JP6283215B2 - 水硬性材料用混和剤およびその利用 - Google Patents

水硬性材料用混和剤およびその利用 Download PDF

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Description

本発明は、水硬性材料用混和剤およびその利用に関する。
建築材料、特に鏝(こて)で塗布する左官材等で使用される水硬性材料では、古くは天然物の『つのまた』等の海藻のりを混和剤として加えることにより、塗布時において良好な作業性等が確保されていた。その後、半合成高分子としてメチルセルロースに代表される水溶性セルロースエーテル(水溶性アルキルセルロース、水溶性ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、水溶性ヒドロキシアルキルセルロース等)が開発され、現在では一般的に使用されている。
しかし、当該水溶性セルロースエーテルにより、ある程度の鏝塗り時の作業性が向上したものの、十分ではなかった。
そのため、水溶性セルロースエーテルに助剤を加え、保水性、作業性等の検討がされている。例えば、特許文献1にはポリアクリルアミドおよび/または一部アニオン化したポリアクリルアミド、特許文献2にはセピオライト、特許文献3にはヒドロキシアルキルスターチ、特許文献4にはウエランガムおよび/またはラムサンガム、特許文献5にはヒドロキシプロピル化澱粉および/またはガム若しくはその変性物、特許文献6にはカラギーナン、そして特許文献7には(ポリ)グリセリン部分脂肪酸エステル、特許文献8には糖および/またはその誘導体と、増粘剤および/または流動性向上剤、をそれぞれセルロースエーテルと組み合わせて、保水性、作業性等を向上させる取り組みが開示されている。
しかし、特許文献1〜6記載の助剤は、セルロースエーテルとは別に単独でも増粘効果を有するものであり、保水性はセルロースエーテルのみに依存している。これらの方法において保水性を満足させるために混和剤の配合量を調節した場合、助剤の増粘効果も同時に発現し過度に増粘することになる。一般的な左官材としては作業性が悪化し、鏝すべりの向上及び仕上げ後の再修正(概ね施工後の1時間以内)にも不適となる結果となる。
また特許文献7記載の助剤は、流動性を向上し粘性を低減する効果を有するものであるが、実際の鏝すべりや鏝切れは良くなく、うす塗り対応の為にはエマルジョン樹脂やセルロースエーテルの添加が必須となる、しかしその場合、結果としてモルタル中の接着剤成分が増加するため、仕上げ後の再修正が困難となる。
また特許文献8は特定組み合わせに於いて、保水性が極めて高くなる処方を開示したもので、鏝すべり鏝切れの向上及び仕上げ後の再修正への効果は無い。
特開昭60−16849号公報 特開昭60−122758号公報 特開昭61−72663号公報 特開平4−367549号公報 特開平10−36162号公報 特開平11−349364号公報 特開2003−104764号公報 特開2011−98851号公報
本発明の目的は、保水性、鏝すべり性、鏝切れ性及び再接着性防止に優れる水硬性材料用混和剤と、保水性、鏝すべり性、鏝切れ性及び再接着性防止に優れる水硬性材料と、該水硬性材料を硬化させてなり、表面の外観が良好な成型物とを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、水溶性セルロースエーテル及び特定の樹脂粒子を必須とする水硬性材料用混和剤、及びこれを含む水硬性材料であれば、上記目的を達成できることが確認できた。すなわち、本願発明は、水溶性セルロースエーテル(A)及び水不溶性樹脂粒子(B)を必須とする水硬性材料用混和剤であって、前記樹脂粒子(B)の平均粒子径が1〜50μmであり、前記樹脂粒子(B)の比重が0.5〜1.5であり、前記樹脂粒子(B)を1%固形分となるように水に分散し、5C濾紙(JIS P 3801)で減圧濾過した際に、濾紙上に残った樹脂粒子の質量が99.0%以上であり、
前記樹脂粒子(B)1gに30℃の水999gを添加し、30分攪拌した際の粒子径の変化率が30%以下であり、前記セルロースエーテル(A)100重量部に対する、前記樹脂粒子(B)の重量割合が5〜200重量部であり、前記樹脂粒子(B)が、メタクリル樹脂、アクリル樹脂及びナイロン樹脂から選ばれる少なくとも1種である、水硬性材料用混和剤である。
前記セルロースエーテル(A)の2重量%の水溶液の20℃における粘度が50〜100,000mPa・sであると好ましい。
前記セルロースエーテル(A)が、水溶性アルキルセルロース、水溶性ヒドロキシアルキルアルキルセルロース及び水溶性ヒドロキシアルキルセルロースから選ばれる少なくとも1種であると好ましい。
本発明の水硬性材料は、水溶性セルロースエーテル(A)、水不溶性樹脂粒子(B)、水硬性物質及び骨材を必須とする水硬性材料であって、前記樹脂粒子(B)の平均粒子径が1〜50μmであり、前記樹脂粒子(B)の比重が0.5〜1.5であり、前記樹脂粒子(B)を1%固形分となるように水に分散し、5C濾紙(JIS P 3801)で減圧濾過した際に、濾紙上に残った樹脂粒子の質量が99.0%以上であり、
前記樹脂粒子(B)1gに30℃の水999gを添加し、30分攪拌した際の粒子径の変化率が30%以下であり、前記セルロースエーテル(A)100重量部に対する、前記樹脂粒子(B)の重量割合が5〜200重量部であり、
前記樹脂粒子(B)が、メタクリル樹脂、アクリル樹脂及びナイロン樹脂から選ばれる少なくとも1種である
前記セルロースエーテル(A)の2重量%の水溶液の20℃における粘度が50〜100,000mPa・sであると好ましい。
前記セルロースエーテルが、水溶性アルキルセルロース、水溶性ヒドロキシアルキルアルキルセルロースおよび水溶性ヒドロキシアルキルセルロースから選ばれる少なくとも1種であると好ましい。
お、ポリテトラフルオロエチレン樹脂の市販品としては、テフロン(登録商標)がある。
水をさらに含むと好ましい。
本発明の成型物は、本発明の水硬性材料を硬化させてなる。
本発明の水硬性材料用混和剤は、保水性、鏝すべり性、鏝切れ性及び再接着性防止に優れる。本発明の水硬性材料は、保水性、鏝すべり性、鏝切れ性及び再接着性防止に優れる。本発明の成型物は、上記水硬性材料を硬化させて得られ、表面の外観が良好に仕上がる。
〔水硬性材料用混和剤〕
本発明の水硬性材料用混和剤は、水溶性セルロースエーテル及び水不溶性樹脂粒子を必須に含有する。以下、各成分について説明する。
〔水溶性セルロースエーテル(A)〕
水溶性セルロースエーテル(A)(以下、セルロースエーテル(A)ということがある。)は、単独でも保水性、作業性、材料不分離性に寄与し、粘性を調節し適度な作業性を付与する成分である。
前記セルロースエーテル(A)は、水溶性セルロースエーテルであれば、特に限定はないが、水溶性アルキルセルロース、水溶性ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、水溶性ヒドロキシアルキルセルロースが好ましい。
前記アルキルセルロースとしては、特に限定はないが、たとえば、メチルセルロース等が挙げられる。水溶性ヒドロキシアルキルアルキルセルロースとしては、特に限定はないが、たとえば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース等が挙げられる。水溶性ヒドロキシアルキルセルロースとしては、特に限定はないが、たとえば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。上記水溶性セルロースエーテルの中でも、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース等の水溶性ヒドロキシアルキルアルキルセルロースがより好ましい。
前記セルロースエーテル(A)は、水硬性材料用混和剤の中に少なくとも1種類を含有しておればよく、2種類以上のセルロースエーテルを含有していてもよい。市販のセルロースエーテルとしては、たとえば、メトローズSMタイプ(信越化学工業株式会社製)、マーポローズMタイプ(松本油脂製薬株式会社製)等のメチルセルロース;メトローズ60SHタイプ、65SHタイプ、90SHタイプ(信越化学工業株式会社製)、マーポローズ60MPタイプ、65MPタイプ、90MPタイプ(松本油脂製薬株式会社製)等のヒドロキシプロピルメチルセルロースや;メトローズSEBタイプ、SNBタイプ(信越化学工業株式会社製)、マーポローズMEタイプ(松本油脂製薬株式会社製)等の、ヒドロキシエチルメチルセルロースを挙げることができる。
前記セルロースエーテル(A)の粘度(20℃)は、水溶性セルロースエーテルを2重量%含有する水溶液とした場合に、好ましくは50〜100,000mPa・s、より好ましくは100〜98,000mPa・s、さらに好ましくは150〜95,000mPa・s、特に好ましくは200〜93,000mPa・s、最も好ましくは300〜88,000mPa・sである。
粘度が50mPa・sより低い場合は、十分な保水性、適度な増粘性を得るために、配合量を増やす必要があり、過度の凝結遅延が発生し易く、また比較的高価なセルロースエーテルの大量配合はコスト的に不利となる場合がある。
一方、粘度が100,000mPa・sより高い場合は、大きな増粘性があり、保水性と作業性の両立が困難となる場合がある。さらに、現在の技術では、高粘度のセルロースエーテルを工業的に生産することが難しく、コストが非常に高くなり、経済的に有利ではない。
前記セルロースエーテル(A)が多種類から構成される場合、1種類の水溶性セルロースエーテルの粘度が50〜100,000mPa・sの範囲外であっても、別の水溶性セルロースエーテルと混合することにより、粘度を全体として50〜100,000mPa・sとしても良い。
本発明における粘度は、JIS Z 8803に従って測定され、実施例にその詳細を
記載する。
〔水不溶性樹脂粒子(B)〕
本発明に用いられる水不溶性樹脂粒子(B)は、水硬性物質粒子や骨材の流動性向上に寄与する成分であり、保水性や増粘性へは寄与しないが、水硬性材料の流動化作用を向上させ、鏝すべり及び鏝切れに多大な効果を示し、更に施工後の施工面を修正する際にも鏝への接着が少なく修正が容易に可能となる。
軽い鏝すべりや平易な鏝切れの為、当然作業者の疲労は低減し、施工面の修正も容易な為、作業性は大きく向上する。
本発明に用いられる水不溶性樹脂粒子(B)は、水に対して実質的に溶解せず、及びエマルジョン様の分散をせず、静置後沈殿又は浮上が見られ、形状が変形しない樹脂粒子である。
前記樹脂粒子を含む水硬性材料成型物の断面観察の際の電子顕微鏡写真で、その粒子は変形等なく存在する事が確認できることから、施工後の施工面を修正する際にも鏝への接着が少なく修正が可能となる理由は、無機粒子であるセメント粒子や他の骨材粒子等に対する、前記水不溶性樹脂粒子(B)自体によるローリング効果と推察される。
前記水に対して実質的に溶解をしないとは、樹脂粒子を1%固形分となるように水に分散し、5C濾紙(JIS P 3801)で濾過(減圧濾過)した際に、濾紙上に残った樹脂粒子の質量が、99.0%以上であり、且つ、樹脂粒子に大過剰の20〜40℃の水を添加しても、水の添加の前後で粒子径が実質的に変化しないことを意味する。この場合粒子径の変化率が30%以下であるとより好ましく、20%以下であるとさらに好ましく、10%以下であると特に好ましい。
前記樹脂粒子(B)の平均粒子径は1〜50μmである。好ましくは1.1〜45μmであり、より好ましくは1.2〜40μmであり、さらに好ましくは1.3〜35μmであり、特に好ましくは1.6〜30μmであり、最も好ましくは1.8〜25μmである。1μm未満の場合は取扱性が極めて悪くなる事や、製造コストがかかり不適である。50μmを超える場合は流動化作用の低下がみられる為、不適である。
当該粒子径は、一般的にレーザー回折式の粒子径分布測定装置で容易に測定が可能である。(具体的には、日機装株式会社製レーザー回折式粒子径分布測定装置マイクロトラック、日本レーザー株式会社製 同 Helos&Rodos等があげられる。)
なお、ここで言う平均粒子径とは、理論上の体積頻度50%の粒子径を表し、例えば平均粒子径が2μmとは、被測定体である粒子〜粉体状物を、目開き2μmの篩で篩った場合、理論上、篩下が50体積%、篩上が50体積%となることを意味する。
前記樹脂粒子(B)のd90は60μm未満であると、表面のざらつきが低減し、鏝切れ性及び鏝すべり性がさらに向上するため、好ましい。より好ましくはd90<55μmであり、さらに好ましくは50μm未満であり、特に好ましくは45μm未満であり、最も好ましくは40μmである。d90が60μm以上になると流動化作用が低下する可能性がある。
なお、ここで言うd90とは、理論上の体積頻度90%の粒子径を表し、例えばd90=28μmとは、被測定体である粒子〜粉体状物を、目開き28μmの篩で篩った場合、理論上、篩下が90体積%、篩上が10体積%となることを意味する。
前記樹脂粒子(B)の比重は0.5〜1.5であり、好ましくは0.55〜1.45であり、より好ましくは0.6〜1.4であり、さらに好ましくは0.65〜1.35であり、特に好ましくは0.7〜1.3である。比重が0.5未満では、粒子自体の強度が低く変形するため、本願の効果が得られない。比重が1.5を超えると、流動化作用が低下し、本願の効果が得られない。
前記樹脂粒子(B)は架橋構造を有していると、アルカリ性である水硬性材料内において溶解しないため、増粘性を発現することはなく、また接着成分として作用せず、容易に変形しないため、好ましい。
前記樹脂粒子(B)は、水硬材料と容易に結合しないと好ましく、例えば、水硬材料と容易に結合しない樹脂としては、(メタ)アクリル樹脂、ナイロン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂等が挙げられる。この中でも、施工後の施工面を修正する際にも鏝への接着が少なく修正が可能となる観点から、(メタ)アクリル樹脂、ナイロン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂が好ましく、(メタ)アクリル樹脂、ナイロン樹脂、ウレタン樹脂がさらに好ましい。
なお、(メタ)アクリル樹脂とは、メタクリル樹脂およびアクリル樹脂のことをいい、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)やポリアクリロニトリル樹脂(PAN)もこれに含まれる。
これらの樹脂は、水硬材料と容易に結合しないという観点から、共重合であってもよく、好ましい共重合体としては、アクリル−メタアクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂が挙げられる。
前記水硬材料と容易に結合する樹脂としては、シリコーン樹脂が挙げられ、セメントの水硬作用が、水添加より直ぐに始まり、水硬材料と結合する事により、ローリング効果が不充分となり好ましくない場合がある。
水硬材料と容易に結合する粒子としては、Al、Si、Ca、Mg、等の水硬材料の主成分から構成される無機材質による球状粒子が挙げられ、セメントの水硬作用が、水添加より直ぐに始まり、水硬材料と結合する事により、本願の効果は得られない。
前記樹脂粒子(B)は真球状である事が望ましく、真球状の指標として一般的に円形度を用いて規定する事が可能である。
前記円形度は、各種電子顕微鏡またはレーザー顕微鏡で樹脂粒子の平面画像を、画像処理ソフト、(具体的には、三谷商事株式会社製 画像解析ソフト WinROOFや、日鉄住金テクノロジー株式会社製 画像解析ソフト 粒子解析等があげられる。)を使用することにより、容易に得ることが可能である。
前記樹脂粒子(B)の円形度Cとしては0.65以上が好ましい。円形度Cとは以下の一般式(1)で表されるものであり、
C=4πS/L (1)
(但し、Sは平面画像上の粒子の面積、Lは平面画像上の粒子の周囲長である。)
前記樹脂粒子(B)の円形度Cとしては0.65以上が好ましく、より好ましくは0.67以上であり、さらに好ましくは0.69以上であり、特に好ましくは0.71以上である。最も好ましくは0.73以上である。円形度Cの上限は1.0であり、好ましくは0.99であり、より好ましくは0.98である。
円形度Cが0.65未満では、施工後の施工面を再修正する際に再接着性防止に効果がない可能性がある。
前記樹脂粒子(B)の具体例として、特に限定されないが、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子として、マツモトマイクロスフェアーMシリーズ(松本油脂製薬株式会社製)、ポリアクリロニトリル樹脂粒子として、マツモトマイクロスフェアーFシリーズ(松本油脂製薬株式会社製)、エクスパンセルDUシリーズ(アクゾノーベル社製)、アクリル樹脂粒子として、ジュリマーシリーズ(日本純薬株式会社製)、メタアクリル酸エステル樹脂及びスチレン系樹脂粒子としてガンツパール(ガンツ化成工業株式会社製)、ナイロン樹脂粒子としてアミランSP(東レ株式会社製)等があげられる。
また粒子径が本発明範囲を逸脱した、市販の各種樹脂粒子でも、ミクロンセパレーター(ホソカワミクロン株式会社製)や気流分級機(日本ニューマチック工業株式会社製、東洋ハイテック株式会社製)やサイクロン式分級機等で、所定の粒子径に分級することによって、平均粒子径を1〜50μmとした樹脂粒子であれば問題なく使用することができる。
流動化作用とは、添加することで水硬性材料の流動性を向上することができる作用である。セメント業界での減水剤と呼ばれている剤も水硬性材料の流動性を上げ、結果減水効果があるとされている。
セメント業界での減水剤は、後述する減水剤・AE減水剤として記載するが、特に有効な減水剤としてのポリカルボン酸系化合物として、無水マレイン酸、マレイン酸(塩)、マレイン酸エステル等のマレイン酸系化合物;アクリル酸(塩)、メタクリル酸(塩)、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等の(メタ)アクリル酸系化合物;カルボキシル基を有する不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(塩)等の単量体の重合体が挙げられる。ポリカルボン酸系化合物は、一種の単量体の単独重合体でも、二種以上の単量体の共重合体でもよい。また、これらの単量体の一種または二種以上と、スチレンやカルボキシル基を有しない不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体等他のビニル型単量体の一種または二種以上との共重合体でもよい。
これらの減水剤は、主に無機骨材粒子表面、水硬性物質粒子表面へ吸着し、静電反発、立体阻害等の作用により、水硬性材料に含まれる成分、特に水硬性物質の分散を効果的に引き起こし、水硬性材料を流動化させると言われている。つまり高分子分子鎖による静電反発、立体阻害等の作用であり、減水効果に対しては好ましいが、鏝すべりや鏝切れ向上への寄与は少ない。
前記水不溶性樹脂粒子(B)は、無機粒子であるセメント粒子や他の骨材粒子に対し、水に分散された球状粒子自体によるローリング効果で、特異な鏝すべり性や鏝切れ性を表す代わりに、減水作用への寄与はない。
前記セルロースエーテル(A)100重量部に対する、前記樹脂粒子(B)の重量割合は5〜200重量部である。好ましくは6〜190重量部であり、より好ましくは7〜180重量部であり、さらに好ましくは8〜170重量部であり、特に好ましくは10〜160重量部である。5重量部未満では、再接着性防止効果が低下する。200重量部を超えると、保水性や増粘性、材料不分離性や接着強度が弱くなり、さらには凝結遅延性の調節が困難となる。
本発明の水硬性材料用混和剤には、前記セルロースエーテル(A)及び前記樹脂粒子(B)以外に、後述のその他成分を配合してもよい。
水硬性材料用混和剤は、前記セルロースエーテル(A)、前記樹脂粒子(B)及び後述のその他成分を、たとえば、ナウタミキサー混合機(ホソカワミクロン株式会社製)やヘンシェルミキサー混合機(株式会社三井三池鉱業所製)、リボンミキサー混合機(株式会社ダルトン、他各社製)等を用いて混合することによって得られる。
〔水硬性材料〕
本発明の水硬性材料は、水溶性セルロースエーテル(A)、水不溶性樹脂粒子(B)、水硬性物質及び骨材を必須に含む。本発明の水硬性材料は、上記水硬性材料用混和剤を構成する各成分を別々に水硬性物質と混合して得られるものも含まれる。水硬性物質としては、セメントおよび/または石膏が好ましい。
セメントとしては、特に限定はないが、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、低アルカリ形の上記ポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント、白色ポルトランドセメント、超速硬セメント、超微粒子セメント、アルミナセメント、ジェットセメント等が挙げられる。
石膏としては、特に限定はないが、例えば、I型無水石膏、II型無水石膏、III型無水石膏、二水石膏、α型半水膏、β型半水石膏等が挙げられる。
骨材としては、無機骨材及び有機骨材があり、それぞれに篩い分けによって細骨材と粗骨材がある。前記細骨材は、10mm目開きフルイを全通し、且つ5mm目開きフルイ通過したものが85重量%以上からなる無機骨材である。5mm目開きフルイ通過しないものが85重量%を超える粗骨材は、鏝塗作業用の水硬材料としては適さないことがある。
また、無機骨材としては、たとえば、珪砂、珪石粉、高炉スラグ、シリカフューム、フライアッシュ、カオリン焼成物、石灰石粉等を挙げることができ、1種または2種以上を併用してもよい。
骨材は、細骨材よりも粗い粗骨材を含んでもよいが、粗骨材を含まないほうが、鏝塗による成型物の表面性が良好となるので好ましい。
骨材中の粗骨材および細骨材の重量比(粗骨材/細骨材)については、特に限定はないが、好ましくは0.2以下、さらに好ましくは0.15以下、特に好ましくは0.13以下、最も好ましくは0.1以下である。粗骨材/細骨材が0.2超の場合は、鏝塗による成型物の表面性が悪化することがある。
水硬性物質と骨材の配合物は、用途に応じた最適な配合をするべきであるが、水硬性物質であるセメント(または石膏)および骨材の重量比(水硬性物質/骨材)は、後述する軽量骨材を使用又は併用する場合を除いては、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは75/25〜25/85、特に好ましくは70/30〜30/70である。水硬性物質/骨材が80/20を超えると、水硬前後の寸法変化が大きくなり過ぎ不適である。一方、水硬性物質/骨材が20/80より小さいと、得られるセメントまたは石膏成型物の硬化後の強度に問題が発生する場合がある。
また軽量骨材を使用または併用する場合の、水硬性物質と骨材の配合物における水硬性物質/骨材の配合比は、重量比ではなく容量で比較するべきであり、その場合の水硬物質及び骨材の容量比(水硬性物質/骨材)は、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは75/25〜25/85、特に好ましくは70/30〜30/70である。水硬性物質/骨材が80/20を超えると、水硬前後の寸法変化が大きくなり過ぎ不適である。一方、水硬性物質/骨材が20/80より小さいと、得られるセメントまたは石膏成型物の硬化後の強度に問題が発生する場合がある。
水硬性物質の配合量は、必要強度となるように配合すればよく、特に限定はない。また、水硬性材料に対する前記セルロースエーテル(A)及び前記樹脂粒子の重量割合は、0.02〜2.0重量%が好ましく、より好ましくは0.03〜1.9重量%、さらに好ましくは0.04〜1.8重量%、特に好ましくは0.05〜1.7重量%である。2.0重量%を超える場合は、配合量が多くコスト的に不利になる場合があり、0.02重量%未満の場合は、保水性又は作業性等の性能が満足できない場合がある。
〔その他の成分〕
上記で説明した水硬性材料には、下記に説明するその他の成分を、本発明によって得られる効果に大きな悪影響を及ぼさない範囲で、配合することができる。
なお、水硬性材料には、セメントや石膏といった水硬性物質が配合されており、この水硬性物質は水と会合する事で反応が開始してしまうので、施工現場(または付近)で水のみ添加しよく混練し、施工する事が広く行われており、その場合の水硬性材料は建材用プレミックス材料と呼ばれ広く使用されている。この場合の水硬性材料には水をあらかじめ配合されている事は好ましくない。
しかし施工現場(または付近)で水硬性物質と水が会合するようになされる場合の水硬性材料は、その限りではない。
(水硬性材料に配合可能な成分)
水硬性材料の成型物や硬化物の強度向上に用いられ、安全衛生面で影響がないものとして、ガラス繊維等の無機繊維;パルプ、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維等の有機繊維等の繊維状材料を配合できる。
軽量化のために、パーライト等の無機軽量骨材;ポリスチレン系樹脂等の有機発泡材料、有機質中空微小球、EVAチップ等の有機軽量骨材を配合できる。
凝結時間調整剤として、ケイフッ化マグネシウム等のケイフッ化物;ホウ酸等のホウ酸類;グルコン酸、グルコヘプトン酸、クエン酸、酒石酸等のオキシカルボン酸類およびその塩;リグニンスルホン酸、フミン酸、タンニン酸等の高分子有機酸類およびその塩等の凝結遅延剤等を配合できる。
凝結時間調整剤として、また、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の塩化物;チオシアン酸ナトリウム等のチオシアン酸塩;亜硝酸カルシウム、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム等の亜硝酸塩;硝酸カルシウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等の硝酸塩;硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等の硫酸塩;炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;珪酸ナトリウム(水ガラス)等の無機系化合物による凝結促進剤・急結剤等を配合できる。
凝結時間調整剤として、また、ジエタノールアミン(DEA)、トリエタノールアミン(TEA)等のアミン類;ギ酸カルシウム、酢酸カルシウム等の有機酸のカルシウム塩等の有機系化合物による凝結促進剤・急結剤を配合できる。
水硬性材料成型物の水硬前後の過度の収縮を防止するために、ポリプロビレングリコール、ポリプロピレンポリエチレングリコール等のポリアルキレングリコール類、アルコキシポリプロピレングリコールアクリレート類等の収縮低減剤を配合できる。
前記水溶性セルロースエーテル(A)に類似の増粘効果や分離低減効果が期待できるものとして、ポリビニルアルコール;カルボキシメチルセルロース等のセルロース系水溶性高分子;ヒドロキシプロピル化デンプン等のデンプン系高分子;ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ソーダ等のアクリル系水溶性高分子;キサンタンガム、グアガム等のバイオポリマーを増粘剤や分離低減剤として配合する事ができる。
アニオン性アクリル樹脂、EVA(エチレン酢酸ビニルエマルジョン)、PAE(ポリアクリル酸エステルエマルジョン)、PVAC(ポリ酢酸ビニルエマルジョン)、VAVeoVa(酢酸ビニルビニルバーサテートエマルジョン)等の合成樹脂エマルジョン樹脂を増粘剤や分離低減剤として配合する事ができる。また、この合成樹脂エマルジョンをPVA等の乳化剤とともに、スプレードライ等で乾燥し粉体状とした、合成樹脂エマルジョン由来の再乳化型粉末樹脂も増粘剤や分離低減剤として配合する事ができる。
特にEVA、PAE、PVAC、VAVeoVa等の合成樹脂エマルジョンは、接着剤成分でもあり、成型物での各種物性;抗張力、圧縮強度、弾性率、伸度等の、物理特性の向上に非常に有効である。しかし軽い鏝すべりや鏝切れへの寄与は無く、特に成型時、施工後の施工面を修正する際には鏝への付着が高くなる。
合成樹脂エマルジョン由来の再乳化型粉末樹脂も、水硬材料に添加される水でエマルジョン化し、やはり同様の接着剤成分として機能する。
消泡剤として、エチレンオキシド、プロピレンオキシドを主成分とするポリオキシアルキレン系消泡剤、ポリプロピレングリコール系消泡剤や鉱物油系消泡剤、変性シリコーン系消泡剤、ジメチルポリシロキサン等を配合できる。またそれらの液体系消泡剤を含浸させたシリカ粉末である、粉末系の消泡剤を配合できる。
膨張剤として、アルミニウム粉体等を配合できる。また防錆剤、着色剤等を配合できる。
防水剤や撥水剤として、塩化カルシウム、珪酸ナトリウム、珪酸質粉末、ジルコニウム化合物、脂肪酸石鹸、脂肪酸、脂肪酸エステル、またはこれらをエマルジョン化した脂肪酸系化合物や、シリコーンオイル、シリコーンエマルジョン、パラフィン、パラフィンエマルジョン、アスファルトエマルジョン、油含有廃白土、ゴムラテックス等を配合できる。
セメントや骨材の流動化等に寄与し、流動性やワーカービリティを向上させるために、AE剤、減水剤、AE減水剤、流動化剤、高性能AE減水剤等として、以下の成分を配合することができる。
AE剤として、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等を配合できる。
減水剤・AE減水剤として、リグニンスルホン酸塩またはその誘導体、オキシカルボン酸塩、ポリオール誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル誘導体、アルキルアリルスルホン酸塩のホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、ポリカルボン酸系化合物等を配合できる。
流動化剤として、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、ポリカルボン酸系化合物、ポリスチレンスルホン酸塩等を配合できる。
高性能AE減水剤として、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物とリグニンスルホン酸類の混合物や、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物とポリカルボン酸系化合物の混合物、メラミンスルホン酸塩ホルマリン縮合物とスランプロス低減剤の混合物、ポリカルボン酸系化合物、ポリカルボン酸エーテル系化合物、芳香族アミノスルホン酸化合物等を、本発明の効果に悪い影響のない範囲で必要により配合できる。
水硬性材料用混和剤を含有する水硬性材料では、水硬性物質と骨材の配合物を主成分としており、水硬性物質と骨材以外の成分の配合は避けるほうが好ましいことは言うまでもないことである。そのために、水硬性物質と骨材の配合物とそれ以外の成分の重量比(水硬性物質と骨材の配合物/それ以外の成分)は、90/10〜100/0が好ましい。
上記その他の成分を、必要に応じ、水硬性材料用混和剤の時点で混合しておいてもよい。
水硬性材料中に含まれる/又は加えられる水の量は、水硬性材料の種類等に応じて選定され、常用量とすることができるが、水硬性物質と骨材の配合物に対して10〜100重量%の範囲が好ましい。
本発明の水硬性材料は、上記水硬性材料を構成する各成分を別々に水と混合して得られるものも含まれる。
〔成型物〕
本発明の成型物は、上記水硬性材料を硬化させて得られるものであり、たとえば、普通セメントモルタル、コンクリート下地セメントモルタル、ラス下地セメントモルタル、タイル用セメントモルタル、サンドモルタル、耐火被膜用セメントモルタル、左官用セメントモルタル、厚塗り用セメントモルタル、補修材用セメントモルタル、軽量セメントモルタル、SL(セルフレベリング)材用セメントモルタル、石膏プラスター、石膏ボンド、石膏パテ等の硬化物が挙げられ、主に建築材料として利用される。
成型物は、上記水硬性材料を常法によって硬化させて得られる。
なお、本発明の水硬性材料用混和剤、水硬性材料用混和剤を含有する水硬性材料およびその成型物では、アスベストは一切含まれないと最もよい。
以下に、本発明の実施例をその比較例等とともに、具体的な想定施工適用先にあわせた処方と共に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例で用いた材料は、表1に示す。
Figure 0006283215
〔セルロースエーテル(A)の粘度測定〕
本発明における粘度は、20mPa・s以上では単一円筒形粘度計としてB型回転粘度
計を使用して求めた値とし、20mPa・s未満では毛細管粘度計としてキャノン−フェンスケ粘度計を使用して求めた値とする。各粘度測定はJIS Z 8803に従って20℃で行った。
B型回転粘度計を使用した粘度測定の際、%表示で求められる測定値が測定範囲30〜80%の範囲内に収まるよう回転ローターのタイプ、回転数を決定し、測定した。粘度は測定値に各測定条件(回転ローターのタイプ/回転数)での換算乗数をかけて求めた。測定条件候補が複数ある場合は、回転数12rpm>30rpm>6rpm>60rpmの順番で優先的に採用し、それでも一義的に決定しない場合は回転ローターNo.4>No.3>No.2>No.1の順番で優先的に採用し決定した。
上記粘度測定方法に従い、まず本発明のセルロースエーテル(A)に相当するA−1(ヒドロキシプロピルメチルセルロース:マーポローズ 90MP−4000)を2重量%濃度でイオン交換水に溶解させた後、20℃での粘度を測定した。各測定条件(回転ローターのタイプ/回転数)における粘度(測定値)は、
No.4/6rpmで6,500mPa・s(6.5%)、No.4/12rpmで5,250mPa・s(10.5%)、No.4/30rpmで4,040mPa・s(20.2%)、No.4/60rpmで2,970mPa・s(29.7%)、
No.3/6rpmで5,980mPa・s(29.8%)、No.3/12rpmで4,820mPa・s(48.2%)、No.3/30rpmで3,800mPa・s(95.0%)、No.3/60rpmで範囲外であった。
このため、測定条件はNo.3/12rpmを採用し、A−1の粘度を4,820mPa・sとした。
A−1の粘度決定方法と同様の方法で、表2〜6に示すように実施例、比較例に使用したセルロースエーテル(A)の粘度を決定した。
〔水不溶性樹脂粒子(B)の評価〕
本発明の水不溶性樹脂粒子(B)に相当するB−1(マツモトマイクロスフェアーM−100(PMMA製))をホソカワミクロン製ミクロンセパレーターで空気分級(微粉側)を行って得られた、B−1の評価をおこなった。
(粒子径の測定)レーザー回析式粒度分布測定装置:日機装社製 マイクロトラック により測定を行い、平均粒子径=2μm、d90=5μmであった。
(円形度の測定)電子顕微鏡写真を撮影し、三谷商事株式会社製 画像解析ソフト WinROOF を使用し2次元的な円形度を測定し、円形度は0.75であった。
(水不溶性の確認)
B−1を1g採取し、イオン交換水99gに分散し、5C濾紙(JIS P 3801)で濾過(減圧濾過)、乾燥して得られた濾紙上に残ったB−1の質量が0.995g(99.5%)であった。
また、B−1を1g採取し、30℃のイオン交換水999gに添加し、30分撹拌したB−1の粒子径の測定を行い、平均粒子径は2μmであり、粒子径の変化は、0%であった。
〔実施例1〕
水硬性材料用混和剤を表2の様に、まずは「水硬性材料用混和剤」を調製した。次に「水硬性材料」の組成となるように各材料を調製した。この水硬性材料でよく空合わせを行った後、モルタルミキサー(株式会社マルイ製 容量 5L)のボウルに静かに投入し、所定量の水を加え、混練を行い(工業材料規格便覧 モルタル混合方法に準拠)、水硬性材料を調製した。
Figure 0006283215
Figure 0006283215
Figure 0006283215
Figure 0006283215
Figure 0006283215
〔実施例2〜19、および比較例1〜14〕
実施例1において、表2〜6に示すように、各成分の種類や量をそれぞれ変更する以外は、実施例1と同様にして、水硬性材料を調製した。
表2〜6の各水硬性材料は、想定施工適用先に合わせた処方調整がおこなわれており、想定施工適用先に合わせた試験を行う。なお、各想定適用先の「水硬性材料」の組成調整及び試験について、表2〜6に加え、以下の様に概要を説明する。
〔普通セメントモルタル〕試験
セメント(普通ポルトランドセメント)600重量部、珪砂5号(細骨材)300重量部および珪砂6号(細骨材)300重量部に対して、表2に示した種類および量の水硬性材料用混和剤をそれぞれ加え十分に混合し、水硬性材料を調製した。
次に、水硬性材料に、表2に示した量の水を加え、モルタルミキサーにて3分間十分混練し、普通セメントモルタル(水硬性材料)を調製した。
なお、混練は、JIS R 5201 10.4.3練混ぜ方法に準じて行った。混練の際、所定量の水により、フロー値が175〜185mmの範囲に収まるように本組成は調整されている。表2にフロー値を示した。混練および以下の評価、養生は、いずれも温度18〜22℃、湿度55%〜75%の条件下で実施した。調製したセメントモルタルを用いて、後述の保水率評価、鏝塗り作業性評価、タイルズレ評価を実施した。さらにセメントモルタルを一週間養生後、その成型物を用いて、後述のモルタル表面状態評価、接着強度評価を実施した。
〔補修材用セメントモルタル〕試験
セメント(普通ポルトランドセメント)800重量部、珪砂8号(細骨材)400重量部、流動化剤16重量部、EVAエマルジョンとして、液状のEVAエマルジョン(有効成分45%)の場合は60重量部、エチレン−酢ビ共重合体系エマルジョンを乾燥し粉体としたもの(再乳化型粉末樹脂)の場合40重量部、からなる組成に対して、表3に示した種類および量の水硬性材料用混和剤をそれぞれ加え十分に混合し、水硬性材料を調製した。
混練の際、所定量の水により、フロー値が185〜195mmの範囲に収まるように本組成は調整されている。表3にフロー値を示した。それ以外の混練および養生は、上記普通モルタル試験と同様にして補修材用セメントモルタル(水硬性材料)および成型物を調製した。
調製したセメントモルタルを用いて、後述の保水率評価、鏝塗り作業性評価を実施し、さらにセメントモルタルを一週間養生後、その成型物を用いて、後述の表面状態評価、接着強度評価を実施した。
〔軽量セメントモルタル〕試験
セメント600重量部、パーライト(嵩比重:0.1) 60重量部、EVAチップ(嵩比重:0.1)60重量部、ガラス繊維(全長13mm)6重量部に対して、表1または2に示した種類および量の水硬性材料用混和剤をそれぞれ加え十分に混合し、水硬性材料を調製した。
混練の際、所定量の水により、フロー値が155〜165mmの範囲に収まるように本組成は調整されている。表1または2にフロー値を示した。それ以外の混練および養生は、上記普通モルタル試験と同様にして軽量セメントモルタル(水硬性材料)および成型物を調製した。調製したセメントモルタルを用いて、後述の保水率評価、鏝塗り作業性評価を実施し、さらにセメントモルタルを一週間養生後、その成型物を用いて、後述の表面状態評価、接着強度評価を実施した。
〔SL(セルフレベリング)材用セメントモルタル〕試験
セメント500重量部、珪砂5号(細骨材)375重量部および珪砂6号(細骨材)375重量部、流動化剤1重量部、消泡剤0.1重量部に対して、表5に示した種類および量の「水硬性材料用混和剤」をそれぞれ加え十分に混合し、水硬性材料を調製した。
混練の際、所定量の水により、フロー値が195〜205mmの範囲に収まるように本組成は調整されている。表5にフロー値を示した。それ以外の混練および養生は、上記普通モルタル試験と同様にしてSL材用セメントモルタル(水硬性材料)および成型物を調製した。調製したセメントモルタルを用いて、後述の保水率評価、鏝塗り作業性評価を実施し、さらにセメントモルタルを一週間養生後、その成型物を用いて、後述の表面状態評価、接着強度評価を実施した。
〔石膏プラスター〕試験
石膏(α型半水石膏)800重量部および、珪砂5号(細骨材)200重量部および珪砂6号(細骨材)200重量部、クエン酸ナトリウム1重量部に対して、表6に示した種類および量の水硬性材料用混和剤をそれぞれ加え十分に混合し、水硬性材料を調製した。混練の際、所定量の水により、フロー値が165〜175mmの範囲に収まるように本組成は調整されている。表6にフロー値を示した。それ以外の混練および養生は、普通セメントモルタル試験と同様にして石膏プラスター(水硬性材料)および成型物を調製した。
調製した石膏プラスターを用いて、後述の保水率評価、鏝塗り作業性評価を実施し、さらに一週間養生後、その成型物を用いて、後述の表面状態評価、接着強度評価を実施した。
1.フロー値評価方法
各セメントモルタル試験、石膏プラスター試験での、各セメントモルタル、石膏プラスターの水量決定のために、本試験前に実施し、フロー値が以下の所定範囲に収まる水量を、JIS A 6916にしたがって決定した。
フロー値は、普通セメントモルタル試験では175〜185mm、補修材用セメントモルタル試験では185〜195mm、軽量セメントモルタル試験では155〜165mm、SL材用セメントモルタル試験では195〜205mm、石膏プラスター試験では165〜175mm、の範囲に収まるよう水量を決定した。
2.保水率評価方法
JIS A 6916保水性試験法(ろ紙法)に従い、60分後の水分の広がりとリング型枠の内径とを測定し、保水率Rw(%)を以下に示す計算式(3)で算出した。保水率が大きければ、その水硬性材料の保水性が強いことを示し、保水率が小さければ、保水性が弱いことを示す。
Rw=(Lr/L60)×100 (3)
(式中、Rw:保水率(%)、L60:60分後の水分の広がり(mm)、Lr:リング型枠の内径(mm))
3.鏝塗り作業性評価方法
鏝すべり、鏝切れは仕上げ鏝(全長195mm)での官能評価を行い、再付着性は所定時間経過後、再度仕上げ鏝でならした施工面に、角鏝(鏝面70×230mmの平板状、全重量約200g)を置き軽く押さえた後、その裏面へのモルタル付着状況で評価を行った。
鏝塗り作業性評価
各セメントモルタルまたは石膏プラスターを鏝塗りし、鏝滑り性および鏝切れ性を、下記の判断基準にしたがって評価した(官能試験)。鏝すべり、鏝切れについて、以下評価基準で○以上を合格とした。
評価基準
◎:非常に良好。
○:良好。
△:普通。
×:悪い。
再付着性試験評価
石膏プラスター以外で実施した。
また、再付着性として、施工後30分放置した施工面に対して、仕上げ鏝で鏝すべり・鏝切れの再評価を行い、評価基準は前述に従い実施する。仕上げ鏝で表面をならしたのち、直ちに施工面を水平にし、角鏝(鏝面70×230mmの平板状、約200g)を軽く押しつけ、30秒後に、角鏝の裏面へのモルタルの付着状況を確認し、これを再付着性評価とする。以下評価基準で○以上を合格とした。
評価基準
◎:付着無
○:付着が鏝面の10%未満
△:付着が鏝面の10%以上50%未満
×:付着が鏝面の50%以上。
4.表面状態評価方法
水平な場所で、歩道用コンクリート平板(JIS A 5304、300×300×60mm)に各セメントモルタルまたは石膏プラスターを所定の厚さで塗布し、一週間養生した後、指触観察によるざらつきの程度を、下記の評価基準にしたがって評価した。塗布する厚さは、普通セメントモルタル試験、軽量セメントモルタル試験または石膏プラスター試験では5mm、補修材用セメントモルタル試験は1mm、SL材用セメントモルタル試験では10mmとした。以下評価基準で○を合格とした。
評価基準
○:ざらつきなく良好。
×:ざらつきあり不良。
5.接着強度評価方法
水平な場所で歩道用コンクリート平板(JIS A 5304、300×300×60mm)に各セメントモルタルまたは石膏プラスターを所定の厚さで塗布し、一週間養生した後の成型物を用いて、建研式接着力試験機(山本打重機株式会社製)を用いてモルタル接着強度を求め評価結果とした。塗布する厚さは、普通セメントモルタル試験、軽量セメントモルタル試験または石膏プラスター試験では5mm、補修材用セメントモルタル試験は1mm、SL材用セメントモルタル試験では10mmとした。以下評価基準で○を合格とした。
評価基準
○:強度が1.0N/mm2以上の場合(合格)
×:強度が1.0N/mm2未満の場合(不良)
6.タイルズレ評価方法:普通セメントモルタル試験
水平な場所で歩道用コンクリート平板(JIS A 5304、300×300×60mm)にモルタルを5mmの厚さで塗布し、磁器製小口平タイル(108×60mm)を貼り付けた後、200gの重りを取り付け、垂直にした後60秒保持した。その後タイルのズレの程度を下記の評価基準にしたがって評価した。以下評価基準で○を合格とした。
評価基準
○:ずれない(合格)。
△:ややずれる(やや不良)。
×:貼付け面から滑落する(不良)。
7.電子顕微鏡での断面観察
各セメントモルタルまたは石膏プラスターを型枠(W:30×L:200×T:10mm)内に流し込み注型、または鏝で押し込み成型し、一週間標準条件で養生し、硬化した成型物を折り、破断面について電子顕微鏡写真観察を行い、樹脂粒子の確認を行い、下記の評価基準にしたがって評価した。以下評価基準で○を合格とした。
○:球状の樹脂粒子が確認できる、または使用した樹脂粒子が変形無く確認できる(合格)。
△:変形した樹脂粒子が確認できる(やや不良)。
×:樹脂粒子が確認できない(不良)。
8.凝結評価方法
表2〜6に示した配合で、水硬性材料用混和剤を調整し、セメント(普通ポルトランドセメント)1000重量部に、水硬性材料用混和剤2重量部を加え十分に混合し、水硬性材料を調製した。
水硬性物質に対する混和剤の重量割合を一定にし、細骨材および接着性付与剤の有無に関わらず対応して比較できるようにした。
水硬性材料に水を加え、モルタルミキサーにて2.5分間十分混練し、水硬性材料であるセメントペーストを調製した。凝結試験はJIS R 5201に従い実施した。混練の際、加える水量は軟度評価により、軟度が6±1mmの範囲に収まるようにそれぞれのJISに記載の通りに加減し決定した。凝結時間はその始発時間と終結時間を評価した。
標準と考えられるヒドロキシプロピルメチルセルロース:マーポローズ 90MP−4000(松本油脂製薬株式会社製)を使用した水硬性材料の始発時間(約3.5時間)および終結時間(約5.5時間)を標準時間として、以下の評価基準により凝結遅延性の評価を行った。以下評価基準で○を合格とした。
評価基準
〇:標準始発時間±1時間以内、且つ、終結時間±1時間以内(合格)。
△:標準始発時間±1時間超〜2時間以内、且つ、標準終結時間±1時間超〜2時間以内(やや不良)。
×:標準始発時間±2時間超、且つ、標準終結時間±2時間超(不良)。
表2〜6から分かるように、実施例1〜19では、水溶性セルロースエーテル(A)及び水不溶性樹脂粒子(B)を必須とする水硬性材料用混和剤であって、前記樹脂粒子(B)の平均粒子径が1〜50μmであり、前記樹脂粒子(B)の比重が0.5〜1.5であり、
前記セルロースエーテル(A)100重量部に対する、前記樹脂粒子(B)の重量割合が5〜200重量部である、水硬性材料用混和剤を用いているので、保水性、鏝すべり性、鏝切れ性及び再接着性防止に優れ、該混和剤を含む水硬性材料を硬化させてなる成型物表面の外観が良好である。
一方、水硬性材料用混和剤が樹脂粒子を含まない場合(比較例2、10、12、14)、
セルロースエーテル(A)100重量部に対する、前記樹脂粒子(B)の重量割合が5〜200重量部でない場合(比較例1、5、6、9、11、13)、樹脂粒子(B)の条件に適合しない樹脂粒子である場合(比較例3、4)又は樹脂粒子(B)を含まず、エマルジョン樹脂を含む場合(比較例7、8)には、本願の課題のいずれかが解決できていない。

Claims (8)

  1. 水溶性セルロースエーテル(A)及び水不溶性樹脂粒子(B)を必須とする水硬性材料用混和剤であって、
    前記樹脂粒子(B)の平均粒子径が1〜50μmであり、
    前記樹脂粒子(B)の比重が0.5〜1.5であり、
    前記樹脂粒子(B)を1%固形分となるように水に分散し、5C濾紙(JIS P 3801)で減圧濾過した際に、濾紙上に残った樹脂粒子の質量が99.0%以上であり、
    前記樹脂粒子(B)1gに30℃の水999gを添加し、30分攪拌した際の粒子径の変化率が30%以下であり、
    前記セルロースエーテル(A)100重量部に対する、前記樹脂粒子(B)の重量割合が5〜200重量部であり、
    前記樹脂粒子(B)が、メタクリル樹脂、アクリル樹脂及びナイロン樹脂から選ばれる少なくとも1種である、水硬性材料用混和剤。
  2. 前記セルロースエーテル(A)の2重量%の水溶液の20℃における粘度が50〜100,000mPa・sである、請求項1に記載の水硬性材料用混和剤。
  3. 前記セルロースエーテル(A)が、水溶性アルキルセルロース、水溶性ヒドロキシアルキルアルキルセルロース及び水溶性ヒドロキシアルキルセルロースから選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の水硬性材料用混和剤。
  4. 水溶性セルロースエーテル(A)、水不溶性樹脂粒子(B)、水硬性物質及び骨材を必須とする水硬性材料であって、
    前記樹脂粒子(B)の平均粒子径が1〜50μmであり、
    前記樹脂粒子(B)の比重が0.5〜1.5であり、
    前記樹脂粒子(B)を1%固形分となるように水に分散し、5C濾紙(JIS P 3801)で減圧濾過した際に、濾紙上に残った樹脂粒子の質量が99.0%以上であり、
    前記樹脂粒子(B)1gに30℃の水999gを添加し、30分攪拌した際の粒子径の変化率が30%以下であり、
    前記セルロースエーテル(A)100重量部に対する、前記樹脂粒子(B)の重量割合が5〜200重量部であり、
    前記樹脂粒子(B)が、メタクリル樹脂、アクリル樹脂及びナイロン樹脂から選ばれる少なくとも1種である、水硬性材料。
  5. 前記セルロースエーテル(A)の2重量%の水溶液の20℃における粘度が50〜100,000mPa・sである、請求項に記載の水硬性材料。
  6. 前記セルロースエーテルが、水溶性アルキルセルロース、水溶性ヒドロキシアルキルアルキルセルロースおよび水溶性ヒドロキシアルキルセルロースから選ばれる少なくとも1種である、請求項4又は5に記載の水硬性材料。
  7. 水をさらに含む、請求項4〜6のいずれかに記載の水硬性材料。
  8. 請求項に記載の水硬性材料を硬化させてなる、成型物。
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