JP2010089193A - 総形カッタ - Google Patents

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Abstract

【課題】切刃に大小径部を有する総形カッタにおいて、切刃の捩れ角を大きくして切れ味の向上を図りつつ、大径部と小径部で径方向すくい角に大きな差が生じるのは防いで加工に適した径方向すくい角を確保する。
【解決手段】軸線O回りに回転されるカッタ本体1の先端部外周に形成された先端から後端側に向かうに従いカッタ回転方向T後方側に捩れる切屑排出溝3のカッタ回転方向Tを向くすくい面4の外周側辺稜部に切刃6が形成され、すくい面4は軸線Oに直交する断面がカッタ回転方向後方側に凹む凹曲面状をなすとともに、切刃6は軸線Oからの外径が大きい大径部6Aとこれよりも外径が小さい小径部6Bとを備えて軸線O方向に向けて径方向に凹凸し、小径部6Bにおけるすくい面4Bは大径部6Aにおけるすくい面4Aの延長面に対してさらにカッタ回転方向T後方側に凹む凹曲面状に形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、軸線回りに回転されるカッタ本体の先端部外周に軸線方向に向けて径方向に凹凸する切刃が形成されて、例えば発電機用蒸気タービンや航空機用エンジンタービンにおいてタービンの翼根や翼溝の加工に用いられるクリスマスカッタのような総形カッタに関するものである。
このような総形カッタとして、例えば特許文献1〜4には、カッタ本体の先端部外周に形成される切刃が、軸線方向後端側に向けて径方向に曲線状に凹凸しつつ全体的には外径が大きくなるクリスマスツリー状を呈する、いわゆるクリスマスカッタが開示されている。このようなクリスマスカッタは、上述のような発電機用蒸気タービンや航空機用エンジンタービンにおいて、タービン翼の翼根や該タービン翼の翼根が取り付けられるタービン軸の翼溝の切削加工に用いられる。
特開2006−123088号公報 特開2006−346811号公報 特開2007−245277号公報 特開2008−006564号公報
ところで、このような総形カッタに限らず、エンドミル等の転削工具においては、切屑排出溝をカッタ本体の先端から後端側に向かうに従いカッタ回転方向後方側に捩れるように形成して、そのカッタ回転方向を向く壁面をすくい面とする切刃に捩れ角(正の軸方向すくい角)を与えて切れ味の向上を図るとともに、カッタ本体の軸線に直交するすくい面の断面はカッタ回転方向後方側に凹む凹曲線状をなすようにして、切刃に加工に適した専ら正の径方向すくい角を与えるようにしている。
そして、特に上記クリスマスカッタのように切刃の外径が大きくなる大径部とこれに対して切刃の外径が小さくなる小径部を有して外径が大きく変化する総形カッタでは、切屑排出溝の捩れを等リードに設定して、複雑な計算を行わずとも容易に切屑排出溝を形成可能としている。なお、捩れが等リードの場合、切刃の捩れ角は径が大きくなるほど大きくなる。ここで、このような切屑排出溝の上記すくい面は、最終的に研削砥石によって切屑排出溝を研磨することにより形成されるが、このときの砥石の振り角は切屑排出溝の捩れ角よりも大きくしなければならず、特に総形カッタのように切刃の外径が変化する場合には、最大径部の切刃の捩れ角を基準として、これよりも大きな砥石振り角で切屑排出溝全体を研磨することになる。
しかしながら、このように切刃の最大径部の捩れ角を基準としてすくい面を断面凹曲線状に形成すると、小径部では砥石振り角と切屑排出溝の捩れ角との差が大きくなり、切刃の径方向すくい角を加工に適した正角側に設定することが困難となる。すなわち、すくい面の断面がなす凹曲線が、大径部において切刃に正の径方向すくい角が与えられるように設定されるため、小径部ではこの凹曲線が、正の径方向すくい角が与えられる位置よりも内周側で切刃に達してしまい、大径部よりも径方向すくい角が負角側に設定されてしまうのである。また、小径部では切屑排出溝の溝底と切刃との間隔が小さくなることによっても、径方向すくい角は正角側に設定し難くなる。
従って、大径部において切刃に加工に適した正の径方向すくい角を与えると、小径部では切刃の切れ味が却って損なわれてしまい、切削抵抗の増大を招いたりすることになる。そして、この傾向は、捩れ角が大きくなるほど顕著となるため、上述のクリスマスカッタのような総形カッタでは、切刃の全長において捩れ角を大きくして切れ味を向上させるとともに径方向すくい角も加工に適した正角側に設定することは難しく、通常は小径部での切削性能を考慮して捩れ角は5°以下程度に設定せざるを得なかった。
本発明は、このような背景の下になされたもので、上記クリスマスカッタのような切刃に大径部と小径部とを有する総形カッタにおいて、切刃の捩れ角を大きくして切れ味の向上を図りつつも、大径部と小径部での径方向すくい角に大きな差が生じるのは防いで、これら大径部と小径部の切刃に加工に適した径方向すくい角を確保することが可能な総形カッタを提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転されるカッタ本体の先端部外周に、該カッタ本体の先端から後端側に向かうに従いカッタ回転方向後方側に捩れる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のカッタ回転方向を向いてすくい面とされる壁面の外周側辺稜部に切刃が形成されていて、上記すくい面は、上記軸線に直交する断面においてカッタ回転方向後方側に凹む凹曲面状をなすように形成されるとともに、上記切刃は、上記軸線からの外径が大きい大径部とこれよりも外径が小さい小径部とを備えて上記軸線方向に向けて径方向に凹凸する部分を有し、上記小径部において上記切刃に連なるすくい面は、上記大径部において上記切刃に連なるすくい面の延長面に対して、さらにカッタ回転方向後方側に凹む凹曲面状に形成されていることを特徴とするものである。
従って、このような総形カッタによれば、上記小径部におけるすくい面が、大径部の切刃に連なるすくい面に対してカッタ回転方向後方側に凹む凹曲面状に形成されることにより、この小径部の切刃の径方向すくい角を、大径部の外周側辺稜部に形成された切刃のすくい面を延長したときの該小径部の位置における径方向すくい角よりも正角側に大きく設定することができる。このため、切刃の捩れ角を大きくしても、この小径部の径方向すくい角を大径部の切刃の径方向すくい角と同等に加工に適した角度とすることができ、これにより部分的に切削抵抗が増大したりするのを防いで、切刃の全長でする同様の鋭い切れ味を確保することが可能となる。
ここで、上記大径部における切刃のすくい角と上記小径部における切刃のすくい角とは、等しい角度とされてはいなくてもよいが、その差があまり大きすぎるとこのような効果を奏することができないので、この大径部と小径部とにおける切刃のすくい角の差は10°以内の範囲とされるのが望ましい。
また、このような小径部のすくい面は、上述のように研削砥石によって切屑排出溝の壁面を研磨してすくい面を形成するときに、この小径部のすくい面を、上記大径部において切刃に連なるすくい面を形成する際の砥石振り角より小さな砥石振り角で研磨することにより形成することができる。従って、このように形成される小径部のすくい面は、大径部の切刃に連なるすくい面とは不連続となり、すなわちこれら大小径部の切刃は異なるすくい面上に形成されることになる。
さらに、特にこうして砥石振り角を変えて異なるすくい面上に切刃を形成する場合には、上記小径部における上記切屑排出溝の溝底は、上記大径部において上記切刃に連なるすくい面を上記壁面とする切屑排出溝を延長したときの上記小径部における溝底の位置よりも径方向内周側に位置するようにされていてもよく、これにより、小径部における切屑排出溝の溝底と切刃との間隔を、大径部の切屑排出溝を延長したときの溝底と切刃との間隔よりも大きくすることができるので、小径部の切刃の径方向すくい角を一層正角側に設定し易くなる。
以上説明したように、本発明によれば、切刃が径方向に凹凸する総形カッタにおいて、大径部に合わせて切刃の捩れ角を大きくしても小径部で切刃の径方向すくい角が負角側に大きくなるのを防ぐことができ、これにより切刃の全長に亙って切れ味の向上を図りつつ切削に適したすくい角を与えて、切削抵抗の増大等を抑えるなど円滑かつ安定した加工を行うことが可能となる。
図1ないし図4は、本発明の総形カッタの一実施形態であるクリスマスカッタを示すものである。本実施形態においてカッタ本体1は、超硬合金等の硬質材料により一体に形成されて、その後端側部分が図示されないシャンク部とされるとともに先端側部分は切刃部2とされ、上記シャンク部が工作機械の主軸に把持されて軸線O回りにカッタ回転方向Tに回転されつつ該軸線Oに直交する方向に送り出されることにより、切刃部2によって被削材を切削してゆく。
ここで、切刃部2は、その外形形状が、該切刃部2の最大外径部に外接する面の形状として図2に破線で示すように後端側に向かうに従い漸次外径が大きくなる軸線Oを中心とした概略円錐台状となるようにされており、その外周面には切刃部2の先端から後端側に向かうに従い軸線O回りにカッタ回転方向Tの後方側に捩れる複数条(本実施形態では4条)の切屑排出溝3が周方向に間隔をあけて形成されている。ここで、この切屑排出溝3は本実施形態では等リードとなるように形成されている。
そして、これらの切屑排出溝3のカッタ回転方向Tを向く壁面がすくい面4とされるとともに、周方向に隣接する切屑排出溝3間の切刃部2外周面は外周逃げ面5とされ、これらすくい面4と外周逃げ面5との交差稜線部すなわちすくい面4の外周側辺稜部に切刃6が形成されている。従って、切刃6には、切屑排出溝3と同様に等リードで軸線O方向後端側に向かうに従いカッタ回転方向T後方側に捩れるように捩れ角(正の軸方向すくい角)が与えられ、この捩れ角は上述のように外径が大きくなる部分では外径が小さい部分よりも大きくなる。
ここで、切刃6は、カッタ回転方向T側から見て、凸曲線を描きつつ軸線O方向後端側に向けてカッタ本体1の径方向外周側に突出した後に内周側に向かい、軸線Oからの外径が大きくなる複数(本実施形態では3つ)の大径部6Aと、この大径部6Aがなす凸曲線に滑らかに連なる凹曲線を描きつつ後端側に向かうに従い径方向内周側に凹んだ後に外周側に向かい、軸線O方向に隣接する大径部6Aに対して外径が小さくなるやはり複数(本実施形態では2つ)の小径部6Bとが該軸線O方向に交互に配設されて、該軸線O方向に向けて径方向に凹凸する波状に形成されている。さらに、各大径部6Aの最大外径と各小径部6Bの最小外径とは、後端側に向かうに従い順次大きくなるようにされており、これにより切刃部2の外形形状は上述のような概略円錐台状とされるとともに、切刃6自体は図2に示すようにクリスマスツリー状を呈することになる。
そして、この切刃6に連なるすくい面4は、3つの大径部6Aのうち軸線O方向最先端の大径部6Aを除いた2つの大径部6Aの切刃6に連なる第1のすくい面4Aと、2つの小径部6Bおよび最先端の大径部6Aの切刃6に連なる第2のすくい面4Bとによって構成されており、これら第1、第2のすくい面4A、4Bは軸線Oに直交する断面において図3ないし図5に示すように、いずれも切刃6から径方向内周側に向かうに従いカッタ回転方向T後方側に向かった後にカッタ回転方向T側に延びる凹曲面状とされていて、切刃6には図3ないし図5にそれぞれ示すように正の径方向すくい角θA、θB、θCが与えられている。従って、第2のすくい面4Bは図5に示すように第1のすくい面4Aの内周側への延長面に対してさらにカッタ回転方向Tの後方側に凹む凹曲面状に形成される。
すなわち、図2に示すように第2のすくい面4Bはカッタ本体1の先端から軸線O方向に最後端の2つ目の小径部6Bを越えた範囲まで、径方向には最初の1つ目の大径部6Aおよび上記2つ目の小径部6Bよりも僅かに大きい範囲までに形成されて該最初の大径部6Aおよび2つの小径部6Bの切刃6に連なっており、第1のすくい面4Aはこの第2のすくい面4Bの外周側にあって上記最初の大径部6Aを除く後端側の2つの大径部6Aの切刃6に連なっている。従って、第1、第2のすくい面4A、4Bは稜線Lを介して鈍角に交際して不連続に形成され、本実施形態ではこの稜線Lは図2に示すようにカッタ回転方向T側からみて略軸線Oに平行な直線状とされている。また、上記径方向すくい角θA、θB、θCの差は、10°以内の範囲とされている。
このようなすくい面4は、円板状の研削砥石の外周面に形成された砥粒層を切屑排出溝3に沿わせるようにして、該研削砥石に上記捩れ角よりも大きな砥石振り角を与え、この砥粒層を切屑排出溝3のカッタ回転方向Tを向く壁面に接触させつつ、切屑排出溝3の捩れに合わせて研削砥石とカッタ本体1とを軸線O回りに相対回転させるとともに軸線O方向に相対移動させることで、上記壁面が研磨されて形成される。そして、本実施形態では、まずすくい面4全体を大きな砥石振り角で研磨して第1のすくい面4Aを形成し、次いでこれよりも砥石振り角を小さくして図2に示すようにカッタ本体1の先端から後端側に向けての所定範囲で最先端の大径部6Aと小径部6Bの切刃4に連なるすくい面4に第2のすくい面4Bを形成する。
また、本実施形態では、この第2のすくい面4Bを形成する際に、カッタ本体1の径方向内周側に向けての研削砥石の切込み量が第1のすくい面4Aを形成する際の切込み量よりも大きくなるようにされている。従って、これにより、第2のすくい面4Bが形成された小径部6Bにおける切屑排出溝3の溝底の位置は、大径部6Aにおいて切刃6に連なるすくい面4を上記壁面とする切屑排出溝3を延長したときの小径部6Bにおける溝底の位置、すなわち最初に第1のすくい面4Aを形成したときの小径部6Bにおける溝底の位置よりも、径方向内周側に後退することになる。
言い換えれば、本実施形態ではカッタ本体1の心厚が、第2のすくい面4Bを形成した部分では、図2に鎖線で示すように第1のすくい面4Aを形成しただけの心厚よりも小さくなるようにされている。なお、本実施形態では同図2に示すように、第1のすくい面4Aを形成しただけの心厚は後端側に向かうに従い漸次大きくなるテーパ状であるのに対し、第2のすくい面4Bを形成した部分での心厚は、カッタ本体1先端から先端側の小径部6Bの辺りまでは一定の大きさで、これよりも後端側に向けては軸線Oに沿った断面で凹曲線をなしつつ外周側に切れ上がって、第1のすくい面4Aによる心厚に連なるようにされている。
このように構成された総形カッタによれば、切刃6の小径部6Bに連なる第2のすくい面4Bが、大径部6Aに連なる第1のすくい面4Aに対してカッタ回転方向T後方側に凹む凹曲面状とされており、従って例えば最先端の大径部6Aを基準として切刃6の捩れ角を7°と大きく設定するとともに、この大径部6Aに正の径方向すくい角θAを与えても、小径部6Bの径方向すくい角θBが負角側に大きくなるのを防いで、例えば本実施形態のように径方向すくい角θAやθCと同様の正角側に設定することができる。このため、小径部6Bで切削抵抗が増大したりするのを防いで、切刃6の全長に亙って鋭い切れ味を確保して円滑かつ安定した加工を行うことが可能となる。
なお、こうして設定される小径部6Bの切刃6の径方向すくい角θBと大径部6Aの切刃6の径方向すくい角θA、θCとの差は、これが大きすぎるとこのような効果を得ることができなくなるので、本実施形態のように10°以内とされるのが望ましい。また、これら大径部6Aの径方向すくい角θA、θCと小径部6Bの径方向すくい角θBとは、どちらが正角側に大きくても構わないが、大径部6Aの径方向すくい角θA、θCの方が正角側に大きいのが望ましい。
さらに、大径部6Aと小径部6Bとは、すべての大径部6Aの切刃6が第1のすくい面4Aに連なっていなくてもよく、またすべての小径部6Bの切刃6が第2のすくい面4Bに連なっていなくてもよい。すなわち、本実施形態の最先端の大径部6Aのように切刃6が第2のすくい面4Bに連なっていてもよく、少なくとも1つずつの大径部6Aと小径部6Bとで切刃6がそれぞれ第1、第2のすくい面4A、4Bに連なるように形成されていればよい。また、最先端の大径部6Aにおいても、切刃6に連なるように第1のすくい面4Aが形成されていてもよい。
一方、このような小径部6Bの切刃6に連なる第2のすくい面4Bを形成するのに、本実施形態では上述のように研削砥石によって切屑排出溝3のカッタ回転方向T側を向く壁面を研磨する際の砥石振り角を、大径部6Aの切刃6に連なる第1のすくい面4Aを研磨する際の砥石振り角より小さな角度としており、こうして砥石振り角を変えるだけで、1つの研削砥石でも上述のように第1のすくい面4Aに対してカッタ回転方向T後方に凹む第2のすくい面4Bを形成することが可能となる。
しかも、この第2のすくい面4Bを形成する際の研削砥石の切込み量が、第1のすくい面4Aを形成する際の切込み量よりも大きくなるようにされて、これにより本実施形態では小径部6Bにおける切屑排出溝3の溝底と切刃6との間隔が、大径部6Aの切屑排出溝3を延長したときの溝底と切刃6との間隔より大きくされているので、この間隔を確保して小径部6Bにおける切刃6の径方向すくい角θBを一層容易かつ確実に正角側に設定することが可能となる。
また、こうして小径部6Bの切屑排出溝3の溝底と切刃6との間隔が、大径部6Aの切屑排出溝3を延長したときの溝底と切刃6との間隔より大きくされることにより、本実施形態によれば、この小径部6Bにおける切屑排出溝3の容量を大きく確保することができるので、上述のように心厚がテーパ状のままでは小径部6Bの切屑排出性が損なわれるような場合でも、円滑な切屑排出を促すことが可能となる。その一方で、本実施形態では、大径部6Aでも、その切刃6に連なる第1のすくい面4Aの内周側に第2のすくい面4Bが延設されて、切刃6との間隔が大きな溝底を有する切屑排出溝3が形成されており、この大径部6Aでも切屑排出性の向上を図ることが可能となる。
さらに、本実施形態では、これら第1、第2のすくい面4A、4Bが稜線Lにおいて角度をもって交差するように形成されており、従って大径部6Aの切刃6によって生成された切屑は、この稜線Lを越える際に応力を受けて分断されやすくなり、一層良好な切屑の処理を促すことが可能となる。ただし、本実施形態ではこのように第1、第2すくい面4A、4Bが稜線Lにおいて角度をもって交差させられているが、かかる稜線Lが形成されることなく第1、第2のすくい面4A、4Bが滑らかに連続するように形成されていてもよい。
本発明の一実施形態を示す総形カッタのカッタ本体1先端部の斜視図である。 図1に示す実施形態の軸線Oに沿った断面図である。 図2におけるAA断面図である。 図2におけるBB断面図である。 図2におけるCC断面図である。
符号の説明
1 カッタ本体
2 切刃部
3 切屑排出溝
4 すくい面
4A 第1のすくい面
4B 第2のすくい面
6 切刃
6A 大径部
6B 小径部
O カッタ本体1の軸線
T カッタ回転方向

Claims (4)

  1. 軸線回りに回転されるカッタ本体の先端部外周に、該カッタ本体の先端から後端側に向かうに従いカッタ回転方向後方側に捩れる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のカッタ回転方向を向いてすくい面とされる壁面の外周側辺稜部に切刃が形成されていて、上記すくい面は、上記軸線に直交する断面においてカッタ回転方向後方側に凹む凹曲面状をなすように形成されるとともに、上記切刃は、上記軸線からの外径が大きい大径部とこれよりも外径が小さい小径部とを備えて上記軸線方向に向けて径方向に凹凸する部分を有し、上記小径部において上記切刃に連なるすくい面は、上記大径部において上記切刃に連なるすくい面の延長面に対して、さらにカッタ回転方向後方側に凹む凹曲面状に形成されていることを特徴とする総形カッタ。
  2. 上記大径部における切刃のすくい角と上記小径部における切刃のすくい角との差が10°以内とされていることを特徴とする請求項1に記載の総形カッタ。
  3. 上記小径部におけるすくい面は、上記大径部において上記切刃に連なるすくい面を形成する際の砥石振り角より小さな砥石振り角で研磨されることにより形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の総形カッタ。
  4. 上記小径部における上記切屑排出溝の溝底は、上記大径部において上記切刃に連なるすくい面を上記壁面とする切屑排出溝を延長したときの上記小径部における溝底の位置よりも径方向内周側に位置していることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の総形カッタ。
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