JP2010086829A - 単室型固体酸化物形燃料電池及びそのスタック構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】単室型においても、スタック化した場合のセル段数を抑え、小型でありながら、高出力化が可能な固体酸化物形燃料電池及びそのスタック構造を提供する。
【解決手段】本発明に係る単室型固体酸化物形燃料電池は、同じ軸方向に延びる少なくとも1つの第1の貫通孔、及び少なくとも1つの第2の貫通孔が形成され、第1及び第2の貫通孔が両端部において開口する電解質と、第1の貫通孔の内壁面に形成された燃料極と、第2の貫通孔の内壁面に形成された空気極と、を備え、第1及び第2の貫通孔は隣接して配置され、燃料極及び空気極が接触しないように配置されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、単室型固体酸化物形燃料電池及びそのスタック構造に関する。
従来より、固体酸化物形燃料電池 のセルデザインとして、平板型、円筒型などが提案されている。平板型セルは、板状の電解質の表面及び裏面に燃料極及び空気極をそれぞれ配置したものであり、こうして形成されたセルはセパレーターを介して複数個積層された状態で使用される。セパレーターは各セルに供給される燃料ガスと酸化剤ガスとを分離する役割を果たしている。また、各セルとセパレーターとの間にはガスシールが施されている(例えば、特許文献1)。
一方、円筒型セルは、円筒形の電解質の外周面及び内周面に燃料極及び空気極をそれぞれ配置したものであり、円筒縦縞型、円筒横縞型などが提案されている(例えば、特許文献2)。
特開平5−3045号公報(第1頁、第6図) 特開平5−94830号公報(第1頁、第1図)
上記のように、平板型及び円筒形の固体酸化物形燃料電池においては、複数のセルをスタックすることで、高い出力を得ることができるが、単セルとしては、電極の反応面積を大きく取ることが出来ず、高出力化のためには、スタックのセル段数が多くなり、大容量のスタックとなり、しいては、単セル数の増大により、高コスト化するという問題があった。また、単室型は燃料ガスと酸化剤ガスの混合ガスで発電できるため、平板型で必要なシールが必要なく、スタック構造が簡素化する利点がある。しかし、燃料ガスと酸化剤ガスを分離した、いわゆる、二室型よりも燃料ガスが希釈した状況で発電するため、低出力となる問題があり、高出力化のためには、スタックのセル段数が二室型よりも更に多くなるという問題があった。
上記のような現状から、スタック化をした場合、セル段数を抑え、小型でありながら、高出力化が可能な固体酸化物形燃料電池が要望されていた。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、単室型においても、スタック化した場合にセル段数を抑え、小型でありながら、高出力化が可能な固体酸化物形燃料電池及びそのスタック構造を提供することを目的とする。
本発明に係る固体酸化物形燃料電池は、上記問題を解決するためになされたものであり、同じ軸方向に延びる少なくとも1つの第1の貫通孔、及び少なくとも1つの第2の貫通孔が形成され、前記第1及び第2の貫通孔が両端部において開口する電解質と、前記第1の貫通孔の内壁面に形成された燃料極と、前記第2の貫通孔の内壁面に形成された空気極と、を備え、前記第1及び第2の貫通孔は隣接して配置され、前記燃料極と空気極とが接触しないように配置され、燃料ガスと酸化剤ガスの混合ガスで発電する。
この構成によれば、電解質に複数の貫通孔を形成し、これら貫通孔の内壁面に燃料極と空気極をそれぞれ形成している。そして、燃料極が形成された第1の貫通孔と、空気極が形成された第2の貫通孔とを隣接させている。そのため、各貫通孔に燃料ガスと酸化剤ガスの混合ガスを供給すれば、燃料極、空気極、及びその間の隔壁を形成する電解質によって発電が行われる。このように、電解質の中に複数の貫通孔を形成し、その中に燃料極及び空気極を形成しているため、貫通孔を小さくし、貫通孔の数を増やすことで、電極の反応面積が大きくなり、高出力な単セルとなり、スタックにした際に小型化を図ることができる。
本発明においては、電解質と貫通孔の構造は種々のものを選択することができる。貫通孔の断面形状は特には限定されず、円形、楕円、多角形状など種々の形状が可能である。また、貫通孔は必ずしも直線状に延びていなくてもよく、ガスが流通できればよい。さらに、各貫通孔の断面を多角形状に形成し、全体としてハニカム構造にすることもできる。これにより、電池の剛性が向上し、耐衝撃性能が向上する。
上記電池において、電解質は、ガス不透過性であってもよいし、ガスを透過する多孔質材料によって形成することもできる。多孔質材料で形成する場合、電解質の一端部における第1の貫通孔の開口を閉鎖するとともに、電解質の他端部における第2の貫通孔の開口を閉鎖することができる。この構成によれば、次の効果を得ることができる。すなわち、電解質の一端部において開口しているのは、第2の貫通孔であるので、燃料ガスと酸化剤ガスの混合ガスを第2の貫通孔に供給すると、この混合ガスは、まず空気極に接触し反応する。これにより、混合ガスのうち、主として酸素が消費されるため、第2の貫通孔内のガスは、燃料ガスがリッチな状態になる。その後、この混合ガスは、多孔質材料からなる電解質、つまり第1及び第2貫通孔間の隔壁を通過して第1の貫通孔内に流入する。第1の貫通孔内では、燃料ガスがリッチな混合ガスが燃料極と接触し、その後、電解質の他端部から外部へ排出される。したがって、単室型の電池でありながら、燃料極への燃料ガスの供給効率が高くなり、高出力化を図ることができる。
上記燃料電池は、次のように構成することができる。すなわち、燃料極を、第1の貫通孔の内壁面から延ばして電解質の他端部の端面に形成し、空気極を、第2の貫通孔の内壁面から延ばして電解質の一端部の端面に形成する。この構成によれば、燃料電池をスタック化する場合には、複数の燃料電池の一端部と他端部とを接触させるだけで、燃料極と空気極が接触するため、簡単に直列に接続することができる。
或いは、燃料極に接続され、第1の貫通孔の内壁面から延び電解質の他端部の端面に形成される第1集電体と、空気極に接続され、第2の貫通孔の内壁面から延び電解質の一端部の端面に形成される第2集電体と、をさらに設けることもできる。この構成により、上記と同様に、燃料電池をスタック化する場合には、複数の燃料電池の一端部と他端部とを接触させるだけで、燃料極と空気極が接触する。このような、集電体は、例えば、Agを含有する材料で形成することができる。
また、本発明に係る固体酸化物形燃料電池のスタック構造は、上述した複数の固体酸化物形燃料電池を備えており、これら複数の固体酸化物形燃料電池が、一端部と他端部とが互いに向き合うように、軸方向に並んで配置され、一端部と他端部とにおいて、隣接する固体酸化物形燃料電池の燃料極と空気極とが電気的に接続されている。
スタック化する場合には、少なくとも1つの第3集電体をさらに設けることができ、隣接する前記固体酸化物形燃料電池の燃料極と空気極とを、第3集電体を介して電気的に接続することができる。この場合、集電体は、種々のものを用いることができるが、隣接する電池間でガスの流通を妨げないようにすることが必要である。例えば、電解質の端部の一部にのみ集電体を形成したり、所定のパターンを有するようにすることができる。或いは、集電体をメッシュ状に形成することができる。
本発明によれば、単室型においても、スタックのセル段数を抑え、小型でありながら、高出力化が可能になる。
(第1実施形態)
本発明に係る固体酸化物形燃料電池の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係る固体酸化物形燃料電池の斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る固体酸化物形燃料電池は、直方体状に形成された電解質1を備えており、この電解質1には上端部11と下端部12とを貫通する4つの貫通孔13,14が形成されている。4つの貫通孔13,14は、断面が矩形状に形成され、格子状に整列している。ここでは、4つの貫通孔を2つに分け、図1の右奥及び左手前の貫通孔を第1貫通孔13、図1の左奥及び右手前の貫通孔を第2貫通孔14と称することとする。
図2は、図1のA−A線断面図(a)、図1の上端から見た平面図(b)、図1の下端から見た平面図(c)であり、図3は図2(a)のB−B線断面図である。図2及び図3に示すように、各第1貫通孔13の内壁面には、燃料極2が塗布されている。一方、各第2貫通孔14の内壁面には空気極3が塗布されている。図2(b)に示すように、電解質1の上端部11の端面には、第1貫通孔13の内壁面から延びる燃料極2がほぼ全面に塗布されている。一方、図2(c)に示すように、電解質1の下端部12の端面には、第2貫通孔14から延びる空気極3がほぼ全面に塗布されている。ここで、燃料極2と空気極3とは互いに接触しないように、塗布されている。すなわち、図3に示すように、第1貫通孔13内の燃料極2は、電解質1の下端部12まで延びておらず、その手前で終端している。同様に、空気極3は電解質1の上端部11の手前で終端している。こうして、燃料極2と空気極3との間には隙間15を形成している。
続いて、上記燃料電池を構成する材料について説明する。電解質1の材料としては、固体酸化物形燃料電池の電解質として公知のものを使用することができ、例えば、サマリウムやガドリニウム等をドープしたセリア系酸化物、ストロンチウムやマグネシウムをドープしたランタン・ガレード系酸化物、スカンジウムやイットリウムを含むジルコニア系酸化物などの酸素イオン伝導性セラミックス材料を用いることができる。また、電解質1は緻密または多孔質のいずれの材料でも形成することができる。
電解質1、燃料極2及び空気極3は、セラミックス粉末材料により形成することができる。このとき用いられる粉末の平均粒径は、好ましくは10nm〜100μmであり、さらに好ましくは50nm〜50μmであり、特に好ましくは100nm〜10μmである。なお、平均粒径は、例えば、JISZ8901にしたがって計測することができる。
燃料極2は、例えば、金属触媒と酸化物イオン導電体からなるセラミックス粉末材料との混合物を用いることができる。このとき用いられる金属触媒としては、ニッケル、鉄、コバルトや、貴金属(白金、ルテニウム、パラジウム等)等の還元性雰囲気中で安定で、水素酸化活性を有する材料を用いることができる。また、酸化物イオン導電体としては、蛍石型構造又はペロブスカイト型構造を有するものを好ましく用いることができる。蛍石型構造を有するものとしては、例えばサマリウムやガドリニウム等をドープしたセリア系酸化物、スカンジウムやイットリウムを含むジルコニア系酸化物などを挙げることができる。また、ペロブスカイト型構造を有するものとしてはストロンチウムやマグネシウムをドープしたランタン・ガレード系酸化物を挙げることができる。上記材料の中では、酸化物イオン導電体とニッケルとの混合物で、燃料極を形成することが好ましい。なお、酸化物イオン導電体からなるセラミックス材料とニッケルとの混合形態は、物理的な混合形態であってもよいし、ニッケルへの粉末修飾またはセラミックス材料へのニッケル修飾などの形態であってもよい。また、上述したセラミックス材料は、1種類を単独で、或いは2種類以上を混合して使用することができる。また、燃料極2は、金属触媒を単体で用いて構成することもできる。
空気極3を形成するセラミックス粉末材料としては、例えば、ペロブスカイト型構造等を有するCo,Fe,Ni,Cr又はMn等からなる金属酸化物を用いることができる。具体的には(Sm,Sr)CoO3,(La,Sr)MnO3,(La,Sr)CoO3,(La,Sr)(Fe,Co)O3,(La,Sr)(Fe,Co,Ni)O3などの酸化物が挙げられ、好ましくは、(La,Sr)(Fe,Co)O3である。上述したセラミックス材料は、1種を単独で、或いは2種以上を混合して使用することができる。
上記燃料極2、及び空気極3は、例えば、ウエットコ−ティング法によって形成することができる。ウエットコ−ティング法としては、ディップコート法等が例示できる。その際、これら燃料極2及び空気極3は、ペースト状にする必要があり、上述した材料を主成分として、さらにバインダー樹脂、有機溶媒などが適量加えられることにより形成される。より詳細には、上記主成分とバインダー樹脂との混合において、上記主成分が50〜95重量%となるように、バインダー樹脂等を加えることが好ましい。
次に、上記のように構成された固体酸化物形燃料電池の製造方法の一例について説明する。ここでは、ディップコート法によって電極を形成する方法について説明する。
まず、上記の電解質粉末材料をバインダ−と混練し、4つの貫通孔13,14を形成するように押出し成形し、公知の条件で焼結することにより直方体状の電解質1を準備する。続いて、燃料極ペースト、空気極ペーストを収容した容器をそれぞれ準備する。そして、電解質1において空気極3を形成すべき領域にマスキングした後、電解質1を容器に沈め、燃料極ペーストを電解質表面に塗布する。その後、所定時間、所定温度で乾燥・焼結して燃料極2を形成する。次に、電解質1において燃料極2が形成された領域及び隙間15を形成すべき領域にマスキングした後、電解質1を容器に沈め、空気極ペーストを電解質表面に塗布する。その後、所定時間、所定温度で乾燥・焼結して空気極3を形成する。こうして、燃料電池が完成する。
上記のように構成された燃料電池は、次のように発電が行われる。まず、図3に示すように、水素、又はメタン、エタンなどの炭化水素からなる燃料ガスと、空気などの酸化剤ガスとの混合ガスGを、電解質1の上面から各貫通孔13,14に供給する。これにより、第1貫通孔13に供給された混合ガスGは、燃料極2に接触し、第2貫通14に供給された混合ガスは空気極3に接触する。このとき、燃料極2及び空気極3がそれぞれ、混合ガスG中の燃料ガス及び酸化剤ガスと選択的に反応するめ、燃料極2と空気極3との間で、電解質1を介した酸素イオン伝導が起こり、発電が行われる。
以上のように、本実施形態によれば、電解質1に複数の貫通孔13,14を形成し、これら貫通孔13,14の内壁面に燃料極2と空気極3をそれぞれ形成している。そのため、1つの電解質1に対して複数の燃料極2及び空気極3を形成することができ、貫通孔を小さくし、貫通孔の数を増やすことで、電極の反応面積が大きくなり、高出力な単セルとなり、スタックにした際に小型化を図ることができる。
ところで、上記のように構成された電池を複数準備すれば、スタック化が可能になる。上記燃料電池は、上端部11及び下端部12の端面に、燃料極2及び空気極3がそれぞれ塗布されている。そのため、複数の電池を準備し、上端部11と他端部12とが対向するように軸方向に並べると、燃料極2と空気極3とが接触するため、複数の電池を簡単に直列に接続することができる。或いは、図4に示すように、隣接する電池の間に集電体4を配置することかできる。この図の例では、メッシュ状の集電体4を配置している。こうすることで、隣接する電池の間に混合ガスを流通させることができる。集電体4を構成する材料と指定は、例えば、Pt,Au,Ag,Ni,Cu,ステンレス系材料等の導電性金属材料,又はLa(Cr,Mg)O,(La,Ca)CrO,(La,Sr)CrOなどのランタン・クロマイト系等の導電性金属酸化物材料によって形成することができ、例えば、Agの様に、電解質及び電極よりも、低温で溶融する材料を用いた場合、各単セルを集電体と重ね合わせた後に、焼結して一体化してもよい。これらのうちの1種を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る固体酸化物形燃料電池の第2実施形態について説明する。この本実施形態が第1実施形態の燃料電池と異なるのは、電解質の材料、及び貫通孔のいくつかの開口に蓋部材を取り付けている点であり、その他の構成は同じであるため、同一の符号を付してその説明を省略する。以下、この燃料電池について図5及び図6を参照しつつ説明する。図5は、この燃料電池を上端から見た平面図(a)、及び下端から見た平面図(b)であり、図6は図5(a)のC−C線断面図である。
図5及び図6に示すように、この燃料電池においては、電解質1の上端部の第1貫通孔13の開口に蓋部材5を取り付けて閉鎖している。また、電解質1の下端部の第2貫通孔14の開口に蓋部材5を取り付けて閉鎖している。これら蓋部材5は、ガス不透過性の材料で形成され、例えば、ガラス系の材料やシリカやアルミナなどを含有したセラミックス系の材料で形成することができる。また、この実施形態で用いる電解質1は、多孔質材料で形成されており、ガスが透過するようになっている。
上記のように構成された燃料電池は、次のように発電が行われる。まず、図6に示すように、第1実施形態と同様に、燃料ガスと酸化剤ガスとの混合ガスGを、電解質1の上端部から第2貫通孔14に供給する。これにより、混合ガスは、まず空気極3に接触し、混合ガスGのうち、酸素が消費される。そのため、第2貫通孔14内のガスは、燃料ガスがリッチな状態になる。その後、この混合ガスGは、電解質1、つまり第1及び第2貫通孔13,14の間の隔壁を通過して第1貫通孔13内に流入する。第1貫通孔13内では、燃料ガスがリッチな混合ガスGが燃料極2と接触する。その後、混合ガスGは、第1貫通孔13を介して、電解質1の下端部12から外部へ排出される。以上の過程において、混合ガスG中の燃料ガス及び酸化剤ガスと各電極2,3とが選択的に反応するめ、燃料極2と空気極3との間で、電解質1を介した酸素イオン伝導が起こり、発電が行われる。
以上のように、本実施形態によれば、この構成によれば、電解質1を多孔質材料により形成し、混合ガスGをまず第2の貫通孔内で空気極と反応させた後、第1の貫通孔内に流入するように構成している。そのため、第1貫通孔13内に流入する混合ガスGは、燃料ガスがリッチな状態になる。したがって、単室型の電池でありながら、燃料極2への燃料ガスの供給効率が高くなり、高出力化を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記各実施形態においては、燃料極2及び空気極3を貫通孔の開口周縁まで延ばすように形成しているが、貫通孔の開口周縁に集電体を設けてもよい。例えば、図7に示すように、第1実施形態で示した燃料電池の開口周縁に、集電体を設けることができる。この例では、第1貫通孔13の上端の開口周縁に燃料極2を覆うように、第1集電体6を形成している。また、第2貫通孔14の下端の開口周縁には、空気極3を覆うように第2集電体7を形成している。さらに、図8に示すようにすることもできる。この例では、燃料極2及び空気極3を貫通孔13,14の内部にのみ形成する。そして、燃料極2の上端部から第1貫通孔13の上端の開口周縁まで延びる第1集電体6を形成する。同様にして、空気極3の下端部から第2貫通孔14の下端の開口周縁まで延びる第2集電体7を形成する。このような集電体6,7を設けてもスタック化が容易になり、また集電効率が向上する。また、これら集電体6,7を構成する材料は、Agのほか、上述した集電体の材料とすることができる。
また、上記各実施形態では、電解質1に4つの断面矩形状の貫通孔を形成しているが、これに限定されるものではなく、貫通孔の数、形状は特には限定されない。例えば、貫通孔を多角形状に形成するとともに、全体としてハニカム構造とすれば、電池の剛性が向上し、耐衝撃性能が向上する。
本発明に係る固体酸化物形燃料電池の第1実施形態を示す斜視図である。 図1のA−A線断面図(a)、図1の上端から見た平面図(b)、図1の下端から見た平面図(c)である。 図2(a)のB−B線断面図である。 図1の固体酸化物形燃料電池のスタック構造を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る燃料電池を上端から見た平面図(a)、及び下端から見た平面図(b)である。 図5(a)のC−C線断面図である。 図1に示す固体酸化物形燃料電池の他の例を示す断面図である。 図1に示す固体酸化物形燃料電池の他の例を示す断面図である。
符号の説明
1 電解質
11 上端部(一端部)
12 下端部(他端部)
13 第1貫通孔
14 第2貫通孔
2 燃料極
3 空気極
4 集電体(第3集電体)
5 蓋部材
6 第1集電体
7 第2集電体

Claims (9)

  1. 同じ軸方向に延びる少なくとも1つの第1の貫通孔、及び少なくとも1つの第2の貫通孔が形成され、前記第1及び第2の貫通孔が両端部において開口する電解質と、
    前記第1の貫通孔の内壁面に形成された燃料極と、
    前記第2の貫通孔の内壁面に形成された空気極と、を備え、
    前記第1及び第2の貫通孔は隣接して配置され、
    前記燃料極と空気極とが接触しないように配置され、
    燃料ガスと酸化剤ガスの混合ガスで発電する単室型固体酸化物形燃料電池。
  2. 前記電解質が多孔質材料によって形成される請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池。
  3. 前記電解質の一端部における前記第1の貫通孔の開口が閉鎖されるとともに、前記電解質の他端部における第2の貫通孔の開口が閉鎖されている、請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池。
  4. 前記燃料極は、前記第1の貫通孔の内壁面から延び前記電解質の他端部の端面に形成され、
    前記空気極は、前記第2の貫通孔の内壁面から延び前記電解質の一端部の端面に形成されている、請求項1から3のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池。
  5. 前記燃料極に接続され、前記第1の貫通孔の内壁面から延び前記電解質の他端部の端面に形成される第1集電体と、
    前記空気極に接続され、前記第2の貫通孔の内壁面から延び前記電解質の一端部の端面に形成される第2集電体と、
    をさらに備えている、請求項1から3のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池。
  6. 前記第1及び第2集電体がAgを含有する、請求項5に記載の固体酸化物形燃料電池。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の複数の固体酸化物形燃料電池を備えており、
    前記複数の固体酸化物形燃料電池は、前記一端部と他端部とが互いに向き合うように、前記軸方向に並んで配置され、
    前記一端部と他端部とにおいて、隣接する前記固体酸化物形燃料電池の燃料極と空気極とが電気的に接続されている、固体酸化物形燃料電池のスタック構造。
  8. 少なくとも1つの第3集電体をさらに備え、
    隣接する前記固体酸化物形燃料電池の燃料極と空気極とは、前記第3集電体を介して電気的に接続されている、請求項7に記載の固体酸化物形燃料電池のスタック構造。
  9. 前記第3集電体は、メッシュ状に形成されている、請求項8に記載の固体酸化物形燃料電池のスタック構造。
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