JP2010096588A - レーダ装置 - Google Patents

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秀和 矢木
Osamu Isaji
修 伊佐治
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Abstract

【課題】ビーム軸調節における作業効率を改善する。
【解決手段】 筐体と前記筐体に対する角度が変更可能に取り付けられたアンテナとを有するレーダ装置は、筐体が固定され状態で前記アンテナの傾き角度を検出するアンテナ角度検出部と、前記検出された傾き角度が所望の基準傾き角度になるように前記傾き角度を変化させる調節部とにより、ビーム軸の調節を行う。よって、車体の組み立て後であっても、レーダ装置外部からビーム軸の調節を指示する信号を入力することで、ビーム軸を調節できるので、作業効率が改善される。
【選択図】図4

Description

本発明は、筐体が車体に固定されるレーダ装置に関し、特に、筐体が車体に固定されたときにビーム軸の方向を調節する技術に関する。
筐体に固定された平面アンテナの指向性を電子的に制御する電子スキャン方式のレーダ装置は、アンテナを機械的に回動させる機構が不要なので小型化が可能であり、設置スペースが制約される車載用レーダ装置として広く用いられる。
かかる方式のレーダ装置は、車両周囲の空間にレーダ信号のビームを形成することで、レーダ装置の搭載車両と同じ地平面(以下の説明では、地平面は水平面と平行とする)にある他の車両や路側の設置物といった目標物体を検出する。このとき、目標物体を確度よく検出するためには、地平面にある目標物体からの反射強度が最大となるような仰角(例えば水平面より0.5度程度下向き)にビーム軸を向けることが望ましい。
しかし、車載用レーダ装置が搭載車両の車体に取り付けられるときには、取り付け誤差により筐体の傾きにばらつきが生じやすく、したがって筐体に対し固定された平面アンテナの略垂直方向に形成されるビーム軸が所期の方向を向いていない場合がある。よって、レーダ装置を車体に取り付けるときに筐体の傾きを調節し、所期の方向にビーム軸が調節される。かかる工程をビーム軸調節といい、特許文献1には、車載用レーダ装置におけるビーム軸調節について記載されている。
ビーム軸の調節では、レーダ装置ごとに搭載車両と同じ地平面に設置した反射物から最大の反射強度が得られるような筐体の傾きを予め検出しておく第1の工程と、車体に取り付けるときに筐体の傾きを予め検出した傾きになるように調節する第2の工程が実行される。
ここで、図1を用いて従来のビーム軸調節の工程について説明する。
図1(A)は、車載用レーダ装置の概略的な斜視図である。このレーダ装置10は、略直方体形状の筐体前面に形成されたレドーム内にアレイアンテナやパッチアンテナなどの平面状のアンテナを有し、アンテナからレーダ信号を装置前方に送信してレーダ信号によるビーム軸を形成する。このとき、一般にビーム軸は、平面アンテナの垂直方向に形成される。
図1(B)は、ビーム軸調節の第1の工程で、搭載車両と同型の車体の前部にレーダ装置10が取り付けられた状態を示す側面図である。この第1の工程は、一般的にレーダ装置の出荷時に行われる。第1の工程では、手作業で筐体の傾きを変化させながら車体前方の地平面にある反射物からの反射強度を計測し、反射強度が最大となるときにレーダ装置筐体の天面部が水平面に対してなす角度を筐体の傾きθ1として検出する。このとき、ビーム軸は水平面に対し角度θ1をなす。そして、第1の工程では、レーダ装置10天面部に筐体の傾きがθ1のときに水平を示すように、天面部に対しθ1の角度分傾いた水準管を設ける。
次に、車体の組み立て工程で、筐体が粗く位置決めされて固定ボルトにより車体に取り付けられると、その後の車体の検査工程で、ビーム軸調節の第2工程が実行される。第2工程では、作業者が調節ボルトを手動で操作して筐体と車体の間隔を微調節し、筐体の傾きを調節する。このとき、作業者は筐体天面部に取り付けられた水準管を視認しながら、水準管が水平を示すように筐体の傾きを調節する。そうすることで、車体に取り付けられたときに、レーダ装置10の筐体がθ1傾くように調節され、したがって地平面にある目標物体から得られる反射強度が最大となるように、つまり水平面に対し角度θ1をなすようにビーム軸の方向が調節される。
特開2000−56009号公報
しかしながら、上記のようなビーム軸調節方法は、次のような問題を有する。まず、第1の工程では、筐体の傾きに対応した水準管を設けるときに、水準管の傾きを調節するための補助部材を必要とするため、そのコストと、その選定と取り付けにかかる工数とがかかっていた。
また、車載用のレーダ装置は、車体の意匠に与える影響を少なくするために、車体前部または後部のバンパー内部や、バンパー下のフォグランプユニット内などの目立たない部位に取り付けられる。すると、第2の工程では、バンパーやフォグランプユニットといった低位置での作業が必要となり、作業者としては負担が大きい作業姿勢を強いられるので、作業効率が悪くなる。そして、レーダ装置は車体の組み立て工程でバンパーやフォグランプユニットとともに車体に取り付けられるので、後の検査工程でビーム軸の調節を行う際に、バンパーやフォグランプユニットが作業の妨げになる。特に、バンパー内部に取り付けられる場合には、バンパーの上部に形成されるビーム軸調節用の開口部を介して手作業を行う。そのため作業動作が制限され、作業効率が悪くなる。
そこで、本発明の目的は、ビーム軸調節における作業効率を改善するレーダ装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の側面によれば、筐体と前記筐体に対する角度が変更可能に取り付けられたアンテナとを有するレーダ装置であって、前記筐体が固定された状態で前記アンテナの傾き角度を検出する傾き角度検出部と、前記検出された傾き角度が基準傾き角度になるように前記アンテナの前記筐体に対する角度を変化させる調節部とを有するレーダ装置が提供される。
上記側面によれば、車体に前記筐体が固定された状態で前記アンテナの傾き角度を検出するアンテナ角度検出部と、前記検出された傾き角度が基準傾き角度になるように前記アンテナの前記筐体に対する角度を変化させる調節部とにより、ビーム軸の調節を行う。よって、まず、水準管などを用いてアンテナの傾き角度を調節する必要がなくなるので、コストや工数の削減が可能となる。また、車体の組み立て後であっても、例えばレーダ装置外部からビーム軸の調節を指示する信号を入力することで、負担の大きい作業姿勢を強いられたり手作業の動作が制限されたりすることなくビーム軸を調節できる。よって、作業効率が改善される。
以下、図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
図2は、本発明が適用されるレーダ装置の使用状況の一例を説明する図である。図2は、レーダ装置10が車両1の前方を走査する場合の取り付け位置を示す。このレーダ装置10は、筐体に対し固定されたアレイアンテナまたはパッチアンテナなどの平面状のアンテナを備えた電子スキャン方式のレーダ装置である。車両1の前方を走査する場合には、レーダ装置10は、車両1の前部バンパー内に取り付けられ、バンパー前面の化粧板を透過して車両1前方の走査対象領域にミリ波長のレーダ波(電磁波)を送信し、走査対象領域からの反射を受信する。そして、レーダ装置は、送受信信号を処理することで、走査対象領域内の目標物体を検出する。
なお、車両1の前方のほかに、前側方を走査する場合は、レーダ装置は、車両1のフォグランプユニット内に取り付けられ、車両1前側方の走査対象領域を走査して、目標物体を検出する。さらに、後方、あるいは後側方を走査する場合には、レーダ装置は、車両1の後部バンパー内の正面や側面寄り、あるいはテールランプユニット内などに取り付けられ、車両1の後方あるいは後側方の走査対象領域を走査して、目標物体を検出する。
いずれの場合でも、検出対象となる目標物体は他の車両や歩行者、あるいは路側の設置物といった車両1と同じ地平面に位置しており、しがたって確実にこれらを検出するためには、目標物体によるレーダ信号の反射強度が最大となるような仰角(例えば、水平面に対し0.5度程度下向き)にビーム軸を向けることが望ましい。本実施形態におけるビーム軸調節工程では、レーダ装置10を以下に述べるような構成とすることにより、筐体の傾きを手作業で変化させる代わりに車両1の車体にレーダ装置10の筐体が固定された状態で地軸に対する平面アンテナの角度を変化させ、ビーム軸を調節する。
図3は、本実施形態におけるレーダ装置の構成を説明する図である。図3(A)は、レーダ装置の斜視図を示し、図3(B)は、図3(A)の破線Lにおける断面図を示す。また、図4は、レーダ装置のブロック構成図である。
このレーダ装置は、筐体12と、筐体12に対する角度が変更可能に取り付けられたアンテナ14を有し、筐体12に対するアンテナ14の角度を変化させることで地軸に対するアンテナ14の傾き角度(以下、アンテナ角度という)を変化させ、ビーム軸を所期の方向に調節する。
筐体12は、固定ボルト13により車体に固定される。
アンテナ14は、前面にアンテナ素子が配置されたアレイアンテナやパッチアンテナなどの平面アンテナで構成され、レドーム14aを介してアンテナ14の垂直方向にビーム軸を形成してレーダ信号を送信する。そして、アンテナ14は、一方の端部で傾動軸22により筐体12に傾動可能に連結されるとともに、他方の端部でピン20により摺動軸18cと回動可能に連結される。
アンテナ角度を変化させる調節部18は、モータ18aと、モータ18aの回転速度を一定比率で減速するとともにその回転運動を摺動軸18cの往復運動に変換する減速機構18bと、摺動軸18cにより構成される。調節部18が矢印D2が示すように摺動軸18cを往復駆動すると、摺動軸18cの往復に伴ってアンテナ14の端部が傾動軸22を中心に矢印Dが示すように傾動し、アンテナ角度が変化する。
アンテナ14の背面には、チルトセンサまたはヨーレートセンサで構成され、アンテナ14のアンテナ角度を検出するアンテナ角度検出部26と、ミリ波長のレーダ信号を生成してアンテナ素子に供給するとともに、アンテナ素子による受信信号を処理する送受信回路24が備えられる。
アンテナ14の背後の筐体12内部には、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory、例えば書き換え可能な不揮発性記憶媒体)、RAM(Random Access Memory)を備えたマイクロコンピュータと、モータドライバとで構成される制御部16が備えられる。制御部16は、調節部18に対しモータの駆動を指示するとともにその駆動量を決定する。また、制御部16は、アンテナ角度検出部26から入力されるアンテナ14の地軸に対する角度を示す信号に基づき、アンテナ角度を検出する。また、制御部16は、車両1に搭載される各種の車両制御装置と車内LANを介して接続され、これにより、車両1の車両制御装置に接続されるパーソナルコンピュータなどの検査端末と通信可能に構成される。さらに制御部16は、送受信回路24の動作を制御するとともに、送受信回路24が処理したアンテナ14の送受信信号に基づいて目標物体を検出する。
上記のように構成されるレーダ装置10のビーム軸調節方法について説明する。
本実施形態のおけるビーム軸調節方法は、レーダ装置ごとに搭載車両と同じ地平面に設置した反射物から最大の反射強度が得られるようなアンテナの基準傾き角度(以下、便宜上、基準アンテナ角度という)を予め検出しておく第1の工程と、レーダ装置の筐体を車体に取り付けるときにアンテナ角度を予め検出した基準アンテナ角度になるように調節する第2の工程を有する。
まず、図5、図6を用いて第1の工程について説明する。
図5は、レーダ装置10における基準アンテナ角度について説明する図である。図5には、レーダ装置10が搭載される車両1と同型の車体における所期の位置に取り付けられた場合に、地平面にある反射物から最大の反射強度が得られるときの基準アンテナ角度θ2が示される。第1の工程では、作業者の検査端末に対する指示入力に応答して制御部16が調節部18を駆動し、アンテナ角度を変化させながらレーダ信号の送受信を行って受信信号の強度つまり反射強度を検出する。そして、反射強度が最大となるときの基準アンテナ角度θ2をROMに格納する。
図6は、上記第1工程におけるレーダ装置10の動作手順を説明するフローチャート図である。制御部16は、検査端末から指示信号が入力されると(S42)、アンテナ角度を変更させ(S44)、そのときのアンテナ角度を検出する(S46)。そして、レーダ信号を送受信して(S48)、受信信号の強度を検出し(S50)、アンテナ角度と受信信号強度の検出結果をRAMに一時的に格納する(S51)。そして、受信信号の強度が最大のとき、つまり反射強度が最大のときの基準アンテナ角度θ2を検出し、ROMに格納する(S52)。
上記の方法によれば、従来技術と比べたときに、筐体12の天面部に水準管を設ける必要がなくなり、さらに水準管の取り付け角度を調節するための補助部材を省略できる。よって、水準管の選定やこれを筐体12に取り付ける工数が削減され、作業効率が向上する。
次に、図7、図8を用いて、ビーム軸調節の第2の工程について説明する。
図7は、車両1の車体に筐体12が固定された後のアンテナ角度調節について説明する図である。図7(A)は、筐体12が前方に傾斜して取り付けられた場合を示す図である。ここで、筐体12が取り付けられた時点では、アンテナ14はレドーム14aの前面と平行になるように初期設定されている。よって、アンテナ角度θ3は、水平面に対する筐体12の天面部の傾きθ3に対応している。まず、アンテナ角度検出部26が、アンテナ角度θ3を検出すると、制御部16は、予めROMに書き込まれた基準アンテナ角度θ2を読み出し、検出されたアンテナ角度θ3と基準アンテナ角度θ2との差分に対応するアンテナ角度の調節量Δθを算出する。そして、モータドライバにてその変化量に見合ったモータ18aの駆動量を算出して、調節部18に駆動を指示する。ここでは、制御部16はアンテナ14の下端部を前方に押し出す、または後方に引き戻すためのモータ18aの駆動量を算出し、その駆動量だけ調節部18にモータ18aを駆動させる。その結果、調節部18は、Δθ度分アンテナ角度を変化させる。あるいは、アンテナ角度の変化量を一回的に算出して調節部18に駆動を指示する代わりに、制御部16は、アンテナ角度をアンテナ角度検出部26により逐次検出しながら、基準アンテナ角度θ2になるまで調節部18を駆動するような制御動作を実行する。
図7(B)は、筐体12が後方に傾斜して取り付けられた場合を示す図である。この場合も同様にして、アンテナ角度検出部26がアンテナ角度θ4を検出すると、制御部16はアンテナ角度θ4を基準アンテナθ2にするようにモータ18aを駆動させる。
このように、調節部18がアンテナ角度を変化させることで、筐体12が傾斜して固定された状態のままアンテナ角度が基準アンテナ角度に調節され、ビーム軸が所期の方向を向くように調節される。
図8は、上記第2の工程におけるレーダ装置10の動作手順を示すフローチャート図である。 車体の検査工程でビーム軸調節を指示する指示信号が入力されたときに実行される。
制御部16は、指示信号が入力されると(S2)、基準アンテナ角度θ2をROMから読み出し(S3)、アンテナ角度をアンテナ角度検出部26から取得する(S4)。そして、アンテナ角度が調節可能な角度範囲(例えば基準アンテナ角度±5度以内)にある場合に(S6のYES)、アンテナ角度が基準アンテナ角度であるかを確認する(S7)。ここでは、例えば±0.5度を許容誤差範囲とする。
そして、検出されたアンテナ角度が基準アンテナ角度でない場合(S7のNO)には、アンテナ角度の変化量を算出する(S8)。そして、算出した変化量に見合ったモータ18aの駆動量を調節部18に指示するとともに、アンテナ14角度を前方に変化させるときには摺動軸18cを押し出すようにモータを正回転させ(S10、S12)、反対にアンテナ角度を後方に変化させるときには摺動軸18cを引き戻すようにモータ18aを逆回転させる(S10、S14)。そして、手順S4で再度アンテナ角度を取得し、アンテナ角度が基準アンテナ角度θ2となったことを確認して(S7のYES)、処理を終了する。
なお、手順S6でアンテナ角度が調節可能な角度範囲にない場合には(S6のNO)、エラーを出力し(S16)、車内LAN経由で検査端末に送信する。
また、制御部16は、上記の手順S8で一回的にアンテナ角度の変化量を算出する代わりに、任意の周期でアンテナ角度をアンテナ角度検出部26により検出しながら逐一アンテナ角度の変化量を算出し、基準アンテナ角度になるまで調節部18を駆動するような制御動作を実行してもよい。
上記実施形態によれば、車体の組み立て工程でレーダ装置が車体に固定され、車体が組み立てられた後の検査工程において、レーダ装置外部からビーム軸の調節を指示する信号を入力することで、作業者が負担の大きい作業姿勢を強いられたり手作業の動作が制限されたりすることなくビーム軸を調節できる。よって、作業効率が改善される。
また、車載用のレーダ装置には設置スペースの制約から小型化が求められるが、従来のように筐体の傾きを調節する場合には筐体がある程度旋回できる空間を予め車体側に設けなくてはならず、レーダ装置の小型化による省スペース化という効果を減殺するという問題があった。この点、本実施形態によれば、レーダ装置の筐体は固定されたままアンテナ角度を変化させることでビーム軸調節を行うことができる。よって、筐体を旋回させるためのスペースを車体側に設ける必要がなく、車体側の省スペース化に寄与できる。
ところで、上記のビーム軸調節が実行されると、その後、レーダ装置の不具合で整備工場に入庫しない限りは調節部18のモータ18aは駆動されない。このようにモータ18aを長期間使用しないときには、モータ18aの減速機構のギア部品といった駆動機構や、あるいはモータ18aがブラシ付モータで構成される場合にはそのブラシに異物が固着し、入庫時にビーム軸を調節するときにモータ18aや減速機構が適切に駆動できない場合がある。
次に示す実施例では、一旦ビーム軸の調節を実行した後に、間欠的に調節部18のモータ18aを駆動するリフレッシュ動作を行うことで、異物の固着を防止する。そうすることで、入庫時にモータ18aが駆動しないという事態を回避できる。
図9は、リフレッシュ動作の手順を説明するフローチャート図である。この手順は、例えば車両1のイグニションスイッチがオンされたとき、またはレーダ装置の動作が起動されたときなど、レーダ装置の動作開始前に実行される。あるいは、レーダ装置を使用しないときに、所定の時間ごとに実行してもよい。
制御部16は、まず、アンテナ角度をアンテナ角度検出部26から取得する(S20)。このとき、アンテナ角度はすでに基準アンテナ角度に調節された後であるが、走行や衝突などの振動によりアンテナ角度が変化した場合を考慮して、そのアンテナ角度を再度検出する。
そして、アンテナ角度が調節可能な角度範囲にある場合に(S22のYES)、摺動軸18cを押し出すように一定量(または一定時間)モータ18aを正回転で駆動させ(S24、S26)、同じ駆動量(または駆動時間)だけ摺動軸18cを引き戻すようにモータ18aを逆回転で駆動して(S28、S29)アンテナ角度をもとに戻す。
ここで、摺動軸18cが前方へ駆動されるときは、アンテナ14との連結部のワッシャなどの部材によるフリクションが生じる。よって、摺動軸18cが前方へ駆動されるときと後方へ駆動されるときとでは駆動量に誤差が生じる。よって、手順S26またはS29でモータ18aを正回転または逆回転するときのそれぞれで、駆動量を補正してもよい。具体的には、正回転のときの駆動量を、フリクションの分大きくする。そうすることで、アンテナ14をもとのアンテナ角度に戻すときの精度が向上できる。
また、制御部16はアンテナ角度を逐一検出しながらモータ18aを駆動し、アンテナ角度が基準アンテナ角度から一定の角度まで変化させたことを検出したときに、基準アンテナ角度までもどす手順も可能である。
なお、手順S22でアンテナ角度が調節可能な角度範囲にない場合には(S22のNO)、エラーを出力する(S30)。これにより、車両制御装置が運転者に整備を促す通知を出力することができる。
このような手順により間欠的にリフレッシュ動作を実行して、モータ18aに対する異物の固着を防止することができる。
上述の実施形態におけるレーダ装置では、アンテナ14が傾動軸22により筐体12に固定されることで、傾動軸22を中心としてアンテナ14が変化する。この場合、ミリ波長のレーダ信号を生成してアンテナ14に供給する送受信回路24は、アンテナ14に固着されるので、送受信回路24の重量分モータ18aの負荷が増大する。
そこで、次に示す変形例では、送受信回路24はアンテナ14から離間して設置される。
図10は、変形例におけるレーダ装置の構成例を説明する図である。図3で示した構成と重複する構成には同じ符号を付してある。図8に示す構成では、送受信回路24は、アンテナ14の背面に位置する別基板に設けられ、送受信回路24が生成したミリ波長のレーダ信号は、導波管25によりアンテナ14に供給される。ここで、導波管25と接続されるアンテナ14上端部は筐体12に固定されているので、導波管25の内径は固定される。
そして、アンテナ14は筐体に固定された固定端付近Pで湾曲可能に構成される。具体的には、固定端付近Pの部材の厚みを薄くする、またはスリットを設けるなどして、他の部分に対して相対的に剛性を低下させる。このようなアンテナ14の構成にすることで、調節部18が摺動軸18cを往復駆動して(矢印D2)アンテナ14の他の端部を傾動させるときに、アンテナ14は固定端付近で湾曲する。一方、固定端付近Pから他の端部よりのアンテナ素子が配置された領域は平面が維持され。よって、筐体12に対するアンテナ14の角度が変更され、アンテナ角度が変化する(矢印D)。
上記のように構成されるレーダ装置は、傾動軸などの構成を用いずにアンテナ角度が可変であることに加え、送受信回路24をアンテナ14から分離させたことにより、アンテナ14を湾曲させるときの応力を考慮したとしてもモータ18aの負荷を軽くできる。よって、モータ部品の小型化が可能となる。
さらに、送受信回路24がアンテナ14に付着した構成では、送受信回路24が動作することで発する熱を傾動軸22を介して筐体12に伝導し、筐体12から外気に放熱していた。しかし、図10で示した構成では、送受信回路22を筐体12に固定することにより、熱を筐体12に直接伝導することができる。よって、放熱効率が向上する。
なお、図10に示した構成のレーダ装置の動作は、図6乃至図9で示した動作と同様である。
また、上述した例では、アンテナ角度検出部26は地軸に対するアンテナ角度を検出したが、アンテナ角度検出部26を筐体12に付し、筐体12の傾きを検出する構成とすることも可能である。その場合、筐体12の例えばレドーム前面に対するアンテナ14の相対的な角度を初期設定しておくことで、筐体12の傾きをアンテナ角度として用いることができる。この場合、取り付け時のアンテナ角度は一回的に検出して基準アンテナ角度との差分からその変化量を算出し、変化量に対応した駆動量でモータを駆動させる手順が実行される。
また、上述の説明では、基準アンテナ角度を水平面に対し0.5度程度下向きにビーム軸が向くときのアンテナ角度を基準アンテナ角度としたが、基準アンテナ角度は適宜に設定可能であり、水平方向あるいは水平面に対し上向きにビーム軸が形成されるときのアンテナ角度としてもよい。
以上説明したとおり、本実施形態によれば、筐体が車体に固定されたときにアンテナ角度を検出するアンテナ角度検出部と、検出されたアンテナ角度が所望の基準アンテナ角度になるようにアンテナの筐体に対する角度を変化させる調節部とにより、レーダ装置のビーム軸の調節を行う。よって、まず、水準管などを用いてアンテナ角度を調節する必要がなくなるので、コストや工数の削減が可能となる。また、車体の組み立て後であっても、例えばレーダ装置外部からビーム軸の調節を指示する信号を入力することで、負担の大きい作業姿勢を強いられたり手作業の動作が制限されたりすることなくビーム軸を調節できる。よって、作業効率が改善される。
従来のビーム軸調節の工程について説明する図である。 本発明が適用されるレーダ装置の使用状況を説明する図である。 本実施形態におけるレーダ装置の構成を説明する図である。 レーダ装置のブロック構成図である。 レーダ装置10における基準アンテナ角度について説明する図である。 第1工程におけるレーダ装置10の動作手順を説明するフローチャート図である。 車両1の車体に筐体12が固定された後のアンテナ角度調節について説明する図である。 第2の工程におけるレーダ装置10の動作手順を示すフローチャート図である。 リフレッシュ動作の手順を説明するフローチャート図である。 変形例におけるレーダ装置の構成例を説明する図である。
符号の説明
12:筐体、14:アンテナ、16:制御部、18:調節部、26:アンテナ角度検出部

Claims (5)

  1. 筐体と前記筐体に対する角度が変更可能に取り付けられたアンテナとを有するレーダ装置であって、
    前記筐体が固定された状態で前記アンテナの傾き角度を検出するアンテナ角度検出部と、
    前記検出された傾き角度が基準傾き角度になるように前記傾き角度を変化させる調節部とを有するレーダ装置。
  2. 請求項1において、
    前記アンテナは第1の端部で前記筐体に固定され、
    前記調節部は、前記アンテナの第2の端部を駆動し当該アンテナを前記第1の端部付近で傾動させて前記傾き角度を変化させることを特徴とするレーダ装置。
  3. 請求項2において、
    前記アンテナと離間するとともに所定周波数帯の送信信号を供給する送受信回路をさらに有し、
    前記送受信回路は、前記アンテナと前記第1の端部で接続される導波管により前記送信信号を前記アンテナに供給することを特徴とするレーダ装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記筐体が固定された状態における前記アンテナによる受信信号の強度が所定の強度となるような傾き角度を前記基準傾き角度として記憶する制御部をさらに有することを特徴とするレーダ装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記傾き角度が前記基準傾き角度に調節された後、前記調節部は前記傾き角度を変化させる機構を所定のタイミングで駆動することを特徴とするレーダ装置。

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