〔実施の形態1〕
本発明の画像処理装置の一形態について図に基づいて説明する。図1(a)は、本実施形態の画像処理装置200の主要構成を示すブロック図である。画像処理装置200は、撮像素子(CCDイメージセンサ、C−MOSセンサ等)により読み取られたRGB信号からなる画像データに対して、画像処理を施し、出力装置(図示せず)に供給する装置である。画像処理装置200は、例えば、CCDイメージセンサを有するデジタルカメラが撮影した(撮像素子により読み取られた)RGB信号からなる画像データ、あるいは、USBメモリやSDカード等の記憶媒体に記憶された撮像素子により読み取られたRGB信号からなる画像データ(連続階調画像)を、印刷する際に「写真プリント」(写真印刷に適した条件を設定するモード)が選択されると、画像処理を施す。あるいは、CCDイメージセンサを有するデジタルカメラで撮影したRGB信号からなる画像データを、画像表示装置(例えばデジタルカメラの液晶ディスプレイ等)にて表示する際に、画像処理を施す。画像表示装置の表示については、後述の実施の形態4で説明する。
画像処理装置200は、YCC色空間変換部25、輝度・彩度判定部26、フィルタ処理部27、RGB色空間変換部28を備えている。なお、以下の説明において、画像データは8ビット(画素値で0〜255)で表されているものとする。
YCC色空間変換部25は、撮像素子により読み取られたRGB信号からなる画像データを輝度信号Y、色差信号Cb、CrからなるYCC信号の画像データ(変換画像データ)に変換する処理を行う。変換は、例えば、以下に示すマトリクス演算式を用いて行うことができる。
ただし、上記のマトリクス演算式で算出した値が0以下の場合は0、255以上の場合は255とする。
また、YCC信号からなる画像データではなく、RGB信号からなる画像データを、輝度信号Y、色差信号U、VからなるYUV信号の画像データ(変換画像データ)に変換してもよい。YUV信号への変換は、例えば以下に示すマトリクス演算式を用いて行うことができる。
あるいは、RGB信号からなる画像データを、CIE1976L*a*b*信号(CIE:Commission Internationale de l'Eclairage:国際照明委員会。L*:明度、a*・b*:色度)からなる画像データに変換してもよい。この変換は、例えば以下に示す演算式によって行うことができる。
なお、上記演算式におけるXr、Yr、Zrの値は、対象とする物体色の白色点における3刺激値なので、例えば、(R,G,B)=(255,255,255)の画像をディスプレイに表示させ、測色器で測定したX、Y、Z値を用いる。
輝度・彩度判定部26は、YCC信号のY、Cb、Crそれぞれの値に対して閾値を設定し、低輝度かつ低彩度であるか否かを判定する。例えば、以下の3つの条件を全て満たす場合のみ、低輝度かつ低彩度であると判定する。輝度が高い場合、あるいは、彩度が高い場合は、色ズレが目立ちにくいため、後段のフィルタ処理部27での平滑化処理を適用する必要はない。
また、YUV信号を処理対象とする場合は、以下の3つの条件を全て満たす場合のみ、低輝度かつ低彩度であると判定する。
また、色空間を変換された画像データがCIE1976L*a*b*信号を処理対象とする場合は、例えば、以下の3つの条件を全て満たす場合のみ、低輝度かつ低彩度であると判定する。
フィルタ処理部27は、YCC信号のCr信号、Cb信号それぞれの値と、フィルタ係数との畳み込み演算により、画素値に対する重み付き平滑化(平均化)処理を施す。また、YUV信号を処理対象とする場合には、U信号、V信号それぞれの値と、フィルタ係数との畳み込み演算により、画素値に対する重み付き平均化処理を施す。また、CIE1976L*a*b*信号を処理対象とする場合には、a*信号、b*信号それぞれの値と、フィルタ係数との畳み込み演算により、画素値に対する重み付き平均化処理を施す。
フィルタ処理部27での平滑化処理に用いられるフィルタ係数としては、例えば以下のような3×3の値を用いることができる。
色相が無彩色から離れている場合、色ズレが大きいと判断し、フィルタ係数の平滑度を変えてもよい。例えば、YCC信号を用いる場合、以下の条件を満たせば、より平滑度を強めたフィルタ係数を用いるようにしてもよい。
また、YUV信号を処理対象とする場合、以下の条件を満たせば、より平滑度を強めたフィルタ係数を用いるようにしてもよい。
また、CIE1976L*a*b*信号を処理対象とする場合、以下の条件を満たせば、より平滑度を強めたフィルタ係数を用いるようにしてもよい。
平滑度を強めたフィルタ係数としては、例えば以下のような5×5の係数を用いることができる。
RGB色空間変換部28は、YCC信号からなる画像データをRGB信号からなる画像データに再変換する処理を行うブロックである。再変換は、例えば以下に示すマトリクス演算式を用いて行うことができる。
また、YUV信号を処理対象とする場合には、YUV信号からなる画像データをRGB信号からなる画像データに再変換する。この場合は、以下に示すマトリクス演算式を用いて行うことができる。
また、CIE1976L*a*b*信号を処理対象とする場合には、CIE1976L*a*b*信号からなる画像データをRGB信号からなる画像データに再変換する。この場合は、例えば、以下に示す演算式を用いて行うことができる。
なお、画像データを、一旦、JPEGフォーマットで記憶する場合、JPEGフォーマットではYCC信号に基づいて処理がなされるので、YCC信号からなる画像データをRGB信号からなる画像データに再変換する必要はない。
本実実施形態では、撮像素子により読み取られたRGB信号からなる画像データは、YCC変換処理部25、輝度・彩度判定部26、フィルタ処理部27、RGB色空間変換部28にて順に処理される。なお、輝度・彩度判定部26での処理を行わずに、全ての入力画像データ(画素)に対して、フィルタ処理を行うようにしてもよい。
以上のように、本実施形態の画像処理装置200は、撮像素子により読み取られたRGB信号からなる画像データを、一旦、輝度信号と色度信号とからなる画像データにし、色度信号に平滑処理を施す。この処理により、色ズレや偽色のような、細かい色ムラを低減することができる。ここで、人間の目は、輝度の変化に対しては敏感であるが、色度(色の差)については輝度ほど敏感ではない。そのため、色度信号に平滑化処理を施すことで、ぼやけた画像になりにくくすることができる。このように、画像処理装置200によると、画像に発生する色ズレや偽色を低減させ、画質を向上させることができる。
また、画像処理装置200は、輝度・彩度判定部26を備えていることで、低輝度かつ低彩度である、輝度信号と色度信号とからなる画像データの色度信号に対して、平滑化処理を行う。よって、偽色が目立ちやすい暗部(低輝度かつ低彩度)の色差信号を平滑化することで、偽色を低減させ、画質を向上させることができる。それとともに、暗部以外の部分の色差信号は平滑化しないことで、彩度の低下による画質劣化を抑制できる。よって、より高画質の画像を提供することができる。
また、画像処理装置200は、RGB色空間変換部28を備えていることで、例えば、平滑化処理が施された画像データを印刷、送信する前に、表示部などで確認できる。このように、RGB信号からなる画像データに再変換することで、信号の復号処理を行うことなく速やかに種々の処理に対応することができる。
(処理フロー)
図2(a)に本実施形態における画像処理についてのフローチャートを示す。
まず、RGB信号の画像データをYCC信号に変換する(S10)。次に、YCC信号の値を用いて、各画素が低輝度かつ低彩度であるか否かを判定する(S20)。低輝度ではない、または低彩度ではないと判定した場合は(S20にてNO)、RGB信号に変換する(S40)。低輝度かつ低彩度であると判定した場合は(S20にてYES)、YCC信号のCbおよびCr信号の値に対して、平滑フィルタによる平滑処理を施す(S30)。そして、RGB信号に変換する(S40)。
〔実施の形態2〕
本発明の画像処理装置の他の形態について図に基づいて説明する。図1(b)は、本実施形態の画像処理装置300の主要構成を示すブロック図である。画像処理装置300は、撮像素子(CCDイメージセンサ、C−MOSセンサ等)により読み取られたRGB信号からなる画像データに対して、画像処理を施し、出力装置(図示せず)に供給する装置である。本実施形態では、CCDラインセンサを有するスキャナ(画像入力装置)によって読み取られた(撮像素子により読み取られた)RGB信号からなる画像データを、プリント出力する際に、画像処理を施す画像処理装置300について、説明する。なお、プリント出力については、後述の実施の形態3で説明する。
画像処理装置300は、YCC色空間変換部25、輝度・彩度判定部26、フィルタ処理部27、RGB色空間変換部28、および領域分離処理部29を備えている。実施の形態1と同様の構成については同じ名称で同じ符号を付し、説明は省略する。
領域分離処理部29は、撮像素子により読み取られたRGB信号からなる画像データに基づき、入力画像の画素毎に、当該画素がどの画像領域に分類されるのかを判別し、この判別結果を示す領域分離信号を生成する処理を行う。ここで、領域分離処理部29において判別される画像領域には、黒文字領域,色文字領域,網点領域等がある。なお、領域分離処理は、画素毎に画像領域の判定を行う形態ではなく、複数の画素よりなるブロック毎に画像領域の判定が行われる形態であってもよい。
画像処理装置300も画像処理装置200と同様の効果を奏する。さらに、画像処理装置300では、領域分離処理部29を備えていることで、色ズレによる画質劣化が目立ちやすい文字領域や、網点領域の色度信号に対して、フィルタ処理部27が平滑化処理して、色ズレを低減させる。それとともに、上記以外の領域の色度信号は平滑化しないことで、彩度の低下による画質劣化を抑制できる。
(処理フロー)
図2(b)に本実施形態における画像処理についてのフローチャートを示す。
まず、RGB信号の画像データをYCC信号に変換する(S10)。次に、YCC信号の値を用いて、各画素が低輝度かつ低彩度であるか否かを判定する(S20)。低輝度ではない、または低彩度ではないと判定した場合は(S20にてNO)、RGB信号に変換する。低輝度かつ低彩度であると判定した場合は(S20にてYES)、領域分離信号を用いて、黒文字領域または網点領域であるか否かを判定する(S21)。黒文字領域ではなく、かつ網点領域ではないと判定した場合は(S21にてNO)、RGB信号に変換する。黒文字領域または網点領域であると判定した場合は(S21にてYES)、YCC信号のCbおよびCr信号の値に対して、平滑フィルタによる平滑処理を施す(S30)。そして、RGB信号に変換する(S40)。
あるいは、輝度・彩度判定部26での処理を行わないようにしてもよい。例えば、黒文字のみよりなる原稿の場合、低輝度かつ低彩度であるため、例えば、原稿種別自動判別部において、黒文字原稿(原稿種別が文字原稿、自動カラー判定(ACS:Auto Color Selection)の結果が無彩である、原稿)と判定されている場合、輝度・彩度判定を行わなくてもよい。この場合の処理の流れを図2(c)に示す。なお、図2(b)で説明した処理と同じ処理については、同じステップ番号を付し、説明を省略する。
図2(c)に示すように、S10の後に、RGB信号の画像データの原稿が文字原稿か否かを判定する(S11)。文字原稿でない場合(S11にてNO)、S20に進む。文字原稿である場合(S11にてYES)、RGB信号の画像データが無彩色であるかを判定する(S12)。無彩色でない場合(S12にてNO)、S20に進む。無彩色である場合(S12にてYES)、S30に進み、S40に進む。S20でYESの場合S30に進み、NOの場合S40に進む。なお、S10,S11,S12の処理は、順番が異なっても、並列して行われても構わない。原稿種別自動判別部については、後述の実施の形態3で説明する。
また、原稿種別自動判別部を備えていない画像処理装置では、領域分離処理において、有彩色の文字領域または網点領域の画像データ(文字印刷写真原稿の画像データ)に対してのみ輝度・彩度判定を行うようにしてもよい。この場合の処理の流れを図2(d)に示す。なお、図2(b)、(c)で説明した処理と同じ処理については、同じステップ番号を付し、説明を省略する。
図2(d)に示すように、S10の後に、S11を行う。S11にてYESの場合、RGB信号の画像データが有彩色であるかを判定する(S13)。S11にてNOの場合、RGB信号の画像データが網点領域に属するかを判定する(S14)。S13で有彩色であるない場合にも(S13にてNO)、S14に進む。網点領域に属する場合(S14でYES)、S20に進む。網点領域に属する場合(S14でNO)の場合、S40に進む。S20にてYESの場合、S30に進み、S40に進む。S20にてNOの場合、S40に進む。なお、S10,S11,S13の処理は、順番が異なっても、並列して行われても構わない。
文字印刷写真原稿の多くは、黒文字と印刷写真より構成されていることが多い。ここで、黒文字は低輝度かつ低彩度であるので、低輝度かつ低彩度であるか否かの判定は、印刷写真(網点領域)についてのみ行うことで、効率よく処理を行うことができる。
(原稿種別の判別処理)
原稿種別の判別は、例えば、特許文献2(特開2002−232708号公報)に記載の以下の(1)〜(7)の方法を用いることができる。
(1)まず、注目画素を含むn×m(例えば、7×15)のブロックにおける最小濃度値および、最大濃度値を算出する。
(2)算出された最小濃度値と最大濃度値との差分である最大濃度差を算出する。
(3)隣接する画素の濃度差の絶対値の総和である総和濃度繁雑度(例えば、主走査方向と副走査方向について算出した値の和)を算出する。
(4)算出された最大濃度差と最大濃度差閾値との比較、及び算出された総和濃度繁雑度と総和濃度繁雑度閾値との比較を行う。最大濃度差<最大濃度差閾値かつ総和濃度繁雑度<総和濃度繁雑度閾値のとき、注目画素は下地・印画紙写真領域に属すると判定する。上記条件を充たさないとき、注目画素は文字・網点領域に属すると判定する。
(5)下地・印画紙写真領域に属すると判定された注目画素が、最大濃度差<下地・印画紙写真判定閾値を充たすとき、注目画素は、下地領域に属すると判定する。上記条件を充たさないとき、注目画素は、印画紙写真(連続階調領域)に属すると判定する。
(6)文字・網点領域に属すると判定された注目画素が、総和濃度繁雑度<最大濃度差に文字・網点判定閾値を掛けた値の条件を充たすとき、注目画素は、文字領域に属する文字画素であると判定し、上記条件を充たさないとき、網点領域に属する網点画素であると判定する。
(7)下地領域、印画紙写真領域、文字領域および網点領域に分類された画素数をカウントし、それぞれのカウント値と予め定められている下地領域、印画紙写真領域、網点領域及び文字領域についての閾値と比較して、原稿全体の種別を判定する。例えば、文字、網点、印画紙写真の順に検出精度が高いとすると、文字領域の比率が全画素数の30%以上の場合には文字原稿、網点領域の比率が全画素数の20%以上の場合には網点原稿(印刷写真原稿)、印画紙写真領域の比率が全画素数の10%以上の場合には印画紙写真原稿であると判定する。また、文字領域の比率と網点領域の比率とが、それぞれ閾値以上であるとき、文字/網点原稿(文字印刷写真原稿)であると判定する。
(自動カラー判別(ACS)処理)
ACS処理とは、入力画像データに基づいて、無彩色画像か有彩色画像かを自動判定する技術であり、次の方法を用いることができる。
画素毎に有彩色画素であるか無彩色画素であるかを判別する。そして、与えられる画素順で所定数以上の連続する有彩色画素群が検知された場合に、この有彩色画素群を有彩色ブロックとして認識し、1ライン中に所定数以上の有彩色ブロックが存在していれば、そのラインを有彩色ラインとして計数する。原稿中の有彩色ラインが所定数以上存在している場合に、有彩色画像であると判定し、所定数未満である場合に、無彩色画像であると判定する。なお有彩色ブロックと認識する基準となる画素数、有彩色ラインとして認識する基準となる有彩色ブロック数及び有彩色画像であると判定する基準となる有彩色ライン数は、適切に設定すればよい。
有彩色画素であるか又は無彩色画素であるかを画素毎に判別する方法としては。以下の(1)あるいは(2)の方法など公知の方法を使用することができる。
(1)下記式に示すように、RGB信号の最大値と最小値との差分を閾値THaと比較する。なお下記式において、max(R,G,B)はRGB信号の最大値を示し、min(R,G,B)はRGB信号の最小値を示す。
max(R,G,B)−min(R,G,B)>THa(例えば20)
RGB信号の最大値と最小値との差分がTHaを超過した場合に、有彩色画素であると判定する。
(2)RGB信号の各色成分の差分の絶対値を求めて閾値と比較する。
ACS処理として、次のようにしてもよい。先ず、RGB信号の最大値と最小値との差分を閾値THa(例えば20)と比較し、画素が有彩色であるか否かを判定する。そして有彩色として判定された画素を原稿全体で計数し、例えば有彩色画素数が7000以上である場合に、有彩色画像(カラー原稿)であると判定し、有彩色画素数が7000未満の場合は、無彩色画像(モノクロ原稿)であると判定する。
なお閾値THaを原稿全体の画素数に対する有彩色画素数の割合でなく、絶対数とするのは、通常のサイズ(例えばA4サイズ)よりも大きなサイズ(例えばA3サイズ)の原稿において、一部着色された原稿(例えば捺印された原稿)を有彩色の原稿と判定するためである。上記処理を文字と判定された画素にのみ適用するようにしても良い。これにより、文字が色文字であるのか、黒文字であるのかの判定を行うことができる。
有彩色又は無彩色の判定方法としては、RGB信号の各色成分の差分の絶対値を求めて閾値と比較する方法、その他の公知の判定方法を用いてもよい。すなわち、有彩色又は無彩色の判定方法は、上述の例示した方法に限定されず、有彩色又は無彩色を精度良く判定することができる方法であればよい。また、読み取られた原稿が有彩色画像であるか、無彩色画像であるかの判定方法も上記に限定されるものではなく、公知の技術を用いて行うようにしてもよい。
〔実施の形態3〕
(画像形成装置)
本実施形態では、実施の形態1の画像処理装置200、実施の形態2の画像処理装置300を画像形成装置に適用した一形態について説明する。
本実施形態の画像形成装置100は、コピアモード・プリントモード・ファクシミリ送信モード・ファクシミリ受信モード・イメージ送信モードの中からいずれかのモードが選択されると、選択されたモードを実行するデジタルカラー複合機である。
コピアモード(複写モード)とは、画像データを読み込み(原稿を読み取って画像データを生成し)、この画像データの画像を用紙に印刷するモードを意味する。また、プリントモードとは、画像形成装置100に接続されているコンピュータから送られてくる画像データの画像を記録シートに印刷するモードを意味する。プリントモードには、デジタルカメラやUSBメモリ、SDカード等から読み込まれた画像データを用紙に印刷するモードも含まれる。ファクシミリ送信モードとは、原稿を読み取って得られる画像データを電話回線によって外部装置に送信する通常のファクシミリモードと、前記画像データをメールに添付してインターネットによって送信するインターネットファクシミリモードとを意味する。ファクシミリ受信モードとは、外部装置から画像データをファクシミリにて受信し、受信した画像データの画像を用紙に印刷するモードを意味する。
イメージ送信モードとは、(1)原稿を読み取って生成した画像データを電子メールに添付して指定されたアドレスへ送信するモード(scan to e-mailモード)、(2)原稿を読み取って生成した画像データをユーザにより指定されたフォルダに送信するモード(scan to ftpモード)、(3)原稿を読み取って生成した画像データを画像形成装置に装着されたUSBメモリなどに送信するモード(scan to usbモード)を意味する。なお、本実施形態においては、画像処理の動作上から、ファクシミリ送信モードとイメージ送信モードとを上記のように分類している。しかし、モードの分類は上記に限定されない。
また、コピアモード・プリントモードが選択されている場合、利用者は、モノクロ画像を出力するモノクロモード,フルカラーの画像を出力するフルカラーモードのいずれかを選択できるようになっている。
画像形成装置100は、図3に示すように、画像入力装置1、実施の形態2の画像処理装置300を適用した画像処理装置300a、画像出力装置3、受信装置4、送信装置5、記憶装置6、制御部7、操作パネル9を有している。さらに、データ入力端末8、実施の形態1の画像処理装置200を適用したソフトウェア処理部200aを有している。
画像入力装置1は、コピアモード、ファクシミリ送信モード、イメージ送信モードにおいて、原稿を読み取り画像データを生成する画像読取手段である。より具体的に説明すると、画像入力装置1は、CCD(Charge Coupled Device)ラインセンサを備えたスキャナ部を有し、原稿から反射してきた光を、RGBに色分解された電気信号(アナログの画像信号)に変換し、この電気信号を画像処理装置300aに入力する。
なお、画像入力装置1は、上記のフルカラーモード,モノクロモードのいずれのモードが選択されている場合であっても、フルカラーにて原稿画像の読み取りを行う。
画像処理装置300aは、画像データ(画像信号)に対して画像処理を施す集積回路であり、ASIC(Application specific integrated circuit)から構成される。画像処理装置300aは、以下の構成を有するが、上記で図1を用いて説明した構成については、同じ番号を付し、上記で説明した内容については簡略する。画像処理装置300aは、図3に示すように、A/D(アナログ/デジタル)変換部21、シェーディング補正部22、入力処理部23、原稿種別自動判別部24、YCC色空間変換部25、輝度・彩度判定部26、フィルタ処理部27、RGB色空間変換部28、領域分離処理部29、圧縮処理部30、領域分離信号圧縮部31、復号部32、領域分離信号復号部33、画質調整部34、色補正部35、黒生成/下色除去部36、空間フィルタ部37、変倍部38、出力階調補正部39、中間調生成部40の各ブロックを有している。画像処理装置300aに含まれる各ブロックの処理内容については後で詳述する。
画像処理装置300aは、コピアモード、ファクシミリ送信モード、イメージ送信モードにおいて、画像入力装置1から送られてきた画像データに画像処理を行う。また、プリントモードにおいて、ソフトウェア処理部200aから記憶装置6に一旦保存された画像データに画像処理を行う。また、ファクシミリ受信モードにおいて、外部装置から受信した画像データに画像処理を行うようになっている。そして、画像処理装置300aは、コピアモード、プリントモード、ファクシミリ受信モードにおいて、画像処理を施した画像データを画像出力装置3に送信し、ファクシミリ送信モードにおいて、画像処理を施した画像データを送信装置5に送信するようになっている。また、画像処理装置300aは、イメージ送信モードのscan to e-mailモードにおいて、画像処理を施した画像データをメール処理部(不図示)に送信し、scan to ftpモードにおいて、画像処理を施した画像データを所定のフォルダに送信し、scan to usbモードにおいて、画像処理を施した画像データをデータ入力端末8に接続したUSBメモリに送信する。
画像出力装置(プリンタ)3は、画像処理装置200bから送られてきた画像データの画像を例えば用紙等の記録シート上に印刷(形成)するものである。画像出力装置3としては、例えば、電子写真方式またはインクジェット方式を用いたカラープリンタを挙げることができる。なお、本実施形態においての「印刷」とは、プリントモードにおける印刷、コピアモードでの印刷、ファクシミリ受信モードでの印刷のいずれかを意味する。
受信装置4は、電話回線またはインターネットに接続しており、ファクシミリ通信によって外部装置から画像データを受信する装置である。また、送信装置5は、電話回線またはインターネットに接続しており、画像入力装置1にて入力された画像データをファクシミリ通信によって外部装置へ送信する装置である。
記憶装置6は、画像処理装置200bにて扱われる画像データを一旦保存するための装置であり、例えばハードディスクである。
制御部7は、CPU(Central Processing Unit)あるいはDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサを含むコンピュータであり、画像形成装置100に備えられる各種ブロックを統括的に制御するものである。また、制御部は、画像形成装置に備えられる各ブロッック間のデータ転送を制御する機能も有する。
データ入力端末8は、プリントモードで印刷する画像データを入力するための装置である。USB(Universal Serial Bus)メモリやSD(Secure Digital Memory Card)カードなどのデータ記憶機器を接続するインタフェースを有し、データ記憶機器に保存されている画像データを取得し、ソフトウェア処理部200aに画像データを渡す。
ソフトウェア処理部200aは、データ入力端末8から送られてきた画像データに対して、画像処理を施す装置であり、例えばCPUを搭載したコンピュータで構成される。本実施形態では、データ入力端末8のUSB端子に接続されたデジタルカメラやUSBメモリ、SDカードに記憶されているデジタル画像を読み出してYCC色空間変換処理、輝度・彩度判定処理、第一フィルタ処理、RGB色空間変換処理行う。すなわち、ソフトウェア処理部200aにおいて、YCC色空間変換部25、輝度・彩度判定部26、フィルタ処理部27、RGB色空間変換部28と同等の処理を実現する。
ソフトウェア処理部200aにて処理が施された画像データは、圧縮され記憶装置6に送られ、保存される。圧縮された画像データを復号し、復号された画像データに対する処理は、以下で説明する画像入力装置1より読み込まれた画像データと同じである。あるいは、昇華型プリンタ、熱転写プリンタを別途設け、ソフトウェア処理された画像データに対して最適化された色補正処理、黒生成した色除去処理、第二空間フィルタ処理、画素単位での階調生成処理を行って、上記プリンタより出力するようにしてもよい。
操作パネル9は、画像形成装置100の入力インタフェースである。本実施形態では操作パネル9は、タッチパネルとして設けられており、画像形成装置100に対して各種コマンドの入力を行うためのGUI(グラフィカルユーザインターフェイス)や操作ガイドが表示される。
次に、コピアモードにおいて、画像処理装置300aの各ブロックにて実行される処理の内容を詳細に説明する。なお、画像処理装置300aには、或るモードaが選択されている時は動作する一方で前記モードaとは異なるモードbが選択されている時は動作しないようなブロックが存在する(モードa、モードbは、コピアモード、ファクシミリ送信モード、ファクシミリ受信モード、イメージ送信モードのいずれかである)。また、選択されているモードに応じて処理内容を変更するブロックも存在する。そこで、以下では、画像処理装置300aに含まれる各ブロックにて実行される処理の内容について、コピアモードついて説明する。
A/D(アナログ・デジタル)変換部21は、画像入力装置1から送られてきたカラー画像信号(RGBアナログ信号)をデジタルの画像データ(RGBデジタル信号)に変換するブロックである。シェーディング補正部22は、A/D変換部21から送られてきた画像データに対して、画像入力装置1の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を施すブロックである。入力処理部23は、シェーディング補正部22より送られてくるRGBの画像データのそれぞれに対してγ補正処理などの階調変換処理を施すブロックである。
原稿種別自動判別部24は、入力処理部23にてγ補正等の処理がなされたRGB信号の画像データ(RGBの濃度信号)に基づき、画像入力装置1にて読み取られた原稿の種別の判定を行う。ここで、判定される原稿の種別としては、文字原稿、印刷写真原稿、文字と印刷写真とが混在した文字印刷写真原稿等がある。また、原稿種別自動判別部24は、上記画像データに基づき、読み取られた原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるのかの判別を行う処理である自動カラー判別処理(ACS:Auto Color Selection)を行うことができる。原稿種別自動判別部24から出力されるRGB信号の画像データは、YCC色空間変換部25、領域分離処理部29に入力される。
YCC色空間変換部25、輝度・彩度判定部26、フィルタ処理部27、RGB色空間変換部28、領域分離処理部29は、実施の形態1と同様である。
圧縮処理部30は、RGB色空間変換部28から送られてくる画像データ(RGB信号)を符号化する処理を行うブロックである。なお、上記符号化は、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式に基づいて行われる。
領域分離信号圧縮部31は、画素毎に生成された領域分離信号に対して圧縮処理を施すブロックである。なお、領域分離信号圧縮部31における圧縮処理は、例えば、可逆圧縮方法であるMMR(Modified Modified Reed)方式、MR(Modified Reed)方式に基づいて行われる。
制御部7は、圧縮処理部30から出力された符号化コード(符号化された画像データ)と領域分離信号圧縮部31から出力された領域分離信号コード(圧縮された領域分離信号)とを一旦記憶装置6に保存し、ファイリングデータとして管理する。そして、制御部7は、コピー出力動作が指示された場合、記憶装置6から上記の符号化コードおよび当該符号化コードに対応する領域分離信号コードを読み出し、復号部32、領域分離信号復号部33にそれぞれ引き渡す。
なお、制御部7は、上記符号化コードの保存アドレスまたはデータ名と、領域分離信号コードの保存アドレスとを対応付けて管理テーブルに記入する。つまり、制御部7は、当該管理テーブルを用いて、符号化コードおよび領域分離信号コードの読み出しまたは書き込みの制御を行っている。
復号部32は、上記符号化コードに対して復号化処理を施すことによって、上記符号化コードをRGBの画像データに伸張する。また、領域分離信号復号部33は、上記領域分離信号コードに対して復号化処理を施す。復号化した領域分離信号は、黒生成/下色除去部36、空間フィルタ部37、中間調生成部40に引き渡される。そして、黒生成/下色除去部36、空間フィルタ部37、中間調生成部40においては、画像領域の種類に応じて画像処理内容の切替えが行われる。
画質調整部34は、復号部32から送られてくるRGBの画像データについて、下地の検出を行って下地除去補正を行う。さらに、画質調整部34は、ユーザによって操作パネル9から入力される設定情報に基づいて、RGBのバランス(カラー調整、赤み青みといった全体のカラー調整)、明るさ、鮮やかさの調整を行う。
色補正部35は、フルカラーモードが選択されている場合、RGBの画像データをCMYの画像データに変換する色補正処理を行うと共に、当該画像データに対して色再現性を高める処理を施すブロックである。なお、上記の色補正処理は、入力値(RGB)と出力値(CMY)とを対応付けたLUT(ルックアップテーブル)を作成し、作成したLUTから出力値をルックアップすることによって実現される。
黒生成/下色除去部36は、フルカラーモードが選択されている場合、色補正部から出力されたCMYの画像データから黒(K)の画像データを生成する黒生成を行う一方、元のCMYの画像データから黒(K)の画像データを差し引いて新たなCMYの画像データを生成する処理を行うブロックである。これにより、フルカラーモードが選択されている場合、図1に示されるように、CMYの画像データは黒生成/下色除去部によってCMYKの4色の画像データに変換される。
空間フィルタ部37は、黒生成/下色除去部36より出力されるCMYKまたはCMYの画像データに対して、領域分離信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理、平滑化処理等)を行う。つまり、空間フィルタ部37では、領域分離信号に基づいて、画像領域毎に異なる画像処理が実行される。
変倍部38は、操作パネル9を介してユーザによって入力される変倍コマンド(印刷画像の倍率を示した情報)に基づいて、画像の拡大や縮小処理を行うブロックである。
出力階調補正部39は、変倍部38から出力された画像データに対して、用紙等の記録媒体に出力するための出力γ補正処理を行うブロックである。中間調生成部40は、誤差拡散法やディザ法を用いて、画像出力装置3において画像を印刷するために必要な階調再現処理(中間調生成処理)を実行するものである。
そして、中間調生成部40から出力されるCMYKまたはCMYの画像データは画像出力装置に引き渡され、画像出力装置3は、当該画像データの画像を記録媒体(例えば紙等)上に印刷する。
本実施形態では、画像入力装置1で原稿の読み取りが行われた画像データには、YCC色空間変換処理、輝度・彩度判定処理、第一フィルタ処理、及びRGB色空間変換処理が実行される。よって、コピアモード、ファクシミリ送信モード、イメージ送信モードでは、上記各処理が行われる。また、ソフトウェア処理部200aにて、コンピュータで処理が行われるので、ソフトウェア処理部200aで処理された画像データを印刷する場合は、プリントモードに含まれる。従って、プリントモードでは、YCC色空間変換処理、輝度・彩度判定処理、第一フィルタ処理、及びRGB色空間変換処理が実行される。なお、
デジタルカメラやUSBメモリ、SDカードに記憶されているデジタル画像を印刷する際に、「写真プリント」が選択された場合のみ、ソフトウェア処理部200aは、YCC色空間変換処理、輝度・彩度判定処理、第一フィルタ処理、RGB色空間変換処理を施してもよい。ファクシミリ受信モードでは、上記各処理は実行されない。
また、操作パネル9によりユーザから写真プリントが選択されると、YCC色空間変換部25での変換およびフィルタ処理部27での平滑化処理(こられを合わせて偽色抑制処理と称する)を行うか否かの選択を、ユーザに促す表示を操作パネル9に表示してもよい。この場合、操作パネル9によりユーザから偽色抑制処理の指示入力を受け付と、YCC色空間変換部25での変換およびフィルタ処理部27での平滑化処理を行うことになる。
なお、本実施形態では、画像形成装置100には、画像処理装置200を適用した画像処理装置200aと、画像処理装置300を適用した画像処理装置300aとの2つが設けられているが、画像形成装置100に、どちらか一方のみが設けられていてもよい。あるいは、以下のような形態でもよい。
ソフトウェア処理部200aが無く、データ入力端末8から送られてきた画像データが、画像処理装置300aのYCC色空間変換部25に入力される形態であってもよい。これは、ソフトウェア処理部200aが画像処理装置300a内部の一部と共通の形態である。ただし、この場合には、画像データのファイルフォーマットを識別する処理部と画像データの復号を行う処理部が必要になる。使用されるファイルフォーマットとして、JPEG、TIFF、RAWが考えられる。JPEGは、輝度信号・色度信号を符号化しているので、ファイルフォーマットがJPEGの場合は、復号処理を行う必要がある。復号されたデータは輝度信号・色度信号になっているので、YCC色空間変換部25の処理はスルーになる。ファイルフォーマットがTIFFの場合は、そのまま処理が行われる。RAWデータはメーカーによってファイルフォーマットが異なるので、ファイルフォーマットを変換する処理部が必要になる。
〔実施の形態4〕
(デジタルカメラ)
本実施形態では、実施の形態1の画像処理装置200をデジタルカメラに適用した一形態について説明する。
図4に示すように、本実施形態のデジタルカメラ400は、画像入力装置10、実施の形態1の画像処理装置200を適用した画像処理装置200b、画像表示装置11を備えている。本実施形態では、上記実施の形態1、3と同様の構成については同じ名称で同じ符号を付し、上記で説明した内容と異なる点以外の説明は省略する。
画像入力装置10は、例えば光学レンズ、カラーフィルタ、受光素子であるCCD(Charge Coupled Device)等により構成される。画像入力装置10より画像処理装置200bに出力される画像データは、CCDにおいて電気的信号に変換されたRGBのアナログ信号である。
画像処理装置200bは、A/D変換部21、入力処理部23、YCC色空間変換部25、輝度・彩度判定部26、フィルタ処理部27、RGB色空間変換部28、圧縮処理部30、記憶装置6を備える。
入力処理部23は、画像入力装置10の結像系・撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理や光源の色温度に基づくホワイトバランスの調整を行う。
圧縮処理部30では、対象の画像データが占める記憶容量を節約したり、データ転送する際の時間を短縮したりするためにJPEG(Joint Picture Experts Group)方式などを用いてデータサイズを圧縮する。JPEG方式を用いる場合、RGB信号はYCC信号に変換して処理がなされる。圧縮された画像データは、メモリカードなどの記憶媒体により構成される記憶装置6に格納される。記憶装置6に格納された画像データは液晶ディスプレイなどの画像表示装置11に表示する。あるいは、コンピュータを介して、または、直接にプリンタなどの画像出力装置に出力してもよい。
以上の処理は不図示のCPU(Central Processing Unit)により制御される。
〔実施の形態5〕
(プログラム・記録媒体)
上記した画像処理装置200,200a,200b,300は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、画像処理装置200,200a,200b,300は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラム及び各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである画像処理装置200,200a,200b,300の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、画像処理装置200,200a,200b,300に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、画像処理装置200,200a,200b,300を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。