JP4953597B2 - ポリブチレンサクシネート樹脂組成物、その製造方法、それからなる成形体 - Google Patents
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Description
しかしながら、ポリ乳酸は、その耐熱性や成形性は架橋や層状珪酸塩の添加によって向上するものの、長期保存したり過酷な湿熱下で使用したりする際には、樹脂の加水分解によって物性が低下し、このような条件下での実用性は充分とはいえない。
(1)ポリブチレンサクシネート樹脂が(メタ)アクリル酸エステル化合物からなる架橋剤により架橋されており、前記ポリブチレンサクシネート樹脂のカルボキシル末端基の一部または全部が、前記ポリブチレンサクシネート樹脂100質量部に対して0.01〜20質量部のカルボジイミド化合物により封鎖されており、前記架橋剤がポリブチレンサクシネート樹脂100質量部あたり0.01〜10質量部配合されており、かつ下記(A)の条件で示す収縮率が0.1%未満であることを特徴とするポリブチレンサクシネート樹脂組成物。
(A)樹脂組成物より得られるISOダンベル試験片を80℃の高温下に14時間さらし、長さ方向の全長の変化を測定する。試験片を高温下にさらす前後において全長の長さの変化率を収縮率とする。
本発明の樹脂組成物は、ポリブチレンサクシネートを主成分とし、(メタ)アクリル酸エステル化合物とカルボジイミド化合物とによって、架橋処理と末端カルボキシル基の封鎖処理とが施されたものである。
本発明のポリブチレンサクシネート樹脂組成物には、機械的強度や耐熱性の向上を目的として繊維系強化材を使用してもよい。その配合量は樹脂組成物100質量部に対し、1〜50質量部の範囲が好ましい。繊維系強化材としては、ガラス繊維、ワラストナイト、チタン酸カリウム、金属繊維、金属ウイスカ、セラミック繊維、セラミックウイスカ、炭素繊維、アラミド繊維、レーヨン、ビニロン、ケナフ、バガス、サンピ等が挙げられる。なかでも、耐熱性や剛性だけでなく耐衝撃性や成形性も向上するため、ガラス繊維が好ましい。ガラス繊維は、樹脂との密着性を高めるために表面処理を施してもよい。繊維系強化材の添加の方法としては、押出し機において、ホッパーから、あるいはサイドフィーダを用いて混練の途中から、添加することができる。また、ガラス繊維をマスターバッチ加工することで、成形時にベース樹脂で希釈して使用することもできる。
ISO 178に準拠して測定した。ただし、測定時に10%までの歪で破断しなかったものについては「破断せず」とした。曲げ破断歪については、10%を超えることが好ましい。
突き出しの際に成形品全体が金型から押し出された場合は作業性良好と判定し、突き出しの際に変形等により成形品の一部が金型内に残った場合は作業性不良と判定した。
ISO 179に準拠して測定した。シャルピー衝撃強さについては、12kJ/m2以上であることが好ましい。
ISOダンベル試験片を80℃の高温下に14時間さらし、長さ方向の全長の変化を測定した。試験片を高温下にさらす前後において全長の長さの変化率を収縮率とした。高温下での収縮率については、0.1%未満であることが必要である。
三菱化学社製『GSPla AZ−71T』;ガラス転移温度−32℃、融点110℃
日清紡社製『LA−1』;イソシアネート基を1〜3%含む脂肪族カルボジイミド化合物
日本油脂社製『ブレンマーPDE−50』
架橋剤であるEGDM1質量部と、架橋助剤であるジ−t−ブチルパーオキサイド(日本油脂社製)2質量部とを、可塑剤であるアセチルトリブチルクエン酸(理研ビタミン社製)10質量部を溶媒として溶解したもの。
二軸押出成形機(東芝機械社製TEM−37BS)を使用し、そのトップフィード口にPBS100質量部とカルボジイミド1.5質量部とをドライブレンドしたものを供給し、加工温度140〜160℃で溶融混練押出しをおこないながら、シリンダ内に架橋剤溶液0.40質量部を注入し、吐出された樹脂をペレット状にカッティングして樹脂組成物を得た。
原料のEGDM、カルボジイミド、および、注入する架橋剤溶液をそれぞれ表1に示す種類と量に変えた。そして、それ以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。
上述の架橋剤溶液に代えてEGDMを12質量部注入した。そして、それ以外は実施例1と同様の装置・条件で溶融混練押出しをおこない、樹脂組成物を得た。
実施例1〜3の樹脂組成物は、耐衝撃性、成形性、湿熱下での耐加水分解性(曲げ破断歪)に優れ、また高温下での収縮が小さいという結果が得られた。
比較例2、3は、架橋剤であるEGDMが注入されていなかったか、注入されていてもその量が少なかったため、耐衝撃性、成形性、耐加水分解性で劣り、また高温下での収縮率が大きい結果となった。
Claims (3)
- ポリブチレンサクシネート樹脂が(メタ)アクリル酸エステル化合物からなる架橋剤により架橋されており、前記ポリブチレンサクシネート樹脂のカルボキシル末端基の一部または全部が、前記ポリブチレンサクシネート樹脂100質量部に対して0.01〜20質量部のカルボジイミド化合物により封鎖されており、前記架橋剤がポリブチレンサクシネート樹脂100質量部あたり0.01〜10質量部配合されており、かつ下記(A)の条件で示す収縮率が0.1%未満であることを特徴とするポリブチレンサクシネート樹脂組成物。
(A)樹脂組成物より得られるISOダンベル試験片を80℃の高温下に14時間さらし、長さ方向の全長の変化を測定する。試験片を高温下にさらす前後において全長の長さの変化率を収縮率とする。 - 請求項1記載のポリブチレンサクシネート樹脂組成物を製造するに際し、予めポリブチレンサクシネート樹脂とカルボジイミド化合物とを混合し、ついで、この混合物に架橋剤を混合することを特徴とするポリブチレンサクシネート樹脂組成物の製造方法。
- 請求項1記載のポリブチレンサクシネート樹脂組成物からなることを特徴とする成形体。
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