JP2010100412A - 小荷物用昇降機の出し入れ口ドア装置のリニューアル方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】枠体の撤去に伴う騒音や振動、あるいは粉塵の舞い上がりの発生がなく、また作業工程が少なく、コストを低減し、工期の短縮化を図ることができる小荷物用昇降機の出し入れ口ドア装置のリニューアル方法を提供することにある。
【解決手段】建物の壁1には昇降路に通じる開口5形成され、この開口5の内側に枠体(三方枠)6が据え付けられ、この枠体6の昇降路側端部の両側部に折曲部8が設けられ、これら折曲部8にガイドレールと、これらガイドレールに沿って上下に移動するドアパネルとが設けられている。リニューアル時には、既設のガイドレール及びドアパネルを取り外し、さらに折曲部8の第2の片材8bを切断して除去する。次に、新規の一対のガイドレール26をそれぞれアダプター25を介して枠体6の端部の折曲部8における第1の片材8aに取り付け、これらガイドレール26間に新規のドアパネル30a,30bを摺動可能に装着する。
【選択図】 図3
【解決手段】建物の壁1には昇降路に通じる開口5形成され、この開口5の内側に枠体(三方枠)6が据え付けられ、この枠体6の昇降路側端部の両側部に折曲部8が設けられ、これら折曲部8にガイドレールと、これらガイドレールに沿って上下に移動するドアパネルとが設けられている。リニューアル時には、既設のガイドレール及びドアパネルを取り外し、さらに折曲部8の第2の片材8bを切断して除去する。次に、新規の一対のガイドレール26をそれぞれアダプター25を介して枠体6の端部の折曲部8における第1の片材8aに取り付け、これらガイドレール26間に新規のドアパネル30a,30bを摺動可能に装着する。
【選択図】 図3
Description
この発明は、学校、病院、各種研究所などの建物に設けられ、異なる階床に荷物を運ぶために使用される小荷物用昇降機におけるドア装置のリニューアル方法に関する。
小荷物用昇降機が設置される建物には、建物の各階に渡って延びる昇降路が設けられ、この昇降路内に荷物を運搬するかごが吊り下げられ、このかごが昇降路内で上下に昇降移動する。昇降路と各階の部屋とを仕切るコンクリート壁には、かごと対向可能な荷物出し入れ用の開口が形成され、この開口に上下開閉式のドア装置が設けられ、このドア装置を開閉することで、かごに対する荷物の出し入れを行なうことができるようになっている(特許文献1参照)。
ドア装置は、コンクリート壁に形成された開口の内側に据え付けられた三方枠と呼ばれる枠体を備え、この枠体の昇降路側端部の両側にガイドレールが取り付けられ、これらガイドレール間にドアパネルが上下に摺動自在に装着されている。
さらに説明すると、枠体には、その端部両側の内側に互いに対向するように垂直にガイドレールが取り付けられ、またドアパネルの両側縁に前記ガイドレールと係合可能なガイドシューが取り付けられ、これらガイドシューが前記ガイドレールに摺動自在に係合し、ドアパネルが前記ガイドレールに沿って上下に移動することが可能となっている。
ところで、このような小荷物用昇降機は、長期の使用などにより、特にドア装置のドアパネルに汚れや傷が付き、またドアパネルとガイドレールとの係合部分が損傷したり変形したりしてその摺動の円滑性が損なわれ、このためドア装置のリニューアルが必要となる。
ドア装置は、コンクリート壁に形成された開口の内側に据え付けられた三方枠と呼ばれる枠体を備え、この枠体の昇降路側端部の両側にガイドレールが取り付けられ、これらガイドレール間にドアパネルが上下に摺動自在に装着されている。
さらに説明すると、枠体には、その端部両側の内側に互いに対向するように垂直にガイドレールが取り付けられ、またドアパネルの両側縁に前記ガイドレールと係合可能なガイドシューが取り付けられ、これらガイドシューが前記ガイドレールに摺動自在に係合し、ドアパネルが前記ガイドレールに沿って上下に移動することが可能となっている。
ところで、このような小荷物用昇降機は、長期の使用などにより、特にドア装置のドアパネルに汚れや傷が付き、またドアパネルとガイドレールとの係合部分が損傷したり変形したりしてその摺動の円滑性が損なわれ、このためドア装置のリニューアルが必要となる。
従来、ドア装置のリニューアルにあたっては、コンクリート壁の開口から枠体及びドアパネルの全体を取り外して撤去し、新たな枠体及びドアパネルをその開口に据え付けて改修するようにしている。
特開2004−269082公報
しかしながら、ドア装置の枠体は、コンクリート壁の開口に埋め込むように据え付けられており、したがってこの枠体を取り外して撤去するとなると、ダイヤモンドカッターや振動ドリルなどを使用してコンクリート躯体を削り崩さなければならない。
したがって、大掛かりな工事となり、コスト、工期がかかる。また、コンクリート躯体をダイヤモンドカッターや振動ドリルなどで削り崩すときに、騒音、振動が生じ、粉塵が舞い上がり、建物内の人々に迷惑がかかる。特に、粉塵が舞がると、学校の給食用厨房や病院などにあっては、衛生上の問題が生じる。
この発明はこのような点に着目してなされたもので、その目的とするところは、枠体の撤去に伴う騒音や振動、あるいは粉塵の舞い上がりの発生がなく、また作業工程が少なく、コストを低減し、工期の短縮化を図ることができる小荷物用昇降機の出し入れ口ドア装置のリニューアル方法を提供することにある。
このような目的を達成するために、請求項1の発明は、荷物を運搬するかごが昇降移動する昇降路を有する建物と、この建物の壁に前記昇降路に通じるように形成された開口と、この開口の内側に据え付けられ、前記かごに対する荷物の出し入れ口を構成する枠体と、この枠体の前記昇降路側の端部の両側部に互いに離間して設けられた一対のガイドレールと、これらガイドレール間に装着され、そのガイドレールに沿って移動することで前記出し入れ口を開閉するドアパネルとを備える小荷物用昇降機の出し入れ口ドア装置のリニューアル方法であって、前記既設のガイドレール間から前記既設のドアパネルを取り外し、さらに前記枠体の端部に設けられた既設のガイドレールを取り外し、そのガイドレールに換えて新規の一対のガイドレールをそれぞれアダプターを介して前記枠体の端部に取り付け、これら新規の一対のガイドレール間に新規のドアパネルを摺動可能に装着して改修することを特徴としている。
請求項2の発明は、前記枠体の昇降側の端部の両側部には、第1の片材と第2の片材とならなる断面L形状の折曲部が設けられ、前記第2の片材にそれぞれ既設のガイドレールが取り付けられており、改修時には前記第2の片材を切断して除去し、前記第1の片材に新規のガイドレールをアダプターを介して取り付けることを特徴としている。
請求項2の発明は、前記枠体の昇降側の端部の両側部には、第1の片材と第2の片材とならなる断面L形状の折曲部が設けられ、前記第2の片材にそれぞれ既設のガイドレールが取り付けられており、改修時には前記第2の片材を切断して除去し、前記第1の片材に新規のガイドレールをアダプターを介して取り付けることを特徴としている。
この発明によるリニューアル方法によれば、枠体の撤去に伴う騒音や振動、あるいは粉塵の舞い上がりの発生がなく、また作業工程が少なく、コストを低減し、工期の短縮化を図ることができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1には小荷物用昇降機の出し入れ口ドア装置の断面図を示してある。図に示す1は、建物のコンクリート壁であり、この壁1の図における上部側が部屋の空間で、下部側が小荷物昇降用のかご2が昇降する昇降路3となっている。
壁1には昇降路3に通じる開口5が形成され、この開口5の内側に金属製の枠体(三方枠)6が据え付けられ、この枠体6の内側の空間が荷物を通す出し入れ口7となっている。枠体6における昇降路3側の端部両側には、互いに向き合うように折曲部8が一体的に設けられている。各折曲部8は、それぞれ枠体6の左右側の外側に延びる第1の片材8aと、この第1の片材8aの縁部から昇降路3の奥方側に向って直角に延びる第2の片材8bとを有する断面L形状に形成されている。
各折曲部8の第2の片材8bの内側には、それぞれ互いに向き合うようにガイドレール9が取り付けられている。各ガイドレール9は基部9aとガイド部9bとから断面L形状をなし、基部9aがボルト10を介して折曲部8の第2の片材8bの内面に締結固定されている。
図2は、図1中の矢視A方向から見た正面図であり、この図2に示すように、各ガイドレール9は、枠体6の上下部からさらにその上下方向に所定の寸法だけ延びる長さを有している。そしてこれらガイドレール9間に一対のドアパネル11a,11bが上下に並んで配設されている。
各ドアパネル11a,11bの両側部には、断面コ字状のガイドシュー12が取り付けられ、これらガイドシュー12が前記各ガイドレール9のガイド部9bに摺動自在に嵌合され、これにより各ドアパネル11a,11bが両ガイドレール9に沿って上下に移動し得るようになっている。
一対のガイドレール9の上端部間にはヘッダー15が、下端部間にはストッパー16がそれぞれ架設され、前記ヘッダー15の両端部に滑車17が回転自在に取り付けられている。各滑車17にはワイヤなどの索体18が巻き掛けられ、これら索体18の両端部が滑車17の下方に引き落とされているとともに、その一方の端部がガイドレール9間の一方のドアパネル11aの上縁部に連結され、他方の端部が他方のドアパネル11bの側縁にブラケット19を介して連結され、これら索体18により両ドアパネル11a,11bが互いに連動するように支持されている。また、ドアパネル11aの上端縁部およびドアパネル11bの下端縁部にはそれぞれゴムなどからなるクッション片20a,20bが取り付けられている。
通常時には、両ドアパネル11a,11bがその下端縁部と上端縁部とを互いに突き合わせる状態でガイドレール9の上下のほぼ中間部に配置され、その両ドアパネル11a,11bにより枠体6の内側の出し入れ口7が閉じられている。この状態において、昇降路3内のかご2が上下に移動して荷物を運搬する。そして、かご2が出し入れ口7に対向して停止した際に、枠体6の前方側から出し入れ口7に手を差し込み、一方のドアパネル11aを手動で上方に引き上げる。
一方のドアパネル11aを上方に引き上げると、索体18で支持されている他方のドアパネル11bが自重で下方に下がる。すなわち、両ドアパネル11a,11bが上下方向に互いに離間するように移動し、これにより出し入れ口7が開放される。両ドアパネル11a,11bが上下方向に移動したときには、ドアパネル11aの上端縁部がクッション片20aを介してヘッダー15に弾性的に当接し、ドアパネル11bの下端縁部がクッション片20bを介してストッパー16に弾性的に当接し、これにより衝撃音が緩和される。
昇降路3内のかご2は、枠体6に向く前面にドア装置(図示せず)を有し、そのドア装置が例えば前記ドアパネル11a,11bと連動して開放される。したがって、この状態で、出し入れ口7を通してかご2内に荷物を挿入し、あるいはかご2内から荷物を取り出すことができる。
荷物の出し入れが終了した後には、一方のドアパネル11aを手動で下方に押し下げる。この押し下げの動作で他方のドアパネル11bが索体18を介して上方に引き上げられ、一方のドアパネル11aの下端縁部と他方のドアパネル11bの上端縁部とが互いに突き当り、これにより出し入れ口7が閉じられる。またこの動作でかご2のドア装置も閉じられ、この後、かご2が他の所定の階床に向って移動する。
このような出し入れ口7のドア装置のリニューアルに際しては、まず図3(A)に示すように、既設のドアパネル11a,11bおよびガイドレール9を枠体6の端部両側部から撤去する。次に、図3(B)に示すように、枠体6の両側部の各折曲部8における第2の片材8bを切断して除去し、第1の片材8aのみを残す。そして図3(C)に示すように、その各第1の片材8aにアダプター25を取り付け、これらアダプター25を介して枠体6の各折曲部8に新規のガイドレール26を取り付ける。
すなわち、第1の片材8aにまずアダプター25を取り付ける。アダプター25は、互いに対向する一対の挟み片25a,25bを有する断面コ字状をなし、一方の挟み片25bの外面に一対のナット27a,27bが横に並んで溶接固定されている。アダプター25を片材8aに取り付ける際には、アダプター25の挟み片25a,25b間に片材8aを挿入してその一対の挟み片25a,25bで片材8aを挟み、この状態で挟み片25aの外面側から挟み片25a、片材8a、挟み片25bを貫通させて締結具としての皿ねじ29aをナット27aに螺挿し、この皿ねじ29aを締付けることでアダプター25を片材8aに固定する。
そして、この後、アダプター25に新規のガイドレール26を取り付ける。新規のガイドレール26は、基部26aとガイド部26bとを有し、基部26aの外面側から基部26a、アダプター25の挟み片25a,25bを貫通させて締結具としての皿ねじ29bをナット27bに螺挿し、この皿ねじ29bを締付けることで新規のガイドレール26をアダプター25に固定する。
このようにして、枠体6の両側の各折曲部8の所定の位置にそれぞれアダプター25を介して新規のガイドレール26を取り付けた後に、図3(D)に示すように、新規のガイドレール26間に新規のドアパネル30a,30bを装着する。すなわち、新規のドアパネル30a,30bの両側には新規のガイドレール26に対応する新規のガイドシュー31が取り付けられており、これら新規のガイドシュー31を新規の各ガイドレール26におけるガイド部26bにそれぞれ嵌め込み、その各ガイドシュー31を介して新規のガイドレール26間に新規のドアパネル30a,30bを上下に並び、かつ新規の各ガイドレール26のガイド部26bに沿って上下に摺動可能となるように装着する。そして、各滑車17に索体18を巻き掛け、これら索体18を新規のドアパネル30a,30bにそれぞれ連結する。これによりリニューアルの作業が終了する。
このように、この発明のリニューアル方法は、枠体6を壁1から撤去せずに壁1に残したまま、枠体6の両側に新規のガイドレール26をアダプター25を介して取り付け、その新規のガイドレール26に対して新規のドアパネル30a,30bを装着して改修する方法であり、したがって枠体6の撤去に伴う騒音や振動、あるいは粉塵の舞い上がりの発生がなく、また作業工程も少なくなり、このためコストが低減し、工期の短縮化を図ることができる。特に、粉塵の舞い上がりを抑えることができるから、学校の給食用厨房や病院などの建物の場合に有効である。
なお、前記実施形態では、2枚のドアパネルが上下に移動することで出し入れ口が開閉される構造となっているが、出し入れ口に対応する大きさの1枚のドアパネルのみが上下に移動することで出し入れ口が開閉される構造であってもよい。
なお、前記実施形態では、2枚のドアパネルが上下に移動することで出し入れ口が開閉される構造となっているが、出し入れ口に対応する大きさの1枚のドアパネルのみが上下に移動することで出し入れ口が開閉される構造であってもよい。
1…壁、3…昇降路、5…開口、6…枠体、7…出し入れ口、8…折曲部、8a…第1の片材、8b…第2の片材、9…既設のガイドレール、9a…基部、9b…ガイド部、11a.11b…既設のドアパネル、12…ガイドシュー、15…ヘッダー、16…ストッパー、17…滑車、18…索体、19…ブラケット、20a.20b…クッション片、25…アダプター、25a.25b…挟み片、26…新規のガイドレール、26a…基部、26b…ガイド部、30a.30b…新規のドアパネル、31…ガイドシュー。
Claims (2)
- 荷物を運搬するかごが昇降移動する昇降路を有する建物と、この建物の壁に前記昇降路に通じるように形成された開口と、この開口の内側に据え付けられ、前記かごに対する荷物の出し入れ口を構成する枠体と、この枠体の前記昇降路側の端部の両側部に互いに離間して設けられた一対のガイドレールと、これらガイドレール間に装着され、そのガイドレールに沿って移動することで前記出し入れ口を開閉するドアパネルとを備える小荷物用昇降機の出し入れ口ドア装置のリニューアル方法であって、
前記既設のガイドレール間から前記既設のドアパネルを取り外し、さらに前記枠体の端部に設けられた既設のガイドレールを取り外し、そのガイドレールに換えて新規の一対のガイドレールをそれぞれアダプターを介して前記枠体の端部に取り付け、これら新規の一対のガイドレール間に新規のドアパネルを摺動可能に装着して改修することを特徴とする小荷物用昇降機の出し入れ口ドア装置のリニューアル方法。 - 前記枠体の昇降側の端部の両側部には、第1の片材と第2の片材とならなる断面L形状の折曲部が設けられ、前記第2の片材にそれぞれ既設のガイドレールが取り付けられており、改修時には前記第2の片材を切断して除去し、前記第1の片材に新規のガイドレールをアダプターを介して取り付けることを特徴とする請求項1に記載の小荷物用昇降機の出し入れ口ドア装置のリニューアル方法。
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JP2008274489A JP2010100412A (ja) | 2008-10-24 | 2008-10-24 | 小荷物用昇降機の出し入れ口ドア装置のリニューアル方法 |
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Publications (1)
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