JP2010081295A - 共振器およびフィルタ - Google Patents

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Abstract


【課題】高い耐電力性を実現しつつ、共振器の放射損失を低減することで低損失材料が本来示すべき高いQ値を実現し、高耐電力性と高Q値とを両立する共振器およびフィルタを提供する。
【解決手段】マイクロストリップライン構造の共振器であって、共振状態で線路内に電流定在波が発生し、隣接する線路間の電流が逆方向となる複数の共振線路と、複数の共振線路を、共振状態における複数の共振線路の電流定在波の節のうち電圧が同位相となる部分同士で接続する接続線路と、で構成される線路構造を有する共振器およびこの共振器を用いて構成されるフィルタ。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロ波を利用した装置、例えば、放送機器、通信機器、測定器等に用いられる共振器およびフィルタに関する。
マイクロストリップライン構造のマイクロ波共振器の中で最も単純な形状の一つは、共振周波数において半波長(180度)もしくは半波長の整数倍の電気長を有する導体のストリップ線路と、誘電体の基板および導体の接地板から成る構造の共振器である。この共振器はストリップ線路に沿って電流が流れるモードで共振し、共振状態での電流密度分布はストリップ線路のエッジ部分に最も集中し、この傾向は周波数が高くなるほど顕著である。
前述のようなタイプの共振器を、例えば1W以上といった、大電力信号用のマイクロ波共振器として利用する場合には、ストリップ線路のエッジ部分への電流集中が耐電力性の障害となる。これは、エッジに集中した大きな電流密度が導体材料の許容電流密度を超えることで、導体材料の電気伝導特性が破壊されるからである。例えば、超電導材料を用いてストリップ線路を形成している場合に、エッジ部分の電流密度が超電導材料の臨界電流密度を超えたときなどがこれに該当する。
一方、耐電力性とは別に、共振器にとって重要な特性の一つはQ値である。共振器のQ値は、周波数軸上において共振ピークの鋭さを表す量であり、導体損失、誘電体損失、放射損失など様々な要因に由来する共振器の損失によって決まり、損失が小さいほどQ値は高い。複数の共振器を用いて構成するローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタなどの周波数フィルタ装置では、共振器のQ値が高いほど、急峻な遮断特性や小さな挿入損失を実現するために、高いQ値を持つ共振器が求められる場合が多い。
前述のようなタイプの共振器のQ値を決める支配的な損失要因が導体損失である場合には、ストリップ線路のエッジ部分への電流集中がQ値の上でも問題になる。電流集中のために、ストリップ線路の実効的な断面積が減って抵抗が増し、導体損失が増加してQ値を低下させるためである。また電流集中により、電流が集中する部分の電気抵抗が増加し、導体損失が増加してQ値を低下させる場合もある。
ストリップ線路のエッジ部分の電流集中を緩和する方法としては、直線型のストリップ線路全体に線路に沿って均一の間隔で複数本のスリットを設ける方法が、特許文献1において提案されている。また、この方法をさらに改良した方法として、ストリップ線路のエッジ部分のみに、ストリップ線路に沿って単数もしくは複数本のスリットを設ける方法が、特許文献2において提案されている。
特開平8−321706号公報 特開平11−177310号公報
マイクロストリップライン構造の伝送線路を共振器として用いる場合に、高い耐電力性と高いQ値を両立した共振器が求められる場合がある。例えば、通信や放送などの分野の送信装置に用いられるバンドパスフィルタへの応用がこれに該当する。送信の大電力に耐えられる高い耐電力性と、低損失で急峻な遮断特性を実現するための高いQ値が必要となるためである。
共振器のQ値を決めている支配的な損失要因が導体損失の場合には、上記特許文献1または特許文献2の方法は有効である。ストリップ線路にスリットを設けることによって、スリットのない場合に比べて耐電力性とQ値の両方を向上させることができるからである。
しかしながら、ストリップ線路を構成する導体材料の抵抗値が低く、共振器のQ値を決めている支配的な損失要因が導体損失でない場合には、これらの方法は効果的ではない。例えば、マイクロストリップライン構造の伝送線路の導体部分(ストリップ線路と接地板)が超電導体などのように抵抗値が低く導体損失の小さな材料で形成されており、誘電体基板もサファイアなどの誘電体損失が小さい材料である場合には、共振器のQ値を決めている支配的な損失要因は放射損失である。このような場合に導体損失を低減したとしてもQ値の向上はごく僅かであり、放射損失を低減することができなければ、導体および誘電体材料が本来持っている低損失特性を生かすことができない。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、高い耐電力性を実現しつつ、共振器の放射損失を低減することで低損失材料が本来示すべき高いQ値を実現し、高耐電力性と高Q値とを両立する共振器およびフィルタを提供することにある。
本発明の第1の態様の共振器は、マイクロストリップライン構造の共振器であって、共振状態で線路内に電流定在波が発生し、隣接する線路間の電流が逆方向となる複数の共振線路と、前記複数の共振線路を、共振状態における前記複数の共振線路の電流定在波の節のうち電圧が同位相となる部分同士で接続する接続線路と、で構成される線路構造を有することを特徴とする。
本発明の第2の態様の共振器は、マイクロストリップライン構造の共振器であって、共振周波数における電気長にして180度の略奇数倍の長さを有する略同一形状の複数の共振線路と、前記複数の共振線路同士を、各々の幾何学的に対応する部分であって、前記共振線路の端部から共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の部分で接続する接続線路とで構成される単一の線路構造を有し、前記線路構造が3以上の前記共振線路を備え、前記共振線路が屈曲部を介する2本の略平行な直線部分からなるヘアピン形状を有し、前記接続線路が環状もしくは円盤状を有し、前記共振線路が前記接続線路の重心に対し放射状に接続されていることを特徴とする。
本発明の第3の態様の共振器は、マイクロストリップライン構造の共振器であって、共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の長さを有する略同一形状の複数の共振線路と、前記複数の共振線路同士を、各々の幾何学的に対応する部分であって、前記共振線路の端部から共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の部分で接続する接続線路とで構成される複数の線路構造を有し、それぞれの前記線路構造が3本以上の前記共振線路を備え、任意の一つの前記線路構造を構成する前記共振線路のうちの少なくとも一つは、他の前記線路構造を構成する前記共振線路のうちの少なくとも一つに沿って配置されていることを特徴とする。
ここで第3の態様の共振器において、2個の前記線路構造を有し、それぞれの前記線路構造が、直線状の前記共振線路の端部を直線状の前記接続線路で接続する略同一の櫛型形状を有し、一方の前記線路構造を構成する前記共振線路が、他方の前記線路構造を構成する前記共振線路と交互に配置されるよう前記線路構造同士が、前記櫛型形状同士が対向するよう組み合わせられていることが望ましい。
ここで第3の態様の共振器において、3個以上の略同一形状の前記線路構造を有し、それぞれの前記線路構造が、直線状の複数の前記共振線路のうちの一部の線路が互いに略平行になるよう端部が前記接続線路で接続される第1の櫛型部と、前記共振線路のうちの残部の線路が互いに略平行になるよう端部が前記接続線路で接続される第2の櫛型部とで構成され、前記接続線路は前記第1の櫛型部と前記第2の櫛型部との間に屈曲部を有し、任意の前記線路構造を構成する前記共振線路が、他の前記線路構造を構成する前記共振線路と交互に配置されるよう前記線路構造同士が、一方の前記線路構造の前記櫛型部と他方の前記線路構造の前記櫛型部同士が対向するよう組み合わせられていることが望ましい。
本発明の第4の態様の共振器は、マイクロストリップライン構造の共振器であって、2個の異なる形状の第1および第2の線路構造を有し、前記第1の線路構造は、共振周波数における電気長にして360度以上の長さを有し、互いに略平行に配置される直線状の複数の共振線路と、各々の幾何学的に対応する部分であって、前記共振線路の両端部から共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の部分で接続する接続線路とで構成され、前記第2の線路構造は、前記第1の線路構造を構成する前記共振線路のうちの隣接する2本の共振線路の間に、前記2本の共振線路と略平行に1本ずつ配置され、共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の長さを有する直線状の複数の共振線路と、前記共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の長さを有する直線状の複数の共振線路の端部を接続し、前記第1の線路構造を囲む接続線路とで構成されることを特徴とする。
ここで第2ないし第4の態様の共振器において、前記共振線路の、前記接続線路に接続されていない端部の形状がT字型であることが望ましい。
ここで第1ないし第4の態様の共振器において、前記共振線路および前記接続線路が超電導体によって形成されていることが望ましい。
本発明の第5の態様のフィルタは、上記態様のいずれかの共振器を用いて構成されることを特徴とする。
本発明によれば、高い耐電力性を実現しつつ、共振器の放射損失を低減することで低損失材料が本来示すべき高いQ値を実現し、高耐電力性と高Q値とを両立する共振器およびフィルタを提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態の共振器およびフィルタについて、図面を参照しつつ説明する。なお、本明細書中、共振器の共振状態において電流定在波を有するストリップ線路のことを共振線路と称する。そして、共振線路同士を接続するストリップ線路のことを接続線路と称する。また、共振線路と接続線路で構成され、物理的に一体である構造体を線路構造と称する。また、本明細書中、隣接する線路間の「電流が逆方向」となるとは、隣接する線路間の「電流の位相が逆位相」であることを意味している。また、本明細書中、整数とは0または正の整数を意味するものとする。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態の共振器は、マイクロストリップライン構造の共振器であって、共振状態で線路内に電流定在波が発生し、隣接する線路間の電流が逆方向となる複数の共振線路と、複数の共振線路を、共振状態における複数の共振線路の電流定在波の節のうち電圧が同位相となる部分同士で接続する接続線路と、で構成される線路構造を有する。
後に詳述するが、このように、本実施の形態の共振器は、複数の共振線路を有することで、高耐電力性の実現を可能にする。さらに、共振状態で線路内に電流定在波が発生し、隣接する線路間の電流が逆方向となることにより、放射損失を低減し高いQ値を実現することを可能にする。
さらに、本実施の形態の共振器は、共振周波数における電気長にしておよそ180度の長さを有する略同一形状の複数の共振線路と、これらの複数の共振線路同士を、各々の幾何学的に対応する部分であって、共振線路の端部から共振周波数における電気長にしておよそ180度の部分、ここでは、他方の端部に相当する部分で接続する接続線路とで構成される2個の線路構造を有している。
そして、それぞれの線路構造が3本以上の共振線路を備えている。また、一方の線路構造を構成する共振線路のうちの少なくとも一つは、他方の線路構造を構成する共振線路のうちの少なくとも一つに沿って配置されている。なお、本明細書中、複数の共振線路の幾何学的に対応する部分とは、概ね同一形状を有する複数の線路構造の、例えば、それぞれの同一の側にある端部、あるいは、それぞれの一方の端部から同一距離にある部分等を表現しているものとする。
本実施の形態の共振器において、より具体的には、それぞれの線路構造が、同一形状の直線状の共振線路の端部をそれぞれ直線状の接続線路で接続する略同一の櫛型形状を有し、一方の線路構造を構成する共振線路が、他方の線路構造を構成する共振線路と交互に配置されるよう2個の線路構造同士が、2つの櫛型形状同士が対向するよう組み合わせられている。
図1は、本実施の形態の共振器のストリップ線路のパターンを示す平面図である。図1に示すように、共振器100は、2個の櫛形形状の線路構造110、120を有する。この2つの線路構造110、120が電磁気的に結合することにより1つの共振器として動作する。
線路構造110は、4本の直線状の共振線路111a〜111dを備えている。これらの共振線路111a〜111dは、共振周波数における電気長にしておよそ180度の長さを有している。そして、共振線路111a〜111dは一方の端部が接続線路112によって、接続されている。
共振状態においては、共振線路111a〜111dには電流定在波が生ずる。これは共振線路内を電流の波が位相をそろえて往復する共振現象による。
これらの共振線路111a〜111dの接続される端部は、グランドに対してオープンになっているため、共振状態において電流定在波の節となり、電圧が同位相となる。接続がない場合には、共振モードが共振線路の数だけ存在する。接続線路112で接続されることにより、各共振線路111a〜111dにおいて、端部の電圧が同位相の、つまり同じ向きに電流が流れる共振モードのみが残ることになる。
線路構造120も、同様に4本の直線状の共振線路121a〜121dと、接続線路122で構成されている。そして、線路構造120についても、共振状態では線路構造110と同様の電流定在波が生ずる。
そして、線路構造110と線路構造120は、線路構造110を構成する共振線路111a〜111dが、線路構造120を構成する共振線路121a〜121dと交互に配置されるよう組み合わされている。すなわち、櫛型形状同士が対向するよう入れ子状に組み合わせられている。このため、共振器100の共振状態で線路内に電流定在波が発生する時、隣接する線路間、例えば、共振線路111aと共振線路121aに流れる電流が逆方向の共振モードと順方向の共振モードが存在するが、本実施の形態においては逆方向の共振モードを用いる。
図2は、図1のA−B断面図である。共振線路111a〜111d、121a〜121dが、誘電体基板130の上面に形成されている。誘電体基板130の下面には、導体材料で接地板140が形成されている。このように、共振器100はマイクロストリップライン構造となっている。
ここで、共振線路111a〜111d、121a〜121d、接続線路112、1222や、接地板140は、例えばYBCO等の超電導材料で形成されていることが、導体損失を低減させる観点から望ましい。また、誘電体基板130としては、例えば、サファイアやMgOが誘電体損失を低減するため用いられる。
図3は、本実施の形態の共振器の共振状態における電流分布の電磁界シミュレーション結果を示す図である。図中、矢印の長さが電流の大きさを、矢印の向きが電流の向きを表している。共振線路111a〜111d、121a〜121dには、各々の共振線路の中央を腹とし、両端部を節とする電流定在波が生じている。そして、共振線路のうち隣り合って配置された線路111aと121a、121aと111b、111bと121b、121bと111c、111cと121c、121cと111d、111dと121dにはそれぞれ逆向きの電流が生じている。
接続線路112、122は、それぞれ共振線路111a〜111d、121a〜121dの電流定在波の節に接続されており、電流の向きから判断して電圧が同位相となる部分同士を接続している。そして、接続線路112の接続部分と、接続線路122の接続部分とで電圧は同位相となっている。
マイクロストリップライン構造の共振器が高い耐電力性を持つためには、共振状態において共振器の導体部分に流れる電流がなるべく共振器を構成する導体全体に分散している必要がある。これは、共振器の導体部分の最大電流密度が導体材料の許容電流密度を超えることで導体材料の電気伝導特性が破壊され、共振器の耐電力性が限界に達するためである。最大電流密度を低減するためには、電流が導体の特定の箇所に集中せずに全体に分散している方が良いのは明白である。
本実施の形態の共振器100は、共振線路が複数である。共振器の導体部分の中で最も電流密度が高いのは一般的にはストリップ線路のエッジ部分である。本実施の形態では、共振線路の本数を増やし、隣接する共振線路に流れる電流が逆向きとなる共振モードを用いることで電流を複数の共振線路に分散させており、最大電流密度を低減することができ、共振器の耐電力性を向上させることが可能となる。
一方、マイクロストリップライン型共振器の放射損失を低減するためには、共振状態においてストリップ線路を流れる電流の分布において、お互いに逆向きの電流が隣接して存在していれば良い。これは、隣接する逆向き電流がお互いの放射磁界を相殺し合い共振器外部に放射されるエネルギーを抑圧するためである。本実施の形態の共振器100のように、複数の共振線路のうち隣り合って配置された線路に、共振状態においてお互いに逆向きの電流が発生する共振器であれば、この放射損失を低減する効果がある。
以上のように、本実施の形態の共振器100によれば、共振器に流れる電流を複数の共振線路に分散させることで高い耐電力性を実現しつつ、隣接する逆向き電流の効果によって放射損失を低減することで低損失材料が本来示すべき高いQ値を実現し、高耐電力性と高Q値とを両立することが可能となる。
次に、図1および図2の構造の共振器100で耐電力性およびQ値を評価した結果を次に示す。共振器100は、共振周波数が5350GHz、共振線路の線路幅はすべて0.3mm、接続線路の線路幅は2つとも0.3mm、隣り合う共振線路間の間隔は0.3mmであり、共振線路の長さはすべて等しい。
この共振器100をサファイア基板上に成膜されたYBCO超電導薄膜をパターニングすることで形成し、冷凍機を用いて冷却した後、耐電力性およびQ値を評価した。耐電力性は信号発生器によって発生させた正弦波を増幅器によって増幅して、外部Q値が2000程度の共振器に入力し、その際に入力電力と出力電力との差が1dB以上となる電力で評価した。Q値はネットワークアナライザーを用いて弱結合の共振器の入出力間の周波数特性を測定し、その結果から無負荷Q値を見積もることで評価した。結果として耐電力性は13W、Q値は36000であった。また、電磁界シミュレーションによって放射損失に由来するQ値を計算したところ、その値は91000であった。
図17は、従来技術の共振器のストリップ線路のパターンを示す平面図である。上記結果を従来技術のスリット入り共振器と比較するために、図17に示した共振器も同様に作成し、耐電力性およびQ値を評価した。図17に示した共振器900は公平な条件で比較を行うために、共振周波数は共振器100と同じ5350GHzであり、線路幅および隣接する線路間の間隔も共振器100と同じ0.3mmである。また、線路の本数も共振器100と同じく合計8本である。共振器900の片側が接続線路912によって短絡されているのは、不要な共振モードを除去するためである。
また、図17の共振器の共振状態における電流分布の電磁界シミュレーション結果を図18に示す。共振線路のうち隣り合って配置された線路には同じ向きの電流が生じている。
共振器100と同様の評価をした結果は耐電力性10W、Q値は330であった。電磁界シミュレーションによって放射損失に由来するQ値を計算するとその値は340であった。
上記の結果を比較すると、本実施の形態の共振器100では、高い耐電力性を損なうことなく、従来技術に比べて放射損失を桁違いに低減できているため、Q値は330から36000へと100倍以上向上している。つまり、本実施の形態の共振器100によれば、高い耐電力性と高いQ値とを両立する共振器の実現が可能となることが明らかである。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態の共振器は、マイクロストリップライン構造の共振器であって、共振状態で線路内に電流定在波が発生し、隣接する線路間の電流が逆方向となる複数の共振線路と、複数の共振線路を、共振状態における複数の共振線路の電流定在波の節のうち電圧が同位相となる部分同士で接続する接続線路と、で構成される線路構造を有する点については、第1の実施の形態と同様である。このため、マイクロストリップライン構造や、共振器の作用・効果等について、第1の実施の形態と重複する内容については記載を省略する。
本実施の形態の共振器は、共振周波数における電気長にして180度の略奇数倍の長さを有する略同一形状の複数の共振線路と、これらの複数の共振線路同士を、各々の幾何学的に対応する部分であって、共振線路の端部から共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の部分で接続する接続線路とで構成される単一の線路構造を有している。そして、線路構造が3以上の共振線路を備え、共振線路が屈曲部を介する2本の略平行な直線部分からなるヘアピン形状を有している。そして、接続線路が環状もしくは円盤状を有し、共振線路が接続線路の重心に対し放射状に接続されている。
図4は、本実施の形態の共振器のストリップ線路のパターンを示す平面図である。図4に示すように、共振器200は、単一の線路構造210を有する。
そして、線路構造210は、16本の共振線路211a〜211pを備えている。これらの共振線路211a〜211pは、屈曲部を介する2本の略平行な直線部分からなるヘアピン形状を有している。また、これらの共振線路211a〜211pは、共振周波数における電気長にしておよそ180度の長さを有している。
そして、共振線路211a〜211pは一方の端部、すなわち、各々の幾何学的に対応する部分が環状の接続線路212によって、接続されている。そして、共振線路211a〜211pが接続線路212の重心に対し放射状に接続されている。そして、すべての隣り合う共振線路において、その共振線路のうち幾何学的に同一の箇所が成す角度が概ね等しくなっている。
これらの共振線路211a〜211pの接続される端部は、グランドに対してオープンになっているため、共振状態において電流定在波の節となり、電流の向きから判断される電圧が同位相となる。なお、ここでは接続線路212が環状の場合を例に説明するが、接続線路212が円盤状であっても構わない。
本実施の形態の共振器200において、個々の共振線路が、共振周波数における電気長にして180度の略奇数倍の長さのヘアピン形状を有することから、共振状態で線路内に電流定在波が発生する時、隣接する線路間の電流が逆方向となる。例えば、共振線路211aは屈曲部を挟んで同一の共振線路の一部線路同士が隣接し、この隣接する線路間の電流が逆方向となる。また、共振線路211aと共振線路211bの線路も隣接し、ここでも、隣接する線路間の電流が逆方向となる。このように、すべての隣接する線路間の電流が共振状態で逆方向となる。
図5は、本実施の形態の共振器の共振状態における電流分布の電磁界シミュレーション結果である。図中、矢印の長さが電流の大きさを、矢印の向きが電流の向きを表している。共振線路211a〜211pには、各々の共振線路の中央を腹とし、両端部を節とする電流定在波が生じている。そして、すべての隣接する線路間の電流が共振状態で逆方向となっている。
次に、図4の構造の共振器200で耐電力性およびQ値を評価した結果を次に示す。共振器200は、共振周波数が5350GHz、共振線路の線路幅はすべて0.5mm、接続線路の線路幅は0.5mmであり、共振線路の長さはすべて等しい。
この共振器200をサファイア基板上に成膜されたYBCO超電導薄膜をパターニングすることで形成し、冷凍機を用いて冷却した後、第1の実施の形態と同様の方法で耐電力性およびQ値を評価した。結果として耐電力性は7.5W、Q値は30000であった。また、電磁界シミュレーションによって放射損失に由来するQ値を計算したところ、その値は82000であった。
以上のように、本実施の形態の共振器200によれば、第1の実施の形態同様、共振器に流れる電流を複数の共振線路に分散させることで高い耐電力性を実現しつつ、隣接する逆向き電流の効果によって放射損失を低減することで低損失材料が本来示すべき高いQ値を実現し、高耐電力性と高Q値とを両立することが可能となる。さらに、第1の実施の形態と異なり、線路構造が一つであって2つの線路構造が結合して1つの共振器として動作するのでない。このために、不要な共振モードが少なくスプリアス特性に優れているといる利点がある。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態の共振器は、マイクロストリップライン構造の共振器であって、共振状態で線路内に電流定在波が発生し、隣接する線路間の電流が逆方向となる複数の共振線路と、複数の共振線路を、共振状態における複数の共振線路の電流定在波の節のうち電圧が同位相となる部分同士で接続する接続線路と、で構成される線路構造を有する。そして、共振線路の長さが、共振周波数における電気長にしておよそ180度の2倍の360度の長さを有する以外は、基本的には、第1の実施の形態と同様である。このため、マイクロストリップライン構造や共振器の作用・効果等について第1の実施の形態と重複する内容については、記載を省略する。
図6は、本実施の形態の共振器のストリップ線路のパターンを示す平面図である。図6に示すように、共振器300は、2個の櫛形形状の線路構造310、320を有する。
線路構造310は、4本の直線状の共振線路311a〜311dを備えている。これらの共振線路311a〜311dは、共振周波数における電気長にしておよそ360度の長さを有し、略同一形状をしている。ここで略同一形状であるとは、長さや線路幅および先端の形状が多少異なる場合も含まれるという意味である。本実施の形態においては、最も外側の共振線路311aが他の共振線路に比べて長くなっている。このようにすることで、放射損失を10%程度低減することができる。そして、共振線路311a〜311dは一方の端部が接続線路312によって、接続されている。
これらの共振線路311a〜311dの接続される端部は、グランドに対してオープンになっているため、共振状態において電流定在波の節となり、電圧が同位相となる。
線路構造320も、同様に4本の直線状の共振線路321a〜321dと、接続線路322で構成されている。そして、線路構造320についても、共振状態では線路構造310と同様の電流定在波が生ずる。
そして、線路構造310と線路構造320は、線路構造310を構成する共振線路311a〜311dが、線路構造320を構成する共振線路321a〜321dと交互に配置されるよう組み合わされている。すなわち、櫛型形状同士が対向するよう入れ子状に組み合わせられている。このため、共振器300の共振状態で線路内に電流定在波が発生する時、隣接する線路間、例えば、共振線路311aと共振線路321aに流れる電流が逆方向の共振モードと順方向の共振モードが存在するが、本実施の形態においては逆方向の共振モードを用いる。
図7は、本実施の形態の共振器の共振状態における電流分布の電磁界シミュレーション結果である。共振線路311a〜311d、321a〜321dには、各々の共振線路の中央と両端部を節とし、腹が2つある電流定在波が生じている。そして、共振線路のうち隣り合って配置された線路311aと321a、321aと311b、311bと321b、321bと311c、311cと321c、321cと311d、311dと321dにはそれぞれ逆向きの電流が生じている。
次に、図6の構造の共振器300で耐電力性およびQ値を評価した結果を次に示す。共振器300は、共振周波数が5350GHz、共振線路の線路幅はすべて0.3mm、接続線路の線路幅は2つとも0.15mm、隣り合う共振線路間の間隔は0.3mmである。共振線路の長さは外側が少し長い以外はすべて等しい。
この共振器300をサファイア基板上に成膜されたYBCO超電導薄膜をパターニングすることで形成し、冷凍機を用いて冷却した後、第1の実施の形態と同様の方法で、耐電力性およびQ値を評価した。結果として耐電力性は25W、Q値は38000であった。また、電磁界シミュレーションによって放射損失に由来するQ値を計算したところ、その値は106000であった。第1の実施の形態と比較すると、共振線路の長さが2倍になったことにより耐電力性もおよそ2倍となっており、耐電力性を向上させるためには共振線路の長さを、電気長にして180度の2倍、3倍、4倍、・・・と伸ばすことが効果的であることが分かる。
以上のように、本実施の形態の共振器300によれば、第1の実施の形態同様、共振器に流れる電流を複数の共振線路に分散させることで高い耐電力性を実現しつつ、隣接する逆向き電流の効果によって放射損失を低減することで低損失材料が本来示すべき高いQ値を実現し、高耐電力性と高Q値とを両立することが可能となる。さらに、第1の実施の形態にくらべ共振線路の長さを倍にすることで耐電力性が向上する。なお、本実施の形態においては、共振線路の長さを、電気長にして180度の2倍の360度の場合を例に説明したが、さらに、3倍、4倍、・・・と伸ばしても構わない。
(第3の実施の形態の変形例)
本変形例の共振器は、共振線路の接続線路に接続されていない端部の形状がT字型であること以外は、第3の実施の形態と同様である。したがって、第3の実施の形態と重複する内容については記載を省略する。
図8は、本変形例の共振器のストリップ線路のパターンを示す平面図である。図8に示すように、共振器400は、2個の櫛形形状の線路構造410、420を有する。
線路構造410は、4本の直線状の共振線路411a〜411dを備えている。これらの共振線路411a〜411dは、共振周波数における電気長にしておよそ360度の長さを有し、略同一形状をしている。本実施の形態においては、最も外側の共振線路411aが他の共振線路に比べて長くなっている。そして、共振線路411a〜411dは一方の端部が接続線路412によって、接続されている。さらに、411b〜411dの3本の共振線路については、共振線路の接続線路に接続されていない端部の形状がT字型である。このようにT字型にすることで、放射損失を10%〜200%程度低減することができる。線路構造420も、同様に4本の直線状の共振線路421a〜421dと、接続線路422で構成されている。
図9は、本変形例の共振器の共振状態における電流分布の電磁界シミュレーション結果である。共振線路411a〜411d、421a〜421dには、各々の共振線路の中央と両端部を節とし、腹が2つある電流定在波が生じている。そして、共振線路のうち隣り合って配置された線路にはそれぞれ逆向きの電流が生じている。
以上のように、本変形例の共振器400によれば、第3の実施の形態同様、共振器に流れる電流を複数の共振線路に分散させることで高い耐電力性を実現しつつ、隣接する逆向き電流の効果によって放射損失を低減することで低損失材料が本来示すべき高いQ値を実現し、高耐電力性と高Q値とを両立することが可能となる。さらに、共振線路の端部の形状をT字型にすることで、第3の実施の形態にくらべ放射損失を低減することができる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態の共振器は、マイクロストリップライン構造の共振器であって、共振状態で線路内に電流定在波が発生し、隣接する線路間の電流が逆方向となる複数の共振線路と、複数の共振線路を、共振状態における複数の共振線路の電流定在波の節のうち電圧が同位相となる部分同士で接続する接続線路と、で構成される線路構造を有する点については、第1ないし第3の実施の形態と同様である。このため、マイクロストリップライン構造や共振器の作用・効果等について第1ないし第3の実施の形態と重複する内容については、記載を省略する。
そして、共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の長さを有する略同一形状の複数の共振線路と、複数の共振線路同士を、各々の幾何学的に対応する部分であって、共振線路の端部から共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の部分で接続する接続線路とで構成される複数の線路構造を有している。そして、それぞれの線路構造が3本以上の共振線路を備え、任意の一つの線路構造を構成する共振線路のうちの少なくとも一つは、他の線路構造を構成する共振線路のうちの少なくとも一つに沿って配置されている。
さらに、3個以上の略同一形状の線路構造から成り、それぞれの線路構造が、直線状の複数の共振線路のうちの一部の線路が互いに略平行になるよう端部が接続線路で接続される第1の櫛型部と、共振線路のうちの残部の線路が互いに略平行になるよう端部が接続線路で接続される第2の櫛型部とで構成され、接続線路は第1の櫛型部と第2の櫛型部との間に屈曲部を有している。そして、任意の線路構造を構成する共振線路が、他の線路構造を構成する共振線路と交互に配置されるよう線路構造同士が、一方の線路構造の櫛型部と他方の線路構造の櫛型部同士が対向するよう組み合わせられている。
図10は、本実施の形態の共振器のストリップ線路のパターンを示す平面図である。図10に示すように、共振器500は、3個の略同一形状の線路構造510、520、530を有する。そして、線路構造510は、直線状の6本の共振線路511a〜511fのうちの一部の3本の線路511a〜511cが互いに略平行になるよう端部が接続線路512で接続される第1の櫛型部513aと、共振線路のうちの残部の3本の線路511d〜511fが互いに略平行になるよう端部が接続線路512で接続される第2の櫛型部513bとで構成され、接続線路512は第1の櫛型部513aと第2の櫛型部513bとの間に屈曲部514を有している。共振線路各々の長さは共振周波数における電気長にしておよそ180度である。
同様に、線路構造520は、直線状の6本の共振線路521a〜521fのうちの一部の3本の線路521a〜521cが互いに略平行になるよう端部が接続線路522で接続される第1の櫛型部523aと、共振線路のうちの残部の3本の線路521d〜521fが互いに略平行になるよう端部が接続線路522で接続される第2の櫛型部523bとで構成され、接続線路522は第1の櫛型部523aと第2の櫛型部523bとの間に屈曲部524を有している。
同様に、線路構造530は、直線状の6本の共振線路531a〜531fのうちの一部の3本の線路531a〜531cが互いに略平行になるよう端部が接続線路532で接続される第1の櫛型部533aと、共振線路のうちの残部の3本の線路531d〜531fが互いに略平行になるよう端部が接続線路532で接続される第2の櫛型部533bとで構成され、接続線路532は第1の櫛型部533aと第2の櫛型部533bとの間に屈曲部534を有している。
3個の線路構造510、520、530のうちの任意の線路構造を構成する共振線路が、他の線路構造を構成する共振線路と交互に配置されるよう線路構造同士が、一方の線路構造の櫛型部と他方の線路構造の櫛型部同士が対向するよう組み合わせられている。例えば、図10において、線路構造510を構成する共振線路511a〜511cが、線路構造520を構成する共振線路521d〜521fと交互に配置されるよう線路構造510の第1の櫛型部513aと、線路構造520の第2の櫛型部523bとが対向するよう組み合わせられている。
本実施の形態の共振器500では、3個の線路構造510、520、530が電磁気的に結合することにより1つの共振器として動作する。
図11は、本実施の形態の共振器の共振状態における電流分布の電磁界シミュレーション結果である。図中、矢印の長さが電流の大きさを、矢印の向きが電流の向きを表している。共振線路511a〜511f、521a〜521f、531a〜531fには、各々の共振線路の中央を腹とし、両端部を節とする電流定在波が生じている。そして、すべての隣接する線路間の電流が共振状態で逆方向となっている。
次に、図10の構造の共振器500で耐電力性およびQ値を評価した結果を次に示す。共振器500は、共振周波数が5350GHz、共振線路の線路幅はすべて0.3mm、接続線路の線路幅は0.3mm、隣り合う共振線路間の間隔は0.3mmである。共振線路の長さは外側が少し長い以外はすべて等しい。
この共振器500をサファイア基板上に成膜されたYBCO超電導薄膜をパターニングすることで形成し、冷凍機を用いて冷却した後、第1の実施の形態と同様の方法で、耐電力性およびQ値を評価した。結果として耐電力性は24W、Q値は45000であった。また、電磁界シミュレーションによって放射損失に由来するQ値を計算したところ、その値は94000であった。
以上のように、本実施の形態の共振器500によれば、第1ないし第3の実施の形態同様、共振器に流れる電流を複数の共振線路に分散させることで高い耐電力性を実現しつつ、隣接する逆向き電流の効果によって放射損失を低減することで低損失材料が本来示すべき高いQ値を実現し、高耐電力性と高Q値とを両立することが可能となる。
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態の共振器は、4個の線路構造を有すること以外は、第4の実施の形態と同様である。したがって、第4の実施の形態と重複する内容については記載を省略する。
図12は、本実施の形態の共振器のストリップ線路のパターンを示す平面図である。図10に示すように、共振器600は、4個の略同一形状の線路構造610、620、630、640を有する。そして、それぞれの線路構造は、直線状の4本の共振線路のうちの一部の2本の線路が互いに略平行になるよう端部が接続線路で接続される第1の櫛型部と、共振線路のうちの残部の2本の線路が互いに略平行になるよう端部が接続線路で接続される第2の櫛型部とで構成されている。そして、接続線路は第1の櫛型部と第2の櫛型部との間に屈曲部を有している。共振線路各々の長さは共振周波数における電気長にしておよそ180度である。
4個の線路構造610、620、630、640のうちの任意の線路構造を構成する共振線路が、他の線路構造を構成する共振線路と交互に配置されるよう線路構造同士が、一方の線路構造の櫛型部と他方の線路構造の櫛型部同士が対向するよう組み合わせられている。
図13は、本実施の形態の共振器の共振状態における電流分布の電磁界シミュレーション結果である。図中、矢印の長さが電流の大きさを、矢印の向きが電流の向きを表している。共振線路には、各々の共振線路の中央を腹とし、両端部を節とする電流定在波が生じている。そして、すべての隣接する線路間の電流が共振状態で逆方向となっている。
本実施の形態の共振器600によれば、第1ないし第4の実施の形態同様、共振器に流れる電流を複数の共振線路に分散させることで高い耐電力性を実現しつつ、隣接する逆向き電流の効果によって放射損失を低減することで低損失材料が本来示すべき高いQ値を実現し、高耐電力性と高Q値とを両立することが可能となる。
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態の共振器は、マイクロストリップライン構造の共振器であって、共振状態で線路内に電流定在波が発生し、隣接する線路間の電流が逆方向となる複数の共振線路と、複数の共振線路を、共振状態における複数の共振線路の電流定在波の節のうち電圧が同位相となる部分同士で接続する接続線路と、で構成される線路構造を有する点については、第1ないし第5の実施の形態と同様である。このため、マイクロストリップライン構造や共振器の作用・効果等について第1ないし第5の実施の形態と重複する内容については、記載を省略する。
本実施の形態の共振器は、2個の異なる形状の第1および第2の線路構造を有している。そして、第1の線路構造は、共振周波数における電気長にして360度以上の長さを有し、互いに略平行に配置される直線状の複数の共振線路と、各々の幾何学的に対応する部分であって、共振線路の両端部から共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の部分で接続する接続線路とで構成されている。
第2の線路構造は、第1の線路構造を構成する共振線路のうちの隣接する2本の共振線路の間に、この2本の共振線路と略平行に1本ずつ配置され、共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の長さを有する直線状の複数の共振線路と、これらの共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の長さを有する直線状の複数の共振線路の端部を接続し、第1の線路構造を囲む接続線路とで構成されることを特徴とする。
図14は、本実施の形態の共振器のストリップ線路のパターンを示す平面図である。図14に示すように、共振器700は、2個の異なる形状の第1および第2の線路構造710、720を有している。そして、この2つの線路構造710、720が電磁気的に結合することにより1つの共振器として動作する。
第1の線路構造710は、共振周波数における電気長にして180度の2以上の略整数倍、ここではおよそ180度の2倍である360度の長さを有し、互いに略平行に配置される直線状の複数の共振線路711a〜711dを有している。各々の幾何学的に対応する部分であって、共振線路711a〜711dの両端部から共振周波数における電気長にして180度の部分、すなわち共振線路のちょうど中点で共振線路711a〜711dを接続する接続線路712とで構成されている。
また、第2の線路構造720は、第1の線路構造710を構成する共振線路711a〜711dのうちの隣接する2本の共振線路の間に、この2本の共振線路と略平行に1本ずつ配置され、共振周波数における電気長にしておよそ180度の長さを有する直線状の複数の共振線路721a〜721fと、これらの複数の共振線路721a〜721fの端部を接続し、第1の線路構造710を囲む接続線路722とで構成されることを特徴とする。
図15は、本実施の形態の共振器の共振状態における電流分布の電磁界シミュレーション結果である。図中、矢印の長さが電流の大きさを、矢印の向きが電流の向きを表している。第1の線路構造710を構成する共振線路711a〜711dには、接続線路712との接続部と両端部を節とし、接続部と両端部の中央を腹とする電流定在波が生じている。また、第2の線路構造720の共振線路721a〜721fには、各々の共振線路の中央を腹とし、両端部を節とする電流定在波が生じている。そして、すべての隣接する線路間の電流が共振状態で逆方向となっている。
次に、図14の構造の共振器700で耐電力性およびQ値を評価した結果を次に示す。共振器700は、共振周波数が5350GHz、共振線路の線路幅はすべて0.3mm、接続線路の線路幅は0.3mm(一部0.15mm)、隣り合う共振線路間の間隔は0.4mmである。
この共振器700をサファイア基板上に成膜されたYBCO超電導薄膜をパターニングすることで形成し、冷凍機を用いて冷却した後、第1の実施の形態と同様の方法で、耐電力性およびQ値を評価した。結果として耐電力性は26W、Q値は55000であった。また、電磁界シミュレーションによって放射損失に由来するQ値を計算したところ、その値は920000であった。この共振器は他の実施の形態に比較して、桁違いに放射損失が少ないため、材料の低損失特性を最も引き出すことが可能である。
以上のように、本実施の形態の共振器700によれば、第1ないし第5の実施の形態同様、共振器に流れる電流を複数の共振線路に分散させることで高い耐電力性を実現できる。さらに高い耐電力性を実現しつつ、隣接する逆向き電流の効果によって、第1ないし第5の実施の形態以上に放射損失を低減することで低損失材料が本来示すべき高いQ値を実現し、高耐電力性と高Q値とを両立することが可能となる。
(第7の実施の形態)
本発明の第7の実施の形態のフィルタは、例えば、第1ないし第6の実施の形態に記載した共振器を、単数もしくは複数用いて構成されるフィルタである。
図16は、本実施の形態のフィルタの導体線路部分のパターンを示す平面図である。このフィルタ800は、第1の実施の形態の図1に示した共振器100と同様の形状の共振器を、共振器801、802、803、804として4個直列に配置し、4段のチェビシェフ型フィルタを構成している。共振器群の両側には、L字型の導体線路が共振器に近接して配置され、基板端部まで延伸されて入出力フィーダ810a、810bとなっている。
このように、低損失かつ高耐電力の共振器を用いて構成することにより、低損失かつ高耐電力のフィルタを実現できる。なお、ここでは、4段のチェビシェフ型フィルタを例に説明したが、これに限らず、単数もしくは複数の共振器を用いて構成することで、帯域通過型、帯域阻止型、高域通過型、低域通過型等の様々なタイプのフィルタに本発明を適用することが可能となる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。実施の形態の説明においては、共振器、フィルタ等で、本発明の説明に直接必要としない部分等については記載を省略したが、必要とされる共振器、フィルタ等に関わる要素を適宜選択して用いることができる。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての共振器およびフィルタは、本発明の範囲に包含される。本発明の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物の範囲によって定義されるものである。
第1の実施の形態の共振器のストリップ線路のパターンを示す平面図。 図1に示した共振器のA−B断面図。 第1の実施の形態の共振器の共振状態における電流分布の電磁界シミュレーション結果を示す図。 第2の実施の形態の共振器のストリップ線路のパターンを示す平面図。 第2の実施の形態の共振器の共振状態における電流分布の電磁界シミュレーション結果を示す図。 第3の実施の形態の共振器のストリップ線路のパターンを示す平面図。 第3の実施の形態の共振器の共振状態における電流分布の電磁界シミュレーション結果を示す図。 第3の実施の形態の変形例の共振器のストリップ線路のパターンを示す平面図。 第3の実施の形態の変形例の共振器の共振状態における電流分布の電磁界シミュレーション結果を示す図。 第4の実施の形態の共振器のストリップ線路のパターンを示す平面図。 第4の実施の形態の共振器の共振状態における電流分布の電磁界シミュレーション結果を示す図。 第5の実施の形態の共振器のストリップ線路のパターンを示す平面図。 第5の実施の形態の共振器の共振状態における電流分布の電磁界シミュレーション結果を示す図。 第6の実施の形態の共振器のストリップ線路のパターンを示す平面図。 第6の実施の形態の共振器の共振状態における電流分布の電磁界シミュレーション結果を示す図。 第7の実施の形態フィルタの導体線路部分のパターンを示す平面図。 従来技術の共振器のストリップ線路のパターンを示す平面図。 従来技術の共振器の共振状態における電流分布の電磁界シミュレーション結果を示す図。
符号の説明
100 共振器
110、120 線路構造
111a〜111d、121a〜121d 共振線路
112、121 接続線路
200 共振器
210 線路構造
211a〜211p 共振線路
300 共振器
310、320 線路構造
311a〜311d、321a〜321d 共振線路
312、321 接続線路
400 共振器
410、420 線路構造
411a〜411d、421a〜421d 共振線路
412、421 接続線路
500 共振器
510、520、530 線路構造
511a〜511f、521a〜521f、531a〜531f 共振線路
512、521、531 接続線路
513a、523a、533a 第1の櫛型部
513b、523b、533b 第2の櫛型部
514、524、534 屈曲部
600 共振器
610、620、630、640 線路構造
700 共振器
710、720 線路構造
711a〜711d、721a〜721f 共振線路
712、722 接続線路
800 フィルタ
801、802、803、804 共振器
810a、810b 入出力フィーダ
900 共振器
912 接続線路

Claims (9)

  1. マイクロストリップライン構造の共振器であって、
    共振状態で線路内に電流定在波が発生し、隣接する線路間の電流が逆方向となる複数の共振線路と、
    前記複数の共振線路を、共振状態における前記複数の共振線路の電流定在波の節のうち電圧が同位相となる部分同士で接続する接続線路と、
    で構成される線路構造を有することを特徴とする共振器。
  2. マイクロストリップライン構造の共振器であって、
    共振周波数における電気長にして180度の略奇数倍の長さを有する略同一形状の複数の共振線路と、前記複数の共振線路同士を、各々の幾何学的に対応する部分であって、前記共振線路の端部から共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の部分で接続する接続線路とで構成される単一の線路構造を有し、
    前記線路構造が3以上の前記共振線路を備え、
    前記共振線路が屈曲部を介する2本の略平行な直線部分からなるヘアピン形状を有し、
    前記接続線路が環状もしくは円盤状を有し、
    前記共振線路が前記接続線路の重心に対し放射状に接続されていることを特徴とする共振器。
  3. マイクロストリップライン構造の共振器であって、
    共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の長さを有する略同一形状の複数の共振線路と、前記複数の共振線路同士を、各々の幾何学的に対応する部分であって、前記共振線路の端部から共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の部分で接続する接続線路とで構成される複数の線路構造を有し、
    それぞれの前記線路構造が3本以上の前記共振線路を備え、
    任意の一つの前記線路構造を構成する前記共振線路のうちの少なくとも一つは、
    他の前記線路構造を構成する前記共振線路のうちの少なくとも一つに沿って配置されていることを特徴とする共振器。
  4. 2個の前記線路構造を有し、
    それぞれの前記線路構造が、直線状の前記共振線路の端部を直線状の前記接続線路で接続する略同一の櫛型形状を有し、
    一方の前記線路構造を構成する前記共振線路が、他方の前記線路構造を構成する前記共振線路と交互に配置されるよう前記線路構造同士が、前記櫛型形状同士が対向するよう組み合わせられていることを特徴とする請求項3記載の共振器。
  5. 3個以上の略同一形状の前記線路構造を有し、
    それぞれの前記線路構造が、直線状の複数の前記共振線路のうちの一部の線路が互いに略平行になるよう端部が前記接続線路で接続される第1の櫛型部と、前記共振線路のうちの残部の線路が互いに略平行になるよう端部が前記接続線路で接続される第2の櫛型部とで構成され、前記接続線路は前記第1の櫛型部と前記第2の櫛型部との間に屈曲部を有し、
    任意の前記線路構造を構成する前記共振線路が、他の前記線路構造を構成する前記共振線路と交互に配置されるよう前記線路構造同士が、一方の前記線路構造の前記櫛型部と他方の前記線路構造の前記櫛型部同士が対向するよう組み合わせられていることを特徴とする請求項3記載の共振器。
  6. マイクロストリップライン構造の共振器であって、
    2個の異なる形状の第1および第2の線路構造を有し、
    前記第1の線路構造は、共振周波数における電気長にして180度の2以上の略整数倍の長さを有し、互いに略平行に配置される直線状の複数の共振線路と、各々の幾何学的に対応する部分であって、前記共振線路の両端部から共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の部分で接続する接続線路とで構成され、
    前記第2の線路構造は、前記第1の線路構造を構成する前記共振線路のうちの隣接する2本の共振線路の間に、前記2本の共振線路と略平行に1本ずつ配置され、共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の長さを有する直線状の複数の共振線路と、前記共振周波数における電気長にして180度の略整数倍の長さを有する直線状の複数の共振線路の端部を接続し、前記第1の線路構造を囲む接続線路とで構成されることを特徴とする共振器。
  7. 前記共振線路の、前記接続線路に接続されていない端部の形状がT字型であることを特徴とする請求項2ないし請求項6いずれか一項に記載の共振器。
  8. 前記共振線路および前記接続線路が超電導体によって形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7いずれか一項に記載の共振器。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の共振器を用いて構成されることを特徴とするフィルタ。
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