JP2010093080A - 半導体装置 - Google Patents

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Tetsutaro Imagawa
鉄太郎 今川
Isao Yoshikawa
功 吉川
Masaki Koyama
雅紀 小山
Kazutaka Shintani
和隆 信谷
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Abstract

【課題】素子の耐圧を向上し、かつソフトスイッチング化すること。
【解決手段】活性領域を囲むように遷移領域が設けられた半導体装置において、活性領域には、トレンチ5がp型層3を選択的に囲むように設けられている。p型層3の内のトレンチに囲まれた領域がフローティングp領域3bとなり、隣接するトレンチ間でn+ソース領域4を備える部分がチャネル領域3dとなり、それ以外の領域がp型ベース領域3aとなる。遷移領域には、FLRとなるp型の深い拡散層3cが設けられている。活性領域に設けられたフローティングp領域3bを囲むトレンチ5の端部と、遷移領域に設けられたFLRとなる深い拡散層3cを形成する開口端の最も活性領域に近い部分との距離、すなわちPPW/TRN間距離Xが、12μm以上36μm以下、好ましくは15μm以上32μm以下である。
【選択図】図1

Description

この発明は、絶縁ゲート型半導体装置に関し、特に活性領域を囲むように遷移領域と耐圧構造領域が設けられた半導体装置に関する。
従来、1枚の半導体ウェハに、多数の縦型のMOSFETやIGBT等の絶縁ゲート型の半導体素子(以下、縦型半導体素子とする)が形成され、高電力出力のために、縦型半導体素子が並列に接続された半導体装置が提案されている。
このような、縦型半導体素子としては、チャネル密度を高めるため、半導体ウェハにトレンチを形成し、該トレンチ内にゲート酸化膜を介してゲート電極を埋め込んだトレンチゲート構造を有するトレンチゲート型半導体素子が提案されている。さらに、トレンチによって隔てられるp型ベース領域を、エミッタ領域が形成されるチャネル領域とエミッタ領域が形成されないフローティング領域とし、該フローティング領域をエミッタ電極から絶縁したトレンチゲート型半導体素子が提案されている(例えば、下記特許文献1、下記特許文献2参照。)。
ここで、特許文献1には、チャネル領域とフローティング領域とのトレンチに挟まれた部分の長さに対する比を、1:2〜1:7とすることで、トレンチ型IGBTのオン電圧をIEGT(Injection Enhanced Gate Transistor)程度の低い状態のまま、スイッチング損失を低くして、トータルの発生損失を低減することが記載されている。
また、特許文献2には、フローティング領域とエミッタ電極とを導電接続するできるだけ小さい面積のコンタクト領域を設けることが記載されている。また、このコンタクト領域から低いオン電圧を維持するのに必要なシート抵抗分に相当する距離を隔てて、フローティング領域よりも不純物濃度が高い不純物層を形成することで、逆方向耐圧を低下させることなくソフトスイッチング化させることが記載されている。
さらに、縦型半導体素子においては、半導体ウェハのMOSゲート構造が形成されている面(例えば、おもて面)の周縁部に、pn接合を終端するための、プレーナ型の接合終端構造領域を設けることが行われている。以下、トレンチとチャネル領域を備える領域を活性領域と称する。
しかしながら、この活性領域外のpn接合面には、曲率を有するコーナー領域があるため、活性領域内のpn接合に比べると、電界集中が生じやすくなり、高電界領域が形成されてしまう。このため、活性領域よりも先に電界強度が臨界点に達し、これによって半導体装置の耐圧が高められないという問題がある。
また、活性領域を囲むプレーナ型の接合終端構造領域が設けられた縦型半導体装置においては、おもて面側の半導体層に接して形成された金属電極の面積が、裏面側に形成された金属電極の面積よりも小さくなる。このため、主電流を基板の厚さ方向に流す際に、おもて面側の金属電極の端部に電流が集中しやすくなるという問題がある。
このような問題を解決するため、接合終端構造領域に、FLR(Field Limiting Ring)等を設け、耐圧構造領域とする方法が提案されている(例えば、下記特許文献3、下記特許文献4、下記特許文献5参照。)。ここで、FLRは、主接合の端部の電界を緩和し高耐圧を実現するために、活性領域の主接合を囲むように形成されたフローティング状態の接合のリングである。
特に、特許文献3には、活性領域の外縁部において、ゲート電極の終端に接し、p型ベース層と所定距離離れてp型ウェル層を設ける方法が提案されている。この所定距離をIGBTの電圧阻止状態においてパンチスルーする距離に設定することで、pベース領域の終端において、電界の集中を妨げ、耐圧の低下を防ぐことが記載されている。
なお、本明細書において、nまたはpを冠した半導体は、それぞれ電子、正孔が多数キャリアであることを意味する。また、n+やn-などのように、nやpに付す「+」または「-」は、それぞれそれらが付されていない半導体の不純物濃度よりも比較的高濃度または比較的低濃度であることを表す。
特開2001−308327号公報 特開2007−324539号公報 特開2000−307116号公報 特開2001−94104号公報 特開2007−95874号公報
しかしながら、発明者らが鋭意調査した結果、例えば活性領域において、トレンチに囲まれたフローティングp領域がある場合、フローティングp領域を囲むトレンチの端部と、最も活性領域に近いFLRとなる深い拡散層との距離が長すぎると、素子の耐圧が低下し、短すぎるとハードスイッチングとなることがわかった。
その理由は、トレンチに囲まれたフローティングp領域とFLRとが、空間電荷領域によってつながるからである。すなわち、トレンチの端部と最も活性領域に近いFLRとなる深い拡散層との距離が短い場合、エミッタ電位となるFLRがフローティングp領域に影響を及ぼし、フローティングp領域の電位を低い電位に固定するため、素子の耐圧を高くすることができる。しかしながら、半導体装置がターンオンする際に、FLRがフローティングp領域に影響を及ぼし、半導体装置の活性領域の電流が、エミッタに接続されたFLRに流れ込む。このため、本来の活性領域のみの特性を得ることができず、ハードスイッチングとなるという問題がある。
また、トレンチの端部と最も活性領域に近いFLRとなる深い拡散層との距離が長い場合、半導体装置がターンオンする際に、FLRがフローティングp領域に影響を及ぼさないため、本来の活性領域のみの特性を得ることができる。しかしながら、エミッタ電位となるFLRの影響がフローティングp領域に及ばず、フローティングp領域の電位が高い電位に固定されるため、素子の耐圧が低くなるという問題がある。
上述した特許文献1〜5には、トレンチの端部と最も活性領域に近いFLRとなる深い拡散層との距離については記載されていないため、素子の耐圧向上とソフトスイッチング化を両立することができないという問題がある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、素子の耐圧を向上し、かつソフトスイッチング化することができる半導体装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる半導体装置は、第1導電型の半導体基板に設けられた活性領域と、当該活性領域を囲むように当該半導体基板に設けられた遷移領域と、更に当該遷移領域を囲むように当該半導体基板に設けられた耐圧構造領域と、を有する半導体装置において、前記活性領域は、前記半導体基板のおもて面側の表面層に設けられた、不純物濃度が低い第2導電型の第1半導体層と、前記第1半導体層の表面層に設けられ、当該第1半導体層よりも不純物濃度が高い第1導電型の第2半導体層と、前記第2半導体層の表面層に選択的に設けられ、前記第1半導体層よりも不純物濃度が高い第2導電型の第3半導体層と、前記第2半導体層の表面において前記第3半導体層が形成されていない領域を囲み、当該第2半導体層を貫通して、前記第1半導体層に達するトレンチと、前記トレンチの内側にゲート酸化膜を介して設けられた第1電極と、前記第1電極の表面と、前記第2半導体層の前記トレンチに囲まれた領域を覆うように設けられた層間絶縁膜と、前記第2半導体層の前記トレンチに囲まれていない領域と前記第3半導体層とに、接するように設けられた第2電極と、前記半導体基板の裏面側の表面に設けられた第3電極と、を備え、前記遷移領域は、前記半導体基板の表面に、前記活性領域に最も近いフィールドリミッティングリングとなる第1導電型の第4半導体層を備え、当該第4半導体層は、前記トレンチを囲む部分の前記第2半導体層に接し、かつ当該第2半導体層よりも高不純物濃度で深い領域であり、前記耐圧構造領域は、前記第4半導体層を囲み、かつ当該第4半導体層と分離した第1導電型の第5半導体層を備え、前記トレンチの外側と前記第4半導体層を形成する開口端との距離が、12μm以上36μm以下であることを特徴とする。
また、請求項2の発明にかかる半導体装置は、請求項1に記載の発明において、前記トレンチと、前記第4半導体層を形成する開口端との距離が、好ましくは15μm以上32μm以下であることを特徴とする。
また、請求項3の発明にかかる半導体装置は、第1導電型の半導体基板に設けられた活性領域と、当該活性領域を囲むように当該半導体基板に設けられた遷移領域と、更に当該遷移領域を囲むように当該半導体基板に設けられた耐圧構造領域と、を有する半導体装置において、前記活性領域は、前記半導体基板のおもて面側の表面層に設けられた、不純物濃度が低い第2導電型の第1半導体層と、前記第1半導体層の表面層に設けられ、当該第1半導体層よりも不純物濃度が高い第1導電型の第2半導体層と、前記第2半導体層の表面層に選択的に設けられ、第1半導体層よりも不純物濃度が高い第2導電型の第3半導体層と、前記第2半導体層の表面において前記第3半導体層が形成されていない領域を囲み、当該第2半導体層を貫通して、前記第1半導体層に達するトレンチと、前記トレンチの内側にゲート酸化膜を介して設けられた第1電極と、前記第1電極の表面と、前記第2半導体層の前記トレンチに囲まれた領域を覆うように設けられた層間絶縁膜と、前記第2半導体層の前記トレンチに囲まれていない領域と前記第3半導体層とに、接するように設けられた第2電極と、前記半導体基板の裏面側の表面に設けられた第3電極と、を備え、前記遷移領域は、前記半導体基板の表面に、前記活性領域に最も近いフィールドリミッティングリングとなる第1導電型の第4半導体層を備え、該第4半導体層は、前記トレンチを囲む部分の前記第2半導体層に接し、かつ当該第2半導体層よりも高不純物濃度で深い領域であり、前記耐圧構造領域は、前記第4半導体層を囲み、かつ当該第4半導体層と分離した第1導電型の第5半導体層を備え、前記トレンチの外側と前記第4半導体層の内側との距離が、6μm以上30μm以下であることを特徴とする。
上述した各請求項の発明によれば、活性領域の外側に設けられた第4半導体層の影響によって、第2半導体層のトレンチに囲まれた領域の電位が低い電位に固定されるので、高い耐圧が得られる。また、半導体装置がターンオンする際に、遷移領域におけるフィールドリミッティングリングが、第2半導体層のトレンチの囲まれた領域に影響を及ぼさないため、本来の活性領域のみの特性を得ることができる。
本発明にかかる半導体装置によれば、素子の耐圧を向上し、かつソフトスイッチング化を図ることができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態の説明およびすべての添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態にかかる半導体装置の構造を示す平面図である。また、図2は、図1の切断線A−A'における断面構造を示す断面図であり、図3は、図1の切断線B−B'における断面構造を示す断面図である。なお、図1においては、フローティングp領域3bおよびトレンチ5の構造を明確にするため、n+ソース領域4、ゲート酸化膜6、ゲート電極7、層間絶縁膜8、エミッタ電極9を省略して記載している。
図1、図3に示すように、本実施の形態にかかる半導体装置においては、活性領域を囲むように遷移領域が設けられ、更に遷移領域を囲むように耐圧構造領域が設けられている。活性領域には、p型層(第2半導体層)3が設けられている。トレンチ5は、p型層3よりも深く形成されp型層3を選択的に分離するように設けられている。p型層3の内のトレンチ5に囲まれた領域にはn+ソース領域が設けられずフローティングp領域3bとなる。p型層3内で隣接するトレンチ5とトレンチ5の間の領域には、n+ソース領域が設けられ、この部分がp型チャネル領域3dとなる。また、トレンチ5の外側のp型層3がp型ベース領域3aとなる。トレンチ5の外側の遷移領域には、p型ベース領域3aと接し、p型ベース領域3aより高不純物濃度で深いFLRとなるp型の拡散層(第4半導体層)3cが設けられている。遷移領域の外側の耐圧構造領域には、FLRとなるp型の拡散層3eがリング状に複数本設けられている。この拡散層3eは、拡散層3cと分離されている。
活性領域に設けられたフローティングp領域3bを囲むトレンチ5の外端部(TRNと称することとする)と、遷移領域に設けられたFLRとなる深い拡散層3cを形成する際のマスクの開口端の最も活性領域に近い部分(PPWと称することとする)との距離、すなわちPPW/TRN間距離Xは、12μm以上36μm以下、好ましくは15μm以上32μm以下である。PPWを開口端でなく深い拡散層3cの拡散でできた内端部で規定する場合は、6μm程度開口端より内側となるので、6μm以上30μm以下、好ましくは9μm以上26μm以下である。それらの理由は、後述する。また、最も活性領域に近いFLRは、図示しないエミッタ電極に接続されている。
つぎに、図2を用いて、活性領域の断面構造について説明する。図2に示すように、活性領域には、例えば1200VクラスのIGBTが設けられている。活性領域は、シリコンなどの半導体基板1を用いて作製されている。
n型ドリフト層(第1半導体層)2は、不純物濃度が低く、半導体基板1のおもて面側の表面層に設けられている。n型ドリフト層2は、抵抗率が例えば65Ωcmであり、厚さが例えば8.5μm程度である。p型層3は、n型ドリフト層2の表面層に設けられている。また、p型層3は、n型ドリフト層2よりも不純物濃度が高い。
トレンチ5は、p型層3を貫通し、n型ドリフト層2に達するように設けられている。トレンチ5によって隔てられたp型層3の内の、エミッタ電極9の接する領域がp型チャネル領域3dであり、p型チャネル領域3dの表面層にn+ソース領域(第3半導体層)4が選択的に設けられている。
一方、トレンチ5によって隔てられたp型層3の内の、層間絶縁膜8によってエミッタ電極9に接しない領域がフローティングp領域3bである。ここで、フローティングp領域3bの平面形状は、図1に示すように、トレンチに囲まれた形状である。このように、フローティングp領域3bは、トレンチ5とn型ドリフト層2と層間絶縁膜8とによって囲まれている。
ゲート酸化膜6は、p型層3の表面とトレンチ5の内部とに設けられている。そして、ゲート酸化膜6には、p型チャネル領域3dとn+ソース領域4との上の領域に開口部が設けられている。また、トレンチ5内には、ゲート酸化膜6を介してゲート電極(第1電極)7が設けられている。層間絶縁膜8は、ゲート電極7およびフローティングp領域3bの上に設けられており、これらを覆っている。
エミッタ電極(第2電極)9は、p型チャネル領域3dとn+ソース領域4とに接するように設けられている。また、エミッタ電極9は、フローティングp領域3bと層間絶縁膜8によって絶縁されている。更に、コレクタ電極(第3電極)10は、半導体基板1の裏面側の表面に設けられている。このように、活性領域には、多数のIGBTセルが並列に接続されて形成されている。
つぎに、図4を用いて、活性領域と遷移領域との境界付近の断面構造を説明する。図4に示すように、遷移領域は、活性領域と同じ半導体基板上のn型半導体層(ドリフト層2)に設けられている。フローティングp領域3b上には、層間絶縁膜8を介してエミッタ電極9が設けられている。ここで、遷移領域内の最も活性領域に近いFLRとなる深い拡散層3cの拡散の深さは、例えば8.5μm程度であり、活性領域に設けられたトレンチ5の深さ(例えば5.0μm)よりも深いことが好ましい。その理由は、耐圧を向上させることが可能であるためである。
また、図示はしないが、遷移領域内の最も活性領域に近いFLRは、活性領域に設けられたエミッタ電極に接続されていることとする。PPW/TRN間距離Xが12μm以上36μm以下、好ましくは15μm以上32μm以下である理由を、図5および図6を用いて以下に示す。
図5は、PPW/TRN間距離Xと、アバランシェ耐圧との関係を示す特性図である。図5においては、縦軸がアバランシェ耐圧(V)であり、横軸がPPW/TRN間距離X(μm)である。ここで、図5においては、ジャンクション温度Tjが25℃の時のアバランシェ耐圧を測定した。
図5に示すように、PPW/TRN間距離Xが32μmまでは、アバランシェ耐圧が1440Vを維持している。その理由は、遷移領域にFLRとして設けられた深い拡散層の影響によって、活性領域に設けられたフローティングp領域の電位が低い電位に固定されるためである。そして、PPW/TRN間距離Xが32μmから36μmまで増加する間に、徐々にアバランシェ耐圧が低下していき、PPW/TRN間距離Xが36μmを超えると、アバランシェ耐圧が1360V程度まで急激に低下する。したがって、素子が高い耐圧を維持するためには、PPW/TRN間距離Xを36μm以下、好ましくは32μm以下とすることが望ましい。
図6は、PPW/TRN間距離Xと、ゲート抵抗との関係を示す特性図である。図6においては、縦軸がゲート抵抗(Ω)であり、横軸がPPW/TRN間距離X(μm)である。また、図6において、ターンオン特性は、コレクタ電極/エミッタ電極間電圧が650Vであり、コレクタ電流が200Aである。また、ジャンクション温度Tjが150℃で、ターンオンの際に、対抗アーム側逆回復(−di/dt)が2500A/μsになる時のゲート抵抗を測定した。なお、−di/dt=2500A/μsは、ソフトスイッチング化の指標である。
図6に示すように、PPW/TRN間距離Xが15μm以上の場合、−di/dt=2500A/μsとするために必要なゲート抵抗が18Ω程度である。そして、PPW/TRN間距離Xが15μmから12μmまで低下する間に、徐々にゲート抵抗が増加して、PPW/TRN間距離Xが12μmより小さくなると、ゲート抵抗が急激に増加する。したがって、ゲート抵抗を低くして、ソフトスイッチング化を実現するためには、PPW/TRN間距離Xを12μm以上、好ましくは15μm以上とすることが望ましい。
なお、本実施の形態においては、図2に示すように、p型チャネル領域3d間に1つのフローティングp領域3bが設けられているが、これに限るものではない。例えば、p型チャネル領域3d間に複数のフローティングp領域3bが設けられていてもよい。また、本実施の形態においては第1導電型をp型とし、第2導電型をn型としているが、これに限るものではない。例えば第1導電型をn型とし、第2導電型をp型としてもよい。
上述した実施の形態によれば、エミッタ電極から絶縁され、トレンチに囲まれたフローティング領域を有する活性領域の周囲に、遷移領域の設けられた半導体装置において、遷移領域に設けられたFLRとなる深い拡散層の影響によって、フローティング領域の電位が低い電位に固定され、かつ半導体装置がターンオンする際に、FLRがフローティング領域に影響を及ぼさないため、本来の活性領域のみの特性を得ることができる。従って、素子の耐圧を向上し、かつソフトスイッチング化することができるという効果を奏する。
以上のように、本発明にかかる半導体装置は、IGBTなどの絶縁ゲート型半導体装置に有用であり、特に、IGBTの設けられた活性領域を囲むように遷移領域が設けられた半導体装置に適している。
本実施の形態にかかる半導体装置の構造を示す平面図である。 図1の切断線A−A'における断面構造を示す断面図である。 図1の切断線B−B'における断面構造を示す断面図である。 図1の活性領域と遷移領域との境界付近の断面構造図である。 PPW/TRN間距離Xと、アバランシェ耐圧との関係を示す特性図である。 PPW/TRN間距離Xと、ゲート抵抗との関係を示す特性図である。
符号の説明
3 p型層
3a p型ベース領域
3b フローティングp領域
3c、3e 深い拡散層
3d p型チャネル領域

Claims (3)

  1. 第1導電型の半導体基板に設けられた活性領域と、当該活性領域を囲むように当該半導体基板に設けられた遷移領域と、更に当該遷移領域を囲むように当該半導体基板に設けられた耐圧構造領域と、を有する半導体装置において、
    前記活性領域は、
    前記半導体基板のおもて面側の表面層に設けられた、不純物濃度が低い第2導電型の第1半導体層と、
    前記第1半導体層の表面層に設けられ、当該第1半導体層よりも不純物濃度が高い第1導電型の第2半導体層と、
    前記第2半導体層の表面層に選択的に設けられ、前記第1半導体層よりも不純物濃度が高い第2導電型の第3半導体層と、
    前記第2半導体層の表面において前記第3半導体層が形成されていない領域を囲み、当該第2半導体層を貫通して、前記第1半導体層に達するトレンチと、
    前記トレンチの内側にゲート酸化膜を介して設けられた第1電極と、
    前記第1電極の表面と、前記第2半導体層の前記トレンチに囲まれた領域を覆うように設けられた層間絶縁膜と、
    前記第2半導体層の前記トレンチに囲まれていない領域と前記第3半導体層とに、接するように設けられた第2電極と、
    前記半導体基板の裏面側の表面に設けられた第3電極と、
    を備え、
    前記遷移領域は、
    前記半導体基板の表面に、前記活性領域に最も近いフィールドリミッティングリングとなる第1導電型の第4半導体層を備え、当該第4半導体層は、前記トレンチを囲む部分の前記第2半導体層に接し、かつ当該第2半導体層よりも高不純物濃度で深い領域であり、
    前記耐圧構造領域は、
    前記第4半導体層を囲み、かつ当該第4半導体層と分離した第1導電型の第5半導体層を備え、
    前記トレンチの外側と前記第4半導体層を形成する開口端との距離が、12μm以上36μm以下であることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記トレンチと、前記第4半導体層を形成する開口端との距離が、好ましくは15μm以上32μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 第1導電型の半導体基板に設けられた活性領域と、当該活性領域を囲むように当該半導体基板に設けられた遷移領域と、更に当該遷移領域を囲むように当該半導体基板に設けられた耐圧構造領域と、を有する半導体装置において、
    前記活性領域は、
    前記半導体基板のおもて面側の表面層に設けられた、不純物濃度が低い第2導電型の第1半導体層と、
    前記第1半導体層の表面層に設けられ、当該第1半導体層よりも不純物濃度が高い第1導電型の第2半導体層と、
    前記第2半導体層の表面層に選択的に設けられ、第1半導体層よりも不純物濃度が高い第2導電型の第3半導体層と、
    前記第2半導体層の表面において前記第3半導体層が形成されていない領域を囲み、当該第2半導体層を貫通して、前記第1半導体層に達するトレンチと、
    前記トレンチの内側にゲート酸化膜を介して設けられた第1電極と、
    前記第1電極の表面と、前記第2半導体層の前記トレンチに囲まれた領域を覆うように設けられた層間絶縁膜と、
    前記第2半導体層の前記トレンチに囲まれていない領域と前記第3半導体層とに、接するように設けられた第2電極と、
    前記半導体基板の裏面側の表面に設けられた第3電極と、
    を備え、
    前記遷移領域は、
    前記半導体基板の表面に、前記活性領域に最も近いフィールドリミッティングリングとなる第1導電型の第4半導体層を備え、該第4半導体層は、前記トレンチを囲む部分の前記第2半導体層に接し、かつ当該第2半導体層よりも高不純物濃度で深い領域であり、
    前記耐圧構造領域は、
    前記第4半導体層を囲み、かつ当該第4半導体層と分離した第1導電型の第5半導体層を備え、
    前記トレンチの外側と前記第4半導体層の内側との距離が、6μm以上30μm以下であることを特徴とする半導体装置。
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