JP4230467B2 - コプレーナライン型の共振器を用いた高周波フィルタ - Google Patents

コプレーナライン型の共振器を用いた高周波フィルタ Download PDF

Info

Publication number
JP4230467B2
JP4230467B2 JP2005051840A JP2005051840A JP4230467B2 JP 4230467 B2 JP4230467 B2 JP 4230467B2 JP 2005051840 A JP2005051840 A JP 2005051840A JP 2005051840 A JP2005051840 A JP 2005051840A JP 4230467 B2 JP4230467 B2 JP 4230467B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
line
resonator
attenuation pole
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005051840A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006238213A (ja
Inventor
文雄 浅村
健児 川幡
克明 坂元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Dempa Kogyo Co Ltd filed Critical Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Priority to JP2005051840A priority Critical patent/JP4230467B2/ja
Priority to US11/362,241 priority patent/US7479856B2/en
Publication of JP2006238213A publication Critical patent/JP2006238213A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4230467B2 publication Critical patent/JP4230467B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/20Frequency-selective devices, e.g. filters
    • H01P1/201Filters for transverse electromagnetic waves
    • H01P1/2013Coplanar line filters

Description

本発明はコプレーナライン型の共振器(以下、CPW共振器とする)を用いた高周波フィルタを技術分野とし、特に伝送特性中の帯域特性(フィルタ特性)に減衰極を設けた周波数可変型を含む高周波フィルタに関する。
(発明の背景)マイクロ波やミリ波の超高周波帯(概ね1〜100GHz)に使用される高周波フィルタは、各種無線通信設備の送受信装置、光ファイバ高速伝送装置やこれに関連する測定器等に、必須の機能素子として有用されている。近年では、小型化を促進することからマイクロ波集積回路での構成も利用されつつあり、例えばCPW共振器を用いた高周波フィルタがある(特許文献1)。
(従来技術の一例)第13図(ab)は従来例を説明する図で、同図(a)は高周波フィルタの模式的な平面図、同図(b)はA−A断面図である。
高周波フィルタはCPW(コプレーナライン)を適用したCPW共振器からなる。CPW共振器は誘電体からなる基板1の一主面に設けられた接地導体2の開口部3内に信号線としての中央導体4を設けてなる。中央導体4は目的とする共振周波数(中心周波数f0)に応じて、基板1の誘電率等に依存した電気長とする。通常では、中心周波数f0の波長λに対してλ/2の電気長とし、基板1の誘電率を例えば1とすれば、物理長は概ね電気長と等しいλ/2の長さとなる。要は、CPW共振器の電気長が中心周波数f0に対してλ/2となる。
そして、中央導体4は開口部3の両端から離間して電気的には開放端とする。これにより、中央導体4を二等分する中点を電圧変位零点とし、両端部を互いに逆となる電圧変位最大点とした定在波を生じ「第13図(b)の曲線イ」、共振器として機能する。なお、CPWは中央導体4と接地導体2との間で生ずる矢印で示す電界E及びこれによる図示しない磁界によって、高周波が進行する不平衡型とした共平面構造の高周波伝送路として知られている。
基板1の他主面にはCPW共振器の一端側と他端側で電磁結合して、マイクロストリップライン(以下、MSLとする)からなる入出力用の信号線(以下、入出力線とする)5(ab)を有する。入力線5aは直線状の線路とし、中央導体4の一端側(入力側)で重畳して電磁結合する。出力線5bは例えば矩形としたループ状線路とする。ループ状線路の先端側は中央導体4を含む開口部(CPW共振器)を横断し、CPW共振器の他端側(出力端側)を包囲する。この例では、出力線5bの先端側である横断部Xは中央導体4の中点よりも出力端側とする。
このようなものでは、CPW共振器の入力端側で生じる、中央導体4と接地導体2との間による矢印で示す電界及び磁界(不図示)によって入力線5aが電磁結合する。また、出力線5bの横断部Xの両端側で生じる、中央導体4と接地導体2との間による電界及び磁界によって出力線5bと電磁結合する。これにより、入力線5aからの高周波をCPW共振器によって濾過(フィルタ)して、第14図の曲線(イ)で示すように、中心周波数をf0とした単峰特性の帯域特性(共振特性)を出力線5bに得る。
ここでは、CPW共振器を横断するループ状線路とした出力線5bの横断部Xによって境界条件を生ずる。そして、横断部Xは中央導体4に重畳して電気的に結合する(容量結合する)ので、横断部Xから中央導体4の入出力端側にMSLが接続したこととほぼ同等になる。したがって、横断部Xから見た中央導体4の例えば出力端(CPW共振器の電気的開放端)は、MSLとして見ると出力端までの距離d1に基づく電気長をλ1/4とした周波数f1に対して電気的短絡端となる。
要するに、第15図の電気的な等価回路に示したように、CPW共振器による第1共振回路(LCR)Zf0の出力側Vout(あるいは入力側Vin)とアースとの間に第2共振回路Zf1が挿入した回路となる。そして、第1共振回路Zf0の直列腕共振点(共振周波数)f0に対し、第2共振回路Zf1の並列腕共振点(共振周波数)f1を生ずる。これらのことから、距離d1による電気長をλ1/4とした周波数f1での電流が最大となり、帯域特性に減衰極Pを生ずる。
ここでは、横断部Xを中点よりも出力端側とするので、距離d1に基づく電気長(λ1/4)は中心周波数f0のλ/4よりも基本的に短くなる。したがって、距離d1(電気長λ1/4)による並列腕共振点f1は、直列腕共振点(中心周波数)f0よりも高くなる。これにより、並列腕共振点f2による減衰極Pは帯域特性の高域側に形成され、帯域特性の減衰傾度を高めるとともに、例えばピーク値から3dB減衰域での通過帯域を狭くして見かけ上のQ値を高める。
なお、横断部Xを中点から入力端側として、横断部Xから出力端側までの距離d1に基づいた電気長(λ1/4)を中心周波数f0のλ/4よりも長くすれば、中心周波数f0よりも低域側に並列腕共振点f1による図示しない減衰極が生ずる。また、中央導体4の一端側(入力端)では入力線5aと電磁結合するので、横断部Xから見た入力端は電気的短絡端とはならない。したがって、横断部Xから入力端までの距離d2に基づく電気長をλ2/4(>λ/4)とした並列腕共振点f2としてリップルP′を生ずるものの、明確な減衰極Pを形成するまでには至らない。
これらの場合、入力線5aをループ状線路として出力線5bを直線状としても、あるいはいずれもループ状線路としてもよい。これらのうち、いずれもループ状線路とした場合は、距離d1、d2に基づいた各電気長が一般的には中心周波数f0のλ/4よりも短くなって、高域側のみに各減衰極Pを生ずる(不図示)。
特開2003−115701号公報 特願2004−330532号
(従来技術の問題点)しかしながら、上記構成による単一のCPW共振器を用いた高周波フィルタでは、出力線5bのループ状線路によって生ずる減衰極Pは、前述したように基本的にいずれか一箇所となる。このため、減衰極Pは例えば帯域特性の中心周波数f0に対して高域側及び低域側のいずれか一方のみになるので、帯域を充分に狭くしてQ値を高めることが困難な問題があった。また、減衰極Pを形成することによって、帯域特性の中心周波数f0でのピーク値も下がり(前第14図)、挿入損失αを大きくする問題もあった。
(発明の目的)本発明は複数の減衰極を形成できるとともに、挿入損失を小さくする周波数可変型を含む高周波フィルタを提供することを目的とする。
本発明は、特許請求の範囲(請求項1)に示したように、基板の一主面に形成されて開口部を有する接地導体及び前記開口部内に設けられた中央導体からなるCPW型の共振器と、前記基板の他主面に形成されて前記共振器と電磁結合したマイクロストリップラインからなる入力用及び出力用の信号線を備え、前記入力用又は出力用の信号線の少なくとも一方は、前記共振器を横断して電磁結合する横断部を有し、前記共振器の一端側又は他端側を包囲するループ状線路とした高周波フィルタにおいて、前記ループ状線路の横断部から前記中央導体に重畳して延出したスタブを設けた構成とする。
このような構成であれば、前述したように、CPW共振器による中心周波数(直列腕共振点)に対し、ループ状線路の横断部と中央導体の一端又は他端との距離に基づく電気長をλ/4した並列腕共振点を生じる。したがって、伝送特性のいずれかに第1減衰極が形成される。さらに、ここではループ状線路の横断部にスタブを設けるので、横断部から見たスタブの他端側は、スタブの長さに基づく電気長をλ/4とした周波数に対して電気的短絡端となる。したがって、スタブの長さに基づく電気長をλ/4とした並列腕共振点を生じ、伝送特性のいずれかに新たな第2減衰極が形成される。
また、スタブはCPW共振器の中央導体に重畳するので、中央導体との容量結合によって高周波信号のレベルを高める。したがって、伝送特性中の特に帯域特性の中心周波数での挿入損失を小さくできる。
特許請求の範囲の請求項2に示したように、請求項1の前記ループ状線路は前記共振器による帯域特性に第1減衰極を、前記スタブは前記帯域特性に第2減衰極を形成する。これによれば、第1及び第2減衰極の位置によって、帯域特性の減衰傾度を高めたり、帯域外の保証減衰量を高められる。例えば、第1及び第2減衰極を高域側の同一位置とすれば減衰極を深めて減衰傾度をさらに高め、異なる位置であれば帯域外の保証減衰量を増加する。そして、第1及び第2減衰極を中心周波数の高域及び低域側とすれば、両側での減衰傾度を高めて見かけ上のQ値を大きくする。
同請求項3では、請求項1の前記第1減衰極は前記帯域特性の中心周波数よりも高域側又は低域側として、前記第2減衰極は前記中心周波数よりも低域側又は高域側とし、前記第1減衰極と前記第2減衰極は前記中心周波数の両側とする。これにより、中心周波数に対して両側に第1及び第2減衰極が形成されるので、前述通りに両側での減衰傾度を高めて見かけ上のQ値を高める。
同請求項4では、請求項1の前記第1減衰極は前記横断部から前記中央導体の一端又は他端までの電気長に基づいた周波数点に形成され、前記第2減衰極は前記スタブの電気長に基づいた周波数点に形成される。これにより、請求項1の構成をさらに具体的にし、第1及び第2減衰極の位置を各電気長によって制御できる。
同請求項5では、請求項4の前記中央導体の一端又は他端までの電気長は前記第1減衰極の形成される周波数に対してλ/4の長さであり、前記スタブの電気長は前記第2減衰極の形成される周波数に対してλ/4の長さである。これにより、横断部と中央導体の一端又は他端との距離に基づいた電気長をλ/4とした周波数に対して中央導体の一端側又は他端側が電気的短絡端となって第1減衰極生じる。また、スタブの長さに基づいた電気長をλ/4とした周波数に対してスタブの他端側は電気的短絡端となって第2減衰極を生じる。
同請求項6では、請求項1の前記中央導体の電気長を可変する電圧制御型のリアクタンス素子を前記共振器内に設けて高周波フィルタを周波数可変型とする。これによれば、共振器(中央導体)の電気長が実質的に変化するので、共振周波数(中心周波数)を可変できる。
同請求項7では、請求項6の前記中央導体は中点にて分割された第1導体と第2導体とからなり、前記リアクタンス素子は前記第1導体と第2導体とを接続する。これにより、第1導体と第2導体からなる中央導体の電気長がリアクタンス素子によって変化する。そして、中央導体の中点を分割してリアクタンス素子を配置するので、両端側を電気的開放端として電圧変位最大点を維持できる。したがって、中央導体の中点を電圧変位最小点(零点)として、リアクタンス素子を配置した影響を防止する(特許文献2参照)。
同請求項8では、請求項1のコプレーナライン型とした少なくとも第1と第2の共振器が直線上に配置され、前記第1共振器の入力用の信号線と、前記第2共振器の出力用の信号線と、前記第1共振器と前記第2共振器の入出力間を接続する入出力接続線路とを備え、前記入出力用の信号線又は前記入出力接続線路のいずれかを前記ループ状線路として、前記ループ状線路の横断部から前記中央導体に重畳して延出したスタブを設けて多段接続型とする。これにより、第1共振器と第2共振器の共振周波数を同一にすれば、多段接続によって帯域特性の減衰傾度をさらに高めて、見かけ上のQ値を大きくする。また、共振周波数を異にすれば帯域幅を広げることができる。勿論、請求項1での効果をも奏するとともに、いずれか一方をあるいはいずれをも周波数可変型とすることもできる。
第1図(ab)は本発明の第1実施例を説明する高周波フィルタの図で、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のA−A断面図である。なお、前従来例と同一部分には同番号を付与してその説明は簡略又は省略する。
高周波フィルタは、前述したように基板1の一主面に形成した接地導体2の開口部3に中央導体4を設けた共平面構造のCPW共振器からなり、他主面の入力端側には直線状の入力線5aが、出力端側には横断部Xを有するループ状線路とした出力線5bが設けられる。
ループ状線路とした出力線5bは、前従来例とは逆に横断部XをCPW共振器(中央導体4)の中点よりも一端側(入力端側)として、横断部Xから中央導体4の出力端(他端)までの距離d1に基づく電気長λ1/4を、中心周波数f0のλ/4よりも長くする。これにより、横断部Xから他端までの距離d1に基づくMSLとしての電気長λ1/4を中心周波数のλ/4よりも長くする。
そして、中央導体4の中点よりも入力端側とした出力線5bの横断部Xからは、中央導体4に重畳して出力端側に延出する本発明によるスタブ6を設ける。スタブ6の物理的な長さLは中央導体4の1/2の長さよりも小さくし、これに基づく電気長(λ2/4)は中心周波数f0のλ/4よりも短くする。
このような構成であれば、出力線(ループ線路)5bの横断部Xと中央導体4の出力端との距離d1によって、前従来例とは逆に、中心周波数f0よりも低域側(周波数f1)に第1減衰極P1を形成する。そして、中心周波数f0のλ/4よりも電気長λ1/4を短くした横断部Xからのスタブ6によって、中心周波数f0よりも高域側(周波数f2)に第2減衰極P2を形成する(第2図)。これにより、第1減衰極P1及び第2減衰極P2は中心周波数f0とした帯域特性の両側に形成される。
なお、横断部Xから見てスタブ6の先端側は、スタブ6の長さLに基づく電気長をλ2/4とした周波数f2に対して電気的な短絡端となる。したがって、前述したと同様に、CPW共振器による直列腕共振点に対して、周波数点f2を並列腕共振点とした第2減衰極P2を生じる。ここで、並列腕共振点f2はスタブ6の長さLに基づく電気長λ2/4を中心周波数f0のλ/4よりも短くするので、第2減衰極P2は中心周波数f0よりも高域側になる。
これらにより、中心周波数f0の両側での帯域特性の減衰傾度が高まり、例えばピーク値から3dB減衰域での通過帯域を狭くして見かけ上のQ値を高められる。また、基板1の他主面に設けられたスタブ6は一主面の中央導体4に重畳して容量結合するので、横断部Xでの電磁結合に加えて高周波信号のレベルを高める。このことから、中心周波数f0のピーク値を高めて挿入損失αを小さくできる(前第13図参照)。
(第1実施例の他の例)
上記例では入力端までの電気長をλ/4以上とした横断部Xから出力端側に向かってスタブ6を設けたが、例えば第3図(a)に示したように横断部Xから入力端側に向かって設けてもよい。この場合でも、横断部Xから入力端までの長さLを短くして、これに基づくスタブ6の電気長を中心周波数f0のλ/4より小さくすれば、低域側及び高域側に減衰極P1、P2を形成する(前第2図参照)。
そして、距離d1及び長さLに基づく各電気長をλ/4よりも大きくすれば、低域側に第1及び第3減衰極P1、P3を形成できる「第4図(a)」。また、各電気長をλ/4よりも各電気長をλ/4よりも小さくすれば、高域側に減衰極P2、P4を形成できる「第4図(b)」。また、横断部Xから出力端までの距離d1をλ/4よりも短くしてスタブ6の長さをλ/4よりも大きくすれば「第3図(b)」、第1実施例と同様に高域側に第2減衰極P2を、低域側に第1減衰極P1を形成できる(前第2図参照)。
さらに、第5図に示したように、横断部Xから例えば出力端までの距離d1に基づく電気長をλ/4以上として低域側に第1減衰極P1を形成し、出力側及び入力側のいずれにも例えば長さL1、L2に基づく電気長をλ/4よりも短いスタブ6を設けてもよい。この場合は、第6図(a)に示したようにスタブ6のλ/4よりも短い各電気長に応じて減衰極P2、P4を高域側に形成し、帯域外の保証減衰量を大きくする。また、スタブ6の長さL1、L2が同じであれば減衰極Pを深くして減衰傾度をさらに高める(不図示)。また、スタブ6の長さL2がλ/4よりも大きければ低域側に減衰極P1、P3を形成する「第6図(b)」。
第7図(ab)は本発明の第2実施例を説明する高周波フィルタの図で、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のA−A断面図である。なお、第1実施例と同一部分の説明は簡略又は省略する。
第1実施例では単一のCPW共振器を用いた高周波フィルタの例を示したが、第2実施例は多段接続した高周波フィルタの例である。すなわち、第2実施例では、開口部3(ab)内に中央導体4(ab)を有する第1と第2のCPW共振器を直線上に配置する。中央導体4(ab)は電気長をいずれも共振周波数f0のλ/2として、同一の共振周波数(中心周波数)f0とする。第1CPW共振器(図の左側)は入力線5aをループ状線路とし、第2CPW共振器(図の右側)は出力線5bをループ状線路とする。そして、第1CPW共振器の出力側と第2CPW共振器の入力側とは、直線状のMSLからなる入出力接続線路7によって電磁結合する。これにより、第1と第2のCPW共振器からなる高周波フィルタを多段接続とする。
ここでは、第1CPW共振器のループ状線路の横断部Xと中央導体4の入力端との距離d1に基づく電気長を中心周波数f0のλ/4以上とし、さらに横断部Xから入力端側の長さL1に基づく電気長をλ/4以上としたスタブ6aを設ける。また、第2CPW共振器のループ状線路の横断部Xと中央導体4の出力端との距離d2に基づく電気長をλ/4以下とし、さらに横断部Xから出力端側の長さL2に基づく電気長をλ/4以下としたスタブ6bを設ける。
このような構成であれば、第8図に示したように、第1CPW共振器の横断部Xと入力端との電気長(>λ/4、但しスタブ6aよりも長い)によって、中心周波数f0より低域側に第3減衰極P3を形成する。また、スタブ6aの電気長(>λ/4)によって、第3減衰極P3よりも中心周波数f0寄りに第1減衰極P1を形成する。また、第2CPW共振器の横断部Xと出力端との電気長(<λ/4、但しスタブ6bよりも長い)によって中心周波数f0より高域側に第2減衰極P2を形成し、スタブ6b(<λ/4)によって、さらに高域側に第4減衰極P4を形成する。
これにより、中心周波数f0の両側での帯域特性の減衰傾度を高めて通過帯域を狭くして見かけ上のQ値を高め、スタブ6(ab)と中央導体4(ab)の容量結合によって挿入損失αを小さくできる。そして、ここでは、第1と第2CPW共振器による高周波フィルタを縦続して多段接続とするので、さらに減衰傾度を高めてQ値を高める。また、低域側及び高域側のいずれにも第1、第3及び第2、第4減衰極P1、P3及びP2、P4を形成するので、帯域外の保証減衰量を大きくする。
(第2実施例の他の例)
第2実施例では第1と第2CPW共振器は直線上とした入出力接続線路7によって接続したが、例えば第9図(a)に示したように、入出力線5(ab)とともにループ状線路によって接続してもよい。また、入出力接続線路7は第1CPW共振器の出力側からは直線上としてループ状線路で第2CPW共振器の入力側と電磁結合し、第2共振器の出力線5bを直線上としてもよい「第9図(b)」。この場合、入出力接続線路7をループ状線路としてもよい「第9図(c)」。
これらの場合でも、第1CPW共振の入力線5aの横断部Xと入力端との距離d1に基づく電気長及びスタブ6aの長さL1に基づく電気長を中心周波数f0のλ/4より大きくすることによって、帯域特性の低域側に第1、第3減衰極P1、P3を形成する。また、第2CPW共振の出力線5b又は入出力接続線路7の横断部Xと入力端又は入出力端との距離d2に基づく電気長及びスタブ6bの長さL2に基づく電気長を中心周波数f0のλ/4より小さくすることによって、帯域特性の高域側に第2、第4減衰極P2、P4を形成する(前第8図参照)。
さらに、第10図に示したように、入出力線5(ab)を直線上とし、入出力接続線7をループ状線路としてスタブ6(ab)を設けてもよい。この場合でも、入出力線路7の横断部X1と第1CPW共振の出力端との距離d1及びスタブ6aに基づく各電気長をλ/4よりも大きくすることによって、また横断部X2と第2CPW共振の入力端との距離d2及びスタブ6bに基づく各電気長をλ/4よりも小さくすることによって、帯域特性の低域側及び高域側に第1、第3及び第2、第4減衰極P1、P3及びP2、P4を形成できる。(同第8図参照)。
これらの場合でも、第1実施例で述べたように、各CPW共振器の横断部Xからスタブ6を入出力端側のいずれにも形成して例えば高域側に減衰極Pを形成することもできる。また、横断部Xの位置やスタブ6の長さによって任意の周波数点に減衰極を形成できることは勿論である。
また、第1と第2CPW共振器の共振周波数f0は同一として減衰傾度を高めるとしたが、共振周波数f0を異ならせればさらに広帯域にできる。そして、各実施例では共振導体は共振周波数のλ/2の長さとしたが、例えばλでもよく基本的には中央導体4の中点に対して定在波が逆対称となるλ/2の整数倍であればよい。また、各実施例では帯域特性に減衰極を形成するとしたが、伝送特性中のいずれかに減衰極(並列腕共振点)を形成することができ、これらを排除するものではない。
第11図(ab)は本発明の第3実施例を説明する周波数可変型とした高周波フィルタの図で、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のA−A断面図である。なお、前各実施例と同一部分の説明は簡略又は省略する。
ここでは、例えば第1実施例での高周波フィルタを周波数可変型とする例であり、入力線5aは直線状とし、出力線5bをループ状線路とする。そして、ループ状線路の横断部Xから出力端までの電気長を中心周波数f0のλ/4よりも大きくし、スタブ6の長さはλ/4よりも短くする。これにより、中心周波数f0の両側に第1及び第2減衰極P1、P2を形成する。
周波数可変型とする第3実施例では、特許文献2に示されるように、例えばCPW共振の中央導体4は中点で分割され、第1導体4aと第2導体4bとからなる。そして、分割された中央導体4の中点には、電圧制御型とした可変リアクタンス素子例えば電圧可変容量素子8が配設される。電圧可変容量素子8の両端子は第1導体4a及び第2導体4bに接続するとともに、アノードとカソード間に逆電圧となる制御電圧Vcを印加する。
このようなものでは、電圧可変容量素子8の制御電圧Vcによる容量変化によって中央導体4の実質的な電気長が変化する。したがって、CPW共振器の共振周波数(中心周波数)f0が変化するので、高周波フィルタを制御電圧によって周波数可変型とすることができる。また、中央導体4の中点は、前第13図(b)に示されるように、定在波における電圧変位最小点(零点)であるので、電圧可変容量素子8を配設してもCPW共振の共振特性を良好に維持する。
(第3実施例の他の例)
上記例では中央導体4を分割した中点に電圧可変容量素子8を設けたが、例えば第12図に示したようにしてもよい。すなわち、中央導体4の両側に電圧可変容量素子8を配設して、例えばアノードを中央導体側としてカソードを接地導体側として、カソード側に逆電圧となる制御電圧Vcを印加してもよい(特許文献1参照)。この場合でも、電圧可変容量素子8の容量値によって、中央導体の実質的な電気長が変化するので、制御電圧によって周波数可変型にできる。但し、電圧変位最大点となる両端側に電圧可変容量素子8を配設するので、共振特性が変化しやすいことから、上記例の方が好ましい。
本発明の第1実施例を説明する高周波フィルタの図で、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のA−A断面図である。 本発明の一実施例の作用効果を説明する高周波フィルタの帯域特性図である。 本発明の第1実施例の他の例を説明する高周波フィルタの平面図である。 本発明の第1実施例の他の例を説明する高周波フィルタの平面図である。 本発明の第1実施例の他の例の作用効果を説明する高周波フィルタの帯域特性図である。 本発明の第2実施例を説明する図で、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のA−A断面図である。 本発明の第2実施例の作用効果を説明する高周波フィルタの帯域特性図である。 本発明の第2実施例の他の例を説明する高周波フィルタの平面図である。 本発明の第2実施例の他の例を説明する高周波フィルタの平面図である。 本発明の第2実施例の他の例を説明する高周波フィルタの平面図である。 本発明の第3実施例を説明する高周波フィルタの平面図である。 本発明の第3実施例の他の例を説明する高周波フィルタの平面図である。 従来例を説明する高周波フィルタの図で、同図(a)は模式的な平面図であり、同図(b)はA−A断面図である。 従来例を説明する高周波フィルタの帯域特性図である。 従来例を説明する高周波フィルタの電気的な等価回路である。
符号の説明
1 基板、2 接地導体、3 開口部、4 中央導体、5 入出力線、6 スタブ、7 入出力接続線路、8 電圧可変容量素子。

Claims (8)

  1. 基板の一主面に形成されて開口部を有する接地導体及び前記開口部内に設けられた中央導体からなるコプレーナライン型の共振器と、前記基板の他主面に形成されて前記共振器と電磁結合したマイクロストリップラインからなる入力用及び出力用の信号線を備え、前記入力用又は出力用の信号線の少なくとも一方は、前記共振器を横断して電磁結合する横断部を有し、前記共振器の一端側又は他端側を包囲するループ状線路とした高周波フィルタにおいて、前記ループ状線路の横断部から前記中央導体に重畳して延出したスタブを設けたことを特徴とする高周波フィルタ。
  2. 前記ループ状線路は前記共振器による帯域特性に第1減衰極を、前記スタブは前記帯域特性に第2減衰極を形成した請求項1の高周波フィルタ。
  3. 前記第1減衰極は前記帯域特性の中心周波数よりも高域側又は低域側として、前記第2減衰極は前記中心周波数よりも低域側又は高域側とし、前記第1減衰極と前記第2減衰極は前記中心周波数の両側とした請求項1の高周波フィルタ。
  4. 請求項1において、前記第1減衰極は前記横断部から前記中央導体の一端又は他端までの電気長に基づいた周波数点に形成され、前記第2減衰極は前記スタブの電気長に基づいた周波数点に形成された高周波フィルタ。
  5. 請求項4において、前記中央導体の一端又は他端までの電気長は前記第1減衰極の形成される周波数に対してλ/4の長さであり、前記スタブの電気長は前記第2減衰極の形成される周波数に対してλ/4の長さである高周波フィルタ。
  6. 請求項1において、前記中央導体の電気長を可変する電圧制御型のリアクタンス素子を前記共振器内に設けた周波数可変型の高周波フィルタ。
  7. 請求項6において、前記中央導体は中点にて分割された第1導体と第2導体とからなり、前記リアクタンス素子は前記第1導体と第2導体とを接続した周波数可変型の高周波フィルタ。
  8. 請求項1のコプレーナライン型とした少なくとも第1と第2の共振器が直線上に配置され、前記第1共振器の入力用の信号線と、前記第2共振器の出力用の信号線と、前記第1共振器と前記第2共振器の入出力間を接続する入出力接続線路とを備え、前記入出力用の信号線又は前記入出力接続線路のいずれかを前記ループ状線路として、前記ループ状線路の横断部から前記中央導体に重畳して延出したスタブを設けたことを特徴とする多段接続型の高周波フィルタ。
JP2005051840A 2005-02-25 2005-02-25 コプレーナライン型の共振器を用いた高周波フィルタ Expired - Fee Related JP4230467B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005051840A JP4230467B2 (ja) 2005-02-25 2005-02-25 コプレーナライン型の共振器を用いた高周波フィルタ
US11/362,241 US7479856B2 (en) 2005-02-25 2006-02-24 High-frequency filter using coplanar line resonator

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005051840A JP4230467B2 (ja) 2005-02-25 2005-02-25 コプレーナライン型の共振器を用いた高周波フィルタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006238213A JP2006238213A (ja) 2006-09-07
JP4230467B2 true JP4230467B2 (ja) 2009-02-25

Family

ID=36931490

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005051840A Expired - Fee Related JP4230467B2 (ja) 2005-02-25 2005-02-25 コプレーナライン型の共振器を用いた高周波フィルタ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7479856B2 (ja)
JP (1) JP4230467B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8106728B2 (en) * 2009-04-15 2012-01-31 International Business Machines Corporation Circuit structure and design structure for an optionally switchable on-chip slow wave transmission line band-stop filter and a method of manufacture
US20110095848A1 (en) * 2009-10-22 2011-04-28 Oleg Dounaevski System and method for wideband high current rf choke network
US9490768B2 (en) * 2012-06-25 2016-11-08 Knowles Cazenovia Inc. High frequency band pass filter with coupled surface mount transition

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3835480A1 (de) * 1988-10-18 1990-04-19 Fraunhofer Ges Forschung Hochfrequenz-bandpassfilter
JP3921370B2 (ja) * 2001-10-03 2007-05-30 日本電波工業株式会社 高周波フィルタ
JP4772255B2 (ja) * 2001-12-28 2011-09-14 日本電波工業株式会社 スロットラインを用いた高周波発振器
JP4588947B2 (ja) * 2001-12-28 2010-12-01 日本電波工業株式会社 コプレーナライン型の高周波発振器
JP4189971B2 (ja) * 2004-01-28 2008-12-03 日本電波工業株式会社 周波数可変型高周波フィルタ

Also Published As

Publication number Publication date
US7479856B2 (en) 2009-01-20
JP2006238213A (ja) 2006-09-07
US20060192639A1 (en) 2006-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1990863B1 (en) Dual band resonator and dual band filter
CN112470337B (zh) 滤波器
US7764147B2 (en) Coplanar resonator and filter using the same
CN212303859U (zh) 一种高性能多模双宽带滤波器
US7276995B2 (en) Filter
KR20010030828A (ko) 다중표면 결합형 동축공진기
JP3921370B2 (ja) 高周波フィルタ
CN115425375A (zh) 一种带通滤波器及其小型化cq拓扑结构
JP4230467B2 (ja) コプレーナライン型の共振器を用いた高周波フィルタ
JP4140855B2 (ja) 帯域阻止フィルタ
JP3598959B2 (ja) ストリップ線路フィルタ、デュプレクサ、フィルタ装置、通信装置およびストリップ線路フィルタの特性調整方法
CN111755787A (zh) 一种高性能多模双宽带滤波器
KR100449226B1 (ko) 유전체 듀플렉서
US7113059B2 (en) Variable-frequency high frequency filter
KR101546931B1 (ko) 트리플밴드 대역저지 필터
KR100521895B1 (ko) 인덕턴스 성분의 식각된 홀을 이용한 씨피더블유 저역통과필터
JP4501729B2 (ja) 高周波フィルタ
JP6913505B2 (ja) デュアルバンド共振器、及び、それを用いたデュアルバンド帯域通過フィルタ
JP4602240B2 (ja) 短絡手段、および短絡手段を備える先端短絡スタブ、共振器並びに高周波フィルタ
EP1168484A2 (en) Filter, duplexer, and communication device
US8358184B2 (en) Stripline filter
KR100787638B1 (ko) 노치 커플링 여파기
US7256666B2 (en) Band rejection filter with attenuation poles
JP2004289755A (ja) 高周波フィルタ調整法、高周波フィルタ製造方法、及び高周波フィルタ
JP2008042608A (ja) 帯域通過フィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121212

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121212

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131212

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees