JP2010096024A - カムシャフトの軸受構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】カムシャフトを支持する軸受部に形成される油膜を適切に保持することのできるカムシャフトの軸受構造を提供する。
【解決手段】カムシャフト12内には、油圧式の可変バルブタイミング機構に対して潤滑油を供給する油路が形成される。また、カムシャフト12は、カムキャップ21及びシリンダヘッドの突部で構成された軸受部20によって回転支持される。軸受部20とカムシャフト12の外周面との間には間隙55が形成される。間隙55には、可変バルブタイミング機構に供給される潤滑油の一部が供給されることにより軸受部20において油膜が形成される。軸受部20にあって、カムキャップ21におけるボルト28の挿入孔21bの周縁には第1面取り部25Lが形成される。この第1面取り部25Lは、間隙55に連通されており、潤滑油を貯留する潤滑油貯留部90とされる。
【選択図】図2

Description

この発明は、内燃機関のカムシャフトを支持する軸受構造に関する。
内燃機関のカムシャフトは軸受部にて回転可能に支持されている。例えば、特許文献1においては、シリンダヘッドとカムキャップとで形成される軸受部に、内燃機関の吸排気バルブのバルブタイミングを変更する可変バルブタイミング機構に対して潤滑油を供給する油路が形成されたカムシャフトが支持されている。カムキャップには、進角側制御油路及び遅角側制御油路がそれぞれ形成されており、オイルポンプから供給された潤滑油が進角側制御油路又は遅角側制御油路を介してカムシャフトへ供給される。このカムシャフトに供給された潤滑油が、カムシャフト内部に形成された油路を介して可変バルブタイミング機構に供給されることにより、同可変バルブタイミング機構は駆動されて、内燃機関のバルブタイミングが進角側又は遅角側に調節される。
特開2007‐309278号公報
ところで、一般的に、上記軸受部とカムシャフトとの間隙には潤滑油が供給されており、そうした間隙においては油膜が形成されている。こうした油膜形成のための潤滑油は、上述の可変バルブタイミング機構を駆動するための潤滑油と共用されている。
ここで、内燃機関の運転条件等により、可変バルブタイミング機構に供給される潤滑油量が多くなると、相対的に上記間隙へ供給される潤滑油量が減少し、場合によっては軸受部における上記油膜の形成が困難になるおそれがある。このように油膜形成が困難になると、例えばそうした間隙からカムシャフト内の油路に向けて空気が吸入されてしまい、可変バルブタイミング機構の制御性が悪化してしまうといった不都合が生じてしまう。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的はカムシャフトを支持する軸受部に形成される油膜を適切に保持することのできるカムシャフトの軸受構造を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、油圧式の可変バルブタイミング機構に対して潤滑油を供給する油路が形成されたカムシャフトを回転支持するとともに、カムシャフトを回転支持する軸受部とカムシャフトの外周面との間には間隙が形成されており、可変バルブタイミング機構に供給される潤滑油の一部が間隙に供給されることにより軸受部に油膜が形成される軸受構造であって、潤滑油を貯留するとともに間隙に連通された潤滑油貯留部を備えることをその要旨とする。
上記構成によれば、上記潤滑油貯留部が設けられるため、内燃機関の運転条件等によって上記間隙に供給される潤滑油量が減少し、その間隙に形成される油膜の保持が困難になった場合、そうした潤滑油の減少分を潤滑油貯留部から補充することができる。したがって、カムシャフトを支持する軸受部に形成される油膜を適切に保持することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のカムシャフトの軸受構造において、潤滑油貯留部は、第1連通路及び第2連通路を介して間隙に連通されていることをその要旨とする。
上記構成によれば、潤滑油貯留部と上記間隙とを連通する連通路が2つ設けられているため、潤滑油貯留部への潤滑油の補充や潤滑油貯留部から上記間隙への潤滑油の供給を好適に行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のカムシャフトの軸受構造において、軸受部は、シリンダヘッド及びカムキャップで構成されており、シリンダヘッド及びカムキャップはボルトにて固定され、潤滑油貯留部は、シリンダヘッド及びカムキャップの当接面にあってボルトが挿入される挿入孔の周縁に沿うように円環状に形成されることをその要旨とする。
上記構成によれば、潤滑油貯留部が、シリンダヘッド及びカムキャップが当接する面にあって上記ボルトが挿入される孔の周縁に沿うように円環状に形成される。そのため、潤滑油貯留部を形成するために必要なスペースの増加を極力抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のカムシャフトの軸受構造において、潤滑油貯留部は、当接面における挿入孔の開口部にあって同開口部の周縁に形成される面取り部にて構成されることをその要旨とする。
上記構成によれば、上記挿入孔の開口部周縁に形成される面取り部を潤滑油貯留部として利用することができるため、潤滑油貯留部を容易に形成することができる。
潤滑油貯留部を形成する際には、請求項5に記載の発明によるように、潤滑油貯留部はカムキャップに設けられる、といった態様を採用することができる。
以下、この発明にかかるカムシャフトの軸受構造を、可変バルブタイミング機構を備える内燃機関に具体化した一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
図1は、本実施形態にかかるカムシャフトの軸受構造が適用されるカムシャフト12及びその周辺構造を示している。
同図1に示されるように、本実施形態の内燃機関においては、カムキャップ21及びシリンダヘッドに形成された突部22で軸受部20が構成されており、同軸受部20によってカムシャフト12が回転可能に支持される。このカムシャフト12には、内燃機関の吸気バルブを開閉するためのカム13(同図1の左方)が同軸上に複数設けられるとともに、吸気バルブのバルブタイミングを変更する可変バルブタイミング機構10(同図1の右方)が設けられている。
可変バルブタイミング機構10は、カムシャフト12に固定されて一体回転可能な第1回転体14と、内燃機関のタイミングベルト又はタイミングチェーンを介してクランクシャフトにより回転駆動されるドリブンギア16と、同ドリブンギア16と一体化されて設けられるとともにカムシャフト12の軸心を中心として同カムシャフト12に回転可能に周設される略円筒状の第2回転体18と、円板状のカバー81とで構成されている。
こうした可変バルブタイミング機構10について、さらに詳しく説明する。可変バルブタイミング機構10における第2回転体18は、その開口方向の一方端面(同図1においては左方端面)とドリブンギア16の一方端面とが当接して固定される。また、第2回転体18は、その開口方向の他方端面(同図1においては右方端面)とカバー81の側面とが当接するように複数のボルト72によって固定されている。こうした第2回転体18、ドリブンギア16、そしてカバー81は一体となって回転可能である。
また、第2回転体18の内部には、カムシャフト12に対してボルト71により相対回転不能に固定される第1回転体14が設けられている。カムシャフト12の軸方向における第1回転体14の一方端面(同図1の左方端面)は、ドリブンギア16及びカムシャフト12に、他方端面(同図1の右方端面)はカバー81にそれぞれ隣接している。
さらに、第1回転体14は、カムシャフト12の軸心から遠ざかる方向(径方向)へ放射状に突出して形成される突出部14a(同図1においては右下方に図示)を複数有している。そして、第2回転体18には、その内周面からカムシャフト12に近づく方向に突出して形成される突出部(図示なし)が複数形成される。こうした第1回転体14の突出部14aと第2回転体18の突出部とで区画されて複数のオイル室61が形成される。なお、区画形成された各オイル室61は、上記突出部14aを挟んでそれぞれ進角オイル室及び遅角オイル室とされる。
加えて、可変バルブタイミング機構10には、第1回転体14とドリブンギア16及び第2回転体18とを相対回転不能に係合させるためのロック機構75が設けられる。このロック機構75は、カムシャフト12に対して平行をなすように貫通して形成された貫通孔78と、同貫通孔78内に挿入されるとともに同貫通孔78内を沿うように移動可能なロックピン74と、同ロックピン74とカバー81との間に介装されたスプリング73と、上記ロックピン74が挿入可能なようにドリブンギア16に形成された係合穴76とを備える。ロックピン74は、スプリング73によりドリブンギア16に近づく方向に付勢されて設けられる。
また、ロック機構75は、第1回転体14とドリブンギア16及び第2回転体18との係合を解除させるべくオイルが供給される油圧室65を有する。この油圧室65に十分な油圧が供給されると、ロックピン74はスプリング73の付勢力に抗してドリブンギア16から遠ざかる方向に移動する。こうしてロックピン74が移動すると、第1回転体14と第2回転体18との係合は解除される。
かわって、図1に示されるように、カムシャフト12を支持する軸受部20は、カムキャップ21及びシリンダヘッドの突部22にそれぞれ形成された半円筒状の軸受が、互いに対向して円筒状をなすように固定されることにより構成されている。そして、カムキャップ21の軸受面21a及びシリンダヘッドの突部22の軸受面22aで構成される軸受部20の内周面がカムシャフト12の外周面に沿うように、軸受部20はカムシャフト12の外周面に周設される。なお、こうした軸受部20を構成するカムキャップ21及びシリンダヘッドの突部22は、後述するようにボルトにて固定されている。
カムキャップ21にあって、その軸受面21aの反対側の面には、シリンダヘッドを覆うシリンダヘッドカバー31からカムキャップ21に向かって突設された突設壁31aの一方端面(同図1の下方端面)が当接されている。そして、同突設壁31aの他方端面(同図1の上方端面)には、オイルコントロールバルブ32が設けられる。このオイルコントロールバルブ32が、電子制御装置によって制御されることにより、上記進角オイル室や上記遅角オイル室への潤滑油供給が制御される。
また、上述した各種部材内にはオイル通路が形成されており、同オイル通路を介して可変バルブタイミング機構10に潤滑油が供給される。次に、オイル通路の形成態様及び潤滑油の流れについて、詳しく説明する。
先の図1に示されるオイルコントロールバルブ32には、オイルポンプからオイル通路33を介して潤滑油が供給される。そして、シリンダヘッドカバー31の上記突設壁31a内に形成された第1進角側オイル通路41a及び第1遅角側オイル通路42aのうちのいずれかがオイルコントロールバルブ32によって選択され、その選択された通路に潤滑油が供給される。
こうした各通路のうちで、まず、第1進角側オイル通路41aは、カムキャップ21内に形成された第2進角側オイル通路41bに連通されている。そして、第2進角側オイル通路41bの一端は、カムシャフト12の外周面に形成された環状溝51に対向して開口されている。カムシャフト12内には、その軸方向と平行をなすように形成された第3進角側オイル通路41cが設けられており、この第3進角側オイル通路41cは、上記環状溝51の一部に設けられた孔を介して上記第2進角側オイル通路41bに連通されている。さらに、第3進角側オイル通路41cは、第1回転体14内に環状に形成された第4進角側オイル通路41dに連通されており、この第4進角側オイル通路41dは、上述した進角オイル室に連通されている。また、この第4進角側オイル通路41dは、先の図1において第1回転体14内に破線で示されるように、ロック機構75の油圧室65に連通されている。
一方、第1遅角側オイル通路42aは、上述した第1進角側オイル通路41aと同様に、カムキャップ21内に形成された第2遅角側オイル通路42bに連通されている。そして、第2遅角側オイル通路42bの一端は、カムシャフト12の外周面に形成された環状溝52に対向して開口されている。カムシャフト12内には、上記環状溝52からカムシャフト12の軸中心に向かって延びる第3遅角側オイル通路42cが設けられている。さらに、第3遅角側オイル通路42cは、同第3遅角側オイル通路42cと垂直をなすようにしてカムシャフト12の軸心を貫通して形成される第4遅角側オイル通路42dに連通されている。この第4遅角側オイル通路42dは、上記第3遅角側オイル通路42cを介して上記第2遅角側オイル通路42bに連通されている。また、第4遅角側オイル通路42dは、カムシャフト12の外周面方向へと延伸されて形成された第5遅角側オイル通路42eに連通される。同第5遅角側オイル通路42eは、ドリブンギア16の内周面に形成された環状溝58を介して、図1のドリブンギア16内に破線で示される第6遅角側オイル通路42fに連通されている。そして、同第6遅角側オイル通路42fは、上述した遅角オイル室に連通されている。
オイルコントロールバルブ32によって第1進角側オイル通路41aが選択されると、まず、オイルコントロールバルブ32から第1進角側オイル通路41a内に潤滑油が供給される。そして、供給された潤滑油は第2進角側オイル通路41b、環状溝51に形成された孔、第3進角側オイル通路41c、第4進角側オイル通路41dの順に各オイル通路内を通って、上述した進角オイル室及び油圧室65に供給される。そして、油圧室65に供給された油圧により、ロックピン74がスプリング73の付勢力に抗してカバー81に近づく方向に移動し、ロック機構75が解除される。これにより、第1回転体14とドリブンギア16及び第2回転体18との係合が解除されて、第1回転体14は、ドリブンギア16及び第2回転体18に対して相対回転可能な状態となる。そして、進角オイル室に供給された潤滑油の油圧によって第1回転体14が回転し、この回転に伴ってカムシャフト12も同様に回転して吸気バルブの開閉タイミングが進角側に変更される。
一方、オイルコントロールバルブ32によって第1遅角側オイル通路42aが選択されると、まず、オイルコントロールバルブ32から第1遅角側オイル通路42a内に潤滑油が供給される。そして、供給された潤滑油は、第2遅角側オイル通路42b、環状溝52、第3遅角側オイル通路42c、第4遅角側オイル通路42d、第5遅角側オイル通路42e、環状溝58、第6遅角側オイル通路42fの順に各オイル通路内を通り、上述した遅角オイル室に供給される。そして、遅角オイル室に供給された潤滑油の油圧によって、第1回転体14が回転し、この回転に伴ってカムシャフト12も同様に回転して吸気バルブのタイミングが遅角側に変更される。
このようにして可変バルブタイミング機構10に供給される潤滑油は、軸受部20にあってその軸受面21a,22aとカムシャフト12の外周面との間に形成される間隙55にも供給される。具体的には、第2進角側オイル通路41bから環状溝51を介して第3進角側オイル通路41cへ流れ込む潤滑油の一部や、第2遅角側オイル通路42bから環状溝52を介して第3遅角側オイル通路42cへ流れ込む潤滑油の一部が間隙55に供給される。こうして間隙55に潤滑油が供給されることにより、軸受部20の間隙55には油膜が形成される。
ところで、上述したように、カムシャフト12の軸受部20における油膜形成のために供給される潤滑油が、可変バルブタイミング機構10を駆動するための潤滑油と共用されている場合にあって、内燃機関の運転条件等により、可変バルブタイミング機構10に供給される潤滑油量が多くなることがある。この場合には、可変バルブタイミング機構10に供給される潤滑油量に対して相対的に軸受部20の間隙55へ供給される潤滑油量が減少し、上記油膜の形成が困難になるおそれがある。このように油膜形成が困難になると、例えばそうした間隙55からカムシャフト12内の各通路に向けて空気が吸入されてしまい、可変バルブタイミング機構10の制御性が悪化してしまうといった不都合が生じてしまう。
そこで、本実施形態においては、カムシャフト12を回転支持する軸受部20に形成される油膜を適切に保持すべく、カムシャフト12の軸受構造としてさらに潤滑油貯留部を設けるようにしている。
次に、潤滑油貯留部について、図2及び図3を参照して詳しく説明する。
図2は、カムキャップ21とシリンダヘッドの突部22との当接面において、カムキャップ21の当接面側をみた同カムキャップ21の底面図を示している。なお、同図2における上方向が、カムシャフト12にあって可変バルブタイミング機構10が配設された側である。また、図3は、図2のA−A線における断面図を示している。
まず、図3に示すように、カムキャップ21には、カムシャフト12を挟んで第1挿入孔21b及び第2挿入孔21cがそれぞれ形成されており、シリンダヘッドの突部22には、第1挿入孔21bに対応する第1ねじ穴22bと第2挿入孔21cに対応する第2ねじ穴22cとが形成されている。これら第1挿入孔21b及び第1ねじ穴22bや第2挿入孔21c及び第2ねじ穴22cには、ボルト28がそれぞれ挿入・螺合される。これらボルト28によって、カムキャップ21及びシリンダヘッドの突部22が固定される。
さらに、図2及び図3に示すように、シリンダヘッドの突部22に当接するカムキャップ21の当接面21Tにあって、第1挿入孔21bの開口部周縁には、第1面取り部25Lが円環状に形成されている。また、同当接面21Tにあって、第2挿入孔21cの開口部周縁には、第2面取り部25Rが円環状に形成されている。これら第1面取り部25L及び第2面取り部25Rにあって、第1面取り部25L(図2及び図3における左方)は、第2面取り部25Rよりも大きくなるように、すなわち面取り量が大きくなるように加工されている。
そして、本実施形態においては、図3に示すように、カムキャップ21の当接面21Tに形成された第1面取り部25Lと、シリンダヘッドの突部22においてカムキャップ21に当接する当接面22Tとで上記潤滑油貯留部90が形成されている。
図2に示すように、カムキャップ21には、上記潤滑油貯留部90と間隙55とを連通させる第1連通路23及び第2連通路24が形成されている。より具体的には、カムキャップ21の当接面21Tには、第1面取り部25Lから軸受面21aに延びる2つの溝が形成されており、これら2つの溝とシリンダヘッドの突部22の当接面22Tとで第1連通路23及び第2連通路24が形成されている。また、図2に示すように、第1連通路23は、カムシャフト12の環状溝51の近傍に対向するように、また第2連通路24は、環状溝52の近傍に対向するように、それぞれ開口されている。
こうした第1連通路23及び第2連通路24を介して、上記潤滑油貯留部90への潤滑油の補充や、潤滑油貯留部90から上記間隙55への潤滑油の供給がなされる。
例えば、間隙55に潤滑油が充分供給されており、同間隙55において油膜が保持されている場合にあって、遅角オイル室への潤滑油供給が行われるときには、第2遅角側オイル通路42bから環状溝52を介して第3遅角側オイル通路42cへと流れる潤滑油の一部が、間隙55を経由して第2連通路24内に流入する。こうして第2連通路24内に流入した潤滑油によって潤滑油貯留部90に潤滑油が補充される。一方、例えば内燃機関の運転条件等によって間隙55の潤滑油が減少する場合、すなわち同間隙55に形成される油膜の保持が困難になった場合には、潤滑油貯留部90から第1連通路23を介して間隙55へと潤滑油が供給され、これにより間隙55における潤滑油の減少分が補われて油膜の保持が継続される。
また、間隙55に潤滑油が充分供給されており、同間隙55において油膜が保持されている場合にあって、進角オイル室への潤滑油供給が行われるときには、第2進角側オイル通路41bから環状溝51を介して第3進角側オイル通路41cへと流れる潤滑油の一部が、間隙55を経由して第1連通路23内に流入する。こうして第1連通路23内に流入した潤滑油によって潤滑油貯留部90に潤滑油が補充される。一方、例えば内燃機関の運転条件等によって間隙55の潤滑油が減少する場合、すなわち同間隙55に形成される油膜の保持が困難になった場合には、潤滑油貯留部90から第2連通路24を介して間隙55へと潤滑油が供給され、これにより間隙55における潤滑油の減少分が補われて油膜の保持が継続される。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)カムキャップ21に形成される第1面取り部25Lと、シリンダヘッドの突部22におけるカムキャップ21との当接面22Tとによって潤滑油貯留部90が形成されるようにしている。そのため、軸受部20とカムシャフト12の外周面との間の間隙55に供給される潤滑油量が内燃機関の運転条件等によって減少し、その間隙55に形成される油膜の保持が困難になった場合、そうした潤滑油の減少分を潤滑油貯留部90から補充することができる。したがって、カムシャフト12を回転支持する軸受部20に形成される油膜を適切に保持することが可能となる。
(2)潤滑油貯留部90と間隙55とを連通する第1連通路23及び第2連通路24を設けるようにしている。このように2つの連通路が設けられているため、1つの連通路のみを設ける場合と比較して、潤滑油貯留部90への潤滑油の補充や、潤滑油貯留部90から間隙55への潤滑油の供給を好適に行うことができる。
(3)上記潤滑油貯留部90を、シリンダヘッドの突部22とカムキャップ21とが当接する面にあって、ボルト28が挿入される第1挿入孔21bの周縁に沿うように円環状に形成するようにしている。そのため、他の部位に潤滑油貯留部90を形成する場合と比較して、同潤滑油貯留部90を形成するために必要なスペースの増加を極力抑制することができる。
(4)カムキャップ21において、第1挿入孔21bの開口部周縁に形成される第1面取り部25Lを潤滑油貯留部90として利用するようにしている。そのため、潤滑油貯留部90を容易に形成することができる。なお、第1面取り部25Lの加工に際してその面取り量を調整することにより、潤滑油貯留部90の潤滑油貯留量も容易に調整することができる。
尚、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態においては、第1連通路23はカムシャフト12の環状溝51に対向するように、また第2連通路24は環状溝52に対向するように、それぞれ開口して形成されるようにしていたが、第1連通路及び第2連通路の形成位置はこれに限られるものではない。
・上記実施形態においては、潤滑油貯留部90と間隙55とを連通させるように第1連通路23及び第2連通路24といった2つの連通路を形成するようにしていたが、こうした連通路の数はこれに限られるものではない。この変形例によっても、上記実施形態における(1)、(3)及び(4)の効果に準ずる効果を得ることができる。
・上記実施形態においては、潤滑油貯留部90を形成する第1面取り部25Lの面取り量は、潤滑油貯留部90を形成しない第2面取り部25Rと比較して大きくなるよう加工されていた。この他、第1面取り部25Lの面取り量が第2面取り部25Rよりも小さくなるように、あるいは同じ大きさになるように加工してもよい。
・上記実施形態において、第2面取り部25Rを潤滑油貯留部90としてもよい。また、第1面取り部25L及び第2面取り部25Rをともに潤滑油貯留部90としてもよい。こうした変形例においては、間隙55と潤滑油貯留部90とを連通させる第1連通路23及び第2連通路24に相当する連通路を第2面取り部25R側にも形成する。
・上記実施形態においては、カムキャップ21に形成された第1面取り部25Lにて潤滑油貯留部90が構成されていたが、反対に、シリンダヘッドの第1ねじ穴22bにあって当接面22Tに開口する開口部の面取り部を潤滑油貯留部90として利用するようにしてもよい。なお、こうした変形例においても、上記実施形態における間隙55と潤滑油貯留部90とを連通させる第1連通路23及び第2連通路24に相当する連通路をシリンダヘッドの当接面22Tに形成することが望ましい。また、そうした第1ねじ穴22bの面取り部と第1面取り部25Lとで潤滑油貯留部90を構成するようにしてもよい。
・上記実施形態においては、ボルト28が挿入される第1挿入孔21bの開口部にあって、その開口部の周縁に形成される第1面取り部25Lにて潤滑油貯留部90が構成されるようにしたが、潤滑油貯留部90は面取り部にて構成されなくともよい。例えば、カムキャップ21又はシリンダブロックの突部22にあって、ボルトが挿入される挿入孔の開口部の周縁に円環状の溝を形成することにより、潤滑油貯留部90を構成するようにしてもよい。こうした変形例によっても、上記実施形態における(1)〜(3)の効果に準ずる効果を得ることができる。
・上記実施形態においては、カムキャップ21におけるボルト28の第1挿入孔21bの開口部に沿って形成される第1面取り部25Lによって潤滑油貯留部90が構成されていた。この他、潤滑油貯留部90は、軸受部20を構成するカムキャップ21及びシリンダヘッドの突部22のいずれか一方にあって、ボルト28の第1挿入孔21bの周縁以外の部分に形成してもよい。なお、この変形例における潤滑油貯留部90の形成箇所としては、シリンダヘッドの突部22とカムキャップ21との当接面にあって第1挿入孔21bの周縁以外の部位や、カムキャップ21の内部、あるいはシリンダヘッドの突部22の内部などが挙げられる。こうした形態によっては、上記実施形態における(1)及び(2)の効果に準ずる効果を得ることができる。
・第1連通路23及び第2連通路24を溝で構成するようにした。この他、第1連通路23及び第2連通路24に相当する連通路をカムキャップ21の内部に孔形状にて形成するようにしてもよい。また、シリンダヘッドの突部22側に潤滑油貯留部90を形成する場合には、第1連通路23及び第2連通路24に相当する連通路を突部22の内部に孔形状にて形成してもよい。
・カムシャフト12内に形成されたオイル通路から、進角オイル室、遅角オイル室及びロックピン74にかけて設けられた進角側オイル通路及び遅角側オイル通路の経路態様について、上記実施形態は一例であり、その他の経路態様を採用してもよい。
・上記実施形態においては、吸気バルブのバルブタイミングを変更する油圧式の可変バルブタイミング機構10が設けられるカムシャフト12の軸受構造として本発明を具体化したが、排気バルブのバルブタイミングを変更する油圧式の可変バルブタイミング機構が設けられるカムシャフトの軸受構造として本発明を具体化してもよい。
この発明の一実施形態にかかるカムシャフト及びその周辺の断面構造を示す断面図。 カムキャップとシリンダヘッドとの当接面において、カムキャップの当接面側からみた同カムキャップの底面図。 図2のA−A線における断面図。
符号の説明
10…可変バルブタイミング機構、12…カムシャフト、13…カム、14…第1回転体、14a…突出部、16…ドリブンギア、18…第2回転体、20…軸受部、21…カムキャップ、21a,22a…軸受面、21b…第1挿入孔、21c…第2挿入孔、21T…(カムキャップ側の)当接面、22…(シリンダヘッドの)突部、22b…第1ねじ穴、22c…第2ねじ穴、22T…(シリンダヘッドの突部側の)当接面、23…第1連通路、24…第2連通路、25L…第1面取り部、25R…第2面取り部、28,71,72…ボルト、31…シリンダヘッドカバー、31a…突設壁、32…オイルコントロールバルブ、33…オイル通路、41a…第1進角側オイル通路、41b…第2進角側オイル通路、41c…第3進角側オイル通路、41d…第4進角側オイル通路、42a…第1遅角側オイル通路、42b…第2遅角側オイル通路、42c…第3遅角側オイル通路、42d…第4遅角側オイル通路、42e…第5遅角側オイル通路、42f…第6遅角側オイル通路、51,52,58…環状溝、55…間隙、61…オイル室、65…油圧室、73…スプリング、74…ロックピン、75…ロック機構、76…係合穴、78…貫通孔、81…カバー、90…潤滑油貯留部。

Claims (5)

  1. 油圧式の可変バルブタイミング機構に対して潤滑油を供給する油路が形成されたカムシャフトを回転支持するとともに、前記カムシャフトを回転支持する軸受部と前記カムシャフトの外周面との間には間隙が形成されており、前記可変バルブタイミング機構に供給される潤滑油の一部が前記間隙に供給されることにより前記軸受部に油膜が形成される軸受構造であって、
    前記潤滑油を貯留するとともに前記間隙に連通された潤滑油貯留部を備える
    ことを特徴とするカムシャフトの軸受構造。
  2. 請求項1に記載のカムシャフトの軸受構造において、
    前記潤滑油貯留部は、第1連通路及び第2連通路を介して前記間隙に連通されている
    ことを特徴とするカムシャフトの軸受構造。
  3. 前記軸受部は、シリンダヘッド及びカムキャップで構成されており、前記シリンダヘッド及び前記カムキャップはボルトにて固定され、前記潤滑油貯留部は、前記シリンダヘッド及び前記カムキャップの当接面にあって前記ボルトが挿入される挿入孔の周縁に沿うように円環状に形成される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のカムシャフトの軸受構造。
  4. 前記潤滑油貯留部は、前記当接面における前記挿入孔の開口部にあって同開口部の周縁に形成される面取り部にて構成される
    請求項3に記載のカムシャフトの軸受構造。
  5. 前記潤滑油貯留部は前記カムキャップに設けられる
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載のカムシャフトの軸受構造。
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