摺動自在に設けられる弁体との相対位置が変化することで、ロータリバルブとリザーバタンクとの連通量が変更されて、これによってロータリバルブからリザーバタンクに還流する作動油量を調整するようになっている。
ここで、前記ソレノイドバルブにおいては、前記バルブボディと弁体との間の微小な径方向隙間を通じて少なからず電磁コイル側に作動油が流入してしまうことから、電磁コイルが収容されるケーシングの開口部を閉塞するコアと該コアに結合されるバルブボディとの間には、前記電磁コイル側へと流入する作動油を貯留するための油室が設けられているが、前記ロータリバルブ内の油圧が大きい場合には、前記油室内にも大きな油圧が作用することになることから、この油室に貯留した作動油を外部へと排出するための排出路を設けることとしている。
これによって、前記油室内に大きな油圧が作用した場合でも、この油圧は前記排出路から前記油室内の作動油が排出されることによって減圧されて、前記コアとバルブボディとの結合部に両者を引き離すように作用する負荷が軽減されることとなり、その結果、当該結合部の破損を防止することが可能となっている。
特開2006−153283号公報
しかしながら、従来のソレノイドバルブにあっては、前記排出溝を設けることができない設計上の制約があったり、該排出路による減圧が十分でない場合には、前記コアとバルブボディとの結合部を破損させてしまうおそれがある、といった技術的課題を招来していた。
本発明は、このような技術的課題に着目して案出されたものであって、コアとバルブボディとの間に形成される油室に大きな油圧が作用してもコアとバルブボディとの結合部に悪影響を及ぼし得ないソレノイドバルブを提供するものである。
本願発明は、とりわけ、ハウジングとバルブボディにより画成される第1油室に臨む当該バルブボディの一端側の受圧面積を、コアとバルブボディにより画成される第2油室に臨む当該バルブボディの他端側の受圧面積よりも大きく設定したことを特徴としている。
この発明によれば、かかる構成を採用したことで、第2油室内の油圧に基づきバルブボディの他端側に作用する力は第1油室内の油圧に基づきバルブボディの一端側に作用する力によって相殺されるばかりか、当該バルブボディは、その差分の力である前記バルブボディの一端側に作用する力によって常時コア側へ押圧されることになる。このため、バルブボディの他端側に作用する力によってはコアとバルブボディとの結合部には何らの負荷もかかるおそれがなくなり、該結合部の破損を確実に防止することができる。
以下、本発明に係るソレノイドバルブの実施の形態を図面に基づいて詳述する。なお、本実施の形態では、このソレノイドバルブを、従来と同様、車両用の車速感応型のパワーステアリング装置に適用したものを示している。
まず、本発明に係るソレノイドバルブが適用されるパワーステアリング装置について説明すれば、図5に示すように、一端側が図外のステアリングホイールに連係された操舵軸1と、該操舵軸1の他端にトーションバー2を介して連結され、先端側外周にピニオン歯3aを有するピニオン軸3と、軸方向の所定範囲に前記ピニオン歯3aに噛合するラック歯4aを有し、車体の幅方向に延出して両端が図外のナックルを介して左右の転舵輪に連係されたラック軸4と、該ラック軸4をピストンロッドとしてなるパワーシリンダ5と、該パワーシリンダ5内を循環する作動油を貯留させるリザーバタンク6と、該リザーバタンク6から作動油を吸い上げて、これをパワーシリンダ5へと圧送するオイルポンプ7と、前記トーションバー2の捩れをもって操舵軸1とピニオン軸3とが相対回転することによって開閉し、前記両軸1,3の相対回転量(前記トーションバー2の捩れ量)に応じて前記パワーシリンダ5に供給する作動油量を制御するロータリバルブ8と、該ロータリバルブ8に隣設されて、車速に応じて前記パワーシリンダ5に供給する作動油量を制御するソレノイドバルブ10と、を備えている。
そして、かかる構成に基づいて、前記パワーステアリング装置は、前記ステアリングホイールに追従して回転するピニオン軸3の回転に伴いラック軸4が軸方向へ移動することによって転舵輪の向きが変更され、その際に、前記ロータリバルブ8によって運転者の操舵操作に基づく前記ステアリングホイールの回転トルクに応じた油圧がパワーシリンダ5内に作用することにより、運転者の操舵操作が補助されるようになっている。
前記パワーシリンダ5は、ほぼ円筒状に形成されたシリンダチューブ5aと、該シリンダチューブ5a内に軸方向へ移動可能に設けられたピストン5bと、該ピストン5bの外周に嵌着された図外のピストンシールと、を備えていて、前記ピストンシールによってシリンダチューブ5a内が図5中の左側の第1圧力室P1と右側の第2圧力室P2とに隔成されている。
そして、前記パワーシリンダ5の軸方向両端側の外周部には、前記第1、第2圧力室P1,P2とロータリバルブ8とを連通させる第1配管9a及び第2配管9bがそれぞれ設けられていて、ロータリバルブ8を介して前記各圧力室P1,P2の一方の圧力室に作動油を選択的に供給すると共に他方の圧力室の作動油をリザーバタンク6に還流させるようになっている。
前記ソレノイドバルブ10は、図1、図5に示すように、前記ロータリバルブ8を収容するギヤボックス11に固定され、一側面にバルブボディ収容穴12aが穿設されたハウジング12と、前記バルブボディ収容穴12aを閉塞するようにして一端開口側から前記ハウジング12に取り付けられたケーシング13と、該ケーシング13内の他端部に収容固定された電磁コイル14と、該電磁コイル14の内周側にこの電磁コイル14と相対変位可能に設けられたアーマチュア15と、該アーマチュア15と対向するように前記ケーシング13内の一端部に収容配置されたコア16と、一端側が前記コア16を貫通するように構成され、他端側が前記アーマチュア15に固定されたロッド17と、一端側が前記バルブボディ収容穴12a内に収容され、他端側が前記コア16の他端部に後述する結合手段30によって結合されたバルブボディ18と、該バルブボディ18の軸心に沿って貫通形成された弁摺動孔18a内において摺動自在に設けられた弁体19と、該弁体22を常時前記コア16側へと付勢する付勢部材20と、を備えている。
前記ハウジング12には、前記バルブボディ収容部12aを介して相互に連通する第1油路21及び第2油路22が設けられており、この第1、第2油路21,22は、図1、図4に示すように、ともにロータリバルブ8に接続されている。そして、前記各油路21,22は、ロータリバルブ8の開弁時において、一方の油路がパワーシリンダ5において増圧される側(作動油を供給する側)の圧力室と連通し、他方の油路がリザーバタンク6と連通するように構成されている。
前記ケーシング13は、図1に示すように、磁性材によってほぼ有蓋円筒状に形成され、一端部にほぼ環状に形成されたフランジ部13aが設けられており、該フランジ部13aを介して前記バルブボディ収容穴12aと同軸をなすようにハウジング12の一側面に複数のボルト23によって固定されている。
また、前記ケーシング13の他端部内側面には、ほぼ円筒状の筒状部13bが突設されている。すなわち、ケーシング13は、他端側の内部が前記筒状部13bにより内外周に隔成されていて、外周側に電磁コイル14の一端側を収容すると共に、内周側にアーマチュア15の一端側を収容し、前記筒状部13bの内周面によりアーマチュア15の軸方向移動をガイドするようになっている。
前記電磁コイル14は、前記ケーシング13の内周面に嵌着されたボビン14aと、該ボビン14aに導線を巻回してなるコイル14bと、によって構成されている。そして、この電磁コイル14は、通電されることによって周囲に磁界を発生させることになるが、その際、前記ケーシング13、アーマチュア15及びコア16によって当該磁界の磁路が構成される。
前記アーマチュア15は、磁性材によってほぼ円筒状に形成されていて、前記ケーシング13の筒状部13b内に軸方向へ沿って摺動自在に収容されている。そして、このアーマチュア15は、前記電磁コイル14に通電されることにより該電磁コイル14の磁力に基づいてコア16に引きつけられて、前記ケーシング13の筒状部13bの内周面によるガイドに基づいてコア16側へと変位するようになっている。
前記コア16は、磁性材によって段差径状に形成され、一端側の小径部16aが電磁コイル14の他端側内周に嵌挿されていると共に、他端側の大径部16bがケーシング13の開口端部に嵌着固定されている。なお、前記小径部16aの外周には、周知のOリングが嵌着されていて、この小径部16aの外周面と電磁コイル14の他端部内周面との間が液密に保持されている。
また、前記小径部16aの先端部には、前記アーマチュア15の他端部の形状に対応するほぼ円形の凹部16cが穿設されていて、電磁コイル14の非通電時にはアーマチュア15とコア16との間にいわゆるエアギャップを形成し、電磁コイル14の通電時にはこの通電により生じた磁力によってアーマチュア15がコア16に引きつけられた際に、アーマチュア15の他端部が嵌合するようになっている。
さらに、前記小径部16aには、前記ロッド17の外径とほぼ同じ内径に設定された貫通孔16dが貫通形成されており、該貫通孔16dを介してロッド17を当該コア16の他端側へと臨ませるようになっている。
一方、前記大径部16bの内周部には、前記バルブボディ21の他端部が嵌合保持される段差縮径状の本発明に係る凹部である嵌合凹部16eが穿設されていると共に、この嵌合凹部16eの底部には、該嵌合凹部16eの小径部よりも小さい内径に設定された窪み部16fが穿設されている。
さらに、前記大径部16bの外端面(前記コア16の他端面)には、前記嵌合凹部16eの大径部の外周域に、周方向に沿って環状溝16gが切欠形成されていて、該環状溝16gには、当該コア16の他端面とハウジング12の一側面との間を液密に保持するシール部材26が嵌着されている。
前記ロッド17は、ほぼ棒状に形成され、一端側がコア16の貫通孔16dを通じて弁体19と対峙すると共に、他端側がアーマチュア15の内周に圧入固定されることによって該アーマチュア15と一体的に構成されている。すなわち、このロッド17は、通電により前記電磁コイル14に発生した磁力によってコア16側へと変位するアーマチュア15とともに進出して、前記バルブボディ18に対する弁体19の相対位置を変化させる役割を果たす。
前記バルブボディ18は、ほぼ円筒状を呈し、その内周側には、前記弁体19の外径よりも僅かに大きい内径に設定された弁摺動孔18aが構成されている。そして、このバルブボディ18の一端側は、前記バルブボディ収容穴12a内に所定の深さまで収容され、当該バルブボディ18とバルブボディ収容穴12aの底部との間には、当該バルブボディ18の一端面によって構成される第1受圧面F1に第1油路21又は第2油路22からの油圧を作用させるための第1油室24が設けられている。
また、このバルブボディ18の一端側の外周面には、前記バルブボディ18の収容状態において前記第1油路21に臨む位置に、周方向に沿って連続する第1環状溝18bが切欠形成されていると共に、当該バルブボディ18の一端側の内周面にも、前記第1環状溝18bに対応する軸方向位置に、周方向に沿って連続する第2環状溝18cが切欠形成されていて、前記第1環状溝18bと第2環状溝18cとは、所定の周方向位置において径方向に沿って貫通形成された複数の油孔18dによって連通可能となっている。
なお、前記第2環状溝18cによって、前記バルブボディ21の内周部には、一端側の第1ランド部L1と他端側の第2ランド部L2とからなる二つのランド部が構成されている。
また、前記バルブボディ18の他端部は、前記コア16の嵌合凹部16eの形状に対応する段差縮径状の嵌合凸部18eとして構成されており、この嵌合凸部18eの小径部18fの外径D1は、当該嵌合凸部18eの大径部18gの外径D2よりも所定量だけ小さく設定されている。なお、前記小径部18fの先端部外周には、周知のOリングが嵌着されていて、この小径部18fの外周面と前記嵌合凹部16eの小径部内周面との間が液密に保持されている。
さらに、前記バルブボディ18の他端部では、前記弁摺動孔18aを段差状に拡径してなる段差拡径部18hが設けられていて、該段差拡径部18f内に前記付勢部材20が収容され、該付勢部材20の一端部が前記段差拡径部18fの段部に着座している。
前記弁体19は、前記第2油路22に臨む一端が開口形成されてロッド17と対峙する他端が閉塞されたほぼ有蓋円筒状に形成されていて、この他端部には、付勢部材20の他端が着座するフランジ状の環状凸部19aが設けられている。すなわち、この弁体19は、前記環状凸部19aを介して付勢部材20の付勢力によりロッド17に対して常時押し付けられ、これによって該ロッド17と連動するようになっている。
なお、前記環状凸部19aは、前記バルブボディ18の段差拡径部18fの内径よりも小さい内径に設定されていて、該段差拡径部18fの内周面との間で、所定の径方向隙間Cが形成されている。
また、前記弁体19の一端側には、当該弁体19の後退時に第2環状溝18cと連通する複数の油孔19bが径方向に沿って貫通形成されていて、これらの油孔19bは、当該弁体19の進出に伴い第2環状溝18cとの連通量が減少し、当該弁体19の最大進出時において前記第1ランド部L1によって閉塞されるように構成されている。
一方、前記弁体19の他端側には、前記段差拡径部18f内に常時臨む複数の油孔19cが径方向に沿って貫通形成されている。すなわち、これらの油孔19cと弁体19の内周部に形成された油通路19dとを介して第1油路21又は第2油路22から導かれた油圧は前記段差拡径部18f内に導入可能となっている。そして、この段差拡径部18f内に導入された作動油は前記径方向隙間Cを介して前記窪み部16f内に導入可能となっている。
ここで、前記コア16の一端部とバルブボディ18の他端部との間には、主として前記窪み部16fにより画成されて弁体19の他端面に油圧を作用させるための第2油室25が設けられている。かかる構成により、前記第2油室25内に導入された油圧によって前記弁体19の進出が補助されることとなり、該弁体19の進出に必要な電磁コイル14への通電量を低減することが可能となっている。
さらに、前記第2油室25内に導入された油圧については、前記弁体19の他端面に作用すると共に、バルブボディ18の他端部、すなわち、該バルブボディ18の他端面と前記段差拡径部18fの段部とから構成される第2受圧面F2に作用することとなる。
前記結合手段30は、図1〜図3に示すように、前記コア16の他端において前記嵌合凹部16eの大径部と前記環状溝16gとの径方向間の隔壁を所定の周方向位置にて突出させてなる複数の爪部30aと、前記バルブボディ18の嵌合凸部18eにおける前記大径部18gの外周に周方向に沿って切欠形成された環状溝30bと、から構成されている。具体的には、前記爪部30aの先端部をかしめて前記環状溝30bに係止させることにより、前記コア16とバルブボディ18とを結合させている。
以上のように構成された前記ソレノイドバルブ10は、図4に示すような車載されたいわゆるECUである電子コントロールユニット27に接続されており、車速が所定以下となる低速走行状態では電子コントロールユニット27の電気信号により当該ソレノイドバルブ10は全閉状態となっていて、車速が所定以上となる高速走行状態になると、電子コントロールユニット27からの制御電流が低減されることによって当該ソレノイドバルブ10が開弁し、パワーシリンダ5に供給する作動油をリザーバタンク6に還流させることにより、前記パワーシリンダ5による操舵補助力を制限して、これによって高速走行状態における急転舵を抑制するようになっている。
以下、本実施の形態に係るソレノイドバルブ10の作用について、図1及び図4に基づいて具体的に説明する。なお、図4の油圧回路図上に示す矢印は、転舵時の作動油の流れを示している。
すなわち、例えば、パワーシリンダ5の第2圧力室P2に油圧を導入する際に、上述のように車速が高い場合には、該電子コントローラ27から電磁コイル14に通電される励磁電流が低減されることで、付勢部材20の付勢力が電磁コイル14に発生する磁力に打ち勝って、弁体19が他端側(コア16側)へ押し戻される。これによって、前記各油孔19bが開口されて、第1油路21と第2油路22とが連通することになる。
すると、かかる開弁作動に基づき、前記パワーシリンダ5の第2圧力室P2に供給するための作動油の一部が、該パワーシリンダ5の第1圧力室P1から排出される作動油と共にリザーバタンク6へと還流され、前記第2圧力室P2に供給される作動油の油量が減少することになる。これにより、車速の低いソレノイドバルブ10の閉弁時と比較して、前記パワーシリンダ5による操舵補助力が低減され、この結果、運転者にとってのステアリングホイールの操舵操作が重くなり、高速走行状態における急転舵等の抑制が図れる。
以上のようなソレノイドバルブ10の作動状態において、本実施の形態に係るソレノイドバルブ10では、前記リザーバタンク6へと還流される作動油の一部が第2油室25内に導入されるようになっていることから、バルブボディ18は、第2受圧面F2を介して第2油室25側から該第2油室25内の油圧に基づく力を受けることになる。
一方、前記リザーバタンク6に還流される作動油の流路の一部を構成する前記油通路19dと第2油路22との間に形成された第1油室24内にも当該リザーバタンク6に還流される作動油が導入されることから、バルブボディ18は、第2受圧面F2よりも大きな面積に設定された第1受圧面F1を介して第1油室24側からより大きな力を受けることになる。
したがって、かかるバルブボディ18の各受圧面F1,F2の大小関係から、第2油室25側から第2受圧面F2を介してバルブボディ18の他端側に作用する力は第1油室24側から第1受圧面F1を介してバルブボディ18の一端側に作用する力によって常時相殺されるばかりか、当該バルブボディ18はその差分となる力、つまり第1油室24側からバルブボディ18の一端側に作用する力によってコア16側へと常時押圧されることになる。
このため、前記バルブボディ18に対し第2油室25側から大きな油圧が作用しても、この油圧によりバルブボディ18とコア16との結合部には何らの負荷もかかるおそれがなく、該結合部の破損を確実に防止することができる。これによって、前記両者16,18の結合状態を長期にわたって維持することが可能となり、ソレノイドバルブ10の耐久性の向上に供される。
さらには、前記両者16,18の結合状態を維持することによりバルブボディ18と弁体19の相対位置を適切な位置に常に保持することが可能になるため、ソレノイドバルブ10の性能の悪化を防止することができる。
また、前記バルブボディ18については、前記弁摺動孔18aの径を軸方向に沿ってほぼ一定に設定したことにより、当該バルブボディ18の各端部の外径を調整するのみで前記各受圧面F1,F2の面積を調整可能となっているため、該調整に伴うバルブボディ18の加工工数の増大化を極力抑制することができる。
また、前記結合手段30を、前記コア16に設けた前記各爪部30aと、前記バルブボディ18に設けた環状溝30bと、からなる係止構造によって構成したことから、両者16,18を容易に結合させることができる。
特に、前記嵌合凹部16eの大径部と前記環状溝16gとの径方向間に存する隔壁を突出させることにより前記各爪部30aを形成したことから、前記バルブボディ18の大径化を伴うことなく該バルブボディ18に対し各爪部30aを係止させることができる。
しかも、前記バルブボディ18の外周部を突出させて段部を形成して該段部に前記各爪部30aを係止させるのではなく、バルブボディ18の外周を切り欠いて環状溝30bを形成して該環状溝30bに前記各爪部30a係止させるようにしたことから、当該係止構造を構成するにあたってもバルブボディ18の大径化を伴うことがなく、該バルブボディ18の外径を最小限に抑えることができる。これにより、バルブボディ18自体の加工量は勿論のこと、前記ハウジング12のバルブボディ収容穴12aや前記コア16の嵌合凹部16e等の関係箇所の加工量についても削減することが可能となり、かかる材料の歩留まりの向上に基づいてソレノイドバルブ10全体の製造コストの低廉化に供される。
本発明は、前記実施の形態の構成に限定されるものではなく、例えば前記コア16、バルブボディ18及び弁体19の形状、特にバルブボディ18と弁体19とによって構成される油路構成については、使用目的や適用する装置の仕様等によってそれぞれ自由に変更することができる。
また、本発明に係る第1、第2受圧面F1,F2は、あくまで前記第1、第2油室24,25の油圧が作用する面をいい、必ずしも前記バルブボディ18の各端面とは限らない。例えば、前記実施の形態では、前記バルブボディ18の他端部の前記Oリングによって第2油室25内の油圧を受けている部分は、本発明に係る第2受圧面に該当しない。
本発明に係るソレノイドバルブ全体を示す縦断面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB部拡大図である。 本発明に係るソレノイドバルブが適用されたパワーステアリング装置の油圧回路図である。 同パワーステアリング装置の全体を説明する概略図である。
符号の説明
12…ハウジング
12a…バルブボディ収容穴
13…ケーシング
14…電磁コイル
15…アーマチュア
16…コア
16e…嵌合凹部(凹部)
18…バルブボディ
18a…弁摺動孔
19…弁体
21…第1油路
22…第2油路
24…第1油室
25…第2油室
F1…第1受圧面
F2…第2受圧面

Claims (5)

  1. 外部に開口形成されたバルブボディ収容穴、並びにこれを介して相互に連通する第1油路及び第2油路を内部に有するハウジングと、
    一端が開口形成され、前記バルブボディ収容穴を閉塞するように前記ハウジングに固定される磁性材からなるケーシングと、
    該ケーシング内の他端部に収容固定され、通電により周囲に磁界を発生させる電磁コイルと、
    該電磁コイルの内周側に該コイルと相対変位可能に設けられ、前記電磁コイルの磁力に基づいて軸方向へ変位するアーマチュアと、
    該アーマチュアと対向するように前記ケーシング内の一端部に収容配置され、前記アーマチュアと共に前記電磁コイルに発生した磁界の磁路を形成するコアと、
    一端側が前記バルブボディ収容穴内に収容されると共に、他端側が前記コアの他端部に穿設された凹部に嵌合しつつ該コアの他端部に結合され、軸心に沿って弁摺動孔を有するバルブボディと、
    前記弁摺動孔内に摺動自在に設けられ、前記アーマチュアの軸方向変位に伴い前記バルブボディに対する相対位置が変化して前記第1油路と前記第2油路との連通量を変化させる弁体と、
    前記バルブボディ収容穴内に前記ハウジングと前記バルブボディによって画成された第1油室と、
    前記コア、前記バルブボディ及び前記弁体によって画成され、該弁体の内部に形成された所定の油通路を介して前記第1油室に連通する第2油室と、を備え、
    前記第1油室内の油圧を受ける前記バルブボディの一端側の第1受圧面の面積を、前記第2油室内の油圧を受ける前記バルブボディの他端側の第2受圧面の面積よりも大きく設定したことを特徴とするソレノイドバルブ。
  2. 前記弁摺動孔の孔径を軸方向領域においてほぼ一定となるように設定し、前記バルブボディの外径をもって前記第2受圧面の面積が前記第1受圧面の面積よりも大きくなるように調整したことを特徴とする請求項1に記載のソレノイドバルブ。
  3. 前記コアの他端部に、該コアと前記バルブボディを結合するための爪部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のソレノイドバルブ。
  4. 前記凹部の外周側であって前記コアの前記バルブボディ収容穴の開口縁との当接面に、該コアと前記ハウジングとの間の液密性を保持するシール部材が嵌着されるほぼ環状のシール溝を形成し、
    前記爪部を、前記シール溝と前記凹部との間に形成される隔壁により構成したことを特徴とする請求項3に記載のソレノイドバルブ。
  5. 前記バルブボディの外周に周方向へ連続する環状溝を形成し、該環状溝に前記コアの爪部を係止させることによって該コアと前記バルブボディとを結合させたことを特徴とする請求項3又は4に記載のソレノイドバルブ。
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