JP2010095146A - 無人搬送車 - Google Patents
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Abstract
【課題】誘導ラインからのずれを抑制して、安定した直進走行を行うことができること。
【解決手段】無人搬送車は、駆動ユニット16により独立して駆動される駆動輪13,14を備えている。そして、駆動ユニット16のボス部25には、フランジピン26が収容され、フランジピン26は、無人搬送車の機台から駆動ユニット16に向かって突出する嵌合ピン27とスプライン嵌合している。さらに、フランジピン26及び嵌合ピン27の内部には、圧縮コイルバネ32が設けられている。そして、ボス部25の底面25aには第1円錐溝33が設けられるとともに、フランジピン26の下端面26bには第2円錐溝35が形成されている。第1円錐溝33と第2円錐溝35との間には、鋼球34が設けられ、鋼球34は回転自在な状態で第1円錐溝33と係合している。無人搬送車が直進走行している状態において、鋼球34は、第2円錐溝35の中心に位置している。
【選択図】図3
【解決手段】無人搬送車は、駆動ユニット16により独立して駆動される駆動輪13,14を備えている。そして、駆動ユニット16のボス部25には、フランジピン26が収容され、フランジピン26は、無人搬送車の機台から駆動ユニット16に向かって突出する嵌合ピン27とスプライン嵌合している。さらに、フランジピン26及び嵌合ピン27の内部には、圧縮コイルバネ32が設けられている。そして、ボス部25の底面25aには第1円錐溝33が設けられるとともに、フランジピン26の下端面26bには第2円錐溝35が形成されている。第1円錐溝33と第2円錐溝35との間には、鋼球34が設けられ、鋼球34は回転自在な状態で第1円錐溝33と係合している。無人搬送車が直進走行している状態において、鋼球34は、第2円錐溝35の中心に位置している。
【選択図】図3
Description
本発明は、無人搬送車に関する。
従来、車両にルート検出器が設けられ、そのルート検出器が路面に設けられた走行路案内用の誘導線を検知することで、誘導線に沿って走行する無人搬送車が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の無人搬送車では、ルート検出器が誘導線を検知してその検知信号を車両に内蔵する制御装置に送り、制御装置がその検知信号に応じて左右の駆動輪の回転速度差をコントロールし、これによって車両を誘導線に沿って走行させている。
特開昭57−153314号公報
特許文献1に記載の従来の無人搬送車では、直進する場合の安定性はルート検出器の検出性能に依存する。例えば、図8のAに示すように誘導線52がルート検出器51の中心からずれた状態になると、ルート検出器51の一方の端部からの信号が弱くなり制御装置は無人搬送車50が誘導線52からずれたことを認識する。そして、無人搬送車50の走行方向の補正を行い、図8のAで示す状態から図8のBで示す状態まで無人搬送車50を走行させる。無人搬送車50が図8のBに示す状態になると、ルート検出器51の他方の端部からの信号が弱くなるため、制御装置は無人搬送車50が誘導線52からずれたと認識し、再び無人搬送車50の走行方向を補正する。
したがって、従来の無人搬送車50では、例えば、段差のある路面を走行して、一旦、ルート検出器51の中心が誘導線52からずれると、ずれを戻すための補正が繰り返し行われることになるため、無人搬送車50はルート検出器51の検出範囲で蛇行し、その状態が収束せずに続くという問題が生じていた。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、誘導ラインからのずれを抑制して、安定した直進走行を行うことができる無人搬送車を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、左右の駆動輪を独立駆動する駆動ユニットと、前記駆動ユニットの上に連結された機台とを備え、前記左右の駆動輪の回転差により前記駆動ユニットの向きを変えながら走行路に敷設された誘導ラインに沿って走行する無人搬送車であって、前記機台に設けられた、前記機台の下面から前記駆動ユニットに向かって突出する連結用突起と、前記連結用突起に上下動可能かつ一体回転可能に嵌合された中間部材と、前記連結用突起内部に設けられた、前記中間部材を下方に付勢する付勢部材と、前記中間部材の下面と対向する前記駆動ユニットの上面において設けられた複数の第1凹部と、前記中間部材の下面において前記第1凹部に対向する部位に設けられた複数の円錐状の第2凹部と、前記第1凹部と前記第2凹部との間において、回転自在な状態で前記第1凹部と係合するとともに直進走行時に前記円錐状の第2凹部の中心に位置する球体と、を備えたことを要旨とする。
この発明では、無人搬送車が、誘導ラインに沿って直進走行する場合、球体は第2凹部の中心に位置し第2凹部と係合する。したがって、無人搬送車が直進走行するときにおける第2凹部と第1凹部との位置関係は規定され、駆動ユニットの向きが変わることを抑制できる。そして、無人搬送車が誘導ラインに沿って直進走行している場合に、段差のある路面を走行して左右の駆動輪に外力が加えられると、駆動ユニットには向きを変えようとする外乱が作用する。そして、球体が第2凹部の中心からずれようとして、中間部材には球体を介して付勢部材の付勢力に抗する力が作用する。このとき、中間部材に加えられる力が付勢部材からの付勢力よりも小さければ、球体と第2凹部とは係合したままであり、第1凹部は第2凹部に対してずれることはないため、駆動ユニットの向きは変わらない。したがって、外乱の影響により駆動ユニットの向きが変わることを抑制して、無人搬送車が誘導ラインに沿って直進走行する状態を保つことができる。
また、仮に、中間部材を押し上げるような大きな外乱が駆動ユニットに作用した場合には、球体は第2凹部の中心からずれて、球体と第2凹部との係合は解除され、駆動ユニットの向きは変わる。しかし、中間部材は付勢手段によって下方へ付勢され続けているため、駆動ユニットに外乱が作用しなくなった段階で、球体は第2凹部の内周面を転がって第2凹部の中心位置に戻り第2凹部と係合し、駆動ユニットの向きの変化を規制する状態となる。そのため、無人搬送車は、仮に、外乱の影響を受けて駆動ユニットの向きが変わり、一旦、誘導線からずれたとしても、外乱が無くなれば、再び、直進走行するようになるため、直進走行が安定するようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記駆動ユニットは、磁気を検出する磁気センサが設けられており、前記磁気センサにより前記誘導ラインを検出して走行することを要旨とする。
この発明では、磁気センサの分解能とは無関係に、機械的に、無人搬送車が誘導ラインからずれることを規制できるため、分解能の低い磁気センサを用いてもよい。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記連結用突起と前記中間部材とは、スプライン嵌合していることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記連結用突起と前記中間部材とは、スプライン嵌合していることを要旨とする。
この発明では、駆動ユニットの向きが変わるのに伴って中間部材が回転する場合、中間部材の回転に伴って連結用突起も回転するが、このときに連結用突起と中間部材との連結部分における応力集中を抑制できるため、嵌合部の肉厚を厚くしなくてもよい。
本発明によれば、誘導ラインからのずれを抑制して、安定した直進走行を行うことができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。なお、以下の説明では、無人搬送車が進行する方向を前方とし、その前方を向いたときを基準として、「後」、「左」、「右」を規定する。
図1に示すように、無人搬送車11は、略直方体状の機台12の上面に荷を積載可能に構成されている。機台12は、その略中央底部において、駆動ユニット16と連結されており、駆動ユニット16は左右一対の駆動輪13,14を備えている。そして、機台12の前側底部及び後側底部には、それぞれ左右一対の従動輪15が設けられている。駆動ユニット16は、各駆動輪13,14を独立して回転駆動する。また、無人搬送車11の駆動ユニット16には、誘導線としての磁気テープMと対向する部分に磁気センサ17が設けられている。磁気センサ17は、駆動ユニット16の前方寄りに配置されている。磁気センサ17には磁気テープMの敷設方向に対して直交する方向に配列された複数のホール素子が内蔵されている。磁気センサ17は、磁気テープMから発する磁気を検出し、その検出結果を、例えば、アナログ電圧信号で駆動ユニット16の内部に搭載された図示しない駆動制御装置に出力するように構成されている。そして、駆動制御装置は駆動ユニット16を制御するように構成されている。駆動ユニット16は、駆動制御装置により制御され、左の駆動輪13の回転数が右の駆動輪14の回転数よりも大きくなると駆動ユニット16は回転して右に向きを変え、右の駆動輪14の回転数が左の駆動輪13の回転数よりも大きくなると、駆動ユニット16は回転して左に向きを変えるようになっている。
また、図2に示すように、駆動ユニット16には、平面視長方形状の枠状のモータ取り付け用ハウジング18に対して第1モータユニット19及び第2モータユニット20が取り付けられている。第1モータユニット19は、モータ取り付け用ハウジング18に取り付けられた第1モータ21と、第1モータ21の出力側に取り付けられた減速ユニット22とから構成されている。減速ユニット22は、第1モータ21の図示しない駆動軸を左側の駆動輪13の車軸に連結するように構成されている。また、第2モータユニット20は、第1モータ21とは左右逆向きの状態でモータ取り付け用ハウジング18に取り付けられた第2モータ23と、第2モータ23の出力側に取り付けられた減速ユニット24とから構成されている。減速ユニット24は、第2モータ23の図示しない駆動軸を右側の駆動輪14の車軸に連結するように構成されている。そして、前側に位置する第1モータ21及び後側に位置する第2モータ23の間には、モータ取り付け用ハウジング18の中央部に位置し、上方に開口した有底円筒状のボス部25が設けられている。
図2及び図3に示すように、ボス部25には、上面に開口した中間部材としての有底円筒状のフランジピン26が収容されるとともに、機台12の下面から駆動ユニット16に向かって突出する有蓋円筒状の連結用突起としての嵌合ピン27が挿入されている。フランジピン26にはその下端縁部にフランジ部28が形成されるとともに、外スプライン29が形成されている。一方、嵌合ピン27は下面に開口するとともに、内スプライン30が形成されている。嵌合ピン27は、図示しない締結手段によって機台12に締結固定されるフレーム板31と一体に形成されている。そして、嵌合ピン27には、フランジピン26が嵌合ピン27とスプライン嵌合するように挿入されている。すなわち、フランジピン26は、嵌合ピン27に対して上下動可能で、なおかつ嵌合ピン27と一体回転可能に嵌合されている。また、フランジピン26と嵌合ピン27とが嵌合した状態で、嵌合ピン27及びフランジピン26の内部には付勢部材としての圧縮コイルバネ32を収容する空間が形成されるとともに、その空間に圧縮コイルバネ32が設けられている。図3に示すように、圧縮コイルバネ32はフランジピン26の内側底面26aと嵌合ピン27の上面27aとの間に介装されている。圧縮コイルバネ32は、機台12(図2参照)から荷重を受けてフランジピン26を下方に付勢している。
一方、図3及び図4に示すように、フランジピン26の下端面26bと対向するボス部25の底面25a(駆動ユニット16の上面)には、第1凹部としての第1円錐溝33が形成されている。第1円錐溝33はボス部25の中心から等角度、等間隔に4つ並べられている。また、フランジピン26の下面には第2凹部としての第2円錐溝35が形成されている。第2円錐溝35は第1円錐溝33と対向する位置にフランジピン26の中心から等角度、等間隔に4つ並べられている。そして、図5に示すように、第1円錐溝33と第2円錐溝35との間には球体としての鋼球34が設けられ、フランジピン26とボス部25の底面25aとは鋼球34を介して連結されている。なお、第1円錐溝33及び第2円錐溝35は、それぞれの開口径T1,T2が鋼球34の径Sよりも大きくなるように形成されている。
鋼球34はその一部が第1円錐溝33に収容されるとともに、回転可能な状態で第1円錐溝33と係合している。また、鋼球34には、圧縮コイルバネ32の付勢力により第2円錐溝35が押し付けられている。そして、圧縮コイルバネ32は、鋼球34を介して駆動ユニット16を下方に付勢し、駆動輪13,14(図3参照)に所定の輪重を付与している。ここで、無人搬送車11が直進走行している場合、第2円錐溝35は平面視において第1円錐溝33と重なるように位置し、鋼球34は第2円錐溝35の中心に位置している。そのため、鋼球34は第2円錐溝35と係合している。また、無人搬送車11が直進走行しているときに、駆動ユニット16が受けた外乱によりフランジピン26は回転することなく駆動ユニット16だけが回転した場合、鋼球34は第1円錐溝33と共に回転移動し、鋼球34は第2円錐溝35の中心からずれて鋼球34と第2円錐溝35との係合は解除される。
次に、前記のように構成された無人搬送車11の作用について説明する。
無人搬送車11の走行時、磁気センサ17により磁気テープMから発する磁気を検出し、その検出結果に基づいて磁気センサ17が磁気テープMの上方に位置するように各駆動輪13,14は回転するため、無人搬送車11は磁気テープMに沿って走行するようになる。そのため、磁気テープMが一直線状に延びる場合、例えば各駆動輪13,14の回転数は同じになり、無人搬送車11は直進走行する。また、磁気テープMが曲がっている場合、各駆動輪13,14の回転数に差が生じ、それによって、駆動ユニット16に回転力が作用し、駆動ユニット16及び機台12の向きが変わって、無人搬送車11は曲がるようになる。
無人搬送車11の走行時、磁気センサ17により磁気テープMから発する磁気を検出し、その検出結果に基づいて磁気センサ17が磁気テープMの上方に位置するように各駆動輪13,14は回転するため、無人搬送車11は磁気テープMに沿って走行するようになる。そのため、磁気テープMが一直線状に延びる場合、例えば各駆動輪13,14の回転数は同じになり、無人搬送車11は直進走行する。また、磁気テープMが曲がっている場合、各駆動輪13,14の回転数に差が生じ、それによって、駆動ユニット16に回転力が作用し、駆動ユニット16及び機台12の向きが変わって、無人搬送車11は曲がるようになる。
また、無人搬送車11が磁気テープMに沿って直進走行しているときに、例えば、段差のある路面を通過した場合、左右の駆動輪13,14には外力(図3に示す矢印P)が加えられ、それよって駆動ユニット16の向きを変えようとする外乱が駆動ユニット16に作用する。すると、フランジピン26には鋼球34を介して上方への力(図3に示す矢印F1)が作用するが、このとき、フランジピン26に作用する上方への力が圧縮コイルバネ32の付勢力(図3に示す矢印F2)よりも小さければ、鋼球34は第2円錐溝35と係合したままであり、駆動ユニット16(第1円錐溝33)はフランジピン26(第2円錐溝35)に対して回転することはない。したがって、駆動ユニット16に外乱が作用しても、駆動ユニット16は左又は右に回転して向きを変えることはなく、無人搬送車11が磁気テープMから横ずれすることは抑制される。
また、図6(a)に示すように、無人搬送車11が直進走行しているときに、例えば大きな段差のある路面を通過した場合、左右の駆動輪13,14に大きな外力が加えられることがある。このとき、駆動ユニット16には、駆動ユニット16を左又は右に回転させて向きを変えさせようとする大きな外乱が作用し、フランジピン26には鋼球34を介して圧縮コイルバネ32の付勢力を上回る大きな力が作用する。すると、図6(b)に示すように、フランジピン26は上方へ押し上げられ、鋼球34と第2円錐溝35との係合は解除され、第1円錐溝33(鋼球34)は第2円錐溝35に対して回転し、鋼球34は第2円錐溝35の中心からずれた状態で第2円錐溝35の内周面35aに当接する。そして、無人搬送車11は、図6(a)のaで示す位置から図6(a)のbで示す位置にまで磁気テープMに対して横ずれする。しかし、無人搬送車11が段差を通過して駆動ユニット16に外乱が作用しなくなった段階で、鋼球34は第2円錐溝35の内周面35aを転がって第2円錐溝35の中心に戻り第2円錐溝35と再び係合し、駆動ユニット16は回転が規制される状態となる。したがって、無人搬送車11は、一旦、図6(a)のaで示す位置から図6(a)のbで示す位置にまで横ずれしても、再び、図6(a)のcで示す位置に戻り、直進走行することができる。そのため、磁気センサ17により無人搬送車11の横ずれを検知して補正する場合よりも、無人搬送車11を安定して直進走行させることができる。すなわち、図6(a)と図8との比較において、図8では無人搬送車50はルート検出器51の検出範囲で蛇行し、その状態が収束せずに続くが、図6(a)の本実施形態では無人搬送車11が一旦横ずれしても、その後、磁気テープMに沿って直進走行する状態に戻る。
この実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)無人搬送車11では、左右の駆動輪13,14が駆動ユニット16により独立して駆動されるように構成されている。そして、フランジピン26は、機台12から駆動ユニット16に向かって突出する嵌合ピン27と上下動可能、かつ嵌合ピン27と一体回転可能に連結され、ボス部25内に収容されている。フランジピン26及び嵌合ピン27の内部には、フランジピン26を下方に付勢する圧縮コイルバネ32が設けられている。ボス部25には、フランジピン26の下端面26bと対向する底面25aに複数の第1円錐溝33が配設されている。また、フランジピン26のフランジ部28の下端面26bには、複数の第2円錐溝35が設けられている。第1円錐溝33と第2円錐溝35との間には、鋼球34が設けられ、鋼球34は回転可能な状態で第1円錐溝33と係合している。また、無人搬送車11が直進走行するとき、鋼球34は第2円錐溝35の中心に位置して係合している。したがって、無人搬送車11が直進走行しているときに、駆動ユニット16の向きを変えようとする外乱が駆動ユニット16に作用しても、駆動ユニット16は向きを変えることはなく、無人搬送車11は磁気テープMに対して横ずれせずに直進走行することができる。
(1)無人搬送車11では、左右の駆動輪13,14が駆動ユニット16により独立して駆動されるように構成されている。そして、フランジピン26は、機台12から駆動ユニット16に向かって突出する嵌合ピン27と上下動可能、かつ嵌合ピン27と一体回転可能に連結され、ボス部25内に収容されている。フランジピン26及び嵌合ピン27の内部には、フランジピン26を下方に付勢する圧縮コイルバネ32が設けられている。ボス部25には、フランジピン26の下端面26bと対向する底面25aに複数の第1円錐溝33が配設されている。また、フランジピン26のフランジ部28の下端面26bには、複数の第2円錐溝35が設けられている。第1円錐溝33と第2円錐溝35との間には、鋼球34が設けられ、鋼球34は回転可能な状態で第1円錐溝33と係合している。また、無人搬送車11が直進走行するとき、鋼球34は第2円錐溝35の中心に位置して係合している。したがって、無人搬送車11が直進走行しているときに、駆動ユニット16の向きを変えようとする外乱が駆動ユニット16に作用しても、駆動ユニット16は向きを変えることはなく、無人搬送車11は磁気テープMに対して横ずれせずに直進走行することができる。
また、仮に、駆動ユニット16に大きな外乱が作用して、駆動ユニット16が左又は右に回転した場合でも、駆動ユニット16に外乱が作用しなくなった後、鋼球34は第2円錐溝35の内周面35aを転がって第2円錐溝35の中心で第2円錐溝35と係合し、駆動ユニット16の回転を規制する状態となる。したがって、無人搬送車11が一旦横ずれしても、直進走行する状態に復帰できるため、安定した直進走行を行えるようになる。
(2)駆動ユニット16には、磁気を検出する磁気センサ17が設けられている。したがって、磁気センサ17の分解能とは無関係に、機械的に、無人搬送車11が磁気テープMからずれることを規制できるため、分解能の低い磁気センサ17を用いてもよい。
(3)嵌合ピン27とフランジピン26とはスプライン嵌合している。したがって、駆動ユニット16の向きが変わるのに伴ってフランジピン26及び嵌合ピン27が回転する場合に、嵌合ピン27とフランジピン26との連結部分における応力集中を抑制できるため、嵌合部の肉厚を厚くしなくてもよい。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように構成してもよい。
○ 嵌合ピン27とフランジピン26との連結は、スプライン嵌合でなくともよい。例えば、図7に示すように、フランジピン26の外周面26cに上下方向に延びる突条40を形成する。そして、嵌合ピン27には、その内周面に突条40と嵌合可能な上下方向に延びる凹溝を形成し、凹溝に突条40を嵌め込むことで、フランジピン26と嵌合ピン27とを嵌合すれば、フランジピン26は嵌合ピン27に対して上下動可能で、なおかつ、嵌合ピン27と一体回転可能となる。なお、この場合、突条40の肉厚を大きくすると、フランジピン26は駆動ユニット16の回転時に生じる応力に対する耐久性が向上するため好ましい。
○ 嵌合ピン27とフランジピン26との連結は、スプライン嵌合でなくともよい。例えば、図7に示すように、フランジピン26の外周面26cに上下方向に延びる突条40を形成する。そして、嵌合ピン27には、その内周面に突条40と嵌合可能な上下方向に延びる凹溝を形成し、凹溝に突条40を嵌め込むことで、フランジピン26と嵌合ピン27とを嵌合すれば、フランジピン26は嵌合ピン27に対して上下動可能で、なおかつ、嵌合ピン27と一体回転可能となる。なお、この場合、突条40の肉厚を大きくすると、フランジピン26は駆動ユニット16の回転時に生じる応力に対する耐久性が向上するため好ましい。
○ 付勢手段として、圧縮コイルバネ32以外の部材を用いてもよい。例えば、付勢手段として、板バネを用いてもよい。
○ 第1凹部の形状は、円錐状に限らない。例えば、第1円錐溝33の代わりに、U溝を第1凹部としてボス部25の底面25aに形成してもよいし、半球状の第1凹部を形成してもよい。
○ 第1凹部の形状は、円錐状に限らない。例えば、第1円錐溝33の代わりに、U溝を第1凹部としてボス部25の底面25aに形成してもよいし、半球状の第1凹部を形成してもよい。
○ 第1円錐溝33、第2円錐溝35、及び鋼球34の数を変更してもよい。例えば、第1円錐溝33、第2円錐溝35、及び鋼球34をそれぞれ5つ以上設けてもよいし、それぞれ2つ又は3つでもよい。
○ 無人搬送車11は磁気テープMに沿って走行する代わりに、路面に敷設された反射テープに沿って走行するようにしてもよい。この場合、駆動ユニット16には、反射テープと対向する位置に、磁気センサの代わりに光学式センサを設け、光学式センサにより、光反射テープと無人搬送車11との位置関係を検出し、その検出結果に基づいて駆動制御装置が各駆動輪13,14を制御するようにすればよい。このように構成すれば、無人搬送車11は反射テープに沿って走行することができる。
M…誘導線としての磁気テープ、11…無人搬送車、12…機台、13,14…駆動輪、16…駆動ユニット、17…磁気センサ、26…中間部材としてのフランジピン、27…連結用突起としての嵌合ピン、31…付勢部材としての圧縮コイルバネ、33…第1凹部としての第1円錐溝、34…球体としての鋼球、35…第2凹部としての第2円錐溝。
Claims (3)
- 左右の駆動輪を独立駆動する駆動ユニットと、
前記駆動ユニットの上に連結された機台とを備え、
前記左右の駆動輪の回転差により前記駆動ユニットの向きを変えながら走行路に敷設された誘導ラインに沿って走行する無人搬送車であって、
前記機台に設けられた、前記機台の下面から前記駆動ユニットに向かって突出する連結用突起と、
前記連結用突起に上下動可能かつ一体回転可能に嵌合された中間部材と、
前記連結用突起内部に設けられた、前記中間部材を下方に付勢する付勢部材と、
前記中間部材の下面と対向する前記駆動ユニットの上面において設けられた複数の第1凹部と、
前記中間部材の下面において前記第1凹部に対向する部位に設けられた複数の円錐状の第2凹部と、
前記第1凹部と前記第2凹部との間において、回転自在な状態で前記第1凹部と係合するとともに直進走行時に前記円錐状の第2凹部の中心に位置する球体と、
を備えたことを特徴とする無人搬送車。 - 前記駆動ユニットは、磁気を検出する磁気センサが設けられており、
前記磁気センサにより前記誘導ラインを検出して走行する請求項1に記載の無人搬送車。 - 前記連結用突起と前記中間部材とは、スプライン嵌合している請求項1又は請求項2に記載の無人搬送車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008267544A JP2010095146A (ja) | 2008-10-16 | 2008-10-16 | 無人搬送車 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102649395A (zh) * | 2012-04-28 | 2012-08-29 | 湖北省机电研究设计院 | 自动引导小车驱动系统 |
CN103551773A (zh) * | 2013-10-31 | 2014-02-05 | 无锡汉神电气有限公司 | 小车前轮导向装置 |
WO2017134805A1 (ja) * | 2016-02-05 | 2017-08-10 | 株式会社日立産機システム | 位置検出装置、制御装置及び移動体 |
US10261511B2 (en) | 2013-03-28 | 2019-04-16 | Hitachi Industrial Equipment Systems Co., Ltd. | Mobile body and position detection device |
-
2008
- 2008-10-16 JP JP2008267544A patent/JP2010095146A/ja active Pending
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