JP2010103205A - 有機光電変換素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギー変換効率に優れ、更には繰り返しの折り曲げに対して高い耐久性を有したフレキシブルな有機光電変換素子を提供する。
【解決手段】第1の電極1上に、第1の電荷輸送層2を形成する工程と、少なくともp型半導体材料前駆体とn型半導体材料前駆体のいずれかを含む第1の発電層3を形成する工程とからなる第1の工程と、第2の電極6上に、第2の電荷輸送層5を形成する工程と、少なくともp型半導体材料前駆体とn型半導体材料前駆体のいずれかを含む第2の発電層4を形成する工程とからなる第2の工程の後、該第1の工程で作製した第1の発電層と、該第2の工程で作製した第2の発電層とを対向させて貼り合せた後、前記p型半導体材料前駆体、若しくはn型半導体材料前駆体を、外部刺激による化学構造変化をさせることによって、該第1の発電層と該第2の発電層とを接合させることを特徴とする有機光電変換素子の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機光電変換素子の製造方法に関する。
有機太陽電池は有機ドナー材料と有機アクセプター材料を混合した、所謂バルクヘテロジャンクション構造によって、課題だった電荷分離効率を向上させている(例えば、特許文献1参照)。結果としてエネルギー変換効率は5%台まで向上し、一気に実用レベルにまで発展してきた分野と言える。更に、可撓性の高い透明樹脂基板を用いることで、フレキシブルな有機太陽電池を実現できるだけでなく、有機層はダイコーターの様な生産設備を用いてロールツーロールで塗布製膜でき、高生産性のプロセスが期待できる。しかしながら、対極の電極層は蒸着プロセスが一般的であり、塗布工程から高真空工程へと搬送する際に、基板のプレ断裁工程と真空引きの工程に多大な工程時間を要していた。
それに対し、生産性に優れた電極として、π共役系高分子に代表される導電性高分子材料を適当な溶媒に溶解または分散した塗液を用いて、塗布や印刷によって積層させ、その上に銀ペーストを描画して補助電極を設けることで、十分な導電性を保持した電極を形成する方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、真空蒸着法による金属電極に比べると導電性高分子を塗布したのみでは導電性が低く、補助電極を新たに設けないと十分な性能を得られず、また、生産性においても大量生産に寄与できるほどの満足できる構成ではなかった。
このような課題に対し、予め形成した薄膜を一層ずつ剥離転写することで、有機層を積層させる技術が紹介され(例えば、特許文献3参照)ている。この方法では、連続的に有機層を積層するため、有機層の積層方法としては高い生産性を得ることができる。しかしながら、塗布プロセスと貼合プロセスを併用して動かすため、装置が複雑になり安定した連続生産には向かない構成であった。また、金属層を転写にて作製しても有機層と金属層との電気的な接合が不十分であり、十分な性能が得られていなかった。更に、透明電極上に発電層を形成し、別途用意した電極上に電荷輸送層を形成して張り合わせる技術が紹介されて(例えば、非特許文献1参照)いる。この方法では予め用意した電極を用いるため、製造にかかるコスト自体は犠牲にならず、高いエネルギー変換効率と生産性を両立する技術として注目される。しかし、このような構成の素子を可撓性の高い透明樹脂基板を用いたフレキシブル太陽電池に適用すると、有機層同士の界面密着性が悪いためか、折り曲げによってエネルギー変換効率が低下する挙動が見られ、実用上の大きな課題となっていた。
米国特許第5331183号明細書 国際公開第2004/051756A2パンフレット 特開2004−335737号公報 Adv.Mater.,2008,vol.20,p.415〜419
本発明は上述したような従来の課題を解決するためのもので、その目的は、エネルギー変換効率に優れ、更には繰り返しの折り曲げに対して高い耐久性を有したフレキシブルな有機光電変換素子の製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.第1の電極上に、第1の電荷輸送層を形成する工程と、少なくともp型半導体材料前駆体とn型半導体材料前駆体のいずれかを含む第1の発電層を形成する工程とからなる第1の工程と、第2の電極上に、第2の電荷輸送層を形成する工程と、少なくともp型半導体材料前駆体とn型半導体材料前駆体のいずれかを含む第2の発電層を形成する工程とからなる第2の工程の後、該第1の工程で作製した第1の発電層と、該第2の工程で作製した第2の発電層とを対向させて貼り合せた後、前記p型半導体材料前駆体、若しくはn型半導体材料前駆体を、外部刺激による化学構造変化をさせることによって、該第1の発電層と該第2の発電層とを接合させることを特徴とする有機光電変換素子の製造方法。
2.有機光電変換素子が、p型半導体材料とn型半導体材料を含むバルクヘテロジャンクション層からなる発電層を有す有機光電変換素子であることを特徴とする前記1記載の有機光電変換素子の製造方法。
3.前記p型半導体材料前駆体とn型半導体材料前駆体のうち少なくとも一方が、架橋性の置換基を有した前駆体であることを特徴とする前記1記載の有機光電変換素子の製造方法。
4.前記外部刺激が、加熱処理、およびUV光照射処理から選ばれる少なくともいずれかであることを特徴とする前記1又は3記載の有機光電変換素子の製造方法。
5.前記貼り合せと接合を、加圧したまま外部刺激処理することを特徴とする前記1、3又は4記載の有機光電変換素子の製造方法。
6.前記第1の発電層と第2の発電層に含まれる、p型半導体材料とn型半導体材料の組成比が異なることを特徴とする前記1〜5のいずれか1項記載の有機光電変換素子の製造方法。
7.前記第1の発電層と第2の発電層とが、それぞれ塗布法により形成されることを特徴とする前記1〜6のいずれか1項記載の有機光電変換素子の製造方法。
本発明により、エネルギー変換効率に優れ、更には繰り返しの折り曲げに対して高い耐久性を有したフレキシブルな有機光電変換素子の製造方法を提供することができた。
本発明を更に詳しく説明する。
本発明の有機光電変換素子は、第1の電極と第2の電極との間に電荷輸送層と発電層とを積層してなる有機光電変換素子であって、該発電層がp型半導体材料とn型半導体材料とのバルクヘテロジャンクション構造からなることを特徴とする。
〔有機光電変換素子の製造方法〕
本発明の有機光電変換素子の製造方法を図を用いて説明する。図1(a)において、第1の電極1の上に、第1の電荷輸送層2を形成し、p型半導体材料前駆体とn型半導体材料前駆体のいずれかを含む第1の発電層3を形成して、第1の電極構成体11を作製する。一方、第2の電極6の上に、第2の電荷輸送層5を形成し、p型半導体材料前駆体とn型半導体材料前駆体のいずれかを含む第2の発電層4を形成して、第2の電極構成体12を作製する。
得られた、第1の電極構成体11の第1の発電層3と、第2の電極構成体12の第2の発電層4とを対向させて貼り合せて半導体材料前駆体を含む有機光電変換素子13を得る(図1(b))。
続いて、半導体材料前駆体を含む有機光電変換素子13を外部刺激処理によって、p型半導体材料前駆体、若しくはn型半導体材料前駆体を化学構造変化させ、第1の発電層3と第2の発電層4とを接合させ、発電層(バルクヘテロジャンクション層)7を形成し、有機光電変換素子10とする(図1(c))。
上述したp型半導体材料前駆体、若しくはn型半導体材料前駆体は、少なくとも一方が架橋性の置換基を有した前駆体であることが好ましい。特に、後述する外部刺激処理によってキャリアトラップや素子寿命に影響するような副生成物が発生せず、前駆体同士がネットワーク化し半導体材料となる態様が好ましく、具体的な置換基としてはビニル基やエポキシ基が挙げられ、特にビニル基である化合物が好ましい。
半導体材料前駆体に処理する外部刺激としては、上述した架橋性の置換基の一部が架橋しネットワークを形成すれば如何なる外部刺激も好ましく用いることができる。例えば、加熱処理、およびUV光照射処理、またはその両方を組み合わせ処理することが好ましく、光電変換の性能、素子寿命から適宜処理条件を選択することができる。更に本発明の好ましい態様として、加圧したまま前記外部刺激処理する製法が好ましく、より好ましくは加圧した後に外部刺激処理を行う製法がより好ましい。この場合、好ましくは100Pa以上、100MPa以下の加圧化、外部刺激処理する事が好ましい。
上述した第1の発電層3と第2の発電層4とは、p型半導体材料前駆体とn型半導体材料前駆体を少なくとも含む事が好ましく、より好ましくはp型半導体材料とn型半導体材料とを含むバルクヘテロジャンクション層となる発電層であることが好ましい。この場合、第1の発電層3と第2の発電層4とは、同じ組成でもよく、p型材料とn型材料の組成比が異なる組成としてもよい。
本発明の第1の発電層と第2の発電層を形成する製法としては、PVD法、CVD法、塗布法など如何なる方法で行ってもよいが、生産性の観点から塗布法であることが好ましい。
以下、本発明で好ましく用いることができるn型半導体材料、p型半導体材料について詳しく説明する。ここで、n型、p型とは、半導体材料で電気伝導に寄与するのが電子であるか、正孔であるかを示している。
〔n型半導体材料〕
n型半導体材料前駆体の例としては、フラーレン、オクタアザポルフィリン、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む、化合物であって、熱或いは紫外線によって高分子化するものを挙げることができる。
n型半導体材料としては、フラーレン含有高分子化合物が好ましい。フラーレン含有高分子化合物としては、フラーレンC60、フラーレンC70、フラーレンC76、フラーレンC78、フラーレンC84、フラーレンC240、フラーレンC540、ミックスドフラーレン、フラーレンナノチューブ、多層ナノチューブ、単層ナノチューブ、ナノホーン(円錐型)等を骨格に持つ高分子化合物が挙げられる。フラーレン含有高分子化合物では、フラーレンC60を骨格に持つ高分子化合物(誘導体)が好ましい。
フラーレン含有ポリマーとしては、大別してフラーレンが高分子主鎖からペンダントされたポリマーと、フラーレンが高分子主鎖に含有されるポリマーとに大別されるが、フラーレンがポリマーの主鎖に含有されている化合物がより好ましい。これは、フラーレンが主鎖に含有されているポリマーは、ポリマーが分岐構造を有さないため、固体化した際に高密度なパッキングができ、結果として高い移動度を得ることができるためではないかと推定される。
なお、三次元ネットワークを形成する高分子化合物は溶剤に不溶であるため、モノマーの状態でバルクヘテロジャンクション層を形成後に熱、光、放射線、及び重合開始反応を引き起こす化合物蒸気に曝す等の方法によって重合架橋反応を引き起こし、三次元ネットワーク構造を形成させることができる。また、熱、光、放射線等によって重合開始反応を引き起こす重合開始剤を予め混合しておいてもよい。これらの方法の中でも、熱または光によって重合架橋反応を起こすことが好ましく、中でも重合開始剤を用いずに重合架橋可能な化合物が好ましい。
〔p型半導体材料〕
本発明のp型半導体材料前駆体としては、縮合多環芳香族化合物前駆体を挙げることができる。縮合多環芳香族化合物前駆体としては、例えば、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、クリセン、ピセン、フルミネン、ピレン、ペロピレン、ペリレン、テリレン、クオテリレン、コロネン、オバレン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、ゼスレン、ヘプタゼスレン、ピランスレン、ビオランテン、イソビオランテン、サーコビフェニル、アントラジチオフェン等の前駆体が挙げられる。
更に、本発明に用いられるp型半導体材料としては、種々の縮合多環芳香族化合物や共役系化合物が挙げられる。
共役系化合物としては、例えば、ポリチオフェン及びそのオリゴマー、ポリピロール及びそのオリゴマー、ポリアニリン、ポリフェニレン及びそのオリゴマー、ポリフェニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリチエニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、テトラチアフルバレン化合物、キノン化合物、テトラシアノキノジメタン等のシアノ化合物、フラーレン及びこれらの誘導体あるいは混合物を挙げることができる。
また、特にポリチオフェン及びそのオリゴマーの内、チオフェン6量体であるα−セクシチオフェンα,ω−ジヘキシル−α−セクシチオフェン、α,ω−ジヘキシル−α−キンケチオフェン、α,ω−ビス(3−ブトキシプロピル)−α−セクシチオフェン、等のオリゴマーが好適に用いることができる。
その他、高分子p型半導体の例としては、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリピロール、ポリパラフェニレンスルフィド、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリカルバゾール、ポリイソチアナフテン、ポリヘプタジイン、ポリキノリン、ポリアニリンなどが挙げられ、更には特開2006−36755号公報などの置換−無置換交互共重合ポリチオフェン、特開2007−51289号公報、特開2005−76030号公報、J.Amer.Chem.Soc.,2007,p4112、J.Amer.Chem.Soc.,2007,p7246などの縮環チオフェン構造を有するポリマー、WO2008/000664、Adv.Mater.,2007,p4160、Macromolecules,2007,Vol.40,p1981などのチオフェン共重合体などを挙げることができる。
上述したような高分子半導体材料は、前駆体の層を形成した後、外部刺激によって前駆体を化学構造変化させて高分子半導体材料を形成する態様が本発明において好ましい。
更にポルフィリンや銅フタロシアニン、テトラチアフルバレン(TTF)−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体、ビスエチレンテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、BEDTTTF−ヨウ素錯体、TCNQ−ヨウ素錯体、等の有機分子錯体、C60、C70、C76、C78、C84等のフラーレン類、SWNT等のカーボンナノチューブ、メロシアニン色素類、ヘミシアニン色素類等の色素等、更にポリシラン、ポリゲルマン等のσ共役系ポリマーや特開2000−260999号公報に記載の有機・無機混成材料も用いることができる。
これらのπ共役系材料の内でも、ペンタセン等の縮合多環芳香族化合物、フラーレン類、縮合環テトラカルボン酸ジイミド類、金属フタロシアニン、金属ポルフィリンよりなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。
ペンタセン類の例としては、国際公開第03/16599号パンフレット、国際公開第03/28125号パンフレット、米国特許第6,690,029号明細書、特開2004−107216号公報等に記載の置換基を持ったペンタセン誘導体、米国特許出願公開第2003/136964号明細書等に記載のペンタセンプレカーサ、J.Amer.Chem.Soc.,Vol.127.No.14.4986等に記載の置換アセン類及びその誘導体等が挙げられる。
これらの化合物の中でも、溶液プロセスが可能な程度に有機溶剤への溶解性が高く、且つ乾燥後は結晶性薄膜を形成し、高い移動度を達成することが可能な化合物が好ましい。そのような化合物としては、J.Amer.Chem.Soc.,Vol.123、p9482、J.Amer.Chem.Soc.,vol.130(2008)、No.9、2706等に記載のトリアルキルシリルエチニル基で置換されたアセン系化合物、及び米国特許出願公開第2003/136964号明細書等に記載のペンタセンプレカーサ、特開2007−224019号公報等に記載のポルフィリンプレカーサー等のような、プレカーサータイプの化合物(前駆体)が挙げられる。これらの中でも、後者のプリカーサータイプの方が好ましく用いることができる。これは、プリカーサータイプの方が変換後に不溶化するため、バルクヘテロジャンクション層の上に正孔輸送層、電子輸送層、正孔ブロック層、電子ブロック層等を溶液プロセスで形成する際に、バルクヘテロジャンクション層が溶解してしまうことがなくなるため、前記の層を構成する材料とバルクヘテロジャンクション層を形成する材料とが混合することがなくなり、一層の効率向上、寿命向上を達成することができるためである。
本発明の有機光電変換素子のp型半導体材料としては、p型半導体材料前駆体に熱、光、放射線、化学反応を引き起こす化合物の蒸気に曝す、等の方法によって化学構造変化を起こし、p型半導体材料に変換された化合物であることが好ましい。中でも、熱によって化学構造変化を起こす化合物が好ましい。
また、バルクヘテロジャンクション層がp型半導体材料前駆体及びn型半導体材料を溶解した溶液から形成された層であることが好ましく、更にバルクヘテロジャンクション層は、この層を形成した後、加熱することによって形成された層であることが好ましい。
p型半導体材料前駆体は、加熱処理によりp型半導体材料に変換するが、上記の加熱処理の前後において、化学構造が変化し、有機光電変換素子構成層の塗布(溶液塗布)による構成層形成に用いる溶媒への溶解性が大きく変化する化合物である。具体的には、溶媒溶解性だったp型半導体材料前駆体は、加熱処理により溶媒不溶解性へ変化する。
〔電荷輸送層〕
図1に示した、第1の電荷輸送層2および第2の電荷輸送層5は、本発明において、発電層で発生した電子および正孔といった電荷を取り出す層として用いることが特徴である。電荷輸送層をより詳しく分類すると、正孔輸送層、電子輸送層、正孔ブロック層、電子ブロック層を挙げることができ、それぞれ発電層で発生した正孔を輸送もしくはブロック、同じく電子を輸送もしくはブロックする能力を有し、電荷をより効率的に取り出すことが可能となるため、特にバルクヘテロジャンクション型の光電変換素子において好ましく用いることができる。
電荷輸送層は平滑化層等の機能を併せもった構成であることがより好ましい。これは、発電層を形成する前に、下層に塗布膜を形成すると塗布面をレベリングする効果があり、リーク等の影響が低減するため、本発明において好ましい態様である。
これらの層を構成する材料としては、例えば、電荷輸送部としての正孔輸送部としては、H.C.スタルク製、商品名BaytronP等のPEDOT−PSS、ポリアニリン及びそのドープ材料、特開平5−271166号公報等に記載のトリアリールアミン系化合物、国際公開第06/19270号パンフレット等に記載のシアン化合物、また酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化タングステン等の金属酸化物等を用いることができる。また、バルクヘテロジャンクション層に用いたp型半導体材料単体からなる層を用いることもできる。これらの層を形成する手段としては、真空蒸着法、溶液塗布法のいずれであってもよいが、好ましくは溶液塗布法である。
また、電荷輸送部としての電子輸送部としては、オクタアザポルフィリン、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等のn型半導体材料、及び酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ガリウム等のn型無機酸化物及びフッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属化合物等を用いることができる。また、バルクヘテロジャンクション層に用いたn型半導体材料単体からなる層を用いることもできる。これらの層を形成する手段としては、真空蒸着法、溶液塗布法のいずれであってもよいが、好ましくは溶液塗布法である。
〔有機光電変換素子〕
図1において、第1の電極1、第2の電極6はそれぞれ図示しない基板によって支持された態様であることが好ましい。この場合、第1の電極1側若しくは第2の電極6側どちらかの基板が、少なくとも光電変換される光を透過させることが可能な、即ちこの光電変換すべき光の波長に対して実質透明な部材であり、例えば、ガラス基板や樹脂基板等が用いられる。更に、第1の電極1若しくは第2の電極6のうち、少なくとも一方は実質透明であることが好ましい。これは発電部において光電変換される光を透過させることが可能な電極であり、好ましくは300〜800nmの波長の光を透過する電極である。材料としては、例えば、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の透明導電性金属酸化物、金、銀、白金等の金属薄膜、金属ナノファイバーやカーボンナノチューブといった導電性繊維、導電性高分子を好ましく用いることができる。対して、もう一方の電極は、金属(例えば金、銀、銅、白金、ロジウム、ルテニウム、アルミニウム、マグネシウム、インジウム等)、炭素、あるいは上述した実質透明な電極と同じ材料を用いることができるが、これに限らない。
図1において、有機光電変換素子10は、電荷輸送層2および5、発電層7を第1の電極1および第2の電極6とでサンドイッチされているが、一対の櫛歯状電極をどちらか片面に配置するといった、バックコンタクト型の有機光電変換素子が構成されてもよい。
図1の発電層7は光エネルギーを電気エネルギーに変換する層であって、上述したように、p型半導体材料とn型半導体材料とを少なくとも含み、更にはこれらを混合したバルクヘテロジャンクション層であることがより好ましい。p型半導体材料は相対的に電子供与体(ドナー)として機能し、n型半導体材料は、相対的に電子受容体(アクセプター)として機能する。ここで、電子供与体及び電子受容体は、“光を吸収した際に、電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)を形成する電子供与体及び電子受容体”であり、電極のように単に電子を供与あるいは受容するものではなく、光反応によって、電子を供与あるいは受容するものである。
電子受容体と電子供与体とが混合されたバルクヘテロジャンクション層の形成方法としては、蒸着法、塗布法(キャスト法、スピンコート法を含む)等を例示することができる。この中で、特に塗布法が好ましい。
そして、発電層7で示されるバルクヘテロジャンクション層は、エネルギー変換効率を向上すべく、製造工程中において任意の温度でアニール処理し、微視的に一部結晶化させることが好ましい。
更に太陽光利用率(光電変換効率)の向上を目的として、このような光電変換素子を積層した、タンデム型の構成としてもよい。タンデム型構成の場合、それぞれの光電変換素子が同じスペクトルを吸収する層でもよいし、異なるスペクトルを吸収する構成としてもよいが、好ましくは異なるスペクトルを吸収する構成である。また、それぞれの光電変換素子間には電荷再結合層を有することが好ましく、透明性と導電性を併せ持つ化合物を用いた層であることが好ましく、ITO、AZO、FTO、酸化チタン等の透明金属酸化物、Ag、Al、Au等の非常に薄い金属層、PEDOT:PSS、ポリアニリン等の導電性高分子材料等が好ましい。
また、作製した有機光電変換素子10が環境中の酸素、水分等で劣化しないために、公知の手法によって封止することが好ましい。例えば、アルミまたはガラスでできたキャップを接着剤によって接着することによって封止する手法、アルミニウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等のガスバリア層が形成されたプラスチックフィルムと有機光電変換素子上10を接着剤で貼合する手法、ガスバリア性の高い有機高分子材料(ポリビニルアルコール等)をスピンコートする方法、ガスバリア性の高い無機薄膜(酸化ケイ素、酸化アルミニウム等)を直接堆積する方法、及びこれらを複合的に積層する方法等を挙げることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
〔有機光電変換素子の作製〕
(有機光電変換素子SC−101の作製)
20mm×110mm角サイズのバリア層付き200μm厚二軸延伸ポリエチレンナフタレート(PEN)基板上に、インジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を150nm堆積したもの(シート抵抗13Ω/□)を用い、光電変換に寄与する有効受光面積を約10mm×100mm角の約1000mmとなる様に作製し透明電極(第1の電極)を形成した。
得られた透明電極を、界面活性剤と超純水による超音波洗浄、超純水による超音波洗浄の順で洗浄後、窒素による乾燥を行い、最後に紫外線オゾン洗浄を行った。
この透明基板上に、導電性高分子であるBaytron P4083(スタルクヴィテック社製)を膜厚30nmになるように塗布した後、大気中140℃で乾燥させ正孔輸送層を成膜した。
これ以降は、O及びHO濃度が1ppm以下の窒素雰囲気グローブボックス中で作業した。グローブボックスに搬送後、150℃で15分間乾燥処理させた。
次に、クロロベンゼンにP3HT(プレクストロニクス社製:レジオレギュラーポリ−3−ヘキシルチオフェン)(Mw=52000、高分子p型半導体材料前駆体)を1.5質量%になるように調製した液を、フィルターでろ過しながら膜厚50nmになるように塗布を行い、室温で放置して第1の発電層3を成膜して第1の電極構成体11を作製した。
次に、別途用意した、20mm×110mm角サイズのバリア層付き200μm厚二軸延伸ポリエチレンナフタレート(PEN)基板を界面活性剤と超純水による超音波洗浄、超純水による超音波洗浄の順で洗浄後、窒素による乾燥を行い、最後に紫外線オゾン洗浄を行った。
続けて、真空蒸着装置チャンバー内で、10−4Pa以下にまでに真空蒸着装置内を減圧した後、蒸着速度0.2nm/秒でAlメタルを80nm、更に続けて、蒸着速度0.05nm/秒でBCPを5nm積層し第2の電極を作製した。得られた第2の電極をグローブボックス中に搬送した。次に、エタノールにTi−イソプロポキシドを0.05mol/lになるように溶解した液を調製し、第2の電極上に、マスキングした後、膜厚20nmになるように塗布を行い、水蒸気量を調節した窒素中に移して電子輸送層を成膜した。続けて、PCBM(Mw=911、低分子n型半導体材料前駆体)(フロンティアカーボン:6,6−フェニル−C61−ブチリックアシッドメチルエステル)を1.5質量%になるよう調製したクロロベンゼン溶液を、フィルターでろ過しながら膜厚50nmになるように塗布を行い、室温で放置して第2の発電層4を成膜し、第2の電極構成体12を作製した。
得られた、第1の電極構成体11の周囲部にエポキシ系UV硬化樹脂を乗せ、第1の電極構成体11の第1の発電層3と、第2の電極構成体12の第2の発電層4とを対向させて貼り合せ、続けてホットプレート上にて140℃で15分間ベーク処理を行った。更に、周囲部のみにフィルターパスさせた高圧水銀ランプのUV光を当て封止し、有機光電変換素子SC−101を得た。
Figure 2010103205
(有機光電変換素子SC−102の作製)
前記SC−101の作製法と同様に準備した透明電極(第1の電極)上に、導電性高分子であるBaytron P4083(スタルクヴィテック社製)を膜厚30nmになるように塗布した後、大気中140℃で乾燥させ正孔輸送層を成膜した。
これ以降は、O及びHO濃度が1ppm以下の窒素雰囲気グローブボックス中で作業した。グローブボックスに搬送後、150℃で15分間乾燥処理させた。
次に、クロロベンゼンにP3HT(プレクストロニクス社製:レジオレギュラーポリ−3−ヘキシルチオフェン)(Mw=52000、高分子p型半導体材料前駆体)と、例示化合物1(三次元架橋型高分子n型半導体材料のモノマー)を質量比1:1になるように3.0質量%溶液を調整し、フィルターでろ過しながら膜厚100nmになるように塗布を行い、室温で放置し発電層を成膜して第1の電極構成体11を作製した。
次に、SC−101と同様にして第2の電極を準備し、エタノールにTi−イソプロポキシドを0.05mol/lになるように溶解した液を調製し、第2の電極上に、マスキングした後、膜厚20nmになるように塗布を行い、水蒸気量を調節した窒素中に移して電子輸送層を成膜し、第2の電極構成体12を作製した。
得られた、第1の電極構成体11の周囲部にエポキシ系UV硬化樹脂を乗せ、第1の電極構成体11の第1の発電層3と、第2の電極構成体12の電子輸送層とを対向させて貼り合せ、続けてホットプレート上にて、140℃で15分間ベーク処理を行った。このベーク処理中にフィルターパスさせた高圧水銀ランプのUV光を素子全体に対し所定時間照射し、半導体材料前駆体のネットワーク化反応をさせた。更に、周囲部のみにフィルターパスさせた高圧水銀ランプのUV光を当て封止し、有機光電変換素子SC−102を得た。
Figure 2010103205
(有機光電変換素子SC−103の作製)
前記SC−101の作製法と同様に準備した透明電極(第1の電極)上に、導電性高分子であるBaytron P4083(スタルクヴィテック社製)を膜厚30nmになるように塗布した後、大気中140℃で乾燥させ正孔輸送層を成膜し、第1の電極構成体11を作製した。
これ以降は、O及びHO濃度が1ppm以下の窒素雰囲気グローブボックス中で作業した。グローブボックスに搬送後、150℃で15分間乾燥処理させた。
次に、SC−101と同様にして第2の電極を準備し、エタノールにTi−イソプロポキシドを0.05mol/lになるように溶解した液を調製し、第2の電極上に、マスキングした後、膜厚20nmになるように塗布を行い、水蒸気量を調節した窒素中に移して電子輸送層を成膜した。続けて、クロロベンゼンにP3HT(プレクストロニクス社製:レジオレギュラーポリ−3−ヘキシルチオフェン)(Mw=52000、高分子p型半導体材料前駆体)と、例示化合物1(三次元架橋型高分子n型半導体材料のモノマー)を質量比1:1になるように3.0質量%溶液を調整し、フィルターでろ過しながら膜厚100nmになるように塗布を行い、室温で放置し発電層を成膜して第2の電極構成体12を作製した。
得られた、第1の電極構成体11の周囲にエポキシ系UV硬化樹脂を乗せ、第1の電極構成体11の正孔輸送層と、第2の電極構成体12の発電層とを対向させて貼り合せ、前記SC−102と同様にして有機光電変換素子SC−103を得た。
(有機光電変換素子SC−104の作製)
前記SC−101の作製法と同様に準備した正孔輸送層付き電極構成体の上に、クロロベンゼンにP3HT(プレクストロニクス社製:レジオレギュラーポリ−3−ヘキシルチオフェン)(Mw=52000、高分子p型半導体材料前駆体)と、PCBM(Mw=911、低分子n型半導体材料前駆体)(フロンティアカーボン:6,6−フェニル−C61−ブチリックアシッドメチルエステル)を質量比1:1になるように3.0質量%溶液を調整し、フィルターでろ過しながら膜厚50nmになるように塗布を行い、室温で放置し第1の発電層3を成膜して第1の電極構成体11を作製した。
更に、前記SC−101の作製法と同様に別途準備した電子輸送層付き電極構成体の上に、第1の発電層3を形成したものと同じ溶液を、膜厚が50nmになるように塗布を行い、室温で放置し第2の発電層4を製膜して第2の電極構成体12を作製した。
得られた、第1の電極構成体11の周囲にエポキシ系UV硬化樹脂を乗せ、第1の電極構成体11の第1の発電層3と、第2の電極構成体12の第2の発電層4とを対向させて貼り合せ、続けてホットプレート上にて140℃で15分間ベーク処理を行った。更に、周囲部のみにフィルターパスさせた高圧水銀ランプのUV光を当て封止し、有機光電変換素子SC−104を得た。
(有機光電変換素子SC−105の作製)
前記SC−101の作製法と同様に準備した正孔輸送層付き電極構成体の上に、クロロベンゼンに例示化合物2(三次元架橋型高分子p型半導体材料のモノマー)と、PCBM(Mw=911、低分子n型半導体材料前駆体)(フロンティアカーボン:6,6−フェニル−C61−ブチリックアシッドメチルエステル)を質量比1:1になるように3.0質量%溶液を調整し、フィルターでろ過しながら膜厚50nmになるように塗布を行い、室温で放置し第1の発電層3を成膜して第1の電極構成体11を作製した。
更に、前記SC−101の作製法と同様に準備した電子輸送層付き電極構成体の上に、第1の発電層3を形成したものと同じ溶液を、膜厚が50nmになるように塗布を行い、室温で放置し第2の発電層4を製膜して第2の電極構成体12を作製した。
得られた、第1の電極構成体11の周囲にエポキシ系UV硬化樹脂を乗せ、第1の電極構成体11の第1の発電層3と、第2の電極構成体12の第2の発電層4とを対向させて貼り合せ、続けてホットプレート上にて140℃で15分間ベーク処理を行った。このベーク処理中にフィルターパスさせた高圧水銀ランプのUV光を素子全体に対し所定時間照射し、半導体材料前駆体のネットワーク化反応をさせた。更に、周囲部のみにフィルターパスさせた高圧水銀ランプのUV光を当て封止し、有機光電変換素子SC−105を得た。
Figure 2010103205
(有機光電変換素子SC−106の作製)
前記SC−105の作製法において、第1の発電層および第2の発電層に用いるPCBMに換えて、例示化合物1を用いた以外はSC−105の作製法と同様にしてSC−106を得た。
(有機光電変換素子SC−107の作製)
前記SC−106の作製法において、第1の電極構成体11の第1の発電層と、第2の電極構成体12の第2の発電層とを対向させて貼り合せ、1MPaの圧力を掛けながら、ベーク処理およびUV光照射を行った以外は、SC−106の作製法と同様にしてSC−107を得た。
(有機光電変換素子SC−108の作製)
前記SC−107の作製法において、第1の発電層を構成する例示化合物2と例示化合物1を質量比1.2:0.8とし、第2の発電層を構成する例示化合物2と例示化合物1を質量比0.8:1.2として作製した以外は、SC−107の作製法と同様にしてSC−108を得た。
〔光電変換素子のエネルギー変換特性評価〕
上記方法で作製した有機光電変換素子について、ソーラーシミュレーターを用いたAM1.5Gフィルター、100mW/cmの強度の光を照射し、有効面積を4.0mmにしたマスクを受光部に重ね、同素子上に形成した4箇所の受光部それぞれについて、短絡電流密度Jsc(mA/cm)及び開放電圧Voc(V)、フィルファクターffから式1を用いてエネルギー変換効率η(%)を得て、その平均値を求め、SC−101のエネルギー変換効率を100としたとき相対値を表1に示した。
〔式1〕 Jsc(mA/cm)×Voc(V)×ff=η(%)
〔折り曲げ耐性評価〕
上記方法で作製した有機光電変換素子について、1インチφのプラスチック製の円柱棒を用意し、表裏を1セットとして、50セット巻きつけた前後のエネルギー変換効率ηの保持率を式2に従って求め、表4に示した。
〔式2〕 保持率(%)=巻きつけ後のη/巻きつけ前のη×100
Figure 2010103205
表1より、本発明の有機光電変換素子は、比較の有機光電変換素子に対して明らかに、エネルギー変換特性折り曲げ耐性において優れていることがわかる。
本発明に係る有機光電変換素子の製造方法の概略図である。
符号の説明
1 第1の電極
2 第1の電荷輸送層
3 第1の発電層
4 第2の発電層
5 第2の電荷輸送層
6 第2の電極
10 有機光電変換素子
11 第1の電極構成体
12 第2の電極構成体
13 有機光電変換素子の前駆体

Claims (7)

  1. 第1の電極上に、第1の電荷輸送層を形成する工程と、少なくともp型半導体材料前駆体とn型半導体材料前駆体のいずれかを含む第1の発電層を形成する工程とからなる第1の工程と、第2の電極上に、第2の電荷輸送層を形成する工程と、少なくともp型半導体材料前駆体とn型半導体材料前駆体のいずれかを含む第2の発電層を形成する工程とからなる第2の工程の後、該第1の工程で作製した第1の発電層と、該第2の工程で作製した第2の発電層とを対向させて貼り合せた後、前記p型半導体材料前駆体、若しくはn型半導体材料前駆体を、外部刺激による化学構造変化をさせることによって、該第1の発電層と該第2の発電層とを接合させることを特徴とする有機光電変換素子の製造方法。
  2. 有機光電変換素子が、p型半導体材料とn型半導体材料を含むバルクヘテロジャンクション層からなる発電層を有す有機光電変換素子であることを特徴とする請求項1記載の有機光電変換素子の製造方法。
  3. 前記p型半導体材料前駆体とn型半導体材料前駆体のうち少なくとも一方が、架橋性の置換基を有した前駆体であることを特徴とする請求項1記載の有機光電変換素子の製造方法。
  4. 前記外部刺激が、加熱処理、およびUV光照射処理から選ばれる少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1又は3記載の有機光電変換素子の製造方法。
  5. 前記貼り合せと接合を、加圧したまま外部刺激処理することを特徴とする請求項1、3又は4記載の有機光電変換素子の製造方法。
  6. 前記第1の発電層と第2の発電層に含まれる、p型半導体材料とn型半導体材料の組成比が異なることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の有機光電変換素子の製造方法。
  7. 前記第1の発電層と第2の発電層とが、それぞれ塗布法により形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の有機光電変換素子の製造方法。
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