JP2010095786A - 溶銑の脱燐方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】上底吹転炉を用いて溶銑を脱燐する際に、ハロゲン化カルシウムを添加しなくともCaO源の滓化を促進でき、吹錬初期のスピッチングを抑制しながら溶銑中の[P]濃度を例えば0.020%以下に低減しながら、安定かつ継続的に操業する。
【解決手段】上底吹転炉を用いて、脱燐剤に実質的にフッ素を含まない副原料のみを使用して溶銑を脱燐する方法において、吹錬前または吹錬初期に、装入塩基度が0.4以上1.5以下の範囲までは、粒径0.5mm以上30mm以下の塊状CaO源を添加し、脱燐吹錬終了時の塩基度が1.8以上2.8以下となるように粒径が60メッシュ以下の粉状CaO源を上吹きランスより溶銑へ吹き付け、スラグ中のT−Feを3%以上15%以下とし、脱燐処理後に転炉から溶銑鍋へ出湯した直後の鍋中の溶銑の温度を1320℃以上1380℃以下に制御するとともに、吹錬終了時のスラグ中(Al)濃度が3%以上10%以下となるように吹錬前または吹錬初期にAl源を装入する。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶銑の脱燐方法に関し、具体的には、上底吹転炉を用いて溶銑を脱燐する際に、滓化促進剤であるハロゲン化カルシウムを添加しなくとも石灰の滓化を促進し、吹錬初期のスピッチングを抑制しながら効率的に溶銑を脱燐するための方法に関する。
従来、転炉を用いて溶銑の脱燐を行う溶銑の予備処理工程では、転炉にスクラップおよび溶銑を装入し、塊状の生石灰や石灰石等を脱燐剤として添加することによって脱燐吹錬を行っていた。通常、脱燐吹錬中の溶銑温度は1300〜1400℃であるため、この温度域では脱燐剤を滓化させることは容易ではない。このため、実操業ではこれらの脱燐剤を効率的に滓化させるために、例えば螢石等のハロゲン系化合物を滓化促進剤として併用してきた。
一方、ハロゲン系化合物を含むスラグは、耐火物の溶損量を増加させる。また、近年、鉄鋼スラグの有効利用技術が環境問題の視点から望まれているが、ホタル石等のハロゲン系化合物の鉄鋼スラグへの混入は、鉄鋼スラグの用途を限定することになるため好ましくない。
この問題を解決すべく特許文献1には、螢石等の滓化促進剤を使用しないで粉状生石灰を上吹き酸素とともに溶銑に吹き付ける溶銑脱燐方法に係る発明が開示されている。
この発明は、上吹き酸素と底吹きガス攪拌とを制御することによりスラグ中のFeO濃度を適正化でき、しかも、粉状生石灰を使用することにより反応界面の面積を増加できるために、螢石等の滓化促進剤を使用しなくてもスラグを滓化できるとしている。
しかし、この発明では、吹錬初期の生石灰の投入量に関する規定が無いためカバースラグの形成が不十分となる場合にはスピッチング量が増大し、鉄分歩留りの低下や炉口地金付着量の増加を生じる。
これに対し、特許文献2には、CaO含有カバースラグを生成した後に、塊状生石灰源を一部用いるCaO含有脱燐剤を、酸素ガスをキャリアガスとして吹き付けることによって溶銑を脱燐する方法に係る発明が開示されている。
特開平8−311523号公報 特許第3687433号公報
この特許文献2により開示された発明によれば、確かに、スピッチング量を低減し、かつ螢石を使用しないで溶銑中の[P]濃度を0.030%以下(本明細書では特に断りがない限り「%」は「質量%」を意味する)に抑制することができる。
本発明者らは、この発明のさらなる改善を図るべく鋭意検討を重ねた結果、この発明では、スラグの滓化に影響を及ぼす塊状生石灰の粒径や、低燐化に影響を及ぼす塩基度によっては、スピッチング量の低減や低燐化の効果に大きな差を生じ、安定的に溶銑を脱燐できないことがあることを知見した。
本発明の目的は、上底吹転炉を用いて溶銑を脱燐する際に、滓化促進剤であるハロゲン化カルシウムを添加しなくとも石灰石の滓化を促進でき、これにより、吹錬初期のスピッチングを抑制しながら効率的に[P]濃度を0.020%以下に低減することができる溶銑の脱燐方法を提供することである。
溶銑の表面に気体酸素とともに粉状の生石灰を吹き付けると、多量のスピッチングが発生する。この理由は、溶銑の表面に酸素のみを吹き付けるのに比べて、酸素に生石灰を混合すると、この生石灰の分だけ、上吹きジェットが有する運動エネルギーが増加し、上吹きジェットが溶銑の表面に衝突した際の運動エネルギーが酸素のみの運動エネルギーと比較して増加し、スピッチング量が増加するためである。
スピッチングとは、上吹きジェットによって溶銑飛沫が飛散したものであるので、溶銑の表面をスラグでカバーすれば、溶銑飛沫の多くをスラグ中に補足できる可能性が高まる。そのため、溶銑の表面に気体酸素とともに粉状生石灰を吹き付ける前に、溶銑の表面にスラグを生成しておけば、スピッチング量を低減できると推察される。
そこで、吹錬前または吹錬初期に適切な塊状CaO源を投入してある程度吹錬することによりカバースラグを迅速に生成し、そのことによって初期スピッチングを低減する。その後に上吹き酸素とともに粉状のCaO源を溶銑の表面に吹き付けて滓化を助長しながらスラグを生成し、そのことによって、吹錬全体のスピッチングを低減しながら、さらにスラグの塩基度を、滓化が良好で、かつ脱燐能が高い中塩基度範囲内に調整する。このように操作することにより脱燐後[P]を0.020%以下に効率的に低減できる。
本発明においては、塊状CaO源として粒径30mm以下の塊状生石灰(CaO含有率:92〜95%、残COおよび不純物)を主として使用する。但し、塊状CaO源のうちCaO質量比率で50%未満の量までは、表1に例示する組成の転炉スラグや取鍋スラグを併用してもよい。これらのスラグはCaOの他にSiOやAlなどを含んでいて融点が低いため、初期のカバースラグの生成に適しているからである。特に取鍋スラグは、本発明におけるAl源としても活用することができる。
Figure 2010095786
しかし、本発明では溶銑を脱燐する能力を重視して脱燐吹錬終了後の塩基度を調整するため、吹錬前または吹錬初期に使用する塊状CaO源のうち、CaO純度の低い転炉スラグや取鍋スラグの使用量には限界がある。それらを多用すると脱燐吹錬後のスラグ量が増えてしまうほか、塩基度の調整に支障を来たす場合も出てくるからである。
また、粉状CaO源としては、粒径が60メッシュ以下の生石灰粉(CaO含有率:92〜95%、残COおよび不純物)を主として使用するが、生石灰粉でなくとも石灰石粉等を用いることも可能である。
なお、本発明における塊状CaO源の転炉内投入時期に関し、「吹錬前」とは、当該吹錬の前の吹錬に係る処理後スラグを転炉外に排出した後から、当該吹錬に係る上吹き酸素の供給を開始する時点までの期間を指す。また、「吹錬初期」とは、当該吹錬に係る上吹き酸素の供給を開始した時点から、上吹き酸素の全供給時間の20%までの時点を指す。上吹き酸素の全供給時間は、通常は8〜12分間である。
まず、カバースラグをいかに早く、安定して生成するために、溶銑温度を考慮し1350℃で完全溶融するような低塩基度スラグを考察した。ここで「塩基度」はスラグ中の酸化カルシウム(CaO)とシリカ(SiO)の質量濃度分析値の比(=%CaO/%SiO)を意味する。また「装入塩基度」は投入剤の組成を考慮して計算で予め求める酸化カルシウム(CaO)とシリカ(SiO)の質量の比である。
CaO−SiO−FeO系状態図において、1350℃以下で溶融状態となる組成範囲を考察すると、1350℃程度の処理温度で投入する塊状生石灰を滓化(純CaOの融点は2570℃と高温である)させるには、脱燐スラグの(FeO)濃度が10%の条件で、塩基度は0.4〜1.5の範囲にあることがわかる。したがって、本発明にあって塩基度1.5までは塊状生石灰の滓化が進行すると考えられる。
また、塊状生石灰の粒径も滓化の進行速度へ影響を及ぼすため、塊状生石灰の粒径がスピッチングの低減に及ぼす影響も考慮する必要がある。
次に、処理温度1350℃程度で脱燐後[P]≦0.020%を達成するためには、脱燐能の高い塩基度にする必要がある。その際、塩基度が1.5を超えて、例えば塩基度2〜3へと、塩基度を上昇させる場合を考える。塩基度の上昇に伴ってスラグの融点は高くなっていく(つまり滓化し難くなる)ので、そのような高塩基度の領域では粉状生石灰を酸素キャリアーで溶銑面に上吹きするという、粉状生石灰の活用が有用になる。
このような着想を実現するためには、吹錬前または吹錬初期に適切な塊状CaO源を転炉内に添加して、上吹きランスより酸素を溶銑に吹き付けて、ある程度吹錬した後で上吹き酸素とともに粉状のCaO源を溶銑に吹き付け、塩基度を滓化が良好でかつ脱燐能の高い中塩基度範囲内(1.8〜2.8)に調整することが有効である。
カバースラグを容易に生成する手段としてガス攪拌を行うことが有効である。ガス攪拌を行う方法としては、底吹き等でガスを溶銑に吹き込むことが有効である。
カバースラグを容易に生成する手段として、Alを吹錬前または吹錬初期に添加することが有効である。Al源には前述の取鍋スラグのほか、Al含有濃度が50%以上である廃耐火物等が好適である。
本発明は、これらの知見に基づいてなされたものである。
本発明は、上底吹転炉を用いて、脱燐剤に実質的にフッ素を含まない副原料のみを使用して溶銑を脱燐する方法において、吹錬前または吹錬初期に、装入塩基度=(吹錬前または吹錬初期に装入した副原料中に含有される全CaO質量)/(吹錬前または吹錬初期に装入した副原料中に含有されるSiO質量+溶銑質量×溶銑中[%Si]×60/2800)として求められる装入塩基度が0.4以上1.5以下の範囲までは、粒径0.5mm以上30mm以下の塊状CaO源を添加し、脱燐吹錬終了時の塩基度={スラグ中のCaOとSiOとを分析して得られる、質量濃度比(%CaO/%SiO)}として求められる脱燐吹錬終了時の塩基度が1.8以上2.8以下となるように粒径が60メッシュ以下の粉状CaO源を上吹きランスより溶銑へ吹き付け、スラグ中のT−Feを3%以上15%以下とし、脱燐処理後に転炉から溶銑鍋へ出湯した直後の鍋中の溶銑の温度を1320℃以上1380℃以下に制御するとともに、吹錬終了時のスラグ中(Al)濃度が3%以上10%以下となるように吹錬前または吹錬初期にAl源を装入することを特徴とする溶銑の脱燐方法である。
この本発明に係る溶銑の脱燐方法では、粒径が60メッシュ以下の粉状CaO源の吹き付けを吹錬初期から開始して、上吹き酸素の供給開始時を起点としてこの上吹き酸素の供給時間全体の80%の時間が経過した時点以前に該吹き付けを終了し、かつ、その粉状CaO源を吹き付け続ける期間を上吹き酸素の供給時間全体の20%を超える期間とすることが望ましい。
本発明によれば、上底吹転炉を用いて溶銑を脱燐する際に、滓化促進剤であるハロゲン化カルシウムを添加しなくともCaO源の滓化を促進でき、吹錬初期のスピッチングを抑制しながら溶銑中の[P]濃度を0.020%以下に低減する操業を、安定かつ継続的に行うことが可能となる。
以下、本発明に係る溶銑の脱燐方法を実施するための最良の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以降の説明では、本発明における「塊状CaO源」が塊状生石灰であるとともに「粉状CaO源」が粉状生石灰である場合を例にとる。
本実施の形態の溶銑の脱燐方法では、脱燐処理を行うにあたり、実質的にフッ素を含まない副原料のみを使用するのであり、まず、溶銑のSi濃度の値に応じて、吹錬前または吹錬初期の装入塩基度が0.4以上1.5以下となるように、塊状のCaO含有物質として塊状生石灰を投入する。塊状のCaO含有物質として、塊状生石灰以外に、転炉スラグや取鍋スラグ等を用いることも可能である。
実質的にフッ素を含まない副原料とは、蛍石等のように高濃度のフッ素を含むものを使用しない副原料を意味し、脈石成分等として1%未満のフッ素が含有される物質は、脱燐吹錬終了後のスラグ中のフッ素濃度が0.4ppm未満となるものであれば、使用してもよい。
本実施の形態では、塊状生石灰の使用方法は、その滓化挙動および脱燐能力の両面において極めて重要である。
図1は、吹錬前または吹錬初期の装入塩基度と、スピッチング指数又は未反応のCaO(以下、「F.CaO」という)量との関係を示すグラフである。なお、このグラフは、脱燐吹錬終了時の塩基度:1.8以上2.8以下、スラグ中T.Fe:3%以上15%以下、脱燐処理後鍋中溶銑温度:1320℃以上1380℃以下、スラグ中Al:3%以上10%以下という条件で脱燐吹錬した際のデータである。
また、図1のグラフにおけるスピッチング指数は、後述する実施例における比較例1に示すスピッチング量を1として、スピッチング量を相対的に示す値である。スピッチング量は、吹錬スタート前に耐火物製の皿(直径0.4m)を炉口よりある一定の高さ(炉口から1m下)だけ低い位置に固定し、吹錬後、その皿の質量を測定し、吹錬前後の質量差より測定した。本発明の目標スピッチング指数は、スピッチング量が比較例1の1/5以下となる、スピッチング指数0.2以下の範囲とした。
図1にグラフで示すように、塊状生石灰の投入を含めた吹錬前または吹錬初期の装入塩基度は、2.0まではその塩基度が高いほどスピッチングが減少する。塊状生石灰の投入に伴う塩基度が0.4よりも小さいかあるいは1.5よりも大きいと、スラグの滓化不良が発生し、F.CaOが増加する。F.CaO量を3%以下に制御することが、スラグのリサイクルの観点から、スラグを路盤材の原料などに利用する場合の水浸膨張率を実用的な範囲に抑制できるため、重要である。
また、塊状生石灰の投入に伴う塩基度が0.4よりも小さくなると、カバースラグが少なくなるためにスピッチングが増加する。
以上の理由により、本実施の形態では、(吹錬前または吹錬初期に装入した副原料中に含有される全CaO質量)/(吹錬前または吹錬初期に装入した副原料中に含有されるSiO質量+溶銑質量×溶銑中[%Si]×60/2800)として求められる装入塩基度を、0.4以上1.5以下とする。
図2は、吹錬後のスラグ塩基度と、スピッチング指数又はF.CaO量との関係を示すグラフである。なお、このグラフは、吹錬初期装入塩基度:0.4以上1.5以下、スラグ中T.Fe:3%以上15%以下、脱燐処理後鍋中溶銑温度:1320℃以上1380℃以下、スラグ中Al:3%以上10%以下という条件で脱燐吹錬した際のデータである。
図2にグラフで示すように、スピッチングを抑制させるために上吹き酸素とともに粉状生石灰を溶銑に吹き付けることで吹錬後のスラグ塩基度が2.8より大きくなると、F.CaO分が増加し、排滓性の低下と炉体付着スラグの増加を招く。
図3は、吹錬後のスラグ塩基度と、スピッチング指数又は脱燐後[P]との関係を示すグラフである。なお、このグラフは、吹錬初期装入塩基度:0.4以上1.5以下、スラグ中T.Fe:3%以上15%以下、脱燐処理後鍋中溶銑温度:1320℃以上1380℃以下、スラグ中Al:3%以上10%以下という条件で脱燐吹錬した際のデータである。
図3にグラフで示すように、吹錬後のスラグ塩基度が1.8よりも小さくなると、脱燐能が確保できなくなり脱燐不良となる。
以上の理由により、スラグ中のCaOとSiOとを分析して得られる、質量濃度比(%CaO/%SiO)として求められる吹錬後のスラグ塩基度を、1.8以上2.8以下とする。
図4は、吹錬前または吹錬初期に投入する塊状生石灰の粒径と、F.CaO量との関係を示すグラフである。
図4にグラフで示すように、吹錬前または吹錬初期に投入する塊状生石灰としては、排風により飛散されない大きさであり、かつ、容易に滓化が可能でF.CaOが3%以下となる、0.5mm以上で30mm以下の粒径とする。初期滓化促進によるスピッチング低減のためには、塊状生石灰の粒径は0.5mm以上5mm以下であることがより好ましい。また、塊状生石灰の粒径が大きくなるとF.CaO量が増加する。塊状生石灰の粒径が30mmより大きくなるとF.CaOは3%より大きくなる。
上吹きランスから、CaO源を酸素とともに溶銑浴面に吹き付けると、酸素火点の高温個所にCaO源が供給されるため、さらに反応効率が向上し、カバースラグの生成が促進され、スピッチングを減少させることが可能となる。その時のCaO源の粒径は60メッシュ以下であることが搬送性の観点から好ましい。
図5は、スラグ中のT−Feと、スピッチング指数又はF.CaO量との関係を示すグラフである。なお、このグラフは、吹錬初期装入塩基度:0.4以上1.5以下、脱燐吹錬終了時の塩基度:1.8以上2.8以下、脱燐処理後鍋中溶銑温度:1320℃以上1380℃以下、スラグ中Al:3%以上10%以下という条件で脱燐吹錬した際のデータである。
図5にグラフで示すように、スラグ中のT−Feの増加に伴いスピッチングが減少する。スラグ中のT−Feは、3%未満に低下するとスピッチングが多くなるとともにF.CaOが3%以上となるため、3%以上とする。そのための手段としては、吹錬中の上吹きランス高さを高くしたり、底吹きガスの流量を低下させたりして、生成した酸化鉄または投入した酸化鉄が、溶銑中の炭素で還元されることを遅らせることが例示される。一方、スラグ中のT−Feが15%を超えると、鉄分歩留まりの悪化によりコストが上昇するため、15%以下とする。
図6は、脱燐処理後に転炉から出銑鍋へ出湯した直後の鍋中溶銑温度と、スピッチング指数又は脱燐後[P]との関係を示すグラフである。なお、このグラフは、吹錬初期装入塩基度:0.4以上1.5以下、脱燐吹錬終了時の塩基度:1.8以上2.8以下、スラグ中T.Fe:3%以上15%以下、スラグ中Al:3%以上10%以下という条件で脱燐吹錬した際のデータである。
図6にグラフで示すように、脱燐処理後鍋中溶銑温度は、1320℃未満であるとスラグの滓化が阻害されてスピッチングが増加する。一方、脱燐処理後鍋中溶銑温度は、1380℃を超えると温度が高く脱燐不良になる。このため、脱燐処理後鍋中溶銑温度は、1320℃以上1380℃以下に制御する。
脱燐処理後鍋中溶銑温度をこのように制御する方法は、特定の方法には限定されないが、吹錬前の溶銑成分や温度情報に基づいてこの溶銑に吹き込む酸素量から計算される温度上昇分に見合う冷材量を計算で求めてこの量の冷材を投入することが、一般的である。
このように、本発明において溶銑の温度を脱燐後の鍋中での温度により規定する理由は、脱燐処理後の溶銑温度を脱燐炉内で測定することは脱燐炉の操業能率を低下させるので好ましくなく、次工程の脱炭精錬処理での必要性から測定される、脱燐処理後の溶銑出湯完了直後の溶銑温度を用いることによって総合的に脱燐炉の操業能率の向上を図るためである。
図7は、吹錬終了時のスラグ中(Al)濃度と、スピッチング指数との関係を示すグラフである。なお、このグラフは、吹錬初期装入塩基度:0.4以上1.5以下、脱燐吹錬終了時の塩基度:1.8以上2.8以下、スラグ中T.Fe:3%以上15%以下、脱燐処理後鍋中溶銑温度:1320℃以上1380℃以下という条件で脱燐吹錬した際のデータである。
図7にグラフで示すように、スラグ中(Al)濃度が3%以上10%以下となるように、吹錬前または吹錬初期にAl源を装入することにより、スピッチングが抑制される。スラグ中(Al)濃度が3%以上10%以下である場合、スラグがフォーミングし易くなり、スラグ中(FeO)の還元速度が低下するため、T.Feが上昇して滓化が促進され、容易にカバースラグが形成されると考えられる。一方、スラグ中(Al)濃度が上昇するとスラグの粘度が上昇する。その影響でスラグ中(Al)濃度の増加に伴ってスラグのフォーミングが発生し、スラグが炉外へ溢れるスロッピングが多くなる。スラグ中(Al)濃度が10%を超えると、過度なフォーミングにより、スロッピングや出湯中の炉口からのスラグ横溢等が発生し、操業が困難になる。そこで、吹錬終了時のスラグ中(Al)濃度が3%以上10%以下となるように、吹錬前または吹錬初期にAl源を装入する。
吹錬時の上吹き酸素流量は、溶銑1トン当り1.4Nm/min以上2.0Nm/min以下程度が望ましい。また、攪拌用の底吹き不活性ガスの流量は、溶銑1トン当り0.09Nm/min以上0.31Nm/min以下程度が望ましい。
図8は、脱燐吹錬中における粉状生石灰の吹き付け時間割合と、スピッチング指数またはF.CaOとの関係を示すグラフである。なお、このグラフは、吹錬初期装入塩基度:0.4以上1.5以下、脱燐吹錬終了時の塩基度:1.8以上2.8以下、スラグ中T.Fe:3%以上15%以下、脱燐処理後鍋中溶銑温度:1320℃以上1380℃以下、スラグ中Al:3%以上10%以下という共通条件下において、吹錬初期から粉状生石灰の吹付けを開始し、粉状生石灰の吹付け供給時間が上吹き酸素の供給時間全体に占める割合のみを変化させる条件で脱燐吹錬した際のデータである。
図8にグラフで示すように、粒径が60メッシュ以下の粉状CaO源の吹き付けを吹錬初期から開始して、上吹き酸素の供給開始時を起点として該上吹き酸素の供給時間全体の80%の時間が経過した時点以前にその吹き付けを終了し、かつ、前記粉状CaO源を吹き付け続ける期間を前記上吹き酸素の供給時間全体の20%を超える期間とすることによって、スピッチングを比較例の1/10程度まで飛躍的に抑制することができ、しかも脱燐処理後スラグに含まれるF.CaO%を2.5%以下に低下させることができる。
粉状生石灰の吹付けを上吹き酸素の供給開始と同時に始めたとして、その生石灰粉体を吹き付ける期間が吹錬開始時点から吹錬時間の20%未満の時点までの場合、塊状CaO源の滓化が十分に進行する前から生石灰粉を供給して、カバースラグの生成が不充分な状態で粉状生石灰を吹き付け、そのような状態で生石灰粉の供給を終えてしまうことになる。また、スラグ中のCaO存在量比率が初期から高い状態になるため、スラグ全体の滓化が遅れることにもなる。
その結果、スピッティング発生量が多くなり、かつ脱燐吹錬終了時のスラグ中F.CaO濃度も高くなったと考えられる。
一方、粉状生石灰の吹付けを上吹き酸素の供給開始と同時に始めたとしても、その粉状生石灰の吹き付けを吹錬開始時点から吹錬時間の20%を越える時点まで継続した場合、塊状CaO源の投入完了後にも粉状生石灰の吹き付けを行うことになるので、粉状生石灰の多くをカバースラグの生成後に吹付けることができる。また、スラグ中のCaO存在量は初期段階から装入塩基度として1.5を越えてしまうことは無いので、スラグ全体の滓化はスムーズに進む。
その結果、スピッティングの発生量は抑制され、かつ脱燐吹錬終了時のスラグ中f.CaO濃度も低くなったと考えられる。
吹錬初期(すなわち、上吹き酸素の供給を開始した時点から、上吹き酸素の全供給時間の20%が経過するまでの時点)から、粉状生石灰の吹き付けを開始するとした場合には、その吹き付け開始時点からその生石灰の供給を上吹き酸素の供給時間の20%を超える時間継続して行うなら、上記の吹錬開始時点からの吹き付け開始よりも吹き付け終了が遅くなる場合が多いことは明らかである。したがって、スピッティング発生を抑制する効果が高まり、スラグ全体の滓化がスムーズに進むことは言うまでも無い。
ただし、粉状生石灰の吹き付けを終了する時期が、上吹き酸素の供給開始時を起点として上吹き酸素の供給時間全体の80%の時間が経過した時点よりも後まで遅れると、吹錬終了時近くまで粉状生石灰を供給することになり、そのような吹錬末期に供給されるCaOの滓化時間が不足するため、脱燐吹錬終了時のスラグ中F.CaO濃度が高くなる。
そこで、本実施の形態では、粒径が60メッシュ以下の粉状生石灰の吹き付けを吹錬初期から開始して、上吹き酸素の供給開始時を起点として上吹き酸素の供給時間全体(吹錬時間)の80%の時間が経過した時点以前にその吹き付けを終了し、かつ、この粉状生石灰を吹き付け続ける期間を、上吹き酸素の供給時間全体の20%を超える期間とする。これにより、スピッティングの生成を安定して抑制することができ、脱燐吹錬終了後のスラグ中F.CaOを2.5%以下にすると共に、脱燐能を十分に確保でき脱燐吹錬後の溶銑中に含有される燐濃度を0.020%以下にすることができる。
このようにして、本実施の形態により、上底吹転炉を用いて溶銑を脱燐する際に、滓化促進剤であるハロゲン化カルシウムを添加しなくともCaO源の滓化を促進でき、吹錬初期のスピッチングを抑制しながら溶銑中の[P]濃度を0.020%以下に低減する操業を、安定かつ継続的に行うことが可能となる。
さらに、実施例を参照しながら、本発明をより具体的に説明する。
本発明のスピッチング抑制効果を確認するため、下記の試験を行い、スピッチングの評価を行った。
(共通する試験条件)
脱燐処理前の溶銑成分が、[C]:4.2〜4.5%、[Si]:0.15〜0.40%、[P]:0.095〜0.120%、[Mn]:0.20〜0.35%であり、脱燐処理前の温度が1300〜1370℃である溶銑約264トンおよびスクラップ約29トンを、上底吹き転炉に注銑し、吹錬した。脱燐炉の溶銑率は89〜91%であった。
上吹き酸素流量は溶銑1トン当り1.5〜1.8Nm/minであり、底吹きガスとして窒素を用いその流量は溶銑1トン当り0.15〜0.20Nm/minとした。
副原料には蛍石等のハロゲン化物を一切用いず、取鍋スラグの併用を特記した試験以外は混入成分による外乱を防止するために、CaO源としては生石灰、Al源としては高Al含有率の廃耐火物を専ら用いた。生石灰は、CaO純分が約92%であり、粒径0.5〜30mmの塊状および150μm以下の粉体を使用した。
(試験結果)
表2に試験条件および試験結果をまとめて示す。また、図9には、表2における比較1および本発明1〜5のスピッチング指数をグラフで示す。
評価は、脱燐処理後の溶銑中[P]%、脱燐処理後のスラグ中F.CaO%、およびスピッチングについて行った。スピッチングの評価はスピッチング指数を用いた。スピッチング指数は、表2の中の比較1に示すスピッチング量を1として、相対的にスピッチング量を示した値である。スピッチング量は、吹錬スタート前に耐火物製の皿(直径0.4m)を炉口よりある一定の高さ(炉口から1m下)に固定し、吹錬後、その皿の質量を測定し、吹錬前後の質量差より測定した。本発明の目標スピッチング指数は、スピッチング量が比較例1の1/5以下となる、スピッチング指数0.2以下の範囲である。
また、表2における「吹付開始タイミング」の欄における数字1は塊状生石灰投入完了後に粉状生石灰の投入を開始したことを示し、数字2は塊状生石灰投入完了前に粉状生石灰の投入を開始したことを示す。
Figure 2010095786
表2における試験番号1〜9は本発明で規定する条件を満足しない比較例であり、試験番号10〜14は本発明で規定する条件を満足する本発明例である。
試験番号1は、この評価におけるベースデータであって、本発明の範囲に比べて吹錬初期の装入塩基度が1.6と高く、脱燐吹錬終了時の塩基度も3.0と高い。そのほか、脱燐吹錬終了時のスラグ中T.Feは2.0%、Alは2.4%といずれも低く、転炉から出湯後の鍋中溶銑温度も1310℃と低かった。その結果、転炉から出湯後の鍋中からサンプリングした溶銑中「P]は0.025%と目標とする0.020%以下に到達しておらず、しかも脱燐吹錬終了時のスラグ中F.CaOは7.5%で、スピッチング量も多かった。
試験番号2は、吹錬初期の装入塩基度を0.30と大きく下げた結果であって、代わりに粉状生石灰を多く用いたためにその吹付けを吹錬初期から開始したが、その吹付け時間は酸素供給開始から全送酸時間の80%以内には収めることが出来なかった。その結果、溶銑中[P]は0.019%と一応目標を達成したが、スラグ中F.CaOは3.2%でスピッチング量も試験番号1に対する量的指数が0.30(30%)と、いずれも目標を達成することはできなかった。
試験番号3は、再び吹錬初期の装入塩基度を1.6と高くしたが、結局スラグ中F.CaOは3.7%と目標よりも高くなった。装入塩基度の影響の大きさを再認識させるものである。
試験番号4は、吹錬初期の装入塩基度を1.00と適切に設定したが、脱燐吹錬終了時の塩基度を1.7と低くした結果、溶銑中[P]が0.036%と大きく上昇してしまった。
試験番号5は、脱燐吹錬終了時の塩基度を2.9と高くした結果、溶銑中[P]は0.015%と目標を達成したが、スラグ中F.CaOが5.2と大きく上昇してしまった。
試験番号6は、吹錬初期の装入塩基度と脱燐吹錬終了時の塩基度は適切に設定したが、前記した共通撹拌条件の範囲内で終始強撹拌してスラグ中T.Feを低めた結果、溶銑中[P]は0.014%であったもののスラグ中F.CaOが3.9%と高く、かつスピッチング指数も0.28と高かった。
試験番号7は、転炉から出湯後の鍋中溶銑温度の影響を調べた試験であって、その温度が1315℃であったことから脱燐吹錬中の炉内温度が終始低く、生石灰等の使用副原料の滓化が十分でなかったと考えられる。その結果、スピッチング指数が0.280と、目標を満足できなかった。
試験番号8は、転炉から出湯後の鍋中溶銑温度を高めた場合の影響を調べた試験であって、その温度を1383℃とした結果、スピッチング指数は0.08と目標を達成することが出来たが、代わりに溶銑中[P]が上昇してしまった。
試験番号9は、脱燐吹錬終了時のスラグ中Al濃度の影響を調べた試験であって、その濃度を2.4%と低めにした結果、溶銑中[P]%やスラグ中F.CaO%は目標を達成できたものの、スピッチング指数が0.25と高めであり、不満の残る操業になると分かった。
これに対し、試験番号10は、本発明の典型的な実施例であって、吹錬初期の装入塩基度を0.8、脱燐吹錬終了時の塩基度を2.7とし、脱燐吹錬終了時のスラグ中T.Feを6.9%、Alを3.5%、転炉から出湯後の鍋中溶銑温度も1345℃とした結果である。この試験番号10ではAl含有濃度が60%の廃耐火物粉500kg(1.9kg/溶銑トン)を上吹き酸素の供給開始前に転炉内の溶銑上へ投入した。また、塊状生石灰のサイズを30mm以下(10〜30mmで篩ったもの)として上吹き酸素の供給開始から1分間以内にその全量を溶銑上に添加する一方、粉状生石灰を上吹き酸素の供給開始から10分間まんべんなく溶銑上へ吹き付けて脱燐吹錬を行った。
その結果、溶銑[P]は0.018%、スラグ中F.CaOは2.8%、スピッチング指数は0.06といずれも目標を達成することが出来、総合的に優れた溶銑脱燐方法であることが確認された。
試験番号11は、CaO源の一部およびAl源として取鍋スラグを用いた例であって、試験番号10と実際上同一の効果を奏することが確認された。
試験番号12は、塊状生石灰として粒径5mm以下(0.5〜5.0mmで篩ったもの)を用いた例であって、試験番号10に比較してスラグ中のF.CaOが一層低下することが確認された。
試験番号13は、吹錬初期の装入塩基度を1.30に高めた場合の例であって、併せてAl源を多めに添加し、粉状生石灰の供給も吹錬初期の範囲内に終えた場合の効果を調査した結果である。スピッチング指数がやや高目ではあったものの目標とする0.20以下には収まっていた。
さらに、試験番号14は、粉状生石灰の供給を吹錬初期の塊状生石灰の添加完了後に開始し、酸素供給時間全体の20%を超えて、かつ、その80%に至るまでに供給を終えた場合の効果を調査したものである。通常の塊状生石灰を使用してもスラグ中F.CaO%は低く、スピッチング指数も低いという良好な結果を得ることができることが分かった。吹錬初期のカバースラグの生成がスムーズで、かつ、吹錬全期間を通じて生石灰の滓化が良好であったものと考えられる。
図1は、吹錬前または吹錬初期の装入塩基度と、スピッチング指数又はF.CaO量との関係を示すグラフである。 図2は、吹錬後のスラグ塩基度と、スピッチング指数又はF.CaO量との関係を示すグラフである。 図3は、吹錬後のスラグ塩基度と、スピッチング指数又は脱燐後[P]との関係を示すグラフである。 図4は、吹錬前または吹錬初期に投入する塊状生石灰の粒径と、F.CaO量との関係を示すグラフである。 図5は、スラグ中のT−Feと、スピッチング指数又はF.CaO量との関係を示すグラフである。 図6は、脱燐処理後に転炉から出銑鍋へ出湯した直後の鍋中溶銑温度と、スピッチング指数又は脱燐後[P]との関係を示すグラフである。 図7は、吹錬終了時のスラグ中(Al)濃度と、スピッチング指数との関係を示すグラフである。 図8は、脱燐吹錬中における粉状生石灰の吹き付け時間割合と、スピッチング指数またはF.CaOとの関係を示すグラフである。 図9は、表2における比較1および本発明1〜5のスピッチング指数を示すグラフである。

Claims (2)

  1. 上底吹転炉を用いて、脱燐剤に実質的にフッ素を含まない副原料のみを使用して溶銑を脱燐する方法において、
    吹錬前または吹錬初期に下記(1)式により求められる装入塩基度が0.4以上1.5以下の範囲までは、粒径0.5mm以上30mm以下の塊状CaO源を添加し、
    下記(2)式により求められる脱燐吹錬終了時の塩基度が1.8〜2.8となるように粒径が60メッシュ以下の粉状CaO源を上吹きランスより溶銑へ吹き付け、
    スラグ中のT−Feを3質量%以上15質量%以下とし、
    脱燐処理後に転炉から溶銑鍋へ出湯した直後の鍋中の溶銑の温度を1320℃以上1380℃以下に制御するとともに、
    吹錬終了時のスラグ中(Al)濃度が3〜10質量%となるように吹錬前または吹錬初期にAl源を装入すること
    を特徴とする溶銑の脱燐方法。
    ただし、
    装入塩基度=(吹錬前または吹錬初期に装入した副原料中に含有される全CaO質量)/(吹錬前または吹錬初期に装入した副原料中に含有されるSiO質量+溶銑質量×溶銑中[%Si]×60/2800) ・・・・(1)
    脱燐吹錬終了時の塩基度=スラグ中のCaOとSiOとを分析して得られる、質量濃度比(%CaO/%SiO) ・・・・(2)
  2. 前記粒径が60メッシュ以下の粉状CaO源の吹き付けを吹錬初期から開始して、上吹き酸素の供給開始時を起点として該上吹き酸素の供給時間全体の80%の時間が経過した時点以前に該吹き付けを終了し、かつ、
    前記粉状CaO源を吹き付け続ける期間を前記上吹き酸素の供給時間全体の20%を超える期間とする請求項1に記載の溶銑の脱燐方法。
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