JP6265460B2 - デュアルバンド共振器及びそれを用いたデュアルバンド帯域通過フィルタ - Google Patents

デュアルバンド共振器及びそれを用いたデュアルバンド帯域通過フィルタ Download PDF

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Description

この発明は、高周波やマイクロ波を使った装置、例えば、移動体通信、衛星通信、固定マイクロ波通信、その他の通信技術分野において信号の送受信に利用されるデュアルバンド共振器及びそれを使ったデュアルバンド帯域通過フィルタに関するものである。
特許文献1には、平面回路を用いた狭帯域シャープカットフィルタを提供することを目的として、平面回路で構成される分布定数型共振器と、共振器間を結合する伝送線路と、入出力部に配置された励振線から構成される帯域通過フィルタにおいて、全ての共振器間の結合が中心周波数に相当する波長の(2m−1)/4倍(m:自然数)の長さを有する線路で構成され、共振器を構成する線路との結合部分の長さが実質的に1/4波長に定められていることを特徴とする帯域通過フィルタが、記載されている。
特許文献2には、高い耐電力性を実現しつつ、共振器の放射損失を低減することで低損失材料が本来示すべき高いQ値を実現し、高耐電力性と高Q値とを両立する共振器およびフィルタを提供するために、マイクロストリップライン構造の共振器であって、共振状態で線路内に電流定在波が発生し、隣接する線路間の電流が逆方向となる複数の共振線路と、複数の共振線路を、共振状態における複数の共振線路の電流定在波の節のうち電圧が同位相となる部分同士で接続する接続線路とで構成される線路構造を有する共振器およびこの共振器を用いて構成されるフィルタが、記載されている。
また、従来、通過帯域を二つもつことを特徴とするデュアルバンド帯域通過フィルタは、次のような構成方法が存在する。
一つは、図1に示すように、二つの周波数で共振する複数のデュアルバンド共振器N1、N2、N3が従属結合され、その従属結合の両端の入出力ポートM1、M2とそれぞれ結合することによってフィルタ100を構成している(非特許文献1)。
デュアルバンド共振器N1、N2、N3は偶・奇モードを有し、この二つのモードを制御することで二つの通過帯域を持つデュアルバンド共振器を構成している。このフィルタ100では、入出力ポートM1、M2は両端のデュアルバンド帯域通過共振器N1、N3と直接結合し、二つの通過帯域の両方で所望の特性を同時に得られる接続位置を決定する必要がある。
また、帯域幅は各デュアルバンド共振器N1、N2、N3の共振器間隔によって決定する必要がある。
特開2004−349845号公報 特開2010−81295号公報
Jia-Sheng Hong ,Wenxing Tang, "Dual-band filter based onnon-degenerate dual-mode slow-wave open-loop resonators ," IEEE MTT-S International Microwave Symposium Digest, pp. 861-864, 2009.
一般的にデュアルバンド帯域通過フィルタは、二つの通過帯域に対してそれぞれ中心周波数と帯域幅を設定し、さらに入出力の整合もとる必要がある。そのため、図1に示すデュアルバンド帯域通過フィルタの帯域幅は各デュアルバンド共振器N1、N2、N3の共振器間隔だけで制御しなければならず、二つの通過帯域で同時に変化してしまうため、設計の自由度が低い。同様に入出力の整合に関しても、一つの入出力ポートM1、M2の調整では二つの通過帯域で同時に入出力の整合が変化してしまい設計の自由度が低い。中心周波数に関してもデュアルバンド共振器N1、N2、N3に発生する偶・奇モードの奇モード部分が偶モードと共通なため、奇モードを調整すると偶モードにも影響を与えることから多段化設計の際には設計が煩雑になる。したがって、設計自由度を高く維持したままでデュアルバンド帯域通過フィルタを設計することが困難であった。特に、二つの通過帯域で同一の比帯域幅を満たすのが大変困難であった。
本発明の課題は、上記のような従来技術の課題を解決するためになされたもので、すなわち、二つの通過帯域それぞれの中心周波数、帯域幅、入出力の整合の設計自由度が高いデュアルバンド帯域通過フィルタを実現することにある。特に二つの通過帯域で同一の比帯域幅を満たし多段化に有利なデュアルバンド帯域通過フィルタを実現することにある。
ここで、Q値とは、共振回路の共振のピークの鋭さを表す値で、Quality Factorの略である。
インダクタL、キャパシタC、抵抗Rとすると、直列共振回路の場合、
Q=1/R・(L/C)1/2
であり、
また、共振周波数ωは、ω=(1/LC)1/2
で、Q=ωL/R=1/ωCR
である。
本発明は、図2に示すように、半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンド共振器であって、
所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当
該ストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本
の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリッ
プ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード
共振導波路と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共
振導波路からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路として
働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働くこと
を特徴とするデュアルバンド共振器である。
また、本発明は、半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンド共振器であって、
所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当
該ストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本
の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリッ
プ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード
共振導波路と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共
振導波路からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路として
働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働くこと
を特徴とするデュアルバンド共振器において、スタブ11を、スイッチを介して、開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振導波路とすることができる。
また、本発明は、半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンドフィルタであって、
所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該細いストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とス
トリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇
モード共振導波路と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モ
ード共振導波路からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路
として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働
くことを特徴とするデュアルバンド共振器を用いて、溝の先端部とストリップ導体の端面
との幅dを調節することにより偶モードの共振周波数を固定化したまま奇モードの共振周
波数を調節し、又は、スタブ11の長さlを調節することにより、奇モードの共振周波数
を固定化したまま偶モードの共振周波数を調節できるデュアルバンド帯域通過フィルタである。
またさらに、本発明のスデュアルバンド帯域通過フィルタにおいては、タブ11を、スイッチを介して、開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振導波路とすることができる。
さらに、本発明のもうひとつのデュアルバンド帯域通過フィルタは、半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンドフィルタであって、所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、図2に示すデュアルバンド共振器を用いた図6に示すデュアルバンド帯域通過フィルタであって、当該ストリップ導体が、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振導波路と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振導波路からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器と、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド帯域通過フィルタである。
また、図10に示すように、本発明のデュアルバンド帯域通過フィルタは、半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンドフィルタであって、所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され当該細いストリップ導体は、ストリップ導体が、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振導波路と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振導波路からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器と、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド帯域通過フィルタであって、さらに、一方の共振器の奇モード共振導波路10に沿って、幅rの間隔で、解放端からの距離pで長さqの給電導体線13を設け、180度向きを変えたもう一方の共振器の奇モード共振導波路10に沿って、同様に、幅rの間隔で、解放端からの距離pで長さqの給電導体線13を設け、一方の給電導体線13を入力側とし、もう一方の給電導体線13を出力側とし、さらに給電導体線13を奇モード共振導波路10の側面に沿うように位置pに配置し、給電導体線13の長さqを調整することで、入出力の整合に関わる外部Q値の調整を可能にしたことに特徴を有するデュアルバンド帯域通過フィルタである。
さらに、本発明は、図13に示すように、半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンドフィルタであって、所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該細いストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振導波路と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振導波路からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器と、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド帯域通過フィルタであって、nを変えることによって奇モードの通過帯域の結合係数を調整し,その後,mを調節することにより奇モードの通過帯域の結合係数を一定に保ちながら偶モードの通過帯域の結合係数だけを個別に調整できることを特徴とするデュアルバンド帯域通過フィルタである。
また、本発明は図17に示すように、半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンドフィルタであって、所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該細いストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振導波路と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振導波路からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器と、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド共振器と、さらに、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド共振器と、さらに、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド共振器と、さらに、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド共振器とからなる合計5基のデュアルバンド共振器とからなる構造を有し、第一のデュアルバンド共振器と第五のデュアルバンド共振器の奇モード共振導波路10に沿って、幅rの間隔で、解放端からの距離pで長さqの給電導体線13を設け、一方の給電導体線13を入力側とし、もう一方の給電導体線13を出力側とし、さらに給電導体線13を奇モード共振導波路10の側面に沿うように位置pに配置し、給電導体線13の長さqを調整することで、入出力の整合に関わる外部Q値の調整を可能にしたことに特徴を有する多段型デュアルバンド帯域通過フィルタである。
さらに、本発明のデュアルバンド共振器では、ストリップ導体がマイクロストリップライン構造もしくはストリップライン構造とすることができる。
また、本発明のデュアルバンド共振器は、ストリップ導体を超伝導体とすることができる。
さらに、本発明のデュアルバンド帯域通過フィルタでは、ストリップ導体がマイクロストリップライン構造もしくはストリップライン構造とすることができる。
また、本発明のデュアルバンド帯域通過フィルタでは、ストリップ導体を超伝導体とすることができる。

本発明によれば、二つの通過帯域それぞれの中心周波数、帯域幅、入出力の整合の設計自由度が高く、さらに小型化が可能なデュアルバンド共振器及びそれを用いたデュアルバンド帯域通過フィルタを提供することができる。
従来例 本発明で用いたデュアルバンド共振器(実施例1) 本発明で用いたデュアルバンド共振器の断面図(実施例1) 奇モード、偶モードの周波数特性(実施例1) 奇モード、偶モードの周波数特性(実施例1) 本発明のデュアルバンド共振器(実施例2) 導波路12を用いない時の共振器間距離mと結合係数kの関係 共振器間距離mが一定で、導波路12のnの長さを変えた時の各通過帯域の結合係数kを示す 導波路12を用いた時の共振器間距離mの長さと結合係数kの関係 本発明のデュアルバンド帯域通過フィルタの一例(実施例3) 本発明のデュアルバンド帯域通過フィルタの外部Q値とpの関係(実施例3) 本発明のデュアルバンド帯域通過フィルタの外部Q値とqの関係(実施例3) 3段デュアルバンド帯域通過フィルタ概略図(実施例4) 本発明のデュアルバンド帯域通過フィルタの特性の一例(実施例4) ストリップ導体にアルミ、誘電体基板にはサファイアを用いて図13のフィルタ形状を作製し、測定した時の周波数特性を示す(実施例4) 図13の導体材料にアルミを用いた時のデュアルバンド帯域通過フィルタと超伝導材料を用いたデュアルバンド帯域通過フィルタの周波数特性(実施例5) 5段デュアルバンド帯域通過フィルタの概略図 5段デュアルバンド帯域通過フィルタの周波数特性(実施例6) 本発明のスイッチを設けたデュアルバンド帯域通過フィルタ(実施例7) 実施例7においてスイッチ16をオン、オフした時の通過特性(S21)の変化をシミュレーションで求めた結果
本発明のデュアルバンド帯域通過フィルタは、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタ等の周知の用途に用いることが出来る。
また、本発明で用いる誘電体は、周知の誘電体を用いることが出来、成形性に優れたものが好ましい。誘電体損を抑えるために、誘電正接の小さい材料が望ましい。また、温度上昇を抑えるために熱伝導率の高い材料が望ましい。
ストリップ導体、マイクロストリップラインに用いる常伝導体や超伝導体についても、知られているどのようなものでも用いることが出来る。
本発明で用いる共振器の代表的な構成単位としての構造を図2の中央部に示す。図2の左は、半波長共振器(奇モード共振)10であり、基本的にはヘアピン形状をした左右対称のマイクロストリップライン構造である。図2の右は、スタブを示す。
図2中央は、ヘアピン形状をした半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器のスタブ11の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器10とスタブ11が偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンド共振器であって、所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該ヘアピン形状をしたストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振導波路と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振導波路からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器である。
当該デュアルバンド共振器は、単独又は複数個組み合わせて、デュアルバンド帯域通過フィルタをつくることができる。
次に、その構造について詳述するが、当業者であればこの構造を摸して似た構造のデュアルバンド帯域通過フィルタを作ることが可能であるので、本発明はこの構造のみに限定されるべきではない。
本発明の実施形態の共振器はマイクロストリップライン構造である。図2は本発明に従って構成されたデュアルバンド共振器の一実施例の平面図であり、図3は図2の断面図である。これらの図中の22は所定の厚さの誘電体で、誘電体22の下面に接地導体21が配置され、上面にデュアルバンド共振器を構成するストリップ導体23が配置されている。(かかる誘電体22は誘電体損を抑えるために、誘電正接の小さい材料を用いて形成することが望ましい。また、温度上昇を抑えるために熱伝導率の高い材料を用いて形成することが望ましい。接地導体21は導体損の小さい材料で特に超伝導材料が望ましい。ストリップ導体も導体損失の小さい材料で特に超伝導材料が望ましい。)この説明は、以下のマイクロストリップライン構造を用いた共振器、フィルタを示す全ての図面において同様である。
図2のデュアルバンド共振器のA−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器となる。基本的構造は半波長共振器10にスタブ11を付加した構造である。半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器10とスタブ11が偶モードによる共振器となる。本共振器では、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整した。場合によっては奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振するように共振器長を調整することも可能である。半波長共振器10及びスタブ11をステップインピーダンス構造にすることで、小型化が望める。
原理的には、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働くことで共振器として作用することが出来る。
本共振器の大きな特徴は二つの通過帯域で個別に共振周波数を調整できる点である。非特許文献1ではスタブが半波長共振器に単純に付加されているため、偶モードは奇モードの半波長共振器と共通であることから、奇モードの共振周波数を調整すると偶モードの共振周波数も変化し問題となる。この問題に対し、本共振器構造では、図2のdの長さを調整することで 偶モードの共振周波数が変化することなく奇モードの共振周波数だけを調整できる。スタブ11に流れる高周波電流は線路の幅方向の端部に集中する。そのため、dの長さが変化しても、偶モードの電流経路に変化がないため偶モードの共振周波数に影響を与えない。偶モードの共振周波数を調整するにはスタブ11の開放端部分の長さを調整することで、奇モードの共振周波数の変化なしに偶モードの共振周波数を調整できる。図4はdの変化に対する奇モードの共振周波数と偶モード共振周波数の変化を示す。図4よりdを変化させることで奇モードの共振周波数だけを調整できる。図5はdを固定したときのlの変化に対する奇モードの共振周波数と偶モードの共振周波数の変化を示す。図5より、lを変化させることで、偶モードの共振周波数だけを調整できる。
図6は本発明に従って構成された2段デュアルバンド帯域通過フィルタの一実施例の平面図であり、マイクロストリップライン構造を用いている。2段デュアルバンド帯域通過フィルタは図2に示したデュアルバンド帯域通過共振器を二つ配置し、二つのデュアルバンド帯域通過共振器の中央に導波路12が配置されている。フィルタを設計するためには設計条件が必要である。ここでは、デュアルバンド帯域通過フィルタにおいて二つの通過帯域で設計が困難である同一比帯域幅を有するデュアルバンド帯域通過フィルタについて例を上げて説明する。設計にはチェビシェフ関数型フィルタを用いた。設計条件は低周波側の中心周波数を3.5 GHz、比帯域幅70 MHz(2%)、リップル0.1dBとし、高周波側の中心周波数を5.0 GHz、比帯域幅100 MHz(2%)、リップル0.1
dBとした。このとき、二つの通過帯域で比帯域幅を決める共振器間の結合の強さを表す結合係数は同一の値(0.018)となり、入出力の整合を表す外部Q値も二つの通過帯域で同一の値(51.6)となる。

本発明の大きな特徴は導波路12を用いることと半波長共振器10の結合を極端に小さくすることで奇モードと偶モードの二つの通過帯域の帯域幅の設計自由度を高めた点である。特に奇モードと偶モードで同一の比帯域幅を得ることである。
一般的には共振器間の結合係数は磁界結合成分と電界結合成分の合成効果として扱い、共振器間の距離よって調整する。図7は導波路12を用いない時の共振器間距離mと結合係数kの関係を示す。図7より、共振器間の距離mを変化させた場合、二つの通過帯域で同一の結合係数を実現することは困難である。言いかえると、ある共振器間距離mを決めると,一意的に二つの通過帯域の結合係数が決まることから,帯域幅の設計自由度がなく問題であった。
この問題に対して、本発明は導波路12によって奇モードの通過帯域の帯域幅を主に調整し,導波路によって影響を受けた偶モードの通過帯域の帯域幅を共振器間距離mによって調整する。その際,奇モードの通過帯域の帯域幅が共振器間距離mの影響を受けないようにすることで,隅モードの通過帯域の帯域幅だけを個別に調整できる。奇モードの通過帯域の帯域幅が共振器間距離mに依存しないようにするためには,半波長共振器10の開放端部分のギャップgを近づけることが重要である。一般的に隣り合う二つのストリップラインの電流の向きが互いに逆向きの場合,隣り合う二つのストリップラインの距離が近いほど外部に放射される磁界が小さくなる。このことを利用することで,半波長共振器10による奇モードの通過帯域の結合を小さくすることができ,共振器間距離mによる依存性を小さくすることが可能となる。図7の奇モードの結合係数が偶モードに対して極端に小さく,共振器間距離mに対して変化量が小さいのは半波長共振器10の開放端部分のギャップgを狭くしているためである。
図8は図6の共振器間距離mが一定で、導波路12のnの長さを変えた時の各通過帯域の結合係数kを示す。図8より、奇モードの通過帯域における結合係数を大幅に変化させn=4.6 mmのとき,目的の結合係数0.018に調整できることがわかる。しかし,導波路12の影響によって偶モードの通過帯域の結合係数も増加してしまっている。次に図9に図6の共振器間距離mを変化させた時の各通過帯域の結合係数kを示す。このとき,導波路12の導波路長さをn=4.6 mmと固定した。図9より,奇モードの通過帯域における結合係数をほぼ一定に保ち,隅モードの通過帯域における結合係数だけを変化させ,二つの帯域で同一の結合係数(0.018)を実現できることがわかる。
図10は本発明に従って構成された2段デュアルバンド帯域通過フィルタの入出力の整合方法に関する一実施例の平面図であり、マイクロストリップライン構造を用いている。このようなフィルタにあっては、入出力を得るために給電が必要である。図6に示した2段デュアルバンド帯域通過フィルタに給電導体線13を配置し給電する。
従来は、非特許文献1に示すように二つの通過帯域を有するのに入出力の整合は一つの給電導体線で行われており,直接,給電導体線と共振器を接続する直接給電が用いられてきた。そのため、帯域幅と同様に二つの通過帯域で個別に入出力の整合を取ることが困難であった。この問題に対し、本発明の特徴は、給電導体線13にシングルバンドフィルタでは一般的に用いられるギャップ給電を用い,パラメータqを用いて入出力の整合を調整するが,それだけでは,デュアルバンドフィルタの設計には十分ではないため,給電導体線13の位置をパラメータとするパラメータpを追加することで入出力の整合に関わる外部Q値の調整を可能にしたことに特徴を有する。特に二つの通過帯域で同一比帯域幅を実現するために二つの通過帯域で同一の外部Q値を実現することを特徴とする。
はじめに,給電導体線13の位置pを調整し二つの通過帯域で同一の外部Q値が得られるように調整する。この時,図10の給電導体線13とデュアルバンド共振器とのギャップrを0.1mmとした。図11に給電導体線13の位置pによる外部Q値の変化を示す。図11より,給電導体線13の位置pが2.7mmのとき奇モードと偶モードの外部Q値がほぼ一致する。しかし,目的の外部Q値である51.6ではないので,給電導体線13の長さqを調整して目的の外部Q値になるように調整する。図12に給電導体線13の長さqによる外部Q値の変化を示す。図12より,給電導体線13の長さqを長くすることで,偶モードと奇モードの外部Q値がともに減少し,目的の外部Q値である51.6を偶奇モードともに同時に満たすことができ,二つの通過帯域で同一の外部Q値を実現した。
図13は実施例2の設計条件で設計した3段デュアルバンド帯域通過フィルタの概略図であり、マイクロストリップライン構造を用いている。また、図14に図13のデュアルバンド帯域通過フィルタの周波数特性を示す。図14より二つの通過帯域を有する良好なデュアルバンド帯域通過フィルタが設計でき、なおかつ、二つの通過帯域で同一比帯域幅を有するデュアルバンドフィルタを設計できることが明らかとなり、本発明は有効であることがわかる。ちなみに、図15はストリップ導体にアルミ、誘電体基板にはサファイアを用いて図13のフィルタ形状を作製し、測定した時の周波数特性を示す。図15より、図14の設計とほぼ同等周波数特性を得ることがきた。しかし、アルミの導体損失が大きいことから挿入損失が大きい結果となった。
そこで、超伝導材料を用いることで導体損失を低減し、急峻なデュアルバンド帯域通過フィルタを設計・作製できることを明らかにするために,実施例4で作製した3段デュアルバンド帯域通過フィルタのストリップ導体に超伝導体を用いて実施例4で示した実験結果と比較した。超伝導体はYBa2Cu3O7(YBCO)薄膜を用いた。設計条件は実施例2で示した設計条件と同一の設計条件を用いた。図16は図13の導体材料にアルミを用いた時のデュアルバンド帯域通過フィルタと超伝導材料を用いたデュアルバンド帯域通過フィルタの周波数特性である。図16より、超伝導体を用いたデュアルバンド帯域通過フィルタはアルミを用いたデュアルバンド帯域通過フィルタより挿入損失が大変小さいことから、小型で急峻な遮断特性を有し挿入損失の小さいデュアルバンド帯域通過フィルタを実現するには超伝導体を用いることが有効であることが判明した。
従来のデュアルバンド帯域通過フィルタでは二つの通過帯域で同一の比帯域幅を有するフィルタを設計することが困難であり、なおかつ段数が4段以上のフィルタを設計するには、二つの帯域で個別に共振周波数、帯域幅、入出力の整合を調整できなければならず、同一比帯域幅を有する多段化設計はより困難となる。そこで、本発明を用いて次の設計条件を満たすフィルタの設計を行った。設計条件は段数5段、低周波側の中心周波数を3.5 GHz、比帯域幅70 MHz(2%)、リップル0.1dBとし、高周波側の中心周波数を5.0 GHz、比帯域幅100 MHz(2%)、リップル0.1
dBとした。構造はマイクロストリップライン構造である。(導体材料には超伝導体を想定し、誘電体にはサファイアを想定した。)図17に設計した5段デュアルバンド帯域通過フィルタの概略図を示す。図18に図17の5段デュアルバンド帯域通過フィルタの周波数特性を示す。図18より、反射特性(S11)、通過特性(S21)共に設計条件をみたした良好な周波数特性をもつデュアルバンド帯域通過フィルタを設計できた。以上より、本発明は同一比帯域幅を有する多段フィルタの設計にも有効である。
これまでの、各実施形態による共振器及びフィルタは周波数が大きく離れた二つの周波数帯域の信号に対して同時に動作可能であり、二つの周波数帯でのサービスが提供されている環境においては広帯域の通信を可能にする。しかしながら、そのようなフィルタを使用した例えば携帯電話のような移動機が一方の周波数帯でしかサービスを提供していない領域にローミングした場合、他方の周波数帯では受信される不要な信号は干渉信号となるので、デュアルバンドで動作させるのは好ましくない。
そこで、デュアルバンド帯域通過共振器(またはデュアルバンド帯域通過フィルタ)として動作するか、シングルバンド帯域通過共振器(またはシングルバンド帯域通過フィルタ)として動作するか切り替え可能とした。
図19は、図2に示した共振器をデュアルバンド動作とシングルバンド動作の切り替え可能に変形した例を示し、この実施形態は図2における半波長共振器10とスタブ11との接続部分を切断し、スイッチ16を直列に挿入したものであり、その他の構成は図2の場合とまったく同じである。スイッチとしては例えば、トランジスタスイッチ、ダイオードスイッチなどの半導体スイッチや、MEMS(micro-electro-mechanical system)スイッチなど、どのようなものでもよい。

図20は図19においてスイッチ16をオン、オフした時の通過特性(S21)の変化をシミュレーションで求めた結果を示す。シミュレーションは、スイッチの非導通状態を、単にスイッチの位置で導体を切断して線路幅と同程度の空隙を形成したものとして行っている。スイッチがオンのときはデュアルバンド帯域通過共振器として動作し、二つの帯域で共振している。スイッチがオフのときは低周波側の奇モードだけしか共振せず、シングルモードの共振器として動作する。
本発明のデュアルバンド共振器及びそれを用いたデュアルバンド帯域通過フィルタは、二つ若しくはそれ以上の通過帯域それぞれの中心周波数、帯域幅、入出力の整合の設計自由度が高く、さらに小型化が可能であり、あらゆる種類の通信用フィルタに転用可能であり、通信業界の発展に寄与できるので、産業上きわめて利用可能性が高いものである。
8 開放端(ストリップが繋がっていない箇所)
10 半波長共振器
11 スタブ゛
12 導波路
13 給電導体線
16 スイッチ
21 接地導体
22 誘電体
23 ストリップ導体

Claims (12)

  1. 半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンド共振器であって、
    所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当
    該ストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本
    の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリッ
    プ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード
    共振導波路と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共
    振導波路からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路として
    働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働くこと
    を特徴とするデュアルバンド共振器。
  2. スタブ11を、スイッチを介して、開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共
    振導波路である請求項1に記載したデュアルバンド共振器。
  3. 半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンドフィルタであって、
    所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該細いストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とス
    トリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇
    モード共振導波路と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モ
    ード共振導波路からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路
    として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働
    くことを特徴とするデュアルバンド共振器を用いて、溝の先端部とストリップ導体の端面
    との幅dを調節することにより偶モードの共振周波数を固定化したまま奇モードの共振周
    波数を調節し、又は、スタブ11の長さlを調節することにより、奇モードの共振周波数
    を固定化したまま偶モードの共振周波数を調節できるデュアルバンド帯域通過フィルタ。
  4. スタブ11を、スイッチを介して、開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共
    振導波路である請求項3に記載したデュアルバンド帯域通過フィルタ。
  5. 半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンドフィルタであって、 所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され当該ストリップ導体、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振導波路と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振導波路からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器と、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド帯域通過フィルタ。
  6. 半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンドフィルタであって、所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され当該細いストリップ導体は、ストリップ導体が、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振導波路と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振導波路からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器と、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド帯域通過フィルタであって、さらに、一方の共振器の奇モード共振導波路10に沿って、幅rの間隔で、解放端からの距離pで長さqの給電導体線13を設け、180度向きを変えたもう一方の共振器の奇モード共振導波路10に沿って、同様に、幅rの間隔で、解放端からの距離pで長さqの給電導体線13を設け、一方の給電導体線13を入力側とし、もう一方の給電導体線13を出力側とし、さらに給電導体線13を奇モード共振導波路10の側面に沿うように位置pに配置し、給電導体線13の長さqを調整することで、入出力の整合に関わる外部Q値の調整を可能にしたことに特徴を有するデュアルバンド帯域通過フィルタ。
  7. 半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンドフィルタであって、所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該細いストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振導波路と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振導波路からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器と、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド帯域通過フィルタであって、nを変えることによって奇モードの通過帯域の結合係数を調整し,その後,mを調節することにより奇モードの通過帯域の結合係数を一定に保ちながら偶モードの通過帯域の結合係数だけを個別に調整できることを特徴とするデュアルバンド帯域通過フィルタ。
  8. 半波長共振器10にスタブ11を付加した構造であるデュアルバンド共振器の対称面A−B面は電気/磁気壁をなし、奇モード共振と偶モード共振によって、2周波数帯域で動作するデュアルバンド共振器であって、半波長共振器10が奇モードによる共振器となり、半波長共振器とスタブが偶モードによる共振器となり、奇モードを低周波側、偶モードを高周波側で共振するように共振器長を調整し、若しくは、奇モードを高周波側、偶モードを低周波側で共振することができるデュアルバンドフィルタであって、所定の厚さの誘電体の下面に接地導体が配置され、上面にストリップ導体が配置され、当該細いストリップ導体は、開放端(ストリップが繋がっていない箇所)で切断されている1本の細いストリップ導体であって、深く入り込んだ幅gの溝を有し、溝の先端部とストリップ導体の端面は幅dを有する左右対称形の1本のストリップ導体からなる形状の奇モード共振導波路と、長さlのスタブ11を開放端の反対側の端面で接続した形状の偶モード共振導波路からなり、対称面A−B面に電流が流れ込むときは、奇モード共振導波路として働き、対称面A−B面に電流が流れ込まないときは、偶モード共振導波路として働くことを特徴とするデュアルバンド共振器と、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド共振器と、さらに、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド共振器と、さらに、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド共振器と、さらに、一定間隔mをおいて、180度向きを変えた同一のデュアルバンド共振器の間に、導波路端部の長さnのH型の導波路12を設けた構造を有するデュアルバンド共振器とからなる合計5基のデュアルバンド共振器とからなる構造を有し、第一のデュアルバンド共振器と第五のデュアルバンド共振器の奇モード共振導波路10に沿って、幅rの間隔で、解放端からの距離pで長さqの給電導体線13を設け、一方の給電導体線13を入力側とし、もう一方の給電導体線13を出力側とし、さらに給電導体線13を奇モード共振導波路10の側面に沿うように位置pに配置し、給電導体線13の長さqを調整することで、入出力の整合に関わる外部Q値の調整を可能にしたことに特徴を有する多段型デュアルバンド帯域通過フィルタ。
  9. ストリップ導体がマイクロストリップライン構造もしくはストリップライン構造である請
    求項1又は請求項2に記載したデュアルバンド共振器。
  10. ストリップ導体が超伝導体である請求項1又は請求項2に記載したデュアルバンド共振器
  11. ストリップ導体がマイクロストリップライン構造もしくはストリップライン構造である請
    求項3から請求項7に記載したデュアルバンド帯域通過フィルタ。
  12. ストリップ導体が超伝導体である請求項3から請求項7に記載したデュアルバンド帯域通
    過フィルタ。

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