JP2010095802A - 衣類用のストラップ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ストラップを極めて薄くすることができ、衣類に着けた際に、上からの圧迫による違和感をなくして着け心地を良くし、ストラップの正面部には同一のストラップが現れ体裁が良くなり、調整具付きストラップを極めて容易に製造できる衣類用のストラップおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】衣類に接続されて肩に掛けられるストラップである。ストラップ1の一端部を長さ調整具3の下部横杆3aまたは中央部横杆3bに引っ掛けてストラップ1を貼り合わせる。
【選択図】図4
【解決手段】衣類に接続されて肩に掛けられるストラップである。ストラップ1の一端部を長さ調整具3の下部横杆3aまたは中央部横杆3bに引っ掛けてストラップ1を貼り合わせる。
【選択図】図4
Description
本発明は、ブラジャー、ブラスリップ、ボディスーツ、キャミソール、水着などにおける衣類のストラップ及びその製造方法に関するものである。
女性用インナーウエアー、ファンデーションおよびアウターウエアーなどの衣類にはストラップが装着されている。このストラップは、着用者のバストシルエットを美しく見せるため、カップ部を下にずれ落ちないように吊り上げることによりバストを整容する機能を有している。
そのストラップは、通常、長さ方向に伸縮性を有する細幅織物や細幅編地で構成されていると共に、長さを調整できるようにエイト環(8字環)と称する調整具を取り付けてあり、バストのトップ位置は個人差があることから、調整具を上下に動かしてバストカップを理想の高さに調整できるようになっている。
すなわち、一般的なストラップ21は、図9〜図10に示すように、ストラップ21の
一端部をエイト環22の中央部横杆23に引っ掛けた状態で該端部24を重ね合わせて縫着25し、ストラップ21を下方に伸ばし、カップ上部に設けた連結環(図示せず)に通して折り返した後、エイト環22の下方挿通孔26の裏面から挿入して表面に出し、中央部横杆23の上面から上方挿通孔27に挿入して裏面に出し、バック布(図示せず)に繋げているのが知られている(例えば、特許文献1,2)。
一端部をエイト環22の中央部横杆23に引っ掛けた状態で該端部24を重ね合わせて縫着25し、ストラップ21を下方に伸ばし、カップ上部に設けた連結環(図示せず)に通して折り返した後、エイト環22の下方挿通孔26の裏面から挿入して表面に出し、中央部横杆23の上面から上方挿通孔27に挿入して裏面に出し、バック布(図示せず)に繋げているのが知られている(例えば、特許文献1,2)。
また、別のものとして、図11〜図12に示すように、ストラップ31の一端部をエイト環32の下部横杆33に引っ掛けた状態で該端部34を重ね合わせて縫着35し、ストラップ31を下方に伸ばし、カップ上部に設けた連結環(図示せず)に通して折り返した後、エイト環32の下方挿通孔36の裏面から挿入して表面に出し、中央部横杆37の上面から上方挿通孔38に挿入して裏面に出し、バック布(図示せず)に繋げているのが知られている(例えば、特許文献3)。
しかしながら、上記の特許文献1,2は、ストラップ21を、エイト環22の中央部横杆23に引っ掛けて折り返した端部24を縫製25で固定しているため、エイト環22の取り付けられた部分が重なり、分厚くなって局部的圧迫が加わり着用した時に着心地が悪くて不快感を与えるばかりでなく、薄い生地のアウターを着用した場合に、エイト環22の突起が目立ちシルエットが崩れて不体裁になるといった問題点があった。また、製造上極めて能率が悪いばかりでなく、長期の使用に際しては縫着部がほつれて外れてしまうといった問題点があった。
また、上記の特許文献3は、ストラップ31を、カップ上部に設けた連結環(図示せず)に通して折り返した後、エイト環32の下方挿通孔36の裏面から挿入して表面に出たストラップ31の裏面31bが表側に出ることになり、ストラップ31の正面部には表面31aだけが現れるのでなく、裏面31bも現れることになり、表裏面31a,31bが異なる編組織で編まれている場合には、見た目が異なり不体裁であるといった問題点があった。
本発明は、上記のような問題を解決することを課題として研究開発されたもので、ストラップを貼り合わせて極めて薄くすることができ、衣類に着けた際に、上からの圧迫による違和感をなくして着け心地を良くし、ストラップの正面部には同一のストラップが現れ体裁が良くなり、調整具付きストラップを極めて容易に製造できる衣類用のストラップおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決し、その目的を達成する手段として、本発明は、衣類に接続されて肩に掛けられるストラップであって、ストラップの一端部を長さ調整具の下部横杆または中央部横杆に引っ掛けてストラップを貼り合わせたことを特徴とする衣類用のストラップを開発し、採用した。
また、本発明では、上記のように構成した衣類用のストラップにおいて、ストラップは、長さ方向に伸縮性を有する細幅テープであることを特徴とする衣類用のストラップ、およびストラップは、熱接着フィルムまたは接着剤を塗着した接着シートを介して細幅テープを貼り合わせたことを特徴とする衣類用のストラップ、およびストラップはブラジャーの身生地を貼り合わせたことを特徴とする衣類用のストラップ、およびストラップはプリント模様が施されたブラジャーの身生地を貼り合わせたことを特徴とする衣類用のストラップを開発し、採用した。
また、本発明は、幅広生地の片面に熱接着フィルムまたは接着剤を塗着した接着シートを仮付けする工程と、その幅広生地を所定の細幅テープに裁断する工程と、裁断された細幅テープの一端を熱接着フィルムまたは接着剤を塗着した接着シートを内面になるように調整具の下部横杆または中央部横杆に引っ掛ける工程と、引っ掛けた細幅テープを加熱して貼り合わせる工程からなることを特徴とする衣類用のストラップの製造方法を開発し、採用した。
本発明は、ストラップの一端を調整具の下部横杆または中央部横杆に引っ掛けてストラップを貼り合わせてあるから、表裏面が同じストラップとなり厚さが従来のものよりかなり薄くなって着け心地がよくなる。また、折り返し部や縫製部がないために、肌あたりがやさしくなると共に、表裏のないスッキリとした外観になり解れがなくなる。
さらに、ストラップの一端を調整具の下部横杆に引っ掛けてストラップを貼り合わせた場合に、従来はストラップの正面部にストラップの表面と裏面が現れて不体裁であったが、本発明では表裏面が同じストラップであるから、ストラップの正面部は同じストラップが現れ異なることがなくなる。また、熱接着フィルムまたは接着剤を塗着した接着シートの厚さ、種類などでストラップの伸縮性を自由に選定できる。
さらに、プリント模様が施された身生地のブラジャーにおいて、その身生地を貼り合わせてストラップにすることにより、ブラジャー全体のトータルファッションが可能となり、センス溢れた美麗なブラジャーになる。また、ストラップを貼り合わせることにより、調整具付きストラップを極めて容易に製造できる。
以下に、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明すれば、図2〜図4は本発明の第1実施の形態を示しており、1はウレタン弾性糸をナイロン繊維、ポリエステル繊維などで被覆してなる伸縮性良好な糸条により編まれたり、織られた細幅テープのストラップであり、片面に熱接着フィルムまたは接着剤を塗着した接着シート2が形成されている。
3は薄い金属板材を略8字状に打ち抜き表面を合成樹脂で被覆したストラップの長さ調整具であり、下部横杆3a、中央部横杆3b、上部横杆3c、縦側杆3d,3dが一体的に連設されており、下部横杆3aと中央部横杆3bとの間に横長円形の下部挿通孔4および中央部横杆3bと上部横杆3cとの間に横長円形の上部挿通孔5が穿設されている。
このように構成されたストラップ1と調整具3の取り付けは、ストラップ1の一端部を接着シート2が内面側になるようにして調整具3の下部横杆3aに引っ掛け、接着シート2を腹合せとしてストラップ1を加熱・加圧して貼り合わせるものである。
調整具3が一体的に取り付けられたストラップ1は、図4に示すように、その他端をカップ布の上部に取り付けた連結環(図示せず)に通して折り返し、調整具3の裏面側から下部挿通孔4に通して表面側に出し、中央部横杆3bを介して上部挿通孔5に挿通して裏面側に出しバック布(図示せず)に縫着される。
このように構成したストラップ1は、調整具3を上方移動させることにより短くなり、下方に移動させることにより長くなるので、ストラップ1の長さを自由に調整できる。そして、従来のストラップのように、調整具の中央部横杆に折り返し端部を縫着する必要がないから、ストラップが薄くてすっきりとした外観になり体裁が良くなると共に、表裏同一のストラップを貼り合わせてあるから、ストラップの正面部には従来のように、表面と裏面が現れて異なるようなことがなくなり、厚みが均一になり肌あたりも良くなって着心地が良好になる。
つぎに、図5〜図7は本発明の第2実施の形態を示しており、上記第1実施の形態と相違しているのは、調整具3の引っ掛け位置が下部横杆3aから中央部横杆3bに代わっただけであり、ストラップ1の片面に接着シート2を設けてある点、略8字状に打ち抜かれた長さ調整具3である点などの構成に変更はなく、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
この第2実施の形態によれば、ストラップ1の一端部が中央部横杆3bに引っ掛けられて貼り合わせ、図7に示すように、その他端をカップ布の上部に取り付けた連結環(図示せず)に通して折り返し、調整具3の裏面側から下部挿通孔4に通して表面側に出し、中央部横杆3bを介して上部挿通孔5に挿通して裏面側に出しバック布(図示せず)に縫着されることから、前記第1実施形態の場合、調整具3の部分の厚さがストラップを含んで約2.7mmであったが、この第2実施形態ではそれよりも厚く約3.2mmになるが、従来の折り返し端部縫着の調整具の部分の厚さがストラップを含んで約5.0mmになることからそれと比べるとかなり薄くなる。
図8に示すのは本発明の第3実施の形態を示しており、前記第1および第2実施の形態
では、無地のストラップであったが、この実施の形態では、プリント模様の施されたブラジャーの身生地10と同生地を貼り合わせてストラップ11としたものであり、当然のことながらストラップ11と調整具3との取り付けは前記実施の形態1と同じようになっている。
では、無地のストラップであったが、この実施の形態では、プリント模様の施されたブラジャーの身生地10と同生地を貼り合わせてストラップ11としたものであり、当然のことながらストラップ11と調整具3との取り付けは前記実施の形態1と同じようになっている。
この実施の形態によれば、ストラップ11に身生地10と同じプリント模様12が施されたことになり、ブラジャー全体のトータルファッションとしてセンスのある美麗なブラジャーを作り出すことができる。
つぎに、本発明に係るストラップ1の製造方法の好適な実施の形態をストラップ1の一
端が調整具3の下部横杆3aに取り付けられる例の製造工程順にしたがって説明する。
端が調整具3の下部横杆3aに取り付けられる例の製造工程順にしたがって説明する。
まず、ウレタン弾性糸をナイロン繊維、ポリエステル繊維などで被覆した伸縮性良好な糸条により広幅の編み生地または織り生地を得て、熱接着フィルムとしてウレタンエラストマーフィルム2を表面に仮止めする第1工程。
つづいて、その広幅生地の幅方向にストラップの幅10,12,14mmなど所定幅でスリッターにより縦方向に切断して細幅テープのストラップ1を得る第2工程。
この細幅テープのストラップ1の一端部を、薄い金属板材を略8字状に打ち抜いて表面を合成樹脂で被覆した長さ調整具3の下部横杆3aに、ウレタンエラストマーフィルム2を内側面として引っ掛ける第3工程。
下部横杆3aに引っ掛けられた細幅テープのストラップ1のウレタンエラストマーフィルム2を腹合せとし熱プレスで上下から加圧して接合する第4工程によりストラップ1に調整具3が取り付けられる。
この方法により得られたストラップ1は、例えば、ブラジャーのストラップとして使用でき、ストラップ1の一端部を、カップ布の上部に取り付けられた連結杆(図示せず)に通して折り返し、上方にある調整具3の下部挿通孔4の裏面側から挿通されて中央部横杆3bの表面側に出て、上部挿通孔5に入り、上部横杆3cの裏面からバック布(図示せず)に繋ぐものである。これによりストラップ1の長さを調整できるものである。
以上、本発明の主要な実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、発明の目的を達成でき、且つ発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の設計変更が可能であることは勿論のことである。
本発明は、ブラジャーに限らず、ブラスリップ、ボディスーツ、水着などの肩紐を有する衣類全般に利用できる。
1 ストラップ
2 接着シート
3 調整具
3a 下部横杆
3b 中央部横杆
2 接着シート
3 調整具
3a 下部横杆
3b 中央部横杆
Claims (6)
- 衣類に接続されて肩に掛けられるストラップであって、ストラップの一端部を長さ調整具の下部横杆または中央部横杆に引っ掛けてストラップを貼り合わせたことを特徴とする衣類用のストラップ。
- ストラップは、長さ方向に伸縮性を有する細幅テープであることを特徴とする請求項1に記載の衣類用のストラップ。
- ストラップは、熱接着フィルムまたは接着剤を塗着した接着シートを介して細幅テープを貼り合わせたことを特徴とする請求項1または2に記載の衣類用のストラップ。
- ストラップは、ブラジャーの身生地を貼り合わせたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の衣類用のストラップ。
- ストラップはプリント模様が施されたブラジャーの身生地を張り合わせたことを特徴とする請求項4に記載の衣類用のストラップ。
- 幅広生地の片面に熱接着フィルムまたは接着剤を塗着した接着シートを仮付けする工程と、その幅広生地を所定の細幅テープに裁断する工程と、裁断された細幅テープの一端を熱接着フィルムまたは接着剤を塗着した接着シートを内面になるように調整具の下部横杆または中央部横杆に引っ掛ける工程と、引っ掛けた細幅テープを加熱して貼り合せる工程からなることを特徴とする衣類用のストラップの製造方法。
Priority Applications (2)
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JP2007018983A JP2010095802A (ja) | 2007-01-30 | 2007-01-30 | 衣類用のストラップ及びその製造方法 |
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