JP2010097758A - 端子挿入不良判定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧接部と圧入部とを有する圧接端子を挿入穴部に挿入する際に、端子挿入の良否を判定すると共に端子挿入の不良状態を明確にすること。
【解決手段】圧接部が電線に圧接される圧接期間Tcにおいて、予め設定された条件を満たすか否かを判別し不良状態を判定する工程と、圧接期間Tcと圧入部が被圧入部に圧入される圧入期間Tiとの中間期間Tmにおいて、予め設定された条件を満たすか否かを判別し不良状態を判定する工程と、圧入期間Tiにおいて、予め設定された条件を満たすか否かを判別し不良状態を判定する工程と、を含む端子挿入不良判定方法。
【選択図】図8

Description

この発明は、圧接端子を挿入する技術に関する。
端子を自動挿入する技術として特許文献1に開示のものがある。特許文献1は、プリント基板にピン端子を挿入して固定する技術を開示している。
特開昭59−197192号公報
ところで、電気回路部品として、被圧入部が形成された挿入穴部を有し前記挿入穴部を横切るようにして電線が敷設された電気回路体と、前記電線に圧接可能な圧接部と前記圧接部が前記電線に圧接された後に前記被圧入部に圧入される圧入部とを有する圧接端子とを備え、前記圧接端子が前記挿入穴部に挿入された構成のものが提案されている。
上記のような電気回路部品において、圧接端子を挿入穴部に挿入するにあたっては、圧接部の圧接状態及び圧入部の圧入状態が良好であるか否かを確認する必要があり、かかる端子挿入の状態の判定を正確に行うことが重要な課題となる。
そこで、本発明は、圧接部と圧入部とを有する圧接端子を挿入穴部に挿入する際に、端子挿入の状態を判定することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係る端子挿入不良判定方法は、被圧入部が形成された挿入穴部を有し前記挿入穴部を横切るようにして電線が敷設された電気回路体の前記挿入穴部に、前記電線に圧接可能な圧接部と前記圧接部が前記電線に圧接された後に前記被圧入部に圧入される圧入部とを有する圧接端子を挿入する際、前記圧接端子の挿入不良を判定する端子挿入不良判定方法であって、(a)前記圧接部が前記電線に圧接される圧接期間における圧力が、予め設定された条件を満たすか否かを判別し、条件を満たさないと判別された場合にその不良状態を判定する工程と、(b)前記圧接期間と前記圧入部が前記被圧入部に圧入される圧入期間との中間期間における圧力が、予め設定された条件を満たすか否かを判別し、条件を満たさないと判別された場合にその不良状態を判定する工程と、(c)前記圧入期間における圧力が、予め設定された条件を満たすか否かを判別し、条件を満たさないと判別された場合にその不良状態を判定する工程と、を備える。
また、第2の態様に係る端子挿入不良判定方法は、第1の態様に係る端子挿入不良判定方法であって、前記工程(a)では、前記圧接期間における圧力の最大値が予め設定された圧接期間閾値条件を満たすか否かを判別して、前記圧接期間閾値条件を満たさないと判別された場合にその不良状態を判定し、前記工程(b)では、前記中間期間における圧力の最小値が予め設定された中間期間閾値条件を満たすか否かを判別し、前記中間期間閾値条件を満たさないと判別された場合にその不良状態を判定し、前記工程(c)では、前記圧入期間における圧力の最大値が予め設定された圧入期間閾値条件を満たすか否かを判別して、前記圧入期間閾値条件を満たさないと判別された場合にその不良状態を判定する。
また、第3の態様に係る端子挿入不良判定方法は、第2の態様に係る端子挿入不良判定方法であって、前記工程(a)における前記圧接期間閾値条件として、前記圧接期間における圧力の最大値が満たすべき圧接期間下限閾値が設定され、前記工程(b)における前記中間期間閾値条件として、前記中間期間における圧力の最小値が満たすべき中間期間上限閾値が設定され、前記工程(c)における圧入期間閾値条件として、前記圧入期間における圧力の最大値が満たすべき圧入期間下限閾値が設定される。
また、第4の態様に係る端子挿入不良判定方法は、第3の態様に係る端子挿入不良判定方法であって、前記工程(a)では、前記圧接期間における圧力の最大値が、前記圧接期間下限閾値を満たさないと判別された場合に電線なし又は端子なしと判定し、前記工程(b)では、前記中間期間における圧力の最小値が、前記中間期間上限閾値を満たさないと判別された場合に端子位置ずれと判定し、前記工程(c)では、前記圧入期間における圧力の最大値が、前記圧入期間下限閾値を満たさないと判別された場合に圧入不足と判定する。
また、第5の態様に係る端子挿入不良判定方法は、第3の態様に係る端子挿入不良判定方法であって、前記工程(c)における圧入期間閾値条件として、前記圧入期間における圧力の最大値が満たすべき圧入期間上限閾値がさらに設定される。
また、第6の態様に係る端子挿入不良判定方法は、第5の態様に係る端子挿入不良判定方法であって、前記工程(a)では、前記圧接期間における圧力の最大値が、前記圧接期間下限閾値を満たさないと判別された場合に電線なし又は端子なしと判定し、前記工程(b)では、前記中間期間における圧力の最小値が、前記中間期間上限閾値を満たさないと判別された場合に端子位置ずれと判定し、前記工程(c)では、前記圧入期間における圧力の最大値が、前記圧入期間下限閾値を満たさないと判別された場合に圧入不足と判定し、前記圧入期間上限閾値を満たさないと判別された場合に圧入過多と判定する。
また、第7の態様に係る端子挿入不良判定方法は、第1〜6の態様に係る端子挿入不良判定方法であって、(d)前記圧接期間内において前記圧接端子にかかる圧力の最大値を生ずるタイミングを求め、前記タイミングが前記圧接端子の変位に応じて決定される期間内にあるか否かを判別し、当該期間内に無い場合に電線位置異常と判定する工程、をさらに備える。
第1の態様に係る端子挿入不良判定方法によると、圧接期間、圧入期間、中間期間のそれぞれで適した条件を設定することができ、それぞれの期間の判別結果に基づいて端子挿入の不良状態を判定することができる。
ところで、良好な挿入時には、圧力は圧接時に大きく、圧入時にも大きく、その中間で小さくなる。そこで、第2の態様に係る端子挿入不良判定方法のように、圧接期間は最大値、圧入期間は最大値、中間期間は最小値が、それぞれの期間で予め設定された閾値条件を満たしているか否かを判別することで、それぞれの期間の判別結果に基づいて端子挿入の不良状態を判定することができる。
また、第3の態様によると、圧接期間における圧力不足、中間期間における圧力過剰、圧入期間における圧力不足を、端子挿入の不良状態として判定することができ、各期間の挿入特性に応じて端子挿入の不良状態をより適切に判定できる。
また、第4の態様に係る端子挿入不良判定方法によると、それぞれの期間で判別結果に基づいて不良状態を特定することができる。
また、第5の態様によると、圧入期間における圧力不足を端子挿入不良として判定することができ、端子挿入の不良状態をより適切に判定できる。
また、第6の態様に係る端子挿入不良判定方法によると、それぞれの期間で判別結果に基づいて不良状態を特定することができる。
また、第7の態様に係る端子挿入不良判定方法によると、圧接期間内において圧力の最大値を生ずるタイミングを求め、このタイミングが圧接端子の変位に応じて決定される期間内にあるか否かを判別することで、電線位置異常による不良を特定することができる。
{第1実施形態}
以下、第1実施形態に係る端子挿入不良判定方法について説明する。ここでは、圧接端子挿入装置60に適用した例で説明する。本圧接端子挿入装置は、仮挿入動作と本挿入動作との動作を経て圧接端子を電気回路体に挿入するための装置である。
<1.圧接端子及び電気回路体に関する説明>
説明の便宜上、まず対象となる電気回路体10及び圧接端子20について説明する。図1は圧接端子20が挿入された電気回路体10を示す概略平面図、図2は図1におけるII−II線断面図、図3は圧接端子20の正面図である。
電気回路体10は、樹脂等の絶縁材で形成された回路組付部材12と、回路組付部材12に所定の配線パターンで敷設された電線18とを備えている。
回路組付部材12は、略方形状の板状部材13と、板状部材13の一主面に突出するように形成された複数の突部14とを有している。突部14には、圧接端子20を挿入可能な挿入穴部15が形成されると共に、電線18を挿入配置可能なスリット部16が突部14の先端部から基端部に向けて延びるように形成されている。また、挿入穴部15の開口部には、その奥側部15aよりも幅広な被圧入部15bが形成されており、圧接端子20は主として被圧入部15bに圧入されることで、所定の位置及び姿勢で固定保持される。
電線18は、導電性を有する芯線部18aの周りに絶縁樹脂等の被覆部18bが被覆された構成とされ、板状部材13の一主面に突部14を通る所定の配線パターンにて敷設されている。電線18は、突部14を通る部分では、スリット部16に挿入配置されることで、挿入穴部15を横切るように配設されている。
圧接端子20は、金属板等の導電性板により形成されており、接続部26と挿入部22とが直線状に連なる細長板形状とされている。
接続部26は、他のコネクタ端子に接続可能な形状に形成されている。ここで、接続部26は、コネクタ端子の他に、ヒューズ、リレー等の電気部品に接続可能な形状に形成されているものでもよい。
挿入部22は、挿入穴部15内に挿入される部分であり、接続部26側の部分に形成される圧入部23とそれより先端側の部分に形成される圧接部24とを有している。
圧入部23は、被圧入部15bの幅寸法よりも幅広(ここでは僅かに幅広)に形成されており、被圧入部15bに圧入可能に形成されている。圧接部24は、その先端側から基端側に向けて延びる略U字スリット状の圧接凹部24aを有している。圧接凹部24aの幅は、電線18の芯線部18aの直径よりも小さい(ここでは僅かに小さい)程度に設定されており、また、圧接凹部24aの開口部は、その開口方向に向けて順次幅広になる形状に形成されている。そして、電線18を圧接凹部24a内に押込むと、圧接凹部24aが被覆部18bに切込んでいき、最終的には、圧接凹部24aの両側縁部が芯線部18aに接触すると共に電気的に接続されるようになる。また、圧接部24の先端部の幅は、挿入穴部15の奥側部15aの幅と略同じ又はその幅よりも小さい(僅かに小さい)程度に設定されている。そして、圧接部24が挿入穴部15の奥側部15aに挿入された状態で、圧接部24の両側外縁部が奥側部15aの両側壁に接触して圧接凹部24aの開きが抑制されて、圧接部24と芯線部18aとの電気的接続状態がより確実に維持されるようになっている。
<2.圧接端子挿入装置>
<2.1.圧接端子挿入装置の全体構成>
次に、圧接端子挿入装置60について説明する。図4は圧接端子挿入装置60の概略正面図、図5は圧接端子挿入装置60の概略側面図である。
ここで、図4及び図5のX方向及びこれに直交するY方向は図示のX−Yステージ52の動作平面を規定する方向であり、Z方向は端子挿入機構部30により圧接端子20を電気回路体10に対して接近、離間させる方向である。また、図4及び図5の圧接端子挿入装置60の姿勢に従ってZ方向の向きについて上下を用いて説明することがある。ただし、当該方向は説明の便宜上用いるものであって本圧接端子挿入装置60の姿勢或は動作方向を限定するものではない。
圧接端子挿入装置60は、電気回路体10に圧接端子20を挿入する端子挿入機構部30と電気回路体10を支持する電気回路体支持部50とを有している。
電気回路体支持部50は、電気回路体10を略水平姿勢に支持可能に構成されている。例えば、電気回路体支持部50は、保持機構や嵌め込み機構等の周知の支持機構で構成されている。また、電気回路体支持部50は、複数のリニアアクチュエータ等により構成される一般的なX−Yステージ52を有し、電気回路体10を図示のX−Y平面(略水平面)で移動可能に保持している。そして、電気回路体支持部50は、圧接端子20を保持している保持部38の略直下(接近方向前方)の位置に電気回路体10の任意の挿入穴部15を配設させるように、電気回路体10を移動可能に構成されている。
端子挿入機構部30は、駆動機構部32と、駆動機構部32により昇降移動される昇降移動部34と、圧接端子20を保持する保持部38を備えるヘッド部36とを有している。
駆動機構部32は、図示しない駆動部と伝達機構により構成されており、駆動部の駆動力を、伝達機構により昇降移動部34を昇降移動させる力として当該昇降移動部34に伝達するように構成されている。このような駆動機構部32としては、例えば、駆動部としての駆動用モータと、その駆動用モータの回転運動を端子挿入機構部30の昇降方向の直線往復運動に変換して昇降移動部34に伝達するするカムを含む伝達機構とを備えた構成を採用することができる。この駆動機構部32の駆動により昇降移動部34及びそれに支持されたヘッド部36が昇降移動されるようになっている。
ここで、駆動機構部32は、駆動用モータとカム等の伝達機構との構成に限られるものではなく、昇降移動部34をZ方向に沿って電気回路体10に近接離間移動させ得る構成であればよい。例えば、昇降移動部34は、エアシリンダー、油圧シリンダー又はリニアモータ等により構成されていてもよい。
昇降移動部34は、駆動機構部32等に昇降移動可能に支持されており、上記駆動機構部32の駆動により電気回路体10に対して近接離間移動可能とされている。
また、昇降移動部34は、電気回路体10側である下端部にヘッド部36を垂下状に支持しており、本昇降移動部34が昇降移動することで、ヘッド部36を電気回路体10に対して近接離間移動可能に支持している。そして、昇降移動部34は、初期状態では電気回路体10から離間した上死点(ここでは圧接端子20が受け渡される位置に保持部38が配設される位置)に停止して配設され、後述する端子挿入動作時においては電気回路体10に接近した位置(保持部38で保持された圧接端子20が挿入穴部15に挿入される位置)に配設される。この昇降移動部34には、端子挿入時において圧接端子20に加わる圧力を検出するための圧力センサ40が組込まれている。これについては、後述する。
ヘッド部36は、昇降移動部34に支持され、昇降移動部34のZ方向の移動によりX−Yステージ52に保持された電気回路体10に対して近接離間移動される。またヘッド部36は、その先端側(下側)に圧接端子20を保持可能な保持部38を有している。
保持部38は、一対の保持片を有し、一対の保持片のうち一方が他方に対して開脚、閉脚可能で、一方の保持片の開脚、閉脚により一対の保持片の間で圧接端子20を保持、保持解除可能に構成されている。より具体的には、保持部38は、圧接端子20の挿入部22側が下方(電気回路体10側)に向くと共に圧接端子20の扁平方向がY方向と略平行になるような姿勢で、圧接端子20を一対の保持片の間に挟み込んで保持可能に構成されている。また、保持部38は、圧接端子20を、後述の仮挿入及び本挿入の開始時に保持し、仮挿入及び本挿入の完了時に保持解除可能に構成されている。
上記一方の保持片を開脚、閉脚する駆動機構としては、例えば、モータの回転駆動力を、カムを含む伝達機構により、一方の保持片を開脚、閉脚動作させる力として伝達する構成を採用することができる。かかる駆動機構は、保持部38自体に組込まれた構成であっても、保持部38外に設けられ、外方から一方の保持片を押圧して当該保持片を動作させる構成であってもよい。後者の場合、駆動機構部32のモータを利用してもよい。また、一方の保持片を開脚、閉脚する駆動機構としては、その他、エアシリンダーや油圧シリンダー、電磁アクチュエータ等を用いた構成であってもよい。
上記保持部38は、仮挿入時には、一対の保持片の間に圧接端子20の圧入部23を挟み込んで保持可能に構成されると共に、本挿入時には、圧接端子20の圧接部24と圧入部23を完全に挿入可能なように圧接端子20の接続部26(ここでは接続部26と圧入部23との境界部分より接続部26側)を保持可能に構成されている。
この保持部38は、初期状態では図示省略の端子送り装置等より供給される圧接端子20を受取り可能な上方位置で停止して配設され、一方の保持片が開脚した状態となっている。この状態で、端子送り装置により、一対の保持片間に圧接端子20が送られると、一方の保持片を閉脚して一対の保持片間で圧接端子20を保持して受け取り可能に構成されている。
さらに、端子挿入機構部30は、圧接端子20挿入時に圧接端子20にかかる圧力を検出可能な圧力センサ40を有している。
圧力センサ40は、ピエゾ素子等により構成されている。そして、圧力センサ40に圧力が加えられると、ピエゾ素子の圧電効果等により、加えられた圧力に対応する電圧が圧力検出信号として出力される。そして、圧力センサ40の圧力検出信号は、後述する判定部90に出力され、その圧力検出信号に基づいて判定部90により圧接端子20の挿入良否判定及び不良状態の判定が行われる。
この圧力センサ40は、中央部に貫通穴を有しており、昇降移動部34とヘッド部36との間に介在するセンサホルダ42に設けられている。すなわち、センサホルダ42は、昇降移動部34に固定された上側センサホルダ42aとヘッド部36に固定された下側センサホルダ42bとを有している。圧力センサ40はZ方向に沿って上側センサホルダ42aと下側センサホルダ42bとの間に設けられている。
上側センサホルダ42aと下側センサホルダ42bとは、相対的に接近及び離間移動自在に連結されている。より具体的には、上側センサホルダ42aには、Z方向に沿って固定ボルト44を挿通可能な略円形状に開口する貫通穴(ここでは固定ボルト44の外径より僅かに大きい径の貫通穴)が形成され、その上側部分には当該固定ボルト44のヘッド部を収納可能な程度の略円形状に開口する凹部(ここでは固定ボルト44のヘッドの径より僅かに大きい径でかつヘッドの高さより僅かに深い凹部)が形成されている。なお、固定ボルト44は、圧力センサ40に形成された貫通穴に挿通可能な外径を有している。さらに、上側センサホルダ42aの下側には、圧力センサ40がZ方向にかかる圧力を測定可能な姿勢で圧力センサ40の一部を嵌込み可能な凹部が形成されている。また、下側センサホルダ42bの上側には、固定ボルト44を螺合可能なネジ孔が形成されている。
そして、上側センサホルダ42aの上側から挿通された固定ボルト44が、さらに上側センサホルダ42aの下側に嵌込みされた圧力センサ40の貫通穴を挿通し、その下側に突出したネジ部が下側センサホルダ42bのネジ孔に螺合される。これにより、上側センサホルダ42aと下側センサホルダ42bが結合されている。このとき、上側センサホルダ42aと下側センサホルダ42bとの間には隙間があり、圧力センサ40を介して間接的に結合される構成になっている。これにより、端子挿入時の圧力が装置に分散するのを抑制し、圧接端子20にかかる圧力を精度良く検出することができる。また、上側センサホルダ42aと下側センサホルダ42bとを結合する固定ボルトを締付けることで、圧力センサ40に予圧をかけ、端子挿入時に圧力がかかった瞬間から精度良く圧力を検出することができる。
上記X−Yステージ52と端子挿入機構部30とは、挿入制御部80の制御指令に従って動作する。挿入制御部80は、図示されないCPU、RAM、ROM、入出力回路等を有する一般的なコンピュータである。
挿入制御部80は、X−Yステージ52に電気回路体10が支持されている状態で、圧接端子20が挿入される電気回路体10のうち挿入対象として指定された挿入穴部15が、保持部38が圧接端子20を保持する位置の略直下の位置(保持部38の近接移動方向前方の位置)に配設されるように電気回路体10を移動させる制御指令をX−Yステージ52に与えると共に、端子挿入機構部30に挿入動作を行わせる制御指令を与える。端子挿入動作については後述する。
また、挿入制御部80は、後述するように圧接端子20を再保持して本挿入動作を開始するタイミングで挿入開始信号を出力する。そして、出力された挿入開始信号は、判定部90に入力されて端子挿入の不良判定の本挿入動作の圧力データを取出す処理に用いられる。ここで、挿入制御部80は、本挿入動作を開始するタイミングで挿入開始信号を出力できればよく、例えば、挿入開始時からの時間を計測して所定の時間経過後に挿入開始信号を出力するものであってもよいし、また、例えば、端子挿入機構部30において駆動部として用いられたモータの回転角を取得して所定の回転角時に挿入開始信号を出力するものであってもよい。
また、挿入制御部80は、判定部90から出力される継続、停止信号を受取り、停止信号を受け取った場合は挿入動作を停止させる制御指令を端子挿入機構部30及びX−Yステージ52に出力して挿入動作を停止させる。
図6は判定部90のハードウエアブロック図であり、判定部90は、圧接端子20の本挿入動作において、圧力センサ40の圧力検出信号に基づく圧力の時系列データを圧接期間Tc、中間期間Tm、圧入期間Tiに分割して、それぞれの期間で予め設定された条件を満たしているか否かを判別することにより端子挿入の不良判定を行うように構成されている。より具体的には、判定部90は、CPU92と、RAM93と、ROM94と、AD変換部95と、表示部96と、入力部97と、入出力回路部98とがバス接続された構成となっており、CPU92がROM94に格納されたプログラムを実行することにより端子挿入の良否判定及び不良状態を判定する処理を実行する。
ROM94は、フラッシュメモリ等の書換え可能な不揮発性半導体メモリであって、分割期間T、閾値条件L、プログラム等のデータを格納している。これらの分割期間T及び閾値条件Lのデータは、CPU92により適宜読込まれて判定に供される。ここでは、分割期間Tには圧接期間Tc、中間期間Tm、圧入期間Tiが含まれており、閾値条件Lには、圧接期間閾値条件としての圧接期間下限閾値Lc、中間期間閾値条件としての中間期間上限閾値Lm、圧入期間閾値条件としての圧入期間下限閾値Li1及び圧入期間上限閾値Li2が含まれている。これらの分割期間T及び閾値条件Lについては後述する。
AD変換部95はアナログ信号をデジタル信号に変換する回路であり、圧力センサ40から出力される圧力検出信号(ここでは電圧値)を所定のサンプリング周期でデジタル信号に変換し、デジタル形式の圧力データとして判定部90内部の判定処理に供する。ここで変換された圧力の時系列データは、RAM93に格納されてもよいし、ROM94に一旦格納されて判定部90内部の判定処理に供されてもよい。
また、表示部96は、一般的な液晶ディスプレイ等で構成されており、圧力データに基づいて、横軸を時間、縦軸を圧力レベルとした圧力波形を表示するように設定されている(図8参照)。すなわち、圧接端子挿入装置60が端子挿入を行っているとき、圧力センサ40からの圧力検出信号はAD変換部でAD変換されており、表示部96では、この圧力データに基づいて横軸を時間に、縦軸を圧力レベルにとった圧力波形が表示される。ここで、表示部96は、ROM94に記憶されている後述の分割期間Tや閾値条件Lを圧力波形上に表示するように設定されていてもよい。また、後述する端子挿入の良否及び不良状態を表示するように設定されているとよい。
なお、図6において、AD変換部95と表示部96とが判定部90に組込まれているが、AD変換部95及び表示部96が一体に、判定部90とは別の装置として構成されていてもよい。
入力部97は、キーボード、マウス、タッチパネル等の一般的な入力装置で構成されており、分割期間T、閾値条件L、プログラム等のデータを作業者により入力可能に構成されている。そして、入力部97により入力された分割期間T、閾値条件L、プログラム等のデータは、ROM94に格納され、必要に応じてCPU92に読込まれ、諸処理に供される。
入出力回路部98は、挿入制御部80と判定部90との間で信号中継を行うインターフェース回路であり、端子挿入機構部30が本挿入動作を開始するタイミングで挿入制御部80によって出力される挿入開始信号が入力される。また、端子挿入の不良判定終了時には挿入不良判定の結果により継続、停止信号を挿入制御部80に出力可能に構成されている。ここでは、入出力回路部98は、端子挿入が良好と判定された場合は継続信号を出力し、不良と判定された場合は停止信号を出力する。
また、図7は判定部90の機能ブロック図であり、判定部90は、圧力検出信号分割部101、圧接期間最大値取得部102、中間期間最小値取得部103、圧入期間最大値取得部104、圧接期間比較部105、中間期間比較部106、圧入期間比較部107、総合判定部108、表示部96を有している。
圧力検出信号分割部101は、圧力センサ40の圧力検出信号をAD変換して得られた本挿入動作時の圧力データを、分割期間Tに基づいて圧接期間Tcと中間期間Tmと圧入期間Tiとに分割する。
圧接期間最大値取得部102は、圧力検出信号分割部101で分割された圧力データのうち、圧接期間Tcの圧力データの最大値Pcmaxを取得する。そして、圧接期間比較部105により、取得した圧接期間Tcの最大値Pcmaxと予め設定された圧接期間下限閾値Lcとを比較し、圧接期間Tcの最大値Pcmaxが圧接期間下限閾値Lcより小さいと判別された場合に圧接期間閾値条件を満たさないと判別する。
中間期間最小値取得部103は、圧力検出信号分割部101で分割された圧力データのうち、中間期間Tmの圧力データの最小値Pmminを取得する。そして、中間期間比較部106により、取得した中間期間Tmの最小値Pmminと予め設定された中間期間上限閾値Lmとを比較し、中間期間Tmの最小値Pmminが中間期間上限閾値Lmより大きいと判別された場合に中間期間閾値条件を満たさないと判別する。
圧入期間最大値取得部104は、圧力検出信号分割部101で分割された圧力データのうち、圧入期間Tiの圧力データの最大値Pimaxを取得する。そして、圧入期間比較部107により、取得した圧入期間Tiの最大値Pimaxと予め設定された圧入期間下限閾値Li1、圧入期間上限閾値Li2とを比較し、圧入期間Tiの最大値Pimaxが圧入期間下限閾値Li1より小さい場合、或は、圧入期間上限閾値Li2より大きい場合に、圧入期間閾値条件を満たさないと判別する。
総合判定部108は、圧接期間比較部105、中間期間比較部106、圧入期間比較部107により得られた判別結果が全て条件を満たす結果であった場合は端子挿入を良好と判定し、判別結果のうち一つでも条件を満たさない結果であった場合は端子挿入を不良と判定する。ここで、総合判定部108は、圧接期間比較部105において条件を満たさない(ここでは最大値Pcmaxが圧接期間下限閾値Lcより小さい)と判別された場合は電線なし又は端子なしと判定し、中間期間比較部106において条件を満たさない(ここでは最小値Pmminが中間期間上限閾値Lmより大きい)と判別された場合は端子位置ずれと判定する。また、総合判定部108は、圧入期間比較部107の判別結果において、最大値Pimaxが圧入期間下限閾値Li1より小さいと判別された場合は圧入不足と判定し、最大値Pimaxが圧入期間上限閾値Li2より大きいと判別された場合は圧入過多と判定する。
そして、判定の結果に基づいて、その端子挿入良否を表示部96に出力すると共に、電線なし又は端子なし、端子位置ずれ、圧入不足、圧接不足の項目で不良状態を表示部96に出力して、作業者が端子挿入の状態を確認可能にされている。表示部96における端子挿入状態の表示は、例えば、文字或は記号等、種々の識別可能な表示態様とすることができる。
これらの機能は、全て判定部90のCPU92で実現される機能である。もっとも、上記機能の一部又は全部が、専用の論理回路等でハードウェア的に実現されてもよい。
<2.2.圧接端子挿入装置の端子挿入動作>
次に、本圧接端子挿入装置60の端子挿入動作について説明する。
まず、初期状態では、端子挿入機構部30は昇降移動部34が電気回路体10(X−Yステージ52)から離間した上死点(ここでは圧接端子20が受け渡される位置に保持部38が配設される位置)に配設されている。そして、保持部38は、一方の保持片が開脚して圧接端子20を保持していない状態で、上記端子送り装置により圧接端子20を受け渡される受け渡し位置(ここでは昇降移動部34が上死点にある位置)に配設されている。また、X−Yステージ52は電気回路体10をセット可能に配設されている。
上記状態で、作業者がX−Yステージ52に電気回路体10をセットし、端子挿入動作開始指令を入力する。すると、挿入制御部80によりX−Yステージ52に電気回路体10を移動させる制御指令が与えられる。そして、X−Yステージ52は、電気回路体10のうち挿入対象として指定された挿入穴部15が、保持部38が圧接端子20を保持する位置の略直下の位置(保持部38の近接移動方向前方の位置)に配設されるように電気回路体10を移動させる。
X−Yステージ52の移動が開始された後、挿入制御部80の制御指令により、保持部38の一方の保持片が閉脚されて一対の保持片間に圧接端子20が保持される。この時、保持部38は、圧接端子20の接続部26の先端から圧入部23と圧接部24の境界までの部分を挟み込んで保持している。
保持部38により圧接端子20が保持され、電気回路体10が指定の位置に配設される直前になると、挿入制御部80の制御指令により端子挿入機構部30の駆動により保持部38が下降し、保持部38により保持された圧接端子20は、X−Yステージ52に支持された電気回路体10に対して近接移動を開始される。そして、電気回路体10が指定の位置に配設された後、圧接端子20は、挿入穴部15内に挿入され、圧接端子20の保持部38の先端から突出した圧接部24が挿入穴部15に途中まで挿入された状態となる。ここで、圧接端子20は、自立できる程度に圧接部24が挿入穴部15に挿入された状態である。そして、この挿入動作を仮挿入動作という。
仮挿入動作の後、保持部38の一方の保持片が開脚して圧接端子20を保持解除した状態になる。
圧接端子20の保持解除後、駆動機構部32により昇降移動部34が上方に移動され、保持部38は電気回路体10に対して離間移動する。この時、保持部38の先端が、自立した圧接端子20の挿入穴部15から突出した接続部26と圧入部23との境界の高さよりも上方に配設されるまで離間移動する。
保持部38が離間移動した後、再度一方の保持片が閉脚して、保持部38が圧接端子20の接続部26略全体(接続部26と圧入部23との境界より僅かに上方の位置)を保持した状態になる。
圧接端子20の保持後、駆動機構部32により昇降移動部34が再度下方に移動され、保持部38は電気回路体10に対して近接移動する。すると、まず、圧接端子20の圧接部24の圧接凹部24aが電気回路体10に敷設された電線18の被覆部18bに切り込み、電線18に圧接接続される。このとき、圧接凹部24aは電線18の芯線部18aに接触し、電気的に接続された状態になる。この後、圧入部23全体が電気回路体10の被圧入部15bに圧入され、圧接端子20が挿入穴部15に挿入接続される(図2参照)。この挿入動作を本挿入動作という。
本挿入動作後、一方の保持片が開脚し、保持部38は圧接端子20を保持解除した状態になる。
そして、駆動機構部32により、昇降移動部34が上方(ここでは上死点)に移動されることにより、保持部38は電気回路体10に対して離間移動されて供給される圧接端子20を受取り可能な位置に配設される。また、X−Yステージ52は、電気回路体10を次の指定された位置に移動開始される。これにより、次の端子挿入を行うことができる。
<2.3.圧接端子挿入装置の端子挿入不良判定>
次に、判定部90及びその端子挿入不良判定についてより詳細に説明する。図8は端子の挿入が正常に行われたときの圧力波形例、図9は圧接端子20の挿入不良判定のフローチャートである。
端子挿入の不良判定は、CPU92に読み込まれたプログラムの指示に従って、ROM94に格納された分割期間T、各閾値条件LをCPU92により適宜読み込み、本挿入動作時の圧力データを分割期間Tで分割した後、各期間の閾値条件Lに基づいて端子挿入不良判定を行うものである。
図8は、本挿入動作が正常に行われたときの圧力データにおいて、縦軸に圧力、横軸に時間をとった圧力波形例である。この圧力波形は、時間軸に沿って時間が早い方側(図8の圧力波形の左側)の圧力が最大になって上に凸になっている部分が圧接端子20が電線18に圧接されるときの圧力波形、時間が遅い方側(図8の圧力波形の右側)の上に凸になっている部分が圧接端子20の圧入部23が被圧入部15bに圧入されるときの圧力波形、その間の下に凸になっている部分は圧接動作が行われて圧入動作が始まるまでの圧力波形である。また、始めの小さく上に凸になっている部分は、本挿入動作開始時に保持部38が停止状態から近接移動開始するときの慣性成分である。
ここで、それぞれの動作ごとに条件を満たしているか否か判別するために、圧力波形(本挿入動作時の圧力データ)を動作ごとの期間に分割する分割期間Tが設定されている。そして、分割期間Tは、圧接期間Tcと中間期間Tmと圧入期間Tiとを有している。
圧接期間Tcは、図2において圧接端子20の圧接部24が電線18に圧接される期間である。圧入期間Tiは、圧接端子20の圧入部23が電気回路体10の被圧入部15bに圧入される期間である。中間期間Tmは、圧接期間Tcと圧入期間Tiとの間の期間である。ここで、分割期間Tは本挿入装置による圧接端子20の挿入動作又は設計値等により実験的又は推測的に設定されるものであり、例えば、挿入制御部80からの挿入開始信号入力時からの経過時間として設定される。この場合、圧力検出信号分割部101における分割処理も、挿入制御部80から挿入開始信号が入力されたタイミングを基準として、中間期間T、圧接期間Tc、圧入期間Tiの経過時間で区切ることで実現することができる。
そして、上記分割期間Tで本挿入動作時の圧力波形(圧力データ)を分割したとき、それぞれの期間で条件を満たしているか否か判別を行うための判別基準である閾値条件Lが予め設定されている。また、閾値条件Lは、各期間の閾値条件である圧接期間下限閾値Lcと中間期間上限閾値Lmと圧入期間下限閾値Li1及び圧入期間上限閾値Li2とを有している。
圧接期間下限閾値Lcは、圧接期間Tcの最大値Pcmaxに対する条件であり、ここでは、圧接期間下限閾値Lcは、圧接期間Tcの最大値Pcmaxの下限条件を規定している。つまり、圧接期間Tcにおいては、圧接部24が電線18に圧接されるため、正常な端子挿入状態であれば、本圧接期間Tcの最大値Pcmaxは圧接に必要な所定圧力以上の値が観測されると推測される。そこで、最大値Pcmaxが圧接期間下限閾値Lcより小さいときには、挿入不良であると考えることができる。また、このように、圧接期間Tcにおける圧力の最大値Pcmaxが圧接期間下限閾値Lcより小さい原因は、圧接端子20或は電線18が無い場合であると考えることができる。
中間期間上限閾値Lmは、中間期間Tmの最小値Pmminに対する条件であり、ここでは、中間期間上限閾値Lmは、中間期間Tmの最小値Pmminの上限条件を規定している。つまり、中間期間Tmにおいては、圧接及び圧入が行われない期間であるため、正常な端子挿入状態であれば、本中間期間Tmにおける圧力の最小値Pmminは所定圧力より大きくならないと推測される。そこで、最小値Pmminが中間期間上限閾値Lmよりも大きいときには、挿入不良であると考えることができる。また、このように、中間期間Tmにおける圧力の最小値Pmminが中間期間上限閾値Lmよりも大きくなる原因は、圧接端子20が正規な位置に挿入されず(圧接端子20の位置ずれ)想定外の力が生じた場合であると考えることができる。
圧入期間下限閾値Li1及び圧入期間上限閾値Li2は、圧入期間Tiの最大値Pimaxに対する条件であり、ここでは、最大値Pimaxに対して、圧入期間下限閾値Li1は下限条件、圧入期間上限閾値Li2は上限条件を規定している。つまり、圧入期間Tiにおいては、圧接端子20が被圧入部15bに圧入される期間であるため、正常な端子挿入状態であれば、本圧入期間Tiの最大値Pimaxは圧入に必要な所定範囲の圧力値が観測されると推測される。そこで、最大値Pimaxが圧入期間下限閾値Li1より小さいときには、圧入不足による挿入不良であると考えることができる。また、最大値Pimaxが圧入期間上限閾値Li2より大きいときには、圧入過多と考えることができる。
ここで、各期間に設定された閾値条件Lは、下限、上限のみを定める閾値であってもよいし、下限から上限までの範囲を定める閾値範囲であってもよい。また、閾値条件Lは、圧接端子20の挿入により実験的又は推測的に設定することができる。
挿入不良判定処理を図9に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップS1において、判定部90は、挿入開始信号の入力の有無を判定し、入力が無い場合はステップS1の処理を繰返す。一方、本挿入動作が開始されるタイミングで挿入制御部80により挿入開始信号が出力されると、この挿入開始信号が入出力回路部98に入力される。すると、判定部90は、挿入開始信号の入力有りと判定し、ステップS2に進む。
ステップS2では、判定部90は、ROM94に格納されている分割期間Tを読み込んで圧力データを圧接期間Tcと中間期間Tmと圧入期間Tiとに分割し、この後、ステップS3に進む。この際、表示部96に本挿入期間Taの圧力データに基づいて図8のような圧力波形を表示させるとよい。
ステップS3では、分割された圧接期間Tcの圧力データにおいて圧接期間最大値Pcmaxを取得し、ステップS4に進む。つまり、圧接期間Tcの圧力データにおいて、圧力の最大値を検索し、この値を圧接期間最大値Pcmaxとする。
ステップS4では、ROM94に格納されている圧接期間下限閾値Lcを読み込み、圧接期間最大値Pcmaxが圧接期間下限閾値Lcより大きいか否か(圧接期間閾値条件を満たすか否か)判別する。圧接期間最大値Pcmaxが圧接期間下限閾値Lcより大きい(圧接期間閾値条件を満たす)と判別された場合はS5の処理に進み、圧接期間最大値Pcmaxが圧接期間下限閾値Lcより小さい(圧接期間閾値条件を満たさない)と判別された場合は、ステップS12に進む。ここで、圧接期間最大値Pcmaxと圧接期間下限閾値Lcとが同じである場合には、ステップS5及びステップS12のいずれに進む処理としてもよい。
ステップS5では、分割された中間期間Tmの圧力データにおいて中間期間最小値Tmminを取得し、ステップS6に進む。つまり、中間期間Tmの圧力データにおいて、圧力の最小値を検索し、この値を中間期間最小値Pmminとする。
ステップS6では、ROM94に格納されている中間期間上限閾値Lmを読み込み、中間期間最小値Pmminが中間期間上限閾値Lmより小さいか否か(中間期間閾値条件を満たすか否か)判別する。中間期間最小値Pmminが中間期間上限閾値Lmより小さい(中間期間閾値条件を満たす)と判別された場合はS7の処理に進み、中間期間最小値Pmminが中間期間上限閾値Lmより大きい(中間期間閾値条件を満たさない)と判別された場合は、ステップS13に進む。ここで、中間期間最小値Pmminと中間期間上限閾値Lmとが同じである場合には、ステップS7及びステップS13のいずれに進む処理としてもよい。
ステップS7では、分割された圧入期間Tiの圧力データにおいて圧入期間最大値Pimaxを取得し、ステップS8に進む。つまり、圧入期間Tiの圧力データにおいて、圧力の最大値を検索し、この値を圧入期間最大値Pimaxとする。
ステップS8では、ROM94に格納されている圧入期間下限閾値Li1を読み込み、圧入期間最大値Pimaxが圧入期間下限閾値Li1より大きいか否か(圧入期間閾値条件の下限条件を満たすか否か)を判別する。圧入期間最大値Pimaxが圧入期間下限閾値Li1より大きい(圧入期間閾値条件の下限条件を満たす)と判別された場合はステップS9に進み、圧入期間最大値Pimaxが圧入期間下限閾値Li1より小さい(圧入期間閾値条件の下限条件を満たさない)と判別された場合は、ステップS14に進む。ここで、圧入期間最大値Pimaxと圧入期間下限閾値Li1とが同じである場合には、ステップS9及びステップS14のいずれに進む処理としてもよい。
ステップS9では、ROM94に格納されている圧入期間上限閾値Li2を読み込み、圧入期間最大値Pimaxが圧入期間上限閾値Li2より小さいか否か(圧入期間閾値条件の上限条件を満たすか否か)を判別する。圧入期間最大値Pimaxが圧入期間上限閾値Li2より小さい(圧入期間閾値条件の上限条件を満たす)と判別された場合はステップS10に進み、圧入期間最大値Pimaxが圧入期間上限閾値Li2より大きい(圧入期間閾値条件の上限条件を満たさない)と判別された場合は、ステップS15に進む。ここで、圧入期間最大値Pimaxと圧入期間上限閾値Li2とが同じである場合には、ステップS10及びステップS15のいずれに進む処理としてもよい。
ステップS10では、端子挿入の状態を良好と判定して表示部96に出力し、ステップS11に進む。これにより、表示部96に良好の文字が表示される。そして、ステップS11では、端子挿入動作を継続する継続信号を出力する。この後、ステップS1に戻り、再度端子挿入の不良判定を行うことができる。
ステップS12では、端子挿入を電線なし又は端子なしと判定して表示部96に電線なし又は端子なしの信号を出力し、ステップS16に進む。これにより、表示部96に電線なし又は端子なしの文字が表示される。ここで、電線なしとは、電線18が電気回路体10の対象となる突部14のスリット部16に配設されていない状態を指す。また、端子なしとは、圧接端子挿入装置の保持部38が圧接端子20を保持していない状態で端子挿入動作を行い、圧接端子20が挿入穴部15に挿入されていない状態を指す。そして、電線なし及び端子なしの不良状態では図10に示すように、全期間に渡って正常な端子挿入時(図8)より圧力が小さく、圧接期間Tcで圧接期間最大値Pcmaxが圧接期間下限閾値Lcより小さい圧力波形が現れる。
ステップS13では、端子挿入の状態を端子位置ずれと判定して表示部96に端子位置ずれの信号を出力し、ステップS16に進む。これにより、表示部96に端子位置ずれの文字が表示される。ここで、端子位置ずれとは、保持部38が圧接端子20を把持する際、圧接端子20を斜めに保持している又は所定の位置で保持できていない等の理由で、圧接端子20が挿入穴部15に挿入された姿勢が正常な挿入時とは異なり、アライメント不良を生じている状態を指す。そして、端子位置ずれの不良状態では図11に示すように、中間期間Tmの圧力が正常な端子挿入時より大きく現れ、中間期間最小値Pmminが中間期間上限閾値Lmより大きい圧力波形が現れる。
ステップS14では、端子挿入の状態を圧入不足と判定して表示部96に圧入不足の信号を出力し、ステップS16に進む。これにより、表示部96に圧入不足の文字が表示される。ここで、圧入不足とは、保持部38による圧接端子20の把持位置が正常な把持位置より圧接部24側である、又は、端子挿入時に保持部38の圧接端子20保持部分が滑る等して、圧接端子20の圧入部23を圧入する際に圧入部23が被圧入部15bに完全に圧入されていない状態を指す。そして、圧入不足の不良状態では図12に示すように、圧入期間Tiの圧力が正常な端子挿入時より小さく現れ、圧入期間最大値Pimaxが圧入期間下限閾値Li1より小さい圧力波形が現れる。
ステップS15では、端子挿入の状態を圧入過多と判定して表示部96に圧入過多の信号を出力し、ステップS16に進む。これにより、表示部96に圧入過多の文字が表示される。ここで、圧入過多とは、保持部38による圧接端子20の把持位置が正常な把持位置より接続部26の端部側であったために、圧接端子20の圧入部23を圧入する際に圧入部23が被圧入部15bに完全に圧入されてからさらに挿入動作が続けられ、圧接端子20の圧入部23が挿入穴部15の被圧入部15bより奥側部15a側まで挿入された状態を指し、挿入穴部15の内部が破損している恐れがある。そして、圧入過多の不良状態では図13に示すように、圧入期間Tiの圧力が正常な端子挿入時より大きく現れ、圧入期間最大値Pimaxが圧入期間上限閾値Li2より大きい圧力波形が現れる。
また、ステップS16では、端子挿入の状態を不良と判定して表示部96に不良の信号を出力し、ステップS17に進む。これにより、表示部96に不良の文字が表示される。そして、ステップS17では、端子挿入動作を停止する停止信号を出力する。この後、ステップS1に戻り、再度端子挿入の不良判定を行うことができる。
ここで、表示部96における端子挿入状態の表示は、上記のような挿入状態を示す文字に限られるものではなく、記号、図形等、種々の識別可能な表示態様とすることができる。
作業者は、以上のように表示部96に表示された不良状態を確認することにより、圧接端子20の除去、電気回路体10の使用の可否の判断及び除去をすることができると共に、圧接端子挿入装置60等の不良の原因究明等に役立てることができる。
ここで、図9において、それぞれの期間の判別処理(S3及びS4、S5及びS6、S7及びS8、S9の処理)は直列処理的に表記されているが、これは、並列処理、直列処理もしくは擬似的な並列処理のいずれの処理構成でもよい。つまり、上記のようにそれぞれの期間で判別を行い、それぞれの期間の判別結果に基づいて端子挿入の不良判定を行う処理であればよい。また、上記端子挿入の不良判定は同様の判定ができる限り処理の順序を入れ替えてよい。しかし、電線なし又は端子なしの不良状態の場合、図10に示すように圧力は圧入期間Tiにおいても圧入期間下限閾値Li1より小さくなると推測される。そのため、ステップS6の処理よりステップS9の処理を先に行った場合、電線なし又は端子なしの不良状態にも関わらず、圧入不足の不良状態と判定される恐れがある。よって、ステップS6の処理をステップS9の処理の先に行うことにより、不良状態をより確実に特定することができる。
以上のような端子挿入不良判定方法によると、端子挿入時の圧力を圧接期間Tc、中間期間Tm、圧入期間Tiのそれぞれの期間に対して、端子挿入の状態を判定するのに適した条件を設定することができ、それぞれの期間の判別結果に基づいて端子挿入の不良状態を判定することができる。
また、良好な挿入時には、圧力は圧接時に大きく、圧入時にも大きく、その中間で小さくなる。そこで、圧接期間Tcでは圧接期間最大値Pcmaxが圧接期間閾値条件を満たすか否かを判別し、中間期間Tmでは中間期間最小値Pmminが中間期間閾値条件を満たすか否かを判別し、圧入期間Tiでは圧入期間最大値Pimaxが圧入期間閾値条件を満たすか否かを判別することで、それぞれの期間の判別結果に基づいて端子挿入の不良状態を判定することができる。
また、圧接期間Tcでは圧接期間最大値Pcmaxが圧接期間下限閾値Lcより大きいか否か(圧接期間閾値条件を満たすか否か)を判別し、中間期間Tmでは中間期間最小値Pmminが中間期間上限閾値Lmより小さいか否か(中間期間閾値条件を満たすか否か)を判別し、圧入期間Tiでは圧入期間最大値Pimaxが圧入期間下限閾値Li1より大きいか否か及び圧入期間最大値Pimaxが圧入期間上限閾値Li2より小さいか否か(圧入期間閾値条件を満たすか否か)を判別する。これにより、それぞれの期間の判別結果に基づいて端子挿入の不良状態をより適切に判定することができる。
また、圧接期間最大値Pcmaxが圧接期間下限閾値Lcより小さい(圧接期間閾値条件を満たさない)と判別された場合は電線なし又は端子なしと判定し、中間期間最小値Pmminが中間期間上限閾値Lmより大きい(中間期間閾値条件を満たさない)と判別された場合は端子位置ずれと判定し、圧入期間最大値Pimaxが圧入期間下限閾値Li1より小さい(圧入期間閾値条件を満たさない)と判別された場合は圧入不足と判定し、圧入期間最大値Pimaxが圧入期間上限閾値Li2より大きい(圧入期間閾値条件を満たさない)と判別された場合は圧入過多と判定するように構成されているため、端子挿入の不良状態を特定することができる。
また、圧力波形全体でなく動作ごとに分割した期間ごとに最大値もしくは最小値が閾値条件を満たしているか否かにより挿入不良判定を行っているため、例えば、電気回路体10がプラスチックのような比較的変形容易で圧接端子挿入時に圧力波形のばらつきが大きい材料で形成されている場合でも、圧力波形のばらつきの影響による誤判定を抑制することができる。
また、以上のように構成された圧接端子挿入装置60によると、圧接端子20を保持及び保持解除可能な保持部38を有し、圧接端子20を保持した状態で保持部38を電気回路体10に向けて接近移動させることで、圧接端子20を挿入穴部15に挿入する端子挿入機構部30と、圧接端子20挿入に際して圧接端子20にかかる圧力に応じた圧力検出信号を出力する圧力センサ40と、圧力センサ40からの圧力検出信号に基づいて、圧接端子20にかかる圧力が圧接部24が電線18に圧接される圧接期間Tcと圧入部23が被圧入部15bに圧入される圧入期間Tiとそれらの中間期間Tmとのそれぞれにおいて予め設定された条件を満たすか否かを判別することで、圧接端子20の挿入良否を判定する判定部90とを備えるため、本挿入動作開始時からの圧力データを本挿入動作における圧接作用と圧入作用とその間の作用との挿入作用ごとに設けた圧接期間Tcと中間期間Tmと圧入期間Tiとに分割し、圧接期間Tcと中間期間Tmと圧入期間Tiとのそれぞれの期間で閾値条件Lを設定することができる。これにより、それぞれの期間で閾値条件Lを満たしているか否か判別し、その全ての要件を満たしているか否かにより圧接端子20の挿入不良判定をより正確に行うことができる。
本実施形態では、圧接期間Tcの最大値Pcmax、中間期間Tmの最小値Pmmin、圧入期間Tiの最大値Pimaxがそれぞれの期間に設定された閾値条件Lを満たしているか否かを判別しているが、端子挿入不良判定方法は本実施形態に限定されるものではなく、例えば、それぞれの期間で圧力の基準波形と測定波形との一致性を見るものでもよい。
また、判別結果に基づいて端子挿入の不良状態を電線なし又は端子なし、端子位置ずれ、圧入不足、圧入過多の項目で判定する端子挿入不良判定方法を示したが、この判定方法に限られるものではなく、端子挿入不良判定方法は、圧接期間Tcと中間期間Tmと圧入期間Tiとにおいて条件を満たすか否かを判別し、その判別結果に基づいて端子挿入の不良状態を判定することができるものであればよい。
{第2実施形態}
次に、第2実施形態に係る圧接端子挿入装置について説明する。図14は第2実施形態に係る圧接端子挿入装置160の概略正面図、図15は電気回路体10に敷設されている電線18の高さが異なることを示す図、図16は電線18の高さが異なる場合に端子を挿入したときの圧接高さを示す図である。なお、本実施の形態の説明において、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成部分については同一符号を付してその説明を省略する。
図15に示すように、電気回路体10に敷設された電線18は挿入穴部15により設置高さが異なる場合(Ha、Hb、Hc)がある。またそれに伴い、図16に示すように、圧接端子20の圧接部24が電線18に圧接される位置も異なる。つまり、電線18が挿入穴部15の挿入側開口近くである上方位置(Ha参照)にあれば、挿入開始後比較的早期の時点で圧接部24が電線18に圧接され、逆に、電線18が挿入穴部15の奥側に近い下方位置にあれば(Hc参照)、挿入開始後比較的後期の時点で圧接部24が電線18に圧接される。このとき、電線高さの違いにより圧接期間Tcの最大値Pcmaxが現れる位置(時間)が異なる。そこで、第2実施形態に係る端子挿入装置160は、異なる高さに敷設された電線18に対してそれぞれに異なる判定要件を設け、端子挿入の不良判定をより正確に行うことを目的とする。そのために、第2実施形態に係る端子挿入装置160は、変位センサ200を利用して端子挿入時の保持部38の変位を検出し、その変位が予め設定された変位条件内にあるときの期間(変位条件期間)Kc1−Kc2条件内に圧接期間Tcの最大値Pcmaxが存在しているか否かを判別する。
第2実施形態では、電気回路体支持部50に変位センサ200が備えられている。変位センサ200は、渦電流式変位センサやレーザ変位センサ、超音波式変位センサ等の周知のセンサを含む非接触式変位センサによって構成されており、保持部38の電気回路体10に対する接近離間方向(Z方向)の変位を検出して、その変位に応じた変位検出信号を出力可能に構成されている。ここでは、変位センサ200は、電気回路体支持部50のX−Yステージ52以外の移動不能部分に配設されている。また、端子挿入機構部30のヘッド部36上側には被検出部支持部204が設けられている。被検出部支持部204は、被検出部202を電気回路体支持部50に配設されている変位センサ200の略直上の位置に配設されるように支持している。これにより、本圧接端子挿入装置160は、端子挿入時に保持部38を有するヘッド部36が電気回路体10に近接離間移動したとき、被検出部202が変位センサ200に対して近接離間移動し、保持部38の近接離間方向(Z方向)の変位を検出可能に構成されている。
変位センサ200により出力される変位検出信号は、判定部90に入力され、判定部90のAD変換部95により所定のサンプリング周期でデジタル信号に変換され、デジタル形式の変位データとして判定部90の判定処理に供する。ここでAD変換された変位の時系列データは、RAM93に格納されてもよいし、ROM94に一旦格納されて判定部90内部の判定処理に供されてもよい。
図17は図15においてHaの高さに電線18が敷設されている挿入穴部15に圧接端子20を正常に本挿入したときの圧力波形及び変位波形であり、図18は図15においてHcの高さに電線18が敷設されている挿入穴部15に圧接端子20を正常に本挿入したときの圧力波形及び変位波形である。
電線18がHaの高さ(Hcより高い位置)に敷設されている場合は、挿入開始後比較的早期の時点で圧接部24が電線18に圧接されるため、図17に示されるように、圧接期間Tcの最大値Pcmaxが現れる時間(圧接期間最大値時間Tcmax)も比較的早期の時点に現れる。逆に、電線18がHcの高さ(Haより低い位置)に敷設されている場合は、図18に示されるように、挿入開始後比較的後期の時点で圧接部24が電線18に圧接されるため、圧接期間最大値時間Tcmaxも比較的後期の時点に現れる。つまり、電線18が規定の位置に配設されている場合、圧接期間最大値時間Tcmaxは電線位置に基づいて本圧接端子挿入装置60の保持部38がある変位範囲に位置する期間内に現れると推測される。そこで、圧接期間最大値時間Tcmaxが予め設定された変位範囲に基づく期間内に現れていない場合には、電線位置異常であると考えることができる。
ここで、電気回路体10に異なる高さで敷設されている電線18の高さをいくつかのレベルに分けて電線高さHとし、それぞれの挿入穴部15における電線高さHに対して圧接期間Tcの最大値Pcmaxが現れるべき変位条件h1−h2を予め設定しておく。
ここで、表示部96で図19のような電線高さHに対する変位条件h1−h2の対応表を表示可能であり、入力部97によりその対応表に電線高さHと変位条件h1−h2を入力可能にされている。そして、入力部97により入力された電線高さHとそれに対応する変位条件h1−h2はROM94に格納されて、適宜CPU92に読み込まれる。
また、電気回路体10に敷設された電線18の高さの情報は、いくつかのレベルに分けられた電線高さHとして挿入される順で挿入穴部15ごとにROM94に格納されており、適宜CPU92に読込まれる。この挿入穴部15ごとの電線高さHのデータは、入力部97より入力可能にされているとよい。なお、電線高さHは、電気回路体10に敷設される電線18の配線パターン或はスリット部16の形状等に応じて決まるので、そのような電気回路体10自体の仕様等に基づいて決定するとよい。
ここで、電線高さHのレベルと変位条件h1−h2との対応は、圧接端子20の圧接部24の長さ及び圧接凹部24aの深さ、電線高さ等に応じて決まり、実験的又は推測的に設定することができる。
次に、第2実施形態に係る圧接端子挿入装置160の端子挿入の不良判定方法について説明する。図20は第2実施形態に係る圧接端子挿入装置160の端子挿入の不良判定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS101において、判定部90は、挿入開始信号の入力の有無を判定し、入力が無い場合はステップS101の処理を繰返す。一方、本挿入動作が開始されるタイミングで挿入制御部80により挿入開始信号が出力されると、この挿入開始信号が入出力回路部98に入力される。すると、判定部90は、挿入開始信号の入力有りと判定し、ステップS102に進む。
ステップS102では、判定部90は、ROM94に格納されている分割期間Tを読み込んで圧力データを圧接期間Tcと中間期間Tmと圧入期間Tiとに分割し、この後、ステップS103に進む。この際、表示部96に本挿入期間Taの圧力データに基づいて図17、図18のような圧力波形を表示させるとよい。
ステップS103では、ROM94に格納された電線高さHのデータのうち指定の挿入穴部15における電線高さHを読み込み、ステップS104に進む。
ステップS104では、ROM94に格納された電線高さHと変位条件h1−h2の対応関係のうち、ステップS103で読み込んだ指定の挿入穴部15における電線高さHに対応する変位条件h1−h2を読み込み、ステップS105に進む。そして、変位センサ200から出力される変位波形(変位データ)に基づいて、圧接期間Tcにおいて、変位が変位条件h1−h2内にある期間を検索し、この期間を変位条件期間Kc1−Kc2とする。このとき、変位条件h1−h2はh1及びh2を含む条件であっても含まない条件であってもよい。
ステップS105では、分割された圧接期間Tcの圧力データにおいて圧接期間最大値Pcmaxを取得し、ステップS106に進む。つまり、圧接期間Tcの圧力データにおいて、圧力の最大値を検索し、この値を圧接期間最大値Pcmaxとする。
次ステップS106では、ROM94に格納されている圧接期間下限閾値Lcを読み込み、圧接期間最大値Pcmaxが圧接期間下限閾値Lcより大きいか否か(圧接期間閾値条件を満たすか否か)を判別する。圧接期間最大値Pcmaxが圧接期間下限閾値Lcより大きい(圧接期間閾値条件を満たす)と判別された場合はS107の処理に進み、圧接期間最大値Pcmaxが圧接期間下限閾値Lcより小さい(圧接期間閾値条件を満たさない)と判別された場合は、ステップS116に進む。ここで、圧接期間最大値Pcmaxと圧接期間下限閾値Lcとが同じである場合には、ステップS107及びステップS116のいずれに進む処理としてもよい。
ステップS107では、分割された中間期間Tmの圧力データにおいて中間期間最小値Pmminを取得し、ステップS108に進む。つまり、中間期間Tmの圧力データにおいて、圧力の最小値を検索し、この値を中間期間最小値Pmminとする。
ステップS108では、ROM94に格納されている中間期間上限閾値Lmを読み込み、中間期間最小値Pmminが中間期間上限閾値Lmより小さいか否か(中間期間閾値条件を満たすか否か)を判別する。中間期間最小値Pmminが中間期間上限閾値Lmより小さい(中間期間閾値条件を満たす)と判別された場合はS109の処理に進み、中間期間最小値Pmminが中間期間上限閾値Lmより大きい(中間期間閾値条件を満たさない)と判別された場合は、ステップS117に進む。ここで、中間期間最小値Pmminと中間期間上限閾値Lmとが同じである場合には、ステップS109及びステップS117のいずれに進む処理としてもよい。
ステップS109では、分割された圧入期間Tiの圧力データにおいて圧入期間最大値Pimaxを取得し、ステップS110に進む。つまり、圧入期間Tiの圧力データにおいて、圧力の最大値を検索し、この値を圧入期間最大値Pimaxとする。
ステップS110では、ROM94に格納されている圧入期間下限閾値Li1を読み込み、圧入期間最大値Pimaxが圧入期間下限閾値Li1より大きいか否か(圧入期間閾値条件の下限を満たしているか否か)を判別する。圧入期間最大値Pimaxが圧入期間下限閾値Li1より大きい(圧入期間閾値条件の下限を満たす)と判別された場合はステップS111の処理に進み、圧入期間最大値Pimaxが圧入期間下限閾値Li1より小さい(圧入期間閾値条件の下限を満たさない)と判別された場合は、ステップS118に進む。ここで、圧入期間最大値Pimaxと圧入期間下限閾値Li1とが同じである場合には、ステップS111及びステップS118のいずれに進む処理としてもよい。
ステップS111では、ROM94に格納されている圧入期間上限閾値Li2を読み込み、圧入期間最大値Pimaxが圧入期間上限閾値Li2より小さいか否か(圧入期間閾値条件の上限を満たすか否か)を判別する。圧入期間最大値Pimaxが圧入期間上限閾値Li2より小さい(圧入期間閾値条件の上限を満たす)と判別された場合はステップS112に進み、圧入期間最大値Pimaxが圧入期間上限閾値Li2より大きい(圧入期間閾値条件の上限を満たさない)と判別された場合は、ステップS119に進む。ここで、圧入期間最大値Pimaxと圧入期間上限閾値Li2とが同じである場合には、ステップS112及びステップS119のいずれに進む処理としてもよい。
ステップS112では、圧接期間Tcにおいて、圧接期間最大値Pcmaxが現れる圧接期間最大値時間Tcmaxを取得し、ステップS113に進む。つまり、圧接期間Tcの圧力データにおいて、圧接期間最大値Pcmaxが現れる時間を検索し、この値を圧接期間最大値時間Tcmaxとする。
ステップS113では、ステップS112で取得した圧接期間最大値時間TcmaxがステップS104で取得した変位条件期間Kc1-Kc2を満たすか否か、即ち、圧接期間最大値時間Tcmaxが時間Kc1よりも大きくかつ時間Kc2よりも小さいか否かを判別する。判別結果がYESの場合には、ステップS114の処理に進む。また、判定結果がNOの場合には、ステップS120に進む。ここで、圧接期間最大値時間Tcmaxと変位条件期間Kc1又はKc2とが同じである場合には、ステップS114及びステップS120のいずれに進む処理としてもよい。
ステップS114では、端子挿入の状態を良好と判定して表示部96に端子挿入良好の信号を出力し、ステップS115に進む。これにより、表示部96に良好の文字が表示される。そして、ステップS115では、端子挿入動作を継続する継続信号を出力する。この後、ステップS101に戻り、再度端子挿入の不良判定を行うことができる。
ステップS116では、端子挿入の状態を電線なし又は端子なしと判定して表示部96に電線なし又は端子なしの信号を出力し、ステップS121に進む。これにより、表示部96に電線なし又は端子なしの文字が表示される。
ステップS117では、端子挿入の状態を端子位置ずれと判定して表示部96に端子位置ずれの信号を出力し、ステップS121に進む。これにより、表示部96に端子位置ずれの文字が表示される。
ステップS118では、端子挿入の状態を圧入不足と判定して表示部96に圧入不足の信号を出力し、ステップS121に進む。これにより、表示部96に圧入不足の文字が表示される。
ステップS119では、端子挿入の状態を圧入過多と判定して表示部96に圧入過多の信号を出力し、ステップS121に進む。これにより、表示部96に圧入過多の文字が表示される。
ステップS120では、端子挿入の状態を電線位置異常と判定して表示部96に電線位置異常の信号を出力し、ステップS121に進む。これにより、表示部96に電線位置異常の文字が表示される。ここで、電線位置異常とは、電気回路体10の対象となる突部14のスリット部16に配設されている電線18が規定されている高さに無い状態を指す。そして、電線位置異常の不良状態では、圧接期間Tcで圧接期間最大値Pcmaxが生じる圧接期間最大値時間Tcmaxが変位条件期間Kc1−Kc2外(変位条件期間Kc1−Kc2より早い時間或いは遅い時間)にある圧力波形が現れる。
また、ステップS121では、端子挿入の状態を不良と判定して表示部96に不良の信号を出力し、ステップS122に進む。これにより、表示部96に不良の文字が表示される。そして、ステップS122では、端子挿入動作を停止する停止信号を出力する。この後、ステップS101に戻り、再度端子挿入の不良判定を行うことができる。
ここで、表示部96における端子挿入状態の表示は、上記のような挿入状態を示す文字に限られるものではなく、記号、図形等、種々の識別可能な表示態様とすることができる。
作業者は、以上のように表示部96に表示された不良状態を確認することにより、圧接端子20の除去、電気回路体10の使用の可否の判断及び除去をすることができると共に、圧接端子挿入装置160等の不良の原因究明等に役立てることができる。
ここで、図20において、それぞれの期間の判別処理(ステップS105及びS106、S107及びS108、S109及びS110、S111、S112及びS113の処理)は直列処理的に表記されているが、これは、並列処理、直列処理もしくは擬似的な並列処理のいずれの処理構成でもよく、上記のようにそれぞれの期間で判別を行い、全ての期間の判別結果を総合して端子挿入の不良判定可能であればよい。また、上記端子挿入の不良判定は同様の判定ができる限り処理の順序を入れ替えてよい。しかし、端子位置ずれの不良状態の場合、図11のように圧接期間最大値Pcmaxが発生するタイミング(圧接期間最大値時間Tcmax)が正常な端子挿入時(図8)より遅れることがある。そのため、電線位置異常の不良判定を端子位置ずれの不良判定より先に行った場合、端子位置ずれの不良であるのに電線位置異常と判定してしまう恐れがある。よって、処理の順序を入れ替える場合、ステップS108の処理は、ステップS113の処理より先に行うことにより、不良状態をより確実に特定することができる。
以上のような端子挿入不良判定方法によると、第1実施形態の効果に加えて以下のような効果が得られる。規定された電線高さHに対して変位条件h1−h2が設定されており、端子挿入時における保持部38の変位データが変位条件h1−h2内にある変位条件期間Kc1−Kc2が取得される。そして、圧接期間最大値Pcmaxが現れる圧接期間最大値時間Tcmaxが変位条件期間Kc1−Kc2を満たしているか否かを判別して端子挿入不良判定を行う。これにより、電気回路体10に敷設されている電線18の配設高さが規定されている場合でも、規定の電線18の高さに対して判別条件を設定することで、電線なし又は端子なし、端子位置ずれ、圧入不足、圧入過多の項目に加えて電線位置異常による不良特定することができる。
また、以上のように構成された圧接端子挿入装置160は、電気回路体支持部50上に配設された変位センサ200の変位検出信号に基づいて変位データを取得可能に構成されている。また、圧接端子挿入装置160の判定部90には、各挿入穴部15における電線高さHが記憶されており、端子が挿入される挿入穴部15の電線高さ情報が取得される。さらに、良好な端子挿入が行われた場合に圧接期間最大値Pcmaxが現れる変位条件h1−h2が予め設定されており、上記変位データがその変位条件h1−h2内にある変位条件期間Kc1−Kc2が取得される。そして、圧接期間最大値Pcmaxが現れる圧接期間最大値時間Tcmaxが変位条件期間Kc1−Kc2を満たしているか否か判別して端子挿入の不良判定を行う。これにより、電気回路体10に敷設されている電線18が各挿入穴部15において異なるいくつかの高さに配設されている場合でも、それぞれの電線高さごとに判別条件を加えてより厳しくそれぞれに適した条件で判別を行い、より正確に端子挿入の不良状態を判定することができる。
上記実施形態では、圧接端子挿入装置60、160に端子挿入不良判定方法を適用した例で説明したが、本端子挿入不良判定方法は、圧接端子挿入装置60、160以外の端子挿入装置にも適用可能であり、例えば、仮挿入動作を経ずに1回の挿入動作で圧接端子を挿入するものにも適用可能である。
圧接端子が挿入された電気回路体を示す概略平面図である。 図1におけるII−II線断面図である。 圧接端子の正面図である。 第1実施形態に係る圧接端子挿入装置の概略正面図である。 第1実施形態に係る圧接端子挿入装置の概略側面図である。 第1実施形態に係る判定部のハードウエアブロック図である。 第1実施形態に係る判定部の機能ブロック図である。 圧接端子が良好に挿入されたときの圧力波形を示す図である。 第1実施形態に係る端子挿入の不良判定処理を示すフローチャートである。 端子挿入の不良状態が電線なし又は端子なしのときの圧力波形を示す図である。 端子挿入の不良状態が端子位置ずれのときの圧力波形を示す図である。 端子挿入の不良状態が圧入不足のときの圧力波形を示す図である。 端子挿入の不良状態が圧入過多のときの圧力波形を示す図である。 第2実施形態に係る圧接端子挿入装置の概略正面図である。 電気回路体に敷設されている電線の高さが各挿入穴部によって異なることを示す図である。 電線高さが異なる挿入穴部に圧接端子が挿入されたときの圧接高さを示す図である。 Haの高さに電線が敷設されている挿入穴部に圧接端子が本挿入されたときの圧力波形及び変位波形を示す図である。 Hcの高さに電線が敷設されている挿入穴部に圧接端子が本挿入されたときの圧力波形及び変位波形を示す図である。 電線高さHに対する変位条件h1−h2の対応表を示す図である。 第2実施形態に係る端子挿入の不良判定処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 電気回路体
15 挿入穴部
18 電線
20 圧接端子
23 圧入部
24 圧接部
h1−h2 変位条件
Kc1−Kc2 変位条件期間
Lc 圧接期間閾値条件
Li1 第1圧入期間閾値条件
Li2 第2圧入期間閾値条件
Lm 中間期間閾値条件
Pcmax 圧接期間最大値
Pimax 圧入期間最大値
Pmmin 中間期間最小値
Tc 圧接期間
Ti 圧入期間
Tm 中間期間

Claims (7)

  1. 被圧入部が形成された挿入穴部を有し前記挿入穴部を横切るようにして電線が敷設された電気回路体の前記挿入穴部に、前記電線に圧接可能な圧接部と前記圧接部が前記電線に圧接された後に前記被圧入部に圧入される圧入部とを有する圧接端子を挿入する際、前記圧接端子の挿入不良を判定する端子挿入不良判定方法であって、
    (a)前記圧接部が前記電線に圧接される圧接期間における圧力が、予め設定された条件を満たすか否かを判別し、条件を満たさないと判別された場合にその不良状態を判定する工程と、
    (b)前記圧接期間と前記圧入部が前記被圧入部に圧入される圧入期間との中間期間における圧力が、予め設定された条件を満たすか否かを判別し、条件を満たさないと判別された場合にその不良状態を判定する工程と、
    (c)前記圧入期間における圧力が、予め設定された条件を満たすか否かを判別し、条件を満たさないと判別された場合にその不良状態を判定する工程と、
    を備える端子挿入不良判定方法。
  2. 請求項1に記載の端子挿入不良判定方法であって、
    前記工程(a)では、前記圧接期間における圧力の最大値が予め設定された圧接期間閾値条件を満たすか否かを判別して、前記圧接期間閾値条件を満たさないと判別された場合にその不良状態を判定し、
    前記工程(b)では、前記中間期間における圧力の最小値が予め設定された中間期間閾値条件を満たすか否かを判別し、前記中間期間閾値条件を満たさないと判別された場合にその不良状態を判定し、
    前記工程(c)では、前記圧入期間における圧力の最大値が予め設定された圧入期間閾値条件を満たすか否かを判別して、前記圧入期間閾値条件を満たさないと判別された場合にその不良状態を判定する、端子挿入不良判定方法。
  3. 請求項2に記載の端子挿入不良判定方法であって、
    前記工程(a)における前記圧接期間閾値条件として、前記圧接期間における圧力の最大値が満たすべき圧接期間下限閾値が設定され、
    前記工程(b)における前記中間期間閾値条件として、前記中間期間における圧力の最小値が満たすべき中間期間上限閾値が設定され、
    前記工程(c)における圧入期間閾値条件として、前記圧入期間における圧力の最大値が満たすべき圧入期間下限閾値が設定される、端子挿入不良判定方法。
  4. 請求項3記載の端子挿入不良判定方法であって、
    前記工程(a)では、前記圧接期間における圧力の最大値が、前記圧接期間下限閾値を満たさないと判別された場合に電線なし又は端子なしと判定し、
    前記工程(b)では、前記中間期間における圧力の最小値が、前記中間期間上限閾値を満たさないと判別された場合に端子位置ずれと判定し、
    前記工程(c)では、前記圧入期間における圧力の最大値が、前記圧入期間下限閾値を満たさないと判別された場合に圧入不足と判定する、端子挿入不良判定方法。
  5. 請求項3記載の端子挿入不良判定方法であって、
    前記工程(c)における圧入期間閾値条件として、前記圧入期間における圧力の最大値が満たすべき圧入期間上限閾値がさらに設定される、端子挿入不良判定方法。
  6. 請求項5記載の端子挿入不良判定方法であって、
    前記工程(a)では、前記圧接期間における圧力の最大値が、前記圧接期間下限閾値を満たさないと判別された場合に電線なし又は端子なしと判定し、
    前記工程(b)では、前記中間期間における圧力の最小値が、前記中間期間上限閾値を満たさないと判別された場合に端子位置ずれと判定し、
    前記工程(c)では、前記圧入期間における圧力の最大値が、前記圧入期間下限閾値を満たさないと判別された場合に圧入不足と判定し、前記圧入期間上限閾値を満たさないと判別された場合に圧入過多と判定する、端子挿入不良判定方法。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の端子挿入不良判定方法であって、
    (d)前記圧接期間内において前記圧接端子にかかる圧力の最大値を生ずるタイミングを求め、前記タイミングが前記圧接端子の変位に応じて決定される期間内にあるか否かを判別し、当該期間内に無い場合に電線位置異常と判定する工程、をさらに含む端子挿入不良判定方法。
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