JP5218762B2 - レジストパターンの形成方法 - Google Patents

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本発明は、リソグラフィー工程において、表面にヒドロキシ基を有するレジスト下層膜を適用した、レジストパターンの形成方法に関する。
近年、半導体素子の高集積化に伴い、配線などのパターンの微細化が求められている。微細なパターンを形成するために、露光用の光源としてArFエキシマレーザー(波長約193nm)のような短波長光を採用し、レジストパターンを形成することが行われている。
レジストパターンのアスペクト比(高さ/幅)が大きくなるほど、パターン倒れが発生しやすくなる。パターン倒れを防ぐためには、レジストの膜厚を薄くする必要がある。しかしながら、膜厚の薄いレジストから形成されるレジストパターンは、当該レジストパターンをマスクとして被エッチング材料をドライエッチングする際、消失してしまうおそれがある。パターン倒れを防ぎ、且つ所望の断面形状を有するレジストパターンを形成するため、レジスト下層膜(反射防止膜)が設けられる。
ポリシロキサンなどの珪素含有化合物を含む、レジスト下層膜形成用組成物が知られている。当該組成物をスピンコート等により塗布し、ベークすることによりレジスト下層膜を形成し、その上に有機レジストを塗布し、公知の方法によりレジストパターンを形成する。その際、レジスト下層膜とレジストパターンとの界面は、密着性が高いことが必要である。しかしながら、従来は、珪素含有化合物を含む組成物から形成されたレジスト下層膜と、有機レジストから形成されたレジストパターンとの密着性は、高いとはいえないという問題があった。さらに、ポリシロキサンを含む組成物から形成されたレジスト下層膜上に、ポジ型のフォトレジスト溶液を用いてレジストパターンを形成すると、当該レジストパターンの、基板に垂直方向の断面形状は、アンダーカット形状になりやすいという問題があった。これらの問題は、レジストパターンが倒壊する要因になる。なお、前述のレジスト下層膜上に、ネガ型のフォトレジスト溶液を用いてレジストパターンを形成すると、当該レジストパターンの、基板に垂直方向の断面形状は、フッティング(裾引き)形状、又は隣り合うレジストパターンの裾部が繋がった形状になりやすい。
下記特許文献1には、レジストパターンの倒壊を抑制することができる、反射防止膜形成方法が開示されている。すなわち、ヘキサメチルジシラザンを含む液体又は気体による反射防止膜に対する表面改質処理を行い、その後前記反射防止膜上に、レジスト膜を形成する方法である。
特開2007−208067号公報
上記特許文献1に記載の方法は、反射防止膜とレジスト膜との密着性を向上させるものであるが、レジストパターンをアンダーカット形状又はフッティング形状から所望の形状、すなわち概略矩形状(裾部がストレートな形状)にする方法ではない。レジストパターンが所望の形状にならない場合、当該レジストパターンをマスクとして被加工層をエッチングする際、当該被加工膜から目的の形状のパターンを形成することができない。
本発明は、レジストパターン形成時の露光におけるフォーカス深度マージンが広く、且つレジスト下層膜上に所望の形状のレジストパターンを形成することを目的とする。
本発明は、ヒドロキシ基(OH基)を少なくとも表面に有するレジスト下層膜が形成された基板を用意し、前記レジスト下層膜の表面上にビニルエーテル類を含有する層を形成し、前記レジスト下層膜の表面からヒドロキシ基を消滅又は減少させる処理を行い、その後前記ビニルエーテル類を洗浄し、前記処理が行われたレジスト下層膜の表面上にレジスト膜を形成し、少なくとも前記レジスト膜に対し露光及び現像を行う、レジストパターンの形成方法である。このレジスト膜は、ポジ型でもネガ型でもよい。
前記ビニルエーテル類は、例えば下記式(1’)又は式(1”)で表される化合物[式中、R及びRはそれぞれ独立に炭素原子数1乃至18の有機基を表す]である。本明細書において、前記有機基とは、1つ以上の炭素原子及び1つ以上の水素原子を少なくとも有する基と定義する。したがって、炭素原子及び水素原子に加えて例えば酸素原子を有してもよい。
前記レジスト下層膜表面のヒドロキシ基は、前記式(1’)又は式(1”)で表されるビニルエーテル類と反応するものである。当該ヒドロキシ基は、プロトン(H+)を与える性質を有する、と表現することができる。
前記レジスト下層膜は、ヒドロキシ基を有する材料(化合物)を含む組成物を、塗布し、所定の温度で加熱(ベーク)することにより形成することができる。ヒドロキシ基を有する材料として、例えばポリシロキサンが挙げられる。ポリシロキサンとは、Si−O−Si結合を主鎖に有するポリマー又はオリゴマーである。ただし、ポリシロキサンに限定されるものではなく、末端にヒドロキシ基を有するポリシランでもよく、ポリシロキサン及びポリシランのような珪素含有樹脂(オリゴマーを含む)でなくてもよい。例えばフェノール樹脂、ポリヒドロキシスチレン、カリックスアレーンのようなヒドロキシ基を有する有機樹脂又はオリゴマーでもよいし、カルボキシル基に由来するOH基を有する有機樹脂(例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアミド酸)でもよい。
上記レジスト下層膜は、単層でもよいが、多層、例えば2層からなる構造とすることができ、2層構造における下層の表面はヒドロキシ基を有する必要がない。
前記式(1’)又は式(1”)で表される化合物は、例えばエチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、アジピン酸ビス[4−(ビニルオキシ)ブチル]、トリメチルシリルビニルエーテルが挙げられる。前記式(1’)で表される化合物の一例としてオクタデシルビニルエーテル、及び前記式(1”)で表される化合物の一例としてアジピン酸ビス[4−(ビニルオキシ)ブチル]を下記式に表す。

前記ビニルエーテル類を含有する層は、例えばディップ法、スピンコート法、スプレー法などの塗布法により、当該ビニルエーテル類を含有する溶液を、前記レジスト下層膜の表面上に塗布することによって形成することができる。このビニルエーテル類を含有する溶液には、当該ビニルエーテル類を溶解可能な有機溶媒が含まれる。
前記レジスト下層膜の表面からヒドロキシ基を消滅又は減少させる処理は、例えば、上記ビニルエーテル類を含有する層(ビニルエーテル類を含有する溶液)を、所定の温度で加熱(ベーク)して、ヒドロキシ基をビニルエーテル類と反応させることにより行われる。ここで、所定の温度とは、例えば100℃乃至240℃の範囲である。また、ヒドロキシ基との反応性が高いビニルエーテル類(例えばトリメチルシリルビニルエーテル)を選択することにより、上記のように100℃乃至240℃で加熱することなく、室温で所定の時間保持することによって、ヒドロキシ基を消滅又は減少させることができる。その結果、レジスト下層膜表面のヒドロキシ基は保護基により保護され、当該レジスト下層膜の表面に、単分子層が形成される。この単分子層は感光性を示すが、ヘキサメチルジシラザンによるレジスト下層膜の表面処理では、感光層は形成されない。上記加熱(ベーク)の前に、塗布された上記ビニルエーテル類を含有する溶液から有機溶媒等を除去するために、乾燥処理を行うことができる。
ビニルエーテル類を含有する溶液に含まれる有機溶媒として、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、乳酸エチル、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、アセチルアセトン、トルエンが挙げられる。
前記ビニルエーテル類の洗浄は、未反応のまま残留する当該ビニルエーテル類を除去するために行われる。上記洗浄には、ビニルエーテル類を溶解可能な有機溶媒が用いられ、上記ビニルエーテル類を含有する溶液を構成する有機溶媒が好ましく用いられる。
前記レジスト膜に対する露光及び現像による作用は、前記レジスト下層膜表面に形成された単分子層にも及ぶ。したがって、露光部は、その単分子層からヒドロキシ基を有する親水性を示す表面に戻る。そのため、現像後のレジスト下層膜表面に、残渣が生じる問題が発生しにくくなる。
前記レジスト下層膜が形成された基板は、代表的にはシリコンウエハーであるが、SOI(Silicon on Insulator)基板、又は砒化ガリウム(GaAs)、リン化インジウム(InP)、リン化ガリウム(GaP)などの化合物半導体ウエハーを用いてもよい。
本発明により、レジスト下層膜上に、アンダーカット形状でなく、逆にフッティング形状でもない、所望の形状のレジストパターンを形成することができる。そして、レジスト下層膜表面のヒドロキシ基が保護基により保護される割合が高すぎることは、所望の形状のレジストパターンを形成する妨げとならないため、当該割合を厳密に制御する必要はない。また、レジスト下層膜とレジストパターンとの密着性が向上する。さらに、レジストパターン形成時のフォーカス深度マージンが広いため、レジストパターンの倒壊が生じにくい。
本発明の概要について、模式図を用いて説明する。図1(A)は、レジスト下層膜101が形成された基板100を示す。そのレジスト下層膜101の表面は、ヒドロキシ基を有する。
図1(B)は、レジスト下層膜101の表面上に、前記式(1’)又は式(1”)で表される化合物を含有する溶液を塗布し、ビニルエーテル類を含有する層102が形成された状態を示す。
図1(C)は、レジスト下層膜101の表面からヒドロキシ基を消滅又は減少させる処理を行い、前述の単分子層103(以下、本明細書ではこの単分子層を“SAM”と称する)が形成され、更にレジスト下層膜101の表面上に未反応で残留する式(1’)又は式(1”)で表される化合物の洗浄を行った後の状態を示す。“SAM”とは、自己組織化単分子層“Self−Assembled Monolayer”の略称である。ビニルエーテル類として式(1’)で表される化合物を用いる場合、上記処理の後、レジスト下層膜の表面102に形成される“SAM”は、下記式(2)で表される分子構造を有する。つまり、ヒドロキシ基が保護基によって保護された状態である。
図1(D)は、上記処理が行われたレジスト下層膜101の表面上に、例えばポジ型のフォトレジストを用い、所定の工程を経てレジストパターン104が形成された状態を示す。レジストパターン104を形成する際に行われる露光により、ポジ型レジスト膜から酸が発生し、さらに現像を行うことにより、“SAM”から保護基が脱離(脱保護)する。その結果、レジスト下層膜101の表面の脱保護部は、ヒドロキシ基を消滅又は減少させる前の表面に戻る。
以下、本発明について更に具体的に説明する。ただし、本発明は下記合成例及び実施例の記載に限定されるものではない。
本明細書に示すポリマーの平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略称する)による測定結果である。使用する装置、条件等は次のとおりである。
GPC装置:HLC−8220GPC(東ソー(株)製)
GPCカラム:Shodex〔登録商標〕KF803L,KF802,KF801(昭和電工(株)製)
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
流量:1.0ml/min
標準試料:ポリスチレン(昭和電工(株)製)
(合成例1)
陽イオン交換樹脂(商品名:アンバーリスト15JWET、ローム・アンド・ハース社製)24.80gに対し、下記式(3)、式(4)、式(5)、式(6):

で表されるモノマー(いずれも東京化成工業(株)製)をそれぞれ3.96g、2.96g、5.45g、48.71g、水21.61g及びプロピレングリコールモノメチルエーテル61.09gを加え、室温にて48時間攪拌した。
その後、上記陽イオン交換樹脂をろ過により除去した。ろ液を80℃に加熱したプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート143.79g中に滴下し、4時間攪拌してポリマーを得た。それから、減圧下でプロピレングリコールモノメチルエーテル、副生したメタノール及び水を留去した。ポリマーのGPCによる分子量は、ポリスチレン換算で重量平均分子量1500、数平均分子量1100であった。
得られたポリマーのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(濃度14.6質量%)20.00gに対し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート38.40gを加えた。このポリマー溶液を孔径0.1μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
(合成例2)
2−ビニルナフタレン30g、グリシジルメタクリレート3.5g及び1−ブトキシエチルメタクリレート4.5gをシクロヘキサノン112gに溶解させた後、フラスコ内を窒素にて置換し60℃まで昇温した。昇温後、シクロヘキサノン48gに溶解したアゾビスイソブチロニトリル1.9gを窒素加圧下添加し、24時間、60℃で反応させた。反応溶液を冷却後、メタノールに投入し、ポリマーを再沈殿、加熱乾燥して下記式(7)で表されるポリマーを得た。得られたポリマーのGPCによる分子量は、ポリスチレン換算で重量平均分子量が12000であった。
式(7)において、全繰り返し単位を1.0(100モル%)とすると、2−ビニルナフタレンを含む繰り返し単位aは0.8(80モル%)、グリシジルメタクリレートを含む繰り返し単位bは0.1(10モル%)、1−ブトキシエチルメタクリレートを含む繰り返し単位cは0.1(10モル%)の割合である。
得られたポリマー5gに、界面活性剤(DIC株式会社〔旧大日本インキ化学工業(株)〕製、商品名:メガファックR−30)0.03gを混合し、シクロヘキサノン23g及びプロピレングリコールモノメチルエーテル23gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、リソグラフィー工程に用いるレジスト下層膜形成組成物を調製した。当該組成物から形成されるレジスト下層膜(A層)は、本明細書の合成例1のレジスト下層膜形成組成物から形成されるレジスト下層膜(B層)と組み合わせて、多層膜を構成する。
(実施例1)
式(7)で表されるポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物をシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で240℃、1分間加熱し、膜厚250nmのレジスト下層膜(A層)を形成した。その上に、合成例1のレジスト下層膜形成組成物をスピンコート法により塗布し、ホットプレート上で240℃、1分間加熱し、膜厚80nmのレジスト下層膜(B層)を形成した。当該B層は、少なくともその表面にシラノール基(Si原子と結合したヒドロキシ基)を有する。なお、本明細書において、後述する実施例2乃至実施例6、比較例1及び比較例2で形成されるB層も同様に、少なくともその表面にシラノール基を有する。
シラノール基の存在は、以下の方法で間接的に確認することができる。即ち、シラノール基を有する表面が親水性を示すことを利用して、上記B層表面の水に対する接触角を測定し、更に後述する単分子層が形成される処理後のB層表面の水に対する接触角を測定し、これらの測定結果の大小により、相対的なシラノール基の存在量を確認できる。水に対する接触角が小さいほど親水性が高く(シラノール基が多く)、逆に水に対する接触角が大きいほど疎水性が高い(シラノール基が少ない)と判断できる。また、シラノール基の存在は、FT−NIR(フーリエ変換近赤外分光装置)を用いて分析することによって、確認することもできる。
上記B層を、オクタデシルビニルエーテル(東京化成工業(株)製)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(濃度0.5質量%)に60秒間浸漬し、引き続きスピンドライを行い、さらに205℃、1分間加熱した。この処理により、当該B層の表面は改質され、即ちヒドロキシ基がオクタデシルビニルエーテルと反応し、感光性を示す“SAM”が形成されたものと推定される。
その後、上記処理が行われたB層を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液に60秒間浸漬し、引き続きスピンドライを行い、さらに100℃、30秒間加熱した。これは、未反応のまま残留していると思われるオクタデシルビニルエーテルを除去するために行う、洗浄プロセスである。後述する実施例2でも、本実施例と同様の洗浄プロセスを行う。
その上に市販のフォトレジスト溶液(住友化学(株)製、商品名:PAR855)をスピナーにより塗布し、ホットプレート上で100℃、1分間加熱し、膜厚150nmのフォトレジスト膜(C層)を形成した。
(実施例2)
式(7)で表されるポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物をシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で240℃、1分間加熱し、膜厚250nmのレジスト下層膜(A層)を形成した。その上に、合成例1のレジスト下層膜形成組成物をスピンコート法により塗布し、ホットプレート上で240℃、1分間加熱し、膜厚80nmのレジスト下層膜(B層)を形成した。
上記B層を、オクタデシルビニルエーテル(東京化成工業(株)製)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(濃度1質量%)に60秒間浸漬し、引き続きスピンドライを行い、さらに205℃、1分間加熱した。この処理により、前述の実施例1と同様に、当該B層の表面に感光性を示す“SAM”が形成されたものと推定される。
その後、上記処理が行われたB層をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液に60秒間浸漬し、引き続きスピンドライを行い、さらに100℃、30秒間加熱した。その上に市販のフォトレジスト溶液(住友化学(株)製、商品名:PAR855)をスピナーにより塗布し、ホットプレート上で100℃、1分間加熱し、膜厚150nmのフォトレジスト膜(C層)を形成した。
(実施例3)
式(7)で表されるポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物をシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で240℃、1分間加熱し、膜厚250nmのレジスト下層膜(A層)を形成した。その上に、合成例1のレジスト下層膜形成組成物をスピンコート法により塗布し、ホットプレート上で240℃、1分間加熱し、膜厚80nmのレジスト下層膜(B層)を形成した。
上記B層を、アジピン酸ビス[4−(ビニルオキシ)ブチル](Sigma−Aldrich社製)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(濃度0.5質量%)に60秒間浸漬し、引き続きスピンドライを行い、さらに205℃、1分間加熱した。この処理により、当該B層の表面は改質され、即ちヒドロキシ基がアジピン酸ビス[4−(ビニルオキシ)ブチル]と反応し、感光性を示す“SAM”が形成されたものと推定される。
その後、上記処理が行われたB層をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液に60秒間浸漬し、引き続きスピンドライを行い、さらに100℃、30秒間加熱した。これは、未反応のまま残留していると思われるアジピン酸ビス[4−(ビニルオキシ)ブチル]を除去するために行う、洗浄プロセスである。後述する実施例4乃至実施例6でも、本実施例と同様の洗浄プロセスを行う。
その上に市販のフォトレジスト溶液(住友化学(株)製、商品名PAR855)をスピナーにより塗布し、ホットプレート上で100℃、1分間加熱し、膜厚150nmのフォトレジスト膜(C層)を形成した。
(実施例4)
式(7)で表されるポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物をシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で240℃、1分間加熱し、膜厚250nmのレジスト下層膜(A層)を形成した。その上に、合成例1のレジスト下層膜形成組成物をスピンコート法により塗布し、ホットプレート上で240℃、1分間加熱し、膜厚80nmのレジスト下層膜(B層)を形成した。
上記B層を、アジピン酸ビス[4−(ビニルオキシ)ブチル](Sigma−Aldrich社製)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(濃度1質量%)に60秒間浸漬し、引き続きスピンドライを行い、さらに205℃、1分間加熱した。この処理により、前述の実施例3と同様に、当該B層の表面に感光性を示す“SAM”が形成されたものと推定される。
その後、上記処理が行われたB層をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液に60秒間浸漬し、引き続きスピンドライを行い、さらに100℃、30秒間加熱した。その上に市販のフォトレジスト溶液(住友化学(株)製、商品名:PAR855)をスピナーにより塗布し、ホットプレート上で100℃、1分間加熱し、膜厚150nmのフォトレジスト膜(C層)を形成した。
(実施例5)
式(7)で表されるポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物をシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で240℃、1分間加熱し、膜厚250nmのレジスト下層膜(A層)を形成した。その上に、合成例1のレジスト下層膜形成組成物をスピンコート法により塗布し、ホットプレート上で240℃、1分間加熱し、膜厚80nmのレジスト下層膜(B層)を形成した。
上記B層を、アジピン酸ビス[4−(ビニルオキシ)ブチル](Sigma−Aldrich社製)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(濃度3質量%)に60秒間浸漬し、引き続きスピンドライを行い、さらに205℃、1分間加熱した。この処理により、前述の実施例3と同様に、当該B層の表面に感光性を示す“SAM”が形成されたものと推定される。
その後、上記処理が行われたB層をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液に60秒間浸漬し、引き続きスピンドライを行い、さらに100℃、30秒間加熱した。その上に市販のフォトレジスト溶液(住友化学(株)製、商品名:PAR855)をスピナーにより塗布し、ホットプレート上で100℃、1分間加熱し、膜厚150nmのフォトレジスト膜(C層)を形成した。
(実施例6)
式(7)で表されるポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物をシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で240℃、1分間加熱し、膜厚250nmのレジスト下層膜(A層)を形成した。その上に、合成例1のレジスト下層膜形成組成物をスピンコート法により塗布し、ホットプレート上で240℃、1分間加熱し、膜厚80nmのレジスト下層膜(B層)を形成した。
上記B層を、アジピン酸ビス[4−(ビニルオキシ)ブチル](Sigma−Aldrich社製)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(濃度10質量%)に60秒間浸漬し、引き続きスピンドライを行い、さらに205℃、1分間加熱した。この処理により、実施例3と同様に、当該B層の表面に感光性を示す“SAM”が形成されたものと推定される。
その後、上記処理が行われたB層をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液に60秒間浸漬し、引き続きスピンドライを行い、さらに100℃、30秒間加熱した。その上に市販のフォトレジスト溶液(住友化学(株)製、商品名:PAR855)をスピナーにより塗布し、ホットプレート上で100℃、1分間加熱し、膜厚150nmのフォトレジスト膜(C層)を形成した。
(比較例1)
式(7)で表されるポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物をシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で240℃、1分間加熱し、膜厚250nmのレジスト下層膜(A層)を形成した。その上に、合成例1のレジスト下層膜形成組成物をスピンコート法により塗布し、ホットプレート上で240℃、1分間加熱し、膜厚80nmのレジスト下層膜(B層)を形成した。
上記B層上に市販のフォトレジスト溶液(住友化学(株)製、商品名:PAR855)をスピナーにより塗布し、ホットプレート上で100℃、1分間加熱し、膜厚150nmのフォトレジスト膜(C層)を形成した。
(比較例2)
式(7)で表されるポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物をシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で240℃、1分間加熱し、膜厚250nmのレジスト下層膜(A層)を形成した。その上に、合成例1のレジスト下層膜形成組成物をスピンコート法により塗布し、ホットプレート上で240℃、1分間加熱し、膜厚80nmのレジスト下層膜(B層)を形成した。
上記B層を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液に60秒間浸漬し、引き続きスピンドライを行い、さらに100℃、30秒間加熱した。その上に市販のフォトレジスト溶液(住友化学(株)製、商品名:PAR855)をスピナーにより塗布し、ホットプレート上で100℃、1分間加熱し、膜厚150nmのフォトレジスト膜(C層)を形成した。
<レジストパターニング評価>
レジストのパターニングは、スキャナ(ASML社製、PAS5500/1100、波長193nm、NA:0.75、σ:0.89/0.59(Dipole))を用いて行った。ターゲットは現像後のレジストパターンのライン幅及びそのライン間の幅が0.08μmである、いわゆるラインアンドスペース(デンスライン)であり、ライン本数が9本形成されるように設定されたフォトマスクを通して露光をおこなった。その後、ホットプレート上で105℃、1分間加熱し、冷却後、工業規格の60秒シングルパドル式工程にて現像液(2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液)で現像した。
フォーカス深度マージンは次のようにして決定した。すなわち、上記露光を、最適フォーカス位置を基準としてフォーカスの位置を上下に0.1μmずつずらしながら行い、その後の現像処理によりレジストパターンを形成した。そして、形成されるべきレジストパターンのライン9本のうち、5本以上のラインが倒壊することなく形成されている場合を合格とし、残っているラインの数が5本未満の場合を不合格とした。そして、その合格の結果を得ることのできるフォーカス位置のずれの上下の幅をフォーカス深度マージンとした。したがって不合格の場合、フォーカス深度マージンの値は存在しない。フォーカス深度マージンは密着性に関係し、当該フォーカス深度マージンが狭いほど、レジストパターンとレジスト下層膜との密着性が低いことを示す。
〔表1〕
――――――――――――――――――――――――――――――――
フォーカス深度マージン ライン裾形状
(μm)
実施例1 0.3 良好
実施例2 0.4 良好
実施例3 0.5 良好
実施例4 0.5 良好
実施例5 0.4 良好
実施例6 0.4 良好
比較例1 0.2 アンダーカット
比較例2 0.2 アンダーカット
――――――――――――――――――――――――――――――――
表1は、フォーカス深度マージンとレジストパターンのラインの裾形状を、本明細書の各実施例及び各比較例ごとに表している。表1において、ラインの裾形状は、レジストパターンの上面、及び基板と垂直方向におけるレジストパターンの断面形状を観察した結果を示しており、各ラインが概略矩形状で、その裾形状がストレートであることが好ましい。フォーカス深度マージンの観点では、実施例3及び実施例4が最も好ましく、次いで実施例2、実施例5及び実施例6が好ましいといえる。一方、比較例1及び比較例2は最もフォーカス深度マージンが狭く、裾形状もアンダーカットとなった。よって、表面に“SAM”が形成されたレジスト下層膜を使用することは、所望の形状のレジストパターンを形成するために有用であることが示された。
本発明に係るレジストパターンの形成方法を示す図である。
符号の説明
100 基板
101 レジスト下層膜
102 ビニルエーテル類を含有する層
103 単分子層
104 レジストパターン

Claims (5)

  1. ヒドロキシ基を少なくとも表面に有するレジスト下層膜が形成された基板を用意し、
    前記レジスト下層膜の表面上にビニルエーテル類を含有する層を形成し、
    前記レジスト下層膜の表面からヒドロキシ基を消滅又は減少させる処理を行い、
    その後前記ビニルエーテル類を洗浄し、
    前記処理が行われたレジスト下層膜の表面上にレジスト膜を形成し、
    少なくとも前記レジスト膜に対し露光及び現像を行う、レジストパターンの形成方法。
  2. 請求項1において、前記ビニルエーテル類は、下記式(1’)又は式(1”)で表される化合物[式中、R及びRはそれぞれ独立に炭素原子数1乃至18の有機基を表す]であるレジストパターンの形成方法。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記ビニルエーテル類を含有する層は、当該ビニルエーテル類を含有する溶液を前記レジスト下層膜の表面上に塗布することによって形成される、レジストパターンの形成方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、前記レジスト下層膜の表面からヒドロキシ基を消滅又は減少させる処理は、前記ビニルエーテル類を含有する層を、100℃乃至240℃の範囲の温度で加熱することにより行われる、レジストパターンの形成方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項において、前記ビニルエーテル類の洗浄は、当該ビニルエーテル類を溶解可能な有機溶媒を用いて行われる、レジストパターンの形成方法。
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