JP2010089129A - プレス機のマーキング制御方法及びその装置 - Google Patents

プレス機のマーキング制御方法及びその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010089129A
JP2010089129A JP2008262105A JP2008262105A JP2010089129A JP 2010089129 A JP2010089129 A JP 2010089129A JP 2008262105 A JP2008262105 A JP 2008262105A JP 2008262105 A JP2008262105 A JP 2008262105A JP 2010089129 A JP2010089129 A JP 2010089129A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ram
marking
speed
motor
contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008262105A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5396055B2 (ja
Inventor
Takehiko Shigefuji
毅彦 重藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Amada Co Ltd
Original Assignee
Amada Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Amada Co Ltd filed Critical Amada Co Ltd
Priority to JP2008262105A priority Critical patent/JP5396055B2/ja
Publication of JP2010089129A publication Critical patent/JP2010089129A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5396055B2 publication Critical patent/JP5396055B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】下降の速度を規定値に維持しながら1発目と2発目以降の下降端誤差を低減できると共に、マーキングの精度を維持できるマーキング加工を成立させることができるプレス機のマーキング制御装置を得る。
【解決手段】
ラム位置・速度算出部33と、外部減速判定部35と、外部減速速度設定部36と、速度復帰判定部37と、復帰速度設定部38と、外部減速情報を記憶したメモリ31等を備えて、上死点からラム17を下降させながら速度を上昇させていき、ラム17が上昇端近傍に到達したことを示したときに減速させて、下降端に来たときに減速を解除する。これによって、1発目と2発目以降との下降端の誤差を小さくする。
【選択図】図1

Description

この発明は、板状のワークの打ち抜き加工等のプレス加工を行うプレス機のマーキング制御方法及びその装置に関し、特にサーボプレスなどのモータによって正回転、逆回転されるネジ機構、クランク機構やエキセントリック機構等(運動変換機構)によってラムを往復運動する形式のプレス機のマーキング制御に関する。
モータの回転運動をラムの往復運動に変換するための運動変換機構を利用したプレスの一例としては、例えばネジ機構を正回転,逆回転してラムを往復動する形式のプレスがある。そして、前述ネジ機構の正逆回転によってベルクランクを往復回動し、このベルクランクの往復回動によってラムを往復動(上下動)する形式のプレスの例として、特許文献1に記載のごときプレスがある。
上記特許文献1に記載のプレスは、図9に示すように、プレス機本体1と制御装置2等からなる構成である。
プレス機本体1は、プレス機3を有しており、このプレス機3はフレームの一部4に装着したサーボモータなどのごときモータ5によって正回転,逆回転される運動変換機構の一例としてのネジ機構7を備えている。このネジ機構7においてボールネジ9に往復動自在に螺合したボールナット11には第1リンク13の一端部が枢支連結してある。そして、上記第1リンク13の他端部は、フレームの一部4に備えたブラケット15に揺動自在に枢支されたベルクランク17の一端側と枢支連結してある。
前記ベルクランク17の他端側には第2リンク19の一端部が枢支連結してあり、この第2リンク19の他端部には、フレームに備えたガイド部21に上下方向に往復動自在に案内されるラム23に枢支連結してある。
このようなプレス機においては、マーキング加工等の加工荷重が小さくワーク塑性変形も微量な加工においては、更なる高生産性を追及する傾向にある。
そして、マーキング加工においては、ラムが正弦波のごとき、上下動を行い、工具を振動させながらマーキング加工を行うことが重要な要素である。
ところが、モータの発生トルクは電流値と巻き線の太さや巻き方など様々な要因によって変化する。このため、モータの加減速中には、モータ自身が回転速度を変化させるための加速トルクを必要とする。
特に、加速と減速とを絶え間なく行うプレス加工においては、常に符号の異なる加速トルクが発生し続ける。
このため、常にサーボ遅れが生じた状態で、過去の遅れ分を収束しながら新たな遅れ分を発生し続ける状態で、その収束と発生の均衡が保っている状態において、実際の下降端と実際の上昇端とが各々の指令値に届かない位置で安定した極点をもつ。
例えば、図10に示すように、ラムを上昇端位置から下降端まで下降するときの下降速度と時間とモータの出力トルクとの関係を概念的,概略的に示すと、図10(a)に示すように時間T0〜T1においてラムの下降速度を加速し、時間T1で指定された最高速度となり、この最高速度(等速)が時間T2まで維持される。
そして、時間T2から減速を開始し時間T3で速度零になり、ラムは下降端に達することになる。
また、時間とモータの出力トルクとの関係については、図10(b)に示すようにモータの出力理論値としては時間T0〜T1の間で最高トルクに増加しながら収束し、T1〜T2の間は機械の負荷トルク分へ減少しながら収束しつつ、T2〜T3の間は逆符号の方向への負の最高トルクへ増加しながら収束し、T3以後はゼロ値へ収束する。
このため、モータの出力トルクは速度変化のたびにそれ以前のトルクが影響するため、実際の速度は若干送れた波形となる。
また、マーキング加工においては、工具を選択した直後、ラムの移動開始位置が上死点であり、上昇端と下降端間でのラム動作とは異なるサーボ遅れ状態を発生させる。
ここで、高速マーキング加工時のラムの動作例を図11を用いて説明する。図11に示すように、ラム(工具)を上死点から下降端まで通常の加減速制御で下降させて(1発目)マーキングを開始し、2発目以降は上昇端と下降端の間での上昇と下降を繰返し最後は上死点でラムを停止させる。このような、制御によってマーキング加工においても高速生産を実現させていた。
一方、特許文献2はパンチプレスに関するもので、ラムの下降端の位置決め精度で1発目と2発目以降とで下降端誤差のばらつきを解決するための手段が開示されている。
特許文献2によれば、ラムを上昇端で所定時間停止させて、この上昇端から下降端に下降させることによって1発目と2発目以後のばらつきをなくすことが開示されている。
特開2001−9534号公報 特開2000−288648号公報
しかしながら、ラムが上昇端を起点に下降端との間を往復するときの実際の下降端位置と、上死点や第2上死点を起点とした場合の実際の下降端位置とでは、機械とサーボとのそれぞれの特性から下降端でのオーバーシュートやアンダーシュートの状況が変化する。
なお、第2上死点とは上昇端での連続加工中に、材料を移動するワーククランプと工具が干渉するおそれがある場合に、ワーククランプと工具の干渉を回避するラム(工具)高さ位置のことを称し、通常上昇端より高く上死点より低い所定の位置が設定される。
すなわち、起点の違いによる下降端までの距離の違いとその際の速度指令との組合せが起因して実際の下降端位置にばらつきが生じる。
高速マーキングは、上昇端と下降端との距離は短いので、サーボモータ所定の指令速度に到達することなく振動するようにラム動作するが、起点が上死点や第2上死点のときは十分な距離があるため指令速度に到達する。
ところが、減速に要するトルクやサーボ遅れ量等が異なるために、起点の違いが実際の下降端に差異が生じさせることとなる。
例えば、図12に示すラムの速度指令値を与えたときの実際のラムの位置は点線で示されるようになり、同じ下降端指令値に対して実際の上死点や第2上死点起点の下降端(1発目)と連続加工中の実際の下降端(2発目以降)とでは、下降端誤差が0.1mm程度の下降端誤差を生じる場合がある。
すなわち、1発目と2発目以降のサーボ遅れが異なるために安定した下降端を維持するプレス加工が成立しないことになる。
しかしながら、多種多様なプレスパターンに合わせてモータを選定する場合に、許容できる最高速度と最高加圧力と、定常的に使用できる速度と加圧力とを考えるとき、モータの性能をモータの大きさ、イナ−シャや設置場所や容積及びコストなどを考慮せずに設計する訳にはいかない。
このため、モータが許容する定格トルクと最大トルクと、加工に要する様々なトルクとを考慮することが必須となる。
従って、従来のマーキング加工の制御は高速生産性を追及するのみであり、前述の減速に要するトルクやサーボ遅れ量等が異なるという問題等は考慮せず、1発目と2発目以降との区別なく、加工を行っていた。
一方、特許文献2は、1発目と2発目以降の下降端誤差のばらつきをなくすために、ラムを上昇端で停止させて下降させているが、パンチプレスにおけるマーキングは、2発目以降の理論的起点は上昇端であるが上昇端では停止しないものである。よって1発目を上昇端で停止させ起点を上昇端とする場合と2発目以降の停止をしない上昇端を起点とした場合とでは、サーボ遅れの状況が異なる結果となり、マーキング加工の精度が粗くなり、加工製品の美観を損ね製品不良につながる。さらに停止時間を入れることで加工時間が長く、加工効率が悪いという問題も発生する。
従って、ショートストロークでプレス加工を行い、さらにテーブル軸の移動ピッチも短いマーキング加工の場合は、下降の速度を規定値に維持しながら1発目と2発目以降の下降端誤差を低減(例えば0.015mm程度以下)できると共に、マーキングの精度を維持できるマーキング加工を成立させることが望ましい。
本発明のプレス機のマーキング制御方法は、モータの回転をラムの往復運動に変換する運動変換機構を介して前記ラムを往復運動させ、該ラムによってマーキング工具を連続して往復動作してワークにマーキング加工を施すプレス機のマーキング制御方法であって、
上昇端より上方の起点より下降端まで移動させマーキング加工を行う際に、上昇端に達するまでの予め設定された区間において、ラムが停止しない所定の速度に減速する
ことを要旨とする。
また、本発明のプレス機のマーキング制御方法は、モータの回転をラムの往復運動に変換する運動変換機構を介して前記ラム往復運動させ、ラムが所定位置に位置したときに接点をONおよびOFFする作動手段を備え、該ラムによってマーキング工具を連続して動作してワークにマーキング加工を施すプレス機のマーキング制御方法であって、
上昇端より上方の起点より開始しマーキング加工速度指令値を前記モータに送出してラムを制御中に、
前記ラム位置が前記所定の作動手段が接点をONする位置に到達したときに予め設定されている外部減速速度を速度指令値として前記モータに送出するステップと、
前記ラム位置が前記所定の作動手段が接点をOFFする位置に到達したときに予め設定されている外部減速速度に代えて前記マーキング加工速度指令値を前記モータに送出するステップと、
を行うことを要旨とする。
また、本発明のプレス機のマーキング制御装置は、モータの回転をラムの往復運動に変換する運動変換機構を介して前記ラム往復運動させ、ラムが所定位置に位置したときに接点をONおよびOFFする作動手段を備え、該ラムによってマーキング工具を連続して動作してワークにマーキング加工を施すプレス機のマーキング制御装置であって、
上昇端より上方の起点より開始しマーキング加工速度指令値を前記モータに送出してラムを制御中に、
前記ラム位置が前記所定の作動手段が接点をONする位置に到達したときに予め設定されている外部減速速度を速度指令値として前記モータに送出する手段と、
前記ラム位置が前記所定の作動手段が接点をOFFする位置に到達したときに予め設定されている外部減速速度に代えて前記マーキング加工速度指令値を前記モータに送出する手段と、
を有することを要旨とする。
以上のように本発明によれば、マーキング加工における1発目と2発目との下降端誤差が減少する。このため、精度の高いマーキング加工を高速でかつ精度良くできる。
<実施の形態1>
図1は図9と同様な符号を付しているものには、説明を省略する。また、モータ5にはエンコーダ5E(従来においてもエンコーダを有している)が連結されている。このエンコーダ5Eはモータ5の回転数をパルス検出する。モータ5はネジ機構7のボールネジ9に連結され、ボールネジ9はラム17に連結されている。
CNC30(制御装置)は、一般的なNC軸制御手段として、モータ制御部39がモータの回転を検出するエンコーダ5からのパルス信号を検出して、ネジ機構のパラメータと組み合わせて軸の位置や更にスキャン時間と組み合わせて軸の速度を演算している。
更にCNC30は、一般的なNC軸制御手段としてNCに入力される、特定の接点がONのときに軸毎に予め設定された外部減速速度に減速し、その接点がOFFになると外部減速が解除されて元々指令されていた指令速度に復帰する外部減速手段を有している。
また、更にCNC30は、一般的なNC軸制御手段として、その軸の2つの位置最小値及び最大値で指定された位置)または角度で特定される範囲を設定し、一方向からその範囲内に突入したとき接点をONし、範囲外に脱出したとき接点をOFFする、ポジションスイッチ機能を有している。
本実施の形態の例の場合のポジションスイッチ25は、ラム17が鉛直方向(本プレス機ではラム軸と称する)を下方移動するとき上昇端からのオフセット位置(基準点)より、更に上方へ指定距離分上昇した位置(最小値)に到達したとき外部減速の為の接点をONし、基準点(最大値)に到達したときに外部減速の為の接点をOFFする。
一方、本実施の形態のCNC30は、高速マーキングを実施するために以下に説明する各部を備えている。
CNC30は、ラム位置・速度算出部33と、外部減速判定部35と、外部減速速度設定部36と、外部減速キャンセル判定部37と、復帰速度設定部38と、外部減速情報を記憶したメモリ31等(これらの各部を実行するプログラムはROMに記憶され、CPUはROMのプログラムをRAMに読み出してRAM上のプログラムによって演算処理を行う)を備えて、上死点からラム17を下降させながら速度を上昇させていき、前述のポジションスイッチ25の接点がONしたときに外部減速速度に減速(これを本実施の形態では外部減速と称する)させて、前述のポジションスイッチ25の接点がOFFしたときに外部減速速度への減速を解除する。これによって、1発目と2発目との下降端位置の誤差を小さくする。
すなわち、図2に示すように本実施の形態の外部減速速度に減速した後、外部減速速度への減速を解除すると、再び指令速度に復帰されるので、図2の1発目のグラフが示すように減速をしたラム17は加速をすることになる。よって2発目の速度波形に1発目の速度波形ができるだけ近似するようにトルク制御若しくは速度制御される。なお、本実施の形態で言う1発目と2発目以降とは上死点を起点とした1発目の加工と上昇端を起点とした2発明以降の加工のみならず、第2上死点を起点とした加工とそれに続く上昇端を起点とした加工も含む、起点の異なる加工を示すものである。
(各部の説明)
メモリ31は、図1に示すように、ポジションスイッチ25の設定情報である、ポジションスイッチ25の接点がONする外部減速開始位置と、ポジションスイッチ25の接点がOFFする外部減速終了位置が記憶されている。また外部減速速度が外部減速情報として記憶されている。
本実施の形態では、メモリ31には各パラメータが設定可能となっている。
外部減速終了位置は上昇端からのオフセット位置(パラメータA1)であり、外部減速開始位置は減速終了位置から上死点方向への距離(パラメータA2)シフトした位置であり、外部減速速度はゼロより僅かに大きいラム軸の外部減速指令速度(パラメータA3)として記憶されている。
また、図5に示すプレス動作を決定する為の各パラメータB及びパラメータCについて、ダイ上面は上死点から下金型の基準上面までの距離(パラメータB1)即ち材料の下面位置であり、板厚はワークの厚み(パラメータC1)であり、上昇端は板上面から上死点方向への距離で連続加工中の起点(パラメータB2)であり、下降端は板上面から下死点方向への距離でマーキング金型のパンチのワークへの指令突っ込み量(パラメータB3)であり、指令速度(または復帰速度)は上昇端から下降端へのラム軸移動の所定速度(パラメータB4)であり、それぞれ入力手段から入力あるいはメモリなどに記憶される。
そして、これらのパラメータからラム軸位置計算手段33aが次に示すそれぞれの位置を演算している。
即ち、ラム軸が上死点を原点とし、下死点方向を+方向移動としたときの上昇端位置は、
B1−C1−B2 で表され、
同じくポジションスイッチ25の接点OFF位置は、
B1−C1−B2−A1 で表され、
同じくポジションスイッチ25の接点ON位置は、
B1−C1−B2−A1−A2 で表すことができる。
また、同じく下降端位置は、
B1−C1+B3 で表すことができる。
ラム位置・速度算出部33は、ラム17の下降とき、エンコーダ5Eのパルス値を読み込み、このパルス値とネジ機構等の構造から現在のラム17の位置(ワーク上面からの位置、上昇端からの位置等)を算出する。
また、エンコーダ5Eからのパルス値に基づいてラム17の下降、上昇速度を求める。
外部減速判定部35は、ポジションスイッチ25の接点がONしたとき、予めメモリ31に記憶されている外部減速開始位置に到達したと判断し、外部減速開始指示を外部減速速度設定部36に送出する。
外部減速速度設定部36は、外部減速開始と判定されたときは、メモリ31から減速速度を読み込み、この減速速度をモータ制御部39に設定する。
外部減速キャンセル判定部37は、ポジションスイッチ25の接点がOFFしたとき(ラム位置が範囲外を出たとき)、予めメモリに記憶されている外部減速終了位置に到達したと判断し、指令速度(または復帰速度)(図5のパラメータB4)をメモリ31から読込み、この速度をモータ制御部39に設定する。
モータ制御部39は、CNC30から設定された外部減速速度、指令速度に従ってモータ5を制御するためのトルク信号(電流値、電圧)を求めて、モータ5を回転させる。
(動作説明)
上記のように構成されたプレス機のマーキング加工制御装置について以下に動作を説明する。
なお、本実施の形態のプレス機本体には、タレット、ストライカ、パンチ、ダイ等を備えて、ラム17の昇降によってストライカがパンチを打撃する。また、加工テーブルの上にはワークが載せられている。
図3は本実施の形態1の高速マーキング装置の動作を説明するフローチャートである。図4は本実施の形態1の高速マーキングのときの各波形図を説明する説明図である。
マーキング加工においては、図4に示すようにラム17をラム軸の速度指令値へ次第に加速させて、最高速に達した後に減速をかける(ここでの最高速とは指令速度に到達し等速区間が存在する場合に限定することなく、指令速度以下を最高速とし等速区間を持たない場合であってもよい)。
このとき、ラム17は図4の点線に示すように上死点から鉛直方向(ワーク方向)に向かって前述の指令速度の指令に基づき下降する。
そして、以下に説明する高速マーキングの外部減速処理を実行する。
高速マーキングモードにおいては、ポジションスイッチ25からの出力信号を読込み(S1)、ポジションスイッチ25の接点がOFFからONに変化したかどうかを判定する(S2)。ポジションスイッチ25の接点がONに変化せず、ラム17が外部減速開始位置まで下降していないと判定したときはステップS1に処理を移す。
次に、ステップS1において接点がOFFからONに変化したと判定したときは、外部減速速度設定部36がメモリ31の外部減速速度値をモータ制御部39に設定する。モータ制御部39は、外部減速速度値をモータ速度信号にしてモータを回転させる(S3)。図4には減速開始位置(外部減速の起点(開始))を示している。
そして、速度復帰判定部37がポジションスイッチ25の状況を読込み(S4)、このポジションスイッチ25がONからOFFに変化したかどうかを判定する(S5)。
次に、ポジションスイッチ25がONからOFFに変化したときは、指令速度(速度復帰)を復帰速度設定部38に送出する。復帰速度設定部38は、速度復帰判定部37から速度復帰と知らせられたときは、マーキングの指令速度をモータ制御部39に設定して通常のマーキング速度にする(S6)。
図4には減速終了位置(外部減速の終点)を示している。
この通常のマーキング速度に復帰させた場合は、図4の速度グラフに示されているように一旦減速された速度が外部減速の終点以降再度加速をすることになる。
本発明におけるポジションスイッチ25の接点ON位置から接点OFF位置までのラム軸の通過時間は200ms以内に設定されている。これは実際にラムの下降が減速あるいは停止されたとしても、この減速および停止を人間が目視で認識できない程度の時間であり、オペレータに意識させることがないラムの動きとなる。また加工効率の面からもこの程度の短い時間に設定することが望ましい。
また、前述の上昇端などの位置は図5に示す構成によって予め計算している。図5は上昇端位置などの算出を説明する構成図である。
図5に示すように、ラム軸位置計算手段33a及びメモリなどに工具パラメータ及びプレスパターンパラメータ等を備え、このラム軸位置計算手段33aが入力手段(図示せず、キーボード等)からの加工プログラム(板厚、工具番号、プレスパターン番号)を入力し、入力手段から入力されて工具パラメータに対応する工具番号の工具パラメータ(パンチ長さ、ダイ長さ)及びプレスパターンのパラメータ(上昇端、ダイ上面)を読み込み、これらのパラメータから前述のパラメータの計算式で表された演算により、ラムの上昇端や下降端などを計算することができる。
さらに、この上昇端と外部減速開始位置と外部減速終了位置のパラメータからポジションスイッチ25の接点OFF及び接点ON位置を計算することができる。
よって、ワークの板厚や工具、プレスパターンが変わった場合でも、その変更に応じたポジションスイッチ25の接点OFF位置及びON位置を求めることができる。
<実施の形態2>
実施の形態2は高速マーキングの外部減速開始位置、外部減速終了位置及び外部減速速度をシミュレーション或いは自動診断設定できる機能であり、図6に示すようにCNC30に予め備える。
これにより、現場においてワークの厚さ、プレスパターンが変わるごとに、外部減速開始位置、外部減速終了位置及び外部減速速度を得て、図1に示すように実加工(マーキング)させる。
図6に示すように実施の形態2のプレス機のマーキング制御装置(CNC30)はマーキングシミュレーション部40を備えている。
マーキングシミュレーション部40は、図7に示すようにラム軸位置計算手段33aと外部減速開始・終了位置算出手段41等を備えている。
図7に示すように外部減速・終了位置計算手段41は、上昇端メモリに記憶されて上昇端位置を読み込み、メモリ31に記憶されている機械パラメータ(外部減速区間、・・区間終点、区間幅)を読み込み、これらに基づいてポジションスイッチ25の最大値、最小値を設定する。
次に、シュミレーション部40の動作を図8のフローチャートを用いて以下に説明する。
外部減速条件の設定にあたっては、オペレータは入力手段を用いて下降端偏差の許容範囲(例えば0.015mm)を決定して入力する(S21)。
そして、外部減速をかけない元の状態で波形を計測する。例えば、サーボアンプ基盤、NC軸指令基盤や変位計からそれぞれ電気的情報をサンプリング周期毎に入力して、速度波形、ラム位置、トルク波形等を計測する。(S22)
次に、外部減速の速度を決定する(S23)。これは、NCが指令可能なゼロより大きい値で、最小値を初期値とし、ポジションスイッチ位置の最適値を得るたびに値を順次大きくする。(実験の第1水準値であって、他の水準値の実験後に新たな第1水準値を執る。)
次に、外部減速の基準値と距離(最大値、最小値)を決定する(S24)。最大値として上昇端を初期値とし、最小値は安定して指令できる距離の座標を最小値の初期値とし、実験のたびに順次値を小さくする(最大値は第2水準値であるが、固定値として取り扱うことも可能である)。
次に、決定した条件で波形を計測し、偏差量が最小のものを記録する(S25)。
そして、下降端偏差が許容範囲かどうかを判定する(S26)。
ステップS26において、許容範囲ではないと判定したときは、外部減速の距離を伸ばすが如く、ポジションスイッチの最小値を小さくし、その際の最小値が第2上死点に到達したかどうかを判断する(S27)。
ステップS27において、最小値が第2上死点に到達してはいないと判断したときは処理をステップS23に戻す。
また、ステップS27において、第2上死点に到達したと判定したときは、適正値が見つからなかったと判断し、S25で記録した第1水準値の最適値を一時記憶する(S28)。
さらに、ステップS26において許容範囲ではないと判定したときは、速度を上げてサイクル時間を短くしたいかどうかを判定する(S29)。これは、画面上で操作者に対して問い合わせする。
ステップS29において、短くしたいと入力された場合(はい)は、処理をステップS22に戻す。
また、ステップS29において短くしたくない(いいえ)と判定したときは、決定した条件(S25で記録したこの第1水準値の最適値)をパラメータ化する(S30)。
そして、データ設定手段(図示せず)により、これらのパラメータをメモリ31に記憶する。
そして、このようなシミュレーション部40を設けることによって、現場でワーク、工具等に応じて直ぐに対応できる。
本実施の形態1のプレス機のマーキング制御装置の概略構成図である。 本実施の形態1の目的を説明する説明図である。 本実施の形態1のマーキング制御装置の動作を説明するフローチャートである。 本実施の形態1の高速マーキングのときの外部減速有りの場合の各波形図を説明する説明図である。 上昇端位置算出を説明する構成図である。 実施の形態2のプレス機のマーキング制御装置の概略構成図である。 シュミレーション部の概略構成図である。 シュミレーション部の動作を説明するフローチャートである。 従来のプレス機の概略構成図である。 プレス機の速度制御を説明する説明図である。 高速マーキング加工のラムの位置を説明する説明図である。 課題を説明する説明図である。
符号の説明
5 モータ
5E エンコーダ
7 ネジ機構
9 ボールネジ
17 ラム
25 ポジションスイッチ
30 CNC
33 ラム位置・速度算出部
34 下降判定部
35 外部減速判定部
36 外部減速速度設定部
37 速度復帰判定部
38 復帰速度設定部

Claims (6)

  1. モータの回転をラムの往復運動に変換する運動変換機構を介して前記ラムを往復運動させ、該ラムによってマーキング工具を連続して往復動作してワークにマーキング加工を施すプレス機のマーキング制御方法であって、
    上昇端より上方の起点より下降端まで移動させマーキング加工を行う際に、上昇端に達するまでの予め設定された区間において、ラムが停止しない所定の速度に減速する
    ことを特徴とするプレス機のマーキング制御方法。
  2. モータの回転をラムの往復運動に変換する運動変換機構を介して前記ラム往復運動させ、ラムが所定位置に位置したときに接点をONおよびOFFする作動手段を備え、該ラムによってマーキング工具を連続して動作してワークにマーキング加工を施すプレス機のマーキング制御方法であって、
    上昇端より上方の起点より開始しマーキング加工速度指令値を前記モータに送出してラムを制御中に、
    前記ラム位置が前記所定の作動手段が接点をONする位置に到達したときに予め設定されている外部減速速度を速度指令値として前記モータに送出するステップと、
    前記ラム位置が前記所定の作動手段が接点をOFFする位置に到達したときに予め設定されている外部減速速度に代えて前記マーキング加工速度指令値を前記モータに送出するステップと、
    を行うことを特徴とするプレス機のマーキング制御方法。
  3. 前記所定の作動手段が接点をONおよびOFFする位置は、前記ダイの上面の位置と、前記ワーク厚みと、上昇端位置と外部減速速度指令範囲の基準位置と指定距離との各パラメータから求めていることを特徴とする請求項2記載のプレス機のマーキング制御方法。
  4. モータの回転をラムの往復運動に変換する運動変換機構を介して前記ラムを往復運動させ、該ラムによってマーキング工具を連続して往復動作してワークにマーキング加工を施すプレス機のマーキング制御装置であって、
    上昇端より上方の起点より下降端まで移動させマーキング加工を行う際に、上昇端に達するまでの予め設定された区間において、ラムが停止しない所定の速度に減速する
    ことを特徴とするプレス機のマーキング制御装置。
  5. モータの回転をラムの往復運動に変換する運動変換機構を介して前記ラム往復運動させ、ラムが所定位置に位置したときに接点をONおよびOFFする作動手段を備え、該ラムによってマーキング工具を連続して動作してワークにマーキング加工を施すプレス機のマーキング制御装置であって、
    上昇端より上方の起点より開始しマーキング加工速度指令値を前記モータに送出してラムを制御中に、
    前記ラム位置が前記所定の作動手段が接点をONする位置に到達したときに予め設定されている外部減速速度を速度指令値として前記モータに送出する手段と、
    前記ラム位置が前記所定の作動手段が接点をOFFする位置に到達したときに予め設定されている外部減速速度に代えて前記マーキング加工速度指令値を前記モータに送出する手段と、
    を有することを特徴とするプレス機のマーキング制御装置。
  6. 前記所定の作動手段が接点をONおよびOFFする位置を、前記ダイの上面の位置と、前記ワーク厚みと、上昇端位置と外部減速速度指令範囲の基準位置と指定距離との各パラメータから演算する演算手段を備えていることを特徴とする請求項5記載のプレス機のマーキング制御装置。
JP2008262105A 2008-10-08 2008-10-08 プレス機のマーキング制御方法及びその装置 Active JP5396055B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008262105A JP5396055B2 (ja) 2008-10-08 2008-10-08 プレス機のマーキング制御方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008262105A JP5396055B2 (ja) 2008-10-08 2008-10-08 プレス機のマーキング制御方法及びその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010089129A true JP2010089129A (ja) 2010-04-22
JP5396055B2 JP5396055B2 (ja) 2014-01-22

Family

ID=42252353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008262105A Active JP5396055B2 (ja) 2008-10-08 2008-10-08 プレス機のマーキング制御方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5396055B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000288648A (ja) * 1999-03-31 2000-10-17 Amada Co Ltd パンチプレスの成形ラム昇降方法およびパンチプレス
JP2001009534A (ja) * 1999-06-29 2001-01-16 Amada Eng Center Co Ltd プレス駆動装置
JP2005205485A (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Amada Co Ltd プレス機械の連続加工システム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000288648A (ja) * 1999-03-31 2000-10-17 Amada Co Ltd パンチプレスの成形ラム昇降方法およびパンチプレス
JP2001009534A (ja) * 1999-06-29 2001-01-16 Amada Eng Center Co Ltd プレス駆動装置
JP2005205485A (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Amada Co Ltd プレス機械の連続加工システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP5396055B2 (ja) 2014-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4809488B1 (ja) 任意区間で速度変更が可能な揺動動作機能を有する数値制御装置
AU596465B2 (en) Multistroke punching method and apparatus therefor
JP2001225115A (ja) プレス機械
JP2006122944A (ja) ダイクッション制御装置
JP2007111704A (ja) ダイクッション制御装置
JP2016047540A (ja) 高速位置決め機能を有するレーザ加工装置
CN110573332B (zh) 冲压系统
JP3818730B2 (ja) サーボプレスのモーション制御装置とその制御方法
JP5396055B2 (ja) プレス機のマーキング制御方法及びその装置
JP5947574B2 (ja) 回転モーション設定方法及びプレス
WO1998043802A1 (fr) Dispositif de commande du deplacement etage dans une servopresse, et procede de commande associe
JP2002144099A (ja) サーボモータ駆動プレス機械
JP2020019048A (ja) プレス機の帯状ワーク移送装置及び帯状ワーク移送装置の移送パラメータ設定方法
JP2019067394A (ja) 制御装置、工作機械、制御方法及びコンピュータプログラム
JP4188626B2 (ja) プレス機械の加工制御システム
JP3159659B2 (ja) トランスファ装置の制御方法
JP2001198632A (ja) パンチプレス
JPH06182599A (ja) プレス制御装置
JPH04367400A (ja) プレス制御方法及びその装置
JP2020082084A (ja) パンチプレス及びパンチの破損検出方法
JP4698250B2 (ja) プレス制御装置
JPH09155688A (ja) ワーク移動制御装置
JP2010284657A (ja) アクティブダンパーの制御装置及び方法
JP2006015398A (ja) パンチプレスの制御方法およびその装置
JP2738313B2 (ja) トグル式パンチプレスの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110922

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130325

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130924

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131021

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5396055

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350