JP2011010033A - 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】原稿を読み取って得られた画像データに基づいて前記原稿の天地を判定する画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】原稿検知部23は、画像入力装置1が原稿から読み取った画像データに基づいて、原稿中の各文字の天地方向を判定し、天地方向毎に、各方向に判定された文字数を計数する。原稿検知部23は、計数結果に基づいて、原稿の天地方向を判定し、判定できなかった場合、判定できなかった最初の原稿であれば、この原稿の天地方向を操作パネル4からユーザに入力させ、入力された天地方向に判定する。原稿検知部23は、以降に天地方向を判定できなかった原稿の天地方向については、この原稿に対する計数結果と、天地方向を判定できなかった最初の原稿に対してユーザによって入力された天地方向とに基づいて推定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、原稿を読み取って得られた画像データに基づいて前記原稿の向きを判定する画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体に関する。
原稿を読み取るスキャナ、スキャナを備えた複写機及び複合機などの画像形成装置の多くは、読み取った原稿画像を表示パネルに表示させるプレビュー機能を有する。プレビュー機能を用いることにより、読み取った原稿画像の向きに誤りがあった場合に、ユーザが修正し、ユーザによって修正された向きに基づいて原稿画像に回転処理を行なうことで、原稿画像の向きを正しく補正することができる。
また、読み取った原稿画像の向きをページ毎に判別する天地認識を行なう画像処理装置が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1の装置は、ページ毎の認識結果に基づいて、必要に応じて各原稿画像に回転処理を行ない、回転処理後の原稿画像を画像出力すると共に、ページ毎の認識結果を表示パネルに表示させる。オペレータは、画像出力された各原稿画像とページ毎の認識結果とに基づいて、各ページの認識結果に誤りがあれば修正を行なう。これにより、各原稿画像の向きが正確に統一される。
このような画像処理装置を用いることにより、ユーザは、スキャナにセットする原稿の向きを考慮する必要がなく、原稿の向きが統一されていない場合であっても、向きが統一された原稿画像を生成できる。また、このように向きが統一された原稿画像に基づいて複写処理を行なった場合、複写されたコピー原稿の向きも統一させることができるので、ユーザは、複写された原稿の向きを揃える必要がなく、ユーザの利便性を向上させることができる。
特開2002−190940号公報
しかしながら、特許文献1に開示された装置では、原稿の全てのページに対して、認識結果の表示及びユーザによる確認を行なう必要があるので、ユーザの作業効率が低下する。例えば、認識結果が正しく、ユーザが認識結果を確認する必要がないページに対しても、認識結果の表示及びユーザによる確認を行なうことになる。また、回転処理させる必要がないページであっても、文字数が少ない原稿又は写真原稿等のように正確に天地認識できないページに対しては、認識結果の表示及びユーザによる確認を行なうことになる。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ユーザの作業負担を増大させずに、複数の原稿のそれぞれの天地方向を適切に判定する画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体を提供することにある。
本発明に係る画像処理装置は、複数の原稿を順次読み取って取得した複数の画像データに基づく画像処理を行なう画像処理装置において、取得した複数の画像データのそれぞれに基づいて、前記原稿のそれぞれの天地方向を順次判定する天地判定部と、該天地判定部が天地方向を判定できなかった最初の原稿に対して、該原稿の天地方向に関する情報を受け付ける受付部と、該受付部が受け付けた情報を記憶する記憶部と、該記憶部に前記情報が記憶された後に前記天地判定部が判定できなかった原稿の天地方向を、前記記憶部に記憶してある情報に基づいて推定する天地推定部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記画像データに基づいて、所定方向を基準とした前記原稿の天地方向の候補を検出する候補検出部を備え、前記天地判定部は、前記候補検出部が1つの候補を検出した場合、検出された候補を、前記原稿の天地方向と判定するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記天地推定部は、前記候補検出部が前記候補を検出できなかった場合、前記記憶部に記憶してある情報が示す天地方向を、前記原稿の天地方向と判定するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記天地推定部は、前記候補検出部が前記候補を複数検出した場合、検出された候補に、前記記憶部に記憶してある情報が示す天地方向が含まれるか否かを判断する判断部を備え、前記複数の候補に前記天地方向が含まれると判断した場合、前記記憶部に記憶してある情報が示す天地方向を、前記原稿の天地方向と判定するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記候補検出部は、前記原稿中の各文字の天地方向を認識する文字認識部と、該文字認識部が認識した天地方向毎に、各天地方向と認識された文字数を計数する計数部とを備え、該計数部による計数結果に基づいて、前記原稿の天地方向の候補を検出するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、前述したいずれかの画像処理装置と、該画像処理装置で処理された画像データに基づいて出力画像を形成する画像形成手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る画像処理方法は、複数の原稿を順次読み取って取得した複数の画像データに基づく画像処理を行なう画像処理方法において、取得した複数の画像データのそれぞれに基づいて、前記原稿のそれぞれの天地方向を順次判定する天地判定ステップと、該天地判定ステップで天地方向を判定できなかった最初の原稿に対して、該原稿の天地方向に関する情報を受け付ける受付ステップと、該受付ステップで受け付けた情報を記憶部に記憶させるステップと、前記記憶部に前記情報が記憶された後に前記天地判定ステップで判定できなかった原稿の天地方向を、前記記憶部に記憶してある情報に基づいて推定する天地推定ステップとを含むことを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、複数の原稿を順次読み取って取得した複数の画像データに基づく画像処理を行なわせるためのコンピュータプログラムにおいて、前記コンピュータに、取得した複数の画像データのそれぞれに基づいて、前記原稿のそれぞれの天地方向を順次判定する天地判定ステップと、該天地判定ステップで天地方向を判定できなかった最初の原稿に対して受け付けて記憶部に記憶した前記原稿の天地方向に関する情報に基づいて、前記記憶部に前記情報が記憶された後に前記天地判定ステップで判定できなかった原稿の天地方向を推定する天地推定ステップとを実行させることを特徴とする。
本発明に係る記録媒体は、前述したコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とする。
本発明にあっては、複数の原稿を順次読み取って取得した複数の画像データのそれぞれに基づいて、それぞれの原稿の天地方向を順次判定する。原稿の天地方向を判定できなかった場合、最初に判定できなかった原稿に対して、該原稿の天地方向に関する情報を外部から受け付けて記憶部に記憶しておく。そして、その後に天地方向を判定できなかった原稿について、記憶部に記憶してある情報に基づいて天地方向を推定する。よって、天地方向を判定できない原稿については、最初に判定できなかった原稿に対して入力された情報に基づいて、天地方向が推定される。
本発明にあっては、原稿から読み取った画像データに基づいて、所定方向を基準とした原稿の天地方向の候補を検出するようにしてあり、1つの候補を検出した場合、検出された候補を、前記原稿の天地方向と判定する。
本発明にあっては、原稿の天地方向の候補を検出できなかった場合、記憶部に原稿の天地方向に関する情報が記憶されていれば、記憶部に記憶してある情報が示す天地方向を、当該原稿の天地方向と判定する。複数の原稿を読み取る場合、通常は各原稿の向きは統一されている可能性が高いので、天地方向を判定できない原稿の天地方向を、最初に天地方向を判定できなかった原稿に対してユーザによって入力された天地方向としても、各原稿の天地方向を統一できる可能性が高い。なお、天地方向の候補を検出できない原稿とは、例えば、文字数が少ない原稿及び写真原稿等である。
本発明にあっては、原稿の天地方向の候補を複数検出した場合、検出した複数の候補に、記憶部に記憶されている情報が示す天地方向が含まれていれば、記憶部に記憶してある情報が示す天地方向を、当該原稿の天地方向と判定する。複数の原稿を読み取る場合、通常は各原稿の向きは統一されている可能性が高い。従って、天地方向の候補が複数検出された原稿については、検出された候補に、最初に天地方向を判定できなかった原稿に対してユーザによって入力された天地方向が含まれていれば、この天地方向を、当該原稿の天地方向としても、各原稿の天地方向を統一できる可能性が高い。なお、天地方向の候補が複数検出される原稿とは、例えば、原稿内の文字の天地方向が異なる領域が複数ある原稿である。
本発明にあっては、原稿中の各文字の天地方向を認識し、天地方向毎に、各天地方向と認識された文字数を計数する。そして、計数結果に基づいて、前記原稿の天地方向の候補を検出する。
本発明では、画像データに基づいて各原稿の天地方向を判定し、判定できなかった最初の原稿に対してのみ、原稿の天地方向に関する情報をユーザに入力させる。そして、その後は、判定できなかった原稿の天地方向を、最初の原稿に対してユーザが入力した情報に基づいて推定する。従って、ユーザは、全原稿に対してそれぞれ判定又は推定された天地方向を確認する必要はないので、ユーザの作業負担が軽減される。
実施の形態1に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。 画像入力装置の構成を示す模式図である。 原稿検知部、原稿補正部及び表示制御部の構成を示すブロック図である。 文字の天地方向を説明するための模式図である。 ヒストグラム生成部によって生成されるヒストグラムの例を示す模式図である。 プレビュー画像の例を示す模式図である。 原稿の天地方向の検知処理を説明するための模式図である。 画像形成装置による原稿方向検知処理の手順を示すフローチャートである。 原稿方向判定処理の手順を示すフローチャートである。 原稿方向推定処理の手順を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る画像読取装置の構成を示すブロック図である。
以下に、本発明に係る画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体について、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
以下に、実施の形態1に係る画像形成装置について説明する。図1は実施の形態1に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態1の画像形成装置100(例えば、デジタルカラー複写機、コピア機能・プリンタ機能・ファクシミリ送受信機能・scan to e-mail機能等を備える複合機)は、画像入力装置1、画像処理装置2、画像出力装置3、操作パネル4、記憶部5、送受信部6、制御部7などを備える。
画像入力装置1で原稿を読み取ることにより得られたRGB(R:赤、G:緑、B:青)のアナログ信号の画像データは、画像処理装置2へ出力され、画像処理装置2で所定の処理が行なわれ、CMYK(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー、K:ブラック)のデジタルカラー信号として画像出力装置3へ出力される。
画像入力装置1は、例えば、CCD(Charged Coupled Device)などの光学情報を電気信号に変換するデバイスを備えたスキャナであり、原稿画像からの反射光像をRGBに色分解されたアナログ信号として読み取る。画像入力装置1は、読み取ったRGB信号を画像処理装置2へ出力する。画像出力装置3は、電子写真方式やインクジェット方式などのプリンタ(画像形成手段)であり、原稿画像の画像データを記録紙上に出力する。
操作パネル4は、例えば、液晶ディスプレイなどの一般的な画像表示装置である表示部4a、各種の設定操作を受け付けるための操作部4bなどを備える。記憶部5は、ハードディスクなどの一般的なデータ記憶装置である。送受信部6は、例えばネットワークカードを備え、ネットワーク網や通信回線を介して外部装置とデータの送受信を行なう。
制御部7は、CPU(Central Processing Unit )又はDSP(Digital Signal Processor)などの一般的な処理制御装置であり、操作パネル4の操作部4bを介して入力された使用者からの指示に則り、画像形成装置100が備えるハードウェア各部の動作を制御する。具体的には、制御部7は、記憶部5に対するデータの読み書き、画像形成装置100が備えるハードウェア各部間のデータの流れなどを制御する。
以下に、本実施の形態1における画像入力装置1の構成について説明する。図2は画像入力装置1の構成を示す模式図である。画像入力装置1は、上部筐体110で構成される原稿搬送部、下部筐体160で構成されるスキャナ部などを備える。
上部筐体110には、原稿トレイ111に載置された原稿の検知を行なう原稿セットセンサ114、原稿を1枚ずつ搬送するための呼込みローラ112、原稿上の画像を読み取るために原稿を搬送する搬送ローラ113a、113b、原稿の排出を行なう原稿排出ローラ116、排出される原稿を検知する原稿排出センサ167などが設けられている。
搬送ローラ(整合ローラ)113bは、駆動軸に電磁クラッチ(図示せず)を備えており、駆動モータ(図示せず)からの駆動力の伝達を制御できるようになっている。搬送ローラ113bは、原稿トレイ111上に原稿がない状態では停止している。そして、搬送ローラ113bは、原稿の先端が給送タイミングセンサ115に接触し、給送タイミングセンサ115から所定の信号が伝達されたときに、原稿を下流側に搬送する方向に回動するように設定されている。搬送ローラ113bは、停止した状態で、上流側より搬送された原稿の先端が、搬送ローラ113bのニップ部に突き当たり、原稿に所定の撓みが形成された後に、下流側に原稿を搬送するように回動する。この際に、搬送ローラ113bのニップ部により、原稿の先端が搬送方向に直角となるように整合される。
下部筐体160には、載置台161の下面に沿って平行に往復移動する走査ユニット162、163、結像レンズ164、及び光電変換素子であるCCDラインセンサ165、排出トレイ166などが設けられている。走査ユニット162は、原稿トレイ111から搬送される原稿、あるいは、載置台161に載置された原稿に光を照射するための光源162a(例えば、ハロゲンランプなど)、原稿で反射された光を所定の光路に導くためのミラー162bなどを備えている。また、走査ユニット163は、原稿で反射された光を所定の光路に導くためのミラー163a、163bなどを備えている。
結像レンズ164は、走査ユニット163から導かれた反射光をCCDラインセンサ165上の所定の位置に結像させる。CCDラインセンサ165は、結像された光像を光電変換して電気信号を出力する。すなわち、原稿(例えば、原稿の表面)から読み取ったカラー画像に基づいて、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分に色分解したデータを取得する。CCDラインセンサ165は、取得したRGBの画像信号を画像処理装置2へ出力する。
本実施の形態1における画像処理装置2は、図1に示すように、A/D変換部20、シェーディング補正部21、入力処理部22、原稿検知部23、原稿補正部24,表示制御部25、色補正部26、領域分離部27、黒生成下色除去部28、空間フィルタ部29、中間調生成部30などを備える。
A/D変換部20は、画像入力装置1から入力されたRGB信号を、例えば、10ビットのデジタル信号に変換し、変換後のRGB信号をシェーディング補正部21へ出力する。シェーディング補正部21は、入力されたRGB信号に対して、画像入力装置1の照明系、結像系、撮像系などで生じた各種の歪みを取り除く補正処理を行ない、補正後のRGB信号を入力処理部22へ出力する。
入力処理部22は、シェーディング補正部21にて各種の歪みが取り除かれたRGB信号に対して、濃度信号など画像処理装置2に採用されている画像処理システムの扱い易い信号に変換する。また、入力処理部22は、RGB信号のそれぞれに対して、γを補正する処理、カラーバランスを整える処理、下地濃度の除去又はコントラストなどの画質調整処理を施し、処理後のRGB信号を原稿検知部23へ出力する。また、入力処理部22は、処理後のRGB信号を記憶部5へ出力し、記憶部5に保存させる。
原稿検知部23は、入力されたRGB信号に対して、後述する原稿方向検知処理を行ない、それぞれの原稿画像の天地方向を判定又は推定する。なお、原稿検知部23は、まず原稿画像に対して天地方向の判定処理を行ない、判定できなかった原稿画像に対して天地方向の推定処理を行なう。原稿検知部23は、各原稿画像に対する判定結果又は推定結果を、自身のメモリ(図示せず)に記憶させる。なお、原稿検知部23は、判定結果又は推定結果としての原稿の天地方向を、例えば、所定方向を基準として時計回りに0度、90度、180度、270度のいずれかで表す。
原稿検知部23は、原稿の天地方向を判定又は推定できた場合、判定結果又は推定結果に基づいて、画像入力装置1でスキャンされた各原稿の天地方向を示す方向信号を原稿補正部24へ出力する。一方、原稿検知部23は、原稿方向検知処理によって判定も推定もできなかった場合、天地方向を判定も推定もできなかった原稿画像をプレビュー表示させる指示を示す制御信号を表示制御部25へ出力する。また、原稿検知部23は、入力されたRGB信号をそのまま後段の原稿補正部24へ出力する。なお、原稿検知部23の構成及び原稿検知部23が行なう処理の詳細については後述する。
表示制御部25は、原稿検知部23から入力された制御信号に基づいて、原稿検知部23で天地方向を判定も推定もできなかったためにプレビュー表示すべき原稿を特定し、特定した原稿から読み取った画像データを記憶部5から読み出す。表示制御部25は、記憶部5から読み出した画像データに対して、必要に応じて解像度変換、ガンマ補正等の処理を行ない、プレビュー用(確認用)の画像データを生成する。表示制御部25は、生成したプレビュー用の画像データに基づいて、操作パネル4の表示部4aにプレビュー画像を表示する。なお、表示制御部25の構成及び表示制御部25が行なう処理の詳細については後述する。
原稿補正部24は、原稿検知部23からRGB信号を取得すると共に、原稿検知部23で天地方向が判定又は推定された原稿の天地方向を示す方向信号を取得する。また、原稿補正部24は、原稿検知部23で天地方向が判定も推定もされなかった原稿に対してユーザが操作部4bを介して入力した原稿の天地方向を示す方向信号を表示制御部25から取得する。原稿補正部24は、取得したRGB信号に対して、原稿検知部23又は表示制御部25から取得した方向信号に基づく方向補正処理を行なう。原稿補正部24は、方向補正後のRGB信号を、後段の色補正部26及び領域分離部27へ出力する。なお、原稿補正部24が行なう処理の詳細については後述する。
なお、原稿補正部24によって方向補正されたRGB信号は、例えば、PDF(Portable Document Format)データに変換された後、送受信部6からネットワーク網や通信回線を介して外部装置へ送信されてもよい。また、原稿補正部24によって方向補正されたRGB信号をファイリングデータとしてメモリ(図示せず)に保存してもよく、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)圧縮アルゴリズムに基づいてJPEGコードに圧縮した後に保存してもよい。
JPEGコードで保存されたRGB信号は、ユーザによってコピー出力動作やプリント出力動作が指示された場合に、メモリから読み出され、復号処理によってRGB信号に伸張された後に画像出力される。また、ユーザによってJPEGコードでの送信動作が指示された場合、JPEGコードで保存されたRGB信号は、メモリから読み出され、復号処理を行なわれずに、送受信部6から外部装置へ送信される。
色補正部26は、入力されたRGB信号を、RGB信号の補色であるCMYの色空間に変換すると共に、画像出力装置3の特性に合わせて色再現性を高める処理を行ない、処理後のCMY信号を黒生成下色除去部28へ出力する。具体的には、色補正部26は、色再現の忠実化のため、不要吸収成分を含むCMY色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く処理を行なう。
領域分離部27は、入力されたRGB信号(画像データ)に基づき、入力された画像中の各画素が、例えば黒文字、色文字、網点、印画紙写真(連続階調領域)などの何れの領域に属する画素であるかを判定し、各画素を各領域に分離する。領域分離部27は、分離結果に基づいて、各画素がどの領域に属しているかを示す領域分離データを生成し、黒生成下色除去部28、空間フィルタ部29、中間調生成部30へ出力する。
黒生成下色除去部28は、領域分離部27から入力される領域分離データが示す各領域に応じた処理を行ない、色補正部26から入力されたCMY信号からCMYK信号を生成する。黒生成下色除去部28は、CMY信号に基づいて、K(黒)信号を生成する黒生成処理、入力されたCMY信号からK信号を差し引いて新たなCMY信号を生成する下色除去処理を行なう。黒生成下色除去部28は、生成したCMYK信号を空間フィルタ部29へ出力する。
黒生成下色除去部28は、例えばスケルトンブラック処理により黒信号を生成する。この方法では、スケルトンカーブの入出力特性をy=f(x)とし、入力されるデータをC,M,Yとし、出力されるデータをC',M',Y',K'とし、UCR(Under Color Removal)率をα(0<α<1)とした場合、黒生成下色除去処理により出力されるデータ夫々は、K'=f{min(C、M、Y)}、C'=C−αK'、M'=M−αK'、Y'=Y−αK'で表される。
空間フィルタ部29は、領域分離部27から入力される領域分離データが示す各領域に応じて、黒生成下色除去部28から入力されたCMYK信号に対して、強調処理や平滑化処理(空間フィルタ処理)を行なう。これにより、画像データの空間周波数特性が補正され、画像出力装置3における出力画像のぼやけ、又は粒状性劣化を防止する。例えば、空間フィルタ部29は、領域分離部27によって文字の領域に分離された領域を、特に黒文字又は色文字の再現性を高めるため、鮮鋭強調処理を施し高周波成分を強調する。また、空間フィルタ部29は、領域分離部27によって網点の領域に分離された領域を、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ処理を施す。空間フィルタ部29は、処理後のCMYK信号を中間調生成部30へ出力する。
中間調生成部30は、領域分離部27から入力される領域分離データが示す各領域に応じて、空間フィルタ部29から入力されたCMYK信号に対して、画像出力装置3の特性に合わせた階調再現処理(例えば、ディザ処理)を行なう。
画像処理装置2は、中間調生成部30で処理された画像データ(CMYK信号)をメモリ(不図示)に一旦記憶し、画像形成をする所定のタイミングでメモリに記憶した画像データを読み出し、読み出した画像データを画像出力装置3へ出力する。画像処理装置2は、上述したような各処理部を備え、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などにより構成される。
以下に、原稿検知部23、原稿補正部24及び表示制御部25について詳細に説明する。図3は原稿検知部23、原稿補正部24及び表示制御部25の構成を示すブロック図である。原稿検知部23は、メモリ230、文字認識部231、ヒストグラム生成部232、原稿方向判定部233、原稿方向推定部234などを備えている。
メモリ230は、ROM(Read Only Memory)又はフラッシュメモリなどであり、各文字の特徴を示す文字パターン情報をデータベース化したパターン辞書23aを格納している。
文字認識部231は、例えばOCR(光学式文字読取装置)技術を用いて、入力されたRGB信号(画像データ)に対して文字認識処理(パターンマッチング)を行なう。文字認識部231は、画像データに含まれる文字データを1文字ずつ切り出し、それぞれの文字データをパターン化する。文字認識部231は、それぞれパターン化した文字データが、何の文字であるかを特定すると共に、特定した文字の天地方向を判定する。
具体的には、文字認識部231は、パターン化された文字データの特徴と、パターン辞書23aに格納されている文字パターン情報とを比較し、パターン化された文字データが何の文字を示すデータであるかを特定する。マッチングの方法としては、それぞれパターン化した文字データの特徴を、パターン辞書23aに格納されている文字パターン情報に順次重ね合わせ、画素毎の白黒を比較し、合致する画素が最も多い文字パターン情報を特定する。そして、特定した文字パターン情報に対して合致した画素数が所定の割合(例えば80%)に達する場合、特定した文字パターン情報が示す文字が、パターン化した文字データが示す文字であると判定する。なお、合致した画素数が所定の割合に達しない場合は、文字認識部231は、文字ではない、又は当該文字の天地方向を判定できないと判断する。
なお、文字認識部231は、画像データからそれぞれ切り出してパターン化した文字データを、時計回りに0度、90度、180度、270度と回転させつつ、パターン辞書23aに格納されている文字パターン情報との比較を行なう。これにより、文字認識部231は、それぞれパターン化した文字データが、何の文字であるかを特定すると共に、特定した文字の天地方向を特定できる。なお、本実施の形態1では、各文字の天地方向を、パターン辞書23aに格納されている文字パターン情報に合致した際に、各文字データを回転させた回転角度(補正方向)で表す。
例えば、パターン化した文字データを時計回りに90度回転させた場合に、パターン辞書23aに格納されている文字「あ」の文字パターン情報と合致した場合、この文字データは、原稿の搬送方向に対して時計回りに90度回転させた場合に文字「あ」に一致する文字のデータであると特定できる。すなわち、文字認識部231は、この文字データは、文字「あ」を示すデータであり、この文字「あ」の天地方向は、原稿の搬送方向に対して時計回りに90度であると特定する。
図4は文字の天地方向を説明するための模式図である。文字の天地方向は、例えば、画像入力装置1が原稿を読み取る際の原稿の搬送方向を基準として時計回りに0度、90度、180度、270度で示される。すなわち、図4において、上方向を原稿の搬送方向とした場合に、図4(a)で示す文字「あ」の天地方向は0度であり、図4(b)で示す文字「あ」の天地方向は90度であり、図4(c)で示す文字「あ」の天地方向は180度であり、図4(d)で示す文字「あ」の天地方向は270度である。
なお、各文字の天地方向は、パターン辞書23aに格納されている文字パターン情報に合致した際に、各文字データを回転させた回転角度(補正方向)で表す構成に限らない。例えば、パターン辞書23aに格納されている文字パターン情報の天地方向を基準として、パターン化された文字データの時計回りへの回転角度で表してもよい。この場合、例えば、時計回りに90度回転させた文字データが、パターン辞書23aに格納されている文字「あ」の文字パターン情報と合致したとすれば、この文字データは、文字「あ」を原稿の搬送方向に対して時計回りに270度回転させたデータであると特定される。
文字認識部231は、パターン化した文字データに基づいて判定した各文字の天地方向(0度、90度、180度、270度)を示す情報をヒストグラム生成部232へ出力する。なお、文字認識部231は、天地方向を判定できない文字については何も行なわない。
ヒストグラム生成部232は、文字認識部231から取得する各文字の天地方向を示す情報に基づいて、天地方向毎に、各方向に判定された文字数を計数する。また、ヒストグラム生成部232は、文字認識部231によって天地方向を判定された文字の総数を計数する。そして、ヒストグラム生成部232は、天地方向毎に計数した文字数の全文字数に対する割合を算出し、算出した割合に基づくヒストグラムを生成し、生成したヒストグラムを原稿方向判定部233へ出力する。なお、各天地方向に判定された文字数の全文字数に対する割合(度数)は、それぞれの天地方向が、当該原稿の天地方向である可能性(以下、信頼度という)を示している。
図5はヒストグラム生成部232によって生成されるヒストグラムの例を示す模式図である。図5(a)には、原稿内の文字の天地方向がほぼ同一(天地方向が180度)である原稿から生成されたヒストグラムの例を示している。図5(b)には、原稿内の文字数が少ない場合の原稿から生成されたヒストグラムの例を示している。図5(c),(d)には、原稿内に文字の天地方向が異なる領域が複数ある場合の原稿から生成されたヒストグラムの例を示している。なお、図5(c)に示すヒストグラムは、天地方向が0度及び180度である2つの領域を含む原稿の場合を、図5(d)に示すヒストグラムは、天地方向が90度及び270度である2つの領域を含む原稿の場合を示す。
原稿方向判定部233は、ヒストグラム生成部232によって生成されたヒストグラムに基づいて、それぞれの原稿の天地方向の候補を検出する。例えば、原稿方向判定部233は、ヒストグラム生成部232から取得したヒストグラムにおいて、所定の閾値TH(例えば40%)以上の信頼度を有する方向を、当該原稿の天地方向の候補として検出する。
天地方向の候補を1つしか検出できなかった場合、即ち、所定の閾値TH以上の信頼度を有する方向が1つしかない場合、原稿方向判定部233は、候補に検出した天地方向を、ここでの原稿の天地方向と判定する。原稿方向判定部233は、天地方向を判定できた原稿については、判定した天地方向(0度、90度、180度、270度)を示す方向信号を原稿方向推定部234へ出力する。これにより、図5(a)に示すようなヒストグラムが生成される原稿では、原稿の天地方向が180度であると判定される。原稿の天地方向も、文字の天地方向と同様に、原稿の搬送方向を基準として時計回りに0度、90度、180度、270度で示される。なお、所定の閾値THは、ユーザによって適宜変更可能としてもよい。
天地方向の候補を1つも検出できなかった場合、即ち、所定の閾値TH以上の信頼度を有する方向が1つもなかった場合、原稿方向判定部233は、当該原稿の天地方向を判定できないとする。この場合、原稿方向判定部233は、天地方向を判定できない旨を示す制御信号を原稿方向推定部234へ出力する。このように、図5(b)に示すように文字数が少ない原稿又は写真原稿に対して、天地方向を判定できないとすることにより、各原稿の天地方向の誤判定を防止できる。
また、天地方向の候補を複数検出した場合、即ち、所定の閾値TH以上の信頼度を有する方向が複数あった場合、原稿方向判定部233は、当該原稿の天地方向を判定できないとする。この場合、原稿方向判定部233は、天地方向を判定できない旨を示す制御信号を原稿方向推定部234へ出力する。また、このとき、原稿方向判定部233は、候補に検出した天地方向(0度、90度、180度、270度)を示す方向信号を原稿方向推定部234へ出力する。ここでは、天地方向の候補が複数検出されているので、複数の方向信号が原稿方向推定部234へ出力される。このように、図5(c),(d)に示すように文字の天地方向が異なる領域が複数あるような原稿に対して、天地方向を判定できないとすることにより、各原稿の天地方向の誤判定を防止できる。
原稿方向判定部233が原稿方向推定部234へ出力する方向信号は、原稿の天地方向が異なることが判別できる信号であれば、原稿の天地方向を示す情報に限られない。なお、ヒストグラム生成部232は、天地方向毎に計数した文字数の全文字数に対する割合に基づくヒストグラムの代わりに、天地方向毎に計数した文字数を度数としたヒストグラムを生成してもよい。この場合、原稿方向判定部233は、ヒストグラムにおいて、所定数以上の文字数を有する方向を、当該原稿の天地方向の候補として検出すればよい。また、ここでの所定数は、全文字数に対する所定の割合(例えば40%)を示す値を用いればよい。
原稿方向推定部234は、原稿方向判定部233から、判定された原稿の天地方向(0度、90度、180度、270度)を示す方向信号を取得した場合、取得した方向信号をそのまま原稿補正部24へ出力する。原稿方向推定部234は、原稿方向判定部233から、天地方向を判定できない旨を示す制御信号を取得した場合、画像入力装置1による同一の入力処理において、この制御信号を初めて取得したか否かを判断する。即ち、原稿方向推定部234は、画像入力装置1による1回の読取処理において、天地方向を判定できなかった最初の原稿であるか否かを判断する。
ここで、本実施の形態1の画像形成装置100は、天地方向を判定できなかった最初の原稿に対して、天地方向に関する情報をユーザが操作パネル4を介して入力するように構成されている。また、ユーザによって入力された情報は、原稿方向推定部234内の図示しないメモリ(記憶部)に格納され、以降に天地方向を判定できなかった原稿の天地方向を推定する際に利用されるように構成されている。従って、原稿方向推定部234は、原稿の天地方向に関する情報がメモリに格納されているか否かに基づいて、天地方向を判定できなかった最初の原稿であるか否かを判断できる。なお、ユーザによって入力された情報は、原稿方向推定部234内のメモリではなく、メモリ230に格納されてもよい。
天地方向を判定できなかった最初の原稿であると判断した場合、原稿方向推定部234は、この原稿の画像をプレビュー表示させる指示を示す制御信号を表示制御部25へ出力する。表示制御部25は、プレビュー画像生成部251及び表示処理部252などを備える。原稿方向推定部234から表示制御部25にプレビュー表示の指示が入力された場合、プレビュー画像生成部251が、プレビュー表示すべき原稿を特定し、特定した原稿の画像データを記憶部5から読み出す。
プレビュー画像生成部251は、記憶部5から読み出した画像データに対して、必要に応じて各種の処理を行ない、プレビュー用の画像データを生成して表示処理部252へ出力する。例えば、プレビュー画像生成部251は、画素の間引き処理を行なって、原稿画像全体が表示部4aに表示可能な画像データを生成する。間引き処理(補間処理)としては、ニアレストネイバー、バイリニア、バイキュービックなどを用いることができる。
ニアレストネイバーは、補間する画素(補間画素)に一番近い既存画素の画素値、又は補間画素に対して所定の位置関係にある既存画素の画素値を補間画素の画素値とする方法である。バイリニアは、補間画素を囲む4点の既存画素の画素値に、補間画素からの距離に比例した値を重み付けし、得られた値の平均値を補間画素の画素値とする方法である。バイキュービック法は、補間画素を囲む4点の既存画素に、それらを囲む12点の既存画素を加えた合計16点の既存画素の画素値に基づいて算出した値を補間画素の画素値とする方法である。
また、プレビュー画像生成部251は、画素の間引き処理を行なった画像データに対して、表示部4aの表示特性に基づいて階調補正(ガンマ補正)を行なう。表示処理部252は、プレビュー画像生成部251から取得したプレビュー用の画像データに基づいて、操作パネル4の表示部4aにプレビュー画像を表示する。
図6はプレビュー画像の例を示す模式図である。図6(a)は、プレビュー画像生成部251が生成したプレビュー用の画像データに基づくプレビュー画像40を表示した操作パネル4の例を示す。操作パネル4には、回転指示ボタン41及びOKボタンが表示されており、回転指示ボタン41を1回操作することにより、プレビュー画像40を時計回りに90度回転させることができる。即ち、図6(b)は、図6(a)に示す状態において、ユーザが回転指示ボタン41を1回操作した場合の操作パネル4を示し、図6(c)は、図6(b)に示す状態において、ユーザが回転指示ボタン41を更に1回操作した場合の操作パネル4を示している。
なお、プレビュー画像40を回転させて再表示させる処理は、ユーザが回転指示ボタン41を操作した場合に操作部4bから出力される所定の信号を受け取った制御部7が、表示制御部25の表示処理部252の動作を制御することによって実行される。従って、表示処理部252は、ユーザによる回転指示ボタン41の操作に応じてプレビュー画像40に行なった回転処理における回転角度(ユーザ指定方向)を把握している。
ユーザは、回転指示ボタン41を操作してプレビュー画像40を回転させ、プレビュー画像40の天地方向が所望の方向となった場合、OKボタンを操作する。ユーザがOKボタンを操作した場合、制御部7は、表示制御部25の表示処理部252に、プレビュー画像40の表示終了を指示する。表示処理部252は、制御部7からプレビュー画像40の表示終了が指示された場合、プレビュー画像40の表示部4aの表示を終了すると共に、プレビュー画像40に行なった回転処理における回転角度(補正角度)を示す方向信号を原稿補正部24へ出力する。
例えば、最初に表示されたプレビュー画像40が図6(a)に示した状態であり、ユーザが回転指示ボタン41を2回操作して図6(c)に示した状態でOKボタンを操作した場合、表示処理部252は、補正角度が180度であることを示す方向信号(補正情報)を原稿補正部24へ出力する。また、表示処理部252は、画像入力装置1による同一の入力処理において、初めてプレビュー画像40の表示を行なった場合、プレビュー画像40の回転角度(補正情報)を示す方向信号を原稿方向推定部234にも出力する。原稿方向推定部234は、表示処理部252から取得した方向信号(補正情報)をメモリに格納する。
一方、天地方向を判定できなかった最初の原稿ではないと判断した場合、即ち、上述した処理によってメモリに所定の情報(補正情報)が既に格納されている場合、原稿方向推定部234は、メモリに格納されている情報に基づいて、当該原稿の天地方向を推定する。具体的には、原稿方向推定部234は、天地方向を判定できない旨を示す制御信号と共に、候補に検出された天地方向を示す方向信号を原稿方向判定部233から取得したか否かを判断する。候補に検出された天地方向を示す方向信号を取得していない場合、原稿方向推定部234は、メモリに格納してある補正情報が示す方向を当該原稿の天地方向に推定する。
また、候補に検出された天地方向を示す方向信号を取得している場合、原稿方向推定部234は、取得した方向信号が示す天地方向の候補に、メモリに格納してある補正情報が示す方向が含まれるか否かを判断する。なお、天地方向を判定できない旨を示す制御信号と共に方向信号を取得している場合、原稿方向推定部234は、複数の方向信号を取得している。従って、原稿方向推定部234は、複数の方向信号のそれぞれが示す天地方向の候補のいずれかが、メモリに格納してある補正情報が示す方向に一致するか否かを判断する。天地方向の候補に、補正情報が示す方向が含まれると判断した場合、原稿方向推定部234は、補正情報が示す方向を当該原稿の天地方向に推定する。
ここで、本実施の形態1の画像形成装置100は、画像出力する際に出力速度を優先するか、画像出力された記録紙の向きの統一を優先するかの切り替えが可能に構成されている。そして、出力速度を優先するモードが設定されている場合、原稿方向推定部234は、推定した天地方向を示す方向信号を原稿補正部24へ出力する。この場合、メモリに格納してある補正情報に基づいて天地方向を推定できた原稿については、推定した天地方向のユーザによる確認を行なわないので、画像出力に要する時間を短縮できる。
また、記録紙の向きの統一を優先するモードが設定されている場合、原稿方向推定部234は、当該原稿画像を、推定した天地方向に回転させた画像をプレビュー表示し、推定した天地方向のユーザによる確認を行なう。従って、この場合、原稿方向推定部234は、この原稿の画像を、推定した天地方向に回転させてプレビュー表示させる指示を示す制御信号を表示制御部25へ出力する。
表示制御部25は、プレビュー表示すべき原稿の画像データを記憶部5から読み出し、読み出した画像データに対して、原稿方向推定部234で推定された天地方向への回転処理及び所定の処理を行なってプレビュー用の画像データを生成する。そして、表示制御部25は、生成した画像データに基づいてプレビュー画像を表示部4aに表示させる。また、表示制御部25の表示処理部252は、ユーザによる回転指示ボタン41の操作に応じた制御部7からの指示に従ってプレビュー画像に回転処理を行なう。
表示処理部252は、制御部7からプレビュー画像40の表示終了を指示された場合、ユーザによる回転指示ボタン41の操作に応じてプレビュー画像40に行なった回転処理における回転角度に、原稿方向推定部234で推定された天地方向を加算する。そして、表示処理部252は、算出した角度(補正角度)を示す方向信号を原稿補正部24へ出力する。なお、表示処理部252は、算出した角度が360度を超える場合、算出した角度から360度を差し引いた角度を補正角度とする。
一方、原稿方向推定部234は、天地方向を判定できない旨を示す制御信号と共に取得した方向信号が示す天地方向の候補に、メモリに格納してある補正情報が示す方向が含まれないと判断した場合、当該原稿の天地方向を推定できないと判断する。この場合、原稿方向推定部234は、当該原稿画像をプレビュー表示し、天地方向に関する情報をユーザに入力させる。従って、この場合、原稿方向推定部234は、この原稿の画像をプレビュー表示させる指示を示す制御信号を表示制御部25へ出力する。
表示制御部25は、プレビュー表示すべき原稿の画像データを記憶部5から読み出し、読み出した画像データからプレビュー用の画像データを生成して表示部4aに表示させる。また、表示制御部25の表示処理部252は、ユーザによる回転指示ボタン41の操作に応じてプレビュー画像に行なった回転処理の回転角度(補正角度)を示す方向信号を原稿補正部24へ出力する。
原稿補正部24は、原稿検知部23を介して入力処理部22から入力された画像データに対して、原稿方向推定部234又は表示処理部252から入力された方向信号に基づく変換処理(方向補正)を行なう。具体的には、原稿補正部24は、以下の式1を用いて、原稿の方向補正(回転処理)を行ない、処理後の画像データを後段の色補正部26及び領域分離部27へ出力する。なお、方向信号が0度の回転角度を示す場合、原稿補正部24は、変換処理を行なわずに、入力された画像データをそのまま後段の色補正部26及び領域分離部27へ出力する。
Figure 2011010033
なお、式1中のθは、画像データに行なう回転処理において、時計回りに回転させる回転角度を示しており、本実施の形態1では、0,90,180,270のいずれかの値をとる。(X,Y)及び(X´,Y´)は、所定の基準位置を原点とした2次元座標上で、画像データ中の各画素の位置を示す座標値である。また、(X,Y)は、原点を中心とした回転(補正)前の各画素の座標値を示し、(X´,Y´)は、回転(補正)後の各画素の座標値を示す。
次に、上述した構成の画像形成装置100において、画像入力装置1が、複数枚(複数ページ)の原稿からなる原稿群を読み取った場合に、原稿検知部23、原稿補正部24及び表示制御部25が行なう処理について説明する。図7は原稿の天地方向の検知処理を説明するための模式図である。なお、以下では、図7に示すような5枚(5ページ)の原稿からなる原稿群を読み取った場合の例について説明する。
なお、図7に示した各画像には、画像の天地方向を明確にするために、画像の本来の左上隅に画像の左上を示す黒丸を付してある。また、原稿検知部23は、図7に示した1ページ目の原稿からは、図5(a)に示すようなヒストグラムを生成し、2ページ目及び3ページ目の原稿からは、図5(b)に示すようなヒストグラムを生成するものとする。また、原稿検知部23は、図7に示した4ページ目の原稿からは、図5(c)に示すようなヒストグラムを生成し、5ページ目の原稿からは、図5(d)に示すようなヒストグラムを生成するものとする。
従って、1ページ目の原稿について、原稿検知部23の原稿方向判定部233は、図5(a)に示すヒストグラムに基づいて、原稿の天地方向を180度と判定する。この判定結果に基づいて、原稿補正部24は、入力画像に対して、時計回りに180度回転させる補正処理を行ない、図7に示すような補正画像を生成する。
次に、2ページの原稿について、原稿方向判定部233は、図5(b)に示すヒストグラムに基づいて、原稿の天地方向を判定できないと判断する。2ページ目の原稿は、原稿方向判定部233によって天地方向を判定できなかった最初の原稿であるので、原稿方向推定部234は、原稿の天地方向を推定できないと判断する。そして、表示制御部25が、図7に示すようなプレビュー画像を表示部4aに表示させ、プレビュー画像に基づいて、この原稿の天地方向を示す情報(ユーザ指定方向)を操作部4bから取得する。ここでは、ユーザ指定方向として180度が入力されているので、原稿補正部24は、入力画像に対して、時計回りに180度回転させる補正処理を行ない、図7に示すような補正画像を生成する。
次に、3ページ目の原稿について、原稿方向判定部233は、図5(b)に示すヒストグラムに基づいて、原稿の天地方向を判定できないと判断する。3ページ目の原稿は、原稿方向判定部233によって天地方向を判定できなかった最初の原稿ではないので、原稿方向推定部234は、2ページ目に対してユーザが指定したユーザ指定方向に基づいて、この原稿の天地方向を推定する。3ページ目の原稿に対しては、原稿方向判定部233は、天地方向の候補を1つも検出できていないので、原稿方向推定部234は、2ページ目に対してユーザが指定したユーザ指定方向(180度)が、この原稿の天地方向であると推定する。
ここで、画像形成装置100に対して、出力速度を優先するモードが設定されている場合、推定された天地方向をユーザが確認するためのプレビュー表示を行なわない。この場合、原稿補正部24は、原稿方向推定部234による推定結果(180度)に基づいて、入力画像に対して、時計回りに180度回転させる補正処理を行ない、図7に示すような補正画像を生成する。一方、記録紙の向きの統一を優先するモードが設定されている場合、推定された天地方向をユーザが確認するためのプレビュー表示を行なう。この場合、表示制御部25は、入力画像に対して推定結果に基づく補正処理を行ない、図7に示すようなプレビュー画像を表示部4aに表示させる。
また、表示制御部25は、この原稿の天地方向を示す情報(ユーザ指定方向)を操作部4bから取得する。表示制御部25は、ユーザによる回転指示ボタン41の操作に基づくユーザ指定方向に、原稿方向推定部234が推定した方向を加算した値を算出する。なお、ユーザが、回転指示ボタン41を操作せずにOKボタンを操作した場合、表示制御部25は、ユーザによる回転指示ボタン41の操作に基づくユーザ指定方向(0度)に、原稿方向推定部234が推定した方向(180度)を加算する。そして、原稿補正部24は、表示制御部25で算出された値(例えば180度)に基づいて、入力画像に対して補正処理を行ない、図7に示すような補正画像を生成する。
次に、4ページ目の原稿について、原稿方向判定部233は、図5(c)に示すヒストグラムに基づいて、原稿の天地方向を判定できないと判断する。4ページ目の原稿は、原稿方向判定部233によって天地方向を判定できなかった最初の原稿ではないので、原稿方向推定部234は、2ページ目に対してユーザが指定したユーザ指定方向に基づいて、この原稿の天地方向を推定する。4ページ目の原稿に対しては、原稿方向判定部233は、天地方向の候補として0度及び180度を検出している。従って、原稿方向推定部234は、候補に検出された天地方向に、2ページ目に対してユーザが指定したユーザ指定方向が含まれるか否かを判断する。ここでは、候補に検出された天地方向(0度、180度)に、2ページ目に対してユーザが指定したユーザ指定方向(180度)が含まれるので、原稿方向判定部233は、2ページ目に対してユーザが指定したユーザ指定方向が、この原稿の天地方向であると推定する。
ここでも、出力速度を優先するモードが設定されている場合、推定された天地方向をユーザが確認するためのプレビュー表示を行なわず、原稿補正部24は、原稿方向推定部234による推定結果に基づいて、入力画像に対して補正処理を行ない、図7に示すような補正画像を生成する。一方、記録紙の向きの統一を優先するモードが設定されている場合、推定された天地方向をユーザが確認するためのプレビュー表示を行ない、この原稿の天地方向を示す情報(ユーザ指定方向)を操作部4bから取得する。そして、表示制御部25が、取得したユーザ指定方向に、原稿方向推定部234が推定した方向を加算し、原稿補正部24が、表示制御部25で算出された値に基づいて、入力画像に対して補正処理を行ない、図7に示すような補正画像を生成する。
次に、5ページ目の原稿について、原稿方向判定部233は、図5(d)に示すヒストグラムに基づいて、原稿の天地方向を判定できないと判断する。5ページ目の原稿は、原稿方向判定部233によって天地方向を判定できなかった最初の原稿ではないので、原稿方向推定部234は、2ページ目に対してユーザが指定したユーザ指定方向に基づいて、この原稿の天地方向を推定する。5ページ目の原稿に対しては、原稿方向判定部233は、天地方向の候補として90度及び270度を検出している。従って、原稿方向推定部234は、候補に検出された天地方向に、2ページ目に対してユーザが指定したユーザ指定方向が含まれるか否かを判断する。
ここでは、候補に検出された天地方向(90度、270度)に、2ページ目に対してユーザが指定したユーザ指定方向(180度)が含まれないので、原稿方向判定部233は、この原稿の天地方向を推定できないと判断する。この場合、2ページ目と同様に、表示制御部25が、図7に示すようなプレビュー画像を表示部4aに表示させ、この原稿の天地方向を示す情報(ユーザ指定方向)を操作部4bから取得する。なお、ここでは、ユーザ指定方向として90度が入力されているので、原稿補正部24は、入力画像に対して、時計回りに90度回転させる補正処理を行ない、図7に示すような補正画像を生成する。
図8は画像形成装置100による原稿方向検知処理の手順を示すフローチャートである。画像形成装置100は、画像入力部1で読み取った原稿のそれぞれに対して、それぞれの原稿の天地方向を判定する原稿方向判定処理を行なう(S1)。なお、原稿方向判定処理の詳細については図9に基づいて後述する。画像形成装置100は、原稿方向判定処理の結果、原稿の天地方向を判定できたか否かを判断する(S2)。判定できたと判断した場合(S2でYES)、画像形成装置100は、判定結果(原稿の天地方向)に基づいて、原稿から読み取られた画像データに対して補正処理(方向補正)を行なう(S3)。
判定できなかったと判断した場合(S2でNO)、画像形成装置100は、判定できなかった原稿の天地方向を推定する原稿方向推定処理を行なう(S5)。なお、原稿方向推定処理の詳細については図10に基づいて後述する。そして、画像形成装置100は、原稿方向推定処理の結果(原稿の天地方向)に基づいて、原稿から読み取られた画像データに対して補正処理を行なう(S3)。
画像形成装置100は、画像入力装置1で読み取った全ての原稿に対して上述した処理が終了したか否かを判断し(S4)、全ての原稿に対する処理が終了していないと判断した場合(S4でNO)、ステップS1に処理を戻す。また、全ての原稿に対する処理が終了したと判断した場合(S4でYES)、画像形成装置100は、処理を終了する。
次に、上述した原稿方向検知処理における原稿方向判定処理(図8中のステップS1の処理)についてフローチャートに基づいて説明する。図9は原稿方向判定処理の手順を示すフローチャートである。
画像形成装置100は、画像入力部1で原稿から読み取られた画像データに対して文字認識処理を行ない(S11)、画像データに含まれる文字データを1文字ずつ切り出してパターン化する。
画像形成装置100は、画像データに含まれる各文字データが、何の文字であるかを特定すると共に、特定した文字の天地方向を判定する(S12)。画像形成装置100は、判定した天地方向毎に、各天地方向に判定された文字数を計数する(S13)。画像形成装置100は、天地方向毎に計数した文字数の、ステップS11で認識された文字の総数に対する割合(信頼度)を算出し、算出した信頼度に基づくヒストグラムを生成する(S14)。
画像形成装置100は、生成したヒストグラムに基づいて、この原稿の天地方向の候補を検出する(S15)。なお、画像形成装置100は、例えば、信頼度が所定の閾値TH以上を有する天地方向を、原稿の天地方向の候補として検出する。画像形成装置100は、原稿の天地方向の候補を1つ検出した場合、検出した候補を、ここでの原稿の天地方向と判定する(S16)。なお、画像形成装置100は、原稿の天地方向の候補を検出できなかった場合、又は複数検出した場合、ここでの原稿の天地方向を判定できなかったと判断する。そして、画像形成装置100は、図8の処理に戻る。
次に、上述した原稿方向検知処理における原稿方向推定処理(図8中のステップS5の処理)についてフローチャートに基づいて説明する。図10は原稿方向推定処理の手順を示すフローチャートである。
画像形成装置100は、例えば制御部7に予め用意されているフラグFの値を0に初期化する(S21)。画像形成装置100は、画像入力装置1による1回の読取処理において、天地方向を判定できなかった最初の原稿であるか否かを判断する(S22)。なお、画像形成装置100は、天地方向を判定できなかった最初の原稿に対してユーザが入力した情報(ユーザ指定方向)が所定のメモリに格納されているか否かに基づいて、当該原稿が、天地方向を判定できなかった最初の原稿であるか否かを判断する。画像形成装置100は、天地方向を判定できなかった最初の原稿であると判断した場合(S22でYES)、フラグFの値を1に設定する(S23)。なお、フラグFの設定値は、1に限らず、所定の値であればよい。
画像形成装置100は、天地方向を判定できなかった最初の原稿に対しては、天地方向の推定ができない(推定不可能)と判断する(S24)。この場合、画像形成装置100は、この原稿の画像をプレビュー表示させるためのプレビュー用の画像データを生成し、表示部4aに表示する(S25)。画像形成装置100は、表示部4aに表示したプレビュー画像40に基づいてユーザが回転指示ボタン41及びOKボタンを操作することによって、操作部4bを介して、プレビュー画像40の回転角度(ユーザ指定方向)を取得する(S26)。
画像形成装置100は、フラグFの値が1であるか否かを判断し(S27)、フラグFの値が1であると判断した場合(S27でYES)、ステップS26で取得したユーザ指定方向を所定のメモリに記憶させる(S28)。そして、画像形成装置100は、図8の処理に戻る。なお、フラグFの値が1でないと判断した場合(S27でNO)、画像形成装置100は、ステップS28の処理をスキップして、図8の処理に戻る。
ステップS22で、天地方向を判定できなかった最初の原稿でないと判断した場合(S22でNO)、画像形成装置100は、図8中のステップS1の原稿方向判定処理において、原稿の天地方向の候補を検出する処理(図9中のステップS15)で検出した候補が複数あるか否かを判断する(S29)。候補が複数あると判断した場合(S29でYES)、画像形成装置100は、検出された候補に、ステップS28でメモリに記憶させたユーザ指定方向が含まれるか否かを判断する(S30)。
検出された候補にユーザ指定方向が含まれないと判断した場合(S30でNO)、画像形成装置100は、ステップS24へ処理を移行し、この原稿の天地方向の推定ができないと判断する(S24)。そして、画像形成装置100は、ステップS25〜S28の処理を繰り返す。検出された候補にユーザ指定方向が含まれると判断した場合(S30でYES)、又は、検出された候補が複数ないと判断した場合(S29でNO)、画像形成装置100は、ステップS28でメモリに記憶させたユーザ指定方向が示す天地方向を、この原稿の天地方向に推定する(S31)。
画像形成装置100は、画像出力する際に出力速度を優先するモードが設定されているか、画像出力された記録紙の向きの統一を優先するモードが設定されているかに基づいて、プレビュー画像を表示させるか否かを判断する(S32)。具体的には、画像形成装置100は、出力速度を優先するモードが設定されている場合、プレビュー画像を表示させないと判断し、記録紙の向きの統一を優先するモードが設定されている場合、プレビュー画像を表示させると判断する。
プレビュー画像を表示させると判断した場合(S32でYES)、画像形成装置100は、ステップS25へ処理を移行し、この原稿の画像をプレビュー表示させるためのプレビュー用の画像データを生成し、表示部4aに表示する(S25)。なお、ここでは、画像入力装置1が原稿から読み取った画像データに対して、ステップS31で推定した天地方向に基づく補正処理を行ない、処理後の画像データに基づくプレビュー用の画像データを生成する。
そして、画像形成装置100は、ステップS26〜S28の処理を繰り返し、図8の処理に戻る。なお、この場合のステップS26では、画像形成装置100は、ユーザが回転指示ボタン41を操作することによって、操作部4bを介して取得したユーザ指定方向に、ステップS31で推定した原稿の天地方向を加算した値を、図8中のステップS3の補正処理に用いる補正情報(ユーザ指定方向)として保持しておく。また、プレビュー画像を表示させないと判断した場合(S32でNO)、画像形成装置100は、ステップS25〜S28の処理をスキップし、図8の処理に戻る。
上述の実施の形態1においては、読み取り対象の原稿の天地方向が統一されていない場合であっても、原稿を読み取って得られた画像データ(電子化文書画像)の天地方向を揃えることができる。また、画像形成装置100は、天地方向を最初に判定できなかった原稿に対して、ユーザが、この原稿の天地方向を指定し、以降に判定できなかった原稿の天地方向を、ユーザによって指定された天地方向に基づいて推定する。よって、ユーザは、画像形成装置100が全原稿に対して判定又は推定した天地方向を確認する必要はなく、推定できなかった原稿についてのみ天地方向を指定すればよいので、ユーザの作業負担が軽減され、効率よく処理が行なわれる。
なお、複数の原稿を読み取る場合、通常は各原稿の向きは統一されている可能性が高いので、最初に天地方向を判定できなかった原稿に対してユーザによって入力された天地方向に基づいて、以降に判定できなかった原稿の天地方向を推定する場合であっても、各原稿の天地方向を精度よく推定できる。
また、各文字の向きが混載している原稿、文字数が少ない原稿など、原稿の向きを判定し難い原稿が含まれる場合、推定された原稿の天地方向をユーザに確認させる。このように、天地方向の判定が困難な原稿については、推定できた天地方向をユーザが確認し、必要に応じて修正することにより、各原稿の天地方向を精度よく統一させることができる。
(実施の形態2)
以下に、本発明に係る画像処理装置を備える画像読取装置について説明する。図11は実施の形態2に係る画像読取装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態2の画像読取装置500(例えば、デジタルカラースキャナ)は、画像入力装置1、画像処理装置2、操作パネル4、記憶部5、送受信部6、制御部7などを備える。また、画像処理装置2は、A/D変換部20、シェーディング補正部21、入力処理部22、原稿検知部23、原稿補正部24、表示制御部25などを備えている。画像読取装置500が備える各部は、上述した実施の形態1の画像形成装置100の場合と同様であるので説明は省略する。
本実施の形態2の画像読取装置500において、画像入力装置1が読み取り対象の原稿を読み取り、画像処理装置2が所定の処理を施したRGB信号は、送受信部6から、コンピュータやハードディスク、ネットワークなどへ出力される。また、本実施の形態2の画像読取装置500は、操作パネル4の表示部4a以外に、画像入力装置1が原稿から読み取った画像、表示制御部25によって回転処理された画像等を表示させるためのディスプレイと接続可能に構成されていてもよい。
上述の各実施の形態において、画像入力装置1としては、例えば、フラットベッドスキャナ、フィルムスキャナ、デジタルカメラなどが用いられる。また、ネットワークを介して外部記憶装置、サーバ装置などからカラー画像データを取得する構成を更に備えてもよい。また、画像出力装置3としては、処理結果を記録紙などに出力する電子写真方式又はインクジェット方式のプリンタだけでなく、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイなどの画像表示装置などが用いられる。また、カラー複写機、カラー複合機、カラースキャナだけでなく、モノクロの画像を扱う複合機、ファクシミリ通信機能のみを有するファクシミリ通信装置単体においても本発明を適用することができる。
本発明はコンピュータに実行させるためのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)を記録したコンピュータでの読み取り可能な記録媒体に、原稿方向検知処理及び原稿補正処理を行なうプログラムコードを記録することもできる。この結果、上記原稿方向検知処理及び原稿補正処理を行なうプログラムコードを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理が行なわれるために図示しないメモリ、例えばROMのようなプログラムメディアであってもよく、図示しない外部記憶装置としてのプログラム読取装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
いずれの場合においても、格納されているプログラムコードはマイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であってもよいし、プログラムコードを読み出し、読み出されたプログラムコードは、マイクロコンピュータの図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムコードが実行される方式であってもよい。この場合、ダウンロード用のコンピュータプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスク並びにCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムコードを担持する媒体であってもよい。
また、上述した各実施の形態においては、インターネットを含む通信ネットワークに接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするように流動的にプログラムコードを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のコンピュータプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別の記録媒体からインストールされるものであってもよい。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
前記記録媒体は、デジタルカラー画像形成装置やコンピュータシステムに備えられるプログラム読み取り装置により読み取られることで上述した画像処理方法が実行される。
以上、本発明の好適な実施の形態について具体的に説明したが、各構成及び動作等は適宜変更可能であって、上述の実施の形態に限定されることはない。
1 画像入力装置
2 画像処理装置
3 画像出力装置
4 操作パネル(受付部)
7 制御部
23 原稿検知部
24 原稿補正部
25 表示制御部
231 文字認識部
232 ヒストグラム生成部(計数部)
233 原稿方向判定部(天地判定部、候補検出部)
234 原稿方向推定部(天地推定部、判断部)

Claims (9)

  1. 複数の原稿を順次読み取って取得した複数の画像データに基づく画像処理を行なう画像処理装置において、
    取得した複数の画像データのそれぞれに基づいて、前記原稿のそれぞれの天地方向を順次判定する天地判定部と、
    該天地判定部が天地方向を判定できなかった最初の原稿に対して、該原稿の天地方向に関する情報を受け付ける受付部と、
    該受付部が受け付けた情報を記憶する記憶部と、
    該記憶部に前記情報が記憶された後に前記天地判定部が判定できなかった原稿の天地方向を、前記記憶部に記憶してある情報に基づいて推定する天地推定部と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記画像データに基づいて、所定方向を基準とした前記原稿の天地方向の候補を検出する候補検出部を備え、
    前記天地判定部は、前記候補検出部が1つの候補を検出した場合、検出された候補を、前記原稿の天地方向と判定するようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記天地推定部は、前記候補検出部が前記候補を検出できなかった場合、前記記憶部に記憶してある情報が示す天地方向を、前記原稿の天地方向と判定するようにしてあることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記天地推定部は、前記候補検出部が前記候補を複数検出した場合、検出された候補に、前記記憶部に記憶してある情報が示す天地方向が含まれるか否かを判断する判断部を備え、前記複数の候補に前記天地方向が含まれると判断した場合、前記記憶部に記憶してある情報が示す天地方向を、前記原稿の天地方向と判定するようにしてあることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像処理装置。
  5. 前記候補検出部は、
    前記原稿中の各文字の天地方向を認識する文字認識部と、
    該文字認識部が認識した天地方向毎に、各天地方向と認識された文字数を計数する計数部とを備え、
    該計数部による計数結果に基づいて、前記原稿の天地方向の候補を検出するようにしてあることを特徴とする請求項2から4までのいずれかひとつに記載の画像処理装置。
  6. 請求項1から5までのいずれかひとつに記載の画像処理装置と、
    該画像処理装置で処理された画像データに基づいて出力画像を形成する画像形成手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. 複数の原稿を順次読み取って取得した複数の画像データに基づく画像処理を行なう画像処理方法において、
    取得した複数の画像データのそれぞれに基づいて、前記原稿のそれぞれの天地方向を順次判定する天地判定ステップと、
    該天地判定ステップで天地方向を判定できなかった最初の原稿に対して、該原稿の天地方向に関する情報を受け付ける受付ステップと、
    該受付ステップで受け付けた情報を記憶部に記憶させるステップと、
    前記記憶部に前記情報が記憶された後に前記天地判定ステップで判定できなかった原稿の天地方向を、前記記憶部に記憶してある情報に基づいて推定する天地推定ステップと
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  8. コンピュータに、複数の原稿を順次読み取って取得した複数の画像データに基づく画像処理を行なわせるためのコンピュータプログラムにおいて、
    前記コンピュータに、
    取得した複数の画像データのそれぞれに基づいて、前記原稿のそれぞれの天地方向を順次判定する天地判定ステップと、
    該天地判定ステップで天地方向を判定できなかった最初の原稿に対して受け付けて記憶部に記憶した前記原稿の天地方向に関する情報に基づいて、前記記憶部に前記情報が記憶された後に前記天地判定ステップで判定できなかった原稿の天地方向を推定する天地推定ステップと
    を実行させるためのコンピュータプログラム。
  9. 請求項8に記載のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とするコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。
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