JP2010101952A - 回路基板、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路基板において、基板上の領域を狭めることなく、コンデンサの振動を抑制する。
【解決手段】回路基板は、基板(210)と、基板に実装され、少なくとも一対の電極及びこの一対の電極間に設けられた誘電体を夫々有する複数のコンデンサ(FC1、…、FC4)とを備え、複数のコンデンサは、第1グループ及び第2グループのうちのいずれか一方のグループに属し、第1グループに属するコンデンサ(FC1、FC3)に入力される交流電圧と、第2グループに属するコンデンサ(FC2、FC4)に入力される交流電圧とが、互いに逆位相である。
【選択図】図10
【解決手段】回路基板は、基板(210)と、基板に実装され、少なくとも一対の電極及びこの一対の電極間に設けられた誘電体を夫々有する複数のコンデンサ(FC1、…、FC4)とを備え、複数のコンデンサは、第1グループ及び第2グループのうちのいずれか一方のグループに属し、第1グループに属するコンデンサ(FC1、FC3)に入力される交流電圧と、第2グループに属するコンデンサ(FC2、FC4)に入力される交流電圧とが、互いに逆位相である。
【選択図】図10
Description
本発明は、例えば基板上に複数のコンデンサが実装されてなる回路基板、このような回路基板を備える液晶装置等の電気光学装置、及びこのような電気光学装置を備える電子機器の技術分野に関する。
この種の回路基板の一例として、例えばフレキシブル基板等の基板に、例えば積層セラミックコンデンサ等のコンデンサが実装された回路基板が知られている。このような回路基板において、コンデンサに交流電圧が入力されると、コンデンサを構成する誘電体の圧電性に起因して、コンデンサが機械的に振動して雑音が発生してしまう場合がある。更に、このようなコンデンサの振動がフレキシブル基板に伝播して雑音が大きくなってしまう場合もある。尚、このようにコンデンサが振動することにより雑音が発生する現象は、「音鳴き」或いは単に「鳴き」と呼ばれることもある。例えば特許文献1には、コンデンサの振動により発生する雑音を緩和するために、コンデンサを囲むようにフレキシブル基板に穴を形成する技術が開示されている。
また、例えば液晶装置等の電気光学装置では、駆動のための複数の電圧を生成するために、チャージポンプ回路等の昇圧回路が複数設けられる(例えば特許文献2参照)。各昇圧回路には、チャージポンプ動作を行うためのコンデンサ(以下、適宜「フライングコンデンサ」と称する)が設けられる。フライングコンデンサは、表示を行う電気光学パネルに接続されたフレキシブル基板等の基板に実装される。フライングコンデンサに交流電圧が入力されることで、フライングコンデンサが機械的に振動して雑音が発生してしまうおそれがある。
上述した特許文献1による技術によれば、フレキシブル基板にコンデンサを囲むように穴を形成するため、コンデンサを実装する領域の他に、穴を形成する領域をフレキシブル基板上に確保する必要がある。このため、フレキシブル基板上において、配線を形成する配線領域や他の部品を実装する領域が狭くなってしまうという技術的問題点がある。特に、例えば特許文献1の図1に記載されるように、複数のコンデンサがフレキシブル基板に実装される場合には、コンデンサ毎に穴を形成する必要があるため、フレキシブル基板上における配線領域等が狭くなってしまうという弊害が顕著に現れる。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、基板上の領域を狭めることなく、コンデンサの振動を抑制可能な回路基板、このような回路基板を備える電気光学装置、及びこのような電気光学装置を備える電子機器を提供することを課題とする。
本発明の回路基板は上記課題を解決するために、基板と、前記基板に実装され、少なくとも一対の電極及び前記一対の電極間に設けられた誘電体を夫々有する複数のコンデンサとを備え、前記複数のコンデンサは、第1グループ及び第2グループのうちのいずれか一方のグループに属し、前記第1グループに属するコンデンサに入力される交流電圧と、前記第2グループに属するコンデンサに入力される交流電圧とが、互いに逆位相である。
本発明の回路基板によれば、例えばフレキシブル基板(言い換えば、可撓性基板)等の基板に、例えば積層セラミックコンデンサとして形成された複数のコンデンサが実装される。複数のコンデンサは、例えば、1つのチップコンデンサ(例えばアレイコンデンサ)として基板に実装される。複数のコンデンサには、交流電圧が入力(或いは印加)される。
本発明では特に、複数のコンデンサは、第1グループ及び第2グループのうちのいずれか一方のグループに属し、第1グループに属するコンデンサに入力される交流電圧と、第2グループに属するコンデンサに入力される交流電圧とが、互いに逆位相である。言い換えれば、本発明では特に、複数のコンデンサは、第1グループに属するコンデンサに入力される交流電圧と、第2グループに属するコンデンサに入力される交流電圧とが互いに逆位相になるように、第1グループ及び第2グループの2つのグループに分けられている。ここで、「互いに逆位相である」とは、コンデンサを構成する電極間に印加される電圧の極性が逆であると共に周期が互いに同じであること意味する。尚、第1グループに属するコンデンサに入力される交流電圧と、第2グループに属するコンデンサに入力される交流電圧とは、互いに同じ大きさ(即ち、互いに同じ振幅)を有していてもよいし、互いに異なる大きさ(即ち、互いに異なる振幅)を有していてもよい。更に、第1グループに属するコンデンサの各々に入力される交流電圧は、互いに同じ大きさを有していてもよいし、互いに異なる大きさを有していてもよい。加えて、第2グループに属するコンデンサの各々に入力される交流電圧も、互いに同じ大きさを有していてもよいし、互いに異なる大きさを有していてもよい。
よって、第1グループに属するコンデンサを構成する誘電体と、第2グループに属するコンデンサを構成する誘電体とには、互いに逆位相の電圧が印加される。従って、第1グループに属するコンデンサの誘電体の圧電性に起因して生ずる、第1グループに属するコンデンサの機械的な振動と、第2グループに属するコンデンサの誘電体の圧電性に起因して生ずる、第2グループに属するコンデンサの機械的な振動とを互いに逆位相とすることができる。これにより、第1グループに属するコンデンサの機械的な振動と、第2グループに属するコンデンサの機械的な振動とを互いに打ち消し合わせる(即ち、相殺させる)ことができる。ここで、各コンデンサの機械的な振動の周期は、各コンデンサに入力される交流電圧に応じたものとなる。よって、第1グループに属するコンデンサの機械的な振動の周期と、第2グループに属するコンデンサの機械的な振動の周期とは殆ど或いは完全に一致するので、第1グループに属するコンデンサの機械的な振動と、第2グループに属するコンデンサの機械的な振動とを確実に相殺させることができる。この結果、コンデンサに交流電圧が入力される際、コンデンサが機械的に振動して雑音が発生してしまうことを抑制することができる。
尚、コンデンサに交流電圧が入力されると、コンデンサは、誘電体に対する電圧の印加方向に応じて、機械的に振動する。よって、例えば、第1グループに属するコンデンサが、例えばフレキシブル基板等の基板の基板面(或いは実装面)に対して垂直方向に、一対の電極及び誘電体が積層された積層構造を有するコンデンサとして形成される場合には、第2グループに属するコンデンサも、第1グループに属するコンデンサと同様に、基板の基板面(或いは実装面)に対して垂直方向に、一対の電極及び誘電体が積層された積層構造を有するコンデンサとして形成されるとよい。第1及び第2グループに属するコンデンサの各々を、このような積層構造を有するコンデンサとして形成することにより、複数のコンデンサに交流電圧が入力される際、第1グループに属するコンデンサの誘電体に対する電圧の印加方向と、第2グループに属するコンデンサの誘電体に対する電圧の印加方向とを互いに逆(即ち、反対)にすることができる。よって、第1グループに属するコンデンサの振動方向と、第2グループに属するコンデンサの振動方向とを互いに逆にすることができ、第1グループに属するコンデンサの振動と、第2グループに属するコンデンサの振動とを、より確実に、互いに打ち消し合わせることができる。
更に、本発明によれば、例えばフレキシブル基板等の基板に実装されたコンデンサが機械的に振動することを抑制できるので、コンデンサの振動が基板に伝播することにより発生する雑音を低減する或いは実践上無くすことも可能となる。
加えて、本発明によれば、上述したように、第1グループに属するコンデンサの振動と、第2グループに属するコンデンサの振動とを互いに打ち消し合わせるので、基板上の領域を狭めずに、コンデンサの振動を抑制できる。よって、基板上の限られた領域を有効に利用することができる。或いは、基板を小さくすることができ、当該回路基板の小型化も可能となる。
以上説明したように、本発明の回路基板によれば、基板上の領域を狭めることなく、コンデンサの振動を抑制することができる。
本発明の回路基板の一態様では、前記複数のコンデンサは、一つのチップコンデンサとして形成されている。
この態様によれば、複数のコンデンサは、例えば積層型セラミックチップコンデンサ等のチップコンデンサとして一体的に形成されている。言い換えれば、複数のコンデンサは、一つのアレイコンデンサとして形成されている。よって、第1グループに属するコンデンサと、第2グループに属するコンデンサとを、例えば他の電子部品を介さずに、互いに近接させて配置することができる。従って、第1グループに属するコンデンサの振動と、第2グループに属するコンデンサの振動とを、より確実に、互いに打ち消し合わせることができる。例えば、仮に、第1グループに属するコンデンサと第2グループに属するコンデンサとの間に、他の電子部品が介在している場合には、第1グループに属するコンデンサの振動が、第2グループに属するコンデンサに伝播することを他の電子部品によって阻害されてしまったり、第2グループに属するコンデンサの振動が、第1グループに属するコンデンサに伝播することを他の電子部品によって阻害されてしまったりするおそれがある。このため、この場合には、第1グループに属するコンデンサの振動と、第2グループに属するコンデンサの振動とを互いに打ち消し合わせる効果が低減してしまうおそれがある。しかるに、この態様によれば、上述したように、第1グループに属するコンデンサと、第2グループに属するコンデンサとを、例えば他の電子部品を介さずに、互いに近接させて配置することができるので、振動を互いに打ち消し合わせる効果(即ち、振動の相殺効果)を確実に得ることが可能である。尚、複数のコンデンサが各々コンデンサチップとなっている場合には、第1グループに属するコンデンサと第2グループに属するコンデンサとの間に、他の電子部品が介在しないよう、コンデンサチップ同士を互いに近接させて配置することで同様の効果を得ることができる。
本発明の回路基板の他の態様では、前記第1グループに属するコンデンサと、前記第2グループに属するコンデンサとが交互に配置されている。
この態様によれば、例えば、基板上における一の方向に沿って、第1グループに属するコンデンサ、第2グループに属するコンデンサ、第1グループに属するコンデンサ、第2グループに属するコンデンサ、…の順に配置されるなど、第1グループに属するコンデンサと、第2グループに属するコンデンサとが交互に配置されている。よって、第1グループに属するコンデンサと第2グループに属するコンデンサとを互いに隣り合うように配置することができ、第1グループに属するコンデンサの振動と、第2グループに属するコンデンサの振動とを、より確実に、互いに打ち消し合わせることができる。
本発明の回路基板の他の態様では、前記第1グループと前記第2グループとが互いに隣り合って配置されている。
この態様によれば、例えば、基板上における一の方向に沿って、第1グループに属するコンデンサ、第1グループに属するコンデンサ、第1グループに属するコンデンサ、第2グループに属するコンデンサ、第2グループに属するコンデンサ、第2グループに属するコンデンサ、第1グループに属するコンデンサ、第1グループに属するコンデンサ、第1グループに属するコンデンサ、…の順に配置される(言い換えれば、互いに同じグループに属する3つのコンデンサが互いに隣り合うように配列される)など、第1グループと第2グループとが互いに隣り合うように配置されている。言い換えれば、互いに同じグループに属する複数のコンデンサからなるコンデンサ群が互いに隣り合うように配置されている。よって、第1グループと第2グループとの境目付近において、第1グループに属するコンデンサの振動と、第2グループに属するコンデンサの振動とを、より確実に、互いに打ち消し合わせることができる。
本発明の回路基板の他の態様では、前記複数のコンデンサには、互いに同じ大きさの交流電圧が入力され、前記第1グループに属するコンデンサの数と、前記第2グループに属するコンデンサの数とは互いに同じである。
この態様によれば、第1グループに属するコンデンサの振動と、第2グループに属するコンデンサの振動とを、より確実に、互いに打ち消し合わせることができる。ここで、第1グループ及び第2グループの各々で生じるコンデンサの振動は、各グループに属するコンデンサの数、及びコンデンサに入力される交流電圧の大きさに応じたものとなることから、本態様の如く、第1グループ及び第2グループの各々に属するコンデンサを同数とすると共に、全てのコンデンサに同電圧の交流電圧が入力される構成とすることで、第1グループに属する全てのコンデンサの振動と第2グループに属する全てのコンデンサの振動とを互いに打ち消し合わせることが可能となる。
本発明の回路基板の他の態様では、前記複数のコンデンサは、第1のコンデンサと、入力される交流電圧が前記第1のコンデンサよりも夫々小さい第2のコンデンサ及び第3のコンデンサとを含み、前記第1のコンデンサは、前記第1グループに属し、前記第2及び第3のコンデンサは、前記第2グループに属する。
この態様によれば、第1グループに属する第1のコンデンサの振動と、第2グループに属する第2及び第3のコンデンサの振動とを互いに打ち消し合わせることができる。ここで、第2及び第3のコンデンサに夫々入力される交流電圧の大きさは、第1のコンデンサに入力される交流電圧の大きさよりも小さい。即ち、例えば、(第1のコンデンサに入力される交流電圧の大きさ)>(第2のコンデンサに入力される交流電圧の大きさ)≧(第3のコンデンサに入力される交流電圧の大きさ)の関係が成立する。よって、仮に何らの対策も施さねば、各コンデンサに交流電圧が入力されると、第1のコンデンサは、第2及び第3のコンデンサよりも大きな振幅で振動してしまうおそれがある。しかるに、本態様では、第1、第2及び第3のコンデンサのうち、入力される交流電圧の大きさが最も大きい第1のコンデンサと、入力される交流電圧の大きさが第1のコンデンサよりも小さい第2及び第3のコンデンサとは、互いに異なるグループに属するので、第1のコンデンサの振動と、第2及び第3のコンデンサの振動とを互いに打ち消し合わせることができる。つまり、本態様によれば、第1、第2及び第3のコンデンサのうち、入力される交流電圧の大きさが最も大きい第1のコンデンサと、入力される交流電圧の大きさが第1のコンデンサよりも小さい第2及び第3のコンデンサとを、互いに異なるグループに属するようにするので、各グループで生じる振動の大きさを近似させることができ、第1グループに属するコンデンサの振動と、第2グループに属するコンデンサの振動とを、より確実に、相殺させることができる。
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するために、複数の画素部を有する電気光学パネルと、前記電気光学パネルに接続された、上述した本発明の回路基板(但し、その各種態様も含む)とを備える。
本発明の電気光学装置は、上述した本発明の回路基板を備えるので、コンデンサの振動に起因する雑音が低減された、例えば液晶装置、有機EL(Electro-Luminescence)装置等の電気光学装置を実現できる。
本発明の電気光学装置の一態様では、前記複数の画素部を駆動する駆動回路と、複数の昇圧回路を有し、前記駆動回路に供給する複数の電圧を生成する電源回路とを備え、前記複数のコンデンサの各々は、前記複数の昇圧回路のいずれかの一部を構成する。
この態様によれば、電気光学装置は、電気光学パネルの複数の画素部を駆動する駆動回路に供給する複数の電圧を生成する電源回路を有する。電源回路には、生成する電圧毎に、例えばチャージポンプ回路及びフライングコンデンサを含む昇圧回路が設けられる。
本態様では特に、上述した本発明の回路基板が備える複数のコンデンサの各々は、複数の昇圧回路のいずれかの一部(例えばフライングコンデンサ)を構成する。言い換えれば、本態様では特に、電源回路が有する複数の昇圧回路の各々に含まれるコンデンサ(例えばフライングコンデンサ)は、電気光学パネルに接続された例えばフレキシブル基板等の基板上に、例えばアレイコンデンサとして実装されると共に、第1グループ及び第2グループのうちいずれか一方のグループに属し、第1グループに属するコンデンサに入力される交流電圧と、第2グループに属するコンデンサに入力される交流電圧とが、互いに逆位相である。
よって、複数の昇圧回路の各々に含まれるコンデンサに交流電圧が入力される際、コンデンサが機械的に振動して雑音が発生してしまうことを抑制することができる。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様も含む)を具備してなる。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の電気光学装置を具備してなるので、コンデンサの振動に起因する雑音が低減された、投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明の電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置、電子放出装置(Field Emission Display及びConduction Electron-Emitter Display)、これら電気泳動装置、電子放出装置を用いた表示装置を実現することも可能である。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、本発明の回路基板が適用された電気光学装置の一例として、TFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る液晶装置について、図1から図11を参照して説明する。
第1実施形態に係る液晶装置について、図1から図11を参照して説明する。
先ず、本実施形態に係る液晶装置の全体構成について、図1を参照して概略的に説明する。
図1は、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を概略的に示す斜視図である。
図1において、本実施形態に係る液晶装置1は、本発明に係る「電気光学パネル」の一例としての液晶パネル100と、回路基板200とを備えている。
液晶パネル100は、TFT等のスイッチング素子によって液晶素子を駆動するアクティブマトリクス駆動方式の表示パネルであり、画像表示領域10aにおいて画像を表示することが可能に構成されている。尚、液晶パネル100の構成については、図2及び図3を参照して後に詳細に説明する。
回路基板200は、液晶パネル100における外部回路接続端子102に電気的に接続されている。回路基板200は、本発明に係る「基板」の一例としてのフレキシブル基板210と、集積回路(IC:Integrated Circuit)220と、本発明に係る「チップコンデンサ」の一例としてのアレイコンデンサ230とを備えている。
集積回路220は、フレキシブル基板210に実装されており、液晶パネル100を駆動するための回路(例えば、図4を参照して後述する電源回路300の一部や表示コントローラ400)を含んでいる。
アレイコンデンサ230は、複数のコンデンサを含むアレイ型の積層セラミックコンデンサであり、フレキシブル基板210に実装されている。アレイコンデンサ230は、本発明に係る「複数のコンデンサ」の一例として、図5を参照して後述する電源回路300に含まれる複数のフライングコンデンサFC(即ち、フライングコンデンサFC1、…、FCn)を含んでいる。尚、アレイコンデンサ230の構成については、図8から図11を参照して後に詳細に説明する。
次に、本実施形態に係る液晶パネルの構成について、図2及び図3を参照して説明する。
図2は、本実施形態に係る液晶パネルの構成を示す平面図であり、図3は、図2のH−H’線断面図である。
図2及び図3において、液晶パネル100では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
図2において、シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿ったシール領域の内側に、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。また、TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
尚、本実施形態では、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104が液晶パネル100に内蔵されるように構成したが、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104の少なくとも一方(或いは、その一部)がフレキシブル基板210に集積回路(IC)として実装されてもよい。例えば、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104の少なくとも一方が、図1を参照して上述した集積回路220に含まれるように構成してもよい。
TFTアレイ基板10上には、外部回路接続端子102と、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104、上下導通端子106等とを電気的に接続するための引回配線90が形成されている。
図3において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用TFTや走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成されている。画像表示領域10aには、画素スイッチング用TFTや走査線、データ線等の配線の上層に、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明材料からなる画素電極9がマトリクス状に設けられている。画素電極9上には、配向膜が形成されている。他方、対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上に、遮光膜23が形成されている。遮光膜23は、例えば遮光性金属膜等から形成されており、対向基板20上の画像表示領域10a内で、例えば格子状等にパターニングされている。そして、遮光膜23上に、例えばITO等の透明材料からなる対向電極21が複数の画素電極9と対向してベタ状に形成されている。対向電極21上には配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
尚、ここでは図示しないが、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104の他に、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路、検査用パターン等が形成されていてもよい。
次に、本実施形態に係る液晶装置の電気的な構成について、図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態に係る液晶装置の電気的な構成を示すブロック図である。
図4において、本実施形態に係る液晶装置1は、液晶パネル100における画像表示領域10aにマトリクス状に設けられた複数の画素部72を駆動するために、走査線駆動回路104と、データ線駆動回路101と、表示コントローラ400とを含む駆動回路を備えており、更に、これら駆動回路に対して複数の電圧を供給する電源回路300を備えている。
表示コントローラ400は、図示しない中央演算処理装置(CPU:Central Processing Unit)等のホストにより設定された内容に従って、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104及び電源回路300を制御する。例えば、表示コントローラ400は、最小単位のクロックであって各画素を走査するためのドットクロックを作成し、このドットクロックに基づいて、Yクロック信号CLY(及び反転Yクロック信号CLYinv)、Xクロック信号CLX(及び反転Xクロック信号XCLinv)、YスタートパルスDY及びXスタートパルスDX等の各種タイミング信号を生成する。
走査線駆動回路104は、表示コントローラ400からYクロック信号CLY、反転Yクロック信号CLYinv及びYスタートパルスDYが供給される。走査線駆動回路104は、YスタートパルスDYが入力されると、Yクロック信号CLY及び反転Yクロック信号CLYinvに基づくタイミングで、走査信号Gi(但し、i=1、・・・、m)を順次生成して走査線11に出力する。
データ線駆動回路101は、表示コントローラ400からXクロック信号CLX、反転Xクロック信号CLXinv及びXスタートパルスDXが供給される。データ線駆動回路101は、XスタートパルスDXが入力されると、Xクロック信号CLX及び反転Xクロック信号XCLXinvに基づくタイミングで、外部から供給される画像データ(或いは階調データ)に応じた画像信号Di(但し、i=1、2、・・・、n)をデータ線6に順次に出力する。
電源回路300は、外部から供給されるシステム電源電圧を昇圧するなどして、複数の画素部72を駆動するのに必要な各種の電圧(例えば階調電圧)を生成可能に構成されている。電源回路300は、図5を参照して後述するように、複数の昇圧回路310(即ち、昇圧回路310−1、…、310−n)を含んで構成され、複数の電圧をデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等の駆動回路に供給する。
図4において、液晶パネル100における画像表示領域10aにマトリクス状に形成された複数の画素部72には、それぞれ、画素電極9と、この画素電極9をスイッチング制御するための画素スイッチング用TFT30とが形成されており、画像信号Diが供給されるデータ線6が当該画素スイッチング用TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6に書き込むデータ信号Diは、この順に線順次に供給しても構わないし、互いに隣り合う複数のデータ線6同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。また、画素スイッチング用TFT30のゲートに走査線11が電気的に接続されている。走査線11には、上述したように、走査線駆動回路104から所定のタイミングで走査信号G1、G2、・・・、Gmが、この順に線順次で印加される。尚、本実施形態では、説明の簡単のため、走査信号G1、G2、・・・、Gmがこの順に線順次で走査線11に印加されるように構成しているが、走査信号Gi(但し、i=1、2、・・・、m)が走査線11に印加される順序は、任意の順序であってもよい。画素電極9は、画素スイッチング用TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子である画素スイッチング用TFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6から供給される画像信号Diを所定のタイミングで書き込む。
画素電極9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号Di(但し、i=1、2、・・・、n)は、対向基板20(図3参照)に形成された対向電極21(図3参照)との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として液晶装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射する。
ここで保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9と対向電極21との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。蓄積容量70の一方の電極は、画素電極9と並列して画素スイッチング用TFT30のドレインに電気的に接続され、他方の電極は、定電位となるように、電位固定の容量配線8に電気的に接続されている。
次に、本実施形態に係る液晶装置の電源回路の主要な構成について、図5を参照して説明する。
図5は、本実施形態に係る液晶装置の電源回路の主要な構成を示すブロック図である。
図5において、電源回路300は、複数の昇圧回路310(即ち、昇圧回路310−1、…、310−n)を備えており、複数の入力電圧Vin(即ち、入力電圧Vin−1、…、Vin−n)を夫々昇圧して、複数の出力電圧Vout(即ち、出力電圧Vin−1、…、Vout−n)を出力する。尚、複数の入力電圧Vinは、互いに異なる電圧である。
昇圧回路310−1は、チャージポンプ回路510−1と、フライングコンデンサFC1と、出力側コンデンサ520−1とを含んで構成されており、入力電圧Vin−1を例えば2倍に昇圧して出力電圧Vout−1として出力する。
昇圧回路310−i(但し、i=2、…、n)は、昇圧回路310−1と概ね同様に構成されている。即ち、昇圧回路310−i(但し、i=2、…、n)は、チャージポンプ回路510−i(但し、i=2、…、n)と、フライングコンデンサFCi(但し、i=2、…、n)と、出力側コンデンサ520−i(但し、i=2、…、n)とを含んで構成されており、入力電圧Vin−i(但し、i=2、…、n)を例えば2倍に昇圧して出力電圧Vout−i(但し、i=2、…、n)として出力する。
次に、上述した電源回路が備える昇圧回路の構成及び動作について、図6及び図7を参照して説明する。尚、ここでは、電源回路300が備える複数の昇圧回路310−1、…、310−nのうち昇圧回路310−1の構成について説明するが、昇圧回路310−2、…、310−nは、上述したように、昇圧回路310−1と概ね同様に構成されている。但し、後に詳細に説明するように、これら複数の昇圧回路310は、2つのグループ(即ち、第1及び第2グループ)にグループ分けされており、同じグループに属する昇圧回路310には同位相のチャージクロック信号が供給され、且つ、異なるグループに属する昇圧回路310には逆位相のチャージクロック信号が供給される。
図6は、本実施形態に係る昇圧回路の構成を示す回路図である。
図6において、昇圧回路310−1は、チャージポンプ回路510−1と、フライングコンデンサFC1と、出力側コンデンサ520−1とを備えている。
チャージポンプ回路510−1は、4つの昇圧用トランジスタ511−1、512−1、513−1及び514−1を有している。4つの昇圧用トランジスタ511−1、512−1、513−1及び514−1は、互いに直列に接続されている。
昇圧用トランジスタ511−1は、Nチャネル型のトランジスタであり、その一端が接地電位GND(例えば0V)に電気的に接続され、その他端が昇圧用トランジスタ512−1の一端に電気的に接続されている。昇圧用トランジスタ511−1の他端(言い換えれば、昇圧用トランジスタ512−1の一端)には、フライングコンデンサFC1の一方の電極(具体的には、図8を参照して後述する外部電極239)が電気的に接続されている。昇圧用トランジスタ511−1のゲートには、昇圧用トランジスタ511−1のオン状態及びオフ状態を切り替えるための(即ち、昇圧用トランジスタ511−1のオンオフを制御する)チャージクロック信号CK1−1が供給される。
昇圧用トランジスタ512−1は、Pチャネル型のトランジスタであり、その一端が昇圧用トランジスタ511−1の他端に電気的に接続され、その他端が昇圧用トランジスタ513−1の一端に電気的に接続されている。昇圧用トランジスタ512−1の他端(言い換えれば、昇圧用トランジスタ513−1の一端)には、昇圧回路310−1の入力端子Pin−1が電気的に接続されている。昇圧回路310−1の入力端子Pin−1には、入力電圧Vin−1(例えば3Vで一定の電圧)が入力される。昇圧用トランジスタ512−1のゲートには、昇圧用トランジスタ512−1のオン状態及びオフ状態を切り替えるためのチャージクロック信号CK1−2が供給される。
昇圧用トランジスタ513−1は、Pチャネル型のトランジスタであり、その一端が昇圧用トランジスタ512−1の他端に電気的に接続され、その他端が昇圧用トランジスタ514−1の一端に電気的に接続されている。昇圧用トランジスタ513−1の一端(言い換えれば、昇圧用トランジスタ512−1の他端)には、昇圧回路310−1の入力端子Pin−1が電気的に接続されている。昇圧用トランジスタ513−1の他端(言い換えれば、昇圧用トランジスタ514−1の一端)には、フライングコンデンサFC1の他方の電極(具体的には、図8を参照して後述する外部電極239)が電気的に接続されている。昇圧用トランジスタ513−1のゲートには、昇圧用トランジスタ513−1のオン状態及びオフ状態を切り替えるためのチャージクロック信号CK1−3が供給される。
昇圧用トランジスタ514−1は、Pチャネル型のトランジスタであり、その一端が昇圧用トランジスタ513−1の他端に電気的に接続され、その他端が出力側コンデンサ520−1及び昇圧回路310−1の出力端子Pout−1に電気的に接続されている。昇圧用トランジスタ514−1のゲートには、昇圧用トランジスタ514−1のオン状態及びオフ状態を切り替えるためのチャージクロック信号CK1−4が供給される。
フライングコンデンサFC1は、昇圧用トランジスタ511−1の他端(言い換えれば、昇圧用トランジスタ512−1の一端)と、昇圧用トランジスタ513−1の他端(言い換えれば、昇圧用トランジスタ514−1の一端)との間に電気的に接続されている。即ち、フライングコンデンサFC1の一方の電極は、昇圧用トランジスタ511−1の他端(言い換えれば、昇圧用トランジスタ512−1の一端)に電気的に接続され、フライングコンデンサFC1の他方の電極は、昇圧用トランジスタ513−1の他端(言い換えれば、昇圧用トランジスタ514−1の一端)に電気的に接続されている。フライングコンデンサFC1は、図1を参照して上述したアレイコンデンサ230の一部として形成されている。尚、アレイコンデンサ230の構成については、図8及び図9を参照して後述する。
出力側コンデンサ520−1は、その一方の電極が昇圧用トランジスタ514−1の他端及び昇圧回路310−1の出力端子Pout−1に電気的に接続され、その他方の電極が接地電位GNDに電気的に接続されている。
図7は、本実施形態に係る昇圧回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図7には、チャージクロック信号CK1−1、…、CK1−4の電圧の時間的変化が示されると共に、フライングコンデンサFC1の一方の電極に電気的に接続された端子A1における電圧V−A1(言い換えれば、フライングコンデンサFC1の一方の電極の電圧V−A1)の時間的変化と、フライングコンデンサFC1の他方の電極に電気的に接続された端子B1における電圧V−B1(言い換えれば、フライングコンデンサFC1の他方の電極の電圧V−B1)の時間的変化が示されている。
図7において、チャージクロック信号CK1−1、…、CK1−4は、それぞれ、所定の周期でハイレベル(H)及びローレベル(L)の電圧が切り換わるクロック信号である。
図6及び図7において、昇圧回路310−1は、チャージクロック信号CK1−1、…、CK1−4に基づいて、チャージポンプ回路510−1においてチャージポンプ動作を行うことにより、入力電圧Vin−1(例えば3V)を、2倍に昇圧して、出力電圧Vout−1(例えば、3V×2=6V)として出力する。具体的には、昇圧回路310−1の動作時には、例えば、先ず、期間T1において、昇圧用トランジスタ511−1及び513−1が、チャージクロック信号CK1−1及びCK1−3の各々により、オン状態(即ち、導通状態)とされると共に、昇圧用トランジスタ512−1及び514−1が、チャージクロック信号CK1−2及びCK1−4の各々により、オフ状態(即ち、非導通状態)とされる。これにより、フライングコンデンサFC1の一方の電極の電圧V−A1が、接地電位GNDとされると共に、フライングコンデンサFC1の他方の電極の電圧V−B1が、入力電圧Vin−1とされる。よって、期間T1において、フライングコンデンサFC1に入力電圧Vin−1に応じた電荷が蓄積される(即ち、入力電圧Vin−1分だけフライングコンデンサFC1の充電が行われる)。続いて、期間T2において、昇圧用トランジスタ511−1及び513−1が、チャージクロック信号CK1−1及びCK1−3の各々により、オフ状態とされると共に、昇圧用トランジスタ512−1及び514−1が、チャージクロック信号CK1−2及びCK1−4の各々により、オン状態とされる。これにより、それまで接地電位GND(例えば0V)であったフライングコンデンサFC1の一方の電極の電圧V−A1が、入力電圧Vin−1(例えば3V)に高められると共に、それまで入力電圧Vin−1(例えば3V)であったフライングコンデンサFC1の他方の電極の電圧V−B1が、入力電圧Vinの2倍の電圧2×Vin−1(例えば6V)に高められる。更に、期間T2において、フライングコンデンサFC1に蓄積された電荷が、オン状態とされた昇圧用トランジスタ514−1を介して、出力側トランジスタ520−1に移動する(即ち、フライングコンデンサFC1の放電が行われる)。出力側トランジスタ520−1の一方の電極は、接地電位GNDに電気的に接続されているので、結果として、昇圧回路310−1の出力端子Pout−1に、入力電圧Vin−1の2倍の電圧2×Vin−1(例えば6V)が出力電圧Vout−1として出力される。期間T2に続く期間T3では、期間T1と同様に、フライングコンデンサFC1の充電が行われ、期間T3に続く期間T4では、期間T2と同様に、フライングコンデンサFC1の放電が行われる。以上のように、昇圧回路310−1の動作時には、チャージクロック信号CK1−1、…、CK1−4に基づいて、フライングコンデンサFC1の充電及び放電が繰り返される(言い換えれば、フライングコンデンサFC1に、チャージクロック信号CK1−1、…、CK1−4と同じ周期で入力電圧Vin−1と同じ大きさの振幅を有する交流電圧が印加される)ことにより、入力電圧Vin−1が2倍に昇圧されて、出力電圧Vout−1として出力される。
次に、本実施形態に係る回路基板に実装されたアレイコンデンサの構成について、図8及び図9を参照して説明する。
図8は、本実施形態に係るアレイコンデンサの構成を示す斜視図であり、図9は、本実施形態に係るアレイコンデンサの容量部の構成を示す分解斜視図である。
図8において、アレイコンデンサ230は、4つのコンデンサを含むアレイ型の積層セラミックコンデンサであり、本実施形態では、4つのコンデンサとして、上述した電源回路300に含まれるフライングコンデンサFCを4つ含んでいる。即ち、アレイコンデンサ230は、フライングコンデンサFC1、FC2、FC3及びFC4を含むアレイ型の積層セラミックコンデンサである。尚、ここでは、説明の便宜上、アレイコンデンサ230にフライングコンデンサFCが4つ含まれる例をあげて説明するが、アレイコンデンサ230は、2つ、3つ、或いは5つ以上のフライングコンデンサFCを含むように構成されてもよい。
アレイコンデンサ230は、容量を形成する容量部231と、複数の外部電極239とを備えている。外部電極239は、フライングコンデンサFC毎に2つずつ設けられている。各フライングコンデンサFCの2つの外部電極239は、対応するチャージポンプ回路510に電気的に接続されている。即ち、フライングコンデンサFC1の2つの外部電極239は、チャージポンプ回路510−1(図5参照)に電気的に接続され、フライングコンデンサFC2の2つの外部電極239は、チャージポンプ回路510−2(図5参照)に電気的に接続され、フライングコンデンサFC3の2つの外部電極239は、チャージポンプ回路510−3(図5参照)に電気的に接続され、フライングコンデンサFC4の2つの外部電極239は、チャージポンプ回路510−4(図5参照)に電気的に接続されている。
図9に示すように、アレイコンデンサ230の容量部231は、絶縁材料からなる一対の基材232間に、内部電極233とシート状の誘電体234とが交互に積層されてなる。具体的には、一対の基材232間に、シート状の誘電体234上に4つの内部電極233が配列されたものが、所定枚数だけ積層されてなる。内部電極233の各々は、誘電体234の端まで延びる接続部235を有しており、接続部235において外部電極239と電気的に接続される。
次に、本実施形態に係る回路基板に実装されたアレイコンデンサの特有の構成について、図10及び図11を参照して説明する。
図10は、本実施形態に係るアレイコンデンサの特有の構成を説明するための概念図であり、図11は、本実施形態に係るアレイコンデンサに含まれる複数のフライングコンデンサに印加される電圧の時間的変化を説明するためのタイミングチャートである。
図10において、アレイコンデンサ230は、4つのフライングコンデンサFC(即ち、フライングコンデンサFC1、…、FC4)を含んでいる。
本実施形態では特に、4つのフライングコンデンサFCは、2つのグループ(即ち、第1及び第2グループ)にグループ分けされており、同じグループに属するフライングコンデンサFCには同位相の交流電圧が印加され、且つ、異なるグループに属するフライングコンデンサFCには逆位相の交流電圧が印加されるように構成されている。具体的には、4つのフライングコンデンサFCのうち、フライングコンデンサFC1及びFC3は、互いに同位相の交流電圧が印加される第1グループに属し、フライングコンデンサFC2及びFC4は、第1グループに属するフライングコンデンサFC1及びFC3に印加される交流電圧とは逆位相の交流電圧が印加される第2グループに属している。言い換えれば、4つのフライングコンデンサFC1、…、FC4を夫々含む4つの昇圧回路310−1、…、310−4は、2つのグループ(即ち、第1及び第2グループ)にグループ分けされており、同じグループに属する昇圧回路310には同位相のチャージクロック信号が供給され、且つ、異なるグループに属する昇圧回路310には逆位相のチャージクロック信号が供給される。具体的には、第1グループに属するフライングコンデンサFC1を含む昇圧回路310−1に供給されるチャージクロック信号CK1(即ち、チャージクロック信号CK1−1、…、CK1−4)と、第1グループに属するフライングコンデンサFC3を含む昇圧回路310−3に供給されるチャージクロック信号CK3(即ち、チャージクロック信号CK3−1、…、CK3−4)とは、同位相であり、第2グループに属するフライングコンデンサFC2を含む昇圧回路310−2に供給されるチャージクロック信号CK2(即ち、チャージクロック信号CK2−1、…、CK2−4)と、第2グループに属するフライングコンデンサFC4を含む昇圧回路310−4に供給されるチャージクロック信号CK4(即ち、チャージクロック信号CK4−1、…、CK4−4)とは同位相であり、チャージクロック信号CK1及びCK3と、チャージクロック信号CK2及びCK4とは互いに逆位相である。
つまり、図11に示すように、フライングコンデンサFC1の一方電極の電圧V−A1と、フライングコンデンサFC3の一方の電極の電圧V−A3とは同位相で時間的に変化し、フライングコンデンサFC2の一方の電極の電圧V−A2と、フライングコンデンサFC4の一方の電極の電圧V−A4とは、同位相で、且つ、電圧V−A1及びV−A3に対して逆位相で時間的に変化する。同様に、フライングコンデンサFC1の他方の電極の電圧V−B1と、フライングコンデンサFC3の他方の電極の電圧V−B3とは同位相で時間的に変化し、フライングコンデンサFC2の他方の電極の電圧V−B2と、フライングコンデンサFC4の他方の電極の電圧V−B4とは、同位相で、且つ、電圧V−B1及びV−B3に対して逆位相で時間的に変化する。言い換えれば、電源回路300は、フライングコンデンサFC1及びFC3が同じタイミングで充電及び放電が繰り返され、フライングコンデンサFC2及びFC4が、フライングコンデンサFC1及びFC3とは逆のタイミングで充電及び放電が繰り返されるように(即ち、フライングコンデンサFC1及びFC3の充電が行われる期間にフライングコンデンサFC2及びFC4の放電が行われると共に、フライングコンデンサFC1及びFC3の放電が行われる期間にフライングコンデンサFC2及びFC4の充電が行われるように)構成されている。
ここで、フライングコンデンサFC1、FC2、FC3及びFC4は、アレイコンデンサ230において、この順に配列されており、第1グループに属するフライングコンデンサFC(即ち、フライングコンデンサFC1及びFC3)と、第1グループとは逆位相の交流電圧が印加される第2グループに属するフライングコンデンサFC(即ち、フライングコンデンサFC2及びFC4)とが互いに隣り合っている。言い換えれば、本実施形態では、アレイコンデンサ230において、第1グループに属するフライングコンデンサFCと、第2グループに属するフライングコンデンサFCとが交互に配列されている。
よって、第1グループに属するフライングコンデンサFC(即ち、FC1及びFC3)を構成する誘電体と、第2グループに属するコンデンサFC(即ち、FC2及びFC4)を構成する誘電体とには、互いに逆位相の交流電圧が印加される。従って、第1グループに属するコンデンサFCの誘電体の圧電性に起因して生ずる、第1グループに属するコンデンサFCの機械的な振動と、第2グループに属するフライングコンデンサFCの誘電体の圧電性に起因して生ずる、第2グループに属するフライングコンデンサFCの機械的な振動とを互いに逆位相とすることができる。これにより、第1グループに属するコンデンサFC(即ち、FC1及びFC3)の機械的な振動と、第2グループに属するコンデンサFC(即ち、FC2及びFC4)の機械的な振動とを互いに打ち消し合わせる(即ち、相殺させる)ことができる。
ここで、フライングコンデンサFC1、…、FC4の各々の機械的な振動の周期は、各フライングコンデンサFCに入力される交流電圧に応じたものとなる。よって、第1グループに属するフライングコンデンサFCの機械的な振動の周期と、第2グループに属するフライングコンデンサFCの機械的な振動の周期とは殆ど或いは完全に一致するので、第1グループに属するフライングコンデンサFC(即ち、FC1及びFC3)の機械的な振動と、第2グループに属するフライングコンデンサFC(即ち、FC2及びFC4)の機械的な振動とを確実に相殺させることができる。この結果、電源回路300の動作時に、フライングコンデンサFCに交流電圧が入力される際、アレイコンデンサ230(即ち、フライングコンデンサFC1、…、FC4)が機械的に振動して雑音が発生してしまうことを抑制することができる。
更に、本実施形態では、上述したように、フライングコンデンサFC1、…、FC4は、アレイコンデンサ230として形成されている(言い換えれば、フライングコンデンサFC1、…、FC4は、互いに同じ方向に積層された積層構造を有する)ので、フライングコンデンサFC1、…、FC4に交流電圧が入力される際、第1グループに属するフライングコンデンサFC(即ち、FC1及びFC3)の誘電体に対する電圧の印加方向と、第2グループに属するフライングコンデンサFC(即ち、FC2及びFC4)の誘電体に対する電圧の印加方向とを互いに逆(即ち、反対)にすることができる。よって、第1グループに属するフライングコンデンサFCの振動方向と、第2グループに属するフライングコンデンサFCの振動方向とを互いに逆にすることができ、第1グループに属するフライングコンデンサFC(即ち、FC1及びFC3)の振動と、第2グループに属するフライングコンデンサFC(即ち、FC2及びFC4)の振動とを、より確実に、互いに打ち消し合わせることができる。
加えて、本実施形態によれば、フレキシブル基板210(図1参照)に実装されたアレイコンデンサ230が機械的に振動することを抑制できるので、アレイコンデンサ230の振動がフレキシブル基板210に伝播することにより発生する雑音を低減することもできる。
更に加えて、本実施形態によれば、上述したように、第1グループに属するフライングコンデンサFCの振動と、第2グループに属するフライングコンデンサFCの振動とを互いに打ち消し合わせるので、フレキシブル基板210(図1参照)上の領域を狭めずに、アレイコンデンサ230の振動を抑制できる。よって、フレキシブル基板210上の限られた領域を有効に利用することができる。或いは、フレキシブル基板210を小さくすることも可能であり、回路基板200(図1参照)の小型化、言い換えれば、液晶装置1(図1参照)全体の小型化も可能となる。
本実施形態では特に、4つのフライングコンデンサFC1、…、FC4は、一つのアレイコンデンサ230として形成されており、第1グループに属するフライングコンデンサFC1及びFC3と、第2グループに属するフライングコンデンサFC2及びFC4とが、例えば他の電子部品を介さずに、互いに近接して配置されている。従って、第1グループに属するフライングコンデンサFC1及びFC3の振動と、第2グループに属するフライングコンデンサFC2及びFC4の振動とを、より確実に、互いに打ち消し合わせることができる。
尚、本実施形態では、アレイコンデンサ230に含まれる4つのフライングコンデンサFC1、…、FC4に互いに異なる大きさの交流電圧が入力される場合を例として説明したが、アレイコンデンサ230は、当該アレイコンデンサ230に含まれる複数のフライングコンデンサFCに、互いに同じ大きさの交流電圧が入力され、第1グループに属するフライングコンデンサFCの数と、第2グループに属するフライングコンデンサFCの数とが互いに同じであるように構成されてもよい。この場合には、第1グループに属するフライングコンデンサFCの振動と、第2グループに属するフライングコンデンサFCの振動とを、より確実に、互いに打ち消し合わせることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、液晶パネル100に接続された回路基板200において、フレキシブル基板210上の領域を狭めることなく、アレイコンデンサ230の振動を抑制することができる。よって、液晶装置1の動作時に、アレイコンデンサ230が機械的に振動して雑音が発生してしまうことを抑制することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る液晶装置について、図12を参照して説明する。
第2実施形態に係る液晶装置について、図12を参照して説明する。
図12は、第2実施形態に係るアレイコンデンサの特有の構成を説明するための概念図である。尚、図12において、図1から図11に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
第2実施形態に係る液晶装置は、アレイコンデンサ230に含まれるフライングコンデンサFC1、…、FC4に夫々印加される交流電圧の時間的変化が、上述した第1実施形態に係る液晶装置と異なり、その他の点については、上述した第1実施形態に係る液晶装置と概ね同様に構成されている。
図12において、本実施形態では特に、4つのフライングコンデンサFCのうち、フライングコンデンサFC1及びFC2は、互いに同位相の交流電圧が印加される第1グループに属し、フライングコンデンサFC3及びFC4は、第1グループに属するフライングコンデンサFC1及びFC2に印加される交流電圧とは逆位相の交流電圧が印加される第2グループに属している。即ち、互いに同じグループに属する複数のフライングコンデンサからなるコンデンサ群が互いに隣り合うように配置されている。つまり、第1グループ(即ち、フライングコンデンサFC1及びFC2からなるコンデンサ群)と、第2グループ(即ち、フライングコンデンサFC3及びFC4からなるコンデンサ群)とが互いに隣り合って配置されている。
具体的には、フライングコンデンサFC1を含む昇圧回路310−1に供給されるチャージクロック信号CK1(即ち、チャージクロック信号CK1−1、…、CK1−4)と、フライングコンデンサFC2を含む昇圧回路310−2に供給されるチャージクロック信号CK2(即ち、チャージクロック信号CK2−1、…、CK2−4)とは、同位相であり、フライングコンデンサFC3を含む昇圧回路310−3に供給されるチャージクロック信号CK3(即ち、チャージクロック信号CK3−1、…、CK3−4)と、フライングコンデンサFC4を含む昇圧回路310−4に供給されるチャージクロック信号CK4(即ち、チャージクロック信号CK4−1、…、CK4−4)とは同位相であり、チャージクロック信号CK1及びCK2と、チャージクロック信号CK3及びCK4とは逆位相である。つまり、フライングコンデンサFC1の一方の電極の電圧V−A1と、フライングコンデンサFC2の一方の電極の電圧V−A2とは同位相で時間的に変化し、フライングコンデンサFC3の一方の電極の電圧V−A3と、フライングコンデンサFC4の一方の電極の電圧V−A4とは、同位相で、且つ、電圧V−A1及びV−A2に対して逆位相で時間的に変化する。同様に、フライングコンデンサFC1の他方の電極の電圧V−B1と、フライングコンデンサFC2の他方の電極の電圧V−B2とは同位相で時間的に変化し、フライングコンデンサFC3の他方の電極の電圧V−B3と、フライングコンデンサFC4の他方の電極の電圧V−B4とは、同位相で、且つ、電圧V−B1及びV−B2に対して逆位相で時間的に変化する。
よって、第1グループと第2グループとの境目付近において、第1グループに属するフライングコンデンサFC1及びFC2の振動と、第2グループに属するフライングコンデンサFC3及びFC4の振動とを互いに打ち消し合わせることができる。従って、アレイコンデンサ230が機械的に振動することを抑制できる。この結果、アレイコンデンサ230の振動に起因して発生する雑音を低減することができる。
尚、本実施形態では、第1グループに属するフライングコンデンサFCの数と、第2グループに属するフライングコンデンサFCの数とが同じになるように構成したが、第1グループに属するフライングコンデンサFCの数と、第2グループに属するフライングコンデンサFCの数とが異なるように構成してもよい。この場合にも、第1グループと第2グループとの境目付近において、第1グループに属するフライングコンデンサFCの振動と、第2グループに属するフライングコンデンサFCの振動とを互いに打ち消し合わせることができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係る液晶装置について、図13を参照して説明する。
次に、第3実施形態に係る液晶装置について、図13を参照して説明する。
図13は、第3実施形態に係るアレイコンデンサの特有の構成を説明するための概念図である。尚、図13において、図1から図11に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
第3実施形態に係る液晶装置は、アレイコンデンサ230に含まれるフライングコンデンサFC1、…、FC4に夫々印加される交流電圧の時間的変化が、上述した第1実施形態に係る液晶装置と異なり、その他の点については、上述した第1実施形態に係る液晶装置と概ね同様に構成されている。
図13において、本実施形態では特に、4つのフライングコンデンサFCのうち、フライングコンデンサFC1、FC3及びFC4の各々に入力される交流電圧は、フライングコンデンサFC2に入力される交流電圧よりも小さい。尚、本実施形態において、フライングコンデンサFC2は、本発明に係る「第1のコンデンサ」の一例であり、フライングコンデンサFC1は、本発明に係る「第2のコンデンサ」の一例であり、フライングコンデンサFC3は、本発明に係る「第3のコンデンサ」の一例である。
更に、フライングコンデンサFC1、FC3及びFC4は、互いに同位相の交流電圧が印加される第2グループに属し、フライングコンデンサFC2は、第2グループに属するフライングコンデンサFC1、FC3及びFC4に印加される交流電圧とは逆位相の交流電圧が印加される第1グループに属している。具体的には、フライングコンデンサFC1を含む昇圧回路310−1に供給されるチャージクロック信号CK1(即ち、チャージクロック信号CK1−1、…、CK1−4)と、フライングコンデンサFC3を含む昇圧回路310−3に供給されるチャージクロック信号CK3(即ち、チャージクロック信号CK3−1、…、CK3−4)と、フライングコンデンサFC4を含む昇圧回路310−4に供給されるチャージクロック信号CK4(即ち、チャージクロック信号CK4−1、…、CK4−4)とは、同位相であり、フライングコンデンサFC2を含む昇圧回路310−2に供給されるチャージクロック信号CK2(即ち、チャージクロック信号CK2−1、…、CK2−4)は、チャージクロック信号CK1、CK3及びCK4に対して逆位相である。つまり、フライングコンデンサFC1の一方電極の電圧V−A1と、フライングコンデンサFC3の一方の電極の電圧V−A3と、フライングコンデンサFC4の一方の電極の電圧V−A4とは同位相で時間的に変化し、フライングコンデンサFC2の一方の電極の電圧V−A2は、電圧V−A1、V−A3及びV−A4に対して逆位相で時間的に変化する。同様に、フライングコンデンサFC1の他方の電極の電圧V−B1と、フライングコンデンサFC3の他方の電極の電圧V−B3と、フライングコンデンサFC4の他方の電極の電圧V−B4とは同位相で時間的に変化し、フライングコンデンサFC2の他方の電極の電圧V−B2は、電圧V−B1、V−B3及びV−B3に対して逆位相で時間的に変化する。
よって、第1グループに属するフライングコンデンサFC2の振動と、第2グループに属するフライングコンデンサFC1、FC3及びFC4の振動とを効果的に互いに打ち消し合わせることができる。
ここで、フライングコンデンサFC1及びFC3(或いは、フライングコンデンサFC1及びFC4、又は、フライングコンデンサFC3及びFC4)に夫々入力される交流電圧の大きさは、フライングコンデンサFC2に入力される交流電圧の大きさよりも小さい。即ち、(フライングコンデンサFC2に入力される交流電圧の大きさ)>(フライングコンデンサFC1に入力される交流電圧の大きさ)≧(フライングコンデンサFC3に入力される交流電圧の大きさ)の関係が成立する。よって、仮に何らの対策も施さねば、各フライングコンデンサFCに交流電圧が入力されると、フライングコンデンサFC2は、フライングコンデンサFC1及びFC3(並びにFC4)よりも大きな振幅で振動してしまうおそれがある。
しかるに、本実施形態では特に、フライングコンデンサFC1、FC2及びFC3のうち入力される交流電圧の大きさが最も大きいフライングコンデンサFC2と、入力される交流電圧の大きさがフライングコンデンサFC2よりも小さいフライングコンデンサFC1及びFC3とは、互いに異なるグループに属するので、フライングコンデンサFC2の振動と、フライングコンデンサFC1及びFC3の振動とを効果的に互いに打ち消し合わせることができる。つまり、本実施形態によれば、各グループで生じる振動の大きさが近似するように、各フライングコンデンサFCに入力される交流電圧の大きさに応じて、フライングコンデンサFC1、…、FC4が2つのグループ(即ち、第1グループ及び第2グループ)にグループ分けされているので、第1グループに属するコンデンサの振動と、第2グループに属するコンデンサの振動とを、より確実に、相殺させることができる。
<電子機器>
次に、上述した各実施形態に係る液晶装置を適用可能な電子機器の具体例について、図14及び図15を参照して説明する。
次に、上述した各実施形態に係る液晶装置を適用可能な電子機器の具体例について、図14及び図15を参照して説明する。
先ず、上述した各実施形態に係る液晶装置を、可搬型のパーソナルコンピュータ(いわゆるノート型パソコン)の表示部に適用した例について説明する。図14は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。同図に示すように、パーソナルコンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、上述した各実施形態に係る液晶装置を適用した表示部1205とを備えている。
続いて、上述した各実施形態に係る液晶装置を、携帯電話機の表示部に適用した例について説明する。図15は、この携帯電話機の構成を示す斜視図である。同図に示すように、携帯電話機1300は、複数の操作ボタン1302のほか、受話口1303、送話口1304とともに、上述した各実施形態に係る液晶装置を適用した表示部1305を備えている。
尚、図14及び図15を参照して説明した電子機器の他にも、プロジェクタや、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
また本発明は、上述の実施形態で説明した液晶装置以外にも、シリコン基板上に素子を形成する反射型液晶装置(LCOS)、プラズマディスプレイ(PDP)、電界放出型ディスプレイ(FED、SED)、有機ELディスプレイ、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、電気泳動装置等にも適用可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う回路基板、電気光学装置及び電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
100…液晶パネル、101…データ線駆動回路、104…走査線駆動回路、200…回路基板、210…フレキシブル基板、230…アレイコンデンサ、300…電源回路、310…昇圧回路、400…表示コントローラ、510…チャージポンプ回路、FC…フライングコンデンサ
Claims (9)
- 基板と、
前記基板に実装され、少なくとも一対の電極及び前記一対の電極間に設けられた誘電体を夫々有する複数のコンデンサと
を備え、
前記複数のコンデンサは、
第1グループ及び第2グループのうちのいずれか一方のグループに属し、
前記第1グループに属するコンデンサに入力される交流電圧と、前記第2グループに属するコンデンサに入力される交流電圧とが、互いに逆位相である
ことを特徴とする回路基板。 - 前記複数のコンデンサは、一つのチップコンデンサとして形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
- 前記第1グループに属するコンデンサと、前記第2グループに属するコンデンサとが交互に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回路基板。
- 前記第1グループと前記第2グループとが互いに隣り合って配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回路基板。
- 前記複数のコンデンサには、互いに同じ大きさの交流電圧が入力され、
前記第1グループに属するコンデンサの数と、前記第2グループに属するコンデンサの数とは互いに同じである
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の回路基板。 - 前記複数のコンデンサは、
第1のコンデンサと、
入力される交流電圧が前記第1のコンデンサよりも夫々小さい第2のコンデンサ及び第3のコンデンサと
を含み、
前記第1のコンデンサは、前記第1グループに属し、
前記第2及び第3のコンデンサは、前記第2グループに属する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の回路基板。 - 複数の画素部を有する電気光学パネルと、
前記電気光学パネルに接続された請求項1から6のいずれか一項に記載の回路基板と
を備えることを特徴とする電気光学装置。 - 前記複数の画素部を駆動する駆動回路と、
複数の昇圧回路を有し、前記駆動回路に供給する複数の電圧を生成する電源回路と
を備え、
前記複数のコンデンサの各々は、前記複数の昇圧回路のいずれかの一部を構成する
ことを特徴とする請求項7に記載の電気光学装置。 - 請求項7又は8に記載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008270918A JP2010101952A (ja) | 2008-10-21 | 2008-10-21 | 回路基板、電気光学装置及び電子機器 |
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ID=42292681
Family Applications (1)
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JP2008270918A Pending JP2010101952A (ja) | 2008-10-21 | 2008-10-21 | 回路基板、電気光学装置及び電子機器 |
Country Status (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013205729A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Seiko Epson Corp | 集積回路装置、電気光学装置及び電子機器 |
JP2014045068A (ja) * | 2012-08-27 | 2014-03-13 | Murata Mfg Co Ltd | コンデンサ実装部品の鳴きの低減方法、コンデンサ実装部品の製造方法、コンデンサ実装部品、コンデンサ実装部品の変位分布図作成方法及びコンデンサ実装部品の変位分布図作成装置 |
-
2008
- 2008-10-21 JP JP2008270918A patent/JP2010101952A/ja active Pending
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