JP2010093128A - 半導体発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】劈開時に生じた段差に起因する歩留まりの低下やレーザ特性の劣化を抑制し得る構造を有する半導体発光素子を提供する。
【解決手段】半導体発光素子10は、下部電極層11、半導体基板12、下部クラッド層13、活性層16、キャップ層17、段差閉じ込め層19、電流狭窄構造21A,21B、および上部電極層23を含む。段差閉じ込め層19は、半導体基板12に対して1%以上の圧縮歪み量を有する。キャップ層17は、活性層16よりも広いバンドギャップを有し、段差閉じ込め層19のバンドギャップは、活性層16のバンドギャップよりも広く、かつキャップ層17のバンドギャップよりも狭い。
【選択図】図5

Description

本発明は、半導体レーザや半導体光増幅器などの半導体発光素子に関する。
III族窒化物半導体は、直接遷移型のバンド構造を有する半導体であり、可視広域をカバーする発光素子の構成材料として盛んに検討されている。今日までに青紫色レーザは既に実用化されており、より波長の長い青色や緑色の波長域のレーザ光源について盛んに研究開発が進んでいる。
図1は、リッジ導波路型の半導体レーザ素子100の概略構造を示す断面図である。図1に示されるように、この半導体レーザ素子100は、GaN基板102の主面上に、n型クラッド層103、発光層104、p型クラッド層109およびp型コンタクト層111が積層された構造を有する。GaN基板102の裏面にはn側電極101が設けられている。発光層104は、n型光ガイド層105、活性層106、キャップ層107およびp型光ガイド層108からなる。p型クラッド層109の上層部とp型コンタクト層111とからなる積層体は、ドライエッチングによりリッジストライプ状に加工されたものである。この積層体の両側面は、絶縁膜110A,110Bで被覆されており、当該絶縁膜110A,110Bは電流狭窄構造を構成している。絶縁膜110A,110B間の開口部すなわちリッジストライプ状の積層体(リッジストライプ)の上にp側電極112が形成されている。このリッジストライプの幅および高さを調整することで実効的な屈折率差(複屈折)を調整して水平横モードを制御できる。リッジ導波路型の半導体レーザ素子は、たとえば、特許文献1(特開2006−210630号公報)に開示されている。
一方、図2は、インナーストライプ導波路型の半導体レーザ素子120の概略構造を示す断面図である。この半導体レーザ素子120は、GaN基板122の主面上に、n型クラッド層123、発光層124、電流狭窄層129A,129B、p型クラッド層130およびp型コンタクト層131が積層された構造を有する。発光層124は、n型光ガイド層125、活性層126、キャップ層127およびp型光ガイド層128で構成されている。p型コンタクト層131上にはp側電極140が形成され、GaN基板122の裏面にはn側電極121が形成されている。
図2に示す電流狭窄層129A,129Bは、たとえば、発光層124を形成した後、この発光層124上にアモルファスAlN層を堆積し、このアモルファスAlN層を選択ウェットエッチングにより加工してストライプ状の開口部を形成することにより形成される。その後、この開口部を介して光ガイド層128上にp型クラッド層130を成長させる。電流狭窄層129A,129Bは、電流狭窄と水平横モード制御という2つの機能を有しており、電流狭窄層129A,129B間の開口部の幅と電流狭窄層129A,129Bの厚みとをそれぞれ調整することで水平横モードを制御することができる。
上記したリッジ導波路型半導体レーザ素子100とインナーストライプ導波路型半導体レーザ素子120のいずれの構造においても、ファブリ・ペロー型の光共振器を構成する劈開端面(図示せず)が形成されている。また、上記2つの構造は、III族窒化物半導体を用いて作製することができ、安定した水平横モードでのレーザ発振を可能とするものである。このような構造を有する半導体レーザ素子として、100mW以上のシングルモード光を出力し、60℃で1000時間以上もの間、安定的に駆動する青紫色レーザが実現されている。
半導体レーザに関する先行技術文献としては、上記特許文献1の他に、たとえば、特許文献2(特開2002−76519号公報)や特許文献3(特開平7−86687号公報)が挙げられる。
特開2006−210630号公報 特開2002−76519号公報 特開平7−86687号公報
上記したリッジ導波路型とインナーストライプ導波路型のいずれの構造でも、劈開時の応力集中による段差が劈開端面に生じてしまうという問題がある。ここで、段差とは、劈開端面に対して異なる面の角度方向に発生する凹凸やうねりのことをいう。特許文献3には、半導体ウェハに劈開用の刃を押し当てて劈開端面を形成する際に段差が発生することが開示されている。このような段差が活性層を含む発光層に伝播すると、半導体レーザの特性が劣化する。特許文献3には、半導体ウェハの裏面側にある応力集中部(たとえば、素子分離溝)を起点として当該半導体ウェハの表面側に伝播する段差の発生を防止するために、活性層よりも下方(裏面側)に、段差の入りやすいAlGaAs層が設けられる構造が開示されている。
本発明者は、上記したリッジ導波路型とインナーストライプ導波路型の2つの構造の劈開端面を電子顕微鏡を用いて注意深く観察した。この観察結果によれば、特許文献3に開示されるような、半導体ウェハの裏面から表面へ伝播した比較的大きな段差のみならず、リッジストライプの角部や電流狭窄層の角部を起点として局所的に伝播する段差の存在が確認された。更に、この段差は、特定の方向を持たずに全方位に伝播していた。このような段差は、劈開端面の反射率の変化や光損失を招き、歩留まりの低下やレーザ特性の劣化の原因となる。
このような段差が活性層あるいはその近傍に伝播した場合には、レーザ特性が大きく劣化する。図3および図4は、それぞれ、電流狭窄構造を構成する絶縁膜110Aの角部を起点として発生した段差116,117を表す模式図である。図3の段差116は、絶縁膜110Aの角部から、活性層106を含む光分布A1の領域にまで伝播している。この場合、レーザ特性の劣化が確認された。一方、図4の段差117は、絶縁膜110Aの角部から活性層106にまで伝播していない。この場合、レーザ特性の劣化は確認されなかった。
上記に鑑みて本発明は、劈開時に生じた段差に起因する歩留まりの低下やレーザ特性の劣化を抑制し得る構造を有する半導体レーザ素子を提供するものである。
本発明によれば、半導体基板と、前記半導体基板上に形成され、かつ第1導電型を有する下部クラッド層と、前記下部クラッド層上に形成された活性層と、前記活性層上に形成され、かつ前記第1導電型とは逆の第2導電型を有するキャップ層と、前記キャップ層上に形成された電流狭窄構造と、前記電流狭窄構造上に形成された上部電極層と、前記下部クラッド層と電気的に接続された下部電極層と、前記活性層と前記電流狭窄構造との間に介在する段差閉じ込め層と、を含む半導体発光素子が提供される。この半導体発光素子では、前記段差閉じ込め層は、前記半導体基板に対して1%以上の圧縮歪み量を有し、前記キャップ層は、前記活性層よりも広いバンドギャップを有し、前記段差閉じ込め層のバンドギャップは、前記活性層のバンドギャップよりも広い、かつ前記キャップ層のバンドギャップよりも狭い。
また、本発明によれば、半導体基板と、前記半導体基板上に形成され、かつ第1導電型を有する下部クラッド層と、前記下部クラッド層上に形成された段差閉じ込め層と、前記段差閉じ込め層上に形成された活性層と、前記活性層上に形成され、かつ前記第1導電型とは逆の第2導電型を有するキャップ層と、前記キャップ層上に形成された電流狭窄構造と、前記電流狭窄構造上に形成され、かつ前記第2導電型を有する上部クラッド層と、前記上部クラッド層と電気的に接続された上部電極層と、前記下部クラッド層と電気的に接続された下部電極層と、を含む半導体発光素子が提供される。この半導体発光素子では、前記段差閉じ込め層は、前記半導体基板に対して1%以上の圧縮歪み量を有し、前記キャップ層は、前記活性層よりも広いバンドギャップを有し、前記段差閉じ込め層のバンドギャップは、前記活性層のバンドギャップよりも広く、かつ前記キャップ層のバンドギャップよりも狭い。
本発明による半導体発光素子の段差閉じ込め層は、半導体基板に対して1%以上の圧縮歪み量を有することで、劈開時における応力集中部からの段差の伝播を抑止することができる。しかも、段差閉じ込め層のバンドギャップは、前記活性層のバンドギャップよりも広く、かつキャップ層のバンドギャップよりも狭くされるので、半導体発光素子の電気的特性(たとえば、電流−電圧特性)とレーザ特性(たとえば、駆動電流−光出力特性)とを損なうことなく、段差の伝播を抑止することが可能である。
したがって、本発明による半導体発光素子は、劈開時に生じた段差に起因する歩留まりの低下やレーザ特性の劣化を抑制し得る構造を有する。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同一符号を付し、その詳細な説明は重複しないように適宜省略される。
(第1の実施形態)
図5は、本発明に係る第1の実施形態であるリッジ導波路型の半導体レーザ素子(半導体発光素子)10の概略構成を示す断面図である。この半導体レーザ素子10は、n型III族窒化物半導体基板12の主面上に、第1導電型(n型)のクラッド層(下部クラッド層)13、活性層16を含む発光層14、段差閉じ込め層19、第1導電型とは逆の第2導電型(p型)のクラッド層(上部クラッド層)20および第2導電型(p型)のコンタクト層22が順次積層された構造を有する。また、発光層14は、n型光ガイド層15、活性層16、p型キャップ層17およびp型光ガイド層18がこの順で積層された構造を有している。p型コンタクト層22上にはp側電極23が設けられており、n型III族窒化物半導体基板12の裏面にはn側電極11が設けられている。このn側電極11は、n型III族窒化物半導体基板12を介してn型クラッド層13と電気的に接続されている。
p型クラッド層20の上部とp型コンタクト層22は、エッチングによりリッジストライプ状に加工形成されたリッジ部を構成している。このリッジ部の両側面を被覆するように絶縁膜21A,21Bが形成されている。ここで、リッジ部は、図5に示す断面に対して垂直な方向を長手方向とするストライプ形状を有している。また、リッジ部を構成するp型コンタクト層22上には、p型クラッド層20と電気的に接続されるp側電極23が設けられている。絶縁膜21A,21Bは、p側電極23からの注入電流を狭窄する構造を構成している。
段差閉じ込め層19は、活性層16と電流狭窄構造をなす絶縁膜21A,21Bとの間に介在している。本実施形態では、段差閉じ込め層19がp型キャップ層17と絶縁膜21A,21Bとの間に介在する構成が採用されているが、これに限定されるものではない。たとえば、p型キャップ層17と活性層16との間に段差閉じ込め層が介在し、この段差閉じ込め層と活性層16との間に光ガイド層が介在するという形態もあり得る。
このような半導体レーザ素子10は、図5に示す断面に垂直な方向に形成された光導波路を有するとともに、ファブリ・ペロー型の光共振器を構成し前記導波路内に光を閉じ込める2つの劈開端面(図示せず)を有している。
発光層14は、n型光ガイド層15、活性層である多重量子井戸(MQW)層16、p型キャップ層17およびp型光ガイド層18が順次積層された構造を有する。活性層16は、たとえば、AlGaIn1−k−zN材料(0≦k≦1;0≦z≦1;0≦z+k≦1)からなる井戸層と、この井戸層を挟み込むバリア障壁層とを含む量子井戸構造を有する。バリア障壁層は、井戸層よりも広いバンドギャップを持つ層(たとえば、窒化ガリウム層)で構成されればよい。井戸層の数は1個に限らず、複数個でもよい。
段差閉じ込め層19は、n型III族窒化物半導体基板12に対して1%以上の圧縮歪み量を有する。これにより、劈開時に応力集中部から段差が伝播したとき、この伝播を段差閉じ込め層19で効果的に抑止することができる。段差の伝播を抑止するためには、段差閉じ込め層19の厚みは1.5nm以上であることが望ましい。一般に、下地基板上に結晶層を成長させたとき、この結晶層の歪み量εは、次式(1)で定義される。
ε=(A−A)/A …(1)
ここで、Aは、下地基板の格子定数を、Aは、結晶層の格子定数をそれぞれ表している。εの符号がマイナスのとき、結晶層は圧縮歪みを有し、εの符号がプラスのとき、結晶層は引張り歪みを有する。εの値が−0.01以下となるときが、結晶層が1%以上の圧縮歪み量を有するときである。
活性層16のバンドギャップ(活性層16がMQW層である場合には井戸層のバンドギャップ)をΔで表し、段差閉じ込め層19のバンドギャップをΔで表し、p型キャップ層17のバンドギャップをΔで表すとき、p型キャップ層17のバンドギャップΔは、バンドギャップΔよりも広い。また、段差閉じ込め層19のバンドギャップΔは、バンドギャップΔよりも広く、かつ、バンドギャップΔよりも狭い。段差閉じ込め層19のバンドギャップΔをΔよりも狭くすることで、電流−電圧特性などの電気的特性の劣化を抑制しつつ、段差の伝播を効果的に抑止することができる。バンドギャップΔの値は、Δよりも0.1eV程度小さいことがより好ましい。一方、段差閉じ込め層19のバンドギャップΔをΔよりも広くすることで、段差閉じ込め層19が光吸収領域として働くことが抑制されるので、発振しきい値やI−L特性などのレーザ特性の劣化を抑制しつつ、段差の伝播を効果的に抑止することができる。バンドギャップΔの値は、Δよりも0.1eV程度大きいことがより好ましい。
更にレーザ特性の劣化を抑制する観点からは、段差閉じ込め層19のバンドギャップΔを、この段差閉じ込め層19と上下で接するp型光ガイド層18およびp型クラッド層20の少なくとも一方のバンドギャップとほぼ等しくすることが好ましい。
このような段差閉じ込め層19は、たとえば、マグネシウム(Mg)がドープされたp型AlGaIn1−x−yN層(0<x<1;0<y<1;0<x+y<1)で構成されればよい。AlGaIn1−x−yN層の組成比x,yを調整することで、段差閉じ込め層19の圧縮歪み量を1%以上とし、バンドギャップ差Δ−Δを上記範囲内とすることが容易にできる。たとえば、p型光ガイド層18をGaN層とし、AlGaIn1−x−yN層の組成比をx=0.2、y=0.2とした場合、1%以上の圧縮歪み量を有し、かつ、p型光ガイド層18のバンドギャップとほぼ等しいバンドギャップを有する段差閉じ込め層19を形成することができる。
また、段差閉じ込め層19の厚みは1.5nm以上、特に3nm以上であることが好ましい。段差閉じ込め層19の厚みを1.5nm以上、特に3nm以上とすることで、段差の伝播の抑止効果を高めることができる。ただし、段差閉じ込め層19は1%以上の圧縮歪みを有するので、このような段差閉じ込め層19を、ある厚み(臨界膜厚)以上の厚みを持つように結晶成長させると、結晶中に転位が発生し、結晶品質に大きな影響を与える場合がある。このため、段差閉じ込め層19の厚みは、臨界膜厚未満であることが望ましい。
図6は、段差閉じ込め層19の臨界膜厚と歪み量との間の関係を示すグラフである。このグラフは、参考文献(J.W.MATTHEWS and A.E.BLAKESLEE , Journal of Crystal Growth 27(1974)118)に記載された理論に従って計算された結果を示すものである。図6のグラフにおいて、横軸の歪み量は等間隔目盛で、縦軸の臨界膜厚は対数目盛で、それぞれ示されている。このグラフから分かるように、歪み量が大きいほどに臨界膜厚が小さくなることが分かる。このグラフにより、1.5nm以上の厚みに対応する圧縮歪み量は、約5%以下であると考えられる。よって、段差閉じ込め層19の圧縮歪み量の上限は5%であることが好ましい。
更に、段差閉じ込め層19は、活性層16に対して積層方向に50nm以上離れていることが好ましい。これにより、図5に示すように、段差閉じ込め層19に段差25が伝播している場合でも、段差25が発光層14での光分布A2に影響を与えることが抑制されるので、レーザ特性の劣化を確実に抑制することができる。
劈開時に段差が発生する箇所としては、リッジストライプ状のリッジ部の角部や、ストライプ状に形成された絶縁膜21A,21Bの角部などの応力が集中しやすい部位が挙げられる。このような応力集中部を起点として発生した段差は下方に伝播するが、段差閉じ込め層19がこの伝播を抑止する。上述の通り、活性層16の井戸層がAlGaIn1−k−zN材料(0≦k≦1;0≦z≦1;0≦z+k≦1)からなり、この井戸層の格子定数がn型III族窒化物半導体基板12の格子定数よりも大きい場合、活性層16には圧縮歪みが生ずる。図3に示した従来の構造では、活性層106に段差が伝播すると、活性層106の圧縮歪みが解放されるため、段差は活性層106を伝播しやすいと考えられる。本実施形態の段差閉じ込め層19は、このような段差の伝播を抑止することが可能である。
次に、上記半導体レーザ素子10の好適な構成例について説明する。
n型III族窒化物半導体基板12には、n型GaN基板が使用される。このn型III族窒化物半導体基板12の主面上に、Siドープn型Al0.05Ga0.95N(Si濃度:4×1017cm−3、厚さ:2μm)からなるn型クラッド層13と、Siドープn型GaN(Si濃度:4×1017cm−3、厚さ:0.1μm)からなるn型光ガイド層15、In0.15Ga0.85N井戸層(厚さ:3nm)とアンドープIn0.01Ga0.99Nバリア層(厚さ:10nm)とで構成される3周期多重量子井戸(MQW)層と、Mgドープp型Al0.2Ga0.8Nからなるp型キャップ層17と、Mgドープp型GaN(Mg濃度:1×1019cm−3、厚さ:0.1μm)からなるp型光ガイド層18と、段差閉じ込め層19とが積層される。
これらn型クラッド層13、n型光ガイド層15、活性層16、p型キャップ層17、p型光ガイド層18および段差閉じ込め層19は、たとえば、有機金属気相成長(MOVPE:Metal-Organic Vapor Phase Epitaxy)法またはハイドライド気相成長(HVPE:Hydride Vapor Phase Epitaxy)法により順次形成されればよい。
続いて、MOVPE法またはHVPE法により、段差閉じ込め層19上に、Mgドープp型GaN層およびp型Al0.1Ga0.9N層が交互に130周期分積層された超格子構造を有する上部クラッド層を成長させ、更に、この上部クラッド層上に、Mgドープp型GaN(Mg濃度:2×1020cm−3以下、厚さ:0.02μm)からなるコンタクト層を成長させる。
その後、フォトリソグラフィ工程により、コンタクト層上にストライプ状のエッチングマスクを形成し、ドライエッチングによりコンタクト層および上部クラッド層の上部を加工する。これにより、図5に示されるように、リッジ部を有するp型クラッド層20およびp型コンタクト層22が形成される。
次に、CVD法などの気相堆積法により、シリコン酸化膜などの絶縁膜を素子全体の上に堆積させる。次いで、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程により、p側電極23を形成すべき領域を除いて絶縁膜を選択的に除去する。そして、真空蒸着法により、p型コンタクト層22上にチタンや金などの金属膜を形成した後、この金属膜を適当な条件で加熱してアロイ処理することによりp側電極23を形成する。他方、真空蒸着法により、n型III族窒化物半導体基板12の裏面にチタンや金などの金属膜を形成した後、この金属膜を適当な条件で加熱してアロイ処理することによりn側電極11を形成する。
最後に、上記工程の結果得られた半導体ウェハを劈開することにより、ファブリ・ペロー型の光共振器を構成するミラー端面が形成される。
上記の通り、第1の実施形態の半導体レーザ素子10では、段差閉じ込め層19は、n型III族窒化物半導体基板12に対して1%以上の圧縮歪み量を有することで、劈開時における上方の応力集中部(たとえば、リッジ部の角部や絶縁膜21A,21Bの角部)からの段差の伝播を抑止することができる。しかも、段差閉じ込め層19のバンドギャップΔが活性層16のバンドギャップΔよりも広く、かつ、p型キャップ層17のバンドギャップΔよりも狭いので、半導体レーザ素子10の電気的特性とレーザ特性とを損なうことがないように最適化され、段差の伝播を抑止することが可能である。
図7は、第1の実施形態の変形例である半導体レーザ素子10Bの概略構造を示す断面図である。図7に示されるように、この半導体レーザ素子10Bの構造および製法は、n型III族窒化物半導体基板12とn型クラッド層13との間にn型III族窒化物半導体層12Bが介在している点を除いて、図5の半導体レーザ素子10の構造および製法と同じである。
(第2の実施形態)
次に、発明に係る第2の実施形態について説明する。図8は、第2の実施形態であるインナーストライプ導波路型の半導体レーザ素子(半導体発光素子)30の概略構成を示す断面図である。この半導体レーザ素子30は、n型III族窒化物半導体基板32の主面上に、n型III族窒化物半導体層33、第1導電型(n型)のクラッド層(下部クラッド層)34、活性層37を含む発光層35、段差閉じ込め層40、電流狭窄層41A,41B、第1導電型とは逆の第2導電型(p型)のクラッド層(上部クラッド層)42およびp型コンタクト層43が順次積層された構造を有する。また、発光層35は、n型光ガイド層36、活性層37、p型キャップ層38およびp型光ガイド層39がこの順で積層された構造を有している。p型コンタクト層43上にはp側電極44が設けられており、n型III族窒化物半導体基板32の裏面にはn側電極31が設けられている。このn側電極31は、n型III族窒化物半導体基板32とn型III族窒化物半導体層33とを介してn型クラッド層34と電気的に接続されている。
この半導体レーザ素子30では、段差閉じ込め層40上に、電流流通路(ストライプ状開口部)を挟み込む電流狭窄層41A,41Bが形成されている。これら電流狭窄層41A,41B間にp型クラッド層42の一部が埋め込まれている。電流狭窄層41A,41B間のストライプ状開口部は、図8に示す断面に対して垂直な方向を長手方向とするストライプ形状を有している。
段差閉じ込め層40は、活性層37と電流狭窄構造をなす電流狭窄層41A,41Bとの間に介在している。本実施形態では、段差閉じ込め層40がp型キャップ層38と電流狭窄層41A,41Bとの間に介在する構成が採用されているが、これに限定されるものではない。たとえば、p型キャップ層38と活性層37との間に段差閉じ込め層が介在し、この段差閉じ込め層と活性層37との間に光ガイド層が介在するという形態もあり得る。
このような半導体レーザ素子30は、図8に示す断面に垂直な方向に形成された光導波路を有するとともに、ファブリ・ペロー型の光共振器を構成し前記導波路内に光を閉じ込める2つの劈開端面を有している。
第2の実施形態のn側電極31、n型III族窒化物半導体基板32、n型III族窒化物半導体層33、n型クラッド層34、発光層35および段差閉じ込め層40の構成は、それぞれ、上記第1の実施形態のn側電極11、n型III族窒化物半導体基板12、n型クラッド層13、発光層14および段差閉じ込め層19の構成とほぼ同じである。これらの構成要素31〜40の製法も、上記第1の実施形態の構成要素11〜19の製法とほぼ同じである。
劈開時に段差が発生する箇所としては、電流狭窄層41A,41Bの角部などの応力が集中しやすい部位が挙げられる。このような応力集中部を起点として発生した段差は下方に伝播するが、段差閉じ込め層40がこの伝播を抑止することができる。
次に、上記半導体レーザ素子30の好適な構成例について説明する。
上記段差閉じ込め層40が形成された後、この段差閉じ込め層40上に基板温度が400℃程度の低温プロセスでAlN層(厚さ:100nm)を堆積する。このAlN層上にSiOマスク層を堆積し、このマスク層上にレジスト膜を塗布し、その後、フォトリソグラフィにより、ストライプ状開口部を有するレジストパターンを形成する。このレジストパターンをマスクとしてバッファードフッ酸を用いたエッチングをマスク層に施した後、レジストパターンを有機溶媒を用いて除去し、水洗を行う。これにより、SiOマスクパターンを形成することができる。
次に、このSiOマスクパターンを用いてAlN層にエッチングを施すことにより電流狭窄層41A,41Bを形成できる。ここで、エッチング液には、リン酸と硫酸を体積比1:1の割合で混合した溶液を用いればよい。SiOマスクパターンで被覆されていない領域のAlN層は、90℃に保持した上記溶液を用いたエッチングにより除去することができる。更に、バッファードフッ酸を用いてSiOマスクパターンを除去することにより、AlN層の中央部にストライプ状開口部を有する電流狭窄層41A,41Bの構造を得ることができる。
その後、電流狭窄層41A,41B間のストライプ状開口部を介して段差閉じ込め層40上に、Mgをドープしたp型GaN層をp型クラッド層42として成長させる。更に、Mgドープp型GaN層(厚さ:0.02μm)からなるp型コンタクト層43を成長させる。
次に、p側電極44およびn側電極31が真空蒸着法とアロイ処理により形成される。この結果得られた半導体ウェハを劈開することにより、ファブリ・ペロー型の光共振器のミラー端面を形成することができる。
上記第2の実施形態の半導体レーザ素子30では、段差閉じ込め層40は、n型III族窒化物半導体基板32に対して1%以上の圧縮歪み量を有することで、劈開時における上方の応力集中部(たとえば、電流狭窄層41A,41Bの角部)からの段差の伝播を抑止することができる。しかも、第1の実施形態の場合と同様に、段差閉じ込め層40のバンドギャップは、活性層37のバンドギャップよりも広く、かつ、p型キャップ層38のバンドギャップよりも狭いので、半導体レーザ素子30の電気的特性とレーザ特性とを損なうことがないように最適化され、段差の伝播を抑止することが可能である。
(第3の実施形態)
次に、本発明に係る第3の実施形態について説明する。図9は、第3の実施形態である半導体レーザ素子(半導体発光素子)10Cの概略構造を示す断面図である。この半導体レーザ素子10Cは、n型クラッド層13と発光層14との間に段差閉じ込め層(以下、下部段差閉じ込め層と呼ぶ。)19Bを有している。この下部段差閉じ込め層19Bよりも上部の構成は、第1の実施形態の発光層14、段差閉じ込め層19U、p型クラッド層20、絶縁膜21A,21B、p型コンタクト層22およびp側電極23からなる構成と同じである。段差閉じ込め層19Uは、図5の段差閉じ込め層19と同じ構成を有している。
第3の実施形態では、n型III族窒化物半導体基板12上に素子分離用マスク40A,40Bが形成されている。これらマスク40A,40B間のストライプ状開口部を介してn型III族窒化物半導体基板12の主面上にn型III族窒化物半導体層12Cを成長させる。更に、このn型III族窒化物半導体層12C上に、n型クラッド層13、下部段差閉じ込め層19Bが順次積層される。
下部段差閉じ込め層19Bは、n型III族窒化物半導体基板12に対して1%以上の圧縮歪み量を有する。これにより、劈開時に応力集中部から段差が伝播したとき、この伝播を下部段差閉じ込め層19Bで効果的に抑止することができる。
活性層16のバンドギャップ(活性層16がMQW層である場合には井戸層のバンドギャップ)をΔで表し、下部段差閉じ込め層19BのバンドギャップをΔで表し、p型キャップ層17のバンドギャップをΔで表すとき、p型キャップ層17のバンドギャップΔは、バンドギャップΔよりも広い。また、下部段差閉じ込め層19BのバンドギャップΔは、バンドギャップΔよりも広く、かつ、バンドギャップΔよりも狭い。下部段差閉じ込め層19BのバンドギャップΔをΔよりも狭くすることで、電流−電圧特性などの電気的特性の劣化を抑制しつつ、段差の伝播を効果的に抑止することができる。バンドギャップΔの値は、Δよりも0.1eV程度小さいことがより好ましい。一方、下部段差閉じ込め層19BのバンドギャップΔをΔよりも広くすることで、下部段差閉じ込め層19Bが光吸収領域として働くことが抑制されるので、発振しきい値やI−L特性などのレーザ特性の劣化を抑制しつつ、段差の伝播を効果的に抑止することができる。バンドギャップΔの値は、Δよりも0.1eV程度大きいことがより好ましい。
更にレーザ特性の劣化を抑制する観点からは、下部段差閉じ込め層19BのバンドギャップΔを、この下部段差閉じ込め層19Bと上下で接するn型光ガイド層15およびn型クラッド層13の少なくとも一方のバンドギャップとほぼ等しくすることが好ましい。
このような下部段差閉じ込め層19Bは、たとえば、シリコン(Si)がドープされたp型AlGaIn1−x−yN層(0<x<1;0<y<1;0<x+y<1)で構成されればよい。AlGaIn1−x−yN層の組成比x,yを調整することで、下部段差閉じ込め層19Bの圧縮歪み量を1%以上とし、バンドギャップ差Δ−Δを上記範囲内とすることが容易にできる。
また、段差閉じ込め層19Uと同様に、下部段差閉じ込め層19Bの厚みは1.5nm以上、特に3nm以上であることが好ましい。下部段差閉じ込め層19Bの厚みを1.5nm以上、特に3nm以上とすることで、段差の伝播の抑止効果を高めることができる。
ただし、下部段差閉じ込め層19Bは1%以上の圧縮歪みを有するので、このような下部段差閉じ込め層19Bを、ある厚み(臨界膜厚)以上の厚みを持つように結晶成長させると、結晶中に転位が発生し、結晶品質に大きな影響を与える場合がある。このため、下部段差閉じ込め層19Bの厚みは、臨界膜厚未満であることが望ましい。したがって、段差閉じ込め層19Uと同様に、下部段差閉じ込め層19Bの圧縮歪み量の上限は5%であることが好ましい。
上記第3の実施形態の半導体レーザ素子10Cでは、下部段差閉じ込め層19Bは、発光層14の下方の応力集中部(たとえば、マスク40A,40Bの角部)からの段差の伝播を抑止することができる。しかも、下部段差閉じ込め層19BのバンドギャップΔが活性層16のバンドギャップΔよりも広く、かつ、p型キャップ層17のバンドギャップΔよりも狭いので、半導体レーザ素子の電気的特性(たとえば、電流−電圧特性)とレーザ特性(たとえば、駆動電流−光出力特性)とを損なうことがないように最適化され、段差の伝播を抑止することが可能である。
上記第1〜第3の実施形態について説明したが、本発明による半導体レーザ素子は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。たとえば、第3の実施形態では、発光層14よりも上方に段差閉じ込め層19Uが形成され、発光層14よりも下方に下部段差閉じ込め層19Bが形成されていたが、これに限定されるものではない。発光層14よりも上方には段差閉じ込め層19Uが形成されず、発光層14よりも下方に下部段差閉じ込め層19Bが形成された形態もあり得る。
上記第1〜第3の実施形態では、段差閉じ込め層19,19U、19Bの好適な構成材料としてAlGaIn1−x−yNを用いたが、1%以上の圧縮歪み量を形成し得る材料であれば、InAlNなどの材料を用いることも可能である。
上記第3の実施形態は、リッジ導波路型レーザ素子に関する形態であるが、インナーストライプ導波路型レーザ素子に関しても同様に適用可能である。
上記第1〜第3の実施形態ではn型III族窒化物半導体基板12,32として、六方晶構造のc面と称する(0001)面を主面とするGaN基板を用いることができるが、c面以外の異なる結晶面(たとえば、(1−100)面などの無極性面や、(11−22)面などの半極性面)を主面とするGaN基板を用いてもよい。あるいは、GaN基板などのn型III族窒化物半導体基板12,32の代わりに、サファイアやSiCなどの他の材料の下地基板上にGaN層などのIII族窒化物半導体層を結晶成長させてなるテンプレート基板を使用してもよい。テンプレート基板を使用する場合、上式(1)の格子定数Aは、このテンプレート基板のIII族窒化物半導体層の格子定数である。
第3の実施形態では、素子分離用マスク40A,40Bとして酸化シリコンを使用することができるが、これに限定されるものではない。また、フォトリソグラフィ工程とドライエッチング工程により、n型III族窒化物半導体基板12に素子分離用の溝が形成されてもよい。この場合、当該溝は、段差の伝播の起点となる応力集中部となり得る。
第2の実施形態では、p側電極44は、素子全面に亘って形成されてもよいが、このp側電極44の代わりに、p型コンタクト層43上に形成された絶縁膜により制限された一定の幅を有するp側電極が形成されてもよい。
第2の実施形態では、電流狭窄層41A,41Bとして、アンドープのAlN層にシリコンや酸素のn型不純物をドーピングして得られる層を使用してもよいし、あるいは、GaN層にシリコンや酸素のn型不純物をドーピングして得られる層を使用してもよい。
上記第1〜第3の実施形態に係る半導体レーザ素子10,10B,30,10Cは、いずれも、ファブリ・ペロー型の光共振器を構成する2つの劈開端面を有している。本発明に係る半導体発光素子は、これに限定されず、図5、図7、図8および図9に示す断面構造と同じ構造を有する半導体光増幅器であってもよい。この種の半導体光増幅器は、図5、図7、図8および図9に示す断面に垂直な方向に形成された光導波路を有するとともに、この光導波路の両端面として反射防止膜が形成された2つの劈開端面を有するものである。
上記第1および第3の実施形態に係る半導体レーザ素子10,10B,10C(図5,図7,図9)は、段差閉じ込め層19,19Uがp型光ガイド層18とp型クラッド層20との間に形成された好ましい構造を有するが、これに限定されるものではない。段差閉じ込め層19,19Uに代えて、p型キャップ層17とp型光ガイド層18との間に段差閉じ込め層が形成されてもよい。上記第2の実施形態に係る半導体レーザ素子30(図)も、段差閉じ込め層40が電流狭窄層41A,41Bとp型光ガイド層39との間に形成された好ましい構造を有するが、これに限定されるものではない。この段差閉じ込め層40に代えて、p型キャップ層38とp型光ガイド層39との間に段差閉じ込め層が形成されてもよい。
上記第1および第3の実施形態に係る半導体レーザ素子10,10B,10C(図5,図7,図9)は、p型キャップ層17が活性層16の上面に接するように形成された構造を有するが、これに限定されるものではない。たとえば、p型キャップ層17と活性層16との間に半導体層が介在していてもよい。このような半導体層として、p型キャップ層17と活性層16との間に光ガイド層を介在させることができる。上記第2の実施形態に係る半導体レーザ素子30(図8)についても、活性層37とp型キャップ層38との間に光ガイド層が介在してもよい。
第1および第3の実施形態やその変形例においてp型キャップ層17と活性層16との間に半導体層が介在する構成の場合、活性層16とp型キャップ層17との間の距離は、約150nm以下であることが望ましい。p型キャップ層17は、素子駆動時に活性層16での電子とホールの再結合効率を向上させる機能を有しており、この機能を発揮させるためには、両層間の距離を約150nm以下、好ましくは約140nm以下にすることが好ましい。一方、p型キャップ層17から活性層16へのp型不純物の拡散を抑制するためには、両層間の距離を大きくすることが好ましい。両層間の距離を、約100nmより大きく、かつ約150nm以下、より好ましくは約140nm以下の範囲内とすることで、p型キャップ層17から活性層16へのp型不純物の拡散抑制と、p型キャップ層17の機能の発揮とをバランス良く実現することができる。
同様に、第2の実施形態やその変形例において活性層37とp型キャップ層38との間に半導体層が介在する構成の場合、活性層37とp型キャップ層38との間の距離を、約100nmより大きく、かつ約150nm以下、より好ましくは約140nm以下の範囲内とすることで、p型キャップ層38から活性層37へのp型不純物の拡散抑制と、p型キャップ層38の機能の発揮とをバランス良く実現することができる。
以下に、具体例を挙げて、本発明に係る半導体レーザ素子とその製造方法に関して、より詳しく説明する。
(第1実施例)
第1実施例の構造は、図7に示した半導体レーザ素子10Bの構造である。n型III族窒化物半導体基板12として、c面を主面とするn型GaN基板を用いた。また、半導体レーザ素子10Bの作製には、MOVPE法を用いた。キャリアガスには水素と窒素の混合ガスを用い、Ga、Al、Inソースとしてそれぞれトリメチルガリウム(TMG)、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリメチルインジウム(TMI)を使用した。n型ドーパントを導入するためにシラン(SiH)を使用し、p型ドーパントを導入するためにビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)を使用した。
n型GaN基板12をMOVPE装置に投入後、NHを供給しながら基板12を昇温し、成長温度まで達した時点で成長を開始した。すなわち、この基板12の主面上に、Siドープn型GaN層12B(Si濃度:4×1017cm−3、厚さ:1μm)、Siドープn型Al0.05Ga0.95N(Si濃度:4×1017cm−3、厚さ:2μm)からなるn型クラッド層13、Siドープn型GaN(Si濃度:4×1017cm−3、厚さ:0.1μm)からなるn型光ガイド層15、In0.15Ga0.85N井戸層(厚さ:3nm)とアンドープIn0.01Ga0.99Nバリア層(厚さ:10nm)からなる3周期多重量子井戸(MQW)層である活性層16、Mgドープp型Al0.2Ga0.8Nからなるキャップ層17、Mgドープp型GaN(Mg濃度:2×1019cm−3、厚さ:0.1μm)からなるp型光ガイド層18を順次堆積した。
この結果得られた積層構造上に、引き続いて、Mgドープp型In0.2Al0.2Ga0.6N(Mg濃度:2×1019cm−3、厚さ:3nm)からなるp型段差閉じ込め層19、GaN井戸層(厚さ:2.5nm)とMgドープAl0.1Ga0.9Nバリア層(Mg濃度:1×1019cm−3、厚さ:2.5nm)とを130周期分成長したp型クラッド層、および、Mgドープp型GaN(Mg濃度:1×1020cm−3、厚さ:0.02μm)からなるコンタクト層を堆積した。
その後、素子をMOVPE装置から取り出し、p型コンタクト層上に、フォトリソグラフィー工程により、幅1.5ミクロン程度のストライプ状のエッチングマスクを形成した。このエッチングマスクを用い、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、コンタクト層およびp型クラッド層の途中までエッチングを実行した。これにより、幅約1.5ミクロン程度のリッジストライプ形状を持つp型クラッド層20およびp型コンタクト層22を得た。
次に、CVD法により、シリコン酸化膜を素子全体の上に堆積させた。次いで、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程により、p側電極23を形成すべき領域を除いてシリコン酸化膜を選択的に除去した。そして、真空蒸着法により、p型コンタクト層22上にチタンや金などの金属膜を形成した後、この金属膜を適当な条件で加熱してアロイ処理することによりp側電極23を形成した。他方、真空蒸着法により、n型III族窒化物半導体基板12の裏面にチタンや金などの金属膜を形成した後、この金属膜を適当な条件で加熱してアロイ処理することによりn側電極11を形成した。
最後に、上記工程の結果得られた半導体ウェハを劈開することにより、ファブリ・ペロー型の光共振器を構成するミラー端面が形成された。
上記の如く作製された半導体レーザ素子10Bのレーザ特性を測定したところ、劈開不良による端面反射率の変化や端面損失の増加などに起因した素子の特性ばらつきはほとんど見られなかった。
また、リッジ部の角部などの応力集中部を起点として発生した段差を有する半導体レーザ素子のうち、活性層16の方向に向かって段差が伝播した場合には、段差閉じ込め層19で段差の伝播方向が水平方向に変化して、段差が段差閉じ込め層19内を伝播したこと、これにより段差の活性層16への侵入が阻止されたことが電子顕微鏡観察より判明した。
更に、上記組成で作製された段差閉じ込め層19は、p型GaNからなるp型光ガイド層18のバンドギャップとほぼ等しいバンドギャップを有し、かつおよそ1.7%の圧縮歪み量を有している。段差閉じ込め層19上に積層された層内に欠陥の増殖は見られなかった。
(第2実施例)
第2実施例の構造は、図8に示した半導体レーザ素子30の構造である。n型III族窒化物半導体基板32〜段差閉じ込め層40の製造工程は、第1実施例のn型III族窒化物半導体基板12〜段差閉じ込め層19の製造工程と同じである。
段差閉じ込め層40の堆積後、基板温度を400℃まで降温させ、段差閉じ込め層40上に低温成長AlN層(厚さ:100nm)を成長させた。その後、素子をMOVPE装置から取り出し、フォトリソグラフィ工程により、幅1.5ミクロン程度のストライプ状のエッチングマスクを形成し、90℃のりん酸と硫酸の体積1:1の混合溶液を用いたウエットエッチングによりストライプ状開口部をAlN層に形成した。この結果、電流狭窄層41A,41Bが形成された。
次いで、素子を再びMOVPE装置に投入し、MOVPE装置内を成長温度である1100℃まで昇温した。1100℃に達した後、GaN井戸層(厚さ:2.5nm)とMgドープAl0.1Ga0.9Nバリア層(Mg濃度:1×1019cm−3、厚さ:2.5nm)とを130周期分成長したp型クラッド層42と、Mgドープp型GaN(Mg濃度:1×1020cm−3、厚さ:0.02μm)からなるコンタクト層43とを堆積した。
その後、p側電極44およびn側電極31が真空蒸着法とアロイ処理により形成された。この結果得られた半導体ウェハを劈開することにより、ファブリ・ペロー型の光共振器のミラー端面を形成した。
上記の如く作製された半導体レーザ素子30のレーザ特性を測定したところ、第1実施例と同様に劈開不良による端面反射率の変化や端面損失の増加などに起因した素子の特性ばらつきはほとんど見られず、劈開不良による歩留まり低下を防止する効果が得られたことが確認された。
(第3実施例)
第3実施例の構造は、図9に示した半導体レーザ素子10Cの構造である。n型III族窒化物半導体基板12として、c面を主面とするn型GaN基板を用いた。CVD法により、この基板12の全面上にシリコン酸化膜を形成した。その後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程により、幅30μmおよび周期400μmを持つストライプ状マスク40A,40Bを形成した。
その後、基板12をMOVPE装置に投入後、NHを供給しながら基板12を昇温し、成長温度まで達した時点で成長を開始した。すなわち、Siドープn型GaN層12C(Si濃度:4×1017cm−3、厚さ:1μm)、および、Siドープn型Al0.05Ga0.95N(Si濃度:4×1017cm−3、厚さ:2μm)からなるn型クラッド層13を順次堆積した。
その後、Siドープn型In0.2Al0.2Ga0.6N(Si濃度:4×1017cm−3、厚さ:3nm)からなるn型の下部段差閉じ込め層19B、Siドープn型GaN(Si濃度:4×1017cm−3、厚さ:0.1μm)からなるn型光ガイド層15、In0.15Ga0.85N井戸層(厚さ:3nm)とアンドープIn0.01Ga0.99Nバリア層(厚さ:10nm)とを3周期分積層した多重量子井戸(MQW)層である活性層16、Mgドープp型Al0.2Ga0.8Nからなるキャップ層17、および、Mgドープp型GaN(Mg濃度:2×1019cm−3、厚さ:0.1μm)からなるp型GaNガイド層18を順次堆積した。
引き続いて、GaN井戸層(厚さ:2.5nm)とMgドープAl0.1Ga0.9Nバリア層(Mg濃度:1×1019cm−3、厚さ:2.5nm)とを130周期分成長したp型クラッド層20、および、Mgドープp型GaN(Mg濃度:1×1020cm−3、厚さ:0.02μm)からなるコンタクト層22を形成した。これ以降の工程は、第1実施例の製造工程と同じである。
上記の如く作製された半導体レーザ素子10Cのレーザ特性を測定したところ、劈開不良による端面反射率の変化や端面損失の増加などに起因した素子の特性ばらつきはほとんど見られなかった。
また、リッジ部の角部などの応力集中部を起点として発生した段差を有する半導体レーザ素子のうち、活性層16の方向に向かって段差が伝播した場合には、段差閉じ込め層19Uで段差の伝播方向が水平方向に変化して、段差が段差閉じ込め層19U内を伝播したこと、これにより段差の活性層16への侵入が阻止されたことが電子顕微鏡観察より判明した。
更に、SiOマスク40A,40Bの角部を起点として発生した段差を有する半導体レーザ素子のうち、活性層16の方向に向かって段差が伝播した場合には、下部段差閉じ込め層19Bで段差の伝播方向が水平方向に変化して、段差が下部段差閉じ込め層19B内を伝播したこと、これにより段差の活性層16への侵入が阻止されたことが電子顕微鏡観察より判明した。
上記組成で作製された段差閉じ込め層19Uは、p型GaNからなるp型光ガイド層18のバンドギャップとほぼ等しいバンドギャップを有する。また、上記組成で作製された下部段差閉じ込め層19Bは、n型GaN光ガイド層15のバンドギャップとほぼ等しいバンドギャップを有する。これら段差閉じ込め層19Uおよび下部段差閉じ込め層19Bは、それぞれ、およそ1.7%の圧縮歪みを有している。また、段差閉じ込め層19の上に積層された層、並びに、下部段差閉じ込め層19Bの上に形成された層において欠陥の増殖などは見られなかった。
リッジ導波路型の半導体レーザ素子の概略構造を示す断面図である。 インナーストライプ導波路型の半導体レーザ素子の概略構造を示す断面図である。 応力集中部を起点として発生した段差を表す模式図である。 応力集中部を起点として発生した段差を表す模式図である。 本発明に係る第1の実施形態であるリッジ導波路型の半導体レーザ素子の概略構成を示す断面図である。 段差閉じ込め層の臨界膜厚と歪み量との間の関係を示すグラフである。 第1の実施形態の変形例である半導体レーザ素子の概略構造を示す断面図である。 本発明に係る第2の実施形態であるインナーストライプ導波路型の半導体レーザ素子の概略構成を示す断面図である。 本発明に係る第3の実施形態である半導体レーザ素子の概略構造を示す断面図である。
符号の説明
10,10B,10C,30 半導体レーザ素子
11 n側電極
12 n型III族窒化物半導体基板
12B,12C n型III族窒化物半導体層
13 n型クラッド層
14 発光層
15 n型光ガイド層
16 活性層
17 p型キャップ層
18 p型光ガイド層
19,19U 段差閉じ込め層
19B 下部段差閉じ込め層
20 p型クラッド層
21A,21B 絶縁膜
22 p型コンタクト層
23 p側電極
25 段差
31 n側電極
32 n型III族窒化物半導体基板
33 n型III族窒化物半導体層
34 n型クラッド層
35 発光層
36 n型光ガイド層
37 活性層
38 p型キャップ層
39 p型光ガイド層
40 段差閉じ込め層
41A,41B 電流狭窄層
42 p型クラッド層
43 p型コンタクト層
44 p側電極

Claims (12)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成され、かつ第1導電型を有する下部クラッド層と、
    前記下部クラッド層上に形成された活性層と、
    前記活性層上に形成され、かつ前記第1導電型とは逆の第2導電型を有するキャップ層と、
    前記キャップ層上に形成された電流狭窄構造と、
    前記電流狭窄構造上に形成された上部電極層と、
    前記下部クラッド層と電気的に接続された下部電極層と、
    前記活性層と前記電流狭窄構造との間に介在する段差閉じ込め層と、
    を含み、
    前記段差閉じ込め層は、前記半導体基板に対して1%以上の圧縮歪み量を有し、
    前記キャップ層は、前記活性層よりも広いバンドギャップを有し、
    前記段差閉じ込め層のバンドギャップは、前記活性層のバンドギャップよりも広く、かつ前記キャップ層のバンドギャップよりも狭い、半導体発光素子。
  2. 請求項1に記載の半導体発光素子であって、前記段差閉じ込め層は、AlGaIn1−x−yN材料(0<x<1;0<y<1;0<x+y<1)からなる、半導体発光素子。
  3. 請求項1または2に記載の半導体発光素子であって、前記段差閉じ込め層の厚みが1.5nm以上である、半導体発光素子。
  4. 請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の半導体発光素子であって、前記活性層は、AlGaIn1−k−zN材料(0≦k≦1;0≦z≦1;0≦z+k≦1)からなる、半導体発光素子。
  5. 請求項1から4のうちのいずれか1項に記載の半導体発光素子であって、前記上部電極層と前記段差閉じ込め層との間に介在し、かつリッジ部を有する上部クラッド層を含む半導体発光素子。
  6. 請求項5に記載の半導体発光素子であって、前記上部クラッド層のリッジ部の両側面を被覆するように絶縁膜が形成されており、前記絶縁膜は前記電流狭窄構造を構成する、半導体発光素子。
  7. 請求項1から4のうちのいずれか1項に記載の半導体発光素子であって、前記電流狭窄構造と前記上部電極層との間に介在し、かつ前記電流狭窄構造を被覆する上部クラッド層を含む半導体発光素子。
  8. 請求項1から7のうちのいずれか1項に記載の半導体発光素子であって、ファブリ・ペロー型レーザダイオードの光共振器を構成する2つの劈開端面を有する半導体発光素子。
  9. 請求項1から8のうちのいずれか1項に記載の半導体発光素子であって、前記活性層と前記下部クラッド層との間に介在する裏面側段差閉じ込め層を更に含み、
    前記裏面側段差閉じ込め層は、前記半導体基板に対して1%以上の圧縮歪みを有し、
    前記裏面側段差閉じ込め層のバンドギャップは、前記活性層のバンドギャップよりも広く、かつ前記キャップ層のバンドギャップよりも狭い、半導体発光素子。
  10. 請求項1から9のうちのいずれか1項に記載の半導体発光素子であって、前記半導体基板は、III族窒化物半導体基板、もしくは、下地基板上にIII族窒化物半導体層を成長させてなるテンプレート基板である、半導体発光素子。
  11. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成され、かつ第1導電型を有する下部クラッド層と、
    前記下部クラッド層上に形成された段差閉じ込め層と、
    前記段差閉じ込め層上に形成された活性層と、
    前記活性層上に形成され、かつ前記第1導電型とは逆の第2導電型を有するキャップ層と、
    前記キャップ層上に形成された電流狭窄構造と、
    前記電流狭窄構造上に形成され、かつ前記第2導電型を有する上部クラッド層と、
    前記上部クラッド層と電気的に接続された上部電極層と、
    前記下部クラッド層と電気的に接続された下部電極層と、
    を含み、
    前記段差閉じ込め層は、前記半導体基板に対して1%以上の圧縮歪み量を有し、
    前記キャップ層は、前記活性層よりも広いバンドギャップを有し、
    前記段差閉じ込め層のバンドギャップは、前記活性層のバンドギャップよりも広く、かつ前記キャップ層のバンドギャップよりも狭い、半導体発光素子。
  12. 請求項11記載の半導体発光素子であって、前記段差閉じ込め層は、AlGaIn1−x−yN材料(0<x<1;0<y<1;0<x+y<1)からなる、半導体発光素子。
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