JP2002130515A - 油圧制御弁 - Google Patents

油圧制御弁

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JP2002130515A
JP2002130515A JP2000324530A JP2000324530A JP2002130515A JP 2002130515 A JP2002130515 A JP 2002130515A JP 2000324530 A JP2000324530 A JP 2000324530A JP 2000324530 A JP2000324530 A JP 2000324530A JP 2002130515 A JP2002130515 A JP 2002130515A
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昭洋 植木
Tomoji Kato
智士 加藤
Takayuki Yamaguchi
貴行 山口
Shigeto Ryuen
繁人 竜円
Hidetoshi Watanabe
秀俊 渡邉
Noboru Hino
昇 日野
Hirosumi Kin
裕純 金
Satoru Noda
哲 野田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプールの変位に対する導通ポート間の導通
量を極小にしながら,作動油の粘性変化の影響を小さく
抑えて出力油圧の制御特性の安定化を図る。 【解決手段】 リニアソレノイド部Sの出力杆14に連
接されるスプール22と,このスプール22が嵌装され
るバルブボディ20と,スプール22を出力杆14の後
退方向に付勢する戻しばね23とを備えたバルブボディ
20には供給ポート37,出力ポート38及びドレンポ
ート39を設け,スプール22には,出力ポート38及
びドレンポート39間を開閉する第1ランド部25
1 と,供給ポート37及び出力ポート38間を開閉する
第2ランド部252 とを設けた油圧制御弁において,第
1及び第2ランド部251 ,252 の両対向端面に減圧
制御溝28及び増圧制御溝27をそれぞれを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,リニアソレノイド
部,このリニアソレノイド部の出力により前進駆動され
るスプール,このスプールを摺動可能に嵌装するバルブ
ボディ,及び前記スプールを後退方向に付勢する戻しば
ねを備え,前記バルブボディには,油圧源に連なる供給
ポートと,油圧作動部に連なる出力ポートと,オイルタ
ンクに開放されるドレンポートとを設ける一方,前記ス
プールには,その前進・後退に応じて前記出力ポート及
びドレンポート間を遮断・導通する第1ランド部と,前
記供給ポート及び出力ポート間を導通・遮断する第2ラ
ンド部と,これら第1及び第2ランド部間を連結する環
状溝部とを設け,さらに前記バルブボディ及びスプール
間に,該スプールを後退方向に付勢する油圧を前記出力
ポートから受ける反力油室を設け,前記供給ポートから
前記出力ポートに前記リニアソレノイド部の出力に応じ
た出力油圧を引き出すようにした油圧制御弁の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】かゝる油圧制御弁は,例えば特開平8−
303627号公報に開示されているように,既に知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かゝる油圧制御弁で
は,リニアソレノイド部の出力増加によりスプールが前
進したとき,第1ランド部により出力ポート及びドレン
ポート間が遮断されると共に,第2ランド部により供給
ポート及び出力ポート間が導通されることにより,出力
ポートの出力油圧が増圧制御され,またリニアソレノイ
ド部の出力減少によりスプールが後退したとき,第2ラ
ンド部により供給ポート及び出力ポート間が遮断される
と共に,第1ランド部により出力ポート及びドレンポー
ト間が導通されることにより,出力ポートの出力油圧が
減圧制御される。このような出力油圧の制御時,スプー
ルの変位量に対する導通ポート間の導通量が大き過ぎる
と,出力油圧に大きな変動が生じて,リニアソレノイド
部の出力に対応した出力油圧を安定的に得ることが困難
となる。
【0004】本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたも
ので,スプールの変位に対する導通ポート間の導通量を
極小に抑えて,出力油圧の制御特性の安定化を図ること
ができるようにした,前記油圧制御弁を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明は,リニアソレノイド部,このリニアソレノ
イド部の出力により前進駆動されるスプール,このスプ
ールを摺動可能に嵌装するバルブボディ,及び前記スプ
ールを後退方向に付勢する戻しばねを備え,前記バルブ
ボディには,油圧源に連なる供給ポートと,油圧作動部
に連なる出力ポートと,オイルタンクに開放されるドレ
ンポートとを設ける一方,前記スプールには,その前進
・後退に応じて前記出力ポート及びドレンポート間を遮
断・導通する第1ランド部と,前記供給ポート及び出力
ポート間を導通・遮断する第2ランド部と,これら第1
及び第2ランド部間を連結する環状溝部とを設け,さら
に前記バルブボディ及びスプール間に,該スプールを後
退方向に付勢する油圧を前記出力ポートから受ける反力
油室を設け,前記供給ポートから前記出力ポートに前記
リニアソレノイド部の出力に応じた出力油圧を引き出す
ようにした油圧制御弁において,前記第1ランド部及び
第2ランド部の前記環状溝部に隣接する各端面に,該第
1ランド部及び第2ランド部の各外周面に開口する減圧
制御溝及び増圧制御溝をそれぞれ設けたことを特徴とす
る。
【0006】尚,前記環状溝部は,後述する本発明の第
1環状溝部261 に対応する。
【0007】本発明の上記特徴によれば,出力油圧の増
圧制御時,即ちスプールの第2ランド部により供給ポー
ト及び出力ポート間が導通されるときは,第2ランド部
の増圧制御溝により供給ポート及び出力ポート間が導通
され,また出力油圧の減圧制御時,即ちスプールの第1
ランド部により出力ポート及びドレンポート間が導通さ
れるときは,第1ランド部の減圧制御溝により出力ポー
ト及びドレンポート間が導通されことになり,したがっ
て,スプールの動きに対する導通ポート間の導通量を極
小にして,出力油圧の増減制御を安定よく行うことがで
きる。しかも,増圧及び減圧制御溝は,僅少の開度変化
で比較的大きい流量変化をもたらすことができ,したが
って可動コアの微小ストロークをもって出力油圧の迅速
な制御を可能にする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態を,添
付図面に例示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0009】添付図面において,図1は本発明の実施例
に係る油圧制御弁の縦断面図,図2は図1のリニアソレ
ノイド部拡大図,図3は図1のバルブ部の拡大図(休止
状態),図4は図3の4−4線断面図,図5はスプール
の平面図,図6は図3の6−6線断面図,図7は図6の
7−7線断面図,図8はバルブ部の作動状態を示す,図
3に対応する拡大図である。
【0010】先ず,図1において,油圧制御弁1は,例
えば自動車用自動変速機におけるクラッチ油圧の制御用
であって,リニアソレノイド部Sとバルブ部Vとからな
っており,そのバルブ部Vのバルブボディ20がボルト
5(図6参照)により自動車のミッションケース2の上
面に固着される。
【0011】図2に示すように,リニアソレノイド部S
は,磁性体よりなる一端を開放した有底円筒状のハウジ
ング3,このハウジング3に収容されるコイル組立体
4,ハウジング3の閉塞端壁に一体に連設されてコイル
組立体4の内側に配置される円筒状のヨーク6,ハウジ
ング3の開放端に結合されると共に,コイル組立体4の
内側でヨーク6と所定の間隔を存して対置される固定コ
ア7,及びヨーク6及び固定コア7に摺動可能に嵌装さ
れる可動コア8を備える。コイル組立体4は,合成樹脂
製のボビン9と,これに巻装されたコイル10と,これ
らを収容するように成形された合成樹脂製のコイルケー
ス11よりなるもので,そのコイルケース11に一端部
には,ハウジング3外方に突出するカプラ12が一体に
連設され,このカプラ12内にコイル10に連なる接続
端子13が配設される。
【0012】ヨーク6の,固定コア7との対向面は,そ
の軸線に対して垂直に形成され,また固定コア7の,ヨ
ーク6との対向面は円錐状に形成される。
【0013】可動コア8には,その中心部を貫通する出
力杆14が固着されており,この出力杆14の一端部
は,ハウジング3の閉塞端壁に設けられた袋状の第1軸
受孔151 に第1ブッシュ161 を介して摺動可能に支
承され,その他端部は,固定コア7の中心部を貫通する
第2軸受孔152 に第2ブッシュ162 を介して摺動可
能に支承される。
【0014】而して,コイル10を流れる電流値に比例
した電磁推力を可動コア8を介して出力杆14に付与す
ることができる。
【0015】第1ブッシュ161 は,第1軸受孔151
の内周面に圧入して固着されるもので,この第1ブッシ
ュ161 外周面には,その両端面間を連通する軸方向の
第1連通溝171 が設けられる。また第2ブッシュ16
2 は,第2軸受孔152 の内周面に圧入して固着される
もので,この第2ブッシュ162 外周面にも,その両端
面間を連通する軸方向の第2連通溝172 が設けられ
る。さらに可動コア8の外周面には,その端面間を連通
する軸方向の第3連通溝173 が設けられる。
【0016】次に図3に示すように,バルブ部Vは,固
定コア7側でハウジング3とかしめ結合されるバルブボ
ディ20と,このバルブボディ20に出力杆14と同軸
状に形成された弁孔21に嵌装されて出力杆14の前端
に当接するスプール22と,このスプール22をその後
退方向,即ち出力杆14との当接方向へ付勢する戻しば
ね23と,バルブボディ20に圧入されて戻しばね23
の外端を支承する栓体24とから構成され,栓体24の
バルブボディ20への圧入深さによって戻しばね23の
セット荷重が調整される。
【0017】スプール22には,リニアソレノイド部S
側から順に,第1ランド部251 ,第1環状溝部2
1 ,第2ランド部252 ,第2環状溝部262 ,第3
ランド部253 が設けられ,第1及び第2ランド部25
1 ,252 は同径に形成され,第3ランド部253 は,
第2ランド部252 よりも小径に形成される。
【0018】図3〜図5において,第2ランド部252
の第1環状溝部261 に隣接する端面には,該第2ラン
ド部252 外周面に開口する増圧制御溝27が,また第
1ランド部251 の第1環状溝部261 に隣接する端面
には,該第1環状溝部261外周面に開口する減圧制御
溝28が設けられる。各制御溝27,28の横断面形状
は,三日月状(図5参照)や,チャンネル状等自由であ
るが,その底面は,各ランド部251 ,252 の外周面
から第1環状溝部261 に向かって傾斜した斜面とされ
る。また各制御溝27,28の本数は自由であるが,図
4に示すように,対応するランド部251 ,252 の端
面の直径線上にその中心を挟んで一対設けられることが
好ましい。
【0019】さらに第1環状溝部261 の外周面には,
それに隣接する第2ランド部252の端面に始端が連続
的に続くと共に,終端が該第1環状溝部261 の中間部
で終わる,溝底がU字状に湾曲した環状溝29が設けら
れる。
【0020】一方,バルブボディ20の弁孔21には,
出力杆14及びスプール22の当接部を臨ませる作動室
30,この作動室30に隣接していて第1ランド部25
1 が常時摺動自在に嵌合する第1環状ランド部311
第1ランド部251 の,第1環状溝部261 側端部が嵌
合したり離脱したりする第2環状ランド部312 ,第2
ランド部252 の,第1環状溝部261 側端部が嵌合し
たり離脱したりする第3環状ランド部313 ,第2ラン
ド部252 が常時摺動自在に嵌合する第4環状ランド部
314 ,第3ランド部253 が常時摺動自在に嵌合する
第5環状ランド部315 ,第3及び第4環状ランド部3
3 ,314 間に挟まれるように配置される供給油室3
2,第2及び第3環状ランド部312 ,313 間に挟ま
れるように配置される出力油室33,第1及び第2環状
ランド部311 ,312 間に挟まれるように配置される
ドレン油室34,第4及び第5環状ランド部314 ,3
5 に挟まれるように配置される反力油室35,並びに
スプール22及び栓体24の両対向端面が臨むダンパ油
室36が設けられ,このダンパ油室36に前記戻しばね
23が収容される。
【0021】さらにバルブボディ20には,供給油室3
2に連なる供給ポート37,出力油室33に連なる出力
ポート38,ドレン油室34に連なるドレンポート3
9,作動室30に連なるブリーザポート40が設けられ
る。その供給ポート37は,ミッションケース2の供給
油路41を介して油圧ポンプ等の油圧源42に接続さ
れ,出力ポート38は,自動変速機におけるクラッチ等
の油圧作動部44に直接連なる出力油路43に接続さ
れ,ドレンポート39は,連通路45を介してバルブボ
ディ20内の後述する油溜め室49(図7参照)に連通
され,ブリーザポート40は,ブリーザ通路47を介し
てオイルタンク46に接続される。
【0022】出力油室33は,また,スプール22に形
成したフィードバック油路48を介して反力油室35に
連通される。
【0023】図6及び図7に示すように,バルブボディ
20には,ダンパ油室36の真横に隣接して油溜め室4
9が設けられ,ダンパ油室36の最上部は,水平方向の
オリフィス50を介して上記油溜め室49に連通され
る。このオリフィス50は,油溜め室49の外壁の,オ
リフィス50との同軸位置に加工された大径のドリル孔
51を利用して穿設されるもので,その穿設後,ドリル
孔51はボールプラグ52で閉塞されると共に,ドリル
孔51の外端周縁がプラグ52側にかしめられる。こう
することにより,油溜め室46の外側壁に邪魔されるこ
となく,ダンパ油室36及び油溜め室46間の隔壁にオ
リフィス50を穿設することができる。
【0024】油溜め室49には,ミッションケース2の
上面からオリフィス50より高い位置まで起立して開口
するドレン管53が配設され,油溜め室49の天井に
は,オリフィス50側からドレン管53側へ上る斜面5
4が形成される。ドレン管53の下端は,ミッションケ
ース2のドレン油路55を介しオイルタンク46に開放
される。
【0025】次に,この実施例の作用について説明す
る。
【0026】リニアソレノイド部Sの非通電時には,図
3に示すように,スプール22は戻しばね23の付勢力
をもって右動限位置(後退限位置)を占め,供給ポート
37及び出力ポート38間を遮断すると共に,出力ポー
ト38及びドレンポート39間を導通させるので,ミッ
ションケース2の出力油路43は,ドレンポート39及
び連通路45を介して油溜め室49に開放される。
【0027】また,リニアソレノイド部Sの通電時に
は,その電流値に比例した電磁推力が可動コア8から出
力杆14を介してスプール22に作用する。これに伴い
スプール22が戻しばね23の反発力に抗して左方へ前
進すると,ドレンポート39及び出力ポート38間を遮
断すると共に,供給ポート37及び出力ポート38間を
導通させることにより,ミッションケース2内の油圧源
42の油圧が供給油路41,供給ポート37,出力ポー
ト38及び出力油路43を通して油圧作動部44に供給
されると共に,フィードバック油路48を介して反力油
室35にも伝達する。反力油室35では,スプール22
の大径の第2ランド部252 及び小径の第3ランド部2
3 の対向端面が臨んでいるので,それら対向端の面積
差に油圧を乗じた右向きの押圧力が戻しばね23の反発
力と共にスプール22に反力として作用する。その結
果,スプール22は,出力杆14の電磁推力と上記反力
との釣合いを図るように左右動する。即ち,電磁推力の
方が勝るときは,スプール22が左動(前進)して供給
ポート37及び出力ポート38間の導通量を増し,反力
の方が勝るときは,スプール22が右動(後退)して供
給ポート37及び出力ポート38間を遮断し,出力ポー
ト38及びドレンポート39間の導通量を増加する。そ
の結果,油圧作動部44には,リニアソレノイド部Sに
流れる電流値に比例した油圧を供給することができる。
【0028】ところで,スプール22の第2ランド部2
2 により供給ポート37及び出力ポート38間が導通
される出力油圧の増圧制御時には,第2ランド部252
の増圧制御溝27により供給ポート37及び出力ポート
38間が導通され,またスプール22の第1ランド部2
1 により出力ポート38及びドレンポート39間が導
通される出力油圧の減圧制御時には,第1ランド部25
1 の減圧制御溝28により出力ポート38及びドレンポ
ート39間が導通される。その際,各制御溝27,28
の開口部を,先ず作動油が流れることから出力油圧の増
減制御を安定良く行いつゝ,各制御溝27,28の僅少
の開度変化で比較的大きい流量変化をもたらすことがで
き,これは,可動コア8の微小ストロークをもって出力
の大流量制御,即ち出力油圧の迅速な制御を可能にする
ことを意味する。したがって,油圧作動部44には所望
の油圧を迅速に供給できて,その作動の応答性の向上に
寄与し得る。
【0029】また第1ランド部251 の減圧制御溝28
及び第2ランド部252 の増圧制御溝27は,対応する
ランド部の端面の直径線上にその中心を挟んでそれぞれ
一対設けられるので,各一対の減圧制御溝28及び増圧
制御溝27を作動油が流れることにより,第1及び第2
ランド部251 ,252 周囲での作動油の偏流を防ぎ,
その偏流によるスプール22に対するサイドスラストの
発生を回避して,スプール22のスムーズな作動を確保
することができ,また各制御溝27,28の加工工数を
最小限に抑えて,生産性の向上をも図ることができる。
【0030】このような出力油圧の制御中,出力ポート
38からドレンポート39へ排出された作動油は,連通
路45を経て油溜め室49に移る。またコイル10への
通電を解除して,スプール22が戻しばね23の付勢力
で当初の後退限位置に戻ったときも,出力ポート38側
の高圧の作動油がドレンポート39及び連通路45を通
して油溜め室49に排出される。これにより,油溜め室
49は作動油で満たされ,その油面がドレン管53の上
端以上となると,油溜め室49の作動油はドレン管53
へ流出してオイルタンク46に戻る。したがって,油溜
め室49は,ドレン管53の上端レベルまで作動油で常
に満たされることになる。
【0031】またダンパ油室36に連なるオリフィス5
0は,その油面下に没するので,油溜め室49の油はそ
のオリフィス50を通ってダンパ油室36をも満たす。
そして,このダンパ油室36の油中に気泡が存在する場
合は,その気泡はオリフィス50から油溜め室49に移
り,該室49の天井の斜面54に誘導されてドレン管5
3に向かい,ドレン管53へ流出する油と共にオイルタ
ンク46に排出される。こうしてダンパ油室36は,常
に気泡を含まない油で満たされることになる。
【0032】そこで,スプール22が出力油圧の制御
中,出力杆14の出力の急変や出力油圧の急変等により
軸方向の振動を起こせば,それに伴うダンパ油室36の
容積変化により,ダンパ油室36及び油溜め室49間で
作動油がオリフィス50を通して行き来するため,オリ
フィス50の減衰効果によりスプール22の軸方向振動
を抑えることができ,したがってスプール22の振動に
よる出力油圧の脈動を未然に防いで,油圧作動部44の
安定した作動状態を確保することができる。
【0033】ところで,油溜め室49は,ダンパ油室3
6の最上部に位置する水平方向のオリフィス50を介し
てダンパ油室36と連通するので,油溜め室49をダン
パ油室36の真横に配設することが可能となり,油溜め
室49をダンパ油室36の上部に配設する場合に比し
て,バルブボディ20のコンパクト化を図ることができ
る。しかも,油溜め室49の天井に,オリフィス50か
らドレン管53に向かって上る斜面54を形成したの
で,ダンパ油室36からオリフィス50を経て油溜め室
49に出た気泡をスムーズにドレン管53へと誘導し
て,ドレン管53からの排出を促すことができる。
【0034】また前記斜面54の形成により,油溜め室
49におけるドレン管53より上方の空間が必然的に小
容積化するため,該空間内の残留空気量を少なくするこ
とができ,したがってドレン管53への残留空気の早期
排出を可能にする。
【0035】さらに上記ダンパ油室36は,スプール2
2の戻しばね23を収容するばね室を兼ねるので,専用
のばね室を設ける必要がなく,油圧制御弁1のコンパク
ト化に寄与し得る。
【0036】一方,リニアソレノイド部Sでは,出力杆
14の作動,後退時,出力杆14は,第1及び第2軸受
孔152 に嵌装された第1及び第2ブッシュ161 ,1
2によって摺動をガイドされるが,その際,第1及び
第2ブッシュ161 ,162は,第1及び第2連通溝1
1 ,172 をそれぞれ外周面に持っているので,第1
及び第2連通溝171 ,172 を通して第1及び第2ブ
ッシュ161 ,162の各両端間で空気又は油の流通が
生じ,出力杆14のスムーズな摺動を確保することがで
きる。また可動コア8も外周面に第3連通溝173 を備
えるので,可動コア8の外周面と,ヨーク6及び固定コ
ア7の内周面との間のギャップを極小に設定しても,可
動コア8の作動,後退時,第3連通溝173 を通して可
動コア8の両端間でも空気又は油の流通が生じ,可動コ
ア8のスムーズな動きを確保することができる。
【0037】本発明は,上記実施例及び変形例に限定さ
れるものではなく,その要旨を逸脱することなく,種々
の設計変更が可能である。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば,リニアソ
レノイド部,このリニアソレノイド部の出力により前進
駆動されるスプール,このスプールを摺動可能に嵌装す
るバルブボディ,及び前記スプールを後退方向に付勢す
る戻しばねを備え,前記バルブボディには,油圧源に連
なる供給ポートと,油圧作動部に連なる出力ポートと,
オイルタンクに開放されるドレンポートとを設ける一
方,前記スプールには,その前進・後退に応じて前記出
力ポート及びドレンポート間を遮断・導通する第1ラン
ド部と,前記供給ポート及び出力ポート間を導通・遮断
する第2ランド部と,これら第1及び第2ランド部間を
連結する環状溝部とを設け,さらに前記バルブボディ及
びスプール間に,該スプールを後退方向に付勢する油圧
を前記出力ポートから受ける反力油室を設け,前記供給
ポートから前記出力ポートに前記リニアソレノイド部の
出力に応じた出力油圧を引き出すようにした油圧制御弁
において,前記第1ランド部及び第2ランド部の前記環
状溝部に隣接する各端面に,該第1ランド部及び第2ラ
ンド部の各外周面に開口する減圧制御溝及び増圧制御溝
をそれぞれ設けたので,出力油圧の増圧制御時,即ちス
プールの第2ランド部により供給ポート及び出力ポート
間が導通されるときは,第2ランド部の増圧制御溝によ
り供給ポート及び出力ポート間が導通され,また出力油
圧の減圧制御時,即ちスプールの第1ランド部により出
力ポート及びドレンポート間が導通されるときは,第1
ランド部の減圧制御溝により出力ポート及びドレンポー
ト間が導通されことになり,したがって,スプールの動
きに対する導通ポート間の導通量を極小にして,出力油
圧の増減制御を安定よく行うことができる。しかも,増
圧及び減圧制御溝は,僅少の開度変化で比較的大きい流
量変化をもたらすことができ,したがって可動コアの微
小ストロークをもって出力油圧の迅速な制御を可能にす
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る油圧制御弁の縦断面図。
【図2】図1のリニアソレノイド部拡大図。
【図3】図1のバルブ部の拡大図(休止状態)。
【図4】図3の4−4線断面図。
【図5】スプールの平面図。
【図6】図3の6−6線断面図。
【図7】図6の7−7線断面図。
【図8】バルブ部の作動状態を示す,図3に対応する拡
大図。
【符号の説明】
S・・・・ソレノイド部 V・・・・バルブ部 1・・・・油圧制御弁 20・・・バルブボディ 22・・・スプール 23・・・戻しばね 251 ・・第1ランド部 252 ・・第2ランド部 261 ・・環状溝部(第1環状溝部) 27・・・増圧制御溝 28・・・減圧制御溝 29・・・環状溝 35・・・反力油室 37・・・供給ポート 38・・・出力ポート 39・・・ドレンポート 42・・・油圧源 44・・・油圧作動部 46・・・オイルタンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 智士 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 山口 貴行 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 竜円 繁人 宮城県角田市角田字流197−1 株式会社 ケーヒン角田開発センター内 (72)発明者 渡邉 秀俊 宮城県角田市角田字流197−1 株式会社 ケーヒン角田開発センター内 (72)発明者 日野 昇 宮城県角田市角田字流197−1 株式会社 ケーヒン角田開発センター内 (72)発明者 金 裕純 宮城県角田市角田字流197−1 株式会社 ケーヒン角田開発センター内 (72)発明者 野田 哲 宮城県角田市角田字流197−1 株式会社 ケーヒン角田開発センター内 Fターム(参考) 3H106 DA03 DA23 DB02 DB12 DB23 DB32 DC09 DD05 GB06 KK03

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リニアソレノイド部(S),このリニア
    ソレノイド部(S)の出力により前進駆動されるスプー
    ル(22),このスプール(22)を摺動可能に嵌装す
    るバルブボディ(20),及び前記スプール(22)を
    後退方向に付勢する戻しばね(23)を備え,前記バル
    ブボディ(20)には,油圧源(42)に連なる供給ポ
    ート(37)と,油圧作動部(44)に連なる出力ポー
    ト(38)と,オイルタンク(46)に開放されるドレ
    ンポート(39)とを設ける一方,前記スプール(2
    2)には,その前進・後退に応じて前記出力ポート(3
    8)及びドレンポート(39)間を遮断・導通する第1
    ランド部(251 )と,前記供給ポート(37)及び出
    力ポート(38)間を導通・遮断する第2ランド部(2
    2 )と,これら第1及び第2ランド部(251 ,25
    2 )間を連結する環状溝部(261 )とを設け,さらに
    前記バルブボディ(20)及びスプール(22)間に,
    該スプール(22)を後退方向に付勢する油圧を前記出
    力ポート(38)から受ける反力油室(35)を設け,
    前記供給ポート(37)から前記出力ポート(38)に
    前記リニアソレノイド部(S)の出力に応じた出力油圧
    を引き出すようにした油圧制御弁において,前記第1ラ
    ンド部(251 )及び第2ランド部(252 )の前記環
    状溝部(261 )に隣接する各端面に,該第1ランド部
    (251 )及び第2ランド部(25 2 )の各外周面に開
    口する減圧制御溝(28)及び増圧制御溝(27)をそ
    れぞれ設けたことを特徴とする,油圧制御弁。
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