JP2010103136A - 表面処理液及び疎水化処理方法、並びに疎水化された基板 - Google Patents

表面処理液及び疎水化処理方法、並びに疎水化された基板 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の疎水化処理を簡便かつ効率的に実現可能な表面処理液及びその表面処理液を用いた疎水化処理方法、並びに疎水化された基板を提供する。
【解決手段】シリル化剤と、炭化水素系非極性溶剤とを含有する表面処理液を用いて、基板の疎水化処理を行う。シリル化剤としてはN,N−ジメチルアミノトリメチルシラン(DMATMS)が好ましく、炭化水素系非極性溶剤としては炭素数6〜12の直鎖状若しくは分岐鎖状の炭化水素系溶剤、又はテルペン系溶剤が好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板の疎水化処理に用いられる表面処理液及びその表面処理液を用いた疎水化処理方法、並びに疎水化された基板に関する。
半導体デバイス等の各種電子デバイスにおける微細構造の製造には、リソグラフィー法が多用されている。近年、デバイス構造の微細化に伴って、リソグラフィー工程におけるレジストパターンの微細化が要求されている。このような微細なパターン形成を達成するためには、露光装置の改良、及びそれに対応するレジスト材料の開発が第1のポイントとなる。露光装置においては、Fエキシマレーザー、EUV(極端紫外光)、電子線、X線、軟X線等の露光波長の短波長化やレンズの開口数(NA)の増大等が開発ポイントとしては一般的である。
しかしながら、露光波長の短波長化には高額な新たな露光装置が必要となり、また、レンズの高NA化では、解像度と焦点深度幅とがトレードオフの関係にあるため、解像度を上げても焦点深度幅が低下するという問題がある。
そこで、このような問題を解決するリソグラフィー技術として、液浸リソグラフィー(Liquid Immersion Lithography;以下、液浸露光ということがある。)が提案されている(非特許文献1を参照)。この液浸露光では、露光装置の対物レンズとレジスト膜(又はレジスト保護膜)との間に、空気よりも高屈折率の液体(液浸媒体)を介在させて露光(浸漬露光)を行う。この液浸露光によれば、同じ露光波長の光源を用いても、より短波長の光源を用いた場合や高NAレンズを用いた場合と同様の高解像性を達成でき、しかも焦点深度幅の低下もないといわれている。また、液浸露光は、既存の露光装置を用いて行うことができる。そのため、液浸露光は、低コストで、高解像性で、かつ焦点深度幅にも優れるレジストパターンの形成を実現できると予想され、多額な設備投資を必要とする半導体素子の製造において、コスト的にも、解像度等のリソグラフィー特性的にも、半導体産業に多大な効果を与えるものとして大変注目されている。
この液浸露光は、あらゆるパターン形状の形成において有効であり、さらに、現在検討されている位相シフト法、変形照明法等の超解像技術と組み合わせることも可能であるとされている。現在、液浸露光技術としては、主に、ArFエキシマレーザーを光源とする技術が活発に研究されている。また、現在、液浸媒体としては、主に水が検討されている。
プロシーディングスオブエスピーアイイー(Proceedings of SPIE),第5754巻,第119−128頁(2005年) 特開昭60−25231号公報 特開2007−19465号公報
ところで、液浸露光に際しては、露光装置の対物レンズとレジスト膜(又はレジスト保護膜)との間に、液浸媒体として例えば水を介在させるため、基板のエッジ部分(外縁部)や裏面に水が回り込む問題が考えられる。このような水の回り込みを防ぐためには、基板を疎水化することが有効である。
従来、基板を疎水化する方法としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)の窒素バブリングによるベーパー処理が広く適用されている(特許文献1を参照)。また、疎水性をさらに高めるため、HMDSに代わり、フッ素で置換されたアルキル基又はアルケニル基を有するシリル化剤を用いる方法も提案されている(特許文献2を参照)。
しかしながら、特許文献1,2のようなシリル化剤のベーパー処理は、加熱、窒素バブリング等が必要であり、簡便な方法とは言い難かった。また、基板中心部分には無機反射防止膜(無機BARC)や有機反射防止膜(有機BARC)が形成されることが多く、そのような部分には疎水化処理は必要ないと考えられるが、シリル化剤のベーパー処理では、このような疎水化処理が必要ない部分についても必然的に処理されることになるため、効率的ではなかった。
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたものであり、基板の疎水化処理を簡便かつ効率的に実現可能な表面処理液及びその表面処理液を用いた疎水化処理方法、並びに疎水化された基板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その結果、シリル化剤を溶剤に希釈して表面処理液とすれば、疎水化処理が必要な部分のみ、例えば基板の外縁部のみを疎水化することも可能になることを見出した。さらに、シリル化剤を通常の溶剤に希釈して基板に塗布した場合には、ベーパー処理を行った場合と比較して疎水化の程度が著しく低下するが、特定の溶剤に希釈して基板に塗布した場合には、ベーパー処理を行った場合と同程度に疎水化の程度が高まることを見出した。本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、具体的には以下のとおりである。
本発明の第一の態様は、基板の疎水化処理に用いられる表面処理液であって、シリル化剤と、炭化水素系非極性溶剤とを含有する表面処理液である。
本発明の第二の態様は、基板に本発明に係る表面処理液を塗布し、疎水化する疎水化処理方法である。
本発明の第三の態様は、本発明に係る疎水化処理方法によって疎水化された基板である。
本発明によれば、基板の疎水化処理を簡便かつ効率的に実現可能な表面処理液及びその表面処理液を用いた疎水化処理方法、並びに疎水化された基板を提供することができる。
≪表面処理液≫
本発明に係る表面処理液は、シリル化剤と、炭化水素系非極性溶剤とを含有するものである。以下、各成分について詳細に説明する。
<シリル化剤>
本発明に係る表面処理液は、基板表面を疎水化するためのシリル化剤を含有する。
シリル化剤としては、特に限定されず、従来公知のあらゆるシリル化剤を用いることができる。具体的には、例えば下記式(1)〜(3)で表されるシリル化剤を用いることができる。
Figure 2010103136
(式(1)中、Rは水素原子、又は飽和若しくは不飽和アルキル基を示し、Rは飽和若しくは不飽和アルキル基、飽和若しくは不飽和シクロアルキル基、又は飽和若しくは不飽和ヘテロシクロアルキル基を示す。R及びRは互いに結合して窒素原子を有する飽和又は不飽和ヘテロシクロアルキル基を形成してもよい。)
Figure 2010103136
(式(2)中、Rは水素原子、メチル基、トリメチルシリル基、又はジメチルシリル基を示し、R,Rはそれぞれ独立に水素原子、メチル基、アルキル基、又はビニル基を示す。)
Figure 2010103136
(式(3)中、XはO、CHR、CHOR、CR、又はNRを示し、R,Rはそれぞれ独立に水素原子、飽和若しくは不飽和アルキル基、飽和若しくは不飽和シクロアルキル基、トリアルキルシリル基、トリアルキルシロキシ基、アルコキシ基、フェニル基、フェネチル基、又はアセチル基を示し、Rは水素原子、アルキル基、又はトリアルキルシリル基を示す。)
上記式(1)で表されるシリル化剤としては、N,N−ジメチルアミノトリメチルシラン、N,N−ジエチルアミノトリメチルシラン、t−ブチルアミノトリメチルシラン、アリルアミノトリメチルシラン、トリメチルシリルアセタミド、トリメチルシリルピペリジン、トリメチルシリルイミダゾール、トリメチルシリルモルホリン、3−トリメチルシリル−2−オキサゾリジノン、トリメチルシリルピラゾール、トリメチルシリルピロリジン、2−トリメチルシリル−1,2,3−トリアゾール、1−トリメチルシリル−1,2,4−トリアゾール等が挙げられる。
また、上記式(2)で表されるシリル化剤としては、ヘキサメチルジシラザン、N−メチルヘキサメチルジシラザン、1,2−ジ−N−オクチルテトラメチルジシラザン、1,2−ジビニルテトラメチルジシラザン、ヘプタメチルジシラザン、ノナメチルトリシラザン、トリス(ジメチルシリル)アミン等が挙げられる。
また、上記式(3)で表されるシリル化剤としては、トリメチルシリルアセテート、トリメチルシリルプロピオネート、トリメチルシリルブチレート、トリメチルシリルオキシ−3−ペンテン−2−オン等が挙げられる。
これらの中でも、基板の疎水性をより高めることができる点から、N,N−ジメチルアミノトリメチルシラン(DMATMS)が好ましい。このDMATMSは、従来汎用されているHMDSと比較して、基板の疎水性をより一層高めることができる。
シリル化剤の含有量は、表面処理液中、0.1〜50質量%が好ましく、0.5〜30質量%がより好ましく、1.0〜20質量%がさらに好ましい。上記範囲とすることにより、表面処理液の塗布性を確保した上で基板の疎水性を十分に高めることができる。
<炭化水素系非極性溶剤>
本発明に係る表面処理液は、シリル化剤を希釈するための炭化水素系非極性溶剤を含有する。シリル化剤を希釈する溶剤としてこのような炭化水素系非極性溶剤を用いることにより、基板を処理した際の疎水化の程度を高めることができる。一方、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、乳酸エチル等のカルボニル基、エステル結合、水酸基、カルボキシル基等を有する極性溶剤を用いた場合には、同じシリル化剤を用いても疎水化の程度は著しく低下する。これは、シリル化剤の反応性が高いために極性溶剤と反応してしまうためである。
炭化水素系非極性溶剤としては、直鎖状、分岐鎖状、又は環状の炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、テルペン系溶剤等が挙げられる。その中でも、炭素数6〜12の直鎖状若しくは分岐鎖状の炭化水素系溶剤、又はテルペン系溶剤が好ましい。
炭素数6〜12の直鎖状若しくは分岐鎖状の炭化水素系溶剤としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、メチルオクタン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン等が挙げられる。
また、テルペン系溶剤としては、p−メンタン、o−メンタン、m−メンタン等のメンタン、ジフェニルメンタン、リモネン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン等のテルピネン、ボルナン、ノルボルナン、ピナン、α−ピネン、β−ピネン等のピネン、カラン、ロンギホレン等のモノテルペン類、アビエタン等のジテルペン類、等が挙げられる。
特に、炭素数7〜10の直鎖状の炭化水素系溶剤、メンタン、及びピナンは、本発明の効果に優れるため好ましい。
これらの炭化水素系非極性溶剤は、単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
≪疎水化処理方法≫
本発明に係る疎水化処理方法は、基板に本発明に係る表面処理液を塗布し、疎水化するものである。本発明に係る表面処理液は溶液の状態であるため、回転塗布等の簡便な方法により、基板の疎水化処理を行うことができる。また、疎水化処理が必要な部分のみ、例えば基板の外縁部のみを疎水化することも可能である。
基板としては、Si、SiO、SiON、SiN、p−Si、α−Si、W、W−Si、Al、Cu、Al−Si等からなる基板が挙げられる。その中でも、シリコンウェーハが好ましい。
基板に表面処理液を塗布する方法としては、特に限定されるものではないが、回転塗布が好ましい。塗布に際しては、表面処理液を基板表面に全面塗布するようにしてもよいが、前述したように、基板中心部分には通常、無機反射防止膜(無機BARC)や有機反射防止膜(有機BARC)が形成され、疎水化処理は必要ないため、外縁部のみに回転塗布することが好ましい。特にシリコンウェーハの場合には、ウェーハ端面の傾斜部(ベベル)に回転塗布することが好ましい。なお、本明細書における「外縁部」とは、基板端面(側面)と基板上面の周縁部(外周から3mm程度)との一方又は両方を示す概念である。
参考のため、表面処理液を基板外縁部のみに回転塗布可能な基板処理装置の要部構成を図1に示す。図1において、円形の基板Wは、スピンチャック30によって略水平姿勢に保持されている。スピンチャック30の下面側中央部には、モータ32のモータ軸31が垂設されている。モータ32が駆動してモータ軸31を正方向又は逆方向に回転させることにより、スピンチャック30及びそれに保持された基板Wが水平面内にて回転する。
基板処理装置1には、塗布処理時に回転する基板Wから飛散するレジスト材料や表面処理液を受け止めて回収するカップ33が設けられている。カップ33は、スピンチャック30に対して相対的に昇降自在とされており、基板Wにレジスト材料や表面処理液を塗布する際には、図1に示すように、スピンチャック30に保持された基板Wの周囲にカップ33が位置する。この状態においては、回転する基板Wから飛散するレジスト材料や表面処理液がカップ33の内壁面によって受け止められ、下方の排出口(図示せず)へと導かれる。また、外部の搬送ロボットが基板処理装置1に対して基板Wの搬出入を行う際には、カップ33の上端よりもスピンチャック30が突き出た状態となる。
レジスト材料を吐出する塗布ノズル10は配管11を介してレジスト材料供給源12と連通接続されている。配管11にはフィルター、ポンプ、電磁バルブ等(いずれも図示せず)が介設されている。塗布ノズル10は、スピンチャック30に基板Wが保持されているときに、その基板Wの中心近傍にレジスト材料を着液できるように構成されている。
一方、表面処理液を吐出する塗布ノズル20は、配管21を介して表面処理液供給源22と連通接続されている。配管21にはフィルター、ポンプ、電磁バルブ等(いずれも図示せず)が介設されている。塗布ノズル20は、スピンチャック30に基板Wが保持されているときに、その基板Wの外縁部に表面処理液を着液できるように構成されている。なお、この塗布ノズル20は、本発明に係る表面処理液のために専用に設けられたものが好ましいが、EBR(Edge Bead Remover)処理に用いられるEBR塗布ノズルが流用可能である場合には、EBR塗布ノズルと兼用であってもよい。
基板Wの疎水化処理を行う際には、モータ32によって基板Wを回転させつつ、塗布ノズル20から基板Wの外縁部に表面処理液を吐出すればよい。これにより、吐出された表面処理液の着液地点がスピンチャック30に保持された基板Wの外縁部に沿って移動し、外縁部が疎水化されることになる。
≪レジストパターン形成方法≫
本発明に係る疎水化処理方法によって疎水化された基板は、液浸露光により基板上にレジストパターンを形成する際に好適である。そこで、以下では、液浸露光により基板上にレジストパターンを形成するレジストパターン形成方法について説明する。
液浸露光により基板上にレジストパターンを形成するには、先ず、本発明に係る疎水化処理方法によって疎水化された基板上にレジスト材料をスピンナー等で塗布し、80〜150℃で40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間加熱し、レジスト膜を形成する。なお、基板には無機反射防止膜(無機BARC)や有機反射防止膜(有機BARC)が形成されていてもよい。
レジスト材料としては、特に限定されず、ネガ型及びポジ型のレジスト材料を含め、従来公知のレジスト材料を任意に使用できる。このようなレジスト材料としては、(i)ナフトキノンジアジド化合物とノボラック樹脂とを含有するポジ型レジスト材料、(ii)露光により酸を発生する化合物、酸の作用によりアルカリ溶液に対する溶解性が増大する化合物、及びアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ型レジスト材料、(iii)露光により酸を発生する化合物、及び酸の作用によりアルカリ溶液に対する溶解性が増大する基を有するアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ型レジスト材料、(iv)光により酸又はラジカルを発生する化合物、架橋剤、及びアルカリ可溶性樹脂を含有するネガ型レジスト材料等が挙げられる。
次に、必要に応じて、レジスト膜上にレジスト保護膜形成用材料をスピンナー等で塗布し、80〜150℃で40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間加熱し、レジスト保護膜を形成する。レジスト保護膜形成用材料としては、特に限定されず、フッ素含有樹脂を含有し、液浸媒体によるレジスト膜の変質や、レジスト膜からの成分溶出による液浸媒体の変質を防止できるものであれば、従来公知のレジスト保護膜形成用材料を任意に使用できる。
次いで、露光装置の対物レンズとレジスト膜(又はレジスト保護膜)との間に液浸媒体を介在させ、その状態で所望のマスクパターンを介して、又は介さずに、露光(浸漬露光)を行う。露光装置としては、例えばNIKON社製、ASML社製の液浸露光装置を用いることができる。本発明に係る疎水化処理方法によって疎水化された基板を用いた場合には、露光に際しても、基板のエッジ部分(外縁部)や裏面に水が回り込むことを防ぐことができる。
液浸媒体としては、空気の屈折率よりも大きい屈折率を有する溶媒が好ましい。このような溶媒としては、例えば、水、フッ素系不活性液体、シリコン系溶剤等が挙げられる。フッ素系不活性液体の具体例としては、CHCl、COCH、COC、C等のフッ素系化合物を主成分とする液体等が挙げられ、沸点が70〜180℃のものが好ましく、80〜160℃のものがより好ましい。これらの中でも、取扱い等の点から水が好ましい。
また、露光光としては、特に限定されず、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー、EUV(極紫外線)、VUV(真空紫外線)、EB(電子線)、X線、軟X線等の放射線を用いることができる。
次いで、露光後の基板を80〜150℃で40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間加熱する。次いで、必要に応じてレジスト保護膜を剥離した後、アルカリ現像液、例えば0.1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を用いてレジスト膜の現像処理を行う。その後、乾燥を行うことにより、レジストパターンが得られる。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1〜4、比較例1,2]
シリル化剤としてN,N−ジメチルアミノトリメチルシラン(DMATMS)を用い、これをn−ヘプタン、n−デカン、p−メンタン、ピナン、シクロヘキサノン、又はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)で1質量%に希釈して、表面処理液を調製した。この表面処理液をコーターのEBR塗布ノズルにセットし、1000rpmで回転している8インチシリコンウェーハに回転塗布して、シリコンウェーハの疎水化処理を行った。そして、Dropmaster700(協和界面科学社製)を用い、塗布部分に純水液滴(2.5μL)を滴下して、その接触角を測定した。結果を表1に示す。
[比較例3]
シリル化剤としてN,N−ジメチルアミノトリメチルシラン(DMATMS)を用い、これをレジスト塗布装置SK−W80A(大日本スクリーン製造社製)のHMDS処理ユニットにセットし、90℃−30秒間のベーパー加熱条件で、8インチシリコンウェーハの疎水化処理を行った。そして、実施例1と同様にして、純水液滴を滴下したときの接触角を測定した。結果を表1に示す。
[実施例5〜8、比較例4,5]
シリル化剤としてヘキサメチルジシラザン(HMDS)を用いたほかは、実施例1〜4、比較例1,2と同様にして8インチシリコンウェーハの疎水化処理を行い、純水液滴を滴下したときの接触角を測定した。結果を表1に示す。
[比較例6]
シリル化剤としてヘキサメチルジシラザン(HMDS)を用いたほかは、比較例3と同様にして8インチシリコンウェーハの疎水化処理を行い、純水液滴を滴下したときの接触角を測定した。結果を表1に示す。
[実施例9〜12、比較例7,8]
シリル化剤としてトリメチルシリルオキシ−3−ペンテン−2−オン(TMSP)を用いたほかは、実施例1〜4、比較例1,2と同様にして8インチシリコンウェーハの疎水化処理を行い、純水液滴を滴下したときの接触角を測定した。結果を表1に示す。
[比較例9]
シリル化剤としてトリメチルシリルオキシ−3−ペンテン−2−オン(TMSP)を用いたほかは、比較例3と同様にして8インチシリコンウェーハの疎水化処理を行い、純水液滴を滴下したときの接触角を測定した。結果を表1に示す。
[比較例10]
疎水化処理を行っていない8インチシリコンウェーハについて、純水液滴を滴下したときの接触角を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2010103136
表1から分かるように、シリル化剤と炭化水素系非極性溶剤とを含有する表面処理液を用いた実施例1〜12では、純水の接触角がシリル化剤をベーパー処理した比較例3,6,9と同程度に向上していた。特に、シリル化剤としてDMATMSを用いた実施例1,2では、他のシリル化剤を用いた場合よりも接触角が向上していた。一方、シリル化剤を炭化水素系非極性溶剤ではなくシクロヘキサノンやPGMEAに希釈した比較例1,2,4,5,7,8では、それぞれ同じシリル化剤を炭化水素系非極性溶剤に希釈した場合と比較して、接触角が著しく低下していた。
表面処理液を基板外縁部のみに回転塗布可能な基板処理装置の要部構成を示す図である。
符号の説明
1 基板処理装置
10 塗布ノズル
11 配管
12 レジスト材料供給源
20 塗布ノズル
21 配管
22 表面処理液供給源
30 スピンチャック
31 モータ軸
32 モータ
33 カップ
W 基板

Claims (7)

  1. 基板の疎水化処理に用いられる表面処理液であって、
    シリル化剤と、炭化水素系非極性溶剤とを含有する表面処理液。
  2. 前記シリル化剤の含有量が0.1〜50質量%である請求項1記載の表面処理液。
  3. 前記炭化水素系非極性溶剤が炭素数6〜12の直鎖状若しくは分岐鎖状の炭化水素系溶剤、又はテルペン系溶剤である請求項1又は2記載の表面処理液。
  4. 前記シリル化剤がN,N−ジメチルアミノトリメチルシラン(DMATMS)である請求項1から3のいずれか1項記載の表面処理液。
  5. 基板に請求項1から4のいずれか1項記載の表面処理液を塗布し、疎水化する疎水化処理方法。
  6. 前記基板の外縁部にのみ前記表面処理液を塗布する請求項5記載の疎水化処理方法。
  7. 請求項5又は6記載の疎水化処理方法によって疎水化された基板。
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