JP2010092521A - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気抵抗変化を利用したメモリセルによって構成された不揮発性メモリを有する半導体記憶装置において、メモリセルのスケーリングが進んでも読み出しディスターブを回避し、かつ高速に読み出し動作を行うことができる技術を提供する。
【解決手段】固定層、トンネル障壁膜および自由層が積層されてなるトンネル磁気抵抗素子とMISトランジスタとからなるメモリセルにおいて、メモリセルの情報の書き込み動作は、所望する第1電流値および第1時間によって行い、メモリセルの情報の読み出し動作は、メモリセルの温度を検知する温度センサを含むパルス発生回路によってメモリセルの動作温度に応じて設定される第2電流値および第2時間によって行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体記憶装置に関し、特に、磁気抵抗変化を利用したメモリセルの温度特性を考慮した読み出しまたは書き込みの制御方法に適用して有効な技術に関するものである。
不揮発性メモリの1つである磁気抵抗変化を利用したMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)は高速動作が可能であり、かつ実用上無限回の書き換えが可能なRAMである。
例えば特開2005−116923号公報(特許文献1)には、C−MISFET上にスピントルク磁化反転層とトンネル型磁気抵抗効果膜とを備えた不揮発性磁気メモリセルが開示されている。
また、2005、IEDM、Tec.Dig.、pp.473−476(非特許文献1)には、トンネル磁気抵抗素子に垂直に電流を流すことで自由層のスピンの向きを変えるスピン注入磁化反転技術を利用したスピン注入型RAM(SPRAM(Spin Transfer Torque RAM))が報告されている。
特開2005−116923号公報 2005 インターナショナル エレクトロン デバイス ミーティング テクニカル ダイジェスト pp.473−476(2005 International Electron Devices Meeting Technical Digest pp.473-476)
従来のMRAMのメモリセルは、トンネル磁気抵抗素子、選択トランジスタ、ワード線、ビット線およびソース線から構成されている。図27に示すように、トンネル磁気抵抗素子TMRには、少なくとも2つの磁性層があり、1つはスピンの向きが固定されている固定層PL、他方はスピンの向きが固定層PLに対して平行状態、反平行状態の2状態をとる自由層FLからなる。これらの膜の間にはトンネル障壁膜TBがある。情報の記憶は、自由層FLのスピンの向きで記憶し、トンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗は、反平行状態で高抵抗状態となり平行状態で低抵抗状態となる。読み出し動作では、トンネル磁気抵抗素子TMRの抵抗の大小を読み取る。一方、書き込み動作では、ワード線とビット線に電流を流して、その際にトンネル磁気抵抗素子TMRにおいて励起する合成磁場により、自由層FLのスピンの向きを制御する。しかし、この書き込み方式では、トンネル磁気抵抗素子TMRがスケーリング(微細化)すると共に、書き込みに必要な磁場の大きさが大きくなるため、ワード線とビット線に流す電流も大きくなる問題がある。
これに対して、例えば非特許文献1に記載されたスピン注入型RAMでは、図28に示すように、固定層PL、トンネル障壁膜TBおよび自由層FLに垂直方向の電流を流すことによって、自由層FLのスピンの向きを制御できる書き込み方式が提案されている。この書き込み方法は、書き込みに必要な電流がトンネル磁気抵抗素子TMRの大きさに比例し、スケーリングと共に書き込み電流が低減できるので、スケーラビリティの点で優れている。トンネル障壁膜TBとしては、例えばMgOが用いられる。
しかしながら、スピン注入型RAMにおいては、その書き込み特性、具体的には情報を反転するのに必要な電流と時間(パルス幅)、および読み出し特性、具体的には情報を読み出すのに必要な電流と時間(パルス幅)は温度に依存する。そのため、この温度に依存する特性を考慮して、書き込みおよび読み出しを制御する必要がある。
さらに、このスピン注入型RAMの特徴ではあるが、スケーリングが進むにつれて書き込み電流が減少する。この時、読み出し電流について以下に説明する課題が生じる。すなわち、読み出しディスターブ(読み出し電流によってメモリセルの状態が影響を受ける現象)を避けるために、一般には、読み出し電流は書き込み電流よりも十分に小さく設定される。しかし、スケーリングに伴って書き込み電流を小さくすると、読み出し電流もまた小さくなる。一般的には良い方向ではあるが、例えばこの電流が10μA以下となってしまうと高速な読み出し動作が難しくなってしまう。
スケーラビリティが優れているというこのスピン注入型RAMのメモリセルの特徴を活かすには、上記課題を解決する必要がある。また、同時に、書き込みおよび読み出しの温度特性も考慮する必要がある。
本発明の目的は、磁気抵抗変化を利用したメモリセルによって構成された不揮発性メモリを有する半導体記憶装置において、メモリセルのスケーリングが進んでも読み出しディスターブを回避し、かつ高速に読み出し動作を行うことのできる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの実施の形態を簡単に説明すれば、次のとおりである。
この実施の形態は、複数のワード線と、複数のワード線と直交する方向に配線される複数のビット線と、複数のワード線と複数のビット線との所定の交点に配置され、固定層、トンネル障壁膜および自由層が積層されてなるトンネル磁気抵抗素子とMISトランジスタとからなる複数のメモリセルと、によって構成された不揮発性メモリを有する半導体記憶装置である。メモリセルの情報の書き込み動作は、所望する第1電流値および第1時間によって行われ、メモリセルの情報の読み出し動作は、メモリセルの温度を検知する温度センサを含むパルス発生回路によってメモリセルの動作温度に応じて設定される第2電流値および第2時間によって行われる。第1電流値および第1時間は、例えばメモリセルの動作温度範囲において保証された自由層の電子スピンの向きが反転する最低温度での電流値および時間と同じ値、またはそれよりも大きい値にそれぞれ設定され、第2電流値および第2時間は、例えばメモリセルの動作温度範囲において保証された自由層の電子スピンの向きが反転する最高温度での電流値および時間よりも小さい値にそれぞれ設定される。
また、他の実施の形態は、複数のワード線と、複数のワード線と直交する方向に配線される複数のビット線と、複数のワード線と複数のビット線との所定の交点に配置され、固定層、トンネル障壁膜および自由層が積層されてなるトンネル磁気抵抗素子とMISトランジスタとからなる複数のメモリセルと、によって構成された不揮発性メモリを有する半導体記憶装置である。メモリセルの情報の書き込み動作は、自由層の電子スピンの向きを反転させることができる値に設定された第1電流値および第1時間によって行われ、メモリセルの情報の読み出し動作は、第1電流値と同じ第2電流値および前記第1時間と同じ第2時間によって行われ、読み出し動作後、読み出し動作により破壊された情報が再書き込みされ、第1および第2電流値ならびに第1および第2時間は、メモリセルの温度を検知する温度センサを含むパルス発生回路によってメモリセルの動作温度に応じて設定される。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの一実施の形態によって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
メモリセルのスケーリングが進んでも読み出しディスターブを回避し、また、高速に読み出し動作を行うことができる。
以下の実施の形態において、便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、以下の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態1による磁気抵抗素子を利用したメモリセルは、固定層、トンネル障壁膜および自由層が積層されてなるトンネル磁気抵抗素子と、MIS(Metal Insulator Semiconductor)トランジスタとから構成される。固定層は電子スピンの向きが所定の方向に固定された磁性体であり、自由層は電子スピンの向きが固定層の電子スピンの向きに対して平行状態または反平行状態のいずれかをとる磁性体である。メモリセルの情報の書き込み動作は、確実に自由層の電子スピンの向きを制御できる所望する第1電流値と第1時間とによって行う。これら第1電流値と第1時間とは、メモリセルの動作温度に依らず、一定に設定される。一方、メモリセルの情報の読み出し動作は、第2電流値と第2時間とによって行う。これら第2電流値と第2時間とは、メモリセルの動作温度範囲において保証された自由層の電子スピンの向きが反転する最高温度での電流値および時間よりも小さい値にそれぞれ設定され、メモリセルの温度を検知する温度センサを含むパルス発生回路(例えば後述する図8に記載したパルス発生回路)によってメモリセルの動作温度に応じて設定される。従って、書き込み動作および読み出し動作に対してそれぞれ適切な条件(電流値および時間)を設定することができるので、確実な情報の書き込みと、読み出しディスターブを回避した高速な情報の読み出しとを行うことができる。
以下、本実施の形態1による磁気抵抗変化を利用したメモリセルの動作方法の具体的な例(第1例〜第4例)を詳細に説明する。
まず、本実施の形態1によるメモリセルの動作方法の第1例を図1を用いて説明する。図1は、メモリセルに流れる書き込み電流または読み出し電流とパルス幅との関係を説明するグラフ図である。図1の縦軸は、書き込み時にメモリセルに流れる電流値または読み出し時にメモリセルに流れる電流値を示し、横軸は、書き込み時または読み出し時に電流を流す時間、すなわちパルス幅を示している。ここで、実線で示した2つの曲線(a)および曲線(b)は、第1例で用いるメモリセルのそれぞれ低温および高温における書き込みに必要な電流値とパルス幅との関係を示すものである。これらは、前述の図28で示したトンネル磁気抵抗素子TMRの構造、およびその様々な変形例に共通する特性である。曲線(a)は低温時の特性を示し、曲線(b)は高温時の特性を示しており、同じパルス幅で比較すると、低温時の電流値は高温時の電流値よりも大きい。この低温とは、例えば製品仕様等で示されるメモリセルの動作温度範囲において保証する最低温度と同じか、またはそれより低い温度であり、この高温とは、例えば製品仕様等で示されるメモリセルの動作温度範囲において保証する最高温度と同じか、またはそれより高い温度である。また、両曲線ともにパルス幅が短くなると必要な電流値が増加する。この増加はパルス幅が10nsよりも短くなると顕著となる。
このような特性を示すメモリセルに対し、第1例では以下の特徴を有している。まず、第1の特徴として、読み出し時にメモリセルに流す電流値と書き込み時にメモリセルに流す電流値とを同じ電流値Aに設定する。この電流値Aは、所望する書き込みパルス幅P1(例えば10ns以上のパルス幅)において、曲線(a)で示される低温時の書き込み電流値よりも大きい電流値とする。従って、書き込み時には、電流値Aとパルス幅P1とによって充分な電流量がメモリセルに印加される。次に、第2の特徴として、読み出しパルス幅P2を、曲線(b)で示される高温時のパルス幅よりも短いパルス幅(書き込みが起こらないパルス幅)に設定する。これによって、読み出し時には、メモリセルに印加される電流量は少なくなり、読み出しディスターブを小さく抑えることができる。また、読み出しパルス幅P2を選択することによって、自由層の電子スピンの向きは反転させないが、読み出しに必要な電流量を得ることができるので、高速に読み出し動作を行うことができる。
このように、書き込み時および読み出し時の電流値A、書き込みパルス幅P1、および読み出しパルス幅P2を設定することにより、第1例では製品仕様の全温度領域で安定な書き込みと読み出しとを行うことができる。
次に、本実施の形態1によるメモリセルの動作方法の第2例を図2を用いて説明する。図2は、前述した図1と同様に、メモリセルに流れる書き込み電流または読み出し電流とパルス幅との関係を説明するグラフ図である。
第2例による書き込みは、前述した第1例と同様に、電流値Aと書き込みパルス幅P1で行う。この電流値Aと書き込みパルス幅P1は、低温時の書き込み特性を示す曲線(a)に対して、曲線(a)で分けられる平面の右上、すなわち、あるパルス幅では曲線(a)よりも大きな電流値であり、ある電流値では曲線(a)よりも大きなパルス幅である。一方、第2例による読み出しは、電流値Bと書き込みパルス幅P2で行う。この電流値Bと書き込みパルス幅P2は、高温時の書き込み特性を示す曲線(b)に対して、曲線(b)で分けられる平面の左下、すなわち、あるパルス幅では曲線(b)よりも小さな電流値であり、ある電流値では曲線(b)よりも小さなパルス幅である。
図2に示す低温および高温もそれぞれ、例えば製品仕様等で示されるメモリセルの動作温度範囲において保証する最低温度および最高温度に関係する値である。よって、第2例によれば、読み出し時の電流値Bを書き込み時の電流値Aよりも小さく設定することで、読み出しディスターブが前述した第1例と比べて小さい状態が実現でき、かつ製品仕様の全温度領域で安定な書き込みと読み出しを行うことができる。この特徴を備えることにより、ディスターブが小さく動作が安定した高信頼な半導体記憶装置を実現することができる。
次に、本実施の形態1によるメモリセルの動作方法の第3例を図3を用いて説明する。図3は、前述した図1と同様に、メモリセルに流れる書き込み電流または読み出し電流とパルス幅との関係を説明するグラフ図である。前述した第1例および第2例と相違する点は、書き込みパルス幅と読み出しパルス幅とを等しい値としていることである。
第3例では、書き込みパルス幅P1と読み出しパルス幅P2とは等しい値であり、書き込みは電流値Aで、読み出しは電流値Bで行う。電流値Aは、低温時の特性を示す曲線(a)よりも大きな値であり、これは高温時の特性を示す曲線(b)よりも本来大きいことから、すべての温度範囲で確実な書き込みを行うことができる。電流値Bは、高温時の特性を示す曲線(b)よりも小さな値であり、これは低温時の特性を示す曲線(a)よりも本来小さいことから、すべての温度範囲で読み出しディスターブの小さな読み出しを行うことができる。このように、第3例では、広い温度範囲で一種類のパルス幅で書き込みと読み出しとを安定して行うことができる。
次に、本実施の形態1によるメモリセルの動作方法の第4例を図4を用いて説明する。図4は、前述した図1と同様に、メモリセルに流れる書き込み電流または読み出し電流とパルス幅との関係を説明するグラフ図である。前述した第1例および第2例と相違する点は、書き込みパルス幅と読み出しパルス幅とを等しい値とし、読み出し時の電流値を動作温度により設定することである。
第4例では、書き込みパルス幅P1と読み出しパルス幅P2とを等しい値としている。書き込みパルス幅P1は、前述した第1例と同様に、低温時の特性を示す曲線(a)において電流値Aで書き込みを行うのに必要なパルス幅である。一方、読み出しパルス幅P2は書き込みパルス幅P1と等しいが、読み出し時の電流値を読み出し時の温度に応じて変えている。すなわち、読み出し時が比較的低温の場合は電流値B1であり、これは低温時の特性を示す曲線(a)よりも小さく、高温時の特性を示す曲線(b)よりも大きな値である。読み出し時が比較的高温の場合は電流値B2であり、これは高温時の特性を示す曲線(b)よりも小さな値である。
製品仕様等で示されたメモリセルの動作温度範囲において保証する最高温度が曲線(b)で示される特性であっても、実際のメモリセルの読み出し動作温度が曲線(b)で示される最高温度よりも低い場合がある。このような場合は、曲線(b)で示される低温時の特性よりも低い温度(実際のメモリセルの読み出し動作温度)を基準として、読み出し時の電流値および読み出しパルス幅を設定することもできる。このように、第4例ではその時々の温度で読み出しディスターブを抑えた最適な読み出し電流を得ることができる。
次に、本実施の形態1による磁気抵抗変化を利用したメモリセル動作回路について説明する。
図5は、本実施の形態1による半導体記憶装置に備わるメモリチップ回路の主要な構成例を示す。この図において、ワードドライバはアドレス信号Aiより、アドレスバッファ、デコーダによって選択される。各々のメモリセルSC1,SCnはワードドライバによって制御される。メモリセルSC1,SCnは、選択MISトランジスタM1,Mnとトンネル磁気抵抗素子T1,Tnとから構成されており、ワード線W1,Wnと、ビット線BLと、ソース線SLとに接続されている。符号PCは、ビット線BLとソース線SLとを接地電位Vsへ接続するMISトランジスタの駆動信号である。
書き込み回路は、ラッチ出力LTP,LTAを出力とするインバータ回路2段で構成したラッチ回路を含む。このラッチの情報は、入出力線I/Oからの情報に応じて、列選択信号Y1および第1の書き込み制御信号力WEによって設定される。第2の書き込み制御信号力WE1に接続されたMISトランジスタがオンすると、上記結果のラッチ出力LTP,LTAの値によって、ビット線BLとソース線SLとが高電位電圧Vdまたは低電位電圧Vsと電気的に接続されることになる。この時、ビット線BLが高電位電圧Vdに電気的に接続される時は(ラッチ出力LTPが高電位、ラッチ出力LTAが低電位の場合)、ソース線SLは低電位電圧Vsと電気的に接続される。ラッチ回路の電位は高電位電圧Vdよりも高く設定しておく。
読み出し時は、読み出し制御信号RE1,REによって、信号PP1で駆動されるMISトランジスタでプリチャージされたビット線BLの信号をセンスアンプAMPに取り込み、参照電圧VRと値を比較することによりメモリセルからの信号を増幅し、センスアンプAMPの信号を列選択信号Y1で制御されるMISトランジスタを介して入出力線I/Oへ出力することができる。入出力線I/Oは入出力回路を介して、信号端子DOj/DIjへ接続される。
符号Skは読み出しや書き込みなどの機能を指定する信号であり、専用信号の場合もあれば、他の信号と兼用してその組み合わせの場合もあり、これはコマンドデコーダで解読、設定される。本実施の形態1では、書き込みパルス発生回路と読み出しパルス発生回路とがあり、本実施の形態1において必要なパルス幅を発生する。これらの回路はコマンドデコーダより制御回路によって制御される。また、書き込みに必要な電流はワード線電圧、ビット線電圧、ソース線電圧により制御されるが、この図5ではワード線電圧発生回路を示しており、その内部では必要に応じて複数の電圧を発生させ、動作に応じて切り替える。この制御もコマンドデコーダで制御される制御回路で行われる。この図5に示した回路構成を用いることにより、本実施の形態1によるメモリセルおよび後に説明する他の実施の形態によるメモリセルを動作させることができる。
図6および図7に、前述した図5のメモリチップ回路の動作例を説明する動作タイミング図を示す。図6は読み出し動作タイミングの例を示し、図7は書き込み動作タイミングの例を示す。
図6に示すように、最初、駆動信号PCは高レベルであり、ビット線BLとソース線SLは低電位電圧Vsへ接地されている。次に、駆動信号PCが低レベルとなり、また、信号PP1が低レベルとなり、読み出し制御信号RE1が高レベルとなり、ソース線SLは低電位電圧Vsへ接地された状態が継続されるが、ビット線BLへはプリチャージが始まる。ビット線BLは読み出し制御信号RE1の高レベルからMISトランジスタのしきい値電圧落ちの電圧にプリチャージされる。
プリチャージが完了すると、信号PP1は高レベルへ戻り、ワード線W1が選択されて高レベルとなる。このレベルはメモリセルSC1の選択MISトランジスタM1に流す電流の値(電流値Aまたは電流値B)によっても決まる。電流の値はビット線BLの電位にも関係する。このワード線W1は符号tP2で示す期間だけ高レベルであり、これが読み出しパルス幅P2である。これによって、ビット線BLにはメモリセルSC1の記憶情報に対応した電位が現れる。すなわち、メモリセルSC1内のトンネル磁気抵抗素子T1の抵抗が高い状態であれば、これをここでは情報“0”に対応させる、ビット線BLの電位変化は小さくなる。一方、トンネル磁気抵抗素子T1の抵抗が低い状態であれば、これをここでは情報“1”に対応させる、ビット線BLの電位変化は大きくなる。この2つの状態を纏めて図では示している。
ワード線W1が閉じても、この2つの状態がビット線BLに残る。この電圧と参照電圧VRとをセンスアンプAMPで検知する。この参照電圧VRの値は、図6に示すように情報“0”と情報“1”に対応する2種類のビット線電圧の中間の値となっている。これによって、メモリセルの状態をセンスアンプAMPで読み出すことができる。列選択信号Y1が切り替わると、センスアンプAMPの信号は入出力線I/Oへ出力される。その後、駆動信号PCおよび読み出し制御信号RE,RE1が切り替わり、最初の状態に戻る。このようにして、本実施の形態1では、パルス幅P2を用いた読み出しを所望の電流値で行うことができる。
図7に示すように、情報の書き込みは、入出力線I/Oより書き込みデータを取り込むことにより行う。入出力線I/Oは初め低レベルであり、書き込みデータとして高レベルとなったとする。これを列選択信号Y1と第1の書き込み制御信号力WEとを高レベルとすることでラッチ回路に取り込む。この結果、ラッチ出力LTPが低レベルから高レベルへ、ラッチ出力LTAが高レベルから低レベルへ切り替わる。この時の駆動信号PCは高レベルであるため、ビット線BLとソース線SLとは共に低電位電圧Vsである。また、第2の書き込み制御信号力WE1が切り替われば、ソース線SLは高電位電圧Vdと、ビット線BLは低電位電圧Vsと電気的に接続可能な状態となっている。この後、駆動信号PCが低電位となり、ビット線BLとソース線SLとは低電位電圧Vsより電気的に切り離される。この後、第2の書き込み制御信号力WE1が高レベルとなり、ソース線SLは高電位電圧Vdと、ビット線BLは低電位電圧Vsと電気的に接続される。ここでワード線W1が切り替わり、メモリセルに書き込み電流が流される。ワード線W1が高レベルである時間(パルス幅)が図7に示す符号tP1であり、これが書き込みパルス幅P1である。メモリセルSC1のトンネル磁気抵抗素子T1に流れる電流は電流値Aとなるようにワード線W1、ソース線SL、ビット線BLのレベルが設定される。本実施の形態1では、このようにして、パルス幅P1を用いた書き込みを所望の電流値で行うことができる。
次に、温度に応じた電圧およびパルス幅の作製方法を、図8に示す本実施の形態1による温度に応じたパルス幅を発生するパルス発生回路図の一例を用いて説明する。
図8に示すように、パルス発生回路は、温度センサの結果で、遅延回路列のどの場所からパルスを取り出すかを決める回路となっている。温度センサは、反平行状態のトンネル磁気抵抗素子TMRと検知しやすい電圧を取り出すための抵抗R1を、高電位Vddと低電位Vssとの間に直列に接続した構成となっており、温度に応じた電圧を出力することができる。このトンネル磁気抵抗素子TMRは、ダミーセルとして通常のメモリセルアレーに埋め込まれていても良い。この温度に応じた電圧と基準電圧発生回路Vrefの出力とがアンプAM1に入力する。その出力Oは、アナログ信号をデジタル信号へ変換する変換回路ADConvに入力する。変換回路ADConvの出力が出力BOである。
一方、複数の遅延回路DLYが直列に接続され、必要な遅延時間をセレクタで取り出すことができる回路があり、各遅延回路DLYは温度の影響を減じる信号VT1によって調整されている。VT1の発生回路は図示していないが、遅延回路DLYを構成するMISトランジスタを用いた温度センサと、この結果によって電流を制御できる電圧を発生する回路とからなる。変換回路ADConvの出力BOは、遅延回路列のどの場所から信号を取り出すかを決定するセレクタに入力している。温度センサの結果によって変換回路ADConvの出力BOが変化し、例えば出力BOが3ビットの情報であって、これによって、多数の遅延回路DLY(図8では一例として4つの遅延回路を示している)で構成された遅延回路列の8箇所より温度に応じた信号を取り出すことができる。この信号よりタイミング信号を発生する。
図9にトンネル磁気抵抗素子の温度特性を説明する模式図を示す。図9の横軸はトンネル磁気抵抗素子に流す電流であり、縦軸がその電流を流した時のトンネル磁気抵抗素子の抵抗である。実線が低温時の特性を示し、破線が高温時の特性を示している。
最初の状態を平行状態とすると(固定層PLのスピンの向きと自由層FLのスピンの向きとが同じ)、この時のトンネル磁気抵抗素子TMRは低抵抗であり、その抵抗値は図9に示す抵抗範囲Rpである。電流をこの図で右の方向へ増加させていくと、この向きの電流量がある電流値よりも大きくなるとトンネル磁気抵抗素子TMRの状態が変わり、反平行状態となる(固定層PLのスピンの向きと自由層FLのスピンの向きとが逆)。この状態ではトンネル磁気抵抗素子TMRの抵抗は高くなり、その抵抗値は図9に示す抵抗範囲Rapである。この高抵抗状態になった後、流す電流を逆向きに増加させて行く。この逆向きの電流量がある電流値よりも大きくなるとトンネル磁気抵抗素子TMRの状態が変わり、元の平行状態に戻る。
この特性は温度によって異なる。まず、高抵抗状態である反平行状態の抵抗値Rapは低温では大きいが高温では小さい。また、状態が切り替わる電流の大きさも、それぞれの向きでの絶対値において低温では大きいが高温では小さい。これに対して、低抵抗状態である平行状態の抵抗値Rpは温度に殆ど依存しない。本実施の形態1では、このトンネル磁気抵抗素子TMRの温度特性を活用している。
(実施の形態2)
本実施の形態2による磁気抵抗変化を利用したメモリセルの動作方法を説明する。
図10は、書き込み電流および読み出し電流とメモリセルを作製する加工ルールとの関係を説明するグラフ図である。横軸はメモリセルを作製する加工ルールを示しており、右に行くほど加工ルールが小さくなる、すなわちスケーリングが進んだ状態を示している。例えば90nmルールでは、トンネル磁気抵抗素子の平面寸法を90nm×180nmとすることができる。MISトランジスタの加工寸法とトンネル磁気抵抗素子の加工寸法とは異なっていても良い。例えば90nmルールのMISトランジスタを用いたメモリセルであっても、トンネル磁気抵抗素子の平面寸法を180nm×180nmとしてもよい。
図10に示すように、スピン注入型RAMにおいては、スケーリングが進み微細なメモリセルとなると書き込みに必要な電流が減少する。一方、読み出し電流は、読み出しディスターブを避けるためには、一般的には書き込み電流よりも小さくする必要がある。しかしながら、そうすると書き込み電流が小さい領域では、読み出し電流の値が小さくなり過ぎるという問題が生じる。そこで、本実施の形態2では、読み出しを書き込みと同じ電流で行い、前述した実施の形態1とは異なり、破壊読み出しと、読み出す度の再書き込みとを行う。これによって、読み出しディスターブの影響を極めて小さくすることができる。
図11に、本実施の形態2によるメモリセルの動作を説明する動作タイミング図を示す。図11には、ワード線およびビット線/ソース線の動作例を示している。
図11に示すように、一回のワード線の選択で破壊読み出しと再書き込みとを行う。また、このワード線の駆動時間(パルス幅)を書き込みパルス幅とすることもできる。これにより、読み出し動作と書き込み動作とが対称であり、かつ読み出し電流が大きい場合であっても、読み出しディスターブの影響を殆ど受けることがない。
また、バースト読み出しを行う場合は、センスアンプからチップの外にデータを出している動作の間にこの再書き込みを行うこともできる。この方式であれば、再書き込み時間を全く見えなくすることができる。これは、例えばDRAM(Dynamic RAM)において再書き込みを行うためにビット線を大振幅に増幅し、その後中間電位に遷移させるのに要する時間と同じ程度にまで高速化できるため、DRAMの仕様と同等な動作速度を実現することができる。
図12(a)および(b)に、それぞれ本実施の形態2によるメモリセルの回路図およびその電流動作波形の模式図を示す。図12(b)の縦軸はトンネル磁気抵抗素子に流れる電流であり、横軸は時間である。
図12(b)に示すように、電流値K1を印加すると、電流量は最初の駆動時間t1の間は変化しないが、その後電流値K2に減る。これは、この電流値が減った時点で書き込み(情報の破壊)が起こり、抵抗が変化したことを示している。反対に言えば、最初の駆動時間t1の間はトンネル磁気抵抗素子の状態は変化せず、この状態に対応した電流が流れる。よって、この駆動時間t1の領域で読み出し情報を取り出せば、この情報を再書き込みすることができる。ここでは、再書き込みとして駆動時間t2のパルス幅で電流を流す場合を示している。正確にはこの場合も実動作では電流は変化するが、省略している。最初に流す電流の向きが、図12(a)に示した例と逆のメモリセルの状態であっても、変化の向きは異なるものの、同様に情報の書き込みと再書き込みを行うことができる。本実施の形態2では、この方式によって破壊読み出しを行い、さらに再書き込みを行う。これにより、読み出しディスターブの影響は小さいままで、大きな電流によって情報を読み出すことができる。
図13は、本実施の形態2による温度をパラメータとした破壊読み出しにおけるパルス幅と電流値との関係を説明するグラフ図である。本実施の形態2では、低温で動作させる時は、低温時の特性を示す曲線(a)により分けられる特性面の右上の条件で、破壊読み出しと書き込みとを行う。すなわち、書き込みおよび読み出しのパルス幅はパルス幅P1であり、電流値は電流値A1である。一方、充分に高温で動作させる時は、高温時の特性を示す曲線(b)により分けられる特性面の右上の条件で、破壊読み出しと書き込みを行う。すなわち、書き込みおよび読み出しのパルス幅はパルス幅P2であり、電流値は電流値A2である。中間の温度でも同様な曲線が定義できるので、その曲線で分けられる特性面の右上の条件で行う。これにより、本実施の形態2では、その温度に応じた最小の電流と最速の速度での動作を行うことができる。
図14に、動作時の温度に応じたパルス幅と電流値を得るための回路図の一例を示す。電流値はワード線の電圧値によって変化させる。温度を検知する仕組みおよびそれに応じたパルス幅を発生する仕組みは前述した実施の形態1(前述の図8)で説明した仕組みと同じである。温度を検知するトンネル磁気抵抗素子は、ダミーセルとして通常のメモリセルアレーに埋め込むこともできる。本実施の形態2では、図14に示すように、これに加えてトンネル磁気抵抗素子の温度に応じたアンプの出力によってワード線電圧を変化させる仕組みを備えたところに特徴がある。すなわち、トンネル磁気抵抗素子の温度に応じたアンプの出力を基準にワード線電圧を発生させている。これにより、温度に応じた所望のワード線電圧を得ることができる。
図15に、破壊読み出しと再書き込みとを行う本実施の形態2による回路構成図の一例を示す。図15には、メモリセルの周辺回路のみを示している。ビット線BLL,BLR、ソース線SLL,SLRの間に、ワード線WL1、WR1で駆動されるメモリセルSCL1、SCR1が配置されている。実際には、メモリセルは一組のビット線、ソース線に対して、例えば512個など多数配置され、この多数のメモリセルを備えたビット線、ソース線対がチップ上に多数個配置されている。符号DCL,DCRはダミーメモリセルを示しており、ダミーワード線DWL、DWRで駆動され、その流す電流は、メモリセルの取りうる情報“0”と“1”に対応した2つの状態の時に流れる電流値の中間となるように、例えば電圧DCGを制御する。この電圧DCGには、温度特性を持たせ、前述した実施の形態1(前述の図9)で説明したトンネル磁気抵抗素子の温度特性に追随した温度特性をダミーメモリセルDCL,DCRが取るようにしておく。符号REは読み出し時にビット線BLL、BLRとセンスアンプを接続する読み出し制御信号であり、このセンスアンプは信号SAによって活性化される。その出力が出力SAL、SARであり、これが第1の書き込み制御信号力WEによって制御されるラッチ回路に接続されている。このラッチ出力は左アレー及び右アレー書き込み制御信号WEL、WERで制御されるMISトランジスタによって、再書き込みのために、ビット線BLL,BLR、ソース線SLL,SLRに電気的に接続される。これは通常の書き込みにも使用される。また図15では、読み出し制御信号REで制御される読み出し時にソース線を低電位とするMISトランジスタと、左アレー及び右アレープリチャージ信号PCL、PCRで制御されセンスアンプの両側のビット線とソース線の両方をそれぞれ低電位とするMISトランジスタとが配置される。このような回路を用いることによって前述の図10〜図12に示したメモリセルの動作を実現することができる。
図16は、前述の図15に示した回路の動作例を示す動作タイミング図である。
まず、読み出しを行う。駆動信号PCが高レベルから低レベルとなると、読み出し制御信号REが立ち上がり、ワード線WR1が選択される。同時にこれと対となるダミーワード線DWRが選択される。これにより、ビット線BLRにメモリセルの情報に対応した変化が現れ、ビット線BLLにダミーメモリセルに対応した変化が現れる。ここで信号SAを変化させてセンスアンプを起動させることで、その出力SAR,SALに大振幅信号が発生する。読み出し制御信号REがMISトランジスタのゲートに入力しているので、ビット線BLR/BLLはこの読み出し制御信号REの高レベルからMISトランジスタのしきい電圧落ちよりも高い電位となることは無い。その後、読み出し制御信号REを変化させ、また駆動信号PCを変化させて、ビット線とソース線を同電位の低電位電圧Vsとする。この状態で読み出しは終了し、大きな読み出し電流で高速にセンス動作が完了している。
次に、再書き込みに移る。ここではまず、右アレープリチャージ信号PCRを低レベルとしてビット線BLRとソース線SLRとをフローティングにする。ここでは第1の書き込み制御信号力WEと右アレー書き込み制御信号WERとを変化させる。これにより、ラッチの情報がビット線BLRとソース線SLRとに繋がり、再書き込み情報に応じてビット線BLRとソース線SLRとの電位関係が確定し、書き込みが始まる。書き込みが終了したら、ワード線WR1を閉じ、第1の書き込み制御信号力WEと右アレー書き込み制御信号WERとを元に戻し、また右アレープリチャージ信号PCRを立ち上げてビット線BLRとソース線SLRとを低電位電圧Vsにする。これにより最初の状態となる。このような動作例によって、本実施の形態2である破壊読み出しとその再書き込みの動作が完了する。
(実施の形態3)
本実施の形態3によるメモリセルの構造を図17〜図19を用いて説明する。図17は、本実施の形態3によるメモリセルアレーのレイアウト図の一例であり、メモリセルの面積は、ワード線またはビット線の配線ピッチを2Fとした場合8Fである。図18は、図17のA−A′線の要部断面図および周辺回路の要部断面図であり、図19は図17のB−B′線の要部断面図およびC−C′線の要部断面図である。
メモリセルMCは、1つのnチャネル型の選択MISトランジスタとトンネル磁気抵抗素子TMRとからなる。ワード線WLは選択MISトランジスタのゲートGPに接続されている。ゲート材料は、p型ポリシリコンからなる。また、ゲート材料は、p型ポリシリコンの上部にシリサイドまたはタングステンが積層された低抵抗の積層膜で構成してもよい。選択MISトランジスタは、p型半導体領域PWEL中に形成される。p型半導体領域PWELは、n型半導体領域DWELの中に形成され、n型半導体領域DWELはp型半導体基板PSubに形成される。
選択MISトランジスタの拡散層LNの一方にはソース線コンタクトSLCが配置される。隣接するメモリセルMC間でソース線コンタクトSLCを共有化することにより、メモリセルMCを小面積化している。ソース線コンタクトSLC上には、ワード線WLと直交する方向にソース線SLが配線される。ソース線コンタクトSLCが配置されない拡散層LNには、トンネル磁気抵抗素子TMRに接続される下部電極コンタクトBECが配置される。下部電極コンタクトBECはトンネル磁気抵抗素子TMRが配置される下部電極BEに接続される。下部電極BE上には、複数の磁性体膜とトンネル障壁膜からなるトンネル磁気抵抗素子TMRが配置される。トンネル磁気抵抗素子TMRには、少なくとも1層のトンネル障壁膜TBとその上下に配置される固定層PLと自由層FLとが含まれる。磁性体の固定層PLでは、内部の電子のスピンの向きが一定方向に固定されている。一方、磁性体の自由層FLでは、内部の電子のスピンの向きが固定層PLに対して平行、反平行状態の2状態のいずれかの状態にある。本構成では、トンネル障壁膜TBと下部電極BEとの間に自由層FLが配置され、トンネル磁気抵抗素子TMRの上層に配線されるビット線BLとトンネル障壁膜TBとの間に固定層PLが配置される。ビット線BLはワード線WLと直交し、ソース線SLと平行に配線される。トンネル磁気抵抗素子TMRはビット線配線方向がワード線配線方向に比べて長い長方形あるいは、楕円形状になっている。これにより、自由層FLのスピン方向の保持特性がよくなる利点がある。
周辺回路には、例えばCMIS(Complementary Metal Insulator Semiconductor)デバイス、抵抗素子、容量素子またはインダクタ素子などの各種素子が形成されている。図18は、CMISデバイスの一部の要部断面図を示している。
CMISデバイスは、nチャネル型MISトランジスタnMISとpチャネル型MISトランジスタpMISとから構成される。nチャネル型MISトランジスタnMISはp型半導体基板PSubに形成されたp型半導体領域PWELに形成され、ゲート絶縁膜、n型ポリシリコンからなるゲートGN、n型の拡散層LNからなるソース・ドレインから構成される。同様に、pチャネル型MISトランジスタpMISはp型半導体基板PSubに形成されたn型半導体領域NWELに形成され、ゲート絶縁膜、p型ポリシリコンからなるゲートGP、p型の拡散層LPからなるソース・ドレインから構成される。
図20は、本実施の形態3によるメモリアレーの他の例の要部断面図および周辺回路の要部断面図であり、前述の図18に対応する部分を示している。図18に示したメモリセルと図20に示したメモリセルとの相違する点は、下部電極BEの下方にワード線WLと平行に走るアシストワード線AWを配置したことである。このアシストワード線AWに電流を流すことによって磁界を発生することができ、トンネル磁気抵抗素子TMRの動作に影響を与えることができる。
図21は、前述の図20に示したメモリセルの回路図である。ワード線WLとアシストワード線AWとは平行に配置されており、アシストワード線AWに流れる電流で発生する磁界によって、アシストワード線AWがトンネル磁気抵抗素子T1に対して影響を与えることができることを図中の矢印によって示している。この動作例として2つの動作(1)と動作(2)とを行う。すなわち、最初の動作(1)においてアシストワード線AWのみをオンさせて電流を流す。これによって実際は、発生する磁界によってトンネル磁気抵抗素子T1内部のスピンの向きを変えやすい状態にすることができる。続く動作(2)においてワード線WLをオンさせて書き込み電流を流す。すでにアシストワード線AWの動作によってスピンは反転しやすくなっているので、より少ない電流で書き込みを行うことができる。なお、アシストワード線AWに電流を流したのみでは、スピンは反転しやすい状態とはなるが、直に最初の状態に戻ってしまう。
図22は、本実施の形態3による他のメモリセルの要部断面図である。選択MISトランジスタを縦型MISトランジスタで構成したものであり、メモリセル面積を4Fまで縮小することができる。符号PLは固定層、符号FLは自由層、符号TBはトンネル障壁膜であり、トンネル磁気抵抗素子TMRを構成している。図22では固定層PLが上部にあるが、固定層PLが自由層FLよりも下部にあってもよい。また、トンネル磁気抵抗素子TMRと縦型MISトランジスタとの高さ方向の配置の順番も図22とは異なる順番でもよい。ゲートGAの上下にはn領域からなるソース・ドレインSDが設けられており、ゲートGAに印加される電圧によって通常の横型MISトランジスタと同じ動作をする。ゲートGAはp型領域を環状に包む場合もあれば、2方向からまたは3方向から縦型構造の面を制御する場合もある。また、図22には、縦型MISトランジスタとしてnチャネル型MISトランジスタを例示しているが、pチャネル型MISトランジスタにより縦型MISトランジスタを構成してもよい。
図23は、本実施の形態3による他のメモリセルの要部断面図であり、前述した図22のトンネル磁気抵抗素子TMRの部分に発熱素子HEATERを付加したものを示している。発熱素子HEATERは電流または電圧を印加すると発熱する性質を持っており、書き込み時には発熱素子HEATERを活性化させてトンネル磁気抵抗素子を加熱する。前述した実施の形態1において説明したように、高温では書き込みに必要な電流を小さくできる。このため、低電力での書き込みができるという特徴がある。図24にその動作例を説明する動作タイミング図を示す。ワード線WLとビット線BL/ソース線SLとを選択してスピン注入での書き込みを行うときに、発熱素子HEATERに信号を印加して発熱させる。
図25は、本実施の形態3による他のメモリセルアレーのトンネル磁気抵抗素子を模式的に示した図である。このトンネル磁気抵抗素子では、自由層FLおよび固定層PLの電子スピンの向きがトンネル障壁膜TBに対して水平ではなく垂直となっている。このような材料を選択することにより、熱による擾乱に対してトンネル磁気抵抗素子の2つの状態(平行と反平行)を安定なメモリ素子とすることができる。これに前述した実施の形態1による温度制御を行う方式や、前述した実施の形態2による破壊読み出しを行う方式を適用した場合では、スケーリングが進んでも、広い温度範囲で安定に動作するメモリ動作を実現することができる。
図26は、本実施の形態3による他のメモリセルアレーのトンネル磁気抵抗素子を模式的に示した図である。このトンネル磁気抵抗素子では、自由層FLが積層構造となっている。すなわち、互いに反平行な磁性体材料層で非磁性体層MBを挟み込んだ構造であり、これが一体として自由層FLとなる。この積層構造は、さらに多層になっていてもよい。このような構造によっても熱による擾乱に対してトンネル磁気抵抗素子の状態が安定なメモリ素子とすることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明は、広い温度範囲で安定な動作が望まれる書き込み回数の多い不揮発性メモリセルを搭載した混合メモリまたは単品メモリに適用することができる。
本実施の形態1によるメモリセルに流れる書き込み電流または読み出し電流と時間(パルス幅)との関係を説明する第1例のグラフ図である。 本実施の形態1によるメモリセルに流れる書き込み電流または読み出し電流と時間(パルス幅)との関係を説明する第2例のグラフ図である。 本実施の形態1によるメモリセルに流れる書き込み電流または読み出し電流と時間(パルス幅)との関係を説明する第3例のグラフ図である。 本実施の形態1によるメモリセルに流れる書き込み電流または読み出し電流と時間(パルス幅)との関係を説明する第4例のグラフ図である。 本実施の形態1による半導体記憶装置に備わるメモリチップ回路の主要な構成例である。 図5のメモリチップ回路の動作例を説明する読み出し動作タイミング図である。 図5のメモリチップ回路の動作例を説明する書き込み動作タイミング図である。 本実施の形態1による温度に応じたパルス幅を発生するパルス発生回路図の一例である。 本実施の形態1によるトンネル磁気抵抗素子の温度特性を説明する模式図である。 本実施の形態2による書き込み電流および読み出し電流とメモリセルを作製する加工ルールとの関係を説明するグラフ図である。 本実施の形態2によるメモリセルの動作を説明する動作タイミング図である。 (a)および(b)は、それぞれ本実施の形態2によるメモリセルの回路図およびその電流動作波形の模式図である。 本実施の形態2による温度をパラメータとした破壊読み出しにおけるパルス幅と電流値との関係を説明するグラフ図である。 本実施の形態2による動作時の温度に応じたパルス幅と電流値を得るための回路図の一例である。 本実施の形態2による回路構成図の一例である。 図15に示した回路の動作例を示す動作タイミング図である。 本実施の形態3によるメモリセルアレーの一例のレイアウト図である。 図17のA−A′線の要部断面図および周辺回路の要部断面図である。 (a)は図17のB−B′線の要部断面図であり、(b)は図17のC−C′線の要部断面図である。 本実施の形態3によるメモリアレーの他の例の要部断面図および周辺回路の要部断面図である。 本実施の形態3によるメモリセルの回路図である。 本実施の形態3による他のメモリセルの要部断面図である。 本実施の形態3による他のメモリセルの要部断面図である。 本実施の形態3によるメモリセルのの動作例を説明する動作タイミング図である。 本実施の形態3による他のメモリセルアレーのトンネル磁気抵抗素子を模式的に示した図である。 本実施の形態3による他のメモリセルアレーのトンネル磁気抵抗素子を模式的に示した図である。 本発明者らが検討したトンネル磁気抵抗素子を模式的に示した図である。 本発明者らが検討したトンネル磁気抵抗素子の動作を模式的に示した図である。
符号の説明
A 電流値
ADConv 変換回路
Ai アドレス信号
AM1 アンプ
AMP センスアンプ
AW アシストワード線
B,B1,B2 電流値
BE 下部電極
BEC 下部電極コンタクト
BL,BLL,BLR ビット線
BO 出力
DCG 電圧
DCL,DCR ダミーメモリセル
DLY 遅延回路
DOj/DIj 信号端子
DWEL n型半導体領域
DWL,DWR ダミーワード線
FL 自由層
GA,GN,GP ゲート
HEATER 発熱素子
I/O 入出力線
K1,K2 電流値
LN 拡散層
LP 拡散層
LTA,LTP ラッチ出力
M1,Mn 選択MISトランジスタ
MB 非磁性体層
MC メモリセル
nMIS nチャネル型MISトランジスタ
NWEL n型半導体領域
O 出力
P1 書き込みパルス幅
P2 読み出しパルス幅
PC 駆動信号
PCL,PCR 左アレー及び右アレープリチャージ信号
PL 固定層
pMIS pチャネル型MISトランジスタ
PP1 信号
PSub p型半導体基板
PWEL p型半導体領域
R1 抵抗
Rap,Rp 抵抗範囲
RE,RE1 読み出し制御信号
SA 信号
SAL,SAR 出力
SC1,SCn,SCR1,SCL1 メモリセル
SD ソース・ドレイン
Sk 信号
SL,SLL,SLR ソース線
SLC ソース線コンタクト
t1,t2 駆動時間
T1,Tn,TMR トンネル磁気抵抗素子
TB トンネル障壁膜
Vd 高電位電圧
Vdd 高電位
VR 参照電圧
Vref 基準電圧発生回路
Vs 低電位電圧(接地電位)
Vss 低電位
VT1 信号
Y1 列選択信号
W1,Wn,WL,WL1,WR1 ワード線
WE 第1の書き込み制御信号力
WE1 第2の書き込み制御信号力
WEL,WER 左アレー及び右アレー書き込み制御信号

Claims (21)

  1. 複数のワード線と、
    前記複数のワード線と直交する方向に配線される複数のビット線と、
    前記複数のワード線と前記複数のビット線との所定の交点に配置され、固定層、トンネル障壁膜および自由層が積層されてなるトンネル磁気抵抗素子とMISトランジスタとを含む複数のメモリセルとを有し、
    前記固定層は、電子スピンの向きが所定の方向に固定された磁性体であり、かつ前記トンネル障壁膜の一方の面に隣接して配置され、
    前記自由層は、電子スピンの向きが前記固定層の電子スピンの向きに対して平行状態または反平行状態のいずれかをとる磁性体であり、かつ前記トンネル障壁膜の他の一方の面に隣接して配置され、
    前記MISトランジスタのゲートは、前記ワード線に電気的に接続され、
    前記MISトランジスタのドレインは、前記トンネル磁気抵抗素子を介して前記ビット線に電気的に接続され、
    前記メモリセルの情報の書き込み動作は、所望する第1電流値および第1時間により行われ、前記メモリセルの情報の読み出し動作は、前記メモリセルの温度を検知する温度センサを含むパルス発生回路によって前記メモリセルの動作温度に応じて設定される第2電流値および第2時間により行われることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 請求項1記載の半導体記憶装置において、前記第1電流値および前記第1時間は、前記メモリセルの動作温度に依らず、一定であることを特徴とする半導体記憶装置。
  3. 請求項1記載の半導体記憶装置において、前記第1電流値および前記第1時間は、前記メモリセルの動作温度範囲において保証された前記自由層の電子スピンの向きが反転する最低温度での電流値および時間と同じ値、またはそれよりも大きい値にそれぞれ設定され、前記第2電流値および前記第2時間は、前記メモリセルの動作温度範囲において保証された前記自由層の電子スピンの向きが反転する最高温度での電流値および時間よりも小さい値にそれぞれ設定されていることを特徴とする半導体記憶装置。
  4. 請求項1記載の半導体記憶装置において、前記第1電流値および前記第1時間は、前記メモリセルの動作温度範囲において保証された前記自由層の電子スピンの向きが反転する最低温度での電流値および時間と同じ値、またはそれよりも大きい値にそれぞれ設定され、前記第2電流値および前記第2時間は、前記メモリセルの動作温度範囲において保証された前記自由層の電子スピンの向きが反転する最高温度での電流値および時間よりも小さい値にそれぞれ設定され、
    前記第2電流値と前記第1電流値とが同じであり、前記第2時間が前記第1時間よりも短いことを特徴とする半導体記憶装置。
  5. 請求項1記載の半導体記憶装置において、前記第1電流値および前記第1時間は、前記メモリセルの動作温度範囲において保証された前記自由層の電子スピンの向きが反転する最低温度での電流値および時間と同じ値、またはそれよりも大きい値にそれぞれ設定され、前記第2電流値および前記第2時間は、前記メモリセルの動作温度範囲において保証された前記自由層の電子スピンの向きが反転する最高温度での電流値および時間よりも小さい値にそれぞれ設定され、
    前記第2電流値が前記第1電流値よりも小さく、前記第2時間が前記第1時間よりも短いことを特徴とする半導体記憶装置。
  6. 請求項1記載の半導体記憶装置において、前記第1電流値および前記第1時間は、前記メモリセルの動作温度範囲において保証された前記自由層の電子スピンの向きが反転する最低温度での電流値および時間と同じ値、またはそれよりも大きい値にそれぞれ設定され、前記第2電流値および前記第2時間は、前記メモリセルの動作温度範囲において保証された前記自由層の電子スピンの向きが反転する最高温度での電流値および時間よりも小さい値にそれぞれ設定され、
    前記第2電流値が前記第1電流値よりも小さく、前記第2時間と前記第1時間とが同じであることを特徴とする半導体記憶装置。
  7. 請求項1記載の半導体記憶装置において、前記第1電流値および前記第1時間は、前記メモリセルの動作温度範囲において保証された前記自由層の電子スピンの向きが反転する最低温度での電流値および時間と同じ値、またはそれよりも大きい値にそれぞれ設定され、前記第2電流値および前記第2時間は、前記メモリセルの動作温度範囲において保証された前記自由層の電子スピンの向きが反転する最低温度での電流値および時間よりも小さい値にそれぞれ設定され、
    前記第2電流値が前記第1電流値よりも小さく、前記第2時間と前記第1時間とが同じであることを特徴とする半導体記憶装置。
  8. 複数のワード線と、
    前記複数のワード線と直交する方向に配線される複数のビット線と、
    前記複数のワード線と前記複数のビット線との所定の交点に配置され、固定層、トンネル障壁膜および自由層が積層されてなるトンネル磁気抵抗素子とMISトランジスタとを含む複数のメモリセルとを有し、
    前記固定層は、電子スピンの向きが所定の方向に固定された磁性体であり、かつ前記トンネル障壁膜の一方の面に隣接して配置され、
    前記自由層は、電子スピンの向きが前記固定層の電子スピンの向きに対して平行状態または反平行状態のいずれかをとる磁性体であり、かつ前記トンネル障壁膜の他の一方の面に隣接して配置され、
    前記MISトランジスタのゲートは、前記ワード線に電気的に接続され、
    前記MISトランジスタのドレインは、前記トンネル磁気抵抗素子を介して前記ビット線電気的に接続され、
    前記メモリセルの情報の書き込み動作は、前記自由層の電子スピンの向きを反転させることができる値に設定された第1電流値および第1時間により行われ、前記メモリセルの情報の読み出し動作は、前記第1電流値と同じ第2電流値および前記第1時間と同じ第2時間により行われ、前記読み出し動作後、前記読み出し動作により破壊された情報が再書き込みされ、
    前記第1および第2電流値ならびに前記第1および第2時間は、前記メモリセルの温度を検知する温度センサを含むパルス発生回路によって前記メモリセルの動作温度に応じて設定されることを特徴とする半導体記憶装置。
  9. 請求項8記載の半導体記憶装置において、前記読み出し動作および前記書き込み動作によって、前記自由層の電子スピンの向きが反転することを特徴とする半導体記憶装置。
  10. 請求項1記載の半導体記憶装置において、前記メモリセルの温度を検知する前記温度センサに、前記メモリセルの一部を構成する前記トンネル磁気抵抗素子と同じ構造のトンネル磁気抵抗素子を用いることを特徴とする半導体記憶装置。
  11. 請求項1記載の半導体記憶装置において、前記自由層の電子スピンの向きおよび前記固定層の電子スピンの向きが、前記トンネル磁気抵抗素子に流れる電流の向きと平行であることを特徴とする半導体記憶装置。
  12. 請求項1記載の半導体記憶装置において、前記自由層は、電子スピンの向きが互いに反平行の2層の磁性体により構成されていることを特徴とする半導体記憶装置。
  13. 請求項1記載の半導体記憶装置において、前記自由層の近傍に、電流を流すことにより磁場を発生する配線を配置したことを特徴とする半導体記憶装置。
  14. 請求項1記載の半導体記憶装置において、前記自由層の近傍に、前記自由層を加熱する手段を配置したことを特徴とする半導体記憶装置。
  15. 請求項1記載の半導体記憶装置において、前記第1時間は10ns以上であることを特徴とする半導体記憶装置。
  16. 請求項8記載の半導体記憶装置において、前記メモリセルの温度を検知する前記温度センサに、前記メモリセルの一部を構成する前記トンネル磁気抵抗素子と同じ構造のトンネル磁気抵抗素子を用いることを特徴とする半導体記憶装置。
  17. 請求項8記載の半導体記憶装置において、前記自由層の電子スピンの向きおよび前記固定層の電子スピンの向きが、前記トンネル磁気抵抗素子に流れる電流の向きと平行であることを特徴とする半導体記憶装置。
  18. 請求項8記載の半導体記憶装置において、前記自由層は、電子スピンの向きが互いに反平行の2層の磁性体により構成されていることを特徴とする半導体記憶装置。
  19. 請求項8記載の半導体記憶装置において、前記自由層の近傍に、電流を流すことにより磁場を発生する配線を配置したことを特徴とする半導体記憶装置。
  20. 請求項8記載の半導体記憶装置において、前記自由層の近傍に、前記自由層を加熱する手段を配置したことを特徴とする半導体記憶装置。
  21. 請求項8記載の半導体記憶装置において、前記第1時間は10ns以上であることを特徴とする半導体記憶装置。
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