JP2010098445A - 画像処理装置、画像読取装置、画像形成装置、画像処理装置の制御方法、制御プログラム、記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像読取装置、画像形成装置、画像処理装置の制御方法、制御プログラム、記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】原稿から読み取られた画像データの画像を表示(プレビュー)する画像処理装置において、利用者の手間を軽減する。
【解決手段】画像形成装置100は、原稿カバー510が移動した後にプラテンガラス561上にて原稿カバー510に覆われる原稿から読み取られる画像データを取り扱う装置である。この画像形成装置100は、原稿カバー510の移動の態様が特定態様に該当するか否かを判定する動作判定部150と、原稿カバー510の移動の態様が特定態様に該当すると判定された場合は前記画像データに示される画像を画像表示装置120に表示させ、原稿カバー510の移動の態様が特定態様に該当しないと判定された場合は前記画像を前記表示装置に表示させない表示制御部115とを有する。
【選択図】図24

Description

本発明は、スキャナ等の画像読取装置から読み込まれた画像データを処理する画像処理装置に関するものである。
原稿をスキャンして生成された入力画像に対してスキュー補正を行う画像処理装置が従来から知られている。このスキュー補正とは入力画像に示される原稿の傾きを補正する処理である。具体的には、入力画像に基づいて原稿の傾き角度を決定し、この傾き角度分だけ入力画像に対して回転処理を施すことによって、入力画像に示される原稿の傾きが解消されるようになっている。
また、特許文献1には、入力画像に基づいて傾き角度の候補を複数求め、求めた各候補をユーザに提示し、ユーザが所望の候補を選択し、ユーザに選択(指定)された候補に基づいてスキュー補正を行う点が示されている。また、傾き角度の候補をより適切にユーザに認識させるために、各傾き角度の候補に基づいて暫定的にスキュー補正した処理結果をプレビュー(試写像)表示する。ユーザは表示装置に表示された複数のプレビューから所望するものを選択し、画像処理装置は、ユーザの選択(指定)に基づいて傾き角度を決定し、画像に対するスキュー補正処理を行っている。
特開2006−87027号公報(公開日:2006年3月30日)
しかし、実際にプラテン上に置いた原稿が傾くことは常に起きる現象ではないため、原稿がスキャンされる度に、常に傾き角度を求めたり、常にプレビューを表示したり、傾き角度の候補やスキュー補正を行った場合のプレビューを常に表示することは、余計な作業を利用者に強いることになり、利用者に手間をかけるという問題が生じる。
本発明は、原稿から読み取られた画像データの画像を表示(プレビュー)する画像処理装置において、利用者の手間を軽減することを目的とする。
前記目的を達成するためには、原稿から読み取られた画像データの画像を常に表示するのではなく、原稿が傾く可能性の高い状況でのみ前記画像を表示し、原稿が傾く可能性の低い状況では前記画像の表示を禁止すればよい。これにより、必要なときのみ利用者に画像を表示することになり、利用者の手間を軽減できる。
そして、本願発明者は、原稿カバーを閉じるときの原稿カバーの移動の態様が特殊な態様である場合、原稿が傾く可能性が高いという知見を得た。これは、傾きの生じる可能性が低い原稿(普通紙や厚紙)の画像をスキャンする場合、利用者は特に注意することなく原稿カバーを移動させるため、原稿カバーの移動の態様は正常態様であるが、傾きの生じる可能性が高い原稿(薄紙や感熱紙)の画像をスキャンする場合、利用者は注意しながら原稿カバーを移動させるため、原稿カバーを閉じる際の原稿カバーの移動の態様は特殊な態様になる傾向にあるからである。
なお、このような特殊な態様としては、
(A) 原稿の状態を確認しながら原稿カバーを閉じるために、原稿カバーを通常よりも極めてゆっくり移動させるような態様
(B) 原稿に近づく方向への原稿カバーの移動(閉動作)を開始した後、利用者が原稿の状態を確認するために、前記閉動作を一旦中断し、前記原稿から遠ざかる方向への原稿カバーの移動を開始するような態様
(C) (A)と(B)とを組み合わせた態様
が挙げられる。
また、原稿カバーの移動が通常よりも極めて速い場合、原稿カバーの風圧によって原稿が傾いてしまう可能性が高い。それゆえ、原稿カバーを極めて高速で移動させる態様も、原稿が傾く可能性の高い特殊な態様に含まれる。
そこで、本発明は、原稿カバーが移動した後に前記原稿カバーに覆われる原稿から読み取られる画像データを取り扱う画像処理装置において、前記移動の態様が特定態様に該当するか否かを判定する動作判定部と、前記移動の態様が前記特定態様に該当すると判定された場合は前記画像データに示される画像を表示装置に表示させ、前記移動の態様が前記特定態様に該当しないと判定された場合は前記画像を前記表示装置に表示させない表示制御部とを有することを特徴とする。
本発明の構成によれば、原稿カバーの移動の態様が原稿の傾く可能性の高い特定態様に該当する場合のみ原稿画像を表示することができる。つまり、原稿の傾く可能性が高い状況では原稿を読み取って得られた画像データの画像を利用者に表示し、原稿の傾く可能性が低い状況では当該画像の表示を行わないといった制御が可能になり、利用者は原稿の傾く可能性が高い状況のみ前記画像データの画像のプレビューを確認すればよく、利用者の手間を軽減できるという効果を奏する。
また、本発明の画像処理装置は、前記構成に加えて、前記表示制御部は、方向を表すグリッドを示すグリッド画像と前記画像データの画像とを重ねて前記表示装置に表示させることを特徴とする。これにより、利用者は、前記画像に示される原稿のエッジと前記グリッドの表す方向とを対比することにより、原稿がどの程度傾いているのかを認識し易くなる。
さらに、本発明の画像処理装置は、前記構成に加えて、基準方向に対する前記原稿の傾きの角度である傾き角度を特定する角度特定部と、前記傾き角度と閾値とを比較することによって、原稿傾き補正の要否を判定する補正判定部と、前記補正判定部において前記傾き補正が必要と判定された場合、前記傾き角度を回転角度として前記画像データに回転処理を施すことによって前記原稿傾き補正を実行する補正部とを有し、前記表示制御部は、前記原稿傾き補正が行われた後の前記画像データに示される画像を前記表示装置に表示することを特徴とする。これにより、画像データに対して原稿傾き補正が自動的に実行された場合の当該画像データの画像を利用者に示すことができる。それゆえ、利用者は、本当は原稿傾き補正が不要であったにも拘わらず原稿傾き補正が自動的に行われてしまったことを、画像データの出力前(例えば印刷出力前や送信出力前)に認識でき、これによりミスコピー等を抑制できる。
また、本発明の画像処理装置は、前記構成に加えて、利用者によって入力された角度情報に示される角度を回転角度として前記画像データに回転処理を施すことによって原稿傾き補正を実行する補正部を有し、前記表示制御部は、前記角度情報の入力後且つ前記原稿傾き補正の実行前に、前記角度情報に示される角度を回転角度として前記グリッド画像に回転処理を施し、回転処理後のグリッド画像と前記原稿傾き補正の実行前の画像データに示される画像とを重ねて前記表示装置に表示することを特徴とする。これにより、利用者は、回転処理後のグリッド画像のグリッドの表す方向と、前記傾き補正の実行前の画像データの画像(原稿の画像)とを対比することにより、入力した角度の適否の検討が容易になる。例えば、回転処理前のグリッドが上下方向を示しており、前記傾き補正の実行前の画像に示される原稿像が上下方向に対して5°傾いているものとする。ここで、利用者が5°を示す角度情報を入力した場合、上下方向に対して5°傾いた方向を示したグリッドと、上下方向に対して5°傾いている原稿像とが重ねて表示され、グリッドの示す方向と原稿のエッジとが揃っており、利用者からすれば5°という角度は適正であると認識できる。また、以上の構成によれば、データ量の多い画像データ(原稿を読み取って得られた画像データ)に対して回転処理を施さずにプレビューを実現していることになり、原稿傾き補正を施した画像データの画像をプレビュー表示する構成よりも、プレビュー(表示)のための画像処理を高速で行えるというメリットがある(なお、グリッド画像のデータ量は少ない)。
また、本発明の画像処理装置において、前記特定態様は、前記原稿カバーが予め定められている第1基準速度よりも遅い速度で移動する態様であってもよい。これは、原稿カバーの移動の態様が前記(A)にて示した態様である場合、原稿が傾く可能性が高いといえるからである。
さらに、本発明の画像処理装置において、前記特定態様は、前記原稿に近づく方向へ移動を開始した後、前記原稿を覆う前に前記移動を中断し、前記原稿から遠ざかる方向へ移動を再開する態様であってもよい。これは、原稿カバーの移動の態様が前記(B)にて示した態様である場合、原稿が傾く可能性が高いといえるからである。
また、本発明の画像処理装置において、前記特定態様は、前記原稿カバーが予め定められている第2基準速度よりも速い速度で移動する態様であってもよい。これは、原稿カバーの移動が通常よりも極めて速い場合、原稿カバーの風圧によって原稿が傾いてしまう可能性が高いからである。
また、本発明は、原稿カバーが移動した後に前記原稿カバーに覆われる原稿から画像データを読み取る画像読取装置において、前記移動の態様が特定態様に該当するか否かを判定する動作判定部と、前記移動の態様が前記特定態様に該当すると判定された場合は前記画像データに示される画像を表示装置に表示し、前記移動の態様が前記特定態様に該当しないと判定された場合は前記画像の表示を禁止する表示制御部とを有する構成であってもよい。
さらに、本発明は、原稿カバーが移動した後に前記原稿カバーに覆われる原稿から読み取られる画像データに基づき、シートに画像を形成する画像形成装置において、前記移動の態様が特定態様に該当するか否かを判定する動作判定部と、前記移動の態様が前記特定態様に該当すると判定された場合は前記画像データに示される画像を表示装置に表示し、前記移動の態様が前記特定態様に該当しないと判定された場合は前記画像の表示を禁止する表示制御部とを有する構成であってもよい。
また、本発明は、原稿カバーが移動した後に前記原稿カバーに覆われる原稿から読み取られる画像データを取り扱う画像処理装置の制御方法において、前記移動の態様が特定態様に該当するか否かを判定する工程と、前記移動の態様が前記特定態様に該当すると判定された場合は前記画像データに示される画像を表示装置に表示する工程と、前記移動の態様が前記特定態様に該当しないと判定された場合は前記画像の表示を禁止する工程とを含む方法であってもよい。
さらに、本発明の画像処理装置の制御方法はコンピュータによって実現されてもよく、この場合には、コンピュータに前記工程を実行させる制御プログラム、および、該制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
以上のように、本発明の画像処理装置は、原稿カバーの移動の態様が前記特定態様に該当すると判定された場合は前記画像データに示される画像を表示装置に表示させ、前記移動の態様が前記特定態様に該当しないと判定された場合は前記画像を前記表示装置に表示させないことを特徴とする。それゆえ、原稿の傾く可能性が高い状況では原稿を読み取って得られた画像データの画像を利用者に表示し、原稿の傾く可能性が低い状況では前記画像の表示を行わないといった制御が可能になり、利用者は原稿の傾く可能性が高い状況でのみ前記画像データに示される画像のプレビューを確認すればよく、利用者の手間を軽減できるという効果を奏する。
〔画像形成装置の構成〕
本発明の画像処理装置の一形態である画像形成装置について図に基づいて説明する。図1は、本実施形態の画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、画像形成装置(デジタルカラー複写機,画像処理装置)100は、画像入力装置(カラー画像入力装置)101、画像データ処理部(カラー画像データ処理部)102、画像出力装置(カラー画像出力装置)103、画像表示装置(表示装置)120、記憶部130、制御部140、動作判定部(原稿カバー監視部)150を有する。
画像入力装置101は、例えばCCD(光電変換素子)ラインセンサなどの光学情報を電気信号に変換するデバイスを備えた読取部より構成され、原稿からの反射光像を、RGBのアナログ信号として出力する。
画像入力装置101にて読み取られたRGBのアナログ信号(画像データ)は、原則として、画像データ処理部102内において、A/D変換部104、シェーディング補正部105、入力階調補正部106、原稿傾き検出部114、原稿傾き補正部(補正部)107、領域分離処理部108、色補正部109、黒生成下色除去部110、空間フィルタ処理部111、出力階調補正部112、階調再現処理部113の順で送られ、CMYKのデジタルカラー信号として画像出力装置103へ出力される(なお、原稿傾き検出部114および原稿傾き補正部107は、必ずしもパイプライン処理を構成するものではない)。
A/D変換部104は、RGBのアナログ信号をデジタル信号に変換するブロックであり、シェーディング補正部105は、A/D変換部104より送られてきたデジタルのRGB信号に対して画像入力装置101の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を施すブロックである。また、シェーディング補正部105は、RGB信号について、カラーバランスを整えると同時に、濃度信号など画像データ処理部102に採用されている画像処理システムの扱い易い信号に変換する処理を施すブロックでもある。
入力階調補正部106は、シェーディング補正部105にて各種の歪みが取り除かれたRGB信号の画像データに対して下地濃度の除去やコントラスト調整などの画質調整処理を施し、画質調整処理後の画像データを記憶部130および原稿傾き検出部114へ送るブロックである。
そして、画像形成装置100において原稿傾き補正モードが設定されていない場合、図1に示されるように、原稿傾き検出部114は、入力階調補正部106から送られてきた画像データをそのまま原稿傾き補正部107に渡し、原稿傾き補正部107は、原稿傾き検出部114から送られてきた画像データをそのまま領域分離処理部108へ渡すようになっている。
これに対し、画像形成装置100において原稿傾き補正モードが設定されている場合、原稿傾き検出部114は、記憶部130に格納されている画像データに基づいて、原稿のエッジ上の画素を検出すると共に、後述する原稿傾き補正部107にて用いられる角度情報を生成し、さらに、原稿傾き補正の要否を判定するようになっている。また、原稿傾き補正部107は、原稿傾き補正が必要と判定された場合、原稿傾き検出部114で生成された角度情報を用いて、記憶部130に格納されている画像データに対して原稿傾き補正を実行するようになっている。但し、原稿傾き補正部107は、原稿傾き補正が不要と判定された場合、原稿傾き補正を実行しない。
なお、原稿傾き検出部114および原稿傾き補正部107の処理内容については後に詳述する。
領域分離処理部108は、入力階調補正部106にて画質調整処理の施された画像データ(原稿傾き補正実施の場合、原稿傾き補正部107にて原稿傾き補正の施された後の画像データ)に基づき、入力画像中の各画素を文字領域、網点領域、写真領域の何れかに分離する処理を行うブロックである。また、領域分離処理部108は、分離結果に基づき、画素がどの領域に属しているかを示す領域識別信号を、黒生成下色除去部110、空間フィルタ処理部111、階調再現処理部113へと出力すると共に、RGB信号の画像データをそのまま後段の色補正部109に出力する。
色補正部109は、色再現の忠実化を図るために、不要吸収成分を含むCMY色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く処理を行うブロックであり、色補正部109に入力されたRGB信号の画像データはCMY信号の画像データに変換される。
黒生成下色除去部110は、色補正後のCMYの3色信号から黒(K)信号を生成する黒生成を行う一方、元のCMY信号から黒生成で得たK信号を差し引いて新たなCMY信号を生成する処理を行うブロックである。これによりCMY信号の画像データ(3色信号)はCMYK信号の画像データ(4色信号)に変換される。
空間フィルタ処理部111は、黒生成下色除去部110より入力されるCMYK信号の画像データに対して、領域識別信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行い、空間周波数特性を補正するブロックである。この空間フィルタ処理により、出力画像のぼやけや粒状性劣化を軽減することができる。
階調再現処理部113は、空間フィルタ処理部111と同様に、CMYK信号の画像データに対して領域識別信号に基づいて後述する所定の処理を施すブロックである。
例えば、領域分離処理部108にて文字に分離された領域には、文字の再現性を高めるために、空間フィルタ処理部111における空間フィルタに高周波成分の強調量が大きいフィルタが用いられる。同時に、階調再現処理部113においては、高域周波成分の再現に適した高解像度のスクリーンによる二値化もしくは多値化処理が実施される。
また、領域分離処理部108にて網点に分離された領域に関しては、空間フィルタ処理部111において、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ処理が施される。そして、出力階調補正部112にて、濃度信号などの信号を画像出力装置103の特性値である網点面積率に変換する出力階調補正処理が行われた後、階調再現処理部113にて、最終的に画像を画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理が施される。
さらに、領域分離処理部108にて写真に分離された領域に関しては、階調再現性を重視したスクリーンでの二値化または多値化処理が行われる。
上述した各処理が施された画像データは、いったん記憶部130に記憶され、所定のタイミングで読み出されて画像出力装置103に送られる。この画像出力装置103は、画像データに基づいて紙などのシートに画像を形成(プリント)するものであり、例えば、電子写真方式やインクジェット方式を用いたプリンタをあげることができるが特に限定されるものでは無い。
また、画像形成装置100には、利用者が画像形成装置100を操作するための操作部(操作ボタン)を含む操作パネル(不図示)が備えられており、図1の画像表示装置120はこの操作パネルに形成されているものである。
画像表示装置120は、画像形成装置100に関する各種情報を表示するためのものであり、液晶ディスプレイ等の一般的な画像表示手段からなる。また、画像表示装置120はタッチパネルに覆われており、画像表示装置120に表示される画像はグラフィカルユーザインターフェイスとして機能する。なお、画像表示装置120は、上記操作パネルとは分離して画像形成装置100に備えられていてもよい。
また、図1に示すように、画像データ処理部102には、画像表示装置120を制御する表示制御部115が備えられている。表示制御部115は、記憶部130に格納されている画像データの画像を画像表示装置120に表示するための制御を行う。さらに、表示制御部115は、表示対象とする画像データに対して間引き処理(画素を間引く処理)を行った上で、当該画像データの画像を画像表示装置120に表示するようになっている。
なお、間引き処理は、ニアレストネイバー法、バイリニア法、バイキュービック法等の補間処理によって行われる。ニアレストネイバー法とは、補間にて生成される補間画素に一番近い既存画素の値または補間画素と所定の位置関係にある既存画素の値を、補間画素の値とする手法である。バイリニア法とは、補間画素を囲む周囲4点の既存画素の値の加重平均値(補間画素からの距離に比例した係数を重みとする)を求め、求めた値を補間画素の値とする手法である。バイキュービック法とは、補間画素を囲む4点に加え、さらにそれらを囲む12点を加えた計16点の既存画素を用いて、補間演算を行う手法である。
動作判定部150は、画像入力装置101に備えられる原稿カバー510(図2参照)が移動していることを示す信号を出力する移動検出装置と、当該信号に基づいて原稿カバー510の移動が特定動作に該当するか否かを判定する判定回路とからなる。この動作判定部150については後に詳述する。
制御部140は、CPU(Central Processing Unit)等から構成されるコンピュータであり、画像データ処理部102、動作判定部150、記憶部130を制御し、また、画像データ処理部102と動作判定部150と記憶部130との間のデータの送受信を制御するものでもある。
なお、本実施形態では、画像形成装置100を複写機として説明したが、画像形成装置100は、コピア機能・プリンタ機能・ファクシミリ送受信機能・scan to e-mail機能等を備える複合機であってもよい。
つぎに、図2に基づいて画像入力装置101を詳細に説明する。図2は画像入力装置101の内部構成を示す模式図である。
図2に示されるように、画像入力装置101は、上部筐体であって原稿搬送部および原稿を覆う蓋部として機能する原稿カバー510と、下部筐体である読取部(スキャナ部)560とからなる。原稿カバー510には、原稿トレイ511に載置された原稿の検知を行う原稿セットセンサ514、原稿を1枚ずつ搬送するための呼込みローラ512、原稿画像を読み取るために原稿を搬送する搬送ローラ513a・513b、原稿の排出を行う原稿排出ローラ50、排出された原稿が載せられる排出トレイ566、排出される原稿を検知する原稿排出センサ567などが設けられている。
搬送ローラ513bは、用紙の方向を整合するための整合ローラとして機能するものである。搬送ローラ513bの駆動軸には電磁クラッチ(不図示)が備えられている。そして、電磁クラッチを制御する制御回路(不図示)によって、駆動モータ(図示せず)から搬送ローラ513bへの駆動力の伝達が制御される。
原稿のない状態では、搬送ローラ513bは停止している。原稿の先端が給送タイミングセンサ515に接触し、このセンサから前記制御回路に所定の信号が伝達されたときに、原稿トレイ511から排出トレイ566へ向けた方向に原稿が搬送されるように搬送ローラ513bは回転を開始する。なお、搬送ローラ513bは、上流側より搬送された原稿の先端が停止状態の搬送ローラ513bのニップ部に突き当たって当該原稿に撓みが形成された後に回転を開始するように設定される。これにより、搬送ローラ513bのニップ部により原稿の先端が搬送方向に直角となるように整合される。
読取部560には、プラテンガラス(載置台,原稿台)561の下面に沿って平行に往復移動する走査ユニット562・563、結像レンズ564、光電変換素子であるCCDラインセンサ565、排出トレイ566などが設けられている。
走査ユニット562は、原稿トレイ511から搬送される原稿、あるいは、プラテンガラス561に載置された原稿に光を照射するための光源562a(例えば、ハロゲンランプなど)、原稿にて反射された光を所定の光路に導くためのミラー562bなどを備えている。また、走査ユニット563は、原稿にて反射され且つミラー562bから導かれた光をCCDラインセンサ565に導くためのミラー563a・563bを備えている。
結像レンズ564は、走査ユニット563から導かれた反射光をCCDラインセンサ565上の所定の位置に結像させる。CCDラインセンサ565は、結像された光像を光電変換して電気信号を出力する。すなわち、原稿(例えば、原稿の表面)から読み取ったカラー画像に基づいて、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分に色分解したデータを画像データ処理部102へ出力する。
〔原稿傾き検出部〕
つぎに、原稿傾き検出部114にて実行される処理を詳細に説明する。図3は、原稿傾き検出部114の概略構成を示したブロック図である。図3に示されるように、原稿傾き検出部114は、エッジ検出部121、角度算出部(角度特定部)122、判定部(補正判定部)123を有している。
エッジ検出部121は、記憶部130から読み出された画像データに基づき、この画像データの画像のエッジ上の画素を2つ検出し、さらに、当該画像に示される原稿(原稿像)のエッジ上の画素を2つ検出するブロックである。
つまり、図4のように、画像データの画像における各エッジのうち、エッジe上の画素aおよび画素bがエッジ検出部121に検出される。また、画像データの画像に示される原稿像の各エッジのうち、エッジE上の画素Aおよび画素Bがエッジ検出部121に検出される。なお、原稿像のエッジE上の画素を検出する手法としては従来知られている手法を用いることができるが、本実施形態では計測ウインド内の画素値(または輝度値)を投影する手法を用いている。以下では、計測ウインドにより画素値を投影する手法について説明する。
まず、本実施形態では、画像データの画像の縦方向(プラテンガラス561の縦方向,エッジeに対して直交方向)をY座標軸とし、画像データの画像の横方向(プラテンガラス561の横方向,エッジeに対して平行方向)をX座標軸とする。そして、エッジ検出部121は、図4のように、エッジeの中央からX座標軸の方向にW/2だけ離れている2つの画素を画素aおよび画素bとして検出する。
さらに、エッジ検出部121は、図4に示すように、画像データの画像において、Y座標軸の方向を長辺方向としX座標軸の方向を短辺方向とした長方形の計測ウインドを2箇所に設定する。なお、一方の計測ウインド内に画素aが配され、他方の計測ウインド内に画素bが配されるように、各計測ウインドの位置が決められる。また、この計測ウインドのサイズは、図5に示されるように、Y座標軸方向の画素数が150であり、X座標軸方向の画素数が20となるように設定されている。
つぎに、エッジ検出部121は、図5に示すように、計測ウインド内の画像に対して、図6に示すエッジ強調フィルタによってエッジ強調処理を行う。さらに、エッジ検出部121は、図5に示すように、エッジ強調処理の行われた計測ウインド内の画像について、Y座標軸と直交するライン毎に、ライン上の全画素の画素値の合計を求める処理(投影処理)を行い、求めた合計値の各々の中からピーク値(たとえば最小値)を検出する。例えば、図5においては、Y座標値が0〜149の各々のラインについて画素値の合計を求める処理(投影処理)を行い、Y座標値が91であるラインの画素値の合計値(2009)をピーク値として検出している。なお、図7は、図5における投影処理の結果を示したグラフである。
そして、エッジ検出部121は、画素値の合計値がピーク値となるライン上の各画素のうち、図4の画素aのX座標値と同一のX座標値を有する画素を、原稿のエッジE上の画素Aとして検出する。また、エッジ検出部121は、画素値の合計値がピーク値となるライン上の各画素のうち、図4の画素bのX座標値と同一のX座標値を有する画素を、原稿のエッジE上の画素Bとして検出する。以上のようにして、エッジ検出部121は、図4に示される画素a・bおよび画素A・Bを検出している。
なお、以上のように、計測ウインド内の画素値を投影する手法を用いるメリットとしては、ノイズの影響を抑制できる点が挙げられる。
つぎに、図3に示す角度算出部122について説明する。角度算出部122は、エッジ検出部121にて検出された画素A・B・α・βに基づき、図4に示される原稿のエッジEの傾き角度θを検出するブロックである。なお、ここで検出される傾き角度θは、図4に示されるように、画像データの画像の横方向(つまりプラテンガラス561の横方向,基準方向)と原稿のエッジとのなす角度に相当し、且つ、画像データの画像の縦方向(つまりプラテンガラス561の縦方向,基準方向)と原稿のエッジとのなす角度に相当する。つまり、傾き角度θは基準方向に対する原稿の傾きの角度に相当する。
角度算出部122によって傾き角度θが検出される手順を以下具体的に説明する。まず、角度算出部122は、図4に示すように、画素Aと画素aとの間の距離d1と、画素Bと画素bとの間の距離d2とを求める。なお、距離d1は、画素AのY座標値と画素aのY座標値との差の絶対値、または画素Aと画素aとの間の画素数で表される。距離d2は、画素BのY座標値と画素bのY座標値との差の絶対値、または画素Bと画素bとの間の画素数で表される。
つぎに、角度算出部122は、下記の式1に対して、d1の値とd2の値とwの値とを代入することによって、原稿のエッジEの傾き角度θのtanθ(正接)を求める。なお、wは、図4にて示される通り、画素aと画素bとの間の距離であり、画素aのX座標値と画素bのX座標値との差の絶対値、または、画素aと画素Aとの間の画素数で表される。
tanθ=(d2−d1)/W 式1
さらに、角度算出部122は、tanθの値とθの値との対応関係を示したテーブル(図8)を参照し、式1から得られたtanθの値に対応付けられているθの値を読み出し、読み出したθの値を原稿のエッジEの傾き角度θとして特定する。
つまり、エッジ検出部121および角度算出部122は、画像データについて以上にて示した処理を行うことによって傾き角度θを特定できる。なお、角度算出部122により特定される傾き角度θは、図4に示されるように、原稿カバーが閉じられた後における縦方向(または横方向)と原稿のエッジとのなす角度を示すものである。
つぎに、図3に示す判定部123の処理内容について詳細に説明する。判定部123は、角度算出部122にて特定された傾き角度θに基づいて原稿傾き補正の要否を判定する処理を行う。具体的に、判定部123は、傾き角度θ≧閾値THであれば原稿傾き補正を必要と判定し、傾き角度θ<閾値THであれば原稿傾き補正を不要と判定する。なお、判定部123は、原稿傾き補正を必要と判定した場合、傾き角度θを示した角度情報および補正コマンドを原稿傾き補正部107に送る。また、判定部123は、原稿傾き補正を不要と判定した場合、補正不要コマンドを原稿傾き補正部107に送る。
なお、傾き判定用の閾値THとしては、例えば、現在までに求められた傾き角度θの平均値、最頻値、または中央値などを用いることができる。また、傾き判定用の閾値THは、固定値としてもよい。なお、A4横原稿において前記θが1°である場合、原稿の頂点の移動量は約5mmとなる。
〔原稿傾き補正部〕
つぎに、原稿傾き補正部107にて実行される原稿傾き補正処理について詳細に説明する。本実施形態の原稿傾き補正処理としては、回転行列を用いたアフィン変換処理(回転処理)を利用できる。このアフィン変換処理について以下詳細に説明する。
画素(x,y)と、画素(x,y)をθ°回転させた画素(x’,y’)との関係は、下記の式3によって表すことができる。
そして、図9に示すように、画素(x’,y’)の画素値Zを出力するためには、画素(x’,y’)の座標値を整数とし、画素(x’,y’)の回転前の画素(x,y)を画素(xs,ys)と定め(xsおよびysは実数)、画素(xs,ys)の画素値Zをバイリニア法等の補間演算によって求める。
具体的には、式3の逆変換式である上記式4によって、画素(x’,y’)の回転前の画素(xs,ys)を定めることができる。そして、図9に示す回転前画像のx−y座標系において、画素(xs,ys)の周囲4点に位置する画素(xi,y),(xi+1,y),(xi,yj+1), (xi+1,yj+1)の各々の画素値Z1〜Z4を上記の式5に代入することにより、画素(xs,ys)の画素値Z、つまり画素(x’,y’)の画素値Zを求めることができる。
なお、図9および式5において、xi≦xs<xi+1,y≦ys<yj+1が成立する。また、図10および式5において、|xi+1-xs|:|xs-xi|=(1-u):uであり、|yj+1-ys|:|ys-y|=(1-v):vである(ただし、u,vは共に0以上であって1未満である)。
そして、原稿傾き補正部107は、原稿傾き検出部114の判定部123から角度情報および補正コマンドが送られてきた場合、入力階調補正部106にて画質調整処理が施された後の画像データに対して原稿傾き補正を実施する。具体的に、原稿傾き補正部107は、前記画像データに示される原稿像が原稿傾き検出部114から送られてきた角度情報に示される傾き角度θ°だけ回転するように、前記画像データに対してアフィン変換を施す。なお、アフィン変換で用いられる三角比の値(正弦値、余弦値)も図8のようにテーブルで保存しておけば、演算の高速化が可能になる。
また、原稿傾き補正部107は、原稿傾き検出部114の判定部123から補正不要コマンドが送られてきた場合、前記画像データに対して原稿傾き補正を実施しない。
〔補正処理の流れ〕
つぎに、利用者の操作手順および画像形成装置100の処理の流れを説明する。図10は、原稿傾き補正モードにおける画像形成装置100の処理の流れを示したフローチャートである。
まず、利用者は、画像入力装置101のプラテンガラス561に原稿をセットし(S1)、原稿カバー510を閉じる(S2)。原稿カバー510が完全に閉じられた後、利用者にコピーボタンが押されることによって複写コマンドが入力されると(S3にてYES)、画像入力装置101は、プラテンガラス561に載置されている原稿に対してスキャンを実施する(S4)。そして、このスキャンによって生成された画像データは、入力階調補正部106によって画質調整処理が施された後に記憶部130に格納される(S5)。
ここで、原稿傾き検出部114は、記憶部130において画像データの格納が完了したと判断した後(S6)、当該画像データを記憶部130から読み出す(S7)。つぎに、原稿傾き検出部114は、読み出した画像データに示される原稿について傾き角度θを特定し、傾き角度θ≧閾値THであるか否かを判定する(S8)。
そして、原稿傾き検出部114によって角度θ≧閾値THであると判定された場合(S8にてYES)、原稿傾き補正部107は、角度θを示した角度情報と補正コマンドとを原稿傾き検出部114から受け取り、上記角度情報に基づいて補正用演算式(数1の式3および式4)を作成する(S9)。
これに対し、原稿傾き検出部114によって角度θ<閾値THであると判定された場合(S8にてNO)、原稿傾き補正部107は、原稿傾き検出部114から補正不要コマンドを受け取り、原稿傾き補正を行うことなく処理を終了する。なお、この場合、記憶部130に格納されている画像データ(原稿傾き補正のされていない画像データ)は、後段の領域分離処理部108へ送られ、順次パイプライン処理が施される。
なお、図10のS8はθ≧THであるか否かを判定する処理であるが、θ>THであるか否かを判定する処理であってもよい。
原稿傾き検出部114から補正コマンドを受け取った原稿傾き補正部107は、S9において補正用演算式を作成した後、記憶部130に格納されている画像データを読み出す(S10)。そして、原稿傾き補正部107は、S9にて作成した補正用演算式を用いて、S10にて読み出した画像データに対して原稿傾き補正を施す(S11)。さらに、原稿傾き補正部107は、原稿傾き補正後の画像データを記憶部に格納する(S12)。その後、傾き補正された後の画像データは、記憶部130から読み出され、後段の領域分離処理部108へ送られ、順次パイプライン処理が施される。
〔原稿画像の表示について〕
以上の実施形態によれば、原稿の傾き角度θが閾値TH以上である場合に原稿傾き補正を行い、原稿の傾き角度θが閾値TH未満である場合に原稿傾き補正を行わない形態になっているが、利用者の指示に応じて原稿傾き補正の要否を決定する形態であってもよい。
ここで、利用者の指示に応じて原稿傾き補正の要否を決定する形態の場合、画像入力装置101にて読み取って得られた画像データの画像を画像表示装置120に表示し(プレビューし)、原稿の傾き具合を利用者に示す必要がある。
しかし、実際にプラテンガラス561に置いた原稿が傾くことは常に起きる現象ではないため、原稿がスキャンされる度に、原稿から読み取られた画像データの画像を常にプレビューすることは、余計な確認作業を利用者に強いることになり、利用者に手間をかけることになる。したがって、原稿が傾く可能性の低い状況と原稿が傾く可能性の高い状況とを検出し、原稿が傾く可能性の低い状況では原稿から読み取られた画像データの画像を表示せず、原稿が傾く可能性の高い状況では前記画像を表示すれば、利用者の手間を軽減できる。
そこで、本願発明者は、原稿カバー510を閉じるときの原稿カバー510の移動の態様が特殊な態様である場合、原稿が傾く可能性が高いという知見を得た。これは、傾きの生じる可能性が低い原稿(普通紙や厚紙)の画像をスキャンする場合、利用者は特に注意することなく原稿カバー510を移動させるため、原稿カバー510の移動の態様は正常態様(略一定速度での移動)であるが、傾きの生じる可能性が高い原稿(薄紙や感熱紙)の画像をスキャンする場合、利用者は注意しながら原稿カバー510を移動させるため、原稿カバー510を閉じる際の原稿カバー510の移動の態様は特殊な態様になる傾向にあるからである。なお、薄紙や感熱紙は、風圧によって傾き易く、また、カールしてしまう場合があるがこの場合は傾きが生じ易くなる。
また、前記特殊な態様としては、
(A) 原稿の状態を確認しながら原稿カバーを閉じるために、原稿カバーを通常よりも極めてゆっくり移動させるような態様
(B) 原稿に近づく方向への原稿カバーの移動(閉動作)を開始した後、利用者が原稿の状態を確認するために、前記閉動作を一旦中断し、前記原稿から遠ざかる方向への原稿カバーの移動を開始するような態様
(C) (A)と(B)とを組み合わせた態様
が挙げられる。
つまり、原稿カバー510が図17に示されるような開状態から図18に示される閉状態に移行する時、原稿カバー510の移動の態様が前記(A)〜(C)のうちのいずれかである場合、原稿が傾く可能性が高いといえ、この場合のみ、スキャンにて得られた画像データの画像を画像表示装置120において表示すればよい。
より具体的に説明すると、動作判定部150において、閉動作を行う際の原稿カバー510の移動の態様が特定態様(前記(A)〜(C)の態様)に該当するか否かを判定するようにする。そして、原稿カバー510の移動の態様が特定態様に該当すると判定された場合はスキャンにて得られた画像データに応じた画像を表示し、特定態様に該当しないと判定された場合は前記画像の表示を禁止するように、表示制御部115が画像表示装置120を制御すればよい。以下では、まず動作判定部150について説明し、その後、スキャンした画像を画像表示装置120に表示する形態の処理フローについて説明する。
〔動作判定部〕
前述したが、動作判定部150は、画像入力装置101に備えられる原稿カバー510が移動していることを示す信号を出力する移動検出装置と、当該信号に基づいて原稿カバー510の移動が特定動作に該当するか否かを判定する判定回路とからなる。ここで、前記の移動検出装置の一例としては図11の光学式のリニアエンコーダ300が挙げられる。以下では、リニアエンコーダ300について説明する。
図11(a)は原稿カバー510が全開状態であるときのリニアエンコーダ300の状態を示し、(b)はプラテンガラス561と原稿カバー510とのなす角度がγ°である時のリニアエンコーダ300の状態を示し、(c)は原稿カバー510が全閉状態のときのリニアエンコーダ300の状態を示す。なお、図11(b)および図14(b)のγ°とは、0°より大きく、且つ、全開状態である場合のプラテンガラス561と原稿カバー510とのなす角度よりも小さい角度である。
また、図12(a)は、図11のリニアエンコーダ300に備えられるフォトセンサ301・302・305およびアクチュエータ303の上面図であり、図12(b)はフォトセンサ301・302・305およびアクチュエータ303の正面図であり、図12(c)はフォトセンサ301・302・305およびアクチュエータ303の側面図である。
図11および図12に示されるリニアエンコーダ300は、スリットが複数設けられているアクチュエータ303を有している。そして、フォトセンサ301または302の発光素子と受光素子との間に前記スリットが位置したときに、受光素子は発光素子からの光を受け、フォトセンサ301または302は、受光している事を示すON信号を出力する。
さらに、原稿カバー510の開閉動作に連動してアクチュエータ303が上下方向に動くようになっており、2つのフォトセンサ301・302から出力される信号波形は変化することになる。また、原稿カバー510全開状態時のアクチュエータ303の位置を検知するためにフォトセンサ305が設けられており、フォトセンサ305から出力される信号は、原稿カバー510の全開時にONとなり、それ以外の時はOFFになる。
また、リニアエンコーダ300は、図11に示されるように、アクチュエータ303を支持するためのセンサ保持台304を有している。センサ保持台304は、筒のような形状になっており、原稿カバー510の開閉動作に応じてアクチュエータ303が上下運動するように、バネ等が挿入されている。
図13は、原稿カバー510が図11の全開状態から全閉状態へ遷移するときのフォトセンサ301・302・305の信号波形を表したものである。また、図13に示される1〜27の数字は、図19に示すようにアクチュエータ303の位置を示す番号であり、全開状態から全閉状態へアクチュエータ303が動く時、フォトセンサ301は1〜14の位置を検出し、フォトセンサ302は14〜27の位置を検出するようになっている。
以上のリニアエンコーダ300によれば、原稿カバー510が全開状態の時はフォトセンサ305の出力がONを示すことになる。そして、原稿カバー510が開動作または閉動作を行っている場合(移動している場合)、アクチュエータ303も移動し、フォトセンサ301・302の出力はONとOFFとを交互に繰り返すような波形を示すことになる(図13参照)。このようにして、リニアエンコーダ300は、原稿カバー510が移動していることを示す信号を出力していることになる。
また、原稿カバー510が移動していることを示す信号を出力する移動検出装置は、光学式のリニアエンコーダ300に限定されるものではなく、例えば、光学式のロータリーエンコーダであっても構わない。以下ではロータリーエンコーダについて図に基づいて説明する。
図14は、光学式のロータリーエンコーダ310を示した模式図であり、(a)は原稿カバー510が全開状態であるときのロータリーエンコーダ310の状態を示し、(b)はプラテンガラス561と原稿カバー510とのなす角度がγ°である時のロータリーエンコーダの状態を示し、(c)は原稿カバー510が全閉状態のときのロータリーエンコーダ310の状態を示す。また、図15は、図14(c)に示される矢印方向に向けてロータリーエンコーダ310を投影した図である。
図14および図15に示されるように、ロータリーエンコーダ310は、フォトセンサ311・312と円板313とを有している。円板313は、原稿カバー510の動きと連動して回転するものであり、円板313の回転方向(周方向)に沿ってスリットが複数形成されている。そして、図15に示されるように、円板313に形成されているスリットは、円板313の回転に伴い、フォトセンサ311・312の発光素子と受光素子との間を通過するようになっている。また、原稿カバー510が完全に閉じられるタイミングにおいてのみ、フォトセンサ311の発光素子と受光素子との間にスリットが位置し且つフォトセンサ312の発光素子と受光素子との間にもスリットが位置するようになっている。
図16は、原稿カバー510の状態が図20の全開状態から全閉状態へ遷移するときのフォトセンサ311・312の信号波形を示したチャートである。原稿カバー510が全開状態ではフォトセンサ311・312の出力はいずれもOFFを示し、原稿カバー510が移動するとフォトセンサ311の出力はONとOFFとを交互に繰り返すような波形を示し、原稿カバー510が全閉状態ではフォトセンサ311・312の出力はいずれもONを示すことになる。このようにして、ロータリーエンコーダ310は、原稿カバー510が移動していることを示す信号を出力していることになる。
そして、動作判定部150は、光学式のリニアエンコーダ300またはロータリーエンコーダ310から出力される信号を入力し、図13または図16に示される波形を検知することによって原稿カバー510の移動を検出するようになっている。
さらに、動作判定部150は、図13または図16に示される波形を用いて、原稿カバー510の移動態様が特定態様に該当するか否かを判定する。ここで、特定態様とは、
(1) 原稿カバーが予め定められている第1基準速度よりも遅い速度で移動する態様
(2) 前記原稿に近づく方向へ原稿カバーが移動を開始した後、前記原稿カバーが原稿を覆う前に前記移動を中断し、前記原稿から遠ざかる方向へ原稿カバーが移動を再開する態様
(3) (1)と(2)とを組み合わせた態様
である。ここで、(1)を特定態様とするのは、前記(A)にて示したように、原稿カバー510が通常よりも極めてゆっくり移動するような場合は原稿が傾く可能性が高いからである。また、(2)を特定態様とするのは、原稿カバー510の移動態様が前記(B)にて示した態様である場合、原稿が傾く可能性が高いからである。なお、(1)の「第1基準速度」とは、原稿の傾きが生じる可能性が低い速度範囲の下限であることが好ましい。
以下、図13または図16の信号波形を参照して(1)〜(3)に該当するか否かを判定する手法について説明する。
(1)の判定手法について
原稿カバー510が(1)のように動作する場合、リニアエンコーダ300のフォトセンサ301・302の受光回数(ONの回数)は互いに同じであるが、1回の受光当たりの受光時間(ON期間)は第1基準速度で移動する場合よりも長くなる。また、ロータリーエンコーダ310のフォトセンサ311においても1回の受光当たりの受光時間は第1基準速度で移動する場合よりも長くなる。
したがって、動作判定部150は、フォトセンサ301・302・311のいずれかにおいて、受光素子のトータル受光時間(または受光量)が閾値TH1より大きい場合、原稿カバー510の動作が(1)に該当すると判定し、受光素子のトータル受光時間が閾値TH1以下であれば原稿カバー510の動作が(1)に該当しないと判定できる。なお、閾値TH1は、予め定められている第1基準速度で原稿カバー510が移動した場合において、フォトセンサ301・302・311のうちのいずれかの受光素子のトータル受光時間であり、例えば490msecである(但し、アクチュエータ303または円板313のスリット幅を1mmとする)。
あるいは、動作判定部150は、フォトセンサ301・302・311のいずれかにおいて、受光1回あたりの受光時間(例えば平均値)が閾値TH2より大きい場合、原稿カバー510の動作が(1)に該当すると判定し、受光1回あたりの受光時間(例えば平均値)が閾値TH2以下であれば原稿カバー510の動作が(1)に該当しないと判定できる。なお、閾値TH2は、予め定められている第1基準速度で原稿カバー510が移動した場合において、フォトセンサ301・302・311のうちのいずれかの受光素子の受光1回あたりの受光時間であり、例えば70msecである(但し、アクチュエータ303または円板313のスリット幅を1mmとする)。
また、リニアエンコーダ300のフォトセンサ305の出力により、原稿カバー510が閉じられる動作を開始したことを検出し、この開始タイミングにてタイマーを動作させるようにし、閾値THt以内に原稿カバー510が全閉状態にならない場合、原稿カバー510の動作が(1)に該当すると判定し、閾値THt以内に原稿カバー510が全閉状態になった場合、原稿カバー510の動作が(1)に該当しないと判定できる。なお、閾値TH3は、予め定められている第1基準速度で原稿カバー510が移動した場合において、全開状態から全閉状態へ移行するのに要する時間であり、例えば980msecである。
なお、図13に示すように、原稿カバー510が全閉状態は、フォトセンサ301の信号が位置14を示し、フォトセンサ301の信号が位置27を示すことをもって検出可能である。
(2)の判定手法について
原稿カバー510が(2)のように移動する場合、リニアエンコーダ300のフォトセンサ301・302の受光回数(ONの回数)は増加し、トータルの受光時間は長くなる。また、ロータリーエンコーダ310のフォトセンサ311においても、受光回数は増加し、トータルの受光時間は長くなる。
したがって、動作判定部150は、フォトセンサ301・302・311のいずれかにおいて、受光素子の受光回数が閾値TH3(例えば7回)を超え、および/または、トータル受光時間が閾値TH4(例えば600msec)を超えた場合、原稿カバー510の動作が(2)に該当すると判定し、それ以外の場合は原稿カバー510の動作が(2)に該当しないと判定できる。
但し、原稿カバー510を再度開状態にしたときの原稿カバー510とプラテンガラス561とのなす角度によっては、原稿カバー510を再度開状態にせずに閉状態にした場合と再度開状態にした場合とでリニアエンコーダ300のフォトセンサ301・302の受光回数および受光時間が同じになり、誤判定する場合があり得る。
このような誤判定を抑制するためには、例えば、リニアエンコーダ300において、全てのスリット幅が略均等なアクチュエータ303を用いるのではなく、図19に示すように、一つのスリットの幅が他の全てのスリットの幅よりも広くなっており、前記他の全てのスリットの幅は互いに略均等になっているアクチュエータ303aを用いればよい。この場合、各フォトセンサ305・301・302の信号波形は図20のようになる。そして、動作判定部150は、フォトセンサ302にて、1回当たりの受光時間(ON期間)の長い信号が複数回検知された場合、および/または、フォトセンサ301および302の出力が共にONである状態が複数回発生した場合(図27の符号500参照)、原稿カバー510の動作が(2)に該当すると判定でき、それ以外の場合は原稿カバー510の動作が(2)に該当しないと判定できる。
(3)の判定手法について
動作判定部150は、原稿カバー510の移動の態様が(1)(2)の両方であると判定することにより、原稿カバー510の移動の態様が(3)に該当すると判定できる。なお、動作判定部150は、(1)(2)(3)のいずれも該当しない場合、原稿カバー510の移動の態様は特定態様に該当しないと判定することになる。
〔原稿画像の表示の処理フロー〕
図24は、スキャンにて得られた画像データの画像を表示(プレビュー)する形態のフローチャートである。
まず、利用者によって、画像入力装置101のプラテンガラス561に原稿がセットされ(S21)、原稿カバー510が閉じられ(S22)、コピーボタンが押されることによって原稿の画像が読み取られる(S23)。なお、原稿の画像が読み取られることによって生成される画像データは、入力階調補正部106にて処理がなされた後、原稿傾き検出部114および記憶部130に送られる。
ここで、動作判定部150は、リニアエンコーダ300またはロータリーエンコーダ310から出力される信号に基づいて、S22における閉動作に伴う原稿カバー510の移動の態様が特定態様に該当するか否かを判定する(S24)。なお、S23とS24の処理順序は逆になっても構わない。
S24において原稿カバー510の移動の態様が特定態様に該当しないと判定された場合(S24にてNo)、表示制御部115は、スキャンにて得られた画像データの画像を表示することなく処理を終了する。なお、この場合、原稿傾き検出部114、原稿傾き補正部107は、入力階調補正部106から送られてきた画像データに対して何ら処理を施さず、当該画像データをそのまま領域分離処理部108に渡し、当該画像データは、色補正部109〜階調再現処理部113を経て画像出力装置103に送られる(図1参照)。
これに対し、S24において原稿カバー510の移動の態様が特定態様に該当すると判定された場合(S24にてYes)、表示制御部115は、S23のスキャンにて得られた画像データを記憶部130から読み出し、当該画像データの画像を画像表示装置120に表示する(S25)。
また、S25において、表示制御部115は、図21に示されるように、方向を表すためのグリッド線(グリッド)を示したグリッド画像を原稿画像に重ねて表示する。これにより、ユーザは、原稿がどの程度傾いているのか、視覚的に捕らえることができる。
そして、画像表示装置120に表示されている画像(原稿画像)を確認した利用者は、原稿傾き補正を不要と判断する場合は補正不要のコマンドを操作パネル(不図示)から入力し(S26にてNo)、原稿傾き補正を行うことなく処理を終了する。この場合、記憶部130から画像データが読み出され、当該画像データは、領域分離処理部108に渡され、色補正部109〜階調再現処理部113を経て画像出力装置103に送られる。
これに対し、利用者は、原稿傾き補正を必要と判断する場合、補正コマンドを操作パネルから入力し(S26にてYes)、さらに、原稿傾き補正における角度を示した角度情報を入力する(S27)。
S27の後、表示制御部115は、S27にて入力された角度情報に示される角度を回転角度として、図21に示されるグリッド画像に対して回転処理を施す(S28)。これにより、回転処理後のグリッド画像と、スキャンにて得られた画像データの画像(原稿の画像)とが重ねて画像表示装置120に表示されることになる。そして、利用者は、回転処理後のグリッド線の表す方向と、前記画像データの画像に示される原稿とを対比することにより、入力した角度の適否の検討が容易になる。
例えば、S27の前において、図21に示すように、回転処理前のグリッド線が上下方向を示しており、原稿の画像が上下方向に対して5°傾いているものとする。そして、S27において利用者が5°を示す角度情報を入力した場合、S28の回転処理が行われ、図26に示すように、上下方向に対して5°傾いた方向を示したグリッド線と、上下方向に対して5°傾いている原稿の画像とが重ねて表示されることになる。ここで、図26の画像によれば、グリッド線の示す方向と原稿のエッジとが揃っており、利用者からすれば5°という角度は原稿傾き補正に使用する角度として適正であると認識できる。これに対し、回転処理後のグリッド線と原稿のエッジとが揃っていない場合、S27にて入力した角度は原稿傾き補正に使用する角度として不適であると認識できる。
S28の後、利用者は、S27にて入力した角度が適正と考える場合、原稿傾き補正実行のコマンドを入力する(S29にてYes)。これにより、原稿傾き補正部107は、S27にて入力された角度情報に基づいて、記憶部130に格納されている画像データに対して原稿傾き補正を施し、原稿傾き補正後の画像データを記憶部130に保存する(S30)。なお、S30の原稿傾き補正における回転処理の回転方向は、S28の回転処理の回転方向とは逆方向になる。
その後、原稿傾き補正された後の画像データは、記憶部130から読み出され、後段の領域分離処理部108へ送られ、順次パイプライン処理が施される。
これに対し、利用者は、S27にて入力した角度が不適と考える場合、原稿傾き補正実行のコマンドを入力せず、再度角度情報を入力することによってS27〜S29の処理を繰り返す(S29にてNo)。
なお、S26では、原稿傾き補正の要否の選択ボタンを画像表示装置120に表示することによって、上記の補正コマンドや補正不要コマンドの入力を利用者に促すようにしてもよい。また、S27では、1度単位で角度の入力を行うボタン(例えば、「+」と「−」の2つのボタンを表示し、1回押圧することにより「+」ボタンは時計回りにグリッド線を1度単位で回転させ、「−」は反時計回りにグリッド線を1度単位で回転させる)を表示してもよい。また、S26において1度単位で仮補正実行を入力するボタンを表示してもよい(但し、この場合、S27は無くなり、S29でNoの場合はS25とS26との間に処理を移行するものとする)。
以上にて説明したように、本実施形態の画像形成装置100は、原稿カバー510が移動した後に原稿カバー510に覆われる原稿から読み取られる画像データを取り扱う装置である。そして、画像形成装置100には、原稿カバー510の移動の態様が特定態様に該当するか否かを判定する動作判定部150と、前記移動の態様が前記特定態様に該当すると判定された場合は前記画像データに示される画像を画像表示装置120に表示させ、前記移動の態様が前記特定態様に該当しないと判定された場合は前記画像を前記表示装置に表示させない表示制御部115とを有している。それゆえ、原稿カバー510の移動の態様が原稿の傾く可能性の高い特定態様に該当する場合のみ原稿の画像を表示することができる。つまり、原稿の傾く可能性が高い状況では原稿の画像を利用者に表示し、原稿の傾く可能性が低い状況では原稿の画像の表示を行わないといった制御が可能になり、利用者は原稿の傾く可能性が高い状況のみプレビュー(表示される原稿の画像)を確認すればよく、利用者の手間を軽減できるという効果を奏する。
また、本実施形態の画像形成装置100において、表示制御部115は、図21に示されるように、方向を表すグリッド線を示すグリッド画像と、原稿から読み取られる画像データの画像とを重ねて画像表示装置120に表示させる。これにより、利用者は、原稿のエッジと前記グリッドの表す方向とを対比することにより、原稿がどの程度傾いているのかを認識し易くなる。
さらに、本実施形態の画像形成装置100は、利用者によって入力された角度情報に示される角度を回転角度として、原稿から読み取られた画像データに回転処理を施すことによって原稿傾き補正を実行する原稿傾き補正部107を有している。そして、表示制御部115は、前記角度情報入力後且つ前記原稿傾き補正の実行前に、前記角度情報に示される角度を回転角度として前記グリッド画像に回転処理を施し、回転処理後のグリッド画像と前記傾き補正の実行前の画像データ(原稿から読み取られた画像データ)に示される画像とを重ねて画像表示装置120に表示している。これにより、利用者は、回転処理後のグリッド画像のグリッド線の表す方向と、前記原稿傾き補正の実行前の原稿の画像(原稿から読み取られた画像データの画像)とを対比することにより、入力した角度情報の角度の適否の検討が容易になる。また、データ量の多い画像データ(原稿から読み取られた画像データ)に対して回転処理を施さずにプレビューを実現していることになり、原稿傾き補正を施した原稿の画像をプレビュー表示する構成よりも、プレビュー(表示)のための画像処理を高速で行えるというメリットがある(なお、グリッド画像のデータ量は少ない)。
〔変形例〕
スキャンにて得られた画像データの画像を表示(プレビュー)する処理の形態は、図24に示される処理内容に限定されるものではなく、例えば図25に示される処理内容であっても構わない。図25は、スキャンにて得られた画像データの画像を表示(プレビュー)する処理の変形例を示したフローチャートである。なお、図25のS51〜S54の処理内容は、図24のS21〜S24の処理内容と同一であるため、以下ではS51〜S53の説明を省略し、S54から説明することにする。
S54において、動作判定部150は、リニアエンコーダ300またはロータリーエンコーダ310から出力される信号に基づいて、S52における閉動作に伴う原稿カバー510の移動の態様が特定態様に該当するか否かを判定する。
S54において原稿カバー510の移動の態様が特定態様に該当しないと判定された場合(S54にてNo)、表示制御部115は、スキャンにて得られた画像データの画像を表示することなく処理を終了する。なお、この場合、原稿傾き検出部114、原稿傾き補正部107は、入力階調補正部106から送られてきた画像データに対して何ら処理を施さず、当該画像データをそのまま領域分離処理部108に渡し、当該画像データは、色補正部109〜階調再現処理部113を経て画像出力装置103に送られる(図1参照)。
これに対し、S54において原稿カバー510の移動の態様が特定態様に該当すると判定された場合(S54にてYes)、原稿傾き検出部114の角度算出部122は、スキャンにて得られた画像データに示される原稿について傾き角度θを検出する(S55)。
つぎに、原稿傾き検出部114の判定部123は、S55にて検出された傾き角度θに基づいて、原稿傾き補正の要否を判定する(S56)。なお、S56において、傾き角度θ≧閾値THである場合は原稿傾き補正が必要と判定され、傾き角度θ<閾値THである場合は原稿傾き補正が不要と判定される。
S56において原稿傾き補正が不要と判定された場合(S56にてNo)、原稿傾き補正部107による原稿傾き補正は行われず、表示制御部115は、スキャンにて得られた画像データを記憶部130から読み出し、この画像データの画像を画像表示装置120に表示する(S58)。そして、S58において画像表示装置120に表示されている画像(原稿の画像)を確認している利用者も、原稿傾き補正を不要と判断する場合、補正不要のコマンドを操作パネル(不図示)から入力し(S61にてNo)、処理を終了する。この場合、記憶部130から画像データ(原稿傾き補正の行われていないデータ)が読み出され、当該画像データは、領域分離処理部108に渡され、色補正部109〜階調再現処理部113を経て画像出力装置103に送られる。これに対し、S58において画像表示装置120に表示されている画像(原稿の画像)を確認している利用者が、原稿傾き補正を必要と判断する場合、補正コマンドを操作パネルから入力し(S61にてYes)、処理をS62に移行させる。
また、S56において原稿傾き補正が必要と判定された場合、原稿傾き補正部107は、S55にて検出された傾き角度θを用いて、記憶部130に記憶されている画像データに対して原稿傾き補正を行う(S57)。なお、原稿傾き補正後、原稿傾き補正部107は、記憶部130に格納されている原稿傾き補正前の画像データを消去せずに、原稿傾き補正後の画像データを記憶部130に保存する。S57の後、表示制御部115は、原稿傾き補正前の画像データと原稿傾き補正後の画像データとを記憶部130から読み出し、原稿傾き補正前の画像と原稿傾き補正後の画像とを並列にして画像表示装置120に表示する(S59)。なお、S59においても、図22に示されるように、方向を表すためのグリッド線(グリッド)を示したグリッド画像が原稿の画像に重ねて表示される。
そして、S59において原稿傾き補正前の画像と原稿傾き補正後の画像とを確認している利用者は、原稿傾き補正後の画像を所望する場合、原稿傾き補正後の画像を出力する旨のコマンドを入力し(S60にてYes)、処理を終了する。この場合、S57の原稿傾き補正が施された画像データが記憶部130から読み出され、当該画像データは、領域分離処理部108に渡され、色補正部109〜階調再現処理部113を経て画像出力装置103に送られる。
また、S59において原稿傾き補正前の画像と原稿傾き補正後の画像とを確認している利用者は、S57の原稿傾き補正後の画像は所望しないが、自らが入力する角度に基づく原稿傾き補正を行うことを所望する場合、補正コマンドを操作パネルから入力し(S60にてNo,S61にてYes)、処理をS62に移行させる。
さらに、S59において原稿傾き補正前の画像と原稿傾き補正後の画像とを確認している利用者は、原稿傾き補正の行われていない画像の出力(つまり、S57の原稿傾き補正前の画像の出力)を所望する場合、補正不要のコマンドを操作パネル(不図示)から入力し(S60にてNo,S61にてNo)、処理を終了する。この場合、S57の原稿傾き補正の行われていない画像データが記憶部130から読み出され、当該画像データは、領域分離処理部108に渡され、色補正部109〜階調再現処理部113を経て画像出力装置103に送られる。
その後、S62〜S65の処理が行われることになるが、S62〜S65の処理の内容はS27〜S30の処理内容と同様であるため、ここではその説明を省略する。なお、S57〜S60を経由している場合、記憶部130にはS57の原稿傾き補正前の画像データとS57の原稿傾き補正後の画像データとが保存されていることになるが、S62〜S65においてはS57の原稿傾き補正前の画像データが用いられてもよいしS57の原稿傾き補正後の画像データが用いられてもよい。
以上にて説明したように、本実施形態の画像形成装置100は、基準方向に対する原稿の傾きの角度である傾き角度θを特定する角度算出部122と、傾き角度θと閾値THとを比較することによって原稿傾き補正の要否を判定する判定部123と、判定部123において前記原稿傾き補正が必要と判定された場合、傾き角度θを回転角度として画像データ(原稿を読み取って得られた画像データ)に回転処理を施すことによって前記原稿傾き補正を実行する原稿傾き補正部107とを有している。そして、表示制御部115は、前記原稿傾き補正後の前記画像データに示される画像を画像表示装置120に表示する。これにより、自動的に原稿傾き補正が実行された場合の原稿の画像を利用者に示すことができる。それゆえ、利用者は、本当は原稿傾き補正が不要であったにも拘わらず原稿傾き補正が自動的に行われてしまったことを、画像データの出力前(例えば印刷出力前や送信出力前)に認識でき、これによりミスコピー等を抑制できる。
なお、以上示した実施形態によれば、前記した(1)〜(3)を特定態様とし、原稿カバー510の移動の態様が特定態様に該当する場合に原稿の画像を表示するようにしているが、前記特定態様としては前記(1)〜(3)に限定されるものではない。例えば、原稿カバー510の移動が原稿に対して風圧をもたらす程度に速いものである場合、原稿が傾く可能性が高い。それゆえ、原稿カバー510が予め定められている第2基準速度よりも速い速度で移動する態様を前記特定態様に含め、この場合においてもスキャンにて得られた画像データの画像を画像表示装置120に表示させることが好ましい。なお、「第2基準速度」とは、原稿の傾きが生じる可能性が低い速度範囲の上限であることが好ましく、前述した第1基準速度よりも速い速度である。
つぎに、原稿カバー510が予め定められている第2基準速度よりも速い態様を判定する手法を以下に説明する。原稿カバー510の移動の速度が第2基準速度よりも速い場合、リニアエンコーダ300のフォトセンサ301・302の受光回数(ONの回数)は互いに同じであるが、1回の受光当たりの受光時間(ON期間)は第2基準速度で移動する場合よりも短くなる。したがって、動作判定部150は、フォトセンサ301・302のいずれかにおいて、受光素子の受光時間が閾値TH7より短い場合、原稿カバー510が第2基準速度よりも速い速度で移動していると判定し、受光素子のトータル受光時間が閾値TH7以上であれば原稿カバー510が第2基準速度以下で移動していると判定できる。なお、閾値TH7は、予め定められている第2基準速度で原稿カバー510が移動した場合において、フォトセンサ301・302のうちのいずれかの1回の受光当たりの受光時間であり、例えば60msecである。
また、以上の実施形態において、原稿傾き検出部114による各種処理が行われた後、原稿傾き補正を実行するための画像範囲を特定するため、原稿傾き補正部107は原稿サイズを認識しておく必要がある。原稿サイズを認識する方法としては、画像入力装置101に配置されたフォトトランジスタなどの光電変換素子により、プラテンガラス561に載置された、主走査方向、副走査方向の原稿サイズを検知する方法や、操作パネル(不図示)より、ユーザにて選択された原稿サイズを制御部にて検知する方法などがある。
〔原稿カバーの移動検出手法の変形例〕
本実施形態では、原稿カバー510が移動していることを示す信号を出力する移動検出装置として、リニアエンコーダ300またはロータリーエンコーダ310を用いているが、これらの代わりに加速度センサを前記移動検出装置としてもよい。加速度センサは、ばね定数kのばねに支えられた質量mの重りを用いて、ばねの変位量xを計測し、この変位量xを基に加速度aを検出するセンサである。なお、加速度センサには、抵抗の変化によって変位量xを計測する歪みゲージ式または圧電素子式のものや、静電容量の変化によって変位量xを計測する静電容量式のものがある。
そして、図27(a)に示すように、原稿カバー510の一部に加速度センサ610を取り付けるか、図27(b)に示すように、原稿カバー510に形成され且つ原稿カバー510の動作に伴って回転する円板600に加速度センサ610を取り付ける。これにより、原稿カバー510の加速度の大きさおよび方向を検出でき、検出された加速度の大きさおよび方向から前記の(1)または(2)を判定できる。
また、加速度センサ610は、加速度が働いている限り、それに応じた反応を維持する構造であることから、動的な加速度だけでなく、地球の重力加速度など静的な加速度にも反応する。この特性を利用して、原稿カバー510の傾斜の程度(例えば傾き角度)の検知が可能である。そして、原稿カバー510の傾斜の程度の変化を監視することにより、原稿カバー510の移動方向や移動速度も判定できるため、前記の(1)または(2)を判定できる。
〔画像読取装置〕
なお、本実施形態の原稿傾き検出部114,原稿傾き補正部107,表示制御部115は、スキャナである画像読取装置(画像処理装置)に適用されてもよい。以下では、当該画像読取装置について説明する。図23は画像読取装置400の概略構成を示したブロック図である。
画像読取装置400は、画像入力装置(カラー画像入力装置)101、画像データ処理部102a、画像表示装置120、記憶部130、制御部140、動作判定部150を有している。画像入力装置101、画像表示装置120、記憶部130、制御部140、動作判定部150は、各々、図1の画像形成装置100に備えられているものと同様の機能を奏するものであるため、ここではその説明を省略する。
画像データ処理部102aは、画像入力装置101から送られてきた画像データに対して画像処理を施す装置であり、A/D変換部104、シェーディング補正部105、入力階調補正部106、原稿傾き検出部114、原稿傾き補正部107、セレクタ401、表示制御部115を有している。A/D変換部104、シェーディング補正部105、入力階調補正部106、原稿傾き検出部114、原稿傾き補正部107、表示制御部115は、各々、図1の画像形成装置100に備えられているものと同様の機能を奏するものであるため、ここではその説明を省略する。但し、図23の構成においては、入力階調補正部106から出力された画像データはセレクタ401および記憶部130へ送られるようになっている。また、原稿傾き検出部114は、シェーディング補正部105から画像データを受け取るようになっている。さらに、原稿傾き補正部107は、記憶部130から画像データを読み出し、当該画像データに傾き補正を施し、傾き補正後の画像データをセレクタ401に送るようになっている。
セレクタ401は、入力階調補正部106からの画像データ(傾き補正されていないデータ)と原稿傾き補正部107からの画像データ(傾き補正が施されたデータ)とのうち、必要なデータを選択して出力するものである。
ここで、セレクタ401は、設定されている動作モードの内容に応じて出力される画像データの選択を行う。例えば、設定されている動作モードの内容が「傾き補正必要」である場合、傾き補正の施された画像データが選択され、設定されている動作モードの内容が「傾き補正不要」である場合、傾き補正の施されていない画像データが選択されるようになっていてもよい。また、設定されている動作モードの内容が「傾き補正が必要な場合に傾き補正後の画像を表示する」「傾き補正されていない画像と傾き補正された画像との両方を表示する」である場合、傾き補正の施された画像データと傾き補正の施されていない画像データとの両データが選択されるようになっていてもよい。
また、画像読取装置400から出力された画像データは、ネットワークで接続された複合機、プリンタやコンピュータに入力される。この場合、動作モードも画像データとともに出力し、複合機、プリンタやコンピュータにおいて、動作モード信号に基づいて画像データの表示、あるいは、傾き補正(グリッドを回転させることによる傾き補正)を行えるように構成しておく必要がある。
〔プログラムおよび記録媒体〕
本実施の形態は、コンピュータに実行させるためのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に、上記した原稿カバーの動作を検知し、画像表示を行って、必要に応じて原稿の傾き補正を行う画像処理方法を記録するものとすることもできる。この結果、原稿の傾き判定を行い原稿に回転処理を行う画像処理方法を行うプログラムを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
なお、本実施の形態では、この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理が行われるために図示していないメモリ、例えばROMのようなものそのものがプログラムメディアであっても良いし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであっても良い。いずれの場合においても、格納されているプログラムコードはマイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であっても良いし、あるいは、いずれの場合もプログラムコードを読み出し、読み出されたプログラムコードは、マイクロコンピュータの図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムコードが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。
また、本実施の形態においては、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするように流動的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであっても良い。
なお、本発明の一実施形態は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。デジタルカラー画像形成装置やコンピュータシステムに備えられるプログラム読み取り装置により上記記録媒体のプログラムが読み取られることで上述した画像処理方法が実行される。
コンピュータシステムは、フラットベッドスキャナ・フィルムスキャナ・デジタルカメラなどの画像入力装置、所定のプログラムがロードされることにより上記画像処理方法など様々な処理が行われるコンピュータ、コンピュータの処理結果を表示するCRTディスプレイ・液晶ディスプレイなどの画像表示装置およびコンピュータの処理結果を紙などに出力するプリンタより構成される。さらには、ネットワークを介してサーバなどに接続するための通信手段としてのネットワークカードやモデムなどが備えられる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、上述した実施形態において開示された各技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の画像処理装置は、複写機、複合機またはスキャナに好適である。
本実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示したブロック図である。 図1の画像形成装置に備えられている画像入力装置の内部構成を示す模式図である。 図1に示される画像データ処理部に備えられている原稿傾き検出部の概略構成を示したブロック図である。 図3の原稿傾き検出部にて実行される処理内容を説明するための図である。 図3に示されるエッジ検出部にて実行される処理内容を説明するための図である。 エッジ強調フィルタの一例を示す図である。 図3に示されるエッジ検出部によって実行される投影処理の結果の一例を示すグラフである。 tanθの値とθの値との対応関係を示したテーブルである。 アフィン変換を説明するための図である。 画像形成装置の処理の流れを示したフローチャートである。 リニアエンコーダを示した模式図であり、(a)は原稿カバーが全開状態であるときのリニアエンコーダの状態を示し、(b)はプラテンガラスと原稿カバーとのなす角度がγ°の時のリニアエンコーダの状態を示し、(c)は原稿カバーが完全に閉じられたときのリニアエンコーダの状態を示す図である。 (a)は、図11のリニアエンコーダに備えられるフォトセンサおよびアクチュエータの上面図であり、(b)は(a)のフォトセンサおよびアクチュエータの正面図であり、(c)は(a)のフォトセンサおよびアクチュエータの側面図である。 図11のリニアエンコーダに備えられるフォトセンサの出力信号の波形を示すチャートである。 光学式のロータリーエンコーダを示した模式図であり、(a)は原稿カバーが全開状態であるときのロータリーエンコーダの状態を示し、(b)はプラテンガラスと原稿カバーとのなす角度がγ°である時のロータリーエンコーダの状態を示し、(c)は原稿カバーが完全に閉じられたときのロータリーエンコーダの状態を示す図である。 図14(c)に示される矢印方向に向けてロータリーエンコーダを投影した図である。 図14のロータリーエンコーダに備えられるフォトセンサの出力信号の波形を示すチャートである。 原稿カバーが開状態の画像入力装置の側面を模式的に示した図である。 原稿カバーが閉状態の画像入力装置の側面を模式的に示した図である。 図11のリニアエンコーダに備えられるアクチュエータを示した図である。 一部のスリットの幅が他のスリットの幅よりも広く形成されているアクチュエータを備えたリニアエンコーダにおける各フォトセンサの出力信号の波形を示すチャートである。 グリッドが重畳された原稿の画像を示した図である。 (a)はグリッドが重畳され且つ傾き補正前の原稿の画像を示した図であり、(b)はグリッドが重畳され且つ傾き補正後の原稿の画像を示した図である。 本実施形態に係る画像読取装置の概略構成を示すブロック図である。 スキャンにて得られた画像データの画像を表示(プレビュー)する処理の内容を示したフローチャートである。 スキャンにて得られた画像データの画像を表示(プレビュー)する処理であって図24の処理とは異なる処理の内容を示したフローチャートである。 回転処理後のグリッドが重畳され且つ傾き補正前の原稿の画像を示した図である。 (a)は原稿カバーの一部に取り付けられた加速度センサを示す図であり、(b)は原稿カバーに形成されている円板に取り付けられた加速度センサを示す図である。
符号の説明
100 画像形成装置(画像処理装置)
101 画像入力装置
102 画像データ処理部
103 画像出力装置
107 原稿傾き補正部(補正部)
114 原稿傾き検出部
115 表示制御部
120 画像表示装置(表示装置)
121 エッジ検出部
122 角度算出部(角度特定部)
123 判定部(補正判定部)
130 記憶部
150 動作判定部
400 画像読取装置(画像処理装置)
510 原稿カバー
561 プラテンガラス

Claims (12)

  1. 原稿カバーが移動した後に前記原稿カバーに覆われる原稿から読み取られる画像データを取り扱う画像処理装置において、
    前記移動の態様が特定態様に該当するか否かを判定する動作判定部と、
    前記移動の態様が前記特定態様に該当すると判定された場合は前記画像データに示される画像を表示装置に表示させ、前記移動の態様が前記特定態様に該当しないと判定された場合は前記画像を前記表示装置に表示させない表示制御部とを有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記表示制御部は、方向を表すグリッドを示すグリッド画像と前記画像データの画像とを重ねて前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 基準方向に対する前記原稿の傾きの角度である傾き角度を特定する角度特定部と、
    前記傾き角度と閾値とを比較することによって、原稿傾き補正の要否を判定する補正判定部と、
    前記補正判定部において前記原稿傾き補正が必要と判定された場合、前記傾き角度を回転角度として前記画像データに回転処理を施すことによって前記原稿傾き補正を実行する補正部とを有し、
    前記表示制御部は、前記原稿傾き補正がなされた後の前記画像データに示される画像を前記表示装置に表示することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 利用者によって入力された角度情報に示される角度を回転角度として前記画像データに回転処理を施すことによって原稿傾き補正を実行する補正部を有し、
    前記表示制御部は、前記角度情報の入力後且つ前記原稿傾き補正の実行前に、前記角度情報に示される角度を回転角度として前記グリッド画像に回転処理を施し、回転処理後のグリッド画像と前記原稿傾き補正の実行前の画像データに示される画像とを重ねて前記表示装置に表示することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 前記特定態様は、前記原稿カバーが予め定められている第1基準速度よりも遅い速度で移動する態様であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記特定態様は、前記原稿に近づく方向へ移動を開始した後、前記原稿を覆う前に前記移動を中断し、前記原稿から遠ざかる方向へ移動を再開する態様であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記特定態様は、前記原稿カバーが予め定められている第2基準速度よりも速い速度で移動する態様であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 原稿カバーが移動した後に前記原稿カバーに覆われる原稿から画像データを読み取る画像読取装置において、
    前記移動の態様が特定態様に該当するか否かを判定する動作判定部と、
    前記移動の態様が前記特定態様に該当すると判定された場合は前記画像データに示される画像を表示装置に表示し、前記移動の態様が前記特定態様に該当しないと判定された場合は前記画像の表示を禁止する表示制御部とを有することを特徴とする画像読取装置。
  9. 原稿カバーが移動した後に前記原稿カバーに覆われる原稿から読み取られる画像データに基づき、シートに画像を形成する画像形成装置において、
    前記移動の態様が特定態様に該当するか否かを判定する動作判定部と、
    前記移動の態様が前記特定態様に該当すると判定された場合は前記画像データに示される画像を表示装置に表示し、前記移動の態様が前記特定態様に該当しないと判定された場合は前記画像の表示を禁止する表示制御部とを有することを特徴とする画像形成装置。
  10. 原稿カバーが移動した後に前記原稿カバーに覆われる原稿から読み取られる画像データを取り扱う画像処理装置の制御方法において、
    前記移動の態様が特定態様に該当するか否かを判定する工程と、前記移動の態様が前記特定態様に該当すると判定された場合は前記画像データに示される画像を表示装置に表示する工程と、前記移動の態様が前記特定態様に該当しないと判定された場合は前記画像の表示を禁止する工程とを含むことを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  11. 画像処理装置の制御プログラムであって、請求項10に記載の各工程をコンピュータに実行させるための制御プログラム。
  12. 請求項11に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012023680A (ja) * 2010-07-16 2012-02-02 Canon Inc 画像処理方法、プログラム及び画像処理装置
JP2012088660A (ja) * 2010-10-22 2012-05-10 Fuji Xerox Co Ltd 画像読み取り装置、画像形成装置、プログラムおよび画像調整方法
JP2013219760A (ja) * 2012-04-05 2013-10-24 Toshiba Corp 画像読取装置

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