JP2010021937A - 画像処理装置、画像読取装置、画像形成装置、画像処理方法、プログラムおよびその記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像読取装置、画像形成装置、画像処理方法、プログラムおよびその記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】原稿種別にかかわらず原稿の傾きを高精度に補正する。
【解決手段】原稿上端検出部13は、本スキャン画像データよりも高解像度のプレスキャン画像データから原稿の副走査方向上流側の端部を示すライン画像を検出し、このライン画像の延伸方向両端部の座標を原稿上端エッジの両端座標として検出し、上記両端座標に基づいてスキャン時の上記原稿の傾き角度を算出する。そして、原稿傾き補正部15は、上記両端座標および上記傾き角度に基づいて本スキャン画像データにおけるスキャン時の原稿の傾きを補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、原稿の画像を読み取って画像データを取得するスキャナ等の画像読取装置、および画像読取装置で読み取られた画像データに対して原稿の傾き補正、位置補正、ノイズ除去処理、画像領域判定などの画像処理を行う画像処理装置に関するものである。
従来より、原稿画像をスキャナ等の画像読取装置で読み取って得られた画像データに対して、原稿の傾きを補正するスキュー補正処理(傾き補正処理)、画像に含まれる孤立点ノイズを除去するノイズ除去処理、原稿が製本である場合などに綴じ部の画像の歪みを補正する歪み補正処理、および原稿中における画像が存在する領域(画像領域,有効領域)を判定する画像領域判定などを行う技術が知られている。
例えば、特許文献1には、複数の光電変換素子が1次元配列されたラインセンサで原稿の画像を読み取る画像読取装置において、前記ラインセンサの出力から前記原稿の位置及び幅を検知する原稿検知処理を行い、当該原稿検知処理の検知結果に基づいて前記原稿の傾きを判別して、当該判別した原稿の傾きに基づいて前記読み取った原稿の画像データの傾きを補正する傾き補正処理を行う技術が開示されている。
具体的には、特許文献1では、原稿読取位置において原稿の裏面側に位置する読取位置部材を、原稿の地肌濃度と当該読取位置部材の濃度とを明確に切り分けられる色で均一濃度に着色しておき、ラインセンサの読み取り結果に基づいて、一定の副走査ライン間隔で原稿と読取位置部材との濃度差を調べることで原稿の輪郭を検出し、この検出結果に基づいて原稿の位置および傾きを画像処理によって補正するようになっている。
特開2001−358914号公報(平成13年12月26日公開)
しかしながら、上記特許文献1の技術では、原稿読取位置を予め着色しておく必要がある。また、原稿の地肌濃度と読取位置部材の濃度との組み合わせによっては、原稿の輪郭を適切に検出できず、原稿の位置および傾きを精度よく補正できない場合がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、原稿の傾き補正を原稿種別によらず高精度に行うことのできる画像読取装置、画像処理装置、および画像形成装置を提供することにある。
本発明の画像処理装置は、上記の課題を解決するために、スキャナ装置が原稿をプレスキャンして取得したプレスキャン画像データに基づいて、上記スキャナ装置が上記原稿をプレスキャン時と同じ傾き角度で本スキャンして取得した本スキャン画像データにおける原稿の傾きを補正する画像処理装置であって、上記スキャナ装置が取得する画像データの解像度を制御する解像度制御部と、上記プレスキャン画像データから上記原稿の副走査方向上流側の端部を示すライン画像を検出し、このライン画像の延伸方向両端部の座標を原稿上端エッジの両端座標として検出する原稿上端検出部と、上記両端座標に基づいてスキャン時の上記原稿の傾き角度を算出する傾き角度算出部と、上記両端座標および上記傾き角度に基づいて上記本スキャン画像データにおけるスキャン時の原稿の傾きを補正する傾き補正部とを備え、上記解像度制御部は、上記プレスキャン画像データの解像度を上記本スキャン画像データの解像度よりも高解像度にすることを特徴としている。
また、本発明の画像処理方法は、上記の課題を解決するために、原稿をプレスキャンして取得したプレスキャン画像データに基づいて、上記原稿をプレスキャン時と同じ傾き角度で本スキャンして取得した本スキャン画像データにおける原稿の傾きを補正する画像処理方法であって、上記プレスキャン画像データから上記原稿の副走査方向上流側の端部を示すライン画像を検出し、このライン画像の延伸方向両端部の座標を原稿上端エッジの両端座標として検出するライン検出工程と、上記両端座標に基づいてスキャン時の上記原稿の傾き角度を算出する傾き角度算出工程と、上記両端座標および上記傾き角度に基づいて上記本スキャン画像データにおけるスキャン時の原稿の傾きを補正する傾き補正工程とを含み、上記プレスキャン画像データとして上記本スキャン画像データの解像度よりも高解像度の画像データを用いることを特徴としている。
上記の画像処理装置および画像処理方法によれば、プレスキャン画像データから原稿の副走査方向上流側の端部を示すライン画像を検出し、このライン画像の延伸方向両端部の座標を原稿上端エッジの両端座標として検出し、上記両端座標に基づいてスキャン時の原稿の傾き角度を算出し、上記両端座標および上記傾き角度に基づいて本スキャン画像データにおけるスキャン時の原稿の傾きを補正する。これにより、原稿の傾きを適切に補正することができる。また、上記プレスキャン画像データとして上記本スキャン画像データの解像度よりも高解像度の画像データを用いることにより、原稿種別にかかわらず原稿の傾きを高精度に補正することができる。また、上記特許文献1のように、原稿読取位置を予め着色しておかなくても、原稿の傾きを高精度に補正することができる。
また、本発明の画像処理装置は、上記の構成に加えて、傾き角度を補正した後の上記本スキャン画像データに基づいて、副走査方向の1つ以上の位置毎にヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、上記ヒストグラムの値が第1所定値以上であるピーク値を含みかつ上記ヒストグラムの値が第2所定値以上である部分の副走査方向についての幅が第3所定値以下である位置の副走査方向についての座標を原稿下端エッジの副走査方向座標として検出する原稿下端検出部とを備えている構成としてもよい。
上記の構成によれば、傾き角度を補正した後の本スキャン画像データにおける原稿下端エッジを適切に検出することができる。これにより、例えば、原稿下端エッジよりも下方の画像データに対する各種処理を省略するなどして、処理効率の向上および処理時間の短縮を図ることができる。
また、上記原稿上端エッジの両端座標と上記原稿下端エッジの副走査方向座標とに基づいて、上記本スキャン画像データにおける上記原稿の画像が存在する領域である画像有効領域を判定する画像領域判定部を備えている構成としてもよい。
上記の構成によれば、本スキャン画像データにおける画像有効領域を適切に判定できる。また、例えば、画像有効領域以外の領域に対して不必要な処理が行われることを防止するなどして、処理効率の向上および処理時間の短縮を図ることができる。
また、上記スキャナ装置は、走査ユニットによって主走査方向1行分の画像データを取得した後、上記走査ユニットを副走査方向に上記原稿に対して相対的に移動させて次の1行分の画像データを取得する処理を繰り返すようになっており、上記解像度制御部は、上記走査ユニットの上記副走査方向への移動速度を本スキャン時よりも遅くさせることで画像データを取得する行数を増加させるとともに、上記走査によって読み取った各行のデータを主走査方向についてデータ補間することにより、上記プレスキャン画像データの解像度を上記本スキャン画像データの解像度よりも高解像度にする構成としてもよい。
上記の構成によれば、上記プレスキャン画像データの解像度を上記本スキャン画像データの解像度よりも容易に高解像度にすることができる。
また、上記解像度制御部は、上記スキャナ装置が本スキャン時と同じ条件で原稿をスキャンして取得したプレスキャン画像データを主走査方向および副走査方向についてデータ補間することにより、上記プレスキャン画像データの解像度を上記本スキャン画像データの解像度よりも高解像度にする構成としてもよい。
上記の構成によれば、上記プレスキャン画像データの解像度を上記本スキャン画像データの解像度よりも容易に高解像度にすることができる。
また、上記原稿上端検出部は、上記プレスキャン画像データにおける主走査方向に対して右下がりに傾斜した第1方向に延伸するライン画像を検出する第1ライン検出部と、上記プレスキャン画像データにおける主走査方向に対して左下がりに傾斜した第2方向に延伸するライン画像を検出する第2ライン検出部とを備えており、上記第1ライン検出部および上記第2ライン検出部は、上記プレスキャン画像データにおける主走査方向に並ぶ各画素からなる各行のデータを行毎に副走査方向に順次走査しながらライン画像を検出する処理を互いに並行して行うようになっており、上記第1ライン検出部および上記第2ライン検出部のうちの一方が先にライン画像を検出したときに、このライン画像の両端部の座標を原稿上端エッジの両端座標として検出する構成としてもよい。
上記の構成によれば、スキャン時に原稿が傾いていた場合であっても、原稿の副走査方向上流側の端部を示すライン画像を適切に検出できるので、原稿上端エッジを高精度に検出できる。
また、上記原稿上端検出部は、上記プレスキャン画像データにおける副走査方向に延伸するライン画像を検出する第3ライン検出部を備えており、上記第3ライン検出部は、上記プレスキャン画像データにおける主走査方向に並ぶ各画素からなる各行のデータを行毎に副走査方向に順次走査しながらライン画像を検出する処理を上記第1ライン検出部および上記第2ライン検出部と並行して行うようになっており、上記第3ライン検出部が上記第1ライン検出部および上記第2ライン検出部よりも先に2つのライン画像を検出したときに、これら2つのライン画像の副走査方向上流側の端部の座標を原稿上端エッジの両端座標として検出する構成としてもよい。
上記の構成によれば、スキャン時に原稿の上端がスキャン領域の上端に接している場合であっても原稿上端エッジを適切に検出することができる。
また、上記解像度制御部は、本スキャン時の副走査方向についてのスキャン開始位置を、上記原稿上端エッジの両端座標の検出結果に応じて変更する構成としてもよい。
上記の構成によれば、スキャン可能な範囲のうち、原稿上端エッジよりも上方の原稿が存在しない範囲については本スキャン時にスキャンを行わないようにできる。したがって、余分な範囲をスキャンすることを防止して効率的な処理を行うことができる。
また、上記原稿下端検出部は、上記本スキャン画像データを副走査方向の位置毎に複数のデータ処理領域に分割したデータ処理領域毎に原稿下端エッジの副走査方向座標の検出処理を行う構成としてもよい。
上記の構成によれば、例えば、原稿下端エッジが検出された時点でそれ以降のデータ処理領域に対する処理を停止するなどして処理の効率化を図ることができる。また、データ処理領域毎に原稿下端エッジの副走査方向座標の検出処理を行うことで、原稿下端エッジの副走査方向座標の検出処理と、本スキャン画像データに対するその他の処理とを並行して行うことができる。
本発明の画像読取装置は、原稿をスキャンして上記原稿の画像データを取得するスキャナ装置と、上記したいずれかの画像処理装置とを備えた画像読取装置であって、上記画像処理装置は、上記スキャナ装置が原稿をプレスキャンして取得したプレスキャン画像データに基づいて、上記スキャナ装置が上記原稿をプレスキャン時と同じ傾き角度で本スキャンして取得した本スキャン画像データにおける原稿の傾きを補正することを特徴としている。
上記の構成によれば、原稿種別にかかわらず原稿の傾きを高精度に補正することができる。
本発明の画像形成装置は、上記したいずれかの画像処理装置と、上記傾き補正部によって原稿の傾きを補正した上記本スキャン画像データに応じた画像を記録材上に形成する画像形成部とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、原稿種別にかかわらず原稿の傾きを高精度に補正することができる。また、原稿の傾きを高精度に補正した本スキャン画像データに基づいて記録材上に形成する画像形成を行うことで、原稿に応じた画像を原稿の傾きを補正して記録材上に適切に形成できる。
なお、上記画像処理装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各部として動作させることにより、上記画像処理装置をコンピュータにて実現させる画像処理プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に含まれる。
以上のように、本発明の画像処理装置は、上記スキャナ装置が取得する画像データの解像度を制御する解像度制御部と、上記プレスキャン画像データから上記原稿の副走査方向上流側の端部を示すライン画像を検出し、このライン画像の延伸方向両端部の座標を原稿上端エッジの両端座標として検出する原稿上端検出部と、上記両端座標に基づいてスキャン時の上記原稿の傾き角度を算出する傾き角度算出部と、上記両端座標および上記傾き角度に基づいて上記本スキャン画像データにおけるスキャン時の原稿の傾きを補正する傾き補正部とを備え、上記解像度制御部は、上記プレスキャン画像データの解像度を上記本スキャン画像データの解像度よりも高解像度にする。
また、本発明の画像処理方法は、上記プレスキャン画像データから上記原稿の副走査方向上流側の端部を示すライン画像を検出し、このライン画像の延伸方向両端部の座標を原稿上端エッジの両端座標として検出するライン検出工程と、上記両端座標に基づいてスキャン時の上記原稿の傾き角度を算出する傾き角度算出工程と、上記両端座標および上記傾き角度に基づいて上記本スキャン画像データにおけるスキャン時の原稿の傾きを補正する傾き補正工程とを含み、上記プレスキャン画像データとして上記本スキャン画像データの解像度よりも高解像度の画像データを用いる。
それゆえ、本発明の画像処理装置および画像処理方法によれば、原稿種別によらず原稿の傾きを高精度に補正することができる。
本発明の一実施形態について説明する。
(1.デジタルカラー複写機1の構成)
図1は、本実施形態にかかるデジタルカラー複写機1の概略構成を示すブロック図である。この図に示すように、デジタルカラー複写機(画像形成装置)1は、カラー画像入力装置(スキャナ装置)2、カラー画像処理装置(画像処理装置)3、カラー画像出力装置(画像出力装置)4、および画像メモリ(記憶装置)5を備えている。なお、画像メモリ5はカラー画像処理装置3に備えられていてもよい。
カラー画像入力装置は、例えばCCDなどの光学情報を電気信号に変換するデバイスを備えたスキャナ部より構成され、原稿からの反射光像を、RGBのアナログ信号として出力する。
図2は、カラー画像入力装置2の概略構成を示す模式図である。この図に示すように、カラー画像入力装置2は、上部筐体50に設けられた原稿搬送部2aと、下部筐体60に設けられたスキャナ部2bなどを備えている。
上部筐体50には、原稿トレイ51と、原稿トレイ51に載置された原稿の検知を行う原稿セットセンサ54、原稿を1枚ずつ搬送するための呼込みローラ対52、原稿上の画像を読み取るために原稿を搬送する搬送ローラ対53a,53b、原稿の先端が搬送されたことを検知する給送タイミングセンサ55、原稿の排出を行う原稿排出ローラ対57、排出される原稿を検知する原稿排出センサ56などが設けられている。搬送ローラ対(整合ローラ対)53bにおける少なくとも一方のローラは、駆動軸に電磁クラッチ(図示せず)を備えており、駆動モータ(図示せず)からの駆動力の伝達を制御できるようになっており、原稿のない状態では停止している。そして、原稿の先端が給送タイミングセンサ55に接触し、このセンサから所定の信号が伝達されたときに、原稿を下流側に搬送する方向に回動するように設定されている。搬送ローラ対53bは、停止した状態で、上流側より搬送された原稿の先端が、搬送ローラ対53bのニップ部に付き当たり、原稿に所定の撓みを形成した後に、下流側に原稿を搬送するように回動する。この際に、搬送ローラ対53bのニップ部により、原稿の先端エッジが搬送方向に直角となるように整合される。
下部筐体560には、載置台61の下面に沿って平行に往復移動する走査ユニット(スキャナヘッド)62,63、結像レンズ64、および光電変換素子であるCCDラインセンサ65、排出トレイ66などが設けられている。走査ユニット62は、原稿トレイ51から搬送される原稿、あるいは、載置台61に載置された原稿に光を照射するための光源62a(例えば、ハロゲンランプなど)、原稿で反射された光を所定の光路に導くためのミラー62bなどを備えている。また、走査ユニット63は、原稿で反射された光を所定の光路に導くためのミラー63a,63bなどを備えている。
結像レンズ64は、走査ユニット63から導かれた原稿からの反射光をCCDラインセンサ65上の所定の位置に結像させる。CCDラインセンサ65は、結像された光像を光電変換して電気信号を出力する。すなわち、原稿(例えば、原稿の表面)から読み取ったカラー画像に基づいて、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分に色分解したデータを生成し、カラー画像処理装置3へ出力する。
カラー画像処理装置3は、カラー画像入力装置2から入力されたアナログ信号に、種々の処理を施すと共にカラー画像出力装置4が扱える形に変換して、カラー画像出力装置4へと出力するものである。
カラー画像処理装置3は、図1に示したように、A/D変換部11、シェーディング補正部12、解像度制御部10、原稿上端検出部13、入力階調補正部14、原稿傾き補正部15、領域分離処理部16、色補正部17、黒生成下色除去部18、空間フィルタ処理部19、出力階調補正部20、階調再現処理部21を備えている。
カラー画像入力装置2においてプレスキャンで取得されたアナログ信号(プレスキャン画像データ)は、カラー画像入力装置2からカラー画像処理装置3に出力された後、A/D変換部11、シェーディング補正部12、解像度制御部10、原稿上端検出部13の順に送られ、原稿上端検出部13での処理に用いられる。
また、カラー画像入力装置2において本スキャンで取得されたアナログ信号(本スキャン画像データ)は、A/D変換部11、シェーディング補正部12、解像度制御部10、入力階調補正部14、原稿傾き補正部15、領域分離処理部16、色補正部17、黒生成下色除去部18、空間フィルタ処理部19、出力階調補正部20、階調再現処理部21の順に送られ、CMYKのデジタルカラー信号としてカラー画像出力装置4に出力される。
なお、原稿傾き補正の要否をユーザが操作パネル(図示せず)あるいはネットワークを介して通信可能に接続されたコンピュータ等を介して選択可能にしてもよい。また、原稿傾き補正を行う場合にのみプレスキャンを行い、原稿傾き補正を行わない場合には本スキャンのみを行うようにしてもよい。原稿傾き補正を行わない場合には原稿傾き補正部15は処理を行わずに入力階調補正部14から入力されたアナログ信号を領域分離処理部16にそのまま出力するようにすればよい。
A/D(アナログ/デジタル)変換部11は、RGBのアナログ信号をデジタル信号に変換するものである。
シェーディング補正部12は、A/D変換部11より送られてきたデジタルのRGB信号に対して、カラー画像入力装置2の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を施すものである。
解像度制御部10は、カラー画像入力装置2におけるスキャン時の解像度を制御するとともに、カラー画像入力装置2からプレスキャンによって取得したプレスキャン画像データおよび本スキャンによって取得した本スキャン画像データをA/D変換部11およびシェーディング補正部12を介して取得し、プレスキャン画像データについては原稿上端検出部13に、本スキャン画像データについては入力階調補正部14に出力する。なお、解像度制御部10は、必要に応じてプレスキャン画像データをデータ補間して高解像度に変換してから原稿上端検出部13に出力する。
具体的には、本実施形態では、カラー画像入力装置2は、複数の解像度(例えば2400DPIと600DPI)で原稿の読み取り処理を行えるようになっている。そして、解像度制御部10は、原稿画像の読み取りを行う際、本スキャン時よりも高い解像度(例えば2400DPI)でプレスキャンを行い、その後、プレスキャン時よりも低い解像度(例えば600DPI)で本スキャンを行うようにカラー画像入力装置2の動作を制御する。
なお、プレスキャン時の解像度(例えば2400DPI)を本スキャン時の解像度(例えば600DPI)よりも高解像度にする方法は特に限定されるものではない。例えば、カラー画像入力装置2の構成を、走査ユニット62を主走査方向に所定の速度で走査することで主走査方向1行分の画像データを取得した後(あるいは主走査方向1行分の画像データを走査ユニット62に備えられるラインセンサで一括して取得した後)、走査ユニット62を副走査方向に原稿に対して相対的に移動させて次の1行分の画像データを取得する処理を繰り返す構成とし、図3に示すように、副走査方向についてのスキャナ読み取り速度(走査ユニット(スキャナヘッド)62の副走査方向への移動速度)を落として単位長さ当たりのスキャンする画素数を増やす(光学ズーム)ように解像度制御部10がカラー画像入力装置2の動作を制御するとともに、主走査方向については走査ユニット62で読み取ったデータを解像度制御部10がデータ補間することで単位長さ当たりの画素数を増やすようにしてもよい。また、図4に示すように、スキャナ読み取り速度(走査ユニット(スキャナヘッド)62の副走査方向への移動速度)は変えずに、本スキャン時と同じ解像度のスキャン読み取りデータを取得するように解像度制御部10がカラー画像入力装置2の動作を制御するとともに、このスキャン読み取りデータを解像度制御部10が主走査方向および副走査方向の両方についてデータ補間することで解像度を高めるようにしてもよい。
また、データの補間方法についても特に限定されるものではないが、後述するように、傾き角度を検出する際には輝度の低いデータを利用することから、輝度の低いスキャナ読み取りデータの影響が大きくなるような補間方法を用いることが好ましい。例えば、図5に示すように、座標(1,1),(2,1),(1,2),(2,2)の各スキャナ読み取りデータに囲まれた範囲のデータを補間する場合、座標(x,y)が0≦x≦3,0≦y≦3の範囲のスキャナ読み取りデータを参照し、これらのスキャナ読み取りデータの中から輝度値が予め定められた閾値(例えば50)よりも低い画素(スキャナ読み取りデータ)が存在するか調べる。そして、存在する場合には、閾値より低いスキャナ読み取りデータのうちで輝度値が最も小さいスキャナ読み取りデータの値を補間データとする。図5の例では、閾値より低い輝度値を有するスキャナ読み取りデータとして座標(3,0),(0,1),(1,2)が抽出され、これら各スキャナ読み取りデータのうち最小の画素値(RGB)が補間データとして使用される。一方、閾値よりも低いスキャナ読み取りデータが存在しない場合には、(1,1),(2,1),(1,2),(2,2)のスキャナ読み取りデータに基づいて一般的な補間方法(例えば、線形補間、ニアレストネイバ補間等)を行えばよい。このときの輝度値の算出方法としては、後述する信号変換部の方法を使用してもよいし、単純にRGB画素値のうちGの値のみを使用してもよい。
原稿上端検出部13は、プレスキャンで得られた画像データに基づいて原稿の上端エッジを検出し、原稿上端エッジの傾き角度θおよび原稿上端エッジの両端座標を求めて原稿傾き補正部15に出力する。原稿上端検出部13における処理の詳細については後述する。
入力階調補正部14は、シェーディング補正部12にて各種の歪みが取り除かれたRGB信号(RGBの反射率信号)に対して、カラーバランスを整えると同時に、濃度信号などカラー画像処理装置3の扱い易い信号に変換する処理を施すものである。また、入力階調補正部14は、下地濃度の除去やコントラストなどの画質調整処理を施す。
原稿傾き補正部15は、原稿上端検出部13で算出されたパラメータ(原稿上端エッジの傾き角度θおよび原稿上端エッジの両端座標)を用いて、入力階調補正部14から入力されるRGBデータに対して原稿の傾きを補正する処理を施す。
領域分離処理部16は、RGB信号より、入力画像中の各画素を文字領域、網点領域、写真領域のいずれかに分離するものである。領域分離処理部16は、分離結果に基づき、画素がどの領域に属しているかを示す領域識別信号を、黒生成下色除去部18、空間フィルタ処理部19、出力階調補正部20、および階調再現処理部21へと出力するとともに、原稿傾き補正部15から入力された傾き補正後のRGBデータをそのまま後段の色補正部17に出力する。
色補正部17は、色再現の忠実化実現のために、不要吸収成分を含むCMY(C:シアン・M:マゼンタ・Y:イエロー)色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く処理を行う。
黒生成下色除去部18は、色補正後のCMYの3色信号から黒(K)信号を生成する黒生成処理、および元のCMY信号から黒生成で得たK信号を差し引いて新たなCMY信号を生成する下色除去処理を行うものである。これにより、CMYの3色信号はCMYKの4色信号に変換される。
空間フィルタ処理部19は、黒生成下色除去部18から入力されるCMYK信号の画像データに対して、領域識別信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行い、空間周波数特性を補正する。これにより、出力画像のぼやけや粒状性劣化を軽減することができる。
出力階調補正部20は、濃度信号などの信号をカラー画像出力装置4の特性値である網点面積率に変換する出力階調補正処理を行う。
階調再現処理部21は、最終的に画像を画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理を施す。
また、階調再現処理部21は、空間フィルタ処理部19と同様、CMYK信号の画像データに対して領域識別信号を基に所定の処理を施す。例えば、領域分離処理部16にて文字に分離された領域は、特に黒文字あるいは色文字の再現性を高めるために、空間フィルタ処理部19による空間フィルタ処理における鮮鋭強調処理で高周波数の強調量が大きくされる。同時に、階調再現処理部21においては、高域周波数の再現に適した高解像度のスクリーンでの二値化または多値化処理が行われる。また、領域分離処理部16にて網点領域に分離された領域に関しては、空間フィルタ処理部19において、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ処理が施される。また、領域分離処理部16にて写真に分離された領域に関しては、階調再現性を重視したスクリーンでの二値化または多値化処理が行われる。
上述した各処理が施された画像データは、画像メモリ5に一旦記憶され、所定のタイミングで読み出されてカラー画像出力装置4に入力される。
カラー画像出力装置4は、カラー画像処理装置3から入力された画像データを記録材(例えば紙等)上に出力するものである。カラー画像出力装置4の構成は特に限定されるものではなく、例えば、電子写真方式やインクジェット方式を用いたカラー画像出力装置を用いることができる。
画像メモリ5は、カラー画像処理装置3の各部において用いられる画像データおよびカラー画像処理装置3において所定の処理が施された後に画像データを記憶する記憶手段である。
なお、以上の処理は、CPU(Central Processing Unit)等の制御手段(図示せず)が、ROM等の記憶手段(図示せず)に格納されたプログラムや各種データ、ユーザからの入力を受け付ける操作パネル等の指示入力手段(図示せず)から入力される情報等に基づいて制御するようになっている。
また、本実施形態ではデジタルカラー複写機の例について説明するが、本発明の適用対象はこれに限るものではない。例えば、コピア機能・プリンタ機能・ファクシミリ送信機能・scan to e-mail機能等を備える複合機であってもよい。また、モノクロ画像を扱う機器に適用することもできる。
(2.原稿上端検出部13)
図6は、原稿上端検出部13の概略構成を示すブロック図である。この図に示すように、原稿上端検出部13は、信号変換部31、第1ラベリング部32、第1ライン判定部33、第2ラベリング部34、第2ライン判定部35、ランレングスカウント部36、上端エッジ例外判定部37、上端エッジ判定部38、および傾き角度算出部39を備えている。
信号変換部31は、シェーディング補正部12から入力されたRGB画像データを2値データに変換し、第1ラベリング部32、第2ラベリング部34、およびランレングスカウント部36に出力する。
図7は、信号変換部31の構成を示すブロック図である。この図に示すように、信号変換部31は、無彩化処理部31a、MTF補正処理部31b、および2値化処理部31cを備えている。
無彩化処理部31aは、入力画像データがカラー画像である場合にこの入力画像データを無彩化して、明度もしくは輝度信号に変換する。例えば、無彩化処理部31aは、各画素の色成分をRi,Gi,Biとすると、Yi=0.30Ri+0.59Gi+0.11Biを演算することによって各画素の輝度値Yiを算出する。あるいは、RGB信号をCIE1976L***信号(CIE : Commission International de l'Eclairage、 L*: 明度、a* , b*::色度)に変換してもよい。
MTF補正処理部31bは、カラー画像入力装置2の空間周波数特性が機種ごとに異なることを吸収するために用いられる。CCDの出力する画像信号には、レンズやミラー等の光学部品、CCDの受光面のアパーチャ開口度、転送効率や残像、物理的な走査による積分効果及び走査むら等に起因しMTFの劣化が生じている。このMTFの劣化により、読み込まれた画像がぼやけたものとなっている。MTF補正処理部31bは、適切なフィルタ処理(強調処理)を施すことにより、MTFの劣化により生じるぼやけを修復する処理を行う。また、MTF補正処理部31bは、混合フィルタ(例えば図8に示すフィルタ係数を有するフィルタ)を用いて強調及び平滑化処理を行い、後段の処理において不要な高周波成分を抑制する。
2値化処理部31cは、無彩化された画像データ(輝度値(輝度信号)または明度値(明度信号))を閾値と比較することにより画像を2値化する。例えば、輝度値または明度値が50以下であれば黒画素、50より大きければ白画素として判定する。
第1ラベリング部32は、信号変換部31から入力された2値データを左上から右下方向へ走査し、後述する所定のルールに基づいて各画素にラベル付けを行う。また、第1ライン判定部33は、第1ラベリング部32のラベル付け結果に基づいて、同一のラベルを付された画素群がラインであるか否かを判定する。
ここで、第1ラベリング部32および第1ライン判定部33の処理について、図9に示す2値画像データの場合を例にして説明する。
まず、第1ラベリング部32は、信号変換部31から入力された2値画像データを(0,0)→(1,0)→…→(23,0)→(0,1)→(1,1)→…のように左上から右下方向へ注目画素を順次走査し、各注目画素が黒画素であるか否かと、隣接する画素(左隣の画素および上隣の画素)に割り付けているラベルとに応じて後述する所定のルールに基づいて各注目画素にラベルを割り付ける。
第1ラベリング部32は、以下の(1)〜(4)のルールに基づいて各画素のラベル付けを行う。
(1)注目画素が黒画素であって、注目画素の左隣の画素に対してラベル付けされている場合(左隣の画素のラベルが「0」ではない場合)、この左隣の画素と同じラベルを割り付ける。例えば、図10(a)に示すように注目画素の左隣の画素のラベルが「1」、注目画素の上隣の画素のラベルが「2」であった場合、注目画素のラベルは「1」となる。
(2)注目画素が黒画素であって、注目画素の左隣の画素に対してラベル付けされておらず(左隣の画素のラベルが「0」であり)、注目画素の上隣の画素に対してラベル付けされている場合、この上隣の画素と同じラベルを割り付ける。例えば、注目画素の左隣の画素のラベルが「0」、注目画素の上隣の画素のラベルが「2」であった場合、注目画素のラベルは「2」となる。
(3)注目画素が黒画素であって、注目画素の左隣の画素および上隣の画素がいずれもラベル付けされていない場合、当該注目画素に対して新規のラベル、すなわちそれまでの走査(左上から右下に向かう走査)において他の画素に割り付けられていない新たなラベルを割り付ける。
(4)注目画素が黒画素ではない場合、当該注目画素のラベルを「0」とする。
なお、第1ラベリング部32は、各ラベルの開始座標および終了座標をメモリ(図示せず)に記憶させておき、各注目画素に対するラベルの割り付け結果に応じてこのメモリに記憶させておいた各ラベルの開始座標および終了座標を適宜更新する。
具体的には、新規ラベル割り付け時は当該ラベルの開始座標(xst,yst)および終了座標(xend,yend)を共に現在の座標(xcrt,ycrt)とする。また、既存ラベルの更新時には以下の条件(a)〜(d)に基づいてxst,yst,xend,yendをそれぞれ更新する。なお、x座標およびy座標について、それぞれ独立に更新の要否を判断する。
(a)xcrt<xstであればxstをxcrtに更新する。
(b)ycrt<ystであればystをycrtに更新する。
(c)xcrt>xendであればxendをxcrtに更新する。
(d)ycrt>yendであればyendをycrtに更新する。
上記の方法で各ラベルの開始座標および終了座標を判定することで、開始座標はそのラベルの外接矩形左上座標となり、終了座標はそのラベルの外接矩形右下座標となる。
第1ライン判定部33は、各ラベルの開始座標(xst,yst)から終了座標(xend,yend)までの距離dをラベル毎に算出する。算出方法は、例えば、d=((xst−xend)+(yst−yend)1/2を演算することによって算出すればよい。
そして、第1ライン判定部33は、算出した距離dが予め定めた閾値(例えば10)以上であるラベルを有する画素群をライン(ライン画像)と判定する。
なお、第1ライン判定部33は、主走査方向1行分の走査が終了する毎に、各ラベルの開始座標(xst,yst)または終了座標(xend,yend)が当該行の走査において更新されたか否かを判断し、更新されなかったラベルがある場合に当該ラベルについての距離dが閾値以上であるか否かを判断する。そして、当該ラベルについての距離dが閾値未満である場合には次の行についての走査を継続する。一方、当該ラベルについての距離dが閾値以上である場合には、当該ラベルの開始座標(xst,yst)を(x11,y11)、終了座標(xend,yend)を(x12,y12)として上端エッジ判定部38に出力する。また、本実施形態では、ライン(ラベル)の開始座標および終了座標が上端エッジ判定部38に入力された時点で、第1ラベリング部32、第1ライン判定部33、第2ラベリング部34、第2ライン判定部35、ランレングスカウント部36、および上端エッジ例外判定部37は処理を終了するようになっている。
図11は、図8に示した2値画像データに対する第1ラベリング部32によるラベル割り付け結果を示す説明図である。この図に示すように、例えば、ラベル1については開始座標(16,2)、終了座標(17,2)、距離d=1となり、距離dが閾値10より小さいのでラインとは判定されない。他のラベルについても同様であり、副走査方向の座標9の行についての走査が終了した時点で最も距離dの値が大きいラベル2でも、開始座標(14,3)、終了座標(19,9)であることから、d≒7.81であり、閾値10より小さいためラインとは判定されない。なお、ラベル2はこの段階では更新中であり、このまま画像の走査を継続すれば閾値を超えると考えられるが、後述する第2ライン判定部35の判定結果により、この行で画像の走査は終了することになる。
第2ラベリング部34は、信号変換部31から入力された2値データを右上から左下方向へ走査し、後述する所定のルールに基づいて各画素にラベル付けを行う。また、第2ライン判定部35は、第1ラベリング部32のラベル付け結果に基づいて、同一のラベルを付された画素群がラインであるか否かを判定する。
ここで、第2ラベリング部34および第2ライン判定部35の処理について、図9に示す2値画像データの場合を例にして説明する。
まず、第2ラベリング部34は、信号変換部31から入力された2値画像データを(23,0)→(22,0)→…→(0,0)→(23,1)→(22,1)→…のように右上から左下方向へ注目画素を順次走査し、各注目画素が黒画素であるか否かと、隣接する画素(右隣の画素および上隣の画素)に割り付けているラベルとに応じて後述する所定のルールに基づいて各注目画素にラベルを割り付ける。この処理は、基本的には第1ラベリング部32の処理を左右反転させたものである。
第2ラベリング部34は、以下の(5)〜(8)のルールに基づいて各画素のラベル付けを行う。
(5)注目画素が黒画素であって、注目画素の右隣の画素に対してラベル付けされている場合(右隣の画素のラベルが「0」ではない場合)、この右隣の画素と同じラベルを割り付ける。例えば、図10(b)に示すように注目画素の右隣の画素のラベルが「1」、注目画素の上隣の画素のラベルが「2」であった場合、注目画素のラベルは「1」となる。
(6)注目画素が黒画素であって、注目画素の右隣の画素に対してラベル付けされておらず(右隣の画素のラベルが「0」であり)、注目画素の上隣の画素に対してラベル付けされている場合、この上隣の画素と同じラベルを割り付ける。例えば、注目画素の右隣の画素のラベルが「0」、注目画素の上隣の画素のラベルが「2」であった場合、注目画素のラベルは「2」となる。
(7)注目画素が黒画素であって、注目画素の右隣の画素および上隣の画素がいずれもラベル付けされていない場合、当該注目画素に対して新規のラベル、すなわちそれまでの走査(右上から左下に向かう走査)において他の画素に割り付けられていない新たなラベルを割り付ける。
(8)注目画素が黒画素ではない場合、当該注目画素のラベルを「0」とする。
なお、第2ラベリング部34は、各ラベルの開始座標および終了座標をメモリ(図示せず)に記憶させておき、各注目画素に対するラベルの割り付け結果に応じてこのメモリに記憶させておいた各ラベルの開始座標および終了座標を適宜更新する。
具体的には、新規ラベル割り付け時は当該ラベルの開始座標(xst,yst)および終了座標(xend,yend)を共に現在の座標(xcrt,ycrt)とする。また、既存ラベルの更新時には以下の条件(e)〜(h)に基づいてxst,yst,xend,yendをそれぞれ更新する。なお、x座標およびy座標について、それぞれ独立に更新の要否を判断する。
(e)xcrt>xstであればxstをxcrtに更新する。
(f)ycrt<ystであればystをycrtに更新する。
(g)xcrt<xendであればxendをxcrtに更新する。
(h)ycrt>yendであればyendをycrtに更新する。
上記の方法で各ラベルの開始座標および終了座標を判定することで、開始座標はそのラベルの外接矩形右上座標となり、終了座標はそのラベルの外接矩形左下座標となる。
第2ライン判定部35は、第1ライン判定部33と同様、各ラベルの開始座標(xst,yst)から終了座標(xend,yend)までの距離dをラベル毎に算出する。算出方法は、例えば、d=((xst−xend)+(yst−yend)1/2を演算することによって算出すればよい。
そして、第2ライン判定部35は、算出した距離dが予め定めた閾値(例えば10)以上であるラベルを有する画素群をライン(ライン画像)と判定する。
なお、第2ライン判定部35は、主走査方向1行分の走査が終了する毎に、各ラベルの開始座標(xst,yst)または終了座標(xend,yend)が当該行の走査において更新されたか否かを判断し、更新されなかったラベルがある場合に当該ラベルについての距離dが閾値以上であるか否かを判断する。そして、当該ラベルについての距離dが閾値未満である場合には次の行についての走査を継続する。一方、当該ラベルについての距離dが閾値以上である場合には、当該ラベルの開始座標(xst,yst)を(x21,y21)、終了座標(xend,yend)を(x22,y22)として上端エッジ判定部38に出力する。また、本実施形態では、ライン(ラベル)の開始座標および終了座標が上端エッジ判定部38に入力された時点で、第1ラベリング部32、第1ライン判定部33、第2ラベリング部34、第2ライン判定部35、ランレングスカウント部36、および上端エッジ例外判定部37は処理を終了するようになっている。
図12は、図8に示した2値画像データに対する第2ラベリング部34によるラベル割り付け結果を示す説明図である。この図に示す例では、副走査座標9の行の走査が終了した時点でラベル1の開始座標および終了座標が更新されておらず、このラベル1の開始座標は(17,2)、終了座標は(2,8)であり、距離d≒16.16が閾値10以上なのでラインと判定される。このため、副走査座標9の行の走査が終了した時点でラベル1の開始座標(x21,y21)=(17,2)、終了座標(x22,y22)=(2,8)が上端エッジ判定部38に出力され、第1ラベリング部32、第1ライン判定部33、第2ラベリング部34、および第2ライン判定部35の処理が終了する。
ところで、図13に示すように、原稿上端エッジがスキャナ読み取り範囲の端部に接している場合、原稿上端エッジをスキャナで読み取れない場合がある。そこで、本実施形態では、このような例外状態を判定するために、ランレングスカウント部36および上端エッジ例外判定部37を設けている。
ランレングスカウント部36は、主走査方向の各座標について副走査方向に並ぶ黒画素の数であるランレングスをカウントする。
上端エッジ例外判定部37は、ランレングスカウント部36によってカウントされたランレングスカウント値に基づいてスキャナによって読み取られた画像データの上端部から副走査方向に延伸するラインを検出(判定)し、ラインが検出されたか否かに基づいて原稿上端がスキャナの副走査方向についてのスキャン開始位置に接しているか否か(原稿上端がスキャン範囲に含まれているか否か)を判定する。そして、ラインが検出された場合、すなわち原稿上端がスキャナの副走査方向についてのスキャン開始位置に接していると判定した場合、上端エッジ例外判定部37は、上端エッジ開始座標(x31,y31)および上端エッジ終了座標(x32,y32)を上端エッジ判定部38に出力する。また、本実施形態では、上端エッジ開始座標(x31,y31)および上端エッジ終了座標(x32,y32)が上端エッジ判定部38に入力された時点で、第1ラベリング部32、第1ライン判定部33、第2ラベリング部34、第2ライン判定部35、ランレングスカウント部36、および上端エッジ例外判定部37は処理を終了するようになっている。
具体的には、上端エッジ例外判定部37は、副走査方向についてのスキャン開始位置から副走査方向に並ぶ黒画素の数をカウントし、このカウント値が予め定められた閾値(例えば10)に達したときに上記の副走査方向に並ぶ黒画素群をラインであると判定する。
例えば、図13の場合、主走査方向の座標4および18の位置に黒画素が存在するため、主走査方向の座標4および18についてのランレングスカウントが副走査方向の行毎にインクリメントされていき、副走査座標9でランレングスカウント値が10に達する。このため、主走査方向の座標4および18にラインが存在すると判定される。このため、上端エッジ例外判定部37は、上端エッジ開始座標(x31,y31)=(4,0)、終了座標(x32,y32)=(18,0)を上端エッジ判定部38に出力して処理を終了する。
なお、上端エッジがスキャナ読み取り範囲の上端に接していない場合には、第1ライン判定部33または第2ライン判定部35が上端エッジ例外判定部37よりも先に原稿上端エッジを検出するので、ランレングスカウント部36および上端エッジ例外判定部37の処理結果はラインの判定に影響を及ぼさない。
上端エッジ判定部38は、第1ライン判定部33、第2ライン判定部35、および上端エッジ例外判定部37の判定結果に基づいて、原稿の上端エッジを検出する。具体的には、上端エッジ判定部38は、第1ライン判定部33から出力される開始座標(x11,y11)および終了座標(x12,y12)、第2ライン判定部35から出力される開始座標(x21,y21),終了座標(x22,y22)、および上端エッジ例外判定部37から出力される開始座標(x31,y31),終了座標(x32,y32)のうち、最も早く上端エッジ判定部38に入力された開始座標および終了座標に基づいて上端エッジの両端座標(x,y)および(x,y)を決定する。また、第1ライン判定部33、第2ライン判定部35、および上端エッジ例外判定部37のうちのいずれかから開始座標および終了座標が入力された時に、第1ラベリング部32、第1ライン判定部33、第2ラベリング部34、第2ライン判定部35、ランレングスカウント部36、および上端エッジ例外判定部37に対して処理の停止要求を送信する。停止要求を受信した上記各部はその時点で処理を停止する。なお、第1ライン判定部33、第2ライン判定部35、および上端エッジ例外判定部37のうちのいずれかから開始座標および終了座標が入力された時にカラー画像入力装置2がプレスキャン処理を継続中である場合には、カラー画像入力装置2にプレスキャン処理の停止要求を送信するようにしてもよい。
傾き角度算出部39は、上端エッジ判定部38の検出した原稿の上端エッジの両端座標(x,y)および(x,y)に基づいて傾き角度θを算出し、両端座標(x,y),(x,y)、および傾き角度θを原稿傾き補正部15に出力する。具体的には、図14に示すように、tanθ=−(y−y)/(x−x)を演算することで傾き角度θを算出する。図15は、ベクトルvをθ回転させてベクトルv’にする場合の回転方向の定義であり、上記式によって算出されるθはこれと同様の回転が必要であることを意味する。
なお、傾き角度θがある閾値(例えば、0.5度)以下の場合、傾き補正の有無は視認される結果にあまり影響がないことから、傾き角度算出部39が、傾き角度θが上記閾値以下の場合には傾き角度θ=0とするようにしてもよい。これにより、原稿傾き補正部15における原稿傾き補正処理を省略することができる。
図16は、原稿上端検出部13における処理の流れを示すフロー図である。この図に示すように、信号変換部31は、シェーディング補正部12から副走査方向1行分の画像データ(RGB画像データ)を取得すると(S1)、この画像データを2値画像データに変換して第1ラベリング部32、第2ラベリング部34、およびランレングスカウント部36に出力する(S2)。
信号変換部31から2値画像データが出力されると、この2値画像データに基づいて、第1ラベリング部32および第1ライン判定部33が左上から右下へ向かう方向(右下がり)のラインの検出処理を行い(S3)、第2ラベリング部34および第2ライン判定部35が右上から左下へ向かう方向(左下がり)ラインの検出処理を行い(S4)、ランレングスカウント部36および上端エッジ例外判定部37が例外判定(原稿上端がスキャン範囲に含まれているか否かの判定)(S5)を行う。
なお、S3〜S5の処理は並行して行われる。また、S3〜S5の処理が開始されると、上端エッジ判定部38は、S3〜S5のいずれかの処理において上端エッジが検出されたか否かを判断する(S6)。
そして、上端エッジが検出されていないと判断した場合、S1の処理に戻り、次の1行分の画像データ(RGB画像データ)に対してS1以降の処理を順次行う。
一方、S6において上端エッジが検出されたと判断した場合、傾き角度算出部39が傾き角度θを算出し(S7)、上端エッジの開始座標、終了座標、および傾き角度θを原稿傾き補正部15に出力して処理を終了する。
(3.原稿傾き補正部15)
図17は、原稿傾き補正部15の構成を示すブロック図である。この図に示すように、原稿傾き補正部15は、傾き補正回転処理部41、信号変換部42、ヒストグラム生成部43、原稿下端検出部44、および画像領域判定部45を備えている。
傾き補正回転処理部41は、入力RGB画像データを原稿上端検出部から入力された傾きパラメータ(傾きの角度θ、および原稿上端エッジの両端座標)に基づいて本スキャンによって取得されたRGB画像データに対して原稿の傾きを補正するための回転処理(傾き補正処理)を施す。
傾き補正処理の方法は特に限定されるものではないが、例えば回転行列を用いたアフィン変換処理などを用いることができる。
一般に、座標(x,y)をθ回転させた座標(x’,y’)は、下記の回転行列式で表すことができる。
Figure 2010021937
画像の画素値として出力する場合には、整数値(x’,y’)に対応する小数値(xs,ys)を算出し、これをバイリニア等で補間演算すればよい。小数値(xs,ys)は、上記の回転行列式の逆変換式である下記の行列式によって算出される。
Figure 2010021937
x−y座標系において、(xs,ys)を取り囲む4点の画素の座標を(x,yj)、(xi+1,yj)、(x,yj+1)、(xi+1,yj+1)とし(i,jは1以上の整数)、x≦xs<xi+1、y≦ys<yj+1とし、上記4つの画素の値をそれぞれ(x,yj)についてはZ、(xi+1,yj)についてはZ、(x,yj+1)についてはZ、(xi+1,yj+1)についてはZとし、xとxsとのx方向についての距離とxsとxi+1とのx方向についての距離との比をu:1−u、yjとysとのy方向についての距離とysとyj+1とのy方向についての距離との比をv:1−vとすると、補間後の座標値Zは、以下のバイリニアによる補間式、
(x’,y’)=Z(xs,ys)=(1−v){(1−u)Z+uZ}+v{(1−u)Z+uZ
で表される(図18参照)。
次に、傾き補正処理の方法について図19を参照しながらより詳細に説明する。
傾き角度θおよび上端エッジの両端画素を算出するために行ったプレスキャンと、本スキャンとでは、(1)プレスキャン時のスキャン解像度は2400DPIであったのに対して、本スキャン時のスキャン解像度は600DPIである点、および(2)プレスキャン時のスキャン開始位置はスキャン可能な最大領域に対応する位置であったのに対して、本スキャン時のスキャン開始位置はプレスキャンで判定された上端エッジの両端座標のうち副走査方向の座標値が小さい方(上側に位置する方)に対応する位置(プレスキャン時のスキャン開始位置よりも図19に示すTOP_MARGIN(600DPI換算)分だけ下方向に移動した位置)である点が異なっている。なお、上記TOP_MARGINは、プレスキャン時のスキャン開始位置のy座標(副走査方向の座標)をy、上端エッジの両端座標のうち副走査方向の座標値が小さい方のy座標をyとすると、本スキャン時のスキャン解像度(600DPI)はプレスキャン時のスキャン解像度(2400DPI)の1/4であることから、TOP_MARGIN=(y−y)×1/4となる。
このため、本スキャンによって取得した画像データにおける上端エッジの両端座標(x ,y ),(x ,y )は、プレスキャンによって取得した画像データにおける上端エッジの両端座標(x,y),(x,y)より、
(x’,y’)=(x/4,y/4−TOP_MARGIN)
(x’,y’)=(x/4,y/4−TOP_MARGIN)
によって算出される。
次に、上記のように算出した上端エッジの両端座標(x ,y ),(x ,y )に対して上記回転行列式を適用して回転後の座標(x ’’,y ’’),(x ’’,y ’’)を求める。そして、この回転後の上端エッジの両端座標(x ’’,y ’’),(x ’’,y ’’)から上記逆変換式および上記バイリニアによる補間式を用いて、通常の走査と同様の順序(本実施形態では(x ’’,y ’’)→(x ’’,y ’’),(x ’’,y ’’+1)→(x ’’,y ’’+1),・・・の順)で、傾き補正回転後の各画素の画素値を算出していく。傾き補正回転処理部41は、このようにして算出した傾き補正回転後の画像データを信号変換部42および画像領域判定部45に出力する。なお、傾き角度θ=0の場合、傾き補正回転処理部41は、上端エッジの両端座標(x’,y’),(x’,y’)を基準とする回転処理前の画像データを信号変換部42および画像領域判定部45に出力する。
信号変換部42は、傾き補正回転処理部41から入力されたRGB画像データのデータ形式を、ヒストグラム生成部43でのヒストグラム生成処理に適したデータ形式に変換する。なお、信号変換部42の構成は、原稿上端検出部13に備えられる信号変換部31と基本的に同じ構成である(図7参照)。ただし、後段のヒストグラム生成部43において、2値画像ではなくグレースケール画像に基づいてヒストグラムを生成するようにしてもよく、その場合には2値化処理部31cをバイパスし、MTF補正処理部31bの出力をヒストグラム生成部43に出力するようにすればよい。また、この場合、2値化処理部31cを省略してもよい。
ヒストグラム生成部43は、補正後画像データに対して副走査方向の位置毎に黒画素(あるいは有彩色画素)の数のヒストグラムを生成する。原稿下端検出部44は、ヒストグラム生成部43によって生成されたヒストグラムに基づいて原稿下端を判定する。
図20は、ヒストグラム生成部43および原稿下端検出部44の処理を説明するための説明図である。
ヒストグラム生成部43は、信号変換部42から入力された原稿上端エッジの両端座標を用いて原稿上端の主走査方向についての画素数を算出する。また、算出した主走査方向についての画素数に対応する副走査方向の画素数の候補を決定する。例えば、表1に示すように、定型サイズの原稿についての主走査方向の画素数と副走査方向の画素数との対応表を図示しない記憶手段に記憶させておき、ヒストグラム生成部43は、この対応表に基づいて副走査方向の画素数の候補(下端エッジ候補)を決定する。なお、表1にはA3〜A5、B4、およびB5についての対応表を示しているが、これに限るものではなく、例えば、他の種類の定型原稿をサポートする場合には当該原稿についての対応関係を追加してもよい。
Figure 2010021937
そして、決定した副走査方向の画素数に対応する位置を原稿エッジ判定箇所とする。図20に示す例では、原稿エッジ判定箇所1および原稿エッジ判定箇所2が抽出されている。
次に、ヒストグラム生成部43は、各原稿エッジ判定箇所の周辺でヒストグラムを生成し、ヒストグラムのピーク値とヒストグラム幅を算出する。ヒストグラムの幅については、例えば、ピーク値を有する副走査方向の座標の前後におけるヒストグラムの値が予め定められた閾値(第2所定値)である副走査方向の位置間の距離をヒストグラム幅として算出すればよい。なお、図20の例では2値画像データを使用しているが、例えばグレースケール画像データを使用してもよく、その場合にも同様のヒストグラムのピーク値とヒストグラム幅が得られる。
なお、下端エッジ候補がない場合には、カラー画像入力装置2において読み取り可能な最大画像サイズに対応する副走査方向の座標を原稿下端エッジの副走査座標として画像領域判定部45に直接、あるいは原稿下端検出部を介して出力すればよい。また、下端エッジ候補がない場合に、副走査方向の各行についてヒストグラムを作成し、各行のピーク値とヒストグラム幅を算出して原稿下端検出部44に出力するようにしてもよい。
原稿下端検出部44は、ヒストグラム生成部43が算出したヒストグラムのピーク値とヒストグラム幅とに基づいて、各原稿エッジ判定箇所について、原稿の下端エッジであるか否かを判定し、下端エッジであると判定した原稿エッジ判定箇所の副走査方向の座標を画像領域判定部45に出力する。例えば、原稿下端検出部44は、ヒストグラムピーク値が予め定められた閾値(第1所定値。例えば10)以上であり、かつヒストグラム幅が予め定められた閾値(第3所定値。例えば4)以下の場合に、原稿の下端エッジであると判定する。図20の例では、原稿エッジ判定箇所2が上記の条件を満たすため、原稿の下端エッジであると判定される。
なお、図21に示すように、原稿エッジ判定箇所1に画像が存在している場合、原稿エッジ判定箇所1のヒストグラムピーク値は比較的大きな値(図21の例では12)になり、一方の原稿エッジの判定条件を満たすものの、画像の場合にはヒストグラム幅も比較的大きくなるので(図21の例では7)、他方の原稿エッジの判定条件は満たさない。このため、上記の2つの判定条件を用いることにより、原稿エッジ判定箇所に画像が存在している場合であっても、当該原稿エッジ判定箇所が原稿の下端エッジであるか否かを適切に判定できる。
図22は、原稿下端エッジの判定処理の流れを示すフロー図である。まず、ヒストグラム生成部43は、信号変換部42から入力された原稿上端エッジの両端座標を用いて原稿上端の主走査方向についての画素数を算出し、算出した主走査方向についての画素数に対応する副走査方向の画素数の候補、すなわち下端エッジ候補を決定する(S11)。
次に、ヒストグラム生成部43は、原稿下端エッジであるか否かの判定処理を行っていない下端エッジ候補が存在するか否かを判断する(S12)。そして、下端エッジ候補が存在する場合、ヒストグラム生成部43は、下端エッジ候補についてヒストグラムを生成してヒストグラムのピーク値およびヒストグラム幅を算出し(S13)、算出したピーク値およびヒストグラム幅を原稿下端検出部44に出力する。
原稿下端検出部44は、下端エッジ候補についてのピーク値およびヒストグラム幅に基づいて、各下端エッジ候補が原稿下端エッジの判定条件を満たしているか否かを判定する(S14)。そして、判定条件を満たしていないと判断した場合、S12の処理に戻る。
一方、判定条件を満たしていると判断した場合、この下端エッジ候補に対応する副走査方向の座標を原稿下端エッジの副走査方向座標として画像領域判定部45に出力し(S15)、処理を終了する。
また、S12において判定処理を行っていない下端エッジ候補が存在しないと判断した場合、ヒストグラム生成部43あるいは原稿下端検出部44は、予め設定された最大原稿サイズ(カラー画像入力装置2において読み取り可能な最大原稿サイズ。例えばA3サイズ)に対応する副走査方向の座標を原稿下端エッジの副走査方向座標として画像領域判定部45に出力し(S13)、処理を終了する。
画像領域判定部45は、傾き補正回転処理部41から入力される傾き補正後の上端エッジの両端座標(x ’’,y ’’),(x ’’,y ’’)と、原稿下端検出部44から入力される下端エッジの副走査方向の座標とに基づいて、傾き補正後のRGB画像データの有効画像領域を決定し、傾き補正後のRGB画像データから有効画像領域のデータを抽出して領域分離処理部16に出力する。
図23は、原稿傾き補正部15における処理の流れを示すフロー図である。この図に示すように、傾き補正回転処理部41は、原稿上端検出部13がプレスキャンによって得られたRGB画像データから抽出した原稿上端エッジの両端座標を、本スキャンの解像度に応じた座標系の座標に変換し、信号変換部42および画像領域判定部45に出力する(S21)。
次に、傾き補正回転処理部41は、上記の座標変換によって得られた両端座標を、原稿上端検出部13から入力された傾き角度θに応じて原稿の傾きを補正するように回転させたときの回転後(傾き補正後)の両端座標を算出する(S22)。
次に、傾き補正回転処理部41は、回転後の原稿上端エッジの両端座標を基準として各画素を走査し、上記の逆変換式およびバイリニア補間式を用いて各画素の回転後の画素値を算出し、傾き補正回転後のRGB画像データを得る(S23)。
次に、信号変換部42が傾き補正回転後のRGB画像データを後段のヒストグラム生成部43における処理に適したデータ形式に変換し、ヒストグラム生成部43が副走査方向の原稿エッジ判定箇所毎にヒストグラムを生成し、原稿下端検出部44が上記ヒストグラムのピーク値およびヒストグラム幅に基づいて原稿下端エッジを判定(検出)する(S24)。
その後、画像領域判定部45は、原稿上端エッジの両端座標および原稿下端エッジの副走査方向の座標に基づいて画像有効領域を判定し(S25)、傾き回転補正後のRGB画像データから画像有効領域のデータを抽出して領域分離処理部16に出力して処理を終了する。
なお、上記の説明では、傾き補正回転処理部41がRGB画像データ全体について傾き補正処理を完了した後、この傾き補正後のRGB画像データに基づいて原稿下端エッジの判定処理を行っているが、これに限るものではない。例えば、副走査方向についての所定のデータ処理領域単位(バンド単位)の傾き補正処理が完了する毎に、データ処理領域毎に原稿下端エッジの判定処理を行うようにしてもよい。
図24は、この場合の処理の流れを示すフロー図である。まず、傾き補正回転処理部41は、原稿上端検出部13がプレスキャンによって得られたRGB画像データから抽出した原稿上端エッジの両端座標を、本スキャンの解像度に応じた座標系の座標に変換し、信号変換部42および画像領域判定部45に出力する(S31)。
次に、傾き補正回転処理部41は、上記の座標変換によって得られた両端座標を、原稿上端検出部13から入力された傾き角度θに応じて原稿の傾きを補正するように回転させたときの回転後(傾き補正後)の両端座標を算出する(S32)。
次に、傾き補正回転処理部41は、傾き補正回転処理および原稿下端エッジ判定処理を行うデータ処理領域単位(副走査方向幅BL)を取得する(S33)。図25は、データ処理領域単位の一例を示す説明図である。この図に示す例では、データ処理領域を回転後の画像データにおける副走査方向幅BLのバンド領域として定義している。この場合、バンド単位で傾き補正(回転)処理および原稿下端エッジ判定処理を行うことになる。なお、副走査方向幅BLは、例えば記憶手段(図示せず)に予め記憶させておいてもよい。また、原稿の主走査方向の幅(上端エッジの両端座標間の距離)と副走査方向幅BLとの対応関係を予め設定して記憶手段(図示せず)に記憶させておき、原稿の主走査方向の幅に応じて副走査方向幅BLを設定するようにしてもよい。
次に、傾き補正回転処理部41は、回転後の原稿上端エッジの両端座標を基準として各画素を走査し、上記の逆変換式およびバイリニア補間式を用いて各画素の回転後の画素値を算出して傾き補正回転後のRGB画像データを得る処理をデータ処理領域単位毎に行う(S34)。図25の例の場合、回転後の主走査方向の幅をHSIZEとすると、補正前の画像データをHSIZE×sinθ+BL×cosθライン分取得した時点でバンド1の傾き補正(回転)処理を開始することができる。また、バンド2以降については、補正前の画像データをBL×cosθライン追加で取得する毎に処理を行うことができる。
次に、信号変換部42が傾き補正回転後のRGB画像データを後段のヒストグラム生成部43における処理に適したデータ形式に変換し、ヒストグラム生成部43が副走査方向の原稿エッジ判定箇所毎にヒストグラムを生成し、原稿下端検出部44が上記ヒストグラムのピーク値およびヒストグラム幅に基づいて原稿下端エッジを判定(検出)し(S35)、判定結果を画像領域判定部45に出力する。画像領域判定部45は、原稿下端検出部44から入力される判定結果に基づいて画像有効領域を判定する(S36)。なお、上記判定結果が、原稿下端エッジが検出されなかったことを示す場合には画像有効領域の判定を省略してもよい。
次に、原稿下端検出部44は、原稿下端エッジが検出されたか否かを判断する(S37)。そして、検出されていない場合には、S33の処理に戻り、次のデータ処理領域単位のデータに対して同様の処理を行う。
一方、S37において原稿下端エッジが検出されたと判断した場合、原稿傾き補正部15は処理を終了する。
このように、所定のデータ処理領域毎に傾き補正処理、原稿下端エッジ、および画像領域判定処理を行うことにより、原稿下端エッジが検出された時点で原稿傾き補正部15の各部の処理を終了させることができるので、無駄な処理を省略することができる。
また、傾き補正処理、原稿下端エッジ、および画像領域判定処理を行うために画像メモリ5に格納させておく必要のあるデータは回転前の画像データのうち下端エッジが存在する領域の近傍までのデータだけでよくなるので、格納させておく必要のあるデータ量を低減できる。
また、傾き補正処理と、傾き補正後の画像データに基づく原稿下端エッジ検出処理および画像領域判定処理とを並行して行うことができるので、効率的な処理を行うことができ、処理時間を短縮することができる。例えば、図26に示すように、時刻T1ではバンド1に対してデータ処理領域取得および傾き補正(回転)を行い、時刻T2ではバンド2に対してデータ処理領域取得および傾き補正(回転)を行うとともにバンド1に対して原稿下端エッジ判定を行うことができる。また、時刻T3ではバンド3に対してデータ処理領域取得および傾き補正(回転)を行い、バンド2に対して原稿下端エッジ判定を行い、バンド1に対して画像領域判定処理を行うことができる。
以上のように、本実施形態にかかるデジタルカラー複写機1では、原稿上端検出部13が、本スキャン画像データよりも高解像度のプレスキャン画像データから原稿の副走査方向上流側の端部を示すライン画像を検出し、このライン画像の延伸方向両端部の座標を原稿上端エッジの両端座標として検出し、上記両端座標に基づいてスキャン時の上記原稿の傾き角度を算出する。そして、原稿傾き補正部15が、上記両端座標および上記傾き角度に基づいて本スキャン画像データにおけるスキャン時の原稿の傾きを補正する。これにより、原稿種別にかかわらず原稿の傾きを高精度に補正することができる。
なお、本実施形態では、プレスキャンの開始から原稿傾き補正までの処理を連続して行う場合の例について説明したがこれに限るものではない。例えば、プレスキャンで得られた画像データに基づいて算出した原稿上端エッジの両端座標および傾き角度θと、本スキャンで得られた画像データとを記憶手段に記憶させておき、必要に応じてこれらのデータを読み出して傾き補正処理および出力処理を行うようにしてもよい。図27は、この場合のデジタルカラー複写機1の構成例を示すブロック図である。
この図に示すデジタルカラー複写機1は、カラー画像入力装置2、カラー画像処理装置3a,3b、カラー画像出力装置4、画像メモリ5a,5b、および画像記憶装置6を備えている。
カラー画像入力装置2およびカラー画像出力装置4の構成は図1に示した構成と同様である。
カラー画像処理装置3aは、A/D変換部11、シェーディング補正部12、原稿上端検出部13、および入力階調補正部14を備えている。カラー画像処理装置3bは、原稿傾き補正部15、領域分離処理部16、色補正部17、黒生成下色除去部18、空間フィルタ処理部19、出力階調補正部20、および階調再現処理部21を備えている。カラー画像処理装置3aおよび3bに備えられる各部の機能は、図1に示したカラー画像処理装置3の各部と略同様である。
画像メモリ5a,5bは、カラー画像処理装置3a,3bの各部の処理に用いられる画像データを記憶する記憶手段である。例えば、原稿傾き補正部15は、データ処理領域(バンド)毎に傾き補正処理を行う場合に、1ページ分の傾き補正処理データ転送が完了するまで、データ処理領域単位で傾き補正処理後の画像データを画像メモリ5aに記憶させる。
画像記憶装置6は、原稿上端検出部13で検出された原稿上端エッジの両端座標および傾き角度と、本スキャンによって取得した画像データにA/D変換処理、シェーディング補正処理、および入力階調補正処理を施した画像データとを記憶する記憶手段である。画像記憶装置6は上記各データを保存するための充分な記憶容量を持っていればよく、特に限定されるものではないが、例えばHDD(ハードディスク)を用いることができる。
カラー画像処理装置3aは、原稿上端検出部13がプレスキャンによって取得した画像データから算出した原稿上端エッジの両端座標および傾き角度θと入力階調補正部14が本スキャンによって取得した画像データに入力階調補正を施した画像データとを関連付けて画像記憶装置6に記憶させる。
カラー画像処理装置3bは、操作パネル(図示せず)等を介して入力されるユーザからの指示に応じた所定のタイミングで画像記憶装置6から原稿画像の画像データ、およびこの原稿に対応する上端エッジの両端座標、および傾き角度θを読み出し、原稿傾き補正部15に傾き補正処理、原稿下端エッジ判定処理、および画像領域判定処理を行わせ、傾き補正後の画像データを画像メモリ5bに順次格納させる。領域分離処理部16は、画像メモリ5bに格納されている傾き補正後のデータを順次読み出して領域分離処理を施す。その後、色補正部17、黒生成下色除去部18、空間フィルタ処理部19、出力階調補正部20、および階調再現処理部21は領域分離処理部16から出力される画像データに対して上述した各処理を行い、最終的にカラー画像出力装置4に出力する。
また、本実施形態では、カラー画像出力装置4を備えたデジタルカラー複写機1について説明したが、本発明の適用対象はこれに限るものではなく、例えば画像形成装置を備えないスキャナ(画像読取装置)に適用することもできる。
図28は、本発明をスキャナ(画像読取装置)1bに適用した場合の構成例を示すブロック図である。この図に示すスキャナ1bは、カラー画像入力装置2、カラー画像処理装置3c、画像メモリ5c、および画像記憶装置6cを備えている。カラー画像入力装置2の機能、およびカラー画像処理装置3cに備えられるA/D変換部11、シェーディング補正部12、原稿上端検出部13、入力階調補正部14、および原稿傾き補正部15の機能は図1に示したデジタルカラー複写機1と略同様である。
画像メモリ5cは、カラー画像処理装置3cの各部において用いられる画像データを記憶する記憶手段である。例えば、原稿傾き補正部15は、データ処理領域(バンド)毎に傾き補正処理を行う場合に、1ページ分の傾き補正処理データ転送が完了するまで、データ処理領域単位で傾き補正処理後の画像データを画像メモリ5cに記憶させる。
画像記憶装置6は、原稿傾き補正部15によって傾き補正を施された画像データを記憶する記憶手段である。つまり、スキャナ1bでは、原稿傾き補正部15が傾き補正後の画像データを画像記憶装置6cに記憶させるようになっている。画像記憶装置6は上記画像データを保存するための充分な記憶容量を持っていればよく、特に限定されるものではないが、例えばHDD(ハードディスク)を用いることができる。
なお、傾き補正後データを画像記憶装置6cに記憶させるのではなく、ネットワークを介して他の機器との通信を行う通信手段を設けておき、接続されたコンピュータ、サーバ、デジタル複合機、プリンタ等に送信するようにしてもよい。また、原稿傾き補正の要否をユーザが操作パネル(図示せず)を介して入力するようにしてもよく、ネットワークを介して通信可能に接続されたコンピュータに表示されるスキャナドライバの設定画面(スキャナの読取条件の設定画面)においてユーザがマウスやキーボード等の指示入力手段を用いて行うようにしてもよい。
また、上記実施形態において、デジタルカラー複写機1およびスキャナ1bに備えられるカラー画像処理装置3,3a,3b,3cの各部(例えば原稿上端検出部13および原稿傾き補正部15)は、CPU等のプロセッサを用いてソフトウェアによって実現されるものであってもよい。すなわち、カラー画像処理装置3,3a,3b,3cは、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるカラー画像処理装置3,3a,3b,3cの制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、デジタルカラー複写機1あるいはスキャナ1bに供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって達成される。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、デジタルカラー複写機1あるいはスキャナ1bを通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
また、カラー画像処理装置3,3a,3b,3cの各ブロックは、ソフトウェアを用いて実現されるものに限らず、ハードウェアロジックによって構成されるものであってもよく、処理の一部を行うハードウェアと当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うソフトウェアを実行する演算手段とを組み合わせたものであってもよい。
本発明のコンピュータシステムは、フラットベッドスキャナ・フィルムスキャナ・デジタルカメラなどの画像入力装置、所定のプログラムがロードされることにより上記画像処理などの様々な処理が行われるコンピュータ、コンピュータの処理結果を表示するCRTディスプレイ・液晶ディスプレイなどの画像表示装置、およびコンピュータの処理結果を紙などに出力するプリンタ等の画像形成装置により構成されてもよい。さらには、ネットワークを介してサーバなどに接続するための通信手段としてのネットワークカードやモデムなどが備えられていてもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、原稿の画像を読み取って画像データを取得するスキャナ等の画像読取装置、および画像読取装置で読み取られた画像データに対して原稿の傾き補正、位置補正、ノイズ除去処理、画像領域判定などの画像処理を行う画像処理装置などに適用できる。
本発明の一実施形態にかかる画像処理装置(画像読取装置、画像形成装置)の概略構成を示すブロック図である。 図1の画像処理装置に備えられる画像入力装置の構成を示す断面図である。 図1の画像処理装置におけるプレスキャン画像データの取得方法の一例を示す説明図である。 図1の画像処理装置におけるプレスキャン画像データの取得方法の他の例を示す説明図である。 図1の画像処理装置においてプレスキャン画像データを取得する際のデータ補間方法の一例を示す説明図である。 図1の画像処理装置に備えられる原稿上端検出部の構成を示すブロック図である。 図6の原稿上端検出部に備えられる信号変換部の構成を示すブロック図である。 図7に示した信号変換部に備えられるMTF処理部において用いられるフィルタの一例を示す説明図である。 プレスキャン画像データを2値化した画像データの一例を示す説明図である。 (a)および(b)は、ライン検出処理時に行う各画素に対するラベル割付処理の一例を示す説明図である。 図9に示した画像データに対する右下がりのラインを検出する処理の一例を示す説明図である。 図9に示した画像データに対する左下がりのラインを検出する処理の一例を示す説明図である。 図9に示した画像データに対する副走査方向のラインを検出する処理の一例を示す説明図である。 図6の原稿上端検出部における傾き角度の算出方法を示す説明図である。 図6の原稿上端検出部における傾き角度の算出方法を示す説明図である。 図6の原稿上端検出部における処理の流れを示すフロー図である。 図1の画像処理装置に備えられる原稿傾き補正部の構成を示すブロック図である。 図17の原稿傾き補正部における傾き補正処理方法を示す説明図である。 図17の原稿傾き補正部における傾き補正処理方法を示す説明図である。 図17の原稿傾き補正部における下端エッジ検出処理の一例を示す説明図である。 図17の原稿傾き補正部における下端エッジ検出処理の他の例を示す説明図である。 図17の原稿傾き補正部に備えられる原稿下端検出部における処理の流れを示すフロー図である。 図17の原稿傾き補正部における処理の一例を示すフロー図である。 図17の原稿傾き補正部における処理の他の例を示すフロー図である。 図24の処理における傾き補正方法の例を示すフロー図である。 図24の傾き補正方法におけるデータの処理タイミングを示す説明図である。 図1に示した画像処理装置(画像読取装置、画像形成装置)の変形例を示すブロック図である。 図1に示した画像処理装置(画像読取装置)の変形例を示すブロック図である。
符号の説明
1 デジタルカラー複写機(画像処理装置、画像読取装置、画像形成装置)
1b スキャナ(画像処理装置、画像読取装置)
2 カラー画像入力装置(スキャナ装置)
2a 原稿搬送部
2b スキャナ部
3,3a,3b,3c カラー画像処理装置(画像処理装置)
4 カラー画像出力装置
5,5a,5b,5c 画像メモリ
6,6c 画像記憶装置
10 解像度制御部
13 原稿上端検出部
15 原稿傾き補正部
31 信号変換部
32 第1ラベリング部(第1ライン検出部)
33 第1ライン判定部(第1ライン検出部)
34 第2ラベリング部(第2ライン検出部)
35 第2ライン判定部(第2ライン検出部)
36 ランレングスカウント部(第3ライン検出部)
37 上端エッジ例外判定部(第3ライン検出部)
38 上端エッジ判定部
39 傾き角度算出部
41 傾き補正回転処理部
42 信号変換部
43 ヒストグラム生成部
44 原稿下端検出部
45 画像領域判定部

Claims (14)

  1. スキャナ装置が原稿をプレスキャンして取得したプレスキャン画像データに基づいて、上記スキャナ装置が上記原稿をプレスキャン時と同じ傾き角度で本スキャンして取得した本スキャン画像データにおける原稿の傾きを補正する画像処理装置であって、
    上記スキャナ装置が取得する画像データの解像度を制御する解像度制御部と、
    上記プレスキャン画像データから上記原稿の副走査方向上流側の端部を示すライン画像を検出し、このライン画像の延伸方向両端部の座標を原稿上端エッジの両端座標として検出する原稿上端検出部と、
    上記両端座標に基づいてスキャン時の上記原稿の傾き角度を算出する傾き角度算出部と、
    上記両端座標および上記傾き角度に基づいて上記本スキャン画像データにおけるスキャン時の原稿の傾きを補正する傾き補正部とを備え、
    上記解像度制御部は、上記プレスキャン画像データの解像度を上記本スキャン画像データの解像度よりも高解像度にすることを特徴とする画像処理装置。
  2. 傾き角度を補正した後の上記本スキャン画像データに基づいて、副走査方向の1つ以上の位置毎にヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、
    上記ヒストグラムの値が第1所定値以上であるピーク値を含みかつ上記ヒストグラムの値が第2所定値以上である部分の副走査方向についての幅が第3所定値以下である位置の副走査方向についての座標を原稿下端エッジの副走査方向座標として検出する原稿下端検出部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 上記原稿上端エッジの両端座標と上記原稿下端エッジの副走査方向座標とに基づいて、上記本スキャン画像データにおける上記原稿の画像が存在する領域である画像有効領域を判定する画像領域判定部を備えていることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 上記スキャナ装置は、走査ユニットによって主走査方向1行分の画像データを取得した後、上記走査ユニットを副走査方向に上記原稿に対して相対的に移動させて次の1行分の画像データを取得する処理を繰り返すようになっており、
    上記解像度制御部は、
    上記走査ユニットの上記副走査方向への移動速度を本スキャン時よりも遅くさせることで画像データを取得する行数を増加させるとともに、上記走査によって読み取った各行のデータを主走査方向についてデータ補間することにより、上記プレスキャン画像データの解像度を上記本スキャン画像データの解像度よりも高解像度にすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 上記解像度制御部は、
    上記スキャナ装置が本スキャン時と同じ条件で原稿をスキャンして取得したプレスキャン画像データを主走査方向および副走査方向についてデータ補間することにより、上記プレスキャン画像データの解像度を上記本スキャン画像データの解像度よりも高解像度にすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 上記原稿上端検出部は、上記プレスキャン画像データにおける主走査方向に対して右下がりに傾斜した第1方向に延伸するライン画像を検出する第1ライン検出部と、上記プレスキャン画像データにおける主走査方向に対して左下がりに傾斜した第2方向に延伸するライン画像を検出する第2ライン検出部とを備えており、
    上記第1ライン検出部および上記第2ライン検出部は、上記プレスキャン画像データにおける主走査方向に並ぶ各画素からなる各行のデータを行毎に副走査方向に順次走査しながらライン画像を検出する処理を互いに並行して行うようになっており、
    上記第1ライン検出部および上記第2ライン検出部のうちの一方が先にライン画像を検出したときに、このライン画像の両端部の座標を原稿上端エッジの両端座標として検出することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 上記原稿上端検出部は、上記プレスキャン画像データにおける副走査方向に延伸するライン画像を検出する第3ライン検出部を備えており、
    上記第3ライン検出部は、上記プレスキャン画像データにおける主走査方向に並ぶ各画素からなる各行のデータを行毎に副走査方向に順次走査しながらライン画像を検出する処理を上記第1ライン検出部および上記第2ライン検出部と並行して行うようになっており、
    上記第3ライン検出部が上記第1ライン検出部および上記第2ライン検出部よりも先に2つのライン画像を検出したときに、これら2つのライン画像の副走査方向上流側の端部の座標を原稿上端エッジの両端座標として検出することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 上記解像度制御部は、
    本スキャン時の副走査方向についてのスキャン開始位置を、上記原稿上端エッジの両端座標の検出結果に応じて変更することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画素処理装置。
  9. 上記原稿下端検出部は、上記本スキャン画像データを副走査方向の位置毎に複数のデータ処理領域に分割したデータ処理領域毎に原稿下端エッジの副走査方向座標の検出処理を行うことを特徴とする請求項2または3に記載の画像処理装置。
  10. 原稿をスキャンして上記原稿の画像データを取得するスキャナ装置と、請求項1から9のいずれか1項に記載の画像処理装置とを備えた画像読取装置であって、
    上記画像処理装置は、上記スキャナ装置が原稿をプレスキャンして取得したプレスキャン画像データに基づいて、上記スキャナ装置が上記原稿をプレスキャン時と同じ傾き角度で本スキャンして取得した本スキャン画像データにおける原稿の傾きを補正することを特徴とする画像読取装置。
  11. 請求項1から9のいずれか1項に記載の画像処理装置と、上記傾き補正部によって原稿の傾きを補正した上記本スキャン画像データに応じた画像を記録材上に形成する画像形成部とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
  12. 原稿をプレスキャンして取得したプレスキャン画像データに基づいて、上記原稿をプレスキャン時と同じ傾き角度で本スキャンして取得した本スキャン画像データにおける原稿の傾きを補正する画像処理方法であって、
    上記プレスキャン画像データから上記原稿の副走査方向上流側の端部を示すライン画像を検出し、このライン画像の延伸方向両端部の座標を原稿上端エッジの両端座標として検出するライン検出工程と、
    上記両端座標に基づいてスキャン時の上記原稿の傾き角度を算出する傾き角度算出工程と、
    上記両端座標および上記傾き角度に基づいて上記本スキャン画像データにおけるスキャン時の原稿の傾きを補正する傾き補正工程とを含み、
    上記プレスキャン画像データとして上記本スキャン画像データの解像度よりも高解像度の画像データを用いることを特徴とする画像処理方法。
  13. 請求項1から9のいずれか1項に記載の画像処理装置を動作させるプログラムであって、コンピュータを上記各部として機能させるためのプログラム。
  14. 請求項13に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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