JP2010100590A - 油中水乳化型メイクアップ化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明は次の成分(A)〜(F):(A)HLB3〜7のシリコーン系界面活性剤、(B)デキストリン脂肪酸エステル及び/又はイヌリン脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以上の糖脂肪酸エステル、(C)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体、(D)高粘度油、(E)揮発性シリコーン油、(F)粉体を配合することを特徴とする油中水乳化型メイクアップ化粧料に関するものである。
【選択図】なし
Description
一方、最近のメイクアップ化粧料は、まぶたや頬、唇等の立体的な部分がふっくらとした感じに仕上がるものが好まれており、多層状の干渉光を有する粉体により使用部位への色変化をもたらすことができる技術が検討され(例えば、特許文献2参照)更にこれらの粉体の効果である色変化を利用することで、化粧料を使用した際には立体感を強調する技術が検討されている。
そのため、立体感強調効果及び化粧膜の均一性に優れ、その化粧持続効果が高く、且つ優れた使用感を有するメイクアップ化粧料の開発が望まれていた。
また、柔軟性のある化粧膜が得られるため、表情の動きに追従し、粉体が塗布部位にしっかり付着するため化粧持続効果を高くすることができた。更に、均一な化粧膜が得られるため、立体感強調効果を向上することができた。
そして、ツッパリ感や塗布する際の急激に伸びが悪くなったり、いつまでもずるずる伸びる感触は解消され優れた使用感を有する油中水乳化型メイクアップ化粧料が得られ、本発明を完成するに至った。
本発明に使用される成分(A)HLB3〜7のシリコーン系界面活性剤としては、安定な油中水乳化型化粧料を得るための必須成分であり、成分(B)〜(E)を含む油性成分中に水性成分を安定に配合することができる。
親油基としてポリシロキサン鎖や炭化水素基を有し、親水基としてポリオキシエチレン等のポリオキシアルキレン基、グリセリン基、ポリグリセリン基を有するものであれば、いずれのものも使用することができる。尚、前記親水基の位置は、シリコーン鎖に対して、ペンダント型、ブロック型、末端型等の何れでも良い。このようなシリコーン系界面活性剤は、具体的には、炭素数10以上の長鎖炭化水素基含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、グリセリン変性オルガノポリシロキサン、ポリグリセリン変性オルガノポリシロキサン等が挙げられ、これより一種又は二種以上を使用することができる。中でも、ポリオキシアルキレン基を有するものが化粧料の経時安定性の点において好ましく、更に長鎖炭化水素基含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンが化粧料の経時安定性の点において好ましい。
R9 kR10 lR11 mSiO(4−k−l−m)/2 ・・・(3)
〔但し、式中R9は炭素数1〜30のアルキル基、アリール基、アラルキル基又はフッ素置換アルキル基、アミノ置換アルキル基、カルボキシ置換アルキル基及び下記一般式(4)
−CnH2n−O−(C2H4O)o(C3H6O)p−R12 ・・・(4)
で示される有機基から選択される同種または異種の有機基を示し(式中、R12は炭素数4〜30の炭化水素基、又はR13−(CO)−で示される有機基、R13は炭素数1〜30の炭化水素基を示し、nは0≦n≦15の整数、o、pはそれぞれ0≦o≦50、0≦p≦50の整数を示す。)、
R10は下記一般式(5)
−Q3−O−X ・・・(5)
で示し(式中、Q3はエーテル結合及びエステル結合の少なくとも一方を含有してもよい炭素数3〜20の二価の炭化水素基を示し、Xは水酸基を少なくとも2個有する多価アルコール置換炭化水素基を示す。)、
R11は下記一般式(6)
k、l、mはそれぞれ1.0≦k≦2.5、0.001≦l≦1.5、0.001≦m≦1.5を示す。〕
この中でも、柔軟性のある膜を形成するためには、R9は長鎖アルキル基(炭素数10〜30)を含有し、R10は−C3H6O[CH2CH(OH)CH2O]sH(但しs=1〜5)のものが好ましい。
更に下記一般式(7)で表されるものが好ましい。
Gly:−C3H6O[CH2CH(OH)CH2O]yH
t=30〜50、u=1〜2、v=1〜2、w=5〜15、x=3〜9、y=1〜5
本発明に使用される成分(B)デキストリン脂肪酸エステル及び/又はイヌリン脂肪酸エステルのうち、イヌリン脂肪酸エステルの方がシリコーン油の増粘効果が高く、好ましい。脂肪酸としてはC6〜C22のものが好ましく、C8〜C18のものがより好ましい。また、平均置換度としては、1.5以上が好ましく、更に2以上がより好ましい。
具体的には、デキストリン脂肪酸エステルとしては特開2002−255727号公報に記載されているものを使用することができる。イヌリン脂肪酸エステルとしては特開2002−284620号公報に記載されているものを使用することができる。市販品としては、レオパールKL、レオパールISK(何れも千葉製粉社製)等が挙げられる。
具体的には、特開平2−25411号公報、特開平2−132141号公報等に記載されているものや、特開平3−162442号公報、特開2003−104825号公報等に記載のアクリル−シリコーン系グラフト共重合体を使用することができる。
具体的には(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸ベヘニル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー等が挙げられ、(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマーが好ましい。
また市販品としては、KP−541(イソプロパノール溶液)、KP−543(酢酸ブチル溶液)、KP−545(デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、KP−549(メチルトリメチコン溶液)、KP−550(イソドデカン溶液)(いずれも信越化学工業社製)等が挙げられる。
具体的には、25℃での粘度が1万mm2/sec以上のジメチルポリシロキサンやポリイソブチレン、ポリブテン、重質流動イソパラフィン等の炭化水素油が、化粧膜に透明感のあるツヤを与え化粧持続性を得る点で好ましい。更に、25℃での粘度が10万mm2/sec以上であることがより好ましい。
中でも、25℃での粘度が10万〜500万mm2/secのジメチルポリシロキサンが、化粧膜に透明感のあるツヤを与え化粧持続性を得る点で好ましい。
配合量は化粧料中0.1〜3%が好ましく、更に0.5〜2.5%が好ましい。この範囲であれば、経時安定性、使用感、化粧持続性を損なうことなく、良好な立体感強調効果を有する油中水乳化型メイクアップ化粧料を得ることができる。
具体的には、合成金雲母、雲母、セリサイト、タルク、カオリン、酸化チタン、黒酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、無水ケイ酸、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆合成金雲母、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、無水ケイ酸被覆雲母チタン、紺青処理雲母チタン、有機顔料被覆雲母チタン、酸化鉄被覆無水ケイ酸、魚鱗箔、酸化チタン被覆ガラス末、酸化鉄酸化チタン被覆ガラス末、無水ケイ酸酸化チタン被覆ガラス末、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末等の樹脂積層末のラメ剤、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリウレタンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロースパウダー、N−アシルリジンパウダー等の有機粉体類、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体類、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体類、アルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有無水ケイ酸、酸化亜鉛含有無水ケイ酸等の複合粉体等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。尚、これら粉体は、フッ素化合物、シリコーン化合物、金属石ケン、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等の通常公知の処理剤により表面処理を施して用いても良い。
例えば市販品としては、PDM−40L、PDM−20L、PDM−10L(何れもトピー工業社製)等が挙げられる。
但し、常温で固形状である、炭化水素類、油脂類、ロウ類、エステル類、脂肪酸類、高級アルコール類は、透明感のあるツヤを持つ化粧膜を形成するためには、化粧料中1%以下であることが好ましい。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、HLB8以上のポリオキシアルキレン変性シリコーン等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸及びそれらの無機及び有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩、ο−アルキル置換リンゴ酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノルアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものがあり、人体に対して安全とされるものが使用できる。例えば、大豆リン脂質が挙げられる。
感触の改善を目的で用いる水溶性高分子としては、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等の天然系のもの、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の半合成系のもの、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成系のものを挙げることができる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等が挙げられる。酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては、例えばビタミン類、タンパク質、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
表1及び表2に示す処方の油中水乳化型メイクアップ化粧料を調製し、化粧膜の透明感のあるツヤ、化粧膜の均一性、化粧持続性、使用感について下記の方法により官能評価を行った。その結果もあわせて表1及び表2に示す。
*2 コスモール82(日清オイリオグループ社製)
*3 レオパールISK2(千葉製粉社製)
*4 PERFORMALENE 500(ニューフェーズテクノロジー社製)
*5 メタクリル変性メチルポリシロキサン30%デカメチルシクロペンタポリシロキサン溶液:KP−545(信越化学工業社製)
*6 50%デカメチルシクロペンタポリシロキサン溶液:シリコンKF−7312J(信越化学工業社製)
*7 高重合度メチルポリシロキサン50%メチルポリシロキサン溶液:KF−9012(信越化学工業社製)
*8 重質流動イソパラフィン:パールリーム46(日油社製)
*9 シリコンKF−96(100CS)(信越化学工業社製)
*10 デカメチルシクロペンタシロキサン:KF−995(信越化学工業社製)
*11 サラコス816T(PATECH FINE CHEMICAL社製)
*12 PDM−20L(トピー工業社製)
実施例1〜12および比較例1〜7
A.成分(1)〜(11)を90℃にて均一に混合溶解する。
B.Aに成分(12)〜(16)をロールミルにて均一に分散させる。
C.成分(17)〜(19)を室温にて均一に混合溶解する。
D.Bをディスパーにて攪拌しながらCを加えて室温にて乳化する。
E.Dを容器に充填して製品とする。
20名の官能検査パネルにより、各試料をまぶたに塗布し、下記a〜dについて、パネル各人が絶対評価にて7段階に評価し、各試料ごとのパネル全員の評点の平均値から4段階判定基準により判定した。尚、表1及び表2には、平均値を記載した。
透明感のあるツヤ及び化粧膜の均一性、立体感強調効果については、塗布後の化粧膜を目視により官能評価をした。特に立体感強調効果については、観察の角度を変化させて評価した。
化粧持続性は8時間経過後の化粧効果をそれぞれ目視により官能評価をした。主に、ツヤがあるかどうかや、肌への追従性が悪く皮溝に粉体が集まっていないかどうかを評価基準とした。
使用感については、塗布時に急激に伸びが悪くなったり、いつまでもずるずる伸びる感触のない自然な止まりや塗布後のべたつき感のなさ及びツッパリ感のなさを官能評価をした。
a.透明感のあるツヤ
b.化粧膜の均一性
c.立体強調効果
d.化粧持続性
e.使用感
(1)絶対評価
(評点):(評価)
6 :非常に良い
5 :良い
4 :やや良い
3 :普通
2 :やや悪い
1 :悪い
0 :非常に悪い
(2)評価基準
5点以上 :非常に優れる
3.5点以上5点未満:優れる
1点以上3.5点未満:劣る
1点未満 :非常に劣る
成分(A)のHLB3〜7のシリコーン系界面活性剤の配合量を多くした本発明の実施例2では、実施例1と比較すると、界面活性剤により化粧膜が弱くなるため、化粧持続性がわずかに劣るものの、立体感強調効果を有し、使用感は同等に優れる特性を有していた。
成分(A)HLB3〜7のシリコーン系界面活性剤の配合量を少なくした実施例3では、実施例1と比較すると、揮発性成分の揮発が速くなるため、塗布時の使用感がわずかに劣るものの、立体感強調効果を有し、化粧持続性は同等に優れる特性を有していた。
成分(B)イヌリンステアレートの配合量を多くした本発明の実施例4では、製剤の粘性が高く、塗布時の伸びが多少悪くなり、使用感の点でわずかに劣るものの、立体強調効果及び化粧持続性は同等に優れる効果を有していた。
成分(B)イヌリンステアレートの配合量を少なくした本発明の実施例5では、製剤の粘性が低く、揮発性成分の揮発が速くなるため、塗布時の使用感の点でわずかに劣るものの、立体強調効果及び化粧持続性は同等に優れる効果を有していた。
成分(C)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体の配合量を多くした本発明の実施例6では、実施例1と比較すると、形成される化粧膜の強度が上昇するため、塗布後にツッパリ感が多少生じ、使用感の点でわずかに劣るものの、立体感強調効果を有し、化粧持続性は同等に優れる特性を有していた。
成分(C)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体の配合量を少なくした本発明の実施例7では、実施例1と比較すると、形成される化粧膜の強度が低下するため、化粧持続性の点でわずかに劣るものの、立体感強調効果を有し、使用感は同等に優れる特性を有していた。
成分(D)高粘度油の配合量を多くした本発明の実施例8では、実施例1と比較すると、高粘度油の感触の影響を受けるため、塗布時の伸びが多少悪くなり、使用感の点でわずかに劣るものの、立体感強調効果を有し、化粧持続性は同等に優れる特性を有していた。
成分(D)高粘度油の配合量を少なくした本発明の実施例9では、実施例1と比較すると、高粘度油による化粧膜が薄くなるため、化粧膜に透明感のあるツヤが多少減少するものの、化粧膜の均一性は良く立体感強調効果は得られ、化粧持続性及び使用感は同等に優れる特性を有していた。
成分(D)高粘度油を高重合度メチルポリシロキサンから重質流動イソパラフィンに変えた本発明の実施例10では、実施例1と比較すると、高粘度油の感触の影響を受けるため、塗布時の伸びが多少悪くなり、使用感の点でわずかに劣った。しかし、立体感強調効果を有し、化粧持続性は優れる特性を有していた。
成分(D)高粘度油を重質流動イソパラフィンにして、配合量を少なくした本発明の実施例11では、実施例1と比較すると、使用感は良くなるが、化粧膜が薄くなり、化粧膜は透明感のあるツヤがわずかに減少した。しかし化粧膜の均一性は良く立体感強調効果は得られ、化粧持続性及び使用感は優れる特性を有していた。
成分(F)粉体として合成金雲母を配合していない本発明の実施例12では、実施例1と比較すると、スライド感が減少し、粉体の肌への付着が速まるため、塗布時の伸びが多少悪くなり、使用感や化粧膜の均一性の点でわずかに劣るものの、化粧膜に透明感のあるツヤはあり立体感強調効果は得られ、化粧持続性は優れる特性を有していた。
成分(B)イヌリンステアレートの代わりにポリエチレンワックスを配合した比較例3では、化粧膜の透明感及びツヤが低く、立体強調効果が得られなかった。また、化粧膜はすぐによれてしまい化粧持続性の点でも満足のいくものが得られなかった。
成分(C)アクリル−シリコーングラフト共重合体を配合していない比較例4では、皮膜を形成しないため、化粧膜の強度が弱く粉体成分の付着性も低く、化粧膜が均一にならずに立体感強調効果が得られなかった。また化粧膜はすぐによれてしまい化粧持続性の点で満足のいくものが得られなかった。
成分(C)代わりにトリメチルシロキシケイ酸を配合した比較例5では化粧膜が硬すぎるため皮膚の動きに対する追従性が悪く、ツッパリ感があり、特に使用感の面で満足のいくものではなかった。
成分(D)高粘度油を配合していない比較例6においては、化粧膜の透明感のあるツヤ及び粉体の付着性に劣り、化粧膜が均一にならずに、立体感強調効果を得ることができなかった。また、皮膜が硬いため、皮膚の動きに対する追従性が悪く崩れやすくなり化粧持続性の点で満足いくものではなかった。また、塗布時に急激に伸びが悪くなり、使用感の点でも満足のいくものではなかった。
成分(D)代わりに低粘度シリコーン油を配合した比較例7では、化粧膜にツヤがなく立体感強調効果が得られなかった。また、化粧膜が弱くなるためよれ易くなり化粧持続性の点で満足いくものではなかった。
(成分) (%)
(1)HLB3〜7のシリコーン系界面活性剤*11 3
(2)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体*3 27
(3)高粘度油*5 5
(4)パルミチン酸デキストリン*12 3
(5)酸化チタン 1
(6)酸化鉄 0.5
(7)タルク 2
(8)酸化チタン被覆ガラス末 5
(9)ジメチコン5%処理無水ケイ酸・酸化チタン被覆雲母 15
(10)合成金雲母*13 3
(11)エチルアルコール 7
(12)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(13)精製水 残量
*11 ラウリルポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン:KF−6105(信越化学工業社製)
*12 レオパールKL2(千葉製粉社製)
*13 PDM−40L(トピー工業社製)
A.成分(1)〜(4)を90℃にて均一に混合溶解する。
B.Aに成分(5)〜(10)をロールミルにて均一に分散させる。
C.成分(11)〜(13)を室温にて均一に混合溶解する。
D.Bをディスパーにて攪拌しながらCを加え室温にて乳化する。
E.Dを容器に充填し製品とする。
(成分) (%)
(1)HLB3〜7のシリコーン系界面活性剤*1 3
(2)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体*13 25
(3)高粘度油*6 5
(4)2−エチルヘキサン酸セチル*9 1
(5)紫外線吸収剤*14 0.5
(6)(パルミチン酸/オクタン酸)デキストリン*15 7
(7)香料 適量
(8)赤色226号 0.2
(9)黄色4号アルミニウムレーキ 0.1
(10)酸化チタン 0.1
(11)タルク 3
(12)酸化チタン被覆ガラス末 3
(13)(PET/ポリメタクリル酸メチル)積層末 4
(14)合成金雲母*12 5
(15)1,3−ブチレングリコール 7
(16)フェノキシエタノール*15 0.5
(17)精製水 残量
*13 メタクリル変性メチルポリシロキサン40%メチルトリメチコン溶液:KP−549(信越化学工業社製)
*14 パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル:ユビナールMC−80(BASF社製)
*15 レオパールTT2(千葉製粉社製)
*16 フェノキシエタノール:フェニルグリコールS(日本乳化剤社製)
A.成分(1)〜(6)を90℃にて均一に混合溶解後、成分(7)を均一に混合溶解する。
B.Aに成分(8)〜(14)をロールミルにて均一に分散させる。
C.成分(15)〜(17)を室温にて均一に混合溶解する。
D.Bをディスパーにて攪拌しながらCを加え室温にて乳化する。
E.Dを容器に充填し製品とする。
(成分) (%)
(1)HLB3〜7のシリコーン系界面活性剤*1 1.5
(2)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体*13 15
(3)高粘度油*16 2.5
(4)ミリスチン酸イソプロピル*17 2
(5)ミリスチン酸デキストリン*18 4.5
(6)赤色226号 0.5
(7)酸化鉄 0.1
(8)酸化チタン 0.1
(9)3%パーフルオロアルキルシラン処理タルク 1.5
(10)3%パーフルオロアルキルシラン処理
酸化鉄被覆雲母チタン 10
(11)無水ケイ酸・酸化チタン被覆マイカ 5
(12)合成金雲母*12 3
(13)合成金雲母*18 2
(14)1,2−ペンタンジオール 7
(15)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(16)精製水 残量
(17)ローズマリー抽出液 0.1
*16 ポリブテン:ポリブテン2000H食添(出光興産社製)
*17 ミリスチン酸イソプロピル:IPM−EX(日本サーファクタント工業社性)
*18 レオパールMKL2(千葉製粉社製)
*19 合成金雲母:PDM−5L(トピー工業社製)
A.成分(1)〜(5)を90℃にて均一に混合溶解する。
B.Aに成分(6)〜(13)をロールミルにて均一に分散させる。
C.成分(14)〜(17)を室温にて均一に混合溶解する。
D.Bをディスパーにて攪拌しながらCを加え室温にて乳化する。
E.Dを容器に充填し製品とする。
Claims (7)
- 次の成分(A)〜(F);
(A)HLB3〜7のシリコーン系界面活性剤
(B)デキストリン脂肪酸エステル及び/またはイヌリン脂肪酸エステルより選ばれる1種又は2種以上の糖脂肪酸エステル
(C)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体
(D)高粘度油
(E)揮発性シリコーン油
(F)粉体
を配合することを特徴とする油中水乳化型メイクアップ化粧料。 - 成分(B)糖脂肪酸エステルの配合量が0.2〜5質量%であることを特徴とする請求項1に記載の油中水乳化型メイクアップ化粧料。
- 成分(C)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体の配合量が3〜15質量%、成分(D)高粘度油の配合量が0.1〜3質量%、成分(F)粉体の配合量が10〜40質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の油中水乳化型メイクアップ化粧料。
- 成分(C)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体及び成分(D)高粘度油の配合量の合計と成分(F)粉体の配合量が質量比で、(C+D):F=1:2〜1:8であることを特徴とする請求項1〜3のいづれかに記載の油中水乳化型メイクアップ化粧料。
- 成分(F)粉体として、合成金雲母を粉体全量中2〜100質量%含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の油中水乳化型メイクアップ化粧料。
- 更に成分(G)一価の脂肪族アルコールと一価の脂肪酸とのモノエステルで、且つ炭素数の合計がC16〜C30で、25℃で液状である油を配合することを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の油中水乳化型メイクアップ化粧料。
- 化粧料がアイカラー、ハイライトカラーまたはチークカラーである請求項1〜6のいずれかの項に記載の油中水乳化型メイクアップ化粧料。
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