JP5970582B2 - 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、記録媒体 Download PDF

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本発明は、原稿を読み取って得られた画像データに対して補正処理を施す機能を有する画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
画像の読み取り技術の向上に伴い、複写機やスキャナなどは、より高精細に原稿の対象物を読み取ることが可能になっている。また、画像処理技術の向上に伴い、印刷装置や複写機は、ユーザにとってより良好な印刷結果や出力画像データを得ることができるように、読み取りにより得られた入力画像データに補正を施す画像補正機能を備えるようになってきている。
そのような画像補正機能には、傾き補正やサイズ補正などが存在する。傾き補正は、入力画像データを解析して原稿が傾いた状態で読み取られたことを検知し、傾きのない良好な出力結果を得ることができるようにする補正である。また、サイズ補正は、入力画像データを解析して、原稿が適切なサイズで読み取られなかったことを検知し、適切なサイズの出力結果を得ることができるようにする補正である。
特許文献1には、このような画像補正機能を備えた画像ファイリング装置が開示されている。該画像ファイリング装置は、傾き補正やサイズ補正だけでなく、原稿読み取りの際に生じるノイズを補正することができる。また、原稿に含まれる文字や線の切れ具合、つぶれ具合などの特徴点を抽出して、読み取りが適切でないことを検出した場合、その旨をユーザに通知することもできる。
具体的には、画像ファイリング装置は、画像の傾きやドキュメントに含まれる文字や線の切れ具合、つぶれ具合、および、ドキュメントの内容以外の雑音的な成分の分布などの特徴量の少なくとも1つを、読み込んだ画像データと関連づけて記録し、該特徴量を用いて、該画像データを補正する。また、画像ファイリング装置は、ユーザからの指示により補正を行わない、すなわち、特徴量を用いず、読み込んだ画像データをそのまま表示することも可能である。
特開2000−268159号公報(平成12年9月29日公開)
しかしながら、上記従来の構成では、補正の設定条件を変更した場合に、読み込んだ画像データから再度特徴量を抽出し、傾き補正を行う必要があるという問題を生じる。
すなわち、特許文献1の画像ファイリング装置が画像データと関連付けて記録する特徴量は、画像読み取りの設定条件に依存する。例えば、雑音的な成分の除去を行う設定で原稿を読み取った場合、雑音的な成分の分布が特徴量として画像データと関連づけて記録されることになる。従って、この状態で、傾き補正を施した表示画像を得るには、傾き補正の設定を有効にして再度原稿を読み取り、画像の傾きを特徴量として画像データと関連づけて記録しなければならない。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、再度原稿を読み取ることなく、すでに読み取った原稿の画像データに傾き補正やサイズ補正を施すことが可能な画像処理装置を実現することにある。
本発明に係る画像処理装置は、上記課題を解決するために、画像読取装置にて原稿画像全体を含む領域を読み取ることにより生成された入力画像の画像データを処理する画像処理装置であって、入力画像の画像データの取得時に、上記原稿画像の傾きを補正する傾き補正、および上記入力画像のサイズを上記原稿画像のサイズに補正するサイズ補正の少なくとも一方の補正を行うか否かに関する設定を受け付ける設定受付手段と、上記入力画像を記憶部に記録する記録手段と、上記入力画像を上記記憶部に記憶させた後、当該入力画像に上記設定受付手段が受け付けた設定に応じた補正を施す補正手段とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、画像処理装置は、設定受付手段が受け付けた設定の内容に関わらず、入力画像を記憶部に関連づけて記録する。記憶部に記録されている入力画像は、画像読取装置にて原稿を読み取ることにより生成されたものであり補正が施されていない。画像処理装置は、記録部に記録されている入力画像に補正を施す旨の設定を受け付けると、入力画像に補正を施す。
従って、画像処理装置は、再度原稿を読み取ることなく、すでに読み取った原稿の画像に傾き補正やサイズ補正を施すことができる。
本発明に係る画像処理方法は、上記課題を解決するために、画像読取装置にて原稿画像全体を含む領域を読み取ることにより生成された入力画像の画像データを処理する画像処理方法であって、入力画像の画像データの取得時に、設定受付手段が、上記原稿画像の傾きを補正する傾き補正、および上記入力画像のサイズを上記原稿画像のサイズに補正するサイズ補正の少なくとも一方の補正を行うか否かに関する設定を受け付ける設定受付工程と、上記入力画像を記憶部に記録する記録工程と、上記入力画像を上記記憶部に記憶させた後、補正手段が、当該入力画像に上記設定受付手段が受け付けた設定に応じた補正を施す補正工程と、を含んでいることを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係る画像処理方法は、本発明に係る画像処理装置と同様の作用効果を奏する。
上記補正手段は、上記入力画像に上記補正を施すとともに、補正によって得られた補正後画像に含まれる原稿画像の向きを補正する天地補正を補正後画像に施すことが望ましい。
上記の構成によれば、入力画像に含まれる原稿画像の向きと入力画像の向きとが一致していなくても、補正後画像に含まれる原稿画像の向き(天地)を補正することができるというさらなる効果を奏する。
上記設定受付手段が上記傾き補正および上記サイズ補正を施す旨の設定を受け付けた場合に、上記補正手段は、上記原稿画像上の最左端座標、上記原稿画像の幅および高さ、並びに、上記原稿画像の傾き角度を情報として含む補正用情報を生成するとともに、補正用情報に基づいて入力画像に補正を施すことが望ましい。
上記設定受付手段が傾き補正のみ施す旨の設定を受け付けた場合に、上記補正手段は、上記入力画像の幅および高さ、並びに、該原稿画像の傾き角度を情報として含む補正用情報を生成するとともに、補正用情報に基づいて入力画像に補正を施すことが望ましい。
上記設定受付手段がサイズ補正のみ施す旨の設定を受け付けた場合に、上記補正手段は、上記原稿画像上の最左端座標、該原稿画像の幅、および該原稿画像の高さを情報として含む補正用情報を生成するとともに、補正用情報に基づいて入力画像に補正を施すことが望ましい。
上記設定受付手段が上記傾き補正および上記サイズ補正のいずれも施さない旨の設定を受け付けた場合に、上記補正手段は、上記入力画像の幅および高さを表わすパラメータを生成し、上記パラメータに基づいて入力画像から出力画像を生成することが望ましい。
上記補正手段は、上記補正用情報に情報として含まれている角度が所定の値以上である場合に限り、上記入力画像に上記傾き補正を施すことが望ましい。
上記の構成によれば、傾き補正をした場合としない場合で出力した画像に視覚上差異がないような角度を上記所定の値とすることにより、画像処理装置は、無駄な傾き補正の処理を抑制することができるというさらなる効果を奏する。
上記設定受付手段が受け付けた設定が上記傾き補正を行う旨の設定である場合に、上記入力画像を表示用画像として表示部に表示する表示制御手段と、上記入力画像に上記傾き補正を施すか否かの指示をユーザから受け付ける指示受付手段と、をさらに備え、上記補正手段が生成した上記補正用情報に情報として含まれている角度が所定の値未満である場合に限り、上記表示制御手段が上記表示部に上記表示用画像を表示するとともに上記指示受付手段が上記指示をユーザから受け付け、上記指示受付手段が受け付けた指示が上記傾き補正を施す旨を示す場合に上記入力画像に傾き補正を施すことが望ましい。
上記の構成によれば、画像処理装置は、補正用情報に情報として含まれている角度が所定の値未満である場合、表示部に傾き補正を施して得られる表示用画像を表示する。そして、画像処理装置は、ユーザから傾き補正を施すか否かの指示を受け付け、傾き補正を施す旨の指示を受け付けると、入力画像に傾き補正を施す。
これにより、画像処理装置は、傾き補正を施して得られる表示用画像を表示部に表示することにより、ユーザに表示用画像を見せて、傾き補正を施すか否かを判断させることができるという効果を奏する。
上記記録手段が生成する上記領域情報には、a)上記原稿画像の4頂点の座標、b)上記原稿画像の4頂点のうちのいずれかの3頂点の座標、c)上記原稿画像の4頂点のうちの対向する2頂点の座標、および該原稿画像の傾き角度、d)上記原稿画像の4頂点のうちのいずれかの座標、該原稿画像の幅、該原稿画像の高さ、および該原稿画像の傾き角度のうちa)〜d)のいずれかが情報として含まれていることが望ましい。
また、本発明は、上記画像処理装置、画像読取装置を備えた画像形成装置であってもよい。
なお、上記画像処理装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記画像処理装置をコンピュータにおいて実現する画像処理プログラム、およびその画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明の画像処理装置は、再度原稿を読み取ることなく、すでに読み取った原稿の画像データに傾き補正やサイズ補正を施すことができるという効果を奏する。
実施形態1の画像形成装置を示したブロック図であり、フルカラーモードにて印刷処理を行う際の画像データの流れを示したブロック図である。 実施形態1の画像読取装置を示したブロック図であり、フルカラーモードにてイメージ送信処理を行う際の画像データの流れを示したブロック図である。 傾き補正およびサイズ補正におけるデータの流れの詳細を示したブロック図である。 (a)は、印刷処理時またはイメージ送信処理時における傾き補正およびサイズ補正の処理を示したフローチャートであり、(b)は、再印刷処理時または再イメージ送信処理時における傾き補正およびサイズ補正の処理を示したフローチャートである。 原稿傾き・サイズ検知部の詳細な構成を示すブロック図である。 入力画像データと関連づけて記録する原稿画像の頂点座標を抽出するための処理を示した図である。 補正角度を算出するために用いる正接角度テーブルを示す図である。 バイリニア補正を用いて傾き補正後の原稿画像の各座標の画素値を算出する方法を説明するための図であり、(a)(b)は、算出に使用される傾き補正前の4座標の画素値と傾き補正後の座標の画素値との関係を示すものである。 印刷処理時に、画像出力装置が印刷に使用すべき用紙サイズを決定するために用いられるテーブルを示す図である。 画像入力装置の詳細な構成を示すブロック図である。 入力画像データと関連づけて記録する原稿画像の4点座標を示した図である。 入力画像データと関連づけて記録する原稿画像の3点座標を示した図である。 入力画像データと関連づけて記録する原稿画像の2点座標、および該原稿画像の傾き角度を示した図である。 入力画像データと関連づけて記録する原稿画像の左端座標、幅、高さ、および該原稿画像の傾き角度を示した図である。 実施形態2の画像形成装置を示したブロック図であり、フルカラーモードにて印刷処理を行う際の画像データの流れを示したブロック図である。 実施形態2の画像読取装置を示したブロック図であり、フルカラーモードにてイメージ送信処理を行う際の画像データの流れを示したブロック図である。 (a)(b)は共に、実施形態2において、傾き補正の要否をユーザに指定させるために画像表示装置に表示されるUIである。 傾き補正機能やサイズ補正機能の有効・無効の設定をユーザに指定させるために画像表示装置に表示されるUIである。 (a)は原稿画像全体を含む領域を読み取った入力画像を示すものであり、(b)〜(e)は、補正用パラメータについて説明するための図である。
(実施形態1)
本発明の画像形成装置の一実施形態について図1〜図11、図19に基づいて説明する。図1は、本実施形態の画像形成装置100の概略構成を示すブロック図である。
画像形成装置100は、コピア機能、プリンタ機能、ファクシミリ送信機能、scan to e-mail機能等を備える複合機である。
本実施形態の画像形成装置100は、図1に示されるように、画像入力装置500および画像処理装置102からなる画像読取装置、画像出力装置103、記憶装置104、通信装置105を備えている。
画像入力装置500は、原稿を読み取り、画像データを生成する画像読取手段である。画像入力装置500について、図10を用いて具体的に説明する。図10は画像入力装置500の構成を示す模式図である。画像入力装置500は、上部筐体510で構成される原稿搬送部、下部筐体560で構成されるスキャナ部などを備える。
上部筐体510には、原稿トレイ511に載置された原稿の検知を行う原稿セットセンサ514、原稿を1枚ずつ搬送するための呼込みローラ512、原稿上の画像を読み取るために原稿を搬送する搬送ローラ513a、513b、原稿の排出を行う原稿排出ローラ50、排出される原稿を検知する原稿排出センサ567などが設けられている。搬送ローラ(整合ローラ)513bは、駆動軸に電磁クラッチ(図示せず)を備えており、駆動モータ(図示せず)からの駆動力の伝達を制御できるようになっており、原稿のない状態では停止している。そして、原稿の先端が給送タイミングセンサ515に接触し、このセンサから所定の信号が伝達されたときに、原稿を下流側に搬送する方向に回動するように設定されている。搬送ローラ513bは、停止した状態で、上流側より搬送された原稿の先端が、搬送ローラ513bのニップ部に付き当たり、原稿に所定の撓みを形成した後に、下流側に原稿を搬送するように回動する。この際に、搬送ローラ513bのニップ部により、原稿の先端が搬送方向に直角となるように整合される。
下部筐体560には、載置台561の下面に沿って平行に往復移動する走査ユニット562、563、結像レンズ564、及び光電変換素子であるCCDラインセンサ565、排出トレイ566などが設けてある。走査ユニット562は、原稿トレイ511から搬送される原稿、あるいは、載置台561に載置された原稿に光を照射するための光源562a(例えば、ハロゲンランプなど)、原稿で反射された光を所定の光路に導くためのミラー562bなどを備えている。また、走査ユニット563は、原稿で反射された光を所定の光路に導くためのミラー563a、563bなどを備えている。
結像レンズ564は、走査ユニット563から導かれた反射光をCCDラインセンサ565上の所定の位置に結像させる。CCDラインセンサ565は、結像された光像を光電変換して電気信号を出力する。すなわち、原稿(例えば、原稿の表面)から読み取ったカラー画像に基づいて、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分に色分解したデータをカラー画像処理装置へ出力する。
次に、画像処理装置102について、説明する。
画像処理装置102は、画像データ(画像信号)に対して画像処理を施す集積回路であり、ASIC(Application specific integrated circuit)から構成されるものである。この画像処理装置102は、図1に示すように、A/D(アナログ/デジタル)変換部2、シェーディング補正部3、入力処理部4、原稿傾き・サイズ検知部5、原稿傾き・サイズ補正部6、原稿方向検知部7、原稿方向補正部8、領域分離部9、色補正部10、黒生成/下色除去部11、空間フィルタ部12、中間調生成部13の各ブロックを有している。画像処理装置102に含まれる各ブロックの処理内容については後で詳述する。
なお、本実施形態の画像処理装置102は、画像入力装置500から送られてきた画像データに画像処理を行うようになっている。そして、画像処理装置102は、画像処理を施した画像データを画像出力装置103に送信するようになっている。
画像出力装置(プリンタ)103は、画像処理装置102から送られてきた画像データが表わす画像(出力画像)を記録媒体(例えば紙等)上に印刷(形成)するものであり、例えば、電子写真方式またはインクジェット方式を用いたカラープリンタを挙げることができる。なお、本実施形態においての「印刷」とは、プリントモードにおける印刷、およびコピアモードでの印刷のいずれかを意味する。
記憶装置104は、画像処理装置102にて扱われる画像データを一旦保存するためのハードディスクである。記憶装置104には、画像入力装置500によって原稿画像全体が含まれる領域が読み取られて生成され、画像処理装置102に入力された画像データ(入力画像)が記録される。なお、画像入力装置500の原稿台に原稿が傾いた状態で置かれ、スキャンされた場合等には、入力画像には、原稿を表わす部分(原稿画像)だけでなく、原稿以外の部分も含まれることになる。
通信装置105は、電話回線またはインターネットに接続しており、画像入力装置500にて入力された入力画像に画像処理が施され、得られた出力画像を外部装置へ送信する装置である。
制御部106は、CPU(Central Processing Unit)あるいはDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサを含むコンピュータであり、画像形成装置100に備えられる各種ハードウェアを統括的に制御するものである。また、制御部106は、画像形成装置100に備えられる各ハードウェア間のデータ転送を制御する機能も有する。
また、本実施形態の画像処理装置102は、原稿画像の傾きを補正する傾き補正機能を備えている。また、画像処理装置102は、入力画像のサイズを上記原稿画像のサイズに補正する(入力画像より原稿画像の領域をクロップする(切り取りを行う))サイズ補正機能を備えている。サイズ補正機能を有効にすることにより、画像処理装置102は、入力画像から原稿以外の部分を除去して出力画像を出力することができる。
つぎに、ユーザから印刷やイメージ送信の指示を受け付けたときに画像入力装置500から入力画像データを受け付けて行う印刷処理、およびイメージ送信処理について、画像処理装置102の各ブロックにて実行される処理の内容を詳細に説明する。なお、画像処理装置102は、入力画像が記憶装置104に記録されている場合、入力画像の印刷やイメージ送信の指示をユーザから受け付けることが可能である。
以下では、そのような印刷処理やイメージ送信処理のことを「再印刷処理」「再イメージ送信処理」と呼称することとする。そして、単に「印刷処理」「イメージ送信処理」とした記載は、ユーザから印刷やイメージ送信の指示を受け付けたときに画像入力装置500から入力画像データを受け付けて行う印刷処理やイメージ送信処理のことを示すものとする。
(1)印刷処理
以下では、図1に基づいて印刷処理時における画像処理装置102の動作について説明するが、図1は、フルカラーで印刷処理を行う際の画像処理装置102内の画像データの流れを示したものである事を述べておく。
A/D(アナログ・デジタル)変換部2は、画像入力装置500から送られてきたカラー画像信号(RGBアナログ信号)をデジタルの画像データ(RGBデジタル信号)に変換するブロックである。シェーディング補正部3は、A/D変換部2から送られてきた画像データに対して、画像入力装置500の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を施すブロックである。入力処理部4は、シェーディング補正部3より送られてくるRGBの画像データのそれぞれに対してγ補正処理などの階調変換処理を施すブロックである。
原稿傾き・サイズ検知部5は、入力処理部4にてγ補正等の処理がなされたRGBの画像データ(RGBの濃度信号)を入力画像データとして記憶装置104に記憶する。そして、原稿傾き・サイズ検知部5は、領域情報として、入力画像中の原稿画像の頂点を示す4点座標を算出し、4点座標を入力画像データと関連づけて記憶装置104に記録する。さらに、原稿傾き・サイズ検知部5は、該4点座標に基づき補正用パラメータを算出するとともに原稿傾き・サイズ補正部6に供給する。なお、この原稿傾き・サイズ検知部5の処理は、傾き補正機能やサイズ補正機能が有効であるか無効であるかに関わらず行われる。また、記憶装置104に記憶される入力画像データをファイリングデータとして管理するようにしても良い。この場合、上記画像データは、例えば、JPEG圧縮アルゴリズムに基づいてJPEGコードに圧縮されて格納される。そして、コピー出力動作やプリント出力動作が指示された場合は、記憶装置104からJPEGコードが引き出され、不図示のJPEG伸張部に引き渡され、復号化処理がなされRGBデータに変換される。
傾き補正機能が有効になっている場合には、原稿傾き・サイズ補正部6は、取得した4点座標に基づき、記憶装置104に記録されている入力画像データに傾き補正を施すことにより出力用画像データを入力画像データとは別に生成して記憶装置104に記録する。傾き補正機能が無効になっている場合には、入力画像データと同一の出力用画像データを別に生成して記憶装置104に記録する。
そして、サイズ補正機能が有効になっている場合には、原稿傾き・サイズ補正部6は、出力用画像のサイズと原稿画像のサイズとが一致するように出力用画像データを補正する(以降、サイズ補正と称する)。
原稿傾き・サイズ補正部6は、最後に、サイズ補正や傾き補正を施して得られた出力用画像データ(補正後画像)を原稿方向検知部7に供給する。なお、傾き補正やサイズ補正については、後でより詳細に述べることにする。
原稿方向検知部7は、入力された出力用画像データに含まれる原稿画像が上下左右のいずれの方向を向いているかを判定することにより、出力用画像データの天地方向を検知し、検知結果を原稿方向補正部8に出力する。
原稿方向補正部8は、記憶装置104から上記出力用画像データを取得し、この出力用画像データを原稿方向検知部7から得た天地方向に従って回転させる(以降、天地補正と称する)。そして、原稿方向補正部8は、天地補正を施して得られた出力用画像データを領域分離部9および色補正部10に供給する。なお、天地補正についても、後でより詳細に述べることにする。
領域分離部9は、原稿方向補正部8から送られてくるRGBの出力用画像データに基づき、入力画像の画素毎に、当該画素がどのような画像領域に分類されるのかを判別し、この判別結果を示す領域分離信号を生成する処理を行う。ここで、領域分離部9において判別される画像領域には、黒文字領域,色文字領域,網点領域、印画紙写真領域(連続階調領域)等がある。なお、領域分離処理は、画素毎に画像領域の判定を行う形態ではなく、複数の画素よりなるブロック毎に画像領域の判定が行われる形態であってもよい。領域分離部9は、生成した領域分離信号を、黒生成/下色除去部11、空間フィルタ部12、中間調生成部13に供給する。
制御部(CPU)108は、図示しない操作部を介して受け付けた傾き補正やサイズ補正の設定に基づき、原稿傾き・サイズ検知部5および原稿傾き・サイズ補正部6に、それぞれ、傾きやサイズの検知や補正をするか否かを通知する。
色補正部10は、原稿方向補正部8から出力されるRGBの出力用画像データをCMYの画像データに変換する色補正処理を行うと共に、当該画像データに対して色再現性を高める処理を施すブロックである。なお、上記の色補正処理は、入力値(RGB)と出力値(CMY)とを対応付けたLUT(ルックアップテーブル)を作成し、作成したLUTから出力値をルックアップすることによって実現される。
黒生成/下色除去部11は、色補正部10から出力されたCMYの画像データから黒(K)の画像データを生成する黒生成を行う一方、元のCMYの画像データから黒(K)の画像データを差し引いて新たなCMYの画像データを生成する処理を行うブロックである。これにより、CMYの画像データは黒生成/下色除去部11によってCMYKの4色の画像データに変換される。
空間フィルタ部12は、黒生成/下色除去部11より出力されるCMYKの画像データに対して、領域分離信号(領域識別信号)を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理、平滑化処理等)を行っている。つまり、空間フィルタ部12では、領域分離信号に基づいて、画像領域毎に異なる画像処理が実行される。
中間調生成部13は、誤差拡散法やディザ法を用いて、画像出力装置103において画像を印刷するために必要な階調再現処理(中間調生成処理)を実行するものである。
そして、中間調生成部13から出力されるCMYKの画像データは画像出力装置103に引き渡され、画像出力装置103は、当該画像データの画像を出力画像として記録媒体(例えば紙等)上に印刷する。
(2)イメージ送信処理
次に、イメージ送信処理時における画像処理装置102の動作について説明する。
イメージ送信モードにおいては、A/D(アナログ・デジタル)変換部2、シェーディング補正部3、入力処理部4、原稿傾き・サイズ検知部5、原稿傾き・サイズ補正部6、原稿方向検知部7は、コピアモード時と同様の動作を行う。
また、原稿方向補正部8は、天地補正を行うが、補正により得られたRGBの出力用画像データを領域分離部9や色補正部10に供給しない。
さらに、領域分離部9、色補正部10、黒生成/下色除去部11、空間フィルタ部12、中間調生成部13は、何ら動作を行わない。
一方、制御部106は、記憶装置104に記録されている出力用画像データに基づいて、PDFファイルを生成する。そして、制御部106は、通信装置105を介して生成したPDFファイルを外部に送信する。なお、外部に送信するために生成するファイルは、PDFファイルに限らず、JPEGなどの画像ファイルやその他画像情報を格納可能な文書ファイルであっても構わない。
(3)傾き補正、サイズ補正、および天地補正の詳細について
次に、画像処理装置102が行う傾き補正、サイズ補正、および天地補正の詳細について、図3〜図5を参照して以下に説明する。
図3は、上記各補正のために、原稿傾き・サイズ検知部5〜原稿方向補正部8によってやりとりされるデータの流れを示すものである。また、図4(a)は、印刷処理時やイメージ送信処理時に原稿傾き・サイズ検知部5〜原稿方向補正部8によって行われる処理の流れを示すフローチャートである。
図3に示すように、原稿傾き・サイズ検知部5は、記憶装置104に記録された入力画像データより、原稿画像の傾き・サイズ検知処理を行い、入力画像中の原稿画像の頂点を示す4点座標を算出する(図4(a)のS1)。原稿傾き・サイズ検知部5は、算出された4点座標を入力画像データと関連付けて記憶装置104に記録する。そして、原稿傾き・サイズ検知部5は、傾き補正・サイズ補正の有効・無効の設定に基づいて、原稿傾き・サイズ補正部6に渡す補正用パラメータを4点座標情報より算出する(S2)。
ここで、補正用パラメータについて図19を参照して説明する。図19(b)〜(e)は、図19(a)に示すような原稿画像が20°傾いた状態の入力画像に傾き補正やサイズ補正を施す場合に、原稿傾き・サイズ検知部5が算出する補正用パラメータとして入力画像データ中のどの情報を用いるかを視覚的に示した図である。補正用パラメータは、補正処理開始座標、補正後画像サイズ、補正角度の各パラメータにより構成されるが、(b)〜(e)の各図において黒丸で表わされた座標、実線部分の長さ、degの値が補正用パラメータとして用いられる。
図19(b)は、傾き補正およびサイズ補正がともに有効の場合の補正用パラメータを示した図である。図19(b)に示すように傾き補正およびサイズ補正がともに有効の場合には、補正処理開始座標は原稿画像の4点座標のうちの左端座標の座標値となり、補正角度が20°となり、補正後画像サイズは原稿画像の実線部分の幅・高さとなる。図19(c)は、傾き補正が無効でサイズ補正が有効の場合の補正用パラメータを示した図である。図19(c)に示すように傾き補正を無効、サイズ補正を有効とした場合には、補正処理開始座標が入力画像の左端座標の座標値となり、補正角度が0°となり、補正後画像サイズは入力画像の実線部分の幅・高さとなる。
図19(d)は、傾き補正が有効でサイズ補正が無効の場合の補正用パラメータを示した図である。図19(d)に示すように傾き補正を有効、サイズ補正を無効とした場合には、補正処理開始座標は入力画像の中心座標を中心として20度回転した座標の座標値となり、補正角度が20°となり、補正後画像サイズは入力画像の幅・高さとなる。図19(e)は、傾き補正およびサイズ補正がともに無効の場合の補正用パラメータを示した図である。図19(e)に示すように傾き補正およびサイズ補正がともに無効の場合には、補正処理開始座標が入力画像の左端座標の座標値となり、補正角度が0°となり、補正後画像サイズは入力画像の実線部分の幅・高さとなる。
次に、傾き補正やサイズ補正がどのような設定になっているときに、原稿傾き・サイズ検知部5が上記各パラメータをどのように算出して原稿傾き・サイズ補正部6に渡すかについては、以下により詳細に説明する。
図5に示すように、原稿傾き・サイズ検知部5は、エッジ検出処理部51、パラメータ算出部52により構成される。
エッジ検出処理部51は、図6に示すように、入力画像の各ライン(ラインN:N=1、2、・・)について、ライン1から順に当該ライン上の各画素の階調値を求め、所定の閾値以上の階調値を有する画素のうち最も左側の画素の座標値(LN,N)および最も右側の画素の座標値(RN,N)を抽出する。なお、この処理は、画像のすべてのラインについて行っても良いし、ライン上に所定の閾値以上の階調値を有する画素が1つも存在しなくなった場合には4点座標の座標値がすべて抽出されていると考えられるので、そこで処理を終了してもよい。
最後に、エッジ検出処理部51は、抽出した全座標値のうち、X座標の値が最小および最大の座標、並びに、Y座標の値が最小および最大の座標を選択して4点座標とし、4点座標の値をパラメータ算出部52に供給する。
パラメータ算出部52は、補正処理開始座標、補正後画像サイズ(補正後の出力用画像の幅・高さ(ピクセル単位))、補正角度の各パラメータにより構成される補正用パラメータを算出する。補正用パラメータの算出は、傾き補正・サイズ補正の設定の有効・無効に応じて次にように行われる。
(傾き補正:有効、サイズ補正:有効の場合)
パラメータ算出部52は、エッジ検出処理部51により検出されたエッジ座標のうち、最も上部、左部となるエッジ座標に基づき、補正角度αを算出する。
すなわち、tanα = (EdgeTy−EdgeLy) / (EdgeTx−EdgeLx)の式により、tanαの値を算出し、図7に示すような、αの値とtanαの値が対応づけられた正接角度テーブルを用いてαの値を得る。
そして、パラメータ算出部52は、算出したαが所定の閾値(補正機能キャンセル角度閾値。例えば、0.5°)以上45°以下の場合は、補正処理開始座標(StartX,StartY)として、(EdgeLx,EdgeLy)を設定する。
一方、算出したαが45°より大きく、かつ、α−90の絶対値が上記補正機能キャンセル角度閾値以上である場合、補正処理開始座標(StartX,StartY)として、(EdgeTx,EdgeTy)を設定する。
なお、上記のいずれにも当てはまらない場合、パラメータ算出部52は、傾き補正・サイズ補正の設定が“傾き補正機能:無効、サイズ補正機能:有効”に設定された場合と同様の補正用パラメータ算出処理を行う。
次に、パラメータ算出部52は、算出したαの値に基づいて、傾き補正後の原稿画像を構成する4頂点の座標(EdgeTx’, EdgeTy’), (EdgeBx’, EdgeBy’), (EdgeLx’, EdgeLy’), (EdgeRx’, EdgeRy’)を以下の式1によって算出する。ここで、(EdgeTx’, EdgeTy’)は上端頂点、(EdgeBx’, EdgeBy’)は下端頂点、(EdgeLx’, EdgeLy’)は左端頂点,(EdgeRx’, EdgeRy’)は右端頂点である。
Figure 0005970582
そして、パラメータ算出部52は、算出された4頂点の座標値を用いて補正後画像サイズを算出する。
補正後画像の高さ= MAX(EdgeTy’, EdgeBy’, EdgeLy’, EdgeRy’) - MIN(EdgeTy’, EdgeBy’, EdgeLy’, EdgeRy’)
補正後画像の幅 = MAX(EdgeTx’, EdgeBx’, EdgeLx’, EdgeRx’) - MIN(EdgeTx’, EdgeBx’, EdgeLx’, EdgeRx’)
(傾き補正:有効、サイズ補正:無効の場合)
パラメータ算出部52は、傾き補正:有効、サイズ補正:有効の場合と同様に、補正角度αを算出するが、αの値またはα―90の絶対値が補正機能キャンセル角度閾値未満である場合には、傾き補正・サイズ補正の設定が“傾き補正機能:無効、サイズ補正機能:無効”に設定された場合と同様の補正用パラメータ算出処理を行う。
また、パラメータ算出部52は、記憶装置104に記録されている入力画像の高さ、幅を補正後画像サイズのパラメータとして設定する。
(傾き補正:無効、サイズ補正:有効の場合)
パラメータ算出部52は、補正角度αを0に設定する。
また、パラメータ算出部52は、エッジ検出処理部51から供給された4点座標(EdgeTx, EdgeTy), (EdgeBx, EdgeBy), (EdgeLx, EdgeLy), (EdgeRx, EdgeRy)を用いて補正後画像サイズを算出する。
補正後画像の高さ= MAX(EdgeTy, EdgeBy, EdgeLy, EdgeRy) - MIN(EdgeTy, EdgeBy, EdgeLy, EdgeRy)
補正後画像の幅 = MAX(EdgeTx, EdgeBx, EdgeLx, EdgeRx) - MIN(EdgeTx, EdgeBx, EdgeLx, EdgeRx)
さらに、パラメータ算出部52は、入力画像の中心点を示す座標(CenterX,CenterY)を求め、以下の式2により補正処理開始座標(StartX,StartY)を算出する。
Figure 0005970582
(傾き補正:無効、サイズ補正:無効の場合)
パラメータ算出部52は、補正角度αを0に設定する。
また、パラメータ算出部52は、記憶装置104に記録されている入力画像の高さ、幅を補正後画像サイズのパラメータとして設定する。
以上、傾き補正およびサイズ補正の設定の有効・無効に応じて、パラメータ算出部52が算出する補正用パラメータの値について説明したが、パラメータ算出部52は、この算出した補正用パラメータの値を原稿・傾きサイズ補正部6に供給する。
S2の処理の終了後、原稿傾き・サイズ補正部6は、原稿傾き・サイズ検知部から受け取った補正用パラメータの値に基づいて、入力画像データとは別に、入力画像データに対して傾き・サイズ補正処理を施した出力用画像データを生成して記憶装置104に記憶する(S3)。
以下、具体的に傾き・サイズ補正の処理について説明するが、ここでの説明に用いる各座標は、パラメータ算出部52が算出した補正処理開始座標(StartX,StartY)を原点(0,0)とするXY座標系上の座標であることを予め述べておく。
原稿傾き・サイズ補正部6は、傾き補正後の原稿画像の頂点座標(x’,y’)を、原稿傾き・サイズ検知部5が算出した補正前の原稿画像の頂点座標(x,y)と、補正角度のパラメータθとを式3にあてはめることにより算出する。
Figure 0005970582
また、原稿傾き・サイズ補正部6は、図8(b)に示す、傾き補正後の原稿画像の座標(x’,y’)における画素値(階調値)を以下のようにバイリニア補正を用いて求める。すなわち、(x’,y’)を−θ回転して得られる値(xs,ys)を、式4を用いて算出する。
Figure 0005970582
そして、原稿傾き・サイズ補正部6は、xs,ysがともに小数の場合、図8(a)に示す4点の整数座標値、すなわち、算出した(xs,ys)を含む隣接する(xi,yi)、(xi+1,yi)、(xi,yi+1)、(xi+1,yi+1)を求める。さらに、原稿傾き・サイズ補正部6は、xs-xiとxi+1-xsの比、および、ys-yiとyi+1-ys の比が、それぞれ、u:1-u、v:1-vになるようなuとvとを算出する。
そして、原稿傾き・サイズ補正部6は、上記隣接する4点の各座標(xi,yi)、(xi+1,yi)、(xi,yi+1)、(xi+1,yi+1)における階調値Z1、Z2、Z3、Z4を求める。
最後に、原稿傾き・サイズ補正部6は、算出したZ1、Z2、Z3、Z4w、u、vを以下の式5にあてはめ、傾き補正後の原稿画像の座標(x’,y’)における階調値Zを算出する。
Figure 0005970582
なお、原稿傾き・サイズ補正部6は、算出した(xs,ys)の一方の値が整数の場合は、隣接する2点における階調値の加重平均をZとし、(xs,ys)の両方の値が整数の場合は、(xs,ys)における階調値をZとする。
また、原稿傾き・サイズ補正部6は、θ回転させた座標値を算出するために用いられるcosθやsinθの値を、θの値から直接算出しなくてもよい。すなわち、図7に示すような予めθの値とθに対応するtanθの値が対応づけられた正接角度テーブルを用いてtanθの値を参照し、参照したtanθの値からcosθやsinθの値を得てもよい。このようにすれば、回転後の座標を高速に算出可能である。
バイリニア補正を用いて画素値を算出する以上の処理を、傾き補正後の原稿画像の各座標について行うことにより、各座標の画素値が得られ、その結果、傾き補正後の出力用画像データが得られる。
そして、原稿傾き・サイズ補正部6は、原稿傾き・サイズ検知部5から受け付けた補正後画像サイズのパラメータ(幅、高さ)に基づいて、傾き補正後の出力用画像データに対してサイズ補正を行う。すなわち、原稿傾き・サイズ補正部6は、サイズ補正が有効の場合には、上記入力画像のサイズを上記原稿画像のサイズに補正したものをサイズ補正後の出力用画像として記憶装置104に保存する。
さらに、印刷処理時には、以下のようにして印刷にする用紙のサイズを決定する。
以下、図9を参照して、印刷処理時における用紙サイズの決定方法について説明する。
図9は、用紙サイズと、画素数を単位とする用紙サイズの幅・高さを示す値と、が関連づけられた出力サイズテーブルであり、印刷の出力解像度が300dpiのときに原稿傾き・サイズ補正部6に参照される。この出力サイズテーブルは記憶装置104に記録されており、300dpi以外の出力解像度(600dpi、1200dpiなど)に対応する出力サイズテーブルも、同様に記憶装置104に記録されている。なお、各テーブルの幅・高さを示す画素数には、実際の用紙サイズより約10mm大きくなるような画素数が設定されている。
原稿傾き・サイズ補正部6は、印刷しようとする出力解像度に応じた出力サイズテーブルを参照する。そして、補正後画像サイズの幅を示すパラメータよりも幅の値が大きく、かつ最小の幅の値と関連づけられた用紙サイズを候補として選択する。そして、原稿傾き・サイズ補正部6は、補正後画像サイズの高さを示すパラメータよりも高さの値が大きく、かつ最小の高さの値と関連づけられた用紙サイズを、候補として選択された用紙サイズの中から選択する。さらに、制御部106は、原稿傾き・サイズ補正部6が選択した用紙サイズを印刷に使用すべき用紙サイズとして画像出力装置103に通知する。
例えば、300dpiで印刷する場合に、上記幅を示すパラメータが2480、高さを示すパラメータが3500であったとすると、幅の値が2492であるA4、A5Rを出力する用紙サイズの候補として選択する。そして、候補として選択されたA4,A5Rのうち、幅の値が3519であるA4を選択する。制御部106は、A4の用紙を印刷にすべき用紙サイズとして画像出力装置103に通知する。
S3の処理の終了後、原稿方向検知部7は、ユーザにより指定された補正の設定条件に該当する補正が行われたこと(本実施形態においては、傾き補正およびサイズ補正が行われたこと)を検知すると、記憶装置104に記憶されている出力用画像データを読み出し、出力用画像に含まれる原稿画像の天地判定を行う(S4)。
原稿方向検知部7による天地判定は、例えば、特開平6−189083に記載されているように、OCR技術を用いて文字認識を行うことにより実現することができる。なお、原稿方向検知においては、RGBの画像データを輝度データYi
i=0.30Ri+0.59Gi+0.11Bi
Y:各画素の輝度信号
R,G,B:各画素の各色成分の値
添え字のi:画素毎に付与された値(iは1以上の整数)
に変換し、この輝度データを白黒2値化した白黒2値画像データを用いて行う。
すなわち、白黒2値画像から文字を切り出し、その文字をパターン化することにより得られる文字パターンの特徴とデータベース化された文字パターン情報が表わす文字パターンとをマッチングする。データベース化された文字パターンと切り出された文字パターンとを重ね合わせ、画素ごとに両方とも「白」または両方とも「黒」であるか否かを比較し、全ての画素について両方とも「白」または両方とも「黒」である場合には、当該データベース化された文字パターンをマッチングした文字であると判断する。
全ての画素について両方とも「白」または両方とも「黒」となるようなデータベース化された文字パターンが存在しない場合には、データベース化された文字パターンのうち両方とも「白」または両方とも「黒」となる画素の数が所定の閾値以上であり、かつ、最大である文字パターンをマッチングした文字であると判断する。なお、データベース化された文字パターンのうち両方とも「白」または両方とも「黒」となる画素の数が所定の閾値未満である場合には、マッチング不能と判断する。
切り出された文字パターンのすべてに対してマッチングの処理を適用し、マッチングした文字の数を検出する。
そして、上記白黒2値画像を、90°、180°、270°回転して得られる各画像について、そのような画像を表わす画像データを一時的に生成するとともに該画像データに対してもOCR技術による文字認識の処理を適用する。
最後に、原稿方向検知部7は、マッチングした文字の数が最大となるような角度を示す角度情報を原稿方向補正部8に供給する。
そして、原稿方向補正部8は、原稿方向検知部7から受け付けた角度情報に基づいて、記憶装置104に記録されている出力用画像データに対して、その表わす原稿画像を回転するように処理を施す(S5)。すなわち、角度情報が90°、180°、270である場合、それぞれ、以下の式で表わされる(X’,Y’)(補正後の原稿画像に含まれる座標)の階調値が補正前の原稿画像に含まれる座標(X,Y)の階調値と一致するように、出力用画像データを補正する。
90°回転時
X’=天地補正前画像データが表わす画像の高さ−1−Y
Y’=X
180°回転時
X’=天地補正前画像データが表わす画像の幅−1−X
Y’=天地補正前画像データが表わす画像の高さ−1−Y
270°回転時
X’=Y
Y’=天地補正前画像データが表わす画像の幅−1−X
(3)再印刷処理・再イメージ送信処理
(3−1 再印刷処理)
再印刷処理時における画像処理装置102の動作について図4(b)を参照して説明する。図4(b)は、再印刷処理時における画像処理装置102の動作を示すフローチャートである。なお、ここでは、傾き補正機能およびサイズ補正機能が有効と設定されていることを前提として画像処理装置102の説明をする。
図示しない操作部を介して、すでに読み込まれ、記憶装置104に記録されている入力画像データの再印刷処理の指示を受け付けると、制御部106は、記憶装置104から当該入力画像データ、および当該入力画像データと関連づけられた4点座標を読み込み、原稿傾き・サイズ検知部5に供給する。原稿傾き・サイズ検知部5は、該4点座標に基づき補正用パラメータを算出するとともに原稿傾き・サイズ補正部6に供給する(S11)。
原稿傾き・サイズ補正部6は、原稿傾き・サイズ検知部5から受け取った補正用パラメータの値に基づいて、入力画像データとは別に、入力画像データに対して傾き・サイズ補正処理を施した出力用画像データを生成して記憶装置104に記憶する(S12)。
原稿方向検知部7は、ユーザにより指定された補正の設定条件に該当する補正が行われたこと(本実施形態においては、傾き補正およびサイズ補正が行われたこと)を検知すると、記憶装置104に記憶されている出力用画像データを読み出し、出力用画像に含まれる原稿画像の天地判定を行う(S13)。
そして、原稿方向補正部8は、原稿方向検知部7から受け付けた角度情報に基づいて、記憶装置104に記録されている出力用画像データに対して、その表わす原稿画像を回転するように処理を施す(S14)。
なお、S11〜S14における傾き補正・サイズ補正・天地補正の具体的な処理の内容は、印刷処理時と同様である。
また、画像出力装置103に出力用画像データを出力するまでに、領域分離部9〜中間調生成部13が行う動作は、印刷処理時と同様である。
(3−2 再イメージ送信処理)
図示しない操作部を介して、すでに読み込まれ、記憶装置104に記録されている画像データの再イメージ送信処理の指示を受け付けると、再印刷処理時と同様に、制御部106は、記憶装置104から当該入力画像データ、および当該入力画像データと関連づけられた4点座標を読み込み、原稿傾き・サイズ検知部5に供給する。以降、傾き補正、サイズ補正、および天地補正がされた画像データを表わすPDFファイルを、通信装置105を介して外部に送信するまでに原稿傾き・サイズ検知部5〜原稿方向補正部8、制御部106が行う動作は、イメージ送信処理時と同様である。
(再印刷処理や再イメージ送信処理のためのユーザによる操作)
なお、再印刷処理や再イメージ送信処理時において記憶装置104に記録されている画像データを画像形成装置100に読み出させ処理を行わせるためにユーザが行う操作の手順は以下の通りである。すなわち、
1)ハードディスクに格納されているファイリングデータより、処理を行うデータを指定する。
2)原稿補正モードを選択する。
3)補正処理方法を選択する。具体的には、図18(a)に示すように、4通りの補正方法の中から補正処理方法を選択する。あるいは、図18(b)に示すように傾き補正、原稿サイズ補正のチェックボックスを選択または非選択にすることにより4通りの補正方法の中から補正処理方法を選択する。
これにより、画像形成装置100は、画像データの読み出しを行い、補正処理を実行する。そして補正が施された出力画像データを出力する。
なお、1)〜3)の操作は画像形成装置100の操作パネルより行う。また、画像形成装置100で操作を行うのではなく、通信回線を通じて接続されたコンピュータ(図示せず)から画像形成装置100にアクセスして操作を行うようにしても良い。この場合、上記1)〜3)の操作は、コンピュータに接続されたディスプレイに表示される操作画面(UI)を通じて行う。
(画像形成装置100の利点)
以上のように本実施形態の画像形成装置100は、印刷処理時やイメージ送信処理時には、傾き補正機能やサイズ補正機能が有効であるか無効であるかに関わらず、入力画像と入力画像に含まれる原稿画像の4頂点の座標(4点座標)とを関連づけて記憶装置104に記憶しておく。従って、傾き補正機能やサイズ補正機能の設定が変更され、再印刷処理や再イメージ送信処理が指示された場合にも、画像形成装置100は、入力画像データと4点座標とから出力用画像データを得ることにより再度原稿をスキャンすることなく該設定に基づく印刷やイメージ送信を行うことができるという効果を奏する。
(変形例)
以上説明したように、画像形成装置100は、印刷処理時やイメージ送信処理時に入力画像データと4点座標(図11におけるP1〜P4の座標)とを記憶装置104に関連づけて記憶するが、入力画像データと関連付けて記録する領域情報は4点座標でなくともよい。すなわち、入力画像データと関連づけて記録する領域情報として、
(1)原稿画像の3点座標(例えば、図12におけるP1,P2,P3のように、左端および上下端の座標)
(2)原稿画像の対角線上の2点座標(図13におけるP1,P4の座標)、および原稿画像と入力画像データが表わす入力画像のY軸方向とがなす角度(図13におけるθ)
(3)原稿画像の左端座標(図14におけるP1の座標)、原稿の幅・高さ、および原稿画像と入力画像データが表わす入力画像のY軸方向とがなす角度(図14におけるθ)
など、入力画像中の原稿画像の位置を確定するような他のデータを記憶してもよい。ここでは、上記(1)〜(3)の場合において、画像形成装置100がどのように傾き補正やサイズ補正を行うかについて以下に説明する。
(3点座標を記憶装置104に記録する場合の傾き・サイズ補正)
印刷処理時やイメージ送信処理時の場合、原稿傾き・サイズ検知部5は、画像中の原稿画像の頂点を示す3点座標を抽出し、該3点座標を入力画像データと関連づけて記憶装置104に記録する。なお、3点座標の抽出は、4点座標の抽出の場合と同様にして行う。
すなわち、エッジ検出処理部51は、図6に示すように、入力画像データが表わす入力画像の各ライン(ラインN:N=1、2、・・)について、ライン1から順に当該ライン上の各画素の階調値を求め、所定の閾値以上の階調値を有する画素のうち最も左側の画素の座標値(LN,N)および最も右側の画素の座標値(RN,N)を抽出する。なお、この処理は、4点座標の抽出の場合と同様に画像のすべてのラインについて行う。
最後に、エッジ検出処理部51は、抽出した全座標値のうち、X座標の値が最小および最大の座標、並びに、Y座標の値が最小および最大の座標(すなわち、4点座標)の中から3点を選択して3点座標とし、3点座標の値をパラメータ算出部52に供給する。
一方、再印刷処理時や再イメージ送信処理時の場合、原稿傾き・サイズ検知部5は、記憶装置104に記録されている3点座標を読み出す。
そして、原稿傾き・サイズ検知部5は、3点座標から補正用パラメータを算出する。
以降、画像形成装置100が行う傾き補正やサイズ補正の処理は、記憶装置104に入力画像データと関連づけて記憶するデータが4点座標である場合と同様である。
(2点座標および傾き角度θを記憶装置104に記録する場合の傾き・サイズ補正)
印刷処理時やイメージ送信処理時には、原稿傾き・サイズ検知部5は、これまでに説明した4点座標の抽出と同様の方法で、4点座標を抽出する。そして、原稿傾き・サイズ検知部5は、4点座標が表わす4頂点のうち隣り合う2頂点を選択して、選択した2頂点(例えば図13のP1とP3)間のX軸方向の距離(例えばx3−x1)およびY軸方向の距離(y3−y1)を算出する。そして、2つの距離に基づいてtanθを算出し、図7の正接角度テーブルに基づき傾き角度θを求める。その後、原稿傾き・サイズ検知部5は、抽出した座標のうち対角線上の2点の座標(図13のP1、P4)および傾き角度θを表わすデータを、入力画像データと関連づけて記録する。
再印刷処理時や再イメージ送信処理時には、原稿傾き・サイズ検知部5は、記憶装置104から記録されている2点座標および傾き角度θを読み出す。
そして、原稿傾き・サイズ検知部5は、対角線上にある2点座標および傾き角度θから補正用パラメータを算出する。
以降、画像形成装置100が行う傾き補正やサイズ補正の処理は、記憶装置104に入力画像データと関連づけて記憶するデータが4点座標である場合と同様である。
(左端座標、原稿の幅・高さ、および傾き角度θを記憶装置104に記録する場合の傾き・サイズ補正)
印刷処理時やイメージ送信処理時には、原稿傾き・サイズ検知部5は、これまでに説明した4点座標の抽出と同様の方法で4点座標を抽出し、入力画像データを記憶装置104に記録する。そして、傾き補正機能やサイズ補正機能の設定に関わりなく、原稿傾き・サイズ検知部5は、傾き補正やサイズ補正が有効である場合における補正用パラメータ、すなわち、補正処理開始座標(原稿画像の左端座標(図14のP1))、補正後画像サイズ(原稿画像の幅・高さ)、補正角度(傾き角度θ)の各パラメータを算出する。そして、原稿傾き・サイズ検知部5は、該補正用パラメータを入力画像データと関連づけて記憶装置104に記録する。
一方、再印刷処理時や再イメージ送信処理時には、原稿傾き・サイズ検知部5は、記憶装置104に記録されている補正用パラメータを読み出す。
そして、原稿傾き・サイズ検知部5は、補正処理開始座標、補正後画像サイズの幅、高さの値、補正角度の各パラメータに基づき、補正用パラメータを算出する。
以降、画像形成装置100が行う傾き補正やサイズ補正の処理は、記憶装置104に入力画像データと関連づけて記憶するデータが4点座標である場合と同様である。
(実施形態2)
実施形態1に係る画像形成装置100は、傾き補正機能が有効になっており、かつ、パラメータ算出部52が算出した補正角度のパラメータが補正機能キャンセル角度閾値より小さい場合に傾き補正を無効にする旨の説明をした。本実施形態に係る画像形成装置100’は、自動的に傾き補正を無効にせず、傾き補正を有効にするか無効にするかをユーザに問い合わせることができる。
画像形成装置100’について、図15〜18を参照して説明する。図15、図16は、それぞれ、画像形成装置100’、画像読取装置における、印刷処理やイメージ送信処理時の画像データの流れを示すものである。図15および図16に示すように、本実施形態の画像形成装置100’、画像読取装置は、表示制御部14を備えるとともに画像表示装置107に表示する画像データを出力する点を除き、実施形態1の画像形成装置100、画像読取装置と同様の構成を備えている。
画像表示装置107は、画像形成装置100’の操作パネル(不図示)に備えられている液晶ディスプレイである。また、画像表示装置107は、タッチパネルに覆われており、画像形成装置100’の入力インターフェースとしての機能を有している。図18に示すように、画像表示装置107には、画像処理装置102に対して原稿サイズの補正機能や傾き補正機能のオンオフを指示するなど、各種コマンドの入力を行うためのGUI(グラフィカルユーザインターフェース)や操作ガイドが表示される。
なお、画像表示装置107は、液晶ディスプレイに限定されるものではなく、液晶ディスプレイ以外の表示手段(例えば、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等)であってもよい。
傾き補正機能が有効になっている場合において、パラメータ算出部52が算出した補正角度のパラメータが補正機能キャンセル角度閾値より小さいことを検出した場合に、原稿傾き・サイズ検知部5は、印刷やイメージ送信する前にプレビュー表示する旨の指示とともに、傾き補正を無効にした場合の補正用パラメータを原稿傾き・サイズ補正部6に供給する。原稿傾き・サイズ補正部6は、出力された補正用パラメータに基づいて補正した表示用画像データを生成する。そして、原稿傾き・サイズ補正部6は、該表示用画像データが表わす表示用画像(傾き補正キャンセル画像)を画像表示装置107に表示する旨の指示を表示制御部14に供給する。そして、図17(a)(b)に示すように、表示制御部14は、表示用画像とともに傾き補正を有効にするか無効にするかを選択するためインターフェース(図17における「OK」ボタンおよび「傾き補正実施」ボタン)を画像表示装置107に表示する。
画像表示装置107は、ユーザから指示を受け付けると、当該指示を制御部106が検知する。当該指示が傾き補正を無効にすべき旨の指示である場合、制御部106は、表示用画像データに基づいて天地補正のための原稿方向の検知を行う原稿方向検知部7に指示する。傾き補正が施されていない表示用画像データに原稿方向検知部7以降の処理が行われ、その結果得られた出力画像データが出力される。
一方、当該指示が傾き補正を有効にすべき旨の指示である場合、制御部106は、原稿傾き・サイズ検知部5に対し、記憶装置104に記録されている4点座標に基づき、傾き補正を有効にした場合の補正用パラメータを算出するよう指示する。その後、原稿傾き・サイズ検知部5以降の処理により、傾き補正が施された出力画像データが出力される。
以上のように、画像形成装置100’は、原稿画像の傾きが小さい場合に、傾き補正を無効にした場合に出力される出力画像をプレビュー表示するとともに、傾き補正を行うか否かの指示をユーザから受け付ける。これにより、ユーザは出力画像を確認して傾き補正を行うか否かを判断できる。無地の原稿に比べ罫線などで囲まれた原稿は傾いて印刷された場合に傾きを顕著に感じるが、このような原稿を印刷する場合などに画像形成装置100’は特に有効である。
(付記事項)
なお、実施形態1におけるイメージ送信処理は、画像入力装置500および画像処理装置112からなる画像読取装置(スキャナ)として実現してもよい。また、実施形態2におけるイメージ送信処理は、画像入力装置500および画像処理装置112’からなる画像読取装置(スキャナ)として実現してもよい。
図2および図16に基づいてイメージ送信処理時における画像処理装置112、112’の動作について説明する。図2および図16は、それぞれ、イメージ送信モードにおいて、フルカラーでイメージ送信処理を行う際の画像処理装置112、112’内の画像データの流れを示したものである。
画像処理装置112、112’は、A/D変換部2、シェーディング補正部3、入力処理部4、原稿傾き・サイズ検知部5、原稿傾き・サイズ補正部6、原稿方向検知部7、及び原稿方向補正部8を備えている。また、画像処理装置112’は表示制御部14を備えている。画像処理装置112、112’の各処理部の処理内容は、それぞれ、画像形成装置100、100’を構成する画像処理装置102、102’と同様である。
画像処理装置112、112’において上記各処理が施された後のRGB画像信号はコンピュータやハードディスク、ネットワークなどへ出力される。
また、画像処理装置112’において、表示制御部14は、解像度変換、確認用画像生成、ガンマ補正の処理を施すとともに、画像データをディスプレイなどの画像を表示する画像表示装置107へ出力する。なお、画像読取装置は本体にディスプレイを備えてもよく、この場合、表示制御部14は本体に備えられたディスプレイに画像を表示する。
なお、画像形成装置100、100’において、画像入力装置500に原稿サイズの検知機構が備えられており、傾き補正またはサイズ補正が有効になっている場合には、原稿サイズの検知機構の結果を参照せずに、予め定められている一定の範囲(例えば、A3サイズ、A4サイズ)で原稿をスキャンし、傾き補正およびサイズ補正が無効になっている場合には、検知機構の結果を参照し検知した範囲で原稿をスキャンする。ここで、原稿サイズの検知機構とは、画像入力装置内に配置されたフォトトランジスタなどの光電変換素子により、原稿台に載置された、主走査方向、副走査方向の原稿サイズを検知する方法や、操作パネルより、ユーザにより選択された原稿サイズを制御部にて検知する方法などが挙げられる。
また、画像入力装置500に原稿サイズの検知機構が備えられていない画像形成装置100、100’の場合は、予め設定された範囲(例えば、A3サイズ、A4サイズ)について、読み取りを行う。
(プログラム、記録媒体)
本発明は、上記した原稿の傾き、サイズ、方向判定を行い、検知結果に応じて、原稿の傾き、サイズ、天地補正を行う画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としても実現することもできる。この結果、原稿の傾き、サイズ、方向判定を行い、検知結果に応じて、原稿の傾き、サイズ、方向補正を行う画像処理方法を行うプログラムを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
なお、本実施の形態では、この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理が行われるために図示していないメモリ、例えばROMのようなものそのものがプログラムメディアであっても良いし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
いずれの場合においても、格納されているプログラムコードはマイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であっても良いし、あるいは、いずれの場合もプログラムコードを読み出し、読み出されたプログラムコードは、マイクロコンピュータの図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムコードが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory、登録商標)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。
また、本実施の形態においては、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするように流動的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであっても良い。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。上記記録媒体は、デジタルカラー画像形成装置やコンピュータシステムに備えられるプログラム読み取り装置により読み取られることで上述した画像処理方法が実行される。
コンピュータシステムは、フラットベッドスキャナ・フィルムスキャナ・デジタルカメラなどの画像入力装置、所定のプログラムがロードされることにより上記画像処理方法など様々な処理が行われるコンピュータ、コンピュータの処理結果を表示するCRTディスプレイ・液晶ディスプレイなどの画像表示装置およびコンピュータの処理結果を紙などに出力するプリンタより構成される。さらには、ネットワークを介してサーバーなどに接続するための通信手段としてのネットワークカードやモデムなどが備えられる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、上述した実施形態において開示された各技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の画像処理装置は、画像データを取り扱う装置に用いることができるが、複合機、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置に特に好適である。
5 原稿傾き・サイズ検知部(記録手段)
6 原稿傾き・サイズ補正部(補正手段)
7 原稿方向検知部
8 原稿方向補正部
9 領域分離部
10 色補正部
11 黒生成/下色除去部
12 空間フィルタ部
13 中間調生成部
14 表示制御部(表示制御手段)
51 エッジ検出処理部
52 パラメータ算出部
100 画像形成装置
100’ 画像形成装置
102 画像処理装置
102’ 画像処理装置
103 画像出力装置
104 記憶装置(記憶部)
105 通信装置
106 制御部(設定受付手段、指示受付手段)
107 画像表示装置
112 画像処理装置
112’ 画像処理装置
500 画像入力装置

Claims (7)

  1. 画像読取装置にて原稿画像全体を含む領域を読み取ることにより生成された入力画像の画像データを処理する画像処理装置であって、
    入力画像の画像データの取得時に、上記原稿画像の傾きを補正する傾き補正を行うか否かに関する設定を受け付ける設定受付手段と、
    上記入力画像を記憶部に記録する記録手段と、
    上記入力画像に対して傾き角度を情報とする補正用情報を生成する補正手段と、
    上記入力画像を表示用画像として表示部に表示する表示制御手段と、
    上記入力画像に上記傾き補正を施すか否かの指示をユーザから受け付ける指示受付手段と、をさらに備え、
    前記入力画像の画像データの取得後、
    上記設定受付手段が受け付けた設定が上記傾き補正を行う旨の設定である場合に、上記表示制御手段が上記表示部に上記表示用画像を表示するとともに上記指示受付手段が上記指示をユーザから受け付け、
    上記指示受付手段が受け付けた指示が上記傾き補正を施す旨を示す場合に上記入力画像に対して上記補正手段にて生成した補正用情報の傾き角度に基づき傾き補正を施し、該指示が傾き補正を施さない旨を示す場合に上記入力画像に傾き補正を施さないことを特徴とする画像処理装置。
  2. 上記設定受付手段が受け付けた設定が上記傾き補正を行う旨の設定であり、上記補正手段が生成した上記補正用情報に含まれている角度が所定の値未満である場合に、上記表示制御手段が上記表示部に上記表示用画像を表示するとともに上記指示受付手段が上記指示をユーザから受け付けることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 上記表示制御手段が上記表示部に表示する上記表示用画像は、上記補正手段にて生成した補正用情報の傾き角度に基づき補正を施した画像であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置、および画像読取装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  5. 画像読取装置にて原稿画像全体を含む領域を読み取ることにより生成された入力画像の画像データを処理する画像処理方法であって、
    入力画像の画像データの取得時に、上記原稿画像の傾きを補正する傾き補正を行うか否かに関する設定を受け付ける設定受付工程と、
    上記入力画像を記憶部に記録する記録工程と、
    上記入力画像に対して傾き角度を情報とする補正用情報を生成する補正工程と、
    上記入力画像を表示用画像として表示部に表示する表示制御工程と、
    上記入力画像に上記傾き補正を施すか否かの指示をユーザから受け付ける指示受付工程と、をさらに含み、
    前記入力画像の画像データの取得後、
    上記設定受付工程において受け付けた設定が上記傾き補正を行う旨の設定である場合に、上記表示制御工程において上記表示部に上記表示用画像を表示するとともに上記指示受付工程において上記指示をユーザから受け付け、
    上記指示受付工程において受け付けた指示が上記傾き補正を施す旨を示す場合に上記入力画像に対して上記補正工程にて生成した補正用情報の傾き角度に基づき傾き補正を施し、該指示が傾き補正を施さない旨を示す場合に上記入力画像に傾き補正を施さないことを特徴とする画像処理方法。
  6. 請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置を動作させるプログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための画像処理プログラム。
  7. 請求項6に記載の画像処理プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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