JP2008042608A - 帯域通過フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 共振器の放射損が小さく、共振器間の設計上意図しない飛び越し結合の小さい帯域通過フィルタの提供。
【解決手段】 長さが等しい両端開放の2つの線路101、102が線路長の10分の1以下の間隔で平行に配置され線路対109を構成している。線路103と104、線路105と106、線路107と108も同様にそれぞれ線路対110、111、112を構成している。4対の線路対は一方の端部をそろえて平行に配置されている。また、配置された線路対のうち隣の隣に配置された線路対同士である線路対109と111の間隔115は線路長の半分以上である。もう一つの隣の隣に配置された線路対同士である線路対110と112の間隔116も線路幅の半分以上となっている。4つの線路対の両側には入出力線113と114が配置されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、放送機器、通信機器等に用いられるマイクロストリップ型伝送線路を用いた帯域通過フィルタに関する。
帯域通過フィルタは、複数の共振器を、通過帯域の中心周波数や帯域幅などの仕様に合わせて結合させて実現している。マイクロストリップ線路を用いた帯域通過フィルタは、通過帯域の中心周波数において半波長の電気長を有する伝送線路(共振器)を備える。伝送線路を平行に隣り合わせて配置することで隣接共振器間に電磁界結合を実現している。
このようなフィルタ構成においては、共振器間の結合の大小は共振器間の間隔によって調整することが可能である。例えば、チェビシェフ関数型の特性を有する帯域通過フィルタでは、隣り合う共振器同士のみが結合することが理想的である。しかし、実際には、隣にない共振器同士に設計上意図しない飛び越し結合が発生する。飛び越し結合は実物のフィルタ特性を設計上のフィルタ特性から逸脱させる要因の一つである。
回路設計の自由度を損なわずに飛び越し結合に対処する方法として、例えば、飛び越し結合のある共振器の間に金属隔壁を設ける方法(特許文献1参照)がある。しかし、この方法では、レイアウト上の問題で金属隔壁の挿入が不可能な場合がある。
共振器の形状を単純な直線型の形状から変更することが挙げられる。例えば、ヘアピン型共振器(特許文献2参照)やリング型共振器(特許文献3参照)を用いる。
また、形状を工夫することで無負荷Q値の向上を狙った共振器の例として、半波長の直線型共振器に複数のスリットを設ける例がある(非特許文献1参照)。
特開2001−308603公報 特開平2−246601号公報 特開平6−37503号公報 TU4C-2, 1997 IEEE MTT-S International Microwave Symposium Digest
例えば、SHF帯のような高い周波数領域の帯域通過フィルタにおいては、周波数が高くなるほど大きくなる共振器外部への電磁波放射のために、飛び越し結合が増大する。また、放射損の増大に伴って共振器の無負荷Q値も減少し、フィルタ特性が悪化する。さらに、帯域通過フィルタの帯域が狭くなるほど飛び越し結合の影響が顕著になってフィルタ特性を乱す。
本発明は、従来技術に比べ個々の共振器の放射損が小さく、共振器間の設計上意図しない飛び越し結合の小さい帯域通過フィルタを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、両端開放であり線路長の等しい2つの線路が線路長の10分の1以下の間隔で平行に配置された線路対を3つ備え、線路対の2つの線路は、奇モードでの線路長が通過帯域中心周波数における電気長において1波長であり、3つの線路対は一端をそろえて概ね平行に配置されており、3つの線路対のうち中央にある線路対を両側から挟む2つの線路対の間の距離が前記線路長の半分以上であること特徴とする帯域通過フィルタを提供する。
尚、線路間の線路長のばらつき、線路の間隔ばらつき、端部のばらつきなどは、製造ばらつき等のため10%程度許容することができる。また、平行からのずれは5度未満であることが望ましい。
本発明によれば、従来技術に比べ個々の共振器の放射損が小さく、共振器間の設計上意図しない飛び越し結合の小さい帯域通過フィルタを実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における帯域通過フィルタのパターンを表す平面模式図である。図1は基板を上面方向から見た図であり、黒塗り部分がマイクロストリップ線路構造の導体線路(101乃至108)である。
本実施形態の帯域通過フィルタは、基板上に形成された第1乃至第4の線路対109乃至112を備える。各線路対(もしくは線路対共振器)は、2つの線路を備える。各線路対は、長さが等しい両端開放の2つの線路を備え、2つの線路は、線路長の約10分の1以下の間隔で平行に配置されている。
例えば、第1の線路対109は、長さが概ね等しい両端開放の2つの線路101及び102を備え、線路101と102は線路長の約10分の1以下の間隔で平行に配置されている。第2乃至第4の線路対110乃至112も、夫々同様の配置による2つの線路(103と104、105と106、107と108)を備える。
第1乃至4の線路対は端部をそろえて平行に配置されている。配置された線路対のうち隣の隣に配置された第1の線路対109と第3の線路対111の間隔115は線路長の半分以上であり、本実施の形態において間隔115は線路長と同等である。第2の線路対110と第4の線路対112の間隔116も線路長の半分以上であり、本実施の形態において間隔116は線路長と同等である。間隔115および間隔116はフィルタの小型化の要請から線路長の半分以上2倍以下であることが好ましい。
4つの線路対109乃至112の両側には入出力線113と入出力線114が配置されている。入出力線113及び114は、例えば、基板端部まで延出されており、基板端部においてコネクタなどを経由して、他の電子回路、例えばネットワークアナライザや信号発生器、アンプ等と接続される。本実施形態において、入出力線は線路対側でT型の構造を持ち、入出力線113は線路対109と、入出力線114は線路対112と電磁界結合している。図1に示す入出力線113、114の形状や入出力線113,114と線路対109、112との結合方法は例示であり、その他のものに置換することができる。
図2は、線路対109の拡大平面図である。線路101と102が間隔201を隔てて略平行に配置されている。「2つの線路が線路長の10分の1以下の間隔」の「間隔」とは、この間隔201を指す。「線路長」とは、図2の紙面上下方向に伸びる線路101、102の長さを指す。
図3は、線路対共振器をなす線路101、102を流れる電流分布を模式的に示した図である。点線枠301内に示した矢印の向きが線路101、102を流れる電流の向きを、矢印の大きさが電流の大きさを表している。この共振器が共振条件を満たしているときは、共振器の線路101、102を流れる電流は互いに逆位相であり、いわゆる奇モードとなっている。
電流の大きさの分布の線路幅方向の依存性は、線路対の中央部が大きく、端部が小さい。このため、逆位相電流が線路対の中央部付近に近接して存在することになり、互いの作り出す放射磁界を相殺する構造になっている。
一方で、線路1本のみから構成される単独直線型共振器の場合には、近接した逆位相電流が存在しないため、上記のような相殺効果はない。ヘアピン型やリング型共振器の場合には、隣り合う直線部分に関しては相殺効果があるものの、それら隣接した直線部分を接続している部分にやはり相殺効果がない。このため本実施形態の共振器は、単独直線型、ヘアピン型、リング型などの従来の共振器に比べ、外部への電磁波放射を著しく抑制することができる。その結果、放射損が少なく無負荷Q値が高い共振器となるとともに、線路対共振器を用いてフィルタを構成することで飛び越し結合の小さなフィルタとなる。
本実施形態においては、奇モードでの線路長302が通過帯域中心周波数における電気長で概ね1波長となっている。電気長が1波長とは、図3の電流分布で図示したように、共振状態における定在波電流の腹が2箇所存在するという意味である。
帯域通過フィルタを構成する場合には、単純には共振器の共振周波数は通過帯域の中心周波数と同一になる場合が多いが、通過帯域の帯域幅内程度であれば、フィルタ特性の微調整のために変動することもある。その意味で“概ね”1波長である。
図4は、図1に示したフィルタパターンの断面模式図である。この断面は、各線路の線路長方向の略中央に位置する部分を横断している。誘電体基板401の一面に導体材料からなる線路101、102、103、104、105、106、107、108および入出力線113、114が形成されている。誘電体基板401の他の面には導体材料からなるグランドプレーン402が形成され、全体としてマイクロストリップ線路構造を成している。
誘電体基板401には、例えば、厚さ0.1mmから1mm程度の酸化マグネシウムやサファイア等が用いられる。線路101乃至108の導体材料としては、例えば、銅、銀、金などの金属やニオブまたはニオブすずといった超電導体、およびYBCOといった酸化物高温超電導体等が用いられる。
図5は、マイクロストリップ線路構造を用いて線路対共振器を形成し、奇モードで共振させた場合に、1本の単独線路の場合に比べて、飛び越し結合が抑えられることを検証計算した結果のグラフである。グラフの横軸は、共振器を線路幅方向に並べた場合の共振器間の間隔を線路長の半分の長さで規格化した長さである。縦軸は、飛び越し結合強さを表している。
グラフの下側に来るほど、飛び越し結合が弱くフィルタを構成した場合に良好な特性が得られる。グラフ中の実線が第1の実施形態の線路対共振器を用いた場合であり、破線が単独線路を用いた場合である。単独線路との比較では本実施形態は、どのような共振器間隔においても、飛び越し結合が一桁以上抑えられていることが分かる。
図6は、飛び越し結合の強度を、1波長線路対共振器と2.5波長ヘアピン型共振器で比べた計算結果である。ヘアピン型が2.5波長共振器なのは、ヘアピン型の中で2.5波長共振器の電流分布が最も1波長線路対共振器のそれに近いからであり、公平に比較するためである。共振周波数は7GHzである。グラフの横軸は共振器を線路幅方向に並べた場合の共振器間の間隔を1波長線路対共振器の線路長の半分の長さで規格化した長さであり、縦軸は飛び越し結合強さを線路対共振器の場合とヘアピン型共振器の場合との比で表したものである。
共振器同士が比較的近くに存在する場合は、どちらの共振器もそれほど差異はないが、共振器同士の間隔がおよそ線路長の半分以上になると(図中の領域601)、線路対共振器同士の飛び越し結合の量は、ヘアピン型共振器の場合のそれと比較して急激に減少することが分かる。領域601内の点の横軸の値は1.3と1.75である。尚、リング型共振器との比較も図6と同様の結果となる。
図7は、飛び越し結合の強度を、1波長線路対共振器と半波長線路対共振器で比べた計算結果である。共振周波数は7GHzである。グラフの横軸は共振器を線路幅方向に並べた場合の共振器間の間隔を1波長線路対共振器の線路長の半分の長さで規格化した長さである。縦軸は、飛び越し結合強さを1波長線路対共振器の場合と半波長線路対共振器の場合との比で表したものである。
図6の場合と同様に、共振器同士が比較的近くに存在する場合は、どちらの共振器もそれほど差異はないが、共振器同士の間隔がおよそ線路長の半分以上になると(図中の領域701)、1波長線路対共振器同士の飛び越し結合の量は、半波長線路対共振器の場合のそれと比較して急激に減少することが分かる。つまり、1波長線路対共振器を用いて、飛び越し結合を起こしたくない隣の隣に配置された共振器同士の間隔を線路長の半分以上にすることで、従来知られていたフィルタよりも飛び越し結合の小さなフィルタを構成できることを意味している。
図8は、1波長線路対共振器同士の飛び越し結合の強度が、半波長線路対共振器のそれよりも小さくなり始める共振器間隔をしきい値と呼ぶことにした場合に、共振器の共振周波数によってしきい値に変動があるかを検証計算した結果のグラフである。グラフの横軸が共振器の共振周波数、縦軸がしきい値を1波長線路対共振器の線路長の半分の長さで規格化したものである。
線路長は共振器の共振周波数に合わせて、それぞれの周波数で奇モードの1波長共振が起こるような長さになっている。図8より、3GHzから14GHz程度までの範囲にわたって、しきい値が1程度に保たれていることが分かるし、さらに広範囲にわたってしきい値が1程度になっていることが予測できる。つまり1波長線路対共振器を用いて、飛び越し結合を起こしたくない隣の隣に配置された共振器同士の間隔を線路長の半分以上にすれば、例えば計算領域の10倍程度である300MHzから100GHz程度の周波数領域にわたって、従来技術のフィルタよりも飛び越し結合の小さなフィルタを構成することができる。
図9から図11は、1波長線路対共振器の共振器間隔が線路長の半分以上の長さになった場合に、従来の共振器よりも飛び越し結合が小さくなることを、共振器の放射パターンをもとに検討した図である。
図9(a)は、1波長線路対共振器の平面模式図である。図9(b)はその放射パターン図である。共振器903の線路長方向901が放射パターン904の90−270度方向に対応し、線路幅方向902が放射パターン904の0−180度方向に対応している。
図10(a)は、半波長線路対共振器の平面模式図である。図10(a)はその放射パターン図である。共振器1003の線路長方向1001が放射パターン1004の90−270度方向に対応し、線路幅方向1002が放射パターン1004の0−180度方向に対応している。
図11(a)は、2.5波長ヘアピン型共振器の平面模式図である。図11(b)はその放射パターン図である。共振器1103の線路長方向1101が放射パターン1104の90−270度方向に対応し、線路幅方向1102が放射パターン1104の0−180度方向に対応している。
図9乃至図11を見ると、1波長線路対共振器の放射パターンは四重極子型であっておよそ±45度方向と±135度方向に強い放射があり、半波長線路対共振器の放射パターンは双極子型であって0度方向と180度方向に強い放射があり、2.5波長ヘアピン型共振器の放射パターンは歪んだ単極子型であって0度方向と180度方向に強い放射があることが分かる。つまり、1波長線路対共振器は0−180度方向に強い放射がないために、±45度と±135度方向を避ける位置に隣の隣に配置された共振器同士が配置されれば、飛び越し結合は小さくなる。
図12は、飛び越し結合の小さくなる位置関係を示したものである。1波長線路対共振器1205からの強い放射は+45度方向1204と−45度方向1203であり、線路幅方向1201で隣の隣に配置された1波長線路対共振器1206がその方向を避ける位置である斜線領域1207に入った場合に飛び越し結合は小さくなる。このような場合の共振器間隔は、線路幅や線路対の間隔が線路長よりも十分小さく、例えば10分の1以下になっている場合には、線路長の半分以上となる。
図13は、1波長線路対共振器のQ値が共振器の形状にどのように依存するかを示したグラフである。グラフの横軸は、線路長の10分の1の長さで規格化した線路対の間隔である。縦軸は、線路対の間隔が線路長の10分の1の場合を1として規格化した無負荷Q値である。このグラフの無負荷Q値は、導体損が非常に低く、例えば導体部に超電導体を用いたマイクロストリップ線路構造を用いた場合に相当し、主な損失要因は放射損になっている。
図13から、線路対の線路間隔が10分の1以下で小さくなればなるほど、共振器の無負荷Q値が向上することが分かる。また、同様の計算を2.5波長ヘアピン型共振器や半波長線路対共振器の場合にも行い、図13の結果と比較すると、1波長線路対共振器の無負荷Q値は2.5波長ヘアピン型共振器に比べておよそ10倍、半波長線路対共振器に比べておよそ4倍である。つまり、従来技術の共振器に比べて、本実施形態の1波長線路対共振器は無負荷Q値の点からも非常に優れていることが分かる。図13において、最もQ値が高い点の横軸の値は0.1である。
(第2の実施の形態)
図14は、本発明の第2の実施形態に係る帯域通過フィルタのパターンを表す平面模式図である。
第2の実施形態は、平行に配置された第1乃至第5の線路対1411、1412、1413、1414、1415を備える。隣り合って配置された第1及び第2の線路対1411と1412、第2と第3の線路対1412と1413、第3と第4の線路対1413と1414、第4と第5の線路対1414と1415の間には、隣り合う線路対同士を電磁界結合させるためのマイクロストリップ線路1416、1417、1418、1419がそれぞれ設けられている。尚、各線路対の線路は一端(図14の下側の端)が揃っている。
隣り合う線路対を電磁界結合させるためのマイクロストリップ線路は図14に示したように、隣り合う線路対の間すべてに設けても良いし、一部の線路対の間でも良い。またマイクロストリップ線路の形状は1416のように直線でも良いし、1419のように折り曲げられていても良い。
また、マイクロストリップ線路の先端形状は、1416や1419のようなI字型の他に、1417のようなT字型、1418のようなL字型をとることができるし左右で形状が違っていても良い。左右の形状に違いをもたせることは、結合量の微調整のためには好適である。
マイクロストリップ線路の位置は設計上対称性が高い方が好ましく、線路対の線路長方向に対しては中央部にあることが理想的である。しかし、マイクロストリップ線路間の不要な結合を避けるために上下にずらす場合もある。
また、マイクロストリップ線路を設けたことに伴って、前記少なくとも3対の線路対の長さがそれぞれ異なる場合もある。これは前記マイクロストリップ線路の影響により線路対の特性インピーダンスが変化し電気長が変わるためであり、変化量は大きくとも10%以下である。尚、線路長が異なる場合には、最も長い線路の長さを基準に変化量を決めることができる。
線路対1411、1412、1413、1414、1415の両側には図1と同様に入出力線1420と1412が取り付けられている。入出力線の先端形状も、図示したようなL字型やI字型、T字型など様々な形状の中から選択することができる。
図15に線路対(例えば1411)の形状の拡大図を示す。線路対1503は図2のような左右対称なものばかりではなく、この図に示すように左右の線路1501と1502の長さが多少異なっても、線路対の奇モードでの電気長が通過帯域中心周波数において概ね1波長になっていれば良い。
同様に、左右の線路1501と1502の太さが多少異なっても良いし、左右の線路1501と1502が完全平行から多少ずれていても、図2のような左右対称の線路対と同等の効果が得られる。これは、実物を作成する際に作製誤差がある程度許容されるということも意味している。発明の効果が得られる許容値は、長さや太さで10%程度以下、完全な平行から5度未満におさまることが望ましい。
(第3の実施の形態)
図16は、本発明の第3の実施形態における帯域通過フィルタのパターンを表す平面図である。
平行に配置された少なくとも3つの線路対のうち、少なくとも2つの線路対の線路長方向に別の2つの線路対を設けることができる。本実施形態では4つの線路対1613、1614、1617、1618のうち、2つの線路対1614、1617に対して線路長方向に隣り合わせて別の線路対である1615と1616が配置されている。
このような配置は、実物作成上限られた大きさの基板の中で多段のフィルタを作成する場合に好適である。1波長線路対共振器1614と1615が線路長方向の近傍に配置され電磁界結合し、1616と1617とも同様に結合している。
また、図14で示した実施形態と同様に線路対1613と1614、1614と1617、1617と1618、1615と1616とがマイクロストリップ線路で結合し、1613と1618の横に入出力線1620と1619とが取り付けられている。線路対1613、1614、1615、1616、1617、1618はそれぞれ周囲のパターンの影響により3%程度の範囲内で物理的な長さは異なるが、どれも電気長は通過帯域の中心周波数でおよそ1波長である。
本発明の第1の実施形態に係る帯域通過フィルタのパターンを表す平面模式図。 図2は、図1の線路対109の拡大平面模式図。 線路対共振器109をなす線路101、102の電流分布を示す模式図。 図1に示した帯域通過フィルタパターンの断面模式図。 第1の実施形態に係る帯域通過フィルタの飛び越し結合を示す図。 飛び越し結合の強度を、1波長線路対共振器と2.5波長ヘアピン型共振器で比べた図。 飛び越し結合の強度を、1波長線路対共振器と半波長線路対共振器で比べた図。 共振器の共振周波数によるしきい値の変動を示す図。 1波長線路対共振器の平面模式図(a)とその放射パターン(b)。 半波長線路対共振器の平面模式図(a)とその放射パターン(b)。 2.5波長ヘアピン型共振器の平面模式図(a)とその放射パターン(b)。 飛び越し結合の小さくなる線路対共振器の相対的位置関係を示す図。 1波長線路対共振器のQ値が共振器の形状にどのように依存するかを示す図。 本発明の第2の実施形態に係る帯域通過フィルタのパターンを表す平面模式図。 第2の実施形態に係る帯域通過フィルタの線路対(例えば1411)の拡大平面模式図。 本発明の第3の実施形態における帯域通過フィルタのパターンを表す平面模式図。
符号の説明
101 第1の線路
102 第2の線路
103 第3の線路
104 第4の線路
105 第5の線路
106 第6の線路
107 第7の線路
108 第8の線路
109 第1の線路対
110 第2の線路対
111 第3の線路対
112 第4の線路対
113、114 入出力線
115、116 第1及び第3の線路対の間隔、第2及び第3の線路対の間隔
302 線路長
401 基板
402 グランドプレーン

Claims (4)

  1. 両端開放であり線路長の等しい2つの線路が、前記線路長の10分の1以下の間隔で平行に配置された線路対を3つ備え、
    前記線路対の2つの線路は、奇モードでの線路長が通過帯域中心周波数における電気長において1波長であり、
    前記3つの線路対は一端をそろえて平行に配置されており、前記3つの線路対のうち中央にある線路対を両側から挟む2つの線路対の間の距離が前記線路長の半分以上であること特徴とする帯域通過フィルタ。
  2. 前記3つの線路対のうち隣り合う線路対の間に、前記隣り合う線路対を電磁界結合させるマイクロストリップ線路を備えることを特徴とする請求項1に記載の帯域通過フィルタ。
  3. 前記線路対の線路長方向に隣り合う別の線路対を配置したことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の帯域通過フィルタ。
  4. 前記線路は超電導材料により形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の帯域通過フィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8942774B2 (en) 2011-09-29 2015-01-27 Kabushiki Kaisha Toshiba Radio-frequency filter comprising an even mode resonance of a same phase inside the bandwidth and an odd mode resonance of a reverse phase outside the bandwidth

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