JP2009093803A - 単室型燃料電池 - Google Patents

単室型燃料電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2009093803A
JP2009093803A JP2007260186A JP2007260186A JP2009093803A JP 2009093803 A JP2009093803 A JP 2009093803A JP 2007260186 A JP2007260186 A JP 2007260186A JP 2007260186 A JP2007260186 A JP 2007260186A JP 2009093803 A JP2009093803 A JP 2009093803A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
fuel cell
electrolyte
chamber fuel
oxidant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007260186A
Other languages
English (en)
Inventor
Keisuke Nagasaka
圭介 永坂
Yoshihisa Tamura
佳久 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2007260186A priority Critical patent/JP2009093803A/ja
Publication of JP2009093803A publication Critical patent/JP2009093803A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】電極の高集積化を容易として、装置全体の小型化を図る。
【解決手段】燃料ガスと酸化剤ガスとの混合ガスによって発電が可能な単室型燃料電池において、所定間隔に複数のスリット22が形成された櫛歯状の電解質板20を複数備え、各電解質板20の少なくとも一方の面に電極30,40を配置すると共に、複数の電解質板20を、各電解質板20のスリット22同士を合わせることで立体的に組み上げた構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとの混合ガスによって発電が可能な単室型燃料電池に関する。
従来、燃料電池は、反応ガスの供給方法に着目すると、燃料ガスと酸化剤ガスを分離した状態で供給する隔室型(二室型)のものと、燃料ガスと酸化剤ガスの混合ガスを供給する単室型のものに分類される。
隔室型の燃料電池は、電解質膜の一方の面に燃料極を、他方の面に酸化剤極を形成し、燃料極側に供給される燃料ガスと酸化剤極側に供給される酸化剤ガスとを電解質膜で分離した状態で発電させるものである。
単室型の燃料電池は、特許文献1〜3に記載されたように、平板状の電解質膜の同一表面上または異なる表面上に、燃料ガスの酸化反応に対する触媒性能の異なる燃料極および酸化剤極を形成し、燃料ガスと酸化剤ガスの混合ガスを用いて発電させるものである。この構成により、燃料ガスと酸化剤ガスとを分離するための構成要素(例えばセパレータ等)が不要となることから、隔室型の燃料電池に比べて装置全体の小型化を図ることができる。
特開2005−63810号公報 特開2005−259590号公報 特開2005−222774号公報
上記構成の単室型の燃料電池において電極の高集積化を図ろうとする場合、一般的には、電極が配置された上記平板状の電解質膜を複数用意して、上下方向(横置きの場合には左右方向)に積層することになる。しかしながら、このように複数積層した構成であっても、まだまだ十分な高集積化を図ることができず、装置全体を十分に小型化することができないという問題があった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、電極の高集積化を容易として、装置全体の小型化を図ることを課題とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
燃料ガスと酸化剤ガスとの混合ガスによって発電が可能な単室型燃料電池において、
所定間隔に複数のスリットが形成された櫛歯状の電解質板を複数備え、
各電解質板の少なくとも一方の面に電極を配置すると共に、
前記複数の電解質板を、各電解質板のスリット同士を合わせることで立体的に組み上げた構成であることを特徴とする単室型燃料電池。
適用例1に記載の単室型燃料電池によれば、電解質板が所定間隔に複数のスリットが形成された櫛歯状となっており、複数の電解質板は、各電解質板のスリット同士を合わせることで立体的に組み上げた構成となっている。このために、電解質板を、縦横の一方側の配列だけではなく、他方側にも配列することが可能となることから、電解質板に配置する電極の高集積化を容易に図ることができる。すなわち、同じ体積の空間により多くの電解質板を組み込むことが可能となることから、電極の高集積化を容易に図ることができる。したがって、適用例1に記載の単室型燃料電池によれば、装置全体の小型化を実現することができるという効果を奏する。
[適用例2]
適用例1に記載の単室型燃料電池であって、前記複数の電解質板を格子状に組み上げた構成である、単室型燃料電池。この構成によれば、電解質板を上下左右の井桁に組み上げることができることから、電極のより一層の高集積化が可能となり、より小型化を実現することができる。
[適用例3]
適用例2に記載の単室型燃料電池であって、前記組み上げられた格子の対角線位置に追加用電解質板を設けた構成である、単室型燃料電池。この構成によれば、同じ体積の空間により一層多くの電解質板を組み込むことが可能となる。したがって、電極の高集積化をより図ることができ、装置全体のより小型化を実現することができる。
[適用例4]
適用例1ないし3のいずれかに記載の単室型燃料電池であって、前記電解質板は固体電解質を材料とする構成である、単室型燃料電池。この構成によれば、固体酸化物型燃料電池を構成することができる。
[適用例5]
適用例1ないし4のいずれかに記載の単室型燃料電池であって、前記複数の電解質板のそれぞれは、前記スリット間の櫛歯部分に、前記電極としての燃料極および酸化剤極を少なくとも1組備える構成である、単室型燃料電池。この構成によれば、櫛歯部分に燃料極および酸化剤極を配置することができることから、高集積化を確実なものとすることができる。
[適用例6]
適用例5に記載の単室型燃料電池であって、
前記櫛歯部分の一方の面に、前記燃料極と前記酸化剤極とが設けられた構成である、単室型燃料電池。
[適用例7]
適用例6に記載の単室型燃料電池であって、
前記燃料極と前記酸化剤極とが櫛歯部分の長手方向に向かって複数組設けられた構成である、単室型燃料電池。
[適用例8]
適用例5に記載の単室型燃料電池であって、
前記櫛歯部分の一方の面に前記燃料極が、他方の面に前記酸化剤極がそれぞれ設けられた構成である、単室型燃料電池。
適用例6ないし8のそれぞれに記載の単室型燃料電池によれば、電極パターンを効率的に配置することができる。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、本発明の単室型燃料電池を備える燃料電池システムなどの形態で実現することが可能である。
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
A.第1実施例:
A−1.電解質−電極接合体の構成:
図1は、本発明の第1実施例としての単室型燃料電池に用いられる電解質−電極接合体10を示す斜視図である。図示するように、電解質−電極接合体10は、板状の電解質からなる電解質板20と、電解質板20の一方の面に形成される燃料極(アノード)30および酸化剤極(カソード)40とを備える。
電解質板20は、詳細には、等間隔に複数のスリット22が形成された櫛歯形状をしており、そのスリット22の長さ(図中y方向の長さ)lは、縦方向(図中y方向)の幅wの2分の1となっている。スリット22の形状は、長尺な直方体の形である。図示の例では、スリット22は、4本設けられているが、これは一例であり、より多い本数でもより少ない本数でもよい。なお、隣り合うスリット22の間の部分を、この明細書では「櫛歯部分」と呼ぶ。本実施例では、櫛歯部分24の幅tは5[mm]であり、スリット22の幅sは1[mm]である。電解質板20の厚さuは、1[mm]程度である。なおこれらの数値は一例であり、これらの値に限定されるものではない。また、上記スリット22は、必ずしも完全な等間隔でなくてもよく、これに換えて、略(ほぼ)等間隔に形成してもよい。さらには、等間隔である必要もなく、一つ置きに間隔を換えた構成等の所定間隔としてもよい。
燃料極30および酸化剤極40は、水素または炭化水素系の燃料ガスの酸化反応に対する触媒性能の異なる電極であり、対となって電極対Eを構成している。電極対Eは、1つの櫛歯部分24に対して1つ設けられた構成となっており、櫛歯部分24から櫛歯のない部分に直線状に延びている。本実施例では、燃料極30および酸化剤極40は、それぞれ長尺な長方形状であり、所定の距離を置いて平行に配置されている。ここで、所定の距離は1[mm]〜1[μm]である。
上記のように構成された電解質−電極接合体10の材質は次の通りのものである。電解質板20の材料としては、例えば(Ce,Sm)O2,(Ce,Gd)O2等のセリア系酸化物,(La,Sr)(Ga,Mg)O3等のランタン・ガレード系酸化物,スカンジウム安定化ジルコニア(ScSZ),イットリア安定化ジルコニア(YSZ)等のジルコニア系酸化物などの酸素イオン伝導性セラミックス系材料を用いることができる。これにより、電解質−電極接合体10は、固体酸化物形燃料電池を構成することができる。なお、上記の例以外にも、電解質板20の材料として、固体酸化物型燃料電池の電解質として公知のものを使用することができる。
燃料極30および酸化剤極40は、セラミックス粉末材料により形成することができる。燃料極30を形成するセラミックス粉末材料としては、例えば、ニッケルと酸素イオン伝導性材料との混合物を用いることができる。このとき用いられる酸素イオン伝導性材料としては、例えば(Ce,Sm)O2,(Ce,Gd)O2などのセリア系酸化物、(La,Sr)(Ga,Mg)O3などのランタンガレード系酸化物、スカンジウム安定化ジルコニア(ScSZ)やイットリア安定化ジルコニア(YSZ)などのジルコニア系酸化物などの酸素イオン伝導性セラミックス材料を挙げることができ、このようなセラミックス材料と、ニッケルとの混合物で燃料極30を形成することが好ましい。このうち、ニッケル−セリア系酸化物のサーメットで燃料極30を形成することが特に好ましい。なお、酸素イオン伝導性セラミックス材料とニッケルとの混合形態は、物理的な混合形態であってもよいし、ニッケルへの粉末修飾などの形態であってもよい。また、上述したセラミックス材料は、1種を単独で、或いは2種以上を混合して使用することができる。
酸化剤極40を形成するセラミックス粉末材料としては、例えば、ペロブスカイト型金属酸化物を使用することができる。具体的には(Sm,Sr)CoO3,(La,Sr)MnO3,(La,Sr)CoO3,(La,Sr)(Fe,Co)O3,(La,Sr)(Fe,Co,Ni)O3などを挙げることができる。これらセラミックス粉末は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を混合して使用することもできる。
上記燃料極30および酸化剤極40は、上述した材料を主成分として、さらにワニス、感光性高分子、有機溶媒などが適量加えられることにより形成される。なお、上記燃料極30および酸化剤極40は、上述した材料に限る必要はなく、炭化水素の酸化反応に対する触媒性能(活性度)が互いに異なる組み合わせを選択することができれば、他の材料を使用することができる。すなわち、燃料極として機能する活性度が高い側の材料と、酸化剤極として機能する活性度が低い側の材料とを得ることができれば、いずれの材料も自由に選択することができる。
上述した燃料極30および酸化剤極40用の粉末材料を主成分として、これらそれぞれにワニス、感光性高分子、有機溶媒などを適量加えて混練し、燃料極ペースト、酸化剤極ペーストをそれぞれ作成し、燃料極ペースト、酸化剤極ペーストをそれぞれスクリーン印刷法により電解質板20に塗布した後、所定の時間および温度で乾燥・焼結し、燃料極30および酸化剤極40を作成する。
以上のように構成された電解質−電極接合体10を複数用意して、それらを組み合わせることにより、本実施例の単室型燃料電池は作成される。
図2は、2枚の電解質−電極接合体10の組み合わせの一例を示す斜視図である。図示するように、2枚の電解質−電極接合体10A,10Bは、互いの電解質板20に形成された1つのスリット22同士が噛合するようにして、両者の間が垂直となるように組み合わされる。組み合わせの手法は次の通りのものである。まず、スリット22が開いている側の面10sが互いに向かい合うように、一方の電解質−電極接合体10Aを横方向に、他方の電解質−電極接合体10Bを縦方向に配置する。その後、一方の電解質−電極接合体10Aの一つのスリット22Aと他方の電解質−電極接合体10Bの一つのスリット22Bが噛合するように両者10A,10Bを組み合わせる。この結果、上述したように、2枚の電解質−電極接合体10は、互いの間が垂直となるように立体的に組み上げられる。
上記スリット同士の噛合は、接着剤を使用することなく、スリット22とスリット22をかみ合わせて接合する。なお、噛合した後に接着剤で固定するようにしてもよい。
上記電解質−電極接合体10の組み合わせ後、一方の電解質−電極接合体10Aが備える電極対Eと他方の電解質−電極接合体10Bが備える電極対Eとは直列接続されることが好ましく、両者の間は必要に応じてインターコネクタ50により電気的に接続されている。すなわち、一方の電解質−電極接合体10Aが備える酸化剤極40と他方の電解質−電極接合体10Bが備える燃料極30との間にインターコネクタ50は架設される。
インターコネクタ50は、Ag系合金(Ag−Ge,Ag−Si等)、又はLa(Cr,Mg)O3,(La,Ca)CrO3,(La,Sr)CrO3などのランタン・クロマイト系等の導電性セラミックス材料によって形成することができる。
A−2.単室型燃料電池の構成:
図3は、上記の組み合わせの手法を用いて得られた第1実施例の単室型燃料電池100を示す斜視図である。図示するように、単室型燃料電池100は、電解質−電極接合体10を縦方向に4枚(図示の便宜からうち1枚は破線で記載)、横方向に4枚(図示の便宜からうち1枚は破線で記載)を組み合わせたもので、全体として格子状に組み上げられている。なお、図3中においては、燃料極30、酸化剤極40およびインターコネクタ50は省略してある。電解質−電極接合体10の組み合わせの手法は上記のものである。
すなわち、単室型燃料電池100においては、各電解質−電極接合体10に備えられるスリット22の全て(図1の例では4本)に対して、他の電解質−電極接合体10に備えられるスリット22が合わされるように構成されている。この結果、格子を構成する単位正方形は、一辺の長さが櫛歯部分24の幅tという最小の大きさとなり、組み上げられた格子は最も緻密なものとなる。
図4は、単室型燃料電池100における電極対Eの直列接続の様子を示す説明図である。この図は、単室型燃料電池100を図3におけるy方向から見た状態を模式的に示すものである。図2で前述した組み合わせの手法によれば、横方向に配置された4枚の電解質板20においては、格子の区画(格子点と格子点の間)毎に、左側に酸化剤極40が、右側に燃料極30が配置されるとともに、縦方向に配置された4枚の電解質板20においては、格子の区画毎に、上側に酸化剤極40が、下側に燃料極30が配置されることになる。なお、図4中においては、図示の便宜から燃料極30および酸化剤極40は一部だけを記載しているが、実際は全ての区画のそれぞれに1組の燃料極30と酸化剤極40とが配置されている。
格子における第2行目、第3列目の単位正方形Aに着目すると、図2を用いて前述したように、単位正方形Aの左辺において下側に配置された燃料極30と、単位正方形Aの下辺において左側に配置された酸化剤極40との間が、インターコネクタ50により接続されている。さらに、単位正方形Aの下辺において右側に配置された燃料極30と、単位正方形Aの右下に位置する単位正方形Bの左辺において上側に配置された酸化剤極40との間がインターコネクタ50により接続されている。
このようにして、格子における単位正方形の左辺に配置されている1組の電極対Eと下辺に配置されている1組の電極対Eとを、対象となる単位正方形を右下方向に移動しつつ順に直列接続することができる。この結果、集電端子62から集電端子64に至る複数の電極対Eを直接接続する回路を得ることができる。なお、図示においては、集電端子66から集電端子68に至る回路を含めて2回路だけを記載したが、実際は、全ての区画の電極対Eを適宜直列接続しながら、集電端子により外部に取り出し可能となっている。
上記のように構成された単室型燃料電池100においては、図3におけるy軸方向に、メタン、エタン等の炭化水素系を含む燃料ガスと、酸素を含む酸化剤ガスとしての空気との混合ガスを高温の状態(例えば、400〜1000℃)で供給する。これにより、各電極対Eにおける燃料極30と酸化剤極40との間の電解質板20の表層付近で、酸素イオン伝導が起こって発電が行われる。なお、燃料ガスとしては、炭化水素系に換えて水素そのものとしてもよい。
A−3:実施例の効果:
本実施例の単室型燃料電池100によれば、電解質板20が等間隔に複数のスリット22が形成された櫛歯状となっており、複数の電解質板20は、各電解質板20のスリット22同士を合わせることで格子状に組み上げた構成となっている。このために、電解質板を、縦横の一方側の配列だけではなく、他方側にも配列することが可能となることから、電解質板20に配置する電極30,40(燃料極30、酸化剤極40)の高集積化を容易に図ることができる。すなわち、同じ体積の空間により多くの電解質板20を組み込むことが可能となることから、電極30,40の高集積化を容易に図ることができる。したがって、本実施例の単室型燃料電池100によれば、装置全体の小型化を実現することができるという効果を奏する。また、電極30,40の高集積化を図ることで、電池出力を高めることもできる。
特に本実施例では、複数の電解質板20を格子状に組み上げた構成であることから、電解質板20は上下左右の井桁に組み上げられることから、より一層の高集積化が可能となり、より小型化を実現することができる。
なお、本実施例では、スリット同士を接着剤を使用することなく噛み合わせるだけで組み立てを行っているが、これは、単室型の燃料電池であることから燃料ガスと酸化剤ガスとを区分けする必要がないため、シール性の確保が不要であるからである。換言すれば、二室型の燃料電池においては、本発明のように、所定間隔に複数のスリットが形成された櫛歯状の電解質板を組み合わせることはあり得ない構成である。
B.第2実施例:
図5は、第2実施例の単室型燃料電池200を示す斜視図である。本実施例の単室型燃料電池200は、第1実施例の単室型燃料電池100と同一の構成を備えると共に、さらに格子の各単位正方形に追加用電解質板270が挿入された構成となっている。なお、図5においては、追加用電解質板270の形状がよく判るように、追加用電解質板270を1つだけ引き抜いた状態を示した。
追加用電解質板270は、長方形の板であり、第1実施例の電解質板20と同一の材質を備える。追加用電解質板270の一方の面には、1組の燃料極280および酸化剤極290が形成されている。燃料極280および酸化剤極290は、第1実施例の燃料極30および酸化剤極40と同様のもので、長尺な長方形状で所定の距離を置いて1組配置されている。なお、燃料極280および酸化剤極290の形成される面は、図示のものに限る必要はなく、他方の面としてもよい。追加用電解質板270は、格子の単位正方形における対角線位置に填め込まれる。追加用電解質板270の接合は、接着剤を使用することなく、対角線の長さに追加用電解質板270の幅を合わせることでなされる。なお、填め込んだ後に接着剤で固定するようにしてもよい。
以上のように構成された第2実施例の単室型燃料電池200は、第1実施例と同様に、同じ体積の空間に多くの電解質板を組み込むことが可能となることから、電極の高集積化を容易に図ることができる。特に本実施例では、第1実施例と比較して、追加用電解質板270が付加されていることから、同じ体積の空間により一層多くの電解質板を組み込むことが可能となる。したがって、電極の高集積化をより図ることができ、装置全体のより小型化を実現することができる。
図6は、第2実施例の変形例としての単室型燃料電池300を示す斜視図である。この変形例では、追加用電解質板370を、2枚の平板を十字状に組み合わせた形状とした。材質は第2実施例の追加用電解質板270と同じものである。1つの平板部分に、第2実施例と同様に1組の燃料極380および酸化剤極390が形成され、他の平板部分に他の1組の燃料極392および酸化剤極394が形成される。
この第2実施例の変形例の単室型燃料電池200は、第2実施例と比較しても、より多くの電解質板を組み込むことが可能となる。したがって、電極の高集積化をより一層図ることができ、装置全体のより一層の小型化を実現することができる。
C.他の実施形態:
なお、本発明は上記した実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。
(1)変形例1:
図7は、上記第1,第2実施例の変形例1としての燃料極430および酸化剤極440を示す斜視図である。第1,第2実施例では、燃料極30および酸化剤極40はそれぞれ長尺な長方形状であったが、これに換えて、図7に示すように、燃料極430および酸化剤極440をそれぞれ櫛歯状の形としてもよい。この構成では、互いの櫛歯部分432,442が相手側の櫛歯間の凹み部分444,434に位置するようにして、燃料極430と酸化剤極440との間は微小な距離を置いて離間している。
この変形例1によれば、燃料極430と酸化剤極440との間の対向する部分を大きくとることができることから、電極の反応部分を増やすことができる。したがって、電池性能を向上することができる。
(2)変形例2:
図8は、上記第1,第2実施例の変形例2としての燃料極530および酸化剤極540を示す斜視図である。第1,第2実施例では、1つの櫛歯部分24に対して1組の燃料極30および酸化剤極40が設けられた構成であったが、これに換えて、図8に示すように、電解質板520の1つの櫛歯部分524に対して、燃料極530および酸化剤極540を複数組設ける構成としてもよい。すなわち、燃料極530および酸化剤極540は、櫛歯部分524の長手方向に向かって複数組形成されている。各組の燃料極530および酸化剤極540はインターコネクタ550により直列接続されている。この変形例2によれば、燃料極530と酸化剤極540からなる電極対の数を増大することができることから、電池出力を高めることができる。
(3)変形例3:
図9は、上記第1,第2実施例の変形例3としての燃料極630および酸化剤極640を示す斜視図である。第1,第2実施例では、燃料極30および酸化剤極40は櫛歯部分の一方の面に設けられていたが、これに換えて、図8に示す様に、電解質板620の櫛歯部分624の一方の面624aに燃料極630が、他方の面624bに酸化剤極640がそれぞれ設けられた構成としてもよい。この場合には、電解質板620の厚さはできるだけ薄い方が好ましい。ただし、電解質板620が自立できるだけの強度は必要である。具体的には、厚さは1〜0.5[mm]である。この変形例3によれば、燃料極630および酸化剤極640を形成する工程を容易とすることができる。
(4)変形例4:
図10は、上記第1,第2実施例の変形例4における電解質板720を示す斜視図である。第1,第2実施例では、電解質板20は、平板の1辺側だけにスリット22が形成されている構成であったが、これに換えて、図10に示すように、電解質板720の1辺側とそれに対向する1辺側との両方にスリット722を設ける構成としてもよい。
この変形例4によれば、電解質板720を立体的に様々な形に組み上げることが可能となり、同じ体積の空間により多くの電解質板を組み込むことも可能となる。なお、この構成においては、スリット722の長さを電解質板720の縦方向の幅の4分の1とすることで、電解質板720の組み合わせを容易とすることができる。
(5)変形例5:
上記第1,第2実施例では、電解質板20に形成するスリット22の長さlは、電解質板20の縦方向の幅wの2分の1となっていたが、これに換えて、3分の1等の他の長さとしてもよい。
(6)変形例6:
上記第1,第2実施例では、電解質板20に設けられたスリット22の全てを使用して複数の電解質板20の組み合わせを行っていたが、これに換えて、一つ置きにスリット22を使用するようにして、格子の単位正方形の一辺の長さを、櫛歯部分24の幅tの2倍となるようにしてもよい。
(7)変形例7:
上記第1,第2実施例では、複数の電解質板を格子状に組み上げていたが、これに換えて、他の形としてもよく、要は立体的に組み上げた構成であればどのような構成としてもよい。例えば、図2に示すように、縦、横に1枚ずつを組み合わせただけの構成でもよいし、格子に換えて繰り返しの単位が三角形となる構成としてもよい。
(8)変形例8:
上記第1,第2実施例では、電極ペースト(燃料極ペースト、酸化剤ペースト)をスクリーン印刷することにより、電解質板に電極を形成していたが、これに換えて、電極ペーストをへら等により塗布することにより電極を形成してもよいし、スプレーによって塗布することにより電極を形成してもよい。
(9)変形例9:
上記第1,第2実施例では、単室型燃料電池100の組み立てに用いる複数の電解質−電極接合体10を全て同一の構成としていたが、これに替えて、格子を作るための横置き用の電解質−電極接合体と縦置き用の電解質−電極接合体とを異なった構成としてもよい。例えば、横置き用の電解質−電極接合体と縦置き用の電解質−電極接合体とで、隣接するスリットの間隔を異なるものとして、格子の矩形が長方形となる構成としてもよい。
あるいは、横置き用の電解質−電極接合体と縦置き用の電解質−電極接合体とで、電解質板に配置する燃料極と酸化剤極の位置を逆にした構成としてもよい。すなわち、横置き用の電解質−電極接合体を図1に示したものと同一の構成とし、縦置き用の電解質−電極接合体を図1に示したものにおいて、燃料極30と酸化剤極40との位置を入れ替えた構成としてもよい。この構成によって、図11に示すように、格子の単位正方形の内側に配列された4つの電極対Eを直列接続として集電することが可能となる。
すなわち、所定間隔に複数のスリットが形成された櫛歯状の電解質板を用意できれば、それらは同一である必要はなく、また、電解質板に配置する電極は、電解質板によって異なる形状としてもよい。要は、所定間隔に複数のスリットが形成された櫛歯状の電解質板を複数備え、複数の電解質板を、各電解質板のスリット同士を合わせることで立体的に組み上げた構成であり、各電解質板の少なくとも一方の面に電極が配置された構成であればどのような構成であってもよい。
本発明の第1実施例としての単室型燃料電池に用いられる電解質−電極接合体10を示す斜視図である。 2枚の電解質−電極接合体10の組み合わせの一例を示す斜視図である。 単室型燃料電池100を示す斜視図である。 単室型燃料電池100における電極対Eの直列接続の様子を示す説明図である。 第2実施例の単室型燃料電池200を示す斜視図である。 第2実施例の変形例としての単室型燃料電池300を示す斜視図である。 変形例1としての燃料極430および酸化剤極440を示す斜視図である。 変形例2としての燃料極530および酸化剤極540を示す斜視図である。 変形例3としての燃料極630および酸化剤極640を示す斜視図である。 変形例4における電解質板720を示す斜視図である。 変形例8の単室型燃料電池800を示す説明図である。
符号の説明
10…電解質−電極接合体
20…電解質板
22…スリット
24…櫛歯部分
30…燃料極
40…酸化剤極
50…インターコネクタ
62…集電端子
64…集電端子
66…集電端子
68…集電端子
100…単室型燃料電池
200…単室型燃料電池
270…追加用電解質板
280…燃料極
290…酸化剤極
300…単室型燃料電池
370…追加用電解質板
380…燃料極
390…酸化剤極
392…燃料極
394…酸化剤極
430…燃料極
440…酸化剤極
520…電解質板
524…櫛歯部分
530…燃料極
540…酸化剤極
550…インターコネクタ
620…電解質板
624…櫛歯部分
630…燃料極
640…酸化剤極
720…電解質板
722…スリット

Claims (8)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスとの混合ガスによって発電が可能な単室型燃料電池において、
    所定間隔に複数のスリットが形成された櫛歯状の電解質板を複数備え、
    各電解質板の少なくとも一方の面に電極を配置すると共に、
    前記複数の電解質板を、各電解質板のスリット同士を合わせることで立体的に組み上げた構成であることを特徴とする単室型燃料電池。
  2. 請求項1に記載の単室型燃料電池であって、
    前記複数の電解質板を格子状に組み上げた構成である、単室型燃料電池。
  3. 請求項2に記載の単室型燃料電池であって、
    前記組み上げられた格子の対角線位置に追加用電解質板を設けた構成である、単室型燃料電池。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の単室型燃料電池であって、
    前記電解質板は固体電解質を材料とする構成である、単室型燃料電池。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の単室型燃料電池であって、
    前記複数の電解質板のそれぞれは、
    前記スリット間の櫛歯部分に、前記電極としての燃料極および酸化剤極を少なくとも1組備える構成である、単室型燃料電池。
  6. 請求項5に記載の単室型燃料電池であって、
    前記櫛歯部分の一方の面に、前記燃料極と前記酸化剤極とが設けられた構成である、単室型燃料電池。
  7. 請求項6に記載の単室型燃料電池であって、
    前記燃料極と前記酸化剤極とが櫛歯部分の長手方向に向かって複数組設けられた構成である、単室型燃料電池。
  8. 請求項5に記載の単室型燃料電池であって、
    前記櫛歯部分の一方の面に前記燃料極が、他方の面に前記酸化剤極がそれぞれ設けられた構成である、単室型燃料電池。
JP2007260186A 2007-10-03 2007-10-03 単室型燃料電池 Pending JP2009093803A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007260186A JP2009093803A (ja) 2007-10-03 2007-10-03 単室型燃料電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007260186A JP2009093803A (ja) 2007-10-03 2007-10-03 単室型燃料電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009093803A true JP2009093803A (ja) 2009-04-30

Family

ID=40665610

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007260186A Pending JP2009093803A (ja) 2007-10-03 2007-10-03 単室型燃料電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009093803A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010086829A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Dainippon Printing Co Ltd 単室型固体酸化物形燃料電池及びそのスタック構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010086829A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Dainippon Printing Co Ltd 単室型固体酸化物形燃料電池及びそのスタック構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107408711B (zh) 燃料电池堆
JP6502726B2 (ja) 平板型燃料電池
JP5708923B2 (ja) 燃料電池セル及び燃料電池
JP2013012399A (ja) 燃料電池セル装置
JP2010086762A (ja) 固体酸化物形燃料電池
JP2011165374A (ja) 固体酸化物形燃料電池のセル
JP2009093803A (ja) 単室型燃料電池
JP6169932B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池セル
JP5028763B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池及びその製造方法
JP2008084551A (ja) スタック用治具及びこれを用いた単室型固体酸化物形燃料電池のスタック構造
JP2016039004A (ja) 燃料電池
JP2009093802A (ja) 単室型燃料電池
JP2003288904A (ja) 電気化学素子及び酸素濃縮器並びに燃料電池
JP2015064931A (ja) 燃料電池
JP5062786B1 (ja) 燃料電池の構造体
JP5256598B2 (ja) 単室型固体酸化物形燃料電池及びそのスタック構造
JP5122676B1 (ja) 燃料電池の構造体
JP2006252941A (ja) 燃料電池
JP2009059520A (ja) 単室型燃料電池およびその製造方法
JP2007329018A (ja) 固体酸化物形燃料電池用絶縁部品及び固体酸化物形燃料電池
JP4583107B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池スタック
JP6021126B2 (ja) 燃料電池
JP2014089865A (ja) 燃料電池セルスタックおよび燃料電池セルスタックユニット
JP2014029843A (ja) 燃料電池の構造体
JP2010086808A (ja) 単室型固体酸化物形燃料電池及びそのスタック構造