JP2010084354A - コンクリート構造体の補修方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】劣化したコンクリート部分を除去したコンクリート構造体に対して、吹付け施工により補修を行い、高耐久なコンクリート構造体を得られる補修方法を提供する。
【解決手段】劣化したコンクリート部分を除去するコンクリートをはつり取る工程と、セメント組成物と水とをモルタルミキサーで練混ぜて吹付けモルタルを調製する工程と、吹付けモルタルをモルタルポンプを用いて圧送する工程と、吹付けモルタルと圧搾空気とを吹付けノズル内部で合流させて、吹付けガンを用いて劣化したコンクリート部分を除去したコンクリート構造体に吹付け施工する工程と、吹付けモルタルを硬化させる工程とを含むコンクリート構造体の補修方法であって、セメント組成物は、セメント、アクリル共重合再乳化形樹脂粉末、膨張材及び収縮低減剤を含むことを特徴とするコンクリート構造体の補修方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、土木・建築業界における劣化したコンクリート部分を除去したコンクリート構造体に対して用いられる吹付けモルタルによるコンクリート構造体の補修方法及びその補修方法によって補修されたコンクリート構造体に関する。
従来の断面修復における施工方法は、モルタルミキサー等で混練し、こてによる塗付け施工が行われていたが、施工に時間を要するだけでなく、厚塗りが困難であり、多大な労力がかかるという課題があった。そこで、特許文献1には、混練した吹付けモルタルをモルタルポンプで圧送し、圧送途中で圧搾空気とを吹付けノズル内部で合流させることより、短時間に大断面に吹付けることができる吹付け施工方法が開示されている。
特許文献2には、吹付けモルタルをモルタルポンプで圧送して吹付ける吹付け装置において、吹付けモルタルを輸送する配管途中に、噴射口の断面形状、噴射口径、噴射角度、噴射口数を規定することで吹付け時の跳ね返りを抑え、均一なモルタル硬化体を得られる吹付け装置が開示されている。
吹付け材料として、特許文献3には流動性が高く、ポンプ圧送性に優れ、材料分離や閉塞を起こさない適度な粘度を有する吹付け材料に関し、ポリビニルアルコール短繊維の添加と水結合材重量比、細骨材と結合材の重量比、最骨材の最大粒径、単位水量、練り上がり時の空気量、減水剤量を規定した配合からなる吹付け材料が開示されている。
特許文献4には、吹付け時の跳ね返りや脱落を抑え、施工後のひび割れを低減させるのに優れた吹付け材料に関し、セメント、超微粉末物質、増粘剤、ポリマー、膨張材、及び混合骨材を含有してなる吹付け材料が開示されている。
特許文献5には、水への分散性、モルタルの温度依存性が改善された吹付け材料に関し、セメント、珪砂、再乳化樹脂粉末、粉末分散剤及び消泡剤からなる吹付け材料が開示され、分散剤として非イオン系界面活性剤を用いることにより、混練時の水に対する再乳化樹脂粉末への分散性及びポリマーセメントモルタルの温度依存性が改善されたことが開示されている。
特開平9−296453号 特開2007−168224号 特開2002−193653号 特開2003−342053号 特開2006−44949号
本発明は、土木・建築業界における劣化したコンクリート部分を除去したコンクリート構造体に対して、吹付け施工により優れたコンクリート構造体への補修を行い、さらにポンプ圧送性に優れ、材料分離や閉塞を起こすことなく、吹付けモルタルを均一に厚付けすることが可能で、かつ吹付け後に初期ひび割れが発生せず、硬化収縮量が少なく、高い接着耐久性を有するコンクリート構造体が得られるコンクリート構造体の補修方法を得ることを目的とした。
本発明者らは、上記の課題に対して鋭意検討を行い、特定のコンクリート構造体の補修方法により、ポンプ圧送性に優れ、材料分離や閉塞を起こすことなく、吹付けモルタルを均一に厚付けすることが可能で、かつ吹付け後に初期ひび割れが発生せず、硬化収縮量が少なく、高い接着耐久性を有するコンクリート構造体が得られるコンクリート構造体の補修方法を見出して本発明を完成した。
即ち、本発明の第一は、劣化したコンクリート部分を除去するコンクリートをはつり取る工程と、セメント組成物と水とをモルタルミキサーで練混ぜて吹付けモルタルを調製する工程と、吹付けモルタルをモルタルポンプを用いて圧送する工程と、吹付けモルタルと圧搾空気とを吹付けノズル内部で合流させて、吹付けガンを用いて劣化したコンクリート部分を除去したコンクリート構造体に吹付け施工する工程と、吹付けモルタルを硬化させる工程とを含むコンクリート構造体の補修方法であって、セメント組成物は、セメント、アクリル共重合再乳化形樹脂粉末、膨張材及び収縮低減剤を含むことを特徴とするコンクリート構造体の補修方法である。
さらに本発明の第二は、
本発明のコンクリート構造体の補修方法によって補修されたコンクリート構造体である。
本発明のコンクリート構造体の補修方法の好ましい様態を以下に示す。これらは複数組み合わせることができる。
1)アクリル共重合再乳化形樹脂粉末は、アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合再乳化形樹脂粉末であること。
2)アクリル共重合再乳化形樹脂粉末は、カチオン系のアクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合再乳化形樹脂粉末であること。
3)アクリル共重合再乳化形樹脂粉末は、樹脂粉末の1次粒子の平均粒径が0.2〜0.8μmであり、樹脂粉末の1次粒子表面がポリビニルアルコールの水溶性保護コロイドで被覆されていること
4)セメント組成物は、さらにホルマイト系粘土鉱物を含むこと。
5)セメント組成物は、さらに流動化剤を含むこと。
6)セメント組成物は、さらに細骨材と繊維を含むこと。
7)吹付けモルタルを圧送するモルタルポンプが、スクイズ式モルタルポンプまたはスネーク式モルタルポンプであること。
8)吹付けモルタルを吹付ける吹付けノズルが、スプレーガンまたはリングガンであること。
9)セメント組成物は、劣化したコンクリート部分を除去したコンクリート構造体の補修に用いられること。
本発明のコンクリート構造体の補修方法は、所定のセメント組成物を用いることによって、ポンプ圧送性に優れ、ポンプ圧送過程で材料分離やホースの閉塞を起こすことなく、均一に厚付け施工することができる吹付けモルタルを得ることができる。該モルタルの硬化物は、硬化収縮量が少なく、かつ高い接着耐久性(湿潤時、温冷繰り返し試験後)を有しており、補修箇所のみならず、補修箇所を含むコンクリート構造体に、高い耐久性を付与することができる。
また、本発明のコンクリート構造体の補修方法は、所定の吹付け装置と吹付け方法を採用することにより、1回の吹付け施工操作により、大量のモルタルを広い面積に、かつ大きな施工厚さに施工することが可能なため、施工効率を大幅に向上させることができる。
したがって、本発明のコンクリート構造体の補修方法によれば、土木・建築業界における劣化したコンクリート構造体の劣化箇所を、効率的かつ効果的に補修することができ、さらに長期の供用に耐えうる優れた耐久性を有するコンクリート構造体を得ることができる。
本発明は、セメント組成物を用いて調製した吹付けモルタルを使用するコンクリート構造体の補修方法である。
本発明では、セメント、アクリル共重合再乳化形樹脂粉末、膨張材及び収縮低減剤を含むセメント組成物を使用する。
本発明で用いるセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、シリカセメント、高炉セメント、フライアッシュセメントなどの各種混合セメント、或いはアルミナセメント、膨張セメントなどの特殊セメントなどの土木建築業界で一般に使用されるものを用いることができ、これらを単独で、又は二種以上の混合物として使用することができる。
本発明で用いるアクリル共重合再乳化形樹脂粉末について、その製造方法は、特にその種類・プロセスは限定されず、公知の製造方法で製造されたものを用いることができ、また樹脂粉末としては、ブロッキング防止剤を主に樹脂粉末の表面に付着しているものを好適に用いることができる。
樹脂粉末は、水性ポリマーディスパージョンを噴霧やフリーズドライなどの方法で、溶媒を除去し乾燥した再乳化形の樹脂粉末を用いる。
本発明では、樹脂粉末として保護コロイドアクリルエマルジョンから製造されたアクリル供重合系の再乳化形樹脂粉末を用いることができ、特に、保護コロイドアクリルエマルジョンから製造されたアクリル酸エステル/メタクリル酸エステル供重合体の再乳化形樹脂粉末を用いることができる。
アクリル共重合系の再乳化形樹脂粉末の1次粒子(エマルジョン)の平均粒経は、好ましくは0.2〜0.8μmの範囲であり、更に好ましくは0.25〜0.75μmの範囲であり、より好ましくは0.3〜0.7μmの範囲であり、特に好ましくは0.35〜0.65μmの範囲のものを選択して用いることによって、良好な施工性と、緻密なポリマーフィルムの形成によって得られる優れた接着性や耐久性・耐候性とを併せて得られることから好ましい。
1次粒子の平均粒経が前記範囲のアクリル共重合系の再乳化形樹脂粉末を用いたセメント組成物では、土木・建築業界における劣化したコンクリート部分を除去したコンクリート構造体の補修に用いる断面修復材として使用する場合に、こてを用いたモルタル施工の作業を行う過程で、良好なこて作業性(こて切れ、こて送り、こて伸び、こて離れ)を得ることができる。
樹脂粉末の1次粒径の平均粒径が前記範囲よりも大きい場合、土木・建築業界における劣化したコンクリート部分を除去したコンクリート構造体の補修に用いる断面修復材
に用いる時のモルタルのこて作業性は良好なものの、セメント組成物の硬化体の接着耐久性が低下するため好ましくなく、樹脂粉末の1次粒径の平均粒経が前記範囲よりも小さい場合、接着耐久性は良好なものの、モルタルのこて作業性が悪くなることから好ましくない。
本発明では、アクリル共重合系の再乳化形樹脂粉末100重量%中に再乳化形樹脂粉末の1次粒子が、好ましくは0.1〜1μmの粒子を97質量%以上含み、さらに好ましくは0.15〜0.9μmの粒子を95%以上含み、より好ましくは0.2〜0.8μmの粒子を90質量%以上含み、特に好ましくは0.3〜0.7μmの粒子を75%質量%以上含むものを選択して用いることによって、良好な施工性と、緻密なポリマーフィルムの形成によって得られる優れた接着耐久性や耐久性・耐候性とを併せて得られることから好ましい。
前記範囲の粒径の1次粒子を前記の範囲で含む場合、アクリル共重合系の再乳化形樹脂粉末を用いたセメント組成物では、モルタルのこて作業を行う過程で、良好な作業性を得ることができる。
樹脂粉末の1次粒径の平均粒径が前記範囲よりも大きい場合、モルタルのこて作業性は良好なものの、接着耐久性が低下するため好ましくなく、樹脂粉末の1次粒径の平均粒経が前記範囲よりも小さい場合、接着耐久性は良好なものの、こて作業性が悪くなることから好ましくない。
本発明で用いるアクリル共重合系の再乳化形樹脂粉末は、その1次粒子がポリビニルアルコールの水溶性保護コロイドで被覆されていることが好ましい。
再乳化形樹脂粉末の1次粒子表面が、ポリビニルアルコールの水溶性保護コロイドで被覆されていることによって、再乳化の過程で速やかにかつ均一にもとのエマルジョンの状態(樹脂粉末化前の1次粒子の状態)、すなわち、セメント組成物中に1次粒子が均一に分散した状態を実現することができる。
本発明で用いるアクリル共重合系の再乳化樹脂粉末は、カチオン性、ノニオン性及びアニオン性のものを用いることができ、特に、モルタルとコンクリートとの接着耐久性をより高める効果がより高いことから、カチオン性であることが好ましい。
また、アクリル共重合再乳化形樹脂粉末にアンモニウム塩又は第4級アンモニウム基を導入することにより、カチオン性を付与されたカチオン系のアクリル共重合再乳化形樹脂粉末がより好ましい。
カチオン系のアクリル共重合再乳化形樹脂粉末を用いた場合、カチオンに帯電した荷電ポリマー粒子が、セメント、砂、及び被着体と静電的に引き合って、密着性が向上することにより、モルタルとコンクリートとの接着耐久性がより高まるものと推考される。
本発明では、前記範囲の1次粒子径を前記範囲で含み、かつ、1次粒子の表面がポリビニルアルコールの水溶性保護コロイドで被覆されたアクリル系共重合系の再乳化形樹脂粉末を用いることによって、モルタルのこて作業を行う過程で良好な作業性、接着耐久性に優れた特性を併せて得ることができる。
本発明では、特に、前記範囲の1次粒子径を前記範囲で含み、かつ、1次粒子の表面がポリビニルアルコールの水溶性保護コロイドで被覆され、さらに、カチオン性であるアクリル系共重合系の再乳化形樹脂粉末を選択することによって、モルタルのこて作業を行う過程での作業性や、接着耐久性にさらに優れた特性を得ることができる。
本発明で用いるアクリル系共重合系の再乳化形樹脂粉末は、噴霧乾燥やフリーズドライなどの方法で1次粒子中の溶媒を除去し乾燥した2次粒子の形態で用いられる。
本発明で用いるアクリル共重合系の再乳化形樹脂粉末の2次粒子の粒子径は、好ましくは20〜100μmの範囲であり、さらに好ましくは30〜90μmの範囲であり、より好ましくは45〜85μmの範囲であり、特に好ましくは50〜80μmの範囲であることが、再乳化形樹脂粉末を含むセメント組成物と水とを混練してモルタルにする過程で、再乳化形樹脂粉末の2次粒子がセメント組成物に含まれている細骨材によって解砕されて容易に再分散し、1次粒子が均一に分散した状態になりやすいことから前記範囲の2次粒子径の再乳化形樹脂粉末を用いることが好ましい。
樹脂粉末の2次粒子の粒子径が前記範囲よりも大きい場合、再乳化形樹脂粉末を含むセメント組成物と水とを混練してモルタルにする過程で、再乳化形樹脂粉末の2次粒子が再分散されにくくなり、1次粒子が均一に分散されにくくなることから好ましくなく、樹脂粉末の2次粒子の粒子径が前記範囲よりも小さい場合、工場においてプレミックスしてセメント組成物を製造する際に、再乳化形樹脂粉末が飛散して作業環境が悪くなるなどのハンドリング性が悪くなることから好ましくない。
本発明で用いる再乳化形樹脂粉末は、セメント100質重量部に対して、好ましくは2〜18質量部、より好ましくは2.5〜14質量部、さらに好ましくは3〜13質量部、特に好ましくは3.5〜12質量部の範囲で配合することによって、良好なこて作業性(こて切れ、こて送り、こて伸び、こて離れ)、接着耐久性に優れた特性を併せて得ることができる。
樹脂粉末の配合割合が、前記範囲よりも大きい場合、再乳化形樹脂粉末を含むセメント組成物と水とを混練してモルタルにする過程で、樹脂粉末による巻き込みエアーが多くなるため硬化体の圧縮強度が低下し、また、こて作業性が悪くなることから好ましくなく、樹脂粉末の配合割合が、前記範囲よりも小さい場合、硬化体の圧縮強度は高くなるものの、接着耐久性が低下するため好ましくない。
本発明で用いる膨張材は、金属粉、カルシウムサルフォアルミネート(CSA系)及びCaOを主成分とする石灰系などの膨張材を使用することができ、金属粉、カルシウムサルフォアルミネート系及び石灰系の膨張材から選ばれる2種以上を併用して用いることができる。
カルシウムサルフォアルミネート系膨張材としては、アウインを挙げることができ、石灰系膨張材としては、生石灰、生石灰―石膏混合系及び仮焼ドロマイト等が挙げられ、これらの一種又は二種以上の混合物として使用できる。特に石灰系膨張材としては、生石灰及び/又は生石灰―石膏混合系が好ましい。
膨張材の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で添加することができ、セメント100質量部に対し、好ましくは2〜20質量部、より好ましくは2.5〜18質量部、さらに好ましくは3〜16質量部、特にこのましくは4〜15質量部が好ましく、添加量が少ないと膨張性に寄与せず、添加量が多いと過剰膨張するため、好ましくない。
本発明で用いる収縮低減剤は、ポリオキシアルキレン誘導体を含むアルキレン類の重合体をエーテル化した有機系収縮低減剤を使用することができる。
収縮低減剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で添加することができ、セメント100質量部に対し、好ましくは0.5〜8質量部、より好ましくは0.75〜6質量部、さらに好ましくは1〜5質量部、特に好ましくは1.2〜4質量部の範囲で用いることが好ましく、添加量が前記範囲より少ないと収縮低減への寄与が小さくなり、添加量が前記範囲より多いと強度発現性が低下し、収縮低減効果が頭打ちになると共に、経済的でない。
本発明のコンクリート構造体の補修方法に用いられるセメント組成物は、セメント、アクリル共重合再乳化形樹脂粉末、膨張材及び収縮低減剤のほかに、ホルマイト粘土鉱物、流動化剤、細骨材、繊維及び増粘剤を用いることができる。
本発明で用いるホルマイト粘土鉱物は、アタパルジャイト、セピオライト、パリゴルスカイトなどが挙げられ、一種、又は二種以上の混合物として使用できる。
ホルマイト粘土鉱物は、粒状粘土鉱物や繊維状粘土鉱物を用いることができ、特に、アタパルジャイト、セピオライト、パリゴルスカイトなどの繊維状粘土鉱物を好ましく用いることができる。
特に本発明のセメント組成物は、セメント100重量部に対して、好ましくは0.4〜5質量部、より好ましくは0.6〜4.5質量部、さらに好ましくは0.8〜4.2質量部、特に好ましくは1〜4質量部の範囲で配合することによって、良好なこて作業性(こて切れ、こて送り、こて伸び、こて離れ)、塗着性、厚付け性に優れた特性を併せて得ることができる。
本発明で用いる流動化剤は、減水効果、好適な流動性を併せ持つ、メラミンスルホン酸のホルムアルデヒド縮合物、カゼイン、カゼインカルシウム、ポリカルボン酸系、ポリエーテル系、ポリエーテルカルボン酸などの市販の流動化剤が使用でき、特にポリエーテル系、ポリエーテルカルボン酸などの市販の流動化剤が好ましい。
流動化剤は、使用する水硬性成分に応じて、特性を損なわない範囲で使用でき、セメント100重量部に対して、好ましくは0.02〜0.40質量部、より好ましくは0.03〜0.30質量部、さらに好ましくは0.04〜0.25質量部、特に好ましくは0.06〜0.20質量部の範囲で配合することができる。添加量が少ないと優れた流動性が発現せず、また添加量が多すぎても強度発現性に悪影響を与えるだけでなく、経済的でない。
細骨材としては、珪砂、川砂、海砂、シリカ粉、FCC触媒などの各種無機系触媒の廃材、寒水石、石灰類などが挙げられ、一種または二種以上の混合物として使用でき、2mm以下の径の珪砂、川砂、海砂、シリカ粉、FCC触媒などの各種無機系触媒の廃材、寒水石、石灰類などを用いることが好ましい。
2mm以下の径の細骨材を用いることにより、良好なこて作業性(こて切れ、こて送り、こて伸び、こて離れ)や吹付け性が向上するために好ましく用いることができる。
細骨材は、本発明の特性を損なわない範囲で添加することができ、セメント100質量部に対して、好ましくは0〜200質量部、より好ましくは20〜180質量部、さらに好ましくは40〜170質量部、特に好ましくは60〜160質量部が流動性や硬化体強度発現性などのために好ましい。
本発明では、クラック防止、こて作業性向上のために繊維を用いることができる。
本発明で用いる繊維は、耐アルカリガラス繊維、炭素繊維、ビニロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維などを用いることができ、これらは一種、又は二種以上の混合物として使用できる。
繊維は、建材用を用いることが好ましく、繊維長さは0.5〜15mm程度のものを用いることが好ましい。
本発明のコンクリート構造体の補修方法に用いられるセメント組成物において、クラック防止及びこて作業性向上効果を高めるために、セメント100質量部に対し、好ましくは0.01〜2質量部、より好ましくは0.03〜1.5質量部、さらに好ましくは0.05〜1.2質量部、特に好ましくは0.08〜1質量部が好ましい。添加量が少ないとひび割れ防止に寄与せず、また添加量が多すぎても混練性、施工性が低下するため、好ましくない。
本発明では、厚付け性を向上させるために増粘剤を用いることができる。
本発明で用いる増粘剤は、ヒドロキシメチルセルロースを含むセルロース系、ラテックス系、及び水溶性ポリマー系などの増粘剤を併用して使用することができる。
増粘剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で添加することができ、セメント100質量部に対し、好ましくは0.001〜2質量部、より好ましくは0.005〜1.5質量部、さらに好ましくは0.0075〜1質量部、特に好ましくは0.01〜0.8質量部含むことが好ましい。添加量が多くなると、モルタル粘度が増加して流動性が低下するため好ましくない。
本発明では、セメント及びアクリル共重合系の再乳化型樹脂粉末と、膨張材、収縮低減材、ホルマイト粘土鉱物、流動化剤、細骨材、繊維及び増粘剤などを混合機で混合して、セメント組成物のプレミックス粉体を得ることができる。
本発明で用いるセメント組成物のプレミックス粉体は、所定量の水と混合、攪拌して、水硬性スラリー又は水硬性モルタルを製造することができ、その水硬性スラリー又は水硬性モルタルを硬化させてモルタル硬化物を得ることができる。
本発明で用いるセメント組成物は、用途に応じて、水の配合量を適宜選択することによりフローを調整し、ポンプ圧送性や吹付け特性を好適に調整して用いることができる。
本発明で用いるセメント組成物は、水と配合して混練することにより、吹付け特性に優れた水硬性スラリー又は水硬性モルタルを得ることができる。
本発明で用いるセメント組成物において、水の配合量は、セメント100質量部に対し、好ましくは、10〜100質量部、より好ましくは36〜65質量部、さらに好ましくは37〜60質量部、特に好ましくは38〜55質量部を加えて用いることが好ましい。
水の配合量が10質量部未満では配合時の混練抵抗が増し、またポンプ圧送性が低下するため適当でない。また、100質量部を超えるとモルタル硬化体の強度発現性が低下し、また吹付け施工時の厚付け性も低下するため、水の配合量は前記の好ましい範囲とすることが好ましい。
本発明で用いるセメント組成物は、水量を調整することにより、吹付け用のモルタルとして好適に用いることができる。
本発明で用いるセメント組成物は、水と配合し、混練することにより、ポンプ圧送性に優れ、材料分離やスラリーホースの閉塞を起こすことなく、均一に厚付け施工が可能な吹付けモルタルを得ることができる。さらに、吹付け施工されたモルタルは、初期ひび割れが発生せず、硬化収縮量が少なく、劣化部分を除去したコンクリートとの間に高い接着耐久性が得られる。
本発明のコンクリート構造体の補修方法で用いるモルタルポンプは、特に限定されるものではなく、現在一般に市販されているモルタルポンプを適宜選択して用いることができる。特に、吹付けモルタルをポンプ圧送した場合にホース内のモルタルの詰まりが少なく、均一で良好な仕上りのモルタル吹付け層が安定して得られるスクイズ式モルタルポンプやスネーク式モルタルポンプを好適に用いることができる。
本発明のコンクリート構造体の補修方法で用いるモルタルポンプの吐出量は、好ましくは、10〜140リットル/min、より好ましくは、12〜100リットル/min、さらに好ましくは、14〜90リットル/min、特に好ましくは、16〜80リットル/minの範囲であることが好ましい。
モルタルポンプの吐出量が10リットル/min未満では長距離圧送時に良好な圧送性を安定して得にくいことがあり、また施工効率が低下するため適当でない。また、140リットル/minを超えると、スラリーホース内の圧力が高くなり、閉塞現象を生じることがあるため、モルタルポンプの吐出量は前記の好ましい範囲とすることが好適である。
本発明のコンクリート構造体の補修方法で用いる吹付けノズルは、特に限定されるものではなく、現在一般に市販されている建築用吹付けノズルを、適宜選択して用いることができる。特に、均一に厚付けモルタル層を形成できるスプレーガンやリングガンを好適に用いることができる。
本発明のコンクリート構造体の補修方法で用いる吹付けノズルの口径は、好ましくは、4〜20mm、より好ましくは、5〜19mm、さらに好ましくは、6〜18mm、特に好ましくは、7〜16mmの範囲であることが好ましい。
吹付けノズルの口径が、4mm未満では吹付けモルタルが、吹付けノズル先端で閉塞する可能性が高くなるため適当でない。また、20mmを超えると吹付けモルタルが、吹付けノズル先端から吹き飛ばされず、また吹付けノズル先端からダレが生じることがあるため適当でなく、吹付けノズルの口径は前記の好ましい範囲とすることが好ましい。
本発明で用いるセメント組成物を使用して調製したモルタルを、壁面の一ヶ所に約10cmの円形状に吹付けノズルを用いて吹付けた場合、一回の吹付け操作により、好ましくは、50〜200mm、より好ましくは、60〜180mm、さらに好ましくは、70〜160mm、特に好ましくは、80〜150mmの厚さに吹付けることができる。
一回の吹付け操作での吹付け厚さが、200mmを超えると剥落の可能性が高まるため、前記の好ましい吹付け厚さにモルタルを吹付け施工することが好ましい。
本発明で用いるセメント組成物を使用して調製したモルタルを吹付けた一層目の上に、更に吹付け処理を行って多層の吹付けモルタル層を形成することができる。多層の吹付けモルタルの厚さは、好ましくは、50〜250mm、より好ましくは、70〜230mm、更に好ましくは、85〜210mm、特に好ましくは、100〜200mmの範囲に好ましく吹付けることができる。
多層の吹付けを行った場合、250mmを超えると剥落の可能性が高まるため、前記の好ましい吹付け厚さでモルタルを多層吹付け施工することが好ましい。
本発明で用いるセメント組成物は、土木・建築業界における劣化したコンクリートを除去したコンクリート構造体に対して用いられる吹付けモルタルに好適に使用することができる。
また、本発明のコンクリート構造体の補修方法に好適に用いることができるセメント組成物は、左官材、屋根材、床材、壁材、防水材などのこて塗り用のモルタル、土木構造物の補修や補強に用いる断面修復材やグラウト材などとしても好適に使用することができる。
以下、本発明について実施例に基づいて詳細に説明する。但し、本発明は下記の実施例により制限されるものでない。
(こて塗り作業性の評価)
モルタルをステンレス製こてでラスカット面に約3〜20mm程度の厚みで塗り付け、こて塗り作業性時のモルタルの切れ、送り、伸び、離れ、塗着性の5項目について評価を行う。
1)切れ(こて残り)の評価:5:大変良好、4:良好、3:普通、2:やや不良、1:不良の5段階で行う。
2)送り(重さ)の評価:5:大変良好、4:良好、3:普通、2:やや不良、1:不良の5段階で行う。
3)伸び(塗り面積)の評価:5:大変良好、4:良好、3:普通、2:やや不良、1:不良の5段階で行う。
4)離れ(ベタツキ)の評価:5:大変良好、4:良好、3:普通、2:やや不良、1:不良の5段階で行う。
5)塗着性(塗り厚性)の評価:5:大変良好、4:良好、3:普通、2:やや不良、1:不良の5段階で行う。
(モルタルの評価)
JIS R 5201に準拠して測定する。練り混ぜたモルタルを、乾燥した布でよくぬぐったフローテーブル上に中央の位置に正しく置いたフローコーンに2層に詰める。各層は突き棒の先端がその層の約1/2の深さまで入るよう、全面にわたって各々15回突き、最後に不足分を補い表面をならす。直ちにフローコーンを正しく上の方に取り去り、15秒間に15回の落下運動を与え、モルタルが広がった後の径を最大と認める方向と、これに直角な方向とで測定し、その平均値をmm単位とする無名数の整数で表す。
評価条件は、温度20±2℃、湿度65±5%の環境下で行う。
(モルタル硬化物の評価)
混練したモルタルを硬化させ、硬化体物性を測定した。
接着強度試験(湿潤接着、温冷繰り返し)については、下地板にJIS規格モルタル板を使用して、東日本、中日本、西日本高速道路株式会社日本道路公団規格JHS-416-2004(断面修復材料品質規格試験方法)に準拠して成型、養生、強度試験を行った。
長さ変化試験については、東日本、中日本、西日本高速道路株式会社日本道路公団規格JHS-416-2004(断面修復材料品質規格試験方法)に準拠して成型、養生、長さ変化試験を行った。
(吹付け性の評価)
混練したモルタルをホッパーへ落とし、ポンプで圧送した。
吹付け性の評価については、圧送性試験、図1に示す天井面に設置したPC版(200×1090×2680mm)への天井面厚付け性試験、(東日本、中日本、西日本高速道路株式会社日本道路公団規格JHS-432:2006(断面修復用吹付けモルタルの試験方法)に準拠した振動試験を行った。振動試験は、変位振幅が0.5±0.1mmで制御できる性能を有している振動負荷を与える試験機に大きさが(200×1200×2450mm)の試験体に全振幅0.5mm、振動周波数5Hzを与えた状況下で下側より上向きに吹付けを行った。振動負荷は仕上げ終了後より24時間連続して行った。なお、本吹付け性の評価に用いた吹付け機材一式を表6に示す。
(吹付け後のモルタル硬化体の評価)
吹付け後のモルタルの評価については、東日本、中日本、西日本高速道路株式会社日本道路公団規格JHS-432:2006(断面修復用吹付けモルタルの試験方法)に準拠したひび割れ抵抗性試験、振動試験終了時引張接着性試験を行った。ひび割れ抵抗性試験においては、型枠(L75×75×6×1000)の底面にD13鉄筋を溶接した三角形型鋼製型枠に吹付けを行って試験体を作製した。振動試験終了時引張接着性試験においては、振動試験終了後、直径75φ×高さ150mmの円柱試験体を5本採取し引張接着性試験を行った。
原料は以下のものを使用した。
1)セメント:ポルトランドセメント(普通ポルトランドセメント、宇部三菱セメント社製)。
2)再乳化形樹脂粉末:
・樹脂A:アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体、1次粒子がポリビニアルコールの水溶性保護コロイドで被覆された再乳化形樹脂粉末、カチオンタイプ、ニチゴー・モビニール社製、LDM7100P。
・樹脂B:アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体、1次粒子がポリビニルアルコールの水溶性保護コロイドで被覆された再乳化形樹脂粉末、ノニオンタイプ、ニチゴー・モビニール社製、LDM7000P。
・樹脂C:エチレン/酢酸ビニル共重合体、再乳化形樹脂粉末、日本化成社製、LL5055。
・樹脂D:酢酸ビニル/バーサチック酸ビニルエステル共重合体、再乳化形樹脂粉末、ニチゴー・モビニール社製、DM200。
3)ホルマイト系粘土鉱物:アタパルジャイト、ユニオン化成社製。
4)流動化剤 :ポリカル系流動化剤、日本油脂社製。
5)骨材 :細骨材(5号珪砂、6号珪砂、寒水石)
6)繊維 :ビニロン繊維(クラレ社製、長さ6mm)
7)増粘剤 :セルロース系増粘剤、信越化学社製。
8)収縮低減剤 :ポリエーテル系収縮低減剤、日本油脂社製。
9)膨張材 :カルシウムサルフォアルミネート(CSA系)膨張材、太平洋マテリアル社製。
[実験例1〜5、比較例1〜5]
温度20℃、相対湿度65%の条件化で、セメント組成物に、表1に示す配合量の水を加え、3分間ホバートミキサーにて混練を行ってモルタルを調製した。得られたモルタルを用いて、こて塗り作業性の評価を行った結果を表2に示す。また、モルタル硬化物の長さ変化試験および接着強度試験の評価を行った結果を表3及び表4に示す。
Figure 2010084354
Figure 2010084354
Figure 2010084354
Figure 2010084354
[実施例1〜5]
セメント組成物に、表5に示す配合量の水を加え、3分間ミキサーにて混練を行い、モルタルを調整した。更に、表5の実施例2を用いて、表6に示す吹付け機材を使用して吹付け性の評価を行った。吹付け性の評価として、圧送性試験、図1に示す天井面に設置したPC版(200×1090×2680mm)への天井面厚付け性試験、東日本、中日本、西日本高速道路株式会社日本道路公団規格JHS-432:2006(断面修復用吹付けモルタルの試験方法)に準拠した振動試験を行った。圧送性試験、図1に示す天井面に設置したPC版(200×1090×2680mm)への天井面厚付け性試験、JHS-432:2006(断面修復用吹付けモルタルの試験方法)に準拠した振動試験、ひび割れ抵抗性試験、振動試験終了時引張接着性試験の結果を表6に示す。
Figure 2010084354
Figure 2010084354

注1) 不可 : 材料分離の為閉塞
可 : 圧送可能(ポンプの脈動有)
良好 : 圧送良好
注2)東日本、中日本、西日本高速道路株式会社日本道路公団規格JHS-432:2006(断面修復用吹付けモルタルの試験方法)に準拠
(1)樹脂成分としてエチレン/酢酸ビニル共重合体の樹脂粉末を使用した比較例3、及び樹脂粉として酢酸ビニル/バーサチック酸ビニルエステル共重合体の樹脂粉末を使用した比較例4、いずれも良好なこて塗り作業性が得られなかった。
(2)樹脂成分としてアクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体で1次粒子がポリビニルアルコールの水溶性保護コロイドで被覆された再乳化形樹脂粉末を使用した実験例1、実験例2いずれも良好なこて塗り作業性を得ることができた。
(3)収縮低減剤を使用しなかった比較例2、膨張材を使用しなかった比較例3いずれも、長さ変化率が実験例1、実験例2と比較して劣っていた。
(4)樹脂成分としてエチレン/酢酸ビニル共重合体の樹脂粉末を使用した比較例3、及び樹脂粉として酢酸ビニル/バーサチック酸ビニルエステル共重合体の樹脂粉末を使用した比較例4いずれも温冷繰り返し接着強度において、実験例1、実験例2と比較して小さかった。特に、樹脂成分量を2倍に増やした実験例3、実験例4と比較例5との接着強度の差はより顕著であった。
(5)樹脂成分としてアクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体で1次粒子がポリビニルアルコールの水溶性保護コロイドで被覆された再乳化形樹脂粉末を使用した実施例1及び実施例2のセメント組成物を用いることによって、実施例3、実施例4及び実施例5に示すように、良好な圧送性と、天井面への厚付け性とが得られた。
天井面に設置したPC板への天井面厚付け性試験の概要を模式的に示す図である。

Claims (10)

  1. 劣化したコンクリート部分を除去するコンクリートをはつり取る工程と、セメント組成物と水とをモルタルミキサーで練混ぜて吹付けモルタルを調製する工程と、吹付けモルタルをモルタルポンプを用いて圧送する工程と、吹付けモルタルと圧搾空気とを吹付けノズル内部で合流させて、吹付けガンを用いて劣化したコンクリート部分を除去したコンクリート構造体に吹付け施工する工程と、吹付けモルタルを硬化させる工程とを含むコンクリート構造体の補修方法であって、セメント組成物は、セメント、アクリル共重合再乳化形樹脂粉末、膨張材及び収縮低減剤を含むことを特徴とするコンクリート構造体の補修方法。
  2. アクリル共重合再乳化形樹脂粉末は、アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合再乳化形樹脂粉末であることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート構造体の補修方法。
  3. アクリル共重合再乳化形樹脂粉末は、カチオン系のアクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合再乳化形樹脂粉末であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンクリート構造体の補修方法。
  4. アクリル共重合再乳化形樹脂粉末は、樹脂粉末の1次粒子の平均粒径が0.2〜0.8μmであり、樹脂粉末の1次粒子表面がポリビニルアルコールの水溶性保護コロイドで被覆されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンクリート構造体の補修方法。
  5. セメント組成物は、さらにホルマイト粘土鉱物を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンクリート構造体の補修方法。
  6. セメント組成物は、さらに流動化剤を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のコンクリート構造体の補修方法。
  7. セメント組成物は、さらに細骨材と繊維とを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のコンクリート構造体の補修方法。
  8. 吹付けモルタルを圧送するモルタルポンプが、スクイズ式モルタルポンプまたはスネーク式モルタルポンプであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のコンクリート構造体の補修方法。
  9. 吹付けモルタルを吹付ける吹付けノズルが、スプレーガンまたはリングガンであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のコンクリート構造体の補修方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のコンクリート構造体の補修方法によって補修されたコンクリート構造体。
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