JP2010106269A - 樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】生分解性樹脂を主要な樹脂成分として配合しているにも関わらず、耐加水分解性、機械的特性及び寸法安定性が優れる成形体を与えることのできる樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】(A)生分解性樹脂と、(B)繊維状無機充填材、板状無機充填材、棒状無機充填材及び粒状無機充填材から選択される少なくとも1種の無機充填材又は撥水性を有する有機充填材と、(C)2官能以上のイソシアネート基を有する化合物又は樹脂とを配合した樹脂組成物とする。(B)成分は、貝殻粉砕物又は籾殻粉砕物であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐加水分解性、機械的特性及び寸法安定性に優れる成形体を与えることのできる樹脂組成物に関するものである。
石油系樹脂は、機械的特性、寸法安定性、加工性等の特性に優れるため、各種用途のカバーやケース、電化製品の筐体等の樹脂材料として使用されている。しかし、近年、環境問題に対する意識の高まりから、従来の石油系樹脂に代えて、自然環境の中で分解し得る生分解性樹脂を用いようとする提案がなされている。ところが、生分解性樹脂は、一般に石油系樹脂よりも引張強度や引張弾性率等の機械的特性が劣り、また、加水分解劣化により強度低下を起こすため、用途が極めて限られていた。
そこで、このような問題を解決するものとして、ポリ乳酸等の生分解性樹脂に、セルロース及びリグニンを含有する植物繊維と、イソシアネート樹脂とを所定の割合で配合した樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2008−163284号公報
しかしながら、特許文献1に記載される樹脂組成物から得られる成形体は、機械的特性は比較的良好であるものの、寸法安定性が劣るという理由により高度な寸法精度が要求される精密部品へは使用できないという課題があった。
従って、本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、生分解性樹脂が主要な樹脂成分として配合され、耐加水分解性、機械的特性及び寸法安定性に優れる成形体を与えることのできる樹脂組成物を提供することを目的とする。
そこで、本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行なった結果、生分解性樹脂と、特定の形状を有する無機充填材又は撥水性を有する有機充填材と、2官能以上のイソシアネート基を有する化合物又は樹脂とを配合した樹脂組成物が上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、(A)生分解性樹脂と、(B)繊維状無機充填材、板状無機充填材、棒状無機充填材及び粒状無機充填材から選択される少なくとも1種の無機充填材又は撥水性を有する有機充填材と、(C)2官能以上のイソシアネート基を有する化合物又は樹脂とを含むことを特徴とする樹脂組成物である。
(B)成分は、貝殻粉砕物、雲母、バサルト繊維、ガラス繊維、炭素繊維及び炭酸カルシウムから選択される少なくとも1種であるか、又は撥水性を有する有機充填材であることが好ましい。撥水性を有する有機充填材としては、哺乳類の毛、昆虫の外骨格、軟体動物の殻や卵、籾殻等のクチクラ層を有する有機充填材が好ましく、これらの中でも、籾殻粉砕物が入手の容易性の面で特に好ましい。
(B)成分は、(A)成分と(B)成分との合計に対して20質量%〜80質量%配合され、(C)成分は、(A)成分と(C)成分との合計に対して0.1質量%〜5質量%配合されていることが好ましい。
(A)成分は、生分解性脂肪族ポリエステル、生分解性脂肪族−芳香族共重合ポリエステル、ポリ乳酸及びβ−ヒドロキシ酪酸とβ−ヒドロキシ吉草酸との共重合体から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、酸変性ポリオレフィン及びエチレン酢酸ビニル共重合体から選択される少なくとも1種を更に含むことが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリカーボネート、ポリエチレン及び熱可塑性エラストマーから選択される少なくとも1種の熱可塑性樹脂を更に含んでもよい。
また、(A)成分として、MFR(190℃)が5〜300g/10分である生分解性樹脂を用いることで、射出成形に適した樹脂組成物とすることができ、MFR(190℃)が0.1〜20g/10分である生分解性樹脂を用いることで、押出成形又は発泡成形に適した樹脂組成物とすることができる。
本発明によれば、耐加水分解性、機械的特性及び寸法安定性に優れる成形体を与えることのできる樹脂組成物を提供することができる。本発明による樹脂組成物から得られる成形体は、高度な寸法精度が要求される精密部品へ応用可能である。
以下、本発明による樹脂組成物を詳細に説明する。
(A)生分解性樹脂
本発明で使用する生分解性樹脂としては、生分解性脂肪族ポリエステル、生分解性脂肪族−芳香族共重合ポリエステル、ポリ乳酸及びβ−ヒドロキシ酪酸とβ−ヒドロキシ吉草酸との共重合体等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。生分解性樹脂のより具体的な例としては、ポリブチレンサクシネート、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリエチレンサクシネート、β−ヒドロキシ酪酸とβ−ヒドロキシ吉草酸との共重合体、テレフタル酸とブタンジオールとアジピン酸の共重合体、ポリ(エチレンテレフタレート/サクシネ―ト)、ポリビニルアルコール、ポリ(カプロラクトン/ブチレンサクシネート)等が挙げられる。これら生分解性樹脂の中でも、物性及び入手の容易さの点で、ポリブチレンサクシネートが好ましい。さらには、発泡成形の場合は分岐型脂肪族ポリエステルが好ましい。脂肪族ポリエステルとしては市販品を使用してもよく、例えば、昭和高分子株式会社製のビオノーレ(登録商標)シリーズ、ダイセル化学工業株式会社製のCBSシリーズが挙げられる。
本発明による樹脂組成物を射出成形する場合、生分解性樹脂のMFRは、(190℃、2.16kgの荷重下で測定)が5〜300g/10分であることが好ましく、押出成形又は発泡成形する場合、生分解性樹脂のMFR(190℃)は、0.1〜20g/10分であることが好ましい。
また、生分解性樹脂の融点及び数平均分子量は、特に限定されるものではないが、成形性の点で、融点が90℃〜120℃であり、数平均分子量が40,000〜88,000であることが好ましい。
(B)無機充填材及び有機充填材
本発明で使用する無機充填材は、繊維状無機充填材、板状無機充填材、棒状無機充填材及び粒状無機充填材から選択される少なくとも1種である。繊維状、板状及び棒状の形状は、無機充填材の形状観察より明らかな場合が多いが、不定形との差異としては、そのアスペクト比が3以上であるものは繊維状、板状や棒状と言える。このような無機充填材のより具体的な例としては、貝殻粉砕物、雲母、バサルト繊維、ガラス繊維、炭素繊維、粒状の炭酸カルシウム等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。(A)成分との密着性を向上させるため、粒状の炭酸カルシウムは、シランカップリング剤、脂肪酸、パラフィンワックス等で表面処理することが好ましい。シランカップリング剤としては、例えば、ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基等を有するシランカップリング剤が挙げられる。脂肪酸としては、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等が挙げられる。これら無機充填材の中でも、寸法安定性等の樹脂組成物特性とコストのバランスが良好であるという点で、貝殻粉砕物が好ましい。貝殻粉砕物は、ほたて貝、かき、あさり貝、はまぐり、あこや貝等の貝殻を、ハンマーミル、ローラーミル、ボールミル、ジェットミル等により粉砕したものであり、その好ましい平均粒径は、1μm〜100μmである。更に好ましくは5μm〜50μm、最も好ましくは5μm〜10μmである。
本発明で使用する有機充填材は、撥水性を有するものである。撥水性を有する有機充填材としては、クチクラ層を有する有機充填材が挙げられ、具体的には、哺乳類の毛、昆虫の外骨格、軟体動物の殻や卵、籾殻等を所定の粒度に粉砕したものが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。これら有機充填材の中でも、籾殻粉砕物が入手の容易性の面で好ましい。
また、上述した無機充填材及び有機充填材を必要に応じて併用してもよい。
本発明の樹脂組成物において、上述した(B)成分は、(A)成分と(B)成分の合計に対して20質量%〜80質量%配合されることが好ましく、30質量%〜60質量%配合されることが更に好ましい。(B)成分の配合量が上記範囲内であれば、剛性と加工性のバランスをより向上させることができる。
(C)2官能以上のイソシアネート基を有する化合物又は樹脂
本発明で使用する2官能以上のイソシアネート基を有する化合物又は樹脂は、イソシアネート基を一分子中に2個以上有するものであり、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトブタン、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,5−ジイソシアナト−2,2−ジメチルペンタン、2,2,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、2,4,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、1,10−ジイソシアナトデカン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1−イソシアナト−3、3、5−トリメチル−5−イソシアナトメチル−シクロヘキサン、4,4’−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、2,4−ヘキサヒドロトルエンジイソシアネート、2,6−ヘキサヒドロトルエンジイソシアネート、ぺルヒドロ−2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ぺルヒドロ−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレン1,5−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等、あるいはこれらと一価又は多価のノニオン性ポリアルキレンエーテルアルコールと反応させたもの、2,4−トリレンジイソシアネートや2,6−トリレンジイソシアネートヘキサメチレンジイソシアネートに多価アルコールを付加させたもの、ポリイソシアヌレート、ポリイソシアネート、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
このような2官能以上のイソシアネート基を有する化合物及び樹脂の市販品としては、日本ポリウレタン工業株式会社製のアクアネート(登録商標)100、105、120、200、210、バイエル社製クレラン(登録商標)VPLS2256等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物において、上述した(C)成分は、(A)成分と(C)成分との合計に対して0.1質量%〜5質量%配合されることが好ましく、0.1質量%〜2質量%配合されることが更に好ましい。(C)成分の配合量が上記範囲内であれば、成形物の強度や耐加水分解性をより向上させることができる。
また、本発明の樹脂組成物には、成形物の強度をより向上させる目的で、酸変性ポリオレフィン及びエチレン酢酸ビニル共重合体から選択される少なくとも1種を配合してもよい。酸変性ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンと重合性カルボン酸化合物とをグラフト重合させたものや、樹脂原料モノマーと重合性カルボン酸化合物とを共重合させたものが挙げられる。重合性カルボン酸化合物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。特に、グラフト重合には無水マレイン酸が好ましく、共重合にはアクリル酸、メタクリル酸及び無水マレイン酸が好ましい。酸変性ポリオレフィンにおける重合性カルボン酸化合物のグラフト率(あるいは共重合率)は、1質量%〜30質量%であることが好ましい。また、エチレン酢酸ビニル共重合体は、エチレンと酢酸ビニルとを共重合させたものであり、成形物の強度の点で、好ましくは酢酸ビニル含有量が65質量%以上のもの、より好ましくは酢酸ビニル含有量が70質量%以上のもの、最も好ましくは酢酸ビニル含有量が80質量%〜99質量%のものである。このような酢酸ビニル含有量を有するエチレン酢酸ビニル共重合体は、例えば、ポリビニルアルコールを保護コロイドとしたエチレン酢酸ビニル共重合体エマルジョンを噴霧乾燥することにより得られる粉末状のものが挙げられ、市販品としては、昭和高分子株式会社製ローンフィックス3000、株式会社クラレ製KBE−68A及びKBE−68B等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物に酸変性ポリオレフィン及びエチレン酢酸ビニル共重合体から選択される少なくとも1種を配合する場合、その配合量は、樹脂組成物全体に対して1質量%〜20質量%であることが好ましい。
また、本発明の樹脂組成物には、成形加工性や得られる成形品の強度をより向上させる目的で、界面活性剤を配合してもよい。界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられ、中でもノニオン系で、常温で固体のものが好ましい。
このような界面活性剤の市販品としては、花王株式会社製のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
界面活性剤を配合する場合、その配合量は、樹脂組成物全体に対して0.1質量%〜5質量%であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物には、上述した成分以外に、公知の添加剤を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。このような添加剤としては、界面活性剤、酸化防止剤、傷付き防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤、着色剤(染料、顔料)、発泡剤、香料等が挙げられる。また、本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリカーボネート、ポリエチレン、熱可塑性エラストマー等の公知の熱可塑性樹脂を配合してもよい。熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ニトリル系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー及びシリコーン系熱可塑性エラストマーが挙げられる。
本発明の樹脂組成物は上述した成分を押出機等の当該技術分野において公知の混合装置を用いて均一に溶融混合して得ることができる。混合温度としては樹脂の融点より10℃〜100℃程度高い温度が好ましい。本発明の樹脂組成物は、射出成形、ブロー成形、延伸ブロー成形等により成形品としてもよいし、発泡シート成形、ボード成形等によりシート品としてもよいし、また、水冷インフレーション成形、空冷インフレーション成形、Tダイによる押出成形、押出ラミネーション成形等によりフィルム品としてもよい。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
生分解性樹脂としてのポリブチレンサクシネート(昭和高分子株式会社製ビオノーレ#1010、融点110℃、数平均分子量68,000、MFR10g/10分)50質量部、無機充填材としてのほたて貝殻粉砕物(100メッシュ篩を通過したもの)50質量部及び2官能以上のイソシアネート基を有する化合物としてのアクアネート105(日本ポリウレタン工業株式会社製)0.5質量部を溶融混練し、樹脂組成物のペレットを得た。このペレットから射出成形機を用いて長さ30mm×幅15mm×厚さ2mmの試験片を成形した。
<実施例2>
ほたて貝殻粉砕物の代わりに籾殻粉砕物(100メッシュ篩を通過したもの)を用いた以外は実施例1と同様にして試験片を成形した。
<実施例3>
ほたて貝殻粉砕物の代わりに粒状炭酸カルシウム(ステアリン酸で表面処理され、100メッシュ篩を通過したもの)を用いた以外は実施例1と同様にして試験片を成形した。
<実施例4>
ポリブチレンサクシネート(昭和高分子株式会社製ビオノーレ#1050、融点110℃、数平均分子量50,000、MFR50g/10分)70質量部、ほたて貝殻粉砕物(100メッシュ篩を通過したもの)30質量部、クレランVPLS2256(バイエル社製)0.5質量部及び無水マレイン酸変性ポリプロピレン(三洋化成工業株式会社製ユーメックス(登録商標)1010)1質量部を溶融混練し、樹脂組成物のペレットを得た。このペレットから射出成形機を用いて長さ30mm×幅15mm×厚さ2mmの試験片を成形した。
<実施例5>
生分解性樹脂としてのポリブチレンサクシネート(昭和高分子株式会社製ビオノーレ#1010、融点110℃、数平均分子量68,000、MFR10g/10分)50質量部、無機充填材としてのほたて貝殻粉砕物(100メッシュ篩を通過したもの)30質量部、2官能以上のイソシアネート基を有する化合物としてのアクアネート105(日本ポリウレタン工業株式会社製)0.5質量部及びABS(東レ株式会社製トヨラック(登録商標)700 314 B1)20質量部を溶融混練し、樹脂組成物のペレットを得た。このペレットから射出成形機を用いて長さ30mm×幅15mm×厚さ2mmの試験片を成形した。
<比較例1>
ほたて貝殻粉砕物の代わりにコーンスターチ(日本コーンスターチ株式会社製)を用いた以外は実施例1と同様にして試験片を成形した。
<比較例2>
ほたて貝殻粉砕物の代わりに竹粉を用いた以外は実施例2と同様にして試験片を成形した。
<機械的特性の評価>
試験片について、JIS K7162法に従って引張試験を行い、引張強度及び引張弾性率を測定した。結果を表1及び2に示した。
<耐加水分解性の評価>
試験片を65℃、90%RHの恒温恒湿器に入れて150時間放置した後、試験片を恒温恒湿器から取り出し、室温に24時間静置した。この試験片の引張試験を実施し、引張強度について初期物性(成形直後の物性)に対する保持率を求めた。下記基準に従って評価した。結果を表1及び2に示した。
○:150時間後の保持率が50%以上
×:150時間後の保持率が50%未満
<寸法安定性の評価>
10cm間隔で印を付けた試験片を65℃、90%RHの恒温恒湿器に入れて150時間放置した後、試験片を恒温恒湿器から取り出し、室温に24時間静置した。この試験片の印の間隔を測定し、伸び率を求めた。結果を表1及び2に示した。なお、伸び率は3回の測定値を算術平均した値である。
Figure 2010106269
Figure 2010106269
表1及び2の結果から明らかなように、実施例1〜5は、機械的特性及び耐加水分解性に優れるだけでなく、伸び率が23%、41%、37%、26%及び25%と極めて寸法安定性に優れている。これに対し、比較例1及び2(特許文献1の複合材に相当する)は、伸び率が50%を超えていることから、高度な寸法精度が要求される精密部品へは使用できない。

Claims (10)

  1. (A)生分解性樹脂と、(B)繊維状無機充填材、板状無機充填材、棒状無機充填材及び粒状無機充填材から選択される少なくとも1種の無機充填材又は撥水性を有する有機充填材と、(C)2官能以上のイソシアネート基を有する化合物又は樹脂とを含むことを特徴とする樹脂組成物。
  2. (B)成分が、貝殻粉砕物、雲母、バサルト繊維、ガラス繊維、炭素繊維及び炭酸カルシウムから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. (B)成分が、クチクラ層で覆われた有機充填材であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  4. クチクラ層で覆われた有機充填材が、籾殻粉砕物であることを特徴とする請求項3に記載の樹脂組成物。
  5. (B)成分が、(A)成分と(B)成分との合計に対して20質量%〜80質量%配合され、(C)成分が、(A)成分と(C)成分との合計に対して0.1質量%〜5質量%配合されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の樹脂組成物。
  6. (A)成分が、生分解性脂肪族ポリエステル、生分解性脂肪族−芳香族共重合ポリエステル、ポリ乳酸及びβ−ヒドロキシ酪酸とβ−ヒドロキシ吉草酸との共重合体から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の樹脂組成物。
  7. 酸変性ポリオレフィン及びエチレン酢酸ビニル共重合体から選択される少なくとも1種を更に含むことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の樹脂組成物。
  8. ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリカーボネート、ポリエチレン及び熱可塑性エラストマーから選択される少なくとも1種の熱可塑性樹脂を更に含むことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載の樹脂組成物に含まれる(A)成分のMFR(190℃)が5〜300g/10分であることを特徴とする射出成形用樹脂組成物。
  10. 請求項1〜8の何れか一項に記載の樹脂組成物に含まれる(A)成分のMFR(190℃)が0.1〜20g/10分であることを特徴とする押出成形又は発泡成形用樹脂組成物。
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